JP5449922B2 - 携帯型液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、日常生活において携帯可能であり、不審者等に遭遇した場合、不審者に対して刺激性物質等を噴射し、自己防衛するために用いられる携帯型液体噴射装置に関する。
従来、侵入者に対して、刺激性物質(液体、気体)を噴射し、自己防衛するための装置としては、噴射手段に火薬類を使用する防衛装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の防衛装置は、複数のノズル孔から液体の噴射物を噴射するように構成されている。
WO 01/90674 A1
しかしながら、特許文献1に記載の防衛装置では、噴射手段に火薬類を使用しているため、一般の人が取り扱うには制限がある。
また、特許文献1に記載の防衛装置では、噴射部が発射装置内に固定されているため、噴射部だけ取り外しできず、使い捨てである。
更に、特許文献1に記載の防衛装置では、リブでピストンがつぶれず、リブの手前でピストンが詰まり、圧力が開放されない。また、噴射距離が短く、使用者が刺激性物質の被害を受ける危険がある。そのため、記載内容の圧力開放機構では圧力の開放が困難であるという問題がある。
更にまた、特許文献1に記載の防衛装置では、ノズル孔が複数あることや、噴射物が液体であるため、噴射時に噴射物が拡散してしまい、噴射距離が短く、風の影響で噴射物が使用者に付着する虞がある。
本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為されたもので、その目的は、装置の取扱に制限がなく、携帯しやすい大きさの携帯型液体噴射装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、作動後、安全に噴射部を交換できる携帯型液体噴射装置を提供することにある。
本発明の更に別の目的は、使用者に噴射物が付着することがない携帯型液体噴射装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、噴射物を充填する容器と、前記噴射物を押圧する前端部に圧力開放溝を設け、前記容器の一端から前記容器内を移動するとともに前記噴射物を押圧して前記容器から前記噴射物を噴射させるピストンと、前記ピストンを押圧するガス圧を生成する非火薬火工式ガス発生器と、前記ピストンによって押圧される前記噴射物を噴出するノズル部と、前記ガス圧によって前記噴射物を押圧する前記ピストンを受け止めるピストン受け面を設け、前記ノズル部と前記容器とを接続するアダプタとを有する噴射装置と、前記ノズル部を露出させて前記噴射装置を交換可能に取り付ける取付部と、前記取付部に取り付けられる前記噴射装置に電力を供給する電源部と、前記電源部と前記噴射装置との間に設けられ、前記電源部と前記噴射装置とを短絡させるスイッチ部とを有する携帯可能な発射装置とを備え、前記ピストンの前記アダプタへの衝突時に、前記アダプタの内壁と前記ピストンの周囲とに隙間が形成され、前記ガス圧が前記隙間及び前記圧力開放溝を介して前記ノズル部から外部へ開放されることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、噴射物を充填する容器と、前記噴射物を押圧する前端部に圧力開放溝を設け、前記容器の一端から前記容器内を移動するとともに前記噴射物を押圧して前記容器から前記噴射物を噴射させるピストンと、前記ピストンを押圧するガス圧を生成する非火薬火工式ガス発生器と、前記ピストンによって押圧される前記噴射物を噴出するノズル部と、前記ガス圧によって前記噴射物を押圧する前記ピストンを受け止めるピストン受け面を設け、前記ノズル部と前記容器とを接続するアダプタとを有する噴射装置と、前記ノズル部を露出させて前記噴射装置を交換可能に取り付ける取付部と、前記取付部に取り付けられる前記噴射装置に電力を供給する電源部と、前記電源部と前記噴射装置との間に設けられ、前記電源部と前記噴射装置とを短絡させるスイッチ部とを有する携帯可能な発射装置とを備え、前記ピストンの前記アダプタへの衝突時に、前記アダプタの内壁と前記ピストンの周囲及び前記ピストン受け面と前記ピストンの前端部との間に隙間が形成され、前記ガス圧が前記圧力開放溝を介して前記隙間を介して前記ノズル部から外部へ開放されることを特徴とする
請求項に係る発明は、請求項1又は請求項2記載の携帯型液体噴射装置において、前記噴射物は、ゲル化剤により粘度を6〜40dPa・sとされていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至請求項の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、前記ノズル部は、ノズル径がφ1.5mm〜3mmの直進1孔ノズルで構成されることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至請求項4の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、前記非火薬火工式ガス発生器は、一端部にウエッジベース部を備え、前記発射装置は、前記取付部に前記ウエッジベース部と接続するソケットを備えていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至請求項の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、前記非火薬火工式ガス発生器は、一端部にワイヤーマウントプラグを備え、前記発射装置は、前記取付け部に、ワイヤーマウントプラグと接続するワイヤーマウントソケットを備えていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至請求項6の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、前記発射装置は、2つの前記噴射装置をそれぞれ取り付ける2つの前記取付部を備えていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至請求項の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、前記発射装置は、前記噴射装置を挿入し、前記噴射装置を前記取付部と結合させて前記噴射装置を装着するための挿入穴を有することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1乃至請求項の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、前記発射装置は、二つ割りのケースをネジで結合することによって外形が携帯可能とされる容器形状を為し、前記ケース内に前記取付部と前記電源部とを配置し、前記ケースの側部に前記噴射装置の挿入穴を有し、前記ケースの側面から前記スイッチ部を露出し、前記スイッチ部の不意の操作を防ぐ安全カバーを前記ケースの側面に移動自在に装着していることを特徴とする。
本発明に係る携帯型液体噴射装置は、火工式点火器に非火薬組成のガス発生剤を使用しているため、装置の取扱に制限がなく、携帯しやすい大きさである。
本発明に係る携帯型液体噴射装置は、ピストンとアダプタに圧力開放用のガス流路があるため、作動後、噴射装置内に残圧がなく、安全に噴射装置を交換できる。
本発明に係る携帯型液体噴射装置は、噴射装置を取付部に対して交換可能に取り付けるため、安全に噴射装置を交換できる。
本発明に係る携帯型液体噴射装置は、直進1孔ノズルを使用し、噴射物に粘度があるため、噴射の際、近場で噴射物が拡散することがなく、使用者に噴射物が付着することがない。
本発明の第一実施形態に係る携帯型液体噴射装置1を示す斜視図である。 第一実施形態に係る携帯型液体噴射装置1を、2つの噴射装置10と、これら2つの噴射装置10を装着する携帯可能な発射装置20とに分解して示す斜視図である。 第一実施形態に係る携帯型液体噴射装置1に用いる噴射装置10の断面図である。 図3に示す噴射装置10の非火薬火工式ガス発生器14を拡大して示す断面図である。 図4に示す非火薬火工式ガス発生器14の組立手順を示す説明図である。 第一実施形態に係る携帯型液体噴射装置1に用いる携帯可能な発射装置20を分解して示す斜視図である。 図6に示す携帯可能な発射装置20に噴射装置10を組み付けた状態を一方のケース21Bを取り除いて示すを平面図である。 図6に示す携帯可能な発射装置20に用いるスイッチ部24、電源部23及びソケット22c,22dとの組み付け状態を示す斜視図である。 図6に示す携帯可能な発射装置20に非火薬火工式ガス発生器14を接続する状態を示す説明図である。 図2における2つの噴射装置10を携帯可能な発射装置20に装着前の状態を一方のケース21Bを取り除いて示す斜視図である。 図1における2つの噴射装置10を携帯可能な発射装置20に装着した状態を一方のケース21Bを取り除いて示す斜視図である。 図1に示す携帯型液体噴射装置1の操作状態を示す説明図である。 図1に示す携帯型液体噴射装置1の操作時における噴射装置10の作動状態を示す断面図である。 図1に示す噴射装置10における圧力開放機構が機能するピストン13とアダプタ17の関係を示す説明図である。 図1に示す噴射装置10におけるノズル部16の最適な噴射条件(ノズル径、噴射物粘度)を見つける方法を示す説明図である。 図1に示す噴射装置10における圧力開放機構の別の例を示す説明図である。 本発明の第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100の安全カバー126を取り外した状態を示す斜視図である。 第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100を、2つの噴射装置110と、これら2つの噴射装置110を装着する携帯可能な発射装置120とに分解して示す斜視図である。 第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100に用いる噴射装置110の断面図である。 第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100に用いる携帯可能な発射装置120を分解して示す斜視図である。 図21に示す携帯可能な発射装置120に噴射装置110を組み付けた状態を一方のケース121Bを取り除いて示す平面図である。 図21に示す携帯可能な発射装置120に用いるスイッチ部124、電源部123及びワイヤーマウントソケット122a,122bとの組み付け状態を示す斜視図である。 図21に示す携帯可能な発射装置120に非火薬火工式ガス発生器114を接続する前の状態を示す説明図である。 図21に示す携帯可能な発射装置120に非火薬火工式ガス発生器114を接続した後の状態を示す説明図である。 第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100における噴射装置110を発射装置120から取り外す手順を示す説明図である。 第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100における発射装置120から噴射装置110を取り外して引き抜く手順を示す説明図である。 図17に示す携帯型液体噴射装置100の操作状態を示す説明図である。 本発明における噴射装置110の別の例を示す断面図である。 本発明における噴射装置110のさらに別の例を示す断面図である。 第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100の別の例を示す斜視図である。 第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100のさらに別の例を示す斜視図である。 第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100のさらにまた別の例を示す斜視図である。 第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100の別の例を示す斜視図である。
以下、本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
(第一実施形態)
図1〜図15は、本発明の第一実施形態に係る携帯型液体噴射装置1を示す。
本実施形態に係る携帯型液体噴射装置1は、2つの噴射装置10と、これら2つの噴射装置10を装着する携帯可能な発射装置20とで構成されている。
先ず、2つの噴射装置10について説明する。
2つの噴射装置10は、図3に示すように、噴射物12を充填する容器11と、噴射物12を押圧して容器11から噴射物12を噴射させるピストン13と、ピストン13を押圧するガス圧を生成する非火薬火工式ガス発生器14と、ピストン13によって押圧される噴射物12を噴出するノズル部16と、ノズル部16と容器11とを接続するアダプタ17と、ノズル部16とアダプタ17との間に介装されるシール18とを有する。
噴射物12は、例えば、粘度が6〜40dPa・s程度の催涙液、マーキング液等がある。噴射物12は、粘性があるので、噴射物12が塊で噴射され、拡散しにくく、噴射距離も長くなる。
催涙液は、催涙成分をエタノールに溶解し、水を混合し、ゲル化剤を添加して、粘性のある催涙液とされている。催涙成分としては、例えば、クロロアセトフェノン、カプサイシン、イソチオシアン酸アリル等がある。ゲル化剤としては、例えば、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グアガム、ペクチン、カラギナン、プロピレングリコール等がある。
マーキング液は、塗料に粘性がある場合、塗料に粘性がない場合(水希釈可)、塗料に粘性がない場合(エタノール希釈可)等がある。塗料に粘性がある場合には、粘度範囲内であれば、そのまま使用する。塗料に粘性がない場合(水希釈可)には、塗料を水で希釈し、ゲル化剤を添加し、粘性のあるマーキング液とされる。塗料に粘性がない場合(エタノール希釈可)には、塗料をエタノールで希釈し、水と混合し、ゲル化剤を添加して、粘性のあるマーキング液とされている。塗料としては、例えば、紫外線発光塗料、蛍光塗料、蓄光塗料、絵の具、墨汁等がある。ゲル化剤としては、例えば、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グアガム、ペクチン、カラギナン、プロピレングリコール等がある。
噴射物12を充填する容器11は、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金属製の筒状体で構成され、一端部に非火薬火工式ガス発生器14をねじ込む雌螺子部11aを設け、他端部にアダプタ17をねじ込む雌螺子部11bを設けている。
ピストン13は、例えば、テフロン(登録商標)、ABS樹脂、ナイロン樹脂等のプラスチック製の円柱形状を為す本体13aと、噴射物12を押圧する前端部13b側に設けた圧力開放溝13cと、非火薬火工式ガス発生器14のガス噴出口に接する後端部13d側に設けた圧力受け凹部13eとを備えている。そして、容器11の一端部の雌螺子部11aより内方の内壁面11cに装着されている。
非火薬火工式ガス発生器14は、図3、図4に示すように、ガス発生部14aと、例えば、ステンレス、アルミニウム製の金属製の円筒状体からなり、ガス発生部14aを収容するホルダ14oと、電橋線付塞栓14gと電橋線付塞栓14gに連絡する脚線14j1,14j2とをエポキシ樹脂にて固定するとともに、電橋線付塞栓14gに連絡する脚線14j1,14j2を導出する、例えば、ナイロン樹脂等の硬質樹脂又はステンレス、アルミニウム等の金属製のウエッジベース14nと、例えば、ステンレス、アルミニウム製の金属製の有底筒状体からなり、ウエッジベース14nを被覆して、開口端の内周に設けた雌螺子部14mでホルダ14oに螺合されるキャップ14kとで構成されている。
ガス発生部14aは、例えば、アルミニウム製の金属製の有底筒状体からなるガス発生器管体14b内に、ガス発生剤14cを填薬し、点火薬カップ14d、点火薬14e、点火薬ホルダ14f、電橋線付塞栓14gを順に装填し、ガス発生器管体14bを点火薬ホルダ14fの部位14hと電橋線付塞栓14gの部位14iとにおいてカシメ処理を施して形成されている。
ガス発生器管体14bは、例えば、アルミニウム等の軟質金属材料を用いることによって、非火薬組成物であるガス発生剤14cの反応熱及び反応ガス圧力が容易にガス発生器管体14bを破壊して外部に伝達し得るようにしてある。ガス発生器管体14bは、加工性の良い軟質金属材料であれば何でも良いが、例えば、銅を用いる電気雷管と全く同一の形状になるため、アルミニウム(例えば、A1−6016−0等)を用いることにより紛らわしさを除いたものである。また、このアルミニウム製のガス発生器管体14bには、内外面にアルマイト処理が施されている。
ガス発生器管体14bには、ガス発生剤14cが0.3g〜0.5gの範囲で充填されている。このガス発生剤14cは、低振動・低騒音破砕薬剤ガンサイザー(日本工機株式会社製商品名)を使用しており、これは、火薬類を用いた破砕方法と全く同じ手順で消費許可を必要とせずに岩盤等を破砕する非火薬破砕組成物である。この非火薬破砕組成物は、例えば、特開平11−029389号公報に開示されている。ガス発生剤14cは、岩盤等を破砕する目的ではなく、このガス圧力を噴射物12を噴射する目的に変えるもので、その結果、ガス発生剤14cの粒径を揃えることでガス圧力のバラツキを小さくできることを見出した。また、物体を飛ばす性能に合わせてガス発生剤14cの薬量を変えることは可能である。
ガス発生剤14cは、アルミニウム11.5重量部、酸化第二銅38.5重量部から成るテルミット剤、カリウム明礬又はアンモニウム明礬50重量部からなるガス発生剤と、予めアセトンに溶かしておいた塩化ビニル粉1.5重量部を同一容器に入れ、更に適量のアセトンを加えて良く混ぜることによって構成されている。アセトンがほぼ揮発し固まってきたら8メッシュの篩で造粒し、それを乾燥させる。乾燥後、鈍化剤としてステアリン酸カリウムを2.5重量部とアセトン適量を加えゆっくり混和し、先と同様にアセトンが気化し固まったら造粒し、乾燥してガス発生剤を得る。このガス発生剤14cは、24タイラーメッシュ通過42タイラーメッシュ止まりの篩分け品を用いる。すなわち、粒径が0.35mm〜0.71mmの範囲に調整されている。
ガス発生器管体14b内には、充填されたガス発生剤14cと点火薬14eとの混合防止のために隔壁となる合成樹脂製のカプセル形状の点火薬カップ14dが配置されている。この点火薬カップ14dは、金属、非金属を問わないが、金属材料では良電性であるために、電気的発火信号が電橋線14tには流れず放電エネルギーに費やされて、点火薬14eが不着火となる虞があることから絶縁処理(例えば、アルマイト処理等)する必要がある。
点火薬カップ14dは、肉厚0.1mm以下の薄膜で形成カプセルを半切した形状のものを使用し、点火薬ホルダ14fに挿入される。点火薬カップ14d、点火薬ホルダ14fには、非火薬組成物で構成する点火薬14eと電橋線付塞栓14gの電橋線(例えば、白金−イリジュウム線)14tが配置されている。点火薬14eとして、ボロン/酸化第二銅=10〜20重量%/80〜90重量%とした。
電橋線付塞栓14gは、点火薬カップ14dに点火薬ホルダ14fを挿入し、点火薬14eを0.06g〜0.13gの範囲で填薬した後に挿入されてから、ガス発生剤14cが填薬されたアルミニウム製のガス発生器管体14b内に圧入され、アルミニウム製のガス発生器管体14bの外側から2箇所にカシメ部(14h,14i)を形成することによって、ガス発生器管体14bに固着される。このガス発生器管体14bを電橋線付塞栓14gにカシメたものをウエッジベース14n内に挿入し、エポキシ樹脂14uを充填する。ガス発生部14aが発火した際の後方へのガスの噴出は、ウエッジベース14n内に充填したエポキシ樹脂14uによって阻止される。
また、ウエッジベース14n底部に空いた2箇所の穴14vから脚線14j1,14j2を外部へ出し、電気的な接点部分としている。ウエッジベース14nには、脚線14j1,14j2を取り付け、後述するソケット22cと結合するウエッジ部14wを備えている。
ホルダ14oは、ガス発生部14aを装着するとともに開口側に向かって拡大するガス噴出口14qを備えた内壁部14pを有し、ガス噴出口14q側の開口端外周に雄螺子部14rを設けるとともに、キャップ14k側の開口端外周にキャップ14kの雌螺子部14mと螺合する雄螺子部14sを有する。ホルダ14oの材質は、例えば、鉄、ステンレスが使用可能であるが、軽量化及びコスト面からアルミニウムA5056が好ましい。ホルダ14oは、雄螺子部14sにキャップ14kの雌螺子部14mを螺合するので、ガス発生部14aがホルダ14oとキャップ14kによって固定され、ガス発生部14aの作動時にガス発生部14aが後方へ飛び出すのを防止している。
ノズル部16は、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金属製、又はABS樹脂、ナイロン樹脂等の硬質樹脂製の1孔直進ノズルで構成され、ノズル16aの孔径がφ1.5mm〜3mmとされ、端部にアダプタ17との接続用の雄螺子部16bを設けている。
アダプタ17は、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金属製の筒状体で構成され、一端部に容器11の雌螺子部11bにねじ込む雄螺子部17aを設け、他端部にノズル部16の雄螺子部16bをねじ込む雌螺子部17bを設けている。また、アダプタ17は、内壁面から中心に向かって突出する環状のピストン受け面17cを設けて、ピストン13を衝突させる壁面としている。ピストン受け面17cのノズル部側の壁面は、ノズル部16を取り付ける際に、噴射物12が漏れ出ないように封鎖する、例えば、アルミニウムシール、アルミニウム板、溝付き合成樹脂製シート等からなるシール18を介装させる当接面とされる。
次に、携帯可能な発射装置20について説明する。
携帯可能な発射装置20は、例えば、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等の射出成型品からなる二つ割りのケース21A,21Bを複数のネジ21aで結合することによって外形が携帯可能とされる容器形状を為している。
ケース21Aは、ノズル部16を露出させて2つの噴射装置10を交換可能にそれぞれ取り付ける2つの取付部22と、2つの取付部22にそれぞれ取り付けられる各噴射装置10に電力を供給する電源部23と、電源部23と噴射装置10との間に設けられ、電源部23と噴射装置10とを短絡させるスイッチ部24と、電源部23とスイッチ部24とを取り付け、取付部22と連絡する電源回路基板25とを有する。
取付部22は、各噴射装置10のウエッジベース14nと結合するソケット22c,22dを組み付けたソケット組み付け部22a,22bと、各噴射装置10の側部を拘束するように対向して立ち上がる仕切壁部22eと、各噴射装置10の容器11の先端側側部を固定するOリング22fと、各噴射装置10のアダプタ17を載置し、ノズル部16を露出させる各噴射装置10の挿入穴28を形成する凹部22gとを有する。
ソケット22c,22dは、例えば、図9に示すように、+、−側に分かれた端子22c1,22c2、22d1,22d2をソケット22c,22dの凹部22c3,22d3へ圧入している。端子22c1,22c2、22d1,22d2は、電源回路基板25と導通するためにそれぞれ脚線22c4,22c5、22d4,22d5が半田付けされている。
ここで、噴射装置10のウエッジベース14nとソケット22cとの接続について説明する。図9は、接続部分が分かりやすいように、ソケット22cの樹脂部を除いた場合と、実際の外観とを示す。なお、噴射装置10のウエッジベース14nとソケット22dとの接続については、省略するが、噴射装置10のウエッジベース14nとソケット22cとの接続と同じである。
噴射装置10のウエッジベース14nの+側の脚線14j1とソケット22cの+側の端子22c1とが接続され、同様にウエッジベース14nの−側の脚線14j2とソケット22cの−側の端子22c2とが接続される。
ソケット組み付け部22aは、ソケット22cをソケット22cの両側から拘束する係止溝を有するブロック形状体で構成されている。
電源部23は、2つの電池23aを並列に固定できるように電極23c,23dをそれぞれ対向配置させている。
スイッチ部24は、仕切壁部22e間に設けられている。スイッチ24aが押圧できるように窓22h内に突出している。
本実施形態では、スイッチ部24は、1個で、2つの噴射装置10を作動させることを可能とするプログラムを備えたスイッチ回路を備えている。このスイッチ回路は、スイッチ24aを押すと、一方の噴射装置10に通電し、非火薬火工式ガス発生器14を発火させ、ガスを生成させ、ピストン13を押圧して噴射物12をノズル部16から噴射させ、通電後、スイッチ回路のプログラムが他方の噴射装置10側に切り替わり、もう1度スイッチ24aを押すと、他方の噴射装置10に通電し、非火薬火工式ガス発生器14を発火させ、ガスを生成させ、ピストン13を押圧して噴射物12をノズル16aから噴射させ、通電後、一方の噴射装置10側に切り替わるように構成されている。
ケース21Aは、周囲を立ち上がり壁22iによって囲繞され、立ち上がり壁22iには複数のネジ21aを螺合させるためのネジボス部22jが設けられている。
ケース21Bは、ケース21A内に各構成部品を装着後にこれらの上面側を覆う蓋としての機能を有し、周囲を立ち上がり壁21fによって囲繞され、立ち上がり壁21fに各ネジ21aを挿通するための複数の穴21bを設け、天板21dにスイッチ24aを露出させる窓21cを設けている。
携帯可能な発射装置20は、スイッチ部24の不意の操作を防ぐ安全カバー26をケース21A,21Bの天板21d及び底板22kに移動自在に装着している。
安全カバー26は、2つのカバー部26a,26bを、組み付けられたケース21A,21Bの厚みと同等の幅を有する連結部26cで結合してなるコ字状を為すとともに、2つのカバー部26a,26bの内面にケース21A,21Bの側面にそれぞれ設けた2つの溝21e,21e(ただし、ケース21Aの溝は省略する)に沿って案内されるそれぞれ2つのガイド26dを設けている。
次に、本実施形態に係る携帯型液体噴射装置1の作用を説明する。
先ず、本実施形態に係る携帯型液体噴射装置1の組立について説明する。
図2、図10に示すように、2つの噴射装置10をそのウエッジ部14wから携帯可能な発射装置20の挿入穴28内に挿入し、携帯可能な発射装置20のソケット組み付け部22a,22bに設けたソケット22c,22dにそれぞれのウエッジ部14wを係合することによって、図1、図7、図11に示すように、ノズル部16を挿入穴28から突出した状態で2つの噴射装置10を携帯可能な発射装置20への組付が完了する。
ウエッジ部14wとソケット22c,22dとの結合は、図9に示すように、一方の噴射装置10のウエッジベース14nの+側の脚線14j1とソケット22cの+側の端子22c1とが接続され、同様にウエッジベース14nの−側の脚線14j2とソケット22cの−側の端子22c2とが接続される。他方の噴射装置10のウエッジベース14nの+側の脚線14j1とソケット22cの+側の端子22d1とが接続され、同様にウエッジベース14nの−側の脚線14j2とソケット22dの−側の端子22d2とが接続される。
このように、2つの噴射装置10を携帯可能な発射装置20に取り付けることによって、携帯型液体噴射装置1の組立は完了する。
携帯型液体噴射装置1は、使用者が窓21c,22hから指を入れてスイッチ24aを何時でも操作できるようになっている。誤操作を防止するために、安全カバー26をスライドさせて、窓21c,22hを塞ぐことができる。
この状態で、使用者が不審者等に遭遇した場合、図12(a)に示すように、不審者Xに対して使用者Yが携帯型液体噴射装置1のスイッチ24aを押すと、一方の噴射装置10に通電し、電池23aの電流が脚線14j1,14j2を通り、非火薬火工式ガス発生器14の電橋線14tに通電し、電橋線14tが発熱し、点火薬14eが発火し、点火薬14eの発火によりガス発生剤14cが燃焼し、発生したガスにより、ガス発生器管体14bが破れ、ガス圧が開放され、図13(a)に示すように、開放されたガス圧がピストン13を押し、ピストン13が噴射物12を押し、押された噴射物12がシール18を破り、ノズル16aから外部に噴射される。ここで、シール18を破るための力は、1〜3kgf程度としてある。
なお、図13(b)に示すように、アダプタ17内部にピストン13が到達すると、アダプタ17内部とピストン13の隙間をガス圧が通過し、残圧が外部へ開放される。
一方、スイッチ部24では、一方の噴射装置10への通電後、スイッチ回路のプログラムが他方の噴射装置10側に切り替わる。
この状態で、図12(b)に示すように、使用者Yが、もう1度スイッチ24aを押すと、他方の噴射装置10に通電し、電池23aの電流が脚線14j1,14j2を通り、非火薬火工式ガス発生器14の電橋線14tに通電し、電橋線14tが発熱し、点火薬14eが発火し、点火薬14eの発火によりガス発生剤14cが燃焼し、発生したガスにより、ガス発生器管体14bが破れ、ガス圧が開放され、図13(a)に示すように、開放されたガス圧がピストン13を押し、ピストン13が噴射物12を押し、押された噴射物12がシール18を破り、ノズル16aから外部に噴射される。
一方、スイッチ部24は、他方の噴射装置10への通電後、スイッチ回路のプログラムが一方の噴射装置10側に切り替わる。
このように、本実施形態に係る携帯型液体噴射装置1は、不審者Xに対して、噴射物12の噴射を続けて2度行うことができるので、自己防衛することが可能となる。
そして、2つの噴射装置10を使用後には、使用後の2つの噴射装置10を携帯可能な発射装置20から抜き取り、新たな噴射装置10をそれぞれ携帯可能な発射装置20に装着する。
これによって、再び本実施形態に係る携帯型液体噴射装置1を使用可能な状態にすることができる。
また、電池23aの交換は、ネジ21aを取り外し、ケース21Bをケース21Aから取り除くことによって行われる。
次に、本実施形態に係る携帯型液体噴射装置1において、ピストン13(外径、長さ、溝サイズ)とアダプタ17内径部分(内径、内径長さ)のクリアランスの最適条件を検討した。
圧力開放機構が機能するピストンとアダプタの関係を検討する。
図14(a)において、〔1〕〔2〕〔3〕で示すガス流路部分の条件により圧力開放機構が機能するか作動試験を行った。
その結果を表1、表2、表3に示す。
〔1〕ピストン長とアダプタ内径長の関係
Figure 0005449922
表1に示す結果から、ピストン長<アダプタ内径長が求められた。
〔2〕ピストン外径とアダプタ内径の関係
Figure 0005449922
表2に示す結果から、ピストン外径<アダプタ内径が求められた。
〔3〕ピストンの圧力開放溝形状
Figure 0005449922
表3に示す結果から、ピストン外周からノズルへの流路が確保できる形状であれば溝形状に制限はないことが求められた。
各表における評価を○、×で示す。
○:噴射装置内に噴射物が残っていない。(圧力開放機構が機能した)
×:噴射装置内に噴射物が残っている。(圧力開放機構が機能すれば、噴射装置内に噴射物は残らない)
以上より、圧力開放機構が機能するアダプタ17とピストン13の関係は、下記の通りである。
ピストン長<アダプタ内径長
ピストン外径<アダプタ内径
ピストン外周からノズル16aへの流路が確保できる形状であれば溝形状に制限はない。
次に、本実施形態に係る携帯型液体噴射装置1において、ノズル径と噴射物粘度条件を変え噴射試験を行い、ノズル径φ1.5mm〜3mm、噴射物粘度6〜40dPa・sの条件の噴射状況が良いことを確認した。
最適な噴射条件(ノズル径、噴射物粘度)を見つける。
試験方法
図15(a)に示すように、一方に噴射装置を固定し、噴射装置から5mの位置にA3用紙を貼り付けた板を設置する。
噴射装置から噴射した噴射物のA3用紙への付着状況を確認する。
ノズル
噴射時、噴射物が拡散しにくく、噴射可能なノズル径を求める。
噴射物が拡散しにくいように、1孔直進ノズルを使用し、ノズル径を変化させる。
噴射物
噴射時、拡散しにくく、噴射可能な噴射物粘度を求める。
粘度調整を行い試験をするため、試験には墨汁を水で希釈したものにゲル化剤を添加し、添加量により粘度調整を行った。
ゲル化剤: キサンタンガム
溶媒 : 墨汁+水
図15(b)に示すグラフは、上記条件でのゲル化剤添加量と粘度の関係であり、ゲル化剤の種類、溶媒の種類によって関係は変化する。噴射物粘度は20℃で測定した。
結果評価
図15(c)に示すように、噴射結果を、A3用紙への噴射物の付着状況に応じて○×で評価した。
結果を表4に示す。
Figure 0005449922
表4において、
※1.ガス発生剤薬量0.3g〜0.5gで試験
※2.噴射物量は最大6mlで試験
以上より最適な噴射条件は、下記の通りである。
ノズル径:φ1.5mm〜3mmの直進1孔ノズル
噴射物粘度:6〜40dPa・s
なお、上記実施形態では、ピストン13の衝突時に、ガス圧をノズル部16から外部へ開放させる圧力調整機構を、ピストン13とアダプタ17とに設ける場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、図16に示すように、アダプタ17の内壁とピストン受け面17cとに連なる複数の圧力開放溝17dで構成しても良い。
(第二実施形態)
図17〜図28は、本発明の第二実施形態に係る携帯型液体噴射装置100を示す。
本実施形態に係る携帯型液体噴射装置100は、2つの噴射装置110と、これら2つの噴射装置110を装着する携帯可能な発射装置120とで構成されている。
先ず、2つの噴射装置110について説明する。
2つの噴射装置110は、図19、図20に示すように、噴射物112を充填する容器111と、噴射物112を押圧して容器111から噴射物112を噴射させるピストン113と、ピストン113を押圧するガス圧を生成する非火薬火工式ガス発生器114と、ピストン113によって押圧される噴射物112を噴出するノズル部116と、ノズル部116と容器111との間に介装されるカップ117とを有する。2つの噴射装置110は、発射装置120への装着の目印となる△シール119を容器111に張り付けている。
噴射物112は、第一実施形態における噴射物12と同じものを使用した。従って、詳細説明は省略する。
噴射物112を充填する容器111は、たとえば、ステンレス、アルミニウム等の金属製の筒状体で構成され、一端部に非火薬火工式ガス発生器114をねじ込む雌螺子部111aを設け、他端部にノズル部116をねじ込む雌螺子部111bを設けている。また、容器111は、内壁面から中心に向かって突出する環状のピストン受け面111dを設けて、ピストン113を衝突させる壁面としている。
そして、ピストン受け面111d側の内径がピストン113側の内径より僅かに大きくして圧力開放部111eを形成している。この圧力開放部111eは、第一実施形態において説明した圧力開放機能が機能するアダプタ17とピストン13との関係に基づき、下記のように設定されている。
ピストン113の長さ<圧力開放部111eの内径の長さ
ピストン113の外径<圧力開放部111eの内径
ピストン受け面111dのノズル部116側の壁面は、ノズル部116を取り付ける際に、噴射物112が漏れ出ないように封鎖する、例えば、弾性のある合成樹脂製の溝付きカップ117を介装させる当接面とされる。
ピストン113は、例えば、テフロン(登録商標)、ABS樹脂、ナイロン樹脂等のプラスチック製の円柱形状を為す本体113aと、噴射物112を押圧する前端部113b側に設けた圧力開放溝113cと、非火薬火工式ガス発生器114のガス噴出口に接する後端部113d側に設けた圧力受け凹部113eとを備えている。そして、ピストン113は、容器111の一端部の雌螺子部111aより内方の内壁面111cに装着されている。
非火薬火工式ガス発生器114は、ガス発生部114aと、例えば、ステンレス、アルミニウム製の金属製の円筒状体からなり、ガス発生部114aを収容、固定するホルダ114oと、電橋線付塞栓114gと電橋線付塞栓114gに連絡する脚線114j1,14j2とをエポキシ樹脂にて固定するとともに、電橋線付塞栓114gに連絡する脚線114j1,14j2を接続する、ワイヤーマウントプラグ114kとで構成されている。
ガス発生部114aは、例えば、アルミニウム製の金属製の有底筒状体からなるガス発生器管体114b内に、ガス発生剤114cを填薬し、点火薬カップ114d、点火薬114e、点火薬ホルダ114f、電橋線付塞栓114gを順に装填し、ガス発生器管体114bを点火薬ホルダ114fの部位114hと電橋線付塞栓114gの部位114iとにおいてカシメ処理を施して形成されている。
ガス発生器管体114bは、例えば、アルミニウム等の軟質金属材料を用いることによって、非火薬組成物であるガス発生剤114cの反応熱及び反応ガス圧力が容易にガス発生器管体114bを破壊して外部に伝達し得るようにしてある。ガス発生器管体114bは、加工性の良い軟質金属材料であれば何でも良いが、例えば、銅を用いる電気雷管と全く同一の形状になるため、アルミニウム(例えば、A1−6016−0等)を用いることにより紛らわしさを除いたものである。また、このアルミニウム製のガス発生器管体114bには、内外面にアルマイト処理が施されている。
ガス発生器管体114bには、第一実施形態と同様に、ガス発生剤114cが0.3g〜0.5gの範囲で充填されている。このガス発生剤114cは、第一実施形態のガス発生剤14cと同じものを使用した。従って、詳細説明は省略する。
ガス発生器管体114b内には、第一実施形態と同様に、充填されたガス発生剤114cと点火薬114eとの混合防止のために隔壁となる合成樹脂製のカプセル形状の点火薬カップ114dが配置されている。この点火薬カップ114dは、第一実施形態の点火薬カップ14bと同じものを使用した。従って、詳細説明は省略する。
点火薬カップ114dは、第一実施形態と同様に、肉厚0.1mm以下の薄膜で形成カプセルを半切した形状のものを使用し、点火薬ホルダ114fに挿入される。点火薬カップ114d、点火薬ホルダ114fには、非火薬組成物で構成する点火薬114eと電橋線付塞栓114gの電橋線(例えば、白金−イリジュウム線)114tが配置されている。点火薬114eとして、ボロン/酸化第二銅=10〜20重量%/80〜90重量%とした。
電橋線付塞栓114gは、点火薬カップ114dに点火薬ホルダ114fを挿入し、点火薬114eを0.06〜0.13gの範囲で填薬した後に挿入されてから、ガス発生剤114cが填薬されたアルミニウム製のガス発生器管体内に圧入され、アルミニウム製のガス発生器管体114bに固着される。このガス発生器管体114bを電橋線付塞栓114gにカシメたものをホルダ114o内に挿入し、エポキシ樹脂を充填する。電橋線付塞栓114gから伸びた脚線114j1,114j2にワイヤーマウントプラグ114kをカシメ接続する。ガス発生部114aが発火した際の後方へのガスの噴出は、ホルダ114o内に充填したエポキシ樹脂によって阻止される。
ワイヤーマウントプラグ114kは、図24、図25に示されるように、内部に仕切壁を設けた箱形のプラグ本体114mと、プラグ本体114mの開口端まで延出するようにプラグ本体114m内の仕切壁に上下に取り付けられる+側の雄端子114u及び−側の雄端子114vと、プラグ本体114mの外天板において、プラグ本体114mの開口端側から噴射装置110側に向かって折り返して上下方向に伸縮自在に取り付けられるロック用の舌片114wと、ロック用の舌片114wの先端に取り付けられる解除用の爪部114xと、ロック用の舌片114wの途中に取り付けられるロック用の凸部114yとを有する。
ホルダ114oは、ガス発生部114aを固定するとともに開口側に向かって拡大するガス噴出口114qを備えた内壁部114pを有し、ガス噴出口114q側の開口端部外周に雄螺子部114rを設けている。ホルダ114oの材質は、例えば、ステンレス、アルミニウムが使用可能である。
ノズル部116は、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金属製、又はABS樹脂、ナイロン樹脂等の硬質樹脂製の1孔直進ノズルで構成され、ノズル孔116aの孔径がφ1.5mm〜3mmとされ、端部に容器111との接続用の雄螺子部116bを設けている。
ノズル部116のノズル孔116aの端面には、噴射装置110の作動前後の識別、ノズル部116内への異物の侵入を防ぐために、例えば、紙製、合成樹脂製の円形の粘着シールからなる封シール118が貼り付けられている。
次に、携帯可能な発射装置120について説明する。
図21に示すように、携帯可能な発射装置120は、例えば、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂等の射出成型品からなる二つ割りのケース121A,121Bを複数のネジ121aで結合することによって外形が携帯可能とされる容器形状を為している。
ケース121Aは、ノズル部116を露出させて2つの噴射装置110を交換可能にそれぞれ取り付ける2つの取付部122と、2つの取付部122にそれぞれ取り付けられる各噴射装置110に電力を供給する電源部123と、電源部123と噴射装置110との間に設けられ、電源部123と噴射装置110とを短絡させるスイッチ部124と、電源部123とスイッチ部124とを取り付け、取付部122と連絡する電源回路基板125とを有する。
取付部122は、各噴射装置110のワイヤーマウントプラグ114kと結合するワイヤーマウントソケット122a,122bと、各噴射装置110の側部を拘束するように対向して立ち上がる仕切壁部122eと、各噴射装置110の容器111の先端側部を固定するOリング122fと、ノズル部116を露出させる各噴射装置110の挿入穴128を形成する凹部122gとを有する。ワイヤーマウントソケット122a,122bは電源回路基板125に半田付けされている。
ワイヤーマウントソケット122a,122bは、図24、図25に示すように、ワイヤーマウントプラグ114kを嵌合させる凹部を設けた箱形のソケット本体122cと、ソケット本体122cの凹部の壁面に上下に取り付けられる+側の雌端子122c1及び−側の雌端子122c2と、ソケット本体122cの天井に設けられ、プラグ本体114mに取り付けられたロック用の凸部114yを嵌め込む穴部122c3とを有する。ワイヤーマウントソケット122a,122bは、図24、図25に示すように、支持板122dに取り付けられている。支持板122dは、ワイヤーマウントソケット122a,122bの+側の雌端子122c1及び−側の雌端子122c2を電源回路基板125に連絡する脚線(図示せず)を備えている。
ここで、噴射装置110のワイヤーマウントプラグ114kとワイヤーマウントソケット122a,112bとの接続について説明する。
図24は接続前の状態、図25は接続後の状態を示す。
噴射装置110のワイヤーマウントプラグ114kの+側の雄端子114uとワイヤーマウントソケット122a,122bの+側の雌端子122c1とが接続され、同様にワイヤーマウントプラグ114kの−側の雄端子114vとワイヤーマウントソケット122a,122bの−側の雌螺子122c2とが接続される。また、ワイヤーマウントプラグ114kのロック用の舌片114wの凸部114yがワイヤーマウントソケット122a,122bの穴部122c3に入り込むことで、ワイヤーマウントプラグ114kとワイヤーマウントソケット122a,122bが接続、固定される。
電源部123は、2つの電池123aを並列に固定できるように電極123c,123dをそれぞれ対向配置している。スイッチ部124は、仕切壁部122e間に設けられている。スイッチ124aが押圧できるように、噴射装置110のノズル部116側側面に突出している。
本実施形態において、スイッチ部124は、第一実施形態のスイッチ部24と同一構成となっているので、その説明を省略する。
ケース121Aは、周囲を立ち上がり壁122iによって囲繞され、立ち上がり壁122iには複数のネジ121aを螺合させるためのネジボス部122jが設けられている。
ケース121Bは、ケース121A内に各構成部品を装着後にこれらの上面側を覆う蓋としての機能を有し、周囲を立ち上がり壁121fによって囲繞され、立ち上がり壁121fに各ネジ121aを挿通するための複数の穴121bを設けている。また、天板121dの一端部側には、スイッチ124aを露出させる開口121cを設けている。
ケース121Bは、ケース121A内に各構成部品を装着後にこれらを覆う蓋としての機能を有し、周囲を立ち上がり壁121fによって囲繞され、立ち上がり壁121fに各ネジ121aを挿通するための複数の穴121bを設け、天板121dに解除ボタン取付け用の窓121yを設けている。解除ボタン121gは、図26、図27に示すように、噴射装置110を発射装置120から取り外すためのもので、弾性の合成樹脂製の部品であり、周囲に窓121yに係止される環状溝121iを設けたボタン本体121hと、このボタン本体121hの中央部に設けた解除用の凸部121jとを有する。
解除ボタン121gを押すことで、図26、図27に示すように、解除ボタン121gの凸部121jがワイヤーマウントプラグ114kのロック用の舌片114wに設けた爪部114xを押し、ロック用の舌片114wの凸部114yがワイヤーマウントソケット122a,122bの穴部122c3から外れる。この状態で噴射装置110のノズル部116を発射装置120から引き抜くことで、噴射装置110を発射装置120から取外すことができる。
携帯可能な発射装置120は、スイッチ部124の不意の操作を防ぐ安全カバー126をケース121A,121Bのスイッチ部取付側面に装着している。
安全カバー126は、図17、図18に示すように、2つのカバー部126a,126bを、組み付けられたケース121A,121Bの厚みと同等の幅を有する連結部126cで結合してなるコ字状を為すとともに、2つのカバー部126a,126b及び連結部126cの内面にケース121A,121Bの挿入穴128を形成する仕切壁121f,122eの外側面にそれぞれ設けた溝121x,122xに沿ってそれぞれ案内される爪部126dを設けたガイド126eを設けている。ガイド126eの間には、スイッチ124aが収容されるようになっている。
図17、図18、図19に示すように、携帯可能な発射装置120の2つの挿入穴128の近くには、噴射装置110の発射装置120への装着時に、噴射装置110の容器111に張り付けられた△シール119と頂点位置を合わせを行う目印として△部129が設けてある。
また、携帯可能な発射装置120の2つの挿入穴128の近くには、発射される噴射装置110の順番を示す数字1,2が設けられている。
また、携帯可能な発射装置120には、カバー121Aに照準器を構成する凸部121jと凹部121kが設けられている。この照準器は、図28に示すように、凸部121jを狙い位置とし、凸部121jの上面と凹部121kの上面とが一直線になることで、上下の狙いを付け、また、凹部121kの中心に凸部121jがくることで左右の狙いを付けることができる。
次に、本実施形態に係る携帯型液体噴射装置100の作用を説明する。
先ず、本実施形態に係る携帯型液体噴射装置100の組立について説明する。
図19に示すように、2つの噴射装置110をそのワイヤーマウントプラグ114kから携帯可能な発射装置120の挿入穴128内に挿入し、図24、図25に示すように、携帯可能な発射装置120のワイヤーマウントソケット122a,122bに結合することによって、図18、図22、図23に示すように、ノズル部116を挿入穴128から突出した状態で2つの噴射装置110を携帯可能な発射装置120への組付が完了する。
ワイヤーマウントプラグ114kとワイヤーマウントソケット122a,122bとの結合は、図24、図25に示すように、それぞれの噴射装置110のワイヤーマウントプラグ114kの+側の雄端子114uとワイヤーマウントソケット122a,122bの+側の雌端子122c1とが接続され、同様にワイヤーマウントプラグ114kの−側の雄端子114vとワイヤーマウントソケット122a,122bの一側の雌端子122c2とが接続される。また、ワイヤーマウントプラグ114kの凸部114yがワイヤーマウントソケット122a,122bの穴部122c3に入り込み、固定される。
このように、2つの噴射装置110を携帯可能な発射装置120に取り付けることによって、携帯型液体噴射装置100の組立は完了する。
携帯型液体噴射装置100は、使用者が発射装置のノズル部116側のスイッチ124aを何時でも操作できるようになっている。誤操作を防止するために、安全カバー126をスイッチ124a、ノズル部116側に取り付けている。
この状態で、使用者が不審者等に遭遇した場合、図18に示すように、安全カバー126を取り外す。
そして、図28に示すように、不審者Xに対して使用者Yが携帯型液体噴射装置100を向けてスイッチ124aを押すと、一方の噴射装置110に通電し、電池123aの電流が脚線114j1,114j2を通り、非火薬火工式ガス発生器114の電橋線114tに通電し、電橋線114tが加熱し、点火薬114eが発火し、点火薬114eの発火によりガス発生剤114cが燃焼し、発生したガスにより、ガス発生器管体114bが破れ、ガス圧が開放され、開放されたガス圧がピストン113を押し、ピストン113が噴射物112を押し、押された噴射物112がカップ117を破り、封シール118を破り、ノズル116aから外部に噴射される。
ここで、カップ117を破るための力は、1〜3kgf程度、封シール118を破るための力は、0.5kgf程度としてある。
上述の作用時において、容器111の圧力開放部111eにピストン113が到達すると、圧力開放部111eとピストン113の隙間をガス圧が通過し、残圧が外部へ開放される。
一方、スイッチ部124では、一方の噴射装置110への通電後、スイッチ回路のプログラムが他方の噴射装置110側に切り替わる。
この状態で、使用者が、もう1度スイッチ124aを押すと、他方の噴射装置110に通電し、電池123aの電流が脚線114j1,114j2を通り、非火薬火工式ガス発生器114の電橋線114tに通電し、電橋線114tが発熱し、点火薬114eが発火し、点火薬114eの発火によりガス発生剤114cが燃焼し、発生したガスにより、ガス発生器管体114bが破れ、ガス圧が開放され、開放されたガス圧がピストン113を押し、ピストン113が噴射物112を押し、押された噴射物112がカップ117を破り、封シール118を破り、ノズル116aから外部に噴射される。
一方、スイッチ部124は、他方の噴射装置110への通電後、スイッチ回路のプログラムが一方の噴射装置110側に切り替わる。
このように、本実施形態に係る携帯型液体噴射装置100は、不審者Xに対して、噴射物112の噴射を続けて2度行うことができるので、自己防衛することが可能となる。
従って、図28に示すように、使用者Yが、携帯可能な発射装置120に設けた照準器を構成する凸部121jと凹部121kと駆使して上下左右の狙いを定めることによって噴射物112の噴射がより正確になり、自己防衛することが可能となる。
そして、2つの噴射装置110を使用後には、使用後の2つの噴射装置110を携帯可能な発射装置120から抜き取り、新たな噴射装置110をそれぞれ携帯可能な発射装置120に装着する。
噴射装置110の携帯可能な発射装置120からの抜き取りは、図27に示すように、発射装置120の解除ボタン121gを押したままの状態で、噴射装置110のノズル部116をつまんで、発射装置120から引き抜くことで達成される。
図26に示すように、解除ボタン121gを押すことで、噴射装置110のワイヤーマウントプラグ114kの爪部114xが押され、ワイヤーマウントプラグ114kの凸部114yが、発射装置120のワイヤーマウントソケット122a,122bの穴部122c3から外れる。この状態のまま、噴射装置110を引き抜くことで、発射装置120から噴射装置110を抜き取ることができる。
また、噴射装置110の発射装置120への装着は、噴射装置110の容器111に張り付けられた△シール119と、発射装置120の挿入穴128の近くに設けた△部129の頂点位置を合わせた状態のまま、噴射装置110を発射装置120の挿入穴128へ挿入することによって行われる。
これによって、再び本実施形態に係る携帯型液体噴射装置100を使用可能な状態にすることができる。
また、電池123aの交換は、ネジ121aを取り外し、ケース121Bをケース121Aから取り除くことによって行われる。
次に、本案施形態に係る携帯型液体噴射装置100において、ピストン113(外径、長さ、溝サイズ)と容器圧力開放部(内径、内径長さ)のクリアランスの最適条件を検討した。
本実施形態では、第一実施形態におけるアダプタ17の機能を容器111に付加し、容器111に圧力開放部111eを備えた一部品にしているので、第一実施形態における圧力開放機構が機能するピストン13とアダプタ17との関係と同じ結果となる。
従って、本実施形態においても、第一実施形態と同様の結果を得ることができた。
なお、上記実施形態では、ピストン113の衝突時に、ガス圧をノズル部116から外部へ開放させる圧力開放機構を、ピストン113と容器111に設けた圧力開放部111eとで構成する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、容器111の圧力開放部111eの内壁とピストン受け面111dとに連なる複数の圧力開放溝を形成することによって構成しても良い。
上記実施形態では、容器111に圧力開放部111eを設けた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、図30に示すように、容器111を第一実施形態と同様に、アダプタ17を設ける構成としても良い。
また、上記実施形態では、噴射装置110と発射装置120との結合に、ワイヤーマウントプラグ114kとワイヤーマウントソケット122a,122bとの結合を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限らず、図29に示すように、第一実施形態と同様に、噴射装置110にウエッジベース部14nとソケット22cとの結合としても良い。
また、上記実施形態では、凸部121zと凹部121kとで照準器を構成する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、図31に示すように、凹部側の凹部121kに代えて2つの凸部121mを設け、2つの凸部121mの中心に凸部121zが来ることで狙いを付けるようにしても良い。また、図32に示すように、凹部121kに代えてリング部121nを設け、リング部121nの円の中心に凸部121zが来ることで狙いを付けるようにしても良い。さらに、図33に示すように、レーザーポインター121oを取り付けて狙いを付けるようにしても良い。
また、上記実施形態では、安全カバー26又は126を取り外し自在にした場合について説明したが、本発明はこれに限らず、図34に示すように、ヒンジ(図示せず)によって開閉できるように、ヒンジ(図示せず)に繋がる連結部材126fを設け、ヒンジ(図示せず)によって開閉できるようにしても良い。
また、上記実施形態では、安全カバー26又は126を取り外し自在にした場合について説明したが、本発明はこれに限らず、安全カバー26又は126を横にスライドされるようにしても良い。
1,100 携帯型液体噴射装置
10,110 噴射装置
11,111 容器
12,112 噴射物
13,113 ピストン
14,114 非火薬火工式ガス発生器
14a,114a ガス発生部
14k キャップ
14o,114o ホルダ
14n ウエッジベース
14j1,14j2 脚線
16,116 ノズル部
16a,116a ノズル
17 アダプタ
17c ピストン受け面
17d 圧力開放溝
18 シール
20,120 携帯可能な発射装置
21A,21B,121A,121B ケース
22,122 取付部
22a,22b ソケット組み付け部
22c,22d ソケット
23,123 電源部
23a,123a 電池
24,124 スイッチ部
24a,124a スイッチ
25,125 電源回路基板
28,128 挿入穴
111e 圧力開放部
114k ワイヤーマウントプラグ
121g 解除ボタン
121y 窓
122a,122b ワイヤーマウントソケット

Claims (9)

  1. 噴射物を充填する容器と、前記噴射物を押圧する前端部に圧力開放溝を設け、前記容器の一端から前記容器内を移動するとともに前記噴射物を押圧して前記容器から前記噴射物を噴射させるピストンと、前記ピストンを押圧するガス圧を生成する非火薬火工式ガス発生器と、前記ピストンによって押圧される前記噴射物を噴出するノズル部と、前記ガス圧によって前記噴射物を押圧する前記ピストンを受け止めるピストン受け面を設け、前記ノズル部と前記容器とを接続するアダプタとを有する噴射装置と、
    前記ノズル部を露出させて前記噴射装置を交換可能に取り付ける取付部と、前記取付部に取り付けられる前記噴射装置に電力を供給する電源部と、前記電源部と前記噴射装置との間に設けられ、前記電源部と前記噴射装置とを短絡させるスイッチ部とを有する携帯可能な発射装置と
    を備え、
    前記ピストンの前記アダプタへの衝突時に、前記アダプタの内壁と前記ピストンの周囲とに隙間が形成され、前記ガス圧が前記隙間及び前記圧力開放溝を介して前記ノズル部から外部へ開放される
    ことを特徴とする携帯型液体噴射装置。
  2. 噴射物を充填する容器と、前記噴射物を押圧する前端部に圧力開放溝を設け、前記容器の一端から前記容器内を移動するとともに前記噴射物を押圧して前記容器から前記噴射物を噴射させるピストンと、前記ピストンを押圧するガス圧を生成する非火薬火工式ガス発生器と、前記ピストンによって押圧される前記噴射物を噴出するノズル部と、前記ガス圧によって前記噴射物を押圧する前記ピストンを受け止めるピストン受け面を設け、前記ノズル部と前記容器とを接続するアダプタとを有する噴射装置と、
    前記ノズル部を露出させて前記噴射装置を交換可能に取り付ける取付部と、前記取付部に取り付けられる前記噴射装置に電力を供給する電源部と、前記電源部と前記噴射装置との間に設けられ、前記電源部と前記噴射装置とを短絡させるスイッチ部とを有する携帯可能な発射装置と
    を備え、
    前記ピストンの前記アダプタへの衝突時に、前記アダプタの内壁と前記ピストンの周囲及び前記ピストン受け面と前記ピストンの前端部との間に隙間が形成され、前記ガス圧が前記圧力開放溝を介して前記隙間を介して前記ノズル部から外部へ開放される
    ことを特徴とする携帯型液体噴射装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の携帯型液体噴射装置において、
    前記噴射物は、ゲル化剤により粘度を6〜40dPa・sとされている
    ことを特徴とする携帯型液体噴射装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、
    前記ノズル部は、ノズル径がφ1.5mm〜3mmの直進1孔ノズルで構成される
    ことを特徴とする携帯型液体噴射装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、
    前記非火薬火工式ガス発生器は、一端部にウエッジベース部を備え、
    前記発射装置は、前記取付部に前記ウエッジベース部と接続するソケットを備えている
    ことを特徴とする携帯型液体噴射装置。
  6. 請求項1乃至請求項4の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、
    前記非火薬火工式ガス発生器は、一端部にワイヤーマウントプラグを備え、
    前記発射装置は、前記取付け部に、ワイヤーマウントプラグと接続するワイヤーマウントソケットを備えている
    ことを特徴とする携帯型液体噴射装置。
  7. 請求項乃至請求項6の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、
    前記発射装置は、2つの前記噴射装置をそれぞれ取り付ける2つの前記取付部を備えている
    ことを特徴とする携帯型液体噴射装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、
    前記発射装置は、前記噴射装置を挿入し、前記噴射装置を前記取付部と結合させて前記噴射装置を装着するための挿入穴を有する
    ことを特徴とする携帯型液体噴射装置。
  9. 請求項乃至請求項8の何れか記載の携帯型液体噴射装置において、
    前記発射装置は、二つ割りのケースをネジで結合することによって外形が携帯可能とされる容器形状を為し、前記ケース内に前記取付部と前記電源部とを配置し、前記ケースの側部に前記噴射装置の挿入穴を有し、前記ケースの側面から前記スイッチ部を露出し、前記スイッチ部の不意の操作を防ぐ安全カバーを前記ケースの側面に移動自在に装着している
    ことを特徴とする携帯型液体噴射装置。
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