JP5183995B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP5183995B2
JP5183995B2 JP2007198182A JP2007198182A JP5183995B2 JP 5183995 B2 JP5183995 B2 JP 5183995B2 JP 2007198182 A JP2007198182 A JP 2007198182A JP 2007198182 A JP2007198182 A JP 2007198182A JP 5183995 B2 JP5183995 B2 JP 5183995B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
turbulent flow
ridge
radial direction
flow generating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007198182A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009029381A (ja
Inventor
鶴田  誠
正志 山口
淳 宮坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2007198182A priority Critical patent/JP5183995B2/ja
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to CN2008801012102A priority patent/CN101772430B/zh
Priority to AT08791923T priority patent/ATE543666T1/de
Priority to PCT/JP2008/063692 priority patent/WO2009017165A1/ja
Priority to US12/671,463 priority patent/US9016340B2/en
Priority to EP20080791923 priority patent/EP2181865B1/en
Publication of JP2009029381A publication Critical patent/JP2009029381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5183995B2 publication Critical patent/JP5183995B2/ja
Priority to US14/585,983 priority patent/US20150114538A1/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、冷却機能を有する空気入りタイヤに関する。
一般に空気入りタイヤのタイヤ温度の上昇は、材料物性の変化といった経時的変化を促進したり、高速走行時にはトレッドの破損などの原因になり、耐久性の観点から好ましくない。特に、乗用車においてパンク走行時(内圧0kPa走行時)のランフラットタイヤにおいては、耐久性を向上させるためにタイヤ温度を低減させることが大きな課題となっている。例えば三日月形補強ゴムを有するランフラットタイヤでは、パンク走行時に補強ゴムに径方向の変形が集中してこの部分が非常に高温に達し、耐久性に多大な影響を与える。
このタイヤ温度低減手段としては、タイヤサイド部にタイヤ径方向に沿って細長い直方体形状の乱流発生用突条を形成することで、タイヤ表面における乱流の発生を促進させて、冷却効果を向上させたものがある(特許文献1参照)。タイヤを構成するゴムは熱伝導性の悪い材料であるため、放熱面積を拡大させて冷却効果を狙うよりも、乱流発生を促進することによる冷却効果のほうが有効であることが知られている。
国際公開第2007/032405号パンフレット
しかしながら、タイヤサイド部に細長い直方体形状の乱流発生用突条を突設した空気入りタイヤを作製すると、以下のような不具合が発生する。すなわち、乱流発生用突条の長手方向の端部が切り立った角張った形状であるため、モールド(金型)で生タイヤを加硫する際に、角部に逃げ場を失った空気が溜まりゴムが十分に流れ込めずベア不良が多発することが判った。
このように角張った端部でベア不良が発生する理由は、乱流発生用突条の外側端部が面から法線方向で高い位置にときにあることや、端面が切り立っているためゴムの流れ方向が端部に向かう方向であることの二つの理由が重なっているからである。通常、ベア不良の発生を防止するため、空気を逃がすベントホールをモールドに形成する手法がある。しかし、上記乱流発生用突条は幅寸法が1mm程度であるため、モールドにベントホールを加工することが困難である。
そこで、本発明の目的は、乱流発生用突条の乱流発生機能を損なわずに、タイヤ製造上の問題を解決できる空気入りタイヤを提供することにある。
請求項1記載の発明は、タイヤサイド部の表面にタイヤ径方向に沿って延在され、且つタイヤ周方向に沿って間隔を隔てて形成された複数の乱流発生用突条が形成された空気入りタイヤであって、前記乱流発生用突条が非接地領域内に配置され、前記乱流発生用突条のタイヤ径方向の外側部分が当該乱流発生用突条の外側端部へ向けて高さが漸次減少するように形成されていることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の空気入りタイヤであって、前記乱流発生用突条の前記外側部分の上面は、前記タイヤサイド部の表面に対して40度以下の角度をなすことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤであって、乱流発生用突条の外側端部の上面は、タイヤサイド部の表面に面一になるように連続していることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された空気入りタイヤであって、乱流発生用突条の外側部分の上面は、外側端部から前記タイヤ径方向内側へ向けて、緩斜面部と急斜面部とが順次連続していることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された空気入りタイヤであって、乱流発生用突条のタイヤ径方向の内側端部の上面は、ビード部から隆起した表面に面一になるように連続していることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された空気入りタイヤであって、非接地領域が、リッヂ加工領域のタイヤ径方向内側端部よりもタイヤ径方向内側であることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載された空気入りタイヤであって、非接地領域が、タイヤサイド部の表面に形成された文字部のタイヤ径方向の最も内側の位置よりもタイヤ径方向内側であることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載された空気入りタイヤであって、前記タイヤサイド部は、タイヤ径方向の断面形状が三日月形状の補強ゴムを備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、乱流発生用突条におけるタイヤ径方向外側に位置する外側端部がタイヤサイド部の表面へ向かうように高さが漸次減少しているため、モールドで生タイヤを加硫する際に、乱流発生用突条の欠けやもげの発生が少なく、ベアも発生しにくくなる。このため、乱流発生用突条による冷却効果を奏する、良好な空気入りタイヤを製造することができる。
請求項2記載の発明によれば、端部上面がタイヤサイド部の表面となす角度を40度以下にしたことにより、加硫に際して乱流発生用突条の欠けやもげの発生が少なく、ベアも発生しにくくなり、乱流発生用突条の冷却効果を奏することができる。
請求項3記載の発明によれば、乱流発生用突条の外側端部の上面がタイヤサイド部の表面に面一になるため、モールドで生タイヤを加硫する際に、モールド内の空気を逃がす穴であるベントホール(図示省略)のある部分へ逃がしやすくなり、乱流発生用突条に加硫時にきちんと熱が伝わず未加硫になることを防止できる。また、本発明によれば、外側端部がタイヤ走行に伴い損傷されることを抑制できる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1〜3の発明の効果に加えて、端部が緩斜面部であるため、欠けやもげの発生を抑制でき、また急斜面部を有するため、乱流発生用突条の端部近傍での高さを確保でき、乱流発生に伴う冷却効果を乱流発生用突条の端部近傍でも奏し得るようにした。
請求項5記載の発明によれば、乱流発生用突条のタイヤ径方向の内側端部の上面がビード部から隆起した表面に滑らかに連なるため、モールドで生タイヤを加硫する際に、乱流発生用突条の内側端部の欠けやもげの発生が少なく、ベアも発生しにくくなる。
請求項6及び請求項7に記載の発明によれば、非接地領域が、リッヂ加工領域のタイヤ径方向内側端部よりもタイヤ径方向内側の領域や、文字部のタイヤ径方向の最も内側の位置よりもタイヤ径方向内側の領域であるため、リッヂ加工領域や文字部を干渉することなく欠けやもげのない乱流発生用突条を形成できる。
請求項8記載の発明によれば、タイヤ径方向の断面形状が三日月形状の補強ゴムを備えるランフラットタイヤにおいて、乱流発生用突条の欠けやもげの発生が少なく、ベアも発生しにくくすることができ、発熱耐久性の高いタイヤを製造することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る空気入りタイヤの詳細を図面に基づいて説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1〜図4は、本発明の第1の実施の形態に係る空気入りタイヤとしてのランフラットタイヤ1およびその部分を示している。図1はランフラットタイヤ1の側面図、図2は図1のII-II断面を示す要部断面図、図3(a)は乱流発生用突条のタイヤ径方向の外側端部を示す要部斜視図、図3(b)は乱流発生用突条のタイヤ径方向の外側端部の変形例1を示す要部斜視図、図4は乱流発生用突条による乱流発生メカニズムを示す説明図である。但し、図面は模式的なものであり、各部材の寸法やその比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
なお、乱流発生用突条は、タイヤサイド部の表面での乱流の発生を促進する作用や、乱流を発生させる作用を有するものであるが、説明の便宜上、乱流発生用突条と称する。
〈ランフラットタイヤの概略構成〉
図1および図2に示すように、ランフラットタイヤ1は、路面と接触するトレッド部2と、タイヤ両側のタイヤサイド部3と、それぞれのタイヤサイド部3の開口縁に沿って設けられたビード部4と、を備えて大略構成されている。そして、図1に示すように、タイヤサイド部3の外側表面には、複数の乱流発生用突条20が周方向に沿って間欠的(本実施の形態ではタイヤ周方向に等間隔)に突設されている。
図2に示すように、ビード部4は、タイヤサイド部3の開口部の縁部に沿って周回するように設けられた、ビードコア6A及びビードフィラー6Bを備えている。ビードコア6Aとしては、具体的にスチールコードなどが用いられている。
また、図2に示すように、ランフラットタイヤ1は、タイヤの骨格となるカーカス層7を有している。タイヤサイド部3に位置するカーカス層7の内側(タイヤ幅方向内側)には、補強ゴムとしてのサイドウォール補強層8が設けられている。このサイドウォール補強層8は、タイヤ幅方向断面において三日月形状のゴムストックによって形成されている。
カーカス層7のタイヤ径方向外側には、複数層のベルト層(スチールベルト補強層9,10、周方向補強層11)が設けられている。周方向補強層11のタイヤ径方向外側には、路面と接地する上記トレッド部2が設けられている。
〈乱流発生用突条の構成〉
本実施の形態のように、三日月形補強ゴムでなるサイドウォール補強層8が設けられたタイヤサイド部3を有するランフラットタイヤ1において、タイヤサイド部3の温度を低減させることが耐久性向上の観点から有効になる。
図1および図2に示すように、上記乱流発生用突条20は、タイヤサイド部3においてタイヤ径方向に沿って細長く延伸するように形成されている。図4に示すように、この乱流発生用突条20のタイヤ周方向の断面は、矩形状に形成されている。
図1および図2に示すように、乱流発生用突条20のタイヤ径方向の外側端部21は、タイヤサイド部3のタイヤ径方向外側に形成されるリッヂや文字など(図示省略する)を形成する領域Aの最もタイヤ径方向内側の位置よりもタイヤ径方向内側に位置する領域(以下、非接地領域と称する。)B内に位置するように配置されている。
図2および図3(a)に示すように、外側端部21は端縁に向けて漸次高さhが低くなるように傾斜して形成され、端縁にてその上面(タイヤ側面側から見える面)21Aがタイヤサイド部3の表面と面一になるようにタイヤサイド部3の表面に連続している。図3(a)に示すように、上面21Aの接線とタイヤサイド部の表面とのなす最大角度θ1は、40度以下になるように設定されている。このような角度に設定する理由は、製造時においてモールドで生タイヤを加硫する際に、乱流発生用突条20の外側端部21に欠けやもげの発生を少なくしてベアも発生しにくくするためである。
また、乱流発生用突条20のタイヤ径方向の内側端部22は、ビード部4より隆起したタイヤサイド部3の表面に面一になるように滑らかに連続するように形成されている。この内側端部22の上面22Aの接線とタイヤサイド部3の表面とのなす最大角度も、40度以下になるように設定されている。
本実施の形態では、図4に示すように、互いに隣接する乱流発生用突条20同士は所定の間隔pに設定され、乱流発生用突条20の高さhも幅wも同じ寸法に設定されている。なお、上記間隔pとは、互いに隣接する乱流発生用突条20の延在方向の中央部分におけるタイヤ周方向の幅を二等分した点同士の間の距離とする。上記高さhとは、乱流発生用突条20の延在方向の中央に位置する部分の高さとする。上記幅wとは、乱流発生用突条20の延在方向の中央に位置する部分の幅とする。
ここで、乱流発生用突条20において、上記高さhと上記間隔pと幅wとの間に、1.0≦p/h≦50.0の関係があり、且つ1.0≦(p−w)/w≦100.0の関係を満足するように設定している。好ましくは、乱流発生用突条20の間隔pと高さhの比の値(p/h)は2.0≦p/h≦24.0、更に好ましくは、10.0≦p/h≦20.0の範囲に規定している。なお、高さhは、1≦h≦5mmの範囲に設定されている。また、幅wは、0.5≦w≦5mmの範囲に設定されている。
上記のようにp/hで規定される空気の流れ(乱流)は、間隔pを細かく刻み過ぎると、即ち間隔pを狭くすると、乱流発生用突条20同士の間の部分に空気の流れが入り込まず、間隔pを広げすぎると乱流発生用突条20の形状加工が無い場合と同等となってしまうため、上記した数値範囲に設定することが好ましい。
なお、(p−w)/wは、間隔pに対する突部部分の幅wの割合を示すものであり、これが小さすぎることは冷却を向上させたい面の面積に対する乱流発生用突条の表面積の割合が等しくなることと同様である。乱流発生用突条20はゴムでなり表面積増加による冷却向上効果があまり期待できないため、(p−w)/wの最小値は1.0に規定している。(p−w)/wは、1.0≦(p−w)/w≦100.0の範囲に設定されている。
本実施の形態では、パンク走行時(内圧0kPa走行時)の劣化の発生が他の部分に比較してタイヤサイド部3に起こり易いにランフラットタイヤ1に対して、乱流発生用突条20を設けたことにより、この乱流発生用突条20で発生した空気の乱流でタイヤサイド部3の冷却を促進させることができる。これは、タイヤを構成するゴムは熱伝導性の悪い材料であるため、放熱面積を拡大して冷却を促進させるよりも、乱流の発生を促進させて乱流を直接タイヤサイド部に当てることによる冷却効果が大きくなるからである。このときに、非接地領域B内に形成された乱流発生用突条20の外側端部21は、路面と接触しないため、乱流発生用突条20が破壊されることなく、冷却効果を維持させることができる。
次に、図4を用いて乱流の発生のメカニズムを説明する。ランフラットタイヤ1の回転に伴い、乱流発生用突条20が形成されていないタイヤサイド部3に接触していた空気の流れS1が乱流発生用突条20でタイヤサイド部3から剥離されて乱流発生用突条20を乗りこえる。このとき、この乱流発生用突条20の背面側には、空気の流れが滞留する部分(領域)S2が生じる。そして、空気の流れS1は、次の乱流発生用突条20との間の底部に再付着して、次の乱流発生用突条20で再び剥離される。このとき、空気の流れS1と次の乱流発生用突条20で再び剥離との間には、空気の流れが滞留する部分(領域)S3が生じる。ここで、乱流S1が接触する領域上の速度勾配(速度)を速くすることが冷却率を高めるために優位となると考えられる。
本実施の形態によれば、乱流発生用突条20におけるタイヤ径方向外側に位置する外側端部21がタイヤサイド部3の表面へ向かうように高さが漸次減少してタイヤサイド部3の表面と面一になっているため、製造時においてモールドで生タイヤを加硫する際に、モールド内の空気がタイヤ径方向外側へ抜けやすくなり、乱流発生用突条20の欠けやもげの発生が少なく、ベアも発生しにくくなる。
特に、外側端部21の上面21Aの接線がタイヤサイド部3の表面となす角度を40度以下にしたことにより、さらにモールド内の空気をタイヤ径方向外側へ逃がしやすくなり、乱流発生用突条が加硫時に形状が損なわれることを防止できる。
また、乱流発生用突条20のタイヤ径方向の内側端部22の上面22Aがビード部3から隆起した表面(タイヤサイド部3の表面)に滑らかに連なるため、モールドで生タイヤを加硫する際に、乱流発生用突条20の内側端部22においても欠けやもげの発生が少なく、ベアも発生しにくくなる。
本実施の形態では、非接地領域Bが、リッヂ加工領域(文字形成領域も含む)Aのタイヤ径方向内側端縁よりもタイヤ径方向内側の非接地領域Bであり、乱流発生用突条20がリッヂ加工領域や文字部を干渉することなく欠けやもげのない乱流発生用突条20を形成できる。
このように空気の溜まりを抑制できる形状の乱流発生用突条20を、ランフラットタイヤ1に形成することにより、製造時に乱流発生用突条20の欠けやもげの発生が少なく、ベアも発生しにくくすることができる。このため、発熱耐久性の高いランフラットタイヤ1を製造することができる。
また、本実施の形態では、乱流発生用突条20の高さを1≦h≦5mmの範囲に設定した理由は、乗用車タイヤにおいて乱流発生用突条20の高さhが1mmよりも低いと空気の流れを撹拌する効果(乱流発生効果若しくは乱流促進効果)が低く、高さhが5mmよりも高いと、乱流発生用突条20の背後の澱み領域が増加して冷却効果が低くなるからである。
(変形例1)
図3(b)は、第1の実施の形態に係るランフラットタイヤ1における乱流発生用突条20の外側端部21の変形例1を示す要部斜視図である。図に示すように、乱流発生用突条20のタイヤ径方向の外側端部21は、図3(a)に示した外側端部21と同様に漸次高さが低く設定されているが、上面21Aはタイヤサイド部3の表面とは面一にはならずに低い高さh1を有する端面21Bを有する。図3(b)に示すように、上面21Aの接線とタイヤサイド部の表面とのなす最大角度θ1は、上記実施の形態と同様に、40度以下になるように設定されている。
この変形例1においては、端面21Bの高さh1が低いため、モールド成型時に空気がタイヤ径方向内側に抜けやすく欠けやもげの発生を抑制できる。
(変形例2)
図5は、乱流発生用突条20の外側端部21変形例2を示す要部斜視図である。この変形例2では、外側端部21が端縁側より順次、緩斜面部21aと急斜面部21bとから構成されている。緩斜面部21aの上面の接線(略タイヤ径方向の接線)とタイヤサイド部3の表面との角度θは40度以下に設定されている。モールド成型時には、緩斜面部21aで欠けやもげの発生を抑制することができる。また、急斜面部21bを有するため、乱流発生用突条20の端部近傍での高さを確保でき、乱流発生に伴う冷却効果を乱流発生用突条20の外側端部近傍でも奏することができる。
〔第2の実施の形態〕
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る空気入りタイヤとしてのランフラットタイヤ1Aの側面図である。本実施の形態に係るランフラットタイヤ1Aの概略構成は、上記第1の実施の形態に係るランフラットタイヤ1と同様である。
本実施の形態に係るランフラットタイヤ1Aの特徴は、図6に示すように、長い乱流発生用突条20と、短い乱流発生用突条30とが、タイヤ周方向に沿って交互に配置されている。
長い乱流発生用突条20は、上記第1の実施の形態と同様の構成である。短い乱流発生用突条30の内側端部32は、乱流発生用突条20の内側端部22と同様に、ビード部4より隆起したタイヤサイド部3の表面に面一になるように滑らかに連続するように形成されている。この内側端部32の上面32Aの接線とタイヤサイド部3の表面とのなす最大角度も、40度以下になるように設定されている。
この実施の形態によれば、長い乱流発生用突条20と短い乱流発生用突条30とがタイヤ径方向に沿って交互に配置されているため、乱流の発生を複雑にすることにより冷却効果の向上が期待できる。
そして、短い乱流発生用突条30の外側端部31は、長い乱流発生用突条20の略半分程度の長さであり、端縁に向けて漸次高さhが低くなるように傾斜して形成され、端縁にてその上面31Aがタイヤサイド部3の表面と面一になるようにタイヤサイド部3の表面に連続している。この上面31Aの接線とタイヤサイド部3の表面とのなす最大角度も、40度以下になるように設定されている。
また、本実施の形態においても、1.0≦p/h≦50.0の関係があり、且つ1.0≦(p−w)/w≦100.0の関係を満足するように設定している。好ましくは、乱流発生用突条20の間隔pと高さhの比の値(p/h)は2.0≦p/h≦24.0、更に好ましくは、10.0≦p/h≦20.0の範囲に規定している。なお、高さhは、1≦h≦5mmの範囲に設定されている。また、幅wは、0.5≦w≦5mmの範囲に設定されている。
(実施例)
次に、実施例について説明する。従来例、比較例1〜3、実施例1〜5では、以下の条件で耐久ドラム試験およびモールド成型後のベア不良の発生の有無を調べた。なお、耐久ドラム試験の結果(耐久性評価)は、故障発生までの耐久距離を指数化したものである。この結果を、図7に示す。
なお、従来例は乱流発生用突条20が無いランフラットタイヤ、比較例1は乱流発生用突条20の外側端部21Aの漸減角度θが70度の場合、比較例2は漸減角度が45度の場合、比較例3は漸減角度が30度であるが外側端部21の高さが0.5mmの場合、比較例4は漸次角度が30度であるが外側端部21の高さが7mmである場合、実施例1〜5および比較例1〜4は、p/hを12に設定したものである。
なお、ランフラットタイヤの設定条件は以下の通りである。
タイヤサイズ:285/50R18
使用リム:8.0JJ×20
(耐久力試験)
内圧:0kPa
荷重:9.8kN
速度:90km/h
このような条件で耐久ドラム試験での故障までの耐久距離を指数化した。
(ベア不良評価)
ランフラットタイヤの乱流発生用突条の外観でのベア不良発生有無で判断
図7に示すように、比較例1、2では外側端部21の漸減角度が40度を超えているため、ベア不良が全周に見られたが、実施例1〜5では漸減角度が40度以下であるため、全周亘りベア不良が発生していない。また、比較例3、4では、外側端部21の高さhが1〜5mmの範囲外であるため、乱流発生効果若しくは乱流促進効果が低く耐久性が低下していることが判る。
次に、図8のグラフは、乱流発生用突条のp/hを変えたランフラットタイヤを用いて下記の条件で行った熱伝達率試験の結果を示している。グラフのグラフの縦軸は、タイヤに貼り付けたヒータに定電圧を印加して一定の熱量を発生させ、ランフラットタイヤを回転させたときのタイヤ表面の温度を測定してして求めた熱伝達率である。すなわち、この熱伝達率が大きいということは、冷却効果が高いことを表している。ここでは、乱流発生用突条20を有しないランフラットタイヤの熱伝達率を100に設定している。
なお、この熱伝達率測定試験は、以下の条件で行った。
タイヤサイズ:285/50R20
使用リム:8JJ×20
内圧:0kPa
荷重:0.5kN
速度:90km/h
図8は、乱流発生用突条20の間隔(p)と高さ(h)の比の値(p/h)と、耐久性能との関係を示す図であり、p/hが1.0以上で、且つ50.0以下で熱伝達率が高まっていることを示している。図8からp/hが2.0から24.0の範囲でさらに熱伝達率が良く耐久性が高くなることを示している。このため、乱流発生用凹凸部では、1.0≦p/h≦50.0の範囲が良く、好ましくは2.0≦p/h≦24.0の範囲、更に好ましくは10.0≦p/h≦20.0の範囲がよい。
また、図9は、(p−w)/wと熱伝達率(上記熱伝達率と同様の方法で測定)との関係を示した図であり、1.0≦(p−w)/w≦100.0、好ましくは4.0≦(p−w)/w≦39.0の関係を満足することが熱伝達率を高めていることが判る。
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態の開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
例えば、上記した実施の形態では、乱流発生用突条20の形状が細長い直方体形状としたが、タイヤ周方向の断面形状が台形状や他の形状であってもよい。上記乱流発生用突条20は、ほぼタイヤ径方向に沿って延在されているが、タイヤ径方向に対して斜めに傾斜した角度を有するように配置しても勿論よい。
また、乱流発生用突条20,30は、その幅寸法がタイヤ径方向外側に向けて漸次狭くなるように形成してもよい。この場合も、モールド成型時にゴムをタイヤ径方向外側へ押しやる作用が働くため、空気をタイヤ径方向外側へ押し出してベア不良が生じることを抑制する効果がある。
本発明の第1の実施の形態に係るランフラットタイヤの側面図である。 図1のII-II断面における要部断面図である。 (a)本発明の実施の形態に係るランフラットタイヤの乱流発生用突条の外側端部を示す要部斜視図、(b)は乱流発生用突条の変形例1を示す要部斜視図である。 乱流発生用突条タイヤ周方向で切断した状態の乱流発生メカニズムを示す説明図である。 乱流発生用突条の変形例2を示す側面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るランフラットタイヤの側面図である。 耐久試験およびベア不良評価の結果を示す図である。 p/hと熱伝達率との関係を示す図である。 (p−w)/wと熱伝達率との関係を示す図である。
符号の説明
1…ランフラットタイヤ、3…タイヤサイド部、4…ビード部、8…サイドウォール補強層、20,30…乱流発生用突条、21,31…外側端部、22,32…内側端部、21A,31A…上面、22A,32A…上面、B…非接地領域

Claims (8)

  1. タイヤサイド部の表面にタイヤ径方向に沿って延在され、且つタイヤ周方向に沿って間隔を隔てて形成された複数の乱流発生用突条が形成された空気入りタイヤであって、
    前記乱流発生用突条が非接地領域内に配置され、前記乱流発生用突条のタイヤ径方向の外側部分が当該乱流発生用突条の外側端部へ向けて高さが漸次減少するように形成されており、
    前記乱流発生用突条の前記外側部分の上面は、前記外側端部から前記タイヤ径方向内側へ向けて、緩斜面部と急斜面部とが順次連続していることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記乱流発生用突条の前記外側部分の上面は、前記タイヤサイド部の表面に対して40度以下の角度をなすことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記乱流発生用突条の前記外側端部の上面は、前記タイヤサイド部の表面に面一になるように連続していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された空気入りタイヤ。
  4. 前記乱流発生用突条のタイヤ径方向の内側端部の上面は、ビード部から隆起した表面に面一になるように連続していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された空気入りタイヤ。
  5. 前記非接地領域は、リッヂ加工領域のタイヤ径方向内側端部よりもタイヤ径方向内側であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された空気入りタイヤ。
  6. 前記非接地領域は、前記タイヤサイド部の表面に形成された文字部のタイヤ径方向の最も内側の位置よりもタイヤ径方向内側であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された空気入りタイヤ。
  7. 前記タイヤサイド部は、タイヤ径方向の断面形状が三日月形状の補強ゴムを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載された空気入りタイヤ。
  8. 複数の前記乱流発生用突条が等間隔に配置され、
    互いに隣接する前記乱流発生用突条同士の最大高さhとなる位置同士の間隔をpとしたときに、
    1.0≦p/h≦50.0の関係があり、且つ1.0≦(p−w)/w≦100.0の関係を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載された空気入りタイヤ。
JP2007198182A 2007-07-30 2007-07-30 空気入りタイヤ Active JP5183995B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007198182A JP5183995B2 (ja) 2007-07-30 2007-07-30 空気入りタイヤ
AT08791923T ATE543666T1 (de) 2007-07-30 2008-07-30 Luftreifen
PCT/JP2008/063692 WO2009017165A1 (ja) 2007-07-30 2008-07-30 空気入りタイヤ
US12/671,463 US9016340B2 (en) 2007-07-30 2008-07-30 Pneumatic tire
CN2008801012102A CN101772430B (zh) 2007-07-30 2008-07-30 充气轮胎
EP20080791923 EP2181865B1 (en) 2007-07-30 2008-07-30 Pneumatic tire
US14/585,983 US20150114538A1 (en) 2007-07-30 2014-12-30 Pneumatic tire

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007198182A JP5183995B2 (ja) 2007-07-30 2007-07-30 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009029381A JP2009029381A (ja) 2009-02-12
JP5183995B2 true JP5183995B2 (ja) 2013-04-17

Family

ID=40400362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007198182A Active JP5183995B2 (ja) 2007-07-30 2007-07-30 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5183995B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5657975B2 (ja) * 2010-09-27 2015-01-21 株式会社ブリヂストン 更生タイヤ製造方法
JP2012197045A (ja) * 2011-03-22 2012-10-18 Bridgestone Corp タイヤ
JP5687222B2 (ja) * 2012-01-27 2015-03-18 株式会社ブリヂストン タイヤ
JP5589015B2 (ja) * 2012-02-27 2014-09-10 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP5868303B2 (ja) * 2012-10-16 2016-02-24 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP7052498B2 (ja) * 2018-04-02 2022-04-12 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4405007A (en) * 1977-06-27 1983-09-20 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic safety tire
JPH08258518A (ja) * 1995-03-24 1996-10-08 Bridgestone Corp リム・ガードを備えた空気入りタイヤ
EP2112005B1 (en) * 2005-09-13 2012-06-27 Bridgestone Corporation Pneumatic tire

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009029381A (ja) 2009-02-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101631686B (zh) 充气轮胎
US9669666B2 (en) Runflat tire
KR101586094B1 (ko) 공기 타이어
US9566830B2 (en) Pneumatic tire
JP5007173B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5183995B2 (ja) 空気入りタイヤ
US8448681B2 (en) Pneumatic tire
JP5545901B1 (ja) タイヤ
JP5480922B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP4981849B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP2011084144A (ja) ランフラットタイヤ
JP5147324B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2010167832A (ja) 空気入りタイヤ
JP4780796B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP2010105445A (ja) 重荷重用タイヤ
JP2009029378A (ja) 空気入りタイヤ
JP4841516B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP5130003B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2020170537A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6056360B2 (ja) 更生タイヤ
JP2011068349A (ja) 重荷重用タイヤ
WO2017131076A1 (ja) 空気入りタイヤ及び空気入りタイヤの製造方法
JP7283193B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5164445B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6186756B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120710

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5183995

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160125

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250