JP5406771B2 - コンバイン - Google Patents

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本発明は、第1軸芯周りで回転自在な入力軸と前記第1軸芯に対して斜めに交差する第2軸芯周りで回転自在な出力軸とを連動連結するギア式伝動装置を備えたコンバインに関する。
上記ギア式伝動装置は、従来では、前記入力軸と前記出力軸とが、それらの各軸に一体回転自在に取り付けられた一対のベベルギアにて連動連結されるように構成されていた。
例えば、ギア式伝動装置をコンバインにおける引起し装置に対する伝動系に備えられる伝動装置として利用したものにおいて、次のように構成されたものがあった。
すなわち、コンバインは走行機体の前部に機体前後向きの筒状フレームとしての刈取主フレームにより昇降自在に刈取部が支持される構成となっており、そして、植立茎稈を引起す引起し装置が刈取主フレームに連結された縦向き伝動ケースに支持される状態で刈取部に備えられ、刈取主フレームの内部に設けられた前後向き伝動軸としての主伝動軸及び縦向き伝動ケース内部に設けられた縦向きの伝動軸を介して走行機体側からの動力が伝達されるよう構成され、縦向きの伝動軸(入力軸に相当)と引起し装置の駆動輪体が備えられた駆動軸(出力軸に相当)とが、それらの各軸に一体回転自在に取り付けられた一対のベベルギアにて連動連結されるように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
そして、前記引起し装置は、前記出力軸に備えられる駆動輪体と下部に位置する従動輪体とにわたり巻回された回動チェーンに一定間隔をあけて植立茎稈に対して引起し作用する引起爪を備えて、ギア式伝動装置を介して入力される動力にて回動チェーンを回動させることにより、複数の引起爪により植立茎稈を引き起すように構成されている。
特開2002−101732号公報
上記従来構成では、ギア式伝動装置が、前記入力軸と前記出力軸とをそれらの各軸に一体回転自在に取り付けた一対のベベルギアにて連動連結させる構成であるから、部品点数が少なく伝動構造が簡単なものとなる利点があるものの次のような不利な面があった。
すなわち、ギア式伝動装置が特許文献1に記載されるようにコンバインに使用される場合であれば、複数の引起し装置のうちのいずれかの引起し装置について、他の引起し装置に比べて駆動輪体の位置が上下に変化することがあり、そのことに起因して、当該引起し装置は他の引起し装置に比べて出力軸が回転軸芯と直交する方向に平行移動した位置に変更される場合がある。
例えば、複数の引起し装置のうちのいずれかの引起し装置について、1つの引起し装置により植立茎稈の2条分の引起しを行うことが可能となるように、引起爪が回動しながら植立茎稈に対して引起し作用する引起し経路のうちで下端側の水平方向の引起し経路を長くする場合がある。その場合、引起爪の回動ピッチが他の引起し装置と同じになるように駆動輪体の位置を他の引起し装置に対して上下方向に変化させて回動チェーンの巻回長さを調整することがある。
そして、引起し装置の駆動輪体の位置が上下に変化することに起因して、駆動輪体を駆動する出力軸が軸芯と直交する方向に平行移動するように位置が変化することになるから、入力軸と出力軸との相対的な位置関係が変化することに対応させて引起し装置に対する伝動構造に改良を加える必要があるが、その場合、上記従来構成のギア式伝動装置を用いると、出力軸が回転軸芯と直交する方向に平行移動することに対して、入力軸の位置が変化しなければ、入力軸及び出力軸夫々に取り付けられたベベルギア同士が適切に噛み合わない状態となるから、出力軸の位置の変化に応じて出力軸に対する入力軸の傾斜姿勢を変化せざるを得ないものとなる。
その結果、上記従来構成のギア式伝動装置を用いる場合であれば、出力軸の位置の変化に応じて入力軸の傾斜姿勢、具体的には、引起し装置を支持するフレームに対して支持される入力軸のフレームに対する相対傾斜角を変化させるために、刈取部全体を支持するための機体前後向きの刈取主フレームに連結される縦向き伝動ケース、あるいは、刈取主フレームと縦向き伝動ケースを中継するための中継用のフレーム等の大型の部材である支持用の枠体の構造改良を行わなければならず、大掛かりな改良が必要となってコスト高になる不利がある。
本発明の目的は、上記ギア式伝動装置を用いて動力伝達を行うコンバインにおいて、ギア式伝動装置における出力軸が軸芯と直交する方向に平行移動する等、入力軸と出力軸との相対位置が変化する使用形態で使用される場合であっても、良好な伝動状態を得ることができるものでありながら、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化させるための大掛かりな構造改良を必要としないコンバインを提供する点にある。
本発明に係るコンバインは、第1軸芯周りで回転自在な入力軸と前記第1軸芯に対して斜めに交差する第2軸芯周りで回転自在な出力軸とを連動連結するギア式伝動装置を備えたものであって、
走行機体の前部に機体前後向きの筒状フレームにより昇降自在に刈取部が支持され、
植立茎稈を引起す引起し装置が、前記筒状フレームに連結された縦向き伝動ケースに支持される状態で前記刈取部に備えられ、前記筒状フレームの内部に設けられた前後向き伝動軸及び前記縦向き伝動ケース内部に設けられた縦向きの前記入力軸を介して走行機体側からの動力が伝達されるよう構成され、
前記引起し装置の機体後部側に前記ギア式伝動装置が備えられ、このギア式伝動装置が走行機体側から伝達される動力を前記入力軸から前記引起し装置における駆動輪体と一体回動する前記出力軸に伝達するよう構成され、
前記ギア式伝動装置は、前記入力軸と一体回転する入力側のベベルギア、前記第2軸芯と平行な軸芯周りで回転自在な中継伝動軸、前記入力側のベベルギアと噛み合い且つ前記中継伝動軸と一体回転する出力側のベベルギア、前記中継伝動軸と一体回転する第1平ギア、及び、前記第1平ギアと噛み合い且つ前記出力軸と一体回転する第2平ギアの夫々を、伝動ケース内に備えて構成され
前記伝動ケースが、前記入力側のベベルギア及び前記出力側のベベルギアが収納されるベベルギアケース部と、前記第1平ギア及び前記第2平ギアが収納される平ギアケース部とを別体で備えて構成され、且つ、前記中継伝動軸を前記ベベルギアケース部と前記平ギアケース部とにわたって内装する状態で前記ベベルギアケース部と前記平ギアケース部とを接続して構成され、
前記ベベルギアケース部と前記平ギアケース部とは、前記中継伝動軸の外周部に対応する箇所が嵌り込み接続された状態で連結され、
前記中継伝動軸のうち前記入力側のベベルギアよりも前記引起し装置とは反対側箇所に前記出力側のベベルギアが備えられ、
前記中継伝動軸は、一端部が前記ベベルギアケース部にて回動自在に保持され、他端部が前記平ギアケース部にて回動自在に保持されている点にある。
第1特徴構成によれば、入力軸と一体回転する入力側のベベルギアと中継伝動軸と一体回転する出力側のベベルギアとが噛み合い、入力軸の動力が中継伝動軸に伝えられ、その中継伝動軸と一体回転する第1平ギアと出力軸と一体回転する第2平ギアとが噛み合い、中継伝動軸の動力が出力軸に伝えられる。中継伝動軸は、出力軸の回転軸芯である第2軸芯と平行な軸芯周りで回転自在であり、各ベベルギア、各平ギア、及び、中継伝動軸は伝動ケース内に備えられている。よって、伝動ケースの外部から第1軸芯周りで回転する入力軸に伝達される動力が、第1軸芯に対して斜めに交差する第2軸芯周りで回転自在な出力軸に伝えられ、伝動ケースの外部に出力されることになる。
そして、上記構成のギア式伝動装置では、第1平ギア及び第2平ギア夫々のギア径を変更させることにより、それらの第1平ギア及び第2平ギアにて連動連結される中継伝動軸と出力軸との間の軸間距離を任意の距離に変更させることができる。このように出力軸に対する中継伝動軸の設置位置を任意の位置に設定することが可能であるから、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化させなくても、出力軸を第2軸芯と直交する方向に平行移動するように位置を変更させることが可能となる。
その結果、ギア式伝動装置の伝動ケースは新たなものを作成する必要はあるものの、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化させる必要がない。よって、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化することに起因して大型の部材である支持用の枠体の構造改良を行う等の大掛かりな構造改良は必要でない。
従って、第1特徴構成によれば、出力軸が第2軸芯と直交する方向に平行移動する等、入力軸と出力軸との相対位置が変化するような使用形態で使用される場合であっても、良好な伝動状態を得ることができるものでありながら、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化させるための大掛かりな構造改良を必要としないコンバインを提供できるに至った。
又、第1特徴構成によれば、ベベルギアケース部の内部では、入力側のベベルギアと出力側のベベルギアとが噛み合い、入力軸の動力が中継伝動軸に伝えられる。又、中継伝動軸により平ギアケース部に動力が伝えられ、平ギアケース部の内部では、第1平ギアと第2平ギアとが噛み合い、中継伝動軸の動力が出力軸に伝えられる。
ベベルギアケース部と平ギアケース部とが別体で構成され、それらベベルギアケース部と平ギアケース部とにわたって内装する状態で中継伝動軸が設けられるので、入力軸と出力軸とが第2軸芯に沿う方向に接近するように位置が変化する状態で使用される場合であっても、少なくとも一方のケース部はそのまま使用することができる。また、入力軸と出力軸とが第2軸芯に沿う方向に離間する場合には、例えば、中継伝動軸の長さを変化させ、且つ、ベベルギアケース部と平ギアケース部との間に中継用のケース部を設けることにより、各ケース部を共用することが可能であり簡単な構造改良で対応できるものとなる。
従って、第特徴構成によれば、入力軸と出力軸とが第2軸芯に沿う方向に接近あるいは離間するように位置が変化する使用形態で使用される場合であっても、伝動ケースを共用化することで簡単な構造改良で対応できるコンバインを提供できるに至った。
又、第1特徴構成によれば、走行機体の前部に機体前後向きの筒状フレームにより昇降自在に刈取部が支持され、植立茎稈を引起す引起し装置が、筒状フレームに連結された縦向き伝動ケースに支持される状態で刈取部に備えられる。そして、引起し装置の機体後部側に備えられたギア式伝動装置により、走行機体側からの動力が、筒状フレームの内部に設けられた前後向き伝動軸及び縦向き伝動ケース内部に設けられた縦向きの入力軸を介して、引起し装置における駆動輪体と一体回動する出力軸に伝達されることになる。
そして、このような構成のコンバインでは、引起し装置において駆動輪体の位置が上下に変化するような形態で使用される場合に、出力軸が第2軸芯と直交する方向に平行移動した位置に変更される場合があるが、ギア式伝動装置は、上述したように、第1平ギア及び第2平ギア夫々のギア径を変更させることにより、それらの両ギアにて連動連結される中継伝動軸と出力軸との間の軸間距離を任意の距離に変更させることができ、出力軸に対する中継伝動軸の設置位置を任意の位置に設定することができ、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化させなくても、出力軸を第2軸芯と直交する方向に平行移動するように位置を変更させることが可能となるのであるから、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化させるために、大型の部材である支持用の枠体の構造改良を行う等の大掛かりな構造改良は必要でない。
従って、第1特徴構成によれば、上記ギア式伝動装置を用いて動力伝達を行うコンバインにおいて、ギア式伝動装置における出力軸が第2軸芯と直交する方向に平行移動する等、入力軸と出力軸との相対位置が変化する使用形態で使用される場合であっても、良好な伝動状態を得ることができるものでありながら、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化させるための大掛かりな構造改良を必要としないコンバインを提供できるに至った。
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成に加えて、前記中継伝動軸は、前記一端部における前記出力側のベベルギアよりも軸端部側が前記ベベルギアケース部にて回動自在に保持され、前記他端部における前記第1平ギアよりも軸端部側が前記平ギアケース部にて回動自在に保持されている点にある。
本発明の第3特徴構成は、第1特徴構成又は第2特徴構成に加えて、前記平ギアケース部が、前記引起し装置の機体後部側箇所に連結されている点にある。
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成に加えて、前記平ギアケース部が、前記引起し装置の機体後部側箇所に形成された両側の縦壁の間に嵌り込む状態で連結されている点にある。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成〜第4特徴構成のいずれかに加えて、前記ベベルギアケース部及び前記平ギアケース部の夫々が、一対の分割ケース単位体同士を接続する2つ割り構造のケース体にて構成されている点にある。
特徴構成によれば、ベベルギアケース部及び平ギアケース部の夫々が2つ割り構造のケース体にて構成されているから、各ギアや中継伝動軸を組み付ける場合には、一対の分割ケース単位体を分離している状態でそれらの各部材を装着して、一対の分割ケース単位体同士を接続することで対応できるから、各部材の組み付け作業が行い易いものとなり、しかも、メンテナンス作業を行う場合においても、一対の分割ケース単位体同士の接続を解除することにより、前記各ケース部を各別に開放することができ、メンテナンス作業が行い易いものとなる。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成〜第5特徴構成のいずれかに加えて、前記引起し装置が、上部に位置する前記駆動輪体と下部に位置する従動輪体とに亘って巻き掛けられた回動チェーンに一定間隔ごとに複数の引起爪が取り付けられ、この引起爪の係止引き上げ作用によって植立茎稈の引き起しを行うように構成され、機体横幅方向に並ぶ状態で複数備えられる前記引起し装置のうちの機体横幅方向一端側に位置する端部側の引起し装置の下端部における前記引起爪の横回し移動幅が、他の引起し装置の下端部における前記引起爪の横回し移動幅よりも広く設定され、前記端部側の引起し装置の機体後部側に前記ギア式伝動装置が備えられている点にある。
特徴構成によれば、引起し装置は、上部に位置して出力軸から動力が伝えられる駆動輪体と下部に位置する従動輪体とにわたり巻回された回動チェーンを回動させることにより、回動チェーンに一定間隔ごとに取り付けられた複数の引起爪の係止引き上げ作用によって植立茎稈の引き起しを行うものであるが、機体横幅方向に並ぶ状態で複数備えられる引起し装置のうちの機体横幅方向一端側に位置する端部側の引起し装置の下端部における引起爪の横回し移動幅が、他の引起し装置の下端部における引起爪の横回し移動幅よりも広く設定されているから、この端部側の引起し装置により植立茎稈の2条分の引起しを行うことが可能となる。
そして、端部側の引起し装置は、引起爪が回動しながら植立茎稈に対して引起し作用する引起し経路のうちで下端側の水平方向の引起し経路が長くなるから、引起爪の回動ピッチが他の引起し装置と同じになるように調整するために、駆動輪体の位置を他の引起し装置に対して上下方向に変化させて回動チェーンの巻回長さを変更することになるが、この端部側の引起し装置の機体後部側にギア式伝動装置が備えられ、このギア式伝動装置は、上述したように、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化させなくても、出力軸を第2軸芯と直交する方向に平行移動するように位置を変更させることが可能となる。
つまり、入力軸と出力軸との間の傾斜角度を変化させる必要はなく、大型の部材である支持用の枠体の構造改良を行うことなく、出力軸を第2軸芯と直交する方向に平行移動するように位置を変更させることによって駆動輪体の位置を他の引起し装置に対して上下方向に変化させることが可能となる。
従って、第特徴構成によれば、大型の部材である支持用の枠体の構造改良を行う等の大掛かりな構造改良を必要としない状態で、且つ、引起爪の回動ピッチが他の引起し装置と同じになる状態で植立茎稈の引起し作動を良好に行えるものでありながら、端部側の引起し装置により植立茎稈の2条分の引起しを行うことが可能となるコンバインを提供できるに至った。
本発明の第特徴構成は、第特徴構成に加えて、前記端部側の引起し装置とそれに隣接する前記他の引起し装置とが、前記引起爪を対向させた状態で植立茎稈の引き起しを行うように構成されている点にある。
特徴構成によれば、端部側の引起し装置とそれに隣接する他の引起し装置とが、引起爪を対向させた状態で植立茎稈の引き起しを行うものであるが、端部側の引起し装置は上記したように、引起爪の回動ピッチが他の引起し装置と同じになる状態で植立茎稈の引起し作動を良好に行えるものであるから、引起爪を対向させた状態で植立茎稈の引き起しを行う他の引起し装置との間で、引起爪の回動ピッチが同じになり、対向する引起爪同士が位置ずれしない状態で係止引き上げ作用を実行することになる。
従って、第特徴構成によれば、端部側の引起し装置により植立茎稈の2条分の引起しを行うことができ、しかも、隣接する引起し装置の対向する引起爪同士が位置ずれしない状態で、良好に植立茎稈の引起しを行うことが可能となるコンバインを提供できるに至った。
コンバインの全体側面図である。 コンバインの正面図である。 刈取部の横断平面図である。 引起し装置への分岐伝動状態を示す断面図である。 中央引起し装置と右側引起し装置の縦断正面図である。 右側引起し装置の上部及びギア式伝動装置の縦断側面図である。 右側引起し装置の下部の正面図である。 右側引起し装置の下部の切欠側面図である。 付勢機構を示す正面図である。 付勢機構を示す側面図である。 付勢機構の分解斜視図である。 中央引起し装置の側面図である。 中央引起し装置の上部及び上部側連結手段の縦断側面図である。 上部側連結手段を分離した状態を示す縦断側面図である。 中央引起し装置の下部及び下部側連結手段の縦断側面図である。 下部側連結手段を分離した状態を示す縦断側面図である。 別実施形態の刈取部の正面図である。 別実施形態の刈取部の正面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1にコンバインの全体側面が示され、図2にコンバインの正面が示されている。このコンバインは、稲、麦などの収穫作業を行なうものであり、左右一対のクローラ走行装置1を備えた走行機体の前部に、横軸芯P周りで昇降自在に支持される状態で刈取部2が備えられ、走行機体における機体フレーム5の上部に走行機体横方向に並べる状態で脱穀装置3と穀粒タンク4とが備えられている。走行機体は、前端側の右端部に運転座席6が装備された搭乗運転部7が備えられ、この搭乗運転部7の下方に図示しないエンジンが装備された原動部を備え、エンジンが出力する駆動力によって左右一対のクローラ走行装置1を駆動して自走するように構成されている。
刈取部2は、機体フレーム5から走行機体前方並びに斜め下方に向けて延出し且つ機体フレーム5に軸芯Pまわりに上下揺動自在に支持した筒状フレームとしての刈取メインフレーム8により昇降自在に支持され、この刈取メインフレーム8が昇降用油圧シリンダ9によって機体フレーム5に対して上下に揺動操作されることにより、刈取部2が、圃場面近くに下降した下降作業状態と、圃場面から高く上昇した非作業状態とに昇降自在に構成されている。
刈取部2を下降作業状態にして走行機体を走行させると、刈取部2は、植立茎稈を引起すとともに刈り取り、刈り取り穀稈を脱穀装置3の脱穀フィードチェーン10の始端部に供給する。脱穀装置3は、脱穀フィードチェーン10によって刈取穀稈の株元側を挟持して走行機体後方向きに搬送し、これによって刈取穀稈の穂先側を扱室(図示せず)に供給して脱穀処理する。穀粒タンク4は、脱穀装置3から搬送された脱穀粒を回収して貯留する。
図3に示すように、刈取メインフレーム8の延出端側に連結され且つ機体横幅方向に延びる横フレーム11、この横フレーム11の左右両側部及び機体横幅方向中央部に夫々連結されて縦向きに延びる三本の縦フレーム12,13,14、及び、横フレーム11に走行機体横方向に所定間隔を隔てて並ぶ配置で連結された四本の走行機体前後向きの分草具支持フレーム15〜18が設けられ、これらの各フレーム11〜18を介して刈取部2が昇降自在に刈取メインフレーム8に支持される構成となっている。
横フレーム11及び三本の縦フレーム12,13,14は夫々筒状に形成され、その内部に後述するように伝動軸を内装する伝動ケースとして機能するように構成されている。
図2に示すように、刈取部2は、四つの分草具19〜22、その分草具19〜22の走行機体後方側に走行機体横方向に並べて設けた三つの引起し装置23〜25、分草具支持フレーム15〜18の基端側に設けた一つのバリカン形の刈取装置26、刈り取った穀稈を刈幅中央側に寄せ集めるとともに、縦姿勢の穀稈を徐々に横倒れ姿勢に姿勢変更しながら、脱穀フィードチェーン10の始端部に向けて搬送する穀稈搬送装置27を備えて構成されている。
四つの分草具19〜22は、四本の分草具支持フレーム15〜18のうちの対応する分草具支持フレームの前端部に固定され、図2に示すように、四つの分草具19〜22の配置は、四つの分草具19〜22のうち搭乗運転部7が位置する側の横端に位置する分草具19とそれに隣り合って位置する分草具20の先端どうしの間隔を他の分草具同士の間隔より大に設定した配置になっている。
つまり、このコンバインでは、回り刈り作業を行う場合には、4個の分草具19〜22の前方に3条分の植立茎稈が位置するように刈取部2を植立茎稈に位置合わせしながら走行機体を走行させる三条刈り作業形態にて刈取作業を行い、又、中割り刈り作業を行う場合には、搭乗運転部7側の分草具19とそれと隣接する分草具20の間に二条の植立茎稈を導入することにより4条分の植立茎稈が位置するように刈取部2を植立茎稈に位置合わせしながら走行機体を走行させる四条刈り作業形態にて刈取作業を行えるようになっている。
引起し装置23〜25に対する伝動構造について説明する。
図4に示すように、筒状の刈取メインフレーム8の内部に沿って走行機体前方並びに斜め下方に向けて延出する主伝動軸28が設けられ、主伝動軸28の前端部には左右向きの横向き伝動軸29がベベルギヤ機構30を介して連動連結され、横向き伝動軸29の左右両端部と左右中央部の夫々において、横向き伝動軸29と三つの引起し装置23〜25夫々に対応して設けられた三本の縦向き伝動軸31〜33とが夫々ベベルギヤ機構34a及び中継軸34bを介して連動連結されている。そして、前記主伝動軸28に対しては、走行機体に備えられた図示しないエンジンの動力が伝達されるように構成されている。又、中継軸34bと穀稈搬送装置27のうちの掻き込み搬送装置27Aとが連動連結されて、掻き込み搬送装置27Aにエンジンからの動力が伝えられるようになっている。
図4に示すように、横向き伝動軸29は横フレーム11の内部に設けられ、三本の縦向き伝動軸31〜33は三つの縦フレーム12〜14夫々の内部に設けられる。
従って、主伝動軸28、横向き伝動軸29、及び、三本の縦向き伝動軸31〜33を介して三つの引起し装置23〜25の夫々に対して動力が伝達されるように構成されている。
次に、引起し装置23〜25について説明する。
図2及び図5に示すように、三つの引起し装置23〜25は、夫々、上部に配備された駆動スプロケット35、下部に配備された従動スプロケット36と、それらに亘って巻き掛けられた回動チェーン37と、回動チェーン37に引き起こし姿勢と格納姿勢とに姿勢変更可能な状態で一定間隔ごとに取り付けられた複数の引起爪38、戻り経路側の上部に配備されたテンションスプロケット39、そのテンションスプロケット39を緊張作用すべく移動付勢する付勢機構40等を備えて構成されている。
三つの引起し装置23〜25のうち、機体横幅方向中央に位置する中央引起し装置24、及び、機体進行方向に向かって左側に位置する左側引起し装置25は、下部に配備された従動スプロケット36は1個であるが、機体進行方向に向かって右側に位置する右側引起し装置23には、従動スプロケット36の横側に補助従動スプロケット36aが備えられ、回動チェーン37は補助従動スプロケット36aにも巻回される構成となっている。
次に、右側引起し装置23について説明する。
図5、図6及び図8に示すように、右側引起し装置23は、板金材からなる前部側ケース部41Aと後部側ケース部41Bとを重ねた2つ割り構造である引起しケース41の内部に、駆動スプロケット35、従動スプロケット36、補助従動スプロケット36a、回動チェーン37、引起爪38、付勢機構40等を備えている。
引起しケース41は、前部側ケース部41Aと後部側ケース部41Bとを回動チェーン37の回動軌跡の内側に位置する箇所を当て付けてボルト連結して構成されており、前部側ケース部41Aと後部側ケース部41Bとの間に形成された通過用隙間を通して引起爪38が通過することができるよう構成されている。
図5に示すように、従動スプロケット36と駆動スプロケット35との間の縦向き移動経路には、縦向き起立ガイドレール51が備えられており、引起爪38は起立状態を維持するように構成されている。縦向き移動経路に備えられる縦向き起立ガイドレール51は、下部に位置する下部側ガイドレール51Aと上部側の上部側ガイドレール51Bとに分割されており、特に磨耗が激しい下部側ガイドレール51Aは部品交換が可能なように着脱自在にボルトにて取り付ける構成となっている。
図5に示すように、右側引起し装置23は、従動スプロケット36と補助従動スプロケット36aとの間に横向き起立ガイドレール44が備えられており、その横向き起立ガイドレール44にて支持される間は引起爪38が起立状態を維持するように構成されている。
このように構成することで、搭乗運転部7側の分草具19とそれと隣接する分草具20の間に二条の植立茎稈を導入する場合であっても、それら二条分の植立茎稈に対して確実に引起し作用を発揮して引起し残しが少なくなる。
そして、図7及び図8に示すように、引起しケース41の後部側ケース部41Bにおいては、従動スプロケット36及び補助従動スプロケット36aの夫々の回転用支軸45、46を支持するための支持ブラケット47の一部を延長形成し且つL字形に折り曲げて引起しケース41の内部に入り込ませることにより、横向き起立ガイドレール44を形成している。又、引起しケース41の前部側ケース部41Aにおいては、L字形に折り曲げた板体を引起しケースの内部に入り込ませた状態で溶接固定することにより横向き起立ガイドレール44を形成している。
前後両側の横向き起立ガイドレール44の上部側には、板体をL字形に折り曲げた補強板48を重ね合わせた状態で一体的に溶接にて取り付けてあり、さらに、引起しケース41の外周部に形成された爪ガイド部49の下方外方側にも同様に、板体をL字形に折り曲げた補強板50を重ね合わせた状態で一体的に溶接にて取り付けてある。
このように、引起爪38が摺動しながら起立案内される箇所において二重板構造として耐久性を向上させてあり、長期にわたり使用を継続することができる。
中央引起し装置24及び左側引起し装置25は、補助従動スプロケット36aが備えられておらず、下部側では1個の従動スプロケット36により回動チェーン37が巻回される点で右側引起し装置23とは構成が異なるが、それ以外の構成は、右側引起し装置23と同じであるから、同じ構成については説明は省略する。
三つの引起し装置23〜25の夫々に備えられる付勢機構40は夫々同じ構成のものであるが、以下、この付勢機構40について説明する。
図9〜図11に示すように、板状の鋼材を略コの字形に折り曲げ加工して形成したガイド部材52が引起しケース41の内部に位置して固定する状態で取り付けられ、このガイド部材52に支持部材53が上下方向にスライド自在に支持されており、支持部材53の上部の支持軸58にテンションスプロケット39が回転自在に支持されている。この支持部材53は、下部側が上部側よりも幅狭となる帯板状に形成してあり、ガイド部材52の上側案内部52aと下側案内部52bの夫々に形成された挿通孔54a,54bを挿通させ、且つ、下部側にコイルバネ55が外嵌装着される状態でガイド部材52に支持され、コイルバネ55が下部側と上部側との間の段差部56とガイド部材52の下側案内部52bとの間で押圧作用して支持部材53を上方に移動付勢するように構成されている。
又、支持部材53には、ラチェット爪57が形成されており、このラチェット爪57が下側案内部52bの挿通孔54bの端縁に係止することにより、回動チェーン37に緊張力を付与する方向へのコイルバネ55による支持部材53の移動を許容し、回動チェーン37の緊張力を緩める方向への支持部材53の移動を阻止するラチェット機構が構成されており、しかも、図9に示すように、テンションスプロケット39は回動チェーン37から横向きの分力を有する押圧力Tを受けるので、支持部材53はガイド部材52の上側案内部52aの挿通孔54aの端縁を支点にしてラチェット爪57が下側案内部52bの挿通孔54bの端縁に係止する方向に付勢されるので、ラチェット爪57と挿通孔54bの端縁との係止状態が外れることはない。
図10に示すように、支持部材53はテンションスプロケット39に対してその回転軸芯方向に近づけた状態で設けられるから、支持部材53に曲げモーメントが掛かり、テンションスプロケット39が回動チェーン37から外れる方向に力が作用することがなく、良好な回転状態を維持しながら、緊張力を付与することができるようになっている。
又、上記したような付勢機構40を備えて、走行時の機体の振動などにより回動チェーン37がバタつくことがあっても回動チェーン37とテンションスプロケット39との噛合いが外れることが無いようにしてある。
次に、中央引起し装置24の伝動構造並びに取り付け構造について説明する。
中央引起し装置24は、三つの縦フレーム12〜14のうちの中央に位置する中央縦フレーム13(縦向き伝動ケースの一例)及び右から3番目の分草具支持フレーム17の夫々に取り外し可能に支持される構成となっている。
つまり、中央引起し装置24の上部に備えられた中央引起し伝動ケース60に、中央縦フレーム13から突出する縦向き伝動軸32に一体回転自在に且つ抜き差し自在に嵌合される伝動部材としてのベベルギア67が備えられ、中央引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13とが、縦向き伝動軸32の軸芯方向に沿った中央縦フレーム13に対するベベルギア67の斜め前方上方及び斜め後方下方への抜き差しに伴って着脱自在で、且つ、ベベルギア67が縦向き伝動軸32に一体回転自在に嵌合された装着状態で上部側連結手段R1にて取り外し可能に連結され、中央引起し装置24の下部が分草具支持フレーム17に対して下部側連結手段R2にて取り外し可能に連結されている。
又、中央縦フレーム13に縦向き伝動軸32の両側に縦壁62を有する断面コの字形の連結用ブラケット63が設けられ、且つ、引起し伝動ケース60に連結用ブラケット63の両側の縦壁62の間に嵌り込む被連結部64が設けられ、上部側連結手段R1が、縦向き伝動軸32の前後両側夫々において連結用ブラケット63の縦壁62及び被連結部64にわたって挿通する2本のボルト65により、中央縦フレーム13と引起し伝動ケース60とを取り外し可能に連結されるように構成されている。
被連結部64には、2本のボルト65を横から挿通する左右向きの穴部が形成されている。また、被連結部64の下端部には、被連結部64の上面に接当支持させる筒状の接当支持部64aが形成されている。
以下、中央引起し装置24の取付構造についてさらに説明を加える。
図12及び図13に示すように、中央引起し装置24の上部側の機体後部側箇所に、駆動スプロケット35が一体的に備えられた出力軸66を回動自在に支持するとともに、出力軸66と縦向き伝動軸32とを連動連結する一対のベベルギア67、68を内装した引起し伝動ケース60が設けられている。この引起し伝動ケース60は、出力軸66側の被連結部69が、引起しケース41に固定された断面コの字形のブラケット70に嵌め込まれて、その引起しケース側のブラケット70の両側の縦壁71にわたり挿通する上下一対のボルト72にて締め付け固定される状態で、引起し伝動ケース60と引起しケース41とが連結されている。
又、中央縦フレーム13の上端部に縦向き伝動軸32の両側に縦壁62を有する断面コの字形の連結用ブラケット63が一体的に溶接固定する状態で設けられ、引起し伝動ケース60の伝動入力側の端部に形成された入力側の被連結部64が、連結用ブラケット63の両側の縦壁62の間に嵌り込まれて、連結用ブラケット63の両側の縦壁62にわたり挿通する前後一対のボルト65により締め付け固定される状態で、引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13とが連結されている。
入力側の被連結部64が連結用ブラケット63の両側の縦壁62の間に嵌め込まれた状態で、一対のボルト65が縦向き伝動軸32の前後両側の夫々において連結用ブラケット63の両側の縦壁62にわたり挿通する状態で設けられて締め付け固定する構成となっているから、中央引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13との嵌り合い構造と、合理的に配置した2本のボルト65による締付け構造とにより、位置ずれを起したり隙間が発生することがないように適切な連結状態で、中央引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13とを連結することができる。
中央引起し伝動ケース60の内部に備えられる一対のベベルギア67、68のうち入力側のベベルギア67は、本発明の伝動部材に相当するものであり、断面が六角形となるように形成された縦向き伝動軸32に外嵌されるように六角形状の嵌合孔67aが形成されており、この入力側のベベルギア67と縦向き伝動軸32とは一体回転自在に且つ抜き差し自在に嵌合される構成となっている。
又、縦向き伝動軸32の軸端部32aは、先端側ほど先細のテーパ状に形成されており、入力側のベベルギア67を嵌合させるときに、縦向き伝動軸32の先端部に引っかかることがなく円滑に嵌合させることができるように構成されている。
そして一対のボルト65による締結を解除して、入力側の被連結部64を連結用ブラケット63から抜き外すことで、中央引起し伝動ケース60と中央縦フレーム13との連結を解除することができる。
このようにして、縦向き伝動軸32の前後両側夫々において連結用ブラケット63の縦壁62及び被連結部64にわたって挿通する2本のボルト65により、中央縦フレーム13と中央引起し伝動ケース60とを取り外し可能に連結する上部側連結手段R1が構成されている。
図15に示すように、中央引起し装置24の下部には、従動スプロケット36の回転用支軸45を支持するための支持ブラケット47が固定状態で取り付けられているが、この支持ブラケット47に、機体後方側に向けて突出する左右一対のネジ軸73が固定状態で設けられている。
図3、図12及び図15に示すように、分草具支持フレーム17に固定され且つ機体横幅方向に延設された引起し装置支持フレーム74に、ネジ軸73が挿通するための挿通孔75が形成されており、この挿通孔75にネジ軸73を挿通させるように、中央引起し装置24の下部を引起し装置支持フレーム74に装着して機体後方側からナット76で締め付けることにより、中央引起し装置24の下部を固定するよう構成されている。
そして、図16に示すように、前記ナット76を緩めてネジ軸73を引起し装置支持フレーム74の挿通孔75から抜き外すことで中央引起し装置24の下部を取り外すことができ、中央引起し装置24は分草具支持フレーム17に対して取り外し可能に連結される構成となっている。
尚、引起し装置支持フレーム74は分草具支持フレーム17と同様に丸パイプ材にて形成されているが、挿通孔75が形成される連結部77は丸パイプ材を扁平状に押し潰した略板状に形成されている。
従って、支持ブラケット47に設けられたネジ軸73、引起し装置支持フレーム74及び締め付け用のナット76により、下部側連結手段R2が構成されている。
先端に注油ノズル78を備えた給油管79が分草具支持フレーム17に支持される状態で設けられ、中央引起し装置24の下部が分草具支持フレーム17に対して取り付けられた状態で、注油ノズル78が、中央引起し装置24における回動チェーン37に注油可能な状態で分草具支持フレーム17に支持される状態で設けられている。
つまり、図12、図15及び図16に示すように、中央引起し装置24の機体後方側箇所において、引起し装置支持フレーム74から上方に固定延設した給油管支持アーム80により給油管79を支持してあり、その給油管79の先端に注油ノズル78を設けてある。この注油ノズル78は、中央引起し装置24が中央縦フレーム13及び分草具支持フレーム17に支持される状態で装着された状態において、回動チェーン37や引起爪38に干渉しないように、引起しケース41の内部に入り込み、回動チェーン37に注油可能な箇所に位置するように設けられている。
このような構成であれば、中央引起し装置24を取り外したときに、注油ノズル78は分草具支持フレーム17に支持される状態でそのまま機体側に残ることになり、中央引起し装置24を取り外すときに注油ノズル78や給油管79を合せて取り外す煩わしさがなく、中央引起し装置24の着脱作業が行い易いものになる。
次に、右側引起し装置23の伝動構造について説明する。
右側引起し装置23の機体後部側にギア式伝動装置Gを備えており、ギア式伝動装置Gが走行機体側から伝達される動力を右側縦向き伝動軸31から右側引起し装置23における駆動輪体としての駆動スプロケット35と一体回動する出力軸81に伝達するよう構成されている。
前記ギア式伝動装置Gは、第1軸芯X1周りで回転自在な入力軸としての右側縦向き伝動軸31と第1軸芯X1に対して斜めに交差する第2軸芯X2周りで回転自在な出力軸81とを連動連結するように構成されている。
すなわち、図6に示すように、右側縦向き伝動軸31と一体回転する入力側のベベルギア82、前記第2軸芯X2と平行な軸芯周りで回転自在な中継伝動軸83、入力側のベベルギア82と噛み合い且つ中継伝動軸83と一体回転する出力側のベベルギア84、中継伝動軸83と一体回転する第1平ギア85、及び、第1平ギア85と噛み合い且つ出力軸81と一体回転する第2平ギア86の夫々が、右側引起し伝動ケース87内に備えられている。
右側引起し伝動ケース87は、入力側のベベルギア82及び出力側のベベルギア84が収納されるベベルギアケース部87Aと、第1平ギア85及び第2平ギア86が収納される平ギアケース部87Bとを別体で備えて構成され、且つ、中継伝動軸83をベベルギアケース部87Aと平ギアケース部87Bとにわたって内装する状態でベベルギアケース部87Aと平ギアケース部87Bとを接続して構成されている。
又、ベベルギアケース部87A及び平ギアケース部87Bの夫々が、一対の分割ケース単位体同士を接続する2つ割り構造のケース体にて構成されている。
説明を加えると、ベベルギアケース部87Aが、左右に2分割された一対の分割ケース単位体87A1,87A2同士をフランジ接続してボルトで締付けて一体的に連結して構成され、平ギアケース部87Bが、左右に2分割された一対の分割ケース単位体87B1,87B2同士をフランジ接続してボルトで締付けて一体的に連結して構成されている。又、それらのベベルギアケース部87Aと平ギアケース部87Bとをフランジ接続してボルトで締付けて一体的に連結して右側引起し伝動ケース87が構成されている。
右側引起し伝動ケース87の出力側の被連結部88が、中央引起し装置伝動ケース60と同様に、引起しケース41に固定された断面コの字形のブラケット89に嵌め込まれてボルト72で締め付け固定されて、右側引起し伝動ケース87と引起しケース41とが連結されている。
又、中央縦フレーム13と同様に、右側縦フレーム12の上端部に縦向き伝動軸32の両側に断面コの字形のブラケット90が一体的に溶接固定する状態で設けられ、右側引起し伝動ケース87の伝動入力側の端部に形成された入力側の被連結部91が、連結用のブラケット90に嵌め込まれてボルト65で締め付け固定されて、右側引起し伝動ケース87と右側縦フレーム12とが連結されている。
このような構成のギア式伝動装置Gでは、例えば、出力軸81が入力軸としての右側縦向き伝動軸31に対して第2軸芯X2に沿う方向に接近するように位置が変化する使用形態で使用される場合であっても、ベベルギアケース部87Aと平ギアケース部87Bのうちの少なくともいずれか一方のケースは形状変更する必要はあるが、他方のケースはそのまま使用することができる。また、出力軸81が右側縦向き伝動軸31に対して第2軸芯X2に沿う方向に離間するように位置が変化する使用形態で使用される場合には、例えば、中継伝動軸83の長さを変化させるとともに、ベベルギアケース部87Aと平ギアケース部87Bとの間に中継用のケース部を介装することにより、ベベルギアケース部87A及び平ギアケース部87Bを共用することが可能であり、簡単な構造改良で対応できるものとなる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、ベベルギアケース部87A及び平ギアケース部87Bの夫々が一対の分割ケース単位体(87A1,87A2及び87B1,87B2)同士を接続する2つ割り構造のケース体にて構成されるものを例示したが、前記ベベルギアケース部87A及び前記平ギアケース部87Bの夫々が分割されることなく一体的に形成されるケース体にて構成するものでもよい。
(2)上記実施形態では、右側引起し装置23の下端部における引起爪38の横回し移動幅が、他の引起し装置24,25の下端部における引起爪38の横回し移動幅よりも広く設定される構成のものを例示したが、このような構成に代えて、図17に示すように、左側引起し装置25の下端部における引起爪38の横回し移動幅が、他の引起し装置23,24の下端部における引起爪38の横回し移動幅よりも広く設定される構成として、四条刈り作業形態にて刈取作業を行えるようにしてもよい。
又、図18に示すように、右側引起し装置23及び左側引起し装置25の夫々について、下端部における引起爪38の横回し移動幅が、中央引起し装置24の下端部における引起爪38の横回し移動幅よりも広く設定される構成としてもよい。この場合には、五条刈り作業形態にて刈取作業を行えるものとなる。
(3)上記実施形態では、右側引起し装置23とそれに隣接する中央引起し装置24とが、引起爪38を対向させた状態で植立茎稈の引き起しを行うように構成されたものを例示したが、このような構成に代えて、右側引起し装置23とそれに隣接する中央引起し装置24とが、引起爪38を互いに逆向きに突出させた状態で植立茎稈の引起しを行うように構成されるものでもよい。
本発明は、軸芯が互いに斜めに交差するように設けられた入力軸と出力軸とを連動連結するためのギア式伝動装置を用いたコンバインに適用することができる。
2 刈取部
8 筒状フレーム
14 縦向き伝動ケース
23 引起し装置
28 前部向き伝動軸
31 入力軸
35 駆動輪体
36 従動輪体
37 回動チェーン
38 引起爪
81 出力軸
82 入力側のベベルギア
83 中継伝動軸
84 出力側のベベルギア
85 第1平ギア
86 第2平ギア
87 伝動ケース
87A ベベルギアケース部
87B 平ギアケース部
87A1,87A2,87B1,87B2 分割ケース単位体
G ギア式伝動装置
X1 第1軸芯
X2 第2軸芯

Claims (7)

  1. 第1軸芯周りで回転自在な入力軸と前記第1軸芯に対して斜めに交差する第2軸芯周りで回転自在な出力軸とを連動連結するギア式伝動装置を備えたコンバインであって、
    走行機体の前部に機体前後向きの筒状フレームにより昇降自在に刈取部が支持され、
    植立茎稈を引起す引起し装置が、前記筒状フレームに連結された縦向き伝動ケースに支持される状態で前記刈取部に備えられ、前記筒状フレームの内部に設けられた前後向き伝動軸及び前記縦向き伝動ケース内部に設けられた縦向きの前記入力軸を介して走行機体側からの動力が伝達されるよう構成され、
    前記引起し装置の機体後部側に前記ギア式伝動装置が備えられ、このギア式伝動装置が走行機体側から伝達される動力を前記入力軸から前記引起し装置における駆動輪体と一体回動する前記出力軸に伝達するよう構成され、
    前記ギア式伝動装置は、前記入力軸と一体回転する入力側のベベルギア、前記第2軸芯と平行な軸芯周りで回転自在な中継伝動軸、前記入力側のベベルギアと噛み合い且つ前記中継伝動軸と一体回転する出力側のベベルギア、前記中継伝動軸と一体回転する第1平ギア、及び、前記第1平ギアと噛み合い且つ前記出力軸と一体回転する第2平ギアの夫々を、伝動ケース内に備えて構成され
    前記伝動ケースが、前記入力側のベベルギア及び前記出力側のベベルギアが収納されるベベルギアケース部と、前記第1平ギア及び前記第2平ギアが収納される平ギアケース部とを別体で備えて構成され、且つ、前記中継伝動軸を前記ベベルギアケース部と前記平ギアケース部とにわたって内装する状態で前記ベベルギアケース部と前記平ギアケース部とを接続して構成され、
    前記ベベルギアケース部と前記平ギアケース部とは、前記中継伝動軸の外周部に対応する箇所が嵌り込み接続された状態で連結され、
    前記中継伝動軸のうち前記入力側のベベルギアよりも前記引起し装置とは反対側箇所に前記出力側のベベルギアが備えられ、
    前記中継伝動軸は、一端部が前記ベベルギアケース部にて回動自在に保持され、他端部が前記平ギアケース部にて回動自在に保持されているコンバイン。
  2. 前記中継伝動軸は、前記一端部における前記出力側のベベルギアよりも軸端部側が前記ベベルギアケース部にて回動自在に保持され、前記他端部における前記第1平ギアよりも軸端部側が前記平ギアケース部にて回動自在に保持されている請求項1記載のコンバイン。
  3. 前記平ギアケース部が、前記引起し装置の機体後部側箇所に連結されている請求項1又は2記載のコンバイン。
  4. 前記平ギアケース部が、前記引起し装置の機体後部側箇所に形成された両側の縦壁の間に嵌り込む状態で連結されている請求項3記載のコンバイン。
  5. 前記ベベルギアケース部及び前記平ギアケース部の夫々が、一対の分割ケース単位体同士を接続する2つ割り構造のケース体にて構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンバイン。
  6. 前記引起し装置が、上部に位置する前記駆動輪体と下部に位置する従動輪体とに亘って巻き掛けられた回動チェーンに一定間隔ごとに複数の引起爪が取り付けられ、この引起爪の係止引き上げ作用によって植立茎稈の引き起しを行うように構成され、
    機体横幅方向に並ぶ状態で複数備えられる前記引起し装置のうちの機体横幅方向一端側に位置する端部側の引起し装置の下端部における前記引起爪の横回し移動幅が、他の引起し装置の下端部における前記引起爪の横回し移動幅よりも広く設定され、
    前記端部側の引起し装置の機体後部側に前記ギア式伝動装置が備えられている請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンバイン。
  7. 前記端部側の引起し装置とそれに隣接する前記他の引起し装置とが、前記引起爪を対向させた状態で植立茎稈の引き起しを行うように構成されている請求項記載のコンバイン。
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