JP5179283B2 - 液圧転写印刷用ベースフィルム - Google Patents
液圧転写印刷用ベースフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5179283B2 JP5179283B2 JP2008201924A JP2008201924A JP5179283B2 JP 5179283 B2 JP5179283 B2 JP 5179283B2 JP 2008201924 A JP2008201924 A JP 2008201924A JP 2008201924 A JP2008201924 A JP 2008201924A JP 5179283 B2 JP5179283 B2 JP 5179283B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- base film
- polyvinyl alcohol
- weight
- hydraulic transfer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Decoration By Transfer Pictures (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
測定法(X):測定前に23℃、50%RH調湿条件下に24時間放置した後、この環境下でポリビニルアルコール系フィルムをテーブルにベルト或いはドラム面側を上にし、さらに移動重錘にはベルト或いはドラム面の反対面側を外にして、それぞれ皺が入らぬよう固定し、その後、ASTM−D1894に準拠して、オートグラフを用いて移動重錘走行速度を150mm/分として150mm移動させ、その時の平均荷重ピーク値(g)と移動重錘の重さ(g)から動摩擦係数を求める。
本発明の液圧転写印刷用ベースフィルム(以下「ベースフィルム」と称す)は、ポリビニルアルコール系樹脂(以下「PVA系樹脂」という)(A)を主成分とし、フィラー(C)および可塑剤(D)を含有するフィルム形成材料を用いてフィルム状に形成されてなる。なお、本発明において、上記「主成分とする」とは、具体的には、フィルム形成材料全体の70重量%以上をPVA系樹脂で占める場合をいう。
このようにしてPVA系樹脂が得られる。
まず、上記特定のPVA系樹脂(A)、架橋剤(B)、フィラー(C)、可塑剤(D)、さらには必要に応じて他の添加剤を所定の配合量にて配合しフィルム形成材料を調製する。つぎに、Tダイからフィルム形成材料を製膜ベルト上または製膜ドラム上に流延させ、乾燥させることによりフィルム状化させ、好ましくはさらに熱処理することにより製造される。
なお、上記ベースフィルムの動摩擦係数は、23℃、50%RH調湿条件下においてASTM−D1894に準拠して測定される。
より詳しく説明すると、上記ベースフィルムを用い、ASTM−D1894に準拠してつぎのようにして測定することができる。すなわち、測定前に23℃、50%RH調湿条件下に24時間放置した後、この環境下でベースフィルムをテーブルにベルト或いはドラム面側を上にし、さらに移動重錘にはベルト或いはドラム面の反対面側を外にして、それぞれ皺が入らぬよう固定する。その後、島津製作所社製オートグラフを用いて移動重錘走行速度を150mm/分として150mm移動させ、その時の平均荷重ピーク値(g)と移動重錘の重さ(g)から動摩擦係数を求める。
Ra1≦Ra2 ・・・(1)
〔式(1)において、Ra1=0.01〜0.4μm、Ra2=0.05〜0.8μmである。〕
また、他方の面(β面)の表面粗さRa2は0.05〜0.8μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.1〜0.7μmの範囲が好ましい。すなわち、上記β面の表面粗さRa2が低すぎると印刷前のロール保管時にブロッキングの可能性が高まる傾向があり、一方で上記β面の表面粗さRa2が高すぎるとロール状態での保管時に微細な押し跡が転写して印刷時の柄抜けが発生する可能性が高まる傾向がある。
ここで、上記α面が製膜ベルトまたは製膜ドラムに接する面とし、β面が上記α面の反対面とすることが好ましい。
なお、例中、「部」および「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
下記の表1に示す物性を有するPVA系樹脂(A)100部および下記の表1に示す各成分、ならびに、界面活性剤としてポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルモノエタノールアミン塩1部を水に溶解して18%濃度の水溶液を調製した。そして、上記水溶液を用い、ステンレス製のエンドレスベルトを備えたベルト製製膜機により流延製膜法に従い製膜し、温度95℃の条件で乾燥させた後、85℃の熱ロール1本に7秒間接触させることによりポリビニルアルコール系フィルム(ベースフィルム)を作製した。そして、作製したポリビニルアルコール系フィルム(ベースフィルム)の平均厚み(膜厚)をPEACOK社製 UPRIGHT DIAL GAUGEを用いて測定し、下記の表1に併せて示した。
得られたポリビニルアルコール系フィルムを用い、ASTM−D1894に準拠して測定した。詳しくは、測定前に23℃、50%RH調湿条件下に24時間放置した後、この環境下でベースフィルムをテーブルにベルト或いはドラム面側を上にし、さらに移動重錘にはベルト或いはドラム面の反対面側を外にして、それぞれ皺が入らぬよう固定した。その後、島津製作所社製オートグラフを用いて移動重錘走行速度を150mm/分として150mm移動させ、その時の平均荷重ピーク値(g)と移動重錘の重さ(g)から動摩擦係数を求めた。
得られたポリビニルアルコール系フィルムを用い、カールフィッシャー水分計(京都電子工業社製、「MKS−210」)を用いて測定した。
得られたポリビニルアルコール系フィルムを用い、ヘイズメーター(日本電色工業社製、NDH 2000)を用いて測定した。
得られたポリビニルアルコール系フィルムを用い、ヘイズメーター(日本電色工業社製、NDH 2000)を用いて測定した。
得られたポリビニルアルコール系フィルムを用い、前述の方法に従い、自動複屈折計(王子計測機器社製、KOBRA)を用いて測定した。
得られたポリビニルアルコール系フィルムを用い、JIS K 7127(1999年)に準拠して測定した。詳しくは、測定前に23℃、50%RH調湿条件下に24時間放置した後、この環境下でベースフィルムを、島津製作所社製のオートグラフAGS−H(解析ソフトは島津製作所社製 Factory SHiKiBU2000)を用いて引張速度200m/分で測定した(フィルム幅15mmチャック間距離50mm)。
得られたポリビニルアルコール系フィルム(ベースフィルム)を用い、その両面(α面,β面)の表面粗さ(Ra1,Ra2)をレーザー顕微鏡(キーエンス社製 超深度形状測定顕微鏡「VK−8500」)を用いて測定した。測定条件は、対物レンズ50倍、厚み方向の測定ピッチは0.01μmとした。なお、上記ベースフィルムの一方の面(α面)は、前述のベルト製製膜機の製膜ベルトに接する面とし、他方の面(β面)は上記α面の反対面とした。
得られたポリビニルアルコール系フィルム(ベースフィルム)に意匠を多色印刷し、このときの印刷位置を観察して、下記の基準にて評価した。
○:印刷位置にズレが発生しなかった。もしくは、調整の範囲で印刷できた(見当ズレを起こさなかった)。
×:印刷位置にズレが発生した。もしくは、調整の範囲では印刷できなかった(見当ズレを起こした)。もしくは、印刷中にフィルムが破断した。
得られたポリビニルアルコール系フィルムを直径180mmの円状に切断して試料を作製し、その上に活性剤〔ブチルメタクリレート/顔料/可塑剤/ブチルセロソルブアセテート/ブチルカルビトールアセテート(混合重量比)=8/20/20/26/26〕をスプレー塗布し、液圧転写用のベースフィルムを作製した。
○:100mm以上であった。
×:100mm未満であった。
Claims (9)
- 20℃における4重量%水溶液粘度が10〜70mPa・sの範囲内で、かつ平均ケン化度が70〜98モル%の範囲内であるポリビニルアルコール系樹脂(A)を主成分とし、フィラー(C)および可塑剤(D)を含有するフィルム形成材料からなるポリビニルアルコール系フィルムであって、ポリビニルアルコール系樹脂(A)100重量部に対して、フィラー(C)の配合量が0.1〜20重量部であり、可塑剤(D)の配合量が5重量部以下であり、かつ、下記測定法(X)により測定される上記ポリビニルアルコール系フィルムの動摩擦係数が0.2〜0.8の範囲内であることを特徴とする液圧転写印刷用ベースフィルム。
測定法(X):測定前に23℃、50%RH調湿条件下に24時間放置した後、この環境下でポリビニルアルコール系フィルムをテーブルにベルト或いはドラム面側を上にし、さらに移動重錘にはベルト或いはドラム面の反対面側を外にして、それぞれ皺が入らぬよう固定し、その後、ASTM−D1894に準拠して、オートグラフを用いて移動重錘走行速度を150mm/分として150mm移動させ、その時の平均荷重ピーク値(g)と移動重錘の重さ(g)から動摩擦係数を求める。 - ポリビニルアルコール系フィルムの水分率が、2〜6重量%の範囲内である請求項1記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
- ポリビニルアルコール系フィルムのヘイズが、3〜40%の範囲内である請求項1または2記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
- ポリビニルアルコール系フィルムの全光線透過率が、85〜93%の範囲内である請求項1〜3のいずれか一項に記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
- ポリビニルアルコール系フィルムの厚みが、20〜50μmの範囲内である請求項1〜4のいずれか一項に記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
- ポリビニルアルコール系フィルムのレターデーション値が、40nm以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
- ポリビニルアルコール系フィルムの破断伸度が、23℃、50%RH調湿条件下において、150%以上である請求項1〜6のいずれか一項に記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
- ポリビニルアルコール系フィルムにおいて、一方の面(α面)の表面粗さRa1と、他方の面(β面)の表面粗さRa2が、下記の式(1)を満たすものである請求項1〜7のいずれか一項に記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
Ra1≦Ra2 ・・・(1)
〔式(1)において、Ra1=0.01〜0.4μm、Ra2=0.05〜0.8μmである。〕 - ポリビニルアルコール系フィルムが、ポリビニルアルコール系樹脂(A)を主成分とし、架橋剤(B)を含有してなるフィルム形成材料からなる請求項1〜8のいずれか一項に記載の液圧転写印刷用ベースフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008201924A JP5179283B2 (ja) | 2007-08-30 | 2008-08-05 | 液圧転写印刷用ベースフィルム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007224481 | 2007-08-30 | ||
JP2007224481 | 2007-08-30 | ||
JP2008201924A JP5179283B2 (ja) | 2007-08-30 | 2008-08-05 | 液圧転写印刷用ベースフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009073184A JP2009073184A (ja) | 2009-04-09 |
JP5179283B2 true JP5179283B2 (ja) | 2013-04-10 |
Family
ID=40608636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008201924A Active JP5179283B2 (ja) | 2007-08-30 | 2008-08-05 | 液圧転写印刷用ベースフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5179283B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5653680B2 (ja) * | 2010-08-19 | 2015-01-14 | 株式会社クラレ | 表面処理されたポリビニルアルコール系重合体フィルム |
TW201228831A (en) * | 2010-12-22 | 2012-07-16 | Nippon Synthetic Chem Ind | Transfer-printing laminated material |
JP5129883B1 (ja) * | 2011-12-21 | 2013-01-30 | アイセロ化学株式会社 | 水圧転写用フィルム |
JP6242192B2 (ja) * | 2012-12-03 | 2017-12-06 | 株式会社クラレ | 液圧転写用ベースフィルム |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4565803B2 (ja) * | 2002-11-07 | 2010-10-20 | 日本合成化学工業株式会社 | ポリビニルアルコール系フィルム及びその製造方法 |
JP4034249B2 (ja) * | 2003-08-20 | 2008-01-16 | 株式会社クラレ | 水圧転写用印刷シートの製造法 |
JP2006219685A (ja) * | 2006-05-29 | 2006-08-24 | Ako Kasei Co Ltd | ポリビニールアルコール組成物 |
-
2008
- 2008-08-05 JP JP2008201924A patent/JP5179283B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009073184A (ja) | 2009-04-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010155453A (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルム | |
KR102516148B1 (ko) | 수용성 필름 및 약제 포장체 | |
JP2009001009A (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルム、液圧転写印刷用ベースフィルムの製造方法および液圧転写方法 | |
JP6242192B2 (ja) | 液圧転写用ベースフィルム | |
JP4854282B2 (ja) | 転写印刷用ベースフィルムの製造方法 | |
KR102246398B1 (ko) | 필름 | |
WO2018230583A1 (ja) | 水溶性フィルム及び薬剤包装体、ならびに水溶性フィルムの製造方法 | |
JP5179283B2 (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルム | |
JP5442878B2 (ja) | 水圧転写フィルム | |
WO2017043505A1 (ja) | 水溶性フィルム及び薬剤包装体 | |
JP2012197389A (ja) | ポリビニルアルコール系フィルムの製造方法、及び片面に梨地模様を有するポリビニルアルコール系フィルム | |
JP2009190328A (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルムおよびその製造方法 | |
JP5363083B2 (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルムの製造方法 | |
JP2014156121A (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルムおよびその製造方法 | |
TWI425033B (zh) | 液壓轉移印刷用基膜及其製造方法 | |
JP5178316B2 (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルム | |
JP5595118B2 (ja) | 転写印刷用ベースフィルム | |
JP6706257B2 (ja) | 液圧転写用ベースフィルム | |
JP4542184B2 (ja) | 転写印刷用水溶性ベースフィルムの製造方法 | |
JP2011046188A (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルム及びそれを用いた転写方法 | |
JP2008143969A (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルムおよびそれを用いた液圧転写方法 | |
JP6170430B2 (ja) | 液圧転写用ベースフィルム | |
JP2022154986A (ja) | 液圧転写印刷用ベースフィルムおよび、液圧転写印刷用ベースフィルムの製造方法 | |
JP2012072353A (ja) | ポリビニルアルコール系フィルム、及びポリビニルアルコール系フィルムの製造方法 | |
JP2009255556A (ja) | 液圧転写方法及び液圧転写品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110527 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120612 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120801 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20120801 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130109 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5179283 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160118 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |