JP5172103B2 - X線コンピュータ断層撮影装置、x線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ、及びその製造方法 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置、x線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ、及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、X線CT(Computer Tomography)装置に用いられるコリメータ、当該コリメータの製造方法、及び当該コリメータを有するX線CT装置に関する。
周知の通り、X線CT装置は、X線が被検体内で受けた吸収量に基づいて臓器等の組織のX線吸収率を水のそれを基準としたCT値という指標として計算(再構成)することによって画像(断層像)を得るものである。
このX線CT装置においては、各X線検出素子に入射するX線の形状を整形すると共に散乱X線を除去するために、例えばX線検出器のX線入射側においてコリメータが設けられる。従来の一体型構造を持つコリメータ(以下、「一体型コリメータ」と呼ぶ。)の構成の一例を図35に示す。図35に示すように、一体型コリメータは、被検体体軸に沿ったスライス方向に対して並列配置された円弧形状の上下サポートを有している。また、この上下のサポートにはそれぞれX線焦点(X線源の発光点を想定)を向くようにコリメータ単板を挿入できる上下で対になった溝が形成されており、この溝に、平坦化されたコリメータ単板を挿入して、単板の溝挿入部分を接着剤で硬化することで、コリメータを一体構造として形成する。コリメータ単板は、上下サポートの溝によって支えられると共に、自らの剛性によって単板の反りを劣化させることなく、入射するX線を整形する。
この様な一体型コリメータは、X線CT装置のうち、例えばコリメータ単板のスライス方向の長さがおよそ100mm未満であるものであれば、コリメータ単板をあらかじめ平坦化処理しておくことで、コリメータ単板の剛性だけで、およそ20μmレベルの反りの少ないコリメータを形成することができる。
ところで、X線CT装置では、スライス方向の検出範囲を拡大する開発の流れにある。例えば、現在開発されつつある256列のマルチスライス検出器を有するX線CT装置では、スライス方向の検出範囲が現行の4倍程度を想定している。このため、従来の一体型コリメータの構成では、コリメータ単板の剛性だけでは単板の平面度、反りを維持することが困難となる。そのため、個々の検出器(検出器ユニット)を取り付ける際、アライメントができなくなり、各X線検出素子に入射するX線の立体角を好適に限定することができず、適切な断層像を取得することができない。
この問題を解決するため、例えば図36に示すように、検出器の20チャンネル程度をカバーするモジュール構造のコリメータ(以下、「モジュール型コリメータ」と呼ぶ。)が提案されている。このモジュール型コリメータは、図36に示す様に、チャンネル方向に沿ってX線検出器の検出面を全てカバーするように複数配置される。モジュール型コリメータは、前方サポートと後方サポートとを有しており、それぞれにはコリメータ単板を挿入する溝が形成されている。この溝は、コリメータ単板をX線焦点に向かせる必要があるため、前方サポートと後方サポートにそれぞれピッチが異なるように形成されている。これにより、前方サポートと後方サポートで対になっている溝にコリメータ単板を挿入することで、コリメータ単板群は裾広がりの構成を成し、結果的に全てのコリメータ単板がX線焦点を向くように形成される。
この様なモジュール型コリメータは、サポートの端面または中心の単板の基準面からの直角度を調整して組立てることで、X線焦点に対して正対したモジュール型コリメータを形成することができる。また、コリメータ単板のスライス方向の検出範囲が200mm程度以上と、コリメータ単板の平坦化が困難となってくる領域でも、前方及び後方サポートにおいてスライス方向に形成した溝に単板を挿入することで、反りは矯正され、平面度は現行並を維持したコリメータを構成できることを確認している。この結果、検出器とのアライメントも達成することができている。
しかしながら、以上述べたモジュール型コリメータにおいても、例えば次のような問題がある。
すなわち、モジュール型コリメータにおいては、検出器モジュールに対し、コリメータを取り付ける際の取り付け面の不安定要因が解消できない。例えば、X線検出においては、10μmレベルのゴミが取り付け面に介在するだけでも、約1m先のX線焦点の位置は拡大されて振られてしまう。そのため、モジュール型コリメータ間のつなぎ目部分で、X線焦点を結ぶ連続性に段差が生まれてしまう。その結果、ポーラーレスポンス特性つまりX線焦点が経時的に移動したとき、検出器に落ちる影の変動分に許容できないアンバランス量が発生することが無視できなくなり、画像にアーチファクトが生じる原因になる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、X線焦点の連続性を失わず、コリメータ単板の平坦度を維持することで、好適なX線のコリメートを実現することができるX線CT装置用コリメータ、当該コリメータ製造方法、及びX線CT装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、次のような手段を講じている。
請求項1に記載の発明は、X線を曝射するX線曝射ユニットと、被検体を介して前記X線曝射ユニットと対向して配置され検出面に入射したX線を検出するX線検出ユニットと、散乱X線を除去するために前記検出面上に設けられるコリメータユニットと、を具備し、前記コリメータユニットは、所定の方向に沿って配列される複数のコリメータ板と、前記コリメータ板の配列方向に沿って形成された複数の第1の溝を有する第1の支持部材と、前記第1の支持部材と並列して設けられ、前記コリメータ板の配列方向に沿って前記複数の第1の溝と対応するように形成された複数の第2の溝を有する第2の支持部材と、相対する前記第1の溝及び前記第2の溝にはめ込まれた前記複数のコリメータ板の前記検出面側の辺をはめ込むための複数の第3の溝を有し、前記コリメータ板の前記検出面側に設けられる第3の支持部材と、前記第1の溝及び前記第2の溝並びに前記第3の溝にはめ込まれた前記複数のコリメータ板の前記X線曝射ユニット側の辺をはめ込むための複数の第4の溝を有し、前記コリメータ板の前記X線曝射ユニット側に設けられる第4の支持部材と、を有し、前記X線曝射ユニットから前記検出面へ向かうX線入射方向実質的に平行になるように、前記各コリメータ板を前記第1乃至第4のいずれの溝にもはめ込んで4辺で支持すること、を特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置である。
請求項に記載の発明は、X線を曝射するX線曝射ユニットと、被検体を介して前記X線曝射ユニットと対向して配置され検出面に入射したX線を検出するX線検出ユニットと、を具備するX線コンピュータ断層撮影装置に用いられ、散乱X線を除去するために前記検出面上に設けられるコリメータユニットであって、所定の方向に沿って配列される複数のコリメータ板と、前記コリメータ板の配列方向に沿って形成された複数の第1の溝を有する第1の支持部材と、前記第1の支持部材と並列して設けられ、前記コリメータ板の配列方向に沿って前記複数の第1の溝と対応するように形成された複数の第2の溝を有する第2の支持部材と、相対する前記第1の溝及び前記第2の溝にはめ込まれた前記複数のコリメータ板の前記検出面側の辺をはめ込むための複数の第3の溝を有し、前記コリメータ板の前記検出面側に設けられる第3の支持部材と、前記第1の溝及び前記第2の溝並びに前記第3の溝にはめ込まれた前記複数のコリメータ板の前記X線曝射ユニット側の辺をはめ込むための複数の第4の溝を有し、前記コリメータ板の前記X線曝射ユニット側に設けられる第4の支持部材と、を有し、前記X線曝射ユニットから前記検出面へ向かうX線入射方向実質的に平行になるように、前記各コリメータ板を前記第1乃至第4のいずれの溝にもはめ込んで4辺で支持すること、を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータである。
請求項17に記載の発明は、X線を曝射するX線曝射ユニットと、被検体を介して前記X線曝射ユニットと対向して配置され検出面に入射したX線を検出するX線検出ユニットと、を具備するX線コンピュータ断層撮影装置に用いられ、散乱X線を除去するために前記検出面上に設けられるコリメータの製造方法であって、前記X線曝射ユニットから前記検出面へ向かうX線入射方向に沿って形成された複数の第1の溝を有する第1の支持ユニットと、前記X線曝射ユニットから前記検出面へ向かうX線入射方向に沿って前記複数の第1の溝と対応するように形成された複数の第2の溝を有する第2の支持ユニットとを、側面部材を用いて組み立て、相対する前記第1の溝及び前記第2の溝にはめ込まれた前記コリメータ板の前記検出面側の辺をはめ込むための複数の第3の溝を有する第3の支持ユニットを、前記第1の支持ユニット及び前記第2の支持ユニットの前記検出面側に固定し、相対する前記第1の溝、前記第2の溝、前記第3の溝のそれぞれにコリメータ単板をはめ込み、第4の支持部材が有する複数の第4の溝に前記複数のコリメータ板の前記X線曝射ユニット側の辺をはめ込むと共に、当該第4の支持部材を前記コリメータ板の前記X線曝射ユニット側に設けることで、前記各コリメータ板の4辺を支持すること、を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ製造方法である。
以上本発明によれば、X線焦点の連続性を失わず、コリメータ単板の平坦度を維持することで、好適なX線のコリメートを実現することができるX線CT装置用コリメータ、当該コリメータ製造方法、及びX線CT装置を実現することができる。
以下、本発明の第1実施形態及び第2実施形態を図面に従って説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係るX線CT装置10のブロック構成図を示している。同図に示すように、本X線CT装置10は、撮影系Aと処理・表示系Bとから構成されている。以下、それぞれが具備する構成要素について説明する。
撮影系Aは、被検体にX線を曝射し当該被検体を透過したX線を検出して投影データ(又は生データ)を取得する。なお、X線CTシステムの撮影系には、X線管球と2次元検出器システムとが一体として被検体の周囲を回転する回転/回転(ROTATE/ROTATE) タイプ、リング状に多数の検出素子がアレイされ、X線管球のみが被検体の周囲を回転する固定/回転(STATIONARY/ROTATE)タイプ、電子ビームを偏向させることで電子的にX線源の位置をターゲット上で移動させるタイプ等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本発明を適用可能である。ここでは、現在、主流を占めている回転/回転タイプのX線CT装置を例として説明する。
図1に示すように、撮影系Aは、X線管球101、回転リング102、2次元検出器システム103、データ収集回路(DAS)104、非接触データ伝送装置105、架台駆動部107、スリップリング108、X線管球側コリメータ及びX線検出器側コリメータ(共に図1には図示せず)を有している。
X線管球101は、X線を発生する真空管であり、回転リング102に設けられている。当該X線管球101には、X線の曝射に必要な電力(管電流、管電圧)が高電圧発生装置109からスリップリング108を介して供給される。X線管球101は、供給された高電圧により電子を加速させターゲットに衝突させることで、有効視野領域FOV内に載置された被検体に対してX線を曝射する。
なお、X線管球101と被検体との間には、当該X線管球101から曝射されるX線ビームの形状をコーン状(四角錐状)又はファンビーム状に整形するX線管球側コリメータ(図示せず)が設けられている。
2次元検出器システム103は、被検体を透過したX線を検出する検出器システムであり、X線管球101に対向する向きで回転リング102に取り付けられている。当該2次元検出器システム103には、シンチレータとフォトダイオードとの組み合わせで構成される複数の検出素子が検出面を形成し、被検体の体軸方向(スライス方向)とそれに直交するチャンネル方向とに関してマトリクス状に配列されている。
なお、検出素子において入射X線を電荷に変換する方式として、直接変換方式と間接変換方式とがある。本実施形態は、いずれの方式にも拘泥されない。
X線管球101及び検出器システム103は、回転リング102に設けられている。この回転リング102は、架台駆動部107により駆動され、1回転あたり1秒以下という高速で被検体の回りを回転する。
データ収集回路(DAS)104は、DASチップが配列された複数のデータ収集素子列を有し、2次元検出器システム103で検出されたM×Nの全チャンネルに関する膨大なデータ(1ビューあたりのM×Nチャンネル分のデータを以下「生データ」という)を入力し、増幅処理、A/D変換処理等の後、一括して光通信を応用した非接触データ伝送装置105を介して固定側のデータ処理ユニットに伝送する。
X線検出器側コリメータは、2次元検出器システム103の各検出素子に入射するX線を整形するものであり、2次元検出器システム103のX線入射側に設けられる。
次に、処理・表示系Bについて説明する。処理・表示系Bは、前処理装置106、高電圧発生装置109、ホストコントローラ110、記憶装置111、再構成装置114、入力装置115、表示装置116、画像処理部118、ネットワーク通信装置119、データ/制御バス300を具備している。
前処理装置106は、非接触データ伝送装置105を介して、DAS104から生データを受け取り、感度補正やX線強度補正を実行する。なお、当該前処理装置106によって前処理が施された生データは、「投影データ」と呼ばれる。
架台駆動部107は、診断用開口内に挿入された被検体の体軸方向に平行な中心軸のまわりに、X線管球101と2次元検出器システム103とを一体で回転させる等の駆動制御を行う。
高電圧発生装置109は、スリップリング108を介して、X線の曝射に必要な電力をX線管球101に供給する装置であり、高電圧変圧器、フィラメント加熱変換器、整流器、高電圧切替器等から成る。この高電圧発生装置109によるX線管球101への高電圧供給は、スリップリング108により行われる。
ホストコントローラ110は、撮影処理、データ処理、画像処理等の各種処理等の各処理に関する統括的な制御を行う。
記憶装置111は、収集した生データ、投影データ、CT画像データ等の画像データを記憶する。
再構成装置114は、所定の再構成パラメータ(再構成領域サイズ、再構成マトリクスサイズ、関心部位を抽出するための閾値等)に基づいて投影データを再構成処理することで、所定のスライス分の再構成画像データを生成する。一般に、再構成処理には、コーンビーム再構成(Feldkamp法、ASSR法など)とファンビーム再構成とがあるが、いずれの手法も実行可能である。
入力装置115は、キーボードや各種スイッチ、マウス等を備え、オペレータを介してスライス厚やスライス数等の各種スキャン条件を入力可能な装置である。
画像処理部118は、再構成装置114により生成された再構成画像データに対して、ウィンドウ変換、RGB処理等の表示のための画像処理を行い、表示装置116に出力する。また、画像処理部118は、オペレータの指示に基づき、任意断面の断層像、任意方向からの投影像、3次元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像の生成を行い、表示装置116に出力する。出力された画像データは、表示装置116においてX線CT画像として表示される。
ネットワーク通信装置119は、ネットワークを介して、他の装置やRIS(Ragiology Information System)等のネットワークシステムと種々のデータの送受信を行う。
データ/制御バス300は、各ユニット間を接続し、各種データ、制御信号、アドレス情報等を送受信するための信号線である。
(コリメータ)
次に、X線検出器側コリメータの詳細について説明する。このX線検出器側コリメータは、スライス方向の検出範囲が比較的大きくなった場合であっても、X線焦点の連続性、コリメータ単板の平坦度の維持を担保する構造を有している。
図2は、X線検出器側コリメータ50の設置態様の概略を説明するための図である。同図に示すように、X線検出器側コリメータ50は、2次元検出器システム103のX線入射側において、2次元検出器システム103の形状に沿って(すなわち、円弧状に)設置される。
図3は、X線検出器側コリメータ50の構成を説明するための図である。同図に示すように、X線検出器側コリメータ50は、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502、突き当て板503、コリメータ単板504を有している。なお、サポート500、サポート501については、スライス方向に沿って配置される被検体の上下を基準として、上方及び下方を定義した。この定義は便宜上のものであり、従ってサポートに関する上下の区別は必須のものではない。
上方サポート500及び下方サポート501は、それぞれ2次元検出器システム103の形状に対応した円弧形状に形成されており、また、コリメータ単板504を挿入するための溝505を有している。この溝505は、挿入されたコリメータ単板を含む平面内にX線焦点が存在するように、X線入射方向に沿って同ピッチで形成されている。上方サポート500と下方サポート501とは、対応する溝505が互いに対向するように、側面部材502によって並列して固定される。
なお、溝505は、図4に示すように、y軸方向(チャンネル方向)から見た場合三角形状を有している。これは、溝505をコリメータ単板504へ挿入する際の利便性を考慮したものである。しかしながら、これに拘泥することなく、コリメータ単板504を支持するものであれば、溝505はどのような形状であってもよい。
突き当て板503は、2次元検出器システム103の形状(すなわち、上方サポート500及び下方サポート501の形状)に対応した円弧形状に形成された板であり、上方サポート500及び下方サポート501が有する溝505と同ピッチで形成された溝506を有する。この突き当て板503は、X線耐性、加工性、X線透過性、機械構造的強度の良好な素材、例えばポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂その他のカーボンファイバー樹脂を用いて生成されている。突き当て板503は、自身の溝506と上方サポート500及び下方サポート501の溝505とが対応するように、上方サポート500及び下方サポート501の円弧形状の外側(外円弧側、すなわちX線検出器の検出面側)において固定される。
コリメータ単板504は、タングステン、モリブデン等の剛性、X線遮断性、機械構造的強度に優れた金属等から形成される。このコリメータ単板504は、図4に示すように上方サポート500及び下方サポート501の溝505、及び突き当て板503の溝506に挿入され、その3辺によって支持されながら、スライス方向に対して略垂直な方向に沿って複数配置される。なお、溝505及び溝506とコリメータ単板504との間は、接着剤によって固定される。
(突き当て板の溝形成方法)
次に、突き当て板503の溝506の形成方法について説明する。
図5は、突き当て板503の溝506の形成方法を説明するための図である。同図において、まず、例えば2〜3mm厚程度のカーボン繊維強化プラスチック(CFRP樹脂)などX線透過率の高い材料を用いて、(溝506のない)突き当て板503の形状・サイズを有するCFRP板51を形成する。
次に、溝506のチャネル方向の幅と同等の厚みを有するブレード52を用いて、CFRP板51にスライス方向に沿った溝506を形成する。このとき、図6に示すように、コリメータ単板504挿入側(X線管球側)の溝幅Aとコリメータ単板504突き当て側(X線検出器側)の溝幅aとを比較した場合、溝幅A>溝幅aとなるように、CFRP板51の厚み方向に対してテーパ状に溝506を形成する。これは、図7に示すように、上方サポート500及び下方サポート501の円弧面に沿って固定するために突き当て板503を円弧状に変形した場合に、溝幅Aと溝幅aとを略等しくし、突き当て板503に対してコリメータ単板504が略垂直に設置されるようにするためである。
従って、溝幅Aの値は、突き当て板503を上方サポート500及び下方サポート501に固定した状態(すなわち、図7の状態)で溝幅Aと溝幅aとを略等しくするためには、当該固定した状態の突き当て板503の曲率及び溝幅aに基づいて決定することが好ましい。
また、突き当て板503を上方サポート500及び下方サポート501に固定した状態で溝幅A>溝幅aとなるように、図6に示す状態で溝幅A>>溝幅aとして溝506を形成する構成(すなわち溝幅Aを溝幅aよりも明らかに大きくする構成)としてもよい。この様な構成とすれば、突き当て板503を上方サポート500及び下方サポート501に固定した状態でも溝506はテーパ形状を有することになり、コリメータ単板504を挿入し易く、且つセルフアライメントで調芯することができる。
なお、本実施形態では、突き当て板503は、上方サポート500及び下方サポート501をカバーする一体物で構成した(図3参照)。しかしながら、これに拘泥する趣旨ではなく、例えば溝加工の制約上等の理由により、複数で上方サポート500及び下方サポート501をカバーする分割構造にしても良い。分割構成とした場合には、そのつなぎ目部分はテーパ形状にしておき、オーバーラップさせるか、ちょうどコリメータ単板の影に配置することが好ましい。これにより、つなぎ目の影響を回避することができる。
(コリメータ製造方法)
次に、第1の実施形態に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図8は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図に示すように、まず、上方サポート500、下方サポート501と、側面部材502とを組み立て、X線検出器側コリメータ50の外枠を形成する(ステップS1)。
次に、上方サポート500及び下方サポート501にそれぞれ形成された溝505に接着剤を塗布し(ステップS2)、突き当て板503を円弧形状に弾性変形させて、上方サポート500及び下方サポート501の外周側の円弧側面にネジ締め等で組み立てる(ステップS3)。
次に、突き当て板503の溝506に接着剤を塗布し(ステップS4)、コリメータ単板504を上方サポート500及び下方サポート501の溝505、突き当て板503の溝506に挿入する(ステップS5)。
次に、硬化炉に入れ接着剤を硬化させることにより、コリメータ単板504の3辺が溝505及び溝506において支持された検出器側コリメータ50が完成する(ステップS6)。
以上述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
本検出器側コリメータは一体型構造をしており、その上下サポートにおいて形成された溝によって、コリメータ単板のX線焦点に対する角度が決定される。そのため、従来のモジュール型コリメータの様に複数モジュール間におけるX線焦点のずれが発生することがなく、X線焦点の連続性を確保することができる。その結果、好適なX線のコリメートを実現することができる。
また、本検出器側コリメータは一体型構造であるから、従来のモジュール型コリメータの様に複数モジュール間のアライメントを必要としない。従って、X線CT装置の設置及びメンテナンスにおける作業負担を軽減させることができる。
また、本検出器側コリメータはコリメータ単板の3辺を支持する構成となっている。従って、従来の2辺を支持する構成と比較して、コリメータ単板の平坦度を好適に維持することができる。その結果、コリメータ単板の反りを修正するためのメンテナンスをする必要がなくなり、作業負担を軽減させることができると共に、X線CT画像の撮影において適切なX線のコリメートを実現することができる
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る検出器側コリメータ50、及びこれを具備するX線CT装置10について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態に比して、コリメータ単板の平坦性維持をさらに担保することを目的とするものである。
図9は、第2の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。同図に示すように、本実施形態に係る検出器側コリメータ50は、図3に示した構成に加えて、内周側の円弧側面にガイド板510をさらに具備する。
ガイド板510は、検出器側コリメータ50の形状(すなわち、上方サポート500及び下方サポート501の形状)に対応した円弧形状に形成された板であり、溝505及び溝506と同ピッチで形成されたスリット511を有する。このスリット511は、少なくともコリメータ単板504を通過させ得る幅及び高さを有している。
また、ガイド板510は、突き当て板503と同様に、X線耐性、加工性、X線透過性、機械構造的強度の良好な素材、例えばポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂その他のカーボンファイバー樹脂を用いて生成されている。ガイド板510は、自身のスリット511と溝505及び溝506とが対応するように、上方サポート500及び下方サポート501の円弧形状の内側(内円弧側)において、図10(a)に示す様に固定される。
なお、ガイド板510は、次の様にして製造することができる。すなわち、図10(b)に示すように、例えばカーボン繊維強化プラスチック(CFRP樹脂)などX線透過率の高い材料を用いて、(スリット511のない)ガイド板510の形状・サイズを有するCFRP板53を形成する。
次に、スリット511のチャネル方向の幅と同等の厚みを有するブレード54を用いて、CFRP板53にスライス方向に沿ったスリット511を形成することで、ガイド板510を製造することができる。なお、図10(c)に、スリット511に沿った平面によるガイド板510の断面図を例示した。
(コリメータ製造方法)
次に、第2の実施形態に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図11は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図におけるステップS11乃至ステップS14までの工程は、図8に示したステップS1乃至ステップS4までの工程と略同様であるので、その説明は省略する。
突き当て板503の溝506に接着剤を塗布した後、スリット入りガイド板510を上方サポート500及び下方サポート501に組み付ける(ステップS15)。この組み付けの後、ガイド板510のスリット511からコリメータ単板504を挿入し、コリメータ単板504を上方サポート500及び下方サポート501の溝505、突き当て板503の溝506に挿入する(ステップS16)。
次に、スリット511に接着剤を塗布した後(ステップS17)、硬化炉に入れ接着剤を硬化させることにより、コリメータ単板504の4辺が溝505、溝506、スリット511において支持された検出器側コリメータ50が完成する(ステップS18)。
以上述べた構成によれば、第1の実施形態において説明した効果に加えて、コリメータ単板の平坦性をより高精度に維持することができる。従って、スライス方向の検出範囲がより広大な場合であっても、コリメータ単板の平坦性を好適に維持することが可能である。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る検出器側コリメータ、及びこれを具備するX線CT装置について説明する。本検出器側コリメータは、上方サポート、下方サポート、一体型である突き当て板、一体型である内径カバーにより、コリメータ単板を4辺によって支持する構造をもつものである。
図12は、第3の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。同図に示すように、本実施形態に係る検出器側コリメータ50は、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502、突き当て板503、一体型である内径カバー520、複数のコリメータ単板504を具備している。
突き当て板503は一体構造であり、コリメータ単板504の一辺を挿入するための溝506を有している。
内径カバー520は、上方サポート500及び下方サポート501の形状(すなわち、円弧形状)に形成された板である。内径カバー520は、コリメータ単板504を上方サポート500及び下方サポート501の内径側から支持するカバーであり、コリメータ単板504の一辺を挿入するための溝521を有している。この内径カバー520は、突き当て板503と同様に、X線耐性、加工性、X線透過性、機械構造的強度の良好な素材、例えばポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂その他のカーボンファイバー樹脂を用いて生成されている。
図13は、内径カバー520の溝521の形成方法を説明するための図である。同図において、まず、例えば2〜3mm厚程度のカーボン繊維強化プラスチック(CFRP樹脂)などX線透過率の高い材料を用いて、(溝521のない)内径カバー520の形状・サイズを有するCFRP板55を形成する。
次に、溝521のチャネル方向の幅と同等の厚みを有するブレード52を用いて、CFRP板55にスライス方向に沿った溝521を形成する。このとき、図14に示すように、コリメータ単板504挿入側(X線検出器側)の溝幅Bとコリメータ単板504突き当て側(X線管球側)の溝幅bとを比較した場合、溝幅B<溝幅bとなるように、CFRP板55の厚み方向に対してテーパ状に溝521を形成する。これは、図15に示すように、上方サポート500及び下方サポート501の円弧面に沿って固定するために内径カバー520を円弧状に変形した場合に、溝幅Bと溝幅bとを略等しくし、内径カバー520に対してコリメータ単板504が略垂直に設置されるようにするためである。
従って、溝幅Bの値は、内径カバー520を上方サポート500及び下方サポート501に固定した状態(すなわち、図15の状態)で溝幅Bと溝幅bとを略等しくするためには、当該固定した状態の内径カバー520の曲率及び溝幅bに基づいて決定することが好ましい。
(コリメータ製造方法)
次に、本実施形態に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図16は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図におけるステップS21乃至ステップS24までの工程は、図8に示したステップS1乃至ステップS4までの工程と略同様であるので、その説明は省略する。
突き当て板503の溝506に接着剤を塗布した後、コリメータ単板504を、上方サポート500及び下方サポート501の溝505、突き当て板503の溝506に挿入する(ステップS25)。
次に、内径カバー520の溝521に接着剤を塗布した後(ステップS26)、各コリメータ単板504を各溝521に挿入しながら内径カバー520を、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502に装着する(ステップS27)。なお、各コリメータ単板504を各溝521に挿入させる際、必要に応じて、内径カバー520を挿入方向に沿って押圧する、又はコリメータ単板504側及び内径カバー520の少なくとも一方を振動させながら押圧するようにしてもよい。
次に、コリメータ50を硬化炉に入れ接着剤を硬化させる(ステップS28)。以上の各処理により、コリメータ単板504の4辺が溝505、溝506、溝521において支持された検出器側コリメータ50が完成する。
なお、溝505、溝506、溝521への接着剤は、必須ではない。例えば、接着剤がなくても十分に各コリメータ単板504を支持できる場合には、少なくとも一つの溝あるいは全ての溝への接着剤塗布を省略してもよい。この点は、他の実施形態においても同様である。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例について説明する。本変形例に係る検出器側コリメータ50は、溝521を有しない内径カバーにより、コリメータ単板504の4辺のうちの一辺を支持するものである。
図17は、本変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。同図に示すように、検出器側コリメータ50は、一体型であり且つコリメータ単板504を挿入するための溝を有しない内径カバー525を具備している。
内径カバー525は、溝521が形成されていない点以外は、内径カバー520の構成と同様である。この内径カバー525は、図18に示すように、各コリメータ単板504の一辺(すなわち、X線管101側の一辺)を押しつけるようにして、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502に組み付けられる。コリメータ単板504は、内径カバー525によって押圧されることで、その一辺を支持される。
(コリメータ製造方法)
次に、本変形例に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図19は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図におけるステップS31乃至ステップS35までの工程は、図16に示したステップS21乃至ステップS25までの工程と略同様であるので、その説明は省略する。
コリメータ単板504の挿入後、内径カバー525が各コリメータ単板504のX線管球101側の一辺を押圧するように、内径カバー525を上方サポート500、下方サポート501、側面部材502に組み付ける(ステップS36)。
次に、コリメータ50を硬化炉に入れ接着剤を硬化させる(ステップS37)。以上の各処理により、コリメータ単板504の4辺が溝505、溝506、内径カバー525において支持された検出器側コリメータ50が完成する。
以上述べた構成によれば、第1の実施形態と同様の効果に加えて、次の新たな効果を実現することができる。
本検出器側コリメータでは、コリメータ単板は、その4辺によって支持される。従って、従来の二辺支持、三辺支持の場合に比して、コリメータ単板の平坦度が高い検出器側コリメータを実現することができる。その結果、理想的なコリメーションを実現することができる。特に、スライス方向の検出範囲がより広大な場合であっても、コリメータ単板の平坦性を好適に維持することが可能である。
また、コリメータ単板は、4辺によって均等に支持される。このため、1回転あたり1秒以下という高速で被検体の体軸を中心として回転する際の大きな加速度発生時においてもコリメータ単板の剛性を高く維持できる。コリメータ単板の平坦性が狂うことも少ない。その結果、メンテナンス時におけるコリメータ単板の平坦性回復に関する作業を軽減することができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る検出器側コリメータ、及びこれを具備するX線CT装置について説明する。本検出器側コリメータは、上方サポート、下方サポート、一体型である突き当て板、モジュール型である内径カバーにより、コリメータ単板を4辺によって支持する構造をもつものである。
図20Aは、第4の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。同図に示すように、本実施形態に係る検出器側コリメータ50は、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502、突き当て板503、モジュール型である内径カバー530、複数のコリメータ単板504を具備している。
突き当て板503は一体構造であり、コリメータ単板504の一辺を挿入するための溝506を有している。
内径カバー530は、上方サポート500及び下方サポート501の曲率(すなわち、円弧の曲率)に対応した円弧状の形状をチャンネル方向に関して持つ板であり、チャンネル方向に沿って複数配列される。内径カバー530は、コリメータ単板504を上方サポート500及び下方サポート501の内径側から支持するカバーであり、コリメータ単板504の一辺を挿入するための溝531を有している。この内径カバー530は、突き当て板503と同様に、X線耐性、加工性、X線透過性、機械構造的強度の良好な素材、例えばポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂その他のカーボンファイバー樹脂を用いて生成されている。
また、内径カバー530は、溝531とは異なる溝532を有している。内径カバー530をチャンネル方向に沿って複数配列した場合には、隣り合う内径カバー530の溝532は、図20B、図20Cに示すように、コリメータ単板504を挿入するための溝531を形成する。この様に隣り合う内径カバー530の溝532によって形成される溝531にコリメータ単板504を挿入することで、チャンネル方向に配列された内径カバー530のつなぎ目におけるX線検出への影響を、回避することができる。
なお、内径カバー530は、図20Bの様に一定間隔dをもってチャンネル方向に配列される構成、或いは図25Dの様に隣同士が接触するようにチャンネル方向に配列される構成、のいずれであってもよい。いずれの構成であっても、溝532のチャンネル方向幅は、隣り合う内径カバー530の溝532により溝533が形成されるように設計される。
このような内径カバー530は、第3の実施形態に係る内径カバー520と略同様の手法によって生成することができる。
(コリメータ製造方法)
次に、本実施形態に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図21は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図におけるステップS41乃至ステップS45までの工程は、図19に示したステップS31乃至ステップS35までの工程と略同様であるので、その説明は省略する。
コリメータ単板504の挿入後、モジュール化された各内径カバー530の溝531及び532に接着剤を塗布した後(ステップS46)、各コリメータ単板504を各溝531に挿入しながら各内径カバー530を、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502に組み付ける(ステップS47)。なお、各コリメータ単板504を各溝531及び溝532に挿入させる際、必要に応じて、内径カバー530を挿入方向に沿って押圧する、又はコリメータ単板504側及び内径カバー530の少なくとも一方を振動させながら押圧するようにしてもよい。
次に、コリメータ50を硬化炉に入れ接着剤を硬化させる(ステップS48)。以上の各処理により、コリメータ単板504の4辺が溝505、溝506、溝521において支持された検出器側コリメータ50が完成する。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例について説明する。本変形例に係る検出器側コリメータ50は、溝532を有しないモジュール化された内径カバーにより、コリメータ単板504の4辺のうちの一辺を支持するものである。
図22は、本変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。同図に示すように、検出器側コリメータ50は、モジュール化され且つコリメータ単板504を挿入するための溝を有しない内径カバー533を具備している。
内径カバー533は、溝531が形成されていない点以外は、内径カバー530の構成と同様である。各内径カバー533は、図18に示した例と同様に、各コリメータ単板504の一辺(すなわち、X線管101側の一辺)を押しつけるようにして、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502に組み付けられる。コリメータ単板504は、内径カバー533によって押圧されることで、その一辺を支持される。
(コリメータ製造方法)
次に、本変形例に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図23は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図におけるステップS51乃至ステップS55までの工程は、図21に示したステップS41乃至ステップS45までの工程と略同様であるので、その説明は省略する。
コリメータ単板504の挿入後、内径カバー533が各コリメータ単板504のX線管球101側の一辺を押圧するように、内径カバー533を上方サポート500、下方サポート501、側面部材502に組み付ける(ステップS56)。
次に、コリメータ50を硬化炉に入れ接着剤を硬化させる(ステップS57)。以上の各処理により、コリメータ単板504の4辺が溝505、溝506、内径カバー533において支持された検出器側コリメータ50が完成する。
以上述べた構成によれば、第3の実施形態と同様の効果に加えて、次の新たな効果を実現することができる。すなわち、コリメータ単板の一辺を支持する内径カバーは、モジュール化されているため、部分的に分解が可能である。従って、一部のコリメータ単板の調整、交換等が必要である場合、そのコリメータ単板を支持する内径カバーを取り外すのみでよい。結果、メンテナンス時における作業負担や費用を軽減することができる。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る検出器側コリメータ、及びこれを具備するX線CT装置について説明する。本検出器側コリメータは、上方サポート、下方サポート、一体型である内径カバー、モジュール型である突き当て板により、コリメータ単板を4辺によって支持する構造をもつものである。
図24は、第5の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。同図に示すように、本実施形態に係る検出器側コリメータ50は、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502、モジュール化された突き当て板540、一体型である内径カバー520、複数のコリメータ単板504を具備している。
図25Aは、突き当て板540の外観を示した図である。同図に示すように、突き当て板540は、チャンネル方向に沿って複数配列される。突き当て板540は、コリメータ単板504の一辺を挿入するための溝541を有している。この突き当て板540は、突き当て板503と同様に、X線耐性、加工性、X線透過性、機械構造的強度の良好な素材、例えばポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂その他のカーボンファイバー樹脂を用いて生成されている。また、突き当て板540は、突き当て板503と略同様の手法によって生成することができる(図13、図14、図15等参照)。
また、突き当て板540は、溝541とは異なる溝542を有している。図25A、図25Bに示すように、突き当て板540をチャンネル方向に沿って複数配列した場合には、隣り合う突き当て板540の溝542は、コリメータ単板504を挿入するための溝543を形成する。この様に隣り合う突き当て板540の溝542によって形成される溝543にコリメータ単板504を挿入することで、チャンネル方向に配列された突き当て板540つなぎ目におけるX線検出への影響を、回避することができる。
なお、突き当て板540は、図25Aの様に一定間隔dをもってチャンネル方向に配列される構成、或いは図25Cの様に隣同士が接触するようにチャンネル方向に配列される構成、のいずれであってもよい。いずれの構成であっても、溝542のチャンネル方向幅は、隣り合う突き当て板540の溝542により溝543が形成されるように設計される。
(コリメータ製造方法)
次に、本実施形態に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図26は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図に示すように、まず、上方サポート500、下方サポート501と、側面部材502とを組み立て、X線検出器側コリメータ50の外枠を形成する(ステップS61)。次に、上方サポート500及び下方サポート501にそれぞれ形成された溝505に接着剤を塗布し(ステップS62)、モジュール化された各突き当て板540を円弧形状に弾性変形させて、上方サポート500及び下方サポート501の外周側の円弧側面にネジ締め等で組み立てる(ステップS63)。
次に、各突き当て板540の溝541、溝542に接着剤を塗布し(ステップS64)、コリメータ単板504を上方サポート500及び下方サポート501の溝505、各突き当て板540の溝541に挿入する(ステップS65)。
次に、内径カバー520の溝521に接着剤を塗布した後(ステップS66)、各コリメータ単板504を各溝521に挿入しながら内径カバー520を、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502に組み付ける(ステップS67)。なお、各コリメータ単板504を各溝521に挿入させる際、必要に応じて、内径カバー520を挿入方向に沿って押圧する、又はコリメータ単板504側及び内径カバー520の少なくとも一方を振動させながら押圧するようにしてもよい。
次に、コリメータ50を硬化炉に入れ接着剤を硬化させる(ステップS68)。以上の各処理により、コリメータ単板504の4辺が溝505、溝521、溝541、溝542において支持された検出器側コリメータ50が完成する。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例について説明する。本変形例に係る検出器側コリメータ50は、溝521を有しない内径カバー525により、コリメータ単板504の4辺のうちの一辺を支持するものである。
図27は、本変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。同図に示すように、検出器側コリメータ50は、モジュール化された突き当て板540、一体型であり且つコリメータ単板504を挿入するための溝を有しない内径カバー525を具備している。
(コリメータ製造方法)
次に、本変形例に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図28は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図におけるステップS71乃至ステップS75までの工程は、図26に示したステップS61乃至ステップS65までの工程と略同様であるので、その説明は省略する。
コリメータ単板504の挿入後、内径カバー525が各コリメータ単板504のX線管球101側の一辺を押圧するように、内径カバー525を上方サポート500、下方サポート501、側面部材502に組み付ける(ステップS76)。
次に、コリメータ50を硬化炉に入れ接着剤を硬化させる(ステップS77)。以上の各処理により、コリメータ単板504の4辺が溝505、溝541、内径カバー525において支持された検出器側コリメータ50が完成する。
以上述べた構成によれば、第3の実施形態と同様の効果に加えて、次の新たな効果を実現することができる。すなわち、コリメータ単板の一辺を支持する突き当て板は、モジュール化されているため、部分的に分解が可能である。従って、一部のコリメータ単板の調整、交換等が必要である場合、そのコリメータ単板を支持する突き当て板を取り外すのみでよい。結果、メンテナンス時における作業負担や費用を軽減することができる。
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態に係る検出器側コリメータ、及びこれを具備するX線CT装置について説明する。本検出器側コリメータは、上方サポート、下方サポート、突き当て板、上方内径カバー及び下方内径カバーにより、コリメータ単板を4辺によって支持する構造をもつものである。
図29は、第6の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。同図に示すように、本実施形態に係る検出器側コリメータ50は、上方サポート500、下方サポート501、側面部材502、突き当て板503、一体型である上方内径カバー550、一体型である下方内径カバー551、複数のコリメータ単板504を具備している。
上方内径カバー550及び下方内径カバー551は、それぞれ上方サポート500及び下方サポート501の曲率(すなわち、円弧の曲率)に対応した円弧状の形状をチャンネル方向に関して持つ板である。上方内径カバー550は、コリメータ単板504を上方サポート500の内径側から支持するカバーであり、コリメータ単板504の一辺を挿入するための溝552を有している。この上方内径カバー550及び下方内径カバー551は、突き当て板503と同様に、X線耐性、加工性、X線透過性、機械構造的強度の良好な素材、例えばポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂その他のカーボンファイバー樹脂を用いて生成されている。
なお、上方内径カバー550及び下方内径カバー551は、第3の実施形態に係る内径カバー520と略同様の手法によって生成することができる。
(コリメータ製造方法)
次に、本実施形態に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図30は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図におけるステップS81乃至ステップS85までの工程は、図16に示したステップS21乃至ステップS25までの工程と略同様であるので、その説明は省略する。
コリメータ単板504の挿入後、上方内径カバー550の溝552に接着剤を塗布した後(ステップS86)、各コリメータ単板504を各溝552に挿入しながら、上方内径カバー550を上方サポート500、側面部材502に組み付ける。また、下方内径カバー551の溝552に接着剤を塗布した後、各コリメータ単板504を各溝552に挿入しながら、下方内径カバー550を下方サポート501、側面部材502に組み付ける(ステップS87)。なお、各コリメータ単板504を各溝552に挿入させる際、必要に応じて、上方内径カバー550(下方内径カバー551)を挿入方向に沿って押圧する、又はコリメータ単板504側及び上方内径カバー550(下方内径カバー551)の少なくとも一方を振動させながら押圧するようにしてもよい。
次に、コリメータ50を硬化炉に入れ接着剤を硬化させる(ステップS88)。以上の各処理により、コリメータ単板504の4辺が溝505、溝506、溝552において支持された検出器側コリメータ50が完成する。
(変形例)
次に、本実施形態の変形例について説明する。本変形例に係る検出器側コリメータ50は、溝552を有しない上方内径カバー555及び下方内径カバー556により、コリメータ単板504の4辺のうちの一辺を支持するものである。
図31は、本変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。同図に示すように、検出器側コリメータ50は、コリメータ単板504を挿入するための溝を有しない上方内径カバー555及び下方内径カバー556を具備している。
上方内径カバー555及び下方内径カバー556は、溝552が形成されていない点以外は、上方内径カバー550及び下方内径カバー551の構成と同様である。上方内径カバー555及び下方内径カバー556は、図32に示した例と同様に、各コリメータ単板504の一辺(すなわち、X線管101側の一辺)を押しつけるようにして、上方サポート500等に組み付けられる。コリメータ単板504は、上方内径カバー555及び下方内径カバー556によって押圧されることで、その一辺を支持される。
(コリメータ製造方法)
次に、本変形例に係る検出器側コリメータ50の製造方法について説明する。
図33は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。同図におけるステップS91乃至ステップS95までの工程は、図30に示したステップS81乃至ステップS85までの工程と略同様であるので、その説明は省略する。
コリメータ単板504の挿入後、上方内径カバー555が各コリメータ単板504のX線管球101側の一辺を押圧するように、上方内径カバー555を上方サポート500、側面部材502に組み付ける。また、下方内径カバー556が各コリメータ単板504のX線管球101側の一辺を押圧するように、下方内径カバー556を上方サポート500、側面部材502に組み付ける。(ステップS96)。
次に、コリメータ50を硬化炉に入れ接着剤を硬化させる(ステップS97)。以上の各処理により、コリメータ単板504の4辺が溝505、溝506、上方内径カバー555、下方内径カバー556において支持された検出器側コリメータ50が完成する。
以上述べた構成によれば、第3の実施形態と同様の効果を実現することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
(1)第2の実施形態において説明したガイド板510は、上方サポート500及び下方サポート501をカバーする一体物で構成した(図9、図10参照)。しかしながら、これに拘泥する趣旨ではなく、例えば溝加工の制約上等の理由により、複数で上方サポート500及び下方サポート501をカバーする分割構造にしても良い。分割構成とした場合には、突き当て板503と同様、そのつなぎ目部分はテーパ形状にしておき、オーバーラップさせるか、ちょうどコリメータ単板の影に配置することが好ましい。
(2)各実施形態において説明した突き当て板503、ガイド板510は、モジュール型コリメータに適用することも可能である。これにより、モジュール型コリメータにおいて、コリメータ単板の平坦性を従来より高精度に維持することが可能となる。
(3)各実施形態において説明した検出器側コリメータを完全な一体構造とせず、複数個(例えば、3、4個)のコリメータユニットを連結して構成するようにしてもよい。この場合には、各コリメータユニットにおいて各実施形態及び上記(1)、(2)の変形例で説明した構成を適用することが可能である。
(4)第6の実施形態に係る検出器側コリメータにおいて、例えば図34に示すように、上方内径カバー及び下方内径カバーの少なくとも一方をモジュール化する構成としてもよい。
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以上本発明によれば、X線焦点の連続性を失わず、コリメータ単板の平坦度を維持することで、好適なX線のコリメートを実現することができるX線CT装置用コリメータ、当該コリメータ製造方法、及びX線CT装置を実現することができる。
図1は、本実施形態に係るX線CT装置10のブロック構成図を示している。 図2は、X線検出器側コリメータ50の設置態様の概略を説明するための図である。 図3は、X線検出器側コリメータ50の構成を説明するための図である。 図4は、上方サポート500及び下方サポート501の溝505、突き当て板503によるコリメータ単板504の支持形態を示した図である。 図5は、突き当て板503の溝506の形成方法を説明するための図である。 図6は、突き当て板503の製造工程における溝506の形状を説明するための図である。 図7は、突き当て板503の上方サポート500及び下方サポート501への組み立て時における溝506の形状を説明するための図である。 図8は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図9は、第2の実施形態に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図10(a)〜(c)は、第2の実施形態に係る検出器側コリメータ50を内円弧側から見た外観図である。 図11は、検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図12は、第3の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図13は、内径カバー520の溝521の形成方法を説明するための図である。 図14は、内径カバー520の製造工程における溝521の形状を説明するための図である。 図15は、内径カバー520組立時における溝521の形状を説明するための図である。 図16は、第3の実施形態に係る検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図17は、第3の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図18は、第3の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図19は、第3の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図20Aは、第4の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図20Bは、第4の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図20Cは、第4の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図20Dは、第4の実施形態に係る検出器側コリメータ50の変形例(20Aのつなぎ部分の詳細)を示した図である。 図21は、第4の実施形態の係る検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図22は、第4の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である 図23は、第4の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図24は、第5の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図25Aは、第5の実施形態に係る検出器側コリメータ50の突き当て板540の外観を示した図である。 図25Bは、第5の実施形態に係る検出器側コリメータ50の突き当て板540の外観を示した図である。 図25Cは、第5の実施形態に係る検出器側コリメータ50の突き当て板540の外観を示した図である。 図26は、第5の実施形態に係る検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図27は、第5の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図28は、第5の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図29は、第6の実施形態に係るX線CT装置10が有する検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図30は、第6の実施形態に係る検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図31は、第6の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図32は、第6の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図33は、第6の実施形態の変形例に係る検出器側コリメータ50の製造工程の流れを示したフローチャートである。 図34は、第6の実施形態の他の変形例に係る検出器側コリメータ50の構成を示した図である。 図35は、従来の一体型コリメータの構成を説明するための図である。 図36は、従来のモジュール型コリメータの構成を説明するための図である。
符号の説明
10…X線CT装置、101…X線管球、102…回転リング、103…2次元検出器システム、104…データ収集回路(DAS)、105…非接触データ伝送装置、107…架台駆動部、108…スリップリング、50…X線検出器側コリメータ、500…上方サポート、501…下方サポート、502…側面部材、503…突き当て板、504…コリメータ単板、505、506…溝、A…撮影系、B…処理・表示系

Claims (17)

  1. X線を曝射するX線曝射ユニットと、
    被検体を介して前記X線曝射ユニットと対向して配置され検出面に入射したX線を検出するX線検出ユニットと、
    散乱X線を除去するために前記検出面上に設けられるコリメータユニットと、を具備し、
    前記コリメータユニットは、
    所定の方向に沿って配列される複数のコリメータ板と、
    前記コリメータ板の配列方向に沿って形成された複数の第1の溝を有する第1の支持部材と、
    前記第1の支持部材と並列して設けられ、前記コリメータ板の配列方向に沿って前記複数の第1の溝と対応するように形成された複数の第2の溝を有する第2の支持部材と、
    相対する前記第1の溝及び前記第2の溝にはめ込まれた前記複数のコリメータ板の前記検出面側の辺をはめ込むための複数の第3の溝を有し、前記コリメータ板の前記検出面側に設けられる第3の支持部材と、
    前記第1の溝及び前記第2の溝並びに前記第3の溝にはめ込まれた前記複数のコリメータ板の前記X線曝射ユニット側の辺をはめ込むための複数の第4の溝を有し、前記コリメータ板の前記X線曝射ユニット側に設けられる第4の支持部材と、を有し、
    前記X線曝射ユニットから前記検出面へ向かうX線入射方向実質的に平行になるように、前記各コリメータ板を前記第1乃至第4のいずれの溝にもはめ込んで4辺で支持すること、
    を特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記第3の支持部材は、複数の外径モジュール板によって構成されていることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記第3の溝は、隣り合う前記外径モジュール板の溝によって形成されることを特徴とする請求項2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記第4の支持部材は、相対する前記第1の溝及び前記第2の溝にはめ込まれた前記各コリメータ板の前記X線曝射ユニット側の辺を第4の溝で押圧することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記第4の支持部材は、複数の内径モジュール板によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記第4の溝は、隣り合う前記内径モジュール板の溝によって形成されることを特徴とする請求項5記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記X線検出ユニットは円弧形状を有し、
    前記コリメータユニットは前記X線検出ユニットに対応した前記円弧形状を有することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記複数の第3の溝のそれぞれの開口部を形成する前記X線曝射ユニット側の溝幅は、前記コリメータ板の突き当て面を形成する前記X線検出ユニット側の溝幅と略等しい大きさ、又はそれ以上の大きさを有することを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. X線を曝射するX線曝射ユニットと、被検体を介して前記X線曝射ユニットと対向して配置され検出面に入射したX線を検出するX線検出ユニットと、を具備するX線コンピュータ断層撮影装置に用いられ、散乱X線を除去するために前記検出面上に設けられるコリメータユニットであって、
    所定の方向に沿って配列される複数のコリメータ板と、
    前記コリメータ板の配列方向に沿って形成された複数の第1の溝を有する第1の支持部材と、
    前記第1の支持部材と並列して設けられ、前記コリメータ板の配列方向に沿って前記複数の第1の溝と対応するように形成された複数の第2の溝を有する第2の支持部材と、
    相対する前記第1の溝及び前記第2の溝にはめ込まれた前記複数のコリメータ板の前記検出面側の辺をはめ込むための複数の第3の溝を有し、前記コリメータ板の前記検出面側に設けられる第3の支持部材と、
    前記第1の溝及び前記第2の溝並びに前記第3の溝にはめ込まれた前記複数のコリメータ板の前記X線曝射ユニット側の辺をはめ込むための複数の第4の溝を有し、前記コリメータ板の前記X線曝射ユニット側に設けられる第4の支持部材と、を有し、
    前記X線曝射ユニットから前記検出面へ向かうX線入射方向実質的に平行になるように、前記各コリメータ板を前記第1乃至第4のいずれの溝にもはめ込んで4辺で支持すること、
    を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ。
  10. 前記第3の支持部材は、複数の外径モジュール板によって構成されていることを特徴とする請求項9記載のX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ。
  11. 前記第3の溝は、隣り合う前記外径モジュール板の溝によって形成されることを特徴とする請求項10記載のX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ。
  12. 前記第4の支持部材は、相対する前記第1の溝及び前記第2の溝にはめ込まれた前記各コリメータ板の前記X線曝射ユニット側の辺を第4の溝で押圧することを特徴とする請求項9乃至11のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ。
  13. 前記第4の支持部材は、複数の内径モジュール板によって構成されていることを特徴とする請求項9乃至12のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ。
  14. 前記第4の溝は、隣り合う前記内径モジュール板の溝によって形成されることを特徴とする請求項13記載のX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ。
  15. 前記X線検出ユニットは円弧形状を有し、
    前記コリメータユニットは前記X線検出ユニットに対応した前記円弧形状を有することを特徴とする請求項9乃至14のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ。
  16. 前記複数の第3の溝のそれぞれの開口部を形成する前記X線曝射ユニット側の溝幅は、前記コリメータ板の突き当て面を形成する前記X線検出ユニット側の溝幅と略等しい大きさ、又はそれ以上の大きさを有することを特徴とする請求項9乃至15のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ。
  17. X線を曝射するX線曝射ユニットと、被検体を介して前記X線曝射ユニットと対向して配置され検出面に入射したX線を検出するX線検出ユニットと、を具備するX線コンピュータ断層撮影装置に用いられ、散乱X線を除去するために前記検出面上に設けられるコリメータの製造方法であって、
    前記X線曝射ユニットから前記検出面へ向かうX線入射方向に沿って形成された複数の第1の溝を有する第1の支持ユニットと、前記X線曝射ユニットから前記検出面へ向かうX線入射方向に沿って前記複数の第1の溝と対応するように形成された複数の第2の溝を有する第2の支持ユニットとを、側面部材を用いて組み立て、
    相対する前記第1の溝及び前記第2の溝にはめ込まれた前記コリメータ板の前記検出面側の辺をはめ込むための複数の第3の溝を有する第3の支持ユニットを、前記第1の支持ユニット及び前記第2の支持ユニットの前記検出面側に固定し、
    相対する前記第1の溝、前記第2の溝、前記第3の溝のそれぞれにコリメータ単板をはめ込み、
    第4の支持部材が有する複数の第4の溝に前記複数のコリメータ板の前記X線曝射ユニット側の辺をはめ込むと共に、当該第4の支持部材を前記コリメータ板の前記X線曝射ユニット側に設けることで、前記各コリメータ板の4辺を支持すること、
    を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ製造方法。
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