JP5184749B2 - マンニトールフォンダンおよびその製造方法 - Google Patents

マンニトールフォンダンおよびその製造方法 Download PDF

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本発明はマンニトールフォンダンおよびその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を備えたマンニトールフォンダンおよびそのようなマンニトールフォンダンを容易に製造する方法に関するものである。
フォンダンとは、古くは砂糖を水に加熱・溶解して、煮詰めて濃縮し、これを冷却しながら、攪拌することにより微細な砂糖結晶を析出させて得られる半流動性で、適度の性状安定性のあるものをいい、一般的にはパンや洋菓子のデコレーション、ソフトケーキ、キャラメルなどに用いられる。
一方、砂糖による虫歯や血糖値上昇などを防ぐ目的でメソーエリスリトールを用いたフォンダン(特許文献1参照)、キシリトールを用いたフォンダン(特許文献2参照)、マルチトールを用いたフォンダン(特許文献3参照)、ラクチトールを用いたフォンダン(特許文献4参照)などの糖アルコールを用いたフォンダンや、砂糖や砂糖の一部をグルコースおよび/または乳糖と、ジペプチド甘味料を用いたフォンダンの製造法(特許文献5参照)が提案されている。
砂糖や砂糖の一部をグルコースおよび/または乳糖と、ジペプチド甘味料を用いたフォンダンは虫歯の原因となるなどの欠点があるが、糖アルコールを用いたフォンダンは虫歯の心配がない。
特開平1−225458号公報 特開平7−155109号公報 特開平9−224577号公報 特開昭64−2534号公報 特開昭57−141249号公報
マンニトールは結晶化が速いために従来の方法では粗大結晶となり、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさが得られなかった。さらに、水への溶解度が低いので結晶濃度が高くならず、適度な性状安定性を備えたマンニトールフォンダンは得られていなかった。
本発明の第1の目的は、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を備えたマンニトールフォンダンを提供することであり、
本発明の第2の目的は、そのようなマンニトールフォンダンを容易に製造できる方法を提供することである。
上記課題を解消するための本発明の請求項1に記載の発明は、マンニトールを主成分とする針状微細結晶およびマンニトール以外の結晶析出調整剤としての非結晶性糖質を必須成分として所定量含むことを特徴とするマンニトールフォンダンである。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載のマンニトールフォンダンにおいて、マンニトールフォンダン中のマンニトールと非結晶性糖質の質量比が80:20〜10:90であることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1あるいは請求項2記載のマンニトールフォンダンにおいて、前記針状微細結晶の平均長さが30μm以下であることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の発明は、マンニトールにマンニトール以外の結晶析出調整剤としての非結晶性糖質と水を必須成分として所定量添加した混合液を煮詰め、所定の温度まで冷却した後、冷却を続けながら高速撹拌し、マンニトールを主成分とする平均長さ30μm以下の針状微細結晶を得ることを特徴とするマンニトールフォンダンの製造方法である。
本発明の請求項1に記載のマンニトールフォンダンは、マンニトールを主成分とする針状微細結晶およびマンニトール以外の結晶析出調整剤としての非結晶性糖質を必須成分として所定量含むことを特徴とするものであり、
マンニトール以外の非結晶性糖質を必須成分として所定量添加して結晶析出調整剤として用いたので、マンニトールの結晶化速度を調整できた結果、マンニトールを主成分とする針状微細結晶を得ることができ、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を備えた結晶濃度の高いマンニトールフォンダンを提供できるという顕著な効果を奏する。
本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1記載のマンニトールフォンダンにおいて、マンニトールフォンダン中のマンニトールと非結晶性糖質の質量比が80:20〜10:90であることを特徴とするものであり、
マンニトールの結晶化速度を確実に調整でき容易にマンニトールを主成分とする針状微細結晶を得ることができ、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を有するというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1あるいは請求項2記載のマンニトールフォンダンにおいて、前記針状微細結晶の平均長さが30μm以下であることを特徴とするものであり、
フォンダンがざらついた感じにならず、舌触りが均一で、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を有するというさらなる顕著な効果を奏する。
本発明の請求項4に記載の発明は、マンニトールにマンニトール以外の結晶析出調整剤としての非結晶性糖質と水を必須成分として所定量添加した混合液を煮詰め、所定の温度まで冷却した後、冷却を続けながら高速撹拌し、マンニトールを主成分とする平均長さ30μm以下の針状微細結晶を得ることを特徴とするマンニトールフォンダンの製造方法であり、
砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を備えた結晶濃度の高いマンニトールフォンダンを容易に製造できるという顕著な効果を奏する。
次に本発明を図を用いて実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のマンニトールフォンダンの1例の顕微鏡写真である。
図1において本発明のマンニトールフォンダン1は、マンニトールを主成分とする針状微細結晶2およびこの針状微細結晶2の周辺に存在するマンニトール以外の結晶析出調整剤としての非結晶性糖質3からなっている。非結晶性糖質3を必須成分として所定量添加して結晶析出調整剤として用いたので、マンニトールの結晶化速度を調整できた結果、マンニトールを主成分とする針状微細結晶2を得ることができ、本発明のマンニトールフォンダン1は結晶濃度が高く、かつ砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を備えている。
なお本発明において性状安定性とは、舌触り、なめらかさ、硬さ、水分保持性(離水防止効果と称す場合がある)などの各種性状が安定しており、通常の貯蔵中、移送中、取り扱い中などにおいてこれらの性状が良好に維持されることを意味する。
次に本発明のマンニトールフォンダンの用途例を述べる。
本発明のマンニトールフォンダン自体でお菓子として食すことができる他、ケーキ、パン、チョコレート、マジハンへの使用や、ケーキおよびパンのデコレーションにも使用でき、また、ソフトキャンディ、ハードキャンディ(ドロップ、有平糖、バターボールなどを含む)、キャラメル、ヌガー、ボンボン、マシュマロ、ゼリー、ゼリービーンズなどの飴菓子、チューイングガムなどのガムに使用することができる。
マンニトールの針状微細結晶の平均長さLおよび直径DやL/Dは特に限定されるものではない。しかし平均長さLが30〜40μmの針状微細結晶が含まれていると、ざらつきは少ないが舌触りが悪く、フォンダンとしてはやや難点があり、また平均長さLが50μm以上の針状微細結晶が含まれていると、ざらつきがあり、フォンダンとして実用性に乏しくなる。一方、針状微細結晶の平均長さLが30μm以下であるとフォンダンがざらついた感じにならず、舌触りが良く、できたフォンダンが砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさを有するので好ましい。
本発明で用いるマンニトールは、D−マンニトール、L−マンニトール、D,L−マンニトールから選ばれる少なくとも1種であればよく、特に限定されるものではない。
しかし、L−マンニトールやD,L−マンニトールは天然界に存在せず、現時点では合成も難しく入手困難であるのに対して、D−マンニトールは下記のように日本において食品添加物として認可されており、安全性が高く、市販品もあり容易に入手できるので、本発明において好ましく使用できる。
以下、D−マンニトールをマンニトールと称す。
本発明で用いるマンニトールは、ヘキシトールの一種であり、マンノースの糖アルコールである。
マンニトールは1806年プラウストによってマンナトネリコ(モクセイ科)の植物汁液からの乾燥物であるマンナから単離され、さらに、1844年にはステンハウスが褐藻中にこれを発見した。その後、セロリ、干し柿、キノコ、地衣類や種々の潅木、樹木、食用薬用香料、花など自然界に広く存在していることが見いだされた。乾燥した海藻類や干し柿の表面に白く析出している結晶はマンニトールである。マンニトールの工業的生産は1937年アトラスパウダー社(米)によりトウモロコシデンプン糖の電解還元法により行われた。日本では1934年大日本人造肥料(株)がアンモニア抽出法により海藻から抽出したのが最初であり、ショ糖の高圧還元により本格的に工業規模で生産されている。マンニトールの市販品としては東和化成工業(株)から食品向けと医薬品向けの製品が供給されており、前者はマンニトール粉末(粉末品)である。
本発明で用いるマンニトールは、次の諸特性を有する。
1)非吸湿性を有する。
マンニトールはほとんど吸湿性を示さない糖質である。
2)甘味特性
マンニトールの甘味度は砂糖を100%とした時、60〜70%であり、その味質はさわやかな冷感がある。このようにマンニトールは甘味度が低いため、例えばソフトキャンディなどに添加しても主成分の甘味を邪魔することがないので、多くの食品での使用が可能である。
3)水に対する溶解度が低い。
マンニトールの水に対する溶解度は、単糖や単糖アルコール中で最も低く水100gに対して30℃で約25g、20℃で約18gである。
4)低カロリーである。
マンニトールのカロリーは2kcal/gで砂糖の半分である。
5)非う蝕性
糖アルコールの多くが非う蝕性素材となる可能性があるが、マンニトールについても非う蝕性を示唆するデータが得られている。
本発明で用いるマンニトールは昭和44年2月に食品添加物として認められて以来、チューイングガム、あめ類の粘着防止の目的のみに使用されてきた。
平成5年4月21日付厚生省告示によりあめ類、チューイングガム、ふりかけ類、つくだ煮(旨味増強目的)など多くの食品での使用が可能になった。
本発明で用いる非結晶性糖質は、水溶液の状態でいかなる濃度、温度域においても結晶化しない糖質をいう。
非結晶性糖質の例としては、具体的には水飴、還元水飴、還元麦芽糖水飴、カップリングシュガー、オリゴ糖類(例えば、乳果オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖など)などの他に、グルコマンナン、難消化性デキストリン、ポリデキストロース、セルロース、アラビアガム、プルラン、寒天、ビートファイバー、アルギン酸ナトリウムなどの食物繊維、デンプン、プルラン、デキストリンなどの多糖類が挙げられる。
しかし、マンニトールのフォンダンの製造あるいは製造後の品質の安定性を損なわない非結晶性糖質であって、本発明の目的を損なわない限り、上記非結晶性糖質に限定するものではないことはいうまでもない。
また、これらのうち1種あるいは2種以上を用いても差し支えない。
また、例えば、前記非結晶性糖質として水飴、還元水飴などの糖質を使用した場合は、結晶化速度の調整はできるものの、水分保持性(離水防止効果)が不足する場合がある。
そこで、このような場合は水分保持性(離水防止効果)などの物性を向上させるために、本発明の目的を損なわない限り、水飴、還元水飴などの糖質以外の、ゼラチン、セルロース類(結晶セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)、ガム類、アルギン酸、寒天、グルコマンナンなどの非結晶性糖質を水分保持性改良剤として所定量添加することができる。
本発明で用いた前記非結晶性糖質により水分保持性(離水防止効果)が充分得られる場合は前記水分保持性改良剤を添加しなくてよいことは当然である。
これらの水分保持性改良剤の添加量はフォンダン全体に対して0.05〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%である。
0.05質量%未満では離水防止効果が発揮できない恐れがあり、30質量%を越えると本発明の目的を損なう恐れがあり、いずれも好ましくない。
本発明における離水防止効果とは下記の状態を称す。
すなわちマンニトールにマンニトール以外の非結晶性糖質を必須成分として所定量添加した混合液を煮詰め、所定の温度まで冷却した後、冷却を続けながら高速撹拌を行いつつ、マンニトールを主成分とする針状微細結晶を析出させる際に、水が結晶から早々に分離してしまいフォンダンとして使用できない状態になることを離水防止効果がないといい、水が結晶から分離せず水分が保持されて良好なフォンダンが得られる状態になることを離水防止効果があるという。
本発明において結晶調整剤として乳化剤をさらに添加して用いてもよい。
本発明で用いる乳化剤としては食用乳化剤を好ましく用いることができる。食用乳化剤の具体例としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチンなどを挙げることができる。これらは単独で使用することもできるが、2つ以上の混合物を使用することもできる。
本発明で用いる乳化剤は本発明の目的を損なわない限り、フォンダン全体に対して0.01〜2質量%添加することが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1質量%の割合である。
本発明において前記乳化剤と前記水分保持性改良剤を併用できる。
両者を併用する場合も両者合わせてフォンダン全体に対して0.05〜30質量%、好ましくは0.1〜10質量%の割合で使用できる。
いずれの場合も、0.01質量%未満では離水防止効果が発揮できない恐れがあり、30質量%を越えると本発明の目的を損なう恐れがあり、いずれも好ましくない。
本発明で用いる乳化剤のHLBは特に限定されないが、HLB3〜11の乳化剤を用いた方が高い結晶抑制効果が得られ、平均長さ30μm以下のマンニトールを主成分とする針状微細結晶を含む安定した品質を有し、かつ砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を備えたマンニトールフォンダンを容易に製造できるので好ましい。
HLBが3未満あるいはHLBが11を越えると高い結晶抑制効果が得られない恐れがあるので、好ましくない。
本発明のマンニトールフォンダンとは、図1に示すように、マンニトールを主成分とする針状微細結晶2が非結晶性糖質3で包み込まれた構造を有するものであり、半流動性の食品材料である。
さらに、これに調味付け、風味付けなどの目的で酸味料、着香料、着色料などの添加物を使用することもでき、これらの添加物は、マンニトールの機能を損なわない限り、限定されるものではない。
本発明のマンニトールフォンダン中のマンニトールと非結晶性糖質の質量比は、(マンニトール:非結晶性糖質)=80:20〜10:90が好ましく、さらに好ましくは、70:30〜20:80である。
マンニトールの質量比が80を越えると、その結晶性の良さと溶解度の低さから結晶化速度が速く粗大結晶が析出してフォンダンがざらつき、固くなり砂糖フォンダンに匹敵する実用性に欠けるので好ましくない。一方、マンニトールの質量比が10を下回ると、結晶濃度が低く良好なフォンダンにならない。
また、マンニトールフォンダン中のマンニトールと非結晶性糖質の質量比80:20〜10:90の範囲に於いては、マンニトールの質量比が高いほど煮詰温度が低い方が良く、マンニトールの質量比が低いときは煮詰温度は高いほうが良い傾向にある。
また、煮詰温度はマンニトールと非結晶性の糖質の質量比にもよるが、常圧下で110〜134℃、好ましくは120〜132℃である。
なお煮詰温度の調整は水分調整の目的で行い、出来上がったフォンダンの水分がフォンダンの調製中に飛散する水分も考慮して30質量%以下、好ましくは、10〜20質量%の範囲であれば良く、減圧下での濃縮を行う場合や、フォンダンの調製中に水分の飛散がないような場合、あるいはフォンダンの調製中に水分調整を行う場合に於いては、上記煮詰温度範囲に限定されるものではない。
本発明ではマンニトールに前記非結晶性糖質と水を必須成分として所定量加えて混合液とした後、この混合液を昇温して各成分を均一に溶解しそして煮詰めてた後、約100℃以下の所定の温度まで冷却し、冷却を続けながら高速撹拌し、マンニトールを主成分とする平均長さ30μm以下の針状微細結晶を得ることにより、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を備えた結晶濃度の高いマンニトールフォンダンが得られる。
ここで高速攪拌の具体例としては、公知の攪拌装置を用いて常圧下で55〜594rpmで攪拌する例を揚げることができ、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を備えたマンニトールフォンダンを得るためにには、この高速攪拌条件下で例えば約30分〜1時間攪拌を続行する例を挙げることができる。
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
マンニトール粉末[マンニトール粉末(商品名)、東和化成工業(株)製]700gと還元水飴[HS−300(商品名)、(株)林原製]300gに水を適量(40g)加えて混合液とした後、常温から昇温して、128℃まで煮詰め、そして95℃まで冷却したところで攪拌装置(KENMIX社製KM−800)を用い目盛り8からMax(132rpm〜594rpm)での高速攪拌を開始し、微細な結晶が得られるまでこの状態で30分間高速攪拌を続けた。
その結果、平均長さL30μm以下のマンニトールの針状微細結晶を含みざらついた感じがなく、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を有するフォンダンを得ることができた。
(実施例2)
マンニトール粉末[マンニトール粉末(商品名)、東和化成工業(株)製]と還元水飴[HS−300(商品名)、(株)林原製]の質量比を表1に示した比率に変えて実施例1と同様にしてフォンダンを調製し、得られたフォンダンの官能試験を行い下記の評価基準により評価した。その結果を表1に示す。
(評価基準)
◎:ざらつきがなく、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を有し、優れている。
○:ざらつきが少なく、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を有しており、実用性がある。
△:ざらつきは少ないが舌触りが悪く、フォンダントしてはやや難点がある。
×:ざらつきがあり、フォンダントして実用性に乏しい。
(実施例4)
評価結果が◎、○、△、×であったフォンダンについてマンニトールを主成分とする針状微細結晶を顕微鏡で観察してその平均長さLを測定するとともに各平均長さを有する針状微細結晶の数をカウントした。
その結果、評価結果が◎〜○であったフォンダンは平均長さLが30μm以下の針状微細結晶が90%以上であった。
評価結果が△であったフォンダンは平均長さLが30〜40μmの針状微細結晶が80%以上であった。
評価結果が×であったフォンダンは平均長さLが50μm以上の針状微細結晶が90%以上含まれていた。
本発明のマンニトールフォンダンは、マンニトール以外の非結晶性糖質を必須成分として所定量添加して結晶析出調整剤として用いたので、マンニトールの結晶化速度を調整できた結果、マンニトールを主成分とする針状微細結晶を得ることができ、砂糖フォンダンに匹敵するなめらかさおよび性状安定性を備えた結晶濃度の高いマンニトールフォンダンを提供できるという顕著な効果を奏し、そして本発明の製造方法によりそのようなマンニトールフォンダンを容易に製造できるので、産業上の利用価値が高い。
本発明のマンニトールフォンダンの1例の顕微鏡写真である。
符号の説明
1 マンニトールフォンダン
2 針状微細結晶
3 非結晶性糖質

Claims (2)

  1. マンニトールを主成分とし、平均長さが30μm以下である針状微細結晶、および結晶析出調整剤としての還元水飴を含む非結晶性糖質を必須成分として含み、
    マンニトールと非結晶性糖質の質量比が70:30〜30:70であるマンニトールフォンダン。
  2. マンニトールに、結晶析出調整剤としての還元水飴を含む非結晶性糖質と水を必須成分として添加し、マンニトールと非結晶性糖質の質量比が70:30〜30:70である混合液を110℃〜134℃にまで煮詰め、100℃以下の所定の温度まで冷却した後、55rpm〜594rpmの回転速度で30分〜1時間高速撹拌し、マンニトールを主成分とする平均長さ30μm以下の針状微細結晶を得るマンニトールフォンダンの製造方法。
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