JP5186410B2 - Co2分離剤、及びco2の選択的分離方法 - Google Patents

Co2分離剤、及びco2の選択的分離方法 Download PDF

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Description

本発明は、高圧ガスからCOを選択的に分離し得るCO2分離剤、およびこの分離剤を用いたCO2の選択的分離方法に関する。
CO2は、生物の呼気をはじめ、燃焼廃棄物、あるいは火力発電所、製鉄プラント及びセメントプラント、天然ガス回収プラント等から発生する排気ガス中に多量に含まれ、現在、CO2に起因する地球の温室効果が問題視されている。
そのため、種々のCO2吸着剤を用いた排ガスの処理方法が提案されている。例えば、ゼオライト系吸着剤を用いて、物理吸着による加圧吸着−減圧脱着を利用してCO2を吸着除去する排ガスの処理方法が提案されている。ゼオライトは、その多くがアルカリ(土類)金属のアルミノケイ酸塩からなり、SiO4及びAlO4の正四面体が酸素を共有して結合した三次元網状構造を基本的骨格構造としており、結晶構造が異なる数多くの型(種類)が存在する。
しかし、工業的に多用されているのは、Si/Al比が1に近い、すなわちアルミニウム含有量の大きなゼオライトであるX型ゼオライト系吸着剤である。X型ゼオライトでは、CO2の吸着はLangmuir型の吸着特性を示し、低いCO2分圧でも高いCO2の吸着量が得られる代わりに、脱着に際して、1気圧未満にするための真空ポンプによる減圧(PSA)あるいは加熱(TSA)操作が必要であり、多大なエネルギーを必要としていた。
加えて、多用されているゼオライト系吸着剤は、水分に対する吸着能が著しく大きいため、CO2を含有する排ガス中に水分が共存する場合には、水分の吸着によりCO2に対する吸着能が著しく損なわれ、CO2吸着量が著しく低下する。したがってゼオライト系吸着剤を用いた排ガスの処理方法ではCO2の吸脱着操作の前処理として、排ガス中の水蒸気を分離除去し、その後段でCO2を吸脱着するという方法が一般的である。この場合、排ガス中の水分を除去するのに、CO2の吸脱着操作に占める総エネルギーの約30%を要するとされており、CO2の吸脱着のためにゼオライト系吸着剤を用いた排ガスの処理方法は経済的でなく、この点で問題があった。
また、CO2を分離回収するのに活性炭や活性炭繊維などの多孔質担体上にアミンを添着させた吸着剤を用いた排ガスの処理方法が提案されている(特許文献1)。このアミン添着多孔質担体では、添着アミン量によりCO2吸着量が左右される。しかし、アミンの添着量が小さいため、CO2吸着量が少ないという問題があった。さらに、CO2を含むガスとの気液接触により、CO2と化学反応させてCO2を吸収する液状アミン吸収剤による排ガスの処理方法も知られている。しかし、液状アミン吸収剤を用いる場合には、アミンが分解あるいは蒸発し、大気中に洩れるので設備を密閉化する必要があり、したがって設備が大型化すると共に、装置の操作及び保守が煩雑化するという問題があった。また、アミンを用いる分離方法では吸着した吸収剤を再生させるために、120〜140℃程度に加熱する必要があり、多大なエネルギーを必要とするという問題があった。
CO2の吸着脱着技術は排ガスからCO2を分離するために必須のプロセスである。しかしながら、上記したように排ガス中のCO2を高効率且つ経済的に選択的吸着させ、脱着させる方法は未だ開発されていないのが現状である。
特開平5−161843号公報
本発明は、例えば、IGCC(石炭ガス化複合発電)における燃焼前排ガス、あるいは採掘天然ガス等、高圧のCOを含有する高圧ガスから、高効率且つ経済的にCO2を選択的に分離し得るCO分離剤を提供することを目的とする。また本発明は、高圧のCOを含有する高圧ガスから、高効率且つ経済的にCO2を選択的に分離できる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、COを含有する排ガスの処理方法に関して、これまでに開発された方法が有する上記した種々の問題点を解決すべく鋭意検討を行い、以下の知見を得た。
(i) IGCCプロセスガスや、採掘天然ガス等のCOを含有する高圧ガスをピュアシリカゼオライトで処理すれば、驚くべきことに、アルミノケイ酸塩からなる従来のゼオライトとは異なり、CO分離量が著しく向上する。特に、従来のゼオライトに比べて、ピュアシリカゼオライトからのCO脱離量が増大する。
(ii) また、ピュアシリカゼオライトを用いれば、水蒸気の共存下であってもCO2に対する吸着量の低下が極めて少ない。即ち、高圧ガスとピュアシリカゼオライトとを組み合わせることにより、水蒸気の吸着が抑えられ、その結果COを効率的に分離することができ、CO回収量を向上させることができる。このため、予め、除湿塔を設けて水蒸気を除去するなどの手間やコストを省略することができる。
(iii) また、高圧ガスからのCO分離回収は、常圧排出ガスからの分離回収技術と比較して、ガス自体の圧力エネルギーをCO分離回収に活用できるので、分離回収コストを大幅に低減できる。即ち、本発明方法によれば、高圧ガスをピュアシリカゼオライトに接触させた状態で減圧するだけで、COを効率的に吸着及び脱着させることができるため、吸着及び脱着に際し、1気圧以下に減圧する余分のエネルギーを要さない。
(iv) また、ピュアシリカゼオライトは、例えば、結晶構造を形成させるための鋳型となる物質(構造規定剤と称される)と、ケイ素源等とを水の存在下に加熱加圧処理して得られ、アルミノケイ酸塩からなる従来のゼオライトがもつ親水性が失われて疎水性が強くなり、その結果、耐酸性、耐熱性に優れる。
本発明者らは、このような知見を得た後、さらに検討を重ねて本発明の完成に至ったものである。
項1. ピュアシリカゼオライトを含有する、COを含有する高圧ガスからCOを選択的に分離するためのCO分離剤。
項2. 高圧ガスがさらに水蒸気を含有することを特徴とする項1に記載のCO分離剤。
項3. 高圧ガス中のCOガス分圧が、100〜4000kPaである項1又は2に記載のCO分離剤。
項4. 高圧ガス中の水蒸気分圧が、CO分離を行う温度での飽和水蒸気圧の20%以上である項1〜3の何れかに記載のCO分離剤。
項5. ピュアシリカゼオライトの骨格密度が18Si/nm3以下、細孔容積が0.1cm3/g以上、であることを特徴とする項1〜4の何れかに記載のCO分離剤。
項6. ピュアシリカゼオライトがCHA型、STT型、DDR型、FER型、FAU型、LTA型、SBS型およびIHW型ゼオライトの内の少なくとも1種である項1〜5の何れかに記載のCO分離剤。
項7. COを含有する高圧ガスをピュアシリカゼオライトと接触させ、COを吸着させる工程と、COを脱離させる工程とを含むことを特徴とするCOの選択的分離方法。
項8. 高圧ガスがさらに水蒸気を含有することを特徴とする項5に記載のCOの選択的分離方法。
項9. 高圧ガス中のCOガス分圧が、100〜4000kPaである項7又は8に記載のCOの選択的分離方法。
項10. 高圧ガス中の水蒸気分圧が、CO分離を行う温度での飽和水蒸気圧の20%以上である項7〜9の何れかに記載のCOの選択的分離方法。
項11. ピュアシリカゼオライトの骨格密度が18Si/nm3以下、細孔容積が0.1cm3/g以上、であることを特徴とする項7〜10の何れかに記載のCOの選択的分離方法。
項12. ピュアシリカゼオライトがCHA型、STT型、DDR型、FER、FAU、LTA型、SBS型およびIHW型ゼオライトの内の少なくとも1種であることを特徴とする項項7〜11のいずれかに記載のCOの選択的分離方法。
本発明のCO2分離剤は、従来のゼオライト系吸着剤に比べて、CO2含有ガスからのCO2脱離量が多く、その結果、CO2の分離量が多くなる。
また、高圧ガスがさらに水蒸気を含有する場合も、従来のゼオライト系吸着剤と異なり、CO2に対する吸着量の低下が著しく少なく、高圧ガスからCOを選択的に吸着し脱着し得る。従って、この吸着剤を用いて、COと水蒸気とを含有する高圧ガスを処理する本発明のCOの選択的分離方法によれば、吸着剤のCO2に対する吸着量の低下が著しく少なく、従来のゼオライトに比して吸着量は著しく大となるので、前処理として必要であった排ガス中の水蒸気を分離除去する工程が不要となる。本発明によれば、前処理として高圧ガス中の水蒸気を分離除去し、その後段でCO2を吸着及び脱離させる従来法と比較して、CO2の分離又はさらに回収に要する総エネルギーを、例えば、約30%低減することができる。
本発明のCO2分離剤は、COを含有する高圧ガスを処理対象とするため、例えば高圧ガスを常圧に戻すだけで吸着したCOを脱離させることができ、真空ポンプ等を用いてガス圧を1気圧未満に減圧する必要がない。従って、従来技術と対比するとCOを分離、またはさらに回収するエネルギーの低減が可能である。この点も本発明の特長の一つである。
従って、本発明によれば、高圧ガス中のCO2を高効率且つ経済的に吸着及び脱離させて、分離又はさらに回収処理することができる。
種々のゼオライト及び活性炭の水蒸気吸着等温線である。 水分非共存下でのゼオライトCHA及び13XのCO吸着等温線である。 水分非共存下でのゼオライトCHA及び13XのCO吸着等温線(313K、423K)である。 水分非共存下でのゼオライトCHA及び13XのCO吸着等温線である。 水分非共存下でのゼオライトCHAのCO及びN吸着等温線である。 水分共存下でのゼオライトCHAのCO吸着等温線である。 水分共存下及び水分非共存下でのゼオライトDDRのCO吸着等温線である。 水分共存下でのゼオライトCHAのCO及びHO吸着等温線である。 水分共存下及び水分非共存下でのゼオライト13XのCO吸着等温線である。 本発明の吸着破過曲線測定に用いた測定装置である。 水分共存下でのゼオライトCHAのCO及びN吸着破過曲線である。 本発明のCOの選択的分離方法によるCO吸着・脱着装置と従来法によるCO吸着・脱着装置との比較概略図である。
本発明のCO2分離剤は、COを含有する高圧ガスからCOを選択的に分離、即ち吸着し脱着し得るピュアシリカゼオライトを含有する。本発明のCO2分離剤は、好ましくは、COを含有する高圧ガスからCOを選択的に分離するためのものであり、前記ピュアシリカゼオライトを含有する。また、本発明のCO2の選択的分離方法は、COを含有する高圧ガス、好ましくはCOと水蒸気とを含有する高圧ガスを、前記CO2分離剤と接触せしめ、COを吸着させる工程と、COを脱離させる工程とを含む。
本発明における高圧ガスは、IGCC(ガス化複合発電)設備から発生するガス、採掘天然ガス等によって例示されるが、これらに限定されず、常圧排ガスを昇圧したガス等も含め、大気圧を超える、CO2を含有するガスであれば特に限定されない。本発明において、高圧ガスは、例えば、約100kPa(約1気圧)を超えて約6000kPa(約60気圧)以下、好ましくは約500〜5000kPa(約5〜50気圧)のものを取扱いの対象とすればよい。上記範囲であれば、CO2を選択的に分離回収することができ、またCO2の脱離量が多くなるので、CO2分離回収量が多くなる。
排ガス中の主成分は、一概には言えないが、例えば石油を燃料とする火力発電設備からの排ガス(脱硫装置出口における排ガスで、排ガス温度:約60℃、排ガス圧力:大気圧)の場合、CO2が約12〜13容積%(ドライベース)、Oが約2〜4容積%(ドライベース)、水が約9〜11容積%(ウェットベース)及び残りがNであり、一般に、炭酸ガス(CO2)、窒素ガス(N)及び酸素ガス(O)を主成分として含む。
これに対し、天然ガスはCO2を数%〜数十%含み、一般的には、CO2(40%)/CH(58%)/HO(2%)圧力が8MPa、温度25℃である。また、IGCCにおける燃焼前排ガス(改質反応とシフト反応後)ではCO2(36%)/H(52%)/HO、圧力が4MPa程度となっている。
高圧ガス中のCO2分圧は、約100〜4000kPaが好ましく、約500〜3000kPaがより好ましく、約800〜2000kPaがさらにより好ましい。上記範囲であれば、CO2を選択的に分離することができ、またCO2の脱離量が多くなるので、CO2分離量が多くなる。
本発明では、水蒸気分圧は少ない方が好ましいが、実施例で述べるように水蒸気分圧が水の飽和蒸気圧であっても、良好なCO分離を行うことができる。しかし、水蒸気分圧が飽和水蒸気圧を越えると、ピュアシリカゼオライトの周囲に水が凝結し、ピュアシリカゼオライトが凝結水の中に埋没してしまい、凝結水中のCO拡散速度による制限が入り、COの吸収速度が低下する。したがって、水蒸気分圧の上限は、COの吸収工程での飽和水蒸気圧にすればよい。また、従来のゼオライトを用いたCO分離回収では、水蒸気圧が20%を越えると、水蒸気による性能低下がみられた。本発明方法によれば、水蒸気分圧は、CO分離を行う温度での飽和水蒸気圧の20%以上、中でも40%以上、中でも60%以上、中でも80%とすることができ、このように水蒸気を多く含むガスからもCOを効率よく分離することができる。
ゼオライトは、通常、アルカリ(土類)金属のアルミノケイ酸塩からなり、SiO4及びAlO4の正四面体が酸素を共有して結合した三次元網状構造を基本的骨格構造とするが、本発明の吸着剤においては、主たる成分がシリカのみからなりアルミニウム成分を実質的に含まないピュアシリカゼオライトを用いることを重要な特徴とする。但し、本発明の吸着剤は、ピュアシリカゼオライトの合成過程などにおいて、不純物としてアルミニウム成分が含有されたものであってもよい。通常、AlO4に対するSiO4のモル比SiO2/Alが90以上のピュアシリカゼオライトが用いられる。
ピュアシリカゼオライトは、アルミノケイ酸塩からなる従来のゼオライトがもつ親水性が失われて疎水性が強くなり、その結果、耐酸性、耐熱性に優れるといった特徴を有する。
本発明のCO2分離剤は、ピュアシリカゼオライトの骨格密度が、18Si/nm3以下、特に16Si/nm3以下、細孔容積が0.1cm3/g以上、特に0.2cm3/g以上であると、CO2の吸着容量が大きくなり得るので好ましい。
ピュアシリカゼオライトの骨格密度の下限は特に定められるものではないが、通常、12.7Si/nm3程度である。また、細孔容積の上限は特に定められるものではないが、通常、1.0cm3/g程度である。
本発明において用いられ得るピュアシリカゼオライトとしては、CHA型、STT型、DDR型、FER、FAU型、IHW型、UFI型、RHO型、BEA型、LTA型、SBS型、MFI型、SBE型、ISV型およびAFY型等が挙げられるが、ピュアシリカゼオライトであれば特にこれらに限られるものではない。水蒸気の共存下であっても高圧ガス中のCO2の回収量が多い点でCHA型、STT型、DDR型、FER、FAU型、LTA型、SBS型およびIHW型が好ましく用いられ、さらに、細孔容積が大きいためCO2吸着量が多く、その結果、CO2の回収量が著しく多いという点でCHA型およびLTA型のピュアシリカゼオライトが特に好ましく用いられる。
尚、ピュアシリカゼオライトは約500℃以上、好ましくは約700℃以上に加熱焼成され熱履歴が与えられると、水蒸気吸着能が低下し、CO2の吸着容量が大きくなる点で好ましい。また、ピュアシリカゼオライトは耐熱性、耐酸性に優れているので、吸着剤として劣化が生じた場合でも、上記加熱・焼成により容易に再生することができる。
ピュアシリカゼオライトは、公知の方法によって合成することができ、例えば、結晶構造を形成させるための鋳型となる物質(構造規定剤と称される)と、ケイ素源等とを水の存在下に加熱加圧処理して得られる。
例えば、CHA型のピュアシリカゼオライトは、M.J.Diaz-Cabanas, P.A.Barrett, M.A.Camblor,Chemical Communications, Royal Society of Chemistry, 1881 (1998)の記載に従って合成することができ、STT型は、Miguel A. Camblor, Maria-JoseA Diaz-CabanA as, Joaquin Perez-Pariente, Si/mon J. Teat, William Clegg, Ian J. Shannon, Philip Lightfoot, Paul A. Wright, and Russell E. Morris,Angew. Chem. Int. Ed., 37, No. 15(1998)の記載に従って合成することができる。
また、DDR型のピュアシリカゼオライトは、Shuji Himeno, Takahiro Komatsu, Itaru Akutagawa, Toshihiro Tomita, Kenji Suzuki and Shuichi Yoshid, ZMPC2006, P1057, (2006)の記載に従って合成することができ、FER型は、Alex Kuperman, Susan Nadimi, Scott Oliver, Geoffrey A. Ozin, Juan M. Garcest, and Michael M. Olken, Nature 3658 16 239-242 (1993)の記載に従って合成することができる。
本発明のCO2分離剤は、上記ピュアシリカゼオライトの他に、本発明の目的を達成し得る範囲内で、例えば、シリカ、アルミナなどの造粒するためのバインダーや燒結助剤などの添加剤を含有していてもよい。
本発明において、ピュアシリカゼオライトを含有するCO2分離剤を用いて高圧ガス中のCOを、吸着及び脱離させるのは公知の方法にしたがって行なわれてよい。
一般にCOを吸着するための吸着剤は圧力と温度によりCOを吸着する量が増減する。この性質を利用してCOを吸着・脱離させる方法には、圧力を変化させるPSA法(Pressure Swing Adsorption(圧力スイング吸着)法)、温度を変化させるTSA法(Thermal Swing Adsorption(温度スイング吸着)法)及び圧力変化に加えて温度変化も行うPTSA法(Pressure and Temperature Swing Adsorption(圧力温度スイング吸着)法)がある。
COの吸着工程では、上記の、ピュアシリカゼオライトを充填した吸着塔に排ガスを供給し、COを吸着させる。吸着における温度は、好ましくは約0〜150℃、より好ましくは約1〜60℃、圧力はCO分圧として約100〜4000kPaが好ましく、約500〜3000kPaがより好ましく、約800〜2000kPaがさらにより好ましい。COの脱着工程では、通常は、吸着塔を常温下または加熱下に減圧し、吸着したCOを脱着し、COを飽和吸着したピュアシリカゼオライトを再生する。脱着における温度は、好ましくは約1〜200℃、より好ましくは約15〜140℃、圧力は約1〜500kPa(約0.01〜5.0気圧)、さらにより好ましくは約10〜200kPa(約0.1〜2.0気圧)である。
通常は複数の吸着塔を設置し、交互に吸着、脱着を繰り返すことによりCOを連続的に分離する。従来の吸着法では、COの吸着・脱着操作の前処理として、排ガス中の水蒸気を分離除去し、その後段でCOを吸着・脱着する方法が一般的である。これに対し、排ガスを、ピュアシリカゼオライトを含有する吸着剤と接触せしめ、COを選択的に吸着させ、脱着することを特徴とする本発明のCOの選択的分離方法においては、水蒸気共存下でもCOの選択的な吸着・脱着が可能な吸着剤(分離剤)が用いられる。本発明方法においては、従来から必須とされていた前処理としての水蒸気の除去操作が不要となり、COの吸着・脱着プロセスの簡便化およびCOの吸着・脱着プロセスにおけるエネルギーの低減が可能となるばかりか、CO脱着圧(脱離圧)を100kPa(約1.0気圧)以上とすることによって、真空ポンプが不要となり、CO分離回収のエネルギーを大幅に低減することが可能となる。
以下に本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<ピュアシリカゼオライトの合成>
(試験例1)
CHA型のピュアシリカゼオライト粉末(結晶)を上述の文献の記載を参考に合成方法を改良し、具体的には以下の方法によって合成した。
フッ素樹脂製のオートクレーブ容器(商品名:ダブルリアクターRW-20、株式会社ヒロ製、容積20ml)において、1−アダマンタンアミン(アルドリッチ社製)から作製した0.43gの水酸化N、N、N−トリメチル−1−アダマンタンアミン粉末と、0.28gのシリカゾル(商品名:コロイダルシリカAS−40、アルドリッチ社製、固形分濃度40質量%)とを軽くかき混ぜて混合し、この混合液に87mgのフッ化水素酸(和光純薬株式会社製、46.9質量%)を、強く攪拌しながら加え、万能試験紙(pH試験紙)にて、この組成物が中性であることを確認した。
この原料粉末組成物の入ったオートクレーブ容器にフッ素樹脂被覆の回転子を入れ、ホットスターラー(商品名:プログラムホットスターラーDP−2M、アズワン株式会社製)上にセットし、設定温度を90℃とし、800rpmで攪拌させた。その上からガラス容器(商品名:BELL JAR VKU−500、有限会社 桐山製作所製)を被せ、アスピレーター(商品名:ポータブルアスピレーターMDA−015、アルバック機工株式会社製)により、減圧乾燥させた。その後ガラス容器からオートクレーブ容器を取り出し、質量が0.75gになるまで減圧乾燥を続けて混合物を得た。このオートクレーブ容器をステンレス製耐熱容器に移し、175℃で16時間、水熱合成を行った。
加熱処理後、オートクレーブ容器内に粉末状固体が形成されていた。この粉末状固体をオートクレーブ容器から取出し、水洗し、乾燥した後、大気中、電気炉で1.0℃/分の速度で580℃まで昇温して12時間保持後、1℃/分の速度で室温まで冷却した。得られたピュアシリカゼオライトの骨格密度は14.5Si/nm3、細孔容積は0.3cm3/gであった。
(試験例2)
STT型のピュアシリカゼオライト粉末(結晶)を上述の文献の記載を参考に合成方法を改良し、具体的には以下の方法によって合成した。
フッ素樹脂製の100mLビーカーにおいて、1−アダマンタンアミン(アルドリッチ社製)から作製した0.435規定度(mol/L)の水酸化N、N、N−トリメチル−1−アダマンタンアミン水溶液57.4gと、5.20gのテトラエトキシシラン(アルドリッチ社製)を混合し、フッ素樹脂被覆の回転子を入れ、ホットスターラー(商品名:プログラムホットスターラーDP−2M、アズワン株式会社製)上にセットし、800rpmで1日間攪拌させた。この混合液に1.07gのフッ化水素酸(和光純薬株式会社製、46.9質量%)を、強く攪拌しながら加え、ホットスターラーの温度を80℃に設定し、その上からガラス容器(商品名:BELL JAR VKU−500、有限会社 桐山製作所製)を被せ、アスピレーター(商品名:ポータブルアスピレーターMDA−015、アルバック機工株式会社製)により、減圧乾燥させた。
その後ガラス容器からフッ素樹脂製の100mLビーカーを取り出し、質量が12.348gになるまで減圧乾燥を続けて混合物を得た。万能試験紙(pH試験紙)にて、この混合物が中性であることを確認した。この混合物をオートクレーブ容器(商品名:ダブルリアクターRW-20、株式会社ヒロ製、容積20ml)に移し、オートクレーブ容器をステンレス製耐熱容器に入れ、175℃で2日間、水熱合成を行った。加熱処理後、オートクレーブ容器内に粉末状固体が形成されていた。
この粉末状固体をオートクレーブ容器から取出し、水洗し、乾燥した後、大気中、電気炉で1.0℃/分の速度で580℃まで昇温して12時間保持後、1℃/分の速度で室温まで冷却した.得られたピュアシリカゼオライトの骨格密度は17.0Si/nm3、細孔容積は0.18cm3/gであった。
(試験例3)
DDR型のピュアシリカゼオライト粉末(結晶)を上述の文献の記載を参考に、具体的には以下の方法によって合成した。
ポリエチレン製の1000mlの広口瓶に10.6gの1−アダマンタンアミン(アルドリッチ社製)を入れた後、65.2gのエチレンジアミン(アルドリッチ社製)を入れ、振とう機(トーマス科学器械社製)にて、1−アダマンタンアミンの結晶粒子が無くなるまで振とうを続けた。別途、ビーカーにおいて、720.6gの水、228.8gのシリカゾル(アルドリッチ社製、HS-30、固形分濃度30重量%)を攪拌して混合した。この混合液を前記広口瓶中の1−アダマンタンアミンのエチレンジアミン溶液に添加し、さらに、これとは別に特許文献(特開2005−67991号公報)を参考にして作製したピュアシリカDDR型ゼオライト粉末(種結晶)を、約100mgメノウ乳鉢で粉砕して、混合溶液に加えて、振とう機にて1時間以上振とうした。次いで、原料溶液の一部を内容積100mlのフッ素樹脂製内筒付きステンレス耐圧容器に移し、155℃で3日間の加熱処理(水熱合成)を行った。加熱処理後、フッ素樹脂製内筒内に粉末状固体が形成されていた。
この粉末状固体をフッ素樹脂製内筒から取出し、水洗し、乾燥した後、大気中、電気炉で0.5℃/分の速度で700℃まで昇温して4時間保持後、1℃/分の速度で室温まで冷却した。得られたピュアシリカゼオライトの骨格密度は17.6Si/nm3、細孔容積は0.13cm3/gであった。
(試験例4)
FER型のピュアシリカゼオライト粉末(結晶)を上述の文献の記載を参考に、具体的には以下の方法によって合成した。
フッ素樹脂製のオートクレーブ容器(商品名:リアクターR-100、株式会社ヒロ製、容積100ml)において、ピリジン(アルドリッチ社製)48.53mL、蒸留水2.70mL、プロピルアミン(アルドリッチ社製)24.70mLを混合し、すばやくかき混ぜた。このオートクレーブ容器を氷冷しながら、70%フッ化水素ピリジン溶液(アルドリッチ社製)1.88mLを入れ、ヒュームドシリカ(アルドリッチ社製)3.38gを加えすばやくかき混ぜ、ステンレス製耐熱容器に入れた。170℃で7日間、水熱合成を行った。加熱処理後、オートクレーブ容器内に粉末状固体が形成されていた。
この粉末状固体をオートクレーブ容器から取出し、水およびアセトンで洗浄し、乾燥した後、大気中、電気炉で0.5℃/分の速度で600℃ まで昇温して12時間保持後、1℃/分の速度で室温まで冷却した。得られたピュアシリカゼオライトの骨格密度は17.8Si/nm3、細孔容積は0.12cm3/gであった。
(比較例1)
比較のために、アルミノケイ酸塩からなる従来のゼオライト(以下、単に「従来のゼオライト」と言う場合がある)として工業的に汎用されている市販品13X(Acros organics製、品番「269255000 Lot.No.A017081701」)について、特性を確認したところ、モル比SiO2/Alは約1であり、骨格密度は12.7Si/nm3、細孔容積は0.26cm3/gであった。
<細孔容積の測定>
上記ゼオライトの細孔容積は以下の方法によって測定した。
液体窒素温度(-196℃)での窒素吸着-脱着等温線を全自動ガス吸着量測定装置micromeritics ASAP2020(島津製作所)を用い、定容法によって測定した。測定に先立ち、前処理として300℃で5時間、試料の真空排気を行った。得られた吸着等温線の相対圧0.98での吸着量を液体窒素の体積に換算した値を試料の細孔容積とした。
サンプル重量:0.08g〜1.0g
測定温度:−196℃
前処理:300℃で5時間真空排気(10℃/分で昇温)
なお、ピュアシリカゼオライトの骨格密度は、構造が決まると一義的に決まるもので、International zeolite associationから発行されている“Atlas of Zeolite Framework Types”に掲載されている値を採用した。
上記のように調製したピュアシリカゼオライト及び従来のゼオライトを用いてCO2、水蒸気の吸着・脱着特性について種々測定した(実施例1〜11)。尚、ゼオライトの性能試験を行うために使用する試験装置は、ゼオライトを含有する吸着剤充填用容器、原料ガスボンベ、真空ポンプ、切り替え弁から構成され、シーケンスコントローラーで所定の切り替え弁を開閉することにより、一定温度・圧力条件でのCOの吸着/脱着等の試験が可能となっている。
(実施例1)
<水蒸気吸着量の測定>
ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)、STT(試験例2)、DDR(試験例3)、従来のゼオライト13X(比較例1)、及び活性炭に関して、自動ガス/蒸気吸着量測定装置Belsorp18-plus(日本ベル株式会社製)を用い、定容法によって、高精度のダイアフラム圧力センサーを使用し、飽和蒸気圧での水蒸気の吸着量を測定し、水蒸気の単成分吸着等温線を以下の条件で作成した。
・サンプル重量:0.6g〜1.8g
・測定温度:40℃
・前処理:200℃で8時間真空排気(10℃/分で昇温)
・測定条件:吸着平衡 500sec
:吸着温度 40℃
:飽和蒸気圧 7.377kPa
:初期導入圧 0.400kPa
:最大吸着圧P/Po=0.9
:最小脱着圧P/Po=0.05
結果を図1に示す。ピュアシリカゼオライトCHA、STT、DDRは、40℃において13Xや活性炭と比較して水蒸気の吸着量が著しく少ないことが明らかとなった。すなわち、13Xの水の飽和吸着量(相対圧P/Po=1.0の場合)は約15mol/kgであるのに対し、CHA、STT、DDRの飽和吸着量は各々この順に約3.5mol/kg、2mol/kg、1mol/kgであり、COの吸着等温線と比較するとCO吸着が共存水蒸気の影響阻害をほとんど受けないことが推測される。
活性炭は相対圧が0.4以下程度では疎水的であり、低湿度条件ではCO吸着可能なことが知られているが、ピュアシリカゼオライトCHA、STT、DDRからなる吸着剤は、さらに水蒸気吸着量が少なく、飽和水蒸気圧付近でも水の吸着量は著しく少なく、細孔容積も大きいため、吸着材料として優れている。
(実施例2)
<水蒸気非共存下でのCO吸着量の測定>
ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)、及び従来のゼオライト13X(比較例1)に関して、高圧2成分吸着量測定装置MSB-BG-H10R(日本ベル株式会社製)を用い、CO単成分でのCO吸着量を重量法によって測定し、CO吸着等温線を以下の条件で作成した。
・サンプル重量:0.8g〜1.0g
・測定温度:40℃
・前処理:250℃で8時間真空排気(5℃/分で昇温)
・測定圧力(全圧):0〜980kPa
結果を図2に示す。従来のゼオライト13Xでは、0kPa近傍から100kPa程度までは圧力が増大するにつれてCOの吸着量が急激に増大するが、その後約200kPa〜300kPa程度に達するとCO吸着量が急激に飽和している。これに対しピュアシリカゼオライトCHAでは、圧力の増大に伴うCO吸着量は、0kPa近傍から1000kPaにわたって緩やかに増大している。
この吸着等温線により、13Xを吸着剤として用い、温度40℃、圧力1000kPaでCOを吸着させ、圧力を1000kPaから100kPaに変化させた場合、約1mol/kgのCOしか回収できない。一方、ピュアシリカゼオライトCHAを吸着剤として用い、圧力1000kPaでCOを吸着させ、圧力を1000kPaから100kPaに変化させた場合、約3.5mol/kgという多量のCOが回収可能である。また、13Xは、40℃における水の飽和吸着量が図1より15mol/kg(P/Po=1.0の場合)であるのに対し、1000kPaにおけるCO吸着量が図より6mol/kgであるので、水蒸気共存下では13XにPSA法の適用が困難である。
(実施例3)
<水蒸気非共存下でのCO吸着量の測定>
測定温度を150℃にした以外は実施例2と同様にして、ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)、及び従来のゼオライト13X(比較例1)のCO吸着量を測定し、CO吸着等温線を作成した。
結果を図3に示す。実施例2の40℃(313K)でのCO吸着等温線を参考のために示す。13Xでは、1000kPa程度の高圧に近づくにつれて、吸着温度によるCO吸着量の差が小さくなっており、TSA法によるCO回収量が少ないことがわかった。これに対し、ピュアシリカゼオライトCHAでは、1000kPa程度の高圧に変化させると40℃(313K)ではCO吸着能が緩やかに増大するが、150℃(423K)では高圧に変化させてもCO吸着能は飽和に近い微増にとどまるため、吸着温度によるCO吸着量の差が大きくなり、1000kPa程度の高圧領域ではTSA法によるCO回収量が約4mol/kgと高い値を示した。
(実施例4)
<水蒸気非共存下でのCO吸着量の測定>
上記の、各ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)、STT(試験例2)、およびゼオライト13X(比較例1)を吸着剤として用いて、高圧2成分吸着量測定装置MSB-BG-H10R(日本ベル株式会社製)により、水蒸気非共存下におけるCOの吸着量を測定した。
・用いたガス組成:CO50容積%、N50容積%、
・吸着温度:40℃
・用いた吸着剤重量:1.5g
以上の条件下にて圧力を変動させ、種々のゼオライトの、高圧時(800kPa)でのCOの吸着量と低圧時(100kPa)でのCOの吸着量を測定し、減圧した際の回収CO量を求めた。その結果を表1に示した。
Figure 0005186410
本発明のピュアシリカゼオライトCHA、STTを吸着剤として用いた場合、高圧時(800kPa)でのCO吸着量は13Xよりも少ないが、高圧時と低圧時(100kPa)とのCO吸着量の差が13Xよりも大きいので、PSA法により13Xよりも多くのCOを回収することができる。
(実施例5)
<水蒸気非共存下でのCO吸着量の測定>
ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)、及び従来のゼオライト13X(比較例1)に関して、平衡吸着量測定装置(日本ベル株式会社、Belsorp HP)を用いて、測定温度40℃でCO分圧が3MPa程度までのCO吸着量を測定し、CO吸着等温線を作成した。
結果を図4に示す。CHA(試験例1)では、3MPa程度まではCO分圧の増大とともにCO吸着量が増大し、高圧条件(1.6MPa)から常圧(0.1MPa)への圧力変動でのCO吸着量のローディング差は3.6mol/kgと非常に大きな値を示すことが明らかとなった。これに対し13Xでは、CO分圧が300kPa程度で吸着量がほぼ飽和に達してしまうため、高圧ガス(1.6MPa)から常圧(0.1MPa)への圧力スイングでは、COを効率的に回収することはできず、1.5mol/kg程度の回収量しか期待できないことがわかった。
(実施例6)
<水蒸気非共存下でのCO、N吸着量の測定>
ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)に関して、高圧ガス2成分吸着装置(日本ベル株式会社、Belsorp HP)を用いて、測定温度40℃で、CO/N(容積比50:50、40℃)混合ガスによるCO及びN吸着量を測定し、CO及びN吸着等温線を作成した。本装置は通常の圧力変化により吸着量を求める容量法式のガス吸着装置に、天秤が設置された構造となっており、ガス吸着時の圧力変化と同時に重量変化も測定できるため、2成分系でのガス吸着量の測定が可能となっている。
結果を図5に示す。なお、実施例5のCO単成分ガスでのCO吸着等温線を参考のために示す。ピュアシリカゼオライトCHAは、CO単成分ガスの場合とCO/N混合ガスの場合とで吸着量の差がほとんど見られず、COガスにNガスが共存する場合でも、COを高選択的に吸着することが明らかとなった。
(実施例7)
<水蒸気共存下でのCO吸着量の測定>
ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)、DDR(試験例3)に関して、高圧2成分吸着量測定装置MSB-BG-H10R(日本ベル株式会社製)を用い、水蒸気共存下でのCO吸着(2成分同時吸着)測定を行った。本装置は通常の定容法のガス吸着量測定装置に磁気浮遊天秤を備えた構造となっており、定容法と重量法の組み合わせにより、両方から変化量を求め2成分のガス吸着量を測定し、吸着等温線を作成した。
・サンプル重量:0.8g〜1.0g
・測定温度:40℃
・前処理:250℃で8時間真空排気(5℃/分で昇温)
・測定圧力(全圧):0〜980kPa
・水蒸気共存条件:事前に40℃での飽和水蒸気吸着後測定
CHAの結果を図6に、DDRの結果を図7に示す。CHAでは、1000kPa(吸着)の高圧から100kPa(脱着)への圧力スイングによって、水蒸気共存下であっても2.5mol/kgもの多量のCOを回収できることが明らかである。
次に、DDRの水蒸気共存下でのCO吸着量を水蒸気非共存下のCO吸着量と比較すると、100kPa(約1気圧)ではCO吸着量が0.15mol/kg低下し、1000kPaでは0.4mol/kg低下するが、1000kPaにおける吸着量と100kPaにおける吸着量の差は1mol/kgであるので、水蒸気共存下においてもPSA法の適用は十分に可能である。
(実施例8)
<水蒸気共存下でのCO吸着量の測定>
ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)、及び従来のゼオライト13X(比較例1)に関して、高圧ガス2成分吸着装置(日本ベル株式会社、Belsorp HP)を用いて、測定温度40℃でHO、CO吸着量を測定し、CO吸着等温線を作成した。本装置は通常の圧力変化により吸着量を求める容量法式のガス吸着装置に、天秤が設置された構造となっており、ガス吸着時の圧力変化と同時に重量変化も測定できるため、2成分系でのガス吸着量の測定が可能となっている。また、水蒸気共存測定は水蒸気をあらかじめゼオライトに飽和吸着させたのち、COを導入するという手法をとった。
結果を図8に示す。CHAでは、水蒸気共存条件下でCO吸着が共存水蒸気の影響阻害をほとんど受けず、COを高選択的に吸着可能なことが示唆された。また、CO回収量(1.6MPaから0.1MPa減圧でのローディング差)は、3.6mol/kgであり、高CO分圧条件では、水蒸気共存条件下でもほとんどCOの吸着阻害を受けていない。
(実施例9)
<水蒸気共存下でのCO吸着量の測定>
従来のゼオライト13X(比較例1)に関して、実施例6と同じ条件でHO、CO吸着量を測定し、CO吸着等温線を作成した。
結果を図9に示す。なお、乾燥条件下(CO単成分)でのCO吸着等温線を参考のために示す。13Xでは、乾燥条件下できわめて高いCOの吸着量を示したが、水蒸気共存条件下でほとんどCOを吸着できないことがわかった。
(実施例10)
<水蒸気共存下でのCO吸着量の測定>
上記の、各ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)、STT(試験例2)、DDR(試験例3)、FER(試験例4)、およびゼオライト13X(比較例1)を吸着剤として用いて、水蒸気共存下におけるCOの吸着量を測定した。
・用いたガス組成:CO50容積%、残りN50容積%に飽和水蒸気を含む。
ガス組成以外は上記(実施例)の場合と同条件にて、種々のゼオライトの高圧時(800kPa)と低圧時(100kPa)でのCOの吸着量を測定し、減圧した際の回収CO量を求めた。
Figure 0005186410
本発明によるピュアシリカゼオライトでは水蒸気の共存下においても大きなCO吸着量が得られている。特にCHAでのCO吸着量は3.6mol/(kg)に達している。一方、水蒸気非共存下ではCOを大量に吸着するゼオライト13Xは、水蒸気が共存する場合にはほとんどCOを吸着しない。
このように、本発明のピュアシリカゼオライトを用いたCOの選択的分離方法によれば、従来のゼオライト13Xを吸着剤として用いた場合と比較して、COとともに水蒸気を含む高圧ガスからのCO回収量が、約10倍(DDR、FER)〜25倍(CHA)と著しく多量であることが確認された。
(実施例11)
<水蒸気共存下での高圧破過曲線の測定>
ピュアシリカゼオライトCHA(試験例1)に関して、図10に示す流通式ガス吸着量測定装置を用いて、CO/N(50:50,PCO2=800kPa、40℃)混合ガスを流通させることにより、高圧破過曲線を得た。本装置では、マスフローコントローラー(MFC)により流量を制御したガスが、バブラー(HO−1、HO−2)に通され、切換バルブC11を経て、CHAが充填された吸着カラム21に供給される。吸着カラムから流出したガスは、切換バルブC12〜C14、C13〜C14を経て、TCD(Thermal Conductivity Detector、熱伝導度型検出器)ガスクロマトグラフGC390、GC323に供給され、ガス濃度が測定される。
測定条件は吸着カラム温度を40℃として、測定時の全圧を1.6MPa、吸着カラムの空間速度(SV)を16.5h−1とした。破過曲線の測定はArガスを充填した吸着カラムにCO/N混合ガスを導入し、出口側ガスの濃度変化をTCDガスクロマトグラフにて測定することにより行った。脱離曲線の測定は、混合ガスが完全に破過した後、カラムへの供給ガスをArガスに切り替え、出口ガスの濃度変化を測定することにより行った。測定は水蒸気存在下で行い、40℃における飽和蒸気圧で水蒸気の供給を行った。水蒸気影響評価を正確に行うため、CO/N混合ガス供給前に飽和水蒸気のみを含むArガスを供給し、吸着層の出口側から水蒸気を確認した。吸着量および脱着量の計算するに当り、石英砂もしくは石英粉末を用いて測定を実施し、ベースラインとして用いた。
結果を図11に示す。初期数分間は配管中のガスが置換されている部分であることを別途ブランク測定により確認しており、図中の点線で示したラインがブランク測定結果である。本実験条件下では20分間以上にわたり、COは全く検知されず、COは水蒸気を含む流通混合ガスからCOが高選択的に吸着分離されていることがわかった。Nも初期に吸着されるが、時間経過とともにCOに置換され脱離している。COの吸着が飽和して吸着剤出口側のCO濃度が供給側の濃度に達した後、Arガスに切り替えると、Nはほとんどブランク測定と同様に速やかに減少し、ほとんど吸着層に残っていないが、吸着されたCOとほぼ同量のCOが脱離することを確認した。また、吸着したCOは3.4〜3.7mol/kg程度と計算され、実施例8の図8に示した平衡吸着量3.6mol/kgとほぼ一致することを確認した。
1 除湿塔
2 吸着塔
21 吸着カラム

Claims (10)

  1. CHA型および/またはSTT型のピュアシリカゼオライトを含有する、COを含有する高圧ガスからCOを選択的に分離するためのCO分離剤。
  2. 高圧ガスがさらに水蒸気を含有することを特徴とする請求項1に記載のCO分離剤。
  3. 高圧ガス中のCOガス分圧が、100〜4000kPaである請求項1又は2に記載のCO分離剤。
  4. 高圧ガス中の水蒸気分圧が、CO分離を行う温度での飽和水蒸気圧の20%以上である請求項1〜3の何れかに記載のCO分離剤。
  5. ピュアシリカゼオライトの骨格密度が18Si/nm3以下、細孔容積が0.1cm3/g以上、であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のCO分離剤。
  6. COを含有する高圧ガスをCHA型および/またはSTT型のピュアシリカゼオライトと接触させ、COを吸着させる工程と、COを脱離させる工程とを含むことを特徴とするCOの選択的分離方法。
  7. 高圧ガスがさらに水蒸気を含有することを特徴とする請求項に記載のCO2の選択的分離方法。
  8. 高圧ガス中のCOガス分圧が、100〜4000kPaである請求項又はに記載のCOの選択的分離方法。
  9. 高圧ガス中の水蒸気分圧が、CO分離を行う温度での飽和水蒸気圧の20%以上である請求項の何れかに記載のCOの選択的分離方法。
  10. ピュアシリカゼオライトの骨格密度が18Si/nm3以下、細孔容積が0.1cm3/g以上、であることを特徴とする請求項の何れかに記載のCOの選択的分離方法。
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