JP5179948B2 - 植付作業装置 - Google Patents

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Description

本発明は田植機の走行機体の後方に着脱可能に連結される植付作業装置に関する。
走行機体の後方に着脱可能に連結される植付フレームと、前記植付フレームに機体幅方向に沿って往復動可能に支持された苗載台と、前記苗載台に載置された苗を縦送りするための縦送りベルト機構と、前記苗載台に載置された苗の植付作業を行う植付ユニットと、前記苗載台の往復動速度を変速させる横送り変速機構と、前記走行機体のPTO軸に作動連結される植付入力軸と、前記植付入力軸を支持するとともに前記横送り変速機構を収容する植付駆動ケースと、前記苗載台を往復動させるための回転動力を出力する横送り軸と、前記縦送りベルト機構を駆動するための回転動力を出力する縦送り軸と、前記植付ユニットを駆動するための回転動力を出力する植付駆動軸とを備えた植付作業装置が従来から公知である。
前記植付入力軸から入力された走行機体からの回転動力は、前記植付駆動ケース内の伝動機構によって前記縦送り軸、横送り軸及び前記植付駆動軸に出力される。このとき、前記植付駆動軸には定速回転動力を出力する一方、前記横送り軸には、前記横送り変速機構を介して、所望の速度に変速出力する。
このため、従来、前記横送り軸、縦送り軸及び植付駆動軸は、互いに平行且つ別軸な構造を有していた(例えば、特許文献1参照)。
従って、複数軸を有する構造上、植付入力軸から苗載台及び縦送りベルト機構へ回転動力を伝達する伝動経路、並びに、植付入力軸から植付ユニットへ回転動力を伝達する伝動経路が必要となり、伝動経路が複雑化するとともに、植付駆動ケース内の伝動ギヤやベアリング等が各軸毎に必要となることから部品点数が多くなるため、植付駆動ケースが大型化、高コスト化する問題があった。
これに対し、縦送り軸及び横送り軸を同軸に配置した構成も公知となっている(例えば、特許文献2及び3参照)。
前記特許文献2及び3に記載の構成によれば、機体幅方向中央部に設けられた植付入力軸の回転駆動力を植付入力軸からベベルギヤ対を介して植付駆動ギヤに出力し、さらに、機体幅方向一端部に設けられた横送り変速機構を介して横送り軸及びこれと同軸の縦送り軸に出力する構成を有している。
このような構成とすることにより、前記横送り軸及び前記縦送り軸が共通の軸となるため、軸本数を少なくすることができる。
しかしながら、前記特許文献2及び3に記載の構成においては、前記植付入力軸から前記横送り軸及び縦送り軸までの伝動経路が煩雑となる問題があった。
即ち、前記植付入力軸から前記植付駆動軸への伝動機構(ベベルギヤ対)と前記植付駆動軸から前記横送り軸及び縦送り軸への伝動機構(横送り変速機構)とが分離しているため、伝動ケースの部品点数の増加及び重量増が問題となり、植付作業装置全体の大型化を招く問題があった。
特開2004−194575号公報 特開2002−272219号公報 特開2002−262626号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、走行機体の後方に着脱可能に連結される植付作業装置であって、植付入力軸から苗載台及び縦送りベルト機構へ回転動力を伝達する伝動経路、並びに、植付入力軸から植付ユニットへ回転動力を伝達する伝動経路の簡略化を図ることができ、植付作業装置全体の小型化及び低コスト化を実現することができる植付作業装置の提供を、一の目的とする。
本発明に係る植付作業装置は、走行機体の後方に着脱可能に連結される植付フレームと、前記植付フレームに機体幅方向に沿って往復動可能に支持された苗載台と、前記苗載台に載置された苗を縦送りするための縦送りベルト機構と、前記苗載台に載置された苗の植付作業を行う植付ユニットと、前記苗載台の往復動速度を変速させる横送り変速機構と、前記走行機体のPTO軸に作動連結される植付入力軸と、前記植付入力軸を支持するとともに前記横送り変速機構を収容する植付駆動ケースとを備え、前記植付駆動ケースは、前記植付入力軸が機体前後方向に沿うように前記植付フレームに支持され、前記植付駆動ケースには、前記植付入力軸に作動連結された状態で機体幅方向に沿った駆動軸と、前記駆動軸に平行に配置された第1及び第2出力軸とが支持されており、前記駆動軸には、前記横送り変速機構における複数の駆動側ギヤが相対回転自在に支持され且つ植付駆動側ギヤが相対回転不能に支持されており、前記第1出力軸には、前記横送り変速機構における複数の従動側ギヤが前記複数の駆動側ギヤにそれぞれ噛合された状態で相対回転不能に支持されており、前記第2出力軸には、前記植付駆動側ギヤに作動連結された植付従動側回転体が相対回転不能に支持されており、前記第1出力軸のうち前記植付駆動ケースから機体幅方向一方側外方及び他方側外方へ延びる部分が、それぞれ、前記苗載台を往復動させるための回転動力を出力する横送り軸及び前記縦送りベルト機構を駆動するための回転動力を出力する縦送り軸として作用し、前記第2出力軸が、前記植付ユニットを駆動するための回転動力を出力する植付駆動軸として作用し、前記植付駆動側ギヤから前記植付従動側回転体へは前記第1出力軸をカウンタ軸とした状態で動力伝達されていることを特徴とするものである。
上記構成の植付作業装置によれば、植付駆動ケースに支持された植付入力軸を介して伝達された走行機体のPTO軸の回転駆動力が、植付駆動軸に作動連結された状態で機体幅方向に沿った駆動軸に伝達される。前記駆動軸は、前記植付駆動ケースに支持されており、同じく植付駆動ケースに支持された第1及び第2出力軸に回転動力を伝達する。
ここで、駆動軸には横送り変速機構における複数の駆動側ギヤが相対回転自在に支持されているとともに、第1出力軸には横送り変速機構における複数の従動側ギヤが相対回転不能に支持されており、前記複数の駆動側ギヤと前記複数の従動側ギヤとが噛合した状態で何れか1つの駆動側ギヤを駆動軸に相対回転不能に選択支持することにより駆動軸の回転動力が変速されて第1出力軸に伝達される。そして、第1出力軸のうち前記植付駆動ケースから機体幅方向一方側外方及び他方側外方へ延びる部分が、それぞれ、前記苗載台を往復動させるための回転動力を出力する横送り軸及び前記縦送りベルト機構を駆動するための回転動力を出力する縦送り軸として作用する。
また、駆動軸には植付駆動側ギヤが相対回転不能に支持されているとともに、第2出力軸には植付従動側回転体が相対回転不能に支持されており、前記植付駆動側ギヤと植付従動側回転体とが前記第1出力軸をカウンタ軸とした状態で作動連結されることにより、駆動軸の回転動力が第2出力軸に伝達される。そして、第2出力軸が植付ユニットを駆動するための回転動力を出力する植付駆動軸として作用する。
このように、走行機体のPTO軸から回転動力を入力する植付入力軸を支持する植付駆動ケースに、前記植付入力軸に作動連結された状態で機体幅方向に沿うように駆動軸を支持させ且つ前記駆動軸に作動連結された状態で機体幅方向に沿うように第1及び第2出力軸を支持させるとともに、前記駆動軸及び前記第1出力軸に横送り変速機構を支持させ、前記第1出力軸のうち植付駆動ケースから機体幅方向一方側外方及び他方側外方へ延在する部分をそれぞれ横送り軸及び縦送り軸として用い、且つ、前記第2出力軸を植付駆動軸として用いているので、植付入力軸から苗載台及び縦送りベルト機構へ回転動力を伝達する伝動経路、並びに、植付入力軸から植付ユニットへ回転動力を伝達する伝動経路の簡略化を図ることができる。従って、植付作業装置全体の小型化及び低コスト化を実現できる。
さらに、第1出力軸の機体幅方向一方側及び他方側をそれぞれ横送り軸及び縦送り軸として用いているため、横送り軸及び縦送り軸が平行配置されている従来構成に比して、伝動ギヤ及びベアリング等の部品点数を削減でき、従って、植付駆動ケースの小型化及び低コスト化を図ることができる。
さらに、前記1出力軸が前記駆動軸から前記第2出力軸への動力伝達経路に介挿されるカウンター軸として兼用されているので、部品点数の削減による低コスト化及び植付駆動ケースの小型化を図ることができる。
又、本発明は、走行機体の後方に着脱可能に連結される植付フレームと、前記植付フレームに機体幅方向に沿って往復動可能に支持された苗載台と、前記苗載台に載置された苗を縦送りするための縦送りベルト機構と、前記苗載台に載置された苗の植付作業を行う植付ユニットと、前記苗載台の往復動速度を変速させる横送り変速機構と、前記走行機体のPTO軸に作動連結される植付入力軸と、前記植付入力軸を支持するとともに前記横送り変速機構を収容する植付駆動ケースとを備え、前記植付駆動ケースは、前記植付入力軸が機体前後方向に沿うように前記植付フレームに支持され、前記植付駆動ケースには、前記植付入力軸に作動連結された状態で機体幅方向に沿った駆動軸と、前記駆動軸に平行に配置された第1及び第2出力軸とが支持されており、前記駆動軸には、前記横送り変速機構における複数の駆動側ギヤが相対回転自在に支持され且つ植付駆動側ギヤが相対回転不能に支持されており、前記第1出力軸には、前記横送り変速機構における複数の従動側ギヤが前記複数の駆動側ギヤにそれぞれ噛合された状態で相対回転不能に支持されており、前記第2出力軸には、前記植付駆動側ギヤに作動連結された植付従動側回転体が相対回転不能に支持されており、前記第1出力軸のうち前記植付駆動ケースから機体幅方向一方側外方及び他方側外方へ延びる部分が、それぞれ、前記苗載台を往復動させるための回転動力を出力する横送り軸及び前記縦送りベルト機構を駆動するための回転動力を出力する縦送り軸として作用し、前記第1出力軸には、前記植付側駆動ギヤに噛合された植付カウンタギヤを含む植付カウンタ回転体が相対回転自在に支持されており、前記植付従動側回転体無端状伝動部材を介して前記植付カウンタ回転体に連結されることで、前記第2出力軸が前記植付ユニットを駆動するための回転動力を出力する植付駆動軸として作用する植付作業装置を提供する。
前記植付作業装置においても、前記植付入力軸から前記苗載台及び前記縦送りベルト機構へ回転動力を伝達する伝動経路、並びに、前記植付入力軸から前記植付ユニットへ回転動力を伝達する伝動経路の簡略化を図ることができる。従って、植付作業装置全体の小型化及び低コスト化を実現できる。
さらに、前記第1出力軸の機体幅方向一方側及び他方側をそれぞれ横送り軸及び縦送り軸として用いているため、横送り軸及び縦送り軸が平行配置されている従来構成に比して、伝動ギヤ及びベアリング等の部品点数を削減でき、従って、植付駆動ケースの小型化及び低コスト化を図ることができる。
また前記第1出力軸を前記駆動軸から前記第2出力軸への動力伝達経路に介挿されるカウンター軸として兼用することで、部品点数の削減による低コスト化及び植付駆動ケースの小型化を図ることができる。
好ましくは、前記第1出力軸は、同軸上において軸線回り相対回転不能に連結された第1軸及び第2軸を有し、前記第1軸及び第2軸が前記横送り軸及び前記縦送り軸を形成している。
この場合、横送り軸を形成する第1軸と縦送り軸を形成する第2軸がそれぞれ互いに軸線回り相対回転不能に連結される。
従って、横送り軸及び縦送り軸を別途形成した後に連結することにより、製造コストの高騰を防止することができる。
本発明に係る植付作業装置によれば、走行機体のPTO軸から回転動力を入力する植付入力軸を支持する植付駆動ケースに、前記植付入力軸に作動連結された状態で機体幅方向に沿うように駆動軸を支持させ且つ前記駆動軸に作動連結された状態で機体幅方向に沿うように第1及び第2出力軸を支持させるとともに、前記駆動軸及び前記第1出力軸に横送り変速機構を支持させ、前記第1出力軸のうち植付駆動ケースから機体幅方向一方側外方及び他方側外方へ延在する部分をそれぞれ横送り軸及び縦送り軸として用い、且つ、前記第2出力軸を植付駆動軸として用いているので、植付入力軸から苗載台及び縦送りベルト機構へ回転動力を伝達する伝動経路、並びに、植付入力軸から植付ユニットへ回転動力を伝達する伝動経路の簡略化を図ることができる。従って、植付作業装置全体の小型化及び低コスト化を実現できる。
さらに、第1出力軸の機体幅方向一方側及び他方側をそれぞれ横送り軸及び縦送り軸として用いているため、横送り軸及び縦送り軸が平行配置されている従来構成に比して、伝動ギヤ及びベアリング等の部品点数を削減でき、従って、植付駆動ケースの小型化及び低コスト化を図ることができる。
さらに、前記1出力軸が前記駆動軸から前記第2出力軸への動力伝達経路に介挿されるカウンター軸として兼用されているので、部品点数の削減による低コスト化及び植付駆動ケースの小型化を図ることができる。
以下、本発明に係る実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態における田植機Aの全体構成について説明する。
図1及び図2に、本実施形態に係る植付作業装置が適用される田植機の側面図及び平面図を示す。
本実施形態の田植機Aは、走行機体1と、該走行機体の後部に付設される植付作業装置15とを備えている。
前記走行機体1は、図1及び図2に示すように、車体フレーム3と、該車体フレーム3の前部に載置される駆動源2と、該駆動源2に作動連結された状態で該駆動源2の後方に配設されるミッションケース(図示せず)と、該ミッションケースの車輌幅方向両側に配設された一対のフロントアクスルケース5と、該一対のフロントアクスルケース5にそれぞれ支持された一対の水田走行用前輪6と、前記ミッションケースの後部に連結フレーム53を介して連結されるリヤアクスルケース7と、該リヤアクスルケース7の車輌幅方向両側に支持された一対の水田走行用後輪8とを備えている。
さらに、前記走行機体1は、前記駆動源2を覆うボンネット9と、前記ミッションケースを覆う車体カバー11と、該車体カバー11の上方に位置するようにシートフレーム12を介して車体フレーム3に支持された運転席13と、該運転席13の前方で且つ前記ボンネット9の後部に配設された操向ハンドル14とを備えている。
なお、図1及び図2中の符号10及び36は、仕様に応じて前記走行機体1に着脱可能に付設される予備苗載台及び施肥装置である。
図示の形態においては、前記予備苗載台10は、前記ボンネット9の車輌幅方向両側に、設けられている。
前記施肥装置36は、肥料ホッパ37と、該肥料ホッパ37内の肥料を圧送する送風機38とを有している。
本実施形態において、前記施肥装置36は、植機Aの植付条数に応じた複数の前記施肥ユニット360を備えており、各施肥ユニット360から繰り出される肥料を単一の前記施肥送風機38によって圧送し得るように構成されている。
図3及び図4に、本実施形態の植付作業装置の前方斜視図及び部分右側面図を示す。
前記植付作業装置15は、図1〜図4に示すように、植付フレーム20と、該植付フレーム20に下部レール18及び上部レール19を介して車輌幅方向往復動可能に支持された苗載台16と、該苗載台16に載置された苗マットを下方へ搬送(縦送り)させ得るように該苗載台に装着された縦送りベルトを有する縦送りベルト機構と、前記苗載台16に載置された苗の植付作業を行う植付ユニット210とを備えている。前記植付ユニット210は、前記植付フレーム20に回転可能に支持されたロータリケース21と、該ロータリケース21に支持された爪ケース22であって、植付爪17を有する爪ケース22とを備えている。
本実施形態において、前記植付作業装置15は、1条分の苗マットを載置可能な1条用苗載台16が車輌幅方向に8台並設された8条用とされている。
そして、前記ロータリケース21は、隣接する一対の苗載台16毎に左右一対設けられており、各ロータリケース21の車輌幅方向両側に前記爪ケース22が一対(2台ずつ計4台)設けられている。
即ち、本実施形態においては、前記植付作業装置15は、ロータリケース21を4対有し、且つ、前記爪ケース22を16台有している。
また、前記施肥装置36は、前記施肥ユニット360を8台備えている。そして、前記施肥ユニット360は、それぞれに作動連結された操作ワイヤ(図示せず)を介して各条毎に施肥の実施/停止を選択操作可能に構成されている。
図5及び図6に、本実施形態の植付フレームの上面図及び斜視図を示す。
前記植付フレーム20は、図2〜図6に示すように、前記走行機体1に設けられたPTO軸1a(後述する図9参照)に着脱可能に連結される植付入力軸75と、前記植付入力軸75を支持する植付駆動ケース61と、前記植付駆動ケース61を支持した状態で機体幅方向に延びる植付横フレーム63と、前記植付入力軸75に作動連結された状態で機体幅方向に沿うように前記植付駆動ケース61に支持された植付駆動軸78と、機体前後方向に延びるように前端部が前記植付横フレーム63に連結され且つ後端部に植付ユニット210が連結される縦フレーム62と、前記植付駆動軸78に作動連結された状態で前記縦フレーム62に内挿された植付爪駆動軸92と、前記植付爪駆動軸92に作動連結された状態で機体幅方向に沿うように前記縦フレーム62に支持された回転軸83と、前記回転軸83によって回転駆動されるロータリケース21と、前記植付横フレーム63の機体幅方向一方側及び他方側に立設された左右一対のサイドフレーム65と、前記左右一対のサイドフレーム65の上部間を連結するように車輌幅方向に延びるローリングフレーム66とを備えている。
本実施形態においては、図1及び図3に示すように、左右一対のサイドフレーム65に、それぞれ、次回植付作業を行う隣の圃場に目安線を引くための一対の線引きマーカ(図示の例では風車マーカ)651を備えており、前記一対の線引きマーカ651のそれぞれに作動連結された操作ワイヤ(図示せず)を介して運転席13からの人為操作により展開状態(線引き状態)及び格納状態が切替可能となっている。
前記植付駆動ケース61は、前記植付入力軸75が機体前後方向に沿うように前記植付横フレーム63に支持され、前記植付駆動ケース61には、前記植付入力軸75に作動連結された状態で機体幅方向に沿った駆動軸100と、前記駆動軸100に平行に配置された第1出力軸101及び第2出力軸102とが支持されている。
そして、前記第1出力軸101のうち前記植付駆動ケース61から機体幅方向一方側(右側)外方及び他方側(左側)外方へ延びる部分が、それぞれ、前記苗載台16を往復動させるための回転動力を出力する横送り軸87及び前記縦送りベルト機構を駆動するための回転動力を出力する縦送り軸88として作用し、前記第2出力軸102が、前記植付ユニット210を駆動するための回転動力を出力する植付駆動軸78として作用する。
上記構成において、前記植付駆動ケース61に支持された植付入力軸75を介して伝達された走行機体1のPTO軸1aの回転駆動力は、植付駆動ケース61を支持した状態で機体幅方向に延びる植付横フレーム63に支持された植付駆動軸78に伝達され、さらに、機体前後方向に沿うように植付横フレーム63に支持された縦フレーム62に内挿された植付爪駆動軸92を介して機体幅方向に沿うように前記縦フレーム62に支持された回転軸83を回転させることにより、植付爪17が設けられるロータリケース21が回転駆動される。
本実施形態の植付フレーム20は、図1及び図3に示すように、前記植付横フレーム78の機体幅方向中央に立設されるヒッチフレーム23と、該ヒッチフレーム23に連結されるトップリンク24及びロアーリンク25を含む昇降リンク機構26とを介して、前記走行機体1に昇降自在に連結されている。
そして、前記走行機体1には、前記ロアーリンク25に連結される昇降シリンダ27(図1参照)が設けられており、該昇降シリンダ27によって前記植付フレーム20が昇降されるようになっている。
さらに、該植付フレーム20は、前記走行機体1に対して車輌幅方向揺動自在とされており、これにより、該走行機体1が左右方向に傾斜しても前記植付作業装置15は水平状態に保持され得るようになっている。
詳しくは、図3及び図5に示すように、前記植付フレーム20は、前記植付駆動ケース61に連結される支点部材69であって、前記ヒッチフレーム23に車輌前後方向に沿うように設けられたローリング支点軸68回り揺動自在に支持される支点部材69と、下端部が前記支点部材69に連結され且つ上端部が左右の固定ブラケット70を介して前記ローリングフレーム66に連結される一対の左右フレーム71とを備えている。
そして、前記ヒッチフレーム23と前記左右固定ブラケット70の一方との間には油圧ローリングシリンダ73が介設されており、該油圧ローリングシリンダ73を進退制御させることにより、前記植付作業装置15を前記ローリング支点軸68回りに揺動させ得るようになっている。
なお、図中64は、前記植付横フレームの左右最外端部に折り畳み自在に設けられたサイドバンパである。
又、図中72は、前記左右固定ブラケット70と前記左右サイドフレーム65の下端部との間をそれぞれ連結する斜め補強部材である。
さらに、図中33,34,35は、それぞれ、中央2条均平用センターフロート、左右2条均平用サイドフロート及び左右最外端の1条均平用補助フロートである。
本実施形態において、前記植付横フレーム63は、図4及び図6に示すように、垂直壁631と、前記垂直壁631の上端部から前方及び後方へ延びる上壁632と、前記垂直壁631の下端部から前方及び後方へ延びる下壁633と、前記上壁632及び前記下壁633の前端部を連結する連結壁634とを一体的に有し、後方側が開口630とされている。より詳しくは、前記植付横フレーム63は、前記垂直壁631と前記垂直壁631から後方へ延びる後側上壁632b及び後側下壁633bとを一体的に有し、後方側が開口630とされている。さらに、前記植付横フレーム63は、前記垂直壁631から前方へ延びる前側上壁632f及び前側下壁633fと前記前側上壁632f及び前側下壁633fの前端部を連結する前記連結壁634とを一体的に有している。そして、前記植付駆動軸78は、前記垂直壁631と前記後側上壁632b及び前記後側下壁633bとによって画される空間内に収容されている。
上記構成の植付作業装置15のフレーム構造によれば、機体幅方向中央にヒッチフレーム23が立設されるとともに、機体幅方向一方側及び他方側に一対のサイドフレーム65が立設された植付横フレーム63が機体幅方向に延びている。前記植付横フレーム63には、縦フレーム62の前端部が連結されて機体前後方向に延びており、前記縦フレーム62の後端部には、植付ユニット210が連結される。
ここで、前記植付横フレーム63の垂直壁631、後側上壁632b及び後側下壁633bによって画され、後方側が開口630とされた断面コの字状部分が前記植付駆動軸78の設置領域として利用可能となる。
即ち、前記植付駆動軸78は、前記植付横フレーム63の垂直壁631、後側上壁632b及び後側下壁633bによって画される空間内に収容される。このとき、植付横フレーム63の後方側は開口630とされており、前記空間内に収容された植付駆動軸78にアクセス可能となっている。
このように、植付横フレーム63が後方を除く三方(前方、上方及び下方)で植付駆動軸78を囲繞することにより、植付横フレーム63を縦フレーム62の支持部で分断することなく幅方向全体で一体的に形成することができるため、フレーム強度を高めることができるとともに、部品点数を減少させ、組み付け性を向上させることができる。しかも、植付横フレーム63の後方側が開口されていることにより、植付駆動軸78を含む駆動系にアクセス容易となっているため、メンテナンス性も良好に保持することができる。さらに、植付駆動軸78が植付横フレーム63により三方を囲繞されているため、植付駆動軸78に泥等が付着したり、外部から衝撃が加わることを有効に防止することができる。
また、植付駆動軸78自体の防錆性を高めることにより、植付横フレーム63に対するシール性、気密性を高める必要をなくし、部品点数や重量の増加を抑制することもできる。
また、前記植付横フレーム63は、前記垂直壁631と前側上壁632f及び前側下壁633fと連結壁634とが一体となっている。これにより、植付横フレーム63の剛性をより高めることができる。
また、植付横フレーム63の剛性を当該植付横フレーム63の前方側で確保することができるため、植付横フレーム63の剛性を低下させることなく縦フレーム62が内挿される前記後方上壁632b及び後方下壁633bの厚みを薄くすることができ、植付横フレーム63の上下方向長さを可及的に短くすることができる。
本実施形態において、前記植付横フレーム63は、幅方向全体にわたって一体に形成される。
さらに、前記植付横フレーム63の植付駆動ケース61の支持部の前記後側上壁632bには、切欠き632cが設けられ、当該切欠き632cに前記植付駆動ケース61が支持されることにより、前記植付入力軸75が前記植付横フレーム63の前記空間内で前記植付駆動軸78と作動連結される。
また、本実施形態の縦フレーム62は、前端部が前記植付横フレーム63の前記空間内に挿通された状態で支持され、後端部が前記植付横フレーム63の後方開口630から後方に延出される。
より詳しくは、前記縦フレーム62は、前記垂直壁631の後方面に当接された状態で前記植付横フレーム63に着脱可能に連結されている。
より具体的には、前記縦フレーム62の前端部には、前記垂直壁631の後方面に当接されるフランジ部621を有しており、前記フランジ部621には、前後方向に挿通可能なねじ孔621aが複数(ここでは4つ)設けられている。また、前記フランジ部621は、上下方向長さが前記後側上壁632b及び前記後側下壁633bの内面間長さに略等しい略矩形状を有している。
この場合、植付爪駆動軸92が支持された縦フレーム62を前記後方開口630から植付横フレーム63の前記空間内に挿通し、植付横フレーム63の垂直壁631の後方面に当接された状態でねじ孔621aにねじ621bを挿通して固定することにより、縦フレーム62が植付横フレーム63に支持される。
従って、植付駆動軸78と植付爪駆動軸92との位置合わせを容易にすることができ、組み付け性をより向上させることができる。
また、縦フレーム62を植付横フレーム63に挿通する際、フランジ部621の上端部及び下端部が前記後側上壁632b及び後側下壁633bの内面に摺動されつつ挿通されることにより、植付駆動軸78と植付爪駆動軸92との作動連結作業において軸の位置合わせ(特に傾き調整)がさらに容易となる。
ここで、前記垂直壁631、前側上壁632f、前側下壁633f及び連結壁634で画される閉空間内には、例えば、前記一対の線引きマーカ651及び/又は前記複数の施肥ユニット360等のための操作用ワイヤが収納可能である。
本実施形態において、前記植付横フレーム63は、前記上壁632及び下壁633の間において、前記連結壁634及び前記垂直壁631の間を連結する複数の中間壁635を有している。ここでは、前記中間壁635は、前記上壁632及び下壁633に略平行とされている。
この場合、前記植付横フレーム63の上壁632、下壁633、連結壁634及び垂直壁631で囲繞された空間内に中間壁635が設けられる。これにより、前記空間が中間壁635によって複数空間に分離される。
従って、前記植付横フレーム63の強度をさらに向上させつつ、前記中間壁635によって分離される複数の中空部を操作ワイヤの設置空間としてより有効に利用することができる。
上記のように、前記閉空間内に各種の操作ワイヤを収納する構成に加えて又は代えて、前記下壁633には、上方に開く溝633aが機体幅方向に沿って形成されることとしてもよい。
図11に、本実施形態の植付横フレームにおける操作ワイヤ収納の他の例を説明するための植付横フレームの側面図を示す。
この場合、図11に示すように、前記植付横フレーム63の後側下壁633bに機体幅方向に沿って上方に開く溝633aが形成されており、当該溝633a内に、操作ワイヤを配設することにより、操作ワイヤが植付横フレーム63の機体幅方向に沿った状態で保持される。
これにより、バンドクランプ等の固定具を備えることなく、操作ワイヤを前記溝633a内に沿わせるだけで前記操作ワイヤの位置保持を行うことができる。
また、図11に示すように、前記植付横フレーム63の後側上壁632bに前記条毎の施肥ユニット210から肥料がそれぞれ排出される施肥ホース(図示せず)を吊り下げ固定するための固定具を固定するための孔632aを機体幅方向に沿って条毎に設けてもよい。
ここで、前記苗載台16を車輌幅方向に往復動させる構造及び前記縦送りベルト機構の構造について説明する。
図7及び図8に、本実施形態の植付駆動ケース近傍の内部平面図及び内部斜視図を示す。また、図9に、本実施形態の植付作業装置における伝動機構図を示す。
前述した通り、前記植付駆動ケース61には、図7、図8及び図9に示すように、前記植付入力軸75に作動連結された状態で機体幅方向に沿った駆動軸100と、前記駆動軸100に平行に配置された第1出力軸101及び第2出力軸102とが支持されており、前記第1出力軸101のうち前記植付駆動ケース61から機体幅方向一方側(右側)外方及び他方側(左側)外方へ延びる部分が、それぞれ、前記苗載台16を往復動させるための回転動力を出力する横送り軸87及び前記縦送りベルト機構を駆動するための回転動力を出力する縦送り軸88として作用する。
前記植付入力軸75には、ベベルギヤ75bが相対回転不能に支持されるとともに、前記駆動軸100には、ベベルギヤ100bが相対回転不能に支持され、前記ベベルギヤ75b,100bが噛合されることにより、前記植付入力軸75と前記駆動軸100とが互いに略垂直に配置された状態で作動連結される。
本実施形態において、前記第1出力軸101は、同軸上において軸線回り相対回転不能に連結された第1軸及び第2軸を有し、前記第1軸及び第2軸が前記横送り軸87及び前記縦送り軸88を形成している。
また、前記横送り軸87及び縦送り軸88は、車輌幅方向に沿うように、一端部が前記植付入力軸75に作動連結された状態で前記植付駆動ケース61に軸線回り回転自在に支持され、且つ、他端部が右サイドフレーム65に固設された軸受板(図示せず)に軸線回り回転自在に支持されている。
前記横送り軸87は、外周面にネジ部87aを有している。
そして、該ネジ部87aには、前記苗載台16に作動連結されたスライダ90がネジ連結されており、前記横送り軸87が軸線回りに回転すると該スライダ90が車輌幅方向に沿って往復動し、これに伴い、前記苗載台16が車輌幅方向に沿って往復動するようになっている。
前記縦送り軸88には、一対の押動カム91が設けられており、前記縦送りベルト機構は該一対の押動カムのそれぞれによって作動的に駆動されるようになっている。
即ち、前記苗載台16には、車輌幅方向に沿ったベルト駆動軸(図示せず)が軸線回り回転自在に支持されており、前記ベルト駆動軸と、該ベルト駆動軸から上方に離間配置されたベルト従動軸(図示せず)とに、無端状の苗送りベルトが巻き回されている。
そして、前記ベルト駆動軸には、前記苗載台16が車輌幅方向一方側及び他方側の移動端に到達した際に、前記一対の押動カム91の一方及び他方とそれぞれ係合するように、ベルト用従動カム(図示せず)が設けられている。
斯かる構成により、前記苗載台16が車輌幅方向に移動している間は、前記ベルト駆動軸は回転しないが、該苗載台16が車輌幅方向移動端に到達すると前記押動カム91及び前記ベルト用従動カムが係合している間だけ該ベルト駆動軸が軸線回りに回転し、これにより、前記苗載台16に載置された苗マットが前記苗送りベルトによって所定ピッチだけ下方へ搬送されるようになっている。
なお、前記ベルト用従動カムと前記ベルト駆動軸との間には一方向クラッチ(図示せず)が介挿されており、且つ、前記押動カム91との係合が解除されると、該ベルト用従動カムは戻し用付勢部材によって初期位置に戻されるようになっている。
本実施形態において、前記植付駆動ケース61内には、前記苗載台16の往復動速度を変速させる横送り変速機構が設けられている。
前記横送り変速機構は、苗載台16に載置される苗マットの苗密度に応じて、植付ユニット210における植付爪17によって取り出される苗マットの掻き取り幅を変更させるために備えられる。
即ち、苗載台16に載置される苗マットの苗密度が大きい場合には、横送り変速機構によって苗載台16の機体幅方向移動速度を低速にし、且つ、前記苗密度が小さい場合には、横送り変速機構によって苗載台16の機体幅方向移動速度を高速にすることにより、植付爪17によって掻き取られる苗量を所望量に維持することができる。
横送り変速機構は、複数の変速ギヤ列と、前記複数の変速ギヤ列の何れか一のギヤ列を選択的に伝動状態とさせる切換機構120とを備えている。
前記複数の変速ギヤ列は、複数の駆動側ギヤと、前記複数の駆動側ギヤにそれぞれ噛合する複数の従動側ギヤとを含む。
詳しくは、前記駆動軸100には、前記苗載台16の往復動速度を変速させる横送り変速機構における複数の駆動側ギヤ110が相対回転自在に支持され且つ植付駆動側ギヤ111が相対回転不能に支持されており、前記第1出力軸101には、前記横送り変速機構における複数の従動側ギヤ112が前記複数の駆動側ギヤ110にそれぞれ噛合された状態で相対回転不能に支持されており、前記第2出力軸102には、前記植付駆動側ギヤ111に作動連結された植付従動側回転体113が相対回転不能に支持されている。
さらに、本実施形態において、前記第1出力軸101には、前記植付側駆動ギヤ111に噛合された植付カウンタギヤ114を含む植付カウンタ回転体115が相対回転自在に支持されており、前記植付従動側回転体113は、無端状伝動部材116を介して前記植付カウンタ回転体115に連結されている。本実施形態においては、前記植付従動側回転体113及び前記植付カウンタ回転体115は、プーリにより構成され、前記無端状伝動部材116は、プーリに掛け回される伝動ベルトにより構成されるが、これに限定されない。
図10に、本実施形態における横送り変速機構の切換機構近傍の部分斜視図を示す。なお、図10においては、前記複数の駆動側ギヤ110のうち1つのみを表示し、他の駆動側ギヤ110は図示を省略している。また、前記植付駆動側ギヤ111も図示を省略している。
本実施形態において、前記切換機構120は、前記複数の駆動側ギヤ110の何れか一のギヤを選択的に前記駆動軸100に相対回転不能とさせ得るように構成されている。
詳しくは、図10に示すように、前記駆動軸100には軸線方向に延びる軸側キー溝100aが形成されており、前記複数の駆動側ギヤ110には内周面にギヤ側キー溝110aが形成されている。
そして、前記切換機構は、前記駆動軸100の軸側キー溝100aに軸線方向移動可能に内挿されたシフトキー121と、前記シフトキー121を前記駆動側ギヤ110の内周面に向けて付勢する付勢部材(図示せず)と、前記シフトキー121に軸線方向相対移動不能に外挿されたシフトリング122と、前記シフトリング122に係合されたシフター123とを有している。前記シフター123は、前記駆動軸100に平行配置されたシフター支持軸124に軸線方向相対移動不能に支持されている。前記シフター支持軸124は、人為操作可能な変速操作部材(図示せず)に作動連結されている。
また、前記シフトキー121は、前記駆動側ギヤ110におけるギヤ側キー溝110aに係合可能な係合部121aを有している。そして、前記シフター123及び前記シフトリング122を介して前記シフトキー121を軸線方向に移動させることにより、前記係合部121aが前記付勢部材の付勢力によって前記複数の駆動側ギヤ110のうち何れか一の駆動側ギヤ110におけるギヤ側キー溝110aに選択的に係合する。これにより、前記一の駆動側ギヤ110が前記駆動軸100に対して相対回転不能状態となる。即ち、前記植付入力軸75を介して前記駆動軸100に入力された回転動力が前記一の駆動側ギヤ110に伝達され、当該一の駆動側ギヤ110とこれに噛合された従動側ギヤ112とのギヤ比に応じて回転数が変速された状態で前記第1出力軸101に回転動力が伝達される。
上記構成によれば、駆動軸100に相対回転自在に支持された前記複数の駆動側ギヤ110と第1出力軸101に相対回転不能に支持された前記複数の従動側ギヤ112とが噛合した状態で前記切換機構120を介して何れか1つの駆動側ギヤ110を駆動軸100に相対回転不能に選択支持することにより、植付入力軸75を介して駆動軸100に伝達された回転動力が変速されて第1出力軸101に伝達される。そして、第1出力軸101のうち前記植付駆動ケース61から機体幅方向一方側外方及び他方側外方へ延びる部分が、それぞれ、前記苗載台16を往復動させるための回転動力を出力する横送り軸87及び前記縦送りベルト機構を駆動するための回転動力を出力する縦送り軸88として作用する。
また、駆動軸100には植付駆動側ギヤ111が相対回転不能に支持されているとともに、第2出力軸102には植付従動側回転体113が相対回転不能に支持されている。前記駆動軸100の回転動力は、植付駆動側ギヤ111及び植付カウンタギヤ114を介して第1出力軸101に相対回転自在に支持された植付カウンタ回転体115に伝達される。さらに、植付カウンタ回転体115の回転動力は、無端状伝動部材116を介して植付従動側回転体113に伝達され、第2出力軸102を回転させる。前記植付駆動側ギヤ111と植付従動側回転体113とが作動連結されることにより、駆動軸100の回転動力が第2出力軸102に伝達される。そして、第2出力軸102が植付ユニット210を駆動するための回転動力を出力する植付駆動軸78として作用する。
このように、走行機体1のPTO軸1aから回転動力を入力する植付入力軸75を支持する植付駆動ケース61に、前記植付入力軸75に作動連結された状態で機体幅方向に沿うように駆動軸100を支持させ且つ前記駆動軸100に作動連結された状態で機体幅方向に沿うように第1出力軸101及び第2出力軸102を支持させるとともに、前記駆動軸100及び前記第1出力軸101に横送り変速機構を支持させ、前記第1出力軸101のうち植付駆動ケース61から機体幅方向一方側外方及び他方側外方へ延在する部分をそれぞれ横送り軸87及び縦送り軸88として用い、且つ、前記第2出力軸102を植付駆動軸78として用いているので、植付入力軸75から苗載台16及び縦送りベルト機構へ回転動力を伝達する伝動経路、並びに、植付入力軸75から植付ユニット210へ回転動力を伝達する伝動経路の簡略化を図ることができる。従って、植付作業装置15全体の小型化及び低コスト化を実現できる。
また、第1出力軸101の機体幅方向一方側及び他方側をそれぞれ横送り軸87及び縦送り軸88として用いているため、横送り軸87及び縦送り軸88が平行配置されている従来構成に比して、伝動ギヤ及びベアリング等の部品点数を削減でき、従って、植付駆動ケース61の小型化及び低コスト化を図ることができる。
さらに、駆動軸100から第2出力軸102への動力伝達経路に介挿されるカウンター軸として第1出力軸101を兼用することで、部品点数の削減による低コスト化及び植付駆動ケース61の小型化を図ることができる。
また、横送り軸87を形成する第1軸101と縦送り軸88を形成する第2軸102をそれぞれ互いに軸線回り相対回転不能に連結することにより、横送り軸87及び縦送り軸88を別途形成した後に連結することが可能となり、製造コストの高騰を防止することができる。
以上、本発明の一実施形態における植付作業装置について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良、変更、修正が可能である。
図1は、本実施形態に係る植付作業装置が適用される田植機の側面図である。 図2は、本実施形態に係る植付作業装置が適用される田植機の平面図である。 図3は、本実施形態の植付作業装置の前方斜視図である。 図4は、本実施形態の植付作業装置の部分右側面図である。 図5は、本実施形態の植付フレームの上面図である。 図6は、本実施形態の植付フレームの斜視図である。 図7は、本実施形態の植付駆動ケース近傍の内部平面図である。 図8は、本実施形態の植付駆動ケース近傍の内部斜視図である。 図9は、本実施形態の植付作業装置における伝動機構図である。 図10は、本実施形態における横送り変速機構の切換機構近傍の部分斜視図である。 図11は、本実施形態の植付横フレームにおける操作ワイヤ収納の他の例を説明するための植付横フレームの側面図である。
1 走行機体
1a PTO軸
16 苗載台
20 植付フレーム
61 植付駆動ケース
75 植付入力軸
78 植付駆動軸
87 横送り軸
88 縦送り軸
91 押動カム(縦送りベルト機構)
100 駆動軸
101 第1出力軸
102 第2出力軸
110 複数の駆動側ギヤ(横送り変速機構)
111 植付駆動側ギヤ
112 複数の従動側ギヤ(横送り変速機構)
113 植付従動側回転体
114 植付カウンタギヤ
115 植付カウンタ回転体
116 無端状伝動部材
210 植付ユニット

Claims (3)

  1. 走行機体の後方に着脱可能に連結される植付フレームと、前記植付フレームに機体幅方向に沿って往復動可能に支持された苗載台と、前記苗載台に載置された苗を縦送りするための縦送りベルト機構と、前記苗載台に載置された苗の植付作業を行う植付ユニットと、前記苗載台の往復動速度を変速させる横送り変速機構と、前記走行機体のPTO軸に作動連結される植付入力軸と、前記植付入力軸を支持するとともに前記横送り変速機構を収容する植付駆動ケースとを備え、
    前記植付駆動ケースは、前記植付入力軸が機体前後方向に沿うように前記植付フレームに支持され、
    前記植付駆動ケースには、前記植付入力軸に作動連結された状態で機体幅方向に沿った駆動軸と、前記駆動軸に平行に配置された第1及び第2出力軸とが支持されており、
    前記駆動軸には、前記横送り変速機構における複数の駆動側ギヤが相対回転自在に支持され且つ植付駆動側ギヤが相対回転不能に支持されており、
    前記第1出力軸には、前記横送り変速機構における複数の従動側ギヤが前記複数の駆動側ギヤにそれぞれ噛合された状態で相対回転不能に支持されており、
    前記第2出力軸には、前記植付駆動側ギヤに作動連結された植付従動側回転体が相対回転不能に支持されており、
    前記第1出力軸のうち前記植付駆動ケースから機体幅方向一方側外方及び他方側外方へ延びる部分が、それぞれ、前記苗載台を往復動させるための回転動力を出力する横送り軸及び前記縦送りベルト機構を駆動するための回転動力を出力する縦送り軸として作用し、
    前記第2出力軸が、前記植付ユニットを駆動するための回転動力を出力する植付駆動軸として作用し、
    前記植付駆動側ギヤから前記植付従動側回転体へは前記第1出力軸をカウンタ軸とした状態で動力伝達されていることを特徴とする植付作業装置。
  2. 走行機体の後方に着脱可能に連結される植付フレームと、前記植付フレームに機体幅方向に沿って往復動可能に支持された苗載台と、前記苗載台に載置された苗を縦送りするための縦送りベルト機構と、前記苗載台に載置された苗の植付作業を行う植付ユニットと、前記苗載台の往復動速度を変速させる横送り変速機構と、前記走行機体のPTO軸に作動連結される植付入力軸と、前記植付入力軸を支持するとともに前記横送り変速機構を収容する植付駆動ケースとを備え、
    前記植付駆動ケースは、前記植付入力軸が機体前後方向に沿うように前記植付フレームに支持され、
    前記植付駆動ケースには、前記植付入力軸に作動連結された状態で機体幅方向に沿った駆動軸と、前記駆動軸に平行に配置された第1及び第2出力軸とが支持されており、
    前記駆動軸には、前記横送り変速機構における複数の駆動側ギヤが相対回転自在に支持され且つ植付駆動側ギヤが相対回転不能に支持されており、
    前記第1出力軸には、前記横送り変速機構における複数の従動側ギヤが前記複数の駆動側ギヤにそれぞれ噛合された状態で相対回転不能に支持されており、
    前記第2出力軸には、前記植付駆動側ギヤに作動連結された植付従動側回転体が相対回転不能に支持されており、
    前記第1出力軸のうち前記植付駆動ケースから機体幅方向一方側外方及び他方側外方へ延びる部分が、それぞれ、前記苗載台を往復動させるための回転動力を出力する横送り軸及び前記縦送りベルト機構を駆動するための回転動力を出力する縦送り軸として作用し、
    前記第1出力軸には、前記植付側駆動ギヤに噛合された植付カウンタギヤを含む植付カウンタ回転体が相対回転自在に支持されており、
    前記植付従動側回転体無端状伝動部材を介して前記植付カウンタ回転体に連結されることで、前記第2出力軸が前記植付ユニットを駆動するための回転動力を出力する植付駆動軸として作用することを特徴とする植付作業装置。
  3. 前記第1出力軸は、同軸上において軸線回り相対回転不能に連結された第1軸及び第2軸を有し、
    前記第1軸及び第2軸が前記横送り軸及び前記縦送り軸を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の植付作業装置。
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