JP2005296111A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パチンコ遊技機では、例えば、遊技盤の中央部に大型の変動表示装置(LCD)が配置される場合があり、スペース的に互いに隣接するような複数の入賞口を設けることは困難であった。
【解決手段】 遊技盤1に遊技盤1表面より後方に窪んだ状態で凹部3を形成する。また、凹部3を、遊技球Bが流入してその内部空間内を流下可能に構成する。また、凹部3に、その内部空間から遊技盤1表面の前方に亘って延在する入賞装置4を設ける。入賞装置4は、遊技球Bの流入に対する価値が異なるように設定された第1の入賞口41及び第2の入賞口42を設ける。また、第1及び第2の入賞口41,42を前後方向に隣接させる。凹部3の部分に前後方向に2つの入賞口41,42を配置することで、狭いスペースに2つの入賞口41,42を並べて設けることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、遊技領域を形成した遊技盤を備え、該遊技領域に遊技球を流下させて遊技を行うようにした遊技機に関する。
従来より、遊技領域を形成する遊技盤に複数の入賞口を配設し、該入賞口へ遊技球が入賞した場合に、所定の価値として賞球を排出するようにしたパチンコ遊技機等の遊技機が知られている。
前記遊技盤に配設される複数の入賞口は、遊技球の入賞により排出する賞球数が異なるように設定されていることも少なくなく、入賞する入賞口毎に遊技者の期待感が変化するようになっていた。
また、近年の遊技機においては、遊技領域に複数の識別情報を変動表示可能な変動表示装置を備え、該変動表示装置での変動表示ゲームが特別結果を表示した場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させて変動入賞装置を開状態に変換するような遊技機も一般的となっている。このような遊技機には、前記入賞口として遊技球の入賞に基づき前記変動表示ゲームを始動させるための始動入賞口が含まれ、遊技者は特に始動入賞口への遊技球の入賞に興味を抱くこととなっている。
また、遊技者の入賞に対する期待感や入賞態様に対する興趣性を向上させるために、複数の入賞口を遊技領域の左右方向に各々接近並設するようにした遊技機も考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平5−3952号公報(第2頁、図2)
しかしながら、前記従来の遊技機においては、複数の入賞口を左右方向に接近並設することから、それらの入賞口を配設するためには遊技領域における広い配置スペースを確保する必要がある。
ところが、近年の遊技機の遊技盤には、始動入賞口の他、変動表示装置や変動入賞装置などの複数の遊技装置が配設させれていることから、該複数の入賞口を並設することが困難となっている。
さらに、最近では、変動表示ゲームをより興趣の高いものとするために、前記変動表示装置として、液晶表示装置やCRT表示装置等の表示装置を備えることが多くなり、また、よりインパクトのある表現を求めるために大型の表示装置を配設することが多くなってきている。
従って、遊技領域に大型の表示装置が配設されることで、ますます複数の入賞口を配設するためにスペース的な制限ができてしまい、入賞口を左右方向に並設することが困難となってきている。
また、変動表示装置を備える一般的なパチンコ遊技機においては、変動表示装置の下に変動表示ゲームで大当りとなった際に遊技球を入賞可能に開放する(特別)変動入賞装置を備え、かつ、変動表示装置と変動入賞装置との間に変動表示ゲームを始動するための始動入賞口有する(普通)変動入賞装置を備えている。従って、遊技機の遊技領域の左右方向の中央部は、上下方向に関してもスペース的に極めて制限された状態となり、中央部に新たに入賞口を増設することはほとんど不可能な状態となっている。
従って、入賞口を増やすことにより、遊技球を使用する遊技機の本来の魅力である流下する遊技球の入賞口への入賞の態様を増やすことが困難であった。
なお、遊技機においては、遊技球が流入する装置として入賞口の他に、流入した遊技球をそのまま通過させるゲートが設けられる場合があるが、ゲートも入賞口とほぼ同様のスペースを必要とするので、ゲートを入賞口と左右方向に並設したり、ゲートを新たに遊技領域の左右方向の中央部に配置したりすることも困難であった。
本発明の課題は、遊技領域の限られたスペースの中に遊技球が流入する流入口を有する入賞口、ゲート等を容易に並べて配置可能とするとともに、今までに無い斬新な遊技球の流入態様を実現できるようにする。
上記課題を解決するため請求項1に記載の発明は、遊技領域を形成した遊技盤を備え、該遊技領域に遊技球を流下させて遊技を行うようにした遊技機において、
前記遊技盤に当該遊技盤表面より後方に窪んだ状態で凹部を形成するとともに、該凹部を遊技球が流入してその内部空間内を流下可能に構成し、
前記凹部に、当該凹部の内部空間から前記遊技盤表面の前方に亘って延在する入賞装置を設け、
前記入賞装置は、遊技球の流入に対する価値が異なるように設定された第1の流入口及び第2の流入口を設けるとともに、該第1及び第2の流入口を前後方向に隣接させて設けたことを特徴としている。
ここで、遊技機とは、例えば、各種パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の弾球遊技機である。
また、入賞装置に設けられる流入口とは、入賞口に限られるものではなくゲートを含んでも良い。すなわち、入賞装置の流入口を有する部分は、流入した遊技球を遊技領域から回収する構成となっていても、通過させるだけの構成となっていても良い。なお、入賞装置は、2つの流入口の少なくとも一方が、遊技球の流入に基づいて賞球を発生するように構成されている。従って、少なくとも一方の流入口に遊技球が流入した場合には、入賞装置内もしくは入賞装置の下流側で遊技球の流入を検出するようになっている必要がある。また、一方の流入口が遊技球の流入に基づいて賞球を発生しない構成となっている場合でも遊技球の流入を検出する構成となっていることが好ましい。そして、流入口への遊技球の流入が検出された場合には、賞球の払い出し、変動入賞装置や変動表示装置等の始動など遊技者に有利となる動作が行われ、遊技者に価値が付与されることになる。
従って、価値が異なるように設定された第1の流入口及び第2の流入口において、価値が異なるとは、遊技球の流入が検出された場合の、賞球の有無の違い(例えば、2つの流入口の一方を入賞口とし他方をゲートとした場合)、賞球数の違い(流入口が両方とも入賞口の場合)、始動する変動表示装置の変動表示ゲームの違い(流入口が両方とも始動口で、例えば、大当りの可能性のある特別変動表示ゲームの始動口と、当りの可能性のある普通変動表示ゲームの始動口との場合)などの違いである。
なお、一方の流入口をほとんど価値の無いものとして2つの流入口で価値を異なるものとしても良く、この場合には、価値の無い流入口に流入する遊技球を検出する必要はない。
また、遊技盤表面とは、遊技盤の前面に凹凸等がある場合に、遊技盤前面の主要部となりかつ、同一の平面内にある面である。例えば、前記凹部内の前を向く内面は、遊技盤表面に含まれず、遊技盤表面より後方にある面となる。
請求項1に記載の発明によれば、遊技盤に凹部を形成し、該凹部内に前後方向に流入口が近接配置された入賞装置を備えたので、従来にない斬新な流入態様を形成することができ興趣を向上させることができる。
また、凹室内に流下した遊技球が前後の流入口のどちらでの流入口でも流入可能にして、該遊技球が何れの流入口に流入するか否かを楽しむような遊技を行うように構成したり、あるいは、前後の流入口のうち後方の流入口には凹室内を流下した遊技球が流入するようにし、一方、前方の流入口には遊技盤表面を流下した遊技球が流入するように構成したり、等様々な遊技態様を形成することができる。
また、左右方向へのスペースをそれほど必要としないので、大型の変動表示装置等を配設した場合でも何ら問題なく複数の流入口を並べて配設することが可能となる。
特に、大型の変動表示装置が設けられたパチンコ遊技機において、(特図)変動表示装置と(特別)変動入装置との間の左右方向の中央部に容易に2つの入賞口もしくは入賞口とゲートとを配置することができる。すなわち、遊技領域の左右方向の中央部に容易に入賞口もしくはゲートを増設し、新たな遊技球の入賞態様を実現することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記第1及び第2の流入口は、遊技球の入賞により異なる価値を付与可能な第1及び第2の入賞口であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
ここでの異なる価値とは、2つの流入口が両方とも入賞口となっているので、遊技球の流入に基づいて両方とも賞球を発生し、賞球の有無ということはないが、賞球の有無を除けば上述の価値が異なる場合と同様である。
請求項2に記載の発明によれば、前後の流入口の各々を入賞口で構成したので、遊技者に一定の期待感を持たせることができる。すなわち、流入口の構成にもよるが、入賞口が前後に並んで配置されていることから、一方の入賞口に入賞不可能となっても他方の入賞口に入賞可能となったり、入賞装置に遊技球が近接した状態で両方の入賞口の何れにも入賞する可能性があったり、一方の入賞口で撥ねた遊技球が他方の入賞口に入賞したりすることにより、遊技者に期待感を持たせることができる。
また、入賞口毎に入賞により得られる価値が異なるので興趣性を向上させることができる。すなわち、価値の異なる2つの入賞口のどちらに入賞するかを興味を持って遊技者が遊技球の流入態様を見守ることになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の遊技機において、
前記凹部の後面壁であって前記入賞装置の上部に、該入賞装置における前後の流入口の各々への遊技球の流入率を調整可能な流入調整釘を設け、
前記流入調整釘は、前記凹部の内部空間から前記遊技盤表面の前方に亘って延在することを特徴としている。
ここで、流入調整釘は、後面壁に直接金属製の流入調整釘を植設して設けてもよいし、予め流入調整釘を備えたベース部材を後面壁に取り付けて設けてもよい。
請求項3に記載の発明によれば、流入調整釘は、前記凹部の内部空間から前記遊技盤表面の前方に亘って延在するので、凹部の内部空間と遊技盤表面の前方とに前後に並んで流入口(入賞口)を設ける構成とした場合でも、両方の入賞口の流入率(入賞率)を調整できる。すなわち、流入調整釘により入賞装置への遊技球の流入率(入賞率)を何ら問題なく調整することが可能となるので、所望の流入率(入賞率)となる流入口(入賞口)を配設することが可能である。
また、左右一対(複数対でも可)の流入調整釘を設けるものとすると、流入調整釘の先端部を左右方向に広げた調整にすれば、後方の流入口よりも前方側の流入口に流入し易くなり、逆に先端部を左右方向に狭めた調整にすれば前方の流入口よりも後方側の流入口に流入し易くなる等、一対の流入調整釘を調整するだけで、前後の流入口の流入割合を調整することができる。すなわち、前後の第1及び第2の流入口で同じ流入調整釘を用いて流入率を調整するものとしても、前後の流入口で同じように流入率が変動するわけではないので、前後の流入口の流入割合を調整することができる。
また、入賞装置の上部に配置され、凹部の後面壁から遊技盤前面より前方に延出する長い流入調整釘を使用することにより、入賞装置を流入口が前後に有る事と合わせて際だたせることができ、遊技者の注意を入賞装置に向けて、上述の斬新な遊技球の流入態様をより興趣の深いものにできる。また、流入調整釘に遊技球が接触した際に遊技球が凹部内と、凹部外(遊技盤表面より前方側)とで比較的長い距離に亘って移動可能となっている場合には、流入調整釘に接触した遊技球が従来のように前後左右方向に二次元的に移動方向を変更するだけではなく、三次元的に前後方向へも移動方向が変更可能となり、より斬新な遊技球の流入態様を実現することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の遊技機において、
前記凹部の上部に、前記遊技盤表面を流下した遊技球を該凹部の内部空間に導入する遊技球導入装置を設けたことを特徴としている。
ここで、遊技盤表面を流下した遊技球は、直接的に遊技球導入装置に流入しなくても良く、例えば、凹部上に遊技盤表面よりも奥側に形成されたステージ等の構造がある場合に、遊技盤表面を流下した後に、前記ステージ等に流入してから遊技球導入装置に流入しても良い。すなわち、過去に遊技盤表面を流下した後に遊技球導入装置に流入するようになっていれば良い。
請求項4に記載の発明によれば、遊技球導入装置を設けることにより、容易に、また多数の遊技球を凹部の内部空間に導入することが可能となり、興趣の高い流入(入賞)に関わる遊技を確実に実行することが可能となる。すなわち、遊技盤表面を流下する遊技球の進行方向は基本的に遊技盤表面に沿った面方向となるので、凹部内に入る確率は必ずしも高くないが、遊技球導入装置を設けることにより、凹部内へ入る遊技球の量を多くするように調整可能となる。これにより、前後の入賞口の入賞割合を調整可能となり、前後の流入口のどちらに流入するかについてより遊技者の興趣を高められる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機において、
前記凹部の上部に、複数の識別情報による変動表示ゲームを表示可能な表示部を有する変動表示装置を配設し、
前記変動表示装置は、前記遊技盤表面よりも後方に窪んで前記表示部を後内面とした表示用凹部を形成する表示用凹部形成枠を含み、該表示用凹部形成枠における該表示用凹部の下内面となる位置に、遊技球が転動可能なステージ部を形成し、
前記表示用凹部形成枠の下辺部は、前記凹部の上面となるように構成され、前記ステージ部に、転動する遊技球が流下可能な流下口を形成し、該流下口を流下した遊技球を下方の凹部に導入するようにして前記遊技球導入装置を構成したことを特徴としている。
ここで、表示用凹部形成枠における該表示用凹部の下内面とは、凹部内の下側でほぼ上方を向いた表示用凹部形成枠の底となる部分である。また、下内面は、表示用凹部形下辺部の上面となる部分である。そして、ステージ部及び下辺部が表示用凹部と凹部とを上下に区切る区画壁として機能しており、この部分に流下口を設けることで、流下口が表示用凹部と凹部とを連通する。また、ステージ部上には、遊技盤表面を流下した遊技球が流入(撥ねた場合を含む)可能となっている。従って、ステージの流下口部分を遊技球導入装置と見なすこともできるし、流下口を有するステージ部もしくはこのステージ部を有する表示用凹部形成枠を遊技球導入装置と見なすこともできる。
請求項5に記載の発明によれば、ステージ部を転動する遊技球を下方の凹部に導入させるので、従来にない斬新な流下態様を形成でき興趣を向上させることができる。また、導入した遊技球を該凹部に配設された流入口(入賞口)に向けて流下させる構成とすれば、当該遊技球を高い確率で流入(入賞)させることもでき、遊技者の期待感を高めることが可能となる。なお、遊技盤表面を流下する遊技球をステージ部上に導入する装置として所謂ワープ装置を設けるものとしても良い。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の遊技機において、
前記凹部の前方開口部を塞ぐとともに、前記第1及び第2の入賞口を各々該凹部の内部空間側及び前記遊技盤表面の前方側に区画するクリア部材を設け、
前記クリア部材の前方側を流下する遊技球が前記遊技盤表面の前面側に位置する入賞口に入賞可能に構成したことを特徴としている。
ここでクリア部材とは、凹部内の遊技球及び入賞口を透視可能な透明もしくは半透明の部材であるが、条件によって凹部内が透視可能となるようなハーフミラー、偏光板等であっても良い。
請求項6に記載の発明によれば、凹部の前方開口部をクリア部材で塞ぐことにより、ステージ部から導入した遊技球を後方側の流入口に流入させ、遊技盤表面を流下する遊技球を前方側の流入口に流入させることができるので、従来にない多彩で興趣性の高い流入態様を形成できる。また、入賞装置に対して同時に前後位置で遊技球が流下しても何ら問題なく各々を流入処理することも可能である。
また、従来よりステージ部には変動表示装置の下方に位置する入賞口(始動入賞口)に遊技球を誘導する誘導部が形成されていたが、従来は、入賞口が遊技盤表面の前方に位置していたため、誘導部で誘導されて入賞口の上部(すなわち遊技盤表面)を流下する遊技球が、側方から飛来する遊技球と衝突することが少なくなかった。このような場合には、せっかく入賞口に入賞し易く流下した遊技球の流下方向が変更されて、入賞を邪魔される(側方から飛来した遊技球も入賞の可能性が低くなる)こととなってしまい、遊技者は不満感を抱くこととなっていた。しかしながら、本請求項の発明によれば、ステージ部からの遊技球と、側方から飛来する遊技球を各々別個に前後の流入口で入賞処理(両方とも入賞口の場合)することが可能であるので、従来のような問題点を解決することができ、遊技者が不満感を抱くこともない。なお、前後の入賞口、特に凹部内となる後の入賞口は、変動表示装置や変動入賞装置の始動口となっていることが好ましい。
本発明によれば、遊技盤に凹部を形成し、該凹部内に前後方向に流入口が近接配置された入賞装置を備えたので、従来にない斬新な遊技球の流入態様を形成することができ興趣を向上させることができる。また、左右方向へのスペースをそれほど必要としないので、大型の変動表示装置等を配設した場合でも何ら問題なく複数の流入口を配設することが可能となる。
以下、この発明に係る第1実施形態の遊技機であるパチンコ遊技機について図1〜図5を参照して説明する。
第1実施形態のパチンコ遊技機は、後述する遊技盤1の中央部分の構造を除いて、周知のパチンコ遊技機と同様の構成を有するものである。
すなわち、遊技盤1の前面側の遊技領域区画壁(ガイドレール)に囲まれた部分が遊技領域とされ、この遊技領域の前方側が透明なガラス板(図示略)を有する開閉可能なガラス枠(図示略)により遊技領域が視認可能に閉塞されている。なお、遊技領域の一部は、後述するように遊技盤1に設けられた開口部分や凹み部分で、遊技盤1の他の部分の前面(遊技盤1表面)より奥側となっている。
また、パチンコ遊技機においては、遊技者の操作に基づいて遊技領域内に遊技球Bを1つずつ順次発射していく発射装置(図示略)を有し、遊技領域内に発射された遊技球Bが遊技領域内を流下することにより遊技を行うようになっている。すなわち、パチンコ遊技機は、遊技領域を形成した遊技盤1を備え、該遊技領域に遊技球Bを流下させて遊技を行うようになっている。また、パチンコ遊技機は、遊技球Bが入賞した場合に、賞球としての遊技球Bを払い出す排出装置が設けられている。
遊技盤1の前面側の遊技領域となる部分には、遊技球Bが入賞した場合に賞球を払い出す条件だけが成立する一般入賞口(図示略)、遊技球Bの流下方向を変動させる障害釘や風車と言われる方向変換部材(図示略)、入賞しなかった遊技球Bを回収するアウト口(図示略)等が形成されている。
また、遊技盤1の遊技領域のほぼ中央部に、複数の識別情報(特別図柄:特図)による特図変動表示ゲームを表示可能な表示部21を有する変動表示装置2が設けられ、変動表示装置2の下に本発明に係わる凹部3と該凹部3の位置に設けられた入賞装置4と凹部3前面を覆う蓋部材5(合成樹脂製のクリア部材)と、上述の方向変換部材の一種である一対の流入調整釘6,6とが設けられ、入賞装置4の下側に前記特図変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に開放される(特別)変動入賞装置19(図5に図示)が設けられている。
また、入賞装置4には、後述するように第1及び第2の入賞口41,42が設けられ、これら入賞口41,42は、遊技球Bの入賞に基づいて変動表示装置2における特図変動表示ゲームを開始する権利を発生させる始動入賞口となっている。また、遊技領域には、前記始動入賞口となる第1及び第2の入賞口41,42に遊技球Bが入賞して変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数(特図始動記憶数)を点灯表示する特図記憶表示器7(図5に図示)が設けられている。
また、図示していないが、一般的な(特図)変動表示ゲームを行うパチンコ遊技機と同様に、(特図)変動表示ゲームの始動口となる第1及び第2の入賞口41,42の少なくとも一方に入賞口41,42への入賞率を開閉部材の開閉により変動させる普通電動役物を設けるものとしても良く、さらに、普通電動役物の開放条件を成立させるために、複数の識別情報として普通図柄(普図)を変動表示させる普図変動表示ゲームを行うものとしても良い。
この場合に、(普図)変動表示ゲームの始動条件を付与する普図始動ゲート(図示略)と、普図変動表示ゲームを表示する普通図柄表示器8(図5に図示)と、普図始動ゲートに遊技球Bが流入・通過して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数(普図始動記憶数)を表示する普図記憶表示器9(図5に図示)とを備えるものとすることが好ましい。
また、パチンコ遊技機には、光による演出を行うための装飾ランプ(LED)11(図5に図示)、音による演出を行うためのスピーカ12(図5に図示)等が設けられている。
前記(特図)変動表示装置2は、凹部3の上部に配設されたもので、上述のように、複数の識別情報による(特図)変動表示ゲームを表示可能な表示部21となる表示画面を備えた液晶表示装置22を有するとともに、遊技盤1表面よりも後方に窪んで前記表示部21を後内面とした表示用凹部23を形成する表示用凹部形成枠24を含み、該表示用凹部形成枠24における該表示用凹部23の底を構成する下内面となる位置に、遊技球Bが転動可能なステージ部25を形成し、表示用凹部形成枠24の左右側部にそれぞれ遊技盤1表面を流下する遊技球Bをステージ部25上に導入するワープ装置26,26を形成している。
すなわち、前記表示用凹部形成枠24は、遊技盤1の中央部に形成されて変動表示装置2を取り付けるための取付用開口部1aに挿入された状態に取り付けられるもので、前と後が開放した状態の概略四角筒状の筒状本体部241と、筒状本体部241の前端部の外周部に設けられ、遊技盤1に形成された取付用開口部1aの周囲の前面に固定される取付基盤242と、四角筒状の筒状本体部241の下辺部243の上面に形成される前記ステージ部25と、筒状本体部241の内部が中空となった左右側部に設けられるワープ装置26,26と、筒状本体部241の上辺部から遊技盤1前面より前方に突出する鎧部材27とを備える。
筒状本体部241には、その後側の開放部分を閉塞するように液晶表示装置22が遊技盤1の裏面に取り付けられることにより、遊技盤1の前面より後方に凹むとともに表示部21を底面とする表示用凹部23が形成される。
また、筒状本体部241の上面がステージ部25とされる下辺部243は、前記凹部3と、表示用凹部23とを区画する区画壁として機能し、筒状本体部241の下辺部243の下側の面が、凹部3の上面となる。すなわち、表示用凹部形成枠24の下辺部243は、前記凹部3の上面となるように構成されている。
そして、筒状本体部241の前端部の外周に設けられた取付基盤242により、表示用凹部形成枠24が遊技盤1の前面に固定されている。なお、取付基盤242の裏面は、基本的に遊技盤1の前面に接触するが、筒状本体部241の下辺部243側の取付基盤242の中央部は、遊技盤1の前面ではなく、凹部3の前面を覆う蓋部材5の前面に接触するようになっている。
また、前記ステージ部25は、筒状本体部241の下辺部243の上面に形成されているが、下辺部243のステージ部25となる上面は、筒状本体部241の左右側部の内面に繋がる左右端部が左右側部の内面の下端部に連続する湾曲形状に形成され、中央部が湾曲した状態で上方に膨出する山状に形成されている。また、ステージ部25には、山状に形成された中央部のさらに中心部となる山の頂部分に、ステージ部25上を転動する遊技球Bが流下可能な流下口251が形成されている。
また、流下口251は、上述のように表示用凹部23とその下の凹部3との区画壁となる下辺部243を貫通しており、流下口251を下降した遊技球Bを下方の凹部3に導入するようにしている。従って、表示用凹部形成枠24のステージ部25を有する下辺部243は、遊技球Bを凹部3に導入する遊技球導入装置28となる。
従って、凹部3の上部に、前記遊技盤1表面を流下した遊技球Bを該凹部3の内部空間に導入する遊技球導入装置28が設けられていることになる。
また、流下口251は、入賞装置4の後述するように凹部3内に設けられた後側の入賞口42の真上となる位置に設けられており、ステージ部25上から流下口251を流下した遊技球Bは高い確率で入賞装置4の後側の入賞口42に入賞するようになっている。
また、ステージ部25となる下辺部243の上面の最も低くなる左右端部は、僅かに前側に傾斜しており、ステージ部25上を左右に転動する遊技球Bがステージ部25の最も低くなる左右端部上で左右に転動する勢いがなくなった場合に、ステージ部25上に留まることなく、ステージ部25上から下方の遊技盤1表面より前の遊技領域に流下するようになっている。
前記鎧部材27は、筒状本体部241の上辺部から遊技領域の前方を塞ぐガラス枠の近傍まで前方に延出して形成されるとともに、筒状本体部241の左右の端部間、すなわち、変動表示装置2の左右の端部間に渡って形成されている。そして、鎧部材27は、遊技領域の変動表示装置2の上端部となる位置で、遊技球Bの流下を阻止するようになっており、鎧部材27により遊技球Bが変動表示装置2上から表示用凹部23内に直接流下するのを防止し、表示用凹部23の後内面となる表示部21を保護するとともに、流下する遊技球Bが表示部21の前側を通って表示部21の視認性を悪くするのを防止している。また、鎧部材27の上面は、中央部から左右端部に向かって下り傾斜するように湾曲して形成されており、鎧部材27上に遊技球Bが留まるのを防止するとともに、鎧部材27の上面に接触した遊技球Bが変動表示装置2の左右の外側を流下するように導くようになっている。
前記ワープ装置26,26は、表示用凹部形成枠24の筒状本体部241の内部が中空とされた左右側部に形成されるものであり、前記鎧部材27の左右端部の直下に形成されたワープ入口261,261と、このワープ入口261,261に連通し、筒状本体部241の左右側部の内部空間となるワープ通路262,262と、ワープ通路262,262に連通するとともに筒状本体部241の左右側部の表示用凹部23内面の下端部に形成されたワープ出口263,263とを有する。
ワープ入口261,261は、筒状本体部241の左右側部の上端部でそれぞれ外側の側面に外側(側方)を向くように形成されている。また、筒状本体部241の上端部は、鎧部材27の左右端部の下側に接続された状態で鎧部材27と同様に前方に延出して形成されており、ワープ入口261,261は遊技盤1表面より前側に形成され、遊技盤1表面を流下する遊技球Bが流入可能となっている。なお、障害釘等の方向変換部材により、変動表示装置1の上端部の左右側方を流下する遊技球Bの一部がワープ入口261,261側に向かうように誘導する構成となっていることが好ましい。
そして、筒状本体部241の左右側部の上端部より下側は、遊技盤1表面より後側に形成されており、中空状の左右側部内に形成されたワープ通路262の上端部内においては、ワープ通路262の上端部内を通過する遊技球Bが後方に流下するようにワープ通路262が僅かに後方に向かって下り傾斜するように形成されている。
そして、ワープ通路262、262の上端部より下方は、表示用凹部23の左右側部の内面の外側で左右側部の内面に沿って下方に向かうように配置されている。

そして、ワープ通路262内を流下した遊技球Bは、表示用凹部23の左右側部の内面の下端部に形成されたワープ出口263,263から表示用凹部23の反対の側部となる内面に向かって導出されるようになっている。
言い換えれば、ワープ出口263,263は、表示用凹部23の下内面となるステージ部25上に遊技球Bを導出するように形成されている。
従って、ワープ装置26,26は、変動表示装置2の上端部の近傍の左右を流下する遊技球Bをステージ部25に導入するように形成され、ステージ部25は、遊技球Bを凹部3内に導入するように形成されているので、ワープ装置26,26及びステージ部25を備える変動表示装置2が凹部3の上部に設けられ、前記遊技盤1表面を流下した遊技球Bを該凹部3の内部空間に導入する遊技球導入装置28と言うこともできる。
凹部3は、遊技盤1の変動表示装置2を取り付ける取付用開口部1aの下側に形成されるもので、取付用開口部1aより僅かに左右幅が狭い略四角形上に、遊技盤1の前面が奥側に凹んだ状態に形成される。そして、凹部3のその前後幅が遊技球Bの径よりも大きなものとなっており、凹部3内を遊技球Bが移動可能となっている。
そして、遊技盤1は、凹部3の位置において、裏面側が他の部分と同一の平面上に形成されるとともに、前面側が他の部分より一段奥に配置されることで、遊技盤1の他の部分より薄くなった薄板部1bが形成されている。そして、薄板部1bの前面が凹部3の後内面となり、薄板部1bが凹部3の後面壁となる。
従って、遊技盤1に当該遊技盤1表面より後方に窪んだ状態で凹部3を形成するとともに、該凹部3を遊技球Bが流入してその内部空間内を流下可能に構成されている。
そして、薄板部1bには、入賞装置4を取り付けるための入賞装置用取付開口部1cが左右の中央部の下部に形成されている。また、入賞装置用取付開口部1cは、入賞装置4に対応して左右幅が遊技球Bの径よりも少し大きなものとされるとともに、上下高さが遊技球Bの径の2倍以上とされている。また、入賞装置用取付開口部1cの下辺部は遊技盤1の薄板部1bの下辺部とその下側の通常の厚みを有する部分との境界に略一致している。
なお、凹部3は入賞装置用取付開口部1cよりも左右幅が5倍程度広く、前後幅が2倍程度広い状態となっている。
そして、凹部3の底を構成する下内面31は、入賞装置4の底部の下面が接触する中央部でほぼ水平とされ、凹部の左右側部の内面と接触する左右端部が湾曲された形状となっている。また、凹部3の下内面31の中央部と左右の端部との間となる左右2カ所の部分には、それぞれ、断面半円状の溝部32,32が形成されている。すなわち、凹部3の下内面31の入賞装置4の左右には、それぞれ、入賞装置4と離れた位置に、下内面31の前後に亘って延在する溝部32,32が形成されている。
そして、凹部3の下内面31の入賞装置4が配置される中央部の左右において、溝部32,32の左右が溝部32,32に向かって下り傾斜している。従って、ステージ部25の流下口251から凹部3内に流下して第2の入賞口42に入賞せずに、凹部3の下内面31に到達した遊技球Bは、左右の溝部32,32の何れかに流入するようになっている。また、溝部32,32の底部は、後から前に下り傾斜しており、溝部32,32に流入した遊技球Bは、溝部32,32から凹部3より下方の遊技盤1表面の遊技領域に導出されて遊技領域を流下する。
凹部3の前面には、透明な板状の蓋部材5(クリア部材)が遊技盤1の前面に沿って、凹部3の前面側開口を塞いだ状態に配置されている。そして、蓋部材5の前面は、遊技盤1表面とほぼ同一平面内に配置される。また、凹部3の内部空間となる蓋部材5の裏面と薄板部1bの前面との間には、遊技球Bが流下可能な間隔があけられている。
また、蓋部材5には、凹部3の下内面31に形成された2つの溝部32,32にそれぞれ対応する位置に凹部3内に流入した遊技球Bの導出孔34,34となる切欠部51,51が形成されている。これにより、上述のように溝部32,32から導出される遊技球Bは、蓋部材5の切欠部51,51により構成される導出孔34,34から下方の遊技領域に流下可能となっている。なお、導出孔34,34は、蓋部材5の下辺の左右の半円状の切欠部51,51と、凹部3の下内面31の左右の溝部32,32前端となる遊技盤1表面の半円状の切欠部分とが上下に合わさって形成されている。
また、蓋部材5には、入賞装置4が配置される左右の中央部の下部に、下辺側が開口した状態で、入賞装置4が貫通する矩形状の貫通切欠部52が形成されている。入賞装置4は、後述するように凹部3の内部空間と凹部3の内部空間よりも前となる遊技盤1表面の前方の空間とに亘って形成されており、蓋部材5を貫通した状態で配置されている。
また、蓋部材5の貫通切欠部52に入賞装置4が貫通した状態で、蓋部材5の貫通切欠部52はほぼ閉塞された状態となっており、貫通切欠部52において、遊技球Bが凹部3内部と外部とを行き来することがないようになっている。
従って、遊技領域内の凹部3の内部空間は、凹部3の外部空間と蓋部材5により仕切られて区画された状態となっており、基本的にステージ部25の流下口251以外の部分から凹部3の内部空間に進入できないようになっている。また、凹部3の内部空間に流入した遊技球Bは、凹部3の内部空間内にある第2の入賞口42に入賞して遊技領域外に排出されるか、凹部3の下端部まで流下して、前記導出孔34,34から凹部3の下側で、凹部3の外となる遊技領域に導出される。
そして、入賞装置4には、前後に隣接して第1の入賞口41と第2の入賞口42とが形成されているが、この第1の入賞口41と第2の入賞口42との前後の境界部分に前記蓋部材5が配置されている。そして、蓋部材5より前側すなわち遊技盤1表面より前側の遊技領域内の空間を流下する遊技球Bは、蓋部材5より前側、すなわち、遊技盤1表面より前側の第1の入賞口41への入賞(流入)が可能となるが、上述のようにステージ部25の流下口251から凹部3内に流下しない限りは、凹部3内の第2の入賞口42に入賞(流入)できないようになっている。
また、凹部3内に流下口251から流入した遊技球Bは、凹部3内の第2の入賞口に入賞可能であるが、一旦凹部3内に流入した遊技球Bは、導出孔34,34から凹部3外に導出されても、第1の入賞口41よりも下側に導出されるので、第1の入賞口41に入賞することがほとんど不可能となっている。
従って、凹部3の前方開口部を塞ぐとともに、前記第1及び第2の入賞口41,42を各々該凹部3の内部空間側及び前記遊技盤1表面の前方側に区画する蓋部材5(クリア部材)を設け、蓋部材5の前方側を流下する遊技球Bが前記遊技盤1表面の前面側に位置する入賞口に入賞可能に構成されている。
入賞装置4は、概略四角箱状に形成されるとともに、その上面側と後面側とが開放した状態の外壁部43と、外壁部43の開放された上面側を前側の第1の入賞口41と後側の第2の入賞口に区画するとともに、外壁部43内を第1の入賞路411と第2の入賞路421とに区画する区画壁44と、第1の入賞路411の後方側に下り傾斜した底部を構成する底壁45と、外壁部43の底部側を遊技盤1の前面に取り付ける前取付板46と、外壁部43の底部を除く周囲を遊技盤1の薄板部1bの前面に取り付ける後取付板47とを備える。
外壁部43は、上述の薄板部1bの入賞装置用取付開口部1cと、蓋部材5の貫通切欠部52とを貫通して、遊技領域のガラス枠の裏面の近傍から遊技盤1裏面側まで延在している。そして、外壁部43の開放された上面部分は、凹部3の内部空間と外部との境界部分で区画壁44のほぼ垂直に形成された入賞口区画部441により、前側の第1の入賞口41と後側の第2の入賞口42とに区画されている。なお、第1の入賞口41は、その周囲を前側及び左右の外壁部43と入賞口区画部441とに囲まれ、第2の入賞口42は、その周囲を前側の入賞口区画部441と、左右の外壁部43と後側の薄板部1bとに囲まれている。
従って、外壁部43のうちの第1及び第2の入賞口41,42を有する部分は、凹部3の内部空間から遊技盤1表面の前方に亘って延在している。すなわち、入賞装置4は、凹部3に、当該凹部3の内部空間から遊技盤1表面の前方に亘って延在して設けられている。
区画壁44は、上述の垂直な入賞口区画部441と、外壁部43の第1の入賞口41の後側で、第1の入賞口41に繋がる第1の入賞路411と、第2の入賞口42に繋がる第2の入賞路421とを上下に分ける略水平な入賞路区画部442とからなっている。
そして、入賞口区画部441は、蓋部材5と同じ前後位置に蓋部材5と同様に略垂直に配置されるとともに、外壁部43の上端部から外壁部43の上下の中央部より僅かに上の位置まで配置されている。そして、入賞口区画部441の下端部から後方に向かって入賞路区画部442が配置される。入賞路区画部442は、入賞口区画部441とともに、外壁部43内の入賞口区画部441より前側の空間と外壁部43内の入賞口区画部441より後側でかつ入賞路区画部442より下側の空間とを連通させた第1の入賞路411を構成させるとともに、第1の入賞路411を第2の入賞路421に対して区画するようになっている。
従って、入賞路区画部442は、入賞口区画部441とともに、外壁部43内の入賞口区画部441より後側でかつ入賞路区画部442より上側の空間からなる第2の入賞路421を構成させるとともに、第2の入賞路421を第1の入賞路411と区画するようになっている。すなわち、入賞路区画部442は、外壁部43内の入賞口区画部441より後側を下側の第1の入賞路411と、上側の第2の入賞路421とに区画するようになっている。また、入賞路区画部442は、完全な水平ではなく、前から後に向かって僅かに下り傾斜するように構成され、入賞路区画部442の上側の第2の入賞路421に第2の入賞口42から流入した遊技球Bを外壁部43の開放された後方側に導出するようになっている。
なお、第1の入賞路411においては、外壁部43の底部上に第1の入賞路411の底部となる底壁45が設けられ、該底壁45が前から後に下り傾斜するようになっている。この傾斜した底壁45により第1の入賞口41から第1の入賞路411に流入した遊技球Bを外壁部43の開放された後方側に導出するようになっている。
なお、パチンコ遊技機では、第1及び第2の入賞口41,42は、(特図)変動表示ゲームの始動口として機能し、第1の入賞口41に遊技球Bが入賞すると変動表示ゲームの始動権利が発生するとともに、4個の賞球が発生するように制御され、第2の入賞口42に遊技球Bが入賞すると変動表示ゲームの始動権利が発生するとともに、10個の賞球が発生するように制御される。
そのために、パチンコ遊技機には、第1の入賞口41に入賞(流入)した遊技球Bを検出する第1の特図始動入賞口センサ412(図5に図示)と、第2の入賞口42に入賞(流入)した遊技球Bを検出する第2の特図始動入賞口センサ422(図5に図示)とが設けられている。
これら第1及び第2の特図始動入賞口センサ412,422は、入賞装置4の第1の入賞路411及び第2の入賞路421に設けるものとしても良いが、入賞装置4の外側(遊技盤の裏面)となり、第1及び第2の入賞路411,421から導出された遊技球Bを島設備側に排出する排出流路に設けても良い。しかし、第1及び第2の入賞口41,42から第1及び第2の特図始動入賞口センサ412,422に至るまでの経路は、第1の入賞口41に入賞した遊技球Bと、第2の入賞口42に入賞した遊技球Bとが別々のまま流下するように2つに別れている必要がある。
そして以上のような入賞装置4において、第1及び第2の入賞口41,42は、遊技球Bが流入する流入口と言うこともでき、入賞装置4は、遊技球Bの流入に対する価値が異なるように設定された第1の流入口(第1の入賞口41)及び第2の流入口(第2の入賞口42)を設けるとともに、該第1及び第2の流入口を前後方向に隣接させて設けた構成となっている。なお、ここでの第1の入賞口41と第2の入賞口42との遊技球Bの流入に対する価値の違いとは、賞球数の違い(4個と10個)である。
従って、前記第1及び第2の流入口は、遊技球Bの入賞により異なる価値を付与可能な第1及び第2の入賞口41,42である。
なお、入賞口41,42のうちの一方だけを特図変動表示ゲームの始動口として、他方を賞球だけを払い出す条件が成立する一般入賞口としてもよいし、また、普図変動表示ゲームを行う場合に、一方を特図変動表示ゲームの始動口とし、他方を普図変動表示ゲームの始動口としても良い。さらに、この場合に、普図変動表示ゲームの始動口となる入賞口41,42を賞球の払い出しがない通過ゲートとしても良い。
流入調整釘6,6は、第1及び第2の入賞口の上に設けられる障害釘であるが、その長さが長く、凹部3の後面壁となる薄板部1bの前記入賞装置4の僅かに上方に、該入賞装置4における前後の流入口(入賞口41,42)の各々への遊技球Bの流入率を調整可能に植設された状態で、前記凹部3の内部空間から前記遊技盤1表面の前方に亘ってガラス枠裏面近くまで延在するようになっている。
また、流入調整釘6,6は、入賞装置4の僅かに上方に、左右一対設けられている。そして、左右一対の流入調整釘6,6は、入賞装置4の左側縁部上と右側縁部上とに設けられ、一対の流入調整釘6,6同士の間隔が遊技球Bの径より僅かに広いものとなっている。
また、流入調整釘6,6は、遊技盤1の凹部3の薄板部1bに植設されている。
以上のことから、パチンコ遊技機は、前記凹部3の後面壁(薄板部1b)であって前記入賞装置4の上部に、該入賞装置4における前後の流入口(入賞口41,42)の各々への遊技球Bの流入率を調整可能な流入調整釘6,6を設け、前記流入調整釘6,6は、前記凹部3の内部空間から前記遊技盤1表面の前方に亘って延在することになる。
そして、遊技盤1を木製とした場合に、流入調整釘6,6が遊技盤1の薄板部1bに打ち込まれた状態となっているが、薄板部1bは、凹部3を形成することにより薄くなっているので、薄板部1bの流入調整釘6,6を打ち込まれる部分の裏側には、例えば、木製もしくは合成樹脂性の補助固定部材61が配置され、流入調整釘6,6の先端部は、薄板部1bを突き抜けて補助固定部材61に打ち込まれた状態となっている。
これにより、前後の入賞口41,42の入賞率(流入率)を調整するために流入調整釘6,6を叩いて流入調整釘6,6の傾きを変更するものとしても、流入調整釘6,6がぐらつくようなことを防止することができる。
以上のような流入調整釘6,6は、前後に隣接する第1及び第2の入賞口41,42のそれぞれの入賞率(流入率)を同じ流入調整釘6,6で調整することができる。また、前側の第1の入賞口41は、凹部3の部分に設けられる後面壁となる薄板部1bの前面からの距離が遠くなることから、通常の短い障害釘を設けても入賞率の調整ができないが、後面壁から遊技盤1表面の前方の第1の入賞口41上まで至る流入調整釘6,6を用いることで、第1の入賞口41の入賞率を調整可能となる。
また、図5に示すように、パチンコ遊技機は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御装置70(メイン制御装置)、この遊技制御装置70の制御下で各種の演出に関する制御を行う演出制御装置80(サブ制御装置)、遊技制御装置70の制御下で賞球の排出制御等を行う排出制御装置90等を備えている。なお、図5のブロック図においては、入賞装置4の第1及び第2の入賞口41,42の何れかに左右に開閉する上述の普通電動役物が備えられるとともに、当りとなった場合に普通電動役物を開放する普図変動表示ゲームを行う普通図柄表示器8を備えるものとして制御系を説明している。
このようにすれば、従来のような、普通図柄表示器8での変動表示時間を短縮する普図時短状態や、普通電動役物の開閉部材の開放時間を通常よりも長い時間に変更する開放時間変更状態等を発生させる遊技機にも対応可能となり、遊技者の期待感や興趣を向上させることができる。
また、第1の入賞口41への入賞率が第2の入賞口42への入賞率より低くなるように、遊技球導入装置28や流入調整釘6,6を調整するものとした場合に、第1の入賞口41にのみ普通電動役物を設置する構成とすれば、第2の入賞口42への入賞率を固定とした状態で、遊技球導入装置28により入賞を誘導されることがなく、比較的賞球数の少ない第1の入賞口41への入賞率を変化させることができるので、遊技者に大量の賞球を与えることがなく、普通電動役物の開放時間、開放回数等の変更により変動表示ゲーム等に対する多数の始動条件を付与することが可能となり、遊技店と遊技者の利益バランスをとることが可能となる。なお、本発明の遊技機においては、普通電動役物とそれに係わる装置を設けないものとしても良い。
このうち遊技制御装置70は、CPU71a、RAM71b、ROM71c等を有する遊技用マイクロコンピュータ71、入出力I/F73、クロック(発振器)72等により構成されている。
このうち、CPU71aは、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図や普図の変動表示ゲームに関連する各種乱数値なども生成している。各種乱数値には、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数値、特図変動表示ゲームの停止図柄の決定に用いられる図柄決定用乱数値、特図変動表示ゲームにおける基本変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)の種類の決定に用いられる基本変動パターン決定用乱数値などが含まれる。
RAM71bは、第1及び第2の入賞口41,42に対応して設けられた第1及び第2特図始動入賞口センサ412,422のオン信号の記憶、すなわち特図始動記憶(始動記憶、変動表示ゲームの実行権利)の記憶領域、普図始動ゲートに設けられた普図始動ゲートセンサ13のオン信号の記憶(普図始動記憶)の記憶領域、並びに、CPU71aの作業領域等を備えている。
ROM71cには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための特図変動表示ゲームの大当り判定値を有する乱数判定テーブル、普図変動表示ゲームの当り発生を判定するための普図の当り判定値を有する普図判定テーブルなどが書き込まれている。
また、入出力I/F73には、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、第1及び第2の特図始動入賞口センサ412,422、普図始動ゲートセンサ13、大入賞口センサ14、入賞口センサ15,…、排出制御装置90などが接続されており、これらからの各種信号が入力されている。そして、これら各種信号は、該入出力I/F73により中継されて、CPU71aに対し出力されている。
なお、普図始動ゲートセンサ13は、普図変動表示ゲームの始動口となる通過ゲートを通過する遊技球Bを検出するものである。また、大入賞口センサ14は、特図変動表示ゲームが大当りとなって特別遊技状態となった場合に開放される(特別)変動入賞装置19に入賞した遊技球Bを検出するものである。また、入賞口センサ15,…は、一般入賞口に入賞した遊技球Bを検出するものである。
さらに、入出力I/F73には、CPU71aから出力される各種の制御信号が入力され、これら制御信号は、該入出力I/F73により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバーを介して、普通電動役物の開閉部材の駆動手段としての普電用ソレノイド16、普通図柄表示器8、普図記憶表示器9、特図記憶表示器7、遊技制御装置70からパチンコ遊技機の外部に対し出力される外部情報を中継する外部出力端子17、演出制御装置80、(特別)変動入賞装置19の可動部材の駆動手段としての可動部材用ソレノイド18などに出力されている。
遊技制御装置70のCPU71aは、例えば、第1及び第2の特図始動入賞口センサ412,422からの検出信号(始動信号)の入力等に基づき、RAM71bに記憶されている各種乱数値の抽出処理を行い、該抽出処理により抽出された乱数値と、予めROM71cに記憶されている判定値(判定テーブル)とを比較する。
この比較により、遊技制御装置70のCPU71aは、特図変動表示ゲームを大当りとして特別遊技状態を発生するか否か(大当りに当選か否か)、等を決定する。なお、特図変動表示ゲームの大当り決定用に抽出された乱数値が、特図変動表示ゲーム用に記憶されている大当り判定値と一致する場合に、特図変動表示ゲームが大当りとされる。そして、特図変動表示ゲームが大当りとされた際には、特図変動表示ゲーム終了後、後述するサイクル遊技として、可動部材用ソレノイド18を作動させて変動入賞装置19を開放状態とする。
また、遊技制御装置70のCPU71aは、第1及び第2の特図始動入賞口センサ412,422から始動信号が入力し、各種乱数値の抽出を行った場合に、RAM71bに、記憶されるカウンタ値としての特図始動記憶数を1つ加算するとともに、抽出された特図変動表示ゲーム用の乱数値を特図始動記憶に対応付けて記憶する。なお、直ちに次の特図変動表示ゲームを開始することができない状態(例えば、特図変動表示ゲームの実行中、或いは、特別遊技状態中等)であれば、特図始動記憶数が保持され、特図変動表示ゲームが開始される際に、特図始動記憶数を1つ減算する。
なお、例えば、特図始動記憶に空きがない場合、すなわち、特図始動記憶数が予め設定された上限となっている場合には、各種乱数値の抽出を行わない。
また、遊技制御装置70のCPU71aは、上記抽出処理により抽出された乱数値と予めROM71cに記憶されている判定値との比較による各種の決定等に基づいて、演出制御装置80に演出データ(制御情報を含む演出コマンド)を送る。演出制御装置80は受信した演出データに基づいて(遊技制御装置70の制御の下に)、変動表示装置2における変動表示ゲームの表示を制御したり、スピーカ12から出力される効果音を制御したり、サイドランプ等の装飾用ランプ(LED)11、並びに、特図記憶表示器7や普図記憶表示器9等のLED類の点灯及び消灯を制御したりする。
遊技制御装置70のCPU71aは、例えば、普図始動ゲートセンサ13からの検出信号(始動信号)の入力等に基づき、RAM71bに記憶されている普図変動表示ゲームの乱数値の抽出処理を行い、該抽出処理により抽出された乱数値と、予めROM71cに記憶されている普図変動表示ゲームの判定値(判定テーブル)とを比較する。
この比較により、遊技制御装置70のCPU71aは、普図変動表示ゲームを当りとして普通電動役物を作動させるか否かを決定する。なお、普図変動表示ゲームの当り決定用に抽出された乱数値が、普図変動表示ゲーム用に記憶されている当り判定値と一致する場合に、普図変動表示ゲームが当りとされる。
そして、普図変動表示ゲームの上述の抽選結果に対応して普通図柄表示器8上で普図変動表示ゲームが行われる。
そして、普図変動表示ゲームが当りとされた際には、普図変動表示ゲーム終了後、普電用ソレノイド16を作動させて普通変動役物を所定時間開放して、普通電動役物が設けられた第1の入賞口41及び第2の入賞口の少なくとも一方(例えば、第1の入賞口41に普通電動役物を設けるものとして、第1の入賞口41)を遊技球Bが入賞しやすい状態とする。
また、遊技制御装置70のCPU71aは、普図始動ゲートセンサ13から始動信号が入力し、乱数値の抽出を行った場合に、RAM71bに、記憶されるカウンタ値としての普図始動記憶数を1つ加算するとともに、抽出された普図変動表示ゲーム用の乱数値を普図始動記憶に対応付けて記憶する。なお、直ちに次の普図変動表示ゲームを開始することができない状態(例えば、普図変動表示ゲームの実行中)であれば、普図始動記憶数が保持され、普図変動表示ゲームが開始される際には、普図始動記憶数を1つ減算する。
なお、例えば、普図始動記憶に空きがない場合、すなわち、普図始動記憶数が予め設定された上限となっている場合には、普図変動表示ゲームの乱数値の抽出を行わない。
さらに、遊技制御装置70のCPU71aは、入賞口センサ15,…、第1及び第2の特図始動入賞口センサ412,422、大入賞口センサ14から入賞球の検出信号が入力された場合に、それら検出信号に基づいて、排出制御装置90に賞球データを送って所要数の賞球を排出させる制御も行う。また、この例では、第1の特図始動入賞口センサ412からの検出信号に対して4個の賞球を排出し、第2の特図始動入賞口センサ422からの検出信号に対して10個の賞球を排出するようになっている。また、遊技制御装置70には、図示しない遊技球Bの発射装置を制御する図示しない発射制御装置が接続され、遊技制御装置70は、遊技者の発射ハンドルの操作に基づいて発射制御装置を介して遊技球Bの発射を制御する。
演出制御装置(サブ制御手段)80は、遊技制御装置(メイン制御手段)70からの演出コマンドに基づいて、変動表示装置2(液晶表示装置22)に識別情報による特図変動表示ゲームを含む各種の演出表示や、その他の各種情報表示などを行わせる表示制御を行う。
演出制御装置80は、より具体的には、CPU、ROM、RAMや、変動表示装置2の表示装置本体となる液晶表示装置における表示を制御するための図示しないVRAM等の画像用メモリや、VDP(video display processor)等のグラフィックプロセッサなどを含むビデオ回路を備えるとともにインターフェイスなどを備えている。
そして、演出制御装置80は、遊技制御装置70から入力される制御コマンドにより、遊技制御装置70で決定された大当り、ハズレ、基本変動パターン等に基づいて、変動表示装置2において変動表示ゲームを表示させる制御を行う。
また、演出制御装置80は、他に、上述のように遊技制御装置70からの指令に基づき、スピーカ12による発音動作などを制御したり、サイドランプ等の装飾用ランプ11、並びに、特図記憶表示器7や普図記憶表示器9等のLED類の点灯状態を制御したりする。
排出制御装置90は、遊技制御装置70のCPU71aから出力される賞球制御指令やカードユニット(図示省略)等から出力される貸球制御指令に基づいて、図示しない排出装置から所要数の遊技球B(賞球、貸球)を排出させる制御を行うものである。また、排出制御装置90は、排出された遊技球B数を所定のセンサ部で計数して、遊技制御装置70側に出力する制御も行うようになっている。
以上のようなパチンコ遊技機においては、遊技制御装置70及び排出制御装置90の制御により、遊技を開始することにより遊技領域内に打ち込まれた遊技球Bが、一般入賞口、入賞装置4の特図始動口となる第1及び第2の入賞口41,42、大入賞口の何れかに入賞すると、入賞口センサ15、第1及び第2の特図始動入賞口センサ412,422、大入賞口センサ14に入賞した遊技球Bが検出されたことに基づき、排出装置から、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が排出される(払い出される)ようになっている。
また、遊技制御装置70の制御により、遊技領域内に打ち込まれた遊技球Bが、普図始動ゲート内を通過すると、普図始動ゲートセンサ13に遊技球Bが検出されたことに基づき、普通図柄表示器8において普図変動表示ゲームが行われる。
この普図変動表示ゲームは、普通図柄表示器8の表示状態(点灯状態)を所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようになっている。
この普図変動表示ゲームの結果、普通図柄表示器8における停止表示が特別(当り)の結果態様となれば、普図変動表示ゲームが当りとなって、入賞装置4に設けられる普通電動役物が所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。それにより、例えば、第1の入賞口41に遊技球Bが入賞しやすくなり、特図の変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、遊技領域内に打ち込まれた遊技球Bが、第1及び第2の入賞口41,42の何れかに入賞すると、第1及び第2特図始動入賞口センサ412,422の何れかに遊技球Bが検出されたことに基づき特図の変動表示装置2の表示部21において、複数種類の識別情報が変動表示される特図の変動表示ゲームが開始される。
この変動表示ゲームの結果として、表示部21の表示態様が特別表示態様(例えば、「1,1,1」等、同じ図柄の組合せの何れか)となって特図の変動表示ゲームが特別結果となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(所謂、大当り)となる。
この大当り中は、変動入賞装置19の入賞領域を開閉する可動部材を閉じた状態から大入賞口に遊技球Bを入賞可能とする開放状態に変換するサイクル遊技が、所定回数を限度に行われ、これにより遊技者は遊技球Bを大量獲得する機会を得る。
なお、変動入賞装置19には、大入賞口に大入賞口センサ14だけが設けられ、従来のように変動入賞装置にサイクル遊技を継続させるための継続領域(V入賞領域)がなく、継続領域への遊技球Bの入賞を検出する継続センサ(V入賞センサ)が無い構造となっている。これは、この例のパチンコ遊技機において、特定遊技状態となった場合には、サイクル遊技を予め設定された所定回数(ラウンド数)まで、遊技球Bの入賞態様(入賞の有無、入賞した領域)に関係なく実行するようになっているためである。
次ぎに、遊技領域の入賞装置4周囲における遊技球Bの流下態様について説明する。
遊技領域に発射された遊技球Bは、主に、遊技領域の変動表示装置2より上方から流下することになる。そして、例えば、変動表示装置2の鎧部材27上面や鎧部材27より上方の障害釘に接触した遊技球Bは、変動表示装置2の左右に誘導されて変動表示装置2の左右を流下する。そして、これらの遊技球Bの一部がワープ装置26のワープ入口261に流入し、ワープ通路262を通過してワープ出口263からステージ部25上に導出される。ステージ部25上に導出された遊技球Bは、ステージ部25の左右端部のうちの一方から他方に向かう流下勢を有し、基本的には、ステージ部25上を左右方向に往復移動する。また、ステージ部25上の中央部が左右端部より高くなっていることから、ステージ部25上の端部から中央部に遊技球Bが向かう際に遊技球Bの流下勢が弱くなるが、この際に遊技球Bの速度が十分に遅くなると、ステージ部25上の流下口251に流下する。
また、遊技球Bの速度が速い場合には、流下口251上を通過してしまう。また、遊技球Bの速度が遅くなりすぎると、ステージ部25上の中央部に登れなくなり、ステージ部25の左右端部から前方に流下する。
そして、流下口251に流入した遊技球Bは、流下口251から凹部3内に流下することになる。この際に、流下口251の真下には、第2の入賞口42が配置されており、高い確率で第2の入賞口42に入賞することになる。また、凹部3の前面側が蓋部材5に閉塞されていることにより、流下口251から凹部3内に流下した遊技球Bが蓋部材5より前側の第1の入賞口41に向かうことがないとともに、蓋部材5より前側を流下する遊技球Bが凹部3内空間に入り込むことがないので、蓋部材5より前側を流下する遊技球Bがステージ部25に跳ね上がらない限りは、第2の入賞口42に入賞することがない。
また、蓋部材5より前側を流下する遊技球Bが凹部3内に入り込んで、流下口251から第2の入賞口42に入賞しようとしている遊技球Bに接触して該遊技球Bの入賞を阻害するようなこともない。
また、ステージ部25には、ワープ装置26を経た遊技球Bの他に、変動表示装置2の鎧部材27より下方の左右を流下する遊技球Bや変動表示装置2の下側から障害釘で撥ねた遊技球B等が進入し、これら遊技球Bの一部も流下口251に流下して、上述のように凹部3内に進入する可能性がある。
そして、凹部3内に流下口251から進入したが、例えば、流入調整釘6,6に接触して撥ねるなどして、第2の入賞口42に入賞しなかった遊技球Bは、凹部3の下端部まで流下して、導出孔34,34から凹部3の下側で遊技盤1表面より前側の遊技領域に導出される。なお、凹部3の下側には、変動入賞装置19が配置されており、変動入賞装置19が開放状態の場合には、導出孔34,34から導出された遊技球Bの一部は、変動入賞装置19に入賞するように誘導されることになる。なお、流入調整釘6,6の向きを調整することにより、第2の入賞口42の入賞率を調整可能である。
一方、ステージ部25上に載ったが流下口251に流下しなかった遊技球Bは、主に、ステージ部25の左右端部から凹部3の蓋部材5の前側に流下するが、左右端部以外から凹部3の蓋部材5の前側に流下する場合もある。また、ステージ部25に載ることが無かった遊技球Bも障害釘等に誘導されて一部が凹部3の蓋部材5の前側を流下することになる。そして、凹部3の蓋部材5の前側を流下した遊技球Bの一部が第1の入賞口41に入賞することになる。この際に第1の入賞口41の僅か上方にある流入調整釘6,6の向きにより、第1の入賞口41の入賞率が調整される。
以上のようなパチンコ遊技機は、遊技領域を形成した遊技盤1を備え、該遊技領域に遊技球Bを流下させて遊技を行うようにした遊技機であり、遊技盤1に当該遊技盤1表面より後方に窪んだ状態で凹部3を形成するとともに、該凹部3を遊技球Bが流入してその内部空間内を流下可能に構成し、凹部3に、当該凹部3の内部空間から前記遊技盤1表面の前方に亘って延在する入賞装置4を設け、入賞装置4は、遊技球Bの流入に対する価値が異なるように設定された第1の流入口(入賞口41)及び第2の流入口(入賞口42)を設けるとともに、該第1及び第2の流入口(入賞口41,42)を前後方向に隣接させて設けている。
従って、遊技盤1に凹部3を形成し、該凹部3内に前後方向に入賞口41,42が近接配置された入賞装置4を備えたので、従来にない斬新な遊技球Bの流入態様を形成することができ興趣を向上させることができる。
また、凹部3内に流下した遊技球Bが前後の入賞口41,42のどちらでの入賞口41,42でも流入可能にして、該遊技球Bが何れの入賞口41,42に流入するか否かを楽しむような遊技を行うように構成したり、あるいは、前後の入賞口41,42のうち後方の入賞口42には凹部3内を流下した遊技球Bが流入するようにし、一方、前方の入賞口41には遊技盤1表面より前側を流下した遊技球Bが流入するように構成したり、等様々な遊技態様を形成することができる。
また、左右方向へのスペースをそれほど必要としないので、大型の変動表示装置2等を配設した場合でも何ら問題なく複数の流入口(入賞口41,42)を配設することが可能となる。
特に、大型の変動表示装置2が設けられたパチンコ遊技機において、変動表示装置2と特別変動入装置19との間の左右方向の中央部に容易に2つの入賞口41,42もしくは入賞口とゲートとを配置することができる。すなわち、遊技領域の左右方向の中央部に容易に入賞口もしくはゲートを増設し、新たな遊技球Bの入賞態様を実現することができる。
また、前記第1及び第2の流入口は、遊技球Bの入賞により異なる価値を付与可能な第1及び第2の入賞口41,42である。従って、前後の流入口の各々を入賞口41,42で構成したので、遊技者に一定の期待感を持たせることができる。すなわち、流入口の構成にもよるが、入賞口41,42が前後に並んで配置されていることから、一方の入賞口41,42に入賞不可能となっても他方の入賞口41,42に入賞可能となったり、後述する第2実施形態の遊技機等のように入賞装置4に遊技球Bが近接した状態で両方の入賞口41,42の何れにも入賞する可能性があったり、一方の入賞口41,42で撥ねた遊技球Bが他方の入賞口41,42に入賞したりすることにより、遊技者に期待感を持たせることができる。
また、入賞口41,42毎に入賞により得られる価値が異なるので興趣性を向上させることができる。すなわち、価値の異なる2つの入賞口41,42のどちらに入賞するかを、興味を持って遊技者が遊技球Bの流入態様を見守ることになる。
また、パチンコ遊技機においては、前記凹部3の後面壁(薄板部1b)であって入賞装置4の上部に、該入賞装置4における前後の入賞口41,42の各々への遊技球Bの流入率を調整可能な流入調整釘6,6を設け、流入調整釘6,6は、凹部3の内部空間から遊技盤1表面の前方に亘って延在している。
従って、流入調整釘6,6は、凹部3の内部空間から前記遊技盤1表面の前方に亘って延在するので、凹部3の内部空間と遊技盤1表面の前方とに前後に並んで入賞口41,42を設ける構成とした場合でも、両方の入賞口41,42の流入率(入賞率)を調整できる。すなわち、流入調整釘により入賞装置4への遊技球Bの流入率(入賞率)を何ら問題なく調整することが可能となるので、所望の流入率(入賞率)となる流入口(入賞口41,42)を配設することが可能である。
また、左右一対(複数対でも可)の流入調整釘6,6を設けるものとすると、流入調整釘6,6の先端部を左右方向に広げた調整にすれば、(特に蓋部材5が無い場合)後方の入賞口42よりも前方側の入賞口41に流入し易くなり、逆に先端部を左右方向に狭めた調整にすれば前方の入賞口41よりも後方側の入賞口42に流入し易くなる等、一対の流入調整釘6,6を調整するだけで、前後の入賞口41,42の入賞割合を調整することができる。すなわち、前後の第1及び第2の入賞口41,42で同じ流入調整釘を用いて流入率を調整するものとしても、前後の入賞口41,42で同じように入賞率が変動するわけではないので、前後の入賞口41,42の入賞割合を調整することができる。
また、入賞装置4の上部に、凹部3の後面壁(薄板部1b)から遊技盤1前面より前方に延出する長い流入調整釘6,6を使用することにより、入賞装置4を入賞口41,42が前後に有る事と合わせて際だたせることができ、遊技者の注意を入賞装置4に向けて、上述の斬新な遊技球Bの流入態様をより興趣の深いものにできる。また、後述する第2実施形態の場合のように、流入調整釘6,6に遊技球Bが接触した状態で遊技球Bが凹部3内と、凹部3外(遊技盤1前面より前方側)とで移動可能となっている場合には、流入調整釘6,6に接触した遊技球Bが従来のように前後左右方向に二次元的に移動方向を変更するだけではなく、三次元的に前後方向へも移動方向が変更可能となり、より斬新な遊技球Bの流入態様を実現することができる。
また、パチンコ遊技機においては、凹部3の上部に、遊技盤1表面を流下した遊技球Bを該凹部3の内部空間に導入する遊技球導入装置28を設けている。
従って、遊技球導入装置28を設けることにより、容易に、また多数の遊技球Bを凹部3の内部空間に導入することが可能となり、興趣の高い流入(入賞)に関わる遊技を確実に実行することが可能となる。すなわち、遊技盤1表面を流下する遊技球Bの進行方向は基本的に遊技盤1表面に沿った面方向となるので、凹部3内に入る確率は必ずしも高くないが、遊技球導入装置28を設けることにより、凹部3内へ入る遊技球Bの量を多くするように調整可能となる。これにより、前後の入賞口41,42の入賞割合を調整可能となり、前後の入賞口41,42のどちらに流入するかについてより遊技者の興趣を高められる。
また、パチンコ遊技機において、凹部3の上部に、複数の識別情報による変動表示ゲームを表示可能な表示部21を有する変動表示装置2を配設し、変動表示装置2は、遊技盤1表面よりも後方に窪んで表示部21を後内面とした表示用凹部23を形成する表示用凹部形成枠24を含み、該表示用凹部形成枠24における該表示用凹部23の下内面となる位置に、遊技球Bが転動可能なステージ部25を形成し、表示用凹部形成枠24の下辺部243は、前記凹部3の上面となるように構成され、ステージ部25に、転動する遊技球Bが流下可能な流下口251を形成し、該流下口251を流下した遊技球Bを下方の凹部3に導入するようにして前記遊技球導入装置28を構成している。
従って、ステージ部25を転動する遊技球Bを下方の凹部3に導入させるので、従来にない斬新な流下態様を形成でき興趣を向上させることができる。また、導入した遊技球Bを該凹部3に配設された入賞口41,42に向けて流下させる構成とすれば、当該遊技球Bを高い確率で入賞させることもでき、遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、パチンコ遊技機は、凹部3の前方開口部を塞ぐとともに、前記第1及び第2の入賞口41,42を各々該凹部3の内部空間側及び前記遊技盤1表面の前方側に区画するクリア部材(蓋部材5)を設け、蓋部材5の前方側を流下する遊技球Bが前記遊技盤1表面の前面側に位置する入賞口41に入賞可能に構成している。
従って、凹部3の前方開口部を蓋部材5で塞ぐことにより、ステージ部25から導入した遊技球Bを後方側の入賞口42に入賞させ、遊技盤1表面を流下する遊技球Bを前方側の入賞口41に入賞させることができるので、従来にない多彩で興趣性の高い流入態様を形成できる。また、入賞装置4に対して同時に前後位置で遊技球Bが流下しても何ら問題なく各々を流入処理することも可能である。
以下に、本発明の第2実施形態のパチンコ遊技機を図6及び図7を参照して説明する。
なお、第2実施形態においては、変動表示装置2を設けないものとするか、もしくは、変動表示装置2を凹部3から上方に離間して設けた構成となっており、第1実施形態のように流下口251を有するステージ部25が凹部3内に遊技球Bを導入する遊技球導入装置28として機能するような構成となっていない。
そして、第2実施形態では、第1実施形態と異なり、凹部3上に変動表示装置2とは別個の遊技球導入装置29を設けるとともに、凹部3の前面に蓋部材5を設けずに、遊技盤1表面を流下する遊技球Bが凹部3の前面開口部から凹部3内に進入可能な構成としている。
そして、第2実施形態のパチンコ遊技機は、変動表示装置2と関係なく遊技球導入装置29を設けたことと、凹部3に蓋部材5を設けずに開放した構成とした以外は、第1実施形態のパチンコ遊技機と同様の構成を有し、同様の構成となる部分については説明を省略し、主に遊技球導入装置29について説明する。
第2実施形態の遊技盤1には、第1実施形態と同様に凹部3が設けられている。そして第2実施形態においては、凹部3の左右の中央部となる部分の上側に遊技球導入装置29を取り付けるための取付凹部1dが形成されている。取付凹部1dは、遊技球Bの径より広い上下幅と左右幅を有するとともに、左右幅の方が僅かに広くなっている。
そして、取付凹部1dは、その下辺部が凹部3と連通した状態とされ、その深さが凹部3と略同じ深さとされている。
そして、前記取付用凹部1dに後部を挿入した状態に遊技球導入装置29が取り付けられる。
遊技球導入装置29は、概略四角箱状の導入本体部292と、導入本体部292を遊技盤1の前面側に取り付ける取付基盤291とを有する。導入本体部292は、凹部3と同じ深さの取付用凹部1d内部の後面壁となる遊技盤1の薄くされた部分の前面から遊技盤1表面より前方に延出するように配置され、導入本体部292の前端部がガラス枠裏面に近接している。
そして、導入本体部292は、前、後、上、下、左、右の6面に囲まれた状態となっているが、上面の遊技盤1表面より前側となる部分に遊技球Bの導入口293が形成され、下面の遊技盤1表面より奥側となり、取付凹部1dと連通する下側の凹部3の内部空間に臨む部分に遊技球Bの導出口294が形成されている。そして、四角箱状の導入本体部292の内部が遊技球Bを上側前部の導入口293から下側後部の導出口294に前から後に流下させる誘導路295となっている。なお、誘導路295の底部となる導入本体部292の下内面は、前から後に向かって下り傾斜して遊技球Bを後側に流下させるようになっている。
また、遊技球導入装置29の導入本体部292は、入賞装置4の真上に配置されており、さらに、導出口294が入賞装置4の後側の凹部3内に設けられた第2の入賞口42の真上に配置されている。
このような構成により、第2実施形態においては、凹部3より上を遊技盤1表面を流下する遊技球Bの一部が遊技球導入装置29の導入口293に流入し、導入口293から流入した遊技球Bは、遊技球導入装置29内の誘導路295を通って導出口294から凹部3内部の上部に導出される。
そして、導出口294の真下に配置された入賞装置4の第2の入賞口42に高い確率で入賞されるようになっている。しかし、第2実施形態では、凹部3の前面開口部を塞ぐ蓋部材5が無いので、導出口294から導出された遊技球Bは、前後左右に移動可能であり、凹部3内の第2の入賞口42の前に形成された第1の入賞口41に入賞する可能性もある。例えば、遊技球Bが入賞装置4の上に左右一対で設けられた流入調整釘6,6に接触して前側に撥ねて第1の入賞口42に入賞する可能性がある。
なお、一対の流入調整釘6,6の向きが前に向かって下がるように斜めとなっている場合や、前に向かって左右に開くように斜めとなっている場合に、遊技球Bを前側に誘導する傾向が生じ、逆に、前に向かって上がるように斜めとなっている場合や、前に向かって閉じるように斜めとなっている場合に、遊技球Bを後側に誘導するような傾向が生じるので、同じ流入調整釘6,6を調整することで、前後の入賞口41,42において入賞率を高める方向と低める方向とに逆に調整することができる。
また、遊技球導入装置29により凹部3内に導入されなかった遊技球Bは、遊技盤1表面、すなわち、凹部3の内部空間より前側を流下し、入賞装置4の前側の第1の入賞口41に入賞する機会を得ることになるが、障害釘や流入調整釘6,6に接触した際に撥ねることなどにより凹部3内に進入する可能性があり、凹部3内の第2の入賞口42に入賞する機会もあることになる。例えば、凹部3の内部空間の前側(遊技盤1表面より前側)を流下する遊技球Bが左右一対の流入調整釘6,6の間となる部分を流下すると、そのまま前側の第1の入賞口41に入賞する場合と、流入調整釘6,6等に接触して後側に移動して凹部3内の第2の入賞口42に入賞する場合と外れる場合とが生じることになる。
以上のような第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、第1実施形態と異なり、遊技球導入装置29が変動表示装置2と別個に設けられているので、変動表示装置2を設けないパチンコ遊技機にも使用可能となるし、変動表示装置2を設ける場合でも、変動表示装置2を入賞装置4とは別個に設計でき、変動表示装置の設計の自由度が広くなる。なお、第2の実施形態において、変動表示装置2を設けるものとするとともに、変動表示装置2を遊技球導入装置29の上方に設け、さらに変動表示装置2にワープ装置及びステージ部を設け、ステージ部により遊技球Bを遊技球導入装置29に誘導する構成としても良い。
また、凹部3に蓋部材5を設けない構成とすることにより、遊技球導入装置29により凹部3内に導入された遊技球Bが第2の入賞口42に誘導された場合に、凹部3外側の遊技球Bが凹部3の前面開口部から凹部3内に進入して、上述のように誘導された遊技球Bに接触して、誘導された遊技球Bの第2の入賞口42への入賞を邪魔する可能性が生じるが、凹部3の前面開口部で遊技球Bが凹部3の内部空間と、それより前の遊技盤1表面の前方の空間とで行き来可能となり、遊技球Bは、蓋部材5がある場合よりも多彩な流下態様を取ることが可能となる。
なお、第2実施形態のパチンコ遊技機において、変動表示装置2を設けて変動表示ゲームを行うものとすれば、遊技内容は、第1実施形態のパチンコ遊技機と同様となる。
また、図8には、第2実施形態のパチンコ遊技機の変形例を示す。この変形例においては、遊技球導入装置29の導出口296の位置が、第2実施形態の導出口294と異なるものとされている。なお、導出口296以外の構成は第2実施形態と同様の構成となっている。
第2実施形態の変形例の遊技球導入装置29においては、導出口296の位置が入賞装置4の凹部3内の第2の入賞口42の真上ではなく、第1の入賞口41と第2の入賞口42との境界部分の真上となっている。
従って、遊技球導入装置29の導出口296から導出された遊技球Bが真下に流下した場合に、第2の入賞口42にだけ高い確率で入賞する構成とはならず、第1の入賞口41と第2の入賞口42との何れかに高い確率で入賞する構成となる。すなわち、第2の実施形態では、遊技球導入装置29の導入口293に遊技球Bが流入した場合に、遊技者が第2の入賞口42に遊技球Bが入賞することを期待することになるが、第2の実施形態の変形例では、遊技球導入装置29の導入口293に遊技球Bが流入した段階で、遊技者が入賞装置4への入賞を期待するが、第1の入賞口41に入賞するか第2の入賞口42に入賞するかはわからず、どちらに入賞するかを期待感を持って注視することになり、興趣を高めることができる。なお、第2実施形態において、蓋部材5を設ける構成としても良い。
また、遊技球導入装置29の前後の中央部に導出口296があることから、遊技球Bが導出口296から出る際に、遊技球Bの勢いの違いによって前か後に流下方向が傾くことが考えられ、より多彩な遊技球の流下態様を実現することができる。
以下に、本発明の第3実施形態のパチンコ遊技機を図9を参照して説明する。
なお、第3実施形態においては、第2実施形態の遊技球導入装置29に代えて、受け入れた遊技球Bを凹部3の内部空間に導入するための流下口28bと凹部3の内部空間より前(遊技盤1表面より前)に流下させる流下口28cとを前後方向に各々形成するとともに、該受け入れた遊技球Bを該前後方向に各々設けられた流下口28b,28cの何れかに振り分けて流下させる振分部材28d(クルーン)を備えた遊技球導入装置28aを設けている。
また、第1実施形態の入賞装置4は、2つの流入口が両方とも入賞口41,42だったのに対して、第2実施形態の入賞装置4aは、前側の流入口を前側の入賞口41に代えて、通過ゲート41aとしている。
第3実施形態のパチンコ遊技機は、振分部材28dを有する遊技球導入装置28aを備えるとともに、入賞装置4aに通過ゲート41aを備える以外は、第2実施形態のパチンコ遊技機と同様の構成となっており、第2実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
第3実施形態の入賞装置4aは、概略四角箱状に形成されるとともに、その上面側と後面側と前端部の下面側が開放した状態の外壁部43aと、外壁部43aの開放された上面側を前側の通過ゲート41aと後側の第2の入賞口42に区画する垂直な区画壁44aと、通過ゲート41aの下端部内に設けられる普図始動ゲートセンサ13と、第2の入賞口42に連通して第2の入賞口42から入賞した遊技球Bを外壁部43aの後側に導出する第2の入賞路421と、外壁部43aの通過ゲート41aより後側で外壁部43aの底部との間に普図始動ゲートセンサ13の配線13a用の空間を形成するとともに第2の入賞路421の底部となる底板49と、第2の入賞口42から第2の入賞路421に入賞した遊技球Bを後方側に転動させるように前から後に傾斜した傾斜板49aと、外壁部43の底部側を遊技盤1の前面に取り付ける前取付板46と、外壁部43の底部を除く周囲を遊技盤1の薄板部1bの前面に取り付ける後取付板47とを備える。
第3実施形態の入賞装置4aは、上述のように前側の流入口が通過ゲート41aとなって、通過ゲート41aに流入した遊技球Bを通過ゲート41aの下側となる遊技盤1表面の前側に流下させる構成となっている以外は、基本的な構成は第1及び第2実施形態と同様である。
なお、通過ゲート41aは、第3実施形態において、普図変動表示ゲームの始動口となっており、内部に上述の普図始動ゲートセンサ13が配置されている。従って、第3実施形態において、従来、遊技領域の左右側部もしくは左側部に配置されて、普図変動表示ゲームの始動口となるゲートはないものとなっている。また、前側の第1の流入口を通過ゲート41aに代えて一般入賞口としたり、第1及び第2の実施形態と同様に特図変動表示ゲームの始動口としたりしても良い。さらに、通過ゲート41aを単に遊技球Bが通過する構成として、通過ゲート41aに普図始動ゲートセンサ13を設けない構成としても良い。また、通過ゲート41aは、垂直な区画壁44aにより遊技盤1表面となる前後位置で、外壁部43aの上下に亘って、後側の凹部3内の第2の入賞口42と区画されている。従って、通過ゲート41aは、外壁部43aの前端部の上端から下端までとされるとともに、遊技球Bが通過可能に上下が開口した状態となっている。
また、振分部材28dを有する遊技球導入装置28aは、遊技盤1の凹部3の左右の中央部の上に設けられた取付孔1eに取り付けられている。そして、遊技球導入装置28aは、後端が遊技盤1裏面とほぼ同じ前後位置とされ、前端が遊技盤1表面より前でガラス枠裏面より僅かに後となる位置とされている。
また、遊技球導入装置28aは、平面視して略正方形状で箱状の導入本体部28fを備えている。挿入本体部28fは、第2実施形態の導入本体部292よりも横幅が広く、内部の底部に遊技球Bの径の3倍以上の振分部材28dが設けられている。振分部材28dは、円形の皿状のクルーンである。
そして、遊技球導入装置28aは、遊技盤1表面の前記取付孔1eより上となる位置に導入口28eが形成され、遊技盤1表面を流下する遊技球Bが遊技球導入装置28a内に流入可能となっている。
なお、導入口28eは、遊技球Bの径より大きな前後幅と左右幅を有するものであれば、第2実施形態の遊技球導入装置29の導入口293より左右幅の広いものであっても、同じ左右幅であっても良い。また、導入口28eの左右位置は、第2実施形態の導入口293と同様に入賞装置4の真上にあるものとしても良いし、左右にずれた位置にあっても良い。また、導入口28eから流入した遊技球Bは、導入本体部28fの振分部材28dにそのまま流下する構成とはなっておらず、図示しない誘導路を流下して、振分部材28dの左側に設けられた垂直な隔壁28gの外側に誘導された後に、隔壁28gに設けられた流出口28hから振分部材28dとなる円形の皿状のクルーンの外周部からクルーンの周方向に沿って振分部材28d上に流出するようになっている。
そして、振分部材28dは、ほぼ水平に配置された皿状のもので、外周部が外に向かうにつれて高くなるように湾曲して傾斜した状態となっており、外周部の内側に2つ前後に並んで流下口28b、28cが設けられている。そして、流出口28hから遊技球Bが皿状の振分部材28dの外周部に周方向に沿って流出すると遊技球Bに流出時の勢いがある程度残っている間は、外周部を周方向に沿って移動し、遊技球Bの勢いがなくなって速度が遅くなると、外周部の傾斜に従って中央部側に寄ることになる。すなわち、遊技球Bの振分部材28d上での周回速度が遅くなると、遊技球Bの周回する径が小さくなっていき、遊技球Bの周回コースと、2つの流下口28b、28cが重なって、遊技球Bが2つの流下口28b,28cの何れかから下方の入賞装置4に向かって落下することになる。従って、振分部材28dは、遊技球Bの振分けに比較的長い時間を要し、遊技者に長い間にわたって振分けられる遊技球Bを見せることができる。
なお、皿状の振分部材28dの外周部の内側の底面においては、流下口28b、28cに向かって僅かに下り傾斜するように構成されており、遊技球Bが振分部材28dに残ることなく、必ず何れかの流下口28b,28cから流下するようになっている。また、振分部材28dの底面の傾きや形状等により、2つの流下口28b,28cの振分率が調整されており、一方に対して他方の流下率が高くなるように設定されている。
また、後側の流下口28bは、入賞装置4の凹部3内に設けられた第2の入賞口42の真上に配置され、遊技球Bが後側の流下口28bから流下した場合には、高い確率で第2の入賞口42に入賞する。そして、第2の入賞口42に遊技球Bが入賞した場合には、例えば、第1及び第2実施形態と同様に、特図の変動表示ゲームの始動権利が発生するとともに賞球が払い出される。
また、前側の流下口28cは、入賞装置4の凹部3より前側(遊技盤1表面より前側)の通過ゲート41aの真上に配置され、遊技球Bが前側の流下口28cから流下した場合には、高い確率で通過ゲート41aに流入する。そして、通過ゲート41aに遊技球Bが流入した場合には、例えば、普図の変動表示ゲームの始動権利が発生するが、賞球が払い出されることはない。
従って、振分部材28d上に流入した遊技球Bは、振分部材28d上の周回移動しながら、2つの流下口28b,28cの何れかに振分けられ、これにより遊技球Bが通過ゲート41aに流入するか第2の入賞口42に入賞するかが振分けられることになる。なお、流下口28b,28cを流下したのにも係わらず、通過ゲート41aにも第2の入賞口42にも流入しない場合もある。
さらに、前側の流下口28cから流下した遊技球Bが後側の第2の入賞口42に入賞したり、後側の流下口28bから流下した遊技球Bが前側の通過ゲート41aに流入したりする場合もある。なお、このような状態は、第1実施形態と同様の蓋部材5を設けることで規制することができる。
すなわち、第3実施形態では、振分部材28dに振分けられた後でも、振分部材28dの流下口28b,28cと通過ゲート41a及び第2の入賞口42との間に遊技球Bが自由落下する空間(前後左右に移動可能な空間)があることから、振分け結果が変わる可能性がある。従って、2段階で振分けが行われている状態となり、遊技者は、最終的に振分け結果が確定するまで期待を持って遊技球Bの流下態様を見守ることになる。
以上のような第3実施形態のパチンコ遊技機における遊技球導入装置28aは、受け入れた遊技球Bを該凹部3の内部空間に導入するための流下口28b、28c(一方の流下口28bが遊技球Bを凹部3内に導入する)を前後方向に各々(2つ)形成するとともに、該受け入れた遊技球Bを該前後方向に各々設けられた流下口28b,28cの何れかに振り分けて流入させる振分部材28d(クルーン)を備え、前記入賞装置4は、一方を入賞口42(或いは変動表示ゲームを始動させる始動入賞口)に設定するとともに、他方を通過ゲート41aに設定し、前記遊技球導入装置28aの各流下口28b,28cと、前記入賞装置4の入賞口42及び通過ゲート41aを各々対応して構成したと言うことができる。
より詳しくは、前記入賞装置4は後方に入賞口42を配設するとともに前方に通過ゲート41aを配設し、遊技球導入装置28aの後方の流下口28bを流下した場合には、前記入賞口42へ入賞、もしくは入賞し易いように構成する一方、遊技球導入装置28aの前方の流下口28cを流下した場合には前記通過ゲート41aを通過、もしくは通過し易いように構成したと言うことができる。
このようにすることにより、遊技球導入装置28aが単に凹部3内への遊技球Bの導入機能の他に、どの位置に遊技球Bを流下させるかを振分ける機能も含むこととなり、効率のよい役物装置となる。また、第1及び第2の流入口(通過ゲート41a、入賞口42)の何れに入賞するかを十分に楽しめるような遊技内容を提供できる。
なお、以上のような本発明において、第1実施形態及び第2実施形態の場合に、入賞装置4を前後にスライド自在に設け、前方に移動した際には、2つの入賞口41,42が各々凹部3内及び遊技盤1表面に出現し、後方に移動した際には、前方の入賞口41のみが凹部3内に位置するように構成してもよい。
例えば、通常状態では入賞装置4を後方に移動させておいて、特定遊技状態(確率変動状態)等の始動入賞を容易にする場合には、前方に移動させる。このようにすることで、通常状態時は始動入賞口が1つとなり、特定遊技状態では始動入賞口が2つのとなるので、特定遊技状態の場合に始動入賞が容易となる。
このような構成とする場合には、遊技盤1に入賞装置4の位置に貫通孔を形成するとともに、貫通孔の位置に入賞装置4を貫通させた状態で、入賞装置4を前後に移動可能に指示する案内支持部を設け、さらに遊技盤1の裏面側に入賞装置4を前後に駆動する電気的駆動源を設ける。そして、電気的駆動源を遊技制御装置70により制御可能とすることが考えられる。
また、入賞装置4の前後の流入口(入賞口41,42や通過ゲート41a等)に遊技球Bが流入した場合に発生する価値を以下のような構成としても良い。
すなわち、遊技盤1に2つの第1及び第2の(特図)変動表示装置を設け、前後の入賞口41,42のうち一方の入賞口41,42を第1の変動表示装置の変動表示ゲームを始動させる始動入賞口とし、もう一方の入賞口41,42を第2の変動表示装置における変動表示ゲームを始動させる始動入賞口とする。
また、前後の入賞口41,42を第1実施例及び第2実施例と同様に各々始動入賞口にするが、そのうちの一方の入賞口41,42を遊技球Bの入賞により変動表示ゲームの始動条件を1回付与する始動入賞口として、もう一方の入賞口41,42を遊技球Bの入賞により変動表示ゲームの始動条件を複数回(例えば、2回)付与する始動入賞口とする。どちらの入賞口41,42を複数回の始動条件を付与するものにしてもよいが、入賞率が低い入賞口41,42の方にそれを設定することが望ましい。
また、遊技領域に配設される特定入賞口への遊技球Bの入賞に基づき、特別権利状態(従来の第3種特別権利状態)を発生させるとともに、該特別権利状態中に始動入賞口(従来の第3種始動入賞口)への遊技球Bの入賞に基づき変動入賞装置を開状態に変換するようにした遊技機に上記入賞装置4を設けるものとし、入賞装置4のうち何れか一方の入賞口41,42を特定入賞口としてもよい。もう一方の入賞口41,42は例えば一般入賞口とする。
この場合、例えば、遊技球導入装置28aに、第3実施形態のようにクルーン等を設けて、どちらの入賞口41,42に入賞するのかを時間をかけて遊技者に見せるようにすることが望まれる。
また、その他の例としては、始動入賞口への遊技球Bの入賞に基づき変動入賞装置の可動部材を所定回数開状態に変換(例えば、0.5秒の1回或いは0.8秒の2回の間欠開放)する補助遊技を実行するとともに、該開状態への変換により変動入賞装置に流入した遊技球Bが変動入賞装置内部に設けられた特別入賞口(継続入賞口)へ入賞した場合に、該変動入賞装置の可動部材を補助遊技の場合よりも遊技者に有利に変換(0.8秒の開放を最大18行う)する特別遊技状態を発生するようにし、該特別遊技状態中に変動入賞装置に流入した遊技球Bが特別入賞口へ入賞した場合には、該特別遊技状態を継続(最大15ラウンドの継続)するようにした遊技機(所謂、羽根物)に上記入賞装置4を備えるようにしてもよい。
この場合、入賞装置4に2つの始動入賞口(入賞口41,42)を設けるようにし、一方の入賞口41,42を可動部材を複数回(2回)開放する始動条件を付与する複数回開き始動入賞口として、もう一方の入賞口41,42を可動部材を1回開放する始動条件を付与する1回開き始動入賞口とする。例えば、これを第1実施形態のような蓋部材5を設ける遊技機に適用した場合には、後方の入賞口42は複数回開き始動入賞口とし、前方の入賞口41を1回開き始動入賞口とする(蓋部材5があるため遊技球導入装置28により遊技球Bが凹部3内に導入されないと後側の入賞口42に遊技球Bが入賞しないため)。また、第2実施形態に適用した場合には、前方の入賞口41を複数回開き始動入賞口にすることが望まれる(蓋部材5がないので、遊技球導入装置29に遊技球Bが凹部3内に導入されなくても後側の入賞口42に入賞の機会があるのに対して、前方の入賞口41は、後方の入賞口42のように遊技球導入装置29に入賞を誘導されることがないので入賞率が後方の入賞口42より低くなる可能性があるため)。また、上述の羽根物としての変動入賞装置の直下に凹部3を形成して、変動入賞装置の下側に遊技球導入装置29(28a)を形成するようにしてもよい。
また、その他の例として、凹部3の排出口となる導出孔34,34もしくは溝部32,32の前端の下部に入賞口を設けて、排出された遊技球Bが該入賞口に入賞する確率を高めるようにしてもよいし、該入賞口の代わりに普図変動表示ゲームの始動口となるゲートを設けてもよい。
また、その他の例として、遊技盤1を木製ではなく、合成樹脂製にしてもよい。合成樹脂で成型すれば、凹部3を容易に形成できるし、その寸法も正確なものとすることができる。この場合、流入調整釘6,6は遊技盤1表面から圧入してもよいし、遊技盤1を成型する際の型枠に流入調整釘6,6を配置しておいて、遊技盤1と一体に成型するインサート成型により、合成樹脂製の遊技盤1に流入調整釘6,6を取り付けるものとしても良い。
また、その他の例として第1実施形態では凹部3を塞ぐ蓋部材5をクリア部材で構成したが、該蓋部材5をハーフミラーで構成するとともに凹部3内にランプを設け、ランプの点灯を制御して凹部3内を視認できる状態と視認できない状態とに変換するようにしてもよい。
例えば、常態では視認できない状態(ランプ消灯)として、ステージ部25の流下口251に遊技球Bが流入した時点(流下口251にセンサを設け流入を検出した時点)から所定期間(遊技球Bが第2の入賞口42に入賞するまでに十分な時間)ランプを点灯することで、凹部3内に遊技球Bが流下している間は凹部3内を視認できるようにしてもよい。このようにすれば、常態では、蓋部材5の前方を流下する遊技球Bが前方の入賞口41に入賞するか否かを見やすくすることができるし、凹部3内に遊技球Bが流下している場合には、その流下状態を確認することができる。ランプは凹部Bの後面壁(薄板部1b)に開口部を形成しその内部に設け、この開口部は光を通すレンズ部材で蓋をすればよい。
また.その他の例として、第1実施形態等では、木製の遊技盤1の表面に凹部3を形成するようにしているが、遊技盤1に開口部(裏面側まで貫通した開口部)を形成し、合成樹脂で形成された凹部形成部材を取り付けて遊技盤1表面に凹部3を形成するようにしてもよい。すなわち、凹部3の後面壁を、遊技盤1(薄板部1b)ではなく、凹部形成部材として合成樹脂で一体成型した壁面で構成するようにする。この場合に凹部形成部材には、遊技盤1表面に取り付けられる取付基盤と、該取付基盤の後方に形成され、前記凹部3を形成する凹部形成枠とが設けられる。また、流入調整釘6,6は凹部形成部材の後面壁(薄板部1b)にインサート成型したり、圧入して植設するようにしたりしてもよいし、金属製の釘に代えて、後面壁(薄板部1b)から前方に流入調整釘と同様に機能する合成樹脂製の流入調整部材を突出させて一体成型するようにしてもよい。
また、本発明はこの実施の形態のパチンコ遊技機に限られるものではなく、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの弾球遊技機にも適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1実施形態のパチンコ遊技機の変動表示装置(遊技球導入装置)、入賞装置、凹部をそなえた遊技盤中央部を示す正面図である。 前記遊技盤中央部を示す断面図である。 前記遊技盤中央部を示す要部斜視図である。 前記遊技盤中央部を示す要部斜視図である。 前記パチンコ遊技機の制御系を示すブロック図である。 第2実施形態の遊技盤中央部を示す正面図である。 第2実施形態の前記遊技盤中央部を示す断面図である。 第2実施形態の変形例の前記遊技盤中央部を示す断面図である。 第3実施形態の前記遊技盤中央部を示す断面図である。
符号の説明
B 遊技球
1 遊技盤
2 変動表示装置
21 表示部
23 表示用凹部
24 表示用凹部形成枠
243 下辺部
25 ステージ部
251 流下口
28 遊技球導入装置
28a 遊技球導入装置
29 遊技球導入装置
3 凹部
4 入賞装置
41 第1の入賞口(第1の流入口)
41a 通過ゲート(第1の流入口)
42 第2の入賞口(第2の流入口)
5 蓋部材(クリア部材)
6 流入調整釘

Claims (6)

  1. 遊技領域を形成した遊技盤を備え、該遊技領域に遊技球を流下させて遊技を行うようにした遊技機において、
    前記遊技盤に当該遊技盤表面より後方に窪んだ状態で凹部を形成するとともに、該凹部を遊技球が流入してその内部空間内を流下可能に構成し、
    前記凹部に、当該凹部の内部空間から前記遊技盤表面の前方に亘って延在する入賞装置を設け、
    前記入賞装置は、遊技球の流入に対する価値が異なるように設定された第1の流入口及び第2の流入口を設けるとともに、該第1及び第2の流入口を前後方向に隣接させて設けたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1及び第2の流入口は、遊技球の入賞により異なる価値を付与可能な第1及び第2の入賞口であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記凹部の後面壁であって前記入賞装置の上部に、該入賞装置における前後の流入口の各々への遊技球の流入率を調整可能な流入調整釘を設け、
    前記流入調整釘は、前記凹部の内部空間から前記遊技盤表面の前方に亘って延在することを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. 前記凹部の上部に、前記遊技盤表面を流下した遊技球を該凹部の内部空間に導入する遊技球導入装置を設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の遊技機。
  5. 前記凹部の上部に、複数の識別情報による変動表示ゲームを表示可能な表示部を有する変動表示装置を配設し、
    前記変動表示装置は、前記遊技盤表面よりも後方に窪んで前記表示部を後内面とした表示用凹部を形成する表示用凹部形成枠を含み、該表示用凹部形成枠における該表示用凹部の下内面となる位置に、遊技球が転動可能なステージ部を形成し、
    前記表示用凹部形成枠の下辺部は、前記凹部の上面となるように構成され、前記ステージ部に、転動する遊技球が流下可能な流下口を形成し、該流下口を流下した遊技球を下方の凹部に導入するようにして前記遊技球導入装置を構成したことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記凹部の前方開口部を塞ぐとともに、前記第1及び第2の入賞口を各々該凹部の内部空間側及び前記遊技盤表面の前方側に区画するクリア部材を設け、
    前記クリア部材の前方側を流下する遊技球が前記遊技盤表面の前面側に位置する入賞口に入賞可能に構成したことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
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