JP4204270B2 - Ddr型ゼオライト膜の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、DDR型ゼオライト膜の製造方法に係り、更に詳しくは、工業的にも好適に採用され得る膜厚を有するDDR型ゼオライト膜を簡便に、かつ、短期間で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゼオライトは、触媒、触媒担体、吸着材等として利用されており、また、金属やセラミックスからなる多孔質基体上に成膜されたゼオライト積層複合体は、ゼオライトの分子篩作用を利用し、ガス分離膜や浸透気化膜に用いられるようになってきている。このような状況に伴い、種々の多孔質基体を用いたゼオライト複合体及びその製造方法が提案されている。
【0003】
ゼオライトは、その結晶構造により、LTA、MFI、MOR、AFI、FER、FAU、DDRといった数多くの種類が存在する。これらの中でDDR(Deca−Dodecasil 3R)は、主成分がシリカからなる結晶であり、その細孔は酸素8員環を含む多面体によって形成されているとともに、酸素8員環の細孔径は4.4×3.6オングストロームであることが知られている(W. M. Meier, D. H. Olson, Ch. Baerlocher, Atlas of zeolite structure types, Elsevier(1996)参照。)。
【0004】
このような構造上の特徴を有するDDR型ゼオライトは、ゼオライトの中では比較的細孔径が小さいものであり、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、エタン(C2H6)といった低分子ガスの分子篩膜として適用できる可能性を有する。
【0005】
ところで、このようなDDR型ゼオライトの製造方法に関しては、従来、極めて提案が少ない状況にある。粉末合成に対しては数例の提案がされているが、特に、膜の合成については提案例がない状況にある。このように少ない提案の一つである粉末合成の具体的な関連技術としては、例えば、M. J. den Exter, J. C. Jansen, H. van Bekkum, Studies in Surface Science and Catalysis vol.84, Ed. by J. Weitkamp et al., Elsevier (1994)1159-1166において、テトラメトキシシラン、1−アダマンタンアミン、エチレンジアミン等を原料として使用し、水熱合成によりDDR型ゼオライト粉末を製造する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のDDR型ゼオライト粉末を製造する方法によれば、160℃のオートクレーブを使用する水熱合成を25日間もの長期間に渡って実施する必要があり、また、原料溶液を常時攪拌しておかなければならない等、簡便な方法とはいえない。
【0007】
更に、この製造方法によっては結晶サイズが5〜25μm程度である粉末状のDDR型ゼオライトしか得ることができず、従って、例えば石油化学工業等の産業分野において、ガス分離プロセス等を構成するために充分な膜厚を有する緻密な分離膜等を製造することはできない。
【0008】
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、工業的なガス分離プロセス等にも好適に採用され得る膜厚を有するDDR型ゼオライト膜を簡便に、かつ、短期間で製造する方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、1−アダマンタンアミンとシリカとの含有割合(1−アダマンタンアミン/SiO2)がモル比率で0.03〜0.4、水と前記シリカとの含有割合(水/SiO2)がモル比率で20〜500、更にエチレンジアミンと前記1−アダマンタンアミンとの含有割合(エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン)がモル比率で5〜32である原料溶液と、種結晶となるDDR型ゼオライト粉末とを用いて、130〜200℃で水熱合成することによりDDR型ゼオライト膜を形成することを特徴とするDDR型ゼオライト膜の製造方法が提供される。
【0010】
本発明においては、原料溶液の、1−アダマンタンアミンとシリカとの含有割合(1−アダマンタンアミン/SiO2)がモル比率で0.05〜0.25、水とシリカとの含有割合(水/SiO2)がモル比率で28〜220、更にエチレンジアミンと1−アダマンタンアミンとの含有割合(エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン)がモル比率で8〜24であることが好ましい。
【0011】
また、本発明においては、1−アダマンタンアミンをエチレンジアミンに溶解して1−アダマンタンアミン溶液を調製し、次いで、1−アダマンタンアミン溶液と、シリカを含むシリカゾル溶液とを混合して原料溶液調製することが好ましい。
【0013】
本発明においては、原料溶液に、DDR型ゼオライト粉末を分散させることが好ましく、多孔質基体上にDDR型ゼオライト膜を形成することが好ましい。
【0014】
また、本発明においては、多孔質基体上に、DDR型ゼオライト粉末を付着させ、原料溶液と多孔質基体を接触させて、多孔質基体上にDDR型ゼオライト膜を形成することが好ましい。
【0015】
なお、本発明においては、多孔質基体上に形成されたDDR型ゼオライト膜の膜厚が、0.1〜50μmであることが好ましく、多孔質基体の形状が、板状、筒状、ハニカム形状、又は、複数の筒状管を一体化してなるモノリス形状のいずれかであることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜、設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
【0017】
本発明は、DDR型ゼオライト膜の製造方法であり、1−アダマンタンアミンとシリカとの含有割合(1−アダマンタンアミン/SiO2)がモル比率で0.03〜0.4、水とシリカとの含有割合(水/SiO2)がモル比率で20〜500、更にエチレンジアミンと前記1−アダマンタンアミンとの含有割合(エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン)がモル比率で5〜32である原料溶液と、種結晶となるDDR型ゼオライト粉末とを用いて、130〜200℃で水熱合成することによりDDR型ゼオライト膜を形成することを特徴とするDDR型ゼオライト膜の製造方法である。以下、その詳細について説明する。なお、以降、1−アダマンタンアミンとシリカとの含有割合(モル比率)については「1−アダマンタンアミン/SiO2比」と、水とシリカとの含有割合(モル比率)については「水/SiO2比」と、エチレンジアミンと1−アダマンタンアミンとの含有割合(モル比率)については「エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比」と記す。
【0018】
本発明では、DDR型ゼオライト膜を形成するための鋳型剤として1−アダマンタンアミンを用いる。まず、1−アダマンタンアミンとシリカゾル、水、エチレンジアミン、その他要すれば添加剤を使用して原料溶液を調製する。例えば、添加剤として微量のアルミン酸ナトリウムを使用すると、DDR型ゼオライト膜を構成するSiの一部をAlで置換することもできる。このように置換することにより、形成されるDDR型ゼオライト膜に分離機能に加えて触媒作用等を付加することも可能である。原料溶液の調製に際して、本発明では、1−アダマンタンアミン/SiO2比、水/SiO2比、及びエチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比を厳密に調整する。
【0019】
1−アダマンタンアミン/SiO2比を0.03未満とした場合には、鋳型剤の1−アダマンタンアミンが不足してDDR型ゼオライト膜を形成し難くなるために好ましくない。一方、0.4超とした場合には、DDR型ゼオライト膜を形成することは可能ではあるが、1−アダマンタンアミンが鋳型剤として作用するためには充分な添加量であるとともに、高価な1−アダマンタンアミンをこれ以上多量に添加することは製造コスト面において好ましくない。
【0020】
なお、製造コストを考慮しつつDDR型ゼオライト膜を形成するといった観点からは、1−アダマンタンアミン/SiO2比を0.05〜0.25とすることが好ましく、0.05〜0.12とすることが更に好ましい。
【0021】
水/SiO2比を20未満とした場合には、原料溶液のSiO2濃度が高すぎるために緻密なDDR型ゼオライト膜を形成することが困難となるために好ましくなく、一方、500超とした場合には、原料溶液のSiO2濃度が低すぎるためにDDR型ゼオライト膜を形成することができなくなるために好ましくない。なお、緻密なDDR型ゼオライト膜を形成するといった観点からは、水/SiO2比を28〜220とすることが好ましく、28〜120とすることが更に好ましい。
【0022】
1−アダマンタンアミンは常温で固体の化合物であり、原料溶液の調製に際してはこれを完全に溶解して均一とすることが困難な場合もある。1−アダマンタンアミンが溶け残った状態の原料溶液を用いた場合には、均一な結晶サイズ、膜厚を有するDDR型ゼオライト膜を製造することが困難となる場合もある。従って、エチレンジアミンを添加して原料溶液を調製することにより、1−アダマンタンアミンを容易に溶解することが可能となり、均一な結晶サイズ、膜厚を有する緻密なDDR型ゼオライト膜を製造することができる。
【0023】
エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比を5未満とした場合には、1−アダマンタンアミンを溶かし易くするための量としては不充分であり、32超とした場合には、反応に寄与しないエチレンジアミンが過剰となり製造コストがかかるために好ましくない。なお、1−アダマンタンアミンを容易に溶解し、かつ、均一な結晶サイズ、膜厚を有するDDR型ゼオライト膜を製造するといった観点からは、エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比を8〜24とすることが好ましく、10〜16とすることが更に好ましい。
【0024】
また、本発明においては、1−アダマンタンアミンを予めエチレンジアミンに溶解することにより1−アダマンタンアミン溶液を調製する。このように調製した1−アダマンタンアミン溶液と、シリカを含むシリカゾル溶液とを混合して調製した原料溶液を用いることが、より簡便かつ完全に1−アダマンタンアミンを溶解し、均一な結晶サイズ、膜厚を有する緻密なDDR型ゼオライト膜を製造することが可能となるために好ましい。なお、シリカゾル溶液は、微粉末状シリカを水に溶解すること、又は、アルコキシドを加水分解することにより調製することができるが、シリカゾル市販品のシリカ濃度を調整して用いることもできる。
【0025】
本発明では、DDR型ゼオライト膜の製造に際してDDR型ゼオライト粉末を使用するが、調製した原料溶液にDDR型ゼオライト粉末を分散することが好ましい。このDDR型ゼオライト粉末は種結晶となり得るものであり、これを核として結晶が成長する。このため、DDR型ゼオライト膜の形成が速められ、また、緻密化が容易となる。原料溶液にDDR型ゼオライト粉末を分散させる方法としては、一般的な攪拌方法を採用すればよいが、超音波処理等の方法を採用してもよく、均一に分散させることにより、より緻密で均一な膜厚のDDR型ゼオライト膜を形成することができる。
【0026】
種結晶となるDDR型ゼオライト粉末を分散させた原料溶液を適当な容器、例えば耐圧容器等に、膜を形成するための適当な支持材とともに入れて水熱合成することにより、DDR型ゼオライト膜を製造することが可能である。
【0027】
本発明においては、水熱合成に際しての温度条件を130〜200℃とすることが必要であり、140〜180℃とすることが好ましく、150〜160℃とすることが特に好ましい。130℃未満で水熱合成を行った場合には、DDR型ゼオライト膜を形成し難く、一方、200℃超で水熱合成を行った場合には、異相のDOH相が形成されてしまう。
【0028】
また、水熱合成に際しての処理時間は、1〜10日間であればよい。従って、本発明によれば、従来のDDR型ゼオライトの製造方法と比較しても極めて短時間で、また、自立膜として充分な膜厚を有するDDR型ゼオライト膜を製造することができる。なお、形成されるDDR型ゼオライト膜の膜厚は0.1〜50μmであればよく、更には1〜25μmであることが好ましい。
【0029】
また、本発明においては、水熱合成に際してDDR型ゼオライト膜が形成される支持材として多孔質基体を使用することにより、この多孔質基体上にDDR型ゼオライト膜を形成することも可能である。多孔質基体は、三次元的に連続した多数の細孔を有するものであり、このため気体の透過性を有する。DDR型ゼオライト膜を形成する側における多孔質基体の細孔径は、0.003〜10μmが好ましい。細孔径が0.003μm以下では気体が透過する時の抵抗が大きくなり過ぎ、また、10μmを超えるとDDR型ゼオライト膜に欠陥が生じ易くなるためである。なお、本発明においては、アルミナ、ジルコニア、若しくはムライト等を始めとするセラミックス、又はガラス、ゼオライト、粘土、金属、若しくは炭素等を原材料とする多孔質基体を好適に用いることができる。細孔径と強度の面から、アルミナ質の多孔質基体が好ましい。更に、多孔質基体の形状としては、板状、筒状、ハニカム形状、又は、複数の筒状管を一体化してなるモノリス形状等を好適例として挙げることができる。なお、本発明にいう「モノリス形状」とは、複数の筒状管を配置し一体化してなるものであって、軸方向に複数の連通孔を有し、その断面が例えば蓮根状になっているものをいう。
【0030】
一方、本発明においては、原料溶液に、種結晶となるDDR型ゼオライト粉末を分散させることに代えて、予め多孔質基体上にDDR型ゼオライト粉末を付着させておき、このDDR型ゼオライト粉末を付着させた多孔質基体と原料溶液を接触させ、多孔質基体上にDDR型ゼオライト膜を形成することも、均一な膜厚を有する緻密なDDR型ゼオライト膜を形成することができるために好ましい。
【0031】
ここで、「多孔質基体上にDDR型ゼオライト粉末を付着させる」とは、種結晶となるDDR型ゼオライト粉末を多孔質基体のDDR型ゼオライト膜が形成されるべき表面上に接して配されている状態とすることであり、強固に接着されている必要はない。更に、「多孔質基体と原料溶液を接触させる」とは、種結晶となるDDRゼオライト粉末が配されている多孔質基体の表面と、原料溶液とを接触させることをいう。従って、DDRゼオライト粉末と原料溶液が実質的に接触することとなる。また、DDR型ゼオライト粉末を多孔質基体上に付着させるためには、例えば、DDR型ゼオライト粉末を水に分散させ、適当な濃度の分散液を調製し、この適当な量を多孔質基体のDDR型ゼオライト膜が形成されるべき面に塗布すればよい。塗布方法としては、滴下法、ディップ法、スピンコート法、印刷法等を目的に応じて選択できる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0033】
(DDR型ゼオライト粉末(種結晶)の製造)
M. J. den Exter, J. C. Jansen, H. van Bekkum, Studies in Surface Science and Catalysis vol.84, Ed. by J. Weitkamp et al., Elsevier(1994)1159-1166に記載のDDR型ゼオライトを製造する方法に従って、粒径が約100μmであるDDR型ゼオライト粉末を製造した。これを5μm以下の微粉末に粉砕し種結晶として使用した。
【0034】
(実施例1)
フッ素樹脂製の100ml広口瓶に1.80gのエチレンジアミン(和光純薬工業(株)製)を入れた後、0.57gの1−アダマンタンアミン(片山化学工業(株)製)を加え、1−アダマンタンアミンの沈殿が残らないように溶解した。別のビーカーに73.45gの水を入れ、3.0gの30質量%シリカゾル(スノーテックスS、日産化学(株)製)を加えて軽く攪拌した後、これをエチレンジアミンと1−アダマンタンアミンを混ぜておいた広口瓶に加えて強く振り混ぜ、原料溶液を調製した。このとき、1−アダマンタンアミン/SiO2比は0.25、水/SiO2比は280、エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比は8であった。
【0035】
原料溶液を入れた広口瓶をシェーカーにセットし、500rpmで更に1時間振り混ぜた。次いで、前述のDDR型ゼオライト粉末の製造方法により得られたDDR型ゼオライト粉末の0.1mgを種結晶として添加し、65℃に保ちながら5分間に渡って超音波処理することにより分散させた。その後、DDR型ゼオライト粉末を分散させた原料溶液を、内容積100mlのフッ素樹脂製内筒付きステンレス製耐圧容器に移し、成膜用の支持台となる直径35mmφ×厚さ10mmのフッ素樹脂製の円盤を容器の底に沈め、160℃で5日間、加熱処理(水熱合成)を行った。加熱処理後、フッ素樹脂製の円盤を取り出したところ、この円盤上に自立膜が形成されていた。この膜を円盤から剥離し、水洗、乾燥した後、大気中、電気炉で0.1℃/minの速度で800℃まで昇温して4時間保持後、1℃/minの速度で室温まで冷却した。
【0036】
次に、得られた膜の結晶相をX線回折で調べることにより結晶相の評価を行ったところ、DDR型ゼオライトの回折ピークのみが検出された。また、これを電子顕微鏡で観察したところ、厚さが75μm、多結晶からなる膜であることが判明し、DDR型ゼオライトの自立膜であることを確認できた。
【0037】
なお、X線回折における「DDR型ゼオライトの回折ピーク」とは、International Center for Diffraction Data (ICDD) 「Powder Diffraction File」に示されるDeca−Dodecasil 3Rに対応するNo.38−651、又は41−571に記載される回折ピークである。また、ゼオライトの結晶相は、X線回折において、20〜30゜(CuKα)の領域にかけてブロードなハローのみで明確なピークを確認できない場合を非晶質、僅かでもDDR型ゼオライトのピークが認められた場合を結晶化途上、また、DDR型ゼオライトを示すピークが明瞭に認められ、ハローがない場合を完全結晶として評価した。
【0038】
(実施例2〜12、比較例1〜3)
原料溶液の組成比、熱処理条件を変えること以外は、実施例1と同様の操作を行い、DDR型ゼオライト膜の形成を試みた。得られた膜の評価は、実施例1の場合と同じくX線回折により行い、膜厚は電子顕微鏡での観察により測定した。原料溶液の組成比(1−アダマンタンアミン/SiO2比、水/SiO2比、及び、エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比)、熱処理条件(温度、時間)、及び形成されたDDR型ゼオライト膜の膜厚を表1に示す。
【0039】
(比較例4)
種結晶であるDDR型ゼオライト粉末を用いないこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、DDR型ゼオライト膜の形成を試みた。その結果、DDR型ゼオライト粉末が生成したが、DDR型ゼオライト膜は形成されなかった(表1)。なお、表1においては、種結晶(DDR型ゼオライト粉末)を用いた場合を「有」、種結晶を用いなかった場合を「無」と表記した。
【0040】
【表1】
【0041】
(実施例13)
1.50gのエチレンジアミン、0.47gの1−アダマンタンアミン、2.50gの30質量%シリカゾル、48.70gの水を用いること以外は、実施例1と同様の操作を行い、原料溶液を調製した。このとき、1−アダマンタンアミン/SiO2比は0.25、水/SiO2比は220、エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比は8であった。
【0042】
多孔質基体として、平均細孔径が0.6μmであるアルミナ多孔体(日本碍子(株)製)を、直径15mmφ×厚さ1.5mmの円盤状に加工した多孔質基体を用意した。この多孔質基体に、前述のDDR型ゼオライト粉末の製造方法により得られたDDR型ゼオライト粉末を種結晶とし、これを水に加えて濃度が1mg/mlの分散液を調製し、これを多孔質基体の片面に一滴塗布した。この多孔質基体を、内容積100mlのフッ素樹脂製内筒付きステンレス製耐圧容器内に垂直に立て、原料溶液に水没させた状態とした。この耐圧容器を内温150℃に調整した振とう装置付き乾燥機に入れ、耐圧容器を毎分90回振とうした状態で5日間、加熱処理(水熱合成)を行った。加熱処理後、多孔質基体を取り出したところ、この多孔質基体上に膜が形成されていた。この多孔質基体を水洗、乾燥した後、大気中、電気炉で800℃まで0.1℃/minの速度で昇温して4時間保持後、1℃/minの速度で室温まで冷却した。
【0043】
次に、得られた多孔質基体上の膜の結晶相をX線回折で調べることにより結晶相の評価を行ったところ、DDR型ゼオライトと多孔質基体の回折ピークが検出され、DDR型ゼオライト膜であることが分かった。また、これを電子顕微鏡で観察したところ、厚さが10μmの緻密な膜が多孔質基体上に形成されていることが判明し、DDR型ゼオライト膜を多孔質基体上に形成可能であることを確認できた。なお、図1、2は実施例13において作製したDDR型ゼオライト膜の結晶構造を示す電子顕微鏡写真であり、図1は膜の断面、図2は膜の表面における結晶構造を示す。
【0044】
(実施例14〜26)
原料溶液の組成比、熱処理条件を変えること以外は、実施例13と同様の操作を行い、多孔質基体上へのDDR型ゼオライト膜の形成を試みた。形成された膜の評価は、実施例13の場合と同じくX線回折により行い、膜厚は電子顕微鏡での観察により測定した。原料溶液の組成比(1−アダマンタンアミン/SiO2比、水/SiO2比、及び、エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比)、熱処理条件(温度、時間)、及び形成されたDDR型ゼオライト膜の膜厚を表2に示す。
【0045】
【表2】
【0046】
(実施例27)
耐圧容器の振とうを行わないこと以外は、実施例13と同様の操作を行い、多孔質基体上へのDDR型ゼオライト膜の形成を試みた。その結果、膜厚が5μmのDDR型ゼオライト膜が多孔質基体上に形成されていることが判明した。
【0047】
(実施例28)
DDR型ゼオライト粉末を含む分散液を多孔質基体の片面に塗布せず、実施例1の場合と同様の操作により原料溶液に種結晶を分散させて用いること以外は、実施例13と同様の操作を行い、多孔質基体上へのDDR型ゼオライト膜の形成を試みた。その結果、膜厚が8μmのDDR型ゼオライト膜が多孔質基体上に形成されていることが判明した。
【0048】
(実施例29〜36)
表3に示す組成比(1−アダマンタンアミン/SiO2比、水/SiO2比、エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比)となるように各原料を混合して原料溶液を調製した。また、多孔質基体として、平均細孔径が0.6μmであるアルミナ多孔体(日本碍子(株)製)を、円筒状に加工したもの(外径17mmφ・内径12mmφ×長さ40mm)を用意した。また、前述のDDR型ゼオライト粉末の製造方法により得られたDDR型ゼオライト粉末を種結晶とし、これを水に加えて濃度が1mg/mlの分散液を調製し、この分散液に多孔質基体をディッピングした後、80℃で乾燥して、多孔質基体の表面にDDR型ゼオライト粉末を付着させた。
【0049】
この多孔質基体を、内容積100mlのフッ素樹脂製内筒付きステンレス製耐圧容器内に垂直に立てて原料溶液に水没させた状態とし、原料溶液を多孔質基体の細孔内に含浸させるための減圧脱泡処理を行った。次いで、表3に示す熱処理条件で水熱合成を実施して、多孔質基体上にDDR型ゼオライト膜を形成した。形成された膜の評価は、実施例13の場合と同じくX線回折により行い、膜厚は電子顕微鏡での観察により測定した。原料溶液の組成比、熱処理条件(温度、時間)、及び形成されたDDR型ゼオライト膜の膜厚を表3に示す。
【0050】
【表3】
【0051】
(ガス透過試験▲1▼)
実施例1で作製したDDR型ゼオライト膜を用いてガス透過試験を行った。図3は、ガス透過試験に使用するガス透過試験装置の構成を説明する模式図であり、ジルコニア製の測定管1(内径15mmφ)の先端部に、形状加工したDDR型ゼオライト膜2を取り付け、これを管状炉3の炉芯管4(内径25mmφ)に入れ、測定管1の内側に内径6mmφの石英管5をDDR型ゼオライト膜2の近傍まで通して三重管構造とした状態を示している。測定管1の外側(炉芯管4の内側)には、室温にて窒素ガス(50ml/min)でバブリングさせ、オルト、パラ、メタの各異性体を等モル混合したキシレンを試験ガスとして導入し、測定管1の内側の石英管5にはDDR型ゼオライト膜2を透過したガスを回収するための窒素ガス(スイープガス、50ml/min)を流した。この状態で管状炉3を試験温度(100℃)に昇温し、1時間以上放置して定常状態とした。DDR型ゼオライト膜2を透過したガスを含む回収ガスを分取し、ガスクロマトグラフにて分析を行い、キシレンガスの透過率(nmol・m-2・s-1・Pa-1)を評価した。
【0052】
また、キシレン以外に、メタン(CH4)及び二酸化炭素(CO2)を用いて透過試験を行った。これらの試験ガスは常温で気体であるため、炉芯管4のガス導入口13へ直接導入した。試験結果を表4、図4に示す。
【0053】
【表4】
【0054】
(混合ガス透過試験)
実施例1で作製したDDR型ゼオライト膜について、図3に示すガス透過試験装置10を使用し、前述の「ガス透過試験▲1▼」と同様の操作により、メタン(CH4)、エチルメルカプタン(C2H5SH)、ジメチルサルファイド((CH3)2S)、ターシャリーブチルメルカプタン((CH3)3CSH)の4種類の混合ガス(主成分はメタンで、他の成分は1000ppmの混合ガス)の透過試験を行った。なお、試験温度は200℃とした。試験結果を表5、図5に示す。
【0055】
【表5】
【0056】
(ガス透過試験▲2▼)
実施例29で作製したDDR型ゼオライト膜について、前述の「ガス透過試験▲1▼」の場合と同様に、図3に示すガス透過試験装置を使用してガス透過試験を行った。アルミナ製の測定管1(外径17mmφ、内径13mmφ)の先端部に、一方の開口端部をアルミナ板で塞いだ円筒形状のDDR型ゼオライト膜2を取り付けた。これを管状炉3の炉芯管4(内径25mmφ)に入れ、測定管1の内側に外径6mmφ内径4mmφの石英管5をDDR型ゼオライト膜2の内部まで通して三重管構造とした。測定管1の外側(炉芯管4の内側)には、メタンと二酸化炭素を等モル混合した試験ガス(100ml/min)をガス導入口13から導入し、測定管1の内側の石英管5にはDDR型ゼオライト膜2を透過したガスを回収するためのヘリウムガス(スイープガス、200ml/min)を流した。この状態で管状炉3を試験温度(100℃)に昇温し、1時間以上放置して定常状態とした。DDR型ゼオライト膜2を透過したガスを含む回収ガスを分取し、ガスクロマトグラフにて分析を行い、メタンと二酸化炭素の透過率(nmol・m-2・s-1・Pa-1)を評価するとともに、分離係数(二酸化炭素/メタン)を求めた。この結果、二酸化炭素/メタンの分離係数は90であった。
【0057】
(考察)
表1〜3に示す結果から明らかな通り、原料溶液の組成を、1−アダマンタンアミン/SiO2比に関しては0.03〜0.4の範囲内、エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン比に関しては5〜32の範囲内に調整すると、自立膜として充分な厚みを有するDDR型ゼオライト膜を製造することが可能であると判明した。なお、水/SiO2比に関しても20〜500の範囲内とすれば、DDR型ゼオライト膜を製造することができる。また、多孔質基体上にDDR型ゼオライト膜を形成できることも分かった。
【0058】
水熱合成に際しての熱処理の条件に関しても、温度については130〜200℃、時間については10日以内という短期間で、充分な膜厚を有するDDR型ゼオライト膜を製造することができる。
【0059】
また、表3に示す結果から明らかな通り、多孔質基体の形状を円筒状とした場合であっても、この表面上にDDR型ゼオライト膜を形成することができることが分かる。更に、このDDR型ゼオライト膜は、二酸化炭素/メタン混合ガスについて優れた分離能(二酸化炭素/メタンの分離係数=90)を示すものであることが判明した。
【0060】
また、表4と図4に示す結果から明らかな通り、キシレンはDDR型ゼオライト膜をほとんど透過しなかったが、二酸化炭素及びメタンは透過し、二酸化炭素はメタンの約20倍の透過率を示すことが判明した。これは、DDR型ゼオライト膜の細孔径と、試験ガスの分子径とに依存すると考えられる。
【0061】
更に、表5と図5に示す結果から明らかな通り、混合ガスを構成するガスの内、比較的分子径の小さいメタン、エチルメルカプタンに比して、比較的分子径の大きいジメチルサルファイド、ターシャリーブチルメルカプタンの透過率が小さいことが判明した。即ち、得られたDDR型ゼオライト膜は、ジメチルサルファイドやターシャリーブチルメルカプタンと、メタンとの分離能が優れるため、例えばジメチルサルファイドとメタンとの混合ガス、又はターシャリーブチルメルカプタンとメタンとの混合ガス等の分離に用いることが可能であると考えられる。
【0062】
従って、上記ガス透過試験及び混合ガス透過試験の結果から、本発明の製造方法により製造したDDR型ゼオライト膜の分子篩作用、及びその有用性を確認することができた。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のDDR型ゼオライト膜の製造方法によれば、鋳型剤である1−アダマンタンアミンを始めとする各原料を所定の組成比率とした原料溶液、及び、種結晶となるDDR型ゼオライト粉末を用いて水熱合成するため、工業的なガス分離プロセス等にも好適に採用され得る膜厚を有するDDR型ゼオライト膜を簡便に、かつ、短期間で製造することが可能である。なお、本発明の製造方法により得られたDDR型ゼオライト膜は、例えば、石油化学工業において触媒等と組み合わせることにより、種々の物質分離に用いられる分離膜やメンブレンリアクターとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例13において作製したDDR型ゼオライト膜の断面の電子顕微鏡写真である。
【図2】 実施例13において作製したDDR型ゼオライト膜の表面の電子顕微鏡写真である。
【図3】 ガス透過試験▲1▼、▲2▼に使用するガス透過試験装置の構成を説明する模式図である。
【図4】 ガス透過試験▲1▼における透過ガスの透過率を示す棒グラフである。
【図5】 混合ガス透過試験における透過ガスの透過率を示す棒グラフである。
【符号の説明】
1…測定管、2…DDR型ゼオライト膜、3…管状炉、4…炉芯管、5…石英管、6…キシレン、10…ガス透過試験装置、11…バブラー、12…バルブ、13…ガス導入口。
Claims (8)
- 1−アダマンタンアミンとシリカとの含有割合(1−アダマンタンアミン/SiO2)がモル比率で0.03〜0.4、水と前記シリカとの含有割合(水/SiO2)がモル比率で20〜500、更にエチレンジアミンと前記1−アダマンタンアミンとの含有割合(エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン)がモル比率で5〜32である原料溶液と、種結晶となるDDR型ゼオライト粉末とを用いて、130〜200℃で水熱合成することによりDDR型ゼオライト膜を形成することを特徴とするDDR型ゼオライト膜の製造方法。
- 前記原料溶液の、前記1−アダマンタンアミンと前記シリカとの含有割合(1−アダマンタンアミン/SiO2)がモル比率で0.05〜0.25、前記水と前記シリカとの含有割合(水/SiO2)がモル比率で28〜220、更に前記エチレンジアミンと前記1−アダマンタンアミンとの含有割合(エチレンジアミン/1−アダマンタンアミン)がモル比率で8〜24である請求項1に記載のDDR型ゼオライト膜の製造方法。
- 前記1−アダマンタンアミンを前記エチレンジアミンに溶解して1−アダマンタンアミン溶液を調製し、次いで、前記1−アダマンタンアミン溶液と、前記シリカを含むシリカゾル溶液とを混合して前記原料溶液を調製する請求項1又は2に記載のDDR型ゼオライト膜の製造方法。
- 前記原料溶液に、前記DDR型ゼオライト粉末を分散させる請求項1〜3のいずれか一項に記載のDDR型ゼオライト膜の製造方法。
- 多孔質基体上に前記DDR型ゼオライト膜を形成する請求項1〜4のいずれか一項に記載のDDR型ゼオライト膜の製造方法。
- 多孔質基体上に、前記DDR型ゼオライト粉末を付着させ、前記原料溶液と前記多孔質基体を接触させて、前記多孔質基体上に前記DDR型ゼオライト膜を形成する請求項1〜3のいずれか一項に記載のDDR型ゼオライト膜の製造方法。
- 前記多孔質基体上に形成された前記DDR型ゼオライト膜の膜厚が、0.1〜50μmである請求項5又は6に記載のDDR型ゼオライト膜の製造方法。
- 前記多孔質基体の形状が、板状、筒状、ハニカム形状、又は、複数の筒状管を一体化してなるモノリス形状のいずれかである請求項5〜7のいずれか一項に記載のDDR型ゼオライト膜の製造方法。
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