JP5178613B2 - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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本発明はスクリュー圧縮機に関し、更に詳しくは、ケーシング内に1つのスクリューローターと1枚のゲートローターとを組み合わせて冷媒ガスの圧縮を行うモノゲートローター構造のスクリュー圧縮機に関するものである。
図19は、従来のスクリュー圧縮機の圧縮機構部の概略断面図である。図20は、従来のツインゲートローター構造スクリュー圧縮機の圧縮機構部概念斜視図である。
スクリュー圧縮機は、ケーシング(図示せず)内に回転可能に配置され、外周面に複数条のスクリュー溝121が形成されたスクリューローター102と、スクリューローター102を回転させる電動機103とを備えている。スクリューローター102の外周部には、スクリューローター102を両側から挟むようにして噛み合い、スクリューローター102の回転に伴って回転する一対のゲートローター104を備えている。このように一対のゲートローター104を備えたスクリュー圧縮機(以下、ツインゲートローター構造と呼ぶ)では、スクリューローター102とケーシング101との間で、一対のゲートローター104を境界とした両側にそれぞれ圧縮室が形成されている。
スクリューローター102のスクリュー軸122は、高圧側軸受107と低圧側軸受(図示せず)とにより回転自在に軸支されており、高圧側軸受107は、スクリューローター102の高圧側端部124に近接して設けられた軸受ハウジング110に内装されている。軸受ハウジング110内には軸受ハウジング内室111が構成されている。軸受ハウジング内室111は、後述の周状の高圧シール部(スクリューローター102と軸受ハウジング110との間の隙間)130によりスクリューローター102の吐出高圧部から区画されると共に、スクリューローター102内に設けられた均圧通路123により低圧側へ連通させられ、低圧に均圧している。このように軸受ハウジング内室111を低圧側に連通させて低圧に均圧することにより、スクリューローター102を軸方向(スラスト方向)に作用するスラスト力(この場合、高圧側から低圧側へ押す力)をバランスさせるようにしている。
このように構成されたスクリュー圧縮機では、スクリューローター102の回転に伴ってゲートローター104が回転することで圧縮室内部の冷媒ガスを圧縮している。この圧縮過程において、スクリューローター102とゲートローター104、スクリューローター102とケーシング101、スクリューローター102と軸受ハウジング110などは相対的に運動している。このため、これらの隙間はゼロではなく、これらの隙間から圧縮過程の冷媒ガスが少なからず低圧側へ漏れている。
スクリューローター102とゲートローター104間の隙間(以下、ゲートローター部隙間と称する)、スクリューローター102とケーシング101間の隙間(以下、スクリュー外周隙間と称する)からの漏れに対しては、圧縮室内に積極的に油を注入することにより隙間からの漏れを低減している。そして、スクリューローター102の吐出高圧部と低圧にする軸受ハウジング内室111との間で発生する漏れは、スクリューローター102と軸受ハウジング110間の隙間に設けた周状の高圧シール部130で漏れ防止を行っている。すなわち、圧縮室から冷媒ガスとともに漏洩した油を高圧シール部130に供給することで、高圧の冷媒ガスが軸受ハウジング内室111等の低圧側に漏れるのを防止している(例えば、特許文献1参照)。
ところで、上記特許文献1のスクリュー圧縮機は、一対のゲートローター104を備えたツインゲートローター構造であり、一対のゲートローター104を境界としてスクリューローター102の円筒部の両側で圧縮動作を行っている。このようにゲートローター104を2枚用いてスクリューローター102の円筒部の両側で圧縮を行うツインゲートローター構造に対し、1枚のゲートローター104を用いて圧縮を行う構造(以下、モノゲートローター構造という)のスクリュー圧縮機がある。モノゲートローター構造のスクリュー圧縮機は、いわば、ツインゲートローター構造においてスクリューローター102の円筒部の一方側だけを使用して圧縮動作を行うようにし、ツインゲートローター構造と同じスクリューローター102を用いて1/2倍程度の容量範囲をカバーすることを可能とするものである。
また、一枚のゲートローターを用いて、吸入から圧縮・吐出完了までをスクリューローター102の回転角180゜以上で行わせるようにすることで、作動流体の体積変化速度を小さくでき、吐出時の圧力損失を低減できるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−113184号公報(第3頁、図1) 特開平6−42475号公報(第3頁、第4頁、図1)
ツインゲートローター構造のスクリュー圧縮機の場合、スクリューローター102の両側にスクリュー軸122を中心として対称に各圧縮室が分けて形成されており、それぞれにおいて同様の圧縮動作が行われている。このため、スクリューローター102のラジアル方向(スクリュー軸122に直交する方向)のガス荷重は相殺されている。これに対し、モノゲートローター構造スクリュー圧縮機は、上述したように、いわばツインゲートローター構造において一方側だけを使用して圧縮動作を行う構成であり、他方側では圧縮動作が行われず全体が吸入圧力雰囲気となっている。このため、スクリューローター102の外周部分には圧力分布の不均衡が生じており、その影響で高圧シール部130において、周方向に、圧縮室側に対応する高圧領域と圧縮室以外の部分に対応する低圧領域とが形成されている。このため、圧縮側のスクリュー溝121から漏れた高圧の冷媒ガスが、差圧により高圧シール部130の高圧領域から低圧領域へと周方向に流れ、吸入雰囲気側のスクリュー溝121や軸受ハウジング内室111に漏れるという問題があった。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、モノゲートローター構造のスクリュー圧縮機であって、高圧シール部における漏れ抑制が可能なスクリュー圧縮機を提供することを目的とする。
本発明に係るスクリュー圧縮機は、ケーシングと、ケーシング内に回転可能に配置され、外周面に複数条のスクリュー溝が設けられたスクリューローターと、スクリューローターのスクリュー溝に嵌合する歯を有し、スクリューローターの回転に伴って回転する1枚のゲートローターと、ケーシングとスクリュー溝とゲートローターとによりスクリューローターの外周の一部に構成され、スクリューローターが回転することにより冷媒ガスを圧縮して吐出する圧縮室と、スクリューローターの吐出側端部に近接して設けられ、スクリューローターの吐出側の軸受を内装する軸受ハウジングと、軸受ハウジング内において吸入側に連通する軸受ハウジング内室をスクリューローターの吐出高圧部と区画するためのシール部であって、軸受ハウジングとスクリューローターとの間に形成された周状の隙間である高圧シール部とを備え、高圧シール部は、周方向に、圧縮室が形成された圧縮側の高圧領域と、それ以外の反圧縮側の低圧領域とを有し、高圧領域と低圧領域との境界付近に、軸受ハウジングに設けた給油通路と連通する給油口を開口させ、給油口から油を噴射させるようにしたものである。
本発明によれば、高圧シール部の高圧領域と低圧領域の境界付近に強制的に高圧の油を供給するので、高圧領域から低圧領域への冷媒漏れ経路の油シール性を向上できる効果がある。
実施の形態1に係るモノゲートローター構造スクリュー圧縮機の要部の構造を示す断面図である。 図1の軸受ハウジング10のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 実施の形態1に係るモノゲートローター構造スクリュー圧縮機の構造を示す断面図である。 図4のC−C断面図である。 実施の形態1に係るツインゲートローター構造スクリュー圧縮機の圧縮機構部概念斜視図である。 圧縮室5内の圧力分布を示す図である。 図1のスクリューローター2の圧力分布図である。 給油口の他の配置構成例を示す図(その1)である。 給油口の他の配置構成例を示す図(その2)である。 給油口の他の配置構成例を示す図(その3)である。 実施の形態2に係る軸受ハウジング10を切断したときの形状を表す図である。 実施の形態3に係る軸受ハウジング10を切断したときの形状を表す図である。 図13の反圧縮側のラジアル面に形成された動圧溝を示す図である。 実施の形態4に係る動圧溝の別の形状例を表す図である。 実施の形態5に係るモノゲートローター構造スクリュー圧縮機の構造を示す断面図である。 図16のG−G断面図である。 実施の形態6に係る二段スクリュー圧縮機の圧縮機構部の概念斜視図である。 従来のスクリュー圧縮機の圧縮機構部の概略断面図である。 従来のツインゲートローター構造スクリュー圧縮機の圧縮機構部概念斜視図である。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態1におけるモノゲートローター構造スクリュー圧縮機の要部の構造を示す断面図である。図2は、図1の軸受ハウジング10のA−A断面図である。図3は、図2のB−B断面図である。図4は、本実施の形態1におけるモノゲートローター構造スクリュー圧縮機の構造を示す断面図である。図5は、図4のC−C断面図である。図6は、スクリューローター2とモノゲートローター4との位置関係を説明するための斜視図である。なお、図1〜図6及び後述の各図において、同一の符号を付したものは同一又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。さらに、明細書全文に表れている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。
モノゲートローター構造スクリュー圧縮機は、ケーシング1と、ケーシング1内に回転可能に配置され、外周面に複数条のスクリュー溝21が形成されたスクリューローター2と、スクリューローター2を回転させる電動機3と、冷媒回路への油流出防止と油を保持するための油分離器60とを備えている。スクリューローター2の外周部には、スクリュー溝21に嵌合する歯41を有し、スクリューローター2の回転に伴って回転する1枚のゲートローター4が配置されている。
スクリューローター2の外周面の一部はケーシング1の一部によって覆われており、そのケーシング1で覆われたスクリューローター2のスクリュー溝21とゲートローター4とケーシング1とによって囲まれた閉空間により圧縮室5が形成されている。
図7は、圧縮室5内の圧力分布を示す図である。なお、図7において点線がケーシング1を示しており、点線で囲まれた部分が圧縮室5である。それ以外の領域は、反圧縮域であり全て吸入圧力雰囲気となっている。また、図7ではハッチングを異ならせることにより各圧縮室5内の圧力分布を示している。以下、図7を参照して圧縮室5内における圧縮行程を説明する。
スクリューローター2が矢印a方向に回転すると、その回転に伴ってゲートローター4が図示矢印b方向に回転する。これにより、吸入雰囲気に位置していたスクリュー溝21aが吸入圧の冷媒ガスを内部に伴った状態でケーシング1で囲まれた領域内に入る(これによりスクリュー溝21aは圧縮室5となる)。そして、スクリューローター2が更に回転して図示矢印cに示すように圧縮室5の容積が徐々に縮小することにより、冷媒ガスが低圧、中間圧、更に高圧に徐々に圧縮される。そして、高圧となった冷媒ガスがケーシング1に開口された吐出ポート1aから吐出される。
このように、スクリューローター2の回転により圧縮室5内で吸入ガスの圧縮が行われる。本例では、1つの圧縮室5に着目すると、吸入から圧縮・吐出完了までの圧縮動作をスクリューローター2が180゜回転する間に行うが、スクリューローター2の半円筒面には3つの圧縮室5が形成されており、それぞれの圧縮室5が60゜の位相差で同様の圧縮動作を行っている。よって、以下では、複数の圧縮室5が形成されたスクリューローター2の円筒状の外周面を180゜で区分し、圧縮室5を有する半円筒面側を圧縮側、逆側を反圧縮側ということにする。
また、上述したように図7においてケーシング1で囲まれていない部分(吸入側部分)は全て吸入圧力雰囲気となっており低圧であるのに対し、ケーシング1で囲まれた圧縮室5内部は吸入圧力から吐出圧力まで分布しており吸入側部分に比べて高圧となっている。従って、スクリューローター2の軸方向の両端部のうち、吐出ポート1aが位置する側(図7の手前側、図1の左側)は高圧となり、それと逆側(図7の奥側、図1の右側)は低圧となっている。このため、以下では、スクリューローター2の軸方向の両端部のうち高圧側を高圧側端部24という。
ここで、図1の説明に戻る。スクリューローター2のスクリュー軸22は、高圧側軸受7と低圧側軸受8とにより回転自在に軸支されており、高圧側軸受7は、スクリューローター2の高圧側端部24に近接して設けられた軸受ハウジング10に内装されている。軸受ハウジング10は、スクリュー軸22方向に延びる円筒状を成し、スクリュー軸22が挿通する貫通孔が形成されている。貫通孔は、高圧側軸受7を内装する小径貫通孔10aと、小径貫通孔10aのスクリューローター2側に形成され、スクリューローター2の一部を収容する大径貫通孔10bとから構成されている。スクリューローター2の軸受ハウジング10側の端部(吐出側端部)が2段の円筒形状をしているため、軸受ハウジング10の貫通孔の内面もスクリューローター2の形状に合わせて軸方向に段差を有する形状となっている。
軸受ハウジング10内には、後述の高圧シール部30によりスクリューローター2の吐出高圧部から区画された軸受ハウジング内室11が構成されている。軸受ハウジング内室11は、スクリューローター2内に設けられた均圧通路23により低圧側へ連通させられ、高圧の内部を低圧に均圧している。これにより、スクリューローター2の軸方向に作用するスラスト力をバランスさせるようにしている。
また、スクリューローター2と軸受ハウジング10との間の隙間には、油(冷凍機油)等の液体による膜を形成して隙間を封止(シール)する周状の高圧シール部30が形成されている。高圧シール部30は、スクリューローター2と軸受ハウジング10とが対向する隙間のうち、スクリューローター2の軸方向に対向するスラスト面同士間の隙間をシールするスラストシール部31と、スクリューローター2の軸方向と直交する方向に対向するラジアル面同士間の隙間をシールするラジアルシール部32とから構成されている。なお、軸受ハウジング10のスラスト面(スクリューローター2の軸方向(スラスト方向)に垂直な面)をスラスト面12、軸受ハウジング10のラジアル面(スラスト方向に直交するラジアル方向に垂直な面(大径貫通孔10bの内面に相当))をラジアル面13として区別する。
このように構成された高圧シール部30は、スクリューローター2と軸受ハウジング10との間の隙間をシールすることで、スクリューローター2の吐出高圧部から低圧の軸受ハウジング内室11等へ冷媒が漏れるのを防止する。なお、高圧シール部30に供給される油は、圧縮室5の冷媒漏れを低減するために圧縮室5内に注入された油が漏洩したものである。
本例では、高圧シール部30において更なるシール性の向上を図るために、軸受ハウジング10に給油通路14を設け、給油通路14に連通する給油口15を高圧シール部30に開口させ、その給油口15から強制的に高圧シール部30に油を供給するようにしている。これにより、隙間から漏れる冷媒ガスの漏れ量を低減させている。
加えて、本例では給油口15の位置に特徴がある。この点に関し、次の図8を用いて説明する。
図8は、図1のスクリューローター2に作用する圧力分布図である。図8においても、図7と同様、ハッチングを異ならせることにより圧力分布を示している。また、上述したように本例では、スクリューローター2の外周180゜で区分される半円筒面には複数の圧縮室5が形成されているので、吸入圧力から吐出圧力に分布するが、圧縮室5が形成されない反対の円筒面は吸入圧力となっている。このため、図8に示すようにスクリューローター2の高圧側端部24及び高圧シール部30には、周方向に180゜を境として、圧縮側に対応する高圧領域と、それ以外の反圧縮側に対応する低圧領域とが形成されている。従って、図中矢印で示すように、高圧領域から低圧領域へ冷媒の漏れが生じる。そこで、本例では、高圧シール部30の高圧領域と低圧領域との境界付近に、軸受ハウジング10に設けた給油通路14と連通する給油口15を開口させている。これにより、冷媒の漏れが生じる境界付近を狙って高圧の油を強制的に噴射することができるため、冷媒漏れの低減効果を高めることができる。
また、給油口15(15a、15b)は、図1に示すように軸受ハウジング10のスラスト面12とラジアル面13の両方に開口しており、スラストシール部31とラジアルシール部32の両方に給油するようにしている。これにより、隙間内に確実に油が供給され、油シール性が向上し、高い冷媒漏れ低減効果が得られている。
また、軸受ハウジング10のスラスト面12とラジアル面13のそれぞれには、スクリューローター2がスラスト荷重等により軸受ハウジング10に接触した場合の、摩擦による焼き付きを防止するための円弧状ラビリンス溝16t、16rが設けられている。円弧状ラビリンス溝16t、16rは、スクリューローター2と軸受ハウジング10とが接触してしまった場合に備え、接触面積をできる限り減らすことを目的として設けられている。この円弧状ラビリンス溝16t、16rは、高圧領域と低圧領域のそれぞれにおいて互いの境界付近で終端させるようにし、互いに連通しないようにしている。これにより円弧状ラビリンス溝16t、16rを介して高圧領域から低圧領域へ冷媒漏れが生じるのを防いでいる。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、高圧シール部30の高圧領域と低圧領域との境界付近に強制的に高圧の油を噴射するようにしたので、高圧領域から低圧領域への冷媒漏れ経路の油シール性を向上することができる。よって、冷媒ガスが低圧の軸受ハウジング内室11や吸入雰囲気側のスクリュー溝21へと漏れるのを抑制する効果がある。従って、圧縮効率が向上し、省エネルギーにも寄与できる。
また、本例では、高圧シール部30の高圧領域と低圧領域との境界付近の2箇所それぞれにおいて、軸受ハウジング10のスラスト面12とラジアル面13の両方に給油口15a、15bを設けている。このため、漏れ経路内に確実に油が供給されて高い油シール性が得られ、高い冷媒漏れ低減効果が得られている。
なお、本例では、図2に示すように給油口15を高圧領域と低圧領域とのまさに境界部分に跨って設けた例を示したが、図9に示すように低圧領域側に設けても良いし、高圧領域側に設けてもよい。低圧領域は高圧領域に比べて給油差圧がとれるため、高圧領域に油を供給する場合に比べて給油量の調整がしやすく、安定した送油を行える効果がある。
また、本例では、高圧領域と低圧領域との境界付近の2箇所にそれぞれ給油口15a及び15bを開口させた例を示したが、吐出ポート1a側の境界付近の1箇所だけに開口してもよい。吐出ポート1a側の境界付近は、高圧領域のなかでも特に圧力が高いため、低圧領域との圧力差が大きく冷媒漏れが多く発生する部分である。従って、この部分に給油口15を設けることにより、1箇所だけでも十分な冷媒漏れ低減効果が得られる。
なお、本例では、給油口15を軸受ハウジング10のスラスト面12とラジアル面13の両方に設け、スラストシール部31とラジアルシール部32の両方に給油するようにしていたが、必ずしも両方に設けなくても良い。要は、高圧シール部30の高圧領域と低圧領域との境界付近に給油口15が開口されていればよく、例えば、以下の配置構成としてもよい。
すなわち、図10に示すように給油口15をスラスト面12のみに開口するようにしてもよいし、図11に示すように給油口15をラジアル面13のみに開口するようにしてもよい。なお、図10及び図11の構成の場合、スラストシール部31又はラジアルシール部32の何れか一方に油が供給されることになる。このため、遠心力の作用や圧力差によって漏れ経路内で油の分布が生じる可能性がある。従って、油シール性の面からすると、上記構成のように、スラストシール部31とラジアルシール部32の両方に給油する方が好ましい。
ところで、軸受ハウジング10のスラスト面12は、高圧側軸受7に作用するスラスト荷重を低減する観点から面積が小さいことが好ましい(この点に関しては以下の(1)式で説明する)。このため、図11に示すように、給油通路14を軸受ハウジング10の外周面からラジアル方向に貫通させて形成し、ラジアル面13に給油口15を開口させた場合、スラスト面12を小さくできる。すなわち、給油口15をスラスト面12に開口する場合には給油口15よりも大きい面積が必要となるが、ラジアル面13に給油口15を開口する場合にはこの制約が不要となる。よって、スラスト面12を小さくでき、スラスト荷重の低減が可能で軸受寿命の向上が期待できる。
ここで、スラスト荷重について説明する。均圧通路23によりスクリューローター2の両端面は吸入圧力に均圧されているため、スラスト方向にはスラストシール部31に作用する圧力差分だけのスラスト荷重が生じる。圧縮側のスラストシール部31に吐出圧力Pdが作用している場合、スクリューローター2に作用するスラスト荷重Ftは次の(1)式で計算される。よって、(1)式から明らかなように、スラスト面12が大きければ(RoutとRinとの差が大きければ)、スラスト荷重Ftが大きくなる。ここで、(1)式において、Routはラジアルシール部32の外半径(スクリューローター2の外半径)、Rinはラジアルシール部32の内半径、Psは吸入圧力である。
t=π(Rout 2−Rin 2 )・(Pd −PS )/2 …(1)
また、図11に示したように、給油通路14を容量制御用のスライドバルブ6内を経由して設けた場合、構造を簡略化することができる。スライドバルブ6は、ケーシング1において圧縮室5を構成する部分の外表面をスラスト方向にスライドし、ケーシング1の一部に設けられたバイパス穴(図示せず)を開放、閉止等させて吸入容積を調節するものであり、従来既存のものである。スライドバルブ6は、このような容量制御用としての役割の他、冷媒漏れ防止のための高圧の油を油分離器60から供給する役割も担っており、圧縮室5を構成するケーシング1の一部とスクリューローター2の外周面との隙間に高圧の油を供給するための給油通路14を備えている。このため、その給油通路14から分岐させて給油通路14を構成することにより、給油通路14を別途設ける構造に比べて構造の簡略化が可能である。
実施の形態2.
モノゲートローター構造スクリュー圧縮機は、上述したように、いわばツインゲートローター構造において一方側だけを使用して圧縮動作を行っている構成に相当する。そして、他方側全体が全て吸入圧力雰囲気であることから、スクリューローター102の外周部分には圧力分布の不均衡が生じており、スクリューローター2には、圧縮側から反圧縮側に向かう方向にガス荷重(ラジアル荷重)が作用する(例えば図5の矢印で示す方向)。このようなラジアル荷重がスクリューローター2に加わると、スクリュー軸22が正位置(回転中心)から偏心してしまい、例えば、圧縮機構部分周辺の部材と接触する等して焼き付き等が生じる可能性が高くなる。実施の形態2は、これを解消しようとするものである。なお、実施の形態2は、軸受ハウジング10の構成のみが異なり、その他の構成は実施の形態1と同様である。このため、軸受ハウジング10以外の部分については適宜実施の形態1の図面を参照されたい。
図12は、実施の形態2に係る軸受ハウジング10を切断したときの形状を表す図である。図12(a)は、軸受ハウジング10の平面図、図12(b)は、図12(a)のD−D断面図、図12(c)は、図12(a)のE−E断面図である。
上述したように、モノゲートローター構造の圧縮機では、ラジアル荷重によりスクリュー軸22がたわみ、スクリューローター2が偏心(回転中心の位置が移動)するため、反圧縮側のラジアル面13に接近又は接触する可能性がある。よって、実施の形態2では、図12(a)、図12(b)に示すように、軸受ハウジング10のスクリューローター側端部の反圧縮側(反圧縮側端部17)に、スクリューローター2の正位置からの偏心を許容する逃げ部を形成するようにした。以下、軸受ハウジング10の構造について詳細に説明する。
軸受ハウジング10のスクリューローター2側の端部のうち、反圧縮側を反圧縮側端部17、圧縮側を圧縮側端部18という。反圧縮側端部17は、圧縮側端部18よりも高さが低く、周縁部分の幅が狭く(小さく)なるように形成している。具体的には、大径貫通孔10bの中心軸と、大径貫通孔10bの内周面(ラジアル面)13との間の距離が、圧縮側に比べて反圧縮側が長く形成されている。また、大径貫通孔10bの軸方向の長さが、圧縮側に比べて反圧縮側が短く形成されている。すなわち、軸受ハウジング10のスラスト面12のうち、反圧縮側のスラスト面12が圧縮側に比べて切り欠かれている。これにより前記逃げ部が形成され、反圧縮側においては、スクリューローター2と軸受ハウジング10との隙間が広くなり、接触を防止することができる。反圧縮側は高圧となるスクリュー溝21が無く、圧縮側に比べて隙間からの冷媒漏れに対する要求が強くない。このためスクリューローター2と軸受ハウジング10との接触防止を優先させるようにしている。
また、軸受ハウジング10には、実施の形態1と同様に漏れを抑えつつ、過度な接触を防止するための円弧状ラビリンス溝16を設けている。実施の形態2の場合、円弧状ラビリンス溝16は圧縮側のスラスト面12のみに設けており、反圧縮側との境界付近で終端させるようにし、互いに連通しないようにしている。これによりラビリンス溝16を介した圧縮側から反圧縮側への冷媒漏れを防いでいる。
このように構成した実施の形態2のスクリュー圧縮機では、実施の形態1と同様、スクリューローター2の圧縮側と反圧縮側の圧力分布が異なるため、スクリューローター2には圧縮側から反圧縮側に向かう方向にガス荷重(ラジアル荷重)が加わる。このため、スクリューローター2の回転中心が反圧縮側に移動するが、反圧縮側において、スクリューローター2と軸受ハウジング10との隙間を広くしているので、スクリューローター2と軸受ハウジング10との接触を防止することができる。
以上説明したように、本実施の形態2では、実施の形態1の構成に加え、軸受ハウジング10のスクリューローター2側の端部の形状を、この端部とスクリューローター2との間の隙間が圧縮側に比べて反圧縮側が広くなるよう形成した。このため、実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、圧縮側から反圧縮側に向かう方向にかかるラジアル荷重により、スクリューローター2が偏心したり、スクリューローター2が熱膨張しても、スクリューローター2と軸受ハウジング10とが接触するのを防止することができる。従って、スクリューローター2の焼き付きを防止し、信頼性、耐久性が高く、長寿命を図ることができるスクリュー圧縮機を得ることができる。
実施の形態3.
実施の形態3は、軸受ハウジング10の反圧縮側のラジアル面13に、ラジアル荷重に対向する動圧を発生させるための動圧溝を設け、高圧側軸受7及び低圧側軸受8への負荷を軽減するようにしたものである。
図13は、実施の形態3に係る軸受ハウジング10を切断したときの形状を表す図である。図13(a)は、軸受ハウジング10の平面図、図13(b)は、図13(a)のF−F断面図である。図14は、図13の反圧縮側のラジアル面に形成された動圧溝を示す図である。なお、実施の形態3は、軸受ハウジング10の構成のみが異なり、その他の構成は実施の形態1と同様である。このため、軸受ハウジング10以外の部分については適宜実施の形態1の図面を参照されたい。
図14に示すように、本実施の形態3の動圧溝19は、ヘリングボーン形状の溝とし、ラジアル荷重に対向して流体動圧を発生させることができる。また、動圧溝19は、円弧状ラビリンス溝16と同様に、過度な接触を防止する役割も有している。なお、本例では、動圧溝19の端部はスラスト面12に開口させてスラストシール部31に連通させ、ラジアルシール部32以外の部分からも油が流入しやすいようにしている。
このように構成した実施の形態3のスクリュー圧縮機では、実施の形態1と同様、スクリューローター2の圧縮側と反圧縮側の圧力分布が異なるため、スクリューローター2には圧縮側から反圧縮側に向かう方向にガス荷重(ラジアル荷重)が加わる。このラジアル荷重が、スクリュー軸9(スクリューローター2)を支持する高圧側軸受7と低圧側軸受8に作用する。本例では、ヘリングボーン形状の溝で発生した動圧により、前記高圧側軸受7と低圧側軸受8に作用するラジアル荷重を軽減することができ、軸受の寿命を伸ばすことができる。このため、信頼性等が高いスクリュー圧縮機が得られる。
また、スクリューローター2の熱膨張やラジアル荷重により、スクリューローター2が偏心等したとしても、円弧状ラビリンス溝16及び動圧溝19によりスクリューローター2と軸受ハウジング10との過度な接触を防止することができる。
以上のように、実施の形態3のスクリュー圧縮機によれば、実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、動圧溝19を設けたことにより更に以下の効果が得られる。すなわち、高圧側軸受7及び低圧側軸受8に作用するラジアル荷重を軽減し、軸受の寿命を伸ばすことができる。このため、信頼性、耐久性が高く、長寿命を図ることができるスクリュー圧縮機を得ることができる。
実施の形態4.
図15は、本発明の実施の形態4に係る動圧溝の別の形状例を表す図である。実施の形態3においてはヘリングボーン溝の動圧溝19を設けるようにした。しかし、動圧溝19はヘリングボーン溝のような形状に限るものでなく、例えばラジアル荷重に対向して動圧を発生させることができる形状であればよく、スパイラル溝であってもよい。
図15(a)は、スクリューローター2の回転方向に向かって下方に傾斜し、ラジアル面13の中央部分で終端させたスパイラル溝(の動圧溝)19aである。また、図15(b)は、ラジアル面13の高圧側軸受7側からスクリューローター2の回転方向に向かって上方に傾斜し、ラジアル面13の中央部分で終端させたスパイラル溝(の動圧溝)19bである。
そして、図15(c)は、軸受ハウジング10の内周面の形状ではなく、溝の深さを変化させていって、スクリューローター2の回転方向に向かって溝の凹部の体積が減少していくように構成した楔形溝の動圧溝19cである。
以上のように実施の形態4のスクリュー圧縮機によれば、様々な形状の動圧溝19を軸受ハウジング10の内周面に形成し、動圧を発生させてラジアル荷重に対向してスクリューローター2を加圧することができる。特にスパイラル溝19a、19b等は、少ない工数で形成することができるため、コスト低減を図りつつ、信頼性、耐久性が高く、寿命向上をはかることができるスクリュー圧縮機を得ることができる。
実施の形態5.
実施の形態5は、軸受ハウジング10においてラジアル荷重に対向する位置に油分離器60からの高圧の油が供給される油ポケットを設け、スクリューローター2を反圧縮側から加圧し、高圧側軸受7及び低圧側軸受8に作用するラジアル荷重を軽減するようにしたものである。
図16は、実施の形態5に係るモノゲートローター構造スクリュー圧縮機の構造を示す断面図で、次の図17のH−H断面に相当する。図17は、図16のG−G断面図である。
油ポケット20には、油分離器60から軸受ハウジング10内に設けた給油通路14aを経由して高圧の油が供給される。軸受ハウジング10の、ラジアル荷重に対向する位置に油ポケット20を設けるようにし、静圧ポケット軸受作用によりスクリューローター2を加圧する。ここで、油ポケット20は1箇所だけでなく複数箇所に設け、ラジアル荷重に対向してスクリューローター2を加圧する箇所をさらに広い範囲に分散させるようにしてもよい。
以上のように、実施の形態5のスクリュー圧縮機によれば、実施の形態1と同様の作用効果が得られると共に、ラジアル荷重に対向する位置に油ポケット20を設けたため、更に以下の効果が得られる。すなわち、油ポケット20に高圧の油を充満させてスクリューローター2を静圧ポケット作用により加圧することで、高圧側軸受7および低圧側軸受8に作用するラジアル荷重を軽減し、軸受の寿命を伸ばすことができる。このため、信頼性の高いスクリュー圧縮機が得られる。なお、油ポケット20に連通する給油通路14aは、給油口15に連通する給油通路14と共用してもよいし、別途設けてもよい。
実施の形態6.
図18は、本発明の実施の形態6に係る二段スクリュー圧縮機の圧縮機構部の概念斜視図である。図18では、2枚のゲートローター4a、4bを用いて2箇所における圧縮動作が行われるスクリューローター2aを低段側に配置し、上述の実施の形態1〜5で説明したモノゲートローター構造におけるスクリューローター2を高段側に配置している。
図18のように、高段側をモノゲートローター構造とすることで、容積の異なる低段側と高段側を同じ径のスクリューローター2、2aを用いて構成でき、量産効果によるコスト低減が図れる。さらに高段側のゲートローターが1つで済むので、ゲートローターだけでなく、周辺の部品を削減でき、減量化を図ることができる。そして、この二段スクリュー圧縮機においても、実施の形態1〜5のモノゲートローター構造のスクリュー圧縮機と同様の効果を奏する。
なお、上記各実施の形態1〜6では、吸入から圧縮・吐出完了までをスクリューローター2が180°回転する間に行う例を示したが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、180°以上であっても本発明が奏する効果に変わりはない。
1 ケーシング、1a 吐出ポート、2 スクリューローター、2a スクリューローター、3 電動機、4 ゲートローター、4a ゲートローター、5 圧縮室、6 スライドバルブ、7 高圧側軸受、8 低圧側軸受、9 スクリュー軸、10 軸受ハウジング、10a 小径貫通孔、10b 大径貫通孔、11 軸受ハウジング内室、12 スラスト面、13 ラジアル面、14 給油通路、14a 給油通路、15 給油口、15a 給油口、15b 給油口、16 円弧状ラビリンス溝、16t 円弧状ラビリンス溝、16r 円弧状ラビリンス溝、17 反圧縮側端部、18 圧縮側端部、19 動圧溝、19a 動圧溝、19b 動圧溝、19c 動圧溝、20 油ポケット、21 スクリュー溝、21a スクリュー溝、22 スクリュー軸、23 均圧通路、24 高圧側端部、30 高圧シール部、31 スラストシール部、32 ラジアルシール部、41 歯、60 油分離器。

Claims (17)

  1. ケーシングと、
    該ケーシング内に回転可能に配置され、外周面に複数条のスクリュー溝が設けられたスクリューローターと、
    該スクリューローターのスクリュー溝に嵌合する歯を有し、前記スクリューローターの回転に伴って回転する1枚のゲートローターと、
    前記ケーシングと前記スクリュー溝と前記ゲートローターとにより前記スクリューローターの外周の一部に構成され、前記スクリューローターが回転することにより冷媒ガスを圧縮して吐出する圧縮室と、
    前記スクリューローターの吐出側端部に近接して設けられ、前記スクリューローターの吐出側の軸受を内装する軸受ハウジングと、
    該軸受ハウジング内において吸入側に連通する軸受ハウジング内室を前記スクリューローターの吐出高圧部と区画するためのシール部であって、前記軸受ハウジングと前記スクリューローターとの間に形成された周状の隙間である高圧シール部とを備え、
    該高圧シール部は、周方向に、前記圧縮室が形成された高圧領域と、それ以外の低圧領域とを有し、前記高圧領域と前記低圧領域との境界付近に、前記軸受ハウジングに設けた給油通路と連通する給油口を開口させ、該給油口から油を噴射させるようにしたことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 前記給油口を、前記高圧領域と前記低圧領域との境界付近のうち、前記低圧領域側に開口させたことを特徴とする請求項1記載のスクリュー圧縮機。
  3. 前記高圧シール部は、前記スクリューローターと前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間のうち、前記スクリューローターの軸方向に対向するスラスト面同士間の隙間をシールするスラストシール部を備え、前記給油口を、前記軸受ハウジングのスラスト面に開口したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクリュー圧縮機。
  4. 前記高圧シール部は、前記スクリューローターと前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間のうち、前記スクリューローターの軸方向と直交する方向に対向するラジアル面同士間の隙間をシールするラジアルシール部を備え、前記給油口を、前記軸受ハウジングのラジアル面に開口したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクリュー圧縮機。
  5. 前記ラジアル面の前記給油口は、前記軸受ハウジングを外周面から前記スクリューローターの軸方向と直交する方向に貫通して形成されていることを特徴とする請求項4記載のスクリュー圧縮機。
  6. 前記高圧シール部は、前記スクリューローターと前記軸受ハウジングとの間に形成された隙間のうち、前記スクリューローターの軸方向に対向するスラスト面同士間の隙間をシールするスラストシール部と、前記スクリューローターの軸方向と直交する方向に対向するラジアル面同士間の隙間をシールするラジアルシール部とを備え、前記給油口を、前記軸受ハウジングのスラスト面と前記軸受ハウジングのラジアル面との両方に開口したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクリュー圧縮機。
  7. 前記給油通路を、容量制御を行うスライドバルブ内を経由して設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のスクリュー圧縮機。
  8. 前記軸受ハウジングは、前記スクリューローターと対向するローター側端部の形状が、前記圧縮室が形成される圧縮側とそれ以外の反圧縮側とで異なっており、前記反圧縮側は、前記スクリューローターの正位置からの偏心を許容する逃げ部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のスクリュー圧縮機。
  9. 前記軸受ハウジングは、前記スクリューローターのスクリュー軸が挿通する貫通孔を有し、該貫通孔は、前記軸受を内装する小径貫通孔と、該小径貫通孔のスクリューローター側に形成され、前記スクリューローターの一部を収容する大径貫通孔とから構成され、前記貫通孔の中心軸と、前記大径貫通孔の内周面との間の距離が、圧縮側に比べて反圧縮側が長く形成されていることを特徴とする請求項8記載のスクリュー圧縮機。
  10. 前記軸受ハウジングは、前記スクリューローターのスクリュー軸が挿通する貫通孔を有し、該貫通孔は、前記軸受を内装する小径貫通孔と、該小径貫通孔のスクリューローター側に形成され、前記スクリューローターの一部を収容する大径貫通孔とから構成され、該大径貫通孔の軸方向の長さが、圧縮側に比べて反圧縮側が短く形成されていることを特徴とする請求項9記載のスクリュー圧縮機。
  11. 前記軸受ハウジングの圧縮側のスラスト面に、終端部分が設けられた円弧状のラビリンス溝を設けたことを特徴とする請求項8乃至請求項10の何れかに記載のスクリュー圧縮機。
  12. 前記軸受ハウジングの反圧縮側のラジアル面に動圧溝を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のスクリュー圧縮機。
  13. 前記動圧溝は、ヘリングボーン溝であることを特徴とする請求項12記載のスクリュー圧縮機。
  14. 前記動圧溝は、スパイラル溝であることを特徴とする請求項12記載のスクリュー圧縮機。
  15. 前記動圧溝は、前記スクリューローターの回転方向に溝の断面積が徐々に減少する形状の溝であることを特徴とする請求項12乃至請求項14の何れかに記載のスクリュー圧縮機。
  16. 前記軸受ハウジングの反圧縮側のラジアル面に、給油通路に連通する油ポケットを設けたことを特徴とする請求項7乃至請求項15の何れかに記載のスクリュー圧縮機。
  17. 請求項1乃至請求項16の何れかに記載のスクリュー圧縮機の各構成要素を備え、前記スクリューローター及び前記1枚のゲートローターを、高段側の圧縮機構とする、複数段で構成した圧縮機構を有することを特徴とするスクリュー圧縮機。
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