JP4828857B2 - 携行型拘束網展開器および携行型拘束網展開装置 - Google Patents
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Description
また、特許文献3には、網を展開させるための錘を飛ばした後に粘着性液体を噴出させる機構を構築した携行型拘束網展開装置が開示されている。特許文献3では、錘は薬莢内にその錘を飛ばすためのガス圧力を受け、錘を押し出すためのピストンと一緒に収容されている。
また、特許文献2による携行型拘束網展開装置では、特許文献1による携行型拘束網展開装置と同様に、錘と網の両方が高圧ガスにより押し出され、噴出の初期段階では網がほとんど展開せず、携行型拘束網展開装置から距離を隔ててから網が徐々に展開するため、遠距離には対応できるが、近距離では錘が捕獲対象者に直撃し、安全に使用できない。また、この携行型拘束網展開装置は、金属容器(ボンベ)にガスが充填されているため、この携行型拘束網展開装置内には既に網と錘を押し出すためのエネルギが存在しており、不慮の場合、破裂等の危険が常に潜んでいる。また、高圧ガスでは、ガス流路が長くなり、それによる作動のタイムラグやリークが懸念される。
本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、簡易な構成で複雑なセンシング機能を持たなくとも確実に捕獲対象者を捕獲でき、かつ法規的に制約を受けず、また近距離や狭所でも有効かつ安全に作用する携行型拘束網展開器および携行型拘束網展開装置を提供することにある。
容器は、拘束網収容部側から噴出口に亘って凹部を設けるとともに拘束網収容部側に蓋係止部を設け、蓋は、拘束網収容部を覆う覆い部と、凹部に装着されるとともに蓋係止部に係止される穴を有する複数の舌部とを設けている。
また、凹部は、蓋の舌部を両側から係止する一対の係止片を噴出口の近傍に対向して設けている。
また、噴出口は、容器の横軸線上を0度(水平)としたとき、錘の噴出される角度を20度から75度の範囲に設定される。
また、拘束網の目幅が略方形10cm角〜13cm角である。
また、錘が略コップ状のゴム材カバーで覆われている。
また、拘束網は、矩形状を為し、錘は、拘束網の四隅、各辺の中点にそれぞれ紐部材を介して連結され、噴出口は、容器の頂点を基点として容器を8等分した地点に設けられ、容器の頂点には、拘束網の上辺の中点に位置する錘を噴出口に収容するための目印が設けられている。
次に、第二の発明に係る携行型拘束網展開装置の好ましい態様の一例を説明する。
操作部は、容器に着脱自在に連結されている。
操作部は、カップを介して容器に連結されている。
操作部は、一端に位置決め用の突起を有し、カップは、操作部を挿通する穴と、穴の周囲に設けた位置決め用の突起を係止する凹部と、携行型拘束網展開器にネジ止めするためのネジ挿通穴とを有する。
また、拘束網を展開させるための錘部には、ガス発生組成物が燃焼して生成されるガスをロスなく受け止めることができる材質および形状の錘カバーを使用することにより、構成が簡素であり、かつ錘を確実に噴出させることが可能である。
ここで、所定展開径の拘束網を一定の圧力条件下で錘を噴出させ、犯罪嫌疑者を拘束できるように展開させるためには、錘の配設、噴出角度の関係が必要であり、これらの組み合わせにより、使用条件の変化に対応が可能となり、本発明の目的を多様に達成できる。
上記記載のように、取り扱いに優れた大きさ・質量のため、どこでも、またどちらの方向でも、またどんなタイミングでも拘束網の展開が可能で、センサ等による画一的な判断ではなく、視覚による情報やシチュエーション等による人間の柔軟な判断と自由な噴出タイミングにより、拘束の確率が非常に高くなる。
(2)さらに、携行型拘束網展開器および操作部を内蔵した操作部とで構成したことにより、非常に簡易な構造となり、複雑なセンサやセンサからの信号を処理する判断回路等が必要なく、コストも安価なものになる。
(3)また、本発明による携行型拘束網展開装置は、高圧ガス保安法、火薬類取締法などの法規上の規制を受けず、警察官などの特定な人以外でも誰でも使用することができる。
(第一実施形態)
図1〜図15は、本発明の第一実施形態に係る携行型拘束網展開装置1を示す。
本実施形態に係る携行型拘束網展開装置1は、人体を拘束する拘束網31、錘33およびイニシエータ10を収容するとともに拘束網31と錘33とを噴出させる携行型拘束網展開器1Aと、携行型拘束網展開器1Aを起動させるための回路を収容し、かつ携行型拘束網展開装置1の握り部を形成する操作部1Bとで構成されている。
着火薬14は、ボロン、チタン、鉄粉、珪素、銅、ニッケルまたはマンガンから成る少なくとも1種類の剤と、酸化ビスマス、二酸化鉛、酸化チタン、五酸化バナジウム、酸化クロム、二酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化亜鉛または酸化モリブデンから成る少なくとも1種類の剤との混合物を有する非火薬組成物が使用される。
本実施形態では、着火薬14として、ボロン、酸化ビスマスおよび二酸化鉛の組成物を用いた。また、ガス発生剤15として、アジ化ナトリウムと酸化鉄の組成物を用いた。
フィルタカップ28は、図2〜図4、図5、図8に示すように、スペーサ26側が直径13mm、他側が直径10mmの貫通孔28aを設け、直径13mmの成型フィルタ27が脱落せず保持できるように段部28bを、また、外側にホルダ20と螺合するためのネジ部29を有する。スペーサ26を通過した発生ガスは、ガス発生剤15の燃焼残渣を含み、フィルタカップ28に収容された成型フィルタ27を通過する際に冷却、濾過され、容器35内へ流入する。フィルタカップ28は、ステンレスが用いられるが、ガス圧力に耐えられる強度を有していれば鉄を始めとする金属を用いることも可能である。
紐部材32は、ポリエステル製で直径0.7mmの紐を用いており、一側が錘33と連結するとともに他側が拘束網31と連結している。連結された錘33と拘束網31との間の紐部材32の長さは80mmである。そして、この紐部材32は、容器35から錘33が飛び出すとともに容器35から拘束網31を展開するときの力にも耐える材質としている。
第一容器35Aは、ABS樹脂材から成る略漏斗形状を為す容器で、中央部から突出する筒部36と、この筒部36の付け根から円形に拡張して形成された半円状の傾斜面37と、筒部36と連なり、傾斜面37に沿って八方向に分岐するとともに傾斜面37の外側に突出する半円状の8つの流路38と、傾斜面37と対向する裏面側に設けたネジ穴39とを有する。
筒部36と8つの流路38との接合部は、筒部36と8つの流路38とがそれぞれ連通するように、筒部36の付け根と8つの傾斜面37との接合部よりも筒部36に設けたネジ部36a側に位置する隙間38aを形成するように筒部36から略直角に突出する張り出し部38bを有する。8つの流路38は、張り出し部38bの先端から傾斜面37と平行する半円形状の壁面38cを有する。張り出し部38bと壁面38cとの境目に錘部30を当接する段部38dを形成している。
第二容器35Bは、中央部から突出するとともに8つの切り込み部41を長手方向に設けた底40aを有する筒部40と、この筒部40の付け根から円形に拡張して形成された半円状の傾斜面42と、筒部40の8つの切り込み部41とそれぞれ連なり、傾斜面42に沿って八方向に分岐するとともに傾斜面42の内側に突出する半円状の8つの流路43と、傾斜面42と対向する裏面側に設けたネジ貫通穴44と、傾斜面42の縁部から突出する円筒形状の蓋取付部45とを有する。
第一容器35Aと第二容器35Bとは、両者に形成した半円状の8つの流路38と半円状の8つの流路43とが対向するように重ねられた後、第二容器35B側から16個のネジ60をネジ貫通穴44から挿入してネジ穴39に螺合することによって一体化される。容器35を構成する第一容器35Aと第二容器35Bとの組合せ時に、両者に形成した半円状の8つの流路38と半円状の8つの流路43とによって、8つのガス流路47が形成されるとともに、筒部36の端部36c側と筒部40の底40aとの間に8つのガス流路47に連なるガス流路47aが形成される。8つのガス流路47には、容器35の周縁部側に錘カバー34を被せるとともに紐部材32を取り付けた錘33が段部38dに当接するまで挿入されて装着される。ここで、半円状の傾斜面37,42によって錘33の噴出角度が決められる。噴出角度は、容器35の横軸線上を0度(水平)としたとき、操作部1Bを地面と水平にして拘束網31を展開させた場合、噴出角度が0度に近いほど、拘束網31は手前で展開し、90度に近いほど距離を隔てて展開する。例えば、暴漢などの捕捉対象者に対し本装置を使用することになるが、あまりにも近距離になるまで展開させないと、起動者自身が危険にさらされることになり、また、恐怖感からあまりにも長距離で起動しても、拘束できる可能性が低くなる。このため、本実施形態では、水平状態からの噴射角度による飛距離と錘の軌跡を測定・分析した。この結果から、起動者自身が恐怖にさらされず、かつ拘束対象者へ高い確率で網による拘束が可能な距離を割り出し噴射角度の設定を行い、噴射角度は30度から75度が好適で、好ましくは35度から65度であることを見出した。さらに80度では拘束網31が展開せず、地上に落下してしまうことも確認した。
インジケータ55は、イニシエータ10が起動するために必要な電流が得られなくなった場合に、押しボタンスイッチ54を押しても点灯しないようにインジケータ10と押しボタンスイッチ54の間に抵抗体58を挿入している。従って、本実施形態に係る携行型拘束網展開装置1を使用する場面に遭遇した際、例えば電池56の消耗により拘束網31を展開できないということが起きないように、予め電池56の消耗状態をモニタできる。定期的にモニタを実施しておけば不測の事態を避けることができ、モニタによりインジケータ55が点灯しない場合には、簡単な電池交換でスタンバイ状態に復帰が可能である。
(組立)
(1)携行型拘束網展開器1Aの組立について説明する。
先ず、ホルダ20の内側段部24に破裂板25を挿入する。
次に、フィルターカップ28に成型フィルタ27を挿入する。
次に、成型フィルタ27が入ったフィルターカップ28をホルダ20のネジ部21に螺入する。
次に、ホルダ20を第一容器35Aの筒部36から、ホルダ20の外側段部23が第一容器35Aの段部36bの内面に当たるまで挿入する。
次に、錘33の溝33bに紐部材32を一周巻き、結び付ける。
次に、紐部材32を錘カバー34の貫通穴34aを通し、錘33の溝33aと錘カバー34の凸部34dが合わさるまで錘33に錘カバー34を被せる(錘部30の完成)。
次に、図15の要領で拘束網31を第二容器35Bに挿入する(この時点では、錘部30はフリーな状態)。
次に、拘束網収容蓋48の舌部49の小穴49aと第二容器35Bの突起46aの位置が一致するように拘束網収容蓋48を第二容器35Bに被せる。
次に、8個の錘部30を第一容器35Aと第二容器35Bとを合わせて形成された容器35に挿入する。
(2)操作部1Bの組立について説明する。
先ず、図2と図12に示すように、筒体50に安全スライドスイッチ52および起動押しボタンスイッチ53を取り付け、電池56を収納する(安全スライドスイッチ52はネジ止め、起動押しボタンスイッチ53は嵌め込み)。
次に、筒体50にインジケータ55、押しボタンスイッチ54を取り付け、抵抗体58を収納する(インジケータ55および押しボタンスイッチ54は嵌め込み)。
次に、インジケータ55、抵抗体58および押しボタンスイッチ54をケーブルで電池56に直列接続する。
(3)携行型拘束網展開器1Aと操作部1Bとの組み付けについて説明する。
先ず、図3と図12に示すように、イニシエータ10のリード線13を起動押しボタンスイッチ53のケーブルと結線し直列接続する。
次に、第一容器35Aのネジ部36aと操作部1Bのネジ部51とを螺合する(これで携行型拘束網展開装置1が完成)。
(動作)
次に、本実施形態に係る携行型拘束網展開装置1の動作について説明する。
先ず、押しボタン54を押して拘束網31を噴出可能な状態であることをインジケータ55にて確認する。
次に、起動押しボタン53をONする。
次に、起動押しボタン53のON信号によりリード線13を介してイニシエータ10に電気信号が送られ、イニシエータ10の発熱部11が着火薬14を着火しガス発生剤15を着火する。
次に、容器35内に流入した発生ガスは、容器35の筒部36と筒部40との間に形成されたガス通路47aから8つのガス流路47に分かれて流下し、8つのガス流路47にそれぞれ配置した錘部30を容器35の外方に噴出する。
(実験)
次に、本実施形態に係る携行型拘束網展開装置1を実験例1〜6により説明する。
(実験例1)
第一実施形態に係る携行型拘束網展開装置1を用い、図16に示すように、架台70に取り付けられた固定治具71で、操作部1Bを挟み固定し、地表と水平になるように高さ1.5mの位置にセットした。噴出角度の異なる携行型拘束網展開器1Aを用意し、それぞれの噴出角度における錘の軌跡を解析した。解析は、拘束網31の噴出方向に架台から2.5mの位置から垂直方向に5m離れた位置にビデオカメラ72を設置し、拘束網31の噴出開始から拘束網31が地表に落下するまでの間を撮影した画像を動画解析装置にて行った。解析の対象は、画像内の最も上および下に位置する錘部とした。また、拘束網31のサイズは3m×3mの正方形とし、目幅は12.5cmに固定した。なお、拘束網31が上下左右対称であり、錘部30が360度の円周上に等分に配置されているため、錘部30の軌跡により得られる拘束網31の展開の程度は、側面からの解析と正面からの解析は同一となるため、解析は側面からの一方向とした。
その結果を図18に示す。圧力の挙動は、起動押しボタンスイッチ53を押してから0.0346秒後に圧力が上昇を始め、0.0351秒後に1.1MPaの最大圧力を示し、0.038秒後には大気圧に戻る(時間は全て起動押しボタンスイッチ53を押してからの経過時間である)。
《ケース1》=社会距離=近距離=相手に触れることが難しい距離
このケース1では、目標体が襲いかかってくる、もしくは周囲を襲撃している場合を想定する。
《ケース2》=公衆距離=遠距離=相手とかかわりにならずにすみ、逃げたり防いだりできる距離
このケース2では、目標体が逃走しようとしている、もしくは周囲を襲撃している場合を想定する。
(実験例2)
第一実施形態に係る携行型拘束網展開装置1を用いて、噴出角度を50度に設定した。実験例1と同様の測定状況において、拘束網31の展開形状を拘束網31が地上に着地するまので間、計測した結果を図19に示す。
第一実施形態に係る携行型拘束網展開装置1を用いて、噴出角度を75度に設定した。実験例1と同様の測定状況において、拘束網31の展開形状を拘束網31が地上に着地するまので間、計測した結果を図20に示す。
拘束網は、起動押しボタンスイッチ53を押してから、0.3秒後に最下部に位置する錘部30が携行型拘束網展開装置1から3.7mの位置に着地し、ほぼそのままの位置に止まり、最上部の錘部30は0.5秒後に最大高さを示した。つまり、0.5秒後に拘束網31は最大の展開を示しているということになる。0.5秒を経過以降の最上部の錘部30は放物線を描きながら、1秒後に携行型拘束網展開装置1から6.6mの位置に着地した。
第一実施形態に係る携行型拘束網展開装置1を用いて、噴出角度を20度に設定した。実験例1と同様の測定状況において、拘束網31の展開形状を拘束網31が地上に着地するまので間、計測した結果を図21に示す。
拘束網31は、起動押しボタンスイッチ53を押してから、0.2秒後に最下部に位置する錘部30が携行型拘束網展開装置1から0.6mの位置に着地し、ほぼそのままの位置に止まり、最上部の錘部30は0.3秒後に最大高さを示した。つまり、0.3秒後に拘束網31は最大の展開を示しているということになる。0.3秒を経過以降の最上部の錘部30は放物線を描きながら、0.9秒後に携行型拘束網展開装置1から2.4mの位置に着地した。
第一実施形態に係る携行型拘束網展開装置1を用いて、噴出角度が20度と30度に設定した。図22に示すように、天井に地表から高さ3mの位置に固定した。この状況において拘束網31の収容方法別(3種類:図13〜図15)に、展開のスピードを解析した。解析は、携行型拘束網展開装置1から水平方向に2mの距離で、高さ1.5mの位置にビデオカメラ72を設置し、拘束網31の噴出開始から拘束網31が地表に落下するまでの間を撮影した画像を動画解析装置にて行った。解析の対象は、画像内の左右両端に位置する錘部30とし、拘束網31は3m×3mの八角形とし、目幅は12.5cmに固定した。なお、拘束網が上下左右対称であり、錘部30が360度の円周上に等分に配置されているため、錘部30の軌跡により得られる拘束網31の展開の程度は、側面からの解析と正面からの解析は同一となるため、解析は側面からの一方向とした。展開のスピードの評価は、拘束網31が一定の基準に展開するまでに要する時間およびその高さで行った。その基準は、拘束網31の90%(展開径2.7m=3m×0.9)に相当する展開を示すポイントとした。
(実験例6)
第一実施形態に係る携行型拘束網展開装置1を用いて、拘束網31の一つの目幅を7.5cm、10cm、12.5cm、15cmおよび外側10cm−内側20cmをもって、それぞれ5回づつ実施した。
拘束網31の目幅を10cm、12.5cmおよび外側10cm−内側20cmのタイプでは30秒以上掛かったが、7.5cmと15cmでは30秒以上達成したものがなかった。
図24〜図40は、本発明の第二実施形態に係る携行型拘束網展開装置100を示す。
本実施形態に係る携行型拘束網展開装置100は、人体を拘束する拘束網131、錘133およびイニシエータ110を収容するとともに拘束網131と錘133とを噴出させる携行型拘束網展開器100Aと、携行型拘束網展開器100Aを起動させるための回路基板209を収容し、かつ携行型拘束網展開装置100の握り部を形成する操作部100Bと、携行型拘束網展開器100Aの拘束網噴出部とは反対側の端部側を覆うとともに操作部100Bを係止する円錐形状のカップ100Cとで構成されている。
また、ガス発生剤115は、アジ化ナトリウム、明礬または5アミノテトラゾールから成る少なくとも1種類の剤と、酸化鉄、酸化チタン、五酸化バナジウム、酸化クロム、二酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化亜鉛または酸化モリブデンから成る少なくとも1種類の剤との混合物を有する非火薬組成物が使用される。
着火薬114ならびにガス発生剤115は、火薬類取締取締法の適用を受ける火薬類でも良いが、好適には法律の適用を受けない非火薬組成物が好ましい。また、着火薬114はガス発生剤115に確実に着火させることができるエネルギを有し、ガス発生剤115は窒素ガスなどの比較的無害なガスを発生させる組成物であり、ガス発生剤115のグラム当たりのガス発生量は200ml以上、好ましくは300ml以上である物が使用される。
フィルタカップ128は、図26〜図28、図31に示すように、スペーサ126側が直径13mm、他側が直径10mmの貫通孔128aを設け、直径13mmの成型フィルタ127が脱落せず保持できるように段部128bを、また、外側にホルダ120と螺合するためのネジ部129を有する。スペーサ126を通過した発生ガスは、ガス発生剤115の燃焼残渣を含み、フィルタカップ128に収容された成型フィルタ127を通過する際に冷却、濾過され、容器135内へ流入する。フィルタカップ128は、ステンレスが用いられるが、ガス圧力に耐えられる強度を有していれば鉄を始めとする金属を用いることも可能である。
紐部材132は、ポリエステル製で直径0.7mmの紐を用いており、一側が錘133と連結するとともに他側が拘束網131と連結している。連結された錘133と拘束網131との間の紐部材132の長さは80mmである。そして、この紐部材132は、容器135から錘133が飛び出すとともに容器135から拘束網131を展開するときの力にも耐える材質としている。
第一容器135Aは、POM樹脂材(ジュラコン)から成る略漏斗形状を為す容器で、中央部から突出する筒部136と、この筒部136の付け根から円形に拡張して形成された半円状の傾斜面137と、筒部136と連なるリング部138と、傾斜面137に沿って八方向に分岐するとともにリング部138の外側に開口する半円状の8つの流路139と、半円状の8つの流路139の端部の周囲を囲むようにリング部138に形成されるとともにリング部138の外周に沿って対向する壁面に形成した拘束網収容蓋150の舌部151の先端部を係止するための一対の係止溝140aを形成した凹部140と、傾斜面137と対向する裏面側に設けたカップ100Cから挿入される4つのネジ230を等間隔でそれぞれ螺着する長ネジ孔141aと第二容器135Bに4つのネジ160を等間隔でそれぞれ螺着する短ネジ孔141bとを有する。長ネジ孔141aと短ネジ孔141bとは、第一容器135Aを貫通している。また、凹部140は、リング部138の頂部を基点としてリング部138を8等分した地点にリング部138の頂点を基点として設けられ、頂点に位置する凹部140には、拘束網131の上辺の中点に位置する錘部130を噴出口に収容するための目印140bが設けられている。なお、凹部140を、リング部138の頂部からリング部138の縁部に沿ってマイナス22.5度またはプラス22.5度ずらした点を基点としてリング部138を8等分した地点に設け、マイナス22.5度ずらした点に対応して拘束網131の上辺の左端部に位置する錘部130を錘噴出口149aに収容するための目印140bを設け、プラス22.5度ずらした点に対応して拘束網131の上辺の右端部に位置する錘部130を錘噴出口149aに収容するための目印140bを設けることもできる。
筒部136と8つの流路139との接合部は、筒部136と8つの流路139とがそれぞれ連通するように、筒部136の付け根と8つの傾斜面137との接合部よりも筒部136の開口端側に位置する隙間139aを形成するように筒部136から略直角に突出する張り出し部139bを有する。8つの流路139は、張り出し部139bの先端から傾斜面137と平行する半円形状の壁面139cを有する。張り出し部139bと壁面139cとの境目に錘部130を当接する段部139dを形成している。
第二容器135Bは、中央部から突出するとともに8つの切り込み部143を長手方向に設けた底140cを有する筒部142と、この筒部142の付け根から円形に拡張して形成された半円状の傾斜面144と、筒部142の8つの切り込み部143とそれぞれ連なり、傾斜面144に沿って八方向に分岐するとともに傾斜面144の内側に突出する半円状の8つの流路145と、傾斜面144と対向する裏面側に設けたカップ100Cからの長ネジ螺係部146aと、第一容器135Aと第二容器135Bとを取り付ける短ネジ螺係部146bと、傾斜面144の縁部から突出する円筒形状の蓋取付部147とを有する。
第一容器135Aと第二容器135Bとは、両者に形成した半円状の8つの流路139と半円状の8つの流路145とが対向するように重ねられた後、第一容器135A側から短ネジ160を4箇所の短ネジ孔141bから挿入し、第二容器135Bの短ネジ螺係部146bと螺合することによって一体化される。容器135を構成する第一容器135Aと第二容器135Bとの組合せ時に、両者に形成した半円状の8つの流路139と半円状の8つの流路145とによって、8つのガス流路149が形成されるとともに、筒部136の端部136c側と筒部142の底140cとの間に8つのガス流路149に連なる錘噴出口149aが形成される。8つのガス流路149の端部に形成される錘噴出口149aには、容器135の周縁部側に錘カバー134を被せるとともに紐部材132を取り付けた錘133が段部139dに当接するまで挿入されて装着される。ここで、半円状の傾斜面137,144によって錘133の噴出角度が決められる。噴出角度は、容器135の横軸線上を0度(水平)としたとき、操作部100Bを地面と水平にして拘束網131を展開させた場合、噴出角度が0度に近いほど、拘束網131は手前で展開し、90度に近いほど距離を隔てて展開する。例えば、暴漢などの捕捉対象者に対し本装置を使用することになるが、あまりにも近距離になるまで展開させないと、起動者自身が危険にさらされることになり、また、恐怖感からあまりにも長距離で起動しても、拘束できる可能性が低くなる。このため、本実施形態では、水平状態からの噴射角度による飛距離と錘の軌跡を測定・分析した。この結果から、起動者自身が恐怖にさらされず、かつ拘束対象者へ高い確率で網による拘束が可能な距離を割り出し噴射角度の設定を行い、噴射角度は30度から75度が好適で、好ましくは35度から65度であることを見出した。さらに80度では拘束網131が展開せず、地上に落下してしまうことも確認した。
次に、収容方法3について詳述する。まず、カップ61から拘束網131が収容されている部分を取り外し、そのまま第二容器135Bへ取り付け、拘束網131を第二容器135Bへスライドさせ移す。次に、図34に示すように、8個の錘部130を容器135の8つのガス流路149の錘噴出口149aへそれぞれ挿入する。その後、拘束網収容蓋150を容器135へ被せ、容器135の開口部端面を塞ぐ。次に、図34に示すように、紐部材132を8ヶ所ある各突起147bのスリットに通し、図35に示すように、突起147bの頭部が舌部151の小穴151aを貫通するまで押し込み、舌部151の先端部を第一容器135Aの凹部140の係止溝140aに差し込んで係止する。これにより、拘束網収容蓋150が容器135に固定され、直径100mm、高さ142mmの徳利状の携行型拘束網展開器100Aが完成する。
また、起動押しボタンスイッチ201は、誤って押されないように、ガードカバー205で被い、さらにガードカバー205の上に封印シール206を貼り付けて、使用時以外は押せない構造としている。また、起動押しボタンスイッチ201は1.5mの高さ、あらゆる方向から落下させても耐えうる構造のロッカスイッチを使用している。
カップ100Cは、図24〜図27、図32、図34、図35、図40に示すように、容器135の第一容器135Aの傾斜面137とリング部138との間に挿入されるリング部220と、リング部220から縮径するテーパ形状を為し外部から内部に向かって貫通する4つのボス形状の長ネジ貫通穴222を等間隔で設けた胴部221と、胴部221の中心部を貫通し操作部100Bの周り止め用の突起部210を装着する受け部224を設けた筒形状の貫通穴223とを有する。
次に、斯くして構成された本実施形態に係る携行型拘束網展開装置100の作用を説明する。
(組立)
(1)携行型拘束網展開器100Aの組立について説明する。
次に、ホルダ120に破裂板125を挟むようにスペーサ126を挿入する。
次に、フィルターカップ128に成型フィルタ127を挿入する。
次に、成型フィルタ127が入ったフィルターカップ128をホルダ120のネジ部121に螺入する。
次に、第一容器135Aの短ネジ孔141bと第二容器135Bの短ネジ螺係部146bとが一致する位置で合わせ、4本のネジ160を短ネジ孔141bから短ネジ螺係部146bへ螺着して固定することによって、容器135が完成する。
次に、紐部材132を錘カバー134の貫通孔134aを通し、錘133の溝133bと錘カバー134の凸部134dが合わさるまで錘133に錘カバー134を被せる(錘部130の完成)。
次に、拘束網131を、第一実施形態における図13、図14、図15と同様の収容方法に従って容器135の第二容器135Bに移し替え、図34に示すように、錘部130を容器135の8箇所の錘噴出口149aから挿入する。
次に、図35に示すように、第二容器135Bの各1個のスリット入り突起部147bに紐部材132をセットし、拘束網収容蓋150の舌部151の小孔151aから各スリット入り突起部146aが貫通するまで舌部151を押し込み、次に、舌部151の先端部を凹部140に形成した一対の係止溝140aに差し込んで固定する。これにより、図32に示すように、拘束網収容蓋150の固定が完了する。
次に、第一容器135Aの筒部136の端部に設けた溝136aにイニシエータ保護カップ155を接着、固定する(携帯用拘束網展開器100Aが完成)。
(2)操作部100Bの組立について説明する。
次に、回路基板209を固定した第一取手部200aに第二取手部200bを重ね合わせ、ネジ208によって固定する(操作部100Bが完成)。
先ず、図40に示すように、第二取手部200bの突起部210にカップ100Cの受け部224が引っ掛るまで、カップ100Cの中心にある中央貫通孔223から操作部100Bを挿入する。
次に、携行型拘束網展開器1のイニシエータ110のコネクタ113aと操作部100Bのコネクタ212aとを接続する。
次に、カップ100Cの4つの長ネジ挿入部212の長ネジ230のネジ頭を隠すために、キャップ231を貼り付ける。
以上により、本実施形態に係る携行型拘束網展開装置100を得ることができる。
(動作)
次に、本実施形態に係る携行型拘束網展開装置100の動作について説明する。
先ず、チェックボタン202を押して拘束網131を噴出可能な状態であることをインジケータ203にて確認する。
次に、起動押しボタン201をONする。
次に、起動押しボタン201のON信号によりリード線212を介してイニシエータ110に電気信号が送られ、イニシエータ110の発熱部111が着火薬114を着火しガス発生剤115を着火する。
次に、容器135内に流入した発生ガスは、容器135の筒部136と筒部142との間に形成されたガス流路139から8つのガス流路149に分かれて流下し、8つのガス流路149の錘噴出口149aにそれぞれ配置した錘部130を容器135の外方に噴出する。
ここで、図36に示すように、矩形状の拘束網131の四隅、各辺の中点にそれぞれ紐部材132を介して錘部130を拘束網131を用い、容器135の頂点を基点として容器135を8等分した地点に8箇所の錘噴出口149aを設け、容器135の頂点には、図24、図29、図34、図35に示すように、拘束網131の上辺の中点に位置する錘部130を錘噴出口149aに収容するための目印140bを設けている。
従って、本実施形態に係る携行型拘束網展開装置100を組み立てる際、拘束網131の上辺の中点に位置する錘部130を目印140bに従って錘噴出口149aに挿入し、残りの錘部130を順次錘噴出口149aに挿入するだけに上述の効果を奏することが可能となる。
なお、第二実施形態においても、第一実施形態の実験例で示す作用効果を得ることができた。
(第三実施形態)
図41は、本発明の第三実施形態に係る携行型拘束網展開装置300を示す。
従って、本実施形態に係る携行型拘束網展開器300Aは、第二実施形態における携行型拘束網展開器100Aからイニシエータ110、ホルダ120、イニシエータ保護カップ155を取り除いたもので、その他の構成は同じである。従って、下記の説明では、同一構成については同一の符号を付してその説明は省略する。本実施形態に係る携行型拘束網展開器300Aは、第二容器135Aの筒部136の端部の溝136aに、弾性パッキン301を装着している。弾性パッキン301は、溝136a内に挿入される環状の脚部302と、筒部136の端部を覆う環状のボス部303とで構成されている。
一方、操作部300Bは、操作部用筒体310と、取手部320と、操作部用筒体310および取手部320内に装着されるガスボンベ350と開閉弁360と弁開閉スイッチ363とで構成される。
第一筒部311は、筒部136を覆う側の端部に、周り止め用の箱形状の突起部313と、突起部313の先端部に連なる抜け止め用の環状の膨出部314とを有する。第一筒部311は、筒部136を覆う側の内部に、弾性パッキン301を押圧するブロック部316を装着する穴あきの仕切部315を設けている。第一筒部311は、弁開閉スイッチ363を取り付ける開口317を設けている。
取手部320は、第二筒部312を覆うことができる内径を有するとともに第二筒部312のネジ穴318に対向する位置に穴321を設け、第二筒部312に装着したガスボンベ350を収容する底付きの筒体で構成されている。
ボンベ取付部364は、取付部本体365と取付部本体365に螺着される口金部370と開封針376とで構成されている。
口金部370は、取付部本体365のネジ部368と螺合するネジ部371と、ガスボンベ350の口金351を螺着するネジ穴372と、ガス逃げ孔373と、取付部本体365との当接部からのガス漏れを防止するためにOリング375を装着する凹溝374とを有する。
弁開閉スイッチ363は、第二実施形態における起動押しボタンスイッチ201と同様に、誤ってスイッチを押して作動してしまわないように、ガードカバー205を設け、封印シール206を貼り付けている。
ガスボンベ350をボンベ取付部364の口金370に捩じ込むとネジの作用により徐々に開封針376がガスボンベ350の封部に押し込まれる。
そのため、ネジが最後まで捩じ込まれると、開封針376がガスボンベ350の封部を貫通し開封する。
従って、ジョイントカプラー362aの流路でないところからはガスが漏れない状態となる。
以上により、弁開閉スイッチ363を押すことによって、ガスボンベ350のガスを携行型拘束網展開器300Aに供給することができる。
使用後、ガス圧が完全になくなっていれば問題は無いが、残留のガスがあった場合、不用意にガスボンベ350をはずしても、ネジの中央部にてガス逃を設けているため、ネジがまだ残っている段階でガスを逃がすので安全に取り外すことができる。
また、市街地へ誤って飛び出した動物などの捕獲を容易にするほか、畑や田んぼ、果樹園などを荒らす駆除動物の捕獲にも効果的に使用可能である。
1A,100A,300A 携行型拘束網展開器
1B,100B,300B 操作部
10,110 イニシエータ
11 発熱部
13 リード線
14 着火薬
15 ガス発生剤
20,120 ホルダ
25,125 破裂板
26,126 スペーサ
27,127 成型フィルタ
28,128 フィルタカップ
30,130 錘部
31,131 拘束網
32,132 紐部材
33,133 錘
34,134 錘カバー
35,135 容器
35A,135A 第一容器
36,40 筒部
35B,135B 第二容器
37,42,137,144 傾斜面
38,43、139,145 流路
39 ネジ穴
41 切り込み部
44 ネジ貫通穴
45,147 蓋取付部
46 凹部
46a,147a 突起
47,149 ガス流路
47b,149a 錘噴出口
48,150 拘束網収容蓋
49,151 舌部
50 筒体
52 安全スライドスイッチ
53,201 起動押しボタンスイッチ
54 押しボタンスイッチ
55,202 インジケータ
56,204 電池
57 蓋
58 抵抗体
60、160,230 ネジ
100C,300C カップ
140b 目印
350 ガスボンベ
Claims (16)
- 拘束網と、
前記拘束網の周縁上に所定間隔をもって配設された複数個の錘と、
前記錘を所定角度をもって噴出する複数の噴出口を形成するとともに前記錘を収容する錘収容部と、前記拘束網を収容する拘束網収容部と、燃焼性物質の燃焼によってガス圧を発生する火工式点火器を有し、前記錘収容部に収容された前記錘を前記火工式点火器のガス圧力で噴出する噴出手段と、前記錘を収容した前記錘収容部と前記拘束網を収容した前記拘束網収容部とを覆い、前記錘および前記拘束網の噴出時に分離される蓋とを有する容器と
を備え、
前記容器は、前記拘束網収容部側から前記噴出口に亘って複数の凹部を設けるとともに前記拘束網収容部側に複数の蓋係止部を設け、
前記蓋は、前記拘束網収容部を覆う覆い部と、前記複数の凹部に装着されるとともに前記蓋係止部に係止される穴を有する複数の舌部とを設けている
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項1記載の携行型拘束網展開器において、
前記各凹部は、前記蓋の各舌部を両側から係止する一対の係止片を前記噴出口の近傍に対向して設けている
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項1又は請求項2記載の携行型拘束網展開器において、
前記蓋係止部は、前記拘束網と前記錘とを連絡する紐部材を係止する凹部を設けている
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の携行型拘束網展開器において、
前記噴出口は、前記容器の横軸線上を0度(水平)としたとき、前記錘の噴出される角度を20度から75度の範囲に設定される
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項1乃至請求項4の何れか1項記載の携行型拘束網展開器において、
前記拘束網の目幅が略方形10cm角〜13cm角である
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の携行型拘束網展開器において、
前記錘が略コップ状のゴム材カバーで覆われている
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項1乃至請求項6の何れか1項記載の携行型拘束網展開器において、
前記燃焼性物質は、非火薬系組成物である
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の携行型拘束網展開器において、
前記拘束網は、矩形状を為し、
前記錘は、前記拘束網の四隅、各辺の中点にそれぞれ紐部材を介して連結され、
前記噴出口は、前記容器の頂点を基点として該容器を8等分した地点に設けられ、
前記容器の頂点には、前記拘束網の上辺の中点に位置する前記錘を前記噴出口に収容するための目印が設けられている
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項1乃至請求項7の何れか1項記載の携行型拘束網展開器において、
前記拘束網は、矩形状を為し、
前記錘は、前記拘束網の四隅、各辺の中点にそれぞれ紐部材を介して連結され、
前記噴出口は、前記容器の頂点から該容器の縁部に沿ってマイナス22.5度またはプラス22.5度ずらした点を基点として該容器を8等分した地点に設けられ、
前記容器のマイナス22.5度ずらした点またはプラス22.5度ずらした点には、マイナス22.5度ずらした点に対応して前記拘束網の上辺の左端部に位置する前記錘を前記噴出口に収容するための目印が設けられ、プラス22.5度ずらした点に対応して前記拘束網の上辺の右端部に位置する前記錘を前記噴出口に収容するための目印が設けられている
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項1乃至請求項9の何れか1項記載の携行型拘束網展開器と、
噴出のための制御回路と、起動用電源と、起動スイッチとを有し、前記容器に連結される操作部と
を備えたことを特徴とする携行型拘束網展開装置。 - 請求項10記載の携行型拘束網展開装置において、
前記操作部は、前記容器に着脱自在に連結されている
ことを特徴とする携行型拘束網展開装置。 - 請求項10又は請求項11記載の携行型拘束網展開装置において、
前記操作部は、半円筒形状の2つの部材を接合して成る円筒形状を為し、前記噴出のための制御回路と、前記起動用電源と、前記起動スイッチとを装着している
ことを特徴とする携行型拘束網展開装置。 - 請求項10乃至請求項12の何れか1項記載の携行型拘束網展開装置において、
前記操作部は、カップを介して前記容器に連結されている
ことを特徴とする携行型拘束網展開装置。 - 請求項13記載の携行型拘束網展開装置において、
前記操作部は、一端に位置決め用の突起を有し、
前記カップは、前記操作部を挿通する穴と、前記穴の周囲に設けた前記位置決め用の突起を係止する凹部と、前記携行型拘束網展開器にネジ止めするためのネジ挿通穴とを有する
ことを特徴とする携行型拘束網展開装置。 - 拘束網と、
前記拘束網の周縁上に所定間隔をもって配設された複数個の錘と、
前記錘をガス圧により所定角度をもって噴出する複数の噴出口を形成するとともに前記錘を収容する錘収容部と、前記拘束網を収容する拘束網収容部と、前記錘を収容した前記錘収容部と前記拘束網を収容した前記拘束網収容部とを覆い、前記錘および前記拘束網の噴出時に分離される蓋とを有する容器と
を備え、
前記容器は、前記拘束網収容部側から前記噴出口に亘って複数の凹部を設けるとともに前記拘束網収容部側に複数の蓋係止部を設け、
前記蓋は、前記拘束網収容部を覆う覆い部と、前記複数の凹部に装着されるとともに前記蓋係止部に係止される穴を有する複数の舌部とを設けている
ことを特徴とする携行型拘束網展開器。 - 請求項15記載の携行型拘束網展開器と、
起動スイッチと前記噴出口に接続されるガス通路とを有し、前記容器に着脱自在に取り付けられる操作部と、
前記操作部を挿通するとともに係止する穴を有し、前記携行型拘束網展開器に前記操作部とともに固定されるカップと、
前記操作部内に収容され、前記起動スイッチを介して前記ガス通路に連絡し、前記起動スイッチにより流路を開放して前記ガス通路を介して前記複数の噴出口からガスを噴出するガスボンベと
を備えたことを特徴とする携行型拘束網展開装置。
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