以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について説明を行う。図1には、本発明に係る遊技機として例示するパチンコ遊技機、特に、いわゆる「第1種」に属するタイプのパチンコ遊技機100の正面図を示した。また、図3には、ガイドレール2で囲まれ、遊技球を発射して遊技を行う遊技領域1aが前面側に形成された遊技盤1の部分拡大図を示した。
この実施の形態のパチンコ遊技機100は、内部の遊技領域(後述)内に遊技球(遊技媒体)を発射して遊技を行うもので、その前面枠111の前側上半部におけるガラス板111aの奥側には、図1及び図3に示すように、遊技領域1aを構成する遊技盤1が設置されている。なお、図1と図3では、構成の詳細な部分について異なる点があるが、機能的には同様のものであり、同様の部位には同じ符号を付して説明する。
遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面にガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有している。また、遊技盤本体1bの前面であってガイドレール2の外側には、前面構成部材が取り付けられている。そして、このガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域1aの略中央には、飾り特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部22を形成するセンターケース20が取り付けられている。このセンターケース20に形成された窓部22の後方には、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な演出表示装置としての表示装置43が配されるようになっている。この表示装置43は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部43aがセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置43は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
また、遊技領域1a内には、センターケース20の右方及び左方にそれぞれ始動ゲートとしての普図始動ゲート4が設けられており、遊技球が普図始動ゲート4を通過した場合は、普図変動表示ゲームが実行されるようになっている。また、遊技領域1a内には、第1始動口をなす第1始動入賞口13と、第2始動口をなす普通変動入賞装置7と、が設けられている。そして、遊技球が第1始動入賞口13に入賞した場合は、補助遊技として第1特図変動表示ゲーム(特図1)が実行され、遊技球が普通変動入賞装置7に入賞した場合は、補助遊技として第2特図変動表示ゲーム(特図2)が実行されるようになっている。
また、遊技盤本体1bの前面右下であってガイドレール2の外側には、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器5と、第1特図変動表示ゲームを表示する第1特図表示器8と、第2特図変動表示ゲームを表示する第2特図表示器9と、が設けられるとともに、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器15と、第1特図変動表示ゲームの未処理回数(第1始動記憶)を表示する第1特図記憶表示器18と、第2特図変動表示ゲームの未処理回数(第2始動記憶)を表示する第2特図記憶表示器19と、が設けられている。さらに、遊技盤本体1bの前面右下であってガイドレール2の外側には、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームにおける結果が2R大当りか15R大当りかを決定する決定ラウンド数表示器126が設けられている。なお、普図記憶表示器15、普図表示器5、第1特図表示器8、第2特図表示器9、第1特図記憶表示器18、第2特図記憶表示器19、決定ラウンド数表示器126は、遊技状態を表す遊技状態表示LED(図示略)と併せて、セグメントLEDとして一体に設けられている。
さらに遊技領域1aには、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aを有し、第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する特別変動入賞装置10、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口11が設けられている。この他、遊技領域1aには、一般入賞口12,12,…、多数の障害釘(図示略)などが配設されている。
普図始動ゲート4内には、該普図始動ゲート4を通過した遊技球を検出するためのゲートSW4a(図2に図示)が設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート4内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置7が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート4を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。なお、普図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える普図記憶表示器15にて表示されるようになっており、例えば、図3に示すように、上下2つのLEDのうち、始動記憶数が「1」の場合には、上のLEDが点灯し、始動記憶数が「2」の場合には、下のLEDも点灯する。そして、始動記憶数が「3」の場合には、上のLEDが点滅し、始動記憶数が「4」の場合には、下のLEDも点滅することによって、始動記憶数が判別可能となっている。
普図(普通図柄)変動表示ゲームは、遊技盤本体1bの前面右下であってガイドレール2の外側に設けられた普図表示器5で実行されるようになっている。なお、表示装置43の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普段は入賞しない普通変動入賞装置7に遊技球が入賞するようになり、第2特図変動表示ゲームの始動が可能となる。
第2始動口としての普通変動入賞装置7は左右一対の開閉部材7a,7aを具備し、第1始動口としての第1始動入賞口13の真下に配設され、この開閉部材7a,7aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持し、遊技球が入賞しないようになっているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電SOL7b、図2に図示)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置7に遊技球が流入可能状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として時短動作状態(第2開放状態)を発生可能となっている。この時短動作状態(第2開放状態)は、普通変動入賞装置7の動作状態が、通常動作状態(第1開放状態)に比べて開放状態となりやすい状態である。この時短動作状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が通常動作状態における長い実行時間よりも短くなるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置7の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合に、開放時間が通常動作状態の短い開放時間より長くされるように制御される(例えば、0.3秒が1.8秒)。また、時短動作状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置7が1回ではなく、複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短動作状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常動作状態より高くなるように制御される。すなわち、通常動作状態よりも普通変動入賞装置7の開放回数が増加され、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
第1始動入賞口13の内部には特図1始動口SW13a(図2に図示)が備えられ、この特図1始動口SW13aによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。また、普通変動入賞装置7の内部には特図2始動口SW7d(図2に図示)が備えられ、この特図2始動口SW7dによって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。この第1特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第1始動記憶(特図1始動記憶、第1特図始動記憶)として記憶される。そして、この第1始動記憶は、第1特図記憶表示器18に表示される。また、第2特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で第2始動記憶(特図2始動記憶、第2特図始動記憶)として記憶される。そして、この第2始動記憶は、第2特図記憶表示器19にて表示される。なお、第1特図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える第1特図記憶表示器18にて表示されるようになっており、例えば、図3に示すように、上下2つのLEDのうち、始動記憶数が「1」の場合には、上のLEDが点灯し、始動記憶数が「2」の場合には、下のLEDも点灯する。そして、始動記憶数が「3」の場合には、上のLEDが点滅し、始動記憶数が「4」の場合には、下のLEDも点滅することによって、始動記憶数が判別可能となっている。また、同様に、第2特図変動表示ゲームの始動記憶は、LEDを備える第2特図記憶表示器19にて表示されるようになっており、例えば、図2に示すように、上下2つのLEDのうち、始動記憶数が「1」の場合には、上のLEDが点灯し、始動記憶数が「2」の場合には、下のLEDも点灯する。そして、始動記憶数が「3」の場合には、上のLEDが点滅し、始動記憶数が「4」の場合には、下のLEDも点滅することによって、始動記憶数が判別可能となっている。
そして、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第1始動記憶が記憶されて、第1始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第1始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲームが開始され、この際に第1始動記憶数が1減算される。また、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数及び第2始動記憶数が0の状態で、例えば、第2入賞部をなす普通変動入賞装置7に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第2始動記憶が記憶されて、第2始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第2始動記憶に基づいて、第2特図変動表示ゲームが開始され、この際に第2始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口13に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第1始動記憶数が1加算されて第1始動記憶が1つ記憶されることになる。同様に、この場合に普通変動入賞装置7に遊技球が入賞すると、第2始動記憶数が上限数未満(例えば、4個未満)ならば、第2始動記憶数が1加算されて第2始動記憶が1つ記憶されることになる。
そして、第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始可能な状態となると、第1始動記憶もしくは第2始動記憶に基づき第1特図変動表示ゲームもしくは第2特図変動表示ゲームが開始される。このとき、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームは同時に実行されることはなく、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1始動記憶と第2始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
補助遊技としての第1特図変動表示ゲーム、第2特図変動表示ゲームは、遊技盤本体1bの前面右下であってガイドレール2の外側に設けられた第1特図表示器8、第2特図表示器9で実行されるようになっており、複数の識別情報を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置43にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置43の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。なお、第1特図表示器8、第2特図表示器9は、別々の表示器でも良いし同一の表示器ででも良いが、各々独立して特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置43も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機に第1特図表示器8、第2特図表示器9を備えずに、表示装置43のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、本実施形態のパチンコ遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確変状態(第2確率状態、高確率状態)を発生可能となっている。この確変状態(第2確率状態)は、特図変動表示ゲームでの当り結果となる確率が、通常確率状態(第1確率状態)に比べて高い状態である。なお、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき確変状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が確変状態となる。また、確変状態と時短動作状態はそれぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
変動入賞装置としての特別変動入賞装置10は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口SOL10b、図2に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するカウントSW10c(図2に図示)が配設されている。
また、遊技領域1aに設けられた各一般入賞口12には、一般入賞口12に入った遊技球を検出するための入賞口SW12a(図2に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口12,12,…、普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13、特別変動入賞装置10等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が払出制御装置125(図2に図示)によって払い出されるようになっている。払出制御装置125は、遊技制御装置30の制御の下で排出制御を制御して所定数の賞球が払い出されるようにする。
さらに、パチンコ遊技機100の横隣には、遊技球貸出用のプリペイドカード(図示省略)が挿入されるカード挿入口501を有するカードユニット500が設けられている。
また、パチンコ遊技機100の前面下部には上皿ユニット130が設けられ、この上皿ユニット130には、排出された遊技球(賞球、貸球)を貯留する上皿105が設けられている。この上皿105には、カード挿入口501にプリペイドカードを挿入した状態で押圧操作することで上皿105への貸球の排出動作を要求する球貸スイッチ108b、カード挿入口501に挿入されたプリペイドカードの返却動作を要求するためのカード返却スイッチ108c、カード挿入口501に挿入されたプリペイドカードに関する情報を表示する貸球用表示部108a、上皿105の遊技球を抜き取って下皿107に流下させるための球抜き操作レバー108d等がそれぞれ設けられている。
さらに、上皿ユニット130の下側には、上皿105に収容しきれない遊技球を収容する下皿107、遊技領域1aに向けて遊技球の発射操作を行うための操作ハンドル104、灰皿106などが設置されている。この灰皿106の後方には、各種音声報知(例えば、賞球排出報知、異常報知など)や遊技演出を行うためのスピーカ(図示省略)が設置されている。
また、図2に示すように、パチンコ遊技機100は、表示装置43において行われる特図変動表示ゲームの制御を行う遊技制御装置30と、この遊技制御装置30からの演出制御指令に基づき、表示装置43における特図変動表示ゲームの演出の制御を行う演出制御装置40と、を備えている。
遊技制御装置30は、CPU31aやROM31b、RAM31cなどを備える遊技用ワンチップマイコン31を備えるとともに、入力インタフェース(入力I/F)32、出力インタフェース(出力I/F)33、外部通信端子34等により構成されている。
遊技用ワンチップマイコン31は、内部のCPU31aが制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、各特図変動表示ゲームの大当り判定用カウンタ値(大当り判定用乱数値)などの各種乱数値なども生成している。
また、CPU31aは、始動入賞に基づいて各特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を開始させる際に、当該特図変動表示ゲームの変動パターン、即ち、識別情報の変動表示時間を含む変動パターンやリーチパターン(リーチアクションの種類)を決定する。
遊技用ワンチップマイコン31の内部のRAM31cには、第1始動入賞口13に設けられた特図1始動口SW13a、普通変動入賞装置7に設けられた特図2始動口SW7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU31aの作業領域等を備えている。即ち、RAM31cには、CPU31aにより検出された遊技球の入賞が始動入賞として記憶されるようになっている。これにより、遊技用ワンチップマイコン31の内部のRAM31cは、始動入賞領域(第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7)へ入賞した遊技球の入賞数を、所定数を上限として記憶可能な始動入賞記憶手段をなす。具体的には、始動入賞記憶手段は、第1始動口(第1始動入賞口13)への遊技球の入賞数を記憶可能な第1入賞記憶手段、そして、第2始動口(普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞数を記憶可能な第2入賞記憶手段として機能する。
遊技用ワンチップマイコン31の内部のROM31bには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、各特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図変動表示ゲームの大当り判定値、変動パターン(前半変動パターン、後半変動パターン)、リーチパターン(リーチアクションの種類)の判定値などが記憶されている。具体的には、例えば、ROM31bには、特図変動表示ゲームの遊技結果(「大当り」又は「はずれ」)に応じた後半変動パターンテーブルと、特図変動表示ゲームの遊技結果(「大当り」又は「はずれ」)に応じた前半変動パターンテーブルと、から構成される変動パターン決定用テーブル(通常変動パターン決定用テーブル、連続予告継続用変動パターン決定用テーブル)が記憶されるとともに、当該後半変動パターンテーブルのうちの一の後半変動パターンと、当該前半変動パターンテーブルのうちの一の前半変動パターンと、の組み合わせにより構成される変動時間コマンドに係る変動時間コマンドテーブルと、が記憶されている。
また、入力インタフェース32には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、特図1始動口SW13a、特図2始動口SW7d、入賞口SW12a,…、ゲートSW4a、カウントSW10c、ガラス枠開放SW146、遊技機枠開放SW121、球切れSW122、などが接続されている。そして、入力インタフェース32は、これらから入力された各種信号を中継し、遊技用ワンチップマイコン31に対し出力する。なお、ガラス枠開放SW146は、クリア部材保持枠が開放されていることを検出するものであり、遊技機枠開放SW121は、前面枠111が開放されていることを検出するものである。また、球切れSW122は、島設備から供給された遊技球を排出装置に誘導するシュートに設けられ、シュート内の遊技球がなくなったことを検出するものである。
また、出力インタフェース33には、遊技用ワンチップマイコン31から出力される各種の制御信号が入力される。これら制御信号は、該出力インタフェース33により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、第1特図表示器8、第1特図記憶表示器18、第2特図表示器9、第2特図記憶表示器19、普図表示器5、普図記憶表示器15、普電SOL7b、大入賞口SOL10b、遊技機外部の管理装置などと接続する外部端子板16、払出制御装置125、演出制御装置40に出力される。
演出制御装置40は、演算処理用CPU40a、ROM40b、RAM40c等を備えるとともに、通信インタフェース(通信I/F)40d、入出力インタフェース(入出力I/F)40eを備えている。また、画像や映像データが記憶された画像ROM40f、グラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)40g、音声データが記憶された音ROM40h、音の出力を制御する音LSI40iを備えている。
この演出制御装置40は、通信インタフェース40dを介して遊技制御装置30から受信した各種信号(演出制御データ(各種コマンド))に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)遊技の演出の制御を行うものである。また、入出力インタフェース40eには、遊技機の前面に設けられ、遊技者が操作可能な操作手段をなす演出ボタン41からの検出信号が入力されるようになっており、演出制御装置40は、この検出信号に基づき(遊技制御装置30の制御の下に)遊技の演出の制御を行うようになっている。
さらに、入出力インタフェース40eには、CPU40aから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力インタフェース40eにより中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して遊技盤1や該遊技盤1の前方を覆うクリア部材保持枠に設けられた装飾用のLEDを備える各種LED基板44などに出力され、遊技の演出が行われるようになっている。なお、CPU40aから出力される制御信号のうち、画像の制御に関する制御信号は、CPU40aからVDP40gに出力され、VDP40gから該制御信号に基づく画像データが表示装置43に出力される。また、音声の制御に関する制御信号は、CPU40aから音LSI40iに出力され、音LSI40iから該制御信号に基づく音声データがスピーカ45に出力される。
また、遊技制御装置30には、電源供給装置(図示略)から電力が供給されており、その他の装置にも電源供給装置から電力が供給されるようになっている。さらに、電源供給装置には、停電時等の外部からの電力の供給が途絶えた場合でも電力を供給可能とするためのバックアップ電源が備えられ、停電時等に各制御装置の揮発性メモリに保存されたデータの消失を防止するようになっている。
そして、これらの制御装置においては、以下のような遊技制御が行われる。
遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、普図始動ゲート4に備えられたゲートSW4aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM31bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器5に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器5に特別の結果態様を表示するとともに、普電SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器5にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、第1始動入賞口13に備えられた特図1始動口SW13aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値(大当り用カウンタ値)を抽出してRAM31cに第1始動記憶として記憶する処理を行う。同様に、普通変動入賞装置7に備えられた特図2始動口SW7dからの遊技球の検出信号の入力に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値(大当り用カウンタ値)を抽出してRAM31cに第2始動記憶として記憶する処理を行う。
また、第1始動入賞口13(第1始動口)への遊技球の入賞時に、第1始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値(大当り用カウンタ値)をROM31bに記憶されている第1特図変動表示ゲーム用の判定値(特定値)と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り(確変大当り、通常大当り、突確大当り、突時大当り、突通大当り)・はずれを判定する処理を行う。同様に、普通変動入賞装置7(第2始動口)への遊技球の入賞時に、第2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値(大当り用カウンタ値)をROM31bに記憶されている第2特図変動表示ゲーム用の判定値(特定値)と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り(確変大当り、通常大当り、突確大当り、突時大当り、突通大当り)・はずれを判定する処理を行う。
なお、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームでは、通常確率状態では特定値として所定数の第1判定値が設定され、この特定値(第1判定値)と大当り判定用乱数値とを比較し、一致する場合に大当りと判定するようになっている。また、高確率状態では特定値として第1判定値および第1判定値とは別の所定数の第2判定値が設定され、この特定値(第1判定値、第2判定値)と大当り判定用乱数値とを比較し、一致する場合に大当りと判定するようになっている。なお、高確率状態では特定値として第1判定値とは別の所定数の第2判定値のみを用いるようにしても良い。ただし、第2判定値の数を第1判定値よりも多くして大当りとなる確率が通常確率状態よりも高くなるようにする。
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、始動記憶に基づき、第1特図表示器8もしくは第2特図表示器9に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置30は、始動入賞記憶手段(遊技制御装置30)に記憶された始動記憶に基づき、変動表示ゲームを実行可能なゲーム実行制御手段として機能する。具体的には、第1入賞記憶手段(遊技制御装置30)に記憶される始動記憶に基づいて変動表示ゲームの実行制御を行う第1実行制御手段、また、第2入賞記憶手段(遊技制御装置30)に記憶される始動記憶に基づいて変動表示ゲームの実行制御を行う第2実行制御手段として機能する。
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、第1始動記憶及び第2始動記憶が記憶されている場合に、第2特図変動表示ゲームの実行制御を第1特図変動表示ゲームの実行制御に優先して実行するようになっている。なお、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、第1始動記憶及び第2始動記憶が記憶されている場合に、第1始動入賞口13或いは普通変動入賞装置7に遊技球が入賞した順番に第1特図変動表示ゲーム或いは第2特図変動表示ゲームを実行しても良い。
そして、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、特図変動表示ゲームの結果が確変大当り・通常大当りの場合は、特図表示器に特別結果態様(特別結果)を表示するとともに、第2特別遊技状態を発生させる処理を行う。第2特別遊技状態を発生させる処理においては、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば15回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。また、特図変動表示ゲームの結果が突確大当り・突時大当り・突通大当りの場合は、特図表示器に特別結果態様(特別結果)を表示するとともに、第1特別遊技状態を発生させる処理を行う。第1特別遊技状態を発生させる処理においては、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口の開放から所定時間(例えば0.5秒)が経過するまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、パチンコ遊技機100は、変動表示ゲームの表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態制御手段(遊技制御装置30)を備えることとなる。なお、特図変動表示ゲームの結果が確変大当り・突時大当り突通大当りの場合、大入賞口を遊技球が10個入賞可能な時間(例えば、約60秒で100個の遊技球を発射可能であるとすると、6秒間)開放しても良い。その後、突確大当りの場合は、確変状態に移行し、突時大当りの場合は、時短状態に移行する。また、突通大当りの場合は、確変状態や時短状態に移行せず、通常遊技状態に移行する。なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、第1特図表示器8、第2特図表示器9にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
なお、第1特図変動表示ゲームよりも第2特図変動表示ゲームのほうが、特別遊技状態において、または、特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される価値が高くなるようにされている。この遊技者に付与される価値が高いとは、例えば、特別遊技状態におけるラウンド数の振り分け率が遊技者にとって有利なこと(第1特図変動表示ゲームは、15R確変大当り発生率:35%、2R確変大当り発生率:30%、15R通常大当り発生率:35%であるのに対し、第2特図変動表示ゲームは、15R確変大当り発生率:65%、15R通常大当り発生率:35%)である(図6参照)。すなわち、第2実行制御手段(遊技制御装置30)は、変動表示ゲームに基づく特別結果態様が第2特別結果態様である割合を、第1実行制御手段によって実行制御された変動表示ゲームに基づく特別結果態様が第2特別結果態様である割合よりも高く設定したこととなる。また、このように特別遊技状態におけるラウンド数が多いこと(遊技者が獲得可能な賞球数が多いこと)の他、第2特図変動表示ゲームの方が特別遊技状態の終了後に確変状態となる確率が高くなるようにしても良い。また、演出上の価値として、リーチ状態となりやすいことや、普段はなかなか出現しないリーチ演出(いわゆるスーパーリーチやプレミアリーチと呼ばれる演出)が出現しやすいことなどを含んでも良い。
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、第1始動記憶又は第2始動記憶が発生した際、この第1始動記憶又は第2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値(大当り用カウンタ値)をROM31bに記憶されている第1特図変動表示ゲーム用の判定値(特定値)又は第2特図変動表示ゲーム用の判定値(特定値)と比較し、変動表示ゲームの当り・はずれを判定する。
そして、このとき、かかる大当り判定用乱数値が判定値に一致する場合、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、大当り時の連続変動パターン設定判定用乱数値を抽出する。この大当り時の連続変動パターン設定判定用乱数値をROM31bに記憶されている大当り時の連続変動パターン設定判定用の判定値(特定値)と比較し、大当り時の連続変動パターン設定判定用乱数値がROM31bに記憶されている大当り時の連続変動パターン設定判定用の判定値(特定値)と一致する場合、この当り・はずれの判定に基づく始動記憶以前に記憶した始動記憶に基づく変動パターンを相互に関連性のある連続変動パターンに設定する処理を行う。なお、大当り時の連続変動パターン設定判定用乱数値がROM31bに記憶されている大当り時の連続変動パターン設定判定用の判定値(特定値)と一致する割合は、例えば、60%に設定されている。
一方、かかる大当り判定用乱数値が判定値に一致しない場合、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、はずれ時の連続変動パターン設定判定用乱数値を抽出する。このはずれ時の連続変動パターン設定判定用乱数値をROM31bに記憶されているはずれ時の連続変動パターン設定判定用の判定値(特定値)と比較し、はずれ時の連続変動パターン設定判定用乱数値がROM31bに記憶されているはずれ時の連続変動パターン設定判定用の判定値(特定値)と一致する場合、この当り・はずれの判定に基づく始動記憶以前に記憶した始動記憶に基づく変動パターンを相互に関連性のある連続変動パターンに設定する処理を行う。なお、はずれ時の連続変動パターン設定判定用乱数値がROM31bに記憶されているはずれ時の連続変動パターン設定判定用の判定値(特定値)と一致する割合は、例えば、1%に設定されている。
また、遊技用ワンチップマイコン31では、各種入賞口に設けられたセンサ(特図1始動口SW13a、特図2始動口SW7d、入賞口SW12a、カウントSW10c)から入力される遊技球の検出信号に基づき、払出制御装置125を制御して排出装置から所定数の遊技球が払い出されるようにする処理を行う。
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン31では、特図変動表示ゲームの開始タイミング以外に、第1始動記憶もしくは第2始動記憶に記憶されている大当り判定用乱数値と、ROM31bに記憶されている判定値(特定値)とを比較し、未だ特図変動表示ゲームを実行していない始動記憶について、該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されるか否かを判定する処理も行うようになっている。
また、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの指令信号(変動時間コマンド、変動停止コマンド等)に基づき、表示装置43で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理や、演出の制御を行う。
図4には、本実施形態のパチンコ遊技機における遊技状態を説明するための状態遷移図を示した。第1始動記憶及び第2始動記憶がない場合は、普段状態ST1(通常状態、客待ち状態)となり、第1始動記憶(特図1始動記憶)及び第2始動記憶(特図2始動記憶)の発生を待機する状態となる。この普段状態ST1において、第1始動入賞口13への入賞(第1特図始動入賞)があると、第1特図変動状態(特図1変動状態)ST2に移行し、第1特図変動表示ゲームが実行される。また、普段状態ST1において、普通変動入賞装置7への入賞(第2特図始動入賞)があると、第2特図変動状態(特図2変動状態)ST3に移行し、第2特図変動表示ゲームが実行される。
第1特図変動状態ST2は第1特図変動表示ゲームを実行している状態であり、当該第1特図変動表示ゲームの結果として特別結果態様が導出された場合(大当り条件が成立した場合)は、大当り状態ST4に移行し、特別遊技状態となる。また、第1特図変動状態ST2で、第1特図変動表示ゲームの結果が大当り条件の成立ではないはずれであった場合であって第1始動記憶及び第2始動記憶がない場合は、普段状態ST1に移行し、第1始動記憶及び第2始動記憶の発生を待機する状態となる。また、第1特図変動状態ST2で、第1特図変動表示ゲームの結果が大当り条件の成立ではないはずれであった場合であって第2始動記憶がなく第1始動記憶がある場合は、第1特図変動状態ST2で第1特図変動表示ゲームを実行する。また、第1特図変動状態ST2で、第1特図変動表示ゲームの結果が大当り条件の成立ではないはずれであった場合であって第2始動記憶がある場合は、第2特図変動状態ST3に移行し、第2特図変動表示ゲームが実行される。なお、第2始動記憶は第1始動記憶よりも優先的に消化されるようになっているので、第2始動記憶がある場合は、第1始動記憶があっても第2特図変動状態ST3に移行し、第2特図変動表示ゲームが実行される。
第2特図変動状態ST3は第2特図変動表示ゲームを実行している状態であり、当該第2特図変動表示ゲームの結果として特別結果態様が導出された場合(大当り条件が成立した場合)は、大当り状態ST4に移行し、特別遊技状態となる。また、第2特図変動状態ST3で、第2特図変動表示ゲームの結果が大当り条件の成立ではないはずれであった場合であって第1始動記憶及び第2始動記憶がない場合は、普段状態ST1に移行し、第1始動記憶及び第2始動記憶の発生を待機する状態となる。また、第2特図変動状態ST3で、第2特図変動表示ゲームの結果が大当り条件の成立ではないはずれであった場合であって第2始動記憶がなく第1始動記憶がある場合は、第1特図変動状態ST2に移行し、第1特図変動表示ゲームを実行する。また、第2特図変動状態ST3で、第2特図変動表示ゲームの結果が大当り条件の成立ではないはずれであった場合であって第2始動記憶がある場合は、第2特図変動状態ST3で第2特図変動表示ゲームを実行する。なお、普段状態ST1において、普通変動入賞装置7への入賞(第2特図始動入賞)があると、第2特図変動状態(特図2変動状態)ST3に移行し、第2特図変動表示ゲームが実行される。
大当り状態ST4は、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を実行している状態である。そして、この大当り状態ST4で特別遊技状態が終了し、第1始動記憶及び第2始動記憶がない場合は、普段状態ST1に移行し、第1始動記憶及び第2始動記憶の発生を待機する状態となる。また、大当り状態ST4で特別遊技状態が終了し、第2始動記憶がなく第1始動記憶がある場合は、第1特図変動状態ST2に移行し、第1特図変動表示ゲームを実行する。また、大当り状態ST4で特別遊技状態が終了し、第2始動記憶がある場合は、第2特図変動状態ST3に移行し、第2特図変動表示ゲームを実行する。なお、普段状態ST1において、普通変動入賞装置7への入賞(第2特図始動入賞)があると、第2特図変動状態(特図2変動状態)ST3に移行し、第2特図変動表示ゲームが実行される。
さらに、図5には、本実施形態のパチンコ遊技機における大当り状態の詳細を説明するための状態遷移図を示した。
通常状態A1は、例えば、表示装置43での表示態様により通常確率状態であることを遊技者が認識できるような状態である。この通常状態A1で、特図変動表示ゲームの結果が大当り態様で停止した場合(特別結果となった場合)は、大当り状態A2へ移行する。また、通常状態A1で、特図変動表示ゲームの結果が小当り態様で停止した場合は、小当り状態A5へ移行する。
大当り状態A2は、遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を実行している場合に設定される。この大当り状態A2で特別遊技状態が終了した場合であって、特別遊技状態の発生の契機となった大当りが確変態様(確変特別結果態様)であった場合は、所定の割合で確変状態A3、時短状態A4の何れかへ移行する。また、この大当り状態A2で特別遊技状態が終了した場合であって、特別遊技状態の発生の契機となった大当りが電動役物サポート態様(電サポ態様)であった場合は、電サポ態様(図示省略)へ移行する。なお、この電サポ態様への移行は、大当り状態A2で特別遊技状態中に移行しても良い。また、特別遊技状態の発生の契機となった大当りが通常態様(通常特別結果態様)であった場合は、所定の割合で時短状態A4へ移行する。
確変状態A3は、例えば、表示装置43での表示態様により高確率状態であることを遊技者が認識できるような状態である。この確変状態A3で、特図変動表示ゲームの結果が大当り態様で停止した場合(特別結果となった場合)は、大当り状態A2へ移行する。
時短状態A4は、例えば、表示装置43での表示態様、普通変動入賞装置7の動作態様から時短動作状態であることを遊技者が認識できる状態であるが、確率状態に関する情報は報知されず、遊技者が確率状態を認識できないような状態である。この時短状態A4で、特図変動表示ゲームの結果が大当り態様で停止した場合(特別結果となった場合)は、大当り状態A2へ移行する。また、時短状態A4で、特図変動表示ゲームを所定回数(例えば100回)実行した場合は、通常状態A1へ移行する。
小当り状態A5は、大当り状態A2の場合に比べて遊技価値の低い価値を付与可能な状態を実行している場合に設定される。この小当り状態A5が終了した場合、通常状態A1へ移行する。
次に、遊技領域1aの略中央に配設されるセンターケース20について詳述する。
図7,8に示すように、センターケース20は、前面側が開口した凹室形状をなす正面視略円形状の本体枠21と、飾り特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部22と、前方に突出した鎧部23と、上記凹室形状の底部に形成された右側ステージ部24と、右側ステージ部24に遊技球を案内する右側ワープ装置25と、上記凹室形状の底部に形成された左側ステージ部26と、左側ステージ部26に遊技球を案内する左側ワープ装置27と、右側ステージ部24と左側ステージ部26とを区画する区画突起部28と、を備えている。
窓部22は、本体枠21の奥側の面に形成され、正面視略ロ字状をなしている。そして、窓部22の裏面側には表示装置43が配設されるようになっており、遊技盤1の前面側から表示装置43の表示画面43aが臨めるようになっている。
鎧部23は、本体枠21の上部前面に設けられている。
鎧部23は、本体枠21の前面に設けられているため、遊技盤面に沿って設けられる本体枠21よりも前方に突出している。このため、鎧部23は、遊技領域1aに向け突出している。これにより、鎧部23は、センターケース20の上方から流下する遊技球が表示装置43の表示画面43aに衝突することを防護して(阻止して)、該遊技球をセンターケース20の左右両側に振り分けるように流下案内することができる。
右側ステージ部24は、本体枠21の右下部内周部(底部)に形成され、当該右側ステージ部24のほぼ全体が遊技盤面(遊技領域1a)よりも奥まった位置に配設されている。また、右側ステージ部24は、1個の遊技球が左右方向に転動可能な程度の前後幅に設定されており、左右方向において中央部に向かって下り傾斜しているとともに、前後方向において手前側に向け僅かに下り傾斜していて、遊技球が滞留してしまうことを防止している。これにより、右側ステージ部24は、センターケース20の下方の遊技領域1aに遊技球を流下可能となっている。
右側ワープ装置25は、センターケース20の右側に備えられている。
右側ワープ装置25は、センターケース20の外側の遊技領域1aを流下する遊技球を当該右側ワープ装置25内に流入可能とする右側流入口25aと、この右側流入口25aより流入した遊技球をセンターケース20の外側から内側へと流下案内する右側通路25bと、この右側通路25bを流下した遊技球をセンターケースの内側に排出させる右側流出口25cと、を備えている。
右側流入口25aは、鎧部23の右端部において右側に向け開口した開口部となっており、対応する右側通路25bと連通している。ここで、右側流入口25aは、前方に突出した鎧部23に配設されているのに対し、右側通路25bは、本体枠21に配設されているため、右側流入口25aと右側通路25bとの連通部分は、遊技球を手前から奥に案内する構成となっている。
右側通路25bは、本体枠21に設けられており、当該本体枠21の外形に沿った略円弧状の通路となっている。また、右側通路25bの内壁には、当該右側通路25b内を流下する遊技球の流下勢を減衰させるための複数の突出部(図示省略)が左右の内壁面で互いに段違いに形成されている。
右側流出口25cは、右側通路25bに連通しており、本体枠21に形成された切欠により構成されている。そして、この右側流出口25cから排出された遊技球は右側ステージ部24へ案内されるようになっている。
左側ステージ部26は、本体枠21の左下部内周部(底部)に形成され、当該左側ステージ部26のほぼ全体が遊技盤面(遊技領域1a)よりも奥まった位置に配設されている。また、左側ステージ部26は、1個の遊技球が左右方向に転動可能な程度の前後幅に設定されており、左右方向において中央部に向かって下り傾斜しているとともに、前後方向において手前側に向け僅かに下り傾斜していて、遊技球が滞留してしまうことを防止している。これにより、左側ステージ部26は、センターケース20の下方の遊技領域1aに遊技球を流下可能となっている。
左側ワープ装置27は、センターケース20の左側に備えられている。
左側ワープ装置27は、センターケース20の外側の遊技領域1aを流下する遊技球を当該左側ワープ装置27内に流入可能とする左側流入口27aと、この左側流入口27aより流入した遊技球をセンターケース20の外側から内側へと流下案内する左側通路27bと、この左側通路27bを流下した遊技球をセンターケースの内側に排出させる左側流出口27cと、を備えている。
左側流入口27aは、鎧部23の左端部において左側に向け開口した開口部となっており、対応する左側通路27bと連通している。ここで、左側流入口27aは、前方に突出した鎧部23に配設されているのに対し、左側通路27bは、本体枠21に配設されているため、左側流入口27aと左側通路27bとの連通部分は、遊技球を手前から奥に案内する構成となっている。
左側通路27bは、本体枠21に設けられており、当該本体枠21の外形に沿った略円弧状の通路となっている。また、左側通路27bの内壁には、当該左側通路27b内を流下する遊技球の流下勢を減衰させるための複数の突出部(図示省略)が左右の内壁面で互いに段違いに形成されている。
左側流出口27cは、左側通路27bに連通しており、本体枠21に形成された切欠により構成されている。そして、この左側流出口27cから排出された遊技球は左側ステージ部26へ案内されるようになっている。
区画突起部28は、本体枠21の下部内周部(底部)に形成され、右側ステージ部24と左側ステージ部26とを区画するように構成されている。また、この区画突起部28は、右側流出口25cから排出された遊技球が右側ステージ部24を左右方向の中央部に向かって転動した場合に、当該遊技球が区画突起部28の壁面に衝突しても当該区画突起部28を乗り越えられない高さに設定されている。従って、右側流出口25cから排出された遊技球は、区画突起部28の壁面に衝突した後、センターケース20の下方の遊技領域1aに流下することとなる。また同様に、左側流出口27cから排出された遊技球が左側ステージ部26を左右方向の中央部に向かって転動した場合にも、当該遊技球が区画突起部28の壁面に衝突しても当該区画突起部28を乗り越えられない高さに設定されているため、左側流出口27cから排出された遊技球は、区画突起部28の壁面に衝突した後、センターケース20の下方の遊技領域1aに流下することとなる。
また、図7に示すように、区画突起部28は、センターケース20の下方に配設された第1始動入賞口13よりも右側に配設されるとともに、普通変動入賞装置7の右側の開閉部材7a(閉状態)の真上に配設されている。すなわち、右側ステージ部24は、第1始動入賞口13が配設された位置よりも右側に配設されたこととなる。これにより、右側流出口25cから排出された遊技球は、区画突起部28の壁面に衝突した後、センターケース20の下方の遊技領域1aに流下することとなるが、当該遊技球は、第1始動入賞口13へは入賞することなく、普通変動入賞装置7の開閉部材7aが開状態であれば、当該遊技球は、普通変動入賞装置7に入賞可能となる。
以上のことから、この実施形態のパチンコ遊技機100は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な演出表示装置(表示装置43)と、演出表示装置において行われる変動表示ゲームの制御を行う制御手段(遊技制御装置30)と、遊技盤1に形成された遊技領域1aに配設され、前面側が開口した凹室の奥手側に窓部22が形成されるセンターケース20と、を備え、制御手段は、始動入賞領域へ入賞した遊技球の入賞数を、所定数を上限として記憶可能な始動入賞記憶手段(遊技制御装置30)と、始動入賞記憶手段に記憶された始動記憶に基づき、変動表示ゲームを実行可能なゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、変動表示ゲームの表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態制御手段(遊技制御装置30)と、を備える遊技機において、始動入賞記憶手段は、第1始動口(第1始動入賞口13)への遊技球の入賞数を記憶可能な第1入賞記憶手段(遊技制御装置30)と、第2始動口(普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞数を記憶可能な第2入賞記憶手段(遊技制御装置30)と、を有し、ゲーム実行制御手段は、特別結果態様として第1特別結果態様と第2特別結果態様を表示可能であり、第1入賞記憶手段に記憶される始動記憶に基づいて変動表示ゲームの実行制御を行う第1実行制御手段(遊技制御装置30)と、第2入賞記憶手段に記憶される始動記憶に基づいて変動表示ゲームの実行制御を行う第2実行制御手段(遊技制御装置30)と、を有し、特別遊技状態制御手段は、第1特別結果態様が表示された場合に第1特別遊技状態を発生可能であり、第2特別結果態様が表示された場合に該第1特別遊技状態よりも有利な第2特別遊技状態を発生可能であり、第2実行制御手段は、変動表示ゲームに基づく特別結果態様が第2特別結果態様である割合を、第1実行制御手段によって実行制御された変動表示ゲームに基づく特別結果態様が第2特別結果態様である割合よりも高く設定し、センターケース20は、凹室の底部に形成され、遊技球が転動可能であって、該転動する遊技球を当該センターケース20の右側下方の遊技領域へ流下可能な右側ステージ部24と、少なくとも当該センターケース20の右側外方の遊技領域1aに向けて右側流入口25aが開口され、該右側流入口25aに連通する流下路の下端の右側流出口25cが凹室内の所要部位に開口され、右側流入口25aに流入した遊技球を右側ステージ部24に案内する右側ワープ装置25と、を備え、第1始動口は、センターケース20の下部に備えられ、第2始動口は、第1始動口の下部又は右側に備えられ、少なくとも右側遊技領域に備えられる始動ゲート(普図始動ゲート4)を通過したことに基づき、特別の結果態様を導出することに関連して、遊技球が入賞しにくい若しくは入賞しない第1状態と、遊技球が第1状態よりも入賞しやすい第2状態と、に変換可能に構成され、右側ステージ部24は、第1始動口が配設された位置よりも右側に配設され、第2状態では、少なくとも第1始動口の入賞領域よりも第2始動口の入賞領域が右側に形成されることで、右側ワープ装置25に案内された遊技球を、第2始動口に入賞可能とすることとなる。
これにより、右側ステージ部24は、第1始動口が配設された位置よりも右側に配設され、第2状態では、少なくとも第1始動口の入賞領域よりも第2始動口の入賞領域が右側に形成されることで、右側ワープ装置に案内された遊技球を、第2始動口に入賞可能とすることにより、電サポ中に右打ちをすることで、第1始動口に遊技球が入賞する可能性が低くなるため、電サポ中に第2入賞記憶手段による第2始動記憶が途絶えたとしても、第1実行制御手段による変動表示ゲームが開始される心配が少ない。従って、電動役物サポート中に遊技者が不利な状態で遊技を行う状況を好適に低減することができる。
また、遊技領域1aの左側遊技領域にも始動ゲート(普図始動ゲート4)を備えているため、通常遊技状態中も第2始動口に遊技球が入賞する可能性があり、遊技の興趣を高めることができる。
また、センターケース20は、凹室の底部に形成され、遊技球が転動可能であって、該転動する遊技球を当該センターケース20の左側下方の遊技領域1aへ流下可能な左側ステージ部26と、当該センターケース20の左側外方の遊技領域1aに向けて左側流入口27aが開口され、該左側流入口27aに連通する流下路の下端の左側流出口27cが凹室内の所要部位に開口され、左側流入口27aに流入した遊技球を左側ステージ部26に案内する左側ワープ装置27と、右側ステージ部24と左側ステージ部26とを区画する区画突起部28と、を備え、左側ステージ部26は、第1始動口の上方に配設され、当該左側ステージ部26から流下した遊技球が右側ステージ部24から流下した遊技球よりも第1始動口に入賞しやすく配設されたこととなる。
これにより、右側ステージ部24は、第1始動口が配設された位置よりも右側に配設され、右側ワープ装置25に案内された遊技球を、第1始動口の右側の遊技領域1aへ流下可能であり、第2始動口に入賞可能とするとともに、左側ステージ部26は、第1始動口の上方に配設され、当該左側ステージ部26から流下した遊技球が右側ステージ部24から流下した遊技球よりも第1始動口に入賞しやすく配設されていることにより、電サポ中に右打ちをすることで、第1始動口に遊技球が入賞する可能性が低くなるため、電サポ中に第2入賞記憶手段(遊技制御装置30)による第2始動記憶が途絶えたとしても、第1実行制御手段(遊技制御装置30)による変動表示ゲームが開始される心配が少ない。従って、電動役物サポート中に遊技者が不利な状態で遊技を行う状況を好適に低減することができる。また、通常遊技状態中は左打ちをすることで、第1始動口へ遊技球を好適に入賞させることができる。
<第2実施形態>
次に、上述した遊技機の第2実施形態について、図9(1)(2)を参照して説明する。なお、基本的には、上述の実施形態のパチンコ遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
区画突起部228は、本体枠21の下部内周部(底部)に備えられ、右側ステージ部24と左側ステージ部26とを区画するとともに、右側ステージ部24及び左側ステージ部26上をスライド可能なように構成されている。具体的には、区画突起部228は、その裏面にスライダ229を備えており、このスライダ229は、ピン形状のスライド部229aと、右側ステージ部24及び左側ステージ部26上から区画突起部228が脱落するのを防止するための係止部229bと、を備えている。
スライド部229aは、その一端を区画突起部228の裏面に連接するとともに、他端は、本体枠21の背面に形成された左右方向に長いスライド孔21aに挿通された状態で係止部229bに連接されている。
これにより、例えば、左側流出口27cから排出された遊技球が左側ステージ部26を左右方向の中央部に向かって転動した場合に、当該遊技球が区画突起部228の壁面に衝突し、衝突した際の横圧によって、区画突起部228は、左右方向の右側にスライドすることとなる。そして、区画突起部228が左右方向の右側にスライドした状態において、今度は、右側流出口25cから排出された遊技球が右側ステージ部24を左右方向の中央部に向かって転動した場合に、当該遊技球が区画突起部228の壁面に衝突し、衝突した際の横圧によって、区画突起部228は、左右方向の左側にスライドすることとなる。従って、遊技者はセンターケース20を境に左右に遊技球を打ち分けることによって、右側ワープ装置25又は左側ワープ装置27に遊技球を流入させ、区画突起部228を左右にスライドさせることが可能となる。
以上のことから、第2実施形態のパチンコ遊技機100は、区画突起部228は、右側ステージ部24又は左側ステージ部26上を転動する遊技球が当該区画突起部228の壁面に横圧を加えることにより、右側ステージ部24及び左側ステージ部26上を左右方向に移動可能に設けたこととなる。
これにより、区画突起部228は、右側ステージ部24又は左側ステージ部26上を転動する遊技球が当該区画突起部228の壁面に横圧を加えることにより、右側ステージ部24及び左側ステージ部26上を左右方向に移動可能なので、遊技球を打ち分けることによって、区画突起部228を左右に移動させることができる。従って、例えば、通常遊技状態中は左打ちをすることにより左側流入口27aからの遊技球が多くなるため、区画突起部228が向かって右側に移動することで左側ステージ部26を大きくし、電サポ中は右打ちをすることにより右側流入口25aからの遊技球が多くなるため、区画突起部228が向かって左側に移動することで右側ステージ部24を大きく使うことができるようになり、遊技者による遊技球の打ち分けにより興趣に富んだ遊技を行うことができる。
<第3実施形態>
次に、上述した遊技機の第3実施形態について、図10(1)(2)を参照して説明する。なお、基本的には、上述の実施形態のパチンコ遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
右側ステージ部324は、本体枠21の右下部内周部(底部)に形成され、当該右側ステージ部324のほぼ全体が遊技盤面(遊技領域1a)よりも奥まった位置に配設されている。また、右側ステージ部324は、1個の遊技球が左右方向に転動可能な程度の前後幅に設定されており、下向きに湾曲した転動面を有しているとともに、前後方向において手前側に向け僅かに下り傾斜していて、遊技球が滞留してしまうことを防止している。これにより、右側ステージ部324は、センターケース20の下方の遊技領域1aに遊技球を流下可能となっている。
また、右側ステージ部324の真下には、普通変動入賞装置7が配設されている。これにより、右側ステージ部324上から流下した遊技球は、普通変動入賞装置7に入賞しやすくなっている。また、この普通変動入賞装置7の上部には、当該普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが閉状態となっているときは、遊技球が入賞できないように庇部17が備えられている。
左側ステージ部326は、本体枠21の左下部内周部(底部)に形成され、当該左側ステージ部326のほぼ全体が遊技盤面(遊技領域1a)よりも奥まった位置に配設されている。また、左側ステージ部326は、1個の遊技球が左右方向に転動可能な程度の前後幅に設定されており、下向きに湾曲した転動面を有しているとともに、前後方向において手前側に向け僅かに下り傾斜していて、遊技球が滞留してしまうことを防止している。また、左側ステージ部326の転動面には、突起部326aが左右に2つ並設されており、左側流出口27cから排出された遊技球の流下勢を減衰させることができるとともに、ガイドとして機能し当該2つの突起部326a,326aの間に入った遊技球は、左側ステージ部326の真下に配設された第1始動入賞口13に案内されるようになっている。これにより、左側ステージ部326は、センターケース20の下方の遊技領域1aに遊技球を流下可能となっている。なお、左側ステージ部326の転動面に並設された2つの突起部326aのお互いの間隔は第1始動入賞口13の幅よりも広くしても良い。
また、左側ステージ部326の真下には、第1始動入賞口13が配設されている。これにより、左側ステージ部326上から流下した遊技球は、第1始動入賞口13に入賞しやすくなっている。
区画突起部328は、本体枠21の下部内周部(底部)に形成されており、右側ステージ部324の左端部と左側ステージ部326の右端部とが連接されることにより形成されている。
以上のことから、第3実施形態のパチンコ遊技機100は、第1始動口(第1始動入賞口13)は、左側ステージ部326の真下に備えられ、第2始動口(普通変動入賞装置7)は、右側ステージ部324の真下に備えられ、少なくとも右側遊技領域に備えられる始動ゲート(普図始動ゲート4)を通過したことに基づき、特別の結果態様を導出することに関連して、遊技球が入賞しにくい若しくは入賞しない第1状態と、遊技球が第1状態よりも入賞しやすい第2状態と、に変換可能に構成され、右側ステージ部324及び左側ステージ部326は、それぞれ、下向きに湾曲しており、区画突起部328は、右側ステージ部の右端部と左側ステージ部の左端部が連接されることにより形成されることとなる。
これにより、左右それぞれの流出口から流出された遊技球の流下勢を区画突起部328により吸収することができる。また、流下勢の強い遊技球は区画突起部328を乗り越えて反対側のステージ部へ移動する可能性もあり、当該遊技球の転動自体を楽しむことができるようになる。
<第4実施形態>
次に、上述した遊技機の第4実施形態について、図11(1)(2)を参照して説明する。なお、基本的には、上述の実施形態のパチンコ遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
右側ステージ部424は、本体枠21の右下部に設けられた土台部21bに形成され、当該右側ステージ部424のほぼ全体が遊技盤面(遊技領域1a)よりも奥まった位置に配設されている。また、右側ステージ部424は、2個の遊技球が左右方向に転動可能な程度の前後幅に設定されており、左右方向において中央部に向かって下り傾斜しているとともに、前後方向において手前側に向け僅かに下り傾斜していて、遊技球が滞留してしまうことを防止している。これにより、右側ステージ部424は、センターケース20の下方の遊技領域1aに遊技球を流下可能となっている。
また、右側ステージ部424は、上述のとおり、本体枠21の右下部に設けられた土台部21bに形成されているため、左側ステージ部426よりも高い位置に配設されている。また、右側ステージ部424の左端部には、略半円状の区画突起部428が備えられている。さらに、右側ステージ部424は、区画突起部428に隣接されたクルーン430を備えている。
クルーン430は、その上面に、右側ステージ部424の下方に遊技球を案内させるための第1流入口431,431と、左側ステージ部426上に遊技球を案内させるための第2流入口432と、を備え、第1流入口431,431に流入した遊技球を前面側に流下させる第1流路433と、第2流入口432に流入した遊技球を左右方向の中央部に向かって流下させる第2流路434と、第1流路を流下した遊技球を右側ステージ部424の下方に排出させる第1流出口435と、第2流路を流下した遊技球を左側ステージ部426上に排出させる第2流出口436と、を備えている。なお、クルーン430の上面の高さは右側ステージ部424の転動面の高さと一致するように配設されている。
第1流入口431及び第2流入口432は、それぞれ遊技球が一個流入可能な程度の円形状の開口部により構成されており、第1流路433、第2流路434に連通している。
第1流路433は、遊技球がセンターケース20の前面側に流下するように手前側に下り傾斜しており、第1流出口435に連通している。また、第2流路433は、遊技球がセンターケース20の左右方向の中央部に向かって流下するように傾斜しており、第2流出口436に連通している。
第1流出口435は、土台部21bの前面壁に配設されており、この第1流出口435の真下に普通変動入賞装置7が配設されるようになっている。また、第2流出口436は、土台部21bの左面壁に配設されており、この第2流出口436から排出された遊技球は左側ステージ部426上に案内されるようになっている。これにより、右側流出口25cから排出された遊技球が右側ステージ部424を左右方向の中央部に向かって転動し、2つの第1流入口431の何れかに流入した場合、当該遊技球は第1流出口435から排出されることとなる。一方、右側流出口25cから排出された遊技球が右側ステージ部424を左右方向の中央部に向かって転動し、第2流入口432に流入した場合、当該遊技球は第2流出口436から排出されることとなる。
左側ステージ部426は、本体枠21の左下部内周部(底部)に形成され、当該左側ステージ部426のほぼ全体が遊技盤面(遊技領域1a)よりも奥まった位置に配設されている。また、左側ステージ部426は、1個の遊技球が左右方向に転動可能な程度の前後幅に設定されており、前後方向において手前側に向け僅かに下り傾斜していて、遊技球が滞留してしまうことを防止している。また、これにより、左側ステージ部426は、センターケース20の下方の遊技領域1aに遊技球を流下可能となっている。さらに、左側ステージ部426は、その前後方向に遊技球を嵌入可能な溝部426aを備えており、溝部426aもまた前後方向において手前側に向け僅かに下り傾斜していて、遊技球が滞留してしまうことを防止している。
また、左側ステージ部426の溝部426aの真下には、第1始動入賞口13が配設されている。これにより、溝部426aから流下した遊技球は、第1始動入賞口13に入賞しやすくなっている。
以上のことから、第4実施形態のパチンコ遊技機100は、センターケース20は、凹室の底部に形成され、遊技球が転動可能であって、該転動する遊技球を当該センターケース20の左側下方の遊技領域1aへ流下可能な左側ステージ部426を備え、第1始動口(第1始動入賞口13)は、左側ステージ部426の真下に備えられ、第2始動口(普通変動入賞装置7)は、右側ステージ部424の真下に備えられ、少なくとも右側遊技領域に備えられる始動ゲート(普図始動ゲート4)を通過したことに基づき、特別の結果態様を導出することに関連して、遊技球が入賞しにくい若しくは入賞しない第1状態と、遊技球が第1状態よりも入賞しやすい第2状態と、に変換可能に構成され、右側ステージ部424は、左側ステージ部426よりも高い位置に配設され、当該右側ステージ部424上には、遊技球を当該右側ステージ部424からセンターケース20の右側下方の遊技領域1aに流下させるか左側ステージ部426に流下させるかを振り分けるクルーン430を備えることとなる。
これにより、第2始動口は、右側ステージ部424の真下に備えられているので、電サポ中に右打ちした遊技球が第2始動口に入賞する可能性が高く、第1始動口に遊技球が入賞する可能性が低くなるため、電サポ中に第2入賞記憶手段(遊技制御装置30)による第2始動記憶が途絶えたとしても、第1実行制御手段(遊技制御装置30)による変動表示ゲームが開始される心配が少ない。従って、電動役物サポート中に遊技者が不利な状態で遊技を行う状況を好適に低減することができる。
また、右側ステージ部424上には、遊技球を当該右側ステージ部424からセンターケース20の右側下方の遊技領域1aに流下させるか左側ステージ部426に流下させるかを振り分けるクルーン430を備えているので、右側ステージ部424上の遊技球の転動自体を楽しむことができるようになる。
<第5実施形態>
次に、上述した遊技機の第5実施形態について、図12,13を参照して説明する。なお、基本的には、上述の実施形態のパチンコ遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
センターケース520は、前面側が開口した凹室形状をなす正面視略円形状の本体枠521と、飾り特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部522と、前方に突出した鎧部523と、センターケース520の右側下方に遊技球を案内する右側ワープ装置530と、上記凹室形状の底部に形成された左側ステージ部526と、左側ステージ部526に遊技球を案内する左側ワープ装置527と、を備えている。
鎧部523は、本体枠521の上部及び右側前面に設けられている。
鎧部523は、本体枠521の前面に設けられているため、遊技盤面に沿って設けられる本体枠521よりも前方に突出している。このため、鎧部523は、遊技領域1aに向け突出している。これにより、鎧部523は、センターケース520の上方から流下する遊技球が表示装置43の表示画面43aに衝突することを防護して(阻止して)、該遊技球をセンターケース520の左右両側に振り分けるように流下案内することができる。
右側ワープ装置530は、センターケース520の右側に備えられており、さらに、この右側ワープ装置530は、第1右側ワープ装置531と、この第1右側ワープ装置531の外側に配設される第2右側ワープ装置532と、を備えている。
第1右側ワープ装置531は、センターケース520の外側の遊技領域1aを流下する遊技球を当該第1右側ワープ装置531内に流入可能とする第1右側流入口531aと、この第1右側流入口531aより流入した遊技球をセンターケース520の外側から内側へと流下案内する第1右側通路531bと、この第1右側通路531bを流下した遊技球をセンターケース520の右側下方に排出させる第1右側流出口531cと、を備えている。
第1右側流入口531aは、鎧部523の右端部において右側に向け開口した開口部となっており、対応する第1右側通路531bと連通している。ここで、第1右側流入口531aは、前方に突出した鎧部523に配設されているとともに、第1右側通路531bも鎧部523に配設されているため、第1右側流入口531aと第1右側通路531bとの連通部分は、遊技球を遊技領域1aの手前から奥に案内することなく、そのまま遊技領域1aの手前側において下方に案内する構成となっている。
第1右側通路531bは、鎧部523に設けられており、略S字状の通路となっている。また、第1右側通路531bの内壁には、当該第1右側通路531b内を流下する遊技球の流下勢を減衰させるための複数の突出部(図示省略)が左右の内壁面で互いに段違いに形成されている。
第1右側流出口531cは、第1右側通路531bに連通しており、鎧部523の右側下部に形成された切欠により構成されている。そして、図13(1)に示すように、この第1右側流出口531cから排出された遊技球は普通変動入賞装置7に向かって排出されるようになっている。
第2右側ワープ装置532は、センターケース520の外側の遊技領域1aを流下する遊技球を当該第2右側ワープ装置532内に流入可能とする第2右側流入口532aと、この第2右側流入口532aより流入した遊技球をセンターケース520の外側から内側へと流下案内する第2右側通路532bと、この第2右側通路532bを流下した遊技球をセンターケース520の右側下方に排出させる第2右側流出口532cと、を備えている。
第2右側流入口532aは、鎧部523の右端部において右側に向け開口した開口部となっており、対応する第2右側通路532bと連通している。ここで、第2右側流入口532aは、前方に突出した鎧部523に配設されているとともに、第2右側通路532bも鎧部523に配設されているため、第2右側流入口532aと第2右側通路532bとの連通部分は、遊技球を遊技領域1aの手前から奥に案内することなく、そのまま遊技領域1aの手前側において下方に案内する構成となっている。
第2右側通路532bは、鎧部523に設けられており、略S字状の通路となっている。また、第2右側通路532bの内壁には、当該第2右側通路532b内を流下する遊技球の流下勢を減衰させるための複数の突出部(図示省略)が左右の内壁面で互いに段違いに形成されている。
第2右側流出口532cは、第2右側通路532bに連通しており、鎧部523の右側下部に形成された切欠により構成されている。そして、図13(2)に示すように、この第2右側流出口532cから排出された遊技球は特別変動入賞装置10に向かって排出されるようになっている。
左側ステージ部526は、本体枠521の左下部内周部(底部)に形成され、当該左側ステージ部526のほぼ全体が遊技盤面(遊技領域1a)よりも奥まった位置に配設されている。また、左側ステージ部526は、1個の遊技球が左右方向に転動可能な程度の前後幅に設定されており、左右方向において中央部に向かって下り傾斜しているとともに、前後方向において手前側に向け僅かに下り傾斜していて、遊技球が滞留してしまうことを防止している。これにより、左側ステージ部526は、センターケース520の下方の遊技領域1aに遊技球を流下可能となっている。
左側ワープ装置527は、センターケース520の左側に備えられている。
左側ワープ装置527は、センターケース520の外側の遊技領域1aを流下する遊技球を当該左側ワープ装置527内に流入可能とする左側流入口527aと、この左側流入口527aより流入した遊技球をセンターケース520の外側から内側へと流下案内する左側通路527bと、この左側通路527bを流下した遊技球をセンターケース520の内側に排出させる左側流出口527cと、を備えている。
左側流入口527aは、鎧部523の左端部において左側に向け開口した開口部となっており、対応する左側通路527bと連通している。ここで、左側流入口527aは、前方に突出した鎧部523に配設されているのに対し、左側通路527bは、本体枠521に配設されているため、左側流入口527aと左側通路527bとの連通部分は、遊技球を手前から奥に案内する構成となっている。
左側通路527bは、本体枠521に設けられており、当該本体枠521の外形に沿った略円弧状の通路となっている。また、左側通路527bの内壁には、当該左側通路527b内を流下する遊技球の流下勢を減衰させるための複数の突出部(図示省略)が左右の内壁面で互いに段違いに形成されている。
左側流出口527cは、左側通路527bに連通しており、本体枠521に形成された切欠により構成されている。そして、この左側流出口527cから排出された遊技球は左側ステージ部526へ案内されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機100における遊技領域1aの右側遊技領域には、第1右側ワープ装置531、第2右側ワープ装置532の何れにも流入しなかった遊技球をアウト口11に流下可能なアウト流路2aを備えている。また、遊技領域1aの右側上部のガイドレール2上には、遊技球の発射勢を吸収するとともに、当該遊技球の流下方向を変化させるゴム部2bが配設されている。
以上のことから、第5実施形態のパチンコ遊技機100は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な演出表示装置(表示装置43)と、演出表示装置において行われる変動表示ゲームの制御を行う制御手段(遊技制御装置30)と、遊技盤1に形成された遊技領域1aに配設され、前面側が開口した凹室の奥手側に窓部522が形成されるセンターケース520と、を備え、制御手段は、始動入賞領域へ入賞した遊技球の入賞数を、所定数を上限として記憶可能な始動入賞記憶手段(遊技制御装置30)と、始動入賞記憶手段に記憶された始動記憶に基づき、変動表示ゲームを実行可能なゲーム実行制御手段(遊技制御装置30)と、変動表示ゲームの表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態制御手段(遊技制御装置30)と、を備える遊技機において、始動入賞記憶手段は、第1始動口(第1始動入賞口13)への遊技球の入賞数を記憶可能な第1入賞記憶手段(遊技制御装置30)と、第2始動口(普通変動入賞装置7)への遊技球の入賞数を記憶可能な第2入賞記憶手段(遊技制御装置30)と、を有し、ゲーム実行制御手段は、特別結果態様として第1特別結果態様と第2特別結果態様を表示可能であり、第1入賞記憶手段に記憶される始動記憶に基づいて変動表示ゲームの実行制御を行う第1実行制御手段(遊技制御装置30)と、第2入賞記憶手段に記憶される始動記憶に基づいて変動表示ゲームの実行制御を行う第2実行制御手段(遊技制御装置30)と、を有し、特別遊技状態制御手段は、第1特別結果態様が表示された場合に第1特別遊技状態を発生可能であり、第2特別結果態様が表示された場合に該第1特別遊技状態よりも有利な第2特別遊技状態を発生可能であり、第2実行制御手段は、変動表示ゲームに基づく特別結果態様が第2特別結果態様である割合を、第1実行制御手段によって実行制御された変動表示ゲームに基づく特別結果態様が第2特別結果態様である割合よりも高く設定し、センターケース520は、少なくとも当該センターケース520の右側外方の遊技領域1aに向けて右側流入口531aが開口され、該右側流入口531aに連通する流下路の下端の右側流出口531cが当該センターケース520の右側下端の所要部位に開口され、右側流入口531aに流入した遊技球を当該センターケース20の右側下方に案内する右側ワープ装置531と、凹室の底部に形成され、遊技球が転動可能であって、該転動する遊技球を当該センターケース520の左側下方の遊技領域1aへ流下可能な左側ステージ部526と、当該センターケース520の左側外方の遊技領域1aに向けて左側流入口527aが開口され、該左側流入口527aに連通する流下路の下端の左側流出口527cが凹室内の所要部位に開口され、左側流入口527aに流入した遊技球を左側ステージ部526に案内する左側ワープ装置527と、を備え、第1始動口は、センターケース520の下部に備えられ、第2始動口は、第1始動口の下部に備えられ、少なくとも右側遊技領域に備えられる始動ゲート(普図始動ゲート4)を通過したことに基づき、特別の結果態様を導出することに関連して、遊技球が入賞しにくい若しくは入賞しない第1状態と、遊技球が第1状態よりも入賞しやすい第2状態と、に変換可能に構成され、右側ワープ装置531は、第2始動口が第2状態に変換された際、右側流入口531aに流入した遊技球を第2始動口に向けて流下可能に右側流出口531cを備えたこととなる。
これにより、右側ワープ装置531は、第2始動口が第2状態に変換された際、右側流入口531aに流入した遊技球を第2始動口に向けて流下可能に右側流出口531cを備えているので、電サポ中に右打ちをすることで、第2始動口に遊技球が入賞する可能性が高くなるため、第1実行制御手段(遊技制御装置30)による変動表示ゲームが開始される心配が少ない。
従って、電動役物サポート中に遊技者が不利な状態で遊技を行う状況を好適に低減することができる。
また、第2始動口の下部に変動入賞装置(特別変動入賞装置10)を備え、右側ワープ装置は、センターケース520の右側外方の遊技領域1aに向けて第1右側流入口531aが開口され、該第1右側流入口531aに連通する流下路の下端の第1右側流出口531cが当該センターケース520の右側下端の所要部位に開口され、第1右側流入口531aに流入した遊技球を第2始動口に向けて流下する第1右側ワープ装置531と、第1右側ワープ装置531の外側に配設されるとともに、センターケース520の右側外方の遊技領域1aに向けて第2右側流入口532aが開口され、該第2右側流入口532aに連通する流下路の下端の第2右側流出口532cが当該センターケース520の右側下端の所要部位に開口され、第2右側流入口532aに流入した遊技球を変動入賞装置(特別変動入賞装置10)に向けて流下する第2右側ワープ装置532と、を備え、遊技領域1aには、遊技球を右打ちした場合に、第1右側ワープ装置531又は第2右側ワープ装置532に入らなかった遊技球がアウト口11に流下可能なアウト流路2aを備えたこととなる。
これにより、第2始動口の下部に変動入賞装置(特別変動入賞装置10)を備えるとともに、右側ワープ装置は、センターケース520の右側外方の遊技領域1aに向けて第2右側流入口532aが開口され、該第2右側流入口532aに連通する流下路の下端の第2右側流出口532cが当該センターケース520の右側下端の所要部位に開口され、第2右側流入口532aに流入した遊技球を変動入賞装置に向けて流下する第2右側ワープ装置532を備えることにより、右打ちをした場合でも遊技球を変動入賞装置にも入賞可能であるので、右打ち用遊技領域と左打ち用遊技領域に変動入賞装置をそれぞれ備える必要がない。
また、遊技者は右打ちをした場合、第1右側ワープ装置又は第2右側ワープ装置の何れに遊技球が入るかを楽しむことができ、それらに入らなかった遊技球もアウト口11に流下させるアウト流路を形成するので、変動入賞装置や普図ゲートに遊技球が入賞しすぎることがない。
更に、第2始動口の下部に変動入賞装置を備えているので、遊技者は遊技盤面の釘調整の状態により大当たり中に右打ちするか左打ちするかを選択することができ、大当たり中の遊技をより一層楽しむことが出来る。
<第6実施形態>
次に、上述した遊技機の第6実施形態について、図14,15を参照して説明する。なお、基本的には、上述の実施形態のパチンコ遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機100における遊技領域1aは、上構成部材1a1と、中構成部材1a2と、下構成部材1a3と、を備えて構成されている。
このうち、上構成部材1a1及び下構成部材1a3は樹脂板により構成され、上構成部材1a1には、普図始動ゲート4と、ゴム部2bと、が備えられているとともに、下構成部材1a3には、普図始動ゲート4と、第1始動入賞口13と、普通変動入賞装置7と、特別変動入賞装置10と、アウト口11と、が備えられている。
また、中構成部材1a2は、クリア部材により構成されるとともに、中構成部材1a2に配設されるセンターケース620もクリア部材により構成されている。また、中構成部材1a2の背面側には、当該中構成部材1a2の全面に亘って表示装置43が配設されている。
センターケース620は、上述のとおり、クリア部材により形成されており、正面視略円形状の本体枠621と、飾り特図変動表示ゲームの表示領域となる窓部622と、前方に突出した鎧部623と、センターケース620の右側下方に遊技球を案内する右側ワープ装置630と、左側ワープ装置627と、を備えている。なお、本体枠621、窓部622、鎧部623、右側ワープ装置630に関してはクリア部材により形成された以外は、第5実施形態における本体枠521、窓部522、鎧部523、右側ワープ装置530と同様の構成であるため説明を省略する。
左側ワープ装置627は、センターケース620の左側に備えられている。
左側ワープ装置627は、センターケース620の外側の遊技領域1a2を流下する遊技球を当該左側ワープ装置627内に流入可能とする左側流入口627aと、この左側流入口627aより流入した遊技球をセンターケース620の外側から内側へと流下案内する左側通路627bと、この左側通路627bを流下した遊技球をセンターケース620の内側に排出させるステージ開口部627cと、を備えている。
左側流入口627aは、鎧部623の左端部において左側に向け開口した開口部となっており、対応する左側通路627bと連通している。ここで、左側流入口627aは、前方に突出した鎧部623に配設されているのに対し、左側通路627bは、本体枠621に配設されているため、左側流入口627aと左側通路627bとの連通部分は、遊技球を手前から奥に案内する構成となっている。
左側通路627bは、本体枠621に設けられており、当該本体枠621の外形に沿った略円弧状の通路となっている。また、左側通路627bの内壁には、当該左側通路627b内を流下する遊技球の流下勢を減衰させるための複数の突出部(図示省略)が左右の内壁面で互いに段違いに形成されている。
ステージ開口部627cは、左側通路627bに連通している。また、図15に示すように、ステージ開口部627cは、本体枠621の下部内周部(底部)に形成され、当該ステージ開口部627cのほぼ全体が遊技盤面(遊技領域1a2)よりも奥まった位置に配設されている。また、ステージ開口部627cは、前後方向において手前側に向け僅かに下り傾斜していて、遊技球が滞留してしまうことを防止している。これにより、ステージ開口部627cは、センターケース620の下方に遊技球を流下可能となっている。
以上のような構成を有する本実施形態のパチンコ遊技機100において、例えば、第1特図変動表示ゲームが開始され、電動役物サポート付き(電サポ付き)の大当り等が発生した場合には、当該大当り状態の終了後に電サポ状態に設定し、演出制御装置40は、第1右側ワープ装置631の流路に対応する表示画面43aの所定位置に矢印Yを表示させ、遊技者に右打ちを勧める内容の報知を行うことが可能となる。なお、電サポ状態への移行タイミングは、大当りの発生タイミングであっても良い。
以上のことから、第6実施形態のパチンコ遊技機100は、センターケース620をクリアな樹脂部材で形成し、演出表示装置(表示装置43)は、センターケース620の背面側に備えられ、センターケース620の前面側から当該センターケース620を介して視認可能であり、
少なくとも第1右側ワープ装置631の背面側から流下方向を指示する演出表示を行うことなる。
これにより、演出表示装置(表示装置43)によって、電サポ中等、遊技者が右打ちした方が良い状態などに遊技球を流下させた方が良い位置をよりわかりやすく遊技者に報知することが出来る。
なお、本発明の遊技機は、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。