JP2001046364A - X線検出器及びこれを用いたx線ct装置 - Google Patents

X線検出器及びこれを用いたx線ct装置

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JP2001046364A JP22568199A JP22568199A JP2001046364A JP 2001046364 A JP2001046364 A JP 2001046364A JP 22568199 A JP22568199 A JP 22568199A JP 22568199 A JP22568199 A JP 22568199A JP 2001046364 A JP2001046364 A JP 2001046364A
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slice thickness
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scintillator
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Manabu Nakagawa
学 中河
Tomotsune Yoshioka
智恒 吉岡
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 スライス厚方向コリメータ板端部とX線検出
素子ブロック分離層のスライス厚方向との位置ずれの誤
差を最小にして、X線利用効率の向上と各X線検出素子
間の検出特性の均質化が図れるX線検出器及びそれを使
用したX線CT装置を提供する。 【解決手段】 チャンネル方向コリメータ4とスライス
厚方向コリメータ5とから成るコリメータ構造体と、被
検体3を透過したX線が入射して発光するシンチレータ
71とシンチレータが検知したX線量に対応して出力信
号を発生する光電変換素子とから成る複数のX線検出素
子列とをX線管1焦点を中心とした円弧上にチャンネル
方向及びスライス厚方向それぞれに複数列配列する。こ
のX線検出器のスライス厚方向のX線検出素子列を分離
する分離帯の幅をスライス厚方向コリメータのコリメー
タ板の幅よりも小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシンチレータを用い
たX線検出器に関し、特に散乱線クロストークを低減す
るためのコリメータ板と多素子検出器(複数のシンチレ
ータと光電変換素子等で構成)の位置合わせを高精度な
ものとして、X線を検出する素子の配列方向に均一な検
出感度を有するX線検出器及びこれを用いるX線CT装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置では、装置のスループット
向上のため、1枚のCT画像を得るのに要する時間の短
縮化が望まれている。この時間の短縮の方法として以下
の2つがあげられる。 (1)スキャナ1回転あたりに要する時間の短縮化 (2)スキャナ1回転あたりに撮影できる断層画像の増加 (1)に関しては、X線発生装置であるX線管の軽量化
等により、スキャナの回転速度の向上が図られている。
他方、(2)に関しては、X線検出器において、これま
でチャンネル方向に1次元的に配列されていたX線検出
素子の列を、スライス厚方向(チャンネル方向に直交す
る方向)に2列もしくはそれ以上の複数列配置すること
により達成される。
【0003】このようなX線検出器はマルチスライス型
X線検出器と呼ばれ、これを用いたX線CT装置はマル
チスライス型X線CT装置と呼ばれる。このマルチスラ
イス型X線CT装置に使用されるX線検出器には、従来
のキセノンガスによる電離箱方式に代わって空間分解能
が格段に向上するシンチレータを用いた固体検出器が用
いられている。
【0004】この固体検出器は入射X線を光に変換する
シンチレータと、このシンチレータで変換された光を検
出して電気信号として出力するシリコンフォトダイオー
ドなどの光電変換素子から成るX線検出素子を、X線源
を中心として円弧状に多数のチャンネルを配列して構成
される。
【0005】このように複数のスライス列に配置した検
出器は、従来の一列に配列した検出器(これをシングル
スライス型X線検出器と呼び、この検出器を用いたX線
CT装置をシングルスライス型X線CT装置と呼ぶ)に
比較するとX線管から放射されるX線の利用効率が高い
という利点がある。
【0006】しかし、マルチスライス型X線検出器にお
いて、スライス厚方向に複数列の検出素子を配列する場
合、スライス厚方向の素子の配列位置を精度良く並べな
ければならない。
【0007】チャンネルごとあるいはX線検出素子ブロ
ック(所定数のチャンネルに対応したX線検出素子を一
つにまとめたもの)ごとにスライス厚方向の位置精度が
ずれてしまうとX線検出素子間で被検体の異なるスライ
ス位置の透過データを計測することになり、画像再構成
時にデータの食い違いが生じアーチファクトが発生して
しまう。複数スライス対応の検出器ではスライス厚方向
の位置合わせを高精度で行うことが重要となる。さら
に、X線検出素子と同様に、散乱X線を除去するための
コリメータ板とX線検出素子との位置合わせも高精度で
行う必要がある。特に、シンチレータ端部にX線が入射
すると特性ばらつきが生じやすくアーチファクト発生の
原因となる。また、スライス厚方向のコリメータ板は構
造上一枚当りの形状が大きく、該コリメータ板の平坦度
の確保が困難となる。このためスライス厚方向のコリメ
ータ板とスライス厚方向の分離帯の関係については特に
留意する必要がある。
【0008】そこで、これらに関する従来の技術につい
て図2、図3、図4でさらに詳しく説明する。
【0009】図2にX線管と、被検体と、X線検出器と
の相互関係を示す。X線管1から扇状のX線ビーム2が
放射され、このX線ビーム2は被検体3を透過してX線
検出器8においてX線強度に応じた電流信号に変換され
る。また、X線ビーム2が被検体3を透過する際に散乱
線9が発生する。この散乱線9はノイズ成分であり濃度
分解能低下の原因になるため、除去する必要がある。X
線検出器8に入射したX線ビーム2はスライス厚方向コ
リメータ4、チャネル方向コリメータ5を経てX線検出
素子ブロック7に到達する。一方、散乱線9はスライス
厚方向コリメータ4およびチャネル方向コリメータ5に
より除去される。
【0010】X線検出素子ブロック7に入射したX線ビ
ーム2は該X線ビーム強度に応じた電流信号に変換され
る。このX線検出素子ブロック7はX線を蛍光に変換す
る複数のシンチレータ71、各シンチレータに対応して
配置され蛍光を電流に変換する複数のフォトダイオード
72および一連のフォトダイオードを搭載し信号電流を
外部に取りだすための基板74、素子間を分離しまた蛍
光を効率よくフォトダイオードに導くための複数の分離
層73から構成される。シンチレータ71は透明接着剤
によりフォトダイオード72に固着されている。このX
線検出素子ブロック7を多角形状に枠体6に収納し、そ
の前面にチャネル方向コリメータ5、スライス厚方向コ
リメータ4を配置してX線検出器8を構成する。
【0011】あるいはX線検出素子ブロック7を直接チ
ャネル方向コリメータ支持体に固定する場合もある。ま
た、スライス厚方向コリメータ板11は構造上チャネル
方向コリメータ板51よりも大きな形状になり、製作方
法、実装方法が異なる。図2に例示した装置構成におい
て特にスライス厚方向コリメータ板11とX線検出素子
ブロック7のスライス厚方向の各部品との従来の相互関
係の例を図3,図4に示す。
【0012】図3において、分離層73により各スライ
スに分離された複数のシンチレータ71がフォトダイオ
ード72上に固着されている。分離層73の上部に該分
離層73と同じ厚さのスライス厚方向コリメータ板11
が設置される。このように分離層73とスライス厚方向
コリメータ板11の厚さが同じということは無駄な領域
が無くX線利用効率の観点からは最も理想的な構造であ
る。シンチレータ端部10へのX線入射の有無を考慮し
なければこのような設計になるであろう。しかしなが
ら、この構造では実際にはコリメータ板幅のばらつき、
コリメータ板の反り量のばらつき、分離層幅のばらつき
によりシンチレータ端部10にX線が入射するチャネル
と入射しないチャネルが生じる。シンチレータ端部10
は加工時の欠けや加工時の熱による特性劣化層が存在し
やすく、この部分にX線が入射するとX線検出素子間の
特性ばらつきが大きくなりリングアーチファクトの原因
となる。
【0013】このように、図3の構造では素子によりシ
ンチレータ端部10へのX線入射の有無が異なり、大き
な特性ばらつきを引き起こすということが考えられる。
【0014】図4は、別の従来例でコリメータ幅W1よ
りスライス厚方向分離層の幅W2が大きい場合を示す。
このような場合、通常分離層76としては光反射性を有
する白色顔料を混入した樹脂を用いることが多い。そし
て樹脂を用いれば反射率確保およびクロストーク低減の
ため幅W2が必然的に大きくなってしまいX線利用効率
が低下する。また、シンチレータ端部10へ必ずX線が
入射するため、図3の構造のような端部10へのX線入
射の有無がある場合よりは特性ばらつきは大きくない
が、シンチレータ成形加工時のチッピング等に注意を払
う必要があった。このように、図4の構造ではX線利用
効率が低下し、またシンチレータ端部へX線が入射する
ことによる特性ばらつきが生じるということが考えられ
る。
【0015】なお、図3、図4では説明をわかりやすく
するため、スライス厚方向のコリメータ板11が素子ブ
ロック7の直ぐ上にあるように図示したが、必ずしもそ
うではなく、例えば図2に示すようにスライス厚方向コ
リメータ板11とX線検出素子ブロック7の間にチャネ
ル方向コリメータ板が介在することの方が多い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】X線検出素子は入射X
線を受けてその強度に応じて発光するシンチレータと、
そのシンチレータでの発光を受けて電気信号に変換する
フォトダイオードなどの光電変換素子を組み合わせて作
られている。X線検出素子をアレイ状に製作するには所
定面積のシンチレータと複数チャンネルのフォトダイオ
ードアレイなどを組み合わせることになる。
【0017】さらに、被検体による散乱線を除去するた
めにシンチレータ上面にコリメータ板が設置される。こ
のコリメータ板は、チャネル並び方向およびスライス厚
方向の2種類がある。
【0018】従来のように、素子配列が1列のみのシン
グルスライス型X線検出器の場合には、スライス厚方向
のコリメータ板は不要であるが、スライス厚方向にも複
数のX線検出素子配列を有するマルチスライス型X線C
T装置の場合には、スライス厚方向コリメータ板が必要
となる。このマルチスライス型X線CT装置において
は、スライス厚方向コリメータ板とスライス厚方向X線
検出素子分離帯との位置合わせはなかなか困難なもので
ある。
【0019】何故ならば、X線検出素子ブロック同士の
位置合わせと、X線検出素子ブロックとコリメータ板と
の位置合わせの2通りの位置合わせが必要となるためで
ある。さらに、位置合わせでは無いがコリメータ板自体
の平坦度も結果として位置関係に影響する。これらによ
り、結果としてスライス厚方向コリメータ板端部(図4
の30)とX線検出素子ブロック分離層のスライス厚方
向との位置ずれは,0.02〜0.05mm程度以上の
誤差を持つと考えられる。このような誤差がある場合に
も画像に影響が出ないようにする必要がある。
【0020】本発明の目的は、このような位置ずれ量が
ある場合でもX線利用効率の低下を最小限に抑えつつ画
像に影響の出ない構造のX線検出器及びこれを用いたX
線CT装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的は、被検体によ
る散乱X線を除去するチャンネル方向コリメータとスラ
イス厚方向コリメータとから成るコリメータ構造体と、
前記被検体を透過したX線が入射して発光するシンチレ
ータと該シンチレータでの発光を受光することにより前
記シンチレータが検知したX線量に対応して出力信号を
発生する光電変換素子とから成る複数のX線検出素子列
とをX線管焦点を中心とした円弧上にチャンネル方向及
びスライス厚方向それぞれに複数列配列して成るX線検
出器において、前記スライス厚方向のX線検出素子列を
分離する分離帯の幅を前記スライス厚方向コリメータの
コリメータ板の幅よりも小さくすることによって達成さ
れる。
【0022】より詳しくは、コリメータ板と素子ブロッ
クのスライス厚方向の位置ずれ量は構造、組み立て方法
により異なるが0.02〜0.05mm以上になると推
定される。このような位置ずれがある場合にもコリメー
タ板の影響が出ないようにするため、位置ずれを見込ん
でコリメータ板の厚さをスライス厚方向分離帯の幅より
大きくする。更にスライス厚方向分離帯の幅を小さくす
るため、スライス厚方向分離帯を金属板と接着剤により
構成する。
【0023】スライス厚方向分離帯として、例えば白色
樹脂を用いた場合と金属板を使用した場合のクロストー
クを比較すると、用いる樹脂にもよるが同じ厚さの場
合、樹脂の方が2倍から3倍以上のクロストーク量にな
る。スライス厚分離帯の幅が大きいと必然的にスライス
厚方向コリメータ板の厚さも厚くなりX線利用効率が低
下する。金属板を用いるとクロストークが増大すること
無しに薄いスライス厚方向帯が得られる。この構造を実
現するためにはシンチレータ・金属板・接着樹脂を共に
切削加工する技術が必要となるが、加工用刃物種類・送
り速度・回転速度・冷却方法を最適化することにより実
現可能となる。
【0024】スライス厚方向コリメータ板の幅W3と分
離帯の幅W2は次の関係を満足するように設定する。 W3>W2+Δ1+Δ2+Δ3+Δ4 ………… (1) ここに Δ1:コリメータ板の平坦度 Δ2:素子ブロックのスライス厚方向位置ずれ Δ3:素子ブロックのスライス厚方向分離帯の幅のばら
つき Δ4:素子ブロックとスライス厚方向コリメータ板の位
置合わせ誤差 また、W2は隣接するスライス間のクロストークおよ
び、製造技術を考慮して決定する必要がある。逆にスラ
イス厚方向コリメータ板の厚さW3には上限がある。そ
れはシンチレータ上でのスライス厚方向コリメータ板の
影幅KGに関する制限値から規定される。 W3<KG ………… (2)
【0025】影幅KGの上限はX線利用効率および影幅
がばらつくことによる素子間の特性ばらつきから決ま
る。上記(1)(2)の関係を満足するようにW2およ
びW3の値を設定することにより上記の本発明の目的を
達成することができる。
【0026】また、上記目的は、X線源と、このX線源
と対向して配置されたX線検出器と、これらX線源及び
X線検出器を保持し、被検体の周りを回転駆動される回
転円板と、前記X線検出器で検出されたX線量に基づき
前記被検体の断層像を画像再構成する画像再構成手段と
を備えたX線CT装置において、前記X線検出器として
上記のX線検出器を用いることによって達成される。上
記の(1)、(2)の関係を満足するX線検出器にする
ことによって、スライス厚方向コリメータ板端部とX線
検出素子ブロック分離層のスライス厚方向との位置ずれ
を最小限にすることができるので、X線利用効率の低下
を最小限に抑えつつ各X線検出素子に均質な検出特性を
得て一回のスキャンで複数スライスの高画質のX線CT
装置を提供することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図1、図5を用いて詳細に説明する。
【0028】(第1の実施形態)図1に本発明の第1の
実施形態によるスライス厚方向コリメータ板101と素
子ブロックのスライス厚方向分離帯102の相対的な位
置関係を示す。Mo,W,燐青銅等の材料からなる厚さ
0.1〜0.3mmのスライス厚方向コリメータ板10
1がスライス厚方向分離帯102の上部に分離帯を覆う
ように設置されている。このためシンチレータ71の端
部10へのX線入射を防止できる。スライス厚方向分離
帯102は金属板103、接着樹脂104から構成され
る。金属板103の表面には光反射率を確保するためア
ルミニウムを蒸着した上に更に弗化マグネシウム等の増
反射層を形成している。金属板103は透明の接着樹脂
104により固定される。金属板103は光および散乱
X線のクロストークを防止すると共にシンチレータ内で
発生した光を効率よく反射させてフォトダイオード72
に導く。また、図示はしていないがシンチレータ71の
上部に白色樹脂からなる光反射層を形成する場合もあ
る。図1において、例えば金属板の厚さを0.05〜
0.1mm,接着樹脂の厚さを0.02mm、素子ブロ
ック位置合わせ誤差を0.05mm、スライス厚方向コ
リメータ板平坦度を0.03mm,素子ブロックとスラ
イス厚方向コリメータ板の位置合わせ誤差を0.05m
mとすると、スライス厚方向コリメータ板の厚さは0.
2〜0.25mmとなる。X線利用効率は、例えばスラ
イス厚方向の素子ピッチを2〜4mmとすると、低下率
は5%(コリメータ板厚0.2mm、ピッチ4mm時)〜1
2.5%(コリメータ板厚0.25mm、ピッチ2mm時)
に抑制できる。 もしも、素子ブロックのスライス厚方
向分離帯として白色樹脂を採用して金属板と同等のクロ
ストーク低減を図ろうとすると、スライス厚方向の分離
帯の幅W2は0.2〜0.3mm以上でスライス厚方向
コリメータ板の厚さが0.35〜0.45mmとなり、
X線利用効率の低下は8.8%(コリメータ板厚0.35m
m、ピッチ4mm時)〜22.5%(コリメータ板厚0.4
5mm、ピッチ2mm時)にもなる。このように、スライ
ス厚方向分離帯として金属板を使用し、スライス厚方向
分離帯より厚いスライス厚方向コリメータを使用するこ
とにより、素子ブロックの特性ばらつきが少なく、かつ
X線利用効率の高いX線検出器を得ることができる。
【0029】(第2の実施形態)図5に本発明の第2の
実施形態によるスライス厚方向コリメータ板503と素
子ブロックのスライス厚方向分離帯500の相対的な位
置関係を示す。
【0030】本発明の第2の実施形態はスライス厚方向
分離帯に金属箔を用いた例である。
【0031】第1の実施形態は、スライス厚方向の分離
帯として金属板103を透明接着樹脂104で固定した
が、これに対して図5の第2の実施形態では金属箔50
1を白色樹脂502の中に埋め込んだ構造である。白色
樹脂を用いた理由は、金属箔の光反射率を例えばアルミ
ニューム蒸着層+MgF2等の増反射層並みに確保する
のは困難なために、金属箔の反射率が直接感度に影響す
る透明樹脂の使用を避けるためである。スライス厚方向
のクロストークの多くは光のクロストークであり、金属
箔を用いることにより光クロストークをほぼゼロにでき
る。また、金属板では無く金属箔を用いることによりス
ライス厚方向の分離帯の幅を図1の場合よりもさらに小
さくでき、対応するスライス厚方向コリメータ板の厚さ
も小さくできるので、X線利用効率の低下を3.8%〜
5%に抑制できる。
【0032】以上に述べた構造のX線検出器は、X線C
T装置に搭載してX線管から放射され被検体を透過した
X線を検出するもので、アレイ状のX線検出素子ブロッ
クを複数個用い、これらのX線検出素子ブロックをX線
管の焦点を見込む円弧上にポリゴン状に配列するととも
に、コリメータ板を複数枚放射状かつ等角度ピッチで配
列して構成されたチャンネル方向コリメータ及びスライ
ス厚方向コリメータをX線管の焦点を見込み前記検出素
子ブロックのX線入射側前面に配置することによって構
成する。
【0033】このような構造のX線検出器は、スライス
厚方向コリメータ板端部とX線検出素子ブロック分離層
のスライス厚方向との位置ずれを最小限にすることがで
きるので、X線利用効率の低下も最小限に抑えつつ画像
に影響の出ないX線CT装置とすることがてきる。
【0034】
【発明の効果】スライス厚方向コリメータ板とX線検出
素子ブロック分離層との位置合わせ誤差を最小にできる
ので、X線利用効率の向上と各X線検出素子間の検出特
性の均質化が図れるX線検出器及びこのX線検出器を用
いて一回のスキャンで複数の断層画像が得られるマルチ
スライスX線CT装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるスライス厚方向
コリメータ板と素子ブロックのスライス厚方向分離帯の
相対的な位置関係を示した図。
【図2】X線CT装置のX線管、コリメータ、素子列の
関係した示す図。
【図3】従来のスライス厚方向の素子ブロック構造とコ
リメータ板の位置関係を示した図。
【図4】従来の別の方法によるスライス厚方向の素子ブ
ロック構造とコリメータ板の位置関係を示した図。
【図5】本発明の第2の実施形態によるスライス厚方向
コリメータ板と素子ブロックのスライス厚方向分離帯の
相対的な位置関係を示した図。
【符号の説明】
1・・・X線管 2・・・X線 3・・・被検体 4・・・スライス厚方向コリメータ 5・・・チャネル方向コリメータ 6・・・X線検出素子ブロックを配列するための枠体 7・・・X線検出素子ブロック 8・・・X線検出器 9・・・散乱X線 10・・・シンチレータ端部 11・・・従来のスライス厚方向コリメータ板 30・・・スライス厚方向コリメータ板端 51・・・チャネル方向コリメータ板 71・・・シンチレータ 72・・・フォトダイオード 73・・・スライス厚方向分離層 74・・・フィトダイオード基板 73・・・従来のスライス厚方向分離帯 76・・・従来のスライス厚方向分離帯 101・・・本発明によるスライス厚方向コリメータ板 102・・・本発明による素子ブロックのスライス厚方向
分離帯 103・・・本発明による素子ブロックのスライス厚方向
分離帯の金属板 104・・・本発明による素子ブロックのスライス厚方向
分離帯の透明樹脂 500・・・本発明によるスライス厚方向分離帯 501・・・本発明による金属箔 502・・・本発明による白色樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体による散乱X線を除去するチャン
    ネル方向コリメータとスライス厚方向コリメータとから
    成るコリメータ構造体と、前記被検体を透過したX線が
    入射して発光するシンチレータと該シンチレータでの発
    光を受光することにより前記シンチレータが検知したX
    線量に対応して出力信号を発生する光電変換素子とから
    成る複数のX線検出素子列とをX線管焦点を中心とした
    円弧上にチャンネル方向及びスライス厚方向それぞれに
    複数列配列して成るX線検出器において、前記スライス
    厚方向のX線検出素子列を分離する分離帯の幅を前記ス
    ライス厚方向コリメータのコリメータ板の幅よりも小さ
    くしたことを特徴とするX線検出器。
  2. 【請求項2】 X線源と、このX線源と対向して配置さ
    れたX線検出器と、これらX線源及びX線検出器を保持
    し、被検体の周りを回転駆動される回転円板と、前記X
    線検出器で検出されたX線量に基づき前記被検体の断層
    像を画像再構成する画像再構成手段とを備えたX線CT
    装置において、前記X線検出器として請求項1に記載の
    X線検出器を用いたことを特徴とするX線CT装置。
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