JP5181171B2 - 半導体単結晶製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体単結晶製造方法に関し、特にクーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法に関する。
シリコン単結晶はCZ(チョクラルスキー法)によって引上げ成長されることによって製造される。引上げ成長されたシリコン単結晶のインゴットはシリコンウェーハにスライスされる。半導体デバイスはシリコンウェーハの表面にデバイス層を形成するデバイス工程を経て作成される。
しかし、シリコン単結晶の成長の過程でグローイン(Grown-in)欠陥(結晶成長時導入欠陥)と呼ばれる結晶欠陥あるいは酸素析出核が発生する。グローイン欠陥は、結晶成長中に取り込まれた点欠陥の2次欠陥と考えられている。
近年、半導体回路の高集積化、微細化の進展に伴い、シリコンウェーハのうちデバイスが作成される表層近くには、こうしたグローイン欠陥が存在することが許されなくなってきている。このため無欠陥結晶の製造の可能性が検討されている。
一般にシリコン単結晶に含まれデバイスの特性を劣化させる結晶欠陥は、以下の3種類の欠陥である。
a) COP(Crystal Originated Particle)などと呼ばれる、空孔が凝集して生じるボイド ( 空洞 )欠陥(V欠陥)。
b)OSF ( 酸化誘起積層欠陥, Oxidation Induced Stacking Fault ;R−OSF)
c) 格子間シリコンが凝集して生じる転位ループクラスタ(格子間シリコン型転位欠陥、I欠陥)。
V欠陥は、半導体デバイス工程の酸化膜耐圧特性や素子分離などの不良の原因となる。R−OSF、I欠陥は、リーク電流特性などに悪影響を及ぼす。
無欠陥のシリコン単結晶とは、上記3種の欠陥のいずれも含まないか、実質的に含まない結晶として認識ないしは定義されている。
一方、CZ炉内にあって融液から引上げられるシリコン単結晶の周囲にクーラを配置して、クーラによってシリコン単結晶を冷却しつつシリコン単結晶を引上げ成長させてシリコン単結晶を製造する方法が従来より実施されている。
クーラは、シリコン単結晶の冷却効果を高め、引上速度の高速化を可能にする。このためクーラの設置により、シリコン単結晶が成長する時間を大幅に短縮することができる。また、シリコン単結晶の成長時間の短縮は、シリコン融液からの蒸発物による炉内環境の悪化や、石英るつぼの劣化による単結晶崩れを抑制できる。このためシリコン単結晶の成長速度の高速化を図ることによって、シリコン単結晶の生産性を向上させることができる。
また、上記3種の欠陥の発生挙動は、シリコン単結晶の成長速度(引上げ速度)などの成長条件によって、変化することが知られている。
すなわち、単結晶引上げ軸に対して垂直に切り出したシリコンウェーハ面でみたとき、上記3種の欠陥の分布は、シリコン単結晶の成長速度(引上げ速度)に大きく影響を受ける。シリコン単結晶の成長速度(引上げ速度)によっては、シリコンウェーハ全面に無欠陥の領域が存在しないことがある。また、シリコン単結晶の成長速度(引上げ速度)によっては、シリコンウェーハ全面が無欠陥の領域になることもある。
近年は、シリコンウェーハ全面にわたり上記3種の欠陥を排除した無欠陥領域となる無欠陥結晶を製造せよとの要求が高まっている。
下記特許文献1には、CZ炉内にクーラを、その下端と融液液面との距離が150mm以下になるように配置した上で、成長条件V/G(V:成長速度(引上げ速度)、G:シリコン単結晶の融点近傍での軸方向温度勾配)が設定値になるように、引上げ装置によるシリコンインゴットの引上げ速度の調整やヒータの出力の調整等を行うという発明が記載されている。
また、下記特許文献2には、CZ炉内に、表面が黒色化処理されたクーラを設置して、クーラの個体差によるシリコン単結晶からの熱吸収のバラツキを小さくするという発明が記載されている。
また、下記特許文献3には、クーラの内径、長さ、融液表面からクーラまでの距離が、シリコン単結晶の直径に対して比率となるように、クーラを設計し、CZ炉内に配置するという発明が記載されている。
また、下記特許文献4には、水冷型のクーラの構造に関し、冷却水路をシリコン単結晶の周囲に螺旋状に配置するという発明が記載されている。
特開2000−281478号公報 特開2005−247629号公報 特開2001−220289号公報 特開2002−255682号公報
一般に、シリコンウェーハ全面にわたり上記3種の欠陥を排除した無欠陥領域となる成長速度(引上げ速度)の範囲、引上げ条件は、非常に狭いことが知られている。このため無欠陥のシリコン単結晶製造には、非常に精密な引上げ速度の制御が必要であり、安定性に欠け、生産性も劣るといわれている。よって、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶を安定して製造できるようにすることが要請されている。
所望の冷却性能が得られるようにクーラを設計し配置したとしても、経時変化などにより、クーラによってシリコン単結晶を冷却する能力が初期のものと異なってしまうことがある。またCZ炉内には、クーラ以外にも熱遮蔽板などの各種炉内部材が存在する。シリコン単結晶を冷却する能力は、これら熱遮蔽板などのCZ炉の筐体の構造や、炉内部材の構造、ヒータの電力などの各種製造条件の影響を受ける。なお、上記特許文献2は、クーラの個体差によるシリコン単結晶からの熱吸収のバラツキを小さくするものであるが、上述した経時変化などによる冷却能力の変化には、対処することができない。
このため、ある引上げ条件で無欠陥のシリコン単結晶が得られたとしても、クーラによってシリコン単結晶を冷却する能力が変化したために、無欠陥のシリコン単結晶が得られなくなるという事例が生じている。
しかしながら、上記特許文献1ないし4のいずれにも、クーラによってシリコン単結晶を冷却する能力が変化したときに、他の引上げ条件をどのように調整すればよいかについては全く開示されていない。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、クーラによってシリコン単結晶を冷却する能力が変化したときの変化量と、他の引上げ条件の修正量との関係を明らかにし、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶を安定して製造できるようにすることを解決課題とするものである。
第1発明は、
融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値と引上げ速度のベース値を予め設定しておくとともに、
無欠陥の半導体単結晶を製造するための、クーラの吸熱量の参照値に対する変化量と、引上げ速度のベース値に対する変化量との関係を予め設定しておき、
クーラの吸熱量を計測し、
クーラの吸熱量の計測値と参照値との差に対応する引上げ速度の変化量を、前記関係に基づき求め、
この求められた変化量分だけ引上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第2発明は、第1発明において、
クーラの吸熱量の計測値と参照値との差が、参照値の4%以上である場合に、引上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第3発明は、第1発明において、
クーラの吸熱量の計測値と参照値との差が、参照値の4%以上である場合に、0.01mm/min以上の変化量だけ引上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第4発明は、
融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値と引上げ速度のベース値を予め設定しておくとともに、
無欠陥の半導体単結晶を製造するための、クーラの吸熱量の参照値に対する変化量と、引上げ速度のベース値に対する変化量との関係を予め設定しておき、
クーラの吸熱量が変化するイベントが発生する際に、クーラの吸熱量の参照値に対する変化量を予測し、
この予測された変化量に対応する引上げ速度の変化量を、前記関係に基づき求め、
この求められた変化量分だけ引上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第5発明は、第4発明において、
クーラの吸熱量の予測変化量が、参照値の4%以上である場合に、引上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第6発明は、第4発明において、
クーラの吸熱量の予測変化量が、参照値の4%以上である場合に、0.01mm/min以上の変化量だけ引上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第7発明は、
融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを昇降自在に配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値とクーラの基準位置を予め設定しておくとともに、
クーラの吸熱量を参照値にするための、クーラの昇降距離と、クーラの吸熱量の変化量との関係を予め設定しておき、
クーラの吸熱量を計測し、
クーラの吸熱量の計測値と参照値との差に対応するクーラの昇降距離を、前記関係に基づき求め、
この求められた昇降距離だけクーラの位置を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第8発明は、第7発明において、
クーラの吸熱量の計測値と参照値との差が、参照値の4%以上である場合に、クーラの位置を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第9発明は、
融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを昇降自在に配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値とクーラの基準位置を予め設定しておくとともに、
クーラの吸熱量を参照値にするための、クーラの昇降距離と、クーラの吸熱量の変化量との関係を予め設定しておき、
クーラの吸熱量が変化するイベントが発生する際に、クーラの吸熱量の参照値に対する変化量を予測し、
この予測された変化量に対応するクーラの昇降距離を、前記関係に基づき求め、
この求められた昇降距離だけクーラの位置を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第10発明は、第9発明において、
クーラの吸熱量の予測変化量が、参照値の4%以上である場合に、クーラの位置を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第11発明は、
融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを配置するとともに熱遮蔽板を配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値と熱遮蔽板下端から融液までの基準距離を予め設定しておくとともに、
クーラの吸熱量を参照値にするための、熱遮蔽板下端から融液までの距離修正量と、クーラの吸熱量の変化量との関係を予め設定しておき、
クーラの吸熱量を計測し、
クーラの吸熱量の計測値と参照値との差に対応する熱遮蔽板下端から融液までの距離修正量を、前記関係に基づき求め、
この求められた距離修正量だけ熱遮蔽板下端から融液までの距離を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第12発明は、第11発明において、
クーラの吸熱量の計測値と参照値との差が、参照値の4%以上である場合に、熱遮蔽板下から融液までの距離を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第13発明は、
融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを配置するとともに熱遮蔽板を配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値と熱遮蔽板下端から融液までの基準距離を予め設定しておくとともに、
クーラの吸熱量を参照値にするための、熱遮蔽板下端から融液までの距離修正量と、クーラの吸熱量の変化量との関係を予め設定しておき、
クーラの吸熱量が変化するイベントが発生する際に、クーラの吸熱量の参照値に対する変化量を予測し、
この予測された変化量に対応する熱遮蔽板下端から融液までの距離修正量を、前記関係に基づき求め、
この求められた距離修正量だけ熱遮蔽板下端から融液までの距離を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第14発明は、第13発明において、
クーラの吸熱量の予測変化量が、参照値の4%以上である場合に、熱遮蔽板下端から融液までの距離を修正して、半導体単結晶を引上げること
を特徴とする。
第1発明は、図5に示すように、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qを計測し、吸熱量Qの計測値Qと参照値Qrefとの差Q−Qrefに応じた引上げ速度修正量Vqを求め、この引上げ速度修正量Vqによって、ベース値Vpgを修正して、修正された引上げ速度Vにて、シリコン単結晶10を引上げるというものである。
第1発明によれば、クーラによってシリコン単結晶を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、引上げ速度Vの修正量(Vq)との関係を明らかにし、その関係に基づき引上げ速度Vを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
また、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQが、参照値Qrefの4%未満では、無欠陥のシリコン単結晶10を製造できる引上げ速度Vの値に変動がほとんどないことが実験的に明らかになった。またクーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQが、参照値Qrefの4%以上となる場合には、引上げ速度Vをベース値Vpgから0.01mm/min以上変化させるように修正して、シリコン単結晶を10を引上げれば、無欠陥のシリコン単結晶10を引き上げることができないことが実験的に明らかになった。
そこで、第2発明では、引上げ速度Vをベース値Vpgから修正することはしないが、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQが、参照値Qrefの4%以上となる場合には、引上げ速度Vをベース値Vpgから変化させるように修正してシリコン単結晶10を引上げる。
第3発明では、引上げ速度Vをベース値Vpgから修正することはしないが、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQが、参照値Qrefの4%以上となる場合には、引上げ速度Vをベース値Vpgから0.01mm/min以上変化させるように修正して、シリコン単結晶を10を引上げる。
上述の第1発明は、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qの変化を捉えて引上げ速度Vを修正するというものである。これに対して第4発明は、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの変化を予測して、引上げ速度Vを修正するというものである。
すなわち、第4発明では、図7に示すように、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQを予測し、この予測された変化量ΔQに応じた引上げ速度修正量Vqを求め、この引上げ速度修正量Vqによって、ベース値Vpgを修正して、修正された引上げ速度Vにて、シリコン単結晶10を引上げる。
第4発明によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、引上げ速度Vの修正量(Vq)との関係を明らかにし、その関係に基づき、予測変化量に応じて引上げ速度Vを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
第5発明では、第2発明と同様に、クーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、引上げ速度Vの修正はされず、同予測変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、引上げ速度Vがベース値Vpgから変化するよう修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
第6発明では、第3発明と同様に、クーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、引上げ速度Vの修正はされず、同予測変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、引上げ速度Vがベース値Vpgから0.01mm/min以上変化するよう修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
上述の第1発明では、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qが参照値Qrefから変化した場合に引上げ速度Vを修正するようにしている。これに対して、第7発明は、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qが変化した場合に、その変化をなくし参照値Qrefに戻すように、クーラ20の位置Pを修正するというものである。
すなわち、第7発明では、図8に示すように、クーラ20の吸熱量Qを計測し、クーラ20の吸熱量Qの計測値Qと参照値Qrefとの差ΔQに対応するクーラ20の昇降距離Pqだけクーラ20の位置Pを修正して、シリコン単結晶10を引上げる。
第7発明によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、クーラ位置Pの修正量(Pq)との関係を明らかにし、それら関係に基づきクーラ20の位置Pを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
第8発明では、第2発明と同様に、クーラ20の吸熱量Qの変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、クーラ20の位置Pの修正はされず、同変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、クーラ20の位置Pが修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
上述の第7発明では、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qの変化を捉えてクーラ20の位置Pを修正するようにしている。これに対して、第9発明は、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの変化を予測して、クーラ20の位置Pを修正する。
すなわち、第9発明では、図10に示すように、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQを予測し、この予測された変化量ΔQに応じたクーラ位置修正量Pqを求め、このクーラ位置修正量Pqによって、クーラ20の基準位置Ppgを修正して、修正されたクーラ位置Pにて、シリコン単結晶10を引上げる。
第9発明によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、クーラ位置修正量(Pq)との関係を明らかにし、その関係に基づき、予測変化量に応じてクーラ位置Pを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
第10発明では、第2発明と同様に、クーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、クーラ20の位置Pの修正はされず、同予測変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、クーラ20の位置Pが修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
上述の第1発明では、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qが参照値Qrefから変化した場合に引上げ速度Vを修正するようにしている。これに対して第11発明は、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qが変化した場合に、その変化をなくし参照値Qrefに戻すように、熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dを修正する。
すなわち、第11発明では、図8に示すように、クーラ20の吸熱量Qを計測し、クーラ20の吸熱量Qの計測値Qと参照値Qrefとの差ΔQに対応する距離Dqだけ熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dを修正して、シリコン単結晶10を引上げる。
第11発明によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dの修正量(Dq)との関係を明らかにし、それら関係に基づき距離Dを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
第12発明では、第2発明と同様に、クーラ20の吸熱量Qの変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、距離Dの修正はされず、同変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、距離Dが修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
上述の第11発明では、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qの変化を捉えて熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dを修正するようにしている。これに対して第13発明では、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの変化を予測して、同距離Dを修正する。
すなわち、第13発明では、図14に示すように、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQを予測し、この予測された変化量ΔQに応じた距離修正量Dqを求め、この距離修正量Dqによって、基準距離Dpgを修正して、修正された距離Dにて、シリコン単結晶10を引上げる。
第13発明によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dの修正量(Dq)との関係を明らかにし、その関係に基づき、予測変化量に応じて距離Dを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
第14発明では、第2発明と同様に、クーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、距離Dの修正はされず、同予測変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、距離Dが修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
以下、図面を参照して本発明に係る半導体単結晶の製造方法の実施の形態について説明する。
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態に用いられるシリコン単結晶製造装置の構成の一例を側面からみた図である。
同図1に示すように、実施形態の単結晶引上げ装置1は、単結晶引上げ用容器としてのCZ炉(チャンバ)2を備えている。
CZ炉2内には、多結晶シリコンの原料を溶融して融液5として収容する石英るつぼ3が設けられている。石英るつぼ3は、その外側が黒鉛るつぼ11によって覆われている。石英るつぼ3の周囲には、石英るつぼ3内の多結晶シリコン原料を加熱して溶融するヒータ9が設けられている。ヒータ9は円筒状に形成されている。ヒータ9は、その出力(パワー;kW)が制御されて、融液5に対する加熱量が調整される。たとえば、融液5の温度が検出され、検出温度をフィードバック量とし融液5の温度が目標温度になるように、ヒータ9の出力が制御される。
石英るつぼ3の上方には引上げ機構4が設けられている。引上げ機構4は、引上げ軸4aと引上げ軸4aの先端のシードチャック4cを含む。シードチャック4cによって種結晶14が把持される。
石英るつぼ3内で多結晶シリコン(Si)が加熱され溶融される。融液5の温度が安定化すると、引上げ機構4が動作し融液5からシリコン単結晶10(シリコン単結晶)が引上げられる。すなわち引上げ軸4aが降下され引上げ軸4aの先端のシードチャック4cに把持された種結晶14が融液5に着液される。種結晶14を融液5になじませた後引上げ軸4aが上昇する。シードチャック4cに把持された種結晶14が上昇するに応じてシリコン単結晶10が成長する。
引上げの際、石英るつぼ3は回転軸15によって回転する。また引上げ機構4の引上げ軸4aは回転軸15と逆方向にあるいは同方向に回転する。
回転軸15は鉛直方向に駆動することができ、石英るつぼ3を上下動させ任意のるつぼ位置に移動させることができる。
CZ炉2内と外気を遮断することで炉2内は真空(たとえば20Torr程度)に維持される。すなわちCZ炉2には不活性ガスとしてのアルゴンガス7が供給され、CZ炉2の排気口からポンプによって排気される。これにより炉2内は所定の圧力に減圧される。
単結晶引上げのプロセス(1バッチ)の間で、CZ炉2内には種々の蒸発物が発生する。そこでCZ炉2にアルゴンガス7を供給してCZ炉2外に蒸発物とともに排気してCZ炉2内から蒸発物を除去しクリーンにしている。アルゴンガス7の供給流量は1バッチ中の各工程ごとに設定する。
シリコン単結晶10の引上げに伴い融液5が減少する。融液5の減少に伴い融液5と石英るつぼ3との接触面積が変化し石英るつぼ3からの酸素溶解量が変化する。この変化が、引上げられるシリコン単結晶10中の酸素濃度分布に影響を与える。
石英るつぼ3の上方にあって、シリコン単結晶10の周囲には、熱遮蔽板8(ガス整流筒)が設けられている。熱遮蔽板8は、CZ炉2内に上方より供給されるキャリアガスとしてのアルゴンガス7を、融液表面5aの中央に導き、さらに融液表面5aを通過させて融液表面5aの周縁部に導く。そして、アルゴンガス7は、融液5から蒸発したガスとともに、CZ炉2の下部に設けた排気口から排出される。このため液面上のガス流速を安定化することができ、融液5から蒸発する酸素を安定な状態に保つことができる。
また熱遮蔽板8は、種結晶14および種結晶14により成長されるシリコン単結晶10を、石英るつぼ3、融液5、ヒータ9などの高温部で発生する輻射熱から、断熱、遮蔽する。また熱遮蔽板8は、シリコン単結晶10に、炉内で発生した不純物(たとえばシリコン酸化物)等が付着して、単結晶育成を阻害することを防止する。熱遮蔽板8の下端と融液表面5aとの距離Dの大きさは、回転軸15を上昇下降させ、石英るつぼ3の上下方向位置を変化させることで調整することができる。また熱遮蔽板8を昇降装置により上下方向に移動させて距離Dを調整してもよい。
融液5から引上げられるシリコン単結晶10の周囲には、クーラ20が配置されている。クーラ20は、熱遮蔽板8の内側に配置されている。クーラ20は、シリコン単結晶10を冷却しつつシリコン単結晶10を引上げ成長させるために設けられている。
本実施例では、水冷型のクーラ20がCZ炉2内に配置される場合を想定する。
図2は、クーラ20の冷却水回路の構成図である。
クーラ20は、たとえば、引上げ中のシリコン単結晶(インゴット)10を取り巻くように螺旋状に形成された管21として構成されている。管21の入口21aは、CZ炉2の外部の供給管22と接続されている。管21の出口21bは、CZ炉2の外部の戻り管23と接続されている。ポンプ24の吐出口は、供給管22に連通している。タンク25は、戻り管23に連通している。ポンプ24が作動すると、冷却水が圧送され、供給管22、管21の入口21aを介して管21内を所定の流量で流れる。これにより管21の内部の冷却水と、管21の周囲のシリコン単結晶10を含む熱源との間で熱交換が行われ、シリコン単結晶10を含む熱源から放熱された熱が吸収される。熱を吸収した冷却水は、管21の出口21bから戻り管23を介してタンク25に排出される。ポンプ24は、タンク25の冷却水を吸い上げ、再度、冷却水を圧送する。以上のように冷却水がクーラ20内を循環することにより、引上げ中のシリコン単結晶10が冷却される。なお、図2では、熱を吸収した冷却水を放熱させるための熱交換器は省略している。
ここで、クーラ20の吸熱量Q(W)は、Toutを管21の出口21b側の冷却水の温度(K)、Tinを管21の入口21a側の冷却水の温度(K)、fを冷却水の流量(g/sec)、cを水の比熱(約4.19J/g.K)として、下記(1)式で表すことができる。
Q=(Tout−Tin)×f×c …(1)
クーラ20の吸熱量Qを求めるには、たとえば図2に示すように、供給管22に温度計測用センサ31を設け、戻り管23に温度計測用センサ32および流量計33を設け、温度計測用センサ31によって入口側冷却水温Tinを計測し、温度計測用センサ32によって出口側冷却水温Toutを計測し、流量計33によって冷却水流量fを計測し、これら計測された入口側冷却水温Tin、出口側冷却水温Toutを上記(1)式に代入して、吸熱量Qを演算すればよい。
クーラ20は、シリコン単結晶10の冷却効果を高め、引上速度の高速化を可能にする。このためクーラ20の設置により、シリコン単結晶10が成長する時間を大幅に短縮することができる。また、シリコン単結晶10の成長時間の短縮は、シリコン融液5からの蒸発物による炉内環境の悪化や、石英るつぼ3の劣化による単結晶崩れを抑制できる。このためシリコン単結晶10の成長速度Vの高速化を図ることによって、シリコン単結晶10の生産性を向上させることができる。
本実施形態の装置では、クーラ20は、昇降自在に配置されており、クーラ20の位置Pが調整自在となっている。
(第1実施例)
図1、図2に示す装置構成にて、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる引上げ条件が、クーラ20の吸熱量Qによってどのように変化するかについて実験を行なった。実験の条件は、以下のとおりである。
まず、CZ炉2のホットゾーンの大きさは、22インチである。石英るつぼ3に、120kgの素材を装填して、直径200mmのシリコン単結晶10のインゴットを合計8本引上げた。引上げられた各インゴットに、引上げられた順番に、インゴットを特定するナンバー、NO.1、NO.2,NO.3、NO.4、NO.5、NO.6,NO.7、NO.8を付与した。引上げ条件は、引上げ速度V以外は全てのインゴットについて同一の条件となるように管理した。クーラ20の冷却水流量は、133(g/sec)に設定した。
NO.5のインゴット引上げ終了後、短時間、冷却水をクーラ20に流さずにクーラ20の管を空焼きした。なお、この空焼きにより管の変色などの外観上観察できる変化はみられなかった。
図3、図4に実験結果を示す。
図3は、シリコン単結晶10の軸方向位置、つまりインゴット直胴部の長さとクーラ20の吸熱量Q(kW)との関係を、各インゴットのナンバー毎に示している。
図4(a)は、シリコン単結晶10の軸方向位置、つまりインゴット直胴部の長さと引上げ速度Vのベース値Vpgに対する変化量ΔV(mm/min)との関係を、NO.1、NO.2,NO.3、NO.4、NO.5の各インゴット毎に示している。
図4(b)は、シリコン単結晶10の軸方向位置、つまりインゴット直胴部の長さと引上げ速度Vのベース値Vpgに対する変化量ΔV(mm/min)との関係を、NO.6,NO.7、NO.8の各インゴット毎に示している。
ここで、引上げ速度Vのベース値Vpgとは、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができたときの引上げ速度のことであり、図4では、シリコン単結晶10の軸方向のすべての位置でのベース値Vpgを0に定めている。
図4では、ボイド欠陥(V欠陥)があったものを▼、無欠陥であったものを●、転位クラスタ(I欠陥)があったものを×で示している。
図3から、NO.1からNO.5の各インゴットの引上げ時に比べて、NO.6からNO.8の各インゴットの引上げ時の方がクーラ20の吸熱量Qが約1kW、低下していることがわかる。これら各インゴットについて欠陥評価を行なった結果が図4に示されている。ボイド欠陥(V欠陥)については赤外トモグラフ法により欠陥の有無を評価した。また転位クラスタ(I欠陥)については、セコエッチング後の光学顕微鏡観察により欠陥の有無を評価した。いずれかの欠陥がウェーハ面内に一部でも存在したら「欠陥有り」とし、いずれの欠陥も検出されなければ、「無欠陥」と判定した。
図4(a)からわかるように、引上げ速度Vのベース値Vpgに対する変化量ΔVがゼロの近傍、つまり引上げ速度Vがベース値Vpg近傍にあるときには、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができた。また無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる製造条件下でのクーラ20の吸熱量Qを参照値Qrefと定義する。
図4(b)からわかるように、クーラ20の吸熱量Qが参照値Qrefから1kW程度低下すると、引上げ速度Vがベース値Vpg近傍では、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができなかった。無欠陥のシリコン単結晶10を製造するには、引上げ速度Vをベース値Vpgから更に0.01mm/min以上低下させる必要があることがわかる。
NO.1からNO.5の各インゴットの引上げ時を示す図4(a)と、NO.6からNO.8の各インゴットの引上げ時を示す図4(b)とでは、クーラ20の吸熱量Qに約1kWの差がある。これはクーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefの5〜6%に相当する。
このようにクーラ20の吸熱量Qが参照値Qrefの5〜6%程度ばらついたときには、欠陥の出現速度が変化して、引上げ速度Vをベース値Vpgから0.01mm/min以上変化させなければ、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができない。
また、NO.1からNO.5の各インゴットの引上げ時(図4(a))においても、クーラ20の吸熱量Qは、参照値Qrefの3%ないし4%程度ばらついた。しかし、そのときには欠陥出現速度は殆ど変化せず、引上げ速度Vがベース値Vpg近傍で、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができた。
このようにクーラ20の吸熱量Qが参照値Qrefの3%ないし4%程度しかばらつかないときには、欠陥の出現速度は殆ど変化せず、引上げ速度Vをベース値Vpg近傍のままで、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる。
したがって、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる製造条件下でのクーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefと引上げ速度Vのベース値Vpgを予め設定しておき、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQが、参照値Qrefの4%未満では、引上げ速度Vをベース値Vpgから修正することはしないが、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQが、参照値Qrefの4%以上となる場合には、引上げ速度Vをベース値Vpgから0.01mm/min以上変化させるように修正して、シリコン単結晶を10を引上げればよい、ということになる。
図5は、第1実施例の制御ブロック図を示している。
同図5に示すように、この制御は、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qを計測し、吸熱量Qの計測値Qと参照値Qrefとの差Q−Qrefに応じた引上げ速度修正量Vqを求め、この引上げ速度修正量Vqによって、ベース値Vpgを修正して、修正された引上げ速度Vにて、シリコン単結晶10を引上げるというものである。
なお、水の比熱c、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qref、引上げ速度プログラムVpg、引上げ速度修正量Vqは、記憶装置に予め記憶されておかれるものとする。
すなわち、温度計測用センサ31によって入口側冷却水温Tinが計測され(処理101)、温度計測用センサ32によって出口側冷却水温Toutが計測され(処理102)、出口側冷却水温Toutから入口側冷却水温Tinを減算して、Tout−Tinが求められる(処理103)。一方、流量計33によって冷却水流量fが計測される(処理104)。
そして、水の比熱cが記憶装置から読み出され、水の比熱cと上述のごとく求められたTout−Tinと、冷却水の流量fとに基づいて、上述の(1)式(Q=(Tout−Tin)×f×c)の演算処理が行われ、クーラ20の吸熱量Q(kW)が求められる(処理105)。
クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefが記憶装置から読み出され(処理106)、上述のごとく計測されたクーラ20の現在の吸熱量Qから参照値Qrefが減算され、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)が求められる(処理107)。
つぎに、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQに応じて引上げ速度Vが修正される(処理108〜111)。
図6(a)は、引上げ速度Vのプログラム、つまりベース値Vpgをシリコン単結晶10の長さ(軸方向位置)に対応させて示している。図6(b)は、引上げ速度修正量Vqをシリコン単結晶10の長さ(軸方向位置)に対応させて示している。図6(c)は、修正された引上げ速度Vを、シリコン単結晶10の長さ(軸方向位置)に対応させて示している。
図6(b)に示すように、引上げ速度修正量Vqは、上述のクーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)がプラスである場合、つまり計測した吸熱量Qが参照値Qrefから増加した場合には、プラスとなる特性L1を有し、同変化量ΔQ(=Q−Qref)がマイナスである場合、つまり計測した吸熱量Qが参照値Qrefから低下した場合には、マイナスとなる特性L2を有している。引上げ速度修正量Vqの絶対値は、上述のクーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)の絶対値の大きさに比例して大きくなる。ただし、上述したようにクーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQが、参照値Qrefの3%以下には、引上げ速度修正量Vqはゼロとなる。同変化量ΔQが、参照値Qrefの4%以上となる場合には、引上げ速度修正量Vqは0.01mm/min以上の値であって同変化量ΔQの絶対値に比例して大きくなるように、設定されている。
クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)に応じた引上げ速度修正量Vqが読み出されるとともに(処理108)、引上げ速度Vのプログラム、つまりベース値Vpgが読み出される(処理109)。そして、両者が加算されて(処理110)、修正された引上げ速度V(=Vpg+Vq)が求められる。すなわち、上述のクーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)がプラスである場合、つまり計測した吸熱量Qが参照値Qrefから増加した場合には、ベース値Vpgに対して増加するような特性L11で引上げ速度Vが修正され、同変化量ΔQ(=Q−Qref)がマイナスである場合、つまり計測した吸熱量Qが参照値Qrefから低下した場合には、ベース値Vpgに対して低下するような特性L12で引上げ速度Vが修正される(処理111)。
引上げ機構4の引上げ軸4aの引上げ速度Vは、この修正された引上げ速度V(=Vpg+Vq)に調整されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
以上のように本実施例によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、引上げ速度Vの修正量(Vq)との関係を明らかにし、その関係に基づき引上げ速度Vを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
(第2実施例)
上述の第1実施例では、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qの変化を捉えて引上げ速度Vを修正するようにしている。しかし、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの変化を予測して、引上げ速度Vを修正するような実施も可能である。
図7は、第2実施例の制御ブロック図を示している。
同図7に示すように、この制御は、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQを予測し、この予測された変化量ΔQに応じた引上げ速度修正量Vqを求め、この引上げ速度修正量Vqによって、ベース値Vpgを修正して、修正された引上げ速度Vにて、シリコン単結晶10を引上げるというものである。なお、イベント毎のクーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQ、引上げ速度プログラム、引上げ速度修正量Vqは、記憶装置に予め記憶されておかれるものとする。
ここで、イベントとは、単結晶引上げ装置1(引上げ機)を変更したとき、異なるクーラ20に変更したとき、シリコン単結晶10を途中まで引上げたが多結晶になったため再度融液5に漬け直して再溶解してから引上げたとき、つぎのバッチに移行するとき(一定時間変化する毎)などである。これらイベントの発生は、自動的に検出され、イベントの種類とイベントが発生したことを示す信号が出力される。あるいは、イベント発生があると、オペレータは手動にて、操作盤を操作してイベントの種類とイベントが発生したことを示す信号を出力させる(処理201)。
つぎにイベントの種類に対応するクーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQ(=Q−Qref)が読み出される(処理202)。
つぎに、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する予測変化量ΔQに応じて引上げ速度Vが修正される(処理203〜205)。
第1実施例と同様に、引上げ速度Vのプログラム、つまりベース値Vpgと、引上げ速度修正量Vqとが、シリコン単結晶10の長さ(軸方向位置)に対応づけられて、記憶されている(図6(a)、(b))。
そこで、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する予測変化量ΔQ(=Q−Qref)に応じた引上げ速度修正量Vqが読み出され(処理203)、引上げ速度Vのプログラム、つまりベース値Vpgが読み出される(処理204)。そして、両者が加算されて、修正された引上げ速度V(=Vpg+Vq)が求められる。修正された引上げ速度Vは、修正引上げ速度Vのプログラムとして、シリコン単結晶10の長さ(軸方向位置)に対応づけられて、記憶装置に記憶される(図6(c))。
このためイベント発生以後は、修正引上げ速度Vのプログラムを用いて引上げ機構4の引上げ軸4aの引上げ速度Vが調整されて、シリコン単結晶10が引上げられる。すなわち、現在のシリコン単結晶10の長さ(軸方向位置)に対応する修正引上げ速度V(=Vpg+Vq)が読み出され、この修正引上げ速度Vが得られるように、引上げ機構4の引上げ軸4aの引上げ速度Vが調整されて、シリコン単結晶10が引上げられる(処理205)。
なお、本第2実施例においても、第1実施例と同様に、クーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、引上げ速度Vの修正はされず、同予測変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、引上げ速度Vがベース値Vpgから0.01mm/min以上変化するよう修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
なお、この実施例では、各処理が自動的に行なわれる場合を想定したが、プログラムの作成を含む各処理を手動にて、あるいは各処理のうち一部の処理を手動にて行う実施も可能である。
以上のように本第2実施例によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、引上げ速度Vの修正量(Vq)との関係を明らかにし、その関係に基づき、予測変化量に応じて引上げ速度Vを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
(第3実施例)
上述の第1実施例では、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qが参照値Qrefから変化した場合に引上げ速度Vを修正するようにしている。しかし、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qが変化した場合に、その変化をなくし参照値Qrefに戻すように、クーラ20の位置Pを修正してもよい。
図8は、第3施例の制御ブロック図を示している。
同図8に示すように、この制御は、クーラ20の吸熱量Qを計測し、クーラ20の吸熱量Qの計測値Qと参照値Qrefとの差ΔQに対応するクーラ20の昇降距離Pqだけクーラ20の位置Pを修正して、シリコン単結晶10を引上げるというものである。
なお、水の比熱c、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qref、クーラ位置プログラムPpg、クーラ位置修正量Pqは、記憶装置に予め記憶されておかれるものとする。
すなわち、温度計測用センサ31によって入口側冷却水温Tinが計測され(処理301)、温度計測用センサ32によって出口側冷却水温Toutが計測され(処理302)、出口側冷却水温Toutから入口側冷却水温Tinを減算して、Tout−Tinが求められる(処理303)。一方、流量計33によって冷却水流量fが計測される(処理304)。
そして、水の比熱cが記憶装置から読み出され、水の比熱cと上述のごとく求められたTout−Tinと、冷却水の流量fとに基づいて、上述の(1)式(Q=(Tout−Tin)×f×c)の演算処理が行われ、クーラ20の吸熱量Q(kW)が求められる(処理305)。
クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefが記憶装置から読み出され(処理306)、上述のごとく計測されたクーラ20の現在の吸熱量Qから参照値Qrefが減算され、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)が求められる(処理307)。
つぎに、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQに応じてクーラ20の位置Pが修正される(処理308〜311)。
クーラ位置プログラムPpgは、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる製造条件下でのクーラ20の基準位置Ppgとして予め設定されている。クーラ位置プログラム、つまりクーラ20の基準位置Ppgは、図6(a)と同様に、シリコン単結晶10の長さ(軸方向位置)に対応させて設定しておいてもよい。
図9は、クーラ20の吸熱量Qを参照値Qrefにするための、クーラ20の昇降距離Pqと、クーラ20の吸熱量Qの変化量との関係を示している。図9では、クーラ20の基準となる位置を0に定めている。
図9に示すように、クーラ20の位置Pが降下するに伴い、クーラ20の吸熱量Qは増加し、クーラ20の位置Pが上昇するに伴い、クーラ20の吸熱量Qは低下する。
そこで、図9に示す関係に基づき、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)に応じたクーラ20の昇降量(クーラ位置修正量)Pqが読み出されるとともに(処理308)、クーラ位置プログラム、つまりクーラ20の基準位置Ppgが読み出される(処理309)。そして、両者が加算されて(処理310)、修正されたクーラ位置P(=Ppg+Pq)が求められる。すなわち、上述のクーラ20の吸熱量Qの参値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)がプラスである場合、つまり計測した吸熱量Qが参照値Qrefから増加した場合には、クーラ基準位置Ppgからクーラ20が上昇するようにクーラ20の位置Pが修正され、同変化量ΔQ(=Q−Qref)がマイナスである場合、つまり計測した吸熱量Qが参照値Qrefから低下した場合には、クーラ基準位置Ppgからクーラ20が下降するようにクーラ20の位置Pが修正される(処理311)。
そして、この修正されたクーラ20の位置Pにて、シリコン単結晶10が引上げられる。
なお、本第3実施例においても、第1実施例と同様に、クーラ20の吸熱量Qの変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、クーラ20の位置Pの修正はされず、同変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、クーラ20の位置Pが修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
以上のように本第3実施例によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、クーラ位置Pの修正量(Pq)との関係を明らかにし、それら関係に基づきクーラ20の位置Pを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
(第4実施例)
上述の第3実施例では、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qの変化を捉えてクーラ20の位置Pを修正するようにしている。しかし、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの変化を予測して、クーラ20の位置Pを修正するような実施も可能である。
図10は、第2実施例の制御ブロック図を示している。
同図10に示すように、この制御は、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQを予測し、この予測された変化量ΔQに応じたクーラ位置修正量Pqを求め、このクーラ位置修正量Pqによって、クーラ20の基準位置Ppgを修正して、修正されたクーラ位置Pにて、シリコン単結晶10を引上げるというものである。なお、イベント毎のクーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQ、クーラ位置プログラム、クーラ位置修正量Pqは、記憶装置に予め記憶されておかれるものとする。
イベントの発生は、自動的に検出され、イベントの種類とイベントが発生したことを示す信号が出力される。あるいは、イベント発生があると、オペレータは手動にて、操作盤を操作してイベントの種類とイベントが発生したことを示す信号を出力させる(処理401)。
つぎにイベントの種類に対応するクーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQ(=Q−Qref)が読み出される(処理402)。
つぎに、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する予測変化量ΔQに応じてクーラ20の位置Pが修正される(処理403〜405)。
第3実施例と同様に、クーラ位置プログラム、つまりクーラ20の基準位置Ppgが設定されるとともに、クーラ位置修正量(クーラ昇降量)Pqが、クーラ20の吸熱量Qの変化量に対応づけられて、記憶されている(図9)。
そこで、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する予測変化量ΔQ(=Q−Qref)に応じたクーラ位置修正量Pqが読み出され(処理403)、クーラ位置のプログラム、つまりクーラ20の基準位置Ppgが読み出される(処理404)。そして、両者が加算されて、修正されたクーラ位置P(=Ppg+Pq)が求められる。修正されたクーラ位置Pは、修正クーラ位置Pのプログラムとして、記憶装置に記憶される。
このためイベント発生以後は、修正クーラ位置Pのプログラムを用いてクーラ20の位置Pが調整されて、シリコン単結晶10が引上げられる。すなわち、修正クーラ位置P(=Ppg+Pq)が読み出され、この修正クーラ位置Pまでクーラ20が昇降されてから、シリコン単結晶10が引上げられる(処理405)。
なお、本第4実施例においても、第1実施例と同様に、クーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、クーラ20の位置Pの修正はされず、同予測変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、クーラ20の位置Pが修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
なお、この実施例では、各処理が自動的に行なわれる場合を想定したが、プログラムの作成を含む各処理を手動にて、あるいは各処理のうち一部の処理を手動にて行う実施も可能である。
以上のように本第4実施例によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、クーラ位置修正量(Pq)との関係を明らかにし、その関係に基づき、予測変化量に応じてクーラ位置Pを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
(第5実施例)
上述の第1実施例では、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qが参照値Qrefから変化した場合に引上げ速度Vを修正するようにしている。しかし、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qが変化した場合に、その変化をなくし参照値Qrefに戻すように、熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dを修正してもよい。
図11は、第5施例の制御ブロック図を示している。
同図8に示すように、この制御は、クーラ20の吸熱量Qを計測し、クーラ20の吸熱量Qの計測値Qと参照値Qrefとの差ΔQに対応する距離Dqだけ熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dを修正して、シリコン単結晶10を引上げるというものである。
なお、水の比熱c、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qref、熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離DのプログラムDpg、距離Dの修正量Dqは、記憶装置に予め記憶されておかれるものとする。
すなわち、温度計測用センサ31によって入口側冷却水温Tinが計測され(処理501)、温度計測用センサ32によって出口側冷却水温Toutが計測され(処理502)、出口側冷却水温Toutから入口側冷却水温Tinを減算して、Tout−Tinが求められる(処理503)。一方、流量計33によって冷却水流量fが計測される(処理504)。
そして、水の比熱cが記憶装置から読み出され、水の比熱cと上述のごとく求められたTout−Tinと、冷却水の流量fとに基づいて、上述の(1)式(Q=(Tout−Tin)×f×c)の演算処理が行われ、クーラ20の吸熱量Q(kW)が求められる(処理505)。
クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefが記憶装置から読み出され(処理506)、上述のごとく計測されたクーラ20の現在の吸熱量Qから参照値Qrefが減算され、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)が求められる(処理507)。
つぎに、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQに応じて熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離D(以下、単に、適宜、距離Dと省略する)が修正される(処理508〜511)。
距離DプログラムDpgは、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる製造条件下での基準距離Dpgとして予め設定されている。距離Dプログラム、つまり基準距離Dpgは、図6(a)と同様に、シリコン単結晶10の長さ(軸方向位置)に対応させて設定しておいてもよい。
図13は、クーラ20の吸熱量Qを参照値Qrefにするための、距離修正量Dqと、クーラ20の吸熱量Qの変化量(吸熱量増加率(%))との関係を示している。図13では、距離Dの基準となる位置を0に定めている。
図13の関係は、図12に示す関係と、図4にて前述したように、クーラ20の吸熱量Qが低下すると無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる引上げ速度Vが低下するという関係に基づき、求めることができる。
すなわち、図12は、熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dの変化量と、無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる引上げ速度Vの変化量との関係を示している。同図12に示すように、距離Dが増加するほど無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる引上げ速度Vが低下する関係がある。一方、図4にて前述したように、クーラ20の吸熱量Qが低下すると無欠陥のシリコン単結晶10を製造することができる引上げ速度Vが低下するという関係がある。よって、これら両関係に基づき図13に示す対応関係が求められる。
そこで、図13に示す関係に基づき、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)に応じた距離Dの修正量Dqが読み出されるとともに(処理508)、距離Dプログラム、つまり基準距離Dpgが読み出される(処理509)。そして、両者が加算されて(処理510)、修正された距離D(=Dpg+Dq)が求められる。すなわち、上述のクーラ20の吸熱量Qの参値Qrefに対する変化量ΔQ(=Q−Qref)がプラスである場合、つまり計測した吸熱量Qが参照値Qrefから増加した場合には、基準距離Dpgから距離Dが広がるように距離Dが修正され、同変化量ΔQ(=Q−Qref)がマイナスである場合、つまり計測した吸熱量Qが参照値Qrefから低下した場合には、基準距離Dpgから距離Dが狭まるように距離Dが修正される(処理511)。
そして、この修正された距離Dにて、シリコン単結晶10が引上げられる。
なお、本第5実施例においても、第1実施例と同様に、クーラ20の吸熱量Qの変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、距離Dの修正はされず、同変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、距離Dが修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
以上のように本第5実施例によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dの修正量(Dq)との関係を明らかにし、それら関係に基づき距離Dを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
(第6実施例)
上述の第5実施例では、シリコン単結晶10の引上げ中にクーラ20の吸熱量Qの変化を捉えて熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dを修正するようにしている。しかし、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの変化を予測して、同距離Dを修正するような実施も可能である。
図14は、第6実施例の制御ブロック図を示している。
同図14に示すように、この制御は、クーラ20の吸熱量Qが変化するイベントが発生する際に、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する変化量ΔQを予測し、この予測された変化量ΔQに応じた距離修正量Dqを求め、この距離修正量Dqによって、基準距離Dpgを修正して、修正された距離Dにて、シリコン単結晶10を引上げるというものである。なお、イベント毎のクーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQ、距離Dプログラム、距離Dの修正量Dqは、記憶装置に予め記憶されておかれるものとする。
イベントの発生は、自動的に検出され、イベントの種類とイベントが発生したことを示す信号が出力される。あるいは、イベント発生があると、オペレータは手動にて、操作盤を操作してイベントの種類とイベントが発生したことを示す信号を出力させる(処理601)。
つぎにイベントの種類に対応するクーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQ(=Q−Qref)が読み出される(処理602)。
つぎに、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する予測変化量ΔQに応じて距離Dが修正される(処理603〜605)。
第5実施例と同様に、距離Dプログラム、つまり基準距離Dpgが設定されるとともに、距離修正量Dqが、クーラ20の吸熱量Qの変化量に対応づけられて、記憶されている(図13)。
そこで、クーラ20の吸熱量Qの参照値Qrefに対する予測変化量ΔQ(=Q−Qref)に応じた距離修正量Dqが読み出され(処理603)、距離Dのプログラム、つまり基準距離Dpgが読み出される(処理604)。そして、両者が加算されて、修正された距離D(=Dpg+Dq)が求められる。修正された距離Dは、修正距離Dのプログラムとして、記憶装置に記憶される。
このためイベント発生以後は、修正距離Dのプログラムを用いて距離Dが調整されて、シリコン単結晶10が引上げられる。すなわち、修正距離D(=Dpg+Dq)が読み出され、この修正距離Dになるように、石英るつぼ3の上下方向位置あるいは熱遮蔽板8の上下方向位置が調整されてから、シリコン単結晶10が引上げられる(処理605)。
なお、本第6実施例においても、第1実施例と同様に、クーラ20の吸熱量Qの予測変化量ΔQが、参照値Qの4%未満では、距離Dの修正はされず、同予測変化量ΔQが、参照値Qの4%以上である場合に、距離Dが修正されて、シリコン単結晶10が引上げられる。
なお、この実施例では、各処理が自動的に行なわれる場合を想定したが、プログラムの作成を含む各処理を手動にて、あるいは各処理のうち一部の処理を手動にて行う実施も可能である。
以上のように本第6実施例によれば、クーラ20によってシリコン単結晶10を冷却する能力が変化したときの変化量(ΔQ)と、熱遮蔽板8の下端から融液5までの距離Dの修正量(Dq)との関係を明らかにし、その関係に基づき、予測変化量に応じて距離Dを修正するようにしたので、簡単な方法で再現よく無欠陥のシリコン単結晶10を安定して製造できるようになる。
なお、実施例では、水冷型のクーラを想定して説明したが、クーラに用いる冷却媒体は任意であり、シリコン単結晶10から放熱された熱を吸熱してシリコン単結晶10を冷却することができる熱交換器であればよい。
図1は、実施形態の単結晶引上げ装置の構成を概略的に示す図である。 図2は、実施例に用いた水冷型クーラの冷却水回路の構成図である。 図3は、シリコン単結晶の軸方向位置とクーラの吸熱量との関係を、各インゴットのナンバー毎に示した図である。 図4(a)は、シリコン単結晶の軸方向位置と引上げ速度のベース値に対する変化量との関係を、NO.1、NO.2,NO.3、NO.4、NO.5の各インゴット毎に示した図で、図4(b)は、シリコン単結晶の軸方向位置と引上げ速度Vのベース値に対する変化量との関係を、NO.6,NO.7、NO.8の各インゴット毎に示した図である。 図5は、第1実施例の制御ブロック図である。 図6(a)は、引上げ速度Vのプログラム、つまりベース値をシリコン単結晶の長さ(軸方向位置)に対応させて示した図で、図6(b)は、引上げ速度修正量をシリコン単結晶の長さ(軸方向位置)に対応させて示した図で、図6(c)は、修正された引上げ速度を、シリコン単結晶の長さ(軸方向位置)に対応させて示した図である。 図7は、第2実施例の制御ブロック図である。 図8は、第3実施例の制御ブロック図である。 図9は、クーラの降下距離とクーラの吸熱量の変化量との対応関係を示した図である。 図10は、第4実施例の制御ブロック図である。 図11は、第5実施例の制御ブロック図である。 図12は、熱遮蔽板の下端から融液までの距離の変化量と、無欠陥のシリコン単結晶を製造することができる引上げ速度の変化量との関係を示した図である。 図13は、クーラの吸熱量を参照値にするための、距離修正量と、クーラの吸熱量の変化量(吸熱量増加率(%))との関係を示した図である。 図14は、第6実施例の制御ブロック図である。
符号の説明
1 シリコン単結晶製造装置、 2 CZ炉、10 シリコン単結晶、20 クーラ

Claims (13)

  1. チャンバ内に、融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
    前記クーラは、前記チャンバとは、独立した冷却水回路によって冷却されるものであり、
    無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値と引上げ速度のベース値を予め設定しておくとともに、
    無欠陥の半導体単結晶を製造するための関係であって、前記クーラによって半導体単結晶を冷却する能力が変化したときのクーラの吸熱量の参照値に対する変化量と、引き上げ速度のベース値に加算又は減算すべき引き上げ速度の修正量との関係を予め設定しておき、
    前記冷却水回路を流れる冷却水の温度に基づいて、クーラの吸熱量を計測し、
    クーラの吸熱量の計測値と参照値との差が、参照値の4%以上になった場合に、
    当該クーラの吸熱量の計測値と参照値との差を前記参照値に対する変化量とみなして、当該参照値に対する変化量に対応する引上げ速度の修正量を、前記関係に基づき求め、
    この求められた引上げ速度の修正量を現在の引上げ速度を加算又は減算して現在の引き上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする半導体単結晶の製造方法。
  2. クーラの吸熱量の計測値と参照値との差が、参照値の4%以上である場合に、0.01mm/min以上の変化量だけ引上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする請求項1記載の半導体単結晶の製造方法。
  3. チャンバ内に、融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
    前記クーラは、前記チャンバとは、独立した冷却水回路によって冷却されるものであり、
    無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値と引上げ速度のベース値を予め設定しておくとともに、
    無欠陥の半導体単結晶を製造するための関係であって、前記クーラによって半導体単結晶を冷却する能力が変化したときのクーラの吸熱量の参照値に対する変化量と、引き上げ速度のベース値に加算又は減算すべき引き上げ速度の修正量との関係を予め設定しておき、
    クーラの吸熱量が変化するイベントが発生する際に、クーラの吸熱量の参照値に対する変化量を予測し、
    この予測されたクーラの吸熱量の参照値に対する変化量に対応する引上げ速度の修正量を、前記関係に基づき求め、
    この求められた引上げ速度の修正量を現在の引上げ速度を加算又は減算して現在の引き上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること

    を特徴とする半導体単結晶の製造方法。
  4. クーラの吸熱量の予測変化量が、参照値の4%以上である場合に、引上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする請求項3記載の半導体単結晶の製造方法。
  5. クーラの吸熱量の予測変化量が、参照値の4%以上である場合に、0.01mm/min以上の変化量だけ引上げ速度を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする請求項3記載の半導体単結晶の製造方法。
  6. 融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを昇降自在に配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
    無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値とクーラの基準位置を予め設定しておくとともに、
    クーラの吸熱量を参照値にするための、クーラの昇降距離と、クーラの吸熱量の変化量との関係を予め設定しておき、
    クーラの吸熱量を計測し、
    クーラの吸熱量の計測値と参照値との差に対応するクーラの昇降距離を、前記関係に基づき求め、
    この求められた昇降距離だけクーラの位置を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする半導体単結晶の製造方法。
  7. クーラの吸熱量の計測値と参照値との差が、参照値の4%以上である場合に、クーラの位置を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする請求項6記載の半導体単結晶の製造方法。
  8. 融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを昇降自在に配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
    無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値とクーラの基準位置を予め設定しておくとともに、
    クーラの吸熱量を参照値にするための、クーラの昇降距離と、クーラの吸熱量の変化量との関係を予め設定しておき、
    クーラの吸熱量が変化するイベントが発生する際に、クーラの吸熱量の参照値に対する変化量を予測し、
    この予測された変化量に対応するクーラの昇降距離を、前記関係に基づき求め、
    この求められた昇降距離だけクーラの位置を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする半導体単結晶の製造方法。
  9. クーラの吸熱量の予測変化量が、参照値の4%以上である場合に、クーラの位置を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする請求項8記載の半導体単結晶の製造方法。
  10. 融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを配置するとともに熱遮蔽板を配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
    無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値と熱遮蔽板下端から融液までの基準距離を予め設定しておくとともに、
    クーラの吸熱量を参照値にするための、熱遮蔽板下端から融液までの距離修正量と、クーラの吸熱量の変化量との関係を予め設定しておき、
    クーラの吸熱量を計測し、
    クーラの吸熱量の計測値と参照値との差に対応する熱遮蔽板下端から融液までの距離修正量を、前記関係に基づき求め、
    この求められた距離修正量だけ熱遮蔽板下端から融液までの距離を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする半導体単結晶の製造方法。
  11. クーラの吸熱量の計測値と参照値との差が、参照値の4%以上である場合に、熱遮蔽板下端から融液までの距離を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする請求項10記載の半導体単結晶の製造方法。
  12. 融液から引上げられる半導体単結晶の周囲にクーラを配置するとともに熱遮蔽板を配置して、クーラによって半導体単結晶を冷却しつつ半導体単結晶を引上げ成長させて半導体単結晶を製造する半導体単結晶の製造方法において、
    無欠陥の半導体単結晶を製造することができる製造条件下でのクーラの吸熱量の参照値と熱遮蔽板下端から融液までの基準距離を予め設定しておくとともに、
    クーラの吸熱量を参照値にするための、熱遮蔽板下端から融液までの距離修正量と、クーラの吸熱量の変化量との関係を予め設定しておき、
    クーラの吸熱量が変化するイベントが発生する際に、クーラの吸熱量の参照値に対する変化量を予測し、
    この予測された変化量に対応する熱遮蔽板下端から融液までの距離修正量を、前記関係に基づき求め、
    この求められた距離修正量だけ熱遮蔽板下端から融液までの距離を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする半導体単結晶の製造方法。
  13. クーラの吸熱量の予測変化量が、参照値の4%以上である場合に、熱遮蔽板下端から融液までの距離を修正して、半導体単結晶を引上げること
    を特徴とする請求項12記載の半導体単結晶の製造方法。
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