JP2019044919A - バランサ装置 - Google Patents

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晴信 岡部
Harunobu Okabe
晴信 岡部
騰 于
Teng Yu
騰 于
淳 稲田
Atsushi Inada
淳 稲田
貴志 野瀬
Takashi Nose
貴志 野瀬
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Abstract

【課題】 ハウジングの上面における開口部の周囲の剛性を向上できるバランサ装置を提供すること。【解決手段】 バランサ装置は、内燃機関のシリンダブロックの下方に取り付けられる。バランサ装置は、一対のバランサシャフトとハウジングとを備える。一対のバランサシャフトは、それぞれがバランスウェイトおよび歯車を有し、歯車が互いに噛合う。一対のバランサシャフトは、クランクシャフトから伝達される回転力により互いに逆回転する。ハウジングは、バランサシャフトを回転可能に支持する。ハウジングの上面に開口部がある。開口部は、バランサシャフトの軸線に直交する方向に延び、歯車に通じる。ハウジングの上面において開口部の長手方向の両側に、第1縦リブ部がある。第1縦リブ部は、バランサシャフトの軸線に沿う方向で開口部と重なる。【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関のバランサ装置に関する。
従来、内燃機関のシリンダブロックの下方に取り付けられ、一対のバランサシャフトとハウジングとを備えるバランサ装置が知られている。一対のバランサシャフトは、それぞれがバランスウェイトおよび歯車を有し、上記歯車が互いに噛合う。例えば、特許文献1に開示されるバランサ装置では、ハウジングの上面に、バランサシャフトの軸線に直交する方向に延びる開口部であって、上記歯車に通じる開口部がある。上記開口部は、上記歯車に潤滑油を供給可能である。
特開2014−9799号公報
従来のバランサ装置では、ハウジングにおける上記開口部の周囲の剛性が不十分となるおそれがあった。
本発明の一実施形態に係るバランサ装置は、好ましくは、ハウジングの上面にリブ部を有する。リブ部は、バランサシャフトの軸線に沿う方向で上記開口部と重なる。
よって、上記開口部の周囲の剛性を向上できる。
第1実施形態のバランサ装置の斜視図である。 第1実施形態のバランサ装置を分解して各部品を並べた斜視図である。 第1実施形態のバランサ装置の上面図である。 図3のIV-IV視断面を、バランサギアの一部を切り欠いて示す。 図3のV-V視断面を示す。 第1実施形態のアッパハウジングを上面と反対の側から見た図である。 図6のVII-VII視断面を示す。 第2実施形態のバランサ装置の上面図である。 第3実施形態のバランサ装置の上面図である。 第4実施形態のバランサ装置の斜視図である。 第4実施形態のバランサ装置の上面図である。 第4実施形態のアッパハウジングの側面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
まず、構成を説明する。図1に示す本実施形態のバランサ装置1は、自動車の内燃機関(エンジン)に用いられる。エンジンの下部に取り付けられるオイルパンの内部に、エンジンオイルが貯留されると共に、バランサ装置1が収容される。バランサ装置1は、エンジンに発生する二次振動を打ち消すためのバランサ機構であり、バランサシャフトがクランクシャフトに同期して2倍速で回転することで、上記振動を打ち消す方向の起振力を発生させる。バランサ装置1は、バランサシャフト2、ギア、オイルポンプ4、およびハウジングを有する。すなわち、バランサ装置1は、ポンプ一体型である。
以下、説明の補助のため、図面において三次元直交座標系を設定する。図2に示すように、バランサシャフト2の軸線が延びる方向にz軸を設定し、バランサギア30に対しバランスウェイト20の側を正とする。z軸に直交する横方向にx軸を設定し、従動シャフト2Bに対し駆動シャフト2Aの側を正とする。z軸に直交する縦方向(垂直方向)にy軸を設定し、ロアハウジング6に対しアッパハウジング5の側を正とする。車両(自動車)の前後方向に対してクランクシャフトが横置き配置された状態で、x軸方向は水平方向(エンジンの左右方向)となり、y軸方向は鉛直方向(エンジンの上下方向)となり、z軸方向は水平方向(エンジンの前後方向)となる。y軸正方向は鉛直上方となり、x軸負方向は車両前方となる。なお、車両への配置はこれに限らない。以下、駆動シャフト2Aの側の部材と従動シャフト2Bの側の部材とを区別する場合、部材の符号の末尾にそれぞれA,Bを付す。
図2を用いてバランサシャフト2について説明する。バランサシャフト2は、駆動シャフト2Aおよび従動シャフト2Bを有する。従動シャフト2Bの軸長は駆動シャフト2Aよりも短い。両シャフト2A,2Bは、それぞれバランスウェイト20を一体に有する。バランスウェイト20は、半円柱状であり、シャフト2の軸線に対して重心がオフセットした偏心ウェイトである。バランサシャフト2におけるバランスウェイト20の両側にジャーナル部21,22がある。駆動シャフト2Aの一端に別のジャーナル部23Aがある。
図2を用いてギアについて説明する。ギアは、バランサギア30およびポンプギアを有する。バランサギア30は、バランサ駆動ギア30Aおよびバランサ従動ギア30Bを有する。両ギア30A,30Bの歯数は略同じである。ポンプギアは、ポンプ駆動ギア31およびポンプ従動ギア32を有する。ポンプ駆動ギア31の歯数は、ポンプ従動ギア32の歯数の略1/2である。これらのギア30,31,32は、ヘリカルギアである。バランサ駆動ギア30Aは、駆動シャフト2Aの中央寄りに固定される。バランサ従動ギア30Bおよびポンプ駆動ギア31は、従動シャフト2Bの端部に固定される。ポンプ従動ギア32は、オイルポンプ4を駆動する軸に固定される。これらの固定は、圧入等による。
図2を用いてオイルポンプ4について説明する。オイルポンプ4は、エンジンの状態に応じてポンプ室の容積変化量を変更可能な可変容量形であり、例えばベーンポンプである。オイルポンプ4の吸入口はオイルパンに接続する。オイルポンプ4の吐出口はメインオイルギャラリーに接続する。
図2等を用いてハウジングについて説明する。図2に示すように、ハウジングは、アッパハウジング5、ロアハウジング6、およびキャップ7を有する。アッパハウジング5およびロアハウジング6は、それぞれ鋳造により略半割状に形成される。
まず、図2〜図7を用いてアッパハウジング5について説明する。アッパハウジング5は、複数のリブ部、隔壁572、および複数のボス部59を一体に有する。
図6に示すように、複数のボス部59は、アッパハウジング5の横方向(x軸方向)の両側にそれぞれ3つある。各ボス部59をボルト穴が貫通する。
図3および図6に示すように、複数のリブ部は、アッパハウジング5の下面(y軸負方向側の面)にある第1〜第3軸受リブ部521〜523と、アッパハウジング5の上面(y軸正方向側の面)にある第1〜第3横リブ部531〜533と、アッパハウジング5の上面にある一対の第1縦リブ部54A,54B、一対の第2縦リブ部55A,55B、および一対の第3縦リブ部56A,56Bとを有する。アッパハウジング5の上面はハウジングの上面に相当する。アッパハウジング5の下面は、ハウジングの上側の内面に相当する。
図2および図6に示すように、第1〜第3軸受リブ部521〜523および隔壁572は、アッパハウジング5の下面から突出し、横方向(x軸方向)に延びる。バランサシャフト2の軸線が延びる方向(z軸方向)において、第1軸受リブ部521はアッパハウジング5の一端(z軸正方向端)にあり、第2軸受リブ部522はアッパハウジング5の中央側にあり、第3軸受リブ部523はアッパハウジング5の他端(z軸負方向端)にある。各軸受リブ部521〜523にはそれぞれ半円筒状の軸受収容穴520がある。第1、第2軸受リブ部521,522には軸受収容穴520が一対あり、横方向(x軸方向)に並ぶ。各軸受収容穴520には、2つ割プレーンベアリングの上側部分81が取り付けられる。各軸受収容穴520の横方向(x軸方向)両側は、ボルト穴590があり、ボルト9のボス部として機能する。隔壁572は、第2軸受リブ部522に対して(第3軸受リブ部523の側に)隣接する。隔壁572には、上下方向(y軸方向)に延びるリブ575がある。
図3に示すように、第1〜第3横リブ部531〜533は、アッパハウジング5の上面から突出し、横方向(x軸方向)に延びる。バランサシャフト2の軸線が延びる方向(z軸方向)において、第1横リブ部531はアッパハウジング5の一端側(z軸正方向側)にあり、第2横リブ部532はアッパハウジング5の中央側にあり、第3横リブ部533はアッパハウジング5の他端(z軸負方向端)にある。各横リブ部531〜533の横方向両端にはそれぞれボス部59が接続する。図3および図6から明らかなように、バランサシャフト2の軸線が延びる方向で、第1、第2横リブ部531,532の間に第2軸受リブ部522があり、第1、第2軸受リブ部521,522の間に第1横リブ部531がある。
図3に示すように、アッパハウジング5の上面に開口部502がある。開口部502は、バランサシャフト2の軸線に直交する横方向(x軸方向)に延びる。開口部502は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)でアッパハウジング5の中央寄りにある。図6に示すように、アッパハウジング5における第2軸受リブ部522と隔壁572との間の空間は、開口部502に接続しており、開口部502を介して、アッパハウジング5の上面側と連通する。
図3に示すように、第1〜第3縦リブ部54〜56は、アッパハウジング5の上面から突出し、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)に延びる。第1,第2縦リブ部54,55は、隣り合う2つの横リブ部531,532の間にある。第3縦リブ部56は、第1横リブ部531に対し2縦リブ部55の反対側にある。
図3に示すように、バランサシャフト2の軸線に沿う方向における第1縦リブ部54の一端(z軸負方向端)は、第2横リブ部532に接続する。第1縦リブ部54の高さ(アッパハウジング5の上面に対するy軸方向寸法)は第2横リブ部532と同じである。第1縦リブ部54は、開口部502の長手方向(x軸方向)の両側にある。バランサシャフト2の軸線に対し直交する方向から見て、第1縦リブ部54は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向で、開口部502と重なる。図3および図4に示すように、第1縦リブ部54は、横方向(x軸方向)で内側(開口部502の側)へ向かうにつれて高さが低くなるように傾斜する面542を有する。
図3に示すように、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)における第2縦リブ部55の一端(z軸正方向端)は、第1横リブ部531に接続する。第2縦リブ部55の高さは第1横リブ部531より低い。図3、図5および図7に示すように、バランサシャフト2の軸線に沿う方向における第2縦リブ部55の他端の側(z軸負方向側)は、第2横リブ部532の側(z軸負方向)へ向かうにつれて高さが低くなるように傾斜する面551を有する。また、図3に示すように、バランサシャフト2の軸線に対し直交する横方向(x軸方向)における第2縦リブ部55の内側(アッパハウジング5の中央側)は、横方向内側へ向かうにつれて高さが低くなるように傾斜する面552を有する。
以下、第1縦リブ部54と第2縦リブ部55との位置関係について説明する。図3に示すように、バランサシャフト2の軸線に対し直交する縦方向(y軸方向)から見て、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)における第2縦リブ部55の他端(z軸負方向端)は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向における第1縦リブ部54の他端(z軸正方向端)と同じ位置にある。第1縦リブ部54の上記他端の一部は、第2縦リブ部55の上記他端に対し、アッパハウジング5の上面を介さずに連続する。バランサシャフト2の軸線方向(z軸方向)から見て、第2縦リブ部55の一部は、横方向(x軸方向)で、第1縦リブ部54と重なる。バランサシャフト2の軸線方向から見て、第2縦リブ部55の中央は、横方向で、第1縦リブ部54の中央に対しずれる。具体的には、横方向で、第2縦リブ部55の中央は、第1縦リブ部54の中央に対し、内側(アッパハウジング5の中央側)に偏倚する。第2縦リブ部55の横方向内側端は、第1縦リブ部54の横方向内側端よりも横方向内側にある。第2縦リブ部55の横方向外側端は、第1縦リブ部54の横方向外側端よりも横方向内側、かつ、第1縦リブ部54の横方向内側端よりも横方向外側にある。図5および図7に示すように、第1縦リブ部54と第2縦リブ部55との間には隙間503がある。図5に示すように、横方向から見て、隙間503は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向で、第2軸受リブ部522と重なる。
次に、図2を用いてロアハウジング6およびキャップ7について説明する。ロアハウジング6は、第1、第2軸受リブ部、隔壁672、フランジ部68、および複数のボス部69を一体に有する。ロアハウジング6の第1、第2軸受リブ部、隔壁672、およびボス部69はそれぞれ、アッパハウジング5の第1、第2軸受リブ部521,522、隔壁572、およびボス部59に対応する位置にあり、対応する構成を有する。フランジ部68は隔壁672に(z軸負方向側で)隣接する。ロアハウジング6(軸受リブ部)の各軸受収容穴には、2つ割プレーンベアリングの下側部分82が取り付けられる。キャップ7は、アッパハウジング5の第3軸受リブ部523に対応する位置にあり、対応する構成を有する。キャップの軸受収容穴には、2つ割プレーンベアリングの下側部分82が取り付けられる。キャップ7はボス部71を有する。
次に、バランサ装置1の組立体について説明する。図2に示すように、アッパハウジング5、ロアハウジング6、およびキャップ7は、軸受リブ部521〜523等のボルト穴590等に挿通されるボルト9により、互いに締結固定される。バランサシャフト2の各ジャーナル部21〜23は、2つ割プレーンベアリング81,82を介して軸受リブ部521〜523等に支持される。
アッパハウジング5の第1、第2軸受リブ部521,522、およびロアハウジング6の第1、第2軸受リブ部との間に、ウェイト収容部が画される。バランスウェイト20はウェイト収容部に収容される。
図4に示すように、アッパハウジング5の第2軸受リブ部522と隔壁572との間、およびロアハウジング6の第2軸受リブ部と隔壁672との間に、バランサギア収容部10が画される。バランサギア30A,30Bは、互いに噛合った状態で、バランサギア収容部10に収容される。バランサギア収容部10は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)で、第2軸受リブ部522と第2横リブ部532との間にある。バランサギア収容部10には開口部502が接続する。バランサギア30の一部は、アッパハウジング5の上面から突出する。バランサギア30は開口部502に通じる(連通する)。バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)におけるバランサギア30の一側面(z軸負方向側の面)は、アッパハウジング5に対し、アッパハウジング5の上面より上側(y軸正方向側)では第2横リブ部532の一部の面に対向し、アッパハウジング5の上面より下側(y軸負方向側)では隔壁572の面に対向する。バランサシャフト2の軸線に沿う方向におけるバランサギア30の他側面(z軸正方向側の面)は、アッパハウジング5の上面より上側ではハウジングの外部に露出し、アッパハウジング5の上面より下側では第2軸受リブ部522の面に対向する。アッパハウジング5の上面から突出するバランサギア30の歯面の一部は、第2横リブ部532に連続する庇状部分534によって覆われる。バランサシャフト2の軸線に対し直交する横方向(x軸方向)における庇状部分534の両端は、第1縦リブ部54A,54Bに接続する。
アッパハウジング5の隔壁572、ロアハウジング6の隔壁672およびフランジ部68により、ポンプギア収容部が画される。ポンプギア31,32は、互いに噛合った状態で、ポンプギア収容部に収容される。オイルポンプ4は、複数のボルトによりフランジ部68に固定される。
上記のように組立てられたバランサ装置1は、ボス部59,69,71を挿通する複数のボルトにより、エンジンの下面に固定される。駆動シャフト2Aの(z軸負方向)端部は、ハウジングの外部に突出する。この端部にバランサスプロケットが固定される。バランサスプロケットと、クランクシャフトに固定されたクランクスプロケットとの間に、チェーンが掛け渡される。
次に、作用効果を説明する。エンジンが始動されてクランクシャフトが回転すると、クランクスプロケット、チェーンおよびバランサスプロケットを介して駆動シャフト2Aが駆動され、クランクシャフトの略2倍の速度で回転する。駆動シャフト2Aの回転は、バランサ駆動ギア30Aとバランサ従動ギア30Bの噛み合いにより、従動シャフト2Bに伝達される。バランサギア30としてヘリカルギアを用いたことで、高速・高荷重での静粛性を実現できる。従動シャフト2Bは、駆動シャフト2Aと反対方向に、駆動シャフト2Aと同じ速度で回転する。これにより、駆動側ウェイト20Aおよび従動側ウェイト20Bも、互いに反対方向へ回転する。両ウェイト20A,20Bが回転して上下方向の(y軸方向の)起振力をエンジンに伝達することにより、エンジンの二次振動が抑制される。従動シャフト2Bの回転は、ポンプ駆動ギア31とポンプ従動ギア32の噛み合いにより、オイルポンプ4に伝達される。なお、クランクシャフトと駆動シャフト2Aとの間の動力伝達は、チェーンやベルトを介さず、ギアが直接噛み合う方式でもよい。本実施形態では、チェーン駆動としたため、クランクシャフトの回転を離れた位置にある駆動シャフト2Aへ伝達できる。また、ギア駆動と比較して小型化の点で有利である。なお、ベルト駆動でもよい。
ハウジングは、バランサシャフト2を回転可能に支持するベアリング81,82(軸受収容穴520等)を境に、アッパハウジング5とロアハウジング6に分離可能である。ロアハウジング6の下部は、オイルパンに貯留されたオイルに浸かる。ロアハウジング6は、バランスウェイト20、バランサギア30およびポンプギア31,32をオイルパンの油面から隔離する。また、ロアハウジング6において、各ギア30〜32の一側面(z軸負方向側)はオイルポンプ4(のハウジング)により閉塞され、オイルパンの油面から隔離される。これにより、バランスウェイト20および各ギア30〜32がオイルを撹拌することに伴う駆動トルクの増大やエアレーション(気泡)の発生が抑制される。
ハウジング5,6は、バランサギア30を収容するバランサギア収容部10を有する。バランサギア収容部10は、少なくともアッパハウジング5において、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)でバランサギア30の側面に対向する面を有する。この対向する面により、バランサシャフト2の軸線方向(スラスト方向)におけるバランサギア30の移動を規制できる。バランサギア30としてヘリカルギアを用いた場合、バランサギア30に上記軸線方向(z軸方向)の力(スラスト力)が作用するため、上記移動を効果的に規制できる。バランサギア収容部10は、少なくともアッパハウジング5において、上記軸線方向両側で、バランサギア30に対向する面を有する。よって、バランサギア30の上記軸線方向両側で、上記作用効果が得られる。
アッパハウジング5の上面には開口部502がある。開口部502は、バランサギア30に通じており、バランサシャフト2の軸線に直交する横方向(x軸方向)に延びる。ここで、アッパハウジング5の上面には、エンジンの側(クランクシャフト等)からオイルが落下する。オイルの一部は、開口部502を通ってバランサギア収容部10の内部へ流入し、バランサギア30へ供給され、このギア30の潤滑に供される。バランサギア30の歯面および上記軸線方向側面が潤滑され、バランサギア30A,30B同士、およびバランサギア30とハウジング5等(バランサギア収容部10)との間の、摩擦・磨耗が抑制される。特に、バランサギア30としてヘリカルギアを用いた場合、バランサギア収容部10の面とバランサギア30の上記軸線方向側面との間の隙間に充分な量のオイルを供給することで、バランサギア30のスラスト力による摩擦や磨耗を抑制できる。なお、バランサギア30に供給されたオイルの一部は、ポンプギア31,32に供給され、これらのギア31,32の潤滑にも供される。
バランサギア収容部10の内部におけるオイルの一部は、例えば、アッパハウジング5、ロアハウジング6、およびオイルポンプ4のハウジングの間に形成される隙間を介して、バランサギア収容部10の外部へ排出される。また、バランサギア30へ供給されたオイルの一部は、開口部502を介して露出するバランサギア30の歯面からバランサギア収容部10の外部へ飛散し、オイルパンに戻る。
アッパハウジング5の上面において、開口部502に隣接する部分は、エンジンの側から落下してきたオイルの一部や、開口部502を介して露出するバランサギア30の歯面から飛散したオイルの一部を受け、これを(再び)開口部502へ向かって供給する受け皿として機能しうる。
アッパハウジング5の上面から突出するバランサギア30の歯面の一部は庇状部分534によって覆われ、上記歯面の他の一部は露出する。上記歯面の一部が覆われることで、バランサギア30により跳ね上げられるオイルがバランサギア収容部10の外部に飛散することが抑制され、バランサギア収容部10の内部に戻る。これにより、開口部502を介してバランサギア収容部10の内部へオイルを効率よく供給できると共に、飛沫の落下によりオイルパンのオイルに気泡が混入するおそれが少なくなる。なお、バランサシャフト2の軸線が延びる方向(z軸方向)で、庇状部分534が上記歯面の全部を覆ってもよい。
バランサ装置1において、クランクシャフトからトルクが入力される部材(バランサスプロケット)の位置、および起振力を発生させる両バランスウェイト20A,20Bの位置は、エンジン部品のレイアウトや別部材との位置関係等に応じて決まる。駆動シャフト2Aにおけるバランサスプロケットから駆動側バランスウェイト20Aまでの長さは、バランサスプロケットの位置および駆動側バランスウェイト20Aの位置に依存する。よって、バランサスプロケットとバランスウェイト20との間の領域がデッドスペースとなるおそれがある。本実施形態では、バランサスプロケットと駆動側バランスウェイト20Aとの間にバランサ駆動ギア30Aがある。上記領域にバランサギア30を配置することで、上記領域を有効利用し、バランサシャフト2の軸線方向におけるバランサ装置1の寸法の増大を抑制できる。また、バランサ従動ギア30Bよりもバランサスプロケットの側にポンプ駆動ギア31がある。バランサスプロケットとバランサギア30との間の領域にポンプギア31,32を配置することで、この領域を有効利用し、上記軸線方向におけるバランサ装置1の寸法の増大を抑制できる。また、オイルポンプ4は、バランサスプロケットとポンプ従動ギア32との間にある。バランサスプロケットとポンプギア31,32との間の領域にオイルポンプ4を配置することで、この領域を有効利用し、オイルポンプ4を含むバランサ装置1の全体の上記軸線方向における寸法の増大を抑制できる。
バランサシャフト2の軸線方向(z軸方向)において、駆動側バランスウェイト20Aよりも上記入力部材(バランサスプロケット)の側に、バランサ駆動ギア30Aおよびポンプ駆動ギア31がある。このため、駆動側バランスウェイト20Aに対し上記入力部材と反対側にバランサ駆動ギア30Aまたはポンプ駆動ギア31があるバランサ装置と比べ、上記入力部材からポンプ駆動ギア31に至るまでのトルク伝達経路が短い。ここで、ポンプ駆動ギア31とポンプ従動ギア32の歯面間に作用する捻りトルク負荷は、上記トルク伝達経路が短いほど(トータルの回転モーメントが低減されるため)小さくなる。よって、両ギア31,32の歯打ち音を低減できる。
各ギア30〜32はロアハウジング6の第2軸受リブ部とフランジ部68との間に集約して配置されている。よって、ギア30〜32をオイルパンの油面から隔離するロアハウジング6の壁を、バランサギア30とポンプギア31,32とで別々に設ける必要がなく、隔壁を共用化できるため、バランサ装置1の軽量化やz軸方向寸法の短縮化を図ることができる。オイルポンプ4は、オイルパンの油面から各ギア30〜32を隔離する壁の一部として機能する。よって、装置1のさらなる軽量化やz軸方向寸法の短縮化を実現できる。また、各ギア30〜32が集約して配置されるため、ギア30〜32の潤滑が効率的に行われる。
軸受リブ部521,522等は、バランサシャフト2の軸線に対し直交する方向(x軸方向)に延び、ハウジング5,6の剛性を向上する。バランサシャフト2を支持するベアリング81,82が上記軸受リブ部521等に保持されることで、バランサシャフト2の支持強度を向上できる。また、軸受リブ部521等には、アッパハウジング5とロアハウジング6等とを互いに締結固定するためのボルト9が通るボルト穴590がある。このように、ハウジング5,6の剛性を向上するための軸受リブ部521等を、ボス部としても機能させることができる。
バランサシャフト2(バランスウェイト20)の起振力は、ベアリング81,82(軸受収容穴520等)を介してハウジング5,6に伝達される。横方向から見て(yz平面内で)ハウジング5,6を上下方向(y軸方向)に曲げようとする力(第1曲げモーメント)が発生する。よって、ハウジング5,6において剛性が不十分となる部位が生じうる。特に、アッパハウジング5は、ロアハウジング6に比べ、バランサシャフト2の軸線方向(z軸方向)における寸法が大きい。よって、アッパハウジング5の剛性が不十分となるおそれがある。
アッパハウジング5の上面には、バランサシャフト2の軸線に直交する横方向(x軸方向)に延びる横リブ部531〜533がある。よって、アッパハウジング5の剛性を向上できる。バランサ装置1は、エンジンの下方(ラダーフレーム)に取り付けられる。この取り付けのための複数のボス部59は、それぞれ横リブ部531〜533に接続する。よって、ボス部59の強度を向上できる。また、横リブ部531〜533が梁として機能し、ハウジング5,6に作用する上下方向(y軸方向)の力に対する剛性を向上できる。なお、オイルポンプ4がロアハウジング6に取り付けられているため、アッパハウジング5への負荷を軽減しつつ、オイルポンプ4の高い支持剛性が得られる。
バランサシャフト2の軸線方向(z軸方向)で隣り合う横リブ部531〜533の間に、コネクティングロッドの大端部やクランクシャフトのカウンタウェイト等の軌跡の一部を収容可能である。上記軸線方向で、第1、第2横リブ部531,532の間に第2軸受リブ部522があり、第1、第2軸受リブ部521,522の間に第1横リブ部531がある。このように、上記軸線方向で、横リブ部531,532と軸受リブ部521,522とがアッパハウジング5の上側(外側ないし表側)と下側(内側ないし裏側)とでずれて互い違いに並ぶ。よって、上記軸線方向においてより広い領域でアッパハウジング5を補強し、アッパハウジング5の剛性を向上できる。また、アッパハウジング5の上側のリブ部と下側のリブ部とがバランサシャフト2の軸線で重なる場合に比べ、バランサシャフト2の軸線に直交する(xy平面に沿って切った)アッパハウジング5の断面積がバランサシャフト2の軸線方向で急激に変化することを抑制し、応力集中の発生を抑制できる。
バランサギア収容部10は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)で、第2横リブ部532と第2軸受リブ部522との間にある。第2軸受リブ部522は、バランサギア収容部10(バランサギア30に対向する面)を構成する隔壁の一部として機能する。よって、バランサギア30からのスラスト方向(z軸方向)の力に対するアッパハウジング5の剛性を向上できる。また、バランサギア30に対向する面の変形を抑制し、この面とバランサギア30の上記軸線方向側面との間の隙間をより一定に保てる。同様に、第2横リブ部532は、バランサギア収容部10(バランサギア30に対向する面)を構成する隔壁の一部として機能する。よって、バランサギア30からのスラスト方向の力に対するアッパハウジング5の剛性を向上できる。また、バランサギア30に対向する面の変形を抑制し、この面とバランサギア30の上記軸線方向側面との間の隙間をより一定に保てる。なお、隔壁572の剛性は、リブ575によって向上する。
バランサギア30の一部は、アッパハウジング5の上面から突出する。よって、バランサギア30の一部が突出する部位以外の部位でアッパハウジング5の上面を低くし、上下方向(y軸方向)におけるハウジング5,6の寸法増大を抑制できる。また、上記低くした部位で、コネクティングロッドの大端部やクランクシャフトのカウンタウェイト等の軌跡の一部を収容可能である。開口部502は、バランサギア30に通じており、バランサギア30へオイルを供給することを容易にすると共に、バランサギア30の一部がアッパハウジング5の上面から突出することを容易にする。しかし、アッパハウジング5において開口部502の周囲が脆弱部となり、上記のように横リブ部531等を設けても、開口部502の周囲の剛性が不十分となるおそれがある。開口部502の周囲にはバランサギア収容部10がある。バランサギア収容部10が変形すると、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)におけるバランサギア30の側面とこれに対向するバランサギア収容部10の面との間の隙間の大きさが変化し、両面が過度に近づくおそれがある。
これに対し、本実施形態では、バランサギア収容部10は、バランサギア30の上記一部を覆う庇状部分534を有する。庇状部分534により、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)における開口部502の寸法の増大を抑制可能である。また、庇状部分534は、バランサシャフト2の軸線に直交する横方向(x軸方向)に延びる横リブとして機能する。よって、開口部502の周囲におけるアッパハウジング5の剛性を向上できる。庇状部分534は、第2横リブ部532と一体である。よって、庇状部分534または第2横リブ部532によるアッパハウジング5の補強機能を向上できる。
アッパハウジング5の上面には、バランサシャフト2の軸線に沿って(z軸方向に)延びる第1縦リブ部54がある。よって、第1縦リブ部54が設けられた部位において、上記第1曲げモーメントに対する剛性を向上できる。第1縦リブ部54は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)で開口部502と重なる。よって、アッパハウジング5において、上記軸線方向で開口部502に重なる部分が、第1縦リブ部54により補強されるため、開口部502の周囲における上記力に対するアッパハウジング5の剛性を向上できる。上記第1曲げモーメントに対する剛性が開口部502の周囲において向上することで、バランサギア30の上記軸線方向側面とこれに対向するバランサギア収容部10の面との間の隙間の大きさが変化することが抑制される。よって、この隙間における油膜をより精確に管理し、バランサギア30とハウジング5等(バランサギア収容部10)との間の摩擦や磨耗を抑制できる。また、アッパハウジング5の上面に突出するバランサギア30の歯面から、バランサシャフト2の軸線に直交する方向に飛散するオイルの一部が、第1縦リブ部54に衝突する。これにより、オイルがバランサギア収容部10の外部に飛散することが抑制される。第1縦リブ部54は、バランサシャフト2の軸線に直交する横方向(x軸方向)で開口部502の両側にある。よって、開口部502の上記両側で上記作用効果を得ることができる。また、アッパハウジング5の上面において、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)で開口部502に隣接する部分の横方向(x軸方向)両側が第1縦リブ部54によって閉塞されることで、(第1縦リブ部54A,54Bを周壁として開口部502に接続する)凹部が形成される。よって、ハウジング上面501に落下してきたオイルを受け、これを開口部502へ向かって供給する効率を向上できる。
第1縦リブ部54は、横方向(x軸方向)で内側(開口部502の側)へ向かうにつれて高さが低くなるように傾斜する面542を有する。よって、第1縦リブ部54に落下してきたオイルを、開口部502や(開口部502に接続する)上記凹部へ円滑に導くことができる。また、第1縦リブ部54(面542)とアッパハウジング5の上面との接続部位における応力集中を低減できる。また、第1縦リブ部54を含むアッパハウジング5の鋳造(型抜き)を容易化できる。
バランサギア30の位置に対応し、開口部502は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)でアッパハウジング5の中央寄りにある。上記第1曲げモーメントは、アッパハウジング5の中央寄りにおいて大きくなるため、開口部502の周囲の剛性が不十分となるおそれも高くなる。これに対し、第1縦リブ部54を設けることで、開口部502の周囲の剛性を効果的に向上することができる。なお、アッパハウジング5の上記中央寄りとは、例えば、アッパハウジング5をz軸方向で3等分したときの中央部分の領域内である。
バランサシャフト2の軸線に沿う方向における第1縦リブ部54の一端(z軸負方向端)は第2横リブ部532に接続する。よって、第1縦リブ部54または第2横リブ部532によるアッパハウジング5の補強機能を向上できる。また、開口部502が第1縦リブ部54A,54Bと第2横リブ部532とによって連続して囲まれることで、開口部502を介したバランサギア30へのオイルの供給を円滑化できる。第1縦リブ部54(の上記一端の側)は、庇状部分534に接続する。よって、庇状部分534または第1縦リブ部54によるアッパハウジング5の補強機能を向上できる。また、庇状部分534が第1縦リブ部54A,54Bと第2横リブ部532とによって連続して囲まれることで凹部が形成される。この凹部は、落下してきたオイルを受け、これを開口部502へ向かって供給する受け皿として機能しうる。
アッパハウジング5の上面には、バランサシャフト2の軸線に沿って(z軸方向に)延びる第2縦リブ部55がある。よって、第2縦リブ部55が設けられた部位において、上記第1曲げモーメントに対するアッパハウジング5の剛性を向上できる。バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)における第2縦リブ部55の一端(z軸正方向端)は、(第2横リブ部532に隣り合う)第1横リブ部531に接続する。よって、第2縦リブ部55または第1横リブ部531によるアッパハウジング5の補強機能を向上できる。第2縦リブ部55は、バランサシャフト2の軸線に直交する横方向(x軸方向)でアッパハウジング5の上面の両側にある。よって、アッパハウジング5の上面の上記両側で上記作用効果を得ることができる。バランサシャフト2の軸線に沿う方向における第2縦リブ部55の他端(z軸負方向端)は、(第1縦リブ部54が接続する)第2横リブ部532の側にある。バランサシャフト2の軸線に沿う方向で隣り合う2つの横リブ部531,532の間に第1縦リブ部54A,54Bおよび第2縦リブ部55A,55Bがある、よって、第1縦リブ部54A,54Bと第2横リブ部532(庇状部分534)、および第2縦リブ部55A,55Bと第1横リブ部531によって、アッパハウジング5の上面を底面としリブ部531,532,54,55を周壁とする凹部が形成される。上記底面に開口部502が開口する。上記凹部は、落下してきたオイルを受け、これを貯留し、開口部502へ向かって供給する受け皿として機能しうる。ただし、第1縦リブ部54と第2縦リブ部55は連続的には接続せず、上記凹部の周壁は、両縦リブ部54,55の間の隙間503で途切れている。
第2縦リブ部55の横方向における内側(x軸方向でアッパハウジング5の中央側)の端は、第1縦リブ部54の横方向内側端よりも横方向内側にある。ここで、バランサシャフト2の軸線に沿う方向で第2横リブ部532の側(z軸負方向側)における第2縦リブ部55の端部は、第2横リブ部532の側(z軸負方向側)へ向かうにつれて高さが低くなるように傾斜する面551を有する。よって、第2縦リブ部55に落下してきたオイルを、面551を介して円滑に上記(リブ部531,532,54,55を周壁とする)凹部へ導くことができる。また、第2縦リブ部55(面551)とアッパハウジング5の上面との接続部位における応力集中を低減できる。また、第2縦リブ部55を含むアッパハウジング5の鋳造(型抜き)を容易化できる。同様に、第2縦リブ部55の横方向内側は、横方向内側へ向かうにつれて高さが低くなるように傾斜する面552を有する。よって、第2縦リブ部55に落下してきたオイルを、面552を介して円滑に上記(リブ部531,532,54,55を周壁とする)凹部へ導くことができる。また、第2縦リブ部55(面552)とアッパハウジング5の上面との接続部位における応力集中を低減できる。また、第2縦リブ部55を含むアッパハウジング5の鋳造(型抜き)を容易化できる。
上記(リブ部531,532,54,55を周壁とする)凹部の内部のオイルは、両縦リブ部54,55の間の隙間503を通って、ハウジング5,6の側面へ流出しうる。隙間503は、上記凹部からオイルを排出するための排出路として機能しうる。上記凹部から開口部502を介してバランサギア30等に供給されるオイルの量が過剰であると、オイルとバランサギア30等との間の摩擦抵抗が増大するおそれがある。これに対し、上記凹部に溜ったオイルの一部を隙間503から排出することで、上記凹部から開口部502を介してバランサギア30等に供給されるオイルの量を適度に調整し、摩擦抵抗の増大を抑制することができる。また、隙間503は、応力集中を低減する効果もある。すなわち、開口部502の周りをリブ部54,55,531,532で連続的に固めてしまうと、開口部502の周囲に応力集中が発生し、補強というそもそもの目的を達成できなくなるおそれがある。これに対し、第1縦リブ部54と第2縦リブ部55の間に隙間503があることで、開口部502の周囲における応力が分散される。
バランサシャフト2の軸線に対し直交する横方向(x軸方向)から見て、隙間503は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)で、(第1横リブ部531と第2横リブ部532との間にある)第2軸受リブ部522と重なる。よって、隙間503によって開口部502の周囲における応力を分散しつつ、隙間503の周囲においてアッパハウジング5の剛性が低下することを、第2軸受リブ部522によって抑制できる。
第2縦リブ部55の面551は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)における第2横リブ部532からの距離が、上方(y軸正方向)に向かうにつれて徐々に大きくなる。すなわち、バランサシャフト2の軸線に沿う方向における隙間503の幅は、上方に向かうにつれて大きくなる。よって、上記(リブ部531,532,54,55を周壁とする)凹部に溜まるオイルの量が多くなると、上記凹部から隙間503を通って排出されるオイルの量が多くなるため、上記凹部に溜まるオイルの量を適度に保ち、開口部502からのオイルの供給量を適度にできる。
バランサシャフト2の軸線方向(z軸方向)から見て、第2縦リブ部55の一部は、横方向(x軸方向)で、第1縦リブ部54と重なる。上記重なる部分における隙間503がオイルの排出路として機能することで、上記重ならない場合に比べ、オイルの排出路の断面積が過大となったり長さが過小となったりすることを抑制できる。また、バランサシャフト2の軸線方向から見て、第1縦リブ部54の少なくとも一部は、横方向(x軸方向)で、第2縦リブ部55と重ならない。具体的には、第2縦リブ部55の横方向外側端は、第1縦リブ部54の横方向外側端よりも横方向内側にある。よって、横方向で第1縦リブ部54の全部が第2縦リブ部55と重なる場合に比べ、横方向における隙間503の大きさ(排出路の長さ)が過大となることを抑制し、上記(リブ部531,532,54,55を周壁とする)凹部に溜まるオイルの量を適度に保つことができる。(同様に、第2縦リブ部55の少なくとも一部は、横方向で、第1縦リブ部54と重ならない。)なお、バランサシャフト2の軸線方向から見て、第2縦リブ部55の中央は、第1縦リブ部54の中央に対し、横方向外側(x軸方向で中央から離れる側)に偏倚してもよい。本実施形態では、第2縦リブ部55の中央は、第1縦リブ部54の中央に対し、横方向内側(x軸方向中央側)に偏倚している。よって、ハウジング5,6のx軸方向寸法の増大を抑制できる。
バランサシャフト2の軸線に対し直交する縦方向(y軸方向)から見て、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)における第1縦リブ部54の端(z軸正方向端)の一部は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向における第2縦リブ部55の端(z軸負方向端)に対し、アッパハウジング5の上面を介さずに連続する。すなわち、隙間503の下端(y軸負方向端)は、(アッパハウジング5の上面でなく)第1縦リブ部54と第2縦リブ部55との接続部で形成されている。よって、バランサシャフト2の軸線に沿う方向における隙間503の大きさ(オイルの排出路の断面積)が過大となることを抑制し、上記(リブ部531,532,54,55を周壁とする)凹部に溜まるオイルの量を適度に保つことができる。
[第2実施形態]
まず、構成を説明する。図8に示すように、バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)における第1縦リブ部54の一方(z軸正方向側)の端には、バランサシャフト2の軸線に沿う方向に延長する部分543が接続する。延長部分543は、アッパハウジング5の上面に対する高さ(y軸方向寸法)が第1縦リブ部54の本体と同じであり、バランサシャフト2の軸線に対し直交する横方向(x軸方向)における寸法(幅)が上記本体より小さい(細い)。延長部分543は、第2縦リブ部55に対し、横方向外側(x軸方向でアッパハウジング5の中央から離れる側)に隣接する。バランサシャフト2の軸線に対し直交する縦方向(y軸方向)から見て、延長部分543は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向で、第2縦リブ部55と重なる。第1縦リブ部54と第2縦リブ部55との間の隙間503は、延長部分543と第2縦リブ部55との間の隙間を含む。縦方向(y軸方向)から見て、隙間503は、クランク状に折れ曲がっている。バランサシャフト2の軸線に沿う方向で、第2軸受リブ部522と重なる。他の構成は第1実施形態と同じである。
次に、作用効果を説明する。バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)で、第2縦リブ部55は、第1縦リブ部54の延長部分543と重なる。よって、上記重なる部分で、横方向から見て(yz平面内で)ハウジング5,6を上下方向(y軸方向)に曲げようとする力(第1曲げモーメント)に対する剛性を向上できる。また、上記重なる部分における隙間503がオイルの排出路として機能することで、排出路の全体がクランク状に折れ曲がった形状となる。よって、排出路の断面積や長さを調整できる自由度が向上する。したがって、上記(リブ部531,532,54,55を周壁とする)凹部に溜まるオイルの量を、より適度に管理可能である。その他、第1実施形態と同様の構成により、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
[第3実施形態]
まず、構成を説明する。図9に示すように、第1縦リブ部54と第2縦リブ部55は、介在リブ部58を介して接続する。バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)において、介在リブ部58の一方(z軸負方向側)の端は第1縦リブ部54に接続し、他方(z軸正方向側)の端は第2縦リブ部55に接続する。介在リブ部58は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向で第1縦リブ部54の側から第2縦リブ部55の側に向かうにつれて、バランサシャフト2の軸線に対し直交する横方向(x軸方向)における内側(アッパハウジング5の中央側)へ向かうように蛇行する。介在リブ部58は、第1縦リブ部54および第2縦リブ部55と同じ高さである。バランサシャフト2の軸線に直交する縦方向(y軸方向)から見て、介在リブ部58は、バランサシャフト2の軸線に沿う方向で、第2軸受リブ部522と重なる。介在リブ部58の横方向内側は、横方向内側へ向かうにつれて高さが低くなるように傾斜する面545を有する。面545は、第1縦リブ部54の面542および第2縦リブ部55の面552に滑らかに連続する。他の構成は第1実施形態と同じである。
次に、作用効果を説明する。第1縦リブ部54と第2縦リブ部55が(介在リブ部58を介して)接続する。よって、両リブ部54,55によるアッパハウジング5の補強機能を向上し、アッパハウジング5における開口部502の周囲の剛性を向上できる。また、第1縦リブ部54と第2縦リブ部55との間の隙間からオイルが漏れることが抑制されるため、(リブ部531,532,54,55,58を周壁とする)凹部にオイルを効率よく貯留することができる。その他、第1実施形態と同様の構成により、第1実施形態と同様の作用効果が得られる。
[第4実施形態]
まず、構成を説明する。図10〜図12に示すように、介在リブ部58の上面(y軸正方向側の面)には凹部(溝)582がある。凹部582は、第1縦リブ部54および第2縦リブ部55に対し、滑らかな曲面状に凹み、バランサシャフト2の軸線に対し直交する横方向(x軸方向)に延びる。凹部582における介在リブ部58の高さ(アッパハウジング5の上面に対するy軸方向寸法)は、バランサシャフト2の軸線方向における両端から中央側に向かうにつれて徐々に低くなる(凹部582が徐々に深くなる)。他の構成は第3実施形態と同じである。
次に、作用効果を説明する。介在リブ部58は、その上面の少なくとも一部が切り欠かれた形状であり、上面に凹部582を有する。凹部582において、介在リブ部58は、第1縦リブ部54および第2縦リブ部55よりも高さが低い。よって、リブ部531,532,54,55,58を周壁とする凹部に貯留するオイルは、その油面がリブ部54,55等の上面に達する前に、凹部582を通ってハウジング5,6の側面へ流出する。これにより、上記(リブ部531,532,54,55,58を周壁とする)凹部に貯留するオイルの量が過剰となることを抑制し、開口部502を介してバランサギア30等に供給されるオイルの量を適度にできる。また、リブ部に凹部582があることで、隙間503(第1実施形態)と同様、開口部502の周囲における応力集中を低減することができる。凹部582は、バランサシャフト2の軸線方向における両端から中央側に向かうにつれて、徐々に深くなる。よって、上記(リブ部531,532,54,55,58を周壁とする)凹部に溜まるオイルの量が多くなると、上記凹部から凹部582を通って排出されるオイルの量が多くなるため、上記凹部に溜まるオイルの量を適度に保ち、開口部502からのオイルの供給量を適度にできる。
バランサシャフト2の軸線に沿う方向(z軸方向)で、凹部582は第2軸受リブ部522と重なる。よって、凹部582によって開口部502の周囲における応力を分散しつつ、凹部582がある部位におけるアッパハウジング5の剛性を、第2軸受リブ部522によって向上できる。なお、介在リブ部58に限らず、第1縦リブ部54や第2縦リブ部55の上面の一部に凹部(他の部分よりも高さが低い部分)があってもよい。また、リブ部54等の上面に凹部がある代わりに(リブ部54等の高さはそのままで)、リブ部54等の内部を横方向(x軸方向)に貫通する穴があってもよい。これらによっても、上記(リブ部531,532,54,55,58を周壁とする)凹部に貯留する(開口部502を介してバランサギア30等に供給される)オイルの量を調整する等、上記作用効果を得ることが可能である。その他、第3実施形態と同様の構成により、第3実施形態と同様の作用効果が得られる。
[他の実施形態]
以上、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明したが、本発明の具体的な構成は、実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
[実施形態から把握しうる技術的思想]
以上説明した実施形態から把握しうる技術的思想(又は技術的解決策。以下同じ。)について、以下に記載する。
(1) 本技術的思想のバランサ装置は、その1つの態様において、
内燃機関のシリンダブロックの下方に取り付けられるバランサ装置であって、
それぞれがバランスウェイトおよび歯車を有し、前記歯車が互いに噛合う一対のバランサシャフトであり、クランクシャフトから伝達される回転力により互いに逆回転する前記一対のバランサシャフトと、
前記バランサシャフトを回転可能に支持するハウジングであり、
前記ハウジングの上面に、前記バランサシャフトの軸線に直交する方向に延び、前記歯車に通じる開口部があり、
前記ハウジングの前記上面において前記開口部の長手方向の両側に、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で前記開口部と重なる第1縦リブ部を有する
前記ハウジングとを備える。
(2) より好ましい態様では、前記態様において、
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記上面にあり、前記バランサシャフトの軸線に直交する方向に延びる複数の横リブ部を有し、
前記バランサシャフトの軸線に沿う方向における前記第1縦リブの一端は前記横リブ部の1つに接続する。
(3) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記ハウジングは、前記バランサ装置を前記シリンダブロックの下方に取り付けるためのボス部を有し、
前記ボス部は前記横リブ部に接続する。
(4) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記ハウジングは、前記ハウジングの前記上面にあり、前記バランサシャフトの軸線に沿って延びる第2縦リブ部を有し、
前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で、前記第2縦リブ部の一端は、前記第1縦リブ部が接続する前記横リブ部に隣り合う前記横リブ部に接続し、
前記隣り合う2つの前記横リブ部の間に前記第1縦リブ部および前記第2縦リブ部がある。
(5) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記ハウジングの前記上面において、前記バランサシャフトの軸線に直交する方向で、前記第2縦リブ部の中央は前記第1縦リブ部の中央に対しずれる。
(6) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記バランサシャフトの軸線に直交する方向で、前記第2縦リブ部は前記第1縦リブ部と重なる。
(7) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記第1縦リブ部の他端と前記ハウジングの前記上面との接続部の一部は、前記第2縦リブ部の他端と前記ハウジングの前記上面との接続部に対し、前記ハウジングの前記上面を介さずに連続する。
(8) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記ハウジングは、前記ハウジングの上側の内面において前記バランサシャフトの軸線に直交する方向に延び、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向における前記バランスウェイトの両側で前記バランサシャフトを回転可能に支持する一対の軸受リブ部を有する。
(9) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で、前記軸受リブ部の一方は、前記第1縦リブ部が接続する前記横リブ部と、前記第2縦リブ部が接続する前記横リブ部との間にある。
(10) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で、前記第1縦リブ部と前記第2縦リブ部との間の隙間は、前記軸受リブ部の一方と重なる。
(11) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記ハウジングは、前記歯車を収容し、前記開口部に接続する収容部を有し、
前記収容部は、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で、前記第1縦リブ部が接続する前記横リブ部と前記軸受リブ部の一方との間にあり、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で前記歯車の側面に対向する面を有する。
(12) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記収容部は、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で前記歯車の両側において、前記歯車に対向する面を有する。
(13) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記ハウジングは、前記バランサシャフトを回転可能に支持する軸受部を境にアッパハウジングとロアハウジングに分離可能であり、
前記開口部は、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で前記アッパハウジングの中央寄りにある。
(14) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で、前記第2縦リブ部は前記第1縦リブ部と重なる。
(15) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記第1縦リブ部と前記第2縦リブ部が接続する。
(16) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記ハウジングの前記上面において、前記バランサシャフトの軸線に直交する方向で、前記第2縦リブ部の中央は前記第1縦リブ部の中央に対しずれる。
(17) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記第1縦リブ部の一部は、前記第1縦リブ部の他の部分よりも高さが低く、または、前記第2縦リブ部の一部は、前記第2縦リブ部の他の部分よりも高さが低く、または、前記第1縦リブ部と前記第2縦リブ部とを接続するリブ部の一部は、前記第1縦リブ部および前記第2縦リブ部よりも高さが低い。
(18) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記リブ部のうち高さが低い前記一部は、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で、前記軸受リブ部の一方と重なる。
1 バランサ装置
2 バランサシャフト
20 バランスウェイト
30 バランサギア(歯車)
5 アッパハウジング
502 開口部
522 第2軸受リブ部
532 第2横リブ部
54 第1縦リブ部
55 第2縦リブ部
6 ロアハウジング

Claims (7)

  1. 内燃機関のシリンダブロックの下方に取り付けられるバランサ装置であって、
    それぞれがバランスウェイトおよび歯車を有し、前記歯車が互いに噛合う一対のバランサシャフトであり、クランクシャフトから伝達される回転力により互いに逆回転する前記一対のバランサシャフトと、
    前記バランサシャフトを回転可能に支持するハウジングであり、
    前記ハウジングの上面に、前記バランサシャフトの軸線に直交する方向に延び、前記歯車に通じる開口部があり、
    前記ハウジングの前記上面において前記開口部の長手方向の両側に、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で前記開口部と重なる第1縦リブ部を有する
    前記ハウジングとを備える
    バランサ装置。
  2. 請求項1に記載のバランサ装置において、
    前記ハウジングは、
    前記ハウジングの前記上面にあり、前記バランサシャフトの軸線に直交する方向に延びる複数の横リブ部を有し、
    前記バランサシャフトの軸線に沿う方向における前記第1縦リブの一端は前記横リブ部の1つに接続する、
    バランサ装置。
  3. 請求項2に記載のバランサ装置において、
    前記ハウジングは、前記ハウジングの前記上面にあり、前記バランサシャフトの軸線に沿って延びる第2縦リブ部を有し、
    前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で、前記第2縦リブ部の一端は、前記第1縦リブ部が接続する前記横リブ部に隣り合う前記横リブ部に接続し、
    前記隣り合う2つの前記横リブ部の間に前記第1縦リブ部および前記第2縦リブ部がある、
    バランサ装置。
  4. 請求項1に記載のバランサ装置において、
    前記ハウジングは、前記ハウジングの上側の内面において前記バランサシャフトの軸線に直交する方向に延び、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向における前記バランスウェイトの両側で前記バランサシャフトを回転可能に支持する一対の軸受リブ部を有する、
    バランサ装置。
  5. 請求項1に記載のバランサ装置において、
    前記ハウジングは、前記バランサシャフトを回転可能に支持する軸受部を境にアッパハウジングとロアハウジングに分離可能であり、
    前記開口部は、前記バランサシャフトの軸線に沿う方向で前記アッパハウジングの中央寄りにある、
    バランサ装置。
  6. 請求項3に記載のバランサ装置において、
    前記第1縦リブ部と前記第2縦リブ部が接続する、
    バランサ装置。
  7. 請求項6に記載のバランサ装置において、
    前記第1縦リブ部の一部は、前記第1縦リブ部の他の部分よりも高さが低く、または、前記第2縦リブ部の一部は、前記第2縦リブ部の他の部分よりも高さが低く、または、前記第1縦リブ部と前記第2縦リブ部とを接続するリブ部の一部は、前記第1縦リブ部および前記第2縦リブ部よりも高さが低い、
    バランサ装置。
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