JP2012197045A - タイヤ - Google Patents

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健一 櫻井
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淳 宮坂
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Abstract

【課題】タイヤサイド部全体の温度低減効果を図りつつ、情報伝達効果又は装飾効果を発揮することができるタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ1のタイヤサイド部には、外側表面3Aから突出し、タイヤ径方向に沿って延在された乱流発生用突条10が形成されている。乱流発生用突条10の突条幅は、タイヤ径方向で変化し、タイヤ径方向外側に位置する突条外側端部11に向かって広くなっており、タイヤサイド部の外側表面に対する乱流発生用突条10の高さは、タイヤ径方向で変化し、突条外側端部11に向けて漸次減少するように形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤサイド部の外側表面から突出し、タイヤ径方向に沿って延在され、且つタイヤ周方向に沿って間隔を隔てて配置された複数の乱流発生用突条を備えるタイヤに関する。
一般にタイヤの温度上昇は、材料物性の変化といった経時的変化を促進したり、高速走行時にはトレッドの破損などの原因になったりするため、耐久性の観点から好ましくない。よって、タイヤサイド部にタイヤ径方向に沿って乱流発生用突条を形成することで、外側表面における流速の速い乱流を発生若しくは促進させて、冷却効果を向上させたものがある(例えば、特許文献1参照)。タイヤを構成するゴムは熱伝導性の悪い材料であるため、放熱面積を拡大させて冷却効果を狙うよりも、乱流発生を促進することによる冷却効果のほうが有効であることが知られている。
特開平11−321231号公報
しかしながら、従来の乱流発生用突条が形成されるタイヤでは、乱流発生用突条がタイヤサイド部から突出してむき出しに設けられているため、乱流発生用突条を成型する際に、乱流発生用突条におけるタイヤ径方向の最も外側に位置する外側端部にベアが発生しやすく、形状不良や外観不良になる可能性があった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、製造時のベアの発生を抑制しつつ、タイヤサイド部の温度の冷却効果を高めることができるタイヤを提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の例示的な側面としてのタイヤ(タイヤ1)は、タイヤサイド部(タイヤサイド部3)の外側表面(外側表面3A)から突出し、タイヤ径方向(タイヤ径方向trd)に沿って延在され、且つタイヤ周方向(タイヤ周方向tcd)に沿って間隔を隔てて配置された複数の乱流発生用突条(乱流発生用突条10)を備えるタイヤであって、乱流発生用突条の前記タイヤ周方向の長さである突条幅は、前記タイヤ径方向で変化し、前記タイヤ径方向外側に位置する突条外側端部(突条外側端部11)に向かって広くなっており、前記タイヤサイド部の外側表面に対する前記乱流発生用突条の高さは、前記タイヤ径方向で変化し、前記突条外側端部に向けて漸次減少するように形成されていることを特徴とすることを要旨とする。
乱流発生用突条を備えるタイヤが回転することにより、タイヤサイド部の外側表面に接していた空気が乱流発生用突条を乗り越えて、乱流発生用突条の背面側で外側表面に対して略垂直方向に流れ、外側表面に突き当たる。そのため、外側表面に突き当たった空気流が、乱流発生用突条と乱流発生用突条との間における外側表面に停留する空気流と熱交換を行い、外側表面の温度上昇を抑制し、タイヤ耐久性を向上させることができる。
また、乱流発生用突条におけるタイヤ径方向外側に位置する外側端部がタイヤサイド部の表面へ向かうように高さが漸次減少しているため、モールドで生タイヤを加硫する際に、乱流発生用突条の欠けやもげの発生が少なくなり、ベアも発生しにくくなる。このため、乱流発生用突条による冷却効果を奏する、良好なタイヤを製造することができる。
また、乱流発生用突条のタイヤ周方向の長さである突条幅は、タイヤ径方向で変化し、タイヤ径方向外側に位置する突条外側端部に向かって広くなっている。したがって、タイヤの回転や車両の走行に伴う遠心力によりタイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に向かう流体が乱流発生用突条にあたり、タイヤサイド部の温度の冷却効果を高めることが可能となる。また、タイヤ径方向外側に移動する流体をタイヤ周方向において隣接する乱流発生用突条に導きやすくなり、タイヤサイド部全体における冷却効果を高めることが可能となる。
また、タイヤを構成するゴムは、比較的熱伝導性の悪い物質であるから、乱流発生用突条全体の突条幅を大きくすると、乱流発生用突条との接触面(特に乱流発生用突条の根元付近)で生じる蓄熱によって温度が高くなり、その結果、乱流発生用突条によって発生した乱流により効果的に冷却されている部分に較べて蓄熱部分の温度が相対的に高くなり、それだけ故障が生じ易くなるおそれがある。
この蓄熱という課題を解決するには、乱流発生用突条の突条幅を可能な限り狭くすることが考えられるが、突条幅を狭くし過ぎると、乱流発生用突条の本来の目的である空気の流れと衝突して撹拌し乱流を促進するという機能が阻害される。その理由は、空気と衝突して撹拌し乱流を促進するためには、空気と衝突しても突起がその形状を保ち壁として機能することが必要であるが、突条幅を狭く(薄く)し過ぎると、剛性が低下し、空気との衝突によって変形し、撹拌機能と乱流促進機能が低下することである。
しかし、本発明によれば、乱流発生用突条の突条幅をタイヤ径方向外側に向けて広く構成することにより、乱流発生用突条のタイヤ径方向内側部分における突条幅を小さくすることができ、蓄熱の問題を回避しながら充分な温度低減効果を得ることができる。
更に、乱流発生用突条の高さを突条外側端部に向けて漸次減少するように構成することにより、乱流発生用突条をタイヤサイド部に対して滑らかに連続させることができ、角張った乱流発生用突条と比較して、乱流発生用突条が滑らかで柔らかいイメージとなり、乗り心地のよい柔らかなイメージを与えることができる。
また、乱流発生用突条の前記突条外側端部における前記突条幅は、前記乱流発生用突条の前記タイヤ径方向内側に位置する突条内側端部(突条内側端部12)における突条幅に対して2.0倍以上の長さを有することが望ましい。このように、突条外側端部における突条幅を突条内側端部の突条幅の2倍以上にすることにより、蓄熱の問題を回避しながら充分な温度低減効果を得ることができる。
前記乱流発生用突条の外側表面である上面(上面15)は、前記タイヤサイド部の外側表面に対して25度以下の角度をなすことが望ましい。このように構成されたタイヤによれば、タイヤサイド部と乱流発生用突条の外側表面とが滑らかに連続するため、製造時のベアの発生を効果的に抑制して形状不良や外観不良になる可能性を低くすることができる。
前記複数の乱流発生用突条は、前記タイヤ周方向に沿って所定の間隔をあけた状態で等間隔に配置されており、前記乱流発生用突条の前記突条外側端部における前記突条幅は、前記前記乱流発生用突条のタイヤ周方向における中心位置同士の間隔(間隔P)に対して25%以上の長さを有することが望ましい。この構成のタイヤによれば、乱流発生用突条の突条外側端部において一定の領域でタイヤサイド部を通過する流体をタイヤサイド部の表面から剥離させ、また一定の領域を通過した流体を再びタイヤサイド表面に当てることができる。突条外側端部における突条幅は、乱流発生用突条の間隔に対して25%以上であることにより、効果的に流体の流れによる冷却効果を奏することができる。
乱流発生用突条の前記突条外側端部のタイヤ周方向における端部である幅端部(幅端部11A、11B)のうち、少なくともいずれか一方の幅端部は、タイヤ周方向に延びる辺(周方向辺E1)とタイヤ径方向に延びる辺(径方向辺E2)とが交わる角度(θ3)が90度以下となるように形成されていることが望ましい。このような構成によれば、突条外側端部のタイヤ周方向における少なくとも一端部が90度以下、すなわち鋭角となるため、製造時において成形型から抜き易くなり、かつ加硫時に空気をタイヤ表面に逃がし易くなり、製造時のベアの発生を効果的に抑制して形状不良や外観不良になる可能性を低くすることができる。
乱流発生用突条の前記タイヤ径方向内側に位置する突条内側端部は、タイヤのビード部からタイヤ径方向に沿って延びる外側表面に面一になるように連続していることが望ましい。突条内側端部が外側表面に面一になるように連続することによって、乱流発生用突条の突条内側端部がタイヤサイド部から突出してむき出しならず、かつ、乱流発生用突条がなんらか(例えば、縁石)に接触した場合であっても、破壊の起点となる乱流発生用突条の根元(下部)に加わる応力値を小さくすることができる。これにより、突条内側端部の剛性を向上させて、欠けやもげ等の破損を抑制することができるとともに、製造時のベアの発生を抑制して形状不良や外観不良になる可能性を低くすることができる。
このように構成されたタイヤによれば、製造時のベアの発生を抑制しつつ、タイヤサイド部の温度の冷却効果を高めることができる。
実施の形態1に係るタイヤの側面図である。 図1に示す乱流発生用突条の部分拡大図である。 図1のA−A断面を示す要部断面図である。 乱流発生用突条の乱流発生メカニズムを説明図である。 実施の形態2に係るタイヤの側面図である。 図4に示す乱流発生用突条の部分拡大図である。 図4のB−B断面を示す要部断面図である。
次に、本発明に係るタイヤ1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
本実施形態においては、(1)タイヤの概略構成、(2)乱流発生用突条の構成、(3)乱流発生用突条の冷却メカニズム、(4)作用・効果、(5)その他の実施形態、及び(6)比較評価について説明する。
まず、実施の形態1に係るタイヤ1A(1)について詳細に説明する。図1〜図3は、実施の形態1に係るタイヤ1A(1)及びその要部を示している。図1はタイヤ1Aの側面図、図2は図1に示す乱流発生用突条の部分拡大図、図3は図1のA−A断面を示す要部断面図である。
(1)タイヤの概略構成
図1および図2に示すように、タイヤ1Aは、路面と接触するトレッド部2と、タイヤ幅方向twdにおける両側のタイヤサイド部3と、それぞれのタイヤサイド部3の開口縁に沿って設けられたビード部4と、を備えて大略構成されている。そして、図1に示すように、タイヤサイド部3の外側表面3Aには、複数の乱流発生用突条10が配置されている。
図2に示すように、ビード部4は、タイヤサイド部3の開口部の縁部に沿って周回するように設けられた、ビードコア6Aおよびビードフィラー6Bを備えている。ビードコア6Aとしては、具体的にスチールコードなどが用いられている。
また、図2に示すように、タイヤ1Aは、タイヤの骨格となるカーカス層7を有している。タイヤサイド部3に位置するカーカス層7の内側(タイヤ幅方向twd内側)には、補強ゴムとしてのサイドウォール補強層8が設けられている。このサイドウォール補強層8は、タイヤ幅方向断面において三日月形状のゴムストックによって形成されている。
カーカス層7のタイヤ径方向trd外側には、複数層のベルト層9が設けられている。ベルト層9のタイヤ径方向trd外側には、路面と接地する上記トレッド部2が設けられている。
(2)乱流発生用突条の構成
本実施形態のように、三日月形補強ゴムでなるサイドウォール補強層8が設けられたタイヤサイド部3を有するタイヤ1Aにおいては、特にタイヤサイド部3の温度を低減させることが、耐久性向上の観点から有効になる。そこで、本実施形態のタイヤ1Aでは、上述したように、タイヤサイド部3の外側表面3Aに複数の乱流発生用突条10を突設して、乱流を発生させる若しくは乱流を促進することによって、このタイヤサイド部3における冷却効果を高めるようにしている。
複数の乱流発生用突条10は、タイヤサイド部3の外側表面3Aから突出し、タイヤ径方向trdに沿って延在され、且つタイヤ周方向tcdに沿って間隔を隔てて配置されている。乱流発生用突条10は、図1に示すように、タイヤサイド部3の外側表面3Aに、タイヤ回転軸を中心として放射状に配置されている。
乱流発生用突条10は、タイヤ1Aの回転時にタイヤサイド部3の外側表面に乱流を発生させたり、乱流を促進させたりするための長尺状の突起である。図3に示すように、乱流発生用突条10のタイヤ径方向trdにおいて外側端部となる突条外側端部11は、端縁に向けて漸次高さ10Hが低くなるように傾斜して形成される。突条外側端部11の上面(タイヤ側面側から見える面)15がは、タイヤサイド部3の外側表面3Aと面一になるように外側表面3Aと連続している。図3(b)に示すように、上面15とタイヤサイド部の外側表面3Aとのなす最大角度θ1は、25度以下になるように設定されている。具体的には、本実施の形態では約22度である。
また、乱流発生用突条10のタイヤ径方向trdの内側端部である突条内側端部12は、ビード部4より隆起し、リムガード5からタイヤ径方向trdに伸びる外側表面3Bと面一になるように、外側表面3Bと滑らかに連続するように形成されている。なお、外側表面3Bは、タイヤサイド部3の外側表面の一部を構成する。
乱流発生用突条10のタイヤ径方向外側には、情報伝達のための文字及び記号が付されている。この文字及び記号は、タイヤサイド部3よりも突出した突起部30である。この突起部30によってもタイヤサイド部3を通過する流体に乱流を発生させ、タイヤサイド部3の冷却効果を奏する。
図2及び図3に示すように、タイヤ径方向tcdにおけるトレッドエンドライン2Aからリムガード5の頂点5Aまでのタイヤまでの長さL1は、44mmである。乱流発生用突条10のタイヤ径方向における長さである径方向長さ10Lは、12mmである。タイヤサイド部3の外側表面3Aに対する乱流発生用突条10の最大高さ10Hは、0.7mmである。また、突起部30のタイヤ径方向tcdにおける長さ30Lは、10mmである。
本実施の形態では、図2に示すように、互いに隣接する乱流発生用突条10同士は所定の間隔に設定されている。乱流発生用突条10の突条幅は、タイヤ径方向外側(トレッド部2側)に向かって広がるように変化する。乱流発生用突条10の間隔10Pは、11mmである。
乱流発生用突条10の突条外側端部11の突条幅11Wは、4.665〜7.141mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wは、1.202〜1.454である。突条外側端部11の突条幅11W及び突条内側端部12の突条幅12Wは、タイヤサイズ毎に適宜調整することができる。
具体的には、例えば、225/50F17のタイヤの突条外側端部11の突条幅11Wは、7.141mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wは、1.202mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wに対する突条外側端部11の突条幅11Wの比は、5.941である。225/45F17のタイヤの突条外側端部11の突条幅11Wは、5.378mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wは、1.454mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wに対する突条外側端部11の突条幅11Wの比は、3.699である。245/40F18のタイヤの突条外側端部11の突条幅11Wは、4.665mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wは、1.346mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wに対する突条外側端部11の突条幅11Wの比は、3.466である。225/50F16のタイヤの突条外側端部11の突条幅11Wは、6.844mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wは、1.392mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wに対する突条外側端部11の突条幅11Wの比は、4.917である。
また、突条幅は、乱流発生用突条10の間隔10Pに対して25%以上の長さとなるように構成されている。具体的には、突条外側端部11の突条幅11Wは、隣接する乱流発生用突条10同士の間隔10Pに対して50%以上である。また、隣接する乱流発生用突条10同士は、連ならないように構成されている。なお、上記乱流発生用突条10同士の間隔10Pとは、乱流発生用突条10のタイヤ周方向の幅を二等分した点同士の間の距離とする。
また、乱流発生用突条の長手方向に沿った両側辺の形状は、一方の側辺と他方の側辺とによって異なっている。一方の側辺の形状は、長手方向と略平行であって略直線状である。また、他方の側辺の形状は、一方の側辺と略平行な緩傾部13と、緩傾部13よりも長手方向に対して傾斜した急傾部14と、を有する。突条外側端部11の近傍は、急傾部14である。よって、乱流発生用突条10は、突条外側端部11に向かって、突条幅が大きくなっている。
乱流発生用突条10の突条外側端部11のタイヤ周方向における端部である幅端部11A、11Bのうち、一方の幅端部11Aは、タイヤ周方向に延びる周方向辺E1とタイヤ径方向に延びる径方向辺E2とが交わる角度θ3が90度以下となるように形成されている。このような構成によれば、突条外側端部のタイヤ周方向における少なくとも一端部が90度以下、すなわち鋭角となるため、製造時において成形型から抜き易くなり、かつ加硫時に空気をタイヤ表面に逃がし易くなり、製造時のベアの発生を効果的に抑制して形状不良や外観不良になる可能性を低くすることができる。
(3)乱流発生用突条の冷却メカニズム
ここで、図4を用いて乱流の発生のメカニズムを説明する。図4は、蘭州発生用突条10のタイヤ周方向に沿った断面図である。タイヤ1Aの回転に伴い、乱流発生用突条10が形成されていないタイヤサイド部3の外側表面3Aに接触していた空気の流れS1が乱流発生用突条10によって外側表面3Aから剥離されて乱流発生用突条10を乗り越える。この乱流発生用突条10の背面側には、空気の流れが滞留する部分(領域)S2が生じる。
そして、空気の流れS1は、次の乱流発生用突条10の間の底部に再付着して、次の乱流発生用突条10で再び剥離される。このとき、空気の流れS1と次の乱流発生用突条10等との間には、空気の流れが滞留する部分(領域)S3が生じる。ここで、乱流S1が接触する領域上の速度勾配(速度)を速くすることが冷却効果を高めるために優位となると考えられる。つまり、タイヤサイド部3の外側表面3Aに乱流発生用突条10を突設して流速の速い空気の流れS1と滞留部分S2,S3を生じさせて、タイヤサイド部3の外側表面3Aにおいて乱流の発生を促進させることによって、タイヤサイド部3の冷却効果が高められる。
(4)作用・効果
実施の形態に係るタイヤ1Aによれば、タイヤサイド部3に乱流発生用突条10が設けられているため、乱流発生用突条10によってタイヤサイド部3の温度低減を図ること可能となる。また、乱流発生用突条10の突条外側端部11がタイヤサイド部の表面へ向かうように高さが漸次減少しているため、モールドで生タイヤを加硫する際に、乱流発生用突条10の欠けやもげの発生が少なくなり、ベアも発生しにくくなる。
更に、乱流発生用突条10の突条外側端部11における突条幅11Wは、乱流発生用突条10の突条内側端部12における突条幅12Wに対して2.0倍以上であるため、蓄熱の問題を回避しながら充分な温度低減効果を得ることができる。
また、乱流発生用突条10の上面15とタイヤサイド部の外側表面3Aとのなす最大角度θ1は、25度以下となる約22度であるため、製造時においてモールドで生タイヤを加硫する際に、乱流発生用突条10の突条外側端部11に欠けやもげの発生を少なくしてベアも発生し難くすることができる。
更に、突条幅は、乱流発生用突条10の間隔10Pに対して25%以上であって、隣接する乱流発生用突条10同士は連なっていないため、乱流の拡散作用を効果的に発揮しつつ、突条幅が大き過ぎることに起因する蓄熱による温度上昇と、突条幅が狭過ぎることによる剛性低下とを回避し、蓄熱抑制機能と乱流促進機能(冷却機能)とを両立させることができる。
乱流発生用突条10の突条外側端部11の幅端部11Aは、タイヤ周方向に延びる周方向辺E1とタイヤ径方向に延びる径方向辺E2とが交わる角度θ3が90度以下となるように形成されているため、製造時において成形型から抜き易くなり、かつ加硫時に空気をタイヤ表面に逃がし易くなり、製造時のベアの発生を効果的に抑制して形状不良や外観不良になる可能性を低くすることができる
乱流発生用突条10の突条内側端部12は、外側表面3Bに面一になるように連続しているため、突条内側端部12の剛性を向上させて、欠けやもげ等の破損を抑制することができるとともに、製造時のベアの発生を抑制して形状不良や外観不良になる可能性を低くすることができる。
(5)その他の実施形態
次いで、図5から図7に基づいて実施の形態2に係るタイヤについて詳細に説明する。図5〜図7は、実施の形態2に係るタイヤ1B(1)及びその要部を示している。図5はタイヤ1Bの側面図、図6は図1に示す乱流発生用突条の部分拡大図、図7は図1のB−B断面を示す要部断面図である。なお、実施の形態2の説明においては、実施の形態1と異なる構成のみ説明し、実施の形態1と同様の構成については同符号を用いて説明を省略する。
実施の形態2に係るタイヤ1Bは、タイヤサイド部3の外側表面に2種類の乱流発生用突条10、20が設けられている。2種類の乱流発生用突条は、実施の形態1に係る乱流発生用突条と同形状である第1乱流発生用突条10と、第1乱流発生用突条10よりもタイヤ径方向における長さが短い第2乱流発生用突条20と、である。第2乱流発生用突条20のタイヤ径方向外側には、情報伝達のための文字及び記号が付されている。この文字及び記号は、タイヤサイド部3よりも突出した突起部30である。この突起部30によってもタイヤサイド部3を通過する流体に乱流を発生させ、タイヤサイド部3の冷却効果を奏する。
図6及び図7に示すように、実施の形態2に係るタイヤ1Bのタイヤ径方向trdにおけるトレッドエンドライン2Aからリムガード5の頂点5Aまでの長さL2は、37mmである。乱流発生用突条10の径方向長さ10Lは、13mmであり、第2乱流発生用突条20の径方向長さ20Lは、5mmである。第1乱流発生用突条10及び第2乱流発生用突条20同士の間隔Pは、いずれも11mmである。また、第2乱流発生用突条の突条外側端部21の突条幅21Wは、第1乱流発生用突条10の間隔10Pに対して25%以上の長さとなるように構成されており、具体的には、30%以上である。また、第1乱流発生用突条の高さ及び第2乱流発生用突条の高さは、いずれも0.7mmである。また、突起部30の径方向長さ30Lは、8mmである。
第1乱流発生用突条10の突条外側端部の突条幅11Wは、6.039〜7.141mmであり、突条内側端部の突条幅12Wは、1.513〜1.530である。また、第2乱流発生用突条の突条外側端部21の突条幅21Wは3.304〜3.810mmであり、突条内側端部22の突条幅22Wは、1.468〜1.523mmである。
突条外側端部11の突条幅11W、突条内側端部12の突条幅12W、突条外側端部21の突条幅21W及び突条内側端部22の突条幅22Wは、タイヤサイズ毎に適宜調整することができる。具体的には、例えば、205/45F17のタイヤにおいては、突条外側端部11の突条幅11Wが6.039mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wが1.513mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wに対する突条外側端部11の突条幅11Wの比は、3.991である。また、205/45F17のタイヤにおいては、突条外側端部21の突条幅21Wが3.810mmであり、突条内側端部22の突条幅22Wが1.523mmであり、突条内側端部22の突条幅22Wに対する突条外側端部21の突条幅21Wの比は、2.501である。225/40F18のタイヤにおいては、突条外側端部11の突条幅11Wが7.141mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wが1.530mmであり、突条内側端部12の突条幅12Wに対する突条外側端部11の突条幅11Wの比は、4.667である。また、225/40F18のタイヤにおいては、突条外側端部21の突条幅21Wが3.304mmであり、突条内側端部22の突条幅22Wが1.468mmであり、突条内側端部22の突条幅22Wに対する突条外側端部21の突条幅21Wの比は、2.381である。
このように構成された実施の形態2に係るタイヤによっても、タイヤサイド部3の外側表面全周に亘って乱流を発生させたり、乱流を促進させたりして、タイヤの温度を効果的に低減することができる。
なお、上述した実施の形態の開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
また、乱流発生用突条は、種々のタイヤに適用することができ、例えば、ランフラットタイヤ、オフザロードラジアル(ORR)タイヤ、トラックバスラジアルタイヤ(TBR)などの他のタイプのタイヤに適用できることは勿論である。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
(6)比較評価
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係るタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(6.1)評価方法、(6.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
(6.1)評価方法
比較例及び実施例に係るタイヤを用いて、耐久性評価を行った。比較評価に用いたタイヤに関するデータ及び評価結果を以下の表1に示す。実施例1に係るタイヤは、実施の形態1に係るタイヤと同様の構成である。実施例2に係るタイヤは、実施の形態2に係るタイヤと同様の構成である。耐久性の評価は、比較例、実施例1及び実施例2に係るタイヤと同じサイズのタイヤであって、乱流発生用突条が設けられていないタイヤの耐久性を100として、比較例、実施例1及び実施例2に係るタイヤを比較評価した。
(6.2)評価結果
Figure 2012197045
表1に示すように、実施例1及び実施例2に係るタイヤは、比較例に係るタイヤの乱流発生用突条と比べて低い高さであるが、十分な冷却効果を得て、耐久性を維持できることがわかった。
1(1A,1B)…タイヤ、 2…トレッド部、 3…タイヤサイド部、 6…ビード部 6A…ビードコア、 6B…ビードフィラー、 7…カーカス層、 8…サイドウォール補強層、 9…ベルト層、 10…乱流発生用突条、 10H…乱流発生用突条の外側表面からの高さ、 10L…乱流発生用突条の径方向長さ、 11…突条外側端部、 11A、11B…突条外側端部の幅端部、 11W…突条外側端部の突条幅、 12…突条内側端部、 12W…突条内側端部の突条幅、 13…緩傾部、 14…急傾部、 P…乱流発生用突条同士の間隔、 20…乱流発生用突条、 20H…乱流発生用突条の外側表面からの高さ、 20L…乱流発生用突条の径方向長さ、 21…突条外側端部、 21A、21B…突条外側端部の幅端部、 21W…突条外側端部の突条幅、 22…突条内側端部、 22W…突条内側端部の突条幅、 30…突起部、 CL…タイヤ赤道線、 tcd…タイヤ周方向、 trd…タイヤ径方向、 twd…タイヤ幅方向

Claims (6)

  1. タイヤサイド部の外側表面から突出し、タイヤ径方向に沿って延在され、且つタイヤ周方向に沿って間隔を隔てて配置された複数の乱流発生用突条を備えるタイヤであって、
    前記乱流発生用突条の前記タイヤ周方向の長さである突条幅は、前記タイヤ径方向で変化し、前記タイヤ径方向外側に位置する突条外側端部に向かって広くなっており、
    前記タイヤサイド部の外側表面に対する前記乱流発生用突条の高さは、前記タイヤ径方向で変化し、前記突条外側端部に向けて漸次減少するように形成されていることを特徴とする、タイヤ。
  2. 前記乱流発生用突条の前記突条外側端部における前記突条幅は、前記乱流発生用突条の前記タイヤ径方向内側に位置する突条内側端部における突条幅に対して2.0倍以上の長さを有する、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記乱流発生用突条の外側表面である上面は、前記タイヤサイド部の外側表面に対して25度以下の角度をなすことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記複数の乱流発生用突条は、前記タイヤ周方向に沿って所定の間隔をあけた状態で等間隔に配置されており、
    前記乱流発生用突条の前記突条外側端部における前記突条幅は、前記乱流発生用突条のタイヤ周方向における中心位置同士の間隔に対して25%以上の長さを有することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 前記乱流発生用突条の前記突条外側端部のタイヤ周方向における端部である幅端部のうち、少なくともいずれか一方の幅端部は、タイヤ周方向に延びる辺とタイヤ径方向に延びる辺とが交わる角度が90度以下となるように形成されている、請求項1から請求項4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 前記乱流発生用突条の前記タイヤ径方向内側に位置する突条内側端部は、タイヤのビード部からタイヤ径方向に沿って延びる外側表面に面一になるように連続していることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載のタイヤ。
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