JP5174956B2 - プラント運転支援装置 - Google Patents
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Description
この発明は、例えば原子力発電プラント、火力発電プラント又は水処理プラント等のプラントシステムに於いて適用されるプラント運転支援装置に関する。
従来、プラントの運転又は監視制御に利用される運転支援装置又は監視制御装置等に於いては、プラント状態、状態の遷移パターン及び各状態に於いて参照すべき画面を事前に定義した上で、プラントの現状態を判断した後に、現在表示すべき画面と次にプラントが遷移する状態に於いて表示すべき画面とを合わせて表示していた(例えば特許文献1を参照。)。
又、系統図等の監視画面を選択する負荷を軽減するために、運転員が過去に要求した要求回数の多い画面をサムネイル表示することにより、運転員が監視画面を直観的に認識出来る様に工夫されていた(例えば特許文献2を参照。)。
特許文献1及び特許文献2に示された従来のプラント監視制御装置に於いては、以下の問題点がある。
プラントの運転手順または機器操作手順として、プラントに於いて実行されるべき様々なイベントに伴う事象変化と、それに付随して自動的に引き起こされる他の事象変化との関係が規定される場合、後者の事象変化が前者の事象変化に基づいて生じたのか否かを判別することができないという問題があった。
この発明は、前記問題点に鑑み成されたものであり、その主目的は、プラント運転支援装置に於いて、プラント運転に必要な機器操作情報、操作前後の確認情報及び操作のための条件等を、視認性を下げること無く且つ操作手順に同期して表示部に表示可能とする点にある。
本発明の主題は、プラントの状態を把握し、前記プラントを構成する各機器を操作するために必要なプラント情報を表示することで前記プラントの運転を支援するプラント運転支援装置であって、前記プラントに於いて実行されるべき様々なイベントを入力する入力部と、前記入力部より入力されるイベントに伴うプラントの事象変化と、当該事象変化に付随して自動的に引き起こされる他の事象変化との関係を因果関係情報として記憶・保持する因果関係情報記憶部と、前記因果関係情報記憶部に於いて記憶・保持される前記因果関係情報に基づき、自動的に引き起こされる事象変化の対象機器を特定、抽出する確認対象機器抽出部と、前記確認対象機器抽出部により抽出された確認対象機器の事象変化前の状態及び事象変化後の状態を抽出する情報抽出部と、監視画面又は操作画面に於いて、前記プラントを構成する各機器を視覚的に表現するための線画情報を記憶・保持する線画情報記憶部と、前記情報抽出部により抽出された前記確認対象機器の事象変化前の状態及び事象変化後の状態を、当該事象変化のタイミングに応じて、前記線画情報記憶部の前記線画情報に基づき、プラント運転員が視覚的に識別可能な表現形式に加工する情報加工部と、前記情報加工部で加工された情報を前記プラント運転員へ提示するための表示部と、前記入力部から入力される前記様々なイベントの中から、操作対象機器の選択に関する情報又は機器操作に関わる情報を抽出する操作情報抽出部と、事象単位でプラント構成機器の操作手順を運転手順データとして記憶・保持する運転手順データ記憶部と、プラントの機器に対してこれまでに実行された操作情報を、操作時刻と共に、操作履歴データとして記憶・保存する操作履歴データ記憶部と、前記操作情報抽出部より抽出されたデータと前記運転手順データと前記操作履歴データとに基づき、現在どの操作が実施されているのかを推定することにより次の操作対象機器を先読みし、確認対象機器の候補として管理する操作ステップ判定部と、前記情報加工部で加工された情報を前記監視画面又は前記操作画面に表示する際、前記確認対象機器以外の機器を表現する線画情報と重なり合わない空きスペース内に表示するための情報を生成する表示画面データ出力部とを備えたことを特徴とする。
本発明の主題によれば、例えば特定機器の表示の様に、プラントの操作者が必要とする情報のみを表示部の監視画面または操作画面上に提示することが出来るため、プラントの操作者が必要とする情報を検索する手間を省くことが出来る。
又、本発明の主題によれば、機器の状態が操作手順に基づいて正しく変更されたか否かを視覚的に確認することが出来る上、事前にプラントの異常状変を把握することが可能であるので、事故の発生を未然に防止してプラントの安全をより一層に高めた運転を行うことが出来る。
更に、本発明の主題によれば、重畳表示した場合に於ける隠された情報の再表示、機器検索、及び、プラントの表示部がマルチスクリーンである場合に於ける動線移動の何れもが不要となるため、プラント運転作業の省力化を図ることが出来る。
以下、この発明の主題の様々な具体化を、添付図面を基に、その効果・利点と共に、詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係るプラント運転支援装置10の構成を模式的に示すブロック図である。プラント運転支援装置10は、プラントの状態を把握し、プラントを構成する各機器を操作するために必要なプラント情報を表示することでプラントの運転を支援する装置である。図1に示す様に、プラント運転支援装置10は、因果関係情報記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)12と、プラントの操作者によって操作される入力部13(マウス、キーボード又はタッチパネル等より成る。)と、確認対象機器抽出部(CPU等より成る。)16と、情報抽出部17(CPU等より成る。)と、情報加工部18(CPU等より成る。)と、表示部(ディスプレイ装置等より成る。)20と、プラント状態記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)22と、線画情報記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)23とを備えている。尚、図1の各構成要素11〜23は、以下に記載する動作乃至は機能をプログラミングしたプログラムをマイクロコンピュータ等のコンピュータシステムに実装した上で、当該プログラムを動作させることにより、実現され得る。
図1は、本実施の形態に係るプラント運転支援装置10の構成を模式的に示すブロック図である。プラント運転支援装置10は、プラントの状態を把握し、プラントを構成する各機器を操作するために必要なプラント情報を表示することでプラントの運転を支援する装置である。図1に示す様に、プラント運転支援装置10は、因果関係情報記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)12と、プラントの操作者によって操作される入力部13(マウス、キーボード又はタッチパネル等より成る。)と、確認対象機器抽出部(CPU等より成る。)16と、情報抽出部17(CPU等より成る。)と、情報加工部18(CPU等より成る。)と、表示部(ディスプレイ装置等より成る。)20と、プラント状態記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)22と、線画情報記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)23とを備えている。尚、図1の各構成要素11〜23は、以下に記載する動作乃至は機能をプログラミングしたプログラムをマイクロコンピュータ等のコンピュータシステムに実装した上で、当該プログラムを動作させることにより、実現され得る。
又、入力部13は、プラントに於いて実行されるべき様々なイベントを入力する。そして、因果関係情報記憶部12は、入力部13より入力されるイベントに伴うプラントの事象変化と、当該プラントの事象変化に付随して自動的に引き起こされる他の事象変化との関係を、「原因とその結果」の形式で、因果関係情報として記憶・保持している。ここで、「因果関係情報」とは、(ア)機器操作(原因)と、それに伴うまたは連動する他の機器の状態変化(結果)、或いは、(イ)原因が操作条件を含む場合に、当該操作条件の充足に伴って生じる機器の状態変化として、表現されたデータである。例えば、上記(ア)の場合としては、「弁Aを閉じる」を原因として、「弁Aを閉じたことにより、弁Bが閉状態から開状態になる」を結果として、ルックアップテーブルの形式で、記憶・保存されている。又、例えば、上記(イ)の場合としては、プラントに於いて状態の異常を示す警報が発生すると、「当該警報情報(原因)に応じて、弁A及び弁Bを閉じたことを確認する(結果)」というデータが、記憶・保存されている。
又、プラント状態記憶部22は、プラントから本装置に送信されて来るプラントの状態を、電子データとして記憶・保存している。
又、線画情報記憶部23は、表示部20の画面に表示される監視画面または操作画面において、プラント機器を表現する部品を表示部20の画面に表示するときの描画データを、部品毎に、記憶・保存している。
次に、図1のプラント運転支援装置10の動作を記載する。
先ず、プラントの操作者による操作によって、入力部13は、表示部20の画面に表示された、プラントに於いて実行されるべき様々なイベントの動作開始を指令する。その様なイベントとしては、例えば、「操作対象機器は弁Aであり、この弁Aを閉じる。」と言う指令を本装置10に入力して、本装置10を介して、当該指令に応じた動作をプラントに実行させる。
確認対象機器抽出部16は、因果関係情報記憶部12にアクセスして、操作対象機器の操作手順を原因とする因果関係情報を抽出し、抽出された当該因果関係の結果に該当する、次のステップに於いて状態確認が必要とされる確認対象機器を自動的に抽出する。即ち、確認対象機器抽出部16は、抽出された因果関係情報に基づいて次に必然的に事象変化が発生する確認対象機器を抽出する。例えば、図9の一例では、因果関係情報の内で、第(N+1)番目の操作手順(弁Aを閉じる。)を原因とする因果関係(弁Aを閉じる。⇒弁Bが「開」となっていることを確認する。)が抽出され、当該因果関係の情報より、操作対象機器は弁Bであることが、判別される。
その後、情報抽出部17は、確認対象機器抽出部16により抽出された確認対象機器の現状態(変化前の状態)を、プラント状態記憶部から抽出する。例えば、図9の一例では、情報抽出部17は、弁Bの「閉」状態を検出する。
その上で、情報加工部18は、情報抽出部17により抽出された確認対象機器の現在の状態を示すデータを、プラントの操作者が識別し易い表現形式のデータに加工する。即ち、情報加工部18は、抽出された確認対象機器の現在の状態を示すデータと、当該確認対象機器(プラントの系統図中の一部品に該当する。)を表示部20の画面上に表示されたプラントの系統図中に表現するための線画情報(情報加工部18が線画情報記憶部23にアクセスして読み出した該当する部品の描画データ。)とに基づき、確認対象機器の確認された現在の状態を操作者が識別し易い様に(識別可能に)視覚的に表現したデータを作成する。その上で、更に、情報加工部18は、同部18が作成した上記画像データに対して、確認対象機器が、因果関係情報の原因に相当する現在の状態を、因果関係情報の結果に相当する状態に変化させたタイミング(プラントから上記タイミングを示す情報を受信する。)に応じて、その現在の状態が因果関係情報の結果の状態に変化したことを操作者が識別し易い様に視覚的に表現したデータを再度、生成する。
次に、確認対象機器に対する上記生成データを表示部20に出力する。その結果、表示部20は、監視画面または操作画面のデータと共に、表示画面データ出力部19より順次に出力される確認対象機器についてのデータ(確認対象機器の事象変化前後のデータ)を表示する。
以上に記載した本装置10の構成及びその動作によれば、因果関係を示す因果関係情報に基づいて、確認対象機器の状態が正しいタイミングで変更されたか否か、又は、操作条件がある場合には、操作対象機器が当該操作条件を充足して操作された上で確認対象機器がその状態を正しいタイミングで変更されたか否かを、プラントの操作者は視覚的に確認することが出来る。その上、プラントの操作者は、事前に異常状変も把握することが出来る。このため、本装置10の採用によれば、事故を未然に防止してプラントの運転の安全性をより一層高めることが出来ると言う利点が得られる。更に、プラントの操作者にとっては必要最小限の情報である確認対象機器を表現するシンボル及びその状態のみを、プラントの系統図を示す画面情報の空きスペースに表示している。このために、隠された情報の再表示、及び画面全体表示時の機器検索、並びにマルチスクリーンに於ける動線移動が何れも不要となるため、プラントの操作者の作業の省力化を図り得ると言う利点もある。
(実施の形態2)
図10は、本実施の形態に係るプラント運転支援装置10の構成を模式的に示すブロック図である。プラント運転支援装置10は、プラントの状態を把握し、プラントを構成する各機器を操作するために必要なプラント情報を表示することでプラントの運転を支援する装置である。
図10は、本実施の形態に係るプラント運転支援装置10の構成を模式的に示すブロック図である。プラント運転支援装置10は、プラントの状態を把握し、プラントを構成する各機器を操作するために必要なプラント情報を表示することでプラントの運転を支援する装置である。
図10に示す様に、プラント運転支援装置10は、運転手順データ記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)11と、因果関係情報記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)12と、プラントの操作者によって操作される入力部13(マウス、キーボード又はタッチパネル等より成る。)と、操作情報抽出部(CPU及びメモリ等より成る。)14と、操作ステップ判定部(CPU等より成る。)15と、確認対象機器抽出部(CPU等より成る。)16と、情報抽出部17(CPU等より成る。)と、情報加工部18(CPU等より成る。)と、表示画面データ出力部(CPU等より成る。)19と、表示部(ディスプレイ装置等より成る。)20と、操作履歴データ記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)21と、プラント状態記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)22と、線画情報記憶部(ハードディスク又はメモリ等より成る。)23とを、備えている。尚、図10の各構成要素11〜23は、以下に記載する動作乃至は機能をプログラミングしたプログラムをマイクロコンピュータ等のコンピュータシステムに実装した上で、当該プログラムを動作させることにより、実現され得る。
図10に於いて、運転手順データ記憶部11は、プラントの各動作に対応して作成された複数の手順書(図9参照。)の各々を示す電子データを記憶・保持している。ここで、図9に示す様に、各手順書の電子データは、当該手順書に於いて順次に実行すべき各操作手順を示す電子データを含んでいる。
又、操作履歴データ記憶部21は、現在から過去に遡って操作された全ての手順を、それぞれの手順の操作時刻と共に、電子データとして記憶・保存している。
次に、図10のプラント運転支援装置10の動作を記載する。
先ず、プラントの操作者による操作によって、入力部13は、表示部20の画面に表示された、プラントに於いて実行されるべき様々なイベントの動作開始を指令する。その様なイベントとしては、例えば、「操作対象機器は弁Aであり、この弁Aを閉じる。」と言う指令を本装置10に入力して、本装置10を介して、当該指令に応じた動作をプラントに実行させる。
そこで、操作情報抽出部14は、入力部13から入力される様々なイベントの中から、操作対象機器の選択に関する情報(例えば、操作対象機器である弁A)又は機器操作に関わる情報(弁Aを閉じる。)を抽出し、抽出したデータを記憶・保持する。又、操作情報抽出部14は、操作対象機器に関する抽出したデータを、後述する情報加工部18に出力し、情報加工部18は受信した操作対象機器に関するデータを保持する。
次に、操作ステップ判定部15は、操作履歴データ記憶部21にアクセスし、操作情報抽出部14より受信した抽出されたデータを基にして、それまでの過去履歴データを逐一参照していくことにより、プラントで現に実行されている操作を含む手順書はどの手順書であるか、即ち、現在どの手順書が利用されているかを推定する。この推定機能により現在の実行ステップを含む手順書が何れであるかを、操作ステップ判定部15が認識する。或いは、該当手順書の推定をより確実化するために、操作ステップ判定部15は、プラント状態記憶部22に更にアクセスし、操作情報抽出部14によって抽出されたデータを基にして、現在のプラント状態を含む一連の過去のプラント状態を確認することで、現在の実行ステップを含む手順書を推定する。該当手順書の推定後、操作ステップ判定部15は、運転手順データ記憶部11にアクセスして、推定した該当する手順書のデータ(手順書データ)を読み出す。その後、操作ステップ判定部15は、読み出した手順書データが示す一連の手順及び現在のプラント状態に基づいて、現在の実行ステップないしは現在の実行手順が手順書データ中の手順の内の何れであるかを推定する。例えば、図9に示す手順書(1)が推定され、この手順書(1)内の手順Nが、現在の実行ステップであると、推定される。この推定結果を踏まえて、操作ステップ判定部15は、或る因果関係情報の原因に該当する操作対象機器と、当該操作対象機器の操作とを示す手順は、推定された現在の実行ステップの次の手順であると、推定する。例えば、図9に示す様に、次のステップである第(N+1)番目の手順が、操作対象機器の操作内容を示す手順であると、推定される。その上で、操作ステップ判定部15は、推定した操作対象機器の操作手順の内容(例えば、図9では、弁Aを閉じる。)を、確認対象機器抽出部16へ出力する。
尚、プラントは、自動的に、入力部13からのイベントの指令に応じて、プラント用のソフトウェアの制御の下で、操作対象機器の操作、及び、当該操作を原因とする因果関係の結果に該当する操作ステップを実行する。
確認対象機器抽出部16は、操作ステップ判定部15により推定された操作対象機器の操作手順の情報の受信後に、因果関係情報記憶部12にアクセスして、操作対象機器の操作手順を原因とする因果関係情報を抽出し、抽出された当該因果関係の結果に該当する、次のステップに於いて状態確認が必要とされる確認対象機器を自動的に抽出する。即ち、確認対象機器抽出部16は、抽出された因果関係情報に基づいて、(ア)操作ステップ判定部15により推定された操作対象機器の操作の実行により次に必然的に惹起される確認対象機器を抽出し、或いは、(イ)操作ステップ判定部15により推定された操作対象機器の操作手順が操作条件の確認を伴う場合には、その操作条件が具備されることの確認の後に惹起される確認対象機器を抽出する。例えば、図9の一例では、第(N+1)番目の操作手順(弁Aを閉じる。)が操作対象機器の操作手順と推定されているので、因果関係情報の内で、第(N+1)番目の操作手順(弁Aを閉じる。)を原因とする因果関係(弁Aを閉じる。⇒弁Bが「開」となっていることを確認する。)が抽出され、当該因果関係の情報より、操作対象機器は弁Bであることが、判別される。
その後、情報抽出部17は、確認対象機器抽出部16により抽出された確認対象機器の現状態(変化前の状態)を、手順書から、検出する。例えば、図9の一例では、情報抽出部17は、手順書(1)の第N番目の手順を確認し、弁Bの「閉」状態を検出する。
その上で、情報加工部18は、情報抽出部17により抽出された確認対象機器の現在の状態を示すデータを、プラントの操作者が識別し易い表現形式のデータ(第1電子データ)に加工する。即ち、情報加工部18は、抽出された確認対象機器の現在の状態を示すデータと、当該確認対象機器(プラントの系統図中の一部品に該当する。)を表示部20の画面上に表示されたプラントの系統図中に表現するための線画情報(情報加工部18が線画情報記憶部23にアクセスして読み出した該当する部品の描画データ。)とに基づき、確認対象機器の確認された現在の状態を操作者が識別し易い様に視覚的に表現したデータを作成する。又、操作情報抽出部14から受信した抽出データ及び上記線画情報に基づき、操作対象操作の現在の状態を、同様に、操作者が識別し易い様に視覚的に表現したデータ(第2電子データ)を作成する。その上で、更に、情報加工部18は、同部18が作成した上記画像データに対して、確認対象機器が、因果関係情報の原因に相当する現在の状態を、因果関係情報の結果に相当する状態に変化させたタイミング(プラントから上記タイミングを示す情報を受信する。)に応じて、その現在の状態が因果関係情報の結果の状態に変化したことを操作者が識別し易い様に視覚的に表現したデータ(第1再生電子データ)を、再度、生成する。
次に、表示画面データ出力部19は、情報加工部18により生成された各データを、表示部20の画面上に表示された監視用図面(例えば後述する図2の20D)内のプラントの系統図(例えば後述する図2のSF)のデータ内で、確認対象機器以外の各部品の画像データと重なり合わない様に表示され得る画像データへと生成し、確認対象機器の上記生成画像データを表示部20に出力する。その結果、表示部20は、その画面上に、監視用図面の画像データと共に、表示画面データ出力部19より順次に出力される確認対象機器の上記生成画像データ(確認対象機器の現在の状態を示す画像データの表示⇒確認された状態変化後の確認対象機器の状態を示す画像データの表示)を、表示する。
以上に記載した本実施の形態に係る装置10の構成及びその動作によれば、因果関係を示す因果関係情報に基づいて、確認対象機器の状態が正しいタイミングで変更されたか否か、又は、操作条件がある場合には、操作対象機器が当該操作条件を充足して操作された上で確認対象機器がその状態を正しいタイミングで変更されたか否かを、プラントの操作者は視覚的に確認することが出来る。その上、プラントの操作者は、事前に異常状変も把握することが出来る。このため、本装置10の採用によれば、事故を未然に防止してプラントの運転の安全性をより一層高めることが出来ると言う利点が得られる。更に、プラントの操作者にとっては必要最小限の情報である確認対象機器を表現するシンボル及びその状態のみを、プラントの系統図を示す画面情報の空きスペースに表示している。このために、隠された情報の再表示、及び画面全体表示時の機器検索、並びにマルチスクリーンに於ける動線移動が何れも不要となるため、プラントの操作者の作業の省力化を図り得ると言う利点もある。
以下では、本実施の形態を具体化した内容を、各実施の形態3〜9として記載する。
(実施の形態3)
本実施の形態の一例である図2は、系統図のデフォルメが不要な場合に於ける、確認対象機器の表示方法例を模式的に示す図である。ここで、「デフォルメ」とは、単一のシンボル又は複数シンボルに対して縮小又は平行移動等の処理を施すことにより、図面を変形する操作を指す。
本実施の形態の一例である図2は、系統図のデフォルメが不要な場合に於ける、確認対象機器の表示方法例を模式的に示す図である。ここで、「デフォルメ」とは、単一のシンボル又は複数シンボルに対して縮小又は平行移動等の処理を施すことにより、図面を変形する操作を指す。
図2に於いては、図10の表示部20の画面に示される監視用図面20Dの系統図SF内の左下方に記載された操作対象機器A001(図2に於いて、矢印で示されている操作対象機器。)の操作前後に於ける確認対象機器B001の状態変化の様子が、操作者にとって識別し易い様な視覚的表現で示されている。以下に、確認対象機器B001の状態変化の識別表示に於ける各ステップを記載する。
図2の(1): 図10の操作情報抽出部14が、入力部13からの入力情報を抽出して、操作対象機器(本例では、弁A001)を選択する。そして、図10の操作ステップ判定部15は、運転時の手順書i(i=1,2,・・・)を推定した上で、これまでに実施された操作と運転時の手順書iに記載された手順とを比較して、運転時の手順書iに於ける現在の作業ステップを判定する。図2の本例では、[手順N]「弁A001を閉じる」が、プラントに於いて現在進行中の操作であると、判定される。
図2の(2): [手順N]の次ステップである[手順N+1]「弁B001が「閉」から「開」になることを確認」が、[手順N]の操作に伴う手順であるため、つまり、[手順N]と[手順N+1]とはそれぞれ因果関係情報の原因と結果とに該当する手順であるため、図1の各部16,17,18,19は、操作対象機器A001の操作に先立ち、確認対象機器B001の現状態(「閉」状態)を操作前状態として抽出し、その操作前状態をシンボルにより表現する。図2の本例では、確認対象機器B001は、系統図SF中の右上方の空きスペース(図2の(2)中の太い○印C1で囲まれた部分)内に、「閉」状態として表示されている。
図2の(3): プラントは、[手順N]に従って、操作対象機器(弁A001)を「開」状態から「閉」状態へ変更する。それに伴い、プラントは、確認対象機器(弁B001)を「閉」状態から「開」状態へ変更する作業ステップへ自動的に移行する。
図2の(4): 図10の情報抽出部17、情報加工部18及び表示画面データ出力部19は、系統図SF内に表示された操作対象機器(弁A001)の状態を「閉」に更新する一方で、確認対象機器(弁B001)の状態変化のタイミングに応じて、系統図SF内の空きスペース内に部分的に表示された確認対象機器(弁B001)の状態をも、自動的に、「開」に再表示する(図2の(4)中の太い○印C2で囲まれた部分が上記空きスペースである。)。
尚、確認対象機器が同一画面内に存在する場合に、当該確認対象機器の色替え等により、確認対象機器(弁B001)の状態変化を強調表示することも可能である。この機能は、図10のデフォルメ部19Dによって実行される。
本実施の形態によれば、特定の機器に対する操作に伴い機器状態が自動的に変更される機器について、操作前後の機器状態を表示することが出来るので、機器状態の変化のタイミング及び機器操作の妥当性をプラントの操作者が視覚的に確認することが出来ると言う利点がある。
(実施の形態4)
本実施の形態の一例である図3は、系統図のデフォルメが必要な場合に於ける、確認対象機器の表示方法例を模式的に示す図である。
本実施の形態の一例である図3は、系統図のデフォルメが必要な場合に於ける、確認対象機器の表示方法例を模式的に示す図である。
図3に於いては、図10の表示部20の画面に示される監視用図面20Dの系統図SF内の左下方に記載された操作対象機器A001(図3に於いて、矢印で示されている操作対象機器。)の操作前後に於ける確認対象機器B001の状態変化の様子が、操作者にとって識別し易い様な視覚的表現で以って、且つ、操作対象機器A001の表現の近傍領域内に示されている。以下に、確認対象機器B001の状態変化の識別表示に於ける各ステップを記載する。
図3の(1): 図10の操作情報抽出部14が、入力部13からの入力情報を抽出して、操作対象機器(図3の本例では、弁A001)を選択する。そして、図1の操作ステップ判定部15は、運転時の手順書i(i=1,2,・・・)を推定した上で、これまでに実施された操作と運転時の手順書iに記載された手順とを比較して、運転時の手順書iに於ける現在の作業ステップを判定する。図3の本例では、[手順N]「弁A001を閉じる」が、プラントに於いて現在進行中の操作であると、判定される。
図3の(2): 図10の確認対象機器抽出部16は、[手順N]の次ステップである[手順N+1]「弁B001が「閉」から「開」になることを確認」が、[手順N]の操作に伴う手順である、つまり、[手順N]と[手順N+1]とはそれぞれ因果関係情報の原因と結果とに該当する手順であると、判定する。そこで、図10の各部16,17,18,19は、操作対象機器A001の操作に先立ち、確認対象機器B001の現状態(「閉」状態)を操作前状態として抽出し、その操作前状態をシンボルにより表現する。しかし、図3の(1)に示される様に、表示先の系統図SF中には十分な表示領域が無いために、系統図SFをデフォルメすることにより確認対象機器B001の表示領域を生成する必要性がある。ここで、確認対象機器B001の表示領域は、操作対象機器A001と確認対象機器B001とが互いに近くに配置される様に、生成される。図3の本例では、系統図SF内に於いて、確認対象機器(弁B001)を操作対象機器(弁A001)の上側領域(図3の(2)の太い○印C3で囲まれた領域)内に表示するために、図1のデフォルメ部19Dは、図3の(2)の太い○印C4で囲まれた領域内に在る複数のシンボル群をデフォルメする。デフォルメの結果は、図3の(3)に示す通りである。
図3の(3): プラントは、[手順N]に従って、操作対象機器(弁A001)を「開」状態から「閉」状態へ変更する。それに伴い、プラントは、確認対象機器(弁B001)を「閉」状態から「開」状態へ変更する作業ステップへ自動的に移行する。
図3の(4): 図10の情報抽出部17、情報加工部18及び表示画面データ出力部19は、系統図SF内に表示された操作対象機器(弁A001)の状態を「閉」に更新する一方で、確認対象機器(弁B001)の状態変化のタイミングに応じて、確認対象機器(弁B001)の状態をも、自動的に、「開」に再度表示する(図3の(4)中の太い○印C5で囲まれた部分が弁B001の再表示領域である。)。
尚、確認対象機器が同一画面内に存在する場合に、当該確認対象機器の色替え等により、確認対象機器(弁B001)の状態変化を強調表示することも可能である。この機能は、図1のデフォルメ部19Dによって実行される。
本実施の形態によれば、特定の機器に対する操作に伴い機器状態が自動的に変更される確認対象機器の状態を、デフォルメにより、操作対象機器の近傍領域に表示することが出来るため、動線の移動を少なくすることが出来る上に、状態変化のタイミング及び機器操作の妥当性をプラントの操作者が視覚的に確認することが出来る。
(実施の形態5)
本実施の形態の一例である図4は、系統図のデフォルメが不要な場合に於ける、操作対象機器(本例では弁A001)の操作条件及び確認対象機器の表示方法例を模式的に示す図である。
本実施の形態の一例である図4は、系統図のデフォルメが不要な場合に於ける、操作対象機器(本例では弁A001)の操作条件及び確認対象機器の表示方法例を模式的に示す図である。
先ず、操作ステップ判定部15は、これまでの実施手順の履歴、運転手順書及び現在のプラント状態等の電子データを比較して、推定された運転手順書中に於ける現在の作業ステップを判定する。そして、判定された作業ステップないしは手順書iの手順Nに「操作条件」が含まれている場合には、操作ステップ判定部15は、当該操作条件に示されている判定対象の機器及び確認すべきパラメータを判別して、図10の情報加工部18は、上記判定対象機器のシンボルを表現する線画情報と上記確認すべきパラメータの現在値とを組み合わせて、これらの情報の画像を図10の表示部20の画面内の系統図SF中の空きスペースに表示する(図4の(1)を参照。)。本実施の形態に於いては、表示のための十分な空きスペースがある場合を扱っているため、系統図SFのデフォルメは不要である。
操作対象機器の現在の作業ステップに於いて当該操作対象機器が当該作業ステップに示された「操作条件」を満たす確認情報を本支援装置がプラントから受信した場合には、図10の各部16,17,18,19は、操作対象機器(弁A001)を操作するためのダイアログDFを表示すると共に(図4の(2)に於いて太い○印C7で囲んだ領域内の表示を参照。)、操作対象機器(弁A001)の操作(「閉」状態とする。)に伴いその状態が変更される確認対象機器(弁B001)の現在の状態を、系統図SF内の空きスペース内に表示する(図4の(3)を参照。)。以後のステップは、実施の形態2の既述した(3)以降の手順と同一である。
他方、操作条件が満たされない場合には、操作不可を示す「操作条件未充足」の文言が系統図SF内の空きスペース内に表示され(図4の(2)の左側の図を参照。)、本支援装置は以後のステップへは進めない。
尚、確認対象機器が同一画面内に存在する場合に、当該確認対象機器の色替え等により、確認対象機器(弁B001)の状態変化を強調表示することも可能である。この機能は、図10のデフォルメ部19Dによって実行される。
本実施の形態によれば、特定の機器の操作条件、及び、当該特定の機器の操作に伴い機器状態が自動的に変更される確認対象機器について、操作前後の機器状態を表示することが出来るので、操作開始タイミング及び確認対象機器の状態変化のタイミングをプラントの操作者は容易に判別することが可能となり、機器操作の妥当性を視覚的に確認することが出来ると言う利点が得られる。
(実施の形態6)
本実施の形態の一例である図5は、系統図のデフォルメが必要である場合に於ける、操作対象機器(本例では弁A001)の操作条件及び確認対象機器の表示方法例を模式的に示す図である。
本実施の形態の一例である図5は、系統図のデフォルメが必要である場合に於ける、操作対象機器(本例では弁A001)の操作条件及び確認対象機器の表示方法例を模式的に示す図である。
先ず、操作ステップ判定部15は、これまでの実施手順の履歴、運転手順書及び現在のプラント状態等の電子データを比較して、推定された運転手順書中に於ける現在の作業ステップを判定する。そして、判定された作業ステップないしは手順書iの手順Nに「操作条件」が含まれている場合には、操作ステップ判定部15は、当該操作条件に示されている判定対象の機器及び確認すべきパラメータを判別して、図10の情報加工部18は、上記判定対象機器のシンボルを表現する線画情報と上記確認すべきパラメータの現在値とを組み合わせて、これらの情報の画像を図10の表示部20の監視用画面20D内の系統図SF中の空きスペースに表示する。但し、本実施の形態に於いては、実施の形態4の場合とは異なり、表示先の系統図SF内には表示するための十分な空きスペースが無いため、図10のデフォルメ部19Dが系統図SFをデフォルメすることにより、系統図SF内に空きスペースを生成する必要がある。その際に、図10のデフォルメ部19Dは、上記の情報画像の表示領域を、操作対象機器(弁A001)と確認対象機器(本例では弁B001)とが互いに近くに配置される様に、生成する(図4の(1)を参照。)。
図10の操作ステップ判定部15が手順書iの手順Nに於ける操作条件が満たされることを確認した場合には、図10の各部18,19は、操作対象機器(弁A001)を操作するためのダイアログDFを、系統図SF内の空きスペース内に表示すると共に(図5の(2)の右側の図の太い○印C9で囲まれた領域内に表示される。)、操作対象機器(弁A001)の操作に伴いその状態が自動的に変更される確認対象機器(弁B001)の操作前の現在の状態も、引き続いて、操作対象機器(弁A001)の近辺の空きスペース内に表示する(図5の(3)参照。)。以後のステップは、実施の形態3の(3)以降の手順と同一である。
他方、操作条件が満たされない場合には、操作不可を示す「操作条件未充足」の文言がデフォルメされた系統図SF内の空きスペース内に表示され(図5の(2)の左側の図を参照。)、本支援装置は、以後のステップへは進めない。
尚、確認対象機器が同一画面内に存在する場合に、当該確認対象機器の色替え等により、確認対象機器(弁B001)の状態変化を強調表示することも可能である。この機能は、図1のデフォルメ部19Dによって実行される。
本実施の形態によれば、特定の機器の操作条件、及び、当該特定の機器の操作に伴い機器状態が自動的に変更される確認対象機器について、表示部の監視用画面内の操作対象機器の表示位置の近傍に、操作対象機器の操作前後に於ける確認対象機器の状態を表示することが出来るために、動線の移動を少なくすることが出来る上、操作開始タイミング及び状態変化のタイミングをプラントの操作者が容易に判別することが可能となり、機器操作の妥当性を視覚的に確認することが出来る。
(実施の形態7)
本実施の形態の一例である図6は、プラント状態の異常を示す警報の発生(因果関係情報の原因に該当する。)をトリガとして、プラントの機器状態が自動的に変更される場合の確認対象機器AAの表示方法例を示す図である。
本実施の形態の一例である図6は、プラント状態の異常を示す警報の発生(因果関係情報の原因に該当する。)をトリガとして、プラントの機器状態が自動的に変更される場合の確認対象機器AAの表示方法例を示す図である。
警報が発生するタイミングを予測することは困難であるため、警報発生前の確認対象機器AAの状態を事前に表示することは困難である。
そこで、警報の発生後に、因果関係情報より推定された手順書iに示された確認対象機器AAの状態(因果関係情報に於ける結果に該当。)が手順Nの指示通りに変更されたか否かを、図10の情報抽出部17が判定し、図10の各部18,19が、その判定結果(第2電子データ)を、表示部20の監視用画面20D上へ表示する。
その表示方法の一例としては、警報の発生後に各確認対象機器AAの状態が変化した、つまり正しいタイミングで各確認対象機器AAの状態が変更したことを、図10の情報抽出部17が検出した場合には、各確認対象機器AAの状態が正しく変更したことを視覚的に識別し易い表現形式で操作者に示すために、図6の(2)の太い○印C10内に於いて黒丸印●を当該確認対象機器AAの近傍に表示する一方で、そうでない場合には、即ち、警報の発生前に既にその状態を変化させている確認対象機器AAに対しては、確認対象機器AAの現在の状態を視覚的に識別し易い表現形式で操作者に示すために、斜線でハッチング表示された○印を当該確認対象機器AAの近傍に表示する。この様に、警報の発生後に正しいタイミングでその状態を変化させたか否かの判別情報(第2電子データ)を、アイコン化して表示する。
その他の表示方法としては、シンボルの色を変更して表示することも考えられる。
ここで、正しいタイミングとは、例えば警報発生時刻をT0、確認対象機器の状態が変更された時刻をTA、δを状態変更に関わる処理時間とすると、T0<TA<(TA+δ) の関係が成り立つ場合を指す。上記δは、機器特性及びシステム構成に応じて、適宜設定変更可能であるとする。
但し、警報の発生に伴い状態変化を確認すべき全ての機器が、現在、プラントを操作している者が注視している画面内に含まれているとは限らない。その場合には、実施の形態3乃至実施の形態6で既述した場合と同様に、図10の確認対象機器抽出部16は、他の図面に含まれる確認対象機器を抽出し、図10の各部17,18,19は、抽出した他の図面内の確認対象機器のシンボルの表示を、注視している画面内に含まれている確認対象機器のシンボルが表示されている上記画面上に、両機器表示が互いに重なり合わない様に、重畳表示する。その上で、前述の表示方法を適用する。
更に、警報発生後の確認対象機器AAの数が多いために、表示部20の画面の系統図SFをデフォルメした場合に於いても、全確認対象機器AAを元の系統図SF上に重なり合わない様に表示することが困難である場合がある。その様な場合には、図10の各部18,19は、図6の(2A)に例示する様に、系統図SFを縮小して画面の片側へ移動させた後に、例えば機器名称及び状態変更タイミングの良否をペアとして一覧表示する。
尚、確認対象機器が同一画面内に存在する場合に、当該確認対象機器の色替え等により、確認対象機器(弁B001)の状態変化を強調表示することも可能である。この機能は、図10のデフォルメ部19Dによって実行される。
本実施の形態によれば、警報発生時の様なプラントの緊急時に於いて、警報発生に伴い機器状態が自動的に変更される機器について、プラントの操作者が状態変化のタイミングの妥当性を容易に判別することが出来ると言う利点が得られる。
(実施の形態8)
本実施の形態の一例である図7は、推定された手順書iの現在の作業手順Nに、機器の操作条件として、プロセス値の変化傾向を確認することが含まれている場合に於ける、機器の表示方法を示す図である。図7の本例では、「圧力が安定又は上昇状態にあること」が機器操作の条件である。
本実施の形態の一例である図7は、推定された手順書iの現在の作業手順Nに、機器の操作条件として、プロセス値の変化傾向を確認することが含まれている場合に於ける、機器の表示方法を示す図である。図7の本例では、「圧力が安定又は上昇状態にあること」が機器操作の条件である。
通常、プロセス値の変化を読み取る場合には、トレンドグラフ等が利用される場合が多い。しかし、トレンドグラフの利用では、プラントの操作者が変化傾向及び値を判読可能な程度の分解能並びにレンジを必要とするため、表示画面の図面の一部を隠すことなくトレンドグラフを表示することは困難である場合が多い。
そこで、本実施の形態に於いては、プロセス値の変化傾向を表示部20の監視用画面上に情報アイコン(第2電子データ)で以って示し、且つ、当該情報アイコンを操作対象機器(本例では弁A001)の近傍に表示する。即ち、図10の各部17,18は、事前に指定したインターバルでプロセス値の変化率を算出し、例えばプロセス値の変化傾向が「上昇」であれば右上に向いた矢印の情報アイコンを用いて変化傾向を示し(図7の(2)を参照。)、プロセス値の変化傾向が「安定」であれば水平右向きの矢印等の情報アイコンを用いて変化傾向を示す。逆に、例えばプロセス値の変化傾向が「上昇」でも「安定」でもなければ、右下に向いた矢印の情報アイコンを用いてその変化傾向を示す(図7の(3)を参照。)。尚、情報アイコンの表現方法及び操作条件充足か否かの情報を提供する機能部は上記したものに限られない。変化率を算出するためのインターバルに関しては、事前に人手により定義される方法、又は、手順書に記載された情報に基づき自動設定される方法等がある。又、上記インターバルは、プラント構成又は機器稼働時の状態に基づいて人手により変更可能とする。
本実施の形態によれば、機器の操作条件としてプロセス値の変化傾向が用いられる場合に、その変化傾向を情報アイコンにより視覚化して操作対象機器の近傍に表示するため、プラントの操作者は操作条件を直観的に判断することが出来る。
本実施の形態の一例である図8は、実施の形態7と同様に、機器の操作条件としてプロセス値の変化傾向が用いられる場合に、図10の各部16,17が、プロセス値の変化傾向に基づき操作可否を判断し、図10の各部18,19が、その判断結果を表示部20の監視画面に提示する例を示す図である。
図8の本例では、操作条件「圧力が安定又は上昇状態にあること」が満たされると判断される場合には、図10の各部18,19は、情報アイコンを青色で塗りつぶし(図8では図示の便宜上、情報アイコンは黒丸で表記されている。)、他方、操作条件が満たされないと判断された場合には、図10の各部18,19は、異なる色、例えば赤色で情報アイコンを塗りつぶしている(図8では図示の便宜上、情報アイコンはハッチングされた白丸で表記されている。)。尚、情報アイコンをコーディングすることにより操作条件が満たされているか否かの情報を示す方法は上記の例に限られはしない。
本実施の形態によれば、機器の操作条件としてプロセス値の変化傾向が用いられる場合に於いて、現時点での機器操作の可否(操作条件を満足するか否か)を判断し、その判断結果をコーティングされた情報アイコンにより表現するため、プラントの操作者は機器を適切なタイミングで操作することが可能である。
以上、本発明の実施の形態を詳細に開示し記述したが、以上の記述は本発明の適用可能な局面を例示したものであって、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、記述した局面に対する様々な修正や変形例を、この発明の範囲から逸脱することの無い範囲内で考えることが可能である。
10 プラント運転支援装置、11 運転手順データ記憶部、12 因果関係情報記憶部、13 入力部、14 操作情報抽出部、15 操作ステップ判定部、16 確認対象機器抽出部、17 情報抽出部、18 情報加工部、19 表示画面データ出力部、19D デフォルメ部、20 表示部、21 操作履歴データ記憶部、22 プラント状態記憶部、23 線画情報記憶部。
Claims (3)
- プラントの状態を把握し、前記プラントを構成する各機器を操作するために必要なプラント情報を表示することで前記プラントの運転を支援するプラント運転支援装置であって、
前記プラントに於いて実行されるべき様々なイベントを入力する入力部と、
前記入力部より入力されるイベントに伴うプラントの事象変化と、当該事象変化に付随して自動的に引き起こされる他の事象変化との関係を因果関係情報として記憶・保持する因果関係情報記憶部と、
前記因果関係情報記憶部に於いて記憶・保持される前記因果関係情報に基づき、自動的に引き起こされる事象変化の対象機器を特定、抽出する確認対象機器抽出部と、
前記確認対象機器抽出部により抽出された確認対象機器の事象変化前の状態及び事象変化後の状態を抽出する情報抽出部と、
監視画面又は操作画面に於いて、前記プラントを構成する各機器を視覚的に表現するための線画情報を記憶・保持する線画情報記憶部と、
前記情報抽出部により抽出された前記確認対象機器の事象変化前の状態及び事象変化後の状態を、当該事象変化のタイミングに応じて、前記線画情報記憶部の前記線画情報に基づき、プラント運転員が視覚的に識別可能な表現形式に加工する情報加工部と、
前記情報加工部で加工された情報を前記プラント運転員へ提示するための表示部と、
前記入力部から入力される前記様々なイベントの中から、操作対象機器の選択に関する情報又は機器操作に関わる情報を抽出する操作情報抽出部と、
事象単位でプラント構成機器の操作手順を運転手順データとして記憶・保持する運転手順データ記憶部と、
プラントの機器に対してこれまでに実行された操作情報を、操作時刻と共に、操作履歴データとして記憶・保存する操作履歴データ記憶部と、
前記操作情報抽出部より抽出されたデータと前記運転手順データと前記操作履歴データとに基づき、現在どの操作が実施されているのかを推定することにより次の操作対象機器を先読みし、確認対象機器の候補として管理する操作ステップ判定部と、
前記情報加工部で加工された情報を前記監視画面又は前記操作画面に表示する際、前記確認対象機器以外の機器を表現する線画情報と重なり合わない空きスペース内に表示するための情報を生成する表示画面データ出力部とを備えたことを特徴とする、
プラント運転支援装置。 - 請求項1記載のプラント運転支援装置であって、
前記情報加工部で加工された情報と前記監視画面又は前記操作画面上に表示された前記確認対象機器以外の機器を表現する線画情報とが必ず重なる部分を有する場合に、前記監視画面又は前記操作画面上に表示された前記線画情報に対してデフォルメ編集処理を部分的に行うことにより、前記操作対象機器の周辺に前記空きスペースを作成するデフォルメ部を更に備えることを特徴とする、
プラント運転支援装置。 - 請求項1または請求項2記載のプラント運転支援装置であって、
前記因果関係情報は、プラントの警報発生と、当該警報発生に付随して自動的に引き起こされる他の事象変化との関係を含むことを特徴とする、
プラント運転支援装置。
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