JP5180944B2 - 釣糸ガイドと竿体装着筒 - Google Patents
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Description
この際、フレーム強度が要求されるガイドの場合は、導糸環部と筒装着環部が形成されたガイド枠2枚を一対とし、竿体装着筒の前後に嵌合した釣糸ガイドが典型的なものとなっている。(特許文献1)
しかし、このガイドはガイド枠が2枚必要になる事から、1枚で同様の効果を得る事を目的とし、ガイド枠には導糸環部と筒装着環部と差込み片が形成されており、筒装着環部を竿体装着筒に外嵌すると共に、差込み片を竿体装着筒上に形成された差込み穴に差込むことにより、ガイド枠を竿体装着筒に組付けて一体にしたガイドが提案されている。(特許文献2)
また、差込み片は筒装着環部または導糸環部のいずれかの内縁から内方に突出するようにいずれかの環部内を切り欠いて形成している。そのため、差込み片が形成された方の環部は一部が欠損することになり、竿体やリングの保持強度は十分ではなかった。
また、本発明は、差込み片を導糸環部と筒装着環部との間の連結部の内部を切り欠いて形成したガイド枠を備えた釣り糸ガイドと、その釣糸ガイドを構成する特徴的な形状の竿体装着筒を提供することを目的とする。
また、本発明のガイド枠の差込み片は連結部内を切り欠いて形成でき、導糸環部や筒装着環部の内縁はその全周にわたって万遍無くリングや竿体を保持できる。
先ず、釣糸ガイド1の概略的な全体構造を、図1と図2に従って説明する。
釣糸ガイド1は筒状装着方式のものであり、リングRと、リングRが内嵌されるガイド枠3と、ガイド枠3を取り付けた竿体装着筒19とからなり、これらが組み合わされて一体となっている。
ガイド枠3は、1枚の金属製平板材をプレス加工により所定のフレーム形状に打ち抜いたものを展開状態としており、これをさらに曲げ加工により図2に示す所定の立体形状に成形する。
ガイド枠3は、相対的に大きい導糸環部5と相対的に小さい筒装着環部7とが連結部9を介して連結されている。連結部9の左右両側縁は導糸環部5の左右両側から滑らかに延び出ている。その左右両側縁は左右両側の外方に向かって若干膨出した状態で湾曲しながら、筒装着環部7に向かって徐々に幅狭になっている。そして、筒装着環部7とは上部側で連結している。筒装着環部7は絞り加工されて短筒状になっており、その軸方向途中で段差が付けられて、延び出た先端側が相対的に小径部になっている。
差込み片13は組付けの際には、図2に示すように、その先端寄りで「く」の字状に折曲され、更にその先端側で逆「く」の字状に折曲されており、「く」の字状折曲部分15と、逆「く」の字状折曲部分17が形成される。
符号21は筒本体を示し、この筒本体21が竿体(図示省略)に外嵌装着されるようになっている。筒本体21の内部空間は軸方向xに対して直状になっており、内径が同じになっている。一方、筒本体21の外周面には一端側(図4では右上方向側)に浅い嵌合凹部23がその全周にわたって環状に形成されている。筒本体21の外周面において、嵌合凹部23を画定する他端側(図4では左下方向側)の縁が一端側の縁より外方に突出しているが、その一端側の縁より先の一端側外周面がほぼ同径になっているのに対して、その他端側の縁より先の他端側外周面は、後述の例外部を除いて他端に向かって徐々に縮径している。したがって、その部分の筒本体21の肉厚は他端に向かって徐々に薄くなっている。そして、一端と他端の両端で筒本体21の肉厚はほぼ同じになっている。
先ず、図2の打ち抜いただけのガイド枠3の導糸環部5にリングRを嵌合装着すると共に、ガイド枠3を折曲させて、支脚11、11と筒装着環部7を導糸環部5に対して有る程度引き起こしておく。また、差込み片13に「く」の字状折曲部分15と、逆「く」の字状折曲部分17を形成しておく。
次に、図5(1)の矢印に示すように、差込み片13の先端部を係合穴部31の差込み口29から内部空間27内に力を込めて差込み、すなわち押し込んで抱え込み用凸部33に、逆「く」の字状折曲部分17を沿わせる。これで、差込み片13の先端部を係合穴部31内に抱え込み用凸部33に沿って折曲状態で差込んだことになる。
続いて、図5(3)の矢印に示すように、一端側に更に引き起こされた筒装着環部7を竿体装着筒19の筒本体21の外周面にその一端側から嵌め込んで嵌合凹部23に嵌合させる。
これにより、図5(4)に示すように、組付けが完了する。
したがって、差込み片13はガタつかず、抜け止めも阻止される。
第1の実施の形態に係る釣糸ガイド1と同じ構成部分は同じ符号を付して説明を省略する。
この実施の形態における釣糸ガイド41は図7に示すように組み合わされており、図8に示すように、ガイド枠43は差込み片13の先端部が逆「く」の字状に折曲されて、逆「く」の字状折曲部分45が形成されている。また、図9に示すように、竿体装着筒47はフード25を切欠いて差込み口49が形成され、差込み口49は径方向yの外方を向いて、係合穴部51が構成されている。そして、抱え込み用凸部53は差込み口49の縁のうち軸方向xの他端側に形成されており、差込み口49内に突出している。
係合穴部51の差込み口49から差込み片13の先端部を内部空間27内に押し込んで抱え込み用凸部53に、逆「く」の字状折曲部分45を沿わせる。その後、導糸環部5を一端側に引き起こして、竿体装着筒47の筒本体21の外周面にその一端側から嵌め込んで嵌合凹部23に嵌合させる。これにより、組付けが完了する。
組付け後は、図7に示すように、差込み片13の先端部は抱え込み用凸部53を抱き込んだ状態で掛止される。したがって、差込み片13はガタつかず、抜け止めも阻止される。
例えば、導糸環部の強度等が良ければ、必ずしもリングRを嵌合させる必要はない。
いずれにしても、特許請求されている形状等を除いては、従来からあるまたは将来案出される形状や製造を任意に組み合わせることができる。
3‥‥ガイド枠 5‥‥導糸環部
7‥‥筒装着環部 9‥‥連結部
11、11‥‥支脚 13‥‥差込み片
15‥‥「く」の字状折曲部分 17‥‥逆「く」の字状折曲部分
19‥‥竿体装着筒 21‥‥筒本体
23‥‥嵌合凹部 25‥‥フード
27‥‥内部空間 29‥‥差込み口
31‥‥係合穴部 33‥‥抱え込み用凸部
41‥‥釣糸ガイド(第2の実施の形態)
43‥‥ガイド枠 45‥‥逆「く」の字状折曲部分
47‥‥竿体装着筒 49‥‥差込み口
51‥‥係合穴部 53‥‥抱え込み用凸部
R‥‥リング x‥‥軸方向 y‥‥径方向
Claims (5)
- 導糸環部と筒装着環部と差込み片を有するガイド枠と、竿体装着筒とからなり、前記筒装着環部を前記竿体装着筒に一端側で外嵌させると共に、前記差込み片の先端部を前記竿体装着筒に形成された係合穴部に差込んで一体とする釣糸ガイドにおいて、
前記係合穴部は、差込み口が軸方向他端側乃至径方向外方を向き、且つ前記差込み口の径方向内方乃至軸方向他端側の縁には抱え込み用凸部が形成されており、
前記差込み片の先端部を、前記差込み口から前記係合穴部内に前記抱え込み用凸部に沿って折曲状態で差込み、且つ前記係合穴部から出た部分を折曲して一端側に引き起こし、その先の前記筒装着環部を前記竿体装着筒に外嵌させることで、前記差込み片に前記抱え込み用凸部を抱き込ませて掛止させたことを特徴とする釣糸ガイド。 - 請求項1に記載した釣糸ガイドにおいて、
係合穴部は、差込み口が軸方向他端側を向き、且つ前記差込み口の径方向内方側に抱え込み用凸部が形成されていることを特徴とする釣糸ガイド。 - 請求項1に記載した釣糸ガイドにおいて、
係合穴部は、差込み口が径方向外方を向き、且つ前記差込み口の軸方向他端側に抱え込み用凸部が形成されていることを特徴とする釣糸ガイド。 - 請求項1から3のいずれかに記載した釣糸ガイドにおいて、
ガイド枠の差込み片は導糸環部と筒装着環部との間の連結部の内部を切り欠いて形成されたものであることを特徴とする釣糸ガイド。 - 請求項1から4のいずれかに記載した釣糸ガイドを構成する竿体装着筒。
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