JP2001042044A - X線検出器及びこれを用いたx線ct装置 - Google Patents

X線検出器及びこれを用いたx線ct装置

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JP2001042044A
JP2001042044A JP11215242A JP21524299A JP2001042044A JP 2001042044 A JP2001042044 A JP 2001042044A JP 11215242 A JP11215242 A JP 11215242A JP 21524299 A JP21524299 A JP 21524299A JP 2001042044 A JP2001042044 A JP 2001042044A
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detector
scintillator
light
scintillators
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Minoru Yoshida
稔 吉田
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 散乱線によるクロストークの低減とX線検出
素子間の検出特性の均一化が可能なX線検出器及び再構
成されたCT画像にリングアーチファクトなどが発生し
ない、高画質の断層画像が得られるX線CT装置を提供
する。 【解決手段】 個々の光電変換素子に対応して複数に分
割されたシンチレータ6を配置する。シンチレータは隔
離板7で分離し、シンチレータの長手方向の両端部に光
反射部材兼遮光部材8を設けて多素子検出器を構成す
る。複数のシンチレータに対応してこれらのシンチレー
タに入射する放射線量を制御する複数のコリメータ板
と、これらのコリメータ板間を分離する隔離壁板2とに
よりX線検出器を構成する。光反射部材兼遮光部材に隔
離板を挿入する溝と同一ピッチの溝を、隔離壁板の両端
部に突起部2aを設け、この突起部を溝に挿入してコリ
メータ板と多素子検出器とを位置合わせする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はシンチレータを用い
たX線検出器に関し、特に散乱線クロストークを低減す
るためのコリメータ板と多素子検出器(複数のシンチレ
ータと光電変換素子等で構成)の位置合わせを高精度な
ものとして、X線を検出する素子の配列方向に均一な検
出感度を有するX線検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、X線CT装置に使用されるX線検
出器として、X線検出点数を多くして空間分解能を上げ
るために、従来のキセノンガスによる電離箱方式のもの
に対し、特開昭62-112092号に開示されているシンチレ
ータを用いた固体検出器が広く用いられるようになっ
た。この固体検出器は、放射線の照射によって光を発生
するシンチレータと、このシンチレータが発生する光を
電流に変換する光電変換素子とを組み合わせて基板上に
搭載したX線検出素子を略円弧状のポリゴンに配置して
成る。
【0003】個々のX線検出素子は、基板に配列された
多数チャンネルの光電変換素子と、この上に積層された
シンチレータと、前記光電変換素子を検出回路等へ接続
するコネクタ部とからなり、前記シンチレータは光電変
換素子の複数チャンネルに対応して、シンチレータ溝に
より分離されている。また、シンチレータの表面および
シンチレータ溝の側面には、対応する光電変換素子以外
への光の流出を防ぐ光反射部材が設けられている。
【0004】さらに分割されたシンチレータの隣接する
同士間には、個々のシンチレータに入射されるX線量を
制御するとともに散乱線を吸収してこの散乱線によるク
ロストークを低減するためのコリメータ板が配置され
る。このようなコリメータ板は、通常コリメータブロッ
クと呼ばれる支持部材にシンチレータの配列ピッチと同
ピッチで形成された溝に配列されている。コリメータブ
ロックは、コリメータ板が隣接するシンチレータの間に
位置するように位置合わせして、部材によりポリゴンに
固定される。このような構成のX線検出器をチャンネル
方向叉は/及びスライス方向に複数列配置されて構成さ
れる。
【0005】そして、このようなX線検出器を被検体の
周りを回転する回転円板にX線源と対向して設け、X線
源から照射され被検体を透過した放射線状のX線を上記
X線検出器の個々のX線検出素子で検出し、該X線検出
器で検出されたX線量を電気量に変換した信号を演算す
ることにより断層画像を得る。
【0006】このように、X線CT装置における画像は
個々のX線検出素子で検出されるX線量によって決定さ
れるので、各X線検出素子の特性が均質であることが要
求される。X線検出素子間で性能にばらつきが存在する
と、再構成されたCT画像にリングアーチファクトなど
が発生し、画質を悪化させることになる。
【0007】しかしながら、X線検出器とコリメータと
はそれぞれ別個に加工されるため、X線検出器とコリメ
ータとの位置関係がずれる可能性があり、この場合、た
とえ各X線検出素子の特性が均質であっても、シンチレ
ータに入射されるX線量が不安定となり、X線検出感度
および感度パターンの特性値に影響を与え、画質の低下
をもたらす可能性がある。
【0008】このため、X線検出器とコリメータとの位
置合わせを高精度にする必要があり、組み立て作業に多
くの時間を必要とする。また、シンチレータ溝およびコ
リメータブロック溝の加工精度にも高精度が要求され
る。
【0009】以上のことから、X線検出器とコリメータ
との位置合わせの問題は非常に重要であり、この位置合
わせのためのコリメータ板の支持方法として特開平9-12
7248号に開示されているものがある。この特開平9-1272
48号に開示されているX線検出器は、シンチレータとフ
ォトダイオードの組から成るX線検出素子がアレイ状に
並列したX線検出器で、個々のシンチレータの境界部分
にコリメータ板を差し込むための溝を形成し、コリメー
タ板に合わせて溝を差し込むだけでコリメータとの位置
合わせを行うものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開平9-
127248号に開示されている方法は、各シンチレータ間の
隣接境界部分にコリメータ板を差し込むための溝を設
け、この溝にコリメータ板を差し込む方法であるので、
コリメータ板挿入時にシンチレータに傷をつけたり、破
損させる等が懸念される。シンチレータへの傷、シンチ
レータの破損は検出器出力に直接影響を与え、検出器特
性のばらつきの幅を拡大させ、検出器特性の劣化を招く
ので好ましくない。
【0011】そこで本発明は、X線検出器とコリメータ
板の位置合わせを所定の精度とするためのコリメータ板
の支持構造を提供することを目的とし、これによって散
乱線によるクロストークを低減し、X線検出素子間の検
出特性を均一にして、再構成されたCT画像にリングア
ーチファクトなどが発生しない、高画質の断層画像が得
られるX線検出器およびそれを用いたX線CT装置を提
供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の手段に
よって達成される。
【0013】(1)基板上に配列した複数の光電変換素
子と、前記光電変換素子の上に配置され、個々の光電変
換素子に対応して複数に分割されたシンチレータと、該
シンチレータ間を分離する隔離板と、該シンチレータの
長手方向の両端部に設けた光反射部材兼遮光部材とで多
素子検出器を構成し、この多素子検出器と、該多素子検
出器の複数のシンチレータに対応してこれらのシンチレ
ータに入射する放射線量を制御する複数のコリメータ板
と、これらのコリメータ板間を分離する隔離壁板とを備
えたX線検出器において、前記光反射部材兼遮光部材に
前記隔離板を挿入する溝と同一ピッチの溝及び前記隔離
壁板の両端部に突起部を設け、この突起部を前記溝に挿
入して前記コリメータ板と前記多素子検出器とを位置合
わせする。
【0014】(2)前記シンチレ−タは、前記光電変換
素子と接する面と前記隔離板と接する面とを除き光反射
膜で覆われている。
【0015】(3)前記光反射膜がビスフェノールA型
エポキシ樹脂とシランカップリング剤と変性脂肪族アミ
ンと白色顔料とを含む混合物である。
【0016】(4)前記白色顔料がルチル型TiO2,A
23,MgO2,SiO2のいずれかである。
【0017】(5)X線源と、このX線源と対向して配
置されたX線検出器と、これらX線源及びX線検出器を
保持し、被検体の周りを回転駆動される回転円板と、前
記X線検出器で検出されたX線の強度に基づき前記被検
体の断層像を画像再構成する画像再構成手段とを備えた
X線CT装置において、前記X線検出器として上記
(1)〜(4)のX線検出器を用いる。
【0018】上記のように構成することにより、コリメ
ータと多素子検出器(複数のシンチレータと光電変換素
子、以下に説明する実施例ではシリコンフォトダイオー
ド等で構成)とを別々に製作し、この後に前記コリメー
タと多素子検出器とを組合せて使用する場合でも、それ
ぞれの製作精度が同等程度であれば、コリメータのチャ
ンネル間に設けられた板状の隔離壁板と多素子検出器の
該シンチレータのチャンネル間に設けた溝内に挿入する
隔離板とのピッチの累積誤差が減少し、組合せ位置精度
の向上が図れ、検出器の感度上のばらつきの発生は著し
く抑止される。そして、検出器特性のばらつきによるリ
ングアーチファクトが減少し、高画質のX線CT画像を
得ることができる。
【0019】また、上記の構造とすることにより、シン
チレータアレイブロックの組立て作業は、精度を低下さ
せることなく簡単となり、生産性の向上も図ることがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例をX線CT
装置のX線検出器について図1、図2、図3を参照して
説明する。図1は本発明の実施例によるX線検出器の内
部構成を説明するための斜視図、図2は本発明の実施例
によるX線検出器全体の構成を説明するための斜視図、
図3は図2のX線検出器のグリッドコリメータの配置構
造を示す断面図である。
【0021】図1において、1は入射するX線の散乱線
を遮る目的で設けたグリッドコリメータの隔離壁板2を
所定の間隔で保持する隔離壁板保持枠体、6は前記グリ
ッドコリメータにより散乱X線を遮り入射X線9を光に
変換するシンチレ−タ、7は隣接するX線検出素子間を
隔離する隔離板、5はシンチレ−タ6により変換された
光を電気信号に変換するSiフォトダイオ−ドで、この
Siフォトダイオ−ドの上面に前記シンチレ−タ6を接
着して隔離板7と共に回路基板4上に所定のピッチで平
行に配列してX線検出素子アレイを構成している。 上
記構造において、入射するX線の散乱線を遮る目的で設
けたグリッドコリメータを通過した入射X線9は、シン
チレ−タ6によりX線9の強度に比例した強度の可視光
に変換され、変換された光は隔離板7の表面や、シンチ
レ−タ6の界面若しくは表面等で反射が繰り返されなが
らSiフォトダイオ−ド5に導かれ、光電変換され、光
の強度に比例した強度の電気信号(光電流)として検出
されるようになっている。
【0022】このような構造のX線検出器の性能の良否
は、主としてS(信号)/N(ノイズ)および空間分解
能により左右され、S/Nは入射X線9の出力信号への
変換効率、すなわちX線利用効率により決まる。そし
て、このX線利用効率を向上させるためには、シンチレ
−タ6の光変換効率、Siフォトダイオ−ド5の光電変
換効率、検出器の空間的なX線の利用効率である空間利
用効率、検出器内の光の伝達効率を高めることが必要と
なる。
【0023】上記各効率のうち、空間利用効率は、前記
隔離板2,7が占める空間のような入射X線9の検出に
寄与しない領域、すなわちシンチレータ6以外の領域を
できるだけ減少することにより向上し、また、光の伝達
効率は、シンチレータ6からの発光を効率よくSiフォ
トダイオ−ド5に導くことができるように、シンチレー
タ6における光の自己吸収と隔離板7の表面における光
の吸収とを減少させることにより向上させることが可能
である。
【0024】一方、X線CT装置の再生画像における空
間分解能は、隣接する隔離板7間の距離、すなわち検出
器の各素子の開口幅により左右され、最近では開口幅が
1mm以下のものが多くなっている。このように開口幅
が狭くなると、各検出素子への入射X線9の量が減少し
て検出素子の出力信号を低下させ、結果としてS/Nを
低下させるほか、シンチレータ6からの発光が、該シン
チレータ6内での自己吸収や、シンチレータ6および隔
離板7の表面、シンチレータ6の長手方向両端部等にお
いて様々な方向への反射の繰り返しにより、直接Siフ
ォトダイオ−ド5に到達する割合を減少させ、前記光の
伝達効率を低下させる。 また、X線が被検体を透過し
た際に散乱X線が発生するが、この散乱X線がシンチレ
ータ6に入射すると空間分解能の低下を招く。このため
X線検出器のX線入射側には散乱X線の入射を遮る目的
で上記のグリッドコリメータを設けている。
【0025】このグリッドコリメータは、機械加工が容
易な板状のマシナブルセラミックスあるいはプラスチッ
ク等の板状素材で、ダイシングソー等を用いて、所定の
ピッチで所定の幅、所定の深さの溝を形成させ、溝つき
の枠体とするか、プラスチックの場合には金型を用い加
圧成形もしくは注型等により同様に所定のピッチで所定
の幅、所定の深さの溝を形成させ、溝つきの枠体とす
る。
【0026】現行のX線CT装置のX線検出器において
は、溝間ピッチは1〜2mm,溝深さは1〜4mm,溝
の幅は0.5〜1.5mmとなっている。溝のピッチは
検出器のシンチレータのピッチと同一寸法に精密加工さ
れ、この溝には隔離壁板2が挿入される。
【0027】X線CT装置のスライス厚さ1〜10mm
を得るための隔離壁板2の高さ(検出器スライス厚方向
開口)は25mm〜35mmとし、空間利用効率を考慮
に入れると隔離壁板2の板厚は0.1mm〜0.15m
m程度と薄くする必要がある。この板厚の隔離壁板2を
前記隔離壁板保持枠体1の溝部に挿入して接着、固定す
ることにより、前記コリメータ板を、反り、曲がりが無
く所定のピッチで配列することが可能となる。
【0028】そして、前記隔離壁板2の両端部には検出
器との位置合わせ用の小さな突起部2aを設ける。隔離
壁板2はMo,Ta,W,Cu,Fe,ステンレス、鉄
ニッケル合金、真鍮、燐青銅などの剛性の高い金属で作
り、その表面にはめっき、コーティング保護膜などの表
面処理を施す。
【0029】一方、多素子検出器は、上記したように基
板4上に所定のピッチで配列された多チャンネルのフォ
トダイオード5と該フォトダイオードのチャンネル毎に
対応して接着された入射X線9を光に変換する複数個の
シンチレータ6と、該シンチレータ6のチャンネル間を
光学的に隔離する目的で挿入する隔離板7とから構成す
る。
【0030】該シンチレータ6のX線が入射する面に
は、図3に示すような上面光反射膜3を、また該シンチ
レータ6の長手方向の両端部には、図1、図2に示すよ
うな光反射部材兼遮光部材8を設ける。この光反射部材
兼遮光部材8に隣接する該シンチレータ間に、隔離板7
を挿入する目的で設けた溝と同一ピッチの溝を設ける。
上面光反射膜3および該光反射部材兼遮光部材8はエポ
キシ樹脂などの密着性の良い樹脂に光反射率の高い物
質、例えばTiO2(TiO2の場合には触媒効果による
樹脂劣化の少ないルチル型を用いる)CaCO3,、M
gO,Al23,SiO2等の微粉末を樹脂に対する重
量比で30%〜50%の割合で混合したものを用いる。
これらの素材にはX線の吸収の大きな重元素を含まない
ものを用いる必要がある。
【0031】ただし、上面光反射膜3は若干光反射率が
低くはなるが、Al,Ag,Au等のPVD膜やAl,
Ag,Au等と酸化膜との組合せによPVD膜、CVD
膜等の光学薄膜を施すことでも可能である。通常、蒸着
膜の膜厚は300〜1000Å、樹脂製塗膜の膜厚は
0.1〜0.5mmである。
【0032】ここで、シンチレータ1は、NaI,Cs
I,CdWO4,ZnWO4,BGO等の単結晶シンチレ
ータ、もしくは、Gd22S:Pr,Gd22S:E
u,Gd22S:Y,(Y,Gd)23:Eu,等の多
結晶シンチレータが使用される。そして、シンチレータ
1の厚さ寸法は、使用する材料のX線阻止能により異な
るが、通常1mm〜4mmである。該シンチレータ6の
チャンネル間を光学的に隔離する目的で挿入する隔離板
7は、Mo,Ta,W,Cu,Fe,ステンレス、鉄ニ
ッケル合金、真鍮、燐青銅などの剛性の高い金属で作
り、その表面にはめっき、コーティング膜などの表面処
理を施し金属表面の凹凸を減少して鏡面とする。鏡面と
する理由は、検出素子のピッチが通常1mm〜2mmと
狭いため隔離板7の表面が拡散面であると光の反射があ
らゆる方向に広がるため、素子内での光反射回数が増加
してシンチレータ6から発する光の減衰を防止すること
にある。
【0033】また、隔離板7の鏡面表面にはAlとSi
2とから成るPVD膜もしくはAlとTiO2,MgF
2とから成るPVD膜等の光増反射膜を設け、光を有効
に反射させ、より光の減衰を防止する。
【0034】隔離板7には図1、図2に示すように長手
方向の両端部、すなわち該シンチレータ6の長手方向の
両端部の光反射部材兼遮光部材8に接する部位には、上
記グリッドコリメータの隔離壁板2の両端部に設けた検
出器との位置合わせ用の小さな突起部2aが入るだけの
切り欠き部2b(図1,図2に図示)を設ける。
【0035】この隔離板7は、上記のように該光反射部
材兼遮光部材8と該シンチレータ間とに設けた同一ピッ
チの溝の中に挿入し、該光反射部材兼遮光部材8と同様
の材料で両端部を接着固定する。
【0036】以上述べたような実施例によれば、図3に
示すように該X線検出素子アレイの該シンチレータの長
手方向の両端部に設けられた光反射部材兼遮光部材8に
隣接する該シンチレータ間に隔離板7を挿入する目的で
設けられた溝と同一ピッチの溝に、該グリッドコリメー
タのチャンネル間に設けられた板状の隔離壁板2の両端
部の位置合わせ用の突起部2aを挿入する。これによっ
て、グリッドコリメータと多素子検出器とを別々に製作
し、後で組合せて使用する場合でもそれぞれの製作精度
が同等程度であれば、グリッドコリメータと多素子検出
器の組合せ位置精度の向上が図れ、累積誤差が減少し、
検出器の感度ばらつきは著しく抑止される。特に、多素
子検出器は10〜30個の素子単位のアレイとしたもの
を多数配列して1台の検出器を形成する場合が多いが、
この場合には素子アレイ間のピッチも該グリッドコリメ
ータのチャンネル間に設けられた板状の隔離壁板2の両
端部の位置合わせ用の突起部2aを挿入することにより
位置精度の向上を図ることができる。
【0037】また、上記の構造とすることにより、シン
チレータアレイブロックの組立て作業は、精度を低下さ
せることなく簡単になり、生産性の向上が可能となる。
【0038】上記の本発明のX線検出素子は、X線CT
装置用のX線検出器に好適に用いられる。X線CT装置
としては、X線検出器として多数のX線検出素子を配列
したものを用いるものであれば、シングルスライス型X
線CT装置でもマルチスライス型X線CT装置でもその
方式や世代は問わず、例えばX線源はX線管であっても
ビーム方式であってもよい。
【0039】このような構成のX線検出素子によるX線
検出器を用いたX線CT装置では、シンチレータとコリ
メータ板との間にわずかでもずれがあると、画像上にリ
ング状の偽像(リングアーチファクト)が生じるが、本
発明によるX線検出器を採用することにより、シンチレ
ータとコリメータ板とのずれに起因するリングアーチフ
ァクトを防止することができる。従って、X線CT装置
による診断精度を上げることができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、コリメ
ータ板とシンチレータとのずれが生じない高精度のX線
検出器を提供することができ、これによりこのX線検出
器を搭載したX線CT装置の画質を向上させ、診断精度
の向上を図ることができる。
【0041】また、上記の構造とすることにより、シン
チレータアレイブロックの組立て作業は、精度を低下さ
せることなく簡単になるため、生産性の向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるX線検出器の内部構成を
示す斜視図。
【図2】本発明の実施例によるX線検出器全体の構成を
示す斜視図。
【図3】図2のX線検出器のグリッドコリメータの配置
構造を示す断面図。
【符号の説明】
1…隔離壁板保持枠 2…隔離壁板 2a…隔離壁板位置合わせ用突起部 2b…切り欠き部 3…上面光反射膜 4…回路基板 5…Siフォトダイオ−ドアレイ 6…シンチレ−タ 7…隔離板 8…端部光反射膜 9…入射X線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に配列した複数の光電変換素子
    と、前記光電変換素子の上に配置され、個々の光電変換
    素子に対応して複数に分割されたシンチレータと、該シ
    ンチレータ間を分離する隔離板と、該シンチレータの長
    手方向の両端部に設けた光反射部材兼遮光部材とで多素
    子検出器を構成し、この多素子検出器と、該多素子検出
    器の複数のシンチレータに対応してこれらのシンチレー
    タに入射する放射線量を制御する複数のコリメータ板
    と、これらのコリメータ板間を分離する隔離壁板とを備
    えたX線検出器において、前記光反射部材兼遮光部材に
    前記隔離板を挿入する溝と同一ピッチの溝及び前記隔離
    壁板の両端部に突起部を設け、この突起部を前記溝に挿
    入して前記コリメータ板と前記多素子検出器とを位置合
    わせする位置合わせ手段を備えて成るX線検出器。
  2. 【請求項2】 X線源と、このX線源と対向して配置さ
    れたX線検出器と、これらX線源及びX線検出器を保持
    し、被検体の周りを回転駆動される回転円板と、前記X
    線検出器で検出されたX線の強度に基づき前記被検体の
    断層像を画像再構成する画像再構成手段とを備えたX線
    CT装置において、前記X線検出器として請求項1記載
    のX線検出器を用いたことを特徴とするX線CT装置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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