JP5179838B2 - 非火薬ガス発生器及びこれを用いた携行型拘束網展開装置 - Google Patents

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Description

本発明は、犯罪行為を未然に防ぐ、あるいは逃亡時間を遅らせてターゲットを拘束・捕獲するため拘束網をガス圧力で瞬時に展開させる非火薬ガス発生器と、この非火薬ガス発生器を用いた携行型拘束網展開装置に関する。
従来、携行型拘束網展開装置は、拘束網をガス圧力で瞬時に展開させ、犯罪行為を未然に防ぐ、あるいは逃亡時間を遅らせてターゲットを拘束・捕獲するために、この拘束網をガス発生器からのガス圧力で作動するものが知られている。
そして、ガス発生器に用いられるガス発生剤は、火薬類取締法の制約を受けることがない非火薬組成物が使用されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2006−084168号公報 特開2007−107863号公報
本発明者は、携行型拘束網展開装置に用いられるガス発生剤について種々研究の結果、粒度が不均一であると、時経的な燃焼状態が維持されず、ガス発生器のタンク圧力特性が大きくばらつき、拘束網展開軌跡をばらつかせる虞があることを確認した。
本発明は、斯かる研究に基づいて為されたもので、その目的は、ガス発生圧力のバラツキを小さくすることが可能な非火薬ガス発生器を提供することにある。
請求項1に係る発明は、有底の管体と、前記有底の管体内に填薬されるガス発生剤と、前記ガス発生剤上に位置するように前記有底の管体内に配される筒状体から成る点火薬ホルダと、前記点火薬ホルダ内に充填される点火薬と、前記点火薬ホルダの一方の開口部を閉鎖する鉢形状の点火薬カップと、前記点火薬ホルダの他方の開口部に取り付けられる電橋線付塞栓と、前記電橋線付塞栓に接続されるハーネスと、貫通孔を有するホルダーとで構成され、前記ガス発生剤は、酸化第二銅33〜44重量部とアルミニウム9〜17重量部とから成るテルミット剤と、カリウム明礬又はアンモニウム明礬45〜55重量部から成るガス発生剤と、塩化ビニル1.2〜1.8重量部から成るバインダー及びステアリン酸カルシウム2.4〜2.6重とから成る鈍化剤で構成される造粒物を、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりの篩分け処理して成り、一方の開口部を前記点火カップで閉塞して前記点火薬を装填すると共に、他方の開口部に前記電橋線付塞栓を挿入した前記点火薬ホルダを、前記ガス発生剤が充填された前記有底の管体の開放端に挿入し、前記電橋線付塞栓の外側部位全周を前記有底の管体の円周上をかしめられて半組立体を構成し、前記ホルダーは、一方側に前記有底の管体が突出し、他方側にハーネスが突出するように、前記貫通穴内に前記半組立品を装着して成ることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、人体を拘束する拘束網と、前記拘束網に紐部材を介して取り付けられる複数の錘部と、前記錘部をガス圧で噴出させることによって前記拘束網を展開させる非火薬ガス発生器とを備える携行型拘束網装置において、前記非火薬ガス発生器は、有底の管体と、前記有底の管体内に填薬されるガス発生剤と、前記ガス発生剤上に位置するように前記有底の管体内に配される筒状体から成る点火薬ホルダと、前記点火薬ホルダ内に充填される点火薬と、前記点火薬ホルダの一方の開口部を閉鎖する鉢形状の点火薬カップと、前記点火薬ホルダの他方の開口部に取り付けられる電橋線付塞栓と、前記電橋線付塞栓に接続されるハーネスと、貫通孔を有するホルダーとで構成され、前記ガス発生剤は、酸化第二銅33〜44重量部とアルミニウム9〜17重量部とから成るテルミット剤と、カリウム明礬又はアンモニウム明礬45〜55重量部から成るガス発生剤と、塩化ビニル1.2〜1.8重量部から成るバインダー及びステアリン酸カルシウム2.4〜2.6重とから成る鈍化剤で構成される造粒物を、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりの篩分け処理して成り、一方の開口部を前記点火カップで閉塞して前記点火薬を装填すると共に、他方の開口部に前記電橋線付塞栓を挿入した前記点火薬ホルダを、前記ガス発生剤が充填された前記有底の管体の開放端に挿入し、前記電橋線付塞栓の外側部位全周を前記有底の管体の円周上をかしめられて半組立体を構成し、前記ホルダーは、一方側に前記有底の管体が突出し、他方側にハーネスが突出するように、前記貫通穴内に前記半組立品を装着して成ることを特徴とする
本発明によれば、発生圧力のバラツキを小さくすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、図1〜図4に示すように、非火薬ガス発生器1を携行型拘束網展開装置30に適用した場合について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る非火薬ガス発生器1を示す。
本実施形態に係る非火薬ガス発生器1は、片方のみ開放された筒状容器から成る有底のガス発生器管体2と、ガス発生器管体2に填薬されるガス発生剤3及び点火薬カップ4と、点火薬ホルダ6と点火薬7と電橋線付塞栓8とハーネス12と熱収縮チューブ13とから成るイグナイター5と、ホルダー15とで構成されている。
ガス発生器管体2は、アルミニウム等の軟質金属材料を用いることによって、非火薬組成物であるガス発生剤3の反応熱及び反応ガス圧力で容易に破壊して携行型拘束網展開装置30の錘部35に伝達することができる。このガス発生器管体2は、加工性の良い軟質金属材料であれば何でも良いが、例えば銅を用いる電気雷管と全く同一の形状に成るため、アルミニウム(例えば、Al−6016−0等)を用いることにより紛らわしさを除いたものである。なお、このアルミニウム製のガス発生器管体2には、内外面にアルマイト処理が施されている。
ガス発生器管体2には、ガス発生剤3が0.1g〜1.1gの範囲で充填されている。このガス発生剤3は、低振動・低騒音破砕薬剤ガンサイザー(日本工機株式会社製商品名)を使用している。これは、火薬類を用いた破砕方法と全く同じ手順で消費許可を必要とせずに岩盤等を破砕する非火薬破砕組成物である。この非火薬破砕組成物は、例えば、特開平11−029389号公報に開示されている。本発明者は、この非火薬破砕組成物を岩盤等を破砕する目的ではなく、このガス圧力を物体を飛ばす目的(拘束網を展開)を達成するために、ガス発生剤3の粒径を揃えることでガス圧力のバラツキを小さくできることを見出した。また、物体を飛ばす性能にあわせてガス発生剤3の薬量は変えることが可能である。
次に、ガス発生剤3について説明する。
ガス発生剤3を構成するテルミット剤、ガス発生剤、バインダー及び鈍化剤の割合は、テルミット剤が酸化第二銅33〜44重量部とアルミニウム9〜17重量部とから成り、ガス発生剤がカリウム明礬又はアンモニウム明礬45〜55重量部から成り、バインダーが塩化ビニル1.2〜1.8重量部から成り、鈍化剤がステアリン酸カルシウム2.4〜2.6重とから成る。
本実施形態では、アルミニウム11.5重量部と酸化第二銅38.5重量部とから成るテルミット剤と、カリウム明礬又はアンモニウム明礬50重量部から成るガス発生剤と、予めアセトンに溶かしておいたバインダーとして用いる塩化ビニル粉1.5重量部とを同一容器に入れ、更に適量のアセトンを加えて良く混ぜる。アセトンがほぼ揮発し固まってきたら8メッシュの篩で造粒し、それを乾燥させる。乾燥後、鈍化剤としてステアリン酸カリウムを2.5重量部とアセトン適量を加えゆっくり混和し、先と同様にアセトンが気化し固まったら造粒し、乾燥してガス発生剤3を得る。
このガス発生剤3は、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりの篩分け品を用いる。すなわち、粒径が0.35mm〜0.71mmの範囲に調整されている。
ガス発生器管体2内には、充填されたガス発生剤3と点火薬7との混合防止のために隔壁と成る合成樹脂製のカプセル形状の点火薬カップ4が配置されている。この点火薬カップ4は、金属、非金属を問わないが、金属材料では良電性であるために、電気的発火信号が電橋線9には流れず放電エネルギーに費やされて、点火薬7が不着火となる虞があることから絶縁処理(例えば、アルマイト処理等)する必要がある。
点火薬カップ4は、肉厚0.1μm以下の薄膜で形成したカプセルを半切した形状のものを使用し、点火薬ホルダー6に挿入される。点火薬カップ4及び点火薬ホルダー6には、非火薬組成物で構成する点火薬7と電橋線付塞栓8の電橋線(例えば、自金−イリジュウム線)9とが配置されている。点火薬7として、ボロン/酸化第二銅=10〜20重量%/80〜90重量%を用いた。
電橋線付塞栓8は、電橋線付塞栓8に点火薬ホルダー6を挿入後、点火薬7が0.06g〜0.13gの範囲で填薬され、点火薬カップ4を挿入してから、ガス発生剤3が填薬されたガス発生器管体2内に圧入され、ガス発生器管体2の外側から2箇所にカシメ部10、11を形成する。
図2は、非火薬ガス発生器の部品であるホルダー15を示す。
ホルダー15の材質は、鉄、ステンレスが使用可能であるが、軽量化およびコスト面からアルミニウムA5056が好ましい。また、ホルダー15は、ネジ部16とテーパ部17とホルダー樹脂注入部18とで構成されている。非火薬ガス発生器1の樹脂塗付部20にエポキシ樹脂接着剤21を約3g塗布し、ホルダー15の挿入口19に非火薬ガス発生器1のハーネス12を挿入し、電橋線付塞栓8の端部8aがホルダー15の底部19aに当たるまで挿入し固定する。このとき、エポキシ樹脂接着剤21の塗布量は、ホルダー樹脂注入部18からはみ出していれば良い。また、エポキシ樹脂接着剤21は、金属材料との接着性、気密性を満足すればよく、一液性また二液性でもよいが、溶剤により脚線被覆樹脂部が溶解しないこと、低温で硬化させるとことを考慮して、本実施形態においては、二液性常温硬化型エポキシ接着剤を使用した。
ホルダー15の機能としては、図3に示す携行型拘束網展開装置30への取付けと、非火薬ガス発生器1が取り付けられた携行型拘束網展開装置30において、作動時の発生ガス圧力の漏れ防止である。このガス圧力の漏れ防止としては、テーパ部17において、テーパ角度10°〜15°を設けている。
次に、ガス発生器の組立について説明する。
(1)電橋線付塞栓8の電橋線接続側に筒状の点火薬ホルダー6を圧入し、その中に一定量に計量された点火薬7を填薬する。
(2)点火薬7の外部への漏洩を防止するための点火薬カップ4を点火薬ホルダー6に被せ、圧入する。
(3)ガス発生器管体2の中に篩い分けされたガス発生剤3を一定量に計量し、填薬する。
(4)ガス発生剤3を填薬したガス発生器管体2の開放端に、電橋線付塞栓8を挿入し、全周にわたってガス発生器管体2の円周上かしめ部10、11をかしめて半組立品とする。なお、このかしめ部10、11は通常は2段であるが1段の場合もある。
(5)ホルダー15のねじ部16側からOリング22を装着し、樹脂塗布部20にエポキシ樹脂接着剤21を一定量塗布し、若しくはホルダー15の内径内面にエポキシ樹脂樹脂接着剤21を一定量塗布し、半組立品をハーネス12を回しながら孔に通す。
(6)その後、樹脂の液だれを防止するため、ガス発生器管体2が下、ハーネス12が上の状態で、約1昼夜(24時間以上)樹脂を硬化させる。
(7)最後に、ハーネス12端末の被覆を剥ぎ、コネクター14を取り付ける。
以上により、本実施形態に係る非火薬ガス発生器1を得ることができる。
図3は、非火薬ガス発生器1を携行型拘束網展開装置30に組み込んだ図を示す。
本実施形態に係る携行型拘束網展開装置30は、第1容器32と第2容器33とをねじ結合してなる容器と、周囲に8つの錘部35を紐部材36を介して取り付けるとともに錘部35とともに容器内に収容される人体を拘束する拘束網37と、錘部35をガス圧で噴出させるために容器内に収容された非火薬ガス発生器1と、非火薬ガス発生器1を保持するガス発生器ホルダー31と、拘束網37を収容した容器の蓋となる拘束網収容蓋38とで構成される。
非火薬ガス発生器1は、ホルダー15の外周に設けたねじ部16をガス発生器ホルダー31のねじ部に螺合により固定される。筒部39には、非火薬ガス発生器1が取り付けられたガス発生器ホルダー31が取り付けられている。
図4は、非火薬ガス発生器が作動した時の携行型拘束網展開装置の展開状況を示す。
コネクター14、ハーネス12を介して電橋線付脚線8に接続された電橋線9に電圧を加える。この電圧により電橋線9は発熱し、点火薬ホルダー6及び点火薬カップ4内にある点火薬7が発火し、ガス発生器管体2内にあるガス発生剤3が燃焼する。この燃焼に伴い高熱及び大量のガスを発生し、ガス発生器管体2を破り、破裂板40を破断し成形フィルタ41を冷却濾過されたガスが介して錘部35にガス圧力を与え、錘部35を放出する。放出した錘部35は紐部材36を引張り拘束網収納蓋38及び拘束網37を放出する。
次に、本実施形態に係る非火薬ガス発生器1を実験例により説明する。
(実験例1)
本実施形態に係る非火薬ガス発生器1を用い、ガス発生剤3の粒径による作動時のガス圧力について調査した。
図5は、非火薬ガス発生器1作動時のガス圧力を測定する装置を示す。
圧力測定用タンク50(容積4.8cc)に非火薬ガス発生器1及び圧力測定素子51(メーカー:共和電業株式会社 型番:PGM−500KE)を取り付ける。圧力測定素子51は、オシロスコープ52(メーカー:横河電機株式会社 型番:DL708E)に接続し、定電圧/電流電源53(メーカー:株式会社高砂製作所型番:lPSO35−10)を非火薬ガス発生器1のコネクター14に定電圧/電流電源(メーカー:株式会社高砂製作所 型番:lPSO35−10)を接続する。この時、発火信号をトリガーとするため、定電圧/電流電源53と非火薬ガス発生器1の接続中間部に設けた回路抵抗部にオシロスコープ52を接続する。
定電圧/電流電源53により電圧8Vを印加し圧力測定用タンク50に取り付けた非火薬ガス発生器1を作動させ、圧力測定用タンク50内で発生した圧力をオシロスコープ52で計測した。この時のガス発生剤3の粒径による圧力の測定結果を表1に示す。
Figure 0005179838
この結果、ガス発生剤2の篩分け品において、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まり、つまり粒径を0.35mm〜0.71mmに調整することで、ガス発生圧力のバラツキを篩分け未実施品より小さくすることができた。
図6に、ガス発生剤2を粒径0.35mm〜0.71mmに調整した非火薬ガス発生器1のタンク圧力特性を示す。
図6(A)は、16タイラーメッシュ通過20タイラーメッシュ止まりの場合、図6(B)は、20タイラーメッシュ通過24タイラーメッシュ止まりの場合、図6(C)は、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりの場合、図6(D)は、42タイラーメッシュ通過の場合、図6(E)は、篩分け未実施の場合を示す。
ガス発生剤3の篩い分け前では、ガス発生剤3の粒度が不均一であるため時経的な燃焼状態が維持されない。その結果、非火薬ガス発生器1のタンク圧力特性が大きくばらつく結果となる。
発生圧力がばらつくことは、圧力を発生させることを最終機能とする非火薬ガス発生器1としては致命的な損失に当たる。致命的な損失とは、製品の最終特性(物を動かす、飛ばす、加圧する)に対してばらつきが発生する。
また、拘束網展開装置30に篩い分けを実施せず組み込んだ場合、圧力がばらつくことで拘束網展開軌跡がばらつくことに繋がる。
そこで、ガス発生剤3の篩い分けを行い粒子径を揃えることで、時経的な燃焼状態を維持させ発生圧力のばらつきを低減可能か確認した。ガス発生剤の粒度がそろっていない場合、ガス発生剤が燃焼した際の各粒子の燃焼形態(燃え方)は、粒子の大きさで異なる。粒度を均一にすることで各粒子の燃焼形態が均一になり、発生圧力のばらつきも小さくなる。このような状態を、ここでは、時経的な燃焼状態と称する。
篩い分け水準及び結果については以下の通りである。篩の目開きに関しては、Tyler基準より抜粋した4水準を設定した。
表1より、24メッシュ通過42メッシュ止まり品が発生最大圧力値のばらつき(図の矢印幅を参照)が小さい、すなわち最大圧力値の標準偏差が小さくなる結果となった。結果、ガス発生剤の篩い分けを行い粒子径を揃えることで発生圧力のばらつきを低減可能であることが判明した。
(実験例2)
本実施形態に係る非火薬ガス発生器1を用い、携行型拘束網展開装置30に取り付け、拘束網37の展開性能を確認した。
図7は、携行型拘束網展開装置の展開性能評価方法を示す。
本実施形態に係る非火薬ガス発生器1を取り付けた携行型拘束網展開装置30を用い、拘束網37の展開性能を確認した。非火薬ガス発生器1を取り付けた携行型拘束網展開装置30を高さ1.3mの携行型拘束網展開装置取付架台55に取り付け、携行型拘束網展開装置取付架台55の中心軸から3.8mの距離に高さ1.8mのマネキン56を設置する。携行型拘束網展開装置30を作動させ、拘束網37を展開し、拘束網37が飛翔する方向に対し90°の角度にビデオを設置し、飛翔状況を撮影する。画像を画像解析装置(株式会社ライブラリー製;move Tr 32)により錘部35の軌跡を確認した。
性能確認項目としては、携行型拘束網展開装置30内の最大作動圧力、錘部35が飛ぶ際の初速、拘束網37の展開距離、展開軌跡の確認を行った。尚、比較例として、篩分け未実施品のガス発生剤を用いた携行型拘束網展開装置についても同じ評価を行った。この結果を表2に示す。
Figure 0005179838
表2に示す通り、非火薬ガス発生器1により携行型拘束網展開装置を作動させることは可能であり、携行型拘束網展開装置内の最大作動圧力、錘が飛ぶ際の初速、拘束網37の展開距離は、篩分け未実施品のガス発生剤を用いた携行型拘束網展開装置に対して同等以上の性能を有することを確認できた。
また、図8に展開軌跡を示す通り、拘束網37の展開軌跡についても篩分け未実施品のガス発生剤を用いた拘束網展開装置に対して性能は向上することが確認できた。
図8(A)は、篩い分け未実施品を使用した非火薬ガス発生器について拘束網の展開軌跡を示し、図8(B)は、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まり品を使用した非火薬ガス発生器について拘束網の展開軌跡を示す。
図8(A)に示す篩い分け未実施品を使用した非火薬ガス発生器について拘束網の展開軌跡と、図8(B)に示す24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まり品を使用した非火薬ガス発生器について拘束網の展開軌跡では、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりガス発生剤の方が展開軌跡が揃う結果(図の矢印幅を参照:拘束網が4mに達した時点での上部錘の展開高さ)となった。すなわち、図8(B)に示す24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりガス発生剤を使用した非火薬ガス発生器は、拘束網の展開状況がばらつかないことが確認できた。
本発明では、非火薬ガス発生器を携行型拘束網展開装置に適用した場合について説明したが、例えば、臭いの液体を飛散させ臭いを発生させる装置(例えば、特開2007−122606号公報に記載の臭気発生装置)、遭難等で所在地を標示する装置(緊急標示筒)等、一般ユーザーが使用し、火薬類の制約を受けないものにも使用可能である。
本発明の一実施形態に係る非火薬ガス発生器を示す。 非火薬ガス発生器の部品であるホルダーを示す 非火薬ガス発生器を携行型拘束網展開装置に組み込んだ図を示す。 非火薬ガス発生器が作動した時の携行型拘束網展開装置の展開状況を示す。 非火薬ガス発生器作動時のガス圧力を測定する装置を示す。 ガス発生剤を24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まり(粒径0.35mm〜0.7lmm)に調整した非火薬ガス発生器のタンク圧力特性を示す。 携行型拘束網展開装置の展開性能評価方法を示す。 携行型拘束網展開装置の展開軌跡を示す。
符号の説明
1 非火薬ガス発生器
2 ガス発生器管体
3 ガス発生剤
4 点火薬カップ
5 イグナイター
6 点火薬ホルダー
7 点火薬
8 電橋線付塞栓
9 電橋線
10、11 カシメ部
12 ハーネス
13 熱収縮チューブ
14 コネクター
15 ホルダー
16 ネジ部
17 テーパ部
18 ホルダー樹脂注入部
21 樹脂
22 Oリング
30 携行型拘束網展開装置
31 ガス発生器ホルダー
32 第1容器
33 第2容器
35 錘部
36 紐部材
37 拘束網
38 拘束網収納蓋
39 筒部

Claims (2)

  1. 有底の管体と、
    前記有底の管体内に填薬されるガス発生剤と、
    前記ガス発生剤上に位置するように前記有底の管体内に配される筒状体から成る点火薬ホルダと、
    前記点火薬ホルダ内に充填される点火薬と、
    前記点火薬ホルダの一方の開口部を閉鎖する鉢形状の点火薬カップと、
    前記点火薬ホルダの他方の開口部に取り付けられる電橋線付塞栓と、
    前記電橋線付塞栓に接続されるハーネスと、
    貫通孔を有するホルダーとで構成され、
    前記ガス発生剤は、
    酸化第二銅33〜44重量部とアルミニウム9〜17重量部とから成るテルミット剤と、
    カリウム明礬又はアンモニウム明礬45〜55重量部から成るガス発生剤と、
    塩化ビニル1.2〜1.8重量部から成るバインダー及びステアリン酸カルシウム2.4〜2.6重とから成る鈍化剤で構成される造粒物を、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりの篩分け処理して成り、
    一方の開口部を前記点火カップで閉塞して前記点火薬を装填すると共に、他方の開口部に前記電橋線付塞栓を挿入した前記点火薬ホルダを、前記ガス発生剤が充填された前記有底の管体の開放端に挿入し、前記電橋線付塞栓の外側部位全周を前記有底の管体の円周上をかしめられて半組立体を構成し、
    前記ホルダーは、一方側に前記有底の管体が突出し、他方側にハーネスが突出するように、前記貫通穴内に前記半組立品を装着して成る
    ことを特徴とする非火薬ガス発生器。
  2. 人体を拘束する拘束網と、
    前記拘束網に紐部材を介して取り付けられる複数の錘部と、
    前記錘部をガス圧で噴出させることによって前記拘束網を展開させる非火薬ガス発生器とを備える携行型拘束網展開装置において、
    前記非火薬ガス発生器は、
    有底の管体と、
    前記有底の管体内に填薬されるガス発生剤と、
    前記ガス発生剤上に位置するように前記有底の管体内に配される筒状体から成る点火薬ホルダと、
    前記点火薬ホルダ内に充填される点火薬と、
    前記点火薬ホルダの一方の開口部を閉鎖する鉢形状の点火薬カップと、
    前記点火薬ホルダの他方の開口部に取り付けられる電橋線付塞栓と、
    前記電橋線付塞栓に接続されるハーネスと、
    貫通孔を有するホルダーとで構成され、
    前記ガス発生剤は、
    酸化第二銅33〜44重量部とアルミニウム9〜17重量部とから成るテルミット剤と、
    カリウム明礬又はアンモニウム明礬45〜55重量部から成るガス発生剤と、
    塩化ビニル1.2〜1.8重量部から成るバインダー及びステアリン酸カルシウム2.4〜2.6重とから成る鈍化剤で構成される造粒物を、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりの篩分け処理して成り、
    一方の開口部を前記点火カップで閉塞して前記点火薬を装填すると共に、他方の開口部に前記電橋線付塞栓を挿入した前記点火薬ホルダを、前記ガス発生剤が充填された前記有底の管体の開放端に挿入し、前記電橋線付塞栓の外側部位全周を前記有底の管体の円周上をかしめられて半組立体を構成し、
    前記ホルダーは、一方側に前記有底の管体が突出し、他方側にハーネスが突出するように、前記貫通穴内に前記半組立品を装着して成る
    ことを特徴とする携行型拘束網展開装置。
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