以下に、本発明を、撮像装置の一例であるDVC(以下、「DVC」)からなるシステムに適用した場合の実施形態について説明する。
図1は実施形態のDVCのブロック構成図である。DVC10のうち、被写体を撮像する撮像部11であり、レンズ、センサなどを含む。ここで撮像された被写体像が画像処理されることで画像データが得られる。
マイコン12は、各部から入力された信号やプログラムに基づき、DVC10全体を制御する。なお、制御は1つのハードウェアで実行しても良いし、複数のハードウェアが処理を分担しながら1つの制御手段として機能することで、装置全体の制御を実現しても良い。
入力部13は、ユーザからの操作を受け付けるための操作部材で構成される。入力部13は例えばボタン、レバー、タッチセンサ、回転ホイールなどを用いることができる。本実施形態における入力部13は、動画に関する操作を行うための動画モードと静止画像データに関する操作を行うための静止画モードを切り替える動画/静止画切替ボタンを含む。また、被写体を撮影し画像データを得るための撮影モードと、撮影した画像データを再生するための再生モードを切り替える動作モード切替ボタンを含む。また、電源をON/OFFするための電源ボタン、静止画の撮影を指示するためのPhotoボタン、動画の撮影を指示するためのRecボタン、ズームを行うためのZoomキーなどを含む。さらに、撮影画像の印刷を指示するDirect Printボタンや、撮影画像の再生を指示するPlay(再生)ボタン、撮影した動画の早送り、巻き戻しを行うRew(巻き戻し)ボタン、FF(早送り)ボタンも含まれるものとする。
通信部14は、近距離無線通信を行う為の通信インタフェースであり、アンテナを内蔵している。この通信部14が外部装置の通信部と近接することにより、非接触での通信が開始される。
表示部15は、撮影した画像や各種のGUI(Graphical User Interface)を表示するための部材であり、例えば液晶ディスプレイが用いられる。
記憶媒体16は、撮影した画像を記憶しておく為の媒体である。記憶媒体16は、DVC10に内蔵されていてもよいし、例えばメモリカードのように着脱可能であってもよい。
ROM17は、制御用の設定値やプログラムを記憶するためのものである。
RAM18は、パラメータなどを一時記憶するためのものである。以上が、DVC10の構成である。
ここで、通信部14を介した近接無線通信の概要について説明する。以下、本実施形態では、DVC同士が近接無線通信によりデータの送受信を行う場合を例として説明する。
図2は、DVC201とDVC202が近接無線通信を行う際の概要を示す図である。近距離無線通信は、機器同士が所定の通信可能範囲内に近接することで行われる通信である。通信可能範囲は、周波数帯にもよるが数cm〜数十cmという近距離で行われるのが通常である。DVC201の通信部203とDVC202の通信部204が一定の距離に近付くと、誘導起電力が生じる。DVC201及び202は、この起電力を検知することにより、互いの通信を確立する処理を開始する。逆に、通信部同士が 通信可能範囲よりも離れている場合、誘導起電力が生じないため、通信を行うことができない。
次に、再生モードについて説明する。本実施形態におけるDVCは、再生モードにおいて複数の表示状態に遷移することが可能となる。表示状態の遷移は、ユーザにより入力部13が操作されることにより実行される。以下、DVCの表示状態の遷移について説明する。なお、動画モードであり、かつ再生モードの場合を動画再生モード、静止画モードであり、かつ再生モードの場合を静止画再生モードと呼ぶ。
図3は実施形態のDVCの再生モードで表示される表示状態を示したものである。
図3(a)は動画再生モードにおいて、撮影されて記憶媒体16に記憶された各動画データの代表画像を一覧表示する動画インデックス画面である。ユーザは入力部13を操作することにより、閲覧したい動画データを選択する。そして、ユーザによる選択が行われたことに応じて、DVCは動画データを読み出して再生し、表示部15に表示する。
図3(b)は動画再生モードにおいて、プレイリストに登録された動画データを一覧表示する動画プレイリスト画面である。
プレイリストとは、予め再生対象として設定した動画データのリストである。DVCのユーザは、動画データの再生前に、予め再生対象となる動画データを選択しておくことが可能である。DVCは表示部15に画像を一覧表示し、ユーザに所望の画像を選択させる。選択が完了すると、DVCは選択された画像のファイル名といった識別情報をリスト化してROM17に記憶することで、動画データをプレイリストに登録する。このようにすることで、再生対象の画像を事前に選択しておくことが可能となる。
図3(c)は、動画再生モードにおいて、動画データを選択する動画選択画面である。この画面では動画データが一覧表示されるとともに、動画データの近傍にチェックボックスが表示される。そして、ユーザはチェックボックスをチェックする操作を行うことにより、動画データが選択状態となる。そしてユーザが所定の処理を指示すると、選択された動画データに対して処理が実行される。ここでいう処理とは、例えば動画データの削除、プレイリストへの追加、分類情報やプロテクト情報などの属性情報の付加などがあげられる。
図3(d)は動画再生モードにおいて、所定の動画データを再生する1チャプター再生画面である。1チャプター再生画面は、例えば動画インデックス画面において、ユーザ操作により動画データが選択されることに応じて表示される。図3(d)の例では、画像「1」が選択され表示されている。なお、本実施形態において、再生中の動画データに対する操作として早送り、巻き戻し、一時停止などが可能であるが、これらの操作中も1チャプター再生画面に含むものとする。
図3(e)は静止画再生モードにおける静止画インデックス画面であり、内容は動画インデックス画面と同様である。
図3(f)は静止画再生モードにおいて、プレイリストに登録された静止画データを一覧表示する静止画プレイリスト画面であり、内容は動画プレイリスト画面と同様である。
図3(g)は静止画再生モードにおいて、所定の静止画データを再生する1枚再生画面である。1枚再生画面は、例えば静止画インデックス画面において、ユーザ操作により静止画データが選択されることに応じて表示される。図3(g)では、画像「A」が選択され表示されている。また、ユーザ操作に応じて、表示対象となる静止画データを順次切り替えることも可能である。
そして、図3(a)〜(g)の画面を表示した状態で外部機器に近接した場合、DVCは通信が確立したことに応じて、現在の表示状態に対応した通信処理を実行する。以下、図3(a)〜(g)の画面のように、再生モードにおいて画像データの送信が可能な画面を「送信可能画面」と呼ぶ。
図3(h)は、その他の画面を示しており、送信可能画面以外の画面である。その他の画面の例としては、撮影モード時の画面や、画像データが表示されておらず、DVCの設定などを行うためのメニューのみが表示されている画面などがある。さらに本実施形態では、表示部15の表示がオフであり、何も表示されていない状態も、その他の画面が表示されている場合に含まれるものとする。
本実施形態におけるDVCは、図3(a)〜(h)の画面と、各種の通信処理とを対応付けてROM17に保持している。ここでいう通信処理とは、例えばデータの受信、送信、どのデータを送信するかなどがあげられる。詳細な具体例は後述する。
図4は本実施形態のDVCにおける画面表示と通信処理の関係を示す。ここでは、DVC201からDVC202にデータを送信するものとする。受信側、つまりDVC202は図3(h)に示すその他の画面が表示されている状態であるものとする。また、本実施形態では動画データを送信する例について説明するが、静止画データの場合も同様の処理を行うものとする。
まず、ステップS401において、DVC201は動画再生モードに移行する。なお、パワーオフ状態からパワーオン状態となると自動的に動画再生モードに移行してもよい。動画再生モードに移行すると、DVC201は動画インデックス画面(41)を表示する。以下、通信処理ごとに説明する。
<すべてのデータを送信したい場合>
すべての動画データをDVC202に送信したい場合、ユーザは動画インデックス画面(41)が表示された状態でユーザがDVC201をDVC202に近接させればよい。この動作が行われると、DVC201はDVC202と通信を確立し、DVC202の表示状態を判断する。
そしてDVC202がその他の画面を表示していると判断した場合、ステップS411において、DVC201はDVC202に対して記憶媒体16に記憶されたすべての動画データを送信する。
ここで、記憶媒体16に1チャプターも記録されていない場合は送信処理を行わないものとする。その際に、動画データが記録されていないことを示す警告をユーザに表示してもよい。この処理は、以下の送信処理でも同様である。
また、DVC201の表示部15に図3(e)に示すような静止画インデックス画面が表示されているときにDVC201とDVC202が近接した場合も、同様の処理を行う。
<データを選択して送信したい場合>
所望の動画データを選択してDVC202に送信したい場合、ユーザは動画選択画面42が表示された状態でDVC201をDVC202に近接させればよい。
具体的に説明する。まず、ユーザはステップS402において、動画インデックス画面(41)から、動画選択画面(42)へと画面を切り替える操作を行う。切替え操作に応じて、DVC201は動画選択画面(42)を表示する。
そして、動画選択画面(42)が表示された状態でDVC202と近接すると、DVC201はDVC202と通信を確立し、DVC202の表示状態を判断する。
そしてDVC202がその他の画面を表示していると判断した場合、ステップS412において、DVC201はDVC202に対し、記憶媒体16に記憶されたすべての動画データのうち選択状態にある動画データを送信する。
また、DVC201の表示部15に、図3(f)に示すような静止画選択画面が表示されているときにDVC201とDVC202が近接した場合も、同様の処理を行う。
<プレイリストに登録されたデータを送信したい場合>
プレイリストに登録された動画データを選択してDVC202に送信したい場合、ユーザは動画プレイリスト画面(43)が表示された状態でDVC201をDVC202に近接させればよい。
具体的に説明する。まず、ステップS403において、ユーザは動画インデックス画面(41)から、動画プレイリスト画面(43)へと画面を切り替える操作を行う。切替え操作に応じて、DVC201は動画プレイリスト画面(43)を表示する。
そして、動画プレイリスト画面(43)が表示された状態でDVC202と近接すると、DVC201はDVC202と通信を確立し、DVC202の表示状態を判断する。
そしてDVC202がその他の画面を表示していると判断した場合、ステップS413において、DVC201はDVC202に対し、記憶媒体16に記憶された動画データのうちプレイリストに登録された動画データを送信する。
また、DVC201の表示部15に静止画プレイリスト画面が表示されているときにDVC201とDVC202が近接した場合も、同様の処理を行う。
<任意の1チャプターを送信したい場合>
所望の動画データを選択してDVC202に送信したい場合、ユーザは1チャプター再生画面(44)が表示された状態でDVC201をDVC202に近接させればよい。
具体的に説明する。まず、ユーザはステップS404において、動画インデックス画面(41)から、1チャプター再生画面(44)へと画面を切り替える操作を行う。切替え操作に応じて、DVC201は1チャプター再生画面(44)を表示する。なお、ステップS405において、ユーザはプレイリスト選択画面(43)を表示した状態で所望の動画データを選択する操作を行うことで、1チャプター再生画面(44)を表示させることも可能である。
そして、1チャプター再生画面(44)が表示された状態でDVC202と近接すると、DVC201はDVC202と通信を確立し、DVC202の表示状態を判断する。
そしてDVC202がその他の画面を表示していると判断した場合、ステップS412において、DVC201はDVC202に対し、現在再生されている動画データを送信する。
また、DVC201の表示部15に図3(g)に示すような1枚再生画面が表示されているときにDVC201とDVC202が近接した場合も、DVC201は動画データの場合と同様、再生中の静止画データを送信する処理を行う。
図5は本実施形態のDVC201とDVC202の間で行われるデータ通信の内容を示すシーケンス図である。以下、DVC201が1枚再生画面を表示した状態で、その他の画面を表示しているDVC202に近接した場合について説明する。
機器間の通信が確立した後、ステップS501において、DVC201は現在の表示状態をDVC202に送信する。今回の例では、1枚再生画面を表示している旨を送信する。
DVC201の表示状態を受信したDVC202は、DVC201がデータを送信しようとしていることを認識する。そして自機の表示状態からDVC202からデータを受信することが可能であることを認識する。そしてステップS502において、受信完了通知及び自らの表示状態をDVC201に送信する。今回の例では、その他の画面を表示している旨を送信する。
DVC202の表示状態を受信したDVC201は、DVC201からDVC202にデータを送信することが可能であることを認識する。そしてステップS503において、DVC201は、受信完了通知とともに、DVC201がデータを送信することが可能であることを示す通知をDVC202に送信する。
DVC202は、ステップS504において、自機がDVC201からデータを受信することが可能であることを示す通知をDVC201に送信する。
DVC202からの通知を受信したDVC201は、ステップS505において現在の表示状態に対応するデータの送信を開始する。今回の例では、表示部15に表示されている静止画データを記憶媒体16から読み出し、DVC202に送信する。複数のデータを送信する場合は、データの数だけ処理を繰り返す。
また、DVC201はDVC201の表示部15にデータの送信中であることを示す表示を行い、DVC202はDVC202の表示部15にデータの受信中であることを示す表示を行う。
送信対象のデータの送信がすべて完了した後、ステップS506においてDVC201はデータ送信がすべて完了した旨を示す通知をDVC202に送信する。
通知を受信したDVC202は、すべてのデータ受信が完了した後、ステップS507においてデータ受信がすべて完了した旨の通知をDVC201に送信する。また、同時にDVC202の表示部15に受信完了の表示を行う。
データ受信がすべて完了した旨の通知をDVC202から受信したDVC201は、DVC201の表示部15に送信完了の表示を行う。
以上の処理により、データの送信が可能になる。本実施形態に係るDVCによれば、ユーザは複雑な操作を必要とせず、簡単な操作でデータを送信することが可能となる。
従来、機器間でデータ通信を行う場合、まず送信側機器のユーザは、機器を再生モードとは別の通信モードに切り替え、さらにその中の送信モードに設定し、通信処理の内容を改めて選択する必要があった。さらに受信側機器のユーザも、機器を通信モード、そして受信モードに設定する必要がありデータの送受信までに多くの操作を必要としていた。
しかしながら、本実施形態に係るDVCによれば、再生モードのまま外部機器に近接させるだけで所望のデータを送受信することが可能となるため、ユーザは通信モードに切り替える操作を行わなくともよい。さらに再生モードの中で表示形態を切り替え、外部機器に近接させるだけで所望の通信処理が実行されるため、ユーザは通信処理の内容を専用のメニューなどから選択する操作を行わなくともよい。
ここまで、一方の機器が送信可能画面を表示しており、もう一方の機器が送信可能画面ではない画面を表示している場合について説明した。この場合には、送信可能画面を表示している機器から、送信可能画面ではない画面を表示している機器にデータが送信されることとした。
次に、両方の機器が送信可能画面を表示している場合について説明する。この場合には、まず第1の機器から第2の機器へのデータの送信を行い、その後自動的に第2の機器から第1の機器へとデータの送信を行うこととする。以下、具体的に説明する。
図6は本実施形態のDVC201とDVC202の間で行われるデータ通信の内容を示すシーケンス図である。以下、DVC201が1枚再生画面を表示した状態で、動画インデックス画面を表示しているDVC202に近接した場合について説明する。
機器間の通信が確立した後、ステップS601において、DVC201は現在の表示状態をDVC202に送信する。今回の例では、1枚再生画面を表示している旨を送信する。
DVC201の表示状態を受信したDVC202は、DVC201がデータを送信しようとしていることを認識する。そして自機の表示状態からDVC202もデータを送信することが可能であることを認識する。
なお、本実施形態では、DVC201がステップS601の処理を実行する前にDVC202からの表示状態を受信した場合は、以降の処理でDVC201とDVC202が入れ替わる。つまり、先に通信相手に操作状態を送信した機器が、本フローチャートの左側の処理を行うようにする。
そしてステップS602において、DVC202は、受信完了通知及び自らの表示状態をDVC201に送信する。今回の例では、動画インデックス画面を表示している旨を送信する。
DVC202の表示状態を受信したDVC201は、DVC202の表示状態に基づき、DVC202が全動画データを送信しようとしていることを認識し、DVC202の表示状態をRAM18に一時記憶する。
そしてステップS603〜S606において、DVC201からDVC202へのデータ送信処理が実行される。この内容は図5のシーケンスと同様であるため、ここでは説明を省略する。
ステップS606において送信された送信完了通知を受信し、すべてのデータを受信したDVC202は、表示部15に受信完了した旨と、続けて送信処理を行う旨を表示する。さらにステップS607において、DVC202は、受信が完了した旨の通知及びDVC202がデータの送信が可能である旨を示す通知をDVC201に送信する。
ステップS608において、DVC201は、RAM18に記憶されていたDVC202の表示状態を参照し、送信可能画面が表示されていたと判断すると、DVC202に対しデータの受信が可能である旨を通知する。
通知を受信したDVC202は、ステップS505において現在の表示状態に対応するデータの送信を開始する。この例では、DVC202の記憶媒体16に記憶されたすべてのデータをDVC201に送信する。
以下の処理は、DVC201からDVC202にデータを送信する場合と同様であるから、特に説明しない。
以上説明したように、双方の機器が送信可能画面を表示していた場合は、データを交換する処理となる。なお、双方の機器が送信可能画面以外の画面表示になっていた場合はデータ通信を行わないようにしてもよいし、ユーザに通信処理の内容を選択させてもよい。
上記の処理により、双方の機器のユーザは、互いに所望の送信可能画面を表示して機器を1回近接させるだけで、データの送信と受信の両方を実行させることが可能となるため、少ない操作でデータを交換することが可能となる。
図7、図8は、本実施形態に係るDVCが、外部機器とデータの送受信を行う処理を示すフローチャートである。また、本フローではDVC201からDVC202にデータが送信されるものとする。DVC201とDVC202とが近接し、通信が確立したときに本フローは開始される。
機器間の通信が確立した後、最初のステップS701において、DVC201はDVC202に自機の表示状態を送信する。
次のステップS702において、DVC201はDVC202から受信完了通知及び表示状態を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合、処理をステップS703に進める。受信していないと判断した場合は処理を繰り返す。受信したDVC202の表示状態はRAM18に記憶する。
ステップS703において、DVC201は自機が動画再生モードであるかどうかを判断する。動画再生モードであると判断した場合は処理をステップS704に進める。動画再生モードでないと判断した場合は処理をステップS708に進める。
まず、DVC201が動画再生モードであると判断された場合について説明する。ステップS704において、DVC201は自機が動画インデックス画面を表示しているかどうかの判断を行う。表示していると判断した場合は処理をステップS712に進める。表示していないと判断した場合は処理をステップS705に進める。
ステップS712において、DVC201はすべての動画データを送信の対象として設定し、処理をステップS719に進める。
一方、ステップS705において、DVC201は動画プレイリスト画面が表示されているか否かを判断する。表示されていると判断した場合は処理をステップS713に進める。表示されていないと判断した場合は処理をステップS706に進める。
ステップS713において、DVC201はプレイリストに登録された動画データを送信対象として設定し、処理をステップS719に進める。
一方、ステップS706において、DVC201は選択画面が表示されているか否かを判断する。表示されていると判断した場合は処理をステップS714に進める。表示されていないと判断した場合は処理をステップS707に進める。
ステップS714において、DVC201は選択状態にある動画データを送信対象として設定し、処理をステップS719に進める。
一方、ステップS707において、DVC201は1チャプター再生画面が表示されているか否かを判断する。表示されていると判断した場合は処理をステップS715に進める。表示されていないと判断した場合は、送信可能画面以外の画面が表示されていると判断し、処理を図8のステップS725に進める。ステップS725以下の処理は後述する。
ステップS715において、DVC201は現在再生中の動画データを送信対象として決定し、処理をステップS719に進める。
次に、ステップS703においてDVC201が動画再生モードではないと判断された場合について説明する。この場合、DVC201はステップS708において自機が静止画再生モードであるかどうかの判断を行う。静止画再生モードであると判断した場合、処理をステップS709に進める。静止画再生モードでないと判定した場合、送信可能画面以外の画面が表示されていると判断し、処理を図8のステップS725に進める。
ステップS709において、DVC201は静止画インデックス画面が表示されているか否かを判断する。表示されていると判断した場合は処理をステップS718に進める。表示されていないと判断した場合は処理をステップS710に進める。
ステップS718において、DVC201はすべての静止画データを送信対象として設定し、処理をステップS719に進める。
一方、ステップS710において、DVC201は静止画選択画面が表示されているかどうかを判断する。表示されている場合は処理をステップS717に進める。表示されていないと判断した場合には処理をステップS711に進める。
ステップS717において、DVC201は選択状態にある静止画データを送信対象として設定し、処理をステップS719に進める。
一方、ステップS711において、DVC201は1枚再生画面が表示されているか否かを判断する。表示されていると判断した場合は処理をステップS716に進める。表示されていないと判断した場合は送信可能画面以外の画面が表示されていると判断し、処理を図8のステップS725に進める。
ステップS717において、DVC201は現在表示中の静止画データを送信対象として設定し、処理をステップS719に進める。
以下、ステップS719以下の処理について説明する。ステップS719において、DVC201は送信可能通知をDVC202に送信する。
ステップS720において、DVC201は、受信可能である旨の通知をDVC202から受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合は処理をステップS721に進める。受信していないと判断した場合には処理を繰り返す。
ステップS721において。DVC201は、ステップS712〜S718において送信対象として設定したデータをDVC202に送信する。
全てのデータ送信が終了した後、ステップS722においてDVC201は、DVC202に送信完了通知を送信する。
ステップS723において、DVC201は、DVC202から受信完了通知を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合は処理をステップS724に進める。受信していないと判断した場合は処理を繰り返す。
以上で、DVC201からDVC202へのデータの送信は完了する。続いてDVC201は、DVC202からのデータの受信処理を行うか否かを判断する。ステップS724において、DVC201はRAM18に記憶されているDVC202の表示状態が、送信可能画面のいずれかであるか否かを判断する。送信可能画面のいずれかである場合は処理をステップS725に進める。送信可能画面のいずれでもない場合は処理をステップS750に進める。
ステップS750において、DVC201は表示部15に通信終了表示を行い、処理を終了する。
次に、ステップS725以下の処理について説明する。ステップS725以下の処理は、DVC201がDVC202からデータを受信する処理となる。以下、DVC201はDVC202のモードや表示状態を、ステップS702で受信した情報に基づき判断するものとする。
ステップS725において、DVC201はDVC202が動画再生モードであるか否かを判断する。動画再生モードであると判断した場合は処理をステップS726に進める。動画再生モードでないと判断した場合は処理をステップS730に進める。
まず、動画再生モードであると判断した場合について説明する。この場合、ステップS726において、DVC201はDVC202が動画インデックス画面を表示しているかどうかを判断する。表示していると判断した場合は処理をステップS734に進める。表示していないと判断した場合は処理をステップS727に進める。
ステップS734において、DVC201は動画全データの受信処理が行われることを認識し、処理をステップS741に進める。
一方、ステップS727において、DVC201はDVC202が動画プレイリスト画面を表示しているかどうかを判断する。表示していると判断した場合は処理をステップS735に進める。表示していないと判断した場合は処理をステップS728に進める。
ステップS735において、DVC201はプレイリストに登録された動画データの受信処理が行われることを認識し、処理をステップS741に進める。
一方、ステップS728において、DVC201はDVC202が動画選択画面を表示しているかどうかを判断する。表示していると判断した場合は処理をステップS736に進める。表示していないと判断した場合は処理をステップS729に進める。
ステップS736において、DVC201は選択状態にある動画データの受信処理が行われることを認識し、処理をステップS741に進める。
ステップS729において、DVC201はDVC202が1チャプター再生画面を表示しているかどうかを判断する。表示していると判断した場合は処理をステップS737に進める。表示していないと判断した場合は処理をステップS747に進める。
ステップS737において、DVC201は現在DVC202で表示中の動画データの受信処理が行われることを認識し、処理をステップS741に進める。
次に、ステップS725において、DVC202が動画再生モードではないと判断した場合について説明する。ステップS730において、DVC202が静止画再生モードであるか否かを判断する。静止画再生モードであると判断した場合は処理をステップS731に進める。静止画再生モードでないと判断した場合は処理をステップS747に進める。
ステップS731において、DVC201はDVC202が静止画インデックス画面を表示しているかどうかを判断する。表示していると判断した場合は処理をステップS738に進める。表示していないと判断した場合は処理をステップS732に進める。
ステップS738において、DVC201はすべての静止画データの受信処理が行われることを認識し、処理をステップS741に進める。
一方、ステップS732において、DVC201はDVC202が静止画選択画面を表示しているかどうかを判断する。表示していると判断した場合は処理をステップS739に進める。表示していないと判断した場合は処理をステップS733に進める。
ステップS739において、DVC201は選択状態にある静止画データの受信処理が行われることを認識し、処理をステップS741に進める。
一方、ステップS733において、DVC201はDVC202が1枚再生画面を表示しているかどうかを判断する。表示していると判断した場合は処理をステップS740に進める。表示していないと判断した場合は処理をステップS747に進める。
ステップS740において、DVC201は現在DVC202で表示中の静止画データの受信処理が行われることを認識し、処理をステップS741に進める。
次に、ステップS741以下の処理について説明する。
ステップS741において、DVC201はDVC202から送信可能通知を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合には処理をステップS742に進める。受信していないと判断した場合は処理を繰り返す。
ステップS742において、DVC201はDVC202に受信可能通知を送信する。受信可能通知を受信したDVC202は、送信対象として設定したデータをDVC201に送信する。
ステップS743において、DVC201はDVC202から送信されたデータを受信する。
ステップS744において、DVC201はDVC202から送信完了通知を受信し、すべてのデータを受信したか否か判断する。受信したと判断した場合は処理をステップS745に進める。受信していないと判断した場合は処理を繰り返す。
ステップS746において、DVC201は表示部15に通信が終了した旨の表示を行い、処理を終了する。
また、ステップS747の処理について説明する。ステップS747に進む場合とは、DVC201、DVC202の双方が送信可能画面以外の画面を表示している場合である。したがってこの場合、DVC201は、データの送受信が不可能である旨の警告を表示部15に表示する。この際、表示部15に画像データを表示することでデータの送受信が可能となる旨を表示してもよい。また、ユーザにデータの送受信を開始するか否かを選択させるための画面を表示し、ユーザの指示に応じてデータの送受信を開始してもよい。
<第2の実施形態>
上記の実施形態においては、DVCを例としてデータの送受信処理を説明したが、本発明の適用範囲はDVCには限定されない。本実施形態では、本発明を携帯電話に適用した場合について説明する。
なお、本実施形態は第1の実施形態と共通する部分が多い。したがって、第1の実施形態と共通する部分は説明を省略し、第2の実施形態に特有の部分を中心に説明する。
携帯電話のハードウェア構成は図1とほぼ同様であるが、通話者の音声を入力するマイクロホン、通話相手の音声を出力するスピーカ、基地局と電波の送受信を行うアンテナをさらに有し、マイコン12と接続されている。また、ROM17には、通話相手の名前や電話番号、メールアドレスなどを関連付けた、いわゆる電話帳データと呼ばれるリストが記憶されている。
また、本実施形態に係る携帯電話は以下の画面に遷移することが可能である。1つ目はいわゆる待ち受け画面と呼ばれる画面である。2つ目は電話帳データの内容を一覧表示する一覧画面である。3つ目は電話帳データのうち特定の1件の内容を表示する1件表示画面である。4つ目は携帯電話の所有者のデータを表示する自局番号表示画面である。このうち、一覧画面、1件表示画面、自局番号表示画面が、第1の実施形態でいう送信可能画面である。
本実施形態に係る携帯電話は、近接無線通信を用いて、携帯電話間で電話帳データの送受信を行うことができる。この際、通信が確立した際の表示状態に応じて、送信対象となるデータを決定する。以下、詳細に説明する。
図9は実施形態の携帯電話におけるデータ送受信処理における画面遷移図である。本実施形態に係る携帯電話は、通信が確立した際に、受信側の携帯電話(以下、「受信側」)が待ち受け画面であり、送信側の携帯電話(以下、「送信側」)送信可能画面である場合にデータの送受信が行われる。
ステップS901において、送信側は自機の表示状態を待ち受け画面に移行させる。待ち受け画面への移行が完了すると、送信側は待ち受け画面(91)を表示部に表示する。
<所有者の個人データを送信したい場合>
所有者の個人データを送信したい場合、送信側のユーザは自局番号表示画面が表示された状態で、送信側を受信側に近接させればよい。以下、説明する。
ステップS902において、ユーザ操作により自局番号表示を表示する指示が行われると、送信側は自局番号表示画面(92)を表示する。
そして、自局番号表示画面が表示された状態で受信側と近接すると、送信側は受信側と通信を確立し、受信側の表示状態を判断する。
そして受信側が待ち受け画面を表示していると判断した場合、ステップS912において、送信側は受信側に対し、所有者の個人データを送信する。
<電話帳データを全件送信したい場合>
電話帳データを全件送信したい場合、送信側のユーザは一覧画面が表示された状態で、送信側を受信側に近接させればよい。以下、説明する。
ステップS903において、ユーザ操作により一覧表示画面を表示する指示が行われると、送信側は一覧表示画面(93)を表示する。
そして、一覧表示画面(93)が表示された状態で受信側と近接すると、送信側は受信側と通信を確立し、受信側の表示状態を判断する。
そして受信側が待ち受け画面を表示していると判断した場合、ステップS913において、送信側は受信側に対し、すべての電話帳データを送信する。
<任意の電話帳データ1件を送信したい場合>
電話帳データのうち、任意の1件を送信したい場合、送信側のユーザは1件表示画面が表示された状態で、送信側を受信側に近接させればよい。以下、説明する。
ステップS904において、ユーザ操作により1件表示画面を表示する指示が行われると、送信側は1件表示画面(94)を表示する。
そして、1件表示画面(94)が表示された状態で受信側と近接すると、送信側は受信側と通信を確立し、受信側の表示状態を判断する。
そして受信側が待ち受け画面を表示していると判断した場合、ステップS914において、送信側は受信側に対し、現在表示されている電話帳データを送信する。
以上述べたように、本実施形態によれば、電話帳データの送受信において、ユーザは簡単な操作で送信の対象となるデータを選択することが可能となる。
また、メールデータ、音楽データ、アプリケーションデータ等においても本処理を適用することにより、ユーザが送受信の切替や送受信データの切替に際して複雑な操作を必要とせず、簡単なデータ通信を実現することが可能となることは言うまでもない。
<他の実施形態>
上記の各実施形態は本発明の一実施形態にすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、本実施形態ではDVC、携帯電話を例として説明したが、デジタルスチルカメラや画像ビューアなどにも適用可能である。
また上述した実施形態に係るDVCの機能をプログラム化し、予めROMのような記録媒体に書き込んでおき、DVCにこのROMを装着して実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、ROMから読み出されて実行された状態が上述した実施の形態に係る機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録したROMも本発明を構成することになる。
なお、上述した実施の形態に係るDVCの機能を実現するプログラムは、記録媒体に記憶された形で提供されてもよい。記憶媒体は例えば半導体媒体(ROM、不揮発性メモリ等)、光媒体(DVD、MO、MD、CD等)、磁気媒体(磁気テープ、フレキシブルディスク等)を用いることができる。あるいは、ネットワーク等の通信網を介して記憶装置に格納された、上述したプログラムをサーバコンピュータから受信することで、プログラムの供給を受けるようにしてもよい。