JP3977558B2 - 2次元アレイ型x線検出器、x線検出器の製造方法及び2次元アレイ型x線検出器を用いたctスキャナ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医用画像診断装置等として用いられるX線CTスキャナ(Computed Tomography scanner )装置に関し、より詳細には複数のX線検出器が行、列状に配列されてなるX線検出器、そのようなX線検出器の製造方法、ならびにそのようなX線検出器を用いたX線CTスキャナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、医用X線CTスキャナ装置としては、X線源と、被検体の体軸方向(スライス)およびX線入射方向に対して垂直な方向(チャンネル方向)に1列に並ぶ複数のX線検出器とを架台と共に被検体の回りで回転移動させることにより、X線ビームが被検体と交差する角度を定常的に変化させながらスキャンしてデータを得る、いわゆる「第3世代」のX線CTスキャナ装置が主流となっている。そのようなCTスキャナ装置において、シンチレータとフォトダイオードとが組合されたシンチレーション型のX線検出素子を備えた2次元アレイ型X線検出器が実用化されている。このようなX線検出器は、図10に示すように、スライス数に応じた例えば3個のX線検出素子をY方向(スライス方向)に沿って一列に配列されたモジュールをX方向(チャンネル方向)に沿って円弧状に配列している。
【0003】
上記X線検出器に使用されるシンチレーション型X線検出素子は、図11に模式的に示すようにそのX線感度はX線入射面の中央部では略一定と見なせるが辺縁部(エッジ部)において急激に低下する性質を持っている。その結果、検出器素子のエッジ部で検出した減衰X線で表される部位を含む投影データは、例えばリング状または帯状のアーティファクトの発生要因になることがある。
【0004】
そして、このような2次元アレイ型X線検出器を用いたX線CTスキャナ装置においては所望のスライス幅内に検出器列同士のエッジ部が隣接する領域が必然的に存在することとなり、ビュー範囲内における前記有効検出面の占有割合が低下する。また、2次元アレイ型X線検出器を用いたCTスキャナ装置においては、従来の検出器列では問題とならなかったスライス方向の検出器素子および/または検出器の組立て誤差による検出器素子位置のズレに起因して、個々の検出器のX線感度の相違が生じて上記有効検出面の占有割合が一層低下してしまったり、あるいは被検体の体軸方向のX線吸収係数の変化(パーシャル)の影響を受け易くなったりして、アーティファクト発生の抑制が困難となっている。しかしながら、組立て精度の向上によりこの組立て誤差を実質的に解消することは技術的にもコスト的にも困難である。
【0005】
さらに、X線源および/または検出器が移動するタイプのCTスキャナ装置においては、スキャン動作中に、遠心力等の運動によるブレ、熱または重力等の影響を受けてX線源と検出器との相対位置が3次元的に変化することによりX線の焦点位置が相対的に移動して、幾つかの検出器においてX線入射位置が検出器の有効検出面から外れてエッジ部にかかる、あるいは幾つかの検出器がX線ビームの本影領域から外れて半影領域に入ってしまう等といった事態が生じることにより、リング状または帯状のアーティファクトが顕著に生じることがある。
【0006】
以上に述べたように、2次元アレイ型検出器を用いたX線CTスキャナ装置では、従来主流となっている装置よりもアーティファクトが生じる要因が多く、その発生抑止が重要な技術的課題となっており、現在までに幾つかの解決策が提案されている。
【0007】
例えば、特開平5−184563号公報は、X線源と被検体の間にコリメータを設け、そして被検体と検出器の間にさらに別のコリメータを設けてX線ビームの形状を定めて、スライス方向に隣接した複数の検出器列のスライス方向の最外側エッジ部へのX線ビームの入射を抑止することを記載している。
【0008】
また、特開平9−224929号公報は、2つの検出器列のスライス方向に隣接する2つの検出器の隣接エッジ部にコリメータを設けることによりX線ビームが2つの検出器の前記エッジ部に入射するのを阻止し得るものの、それだけではX線ビームの少なくともある部分は依然としてエッジ部に入ることを述べた後、X線源と被検体の間に設けられたスキャン動作中に調節自在のX線コリメータであるダイナミック・プリ−ペイシャント・コリメータを用いてX線ビームを2分割すると共にその照射位置を制御して前記エッジ部に実質的にX線ビームを照射しないようにすることを提案している。
【0009】
尚、特開平9−5444号には、シンチレータブロックの間隙部上(X線入射側)にワイヤからなるX線遮蔽部材を配置し間隙部をワイヤで塞ぐ技術が開示されている。
【0010】
これは、▲1▼間隙部に設けられる高分子化合物がX線に弱いため時間の経過と共に変質し、▲2▼間隙部を透過してくるX線がPD基板にダメージを与える、▲3▼シンチレータ上面に塗布した第2の反射部材がch間にクロストークを発生させる等の影響を回避することを目的としたものであり、X線感度がエッジ部において急激に低下することによるアーチファクト、組み立ての際に生ずるスライス方向のずれを隠すということについては何等考慮したものではない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記の解決策には下記の問題がある。
【0012】
特開平5−184563号公報の記載は、検出器列をスライス方向に1列設けたCTスキャナ装置にて採用されている従来の手法を、検出器列をスライス方向に複数設けたCTスキャナ装置に適用しただけのものであり、既述の通り、そのような手法では2次元アレイ型X線検出器を用いたCTスキャナ装置においてアーティファクトの発生を抑止することは困難である。
【0013】
また、特開平9−224929号公報の提案は、X線源と被検体の間にダイナミック・プリ−ペイシャント・コリメータ(X線コリメータ)を、そしてスライス方向に隣接する検出器の隣接部にポスト−ペイシャント・コリメータ(隣接部コリメータ)をそれぞれ設け、スキャン動作中に情報を収集しつつX線コリメータを調節してX線ビームの照射位置を制御するものであり、X線コリメータ、情報収集システム、X線コリメータ調節システムおよびそれらのシステムで用いる補正情報の収集等多くの部材や手間を必要とするので、この提案でも、装置を構成する部材点数および作業量が増えて工程数およびコストの点で不利である。また、この提案で用いられる前記隣接部コリメータは、コリメータという名称および上記公報の添付図面に認められるように、X線入射方向に関して背の高い部材であり、X線源と検出器との相対的な位置関係によっては検出器上へのX線の入射を妨げる領域が生じたり半影領域を生じさせたりしてアーティファクト発生要因となる可能性がある。
【0014】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、組立誤差を帳消しにして、従来よりも安価かつ容易にアーティファクトの発生を抑止し得る2次元アレイ型X線検出器、そのようなX線検出器の製造方法、ならびにそのようなX線検出器を有するCTスキャナ装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子を、チャンネル方向とスライス方向にそれぞれ複数配列した2次元アレイ型X線検出器において、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断する第1の材料と第1の材料を保持する第2の材料からなり、前記X線検出素子の検出面全体を覆うカバーを検出面上に設けたことを特徴とする2次元アレイ型X線検出器である。
【0016】
請求項2記載の発明は、X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子を、チャンネル方向とスライス方向にそれぞれ複数配列した2次元アレイ型X線検出器において、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断する第1の材料とX線の検出を実質的に妨げない第2の材料とからなり、前記X線検出素子の検出面全体を覆うカバーを検出面上に設けたことを特徴とする2次元アレイ型X線検出器である。
【0017】
請求項3記載の発明は、2次元アレイ型X線検出器において、X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備え、チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列されたX線検出素子と、前記スライス方向に隣接する前記X線検出素子の間の上に、前記チャンネル方向に沿って配置され、前記スライス方向における前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断するシールド部材とを備えたことを特徴とする2次元アレイ型X線検出器である。
【0018】
請求項4記載の発明は、前記シールド部材は、前記X線検出素子上に配置されたコリメータに取付けられていることを特徴とする請求項3記載の2次元アレイ型X線検出器検出器である。
【0019】
請求項5の発明は、2次元アレイ型X線検出器において、X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備え、チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列されたX線検出素子と、前記スライス方向に隣接する前記X線検出素子のエッジ部分で共用され、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断するシールド部材とを備えたことを特徴とする2次元アレイ型X線検出器である。
【0020】
請求項6記載の発明は、2次元アレイ型X線検出器において、チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列された、X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子と、前記X線検出素子のX線入射側に配置されたマスクと、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を前記チャンネル方向に沿って、連続的に減少させるまたは遮断するために、前記マスクに複数のライン状のシールド部分が前記チャンネル方向と略平行にパターン形成されていることを特徴とする2次元アレイ型X線検出器である。
【0021】
請求項7記載の発明は、前記シールド部分各々は、前記スライス方向に隣接する一対のX線検出素子のエッジ部分で共用され、前記X線検出素子同士の間に存在する不感帯を覆うことを特徴とする請求項6記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0022】
請求項8記載の発明は、前記シールド部分は、矩形、円形、半円形又は台形の断面形状を有することを特徴とする請求項6又は7記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0023】
請求項9記載の発明は、前記マスクはシールド部分と透明部分とからなり、前記透明部分は、前記シールド部分が前記X線検出素子のピッチに等しい一定のピッチで並ぶように、前記シールド部分をサポートすることを特徴とする請求項6記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0024】
請求項10記載の発明は、前記X線検出素子はスライス方向に関して様々な幅を有しており、前記マスクはシールド部分と透明部分からなり、前記透明部分は、前記シールド部分が前記X線検出素子の幅に応じて様々なピッチで並ぶように、前記シールド部分をサポートすることを特徴とする請求項6記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0025】
請求項11記載の発明は、前記シールド部分は、前記X線検出素子の有効面の前記スライス方向に関する間隔に略等しい幅を有することを特徴とする請求項6記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0026】
請求項12記載の発明は、2次元アレイ型X線検出器において、チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列された、X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子と、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断する複数のシールド部分と、前記シールド部分をサポートするためのX線に対して略透明な透明部分とを有するマスクとを備え、前記マスクは前記X線検出素子の検出面上に設けられていることを特徴とする2次元アレイ型X線検出器ある。
【0027】
請求項13記載の発明は、前記透明部分は、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレートとアクリル樹脂とポリイミド樹脂とエポキシ樹脂の少なくとも2種類の材料、繊維強化ポリエチレンテレフタレート、繊維強化アクリル樹脂、繊維強化ポリイミド樹脂、繊維強化エポキシ樹脂、又は繊維強化材料から形成されている請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0028】
請求項14記載の発明は、前記シールド部分は、前記透明部分に形成された複数の溝にはめ込まれることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0029】
請求項15記載の発明は、前記シールド部分は、重金属の粉末を含有する樹脂から作成されていることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0030】
請求項16記載の発明は、前記シールド部分は、重金属と、重金属の粉末を含有する樹脂とから作成されていることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0031】
請求項17記載の発明は、前記シールド部分は、前記透明部分に形成された溝に封入された重金属の粉末から作成されていることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0035】
請求項18記載の発明では、前記シールド部分は、鉛、タングステン、モリブテン、又は鉛とタングステンとモリブデンとの少なくとも2種類を主成分とする合金から作成されていることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0036】
請求項19記載の発明は、前記シールド部分は、鉛ワイヤ、タングステンワイヤ、モリブデンワイヤ、又は鉛とタングステンとモリブデンとの少なくとも2種類を主成分とする合金ワイヤであることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器である。
【0037】
請求項20記載の発明は、シンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子を円弧形状に配列した2次元アレイ型X線検出器の製造方法において、複数のコリメータ板と、前記コリメータ板をチャンネル方向に沿って配列するサポートとを有するコリメータの背面側で、前記チャンネル方向と略平行にライン状にパターン形成されている複数のシールド部分と、前記シールド部分をサポートするためのX線に対して略透明な透明部分とを有するマスクを前記サポートにマウントするステップ、前記マスクの背面側で、前記サポートに基板をマウントするステップ、前記基板には、複数のX線検出素子が形成されており、前記複数のX線検出素子は前記チャンネル方向とスライス方向とに関して配列されており、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分は前記シールド部分により前記チャンネル方向に関して連続的に遮蔽されている2次元アレイ型X線検出器の製造方法である。
【0039】
請求項21記載の発明は、X線を被検体に向けて発生するX線管と、前記被検体を透過したX線を検出する検出素子がチャンネル方向とスライス方向にそれぞれ複数配置された2次元アレイ型X線検出器と、前記2次元アレイ型X線検出器の出力に基づいて少なくとも1つのスライスに関する断層像データを発生するX線CTスキャナ装置において、前記2次元アレイ型X線検出器は、複数のコリメータ板と、X線を電気信号に変換するものであり、チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列されたX線検出素子と、前記コリメータ側にマウントされ、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を前記チャンネル方向に沿って減少させるまたは遮断するために、前記チャンネル方向と略平行に形成されたライン状のシールド部材とを備えていることを特徴とするX線CTスキャナ装置である。
【0040】
請求項22記載の発明は、X線を被検体に向かって発生するX線管と、シンチレータとフォトダイオードを備え、前記被検体を透過したX線を検出する円弧形状の2次元アレイ型X線検出器と、前記2次元アレイ型X線検出器の出力に基づいて少なくとも1つのスライスに関する断層像データを発生するコンピュータとを有するX線CTスキャナ装置において、前記2次元アレイ型X線検出器は、チャンネル方向とスライス方向とに関して配列された、X線を電気信号に変換する複数のX線検出素子と、前記X線検出素子のX線入射側に配置されたマスクとを有し、前記マスクは複数のシールド部分と、前記シールド部分をサポートするためのX線に対して略透明な透明部分とを有するもので、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分を前記チャンネル方向に沿って連続的に遮蔽するために前記シールド部分はライン状に且つ前記チャンネル方向と略平行にパターン形成されているX線CTスキャナ装置である。
【0041】
請求項23記載の発明は、X線を被検体に向かって発生するX線管と、シンチレータとフォトダイオードを備え、前記被検体を透過したX線を検出する円弧形状の2次元アレイ型X線検出器と、前記2次元アレイ型X線検出器の出力に基づいて少なくとも1つのスライスに関する断層像データを発生するコンピュータとを有するX線CTスキャナ装置おいて、前記2次元アレイ型X線検出器は、複数のコリメータ板と、前記コリメータ板をチャンネル方向に沿って配列するサポートとを有するコリメータと、前記コリメータの背面側にマウントされ、前記チャンネル方向と略平行にライン状に配置されている複数のシールド部材を備えたマスクと、前記マスクの背面側で前記サポートにマウントされ、前記チャンネル方向とスライス方向とに前記X線検出素子した基板とを備え、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分が前記シールド部材により前記チャンネル方向に関して連続的に遮蔽されるように構成されたことを特徴するX線CTスキャナ装置である。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の1つの実施の形態について図面を参照しながらより詳細に説明する。
【0043】
図1にX線CTスキャナ装置のガントリ内部構造の概略を示している。回転リング8は回転可能に設けられている。この回転リング8には、2次元アレイ型X線検出器5が被検体4を挟んでX線管1に対向するように、X線管1と2次元アレイ型X線検出器5とがマウントされている。X線管1の焦点スポット2からファン状に放射されたX線3は、被検体4を透過して、2次元アレイ型X線検出器5で検出される。計算機(コンピュータ)21は、2次元アレイ型X線検出器5で検出されたデータ(投影データ)に基づいて少なくとも1つのスライスに関する断層像データを発生する。ディスプレイユニット23(表示装置)は、断層像データに従って断層像を表示する。
【0044】
図2は、2次元アレイ型X線検出器5の平面図である。図3は、図2のA−A断面図である。例えばシンチレータ12とフォトダイオード13とからなる複数のX線検出素子6が、X方向(チャンネル方向)とY方向(スライス方向)とに関してマトリクス状に配列されている。なお、実際には、複数のX線検出素子6は、チャンネル方向に関しては、直線的ではなくて、X線焦点2からの距離を半径として円弧状に配列されている。このX線検出素子6のX線入射側には、マスク(カバーとも言う)14が配置されている。このマスク14のX線入射側には、コリメータ11が配置されている。
【0045】
マスク14は、素子アレイの円弧形状に合うように、チャンネル方向に関して多少湾曲した板状の形状を有している。マスク14は、X線に対して透明でない材料(第1の材料)からなる複数のシールド部分9が、X線に対して略透明な材料(第2の材料)からなる透明部分7によりサポートされてなる。シールド部分9は、チャンネル方向に沿って延びたライン形状を有していて、スライス方向に関するX線検出素子6のピッチ(中心線間距離)に等しいピッチでスライス方向に整然と並んでいる。このマスク14は、シールド部分9がスライス方向に隣接するX線検出素子6の間隙の真上にくるように、X線検出素子6のアレイに対して位置合わせされている。
【0046】
このようにマスク14の構造及びX線検出素子6のアレイに対する位置合わせにより、(1)スライス方向に関するX線検出素子6のエッジ部分がX線から遮蔽される、(2)チャンネル方向に配列されているX線検出素子6のエッジ部分はシールド部分9により連続的に遮蔽される、(3)シールド部分9はスライス方向に隣接するX線検出素子6のエッジ部分で共用される、という作用が呈される。
【0047】
上記(1)(2)により、X線は、フォトダイオードの有効面が存在するX線検出素子6の中央部分を照らすが、X線感度が不安定なX線検出素子6のエッジ部分はあまり照らさない。従って、X線検出素子6のエッジ部分の感度安定性は、X線検出素子6の感度安定性を阻害しない。上記(3)により、X線検出素子モジュールの組立誤差を帳消しにすることができる。
【0048】
図4に、図3の断面図を詳細に示している。図5に本検出器の組立工程を順番に示している。コリメータは複数の溝を有する円弧形のサポート1010、1011との間の溝にはめ込まれている複数のコリメータ板11とを有している(a)。このコリメータの背面にマスク14が配置され、コリメータのサポート1010、1011にねじ1020、1021で固定される(b)。次に、マスク14の背面に、フォトダイオード13が形成されているセラミック基板1013が配置され、コリメータのサポート1010、1011にねじ1030、1031で固定される。なお、セラミック基板1013の表面には、シンチレータ12が装着されている(c)。
【0049】
このようにコリメータのサポート1010、1011に、マスク14とセラミック基板1013とをマウントさせることにより、セラミック基板1013にマスク14をマウントさせるよりも、組立精度が向上する。なぜなら、削り出し又は金型成形により一部材として作成されているコリメータの各サポート1010、1011は、寸法誤差が非常に小さく、しかも形状安定性が高いからである。従って、マスク14とセラミック基板1013にマウントされるシンチレータ12との間の組立誤差を許容するための距離マージンを非常に小さくして、マスク14をシンチレータ12に非常に接近させることができる。
【0050】
さらに、検出面上ではなくシンチレータ側にマスクを取り付けることにより、密着によるシンチレータへの付加を避けることができ、またねじ1020、1021のねじ頭が基板1013と干渉するのを防止できる。
【0051】
X線検出器を搭載したセラミック基板は、現状フォトダイオードがシリコンウエハーから製造されている関係上、X線CT装置はすべて網羅する大寸法の一体型検出器を製造することはほとんど不可能であり、検出器はブロックまたはユニットとして個別に製造され、これを上記コリメータにアライメントして組立て、最終的にX線CT装置に搭載することになる。一方、コリメータおよび提案するシールド部材を含むマスクは一体で加工することは可能である。
【0052】
製造プロセスを考えた場合、コリメータつまり各chを隔てるコリメータ板とここで提案するシールド部材を含むマスクをあらかじめ2次元行列に配列された検出素子と水平・垂直になるように両部品を組立てた後、ブロックまたはユニット単位で各検出器をアライメントしていく方法が最適である。
【0053】
また、サポートの段付き部の深さとマスク厚を所定の値に設計しておくことで、検出器裏面とマスクに組込まれたシールド部材との距離を自由に設定することができる。距離が大きいと、X線の焦点移動に際し、半影の影響が出てくるので、シールド部材を組込んだ面を検出器側にして、極力近接させて配置できるようにする。ただし、構造上、検出器とシールド部材は別部材であるため、コリメータ、マスクの加工精度を考慮して、両者を近接させて組立てることになるが、部材の弾性変形を見込み、密着させて組立てても一向に構わない。
【0054】
なお、本実施例においては、X線管1と、2次元アレイ型X線検出器5とを同一のリング8にマウントしたが、X線管1と検出器5とを別々のリングにマウントするようにしてもよい。また、本実施例においては、X線検出素子6をチャンネル方向に関して円弧状に配列したが、その形状にも特に制限は無く、平面形状に配列することができる。当然ながら、スライス方向に配列されるX線検出素子6の数(スライス数)にも、制限は無く使用目的等に応じて変更可能である。また、全ての検出器列に亘って検出器や検出素子の大きさを同一に揃える必要もなく、本発明の2次元アレイ型X線検出器は、全てまたは一部の検出器列において他の検出器列とは大きさの異なる検出器や検出素子を用いた2次元アレイ型X線検出器、例えばスライス方向に関して中央部に近い検出器列ほど幅の狭い検出器を用いて構成した不均等ピッチの2次元アレイ型X線検出器(特開平10−24031号公報参照)とすることもできる。
【0055】
さらに、マスク14は、シールド部分9と透明部分7とを有すると説明したが、透明部分7を用いずに、シールド部分9だけを有するものでもよい。この場合、マスク14は、透明部分パターンに応じた孔パターンを持つシールド板である。また、透明部分7は、検出素子アレイの形状及び大きさに等しい板でなくても、複数のシールド部分9の両端をサポートする2本の透明棒でもよい。
【0056】
次に、マスク14の詳細を説明する。透明部分7は、X線に対して略透明な材料、即ちX線吸収係数の非常に小さな材料で形成されている。この略透明な材料としては、加工容易性や放射線に対する耐性等の良好な材料、例えばポリエチレンテレフタレート(PET),アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、これらの樹脂のCOMPOSITION 、これらの樹脂をカーボンファイバやガラスファイバ等の適当な繊維で強化した繊維強化樹脂が好適である。さらに、透明部分7を可視光線の透過率が高い材料で作成すれば、透明部分7を透かしてX線検出素子6のアレイを視覚で確認することができるので、マスク14とX線検出素子6のアレイとの位置合わせ(アライメント)が容易になる。
【0057】
シールド部分9は、X線吸収係数が非常に高く、X線を全く又は殆ど透過しないX線吸収材料で作成される。シールド部分9に用いるX線吸収材料としては、鉛、タングステン、モリブデン等の重金属、それらの合金の焼結体、重金属或いは合金の粉末、又は重金属の粉末を充分な量で均一に含有する樹脂が好適である。また、シールド部分9は、鉛、タングステン、モリブデン等の重金属のワイヤでもよい。
【0058】
次に、シールド部分9と透明部分7の製造方法について説明する。
【0059】
まず、透明部分7の製造方法について述べる。一般的な手法、例えば金型成形手法により、樹脂が所望の寸法形状に成形される。上述したように、マスク14は、X線検出素子6のアレイの形状に対応する略円弧形状を有している。この形状は、予め円弧状に成形することにより作ってもよいし、板状に成形した後に円弧状にたわませて変形してもよい。
【0060】
次に、成形した透明部分7に、シールド部分9を嵌め込む溝を設ける。この溝の加工は、例えば砥石等を用いて透明板を研削加工することにより実施することもできるが、金型を用いて透明部分7を成形する場合には予め溝に対応する凸部を金型に設けて透明部分7の成形と同時に実施することもできる。しかしながら、この溝の加工は、高い精度が要求されるので、例えばGFRP製の非常に硬い透明部分7や金属製の金型に、略1mに亘って均一な寸法形状で溝を設けることが要求されることが多いので、本発明の透明部分7の製造には非常に高度な成形技術が必要である。そこで、長行路の溝加工を避けるために、平板状に成形した透明部分7の上に、例えばクランプ等を用いて張力を掛けて直線性を確保した線材からなるシールド部分9を載せた後、そのシールド部分9をそのまま透明部分7に接着したり、またはチャンネル方向の長さの短い透明部分7に溝加工を施して前記シールド部分9に被せることによりシールド部分9を部分的に上下2つのサポート7で挟んだ状態で透明部分7に接着したりすることにより、透明部分7とシールド部分9とを一体化して製造することもできる。
【0061】
シールド部分9は、X線吸収材料で作られた線材であり、透明部分7に設けた溝にはめ込まれる。または、透明部分7に設けた溝に適量のX線吸収材料の粉末(例えば直径1μm程度)を均一に含有する樹脂接着剤、例えばエポキシ系樹脂接着剤を充填して硬化させることにより、シールド部分9を作成してもよい。または、透明部分7に設けた溝に適量のX線吸収材料の粉末を充填し、その後、当該溝を粘着テープ等でカバーして封入することにより、シールド部分9を作成してもよい。X線吸収材料の粉末を溝内に封入してシールド部分9を形成させる場合、透明部分7に設ける溝は、そのチャンネル方向の両端部で開口しない形状とするか、あるいは前記両端部で開口した形状として設けた後でその開口部を、樹脂接着剤や粘着テープのような適当な封止手段で塞ぐことにより、封入すべき粉末の漏れを防止する。
【0062】
なお、上記X線吸収材料の線材は、X線吸収材料を圧延して製造してもよいし、X線吸収材料の粉末を均一に含有する樹脂を線状に成形し、硬化させることにより製造してもよい。また、線材は、例えば矩形または円形の断面を有する複数の線材を、X線吸収材料の粉末を均一に含有するかまたは含有しない樹脂で接着形成した積層品として製造することもできる。また、そのようにして製造された線材は、透明部分7の溝と同一の寸法形状で製造して溝に嵌め込むだけで隙間が存在しないようにすることも、あるいは溝に嵌め込むだけでは隙間が存在するようにして、その隙間を重金属またはその合金の粉末を均一に含有するかまたは含有しない樹脂などで充填して埋めるようにすることもできる。さらに、透明部分7およびその溝の寸法形状に熱的な影響を実質的に与えない場合には、前記隙間を溶融した重金属またはその合金で充填して埋めることもできる。このとき、複数の線材を透明部分7の溝に嵌め込んでシールド部分9を形成させるようにすると、例えば嵌め込む線材の数や形状を変えることによってアスペクト比の異なる複数のシールド部分9を容易に製造することができる。
【0063】
図6に上記の種々の方法で製造したマスク14の横断面図を示している。図6(a)は透明部分7の溝10に同一寸法形状の線材111を隙間無く嵌め込むことにより作成したマスク14を示し、図6(b)は断面が円形である線材111を溝110に嵌め込み、溝110内の隙間をX線吸収材料の粉末を含有しない樹脂112で充填することにより作成したマスク14を示し、図6(c)は断面が円形である線材111を溝110に嵌め込み、溝110内の隙間をX線吸収材料の粉末を含有する樹脂113で充填することにより作成したマスク14を示し、そして図6(d)は溝110内にX線吸収材料を粉末114を充填して溝110の開口部を粘着シート115で封止することにより作成したマスク14を示している。
【0064】
上記の他、図7(a)〜(e)に示すように、マスク14は、重金属又はその合金を例えば厚み1mm以下の薄板から、エッチング、ワイヤ放電、打抜きまたはレーザ加工等により透明部分7のパターンを打ち抜くことにより製造することもできる。
【0065】
このようなマスク14は、ネジ止め、位置決めピン付ネジ止め、または接着等の手法によりX線検出素子6のアレイ上に設置される。
【0066】
次いで、シールド部分9の寸法形状について述べる。
【0067】
シールド部分9は、チャンネル方向のX線検出素子のアレイの全長と等しい長さを有する。シールド部分9は、図8に示すように、比較的高い感度を維持し、しかも組立誤差を吸収するために、スライス方向に隣接するX線検出素子6の有効面間距離と等しい又は若干狭い幅を有している。具体的には、”a”をX線検出素子6のエッジ部の幅、”b”を組立誤差の最大値、”c”をスライス方向に隣接する検出素子6の間の間隙の幅として、シールド部分9の幅は、例えば”2a+b+c”に設定される。実際の寸法例としては、X線検出素子6のエッジ部の幅aが10μm、組立誤差の最大値bが100μm、スライス方向に隣接する検出素子6の間の間隙の幅cが160μmである。なお、”b”が、”a”および”c”よりも十分に大きく、2b>2a+b+cである場合には、シールド部分9の幅は2bでもかまわない。
【0068】
また、シールド部分9はスライス方向に沿って一定のピッチで並べられるとしたが、X線検出素子6の大きさがスライス方向の位置に応じて相違している場合があり、この場合には、その大きさに応じて様々なピッチでシールド部分9を並べる。また、検出素子6のスライス方向の幅に応じて変化するX線感度分布に対応させて個々のシールド部分9の幅を選定することにより、シールド部分9が検出素子6の間の間隙および各検出素子6のスライス方向のエッジ部を確実に覆い且つ各検出素子6の有効面に影響を与えないようにする必要がある。
【0069】
最終的にX線コンピュータトモグラフィ装置に要求される画像品質やコスト条件等によっては、シールド部分9の幅を上述した幅よりも若干狭くして検出器のエッジ部の一部へのX線の入射を許容することも考え得るが、そのような場合でも本発明のシールド部分9によって検出器の製造組立て時に生じるスライス方向のズレは実質的に隠されるので、アーティファクトの発生をある程度抑止することができる。
【0070】
さらに、シールド部分9の高さは、先行技術とは反対に極力低く抑えることが望ましいが、それはX線の焦点移動時に検出器の有効検出面上へのX線の入射をシールド部分9が妨げたときに発生し得るアーティファクトを回避するためであり、かつ本発明に用いるマスクが散乱X線の遮蔽を意図して設けるものではないからである。しかし、マスクの高さを低くするほどX線吸収率が低下するので、シールド部分9の高さは実際に使用するX線吸収材料の種類に応じて決定することとなる。例えば、X線吸収材料として鉛やタングステンを使用したときの高さは約0.1〜0.5mm程度とすることができる。
【0071】
図9(a)〜(e)に、シールド部分9の様々な断面形状を示している。シールド部分9の断面形状は、正方形、長方形、半円形、判楕円形、台形の何れかである。半影の発生を極力おさえるためには、半円形、半楕円形、台形が好ましい。さらに、半楕円形よりも薄い半円形が好ましい。
【0072】
また、上述では、全てのX線検出素子6のエッジ部分をシールド部分9で遮蔽していたが、コリメータによりX線厚は調整可能であるので、スライス方向に関する最も外側のX線検出素子6のエッジ部分をシールド部分9で遮蔽する必要はないかもしれない。
【0073】
さらにまた、上記実施の形態ではX線検出素子上にコリメータを設けて、マスク(カバー)をコリメータに取付けた場合を示したが、「マスク(カバー)はX線検出素子の検出面上に配置されるもの」全てを包含する概念として捉えることができる。
【0074】
以上説明したように、上記の実施の形態では検出器のエッジ部を覆うことにより上記アーチファクトの発生を抑制できる。またマスクは、X線遮蔽部材をシールド部分を覆う部材と透明部材とを一体化したもので検出器上に配置しているので、X線遮蔽部材だけ配置するよりも組み立て誤差を許容できる。更に検出器の隣接するエッジ部分を共通のマスクで覆ったり、シールド部材を連続的(ライン上)に形成して、更に組立誤差を抑制でき且つ検出器モジュール全体にわたり容易にマスクできる。
【0075】
【発明の効果】
本発明の2次元アレイ型X線検出器及びそれを用いたX線CTスキャナ装置は、検出器アレイのスライス方向に隣接する検出器同士の間に存在する不感帯および個々の検出器のスライス方向のエッジ部を覆うシールド部分9をX線吸収材料を用いて作成して設けた検出器およびそれを用いたX線CTスキャナ装置であるので、個々の検出器のスライス方向のエッジ部へのX線の入射を実質的に減少または遮断し、検出器を製造組立てするときに生じるスライス方向への誤差を隠し、そしてX線の焦点移動およびパーシャルの影響を軽減して、X線感度が安定した有効検出面から得られるX線減衰値(投影データ)のみを収集して画像再構成を行うことができ、安価かつ容易にアーティファクトの抑止を図ることが可能である。
【0076】
また、本発明の2次元アレイ型X線検出器の製造方法により、上記の如き製造が容易で安価に供給できる2次元アレイ型X線検出器およびそれを用いたCTスキャナ装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態のX線CTスキャナ装置のガントリー内部構造図である。
【図2】2次元アレイ型X線検出器の平面図である。。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図3の2次元アレイ型X線検出器の平面図である。
【図5】図4のX線検出器の組立工程断面図である。
【図6】本発明に用いるマスクのシールド部分の態様断面図である。
【図7】本発明のマスクの態様断面図である。
【図8】本発明のマスクの寸法関係を示す平面図である。
【図9】本発明のマスクのシールド部分の態様断面図である。
【図10】従来のX線検出器の組立誤差を示す説明図である。
【図11】従来のX線感度分布を示す図である。
【符号の説明】
1 X線源
2 焦点スポット
3 X線ファンビーム(X線ビーム)
4 被検体
5 X線検出器
6 X線検出素子
7 マスク透明部分
8 回転リング
9 シールド部分
11 コリメータ
12 シンチレータ
13 フォトダイオード
14 マスク
Claims (23)
- X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子を、チャンネル方向とスライス方向にそれぞれ複数配列した2次元アレイ型X線検出器において、
前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断する第1の材料と第1の材料を保持する第2の材料からなり、前記X線検出素子の検出面全体を覆うカバーを検出面上に設けたことを特徴とする2次元アレイ型X線検出器。 - X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子を、チャンネル方向とスライス方向にそれぞれ複数配列した2次元アレイ型X線検出器において、
前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断する第1の材料とX線の検出を実質的に妨げない第2の材料とからなり、前記X線検出素子の検出面全体を覆うカバーを検出面上に設けたことを特徴とする2次元アレイ型X線検出器。 - 2次元アレイ型X線検出器において、
X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備え、
チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列されたX線検出素子と、
前記スライス方向に隣接する前記X線検出素子の間の上に、前記チャンネル方向に沿って配置され、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断するシールド部材とを備えたことを特徴とする2次元アレイ型X線検出器。 - 前記シールド部材は、前記X線検出素子上に配置されたコリメータに取付けられていることを特徴とする請求項3記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 2次元アレイ型X線検出器において、
X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備え、チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列されたX線検出素子と、
前記スライス方向に隣接する前記X線検出素子のエッジ部分で共用され、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断するシールド部材とを備えたことを特徴とする2次元アレイ型X線検出器。 - 2次元アレイ型X線検出器において、
チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列された、X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子と、
前記X線検出素子のX線入射側に配置されたマスクと、
前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を前記チャンネル方向に沿って、連続的に減少させるまたは遮断するために、前記マスクに複数のライン状のシールド部分が前記チャンネル方向と略平行にパターン形成されていることを特徴とする2次元アレイ型X線検出器。 - 前記シールド部分各々は、前記スライス方向に隣接する一対のX線検出素子のエッジ部分で共用され、前記X線検出素子同士の間に存在する不感帯を覆うことを特徴とする請求項6記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 前記シールド部分は、矩形、円形、半円形又は台形の断面形状を有することを特徴とする請求項6又は7記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 前記マスクはシールド部分と透明部分とからなり、前記透明部分は、前記シールド部分が前記X線検出素子のピッチに等しい一定のピッチで
並ぶように、前記シールド部分をサポートすることを特徴とする請求項6記載の2次元アレイ型X線検出器。 - 前記X線検出素子はスライス方向に関して様々な幅を有しており、前記マスクはシールド部分と透明部分からなり、前記透明部分は、前記シールド部分が前記X線検出素子の幅に応じて様々なピッチで並ぶように、前記シールド部分をサポートすることを特徴とする請求項6記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 前記シールド部分は、前記X線検出素子の有効面の前記スライス方向に関する間隔に略等しい幅を有することを特徴とする請求項6記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 2次元アレイ型X線検出器において、
チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列された、X線を電気信号に変換するためのシンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子と、
前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断する複数のシールド部分と、前記シールド部分をサポートするためのX線に対して略透明な透明部分とを有するマスクとを備え、
前記マスクは前記X線検出素子の検出面上に設けられていることを特徴とする2次元アレイ型X線検出器。 - 前記透明部分は、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレートとアクリル樹脂とポリイミド樹脂とエポキシ樹脂の少なくとも2種類の材料、繊維強化ポリエチレンテレフタレート、繊維強化アクリル樹脂、繊維強化ポリイミド樹脂、繊維強化エポキシ樹脂、又は繊維強化材料から形成されている請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 前記シールド部分は、前記透明部分に形成された複数の溝にはめ込まれることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 前記シールド部分は、重金属の粉末を含有する樹脂から作成されていることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 前記シールド部分は、重金属と、重金属の粉末を含有する樹脂とから作成されていることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 前記シールド部分は、前記透明部分に形成された溝に封入された重金属の粉末から作成されていることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 前記シールド部分は、鉛、タングステン、モリブテン、又は鉛とタングステンとモリブデンとの少なくとも2種類を主成分とする合金から作成されていることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器。
- 前記シールド部分は、鉛ワイヤ、タングステンワイヤ、モリブデンワイヤ、又は鉛とタングステンとモリブデンとの少なくとも2種類を主成分とする合金ワイヤであることを特徴とする請求項12記載の2次元アレイ型X線検出器。
- シンチレータとフォトダイオードを備えた複数のX線検出素子を配列した2次元アレイ型X線検出器の製造方法において、
複数のコリメータ板と、前記コリメータ板をチャンネル方向に沿って配列するサポートとを有するコリメータの背面側で、前記チャンネル方向と略平行にライン状にパターン形成されている複数のシールド部分と、前記シールド部分をサポートするためのX線に対して略透明な透明部分とを有するマスクを前記サポートにマウントするステップ、
前記マスクの背面側で、前記サポートに基板をマウントするステップ、前記基板には、複数のX線検出素子が形成されており、前記複数のX線検出素子は前記チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列されており、前記シールド部分は前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を前記チャンネル方向に沿って減少させるまたは遮断する2次元アレイ型X線検出器の製造方法。 - X線を被検体に向けて発生するX線管と、
前記被検体を透過したX線を検出する検出素子がチャンネル方向とスライス方向にそれぞれ複数配置された2次元アレイ型X線検出器と、
前記2次元アレイ型X線検出器の出力に基づいて少なくとも1つのスライスに関する断層像データを発生するX線CTスキャナ装置において、
前記2次元アレイ型X線検出器は、
複数のコリメータ板と、
コリメータ側にマウントされ、前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を前記チャンネル方向に沿って減少させるまたは遮断するために、前記チャンネル方向と略平行に形成されたライン状のシールド部材とを備えていることを特徴とするX線CTスキャナ装置。 - X線を被検体に向けて発生するX線管と、
シンチレータとフォトダイオードを備え、前記被検体を透過したX線を検出する2次元アレイ型X線検出器と、
前記2次元アレイ型X線検出器の出力に基づいて少なくとも1つのスライスに関する断層像データを発生するコンピュータとを有するX線CTスキャナ装置において、
前記2次元アレイ型X線検出器は、チャンネル方向とスライス方向とに関してそれぞれ複数配列され、X線を電気信号に変換するX線検出素子と、前記X線検出素子のX線入射側に配置されたマスクとを有し、前記マスクは複数のシールド部分と、前記シールド部分をサポートするためのX線に対して略透明な透明部分とを有するもので、前記シールド部分は前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射を減少させるまたは遮断するために、ライン状に且つ前記チャンネル方向と略平行にパターン形成されているX線CTスキャナ装置。 - X線を被検体に向けて発生するX線管と、
シンチレータとフォトダイオードを備え、前記被検体を透過したX線を検出する2次元アレイ型X線検出器と、
前記2次元アレイ型X線検出器の出力に基づいて少なくとも1つのスライスに関する断層像データを発生するコンピュータとを有するX線CTスキャナ装置おいて、
前記2次元アレイ型X線検出器は、
複数のコリメータ板と、
前記コリメータ板をチャンネル方向に沿って配列するサポートとを有するコリメータと、
前記コリメータ側にマウントされ、前記チャンネル方向と略平行にライン状に配置されている複数のシールド部材と、
前記シールド部材の背面側で前記サポートにマウントされ、前記チャンネル方向とスライス方向とに前記X線検出素子をそれぞれ複数配列した基板とを備え、
前記X線検出素子の前記スライス方向のエッジ部分におけるX線入射が、前記シールド部材により減少または遮断されるように構成されたことを特徴するX線CTスキャナ装置。
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