JP5170506B2 - 加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料、それを用いた成形品及びその製造方法 - Google Patents

加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料、それを用いた成形品及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、加熱によって増粘させることができ、フィルム剥離性に優れ、シェアエッジを有する金型内で加熱圧縮成形性に優れたシートモールディングコンパウンド成形材料、その成形品及びその製造方法に関するものである。
一般に不飽和ポリエステル樹脂をマトリックス樹脂とした成形材料、シートモールディングコンパウンドと呼ばれるシート状の成形材料、バルクモールディングコンパウンドと呼ばれる塊状の成形材料は、住設部材、自動車部品、電気部品などの分野のFRP成形品に広く使用されている。
しかしながら、上記の不飽和ポリエステル樹脂FRP成形品は、成形収縮率が大きいこと、耐疲労特性、高温での熱的特性が劣るという欠点を有する。そこで、この改良のためにマトリックス樹脂としてこれらの特性を有するエポキシ樹脂を用いた成形材料の検討が進められている。(特許文献1)なお、シート状の成形材料をプリプレグと呼ぶ場合がある。
このエポキシ樹脂を用いた成形材料の製造方法としては、溶剤を含むマトリックス樹脂溶液を繊維強化材に塗布し、繊維強化材に樹脂溶液を含浸した後に脱溶剤するラッカー法と、溶剤を使わずにマトリックス樹脂を加熱溶解させ樹脂フィルムを予め作成し、繊維強化材に貼り合わせて含浸させるホットメルト法が主に用いられている。
しかし、いずれの製造方法も硬化剤を含むマトリックス樹脂を長時間加熱する必要があり、製造工程中に成形材料がゲル化するという問題がある。
これらエポキシ成形材料の成形方法は、主にオートクレーブ成形法である。すなわち成形材料を加熱、加圧することで賦型させるものである。しかし、この成形法は、硬化時間が、概して120℃〜180℃の温度下で30分〜2時間と長時間を要し、プレス加熱圧縮成形法と比較して、加圧による賦型形状に自由度が小さいことが欠点として挙げられる。
そこでエポキシ成形材料が、プレス加熱圧縮成形法において比較的短時間で成形されたものとして、エポキシプリプレグがプレス加熱圧縮成形法により温度140℃、圧力8MPa、成形時間5分で厚み2.2mmの成形品が得られる技術(特許文献1参照)が提案されている。
このエポキシプリプレグは、ビスフェノールA型の液状及び固形エポキシ樹脂混合物とアミン化合物とからなる樹脂シートを繊維強化材に加熱加圧含浸法で製造したものであるが、硬化特性としては、上記の不飽和ポリエステル樹脂をマトリックス樹脂としたシートモールディングコンパウンドに比較すると、硬化性に劣り、Bステージ化の記載もないことから硬化特性、取り扱い性が不十分な成形材料である。
エポキシ樹脂の硬化性の問題点を改良するものとして、特定のオニウム塩系熱カチオン重合開始剤を含む樹脂組成物が提案されている(特許文献2、3参照)。
また、こうしたエポキシ樹脂組成物の用途については、塗料、接着剤などの分野への応用が提案されている(特許文献4及び5参照)。
さらに、プレス加熱圧縮成形法用成形材料としては、脂環式エポキシ樹脂を一部含む成形材料が提案されており(特許文献6参照)、100℃以下の低温での硬化性に優れたエポキシプリプレグの記載がある。プリプレグとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂またはビスフェノールA型とフェノールノボラック型エポキシ樹脂との混合物80〜90重量%に脂環式エポキシ樹脂を10〜20重量%、オニウム塩系熱カチオン重合開始剤3部を目付量150g/mカーボン繊維に加熱含浸したプリプレグからなり、90℃プレスにて1時間で硬化させたとの記載がある。
しかし、本発明者らは、このエポキシ樹脂中に脂環式エポキシ樹脂を10〜20重量%用いた例を追試したが、140℃で2分間という速硬化性を実現することはできなかった。(比較例1参照)
即ち、従来、加熱増粘して得られるエポキシシートモールディングコンパウンド成形材料で、シェアエッジを有する120〜180℃の金型内で、1〜20MPaの圧力にて成形材料を賦型し、成形品厚み1mm当たり1分間で硬化したエポキシシートモールディングコンパウンド成形材料による成形品はこれまで知られていなかった。
特開2004−338270号公報 特開平3−17101号公報 特開平3−59001号公報 特開2003−192762号公報 特開2003−96425号公報 特開2000−297141号公報
本発明の目的は、加熱増粘することによりBステージ化することができ、取扱い性に優れ、120℃〜180℃での加熱圧縮成形性(速硬化性)に優れるエポキシ樹脂シートモールディングコンパウンド成形材料、その物性に優れるエポキシ樹脂FRP成形品及びその製造方法を提供することである。
本発明者らは、これらの課題について、鋭意研究の結果、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、エポキシ当量50〜200の常温液状の脂環式エポキシ樹脂(a1)、又は前記脂環式エポキシ樹脂(a1)及びエポキシ当量100〜200のビスフェノールA型常温液状のエポキシ樹脂(a2)からなるエポキシ樹脂(A)とオニウム塩系熱カチオン重合開始剤(B)とを含む樹脂組成物を2枚のフィルムに塗布して目付量750〜1300g/mの繊維強化材(C)を挟み込むことで樹脂組成物を含浸し、次いでその材料を加熱増粘して得られる加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料であって、前記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して前記重合開始剤(B)を0.1〜1.5重量部使用すること、前記エポキシ樹脂(a1)と前記エポキシ樹脂(a2)とを併用する場合、前記エポキシ樹脂(A)の脂環式エポキシ樹脂(a1)が45重量%以上であることを特徴とする加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料を提供するものである。
また本発明は、この加熱圧縮成形用成形材料を成形してなる成形品を提供するものである。さらに、エポキシ当量50〜200の常温液状の脂環式エポキシ樹脂(a1)、又は前記脂環式エポキシ樹脂(a1)45重量%以上及びエポキシ当量100〜200のビスフェノールA型常温液状エポキシ樹脂(a2)65重量%以下からなるエポキシ樹脂(A)100質量部とオニウム塩系熱カチオン重合開始剤(B)0.1〜1.5質量部とを含む樹脂組成物を2枚のフィルムに塗布して目付量750〜1300g/mの繊維強化材(C)を挟み込むことで樹脂組成物を含浸し、次いでその材料を加熱増粘して得られる加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料をシェアエッジを有する金型内に配置し、金型温度130〜160℃、型内圧力5〜10MPa、成形時間1〜3分の条件で加熱圧縮成形することを特徴とする成形品の製造方法を提供するものである。
本発明は、その構成要件により、取扱い性、加熱圧縮成形性(速硬化性)に優れたの加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料、その物性に優れるエポキシ樹脂FRP成形品及びその製造方法により、生産性の高いエポキシ成形品を提供することができる。
次に本発明を詳細に説明する。
本発明の加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料は、シェアエッジを有する金型内で加熱圧縮成形されるシート状の成形材料(プリプレグ)である。
本発明で使用されるエポキシ樹脂(A)中の脂環式エポキシ樹脂(a1)としては、1分子中に1個以上、好ましくは2個の脂環式エポキシ基を有する常温(25℃)で液状の脂環式エポキシ樹脂で、エポキシ当量50〜200のものである。その例としては、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4-エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、リモネンジエポキシド、1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサン、1-エポキシエチル-3,4-エポキシシクロヘキサン、3,4-エポキシシクロヘキシルメタノール、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルメタアクリレート、ジシクロペンタジエンジエポキシド、液状エポキシ化ポリブタジエン、オリゴマー型脂環式エポキシ等が挙げられる。これらの中でも、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが、プリプレグ作成上好ましい。
また、脂環式エポキシ樹脂(a1)の市販製品としては、ダイセル化学工業(株)製、セロキサイド2120P、EPOLEAD GT300、EPOLEAD GT400、EHPE3150などが挙げられる。
本発明で前記脂環式エポキシ樹脂(a1)と併用されるビスフェノールA型の常温液状エポキシ樹脂(a2)は、1分子中に1個以上、好ましくは2個のエポキシ基を有する常温(25℃)で液状のエポキシ樹脂で、エポキシ当量 100〜200である。その併用量は、エポキシ樹脂(A)の65重量%以下であり、好ましくは10〜50重量%である。その際の前記脂環式エポキシ樹脂(a1)が45重量%以上で、好ましくは50〜90重量%である。エポキシ樹脂(A)の粘度は、常温(25℃)で好ましくは1〜300dPas、より好ましくは1〜50dPasである。シートモールディングコンパウンド成形材料中のエポキシ樹脂(A)の含有量は、好ましくは35〜50重量%である。
本発明で使用されるオニウム塩系熱カチオン重合開始剤(B)としては、加熱により硬化作用を発揮する硬化剤加熱活性型重合開始剤が好ましい。かかる重合開始剤としては、例えば芳香族スルホニウム塩化合物、芳香族ヨードニウム塩化合物、アルミニウムキレート化合物などが挙げられる。好ましくは芳香族スルホニウム塩化合物で、市販製品としては、サンエイドSI−100L(三新化学株式会社)が好ましく使用できる。これらの開始剤(B)は、使用する脂環式エポキシ樹脂(a1)の反応性、脂環式エポキシ樹脂(a1)とその他エポキシ樹脂(a2)の割合、硬化条件により配合割合が決定されるが、プリプレグを作成する上で、全エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜1.5重量部である。好ましくは、0.2〜1.0重量部であることが特に好ましい。1.5重量部より多いとプリプレグを作成する際に増粘しすぎ取扱い性に劣るものになるし、0.1重量部より少ないと加熱圧縮成形性(速硬化性)に劣るものとなる。
本発明に使用する繊維強化材(C)としては、ガラス繊維、アミド、アラミド、ビニロン、ポリエステル、フェノールなどの有機繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミック繊維等が挙げられる。これらは単独又は組み合わせて用いられる。また繊維の形態は、平織り、朱子織り、不織布、マット状、チョップドストランドなどがある。特に好ましくは炭素繊維である。繊維強化材(C)の目付量は、750〜1300g/mである。750g/mより少ないと成形品の強度に劣り、1300g/mより多いとプリプレグを作成するのが困難になり、取扱い性に劣るものとなる。シートモールディングコンパウンド成形材料中の繊維強化材(C)の含有量は、50〜65重量%であることが好ましい。
本発明の成形材料には、その他に充填剤、内部離型剤等を含むことができる。
充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マイカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、アスベスト、バーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、ドロマイト石灰石、石こう、アルミニウム微粉、中空バルーン、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタン、二酸化モリブデン、鉄粉などが挙げられる。これらの充填剤の添加量は、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、好ましくは10〜500重量部、より好ましくは30〜300重量部を用いる。
前記内部離型剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワックスなどが挙げられる。好ましくは、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナバワックスが挙げられる。
本発明の加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料は、加熱することによって増粘し、Bステージ化することが可能である。その加熱温度は、好ましくは60℃〜120℃、特に好ましくは70〜90℃で、その加熱時間は、好ましくは5分から2時間、より好ましくは20分〜1時間である。加熱温度及び加熱時間は、エポキシ樹脂の組成、重合開始剤の種類および添加量によって異なる。加熱することにより成形材料をタックフリー化することができる。加熱温度が120℃を越える場合、硬化反応が進みすぎるのでBステージ化した成形材料を得ることはできないし、60℃より低い温度では増粘しないので好ましくない。
また加熱方法は、前記加熱温度の雰囲気下にできる装置を使用して、その装置内に成形材料を前記の一定時間放置し、増粘工程を実施すればよい。増粘後の成形材料の粘度は、好ましくは25℃で1万ポイズ以上であり、より好ましくは2万ポイズ〜10万ポイズである。
本発明の加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料の製造方法としては、通常のロール、インターミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、押出機などの混合機を用いて液状成分(エポキシ樹脂等)に粉末成分(充填剤等)を混合することにより、樹脂コンパウンドの各成分を混合分散させる。
各成分の混合順序は、特に限定されるものではないが、常温で液状のエポキシ樹脂(A)に重合開始剤(B)を添加した後、上記撹拌装置を用いて重合開始剤(B)をエポキシ樹脂(A)中に分散させるのが好ましい。さらに必要であれば、これに続いて、充填剤を加え混合分散させる。次いでシート化する方法としては、エポキシ樹脂組成物を含むマトリックス樹脂液を2枚のフィルムに塗布し、好ましくはフィルムへの樹脂(A)の塗布量が、200〜500g/mとなるように塗布し、繊維強化材(C)を塗布フィルム面で挟み込むようにして、樹脂液を含浸させる。前記フィルムへの塗布方法は、ドクターナイフ方式が好ましく挙げられる。
前記フィルムとは、樹脂製フィルムで、例えば、ポリエステル樹脂フィルム、オレフィン系フィルム等が使用できる。
本発明の成形材料の成形方法としては、前記成形材料を所定量計量し、これを予め金型温度120℃〜180℃、好ましくは130〜160℃に加熱したシェアエッジを有する金型に投入し、圧縮成形機にて型締めを行い、成形材料を賦型させ、型内圧力0.1〜20MPa、好ましくは5〜10MPaの成形圧力を1〜3分間保持することによって、成形材料を硬化させ、その後成形品を取り出し成形品を得る方法が用いられる。成形時間とは、型を閉じて前記の型内圧力を保持している時間であり、本願発明では1〜3分である。
この場合シェアエッジを有する金型内で金型温度130℃〜160℃にて、成形品厚み1mm当たり1分間という規定の時間、1〜10MPa、好ましくは5〜10MPaの成形圧力を1〜3分保持し、加熱圧縮成形する製造方法が好ましい。
こうして得られた成形品は、住設部材、自動車部品、電気電子部品等の各種分野の成形品として使用される。
以下本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、文中「部」とあるのは、重量部を示すものである。
実施例1
脂環式エポキシ樹脂 (セロキサイド2120P、エポキシ当量131、<3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート>、ダイセル化学工業製)100重量部、芳香族スルホニウム塩系熱カチオン重合開始剤(サンエイドSI−100L、三新化学製)0.4重量部を混合した樹脂組成物を2枚のフィルムに塗布量500g/mとなるように塗布して目付量1000g/mの平織炭素繊維(東邦テナックス社製、W―3101 5枚)を前記フィルム挟み込み、樹脂含量が50重量%となるよう含浸させた。該成形材料を、80℃オーブン中に30分間放置し、シートモールディングコンパウンド成形材料を得た。プレス成形は該成形材料250gを30cm×30cmのシェアエッジを有する金型を用いて行った。成形条件は、140℃で2分間、圧力9MPaである。成形品厚みは2mmであった。評価結果を表1に示した。
実施例2
脂環式エポキシ樹脂 (セロキサイド2120P) 50重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピクロン850、エポキシ当量189、、大日本インキ化学工業製)50重量部、芳香族スルホニウム塩系熱カチオン重合開始剤(サンエイドSI−100L) 0.8重量部を混合した樹脂組成物を2枚のフィルムに塗布量400g/mとなるように塗布して目付量1200g/mの平織炭素繊維(東邦テナックス社製、W―3101 6枚)を前記フィルム挟み込み、樹脂含量が40重量%となるよう含浸させた。該成形材料を80℃オーブン中に30分間放置し、シートモールディングコンパウンド成形材料を得た。プレス成形は該成形材料250gを30cm×30cmのシェアエッジを有する金型を用いて行った。成形条件は、140℃で2分間、圧力9MPaである。成形品厚みは2mmであった。評価結果を表1に示した。
実施例3
脂環式エポキシ樹脂 ( セロキサイド2120P) 100重量部、芳香族スルホニウム塩系熱カチオン重合開始剤(サンエイドSI−100L) 0.4重量部を混合した樹脂組成物をフィルムに塗布量500g/mとなるよう塗布し、1インチ長にカットした炭素繊維糸を目付量1000g/mとなるように積層したフィルム上に樹脂含量が50重量%となるよう含浸させた。該成形材料を80℃オーブン中に30分間放置し、シートモールディングコンパウンド成形材料を得た。プレス成形は該成形材料250gを30cm×30cmのシェアエッジを有する金型を用いて行った。成形条件は、140℃で2分間、圧力9MPaである。成形品厚みは2mmであった。評価結果を表1に示した。

比較例1
脂環式エポキシ樹脂 (セロキサイド2120P) 25重量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピクロン850) 75重量部、芳香族スルホニウム塩系熱カチオン重合開始剤(サンエイドSI−100L) 1重量部を混合した樹脂組成物をフィルムに塗布量500g/mとなるよう塗布し、目付量1000g/mの平織炭素繊維(東邦テナックス社製、W―3101 5枚)を前記フィルムに挟み込み、樹脂含量が50重量%となるよう含浸させた。該成形材料を80℃オーブン中に60分間放置し、シートモールディングコンパウンド成形材料を得た。プレス成形は該成形材料250gを30×30cmのシェアエッジを有する金型を用いて行った。成形条件は、140℃で2分間、圧力9MPaである。成形品厚みは2mmであった。評価結果を表1に示した。
比較例2
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピクロン850) 100重量部、芳香族スルホニウム塩系熱カチオン重合開始剤(サンエイドSI−100L) 1重量部を混合した樹脂組成物をフィルムに塗布量500g/mとなるよう塗布し、目付量1000g/mの平織炭素繊維(東邦テナックス社製、W―3101 5枚)を前記フィルムに挟み込み、樹脂含量が50重量%となるよう含浸させた。該成形材料を80℃オーブン中に120分間放置したが、シートモールディングコンパウンド成形材料にはベタツキが残りフィルム剥ぎ性に劣った。プレス成形は該成形材料250gを30×30cmのシェアエッジを有する金型を用いて行った。成形条件は140℃で2分間、圧力9MPaである。成形品厚みは2mmであった。評価結果を表1に示した。
比較例3
脂環式エポキシ樹脂 (セロキサイド2120P) 100重量部、芳香族スルホニウム塩系熱カチオン重合開始剤(サンエイドSI−100L) 3重量部を混合した樹脂組成物をフィルムに塗布量500g/mとなるよう塗布し、目付量1000g/mの平織炭素繊維(東邦テナックス社製、W―3101 5枚)を前記フィルムに挟み込み、樹脂含量が50重量%となるよう含浸させ、80℃オーブン中に5分間放置し、シートモールディングコンパウンド成形材料を得た。シートモールディングコンパウンド成形材料中に一部ゲル化した部分が見られた。プレス成形は該成形材料250gを30×30cmのシェアエッジを有する金型を用いて行った。成形条件は140℃で2分間、圧力9MPaである。成形品厚みは2mmであった。評価結果を表1に示した。
Figure 0005170506

*ガラス転移点Tg:熱機械分析装置TMA(Thermo-Mechanical Analysis)による示差膨張方式で測定した値。
加熱圧縮成形性:140℃×2分×プレス(厚み2mm)で成形した際の成形品の状態を目視で判断した。
取扱い性:加熱増粘後、フィルムの剥離が、容易か否かを目視で判断した。

Claims (9)

  1. エポキシ当量50〜200の常温液状の脂環式エポキシ樹脂(a1)、又は前記脂環式エポキシ樹脂(a1)及びエポキシ当量100〜200のビスフェノールA型常温液状のエポキシ樹脂(a2)からなるエポキシ樹脂(A)とオニウム塩系熱カチオン重合開始剤(B)とを含む樹脂組成物を2枚のフィルムに塗布して目付量750〜1300g/mの繊維強化材(C)を挟み込むことで樹脂組成物を含浸し、次いでその材料を加熱増粘して得られる加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料であって、前記エポキシ樹脂(A)100重量部に対して前記重合開始剤(B)を0.1〜1.5重量部使用すること、前記エポキシ樹脂(a1)と前記エポキシ樹脂(a2)とを併用する場合、前記エポキシ樹脂(A)の脂環式エポキシ樹脂(a1)が45重量%以上であることを特徴とする加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料。
  2. 前記脂環式エポキシ樹脂(a1)が、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3',4'-エポキシシクロヘキサンカルボキシレートである請求項1記載の加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料。
  3. 前記加熱圧縮成形が、シェアエッジを有する金型を使用し、金型温度130〜160℃、型内圧力5〜10MPaの成形条件である請求項1又は2記載の加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料。
  4. 前記フィルムへの樹脂塗布量が、200〜500g/mである請求項1〜3いずれかに記載の加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料。
  5. 前記加熱増粘が、雰囲気温度70〜90℃で、20分〜1時間である請求項1〜4いずれかに記載の加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料。
  6. 前記オニウム塩系熱カチオン重合開始剤(B)が、芳香族スルホニウム塩系化合物である請求項1〜5いずれかに記載の加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料。
  7. エポキシ当量50〜200の常温液状の脂環式エポキシ樹脂(a1)、又は前記脂環式エポキシ樹脂(a1)45重量%以上及びエポキシ当量100〜200のビスフェノールA型常温液状エポキシ樹脂(a2)5重量%以下からなるエポキシ樹脂(A)100質量部とオニウム塩系熱カチオン重合開始剤(B)0.1〜1.5質量部とを含む樹脂組成物を2枚のフィルムに塗布して目付量750〜1300g/mの繊維強化材(C)を挟み込むことで樹脂組成物を含浸し、次いでその材料を加熱増粘して得られる加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料をシェアエッジを有する金型内に配置し、金型温度130〜160℃、型内圧力5〜10MPa、成形時間1〜3分の条件で加熱圧縮成形することを特徴とする成形品の製造方法。
  8. 前記エポキシ樹脂(A)が、脂環式エポキシ樹脂(a1)50〜90重量%、前記エポキシ樹脂(a2)10〜50重量%からなるものである請求項記載の成形品の製造方法。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載の加熱圧縮成形用シートモールディングコンパウンド成形材料を成形してなる成形品。
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