JP5173957B2 - 空気調和機の室内機 - Google Patents
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一方、運転状況を表示する表示手段を装備した室内機として、運転状況を確実に、且つ目立ち過ぎないように表示するため、前面意匠パネルに溝状の開口部(スリット)を設け、当該スリットの後方に光透過性半透明材料からなる略プリズム状の帯状部材を配置すると共に、当該帯状部材の下面に、運転モードに応じて色や発光位置が変化する光を発するLEDを配置して、帯状部材の前面から光を出射する発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、特許文献2に開示された室内機は、前面意匠パネルの左右方向の広い範囲に溝状の開口部(スリット)が設けられるため、室内機の前面の意匠性が阻害されるという問題があった。また、LEDを実装した基板が左右方向で長くなり、機器配置の自由度が小さくなっていた。
また、両者を同一位置に配置しようとすると、略プリズム状の帯状部材が赤外線センサーの受信範囲(半透明のカバー)と干渉しないように、たとえば、帯状部材を二分割して、それぞれがセンサーケースを挟むように左右に離して配置することになり、室内機の前面の意匠性が阻害されるという問題があった。
吸引口および吹出口、並びに前面に前面開口部を具備する室内機本体と、
前記吸引口から前記吹出口に至る風路を形成する送風手段と、
前記風路内に配置された熱交換手段と、
前記室内機本体の前面開口部を覆い且つ開放すると共に、開口部であるパネル窓が形成された前面意匠パネルと、
前記室内機本体の前面開口部に設置されたセンサーユニットと、
を有し、
前記センサーユニットが、赤外線センサーと、
該赤外線センサーを収納し、前記赤外線センサーの受信範囲に相当した開口部であるケース窓を具備する光不透過材または光難透過材によって形成されたセンサーケースと、
前記室内機本体に設置され、前記センサーケースを回動自在に保持すると共に、前記赤外線センサーが回動した際の受信範囲に相当した開口部であるホルダー窓を具備する光透過材によって形成されたケースホルダーと、
該ケースホルダーに設置され、前記センサーケースを回動するモーターと、
前記室内機本体に設置され、前記ケースホルダーの前面の略全域を覆うと共に、前記ケースホルダーのホルダー窓の周縁が侵入自在な開口部である前カバー窓を具備する光不透過材または光難透過材によって形成されたホルダー前カバーと、
前記ケースホルダーに向かって光を照射する発光手段と、
を有し、
前記前面意匠パネルが前記室内機本体の前面開口部を覆った際、前記パネル窓の内側に前記ホルダー窓の周縁が位置することによって、前記発光手段が照射した光の一部が、前記ケースホルダーに入射した後、前記ホルダー窓の周縁から出射されることを特徴とする。
また、ケースホルダーの後面側に発光手段が配置されるから、発光手段が光を照射すると、ケースホルダーに入射した光の一部はホルダー窓の周縁から出射する。このとき、ホルダー窓の周縁の外側は光不透過性のホルダー前カバーによって覆われ、ホルダー窓の内側には光不透過性のセンサーケースの外面が位置しているから、発光手段が発した光はホルダー窓の周縁からのみ室内側に出射される。
すなわち、ホルダー窓の周縁を形成する所定幅の略円弧状(略U字状)や環状に光が視認されるから、室内機の意匠性が向上する。
さらに、運転状況の表示部と赤外線センサーとが同一位置にあるから、操作性や視認性が悪化することがない。
(空気調和機の室内機)
図1〜図3は本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機を説明するものであって、図1は正面図、図2は構成部材を分解して示す斜視図、図3は側面視の断面図である。
なお、以下に示す各図において同じ部分または相当する部分には同じ符号を付している。また、各図は模式的に描いたものであって、本発明は図示された形態に限定するものではない。
図1〜図3において、空気調和機の室内機(以下「室内機」と称す)10は、吸引口10aおよび吹出口10cを具備する室内機本体3と、吸引口10aから吹出口10cに至る風路10bを形成する送風手段7と、風路10b内に配置された熱交換手段6と、を有している。
室内機本体3は室内の壁等に固定される基台9(以下、基台9側を「後面」と称す)と、基台9に固定される筐体2とを有している。そして、筐体2の前面傾向部を覆う前面意匠パネル1が、筐体2の前面寄り(室内機本体3の前面に同じ)に着脱自在かつ回動自在に設置されている。
筐体2の上面には吸引口10aが形成され、筐体2の下面(上面の一部を含む)には吹出口10cが形成され、基台9の一部が風路10bの一部(後面側)を形成している。また、吹出口10cには、前面上下風向ベーン301と下面上下風向ベーン302とを具備する上下風向調整装置300が設置されている。
熱交換手段6は基台9に装着されるものであって、後面側部分および前面側部分とを具備し、風路10bの送風手段7よりも上流側に配置され、図示しない室外機から供給される冷媒が流通する伝熱管6aと、伝熱管6aが貫通する複数枚の放熱フィン6bとを具備している。
そして、熱交換手段6の前面側部分の下方には、熱交換手段6から滴下したドレンを受け止めるドレンパン5が、基台9に装着されている。なお、ドレンパン5の下面は風路10bの一部を形成するものであって、図示しない左右風向調整装置が設置されている。
さらに、風路10bの吸引口10aの近くで前面寄りに、フィルター4aを清掃するためのフィルター自動清掃ユニット4が着脱自在かつ移動自在に設置(基台9に爪によって、熱交換手段6にネジによってそれぞれ固定)されている。そして、前面開口部の上下方向の略中央に、フィルター4aから落下した塵埃を貯溜するためのダストボックス4bが設置されている。
前面意匠パネル1は、透明樹脂材料で成形され裏面に塗装または印刷などで光の透過が可能な色で着色された意匠層が形成されている。また、ダストボックス4bの前面側で、室内機本体3の左右方向の略中央に表示装置100が配置されている(ドレンパン5とフィルター自動清掃ユニット4とに固定されている)。
したがって、前面意匠パネル1が前面開口部を覆った際、前面意匠パネル1とダストボックス4bとによって表示装置100は、あたかも挟まれた状態になる。すなわち、表示装置100の前面には、表示内容を印刷した印刷シート13が貼付されているから、印刷シート13が前面意匠パネル1の後面に押し付けられる(これについては別途詳細に説明する)。
そうすると、表示内容が前面意匠パネル1の裏面に鮮明に投影される。したがって、投影された表示内容は、透光性材料によって形成された前面意匠パネル1を透過して、前面意匠パネル1の前面に表示範囲1cとして表示される。すなわち、表示内容を室内機10の外部から視認することができる。
次に、表示装置について詳細に説明する。
図4は本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機に設置された表示装置を説明するものであって、構成部材を分解して示す斜視図である。
図4において、表示装置100は、枠状の表示装置カバー12と、表示内容が印刷された印刷シート13と、印刷シート13が前面に貼付された基板ホルダー14と、基板ホルダー14にネジ止めされる基板15と、板状の表示装置ベース16と、を有している。
また、前面意匠パネル1は光透過材料によって形成され、印刷シート13には数字、記号、イラスト等の輪郭が縁取り印刷されているから、前面意匠パネル1が前面開口部を塞いだ際、基板15に実装された発光手段(LED等)からの光によって、印刷シート13に印刷された数字等が、前面意匠パネル1に投影されることになる。
一方、筐体2に固定された表示装置取付体18には、ベース回動軸16bが侵入自在な取付体切欠部18bが形成され、また、表示装置取付体18に取り付けられる回動軸受部材17にも、ベース回動軸16bが侵入自在な軸受部材切欠部17bが形成されている。
そして、取付体切欠部18bと軸受部材切欠部17bとによって形成される略円筒状の回動軸受に、ベース回動軸16bが回動自在に支持される。
なお、運転制御のためのセンサーユニット200が表示装置100の下方に配置されて、表示装置取付体18は、センサーユニット200の取付体も兼ねている。
図5〜図14は本発明の実施の形態1に係る空気調和機の室内機に設置されたセンサーユニットを説明するものであって、図5は構成部材を分解して示す斜視図、図6は構成部材の一部を示す側面視の断面図、図7は室内機本体への取付要領を説明する斜視図、図8は組立途中の状態を示す側面視の断面図、図9は組立途中の状態を示す正面図、図10は組立後の状態を示す側面視の断面図、図11は組立後の状態を示す正面図、図12は室内機に設置された状態を示す側面視の断面図、図13は図12に示す状態の平面視の部分断面図、図14は図12に示す状態の部分正面図である。
ケースホルダー40にはセンサーケース30を回動するモーター50が設置される。
さらに、ケースホルダー40の前面の略全域を覆うと共に、ケースホルダー40のホルダー窓40aのホルダー窓周縁40bが侵入自在な開口部である前カバー窓60aを具備する、光不透過材または光難透過材によって形成されたホルダー前カバー60が、室内機本体3(正確には、筐体2に取り付けられた表示装置取付体18)に設置されている。
さらに、ケースホルダー40の後面に向かって光を照射する発光手段70が、室内機本体3(正確には、筐体2に取り付けられた表示装置取付体18)に設置されている。
赤外線センサー20は、室内の温度分布を測定するものであって、モーター50の回転角度との関係において室内に居る人間の位置を判定することができるものである。したがって、室内機10は、かかる判定に基づいて、吹き出す空気の温度や、吹き出し方向等を制御することが可能になっている。
センサーケース30は、上部を構成するモーター連結部(ケース上部に同じ)31と、下部を構成するセンサーカバー部(ケース下部に同じ)32とが、一体になった略繭型(上限端部が略半球状の筒体)である。すなわち、モーター連結部31に形成されたケース爪31aが、センサーカバー部32に形成されたケース孔32aに係合している(図6参照)。なお、モーター連結部31にケース孔を形成し、センサーカバー部32にケース爪を形成してもよい。
モーター連結部31の頂点(北極点)にはモーター50のモーター回転軸51が嵌合するケース上部軸受35が形成されている。また、センサーカバー部32には開口したケース窓30aが形成されると共に、下端(南極点)には、ケースホルダー40に設けられたホルダー軸44が侵入するケース下部軸受34が形成されている。
ケースホルダー40は、センサーケース30を収納する略半円筒のホルダー筒部41と、ホルダー筒部41の側面に対向して設けられたホルダー側板42と、ホルダー筒部41の上端部に設けられたホルダー上板43と、を有している。
ホルダー筒部41には開口するホルダー窓40aが形成されると共に、ホルダー筒部41の底にはホルダー軸44が設けられている。
図7において、センサーユニット200は表示装置取付体18(筐体2に固定されている)に設置される。すなわち、ケースホルダー40のホルダー側板42が、表示装置取付体18に設けられたホルダー設置部18aに当接(陥入)し、ホルダー側板42に形成された係合爪(図示しない)がホルダー設置部18aに形成された係合孔(図示しない)に係合する。
ケースホルダー40を覆い隠すように、ホルダー前カバー60が表示装置取付体18に設置される。ホルダー前カバー60は正面視で略逆T字状であって、ホルダー筒部41およびホルダー上板43を覆うと共に、上方に延長した前カバー上板部61と、ホルダー側板42を覆う前カバー側板部とを有している。そして、前カバー上板部61および前カバー側板部62に形成された係合爪(図示しない)がホルダー設置部18aに形成された係合孔(図示しない)に係合する。
なお、ホルダー前カバー60には、ケースホルダー40のホルダー筒部41の一部(ホルダー窓40aのホルダー窓周縁40b)が侵入自在な前カバー窓60aが形成されている。
図8において、ケースホルダー40のホルダー側板42が表示装置取付体18(図示しない)に設置されている。
そして、モーター50は、モーター回転軸51がケースホルダー40のホルダー筒部41に挿入された状態で、ホルダー上板43にモーター固体ネジ52によって固定されている。また、ホルダー筒部41の内部にはセンサーケース30が収納され、赤外線センサー20の受信面がケース窓30aに一致した姿勢で固定されている。
また、ケース上部軸受35にモーター回転軸51が陥入(相対的な回転が不能に侵入しているに同じ)し、ケース下部軸受34にケースホルダー40のホルダー軸44が侵入しているから、センサーケース30(赤外線センサー20に同じ)は、モーター50の回転によって、左右方向の所定の角度を往復する回転(揺動)をすることができる。
このとき、センサーケース30は回転軸が変動しないように保持された状態で、回動するから、センサーケース30の外面とホルダー筒部41の内面との隙間を狭くすることが可能になる。
また、ホルダー窓40aを通して、センサーケース30のケース窓30aの方向を視認することができるから、確実且つ容易に、赤外線センサー20の方向(受信方向)を知ることができる。
すなわち、ホルダー窓40aのホルダー窓周縁40bとホルダー窓40aの範囲に位置するセンサーケース30の一部(ケース窓30aのケース窓周縁30b)のみが、正面から視認可能になっている。
また、パネル窓1aの左右には、パネル窓1aに近づく程、後退する(後面側に位置する)パネル斜面1bが形成されている。したがって、センサーケース30が左右方向に回動しても、赤外線センサー20の受信範囲に前面意匠パネル1の一部が干渉することがない(図1参照)。
そして、ケースホルダー40の後方(後面寄り)には、発光手段70が表示装置取付体18に設置されている。発光手段70には、三色LED70aが実装されて、運転モードに応じた所定の色の光を、照射(点灯および点滅を含む)することができる。
そして、三色LED70aが発光すると、発せられた光がケースホルダー40を照射する。ケースホルダー40は透明もしくは半透明樹脂で、光透過性を有する材料で成形されているため、三色LED70aから照射された光は透過する(一方から入射した光は内部を通過して他方から出射する)。
また、前面意匠パネル1が前面開口部を塞さいだ状態では、ケースホルダー40のホルダー窓40aのホルダー窓周縁40bおよびホルダー窓40aの内側のセンサーケース30の外面(ケース窓30aのケース窓周縁30bを含む)が、パネル窓1aから視認可能である。しかしながら、センサーケース30は光不透過性または光難透過性を有する材料で形成され、ケースホルダー40のホルダー窓40aのホルダー窓周縁40bを除く範囲は、光不透過性または光難透過性を有する材料で形成されたホルダー前カバー60によって覆われている。
さらに、センサーケース30は回転軸が変動しないように保持された状態で、回動するため、センサーケース30の外面とホルダー筒部41の内面との隙間を狭くすることが可能になるから、ホルダー窓40aの内側に視認されるセンサーケース30の一部とホルダー筒部41の一部とを近接させることが可能になり、意匠性が向上している。
したがって、パネル窓1aの内縁とホルダー窓40aのホルダー窓周縁40bとの隙間、およびホルダー窓40aの内周とセンサーケース30の外面との隙間は、ホルダー窓40aのホルダー窓周縁40bからの発光によって照らされ、あるいは、ホルダー窓40aのホルダー窓周縁40bからの発光に目を奪われ、殆ど視認することができない。このため、所定の幅の隙間が形成される場合であっても、目立たなく、意匠性が阻害されることがない。
Claims (2)
- 吸引口および吹出口、並びに前面に前面開口部を具備する室内機本体と、
前記吸引口から前記吹出口に至る風路を形成する送風手段と、
前記風路内に配置された熱交換手段と、
前記室内機本体の前面開口部を覆い且つ開放すると共に、開口部であるパネル窓が形成された前面意匠パネルと、
前記室内機本体の前面開口部に設置されたセンサーユニットと、
を有し、
前記センサーユニットが、赤外線センサーと、
該赤外線センサーを収納し、前記赤外線センサーの受信範囲に相当した開口部であるケース窓を具備する光不透過材または光難透過材によって形成されたセンサーケースと、
前記室内機本体に設置され、前記センサーケースを回動自在に保持すると共に、前記赤外線センサーが回動した際の受信範囲に相当した開口部であるホルダー窓を具備する光透過材によって形成されたケースホルダーと、
該ケースホルダーに設置され、前記センサーケースを回動するモーターと、
前記室内機本体に設置され、前記ケースホルダーの前面の略全域を覆うと共に、前記ケースホルダーのホルダー窓の周縁が侵入自在な開口部である前カバー窓を具備する光不透過材または光難透過材によって形成されたホルダー前カバーと、
前記ケースホルダーに向かって光を照射する発光手段と、
を有し、
前記前面意匠パネルが前記室内機本体の前面開口部を覆った際、前記パネル窓の内側に前記ホルダー窓の周縁が位置することによって、前記発光手段が照射した光の一部が、前記ケースホルダーに入射した後、前記ホルダー窓の周縁から出射されることを特徴とする空気調和機の室内機。 - 前記発光手段が三色LEDを具備し、運転モードに応じて発光する光の色を変化させることを特徴とする請求項1記載の空気調和機の室内機。
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