JP7249937B2 - トランスアクスル - Google Patents

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Description

本発明は、トランスアクスルに関する。
トランスアクスルの内部は、電動機の冷却やギアの潤滑などに用いられるオイルが収容されている。また、AT車やCVT車などのトランスアクスルでは、下部にオイルパンが設けられており、オイルパンにストレーナを配置させて、完全油中からオイルを吸い上げる構造がとられている。このようなトランスアクスルでは、オイルパンやガスケット、締結ボルトなど、トランスアクスルの下部に多数の部品が必要となる。
また、近年では、ハイブリッド車のトランスアクスルなどで、ケース体の下部に溜まったオイルをトランスアクスル内の各構成の潤滑や冷却に用いられるものが提供されている。例えば、下記特許文献1には、オイルポンプにより圧送されたオイルやギアにより掻き上げられたオイルを、軸受の潤滑などに利用する動力伝達装置が開示されている。
特開2017-56841号公報
ここで、特許文献1の動力伝達装置のように、トランスアクスル内のオイルをオイルポンプにより圧送することとすれば、トランスアクスル内のオイルを効率的に循環させることができる。
しかしながら、特許文献1に開示されているトランスアクスルでは、第1電動機のカバー側(リアカバー側)の端部にオイルポンプが設けられている。このような構成とすると、ストレーナによりオイルを吸い上げてオイルポンプまで到達させようとすると、オイル貯留部からオイルポンプまでの距離が長くなってしまう。
例えば、特許文献1に開示されているトランスアクスルにおいて、ギア室の底部にオイル貯留部を設け、ストレーナで吸い上げたオイルをオイルポンプまで到達させようとすると、ギア室側で吸い上げたオイルを、モータ室側を経由させ、さらに第1電動機の端部に到達するような油路を形成する必要がある。
そのため、ストレーナからオイルポンプまで、少なくとも第1電動機の軸の長さに相当する油路を形成する必要がある(モータ室を横断する長さの油路が必要となる)。また、油路を形成する場所やスペースに制約がある場合には、油路の形成が困難になるといった問題がある。さらに、管部材により油路を形成しようとする場合、部品点数が増加するといった問題も生じる。
そこで本発明は、ケース体の底部に油溜まり部を形成してオイルパンなどの部品点数を削減しつつ、油溜まり部からオイルポンプまで効率良くオイルを到達させることができるトランスアクスルの提供を目的とした。
ここで、本発明の発明者らは、上述の課題を解決するための方策を検討したところ、ストレーナ及びオイルポンプの双方をギア室に配置させることとすれば、油溜まり部からオイルポンプまで効率良くオイルを到達させることができるとの知見に至った。具体的に説明すると、オイルポンプ及びストレーナをギア室に配置することとすれば、ストレーナとオイルポンプとの距離が近くなり、これらを接続するための部品の削減や、ケース体に油路を形成することを要さず、オイルを効率的にオイルポンプまで到達させることができる。
上述の知見に基づき提供される本発明のトランスアクスルは、電動機を収容するケース体と、前記ケース体の下方に形成された油溜まり部と、前記油溜まり部からオイルを吸い上げるストレーナと、オイルを圧送するオイルポンプと、を有し、前記ケース体の内部には、前記電動機が収容されるモータ室と、前記油溜まり部が形成されるギア室とが形成されており、前記ギア室内に、前記オイルポンプ及び前記ストレーナが配置されていることを特徴とするものである。
本発明のトランスアクスルによれば、油溜まり部からオイルポンプまで、効率良くオイルを到達させることができる。具体的は、オイルポンプ及びストレーナをギア室に配置することとすれば、ストレーナとオイルポンプとの距離が近くなり、これらを接続するための部品の削減や、ケース体に油路を形成することを要さず、オイルを効率的にオイルポンプまで到達させることができる。
ここで、トランスアクスルのケース体(トランスアクスルハウジング)は、一般的には複数の構成体により構成されている。例えば、ケース体は、エンジン側(入力側)の構成体をなすハウジング、ケース体の本体を構成するケース、及び入力側とは反対側の構成体をなすリアカバーの、主に三つの構成体により構成されている。
また、トランスアクスル内のギア室は、ケースとハウジングとの間に形成されている。さらに、トランスアクスルの体格には制限があるため、自ずとギア室のスペースも限られている。本発明の発明者らがさらに検討したところ、ストレーナの上方(略直上)にオイルポンプを配置させつつ、ストレーナからオイルポンプに至るオイル通路を形成する油路管を、ケースとハウジングとを跨ぐように(ケース側の領域とハウジング側の領域とに亘るように)配置させれば、ギア室内の空間を最大限活用して、ストレーナ、オイルポンプ、及び油路管を配置させることができるとの知見に至った。
上述の知見に基づき提供される本発明のトランスアクスルは、前記ケース体が、複数の構成体により構成されているものであり、前記ストレーナの上方に前記オイルポンプが配置されており、前記オイルポンプと前記ストレーナとの間のオイルの通路となる油路管は、一つの前記構成体と他の前記構成体との合わせ面を跨ぐように配置されていることを特徴とするものである。
別の言い方をすれば、上述の本発明のトランスアクスルは、前記ケース体が、複数の構成体により構成されているものであり、前記ストレーナの上方に前記オイルポンプが配置されており、前記オイルポンプと前記ストレーナとの間のオイルの通路となる油路管は、一つの前記構成体がなす領域から他の前記構成体がなす領域を経由するように配置されていることを特徴とするものである。
上述の構成によれば、ギア室内の空間を最大限活用して、ストレーナ、オイルポンプ、及び油路管を配置させることができる。また、オイルポンプからストレーナまでの距離を短くすることができ、オイルポンプまでオイルを送る構造をコンパクトにすることができる。
ここで、トランスアクスルを構成する構成体(ケースやハウジング、リアカバーなど)は、一般的には鋳物として成型されている。そのため、構成体には、鋳物を抜く際に必要となる抜き勾配がテーパ状に形成されている。また、トランスアクスル内において構成体の合わせ面(構成体が接合される部分)近傍には抜き勾配による傾斜が形成されており、合わせ面の位置には最も深くなる部分(最深部)が形成されている。
本発明の発明者らは、この抜き勾配による形状を油溜まり部の構造として活用することを検討した。具体的には、上述のとおり、合わせ面となる部分には最深部が形成されているため、オイルが集まるようになっている。そのため、合わせ面近傍にストレーナの吸込口を配置すれば、走行中の道路勾配や加減速により油面が変化した場合など、ストレーナがエアを吸うことを低減させることができるとの知見に至った。すなわち、合わせ面の近傍では、エア吸いの懸念が少なく有利となる。また、エア吸いの懸念を低減させることができることに加え、既存の構造(底面の勾配)を利用するため別途の部品や加工を要さず、生産性を阻害しない。
上述の知見に基づき提供される本発明のトランスアクスルは、前記ケース体が、複数の構成体により構成されており、前記油溜まり部が、二つの前記構成体の合わせ面を跨ぐように形成されており、前記ギア室の底面が、前記合わせ面に向かって深くなるように傾斜しており、前記ストレーナの吸込口が、前記合わせ面の近傍に配置されているものである。
上述の構成によれば、走行中の道路勾配や加減速により油面が変化した場合、エア吸いの懸念が少なく有利となる。
本発明によれば、ケース体の底部に油溜まり部を形成してオイルパンなどの部品点数を削減しつつ、油溜まり部からオイルポンプまで効率良くオイルを到達させることができるトランスアクスルを提供することができる。
本発明の実施形態に係るトランスアクスル、及びトランスアクスルを備える車両の概念図である。 図1のトランスアクスルの正面視における側面図である。 図1のトランスアクスルのギア室を示す側面図である。 図1のトランスアクスルのギア室に収容されている各構成を示す分解斜視図である。 図1のトランスアクスルの凹部形成部(オイルポンプボデー構成部)及びオイルポンプカバーを示す図である。 図1のトランスアクスルのギア室の底部を示す図である。(a)は正面視における断面図、(b)は左側面図である。 図1のトランスアクスルのオイルの流れ及び油面を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態に係るトランスアクスル10について、図面を参照しつつ説明する。図1に示すとおり、トランスアクスル10は、車両Vに設けられている。また、車両Vは、図示を省略したエンジンやバッテリなどを備えている。
車両Vは、いわゆるシリーズ式ハイブリッド車とされている。具体的には、車両Vは、エンジンを動力源として後述する第一電動機14を駆動させ、第一電動機14の駆動により後述する第二電動機16を駆動させて走行可能とされている。車両Vは、エンジンを停止させてバッテリを動力源とし、第二電動機16を駆動させて走行(EV走行)することができる。
なお、本発明の車両は、シリーズ式ハイブリッド車に限定されず、パラレル式ハイブリッド車、AT車、電気自動車などに好適に採用することができる。
なお、以下の説明では、トランスアクスル10を車両Vに搭載した状態における上下方向を、単に「上下方向H」又は「高さ方向H」と記載して説明する。また、高さ方向Hにおいて、上方を単に「上方Up」と、下方を単に「下方Lw」と記載して説明する。
また、以下の説明では、トランスアクスル10を車両Vに搭載した状態において、車両Vの前後方向を、単に「前後方向X」と記載して説明する。また、前後方向Xにおいて、前方を単に「前方Fr」と、後方を単に「後方Rr」と記載して説明する。
さらに、以下の説明では、トランスアクスル10を車両Vに搭載した状態において、車両Vの幅方向を、単に「幅方向W」と記載して説明する。
図1に示すとおり、トランスアクスル10は、トランスアクスルハウジング40、第一電動機14(電動機)、第二電動機16(電動機)、デファレンシャル機構20を備えている。
また、図4に示すとおり、トランスアクスル10は、オイルポンプ60、オイルポンプカバー62、区画プレート66、ストレーナ70、及び油路管74を備えている。さらに、トランスアクスル10は、オイルクーラ82(図2参照)、リリーフ弁68(図4参照)等を備えている。
第一電動機14(MG1)は、モータジェネレータからなる。第一電動機14には、インバータなどを内蔵する発電機コントローラが接続されている。なお、図示を省略するが、発電機コントローラは、トランスアクスル10の上部に搭載されている。第一電動機14から出力される交流電力は、発電機コントローラにより直流電力に変換されて、その直流電力が電池に供給されることにより、電池が充電される。第一電動機14は、エンジン(図示を省略)の駆動により回転動力が伝達されて駆動する。
第二電動機16(MG2)は、モータジェネレータからなる。第二電動機16には、インバータなどを内蔵するモータコントローラが接続されている。なお、図示を省略するが、発電機コントローラは、トランスアクスル10の上部に搭載されている。モータコントローラには、電池が接続されている。電池から出力される直流電力がモータコントローラに供給され、その直流電力がモータコントローラにより交流電力に変換されて、交流電力が第二電動機16に供給されることにより、第二電動機16が駆動される。
なお、以下の説明では、第一電動機14(MG1)及び第二電動機16(MG2)を総称して、単に「電動機12」と記載して説明する場合がある。
また、図1に示すとおり、トランスアクスル10の第一電動機14及び第二電動機16は、いずれも軸線Lが幅方向Wに沿うように配置されており、以下の説明において、電動機12の軸線Lが延びる方向(幅方向W)を、「軸線方向A」と記載して説明する場合がある。
デファレンシャル機構20は、左右の駆動輪を駆動する左右一対のドライブシャフト(図示を省略)の間の差動を許容するとともに、これら左右一対のドライブシャフトに回転動力を伝達するように構成されている。図1に示すとおり、デファレンシャル機構20には、デフリングギア22、デファレンシャルギア24を含む複数のギアにより構成されている。
第二電動機16から動力伝達軸30に伝達された動力は、キャリアギア36やカウンタギア38を介してデファレンシャル機構20のデフリングギア22に伝達され、デファレンシャル機構20から駆動輪2に伝達される。これにより、駆動輪2が回転し、車両Vが走行する。
トランスアクスルハウジング40(ケース体)は、第一電動機14や第二電動機16等を収容するための収容体である。図2に示すとおり、トランスアクスルハウジング40(ケース体)は、三つの構成部材によりひとつの収容体をなしている。より具体的に説明すると、トランスアクスルハウジング40は、第一構成体41、第二構成体42、及び第三構成体43により構成されている。
なお、以下の説明では、第一構成体41を「ケース41」と記載して説明する場合がある。また、第二構成体42を「リアカバー42」と記載して説明する場合がある。さらに、第三構成体43を「ハウジング43」と記載して説明する場合がある。
図2に示すとおり、ケース41は、トランスアクスルハウジング40において幅方向Wの中間部分を形成している。図1に示すとおり、ケース41には、隔壁部44が形成されており、隔壁部44によりモータ室45となる空間と、ギア室46となる空間とが仕切られている。また、図1に示すとおり、リアカバー42は、ケース41のモータ室45側に取り付けられている。さらに、ハウジング43は、ギア室46側に取り付けられている。
以下の説明では、ケース41、リアカバー42、及びハウジング43を総称して、「トランスアクスルハウジング40」(ケース体)と記載して説明する場合がある。
トランスアクスルハウジング40を構成する構成体40aは、鋳物として成型されている。そのため、図6(a)に示すとおり、各構成体40aには、鋳物を抜く際の抜き勾配Sが形成されている。また、トランスアクスル10の内部には、構成体40aと他の構成体40aとが接続される合わせ面Faに向かって深くなるようテーパ状となっている。
例えば、図6(a)に示すとおり、ケース41とハウジング43との間の合わせ面Faがあるギア室46の底部47には、合わせ面Faに向かって下り勾配Sが形成されている。そのため、合わせ面Faが形成される位置は、軸線方向A(トランスアクスル10の幅方向W)におけるギア室46の最深部56となっている。
また、図4に示すとおり、トランスアクスルハウジング40には、構成体40a同士を締結させるためのボルト孔を形成するためのボス部55が形成されている。ボス部55は、トランスアクスルハウジング40の内側に隆起するように形成されている。例えば、図4に示すとおり、ギア室46の底部47には、ケース41とハウジング43とを締結するためのボス部55が形成されている。
なお、本実施形態では、トランスアクスルハウジング40を三つの構成部材により構成されるものとした例を示したが、二つ、あるいは四つ以上の構成体により形成されるものであってもよい。
トランスアクスルハウジング40のうち、ケース41にリアカバー42が取り付けられることにより形成される空間(モータ室45)には、第一電動機14及び第二電動機16が収容されている。
図4に示すとおり、トランスアクスルハウジング40のギア室46側の底部47には、オイル貯留部54(油溜まり部)が設けられている。
また、上述のとおり、ギア室46の底部47は、合わせ面Faが最深部56となるような下り勾配が形成されている。オイル貯留部54は、最深部56を含む位置に形成されている(図6(a)参照)。
図5に示すとおり、隔壁部44には、凹部形成部50が設けられている。凹部形成部50には、ギア室46側からモータ室45側に窪むように形成された複数の凹部として、オイル案内室51、ギア収容室52(ポンプ室)、リリーフ室53等が設けられている。凹部形成部50は、後述する区画プレート66を介してオイルポンプカバー62が取り付けられる。
図7に示すとおり、オイル案内室51は、ストレーナから案内されたオイルの通路となる。ギア収容室52には、後述するオイルポンプ60のポンプギア60aが収容される(図4参照)。また、リリーフ室53には、リリーフ弁68が配置され、オイルを放出する場合にオイルを通過させる放出室をなしている。
なお、図5に示すとおり、本実施形態のトランスアクスル10では、隔壁部44に形成された凹部形成部50は、オイルポンプボデーを構成する部分として機能している。言い方を換えれば、凹部形成部50は、オイルポンプボデー構成部80として機能している。
図4(a)に示すとおり、ギア室46には、オイルポンプ60、オイルポンプカバー62、区画プレート66、ストレーナ70、及び油路管74が配置されている。なお、これらのギア室46における配置については、後で詳述する。
オイルポンプ60は、オイル貯留部54のオイルを圧送するためのものである。オイルポンプ60は、ポンプギア60aがエンジンより動力を受けて回転するインプット軸13の回転駆動に伴って回転し、オイルを圧送する。図4(a)に示すとおり、オイルポンプ60は、トランスアクスルハウジング40の隔壁部44に形成されたギア収容室52に収容されている。言い方を換えれば、オイルポンプ60は、ギア室46側に配置されている。また、後で詳述するとおり、オイルポンプ60は、オイル貯留部54の上方Upに配置されている。
オイルポンプカバー62は、オイルポンプボデーを構成する部品として設けられている。より具体的には、オイルポンプカバー62は、複数の貫通孔が形成された区画プレート66とともに凹部形成部50に対して取り付けられることにより、凹部形成部50とともにオイルポンプボデーとして機能する。
より具体的に説明すると、オイルポンプカバー62は、ケース41の隔壁部44(凹部形成部50)に形成されたギア収容室52やオイル案内室51、リリーフ室53などの凹部を閉塞するようにトランスアクスルハウジング40に取り付けられている(図5参照)。なお、オイルポンプカバー62とトランスアクスルハウジング40との間には、区画プレート66が介在している。
このように、本実施形態のトランスアクスル10では、凹部形成部50(オイルポンプボデー構成部80)に対して、区画プレート66及びオイルポンプカバー62が取り付けられることにより、これらがオイルポンプボデーとして機能している。
図4(b)に示すとおり、オイルポンプカバー62には、「略くの字」の形状とされた圧力調整室64が形成されている。圧力調整室64は、区画プレート66を介してリリーフ室53と隣接するように設けられており、オイルポンプ60により圧送されたオイルの油路として形成されている。
また、図4(a)に示すとおり、オイルポンプカバー62には、差込口65が形成されている。差込口65には、油路管74が接続される。さらに、油路管74は、ストレーナ70と接続される。これにより、オイルポンプカバー62とストレーナとが接続され、オイル貯留部54からオイルポンプ60にオイルを吸い上げる流路が形成される。
凹部形成部50に対して区画プレート66及びオイルポンプカバー62が取り付けられた状態において、オイル案内室51、ギア収容室52、リリーフ室53、及び圧力調整室64が形成される。
このように、本実施形態のトランスアクスル10では、隔壁部44に凹部を設け、凹部に対して区画プレート66及びオイルポンプカバー62を取り付けて、オイルポンプボデーとして構成した例を示したが、本発明のトランスアクスルはこれに限定されず、トランスアクスルハウジングと別体とされたオイルポンプボデーを用いたものとしてもよい。
ストレーナ70は、オイル貯留部54のオイルを吸い上げるために設けられている。図6(a)に示すとおり、ストレーナ70の底部には、吸込口72が形成されている。
油路管74は、オイルポンプカバー62とストレーナ70とを接続して油路を形成するパイプ状の部材である。図6(a)に示すとおり、油路管74は、下方端74aがストレーナ70と接続され、上方端74bがオイルポンプカバー62の差込口65と接続されている。
図7に示すとおり、オイル貯留部54のオイルは、ストレーナ及び油路管74を介してオイルポンプ60に汲み上げられ、オイル案内室51、ギア収容室52、及び圧力調整室64を経由してオイルクーラ82に搬送される。
また、図7に示すとおり、オイルクーラ82で冷却されたオイルは、油路を経由して各電動機12の冷却に用いられる。さらに、電動機12の冷却等に用いられたオイルは、モータ室45からギア室46に連通する貫通孔などを介して、再びオイル貯留部54に戻る。なお、図示を省略するが、トランスアクスルハウジング40には、貫通孔として設けられた油路や、パイプ材などにより設けられた油路が設けられており、これらの油路がオイルの通路をなしている。
<ギア室内のオイルポンプ、ストレーナ、及び油路管の配置について>
続いて、ギア室46内に配置されるオイルポンプ60やストレーナ70等の配置について詳細に説明する。
上述のとおり、ギア室46には、オイル貯留部54が形成されている。また、オイル貯留部54は、合わせ面Fa(最深部56)を含む位置に形成されている。
図4等に示すとおり、トランスアクスル10では、オイルポンプ60及びストレーナ70が、ギア室46内に配置されている。
上述の構成により、本実施形態のトランスアクスル10は、オイル貯留部54からオイルポンプ60まで、効率良くオイルを到達させることができる。具体的は、オイルポンプ60やオイルポンプカバー62、及びストレーナ70をギア室46に配置することにより、オイルポンプ60がリアカバー42側に配置されている場合と比較して、ストレーナ70とオイルポンプ60との距離が近くなる。その結果、これらを接続するための部品(例えば油路を構成するためのパイプ部材)の削減や、トランスアクスルハウジング40に油路を形成することを要さず、オイルを効率的にオイルポンプ60まで到達させることができる。
また、本実施形態のトランスアクスル10では、上述のとおり、トランスアクスルハウジング40は、複数の構成体40aにより構成されている。さらに、トランスアクスル10では、ストレーナ70の略直上の位置にオイルポンプ60が配置されており、オイルポンプ60とストレーナ70とを接続する油路管74は、合わせ面Faを跨ぐように配置されている。
さらに具体的に説明すると、図6(a)に示すとおり、油路管74は、ギア室46の領域のうち、ケース41に囲まれたケース側領域R1(ケース41がなす領域)から、ハウジング43に囲まれたハウジング側領域R2(ハウジング43がなす領域)を経由して、再びケース側領域R1に至るように配置されている。
これによりトランスアクスル10は、ギア室46内の空間を最大限活用してストレーナ70、オイルポンプ60やオイルポンプカバー、油路管74を配置させることができる。
より具体的に説明すると、ギア室46の幅方向Wの距離Dは短く、スペースが限られている(図1参照)。この限られたギア室46の内部において、オイルポンプ60とストレーナ70とを、直近距離で配置させて油路管74を二つの領域(ケース側領域R1及びハウジング側領域R2)を跨がるように配置させることで、オイルポンプ60とストレーナ70とを、効率良く接続及び配置させることができる。その結果、トランスアクスル10では、オイルポンプ60からストレーナ70までの距離を短くすることができ、オイルポンプ60までオイルを送る構造をコンパクトにすることができる。
さらに、上述のとおり、トランスアクスルハウジング40を構成する構成体40aは、鋳物として成型されている。また、構成体40a(ケース41やハウジング43)には、鋳物を抜く際に必要となる抜き勾配がテーパ状に形成されている。
具体的には、図6(a)に示すとおり、ケース41とハウジング43との接合部の近傍の底部47には、合わせ面Faを境界として、合わせ面Faに向かって下り勾配Sとなるよう底面47aがテーパ状に形成されており、合わせ面Faの位置が最も深くなる最深部56となっている。
図6(a)に示すとおり、トランスアクスル10では、オイル貯留部54(油溜まり部)が、ケース41とハウジング43との合わせ面Faがある位置に形成されている。また、ギア室46の底部47において、オイル貯留部54が設けられた部分は、合わせ面Faに向かって深くなるように傾斜している。
さらに、図6(a)に示すとおり、トランスアクスル10では、ストレーナ70の吸込口72が、合わせ面Faの近傍(最深部56の近傍)に配置されている。
上述の構成により、トランスアクスル10では、抜き勾配による形状(下り勾配となる形状)をオイル貯留部54(油溜まり部)の構造として活用することができる。具体的には、合わせ面Faの近傍(最深部56の近傍)には、オイルが集まるようになっている。また、合わせ面Faの近傍(最深部56の近傍)にストレーナ70の吸込口72が配置されている。
これにより、トランスアクスル10は、走行中の道路勾配や加減速により、トランスアクスル10内の油面が変化した場合などに(図7の仮想線参照)、ストレーナ70がエアを吸うことを低減させることができる。すなわち、合わせ面Faの近傍では、エア吸いの懸念が少なく有利となる。さらに、本実施形態のトランスアクスル10によれば、上述のストレーナ70のエア吸いの懸念低減を、別途の部品や加工を要さず、生産性を阻害せずに実現することができる。
また、上述のとおり、トランスアクスルハウジング40には、構成体40aを締結するためのボス部55が形成されている。例えば、図6(b)に示すとおり、ギア室46の底部47となるオイル貯留部54にも、ボス部55により底面47aが隆起する部分(隆起部)が形成されている。ボス部55とボス部55との間は、オイルが堰き止められて、油面Foが変化した場合にオイルが留まりやすい。
また、図6(b)に示すとおり、ストレーナ70は、ボス部55とボス部55との間に配置されている。そのため、トランスアクスル10では、さらにストレーナ70のエア吸いの懸念を低減させることができる。
本発明は、ハイブリッド車などの電動車両のトランスアクスルとして、好適に採用することができる。
10 トランスアクスル
12 電動機
14 第一電動機(電動機)
16 第二電動機(電動機)
40 トランスアクスルハウジング(ケース体)
40a 構成体
41 ケース(ケース体、構成体)
42 リアカバー(ケース体、構成体)
43 ハウジング(ケース体、構成体)
44 隔壁部
45 モータ室
46 ギア室
47 底部
47a 底面
50 凹部形成部
54 オイル貯留部(油溜まり部)
56 最深部
60 オイルポンプ
62 オイルポンプカバー
70 ストレーナ
72 吸込口
74 油路管
Fa 合わせ面
R1 ケース側領域
R2 ハウジング側領域
V 車両

Claims (3)

  1. 電動機を収容するケース体と、
    前記ケース体の下方に形成された油溜まり部と、
    前記油溜まり部からオイルを吸い上げるストレーナと、
    オイルを圧送するオイルポンプと、を有し、
    前記ケース体の内部には、前記電動機が収容されるモータ室と、前記油溜まり部が形成されるギア室とが形成されており、
    前記ギア室内に、前記オイルポンプ及び前記ストレーナが配置されており、
    前記ケース体が、複数の構成体により構成されているものであり、
    前記構成体の一つである構成体Aにおいて前記ストレーナの上方に前記オイルポンプが配置されており、
    前記オイルポンプと前記ストレーナとの間のオイルの通路となる油路管は、前記構成体Aと他の前記構成体である構成体Bとの合わせ面を跨ぐように配置されており、
    前記オイルポンプが、オイルポンプカバーを備えており、
    前記オイルポンプカバーには、前記油路管が接続される差込口が設けられており、
    前記差込口は、前記ストレーナに対する前記油路管の接続口と共に前記構成体Aから前記合わせ面に向かって開口していることを特徴とするトランスアクスル。
  2. 前記油溜まり部が、二つの前記構成体の合わせ面を跨ぐように形成されており、
    前記ギア室の底面が、前記合わせ面に向かって深くなるように傾斜しており、
    前記ストレーナの吸込口が、前記合わせ面の近傍に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のトランスアクスル。
  3. 前記ケース体には、前記複数の構成体を締結するためのボス部が形成されており、
    前記油溜まり部には、前記ボス部により底面が隆起する隆起部が形成されており、
    前記ストレーナの吸込口と前記ボス部とが、車両高さ方向において重なるように位置していることを特徴とする請求項2に記載のトランスアクスル。
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