JP5244367B2 - ピュアシリカゼオライトの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、簡便に、かつ、短時間で収率良く、ピュアシリカゼオライトを製造し得るピュアシリカゼオライトの製造方法に関する。
ゼオライトは、その多くが、アルカリ又はアルカリ土類金属のアルミノケイ酸塩からなり、SiO4およびAlO4の正四面体が酸素を共有して結合した三次元網状構造を基本的骨格構造としており、多数の形態の結晶構造が知られANA、CHA、ERI、GIS、KFI、LTAといった結晶構造が異なる数多くの型(種類)が存在する。このようなゼオライトは、それぞれ固有の細孔構造、細孔径、表面電場、イオン交換能、吸着特性、固体酸性度などの特性を持っており、これらの特性から乾燥剤、吸着剤、分子ふるい、吸着分離、イオン交換剤、触媒、肥料添加剤、改質改良剤、充填剤など極めて工業的に利用範囲が広く、有用な材料のひとつである。
中でもCHA型ゼオライト(シャバサイト型ゼオライト)は、その細孔径と骨格密度が小さいことから、二酸化炭素(CO)やメタン(CH4)、メタノール(CH3OH)のような比較的小さい軽質炭化水素分子を選択的に高圧条件においても吸着することが可能であるため、これらの分子を選択的に分離し得るガス分離膜や吸着剤等としての用途が期待されている。
一方、ゼオライトの化学的・物理的性質を改変するために、主たる成分がシリカのみからなりアルミニウム成分を含まないピュアシリカゼオライトの合成が試みられている。ピュアシリカゼオライトは、例えば、結晶構造を形成させるための鋳型となる物質(構造規定剤と称される)と、ケイ素源と他の所定成分とを水の存在下に加熱加圧処理して得られ、アルミノケイ酸塩からなる通常のゼオライトがもつ親水性が失われるので疎水性が強くなり、その結果、耐熱、耐酸性に優れるといった特徴を有する。そのため、ピュアシリカゼオライトは燃焼排ガス等の水蒸気を多く含む気体からの二酸化炭素吸着分離や、触媒機能付与等、用途の拡大が見込まれ、将来的な工業的有用性が期待されている。
ピュアシリカゼオライトであるゼオライトの種類として、CHA、STT、STF、ISV、IFR、ITE、MWW、ITW、ITH、IWR、IHWといった結晶構造を有するゼオライトの型(種類)が存在する。
ピュアシリカゼオライトの製造方法の内、ピュアシリカCHA型ゼオライトの製造方法の一例として、1−アダマンタンアミンから作製した水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミンをCHA型ゼオライトの合成における構造規定剤として、テトラエトキシシランをケイ素源として用い、更にフッ化水素酸、及び水を原料として、水熱合成により、ピュアシリカ型のCHA型ゼオライト粉末を製造する方法が知られている( 例えば、非特許文献1 、非特許文献2 参照) 。
また、その他のゼオライトの例として、ピュアシリカITH型ゼオライトの製造方法では、ITH型ゼオライトの合成における構造規定剤として二水酸化ヘキサメトニウムを用い、この構造規定剤とケイ素源としてのテトラエトキシシラン、フッ化水素酸及び水を原料として、水熱合成により、ピュアシリカ型のITH型ゼオライト粉末を製造する方法が開示されている( 例えば,特許文献1参照)。
M.J.Diaz-Cabanas, P.A.Barrett, M.A.Camblor, Chemical Communications, Royal Society of Chemistry, 1881 (1998) L.A. Villaescusa, I. Bull, P.S. Wheatley, P.Lightfootb, R. E. Morris, Journal of Materials Chemistry, Royal Society of Chemistry, 13, 1978 (2003) 米国特許N o. 6,471,941
しかしながら、本発明者らは、ピュアシリカゼオライトの製造方法について種々検討する過程で、上記従来のピュアシリカゼオライトの製造方法には以下の通り種々の問題があることを知見した。
即ち、非特許文献1および2に記載の方法は、構造規定剤である水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミンを例えば濃度が1モル(mol/L)の水溶液の形態で用いるものであり、この水溶液と比較的高価なテトラエトキシシランとを混ぜ合わせて混合液を得る際、テトラエトキシシランの加水分解反応の終点を決定することが困難であった。そのため、必要以上に長期間に渡って室温で攪拌し続けなければならないという煩瑣な点を有すると共に、混合液が目的の質量となるまで、長期間に渡って大量の水およびテトラエトキシシランから生成したエタノールの蒸発を実施しなければならないという問題があった。
さらに、非特許文献1に記載の方法は、原料系のpHがアルカリ性から中性となるようにフッ化水素酸を導入した後、オートクレーブ中で、150℃で加熱処理する水熱合成を、40時間実施しなければならないという問題があり、また、非特許文献2に記載の方法は、オートクレーブ中、150℃ で加熱処理する水熱合成を、18日間もの長期間に渡って実施しなければならないという問題があり、何れの方法も簡便な製造方法とはいえなかった。
また、特許文献1に記載の方法は、構造規定剤である二水酸化ヘキサメトニウム溶液とテトラエトキシシランとの混合液を用いているため、水とエタノールの蒸発を実施しなければならないという点で非特許文献1および2と同様な問題があり、更に、その後の加熱処理は、オートクレーブ中、135℃ で加熱処理する水熱合成を、28日間もの長期間に渡って実施しなければならないという問題があり、簡便な製造方法とはいえなかった。
すなわち、これまでのピュアシリカゼオライトの製造方法は、液体のケイ素源と水溶液の構造規定剤とを用いることに起因して水熱合成反応に供する原料組成物の調製段階に長期間を要すると共に、水熱合成そのものにも長期間を要しており、簡便な製造方法は知られていなかった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点を本発明者らが知見したことに鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡便に、かつ、短時間で収率良くピュアシリカゼオライトを製造し得るピュアシリカゼオライトの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するために、ピュアシリカゼオライトの製造方法について種々検討した結果、水酸化有機アミン粉末とケイ素源として固体のシリカとフッ化水素酸及び水を含む所定の組成を有する湿潤状態もしくは懸濁状態の原料組成物を用いることが重要であることを見出して本発明を完成させるに至った。即ち、本発明によれば、以下の製造方法が提供される。
[1] ピュアシリカゼオライトの製造方法であって、(1)シリカと水とフッ化水素酸と、粉末の状態で混合された水酸化有機アミンとが含有された、下記組成A を有する湿潤もしくは懸濁原料組成物を調製する工程、及び(2)前記(1)の工程により得られた湿潤もしくは懸濁原料組成物を加圧下に130〜200℃の温度で12〜30時間加熱処理する工程、を含むことを特徴とするピュアシリカゼオライトの製造方法。
組成A (モル比) :水/シリカ(SiO)成分= 3.2〜20
[2] 工程(1)が、シリカを含有するコロイド状シリカゾルとフッ化水素酸と水酸化有機アミン粉末とが混合された湿潤もしくは懸濁原料組成物を調製する工程である上記[1]記載のピュアシリカゼオライトの製造方法。
[3] 工程(1)が、シリカとフッ化水素酸と水酸化有機アミン粉末とに、水が混合された湿潤もしくは懸濁原料組成物を調製する工程である上記[2]記載のピュアシリカゼオライトの製造方法。
[4] 工程(1)において調製された湿潤もしくは懸濁原料組成物が下記組成B を有するものである上記[1]〜[3]のいずれかに記載のピュアシリカゼオライトの製造方法。
組成B(モル比):水/シリカ(SiO)成分= 3.2〜20
水酸化有機アミン/シリカ(SiO)成分=0.5 〜 3
水酸化有機アミン/フッ化水素酸(HF)成分=0.7〜1.3
[5] 水酸化有機アミンが水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミンである上記[1]〜[4]のいずれかに記載のピュアシリカゼオライトの製造方法。
[6] ゼオライトが、CHA型、STT型、STF型、ISV型、IFR型、ITE型、MWW型、ITW型、ITH型、IWR型及びIHW型ゼオライトの内の少なくとも1種である上記[5]記載のピュアシリカゼオライトの製造方法。
[7] ゼオライトがCHA型ゼオライトである上記[6]記載のピュアシリカゼオライトの製造方法。
[8] 工程(2)における加熱処理が、150〜200℃の温度で12〜24時間行われる上記[1]〜[7]のいずれかに記載のピュアシリカゼオライトの製造方法。
[9] 工程(2)により得られた加熱処理物を更に加熱処理して水酸化有機アミン由来構造を焼失させる工程を含むことを特徴とする上記[1]〜[8]のいずれかに記載のピュアシリカゼオライトの製造方法。
本発明のピュアシリカゼオライトの製造方法は、シリカと水とフッ化水素酸と、粉末の状態で混合された水酸化有機アミンとが含有された、所定の組成の湿潤もしくは懸濁原料組成物を加熱処理するものであるので、本発明によれば、簡便に且つ短時間で、即ち工業的に有利な条件で収率良くピュアシリカゼオライトを製造し提供することができる。
本発明のピュアシリカゼオライト製造方法は、ピュアシリカゼオライトの製造方法であって、(1)シリカと水とフッ化水素酸と、粉末の状態で混合された構造規定剤としての水酸化有機アミンとが含有された、下記組成A を有する湿潤もしくは懸濁原料組成物を調製する工程、及び(2)前記(1)の工程により得られた湿潤もしくは懸濁原料組成物を加圧下に130〜200℃の温度で12〜30時間加熱処理する行程、を含むことを特徴とする。
組成A (モル比) :水/シリカ(SiO)成分= 3.2〜20
以下、本発明の実施の形態を各工程毎に具体的に説明する。
[工程(1)]原料組成物の調製工程
本工程は、水熱合成反応に供する原料組成物の調製工程である。まず、シリカと水とフッ化水素酸と、水酸化有機アミン粉末とが含有された、所定の組成を有する湿潤もしくは懸濁状態の原料組成物を調製するのである。
シリカ(SiO)は二酸化ケイ素とも称されるケイ素の酸化物で、ピュアシリカゼオライトの合成において実際の原料となりケイ素源となるものである。本発明においては、ピュアシリカゼオライトのケイ素源として固体であるシリカを用いる点が重要である。また、シリカは上記原料組成物の調製上、微粉末状のもの(例えば、粒径約2〜500nm)が用いられ、そのため、生産・入手の安定性の面から非晶質のシリカが好ましく用いられる。
上記原料組成物の具体的な調製に当たり、シリカは、最初から水を含有しているコロイド状シリカゾルとされている市販品を用いてもよく、市販品の水分を適宜調整して用いてもよい。また、微粉末状シリカ(例えば、非晶質であるヒュームドシリカ、粒径約2〜500nm)を直接、水酸化有機アミン粉末とフッ化水素酸とを混合した後に水と混合して用いてもよく、先に水に分散してコロイド状シリカゾルとして用いてもよい。ここに、コロイド状シリカゾルとはシリカが水に分散されてゾルを形成しているものをいう。コロイド状シリカゾルの市販品は安価で、本発明においては取扱いに便利である。
上記原料組成物に含まれる水とシリカ(SiO)成分とのモル比は3.2〜20の範囲内であることが必要であり、4.5〜 10の範囲内であることが好ましく、5〜 7 の範囲内であることが更に好ましい。水/ シリカ(SiO)成分のモル比が3.2未満であると、原料組成物中のシリカ(SiO)濃度が高すぎるために、結晶化しない未反応のシリカ(SiO)成分が多量に残存し、ピュアシリカゼオライトの収率が非常に低くなるため好ましくない。一方、上記モル比が20を超えると、原料組成物中のシリカ(SiO)濃度が薄すぎるために、ピュアシリカゼオライトが生成する速度が遅くなり、ピュアシリカゼオライトの収率が非常に低くなるため好ましくない。
水/シリカ(SiO)成分のモル比は、原料としてシリカゾルを用いて水を特に添加しなかった場合、水/シリカゾル中のシリカ(SiO)成分のモル比であることは当然であり、微粉末状シリカを用いた場合も、上記説明の範囲の値そのものは何ら変わらない。
水酸化有機アミンは、ピュアシリカゼオライトの合成における構造規定剤、即ち、ピュアシリカゼオライトの結晶構造を形成させるための鋳型を構成することとなる物質として用いられる。
このため、水酸化有機アミンとケイ素源としてのシリカ(SiO)成分とのモル比が重要である。具体的には、水酸化有機アミン/ シリカ(SiO)成分モル比は0.5〜3の範囲内であることが好ましく、0.5〜 2.5の範囲内であることが更に好ましく、1.1〜1.5の範囲内であることが特に好ましい。水酸化有機アミン/ シリカ(SiO)成分モル比が、0.5未満であると、構造規定剤としての水酸化有機アミンが不足してピュアシリカゼオライトを形成させることができなくなり、或いは、ピュアシリカゼオライトの収率が非常に低くなるため好ましくない。
尚、収率とは、湿潤原料粉末中のシリカ成分の質量に対する生成したピュアシリカゼオライトの質量の比率である。一方、水酸化有機アミン/ シリカ(SiO)成分モル比が3を超えると水酸化有機アミンを必要以上に添加することになり、製造コストが増加するため好ましくない。
本発明においては、構造規定剤としての水酸化有機アミン粉末を、当初から水に溶解した水溶液とせずに、出発原料として粉末の状態で、コロイド状シリカゾルとされていてもよいシリカとフッ化水素酸等の他の成分と混合することが、原料組成物の調製工程で水分の加熱蒸発に無用に多大な工数を必要としない点で重要である。
水酸化有機アミン粉末の具体例としては、特に好ましく用いられる水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミンの他、二水酸化ヘキサメトニウム等が挙げられる。
水酸化有機アミンは、強アルカリ性であるが、ピュアシリカゼオライトを形成させるためには水熱合成反応における系のpHは中性付近が好ましい。フッ化水素酸は前記pHの調整のため、及び、形成される結晶構造の特性改善のために用いられ、このため、水酸化有機アミンとフッ化水素酸(HF)とのモル比が重要である。具体的には、水酸化有機アミン/フッ化水素酸(HF)のモル比は0.7〜1.3であることが好ましく、0.9〜1.1の範囲内であることが更に好ましく、フッ化水素酸(HF)の導入量を、適宜、万能試験紙(pH試験紙)にて中性となっていることを検証することにより確認することが好ましい。フッ化水素酸の濃度は特に限定されないが、通常、市販される高濃度品、例えば40〜55質量%のものが用いられる。なお、低濃度のフッ化水素酸をシリカと水酸化有機アミンとに混合して別途の水を加えずに、上述の組成Aもしくは組成B を有する湿潤もしくは懸濁状態の原料組成物を調製する方法も本発明の工程(1)に包含されるものである。
以上に湿潤もしくは懸濁原料粉末の調製について説明したが、特に好ましい態様としては、粉末の水酸化有機アミンを、シリカゾル水溶液に添加し溶解させ、その後フッ化水素酸を加え、上述の組成Aもしくは組成B を有するように水分を蒸発させることにより、湿潤もしくは懸濁状態の原料組成物を調製する方法が挙げられる。
この際、水分を蒸発させる前の、シリカと水とフッ化水素酸と水酸化有機アミンとが含有された原料組成物は、水/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比は、6〜55であることが好ましい。
また、他の特に好ましい態様としては、粉末の水酸化有機アミンと微粉末状のシリカとフッ化水素酸を混合した後に水を加えて、その後は水分を蒸発させることなく上述の組成Aもしくは組成Bを有する湿潤もしくは懸濁状態の原料組成物を調製する方法が挙げられる。
[工程(2)]原料組成物の加熱処理工程
上記のように調製した湿潤もしくは懸濁状態の原料組成物を、130〜200℃で、加熱処理(水熱合成)することによって、ピュアシリカゼオライトを形成させる。ここで水熱合成とは、一般に高温・高圧下に、水の存在下で行われる物質の合成法の総称であり、ゼオライトは多くの場合この方法により合成される。
加熱処理の温度は、130〜200℃の範囲内とする必要があり、150〜 200 ℃ の範囲内とすることが好ましい。なお、加熱処理の温度が130℃ 未満であるとピュアシリカゼオライトを短時間で形成しない、又はピュアシリカゼオライトが生成しても収率が30%に満たない、又はピュアシリカゼオライトと共に非晶質シリカが生成する等の理由から好ましくない。一方、加熱処理温度の上限は特に限定されないが、製造コストが増加するため、より低温が好ましい。
本発明の製造方法における加熱処理の時間は、12〜30時間であり、極めて短時間でピュアシリカゼオライトが合成できる。収率及び製造コストの低減上、より好ましくは12〜24時間である。本発明の製造方法においては、水とシリカとのモル比、好ましくは、更に水酸化有機アミンとシリカ、および水酸化有機アミンとフッ化水素酸のモル比が調製された湿潤もしくは懸濁原料組成物を用いることから、ピュアシリカゼオライトの生成が促進される。なお、加熱処理の時間が、12時間未満の場合は、ピュアシリカゼオライトが生成しない、又はピュアシリカゼオライトが生成しても収率が30%に満たない、又はピュアシリカゼオライトと共に非晶質シリカが生成する等の理由から好ましくない。
尚、上記加熱処理は、通常、ステンレス容器内に密閉されたフッ素樹脂製の容器内で行われ、加熱により自発的に生じた水蒸気等の膨張気体による加圧下で行われる。加圧条件は特に限定されるものではないが、通常約0.1013(1気圧)〜3MPa、好ましくは約0.4〜2MPaで行われる。
本発明におけるピュアシリカゼオライトとは、ゼオライトの結晶構造中に構造規定剤としての水酸化有機アミンが取り込まれたものであってもよく、酸化燃焼されたものであってもよい。
通常、本工程(2)により得られた加熱処理物を更に加熱処理して水酸化有機アミン由来構造を焼失させる。具体的には、上記加熱処理後、オートクレーブ容器内に形成した粉末状固体をオートクレーブ容器から取出し、水洗し、乾燥した後、大気中、電気炉で、400〜800℃、好ましくは500〜700℃まで昇温して1〜48時間、好ましくは4〜12時間保持することにより、ゼオライトの結晶構造中に取り込まれ、ピュアシリカゼオライトの結晶構造を形成させた鋳型である水酸化有機アミンを、酸化燃焼させて、すべてがシリカ成分からなる骨組みをもつ、多孔質構造のゼオライト結晶を製造する。
得られた粉末結晶がピュアシリカゼオライトであることは、後述するピュアシリカゼオライト結晶の粉末X線回折等によって確認される。
本発明の製造方法においては、12〜30時間の加熱処理時間において得られるピュアシリカゼオライトの収率が60%以上であるため、ピュアシリカゼオライトの工業的な製造方法として優れている。
また、上記工程(1)および(2)を含むことを特徴とする本発明のピュアシリカゼオライトの製造方法によって、CHA型、STT型、STF型、ISV型、IFR型、ITE型、MWW型、ITW型、ITH型、IWR型及びIHW型ゼオライトの内の少なくとも1種である各種のピュアシリカゼオライトを製造することができる。
本発明の特に好ましい態様は、(1)粉末の水酸化有機アミンを、シリカゾル水溶液に添加溶解させ、それと同時もしくはその後フッ化水素酸を加えて、水/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比が8〜55の原料組成物を得た後、その水分を蒸発させることにより、上述の組成Aもしくは組成B を有する湿潤もしくは懸濁状態の原料組成物を調製する工程、(2)前記(1)の工程により得られた湿潤もしくは懸濁原料組成物を約0.1013〜3MPaの加圧もしくは常圧下に130〜200℃の温度で12〜30時間加熱処理する工程、及び(3)得られた加熱処理物を、400〜800℃の温度で1〜48時間保持する工程を含むピュアシリカゼオライトの製造方法であるが、(3)の工程は場合によっては省略される。
本発明の特に好ましい他の態様は、(1)粉末の水酸化有機アミンと微粉末状のシリカとフッ化水素酸を混合した後に水を加えて、上述の組成Aもしくは組成B を有する湿潤もしくは懸濁状態の原料組成物を調製する工程、(2)前記(1)の工程により得られた湿潤もしくは懸濁原料組成物を約0.1013〜3MPaの加圧もしくは常圧下に130〜200℃の温度で12〜30時間加熱処理する工程、及び(3)得られた加熱処理物を、400〜800℃の温度で1〜48時間保持する工程を含むピュアシリカゼオライトの製造方法であるが、(3)の工程は場合によっては省略される。
本発明を以下の実施例及び比較例によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。尚、以下、収率を表わす%は、質量%を意味する。
( 実施例1 )
[工程(1)]
フッ素樹脂製のオートクレーブ容器(商品名:ダブルリアクターRW-20、株式会社ヒロ製、容積20ml)において、1 − アダマンタンアミン( アルドリッチ社製)から作製した0.43gの水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン粉末と、0.28g のシリカゾル(商品名: コロイダルシリカAS−40 、アルドリッチ社製、固形分濃度40 質量%、シリカの平均粒径22nm)とを軽くかき混ぜて混合し、この混合液に87mgのフッ化水素酸(和光純薬株式会社製、46.9質量%)を、強く攪拌しながら加え、万能試験紙(pH試験紙)にて、この組成物が中性であることを確認した。このとき、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比は1.1、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/フッ化水素酸(HF)のモル比は1.0であった。
この原料粉末組成物の入ったオートクレーブ容器にフッ素樹被覆の回転子を入れ、ホットスターラー(商品名:プログラムホットスターラーDP−2M、アズワン株式会社製)上にセットし、設定温度を90℃とし、800rpmで攪拌させた。その上からガラス容器(商品名:BELL JAR VKU−500、有限会社 桐山製作所製)を被せ、アスピレーター(商品名:ポータブルアスピレーターMDA−015、アルバック機工株式会社製)により、減圧乾燥させた。その後ガラス容器からオートクレーブ容器を取り出し、質量が0.75gになるまで減圧乾燥を続けて本発明における湿潤原料組成物を得た。このとき、水/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比は5.3であった。
[工程(2)]
ガラス容器から取り出したオートクレーブ容器をステンレス製耐熱容器に移し、175℃で16時間、水熱合成を行った。水熱合成時の圧力は約1MPaであった。
加熱処理後、オートクレーブ容器内に粉末状固体が形成されていた。この粉末状固体をオートクレーブ容器から取出し、水洗し、乾燥した後、大気中、電気炉で1.0℃/分の速度で580℃ まで昇温して12時間保持後、1℃/分の速度で室温まで冷却した。
次に、得られた粉末状固体の結晶相を粉末X線回折(RINT 2000、リガク社製)で調べることにより結晶相の評価を行い、結晶の組織構造は走査型電子顕微鏡(S−5000、日立製作所製)で観察して評価した。また、ゼオライト結晶の骨格を形成している元素の分析を誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−7000、島津製作所製)にて行った。
図1は作製したピュアシリカCHA型ゼオライト結晶の組織構造を示す走査型電子顕微鏡写真であり、図2中の(B)は、作製したピュアシリカCHA型ゼオライト結晶の粉末X線回折である。その結果、CHA型ゼオライトの回折ピークのみが明瞭に検出され、2 θ= 18 〜 30 ゜ ( CuKα )の領域にかけてハローは認められなかった。また、誘導結合プラズマ発光分光分析により、ゼオライト結晶の骨格を形成している元素は、シリコンのみであり、作製容器からのアルミニウム等の不純物の導入は認められなかった。即ち、ピュアシリカCHA型ゼオライトの完全結晶が得られた。また、粉末状固体を走査型電子顕微鏡で観察したところ、1辺の長さが約10μmのほぼ立方体形状の菱面体晶の単体及び集合体であり、これがピュアシリカCHA型ゼオライト結晶の単結晶及び集合体であることを確認できた。ピュアシリカCHA型ゼオライトの収率は、原料シリカゾル中のシリカに対して、98% であった。
なお、粉末X線回折における「CHA型ゼオライトの回折ピーク」とは、M. M. J. Treacy, J. B. Higgins, Collection of Simulated XRD Powder Patterns for Zeolites, Elsevier、 100 (2001)に記載される回折ピークである。また、ゼオライトの結晶相は、X 線回折において、2 θ =18 〜 30 ゜ (CuKα) の領域にかけて、非晶質シリカを示すブロードなハローのみで明確なピークを確認できない場合を非晶質、僅かでもCHA型ゼオライトのピークが認められた場合を結晶化途上、また、CHA型ゼオライトを示すピークが明瞭に認められ、ハローがない場合を完全結晶とした。
また、誘導結合プラズマ発光分光分析による、ゼオライト結晶の骨格を形成している元素の分析は、作製したゼオライト結晶を、アルカリ水溶液に溶解させて作製した溶液の元素濃度を測定することにより求めた。具体的には、20mlのフッ素樹脂製のオートクレーブ容器に、作製した0.08gのゼオライト粉末を3.0規定2.0mlの水酸化ナトリウム水溶液に入れ攪拌させた後、90℃で24時間加熱処理して、ゼオライト結晶を溶液に溶解させた。この濃厚溶液を0.5規定の水酸化ナトリウム水溶液で30倍に薄めて測定用の溶液を作製した。
( 実施例2 )
上記[工程(2)]における水熱合成の加熱処理時間を24時間とする以外は、実施例1 と同様の操作を行い、ピュアシリカCHA型ゼオライトの合成を試みた。その結果、ピュアシリカCHA型ゼオライトの粉末状結晶が97% の収率で得られた。なお、図2中の(A)は、作製したピュアシリカCHA型ゼオライト結晶の粉末X線回折である。
( 実施例3 )
水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミンを0.74gとし、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比を1.9とする以外は、実施例1と同様に、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/フッ化水素酸(HF)のモル比を1.0、水/ シリカゾル中のシリカ(SiO2)成分モル比を5.3となるように操作を行い、ピュアシリカCHA型ゼオライトの形成を試みた。その結果、ピュアシリカCHA型ゼオライトの粉末状結晶が98% の収率で得られた。
( 実施例4 )
水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミンを0.94gとし、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比を2.4とする以外は、実施例1と同様に、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/フッ化水素酸(HF)のモル比を1.0、水/ シリカゾル中のシリカ(SiO2)成分モル比を5.3となるように操作を行い、ピュアシリカCHA型ゼオライトの形成を試みた。その結果、ピュアシリカCHA型ゼオライトの粉末状結晶が71% の収率で得られた。
( 実施例5 )
上記[工程(2)]における水熱合成の加熱処理温度を150℃とする以外は、実施例1 と同様の操作を行い、ピュアシリカCHA型ゼオライトの形成を試みた。その結果、ピュアシリカCHA型ゼオライトの粉末状結晶が80% の収率で得られた。即ち、実施例1に比べ、ピュアシリカCHA型ゼオライトの生成量は減少した。これは、合成温度が低かったためと考えられる。
( 実施例6 )
減圧乾燥後の質量が0.775gになるまで減圧乾燥を行った。即ち、水/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比は6.0とする以外は、実施例1と同様に操作を行い、ピュアシリカCHA型ゼオライトの形成を試みた。その結果、ピュアシリカCHA型ゼオライトの粉末状結晶が89% の収率で得られた。
( 実施例7 )
[工程(1)]
20mlのフッ素樹脂製のオートクレーブ容器において、0.47gの水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン粉末と、0.10g の微粉末状非晶質シリカ(ヒュームドシリカ)(商品名:ヒュームドシリカ 、「S5505,Silica、 fumed」アルドリッチ社製、平均粒径約14nm)と77mgのフッ化水素酸(和光純薬株式会社製、46.9質量%)を、混ぜ合わせ、万能試験紙(pH試験紙)にて、この組成物が中性であることを確認した。水を0.10ml加え、強くかき混ぜ混合した。このとき、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/シリカ(SiO)成分モル比は1.1、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/フッ化水素酸(HF)のモル比は1.0であった。水/シリカ(SiO2)成分モル比は5.3であった。
[工程(2)]
上記オートクレーブ容器をステンレス製耐熱容器に移し、175℃で16時間、水熱合成を行った。水熱合成時の圧力は約1MPaであった。
加熱処理後、オートクレーブ容器内に粉末状固体が形成されていた。この粉末状固体をオートクレーブ容器から取出し、水洗し、乾燥した後、大気中、電気炉で1.0℃/分の速度で580℃ まで昇温して12時間保持後、1℃/分の速度で室温まで冷却した。
次に、得られた粉末状固体の結晶相を粉末X線回折で調べることにより結晶相の評価を行った。その結果、CHA型ゼオライトの回折ピークのみが明瞭に検出され、そのピュアシリカCHA型ゼオライトの収率は、原料シリカゾル中のシリカに対して、68%であった。実施例1の原料のシリカゾルを用いる代わりに、微粉末状シリカ(ヒュームドシリカ)を水酸化有機アミン粉末及びフッ化水素酸と混合した後に水を添加したことにより、水熱合成前の水分の蒸発工程、具体的にはガラス容器による減圧乾燥の工程が必要なくなり、より簡便なピュアシリカCHA型ゼオライトの製造が可能となった。
( 比較例1 )
上記[工程(2)]における水熱合成の加熱処理温度を125℃とする以外は、実施例1と同様の操作を行い、オールシリカCHA型ゼオライトの形成を試みた。しかし、加熱処理後に得られた粉末状固体は、粉末X線回折において非晶質シリカとオールシリカCHA型ゼオライトの混合物であることが認められた。オールシリカCHA型ゼオライトの粉末状結晶は18% の収率で得られた。即ち、オールシリカCHA型ゼオライトは形成されたが、非常に低い収率であると共に、非晶質シリカが混在していた。これは、125℃という加熱処理温度が低かったためと考えられる。
( 比較例2 )
20mlのフッ素樹脂製のオートクレーブ容器において、0.43gの水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミンと、0.28g のシリカゾル(商品名: コロイダルシリカAS−40 、アルドリッチ社製、固形分濃度40 質量%)とを軽くかき混ぜて混合し、この混合液に1.87gの水と87mgのフッ化水素酸(和光純薬株式会社製、46.9質量%)を、強く攪拌しながら加え、万能試験紙(pH試験紙)にて、この組成物が中性であることを確認した。このとき、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比は1.1、水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/フッ化水素酸(HF)のモル比は1.0、水/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比は45であった。
このオートクレーブ容器をステンレス製耐熱容器に移し、175℃で16時間、水熱合成を行った。加熱処理後、オートクレーブ容器内に粉末状固体が形成されていた。この粉末状固体をオートクレーブ容器から取出し、水洗し、乾燥した後、大気中、電気炉で1.0℃/分の速度で580℃ まで昇温して12時間保持後、1℃/分の速度で室温まで冷却した。
即ち、水/ シリカゾル中のシリカ(SiO)成分モル比を45とする以外は、実施例1と同様の条件で操作を行い、ピュアシリカCHA型ゼオライトの形成を試みた。しかし、加熱処理後に得られた粉末状固体は、粉末X線回折において、2 θ= 18 〜 30 ゜ ( CuKα ) の領域にかけてハローのみ確認された。即ち、非晶質シリカが生成した。これは、シリカ(SiO)濃度が低すぎるために、ピュアシリカCHA型ゼオライトは生成しなかったためと考えられる。
( 比較例3 )
上記[工程(2)]における水熱合成の加熱処理時間を8時間とする以外は、実施例1 と同様の操作を行い、ピュアシリカCHA型ゼオライトの形成を試みた。しかし、加熱処理後に得られた粉末状固体は、粉末X線回折において非晶質シリカとピュアシリカCHA型ゼオライトの混合物であることが認められた。ピュアシリカCHA型ゼオライトの粉末状結晶は27% の収率で得られた。即ち、ピュアシリカCHA型ゼオライトは形成されたが、非常に低い収率であると共に、非晶質シリカが混在していた。これは、8時間という加熱処理時間が短かったためと考えられる。なお、図2中の(C)は、作製したピュアシリカCHA型ゼオライト結晶の粉末X線回折である。
上記各実施例、比較例における湿潤もしくは懸濁原料組成物の組成、加熱処理条件、及び収率を表1に示した。
本発明のピュアシリカゼオライトの製造方法は、シリカと水とフッ化水素酸と、粉末の状態で混合された水酸化有機アミンとが含有された、所定の組成を有する湿潤原料粉末組成物を、所定の条件で加熱処理するので、簡便に、かつ、短時間で収率よくピュアシリカゼオライトを形成させることが可能となる。
本発明のピュアシリカゼオライトの製造方法は、シリカと水とフッ化水素酸と、粉末の状態で混合された水酸化有機アミンとが含有された、所定の組成を有する湿潤原料粉末組成物を、所定の条件で加熱処理するので、簡便に、かつ、短時間で収率よくピュアシリカゼオライトを形成させることが可能となる。
本発明のピュアシリカゼオライトの製造方法の実施例1において作製された、ピュアシリカCHA型ゼオライト結晶の組織構造を示す走査型電子顕微鏡写真である。 本発明のピュアシリカゼオライトの作製方法の実施例1、実施例2および比較例3において作製された、ピュアシリカCHA型ゼオライト結晶の各粉末X線回折図である。(A)実施例2において作製された粉末のX線回折パターン(B)実施例1において作製された粉末のX線回折パターン(C)比較例3において作製された粉末のX線回折パターン

Claims (6)

  1. CHA型ピュアシリカゼオライトの製造方法であって、(1)シリカと水とフッ化水素酸と、粉末の状態で混合された水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミンと が含有された、下記組成Aを有する湿潤もしくは懸濁原料組成物を調製する工程、及び(2)前記(1)の工程により得られた湿潤もしくは懸濁原料組成物を加圧下に130〜200℃の温度で12〜30時間加熱処理する工程、を含むことを特徴とするCHA型ピュアシリカゼオライトの製造方法。
    組成A(モル比):水/シリカ(SiO)成分=3.2〜20
  2. 工程(1)が、シリカを含有するコロイド状シリカゾルとフッ化水素酸と水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン粉末とが混合された湿潤もしくは懸濁原料組成物を調製する工程である請求項1記載のCHA型ピュアシリカゼオライトの製造方法。
  3. 工程(1)が、シリカとフッ化水素酸と水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン粉末とに、水が混合された湿潤もしくは懸濁原料組成物を調製する工程である請求項1記載のCHA型ピュアシリカゼオライトの製造方法。
  4. 工程(1)において調製された湿潤もしくは懸濁原料組成物が下記組成Bを有するものである請求項1〜3いずれか1項に記載のCHA型ピュアシリカゼオライトの製造方法。
    組成B(モル比):水/シリカ(SiO)成分=3.2〜20
    水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/シリカ(SiO)成分=0.5〜3
    水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミン/フッ化水素酸(HF)成分=0.7〜1.3
  5. 工程(2)における加熱処理が、150〜200℃の温度で12〜24時間行われる請求項1〜いずれか1項に記載のCHA型ピュアシリカゼオライトの製造方法。
  6. 工程(2)により得られた加熱処理物を更に加熱処理して水酸化N,N,N−トリメチル−1−アダマンタンアミンを酸化燃焼させる工程を含むことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載のCHA型ピュアシリカゼオライトの製造方法。
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