JP2010133685A - 点火用電子回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間の保管に耐え、長期間の電池交換が不要でありながら、あらゆる種類のスイッチの作動により即時に通電が可能なこと、ネット展開用のガス発生器や電気点火式の火工品のような通電作動装置が点火及び作動後に回路的に短絡しても、電源の保護が可能であり、かつ、小型で可搬性に優れ、作動も瞬時に行うこと、例えば、ネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器に、スイッチをONにすると即時に通電されネット展開の作動ができるとともに、通電後のガス発生器の短絡に対しても電池の過電流からの保護が可能なこと。
【解決手段】点火用電力を供給する電池回路と、点火用電力の供給により作動する点火回路と、電池回路と点火回路とを連絡する継電器回路(スイッチ回路)と、点火用電力以上の過大な点火用電力により電池回路を遮断し、電池回路の異常な発熱を防止する電流制限回路とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、点火用電子回路に関する。
本発明において、点火用電子回路とは、例えば、ネット展開式防犯具用のネット展開用ガス発生器における即時通電が可能な点火回路、類似の通電により作動する各種の通電作動装置、即ち、産業用爆薬等の起爆に使用する電気雷管、煙火等の点火に使用する点火玉、自動車安全装置の起動に使用する自動車用火工品等の電気点火式の火工品、ガス発生型破砕薬の着火具等の通電により作動する機器に使用する点火回路及び点火装置をいう。
例えば、従来の携行型拘束網展開装置(例えば、特許文献1を参照)のネット展開用のガス発生器には、アルカリ乾電池と自己復帰型スイッチによる点火回路を使用していた。
アルカリ乾電池は、その性能上、自然放電による劣化が避けられない。他方、ネット展開式防犯具は、その用途から、スイッチをONにすれば常にかつ瞬時にネットを展開できるという有事即応性が要求される。即ち、電池の消耗を監視し、電池が消耗して装置の作動に必要な電力が供給されなくなる前に交換しなければならない。
ネット展開式防犯具に使用するネット展開用のガス発生器は、その構造上ある確率で作動後に短絡する。短絡を生じると、電池の発熱や発火の虞があるため、ネットの展開作動後には回路を断とし電池を保護する必要がある。防犯具という性質上、ネットの展開後にスイッチを直ちにOFFとする2段階の動作を緊急事態発生時に必ず守るのは困難である。
そのため、スイッチには自己復帰式スイッチ(押しボタン式スイッチやロッカースイッチ等、手を離すと自然に戻りOFFとなるスイッチ)しか使用できず、自由な形状設計や装置の操作性に制限があった。
ネット展開式防犯具のネット展開用のガス発生器部分は、一般に電気点火式の火工品と呼ばれるものと同じ原理である。電気点火式の火工品に対する点火方法の従来の点火回路・点火装置には、一般に持ち運びを考慮したコンデンサ式発破用電気点火器(例えば、非特許文献1、特許文献2、特許文献3を参照)が用いられている。
これは、電力源となる電池の直流電力を、発振回路によって一旦交流とし、トンランスにて昇圧後、整流器によって再び直流に戻し、高耐電圧のコンデンサに充電し蓄える。このコンデンサに充電した電力を点火の際に、火工品の回路に接続して一気に放電させて、火工品を点火するものである。
特開2007−107863号公報 特許第402613号公報 特公平6−92880号公報 JIS M2505:1994
しかし、コンデンサ式点火回路・点火装置では、コンデンサの充電に数秒から数十秒の充電時間を要し、何らかの理由で直ちに火工品を点火しようとした場合には、時間遅れを生じてしまうために、ネット展開式防犯具のように即応性が要求される用途には不向きである。
しかも、ネット展開式防犯装置は、使用するアルカリ乾電池の自然消耗に起因する、ネット展開用のガス発生器の起動不良を防止するために、その運用においては、月に1回以上の電池チェックが必要であり、ネット展開式防犯具のネット展開用のガス発生器の有効期限が切れる製品寿命までの間に、数回の電池交換を必要としていた。
また、電池残量のチェック回路は、点火に必要な電流を模擬した形で電池に負荷を接続し、その際の電池の端子電圧から電池の良否を判定する回路が一般的である。
この判定回路には、少なくとも再現性良くガス発生器の点火に必要な負荷電流を流す回路、基準となる電圧を作る回路、電池の端子電圧と基準電圧を比較して電池の残量判定を行う回路、電池の残量の良否を表示する回路等、複雑でかつ高精度の回路が必要となる。
また、確実な動作を行うための電池チェックは、チェック用の電流によって電池を消耗するために、チェックを行えば行うほど、電池の交換頻度が増すという問題があった。
また、ネット展開式防犯装置のネット展開用のガス発生器は、その構造上作動後に短絡するものがある。作動後に短絡があると、スイッチがONの間は電流が流れ続け、電池が発熱・発煙・破裂の危険がある。そのため、押しボタンスイッチやタクトスイッチといった自己復帰型スイッチしか使用できないという問題があった。
本発明は、上記のような従来技術に着目してなされたもので、その目的は、長期間の保管に耐え、長期間の電池交換が不要でありながら、あらゆる種類のスイッチの作動により即時に通電が可能な点火用電子回路を提供することにある。
本発明の別の目的は、ネット展開用のガス発生器や電気点火式の火工品のような通電作動装置が点火及び作動後に回路的に短絡しても、電源の保護が可能であり、かつ、小型で可搬性に優れ、作動も瞬時に行うことができる点火用電子回路を提供することにある。
本発明の別の目的は、例えば、ネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器に、スイッチをONにすると即時に通電されネット展開の作動ができるとともに、通電後のガス発生器の短絡に対しても通電用電力を供給する電池の過電流からの保護が可能な点火用電子回路を提供することにある。
請求項1の点火用電子回路は、点火用電力を供給する電池回路と、点火用電力の供給により作動する点火回路と、電池回路と点火回路とを連絡する継電器回路(スイッチ回路)と、点火用電力以上の過大な点火用電力により電池回路を遮断し、電池回路の異常な発熱を防止する電流制限回路とを備えたことを特徴とする。
請求項2の点火用電子回路は、請求項1記載の点火用電子回路において、電池回路の電源は、リチウム電池であることを特徴とする。
請求項3の点火用電子回路は、請求項1又は2記載の点火用電子回路において、継電器回路(スイッチ回路)は、接点保持型スイッチを有することを特徴とする。
請求項4の点火用電子回路は、請求項1乃至3の何れか記載の点火用電子回路において、電流制限回路は、可溶片(ヒューズ、ビュージブルリンク)を有することを特徴とする。
請求項5の点火用電子回路は、請求項1乃至3の何れか記載の点火用電子回路において、電流制限回路は、バイメタル式電流制限装置を有することを特徴とする。
請求項6の点火用電子回路は、請求項1乃至3の何れか記載の点火用電子回路において、電流制限回路は、サーミスタ(熱による抵抗可変素子)を有することを特徴とする。
請求項7の点火用電子回路は、請求項1乃至6の何れか記載の点火用電子回路において、点火回路は、通電により作動するネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器用の点火回路又は点火装置、又は通電により機能する電気点火式の火工品用の点火回路又は点火装置、又は通電により作動する装置用の点火回路又は点火装置であることを特徴とする。
請求項8の点火用電子回路は、請求項1乃至7の何れか記載の点火用電子回路において、誘導電磁波のバイパスコンデンサ、又は誘電電磁波の阻止コイル、或いは誘導電磁波のバイパスコンデンサ及び誘電電磁波の阻止コイルをさらに備えたことを特徴とする。
本発明によれば、スイッチを投入するだけで、瞬時にネット展開用のガス発生器や電気点火式の火工品等に通電することが可能である。また、電池を点火電力源とすることから携帯性にも優れる。
また、本発明によれば、種類によってスイッチの投入を継続した場合に、ネット展開用のガス発生器や電気点火式の火工品等が作動後に短絡を生じても、過電流防止回路により、電池の発熱・破裂を防止することができる。同時に、スイッチの接続時間不足による不着火を回避することができる。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る点火器用電子回路110の基本回路図である。
電池111には、マンガン電池、アルカリ電池、リチウム1次電池等の1次電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池、充放電可能なリチウム2次電池等の2次電池等、点火電流の供給量に応じたあらゆる電池が使用できる。内部抵抗が小さく、電流容量の大きなリチウム1次電池、リチウム2次電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池等が好適である。さらに、長期間の保存が可能で、数年単位での電池交換が不要となる、自己放電の少ない、リチウム1次電池が好適である。
使用する電池の電圧は、負荷となる火工品や通電作動装置等に必要な電流を流すことができる電圧の電池を使用する。電池の容量は、負荷となる火工品や通電作動装置等に作動必要な電力をまかなえるだけでなく、保管時に自己消耗する電力を加味した容量の電池を使用する。
単一の電池では必要とする電流、電力が得られない場合は、複数個の電池を直列、並列、直並列に接続することができる。
過電流防止回路であるヒューズ112には、点火電流以上の電流定格の爪付きヒューズ、管入りヒューズ、リード線付きヒューズ等のヒューズが使用できる。ヒュージブルリンク等、点火電流以上の電流で断線するリード線等も使用できる。点火電流の1.5から2倍の電流定格のリード線付きヒューズ、管入りヒューズが好適である。
点火用スイッチ113には、レバー式スイッチ、スライド式スイッチ、押しボタンスイッチ等、点火前には電流の遮断、点火時の電流の通電が可能なものであればいずれも使用できる。操作が容易な押しボタンスイッチ、レーバー式スイッチ、マイクロスイッチ等が好適である。
コンデンサ114には、高周波特性に優れたコンデンサであれば、どの様な種類でも使用できる。セラミックコンデンサ、積層セラミックコンデンサ、フイルムコンデンサ等が好適である。その電荷容量は、携帯電話や無線機等の電磁誘導によるノイズをバイパスできるものであれば、何れも使用できが、数μF以下のものが好適である。
コンデンサ114とネット展開式防犯具のガス発生具用や火工品117との間に、インダクタを片線側、或いは両線側に挿入することにより効果的である。コンデンサ114は、配線に起因する寄生容量のみとし、インダクタを片線側、或いは両線側に挿入することでも同様の効果が得られる。
コスト、電磁誘導の減衰、初期の点火電流の抑制効果を考慮すると、図1のようにコンデンサ114のみとし、その電気容量は0.001μFから1μF程度が好適である。
コネクタ115には、コネクタ116と嵌合する2回路のコネクタ、或いは1回路のコネクタ2個を使用することができる。
コネクタ116には、コネクタ115と嵌合するコネクタを使用することができる。
コネクタ115及び116を介さず、直接接続とすることも可能である。
火工品117には、ネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器、電気点火式の火工品、即ち電気雷管、煙火用点火玉、自動車安全用火工品を使用することができる。或いは電気の通電による発熱を利用し機能させる物であればいずれも使用できる。
次に、本実施形態に係る点火器用電子回路110について説明する。
電池111を点火電力源とすることから、点火用スイッチ113を投入するだけで、瞬時に火工品117に通電することが可能である。特に、リチウム1次電池を点火電力源とすることで、長期の保管、携帯性にも優れる。
点火用スイッチ113の投入を継続した場合に、ネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器や電気点火式火工品等の作動後に短絡を生じても、過電流防止回路であるヒューズ112により、電池111の発熱・破裂を防止することができる。
ヒューズ112の代わりにビュージブルリンクを用いても同様の効果が得られる。
ヒューズ112の代わりにバイメタルを持ちいた場合は、電池111の発熱によってバイメタルが作動して回路を切断し、電池111の異常な放電が抑止される。冷却後はバイメタルが復帰するが、再び電池111が発熱するとバイメタルが作動するので、何回かに分けて電池111を安全に消耗することができる。
ヒューズ112の代わりにサーミスタを使用すると、電池111の発熱及びサーミスタ自身の発熱により電気抵抗が大きくなり、過大な電流になるのを抑止しながら電池111を消耗することができる。
電池111が消耗し、電池残量が極めて少なくなれば、もはや発熱・発煙・発火の危険はない。
本実施形態に係る点火器用電子回路110は、プリント基板上に構成し、ネット展開式の防犯具の内部に組み込む形態での使用も可能である。
なお、本実施形態では、コンデンサ114を設けた場合について説明したが、省略しても良い。
(実施形態2)
図2は、本発明の実施形態2に係る携行型拘束網展開装置100を示す。
本実施形態に係る携行型拘束網展開装置100は、複数個の錘19を取り付けた拘束網17を非火薬ガス発生器21のガス圧力で噴出する拘束網展開器1と、この拘束網展開器1に取り付けられ、非火薬ガス発生器21を駆動するスイッチ65を有する操作部50と、拘束網展開器1と操作部50とを接続するフィックスカップ46とで構成されている。
本実施形態において、拘束網展開器1は、例えば、特開2006−118845号公報に記載の携行型拘束展開器と同様に、図2〜図4に示すように、第一容器10Aと第二容器10Bとをねじ結合してなる容器10と、周囲に8つの錘19を紐部材18を介して取り付けるとともに錘19とともに容器10内に収容される人体を拘束する拘束網17と、錘19をガス圧で噴出させるために容器10内に収容された非火薬ガス発生器21と、拘束網17を収容した容器10の蓋20とで構成されている。
容器10は、第一容器10Aと、第一容器10Aの内側に重ね合わされる第二容器10Bとで構成されている。
第一容器10Aは、例えば、ABS樹脂材またはPOM樹脂材から成る略漏斗形状を為す容器で、中央部から突出する筒部11と、筒部11の根本部に等間隔で設けた8つの螺子穴と、筒部11と連なり、八方向に分岐するとともに外側に突出する半円状の8つの流路12とを有する。
第二容器10Bは、先端に設けた円筒形状の蓋取付部13と、内側に突出する半円状の8つの流路14と、拘束網収容部15とを有する。
第一容器10Aと第二容器10Bとは、両者に形成した半円状の8つの流路12と半円状の8つの流路14とが対向するように重ねられた後、第一容器10A側から4個の螺子を螺子穴に螺合することによって一体化される。容器10を構成する第一容器10Aと第二容器10Bとの組合せ時に、両者に形成した半円状の8つの流路12と半円状の8つの流路14とによって、8つのガス流路16が形成される。8つのガス流路16には、紐部材18を取り付けた錘19が挿入されて装着される。
蓋20は、拘束網17を第二容器10Bに収容後、拘束網17が脱落せず、かつ拘束網17を展開させる時に容易に第二容器10Bから脱落する構造とし、弾性のあるゴム材からなる。外形は略円盤状であり、蓋側面に8つの舌部を有する。この舌部には、第二容器10Bの外周壁に突出した8本の突起に嵌め込むための小孔が各舌部に設けてあり、これにより、蓋20および拘束網17が脱落しないようにしている。
錘19は、拘束網17の周囲に取り付けられた紐部材18により取り付けられている。紐部材18は、例えば、ポリエステル製で径0.7mmの紐を用いている。錘19は、例えば、ステンレス製で、全長28mm、外径11mmの円柱である。
拘束網17は、例えば、ポリエステル製またはケブラー製またはポリエチレン製で、4m×4mの正方形、または4m×3mの長方形、または3m×3mおよび4m×4mの八角形等で構成されている。また、目幅は全展開面積の約半分を中心部付近から20cm角で形成し、残り半分を10cm角で形成してもよい。また、目幅については全展開面積で中心部から、内側網目と外側網目とを均等に形成することでも良い。
次に、非火薬ガス発生器21は、図2〜図6に示すように、片方のみ開放された筒状容器から成る有底のガス発生器管体22と、ガス発生器管体22に填薬されるガス発生剤23及び点火薬カップ24と、点火薬ホルダー26と点火薬27と電橋線付塞栓28とハーネス32と熱収縮チューブ33とから成るイグナイター25と、ホルダー35とで構成されている。
ガス発生器管体22は、アルミニウム等の軟質金属材料を用いることによって、非火薬組成物であるガス発生剤23の反応熱及び反応ガス圧力で容易に破壊して拘束網展開器1の錘19を収容する錘部に伝達することができる。このガス発生器管体22は、加工性の良い軟質金属材料であれば何でも良いが、例えば銅を用いる電気雷管と全く同一の形状に成るため、アルミニウム(例えば、Al−6016−0等)を用いることにより紛らわしさを除いたものである。なお、このアルミニウム製のガス発生器管体22には、内外面にアルマイト処理が施されている。
ガス発生器管体22には、ガス発生剤23が0.1g〜1.1gの範囲で充填されている。このガス発生剤23は、低振動・低騒音破砕薬剤ガンサイザー(日本工機株式会社製商品名)を使用している。これは、火薬類を用いた破砕方法と全く同じ手順で消費許可を必要とせずに岩盤等を破砕する非火薬破砕組成物である。この非火薬破砕組成物は、例えば、特開平11−029389号公報に開示されている。本発明者は、この非火薬破砕組成物を岩盤等を破砕する目的ではなく、このガス圧力を物体を飛ばす目的(拘束網を展開)を達成するために、ガス発生剤23の粒径を揃えることでガス圧力のバラツキを小さくできることを見出した。また、物体を飛ばす性能にあわせてガス発生剤23の薬量は変えることが可能である。
次に、ガス発生剤23について説明する。
ガス発生剤23を構成するテルミット剤、ガス発生剤、バインダー及び鈍化剤の割合は、テルミット剤が酸化第二銅33重量部〜44重量部とアルミニウム9重量部〜17重量部とから成り、ガス発生剤がカリウム明礬又はアンモニウム明礬45重量部〜55重量部から成り、バインダーが塩化ビニル1.2重量部〜1.8重量部から成り、鈍化剤がステアリン酸カルシウム2.4重量部〜2.6重量部から成る。
本実施形態では、アルミニウム11.5重量部と酸化第二銅38.5重量部とから成るテルミット剤と、カリウム明礬又はアンモニウム明礬50重量部から成るガス発生剤と、予めアセトンに溶かしておいたバインダーとして用いる塩化ビニル粉1.5重量部とを同一容器に入れ、さらに適量のアセトンを加えて良く混ぜる。アセトンがほぼ揮発し固まってきたら8メッシュの篩で造粒し、それを乾燥させる。乾燥後、鈍化剤としてステアリン酸カルシウムを2.5重量部とアセトン適量を加えゆっくり混和し、先と同様にアセトンが気化し固まったら造粒し、乾燥してガス発生剤23を得る。
このガス発生剤23は、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりの篩分け品を用いる。即ち、粒径が0.35mm〜0.71mmの範囲に調整されている。
ガス発生器管体22内には、充填されたガス発生剤23と点火薬27との混合防止のために隔壁と成る合成樹脂製のカプセル形状の点火薬カップ24が配置されている。この点火薬カップ24は、金属、非金属を問わないが、金属材料では良電性であるために、電気的発火信号が電橋線29には流れず放電エネルギーに費やされて、点火薬27が不着火となる虞があることから絶縁処理(例えば、アルマイト処理等)する必要がある。
点火薬カップ24は、肉厚0.1μm以下の薄膜で形成したカプセルを半切した形状のものを使用し、点火薬ホルダー26に挿入される。点火薬カップ24及び点火薬ホルダー26には、非火薬組成物で構成する点火薬27と電橋線付塞栓28の電橋線(例えば、白金−イリジュウム線)29とが配置されている。点火薬27として、ボロン/酸化第二銅=10重量%〜20重量%/80重量%〜90重量%を用いた。
電橋線付塞栓28は、電橋線付塞栓28に点火薬ホルダー26を挿入後、点火薬27が0.06g〜0.13gの範囲で填薬され、点火薬カップ24を挿入してから、ガス発生剤23が填薬されたガス発生器管体22内に圧入され、ガス発生器管体22の外側から2箇所にカシメ部30、31を形成する。
図6は、非火薬ガス発生器21の部品であるホルダー35を示す。
ホルダー35の材質は、鉄、ステンレスが使用可能であるが、軽量化およびコスト面からアルミニウムA5056が好ましい。また、ホルダー35は、螺子部36とテーパ部37とホルダー樹脂注入部38とで構成されている。非火薬ガス発生器21の樹脂塗付部40にエポキシ樹脂接着剤41を約3g塗布し、ホルダー35の挿入口39に非火薬ガス発生器21のハーネス32を挿入し、電橋線付塞栓28の端部28aがホルダー35の底部39aに当たるまで挿入し固定する。このとき、エポキシ樹脂接着剤41の塗布量は、ホルダー樹脂注入部38からはみ出していれば良い。また、エポキシ樹脂接着剤41は、金属材料との接着性、気密性を満足すればよく、一液性また二液性でもよいが、溶剤により脚線被覆樹脂部が溶解しないこと、低温で硬化させることを考慮して、本実施形態においては、二液性常温硬化型エポキシ接着剤を使用した。
ホルダー35の機能としては、図2に示す拘束網展開器1への取付けと、非火薬ガス発生器21が取り付けられた携行型拘束網展開装置100において、作動時の発生ガス圧力の漏れ防止である。このガス圧力の漏れ防止としては、テーパ部37において、テーパ角度10°〜15°を設けている。
次に、非火薬ガス発生器21の組立について説明する。
(1)電橋線付塞栓28の電橋線接続側に筒状の点火薬ホルダー26を圧入し、その中に一定量に計量された点火薬27を填薬する。
(2)点火薬27の外部への漏洩を防止するための点火薬カップ24を点火薬ホルダー26に被せ、圧入する。
(3)ガス発生器管体22の中に篩い分けされたガス発生剤23を一定量に計量し、填薬する。
(4)ガス発生剤23を填薬したガス発生器管体22の開放端に、電橋線付塞栓28を挿入し、全周にわたってガス発生器管体22の円周上にカシメ部30、31をかしめて半組立品とする。なお、このカシメ部30、31は通常は2段であるが1段の場合もある。
(5)ホルダー35の螺子部36側からOリング42を装着し、樹脂塗布部40にエポキシ樹脂接着剤41を一定量塗布し、若しくはホルダー35の内径内面にエポキシ樹脂樹脂接着剤41を一定量塗布し、半組立品をハーネス32を回しながら孔に通す。
(6)その後、樹脂の液だれを防止するため、ガス発生器管体22が下、ハーネス32が上の状態で、約1昼夜(24時間以上)樹脂を硬化させる。
(7)最後に、ハーネス32端末の被覆を剥ぎ、コネクタ34を取り付ける。
以上により、図5に示すように、本実施形態に用いる非火薬ガス発生器21を得ることができる。
ここで、非火薬ガス発生器21は、非火薬組成の薬剤で形成されており、10cc圧力タンク内での最大圧力は25MPa程度である。
非火薬ガス発生器21は、図4に示すように、ホルダー35の外周に設けた螺子部36をガス発生器ホルダー43のねじ部に螺合により固定される。筒部11には、非火薬ガス発生器21が取り付けられたガス発生器ホルダー43が取り付けられている。ガス発生器ホルダー43には、非火薬ガス発生器21が作動した時に、ガス発生器管体22内にあるガス発生剤23が燃焼し、この燃焼に伴い発生する高熱及び大量のガスによってガス発生器管体22を破られると破断する破裂板44と、ガスを冷却濾過する成形フィルタ45とが配置されている。
次に、操作部50について説明する。
操作部50は、図2、図3、図7、図10、図11に示すように、筒状の操作部本体51を有する。
筒状の操作部本体51は、フィックスカップ46を取り付ける側の端部に設けた周り止め用の箱形状の突起部52と、突起部52の先端部に連なるように設けた抜け止め用の環状の膨出部53と、突起部52の後方側の壁面の長手方向に設けられた円弧断面の切り欠き部54と、切り欠き部54の後方側に連なるように設けたスイッチ取付用ブロック55とを有する。
筒状の操作部本体51には、噴出回路57が螺子止めされるとともに、スイッチ65が取付用座に嵌め込まれることによって収容されている。
噴出回路57は、図8に示すように、回路基板58に、非火薬ガス発生器21の電源となる電池59を固定している。電池59は、例えば、リチウム電池等の自己放電率が低い電池が用いられる。
また、回路基板58には、作動後に回路がショートした場合の電池発熱回避用のヒューズ60と、軽微な電磁波を吸収するコンデンサ61と、非火薬ガス発生器21のコネクタ34に接続されるコネクタ63を設けたリード線62a,62bとが取り付けられている。コンデンサ61の機能は、装置外部から電磁波などを受けて、点火具が発火することを防ぐ対策である。仮に前述した電磁波等の影響を受けた場合でも、電気を吸収する役割を持つ。
さらに、回路基板58には、スイッチ65に接続されるリード線64a,64bとが取り付けられている。
スイッチ65は、図2、図3、図7、図8、図10、図11に示すように、絶縁性の箱形容器66と、先端に接触子68を設け、リード線64aに接続して箱形容器66内に突出する固定端子67と、リード線64bに接続して箱形容器66内に突出する接触子69と、先端に接触子71を設けるとともに後部側に穴72を設け、穴72に接触子69を挿通して上下動自在に支持される可動端子70と、可動端子70の後端部側と箱形容器66の内面との間に配され、可動端子70を押圧するばね73と、箱形容器66内から外部へ向かって上下動できるように可動端子70の後端部側上に配されるスイッチボタン74とを有する。
スイッチ取付用ブロック55は、図2、図3、図7、図8、図10、図11に示すように、操作部本体51の後端部側に位置し、操作部本体51の外径と同じ大きさの円板状の起立壁部75と、この起立壁部75のほぼ中央部に設けた矩形状の開口からなるスイッチプレート案内路76と、このスイッチプレート案内路76を覆うように後方側に突出する円筒状の筒部77と、この筒部77を覆うように操作部本体51の外径と同じ大きさで筒部77より長く後方側に突出する外筒部78と、筒部77の外周と外筒部78内との間に形成された空間部79と、外筒部78の外側に設けた螺子部80とを有する。
スイッチプレート案内路76には、空間部79側から筒部77を介してスイッチプレート81が差し込まれる。スイッチプレート81は、スイッチプレート案内路76に差し込まれると、スイッチ65のスイッチボタン74を差し込んで噴出回路57を開き、引き抜かれると噴出回路57を閉じることができる。
スイッチプレート81は、図9に示すように、下面側にスイッチボタン74の頭部を受け止めれるように切り欠いた凹部83を設け、スイッチプレート案内路76に差し込まれる直方体形状のプレート82と、Oリング85を取り付けてプレート82の根本部に設けられたリング部84と、穴87を設けてリング部84の後部側に設けられたトリガー取付部86とを有する。
Oリング85は、スイッチプレート案内路76にスイッチプレート81を差し込んだときに、Oリング85が圧縮して填り込むように、筒部77の内径より例えば0.5mm程度僅かに大径にしてある。Oリング85は、スイッチプレート81の引き抜き荷重(引き抜き易さ)を決めるとともに、筒部77との間での防水を計るために用いられている。
穴87には、トリガー部材88が取り付けられている。
トリガー部材88は、例えば、蓄光樹脂や蓄光金属等からなるボールチェーンをアタッチメントを用いて輪状にしたチェーンが用いられている。トリガー部材88は、可撓性を有するので、スイッチプレート案内路76にスイッチプレート81を差し込んだ後、空間部79内を埋めるように収容することができる。なお、トリガー部材88は、強度があれば化学繊維でも良い。
操作部本体51には、図3に示すように、噴出回路57とスイッチ65とを収容した後、トリガー部材88を取り付けたスイッチプレート81をスイッチボタン74を押し込んでスイッチプレート案内路76にスイッチプレート81を押し込み、噴出回路57を開いた状態で、先端側から非火薬ガス発生器21が挿入され、非火薬ガス発生器21のコネクタ34と噴出回路57のコネクタ63とが接続される。この操作後に、切り欠き部54に被い部56が被せられる。
被い部56は、円弧断面を有し、スイッチ65の上部側の外周を固定する突起部92を備えている。被い部56は、螺子93によって操作部本体51の切り欠き部54に固定される。
被い部56を固定した操作部本体51には、弾性部材(エラストマー)で形成された筒状のグリップカバー94が被せられる。グリップカバー94は、外周に凹凸を付けて滑り止めを施している。また、グリップカバー94は、切り欠き部54と被い部56との接合部を覆うので、外部からの水の浸入を防ぐための防水機構も有している。
グリップカバー94を取り付けた操作部本体51の外筒部78には、図2、図3、図7、図10、図11に示すように、内側に螺子部80と螺合する螺子部90を設けるとともに外側に螺子部91を設けるグリップエンド89が取り付けられている。グリップエンド89は、グリップカバー94の位置決め(ズレ防止)であるが、トリガー部材88を引っ張った場合に操作部50から操作者の手が滑り落ちないようにするための機能も有している。
グリップエンド89の螺子部91には、図2、図3に示すように、内側に設けた螺子部96を螺合してエンドキャップ95が取り付けられる。エンドキャップ95は、操作部本体51内に収容されたトリガー部材88が外に出ないための安全装置である。エンドキャップ95は、使用時に回して外される。また、エンドキャップ95は、保管時に内部のスイッチプレート81に光が当たるように透明樹脂で形成されている。
フィックスカップ46は、図2、図3に示すように、操作部50を挿通するとともに端部で抜け止め用の環状の膨出部53を係止する穴47と、操作部本体51の先端部に設けた周り止め用の箱形状の突起部52を装着する受け部48とを有する。フィックスカップ46は、螺子49によって拘束網展開器1に固定される。そして、図3に示すように、シール97によって螺子49の頭が隠される。
次に、本実施形態に係る携行型拘束網展開装置100の作用を説明する。
<組立>
先ず、容器10に非火薬ガス発生器21を螺着して拘束網展開器1を組み立てる。
次に、操作部本体51に噴出回路57を嵌め込み、回路基板58を螺子で結合する。操作部本体51にスイッチ65を嵌め込み固定する。
次に、拘束網展開器1にOリング99を取り付ける。このOリング99は後工程で操作部50と拘束網展開器1とを結合する際に挟まれる形となり、この両部分の隙間を埋めて防水としてのシール機能を有する。
次に、スイッチプレート案内路76からスイッチプレート81を差し込み、スイッチ65をOFFにする。
次に、拘束網展開器1の非火薬ガス発生器21をハーネス32とコネクタ34とともに操作部本体51に差し込み、フィックスカップ46を操作部本体51を通して、操作部本体51の周り止め用の箱形状の突起部52をフィックスカップ46の受け部48に装着し、螺子49でフィックスカップ46と拘束網展開器1とを螺合して一体にする。
次に、非火薬ガス発生器21のコネクタ34と噴出回路57のコネクタ63とを接続する。これにより、装置における回路が一体となる。
次に、ハーネス32を畳み、操作部本体51の切り欠き部54に被い部56を被せ、螺子93で螺合する。
次に、操作部本体51にグリップカバー94を通す形で取り付ける。
次に、操作部本体51にグリップエンド89を螺着する。
次に、グリップエンド89にエンドキャップ95を螺着する。
<操作方法>
先ず、図10に示すように、安全装置であるエンドキャップ95を外すと、トリガー部材88が操作部50から出てくる。
次に、操作部50を握り、拘束網展開器1を犯罪嫌疑者に向けてトリガー部材88を引っ張り、連結しているスイッチプレート81を引き抜く。
次に、スイッチ65がONし、電池59から非火薬ガス発生器21に電気が流れる。
次に、非火薬ガス発生器21が発火しガスが発生し、ガス圧により拘束網17が犯罪嫌疑者に向けて展開する。
図11に示すように、作動後に、スイッチ65では、スイッチボタン74がばね73によってスイッチ65の箱形容器66から突出し、スイッチプレート81の再挿入を阻止する。そのため、スイッチプレート81を再挿入しようとしてもできないため、使用済品の誤用を防ぐことができる。
また、スイッチ65の投入を継続した場合に、非火薬ガス発生器21の作動後に短絡を生じても、過電流防止回路であるヒューズ60により、電池59の発熱・破裂を防止することができる。
次に、本実施形態におけるスイッチプレート81の引き抜き力に対する操作性について検証試験を行った。
スイッチプレート81の引き抜き荷重を4水準設定し、実際の引き抜き易さを検証した。その結果を表1に示す。
Figure 2010133685
表1に示す結果より、スイッチプレート81の引き抜き荷重が40N以上の場合には、引き抜く際に力が入ってしまい、操作し難いケースが発生する。従って、引き抜き操作においては、35N以下で操作できる条件が最適である。下限については、自重でプレートが脱落しないことが条件であり、0.2Nと設定する。
なお、引き抜き荷重の設定は、筒部77の穴径とスイッチプレート81のOリング85との寸法差(クリアランス)で調整可能である。また、スイッチ65の押し付け力は極小さいため(約1N)考慮しなくて良い。
本実施形態では、例えば、筒部77の穴径をφ12.5mm、Oリング85の外径をφ13mmとし、Oリング85を潰しながら圧入した。なお、筒部77の穴またはOリング85にグリスを塗布すると、引き抜き荷重を小さくすることが確認された。
次に、トリガー部材88の長さに対する操作性について検証した。
トリガー部材88を構成するボールチェーンの長さに対する操作性検証試験を行った。
ボールチェーンの長さを100mm〜500mmまで50mm刻みで9水準で検証した。(チェーンは輪状に連結されるため、引っ張り部全長は上記の半分である。)
結果、最適な長さは、150mm〜450mmであった。
なお、チェーンは輪状であるが、指を通して引っ張るよりも「掴んで引っ張る」方が操作し易い。また長い場合には、狙いが付け難い。
また、短い場合には、チェーンを掴み損ねるケースがある。例えば、厚手の手袋を着用した場合には、基本的に掴みづらい。
逆に、長い場合には、チェーンの末端を掴んだ場合には、狙い難い。ただし、長い場合でも、プレート近辺を掴む場合には使用上の支障はない。
以下、本発明を実施例と比較例とにより詳細に説明する。
(実施例1)
図1に基づいて実施例1を説明する。
電池111には円筒型リチウム電池(3VCR17345)を用い、ヒューズ112には点火電流1A〜2Aの2倍以上の定格を持つリード線付ヒューズ(AC250V、4A定格)を用い、点火用スイッチ113にはマイクロスイッチ(a接点、250V10A定格)を用い、電磁波対策用のコンデンサ114には、積層セラミックコンデンサ(0.1μF50WV)を用い、ネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器の火工品117への接続には2Pコネクタ115、116を用い、ネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器の火工品117にはガス発生器を用いた。全回路の抵抗は、ガス発生器を接続する電線路も含め1.5Ωであった。
点火用スイッチ113を投入すると、電線路には平均1.8Aの電流が流れネット展開用のガス発生器の火工品117の電気雷管が瞬時に起爆した。ネット展開用のガス発生器によっては、起爆後も通電状態が継続するものが約30%はあったが、電池111の異常発熱を生じる前に何れもヒューズ112が断線し電池111が保護された。
(比較例1)
図12に基づいて比較例1を説明する。
ここでは、従来ネット展開式防犯具等の回路を用いて説明する。
電池121には、006P型アルカリ乾電池を用い、点火用スイッチ123には自己復帰型のタクトスイッチ(125V5A)を用い、電磁波対策用のコンデンサ124には、積層セラミックコシデンサ(0.1μF50WV)を用い、ネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器の接続には2Pコネクタ125、126を用い、ネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器の火工品127には、ガス発生器(特開2007−107863号公報の図20)を用いた。ガス発生器側の回路の抵抗は、ガス発生器を接続する電線路も含め1.5Ωであった。
電池121の残量確認用スイッチ128には、押しボタンスイッチ(125V5A)を用い、電池残量表示用LED129には、緑色発光ダイオードを用い、電池残量表示用LED129の駆動用半導体130には、トランジスタを用いた。
電池残量の判定は、負荷抵抗136、スイッチ128を介して通電されることにより生じる降下した電池の端子電圧を、分圧抵抗132及び133により適宜分圧して、演算回路131の入力に供給する。演算回路131は、電流制限抵抗134と定電圧素子135で作られた基準電圧と、供給電圧を比較し、電池残量が十分であれば、電池残量表示用LED129の駆動用半導体をONとして電池残量表示用LED129を点灯させる。
比較例1の回路では、006P型アルカリ乾電池の消耗により、電池交換が必要であった。
(比較例2)
図13に基づいて比較例2を説明する。
ここでは、コンデンサ式発破用電気点火器の例を挙げて説明する。
点火装置としてJIS M 2505:1994のコンデンサ式発破用電気点火器50発掛(500V8μF定格)と、ネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器には、ガス発生器を用いた。全回路の抵抗は、ガス発生器を接続する電線路も含め5Ωであった。
火工品157を発破器の出力端子に接続し、発破用キーを回して充電スイッチ147をONとし発振回路148をONとして交流を発振させ、トランス149で昇圧後、ダイオード150で整流し、高圧コンデンサ151を充電し、充電完了後に点火用スイッチ152をONとして、ネット展開用のガス発生器の火工品157に通電し作動させた。
キースイッチのONより充電完了までには約10秒の時間を要し、突発事態に対応するためにいつでも瞬時に点火することは不可能であった。
緊急に作動させたい装置には不的確であることが分かった。
本発明は、点火装置を携行型拘束網展開装置に通電した場合について説明したが、例えば、プラスチック爆薬を起爆する装置、臭いの液体を飛散させ臭いを発生させる装置の点火装置、緊急標示筒を飛ばすための点火装置、自動車用安全装置の起動に使用する点火装置、ガス発生型破砕薬の着火具の点火装置等、通電により作動する機器に使用することができる。
本発明の実施形態1に係る点火用電子回路の基本構成図である。 本発明の実施形態2に係る携行型拘束網展開装置を示す断面図である。 図2の携行型拘束網展開装置を分解して示す斜視図である。 図2の携行型拘束網展開装置における拘束網展開器を示す断面図である。 図4の拘束網展開器の非火薬ガス発生器を示す断面図である。 図5の非火薬ガス発生器に用いるホルダーを示す断面図である。 図2の携行型拘束網展開装置のスイッチ側を示す拡大断面図である。 図2の携行型拘束網展開装置の噴出回路とスイッチとを示す斜視図である。 図2の携行型拘束網展開装置のスイッチプレートとトリガー部材とを示す斜視図である。 図2の携行型拘束網展開装置を作動させるために、安全装置であるエンドキャップを外してトリガー部材が操作部から垂れ下がっている状態を示す断面図である。 図2の携行型拘束網展開装置を作動後に、スイッチプレートを再挿入しようとしても挿入できないことを示す断面図である。 比較例1に係る回路図である。 比較例2に係る回路図である。
符号の説明
1 拘束網展開器
10 容器
17 拘束網
18 紐部材
19 錘
20 蓋
21 非火薬ガス発生器
34,63 コネクタ
46 フィックスカップ
50 操作部
51 操作部本体
54 切り欠き部
55 スイッチ取付用ブロック
56 被い部
57 噴出回路
58 回路基板
59 電池
65 スイッチ
66 箱形容器
67 固定端子
68,69,71 接触子
70 可動端子
72 穴
73 ばね
74 スイッチボタン
75 起立壁部
76 スイッチプレート案内路
77 筒部
78 外筒部
79 空間部
80,90,91 螺子部
81 スイッチプレート
82 プレート
83 凹部
84 リング部
85 Oリング
86 トリガー取付部
87 穴
88 トリガー部材
89 グリップエンド
92 突起部
93 螺子
94 グリップカバー
95 エンドキャップ
99 Oリング
100 携行型拘束網展開装置
110 点火器用電子回路
111 電池
112 ヒューズ
113 点火用スイッチ
114 コンデンサ
115、115 コネクタ
117 火工品

Claims (8)

  1. 点火用電力を供給する電池回路と、
    前記点火用電力の供給により作動する点火回路と
    前記電池回路と前記点火回路とを連絡する継電器回路(スイッチ回路)と、
    前記点火用電力以上の過大な点火用電力により前記電池回路を遮断し、前記電池回路の異常な発熱を防止する電流制限回路と
    を備えたことを特徴とする点火用電子回路。
  2. 請求項1記載の点火用電子回路において、
    前記電池回路の電源は、リチウム電池であることを特徴とする点火用電子回路。
  3. 請求項1又は2記載の点火用電子回路において、
    前記継電器回路(スイッチ回路)は、接点保持型スイッチを有することを特徴とする点火用電子回路。
  4. 請求項1乃至3の何れか記載の点火用電子回路において、
    前記電流制限回路は、可溶片(ヒューズ、ビュージブルリンク)を有することを特徴とする点火用電子回路。
  5. 請求項1乃至3の何れか記載の点火用電子回路において、
    前記電流制限回路は、バイメタル式電流制限装置を有することを特徴とする点火用電子回路。
  6. 請求項1乃至3の何れか記載の点火用電子回路において、
    前記電流制限回路は、サーミスタ(熱による抵抗可変素子)を有することを特徴とする点火用電子回路。
  7. 請求項1乃至6の何れか記載の点火用電子回路において、
    前記点火回路は、通電により作動するネット展開式防犯具のネット展開用ガス発生器用の点火回路又は点火装置、又は通電により機能する電気点火式の火工品用の点火回路又は点火装置、又は通電により作動する装置用の点火回路又は点火装置であることを特徴とする点火用電子回路。
  8. 請求項1乃至7の何れか記載の点火用電子回路において、
    誘導電磁波のバイパスコンデンサ、又は誘電電磁波の阻止コイル、或いは前記誘導電磁波のバイパスコンデンサ及び前記誘電電磁波の阻止コイルをさらに備えたことを特徴とする点火用電子回路。
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