JP5226728B2 - 内燃機関のバランサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の二次振動を低減させるバランサ装置の改良に関する。
周知のように、内燃機関のバランサ装置は、機関のシリンダブロックの下部に取り付けられて、オイルパン内に収容されたアッパーハウジング及びロアーハウジングからなるハウジングと、該ハウジング内に複数のプレーンベアリングを介して回転自在に収容され、クランクシャフトから回転力が伝達される駆動側バランサシャフト及び該駆動側バランサシャフトから駆動側ギアと従動側ギアを介して回転力が伝達される従動側バランサシャフトと、を備えている。
前記駆動側バランサシャフトと従動側バランサシャフトは、軸方向の前後位置にそれぞれ前後2つの駆動側バランスウエイトと従動側バランスウエイトが軸方向へ一定の距離をもって一体的に設けられ、該前後の各バランスウエイトの間がプレーンベアリングによって回転自在に軸受されている。
そして、機関始動によりクランクシャフトが回転駆動すると、スプロケットやタイミングチェーンなどを介して駆動側バランサシャフトがクランクシャフトの2倍の回転速度で回転駆動すると共に、駆動側ギアの回転に伴ってこれと噛合した従動側ギアが逆方向へ回転して従動側バランサシャフトを駆動側バランサシャフトと反対方向へ回転駆動させる。これによって、前記各バランスウエイトが回転してエンジンの二次振動を効果的に抑制するようになっている。
特開2008−144971号公報
ところで、前記バランサ装置にあっては、前記各バランスウエイトのうち後側の各バランスウエイトは、装置全体の軸方向の短尺化を図るためなどの理由によって前記両バランスウエイト間のジャーナル部のみがプレーンベアリングによって回転支持されて後端側が自由端になっていることから片持ち状態に支持された形になっている。
このため、前記後側のバランスウエイトが振れ回りを起こし易くなり、前記ジャーナル部と前記プレーンベアリング内周面の後側バランスウエイト側の摺動部位の面圧、つまり局部的に面圧が高くなる。これによって、前記プレーンベアリングの局部的な偏摩耗が発生するおそれがある。
本発明は、軸方向におけるベアリングの偏摩耗の発生を抑制することが可能な内燃機関のバランサ装置を提供するものである。
請求項1に記載の発明にあっては、とりわけ、前記第1バランスウエイトと第2バランスウエイトとの間に位置する前記一方のベアリングの軸方向の中心位置を、前記第1バランスウエイトと第2バランスウエイトとの間の軸方向の中心位置よりも前記第2バランスウエイト側にオフセット配置したことを特徴としている。
本発明によれば、軸方向における第2バランスウエイト側のベアリングの偏摩耗の発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態にかかるアッパーハウジングを外したバランサ装置を示す平面図である。 同ロアーハウジングを外したバランサ装置を底面側からみた図である。 図6のA−A線断面図である。 本実施形態に供される駆動側バランサシャフトと従動側バランサシャフトを示す斜視図である。 本実施形態のバランサ装置の分解斜視図である。 本実施形態のバランサ装置の内燃機関への取り付け状態を示す一部断面図である。 同バランサ装置が内燃機関に取り付けられた状態を示す一部透視図である。 バランサ装置と内燃機関の分解斜視図である。
以下、本発明に係るバランサ装置を、例えば自動車の直列4気筒の内燃機関に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
内燃機関1のシリンダブロック2の下部には、図6〜図8に示すように、クランクシャフト3を軸支する軸受部を有するアルミ合金材からなるラダーフレーム4が固定されていると共に、該ラダーフレーム4の下部に、内部にエンジンオイルを貯留した上下分割型のオイルパン5が取り付けられている。また、前記内燃機関1は、エンジンルーム内のレイアウトの関係から図6中、右側が下がった傾斜状に形成されて、前記オイルパン5の下側オイルパン5aの傾斜状下面が水平になるように配置されている。
前記クランクシャフト3は、シリンダブロック2の下部に図外のベアリングボルトによって結合されたベアリングキャップなどからなる複数の軸受によって回転自在に支持されていると共に、前端側に一体的に有する軸3aに大径なクランクスプロケット6が取り付けられている。
このクランクスプロケット6は、中央部に形成された挿通孔6aを介してクランクシャフト3の軸端部3aに焼き嵌めによって結合されていると共に、外周にギア歯部6bを有している。
前記シリンダブロック2の下部とラダーフレーム4及びオイルパン5によって囲まれた空間内には、機関の二次振動を抑制するバランサ装置7が収容配置されている。
このバランサ装置7は、前記内燃機関1の傾斜角度と同じ角度で傾斜して配置され、後述する従動側バランサシャフト10側が駆動側バランサシャフト9よりも重力方向の下方側となるように配置されている。
このバランサ装置7は、図1、図5〜図8に示すように、オイルパン5の下面に固定されたハウジング8と、該ハウジング8の内部に回転自在に支持されて、機関前後方向に並行に配置された一対のバランサシャフトである前記駆動側バランサシャフト9及び従動側バランサシャフト10と、該両バランサシャフト9,10の各ほぼ中央部側にそれぞれ設けられて、各歯部が互いに噛合したヘリカル型の駆動側ギア11及び従動側ギア12と、を備えている。
前記ハウジング8は、全体がアルミニウム合金材から形成され、オイルパン5側のロアーハウジング13と、該ロアーハウジング13の上部に配置されたアッパーハウジング14とから構成され、この両ハウジング13,14は、複数のボルト15によって上下方向から締結固定されている。
前記ロアーハウジング13とアッパーハウジング14は、平面矩形状の狭幅部及び拡幅部に形成されて、上下から互いに対向する合わせ箇所の外周部に所定幅の枠状デッキ部13a、14aが形成されていると共に、拡幅部に前記枠状デッキ部13a、14aを横断する形で結合する軸受用突部である前後一対の平行な第1、第2横梁デッキ部13b、14b、13c、14cが一体に形成されている。
前記枠状デッキ部13a、14aの外周側の所定位置には、ハウジング8を前記ラダーフレーム4に取り付け固定するボルトのうちボルト40を挿通させる挿通孔を形成するための5つのボス部13g、14gが一体に形成されており、ボルト41を挿通させる挿通孔を形成するための1つのボス部14iはアッパーハウジング14側に形成されている。
前記各ハウジング13,14の狭幅部の前端側には、前記各横梁デッキ部13b、14b、13c、14cと平行でかつ前記枠状デッキ部13a、14aと結合された同じく軸受用突部である短尺な第3横梁デッキ部13d、14dが一体に形成されている。
この各デッキ部13a〜14dは、図1及び図2に示すように、その対向する上下の合わせ面が平坦状に形成されていると共に、前記第1、第3横梁デッキ部13b、14b、13d、14dの幅Wは、ほぼ同一に形成されているが、第2横梁デッキ部13c、14cの幅W1は、前記第1、第3横梁デッキ部13b、14b、13d、14dの幅Wよりも僅かに大きく形成されている。
なお、前記第1〜第3横梁デッキ部13b、14b、13c、14c、13d、14dには、両ハウジング13,14を結合する前記各ボルト15が挿通する小径な8つのボルト挿通孔13h、14hがそれぞれ形成されている。
前記駆動側バランサシャフト9は、図5、図6に示すように、先端軸9cの前端部にバランサスプロケット17が軸方向から螺着した固定用ボルト16によって固定されていると共に、このバランサスプロケット17と前記クランクスプロケット6との間に巻装された駆動チェーン18を介してクランクシャフト3からの回転力が伝達されるようになっている。これによって、前記両バランサシャフト9,10が、前記駆動側ギア11と従動側ギア12を介して互いに反対方向へ回転されるようになっている。
なお、前記両シャフト9,10は、クランクシャフト3の1回転当たり2回転するように設定されている。
また、前記駆動側バランサシャフト9は、図1,図2に示すように、軸方向の前端側と中央部及び後端側にそれぞれ円柱状のジャーナル部9a、9b、9cが形成されていると共に、該各ジャーナル部9a〜9cが前記ロアーハウジング13とアッパーハウジング14の前記第1〜第3横梁デッキ部13b〜14dの対向する位置にそれぞれ形成された各3つの半円弧状の第1〜第3軸受凹溝19a,19b、20a,20b、21a,21bにプレーンベアリング22,23、24を介して回転自在に支持されている。
また、駆動側バランサシャフト9の後側ジャーナル9bを挟んだ前後の対称位置には、半円形状の2つの第1、第2バランスウエイト25、26が一体に設けられている。この両バランスウエイト25,26は、同一形状でかつ同一の重量に形成されている。
前記駆動側ギア11は、駆動側バランサシャフト9に圧入などによって固定されていると共に、図3に示すように、ロアーハウジング13の対向するスラスト壁13e、13fによって挟まれて軸方向への移動が規制されるようになっている。
一方、前記従動側バランサシャフト10は、図1、図2、図4に示すように、その軸長が駆動側バランサシャフト9よりも短尺に形成され、軸方向の前後端の2個所に形成されたジャーナル部10a、10bが前記両横梁デッキ部13b、14b、13c、14cの間に対向して形成された2つの半円弧状の第4、第5軸受凹溝27a,27b、28a,28bにプレーンベアリング29,30を介して回転自在に支持されている。
前記駆動側と従動側の第1〜第5プレーンベアリング22〜24、29,30は、内周側がアルミニウム合金材、外周側が鉄系金属の2重の金属材をバイメタル式に張り合わせて形成されており、図5にも示すように、該金属平板を半割円弧状に折曲形成して、これら各半割部を前記各第1軸受凹溝19a〜21b、27a〜28bにそれぞれ嵌着固定して円筒状に形成している。
また、各プレーンベアリング22〜24、29,30は、それぞれの軸方向の幅W2がほぼ同一に設定されている。この各幅W2は、前記第1、第3横梁デッキ部13b、14b、13d、14dの幅W(第1、第3軸受凹溝19a、19b、21a、21bの幅)より僅かに小さく設定されているが、第2横梁デッキ部13c、14cの幅W1(第2軸受凹溝28a、28bの幅)よりも十分小さくなっている。
従動側バランサシャフト10は、前記後部側のジャーナル部9bを挟んだ前後対称位置に半円弧状の2つの第1、第2バランスウエイト31,32が一体に設けられている。この両バランスウエイト31,32は、同一形状でかつ同一の重量に設定されている。
前記従動側ギア12は、従動側バランサシャフト10に圧入などによって固定されていると共に、図3に示すように、ロアーハウジング13に形成された溝内、つまり溝の対向するスラスト壁13e、13fにより挟まれて軸方向への移動が規制されるようになっている。
そして、前記第2軸受凹溝20a、20bと第5軸受凹溝28a、28bにそれぞれ嵌着固定される前記第2プレーンベアリング23と第5プレーンベアリング30は、図1〜図3に示すように、各バランサシャフト9,10の対応する各ジャーナル部9b、10bの軸方向の中心Xよりも後部側バランスウエイト26,32側へ僅かにオフセット配置されている。すなわち、前記各プレーンベアリング23,30は、これらの軸方向の中心Yが、言い換えれば、前記各軸受凹溝20a、20b、28a、28bの軸方向(幅方向)の中心Xから所定量Lだけオフセット配置されている。
また、各ロアーハウジング13の枠状デッキ部13a及び各横梁デッキ部13b〜13dの上面には、前記各プレーンベアリング22〜24、29,30に潤滑油を供給する潤滑油供給溝33が連続して形成されていると共に、前記各軸受凹溝19a〜21b、27a、27b、28a、28bの各内周面に前記潤滑油供給溝33と連通する油溝34がそれぞれ形成されている。また、前記各プレーンベアリング22〜24、29,30の幅方向のほぼ中央位置には、前記油溝34と各ジャーナル部9a〜9c、10a、10bの外周面とを連通させる2つの連通孔35が貫通形成されている。
前記潤滑油供給溝33は、前記ロアーハウジング13にアッパーハウジング14が載置結合された状態で各デッキ部14a〜14dの下面と共に潤滑油供給通路を構成され、上流端に形成された油孔33aを介して図外のオイルポンプから潤滑油が供給されるようになっている。また、この潤滑油供給溝33は、前記各ボルト挿通孔13h付近ではこれを囲むように円形状に形成されていると共に、第2横梁デッキ部13cの部位33bでは軸方向(長手方向)の中心が前記プレーンベアリング23,30の中心Yと同じ位置に配置されて中心Xから前記L分だけオフセットした位置に形成されている。
前記各油溝34は、各軸受凹溝19a〜21b、27a、27b、28a、28b間で円環状に形成されて、前記潤滑油供給溝33を介して互いに連通するようになっている。また、第2軸受凹溝20a、20bと第5軸受凹溝28a、28b側の油溝34aは、その形成位置が前記第2、第5プレーンベアリング23,30と同じく前記中心Xよりも後側バランスウエイト26,32側へ前記L分だけオフセットした位置に形成されて、第2、第5プレーンベアリング23,30の各連通孔35の形成位置に合致するようになっている。
また、前記アッパーハウジング14の駆動側バランサシャフト9側の上壁部には、ハウジング8内に貯留されたオイルを前記オイルパン5内に戻す図外のオイル排出孔が形成されている。
したがって、このバランサ装置7によれば、機関が始動されてクランクシャフト3が回転駆動すると、クランクスプロケット6と駆動チェーン18及びバランサスプロケット17を介して駆動側バランサシャフト9が前記クランクシャフト3の2倍の速度で回転する。これによって、従動側バランサシャフト10が、駆動側ギア11と従動側ギア12の噛み合い回転伝達を経て駆動側バランサシャフト9と反対方向へ同速度で回転する。
よって、それぞれのバランスウエイト25、26、31、32も互いに反対方向へ回転しながらバランサシャフト9,10自体の左右の遠心力をキャンセルする。
このとき、ハウジング8は、オイルパン5内に滞留するオイルと各バランサシャフト8,9の干渉を防止し、該各バランサシャフト8,9が回転する際に発生する起振力を受けると同時に起振力を機関に伝達する。
このように、各バランサシャフト9,10の回転に伴い各バランスウエイト25,26、29,30が回転して起振力を内燃機関1に伝達することによって二次振動を抑制する。
このとき、片持ち状態に支持されている後側の第2のバランスウエイト26,32が、2つのジャーナル部9b、10bの軸方向の中心Xを支点として撓んで振れ回りを起こし、各ジャーナル部9b、10bの第2バランスウエイト26,32側の面圧が大きくなってしまう。しかしながら、前記第2、第5プレーンベアリング23、30は、その軸方向中心Yが前記中心XよりL分だけ後側、つまり第2バランスウエイト26,32側にオフセットしていることから、各ジャーナル部9b、10bの各プレーンベアリング23、30の内周面に対する局部的な摺接(当接)が回避されて内周面全体にほぼ均一に摺接させることができる。
この結果、各ジャーナル部9b、10bと各プレーンベアリング23,30との間のフリクションを低減できると共に、各プレーンベアリング23、30の偏摩耗の発生が抑制される。
また、各プレーンベアリング23,30の軸方向の幅W2が、従来のものに比較して小さくなることから、これらの内周面と各ジャーナル部9b、10の外周面との当接面積が小さくなるため、この点でも両者間のフリクションの低減化が図れる。
前記各プレーンベアリング22〜24、29,30の軸方向の幅W2は、各軸受凹溝19a〜21b、27a〜28bの軸方向の幅Wよりも小さくする必要があり、またそれぞれの外径及びジャーナル部9a〜9b、10a、10bの外径は耐焼付性及びベアリングの圧縮強度から接触面圧を許容値以下に抑えることが可能な大きさにしなければならない。したがって、これらを十分に大きくすることが望まれるが、この外径が大きすぎるとフリクションの増加を招くおそれがある。
これに対して、本実施形態では、前述のように、プレーンベアリング23、30の軸方向の幅W2を小さくすると共に、L分だけオフセット配置したことによって各ジャーナル部9b、10bとの面圧を均一化することができるので、それぞれの外径を大きくしなくともフリクションを低減化することが可能になる。
また、前記各プレーンベアリング22〜24、29,30は、その軸方向の幅W2が同一に形成されていることから、互いに共用化を図ることが可能になり、製造コストの低減化と組付作業能率の向上が図れる。
また、前記ロアーハウジング13とアッパーハウジング14とを結合させる複数のボルト15のうち、その一つを後側の第2軸受凹溝20a、20bと第5軸受凹溝28a、28bの中間位置に配置して、これらの間の中心を結合したため、前記軸受凹溝間の結合強度と剛性が向上する。このため、各バランスウエイト25、26、31、32の回転に伴う起振力を高い剛性で受けることが可能になり、過大な振動を抑制することができる。
つまり、第1バランスウエイト25、31と第2バランスウエイト26、32は、軸方向の対称位置に配置されていることから、これらの発生する起振力の中心は第2,第5軸受凹溝20a、20b、28a、28b側の2つのジャーナル部9b、10bの軸方向の中心位置から発生するが、かかる部位を前記ボルト15により結合することによって軸受凹溝間の結合強度と剛性を向上させて、前記起振力による過大な振動を効果的に抑制できるのである。
また、前記潤滑油供給溝33に供給された潤滑油を、各油溝34及び連通孔35を介して各プレーンベアリング22〜24、29、30の内周面と各ジャーナル部9a〜9c、10a、10bの各外周面との間に強制的に供給して潤滑することができるので、かかる摺動部位の潤滑性能が向上して、フリクションをさらに低減させることができる。
特に、前記両プレーンベアリング23、30をオフセットしたことに伴って潤滑油供給溝33bと油溝34を同方向へオフセットして配置したことから、各プレーンベアリング23,30と各ジャーナル部9b、10bとの間に均一に潤滑油を供給できるので、潤滑性能の低下を抑制でき、常時円滑な回転作用が得られフリクションの低減化が図れる。
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、前記駆動側と従動側の各バランサシャフト9,10に一体的にそれぞれ設けられた前後一対の各バランスウエイト25、26と31、32は個々に同じ形状に形成されているが、前後で形状が異なる場合もある。
この場合は、図2に示すように、前側の第1バランスウエイト25,31のそれぞれの重心Q、Qと後側の第2バランスウエイト26,32のそれぞれの重心Q1、Q1との間の中心Z,Z位置で起振力が発生する。
したがって、前記各プレーンベアリング23,30を、その軸方向、つまり幅方向の中心Y、Yが前記中心Z,Zから第2バランスウエイト26,32側へ所定量L分だけオフセットした位置に配置する。
これによって、各ジャーナル部9b、10bの各プレーンベアリング23、30の内周面に対する局部的な摺接(当接)が回避されて内周面全体にほぼ均一に摺接させることができる。この結果、各ジャーナル部9b、10bと各プレーンベアリング23,30との間のフリクションを低減できると共に、各プレーンベアリング23、30の偏摩耗の発生が抑制されなど、第1実施形態と同様な作用効果が得られる。
また、前記潤滑油供給溝33や油溝34、連通孔35などの配置構成は第1実施形態と同様であるから、潤滑性能の向上によるフリクションの低減効果も第1実施形態と同じである。
また、前記各プレーンベアリング22〜24、29、30は、内周側がアルミニウム合金で、外周側を鉄系金属によって形成したことから、鉄系金属で一体に形成した場合に比較して軽量化が図れると共に、各ジャーナル部9a〜9c、10a、10bに対する潤滑油を介しての摺動性の向上と外周側の摩耗の発生を抑制できる。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば前後のバランスウエイト25,26と31,32を対称に配置しない場合にもそれぞれの軸方向の中心位置を求めて、各ベアリングをこの中心位置よりも後側の第2バランスウエイト26,32側へオフセット配置することによって前記各実施形態と同様な作用効果が得られる。
また、前記プレーンベアリングをニードルベアリングなどの他の種類のベアリングに変更することも可能である。
前記実施形態から把握される前記請求項以外の発明の技術的思想について以下に説明する。
〔請求項a〕請求項1に記載された内燃機関のバランサ装置において、
前記一対のベアリングは、前記ハウジングの内側に一体に設けられた一対の軸受用突部にそれぞれ取り付けられ、
前記第1バランスウエイトと第2バランスウエイトとの間に設けられる前記一方のベアリングは、前記軸受用突部の軸方向の中心位置よりも第2バランスウエイト側にオフセット配置されていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
この発明によれば、前記一方のベアリングは、第2バランスウエイト側にオフセット配置されているものの、前記軸受用突部自体はオフセットすることがないと共に、薄肉化する必要がなく軸方向の肉厚が確保される状態になる。これによって、軸受用突部回りの剛性が高く維持されることから、ハウジング全体の剛性が維持されてボルトなどによる内燃機関への取り付け剛性などを高くすることが可能になる。
〔請求項b〕請求項aに記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記ハウジングは、第1バランスウエイトと第2バランスウエイトとの間に設けられる前記軸受用突部の重力方向の上方側が内燃機関に取り付け固定されることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
〔請求項c〕請求項1に記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記ハウジングは、アッパーハウジングとロアーハウジングとによって構成され、前記アッパーハウジングとロアーハウジングの内側の対向した位置に、前記ベアリングを先端側の円弧状凹溝に沿って取り付け保持する一対の軸受用突部が対向して一体に設けられ、前記少なくとも一方の軸受用突部の円弧状凹溝の溝面に、潤滑油が供給される潤滑油供給溝が形成されている、一方、前記ベアリングに、前記潤滑油供給溝と前記バランスシャフトの外周面とを連通する連通孔が貫通形成されていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
〔請求項d〕請求項cに記載の内燃機関のバランサ装置において、
前記潤滑油供給溝は、前記軸受用突部の軸方向の中央から前記第2バランスウエイト側にオフセット配置されている一方、前記連通孔は、前記ベアリングの軸方向の中央位置に形成されていることを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
1・・・内燃機関
2…シリンダブロック
3…クランクシャフト
4…ラダーフレーム
5…オイルパン
7…バランサ装置
8…ハウジング
9…駆動側バランサシャフト
9a〜9c・・・ジャーナル部
10…従動側バランサシャフト
10a・10b・・・ジャーナル部
11…駆動側ギア
12…従動側ギア
13…ロアーハウジング
13a・・・枠状デッキ部
13b〜13d・・・横梁デッキ部
14…アッパーハウジング
14a・・・枠状デッキ部
14b〜14d・・・横梁デッキ部
15・・・ボルト
19a、20a、21a…ロアーハウジング側の軸受凹溝
19b、20b、21b・・・アッパーハウジング側の軸受凹溝
25・26・・・駆動側バランサシャフトのバランスウエイト
22〜24・・・駆動側バランサシャフト側のプレーンベアリング
21a・21b…駆動側バランスウエイト
24a・24b…従動側バランスウエイト
27a・28a・・・ロアーハウジング側の軸受凹溝
27b・28b・・・アッパーハウジング側の軸受凹溝
29・30・・・従動側バランサシャフト側のプレーンベアリング
31・32・・・従動側バランサシャフトのバランスウエイト
33・・・潤滑油供給溝
34・・・油溝
35・・・連通孔
X・・・前後バランスウエイト間の中心
Y・・・後側プレーンベアリングの軸方向中心
Q・Q1・・・重心

Claims (3)

  1. 内燃機関に取り付けられたハウジングと、
    該ハウジングの内側に設けられた少なくとも一対のベアリングと、
    少なくとも前記一対のベアリングによってハウジングの内部で回転自在に支持されたバランサシャフトと、
    該バランサシャフトに一体的に設けられ、前記一対のベアリング間に配置される第1バランスウエイトと、
    前記一対のベアリングのうち一方のベアリングによって片持ち状態に支持されて、前記第1バランスウエイトと同重量の第2バランスウエイトと、
    前記第1バランスウエイトと第2バランスウエイトとの間に位置する前記一方のベアリングの軸方向の中心位置を、前記第1バランスウエイトと第2バランスウエイトとの間の軸方向の中心位置よりも前記第2バランスウエイト側にオフセット配置したことを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
  2. 内燃機関に取り付けられたハウジングと、
    該ハウジングの内側に設けられた少なくとも左右各一対のベアリングと、
    少なくとも前記各一対のベアリングによってハウジングの内部でそれぞれ回転自在に支持される駆動側バランサシャフト及び従動側バランサシャフトと、
    該各バランサシャフトにそれぞれ一体的に設けられ、前記各一対のベアリング間に配置される第1バランスウエイトと、
    前記一対のベアリングのうち一方のベアリングによって片持ち状態に支持されて、前記第1バランスウエイトと同重量の第2バランスウエイトと、
    前記第1バランスウエイトと第2バランスウエイトとの間に位置する前記一方のベアリングの軸方向の中心位置を、前記第1バランスウエイトと第2バランスウエイトとの間の軸方向の中心位置よりも前記第2バランスウエイト側にオフセット配置したことを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
  3. 内燃機関に取り付けられたハウジングと、
    該ハウジングの内側に設けられた複数のベアリングと、
    前記複数のベアリングによってハウジングの内部で回転自在に支持されるバランサシャフトと、
    該バランサシャフトに一体的に設けられ、前記複数のベアリングに軸方向の両端側が支持される第1バランスウエイトと、
    前記複数のベアリングのうち一つベアリングによって片持ち状態に支持された第2バランスウエイトと、
    前記第2バランスウエイトを片持ち状態に支持する前記一つのベアリングの軸方向の中心位置を、前記第1バランスウエイトの重心点と第2バランスウエイトの重心点との間の軸方向の中心位置よりも前記第2バランスウエイト側にオフセット配置したことを特徴とする内燃機関のバランサ装置。
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