JP2000014665A - 放射線検出素子、それを用いた放射線検出器およびx線ct装置 - Google Patents

放射線検出素子、それを用いた放射線検出器およびx線ct装置

Info

Publication number
JP2000014665A
JP2000014665A JP18252298A JP18252298A JP2000014665A JP 2000014665 A JP2000014665 A JP 2000014665A JP 18252298 A JP18252298 A JP 18252298A JP 18252298 A JP18252298 A JP 18252298A JP 2000014665 A JP2000014665 A JP 2000014665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scintillator
ray
collimator
radiation
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18252298A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Honma
博 本間
Hiroshi Sato
博司 佐藤
Takateru Seki
高輝 関
Manabu Nakagawa
学 中河
Ichiro Miura
一朗 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP18252298A priority Critical patent/JP2000014665A/ja
Publication of JP2000014665A publication Critical patent/JP2000014665A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コリメータ板及びシンチレータの位置合わせ
調整が不要で、高精度の放射線検出器およびそれを用い
たX線CT装置を提供する。 【解決手段】放射線検出素子10は、放射線80の照射に
よって光を発生するシンチレータ11、この光を電流に
変換する光電変換素子12、光電変換素子以外への光の
流出を防ぐ光反射手段16およびこれらを支持する基板
15からなり、さらにシンチレータ11へのX線入線量
を制御すると共に散乱線を吸収するコリメータ板13を
支持するコリメータブロック17が基板15上に一体的
に設けられている。シンチレータ11を多数のチャンネ
ルに分離する溝11aと、コリメータ板13を支持する
コリメータブロック溝17aは基板上に設けられた位置
基準40によって形成されている。従ってコリメータ板
13を溝17aに設置するだけで、シンチレータと位置
合わせできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線検出器に関
し、検出素子の配列方向に均一な検出感度を有する放射
線検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置に搭載されているX線検出
器として、図13に示すようなX線検出器が知られてい
る(特開昭62-112092号)。このX線検出器は、放射線8
0の照射によって光を発生するシンチレータ101とシンチ
レータ101が発生する光を電流に変換する光電変換器102
とを組み合わせて基板103上に搭載したX線検出素子105
を略円弧状のポリゴン108に配列してなる。
【0003】個々のX線検出素子105は、基板103に配列
された多数チャンネルの光電変換素子102と、この上に
積層されたシンチレータ101と、光電変換素子102を検出
回路等へ接続するコネクタ部110とからなり、シンチレ
ータ101は光電変換素子102の複数チャンネルに対応し
て、シンチレータ溝により分離されている。またシンチ
レータ101の表面およびシンチレータ溝の側面には、対
応する光電変換素子以外への光の流出を防ぐ光反射部材
104が設けられている。
【0004】さらに分割されたシンチレータの隣接する
同士間には、個々のシンチレータに入射されるX線量を
制御するとともに散乱線を吸収するためのコリメータ板
106が配置される。このようなコリメータ板106は、通常
コリメータブロック107と呼ばれる支持部材にシンチレ
ータの配列ピッチと同ピッチで形成された溝に配列され
ている。コリメータブロック107は、コリメータ板106が
隣接するシンチレータの間に位置するように位置合わせ
して、部材109によりポリゴン108に固定される。
【0005】このようなX線検出器は、図14に示すX
線CT装置において、被検体150の周りを回転する回転
円板(図示せず)にX線源140と対向して設けられる。
X線CT装置では、X線源140から照射され被検体150を
透過した放射線状のX線141をX線検出器160の個々のX
線検出素子で検出し、X線検出器160で検出されたX線
量を電気量に変換した信号を演算することにより被検体
150の断層像を得る。
【0006】このようにX線CT装置における画像は個
々のX線検出素子で検出されるX線量によって決定され
るので、各X線検出素子の特性が均質であることが要求
される。
【0007】しかしながら、従来のX線検出器において
は、X線検出器とコリメータとはそれぞれ別個に加工さ
れるため、図15に示すようにX線検出器105とコリメー
タ106との位置関係がずれる可能性があり、この場合、
たとえ各X線検出素子の特性が均質であっても、シンチ
レータ101に入射されるX線量が不安定となり、X線検
出感度および感度パターンの特性値に影響を与え、画質
の低下をもたらす可能性がある。このため従来のX線C
T装置ではX線検出器とコリメータとの高精度の位置合
わせが必要となり、組み立て作業に多くの時間を要して
いた。またシンチレータ溝およびコリメータブロック溝
の加工精度も高精度を必要としていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、コリ
メータ板とシンチレータとの位置合わせの必要がなく、
しかもシンチレータの配列方向に均一な検出精度を実現
できる放射線検出素子および放射線検出器を提供するこ
とを目的とする。
【0009】また本発明は、このような放射線検出器を
利用することにより、高精度の組み立て作業を必要とせ
ずに高画質画像を得ることができるX線CT装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の放射線検出素子は、基板上に配列した複数の光電変
換素子と、光電変換素子の上に配置され、個々の光電変
換素子に対応して複数に分割されたシンチレータと、分
割された個々のシンチレータへの放射線入線量をそれぞ
れ制御する複数のコリメータ板と、複数のコリメータ板
を支持する支持溝を有する支持部材とを備えた放射線検
出素子において、支持部材は基板上に一体的に設けら
れ、コリメータ板の支持溝はシンチレータの分割位置と
同一基準で形成されていることを特徴とする。
【0011】また本発明の放射線検出器は、上述の放射
線検出素子を、複数ポリゴン状に配置したものである。
【0012】本発明の放射線検出素子およびそれを用い
た放射線検出器では、シンチレータへの光を制御するコ
リメータが放射線検出素子或いは検出器と一体的に構成
されているので、コリメータと放射線検出素子或いは検
出器との位置合わせを不要とし、放射線検出器の配列方
向のずれのない高精度の検出器を提供できる。
【0013】また本発明のX線CT装置は、X線源と、
このX線源と対向して配置されたX線検出器と、これら
X線源及びX線検出器を保持し、被検体の周りを回転駆
動される回転円板と、X線検出器で検出されたX線の強
度に基づき被検体の断層像を画像再構成する画像再構成
手段とを備えたX線CT装置において、X線検出器とし
て上述の放射線検出器を用いたことを特徴とする。
【0014】このX線CT装置では、放射線検出器とコ
リメータとのずれがないので、リングアーチファクト等
を生じることがなく、高品質画像が得られ、人体の病巣
等の検出精度も向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して詳細に説明する。
【0016】図1は本発明による放射線検出素子を示す
斜視図および要部断面図で、図2はこのような放射線検
出素子10をポリゴン20上に配置したX線CT用放射
線検出器30の一部を示す斜視図である。
【0017】図1に示す放射線検出素子10は、X線の
照射によって光を発生するシンチレータ11と、シンチ
レータ11の発生する光を光電変換する光電変換素子1
2と、シンチレータへのX線入線量を制御するとともに
散乱線を吸収するコリメータ板13と、光電変換素子1
2から発生する電気信号をX線CT装置の信号処理系等
へ接続するためのコネクタ部14(図2)を備えてい
る。
【0018】光電変換素子12は、例えばフォトダイオ
ードとTFT(Thin Film Transistor)を組み合わせた
複数チャンネルからなる素子12aを、図3に示すよう
に、基板15上に配列したものであり、複数のチャンネ
ルは基板15上に形成された導体パターンによりコネク
タ部14の各端子に電気的に接続されている。
【0019】シンチレータ11は、CdWO4、希土類酸化
物等のシンチレータ材料からなる1枚のシンチレータ板
を光電変換素子12上に積層し、光電変換素子12の各
チャンネルに合わせて溝11aを形成して分割したもの
で、その表面およびシンチレータ溝11aの側壁には、
シンチレータの発生する光を反射し、光電変換素子以外
への光の流出を防ぐ光反射部材16が設けられている。
【0020】コリメータ板13は、シンチレータ溝11
aによって分割された個々のシンチレータ11へのX線
入線量を制御するとともに散乱線を吸収するためのもの
で、図1(b)に示すようにシンチレータ溝11aの上に
位置するように配置される。コリメータ板13の上記配
置のために、シンチレータ溝11aと同一ピッチで溝1
7aが形成された1対のコリメータブロック17が基板
15上にシンチレータ11を挟んで両側に設けられてい
る。
【0021】尚、本発明の放射線検出素子を、図2に示
すようなポリゴン上に多数配置したX線CT用検出器と
して用いる場合には、コリメータブロック17は、他の
放射線検出素子のコリメータブロック17と隣接する側
面が互いに干渉することがないように、基板15に対し
垂直ではなく内側に傾斜した断面台形に形成される。ま
たコリメータ板を支持する溝17aは、その深さ方向
が、X線源からの放射状のX線に対応して放射線状とな
るように形成されている。
【0022】本発明においては、このようなコリメータ
ブロック17を基板15と一体的に設けたことを特徴と
しており、これにより放射線検出素子10の製造に際し
てシンチレータ溝11aとコリメータブロック17の溝
17aとを同一基準で形成することが可能となり、コリ
メータ板13とシンチレータ溝11aの位置合わせを不
要とすることができる。即ち、コリメータブロック17
の溝17aに凹型のコリメータ板13を単に差し込むだ
けで、コリメータ板13は図1(b)に示すようにシンチ
レータ溝11a上に位置するように配置される。しかも
X線CT用の検出器の場合には、コリメータブロックの
溝17aが放射線状に形成されていることから、入射さ
れるX線を制御するような角度でコリメータ板13を配
置することができる。
【0023】次にこのような構成における放射線検出素
子の製造方法について説明する。まず図3に示すように
光電変換素子12を形成した基板15上に、シンチレー
タ板11およびコリメータブロック17を接着し、一体
化する。次いで予め光電変換素子12のパターンに合わ
せて形成された位置基準40を基準として、シンチレー
タ板11およびコリメータブロック17にそれぞれ溝1
1a、17aを形成する。
【0024】溝の形成方法について特に限定されない
が、ここでは砥石加工によって形成する場合を説明す
る。図4は、図1(a)に示す形状のシンチレータ板1
1およびコリメータブロック17を円盤状の砥石50で
加工する場合を示すもので、ここでは砥石50を、一方
のコリメータブロック17から、シンチレータ11、他
方のコリメータグロック17'へと図中矢印方向(水
平)に回転移動させることによって、溝11a、17aを
同時に形成する。このような砥石50による動作をワー
ク(ここでは、コリメータブロックおよびシンチレータ
が固定された基板15)を溝のピッチずつ移動しながら
繰り返し、複数の溝11a、17aを形成する。この各溝
は、X線源の焦点方向に向いた放射線状の配列となるよ
うに形成される。
【0025】このようにコリメータブロック17および
シンチレータ11の溝を形成した後、シンチレータ溝1
1aの内側面およびシンチレータ表面に光反射部材16
を設ける。尚、シンチレータ表面の反射部材は溝形成前
に設けておいてもよい。しかる後に、コリメータブロッ
ク17、17'の溝17aに図1(a)に示すような凹型
のコリメータ板13を配置し、また光電変換素子12の
導線パターンにコネクタ部14を接続して放射線検出素
子10を完成する。
【0026】この放射線検出素子10においては、コリ
メータ板13とシンチレータ11の相対位置は溝の加工
精度及びコリメータ板の板厚精度によってのみ決まるの
で、短時間で容易に高精度組立が可能となる。
【0027】尚、上述した製造方法において、シンチレ
ータ溝11aとコリメータブロックの溝17aを砥石の1
動作で形成する場合を説明したが、これらは同一の基準
40によって形成されていればよく、必ずしも一動作で
形成する必要はない。
【0028】またコリメータブロック17およびコリメ
ータ板13の形状もその目的の範囲内で任意に変更する
ことができ、それにより溝加工方法(砥石加工)の多様
性を実現できる。以下、その変更例を説明する。
【0029】図5(a)および(b)は、溝の配列方向の
断面がL字状のコリメータブロック18を採用したもの
で、1対のL字状のコリメータブロック18をL字が向
かい合うようにシンチレータ11を挟んで基板15に接
着する。またコリメータ板19はこのブロック形状に合
わせて多角形状をしている。
【0030】この放射線検出素子10'は、コリメータ
ブロック18およびシンチレータ11の各溝を形成する
際に、例えば図示するようにコリメータブロック18の
向き合っている面の距離より外径の大きい砥石51を位
置基準40に合わせて垂直に移動させる。これにより2
個のコリメータブロック18、18'の向き合っている
面、L字の角部、シンチレータ11の順に溝加工するこ
とができ、これによりコリメータブロック溝18a、18
b及びシンチレータ溝11aを一動作で形成することが
できる。
【0031】このような加工の後、光反射部材16およ
びコリメータ板19を設置し、コネクタ部を取り付け放
射線検出素子10'を完成する。この場合、コリメータ
板19はコリメータブロック溝18a、18bの2個所
で支持される。尚、この場合にも、X線CT用の用途に
おいては、各コリメータブロック18、18'の両側面
18cを傾斜させて断面台形とすること、各溝をX線源
の焦点方向に向いた放射線状に形成することは図1に示
す実施例と同様である。
【0032】この実施例では、コリメータ板19を支持
する溝18a、18bを図1の実施例と比べ切り込み深さ
の浅い溝とすることができるので、加工が容易で加工精
度がさらに向上する。
【0033】次に図6(a)、(b)は図5の放射線検出
素子と類似した形状の放射線検出素子10"およびその
製造方法を示す図で、この放射線検出素子10"も一対
のL字型のコリメータブロック18、18'と多角形の
コリメータ板19を用いているが、ここではコリメータ
ブロックのL字の底辺がシンチレータ板11と同程度の
薄さで構成されており、コリメータ板19はコリメータ
ブロック18の側面に形成された溝18aによって支持
されている。
【0034】このような放射線検出素子10"は、2個
のコリメータブロック18、18'が向き合っている面
の距離より外径の小さい砥石52を基板13上の位置基
準40をもとにU字状に移動させる。即ち、まず一方の
コリメータブロック18の内面を下向きに移動し、次に
シンチレータ11を水平に移動し、最後に他方のコリメ
ータブロック18'の内面を上向きに移動する。これに
よりシンチレータ溝11a及びコリメータブロック溝1
8aを一動作で加工する。
【0035】この場合にも、X線CT用の用途において
は、コリメータブロック18の両側面18cを傾斜させ
て台形とすること、各溝をX線源の焦点方向に向いた放
射線状に形成することは図1及び図5の実施例と同様で
ある。
【0036】またこの実施例でも、コリメータ板19を
支持する溝18aを図1の実施例と比べ切り込み深さの
浅い溝とすることができるので、加工が容易で加工精度
がさらに向上する。
【0037】尚、上述した各実施例では、シンチレータ
溝とコリメータブロックの溝が同じ溝幅である場合を説
明したが、シンチレータ溝とコリメータブロック溝の溝
幅は異なっていてもよい。そのような実施例を図7に示
す。図7に示す実施例では、コリメータブロック溝11
aはシンチレータ溝17aよりも溝幅が広く、シンチレー
タ溝全体を覆うような板厚のコリメータ板13が用いら
れている。
【0038】一般に、シンチレータ溝11aを砥石によ
って加工する時に、シンチレータ溝の開口側端部に欠け
11bが発生する場合がある。このような欠け部11bが
あるシンチレータに放射線が照射すると、そのシンチレ
ータの出力値は極端に低下し、また出力値がばらつく可
能性がある。この実施例では、コリメータブロックの溝
幅をシンチレータ溝11aよりも広くすることにより、
シンチレータの欠けた部分11b(特性を不安定にする
領域)を覆うように板厚の厚いコリメータ板13を配置
することができる。
【0039】このようにコリメータブロック溝とシンチ
レータ溝の溝幅を異ならせる場合には、図8に示すよう
に砥石半径方向の中心側の砥石が厚く、外側の砥石幅が
薄い2段砥石53を用いることが好適である。
【0040】このような2段砥石53を用いた加工方法
を図9(a)および(b)に示す。例えば図1に示すよう
な矩形のコリメータブロック17を用いた放射線検出素
子を加工する場合には、図4に示した場合と同様に、砥
石53を水平に移動させる。この際、シンチレータ11
は薄い砥石幅部分のみで溝加工する。これにより両側の
コリメータブロック溝とシンチレータ溝と一動作で形成
することができ、しかもコリメータブロック溝の溝幅を
シンチレータ溝の溝幅よりも広いものとすることができ
る(図9(a))。
【0041】また図6に示すようなL字形のコリメータ
ブロック18を用いた放射線検出素子では、2段砥石5
3をU字状に移動し、その際、コリメータブロックの切
り込み厚さをシンチレータよりも深く設定する。これに
より、コリメータブロック溝の溝幅をシンチレータ溝の
溝幅よりも広いものとすることができる(図9
(b))。
【0042】このような溝構造とすることにより出力低
下及び出力のばらつきがなく、良い感度及び感度パター
ンの特性値を得ることができる。
【0043】シンチレータ溝とコリメータブロック溝の
溝幅を異ならせる場合、砥石として砥石幅の異なる2種
の砥石を用いてもよい。この場合には、図10(a)、
(b)に示すように、まず厚さの厚い砥石54を位置基
準40に合わせて水平移動させて、コリメータブロック
17のみを溝加工する。次いで厚さの薄い砥石55を同
じ位置基準40に合わせて水平移動させてシンチレータ
11を溝加工する。これにより溝幅の広いコリメータブ
ロック溝17aと、溝幅の狭いシンチレータ溝11aを精
度よく加工することができる。
【0044】或いは図11(a)、(b)に示すように、
まず光電変換素子12を形成した基板15上にシンチレ
ータ板11を設置し、シンチレータ溝11aの加工を行
う。この加工は厚さの薄い砥石55を用いて、これを位
置基準40に基づき水平移動させて溝幅の狭いシンチレ
ータ溝を形成する。その後、このシンチレータ11の両
側に図1の実施例と同形状のコリメータブロック17を
固定し、厚さの厚い砥石54を用いてコリメータブロッ
ク17を溝加工する。この場合にも位置基準40を基準
として砥石54を水平移動させて、コリメータブロック
17のみを切削し、溝17aを形成する。
【0045】このように厚さの異なる2つの砥石を用い
た場合には、上述した2段砥石を用いた場合に比べ加工
工数がかかるが、シンプルな形状の砥石を用いることに
より砥石の寿命を長くすることができる。
【0046】シンチレータ溝とコリメータブロック溝の
溝幅を異ならせる場合にも、各溝をX線源の焦点方向に
向く放射状の溝に加工する点やコリメータブロックの断
面形状を台形とする点は前述した実施例と同様であり、
また放射線検出素子の組み立において、シンチレータ溝
形成後に溝側面やシンチレータ表面に光反射部材を設け
ることやコリメータブロック溝にコリメータ板を設置す
ること等は前述した実施例と変わりない。
【0047】尚、以上説明した放射線検出素子の形状、
加工方法は、本発明の放射線検出素子を実現するための
例示であって、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0048】本発明の放射線検出素子は、一般に放射線
を検出するための素子として利用することができるが、
特にX線CT装置用の放射線検出器に好適に用いられ
る。X線CT装置としては、放射線検出器として多数の
放射線検出素子を配列したものを用いるものであれば、
その方式や世代は問わず、例えばX線源はX線管であっ
てもビーム方式であってもよい。
【0049】図12に本発明が適用されるX線CT装置
の一実施例を示す。このX線CT装置は、被検体1を乗
せた寝台2が搬入される開口部3を備えた回転円板4
と、この回転円板4に搭載されたX線管5と、このX線
管5と対向して回転円板4に搭載されたX線検出器6
と、回転円板の回転およびX線束の幅を制御するスキャ
ン制御回路7と、X線検出器6で検出されたX線の強度
に基づき被検体の断層像を画像再構成する画像再構成部
8とを備えている。
【0050】X線検出器6は、図2に示すように、X線
管5から照射されるX線ビームの広がりに対応した角度
を持つ円弧上に配置されたポリゴン20に多数の放射線
検出素子10が固定された構造を有している。このX線
検出器6の組み立てに際しては、放射線検出素子10自
体にコリメータ板が固定されているので、これらが別個
であった従来のX線検出器のような位置合わせの必要が
なく、単にポリゴン20に放射線検出素子10を固定す
ることにより、個々のシンチレータがコリメータ板で分
離されたX線検出器6が組み立てられる。また各放射線
検出素子10のコリメータブロックが断面台形であるこ
とにより、隣接する放射線検出素子10同士が干渉する
ことなく、等間隔でシンチレータを配列することができ
る。
【0051】このような構成によるX線CT装置では、
X線管5から放射線状に照射され、被検体1を透過した
X線を個々の放射線検出素子で検出し、検出されたX線
強度を電気信号に変換して、画像再構成部8に送る。こ
の際、シンチレータとコリメータ板との間にわずかでも
ずれがあると、画像上にリング状の偽像(リングアーチ
ファクト)が生じるが、本発明によるX線検出器を採用
することにより、シンチレータとコリメータ板とずれに
起因するリングアーチファクトを防止することができ
る。従ってX線CT装置による診断精度を上げることが
できる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、コリメ
ータとシンチレータとのずれが生じない高精度の放射線
検出器を提供することができ、これによりこの放射線検
出器を搭載したX線CT装置の画質を向上させ、診断の
精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)はそれぞれ本発明の放射線
検出素子の一実施例を示す斜視図および要部断面図
【図2】本発明のX線CT装置用の放射線検出器の要部
を示す斜視図
【図3】図1の放射線検出素子の加工方法を説明する図
【図4】図1の放射線検出素子の加工方法の一例を示す
斜視図
【図5】本発明の放射線検出素子の他の実施例を示す斜
視図およびその加工方法の一例を示す斜視図
【図6】本発明の放射線検出素子の他の実施例を示す斜
視図およびその加工方法の一例を示す斜視図
【図7】本発明の放射線検出素子の他の実施例を示す図
【図8】図7の実施例による放射線検出素子の加工に用
いる砥石の一例を示す図
【図9】(a)および(b)はそれぞれ図7の砥石を用いた加
工方法を説明する図
【図10】本発明の放射線検出素子の他の加工方法を示
す斜視図
【図11】本発明の放射線検出素子の他の加工方法を示
す斜視図
【図12】本発明が適用されるX線CT装置の概略図
【図13】従来のX線CT装置用の放射線検出器の一部
を示す斜視図
【図14】X線CT装置の概略図
【図15】シンチレータとコリメータ板との関係を示す
【符号の説明】
10‥‥ 検出素子 11‥‥ シンチレータ 12‥‥ 光電変換素子 13、19‥‥ コリメータ板 15‥‥ 基板 16‥‥ 光反射手段 17、18‥‥ コリメータブロック
フロントページの続き (72)発明者 関 高輝 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292 株式会 社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 中河 学 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 (72)発明者 三浦 一朗 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 株 式会社日立メディコ内 Fターム(参考) 2G088 EE02 GG10 GG20 JJ12 JJ15 JJ40 4C093 AA22 CA32 EB12 EB20 EB22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に配列した複数の光電変換素子と、
    前記光電変換素子の上に配置され、個々の光電変換素子
    に対応して複数に分割されたシンチレータと、分割され
    た個々のシンチレータへの放射線入線量をそれぞれ制御
    する複数のコリメータ板と、前記複数のコリメータ板を
    支持する支持溝を有する支持部材とを備えた放射線検出
    素子において、 前記支持部材は前記基板上に一体的に設けられ、前記コ
    リメータ板の支持溝は前記シンチレータの分割位置と同
    一基準で形成されていることを特徴とする放射線検出素
    子。
  2. 【請求項2】基板上に配列した複数の光電変換素子およ
    び前記光電変換素子の上に配置され、個々の光電変換素
    子に対応して複数に分割されたシンチレータを有し、ポ
    リゴン状に配置された複数の放射線検出素子と、前記分
    割された個々のシンチレータへの放射線入線量を制御す
    るコリメータとを備えたX線CT用放射線検出器におい
    て、前記放射線検出素子は請求項1記載の放射線検出素
    子であってコリメータと一体的に構成されていることを
    特徴とするX線CT用放射線検出器。
  3. 【請求項3】X線源と、このX線源と対向して配置され
    たX線検出器と、これらX線源及びX線検出器を保持
    し、被検体の周りを回転駆動される回転円板と、前記X
    線検出器で検出されたX線の強度に基づき前記被検体の
    断層像を画像再構成する画像再構成手段とを備えたX線
    CT装置において、前記X線検出器として請求項2記載
    の放射線検出器を用いたことを特徴とするX線CT装
    置。
JP18252298A 1998-06-29 1998-06-29 放射線検出素子、それを用いた放射線検出器およびx線ct装置 Pending JP2000014665A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18252298A JP2000014665A (ja) 1998-06-29 1998-06-29 放射線検出素子、それを用いた放射線検出器およびx線ct装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18252298A JP2000014665A (ja) 1998-06-29 1998-06-29 放射線検出素子、それを用いた放射線検出器およびx線ct装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000014665A true JP2000014665A (ja) 2000-01-18

Family

ID=16119783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18252298A Pending JP2000014665A (ja) 1998-06-29 1998-06-29 放射線検出素子、それを用いた放射線検出器およびx線ct装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000014665A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006314779A (ja) * 2005-04-15 2006-11-24 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置、x線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ、及びその製造方法
US7525097B2 (en) 2004-04-06 2009-04-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Modular device for the detection and/or transmission of radiation with self-aligning modules
JP2020507419A (ja) * 2017-02-16 2020-03-12 アナロジック コーポレイション 放射線撮像モダリティ用の散乱線除去コリメータ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7525097B2 (en) 2004-04-06 2009-04-28 Koninklijke Philips Electronics N.V. Modular device for the detection and/or transmission of radiation with self-aligning modules
JP2006314779A (ja) * 2005-04-15 2006-11-24 Toshiba Corp X線コンピュータ断層撮影装置、x線コンピュータ断層撮影装置用コリメータ、及びその製造方法
JP2020507419A (ja) * 2017-02-16 2020-03-12 アナロジック コーポレイション 放射線撮像モダリティ用の散乱線除去コリメータ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10884141B2 (en) Structured detectors and detector systems for radiation imaging
US11073625B2 (en) Structured detectors and detector systems for radiation imaging
US10274610B2 (en) Structured detectors and detector systems for radiation imaging
JP4518759B2 (ja) 画像形成システム、画像形成システムを製造する方法及び、入射放射線ビームを検知する方法
JP5443736B2 (ja) 放射線検出器、及びx線ct装置
US7655915B2 (en) Collimator assembly for computed tomography system
JP2000014665A (ja) 放射線検出素子、それを用いた放射線検出器およびx線ct装置
JP2010223837A (ja) 放射線検出器、x線ct装置、及び放射線検出器の製造方法
JP2002207082A (ja) 2次元放射線検出器とその製造方法
JPS60111571A (ja) 放射線画像情報読取装置
JP2004184163A (ja) 放射線検出器及び医用画像診断装置
JP2008224624A (ja) シンチレータ、放射線検出器、x線ct装置、および放射線検出器の製造方法
JP2001042044A (ja) X線検出器及びこれを用いたx線ct装置
JPH09127248A (ja) 放射線検出器
JPS58118977A (ja) 放射線検出器
JPH11258351A (ja) 放射線検出器の製造方法
JPH1010235A (ja) 多素子放射線検出器及びその製造方法
JPH06214036A (ja) 多素子x線検出器
JP4067197B2 (ja) X線ct装置用固体検出器
JP2001296366A (ja) 2次元アレイ型放射線検出器
JPH10186044A (ja) 2次元放射線固体検出器
JP2002000594A (ja) X線検出器とその製造方法及びこれを用いたx線ct装置
JPH11295430A (ja) Ct用固体検出器
JP2001349949A (ja) X線検出器及びこれを用いたx線ct装置
JPS58216974A (ja) 放射線検出器ブロツクの製造方法