JP5167957B2 - 圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置、及びこれを用いた転写装置並びに画像形成装置 - Google Patents

圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置、及びこれを用いた転写装置並びに画像形成装置 Download PDF

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本発明は、圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置に係り、特に感光ベルトや中間
転写ベルト等のトナー像担持体ベルトの加振装置及びこれを用いた転写装置並びに画像形
成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、感光体や中間転写体等のトナー像担持体上に形成されたトナー画像を記録媒体上に転写し、定着機により記録媒体面に溶融・固着する。図8は従来の転写装置を示し、感光ベルト28や中間転写ベルト19上に形成されたマイナス帯電トナーを、表面に凹部14を有する用紙13に転写する場合の課題を示す図である。
図8(a)は、低価格な粗面紙や第1面へのトナー像定着時の熱により用紙変形を生じた用紙の第2面のように凹部が存在する用紙に転写する場合を示す。凹部14の深さdvは30〜50μm、凹部の幅Whが8〜10mmである。この場合、コロナ転写手段11により、用紙13の裏面に付与されたプラス極性のコロナ電荷10と感光ベルト28との間に働く静電電界により、マイナス帯電トナー18を用紙13面に引きつける必要がある。用紙13の平坦部では用紙面とトナー像が密着し、トナー18aには十分な転写電界が働くためトナー18aの転写性は良い。一方、用紙面の凹部14に対向するトナー18bには用紙面との間に空隙dvが存在するため、トナー18bに働く転写電界が小さくなり、トナーの転写性が低下して画像欠陥が生じる。
図8(b)は、コート紙に梨地、布目、絹目等のエンボス(浮き出し)加工が行われ、人工的に凹凸を形成した用紙(エンボス紙)の表面に、中間転写ベルト17上に形成されたカラートナー画像を転写する場合を示す。エンボス紙はチケットやカタログ、パンフレットなどの表紙に使用される。用紙表面に形成された凹部の深さdvは10〜30μm、幅Whは0.2〜0.4mmである。この場合、中間転写ベルト19上に形成された2〜3層のカラートナーを一括して、より幅の狭い凹部内部に転写する必要がある。図8(a)の場合と同様、空隙14に対向するトナー層に対しては転写電界が小さく転写性が低下する。さらに、カラートナー画像の場合トナーは多層となり、中間転写ベルト19面と接触する側のトナー16a、17aには転写電界が作用しにくく、これらトナーの転写性がさらに低下する。なお、図8(b)では中間転写ベルト19上の多層カラートナー画像について述べたが、感光体ベルト28上に多層カラートナー画像が形成される場合においても、同じことが言える。
図9は、静電転写時にトナーに働く力を説明する図である。図9(a)は感光ベルトや中間転写ベルト等のトナー担持体37表面に形成されたトナー18をコロナ転写手段11を用いて被転写体である例えば用紙13に転写する場合に、トナー18に働く力について説明したものである。
トナー18のトナー担持体37面への付着力は鏡像力Fとファンデルワールス力Fの和である。一方、トナーを用紙13に引きつける力は、用紙13の裏面に付与されたプラス電荷10(トナーの帯電電荷と逆極性)に基づく静電気力Fである。この鏡像力Fとファンデルワールス力Fに打ち勝ってトナー18を用紙13に転写するためには、静電気力Fを大きくする必要がある。このため、コロナ転写器11に印加する電圧/電流値を高くして用紙裏面に付与するプラス電荷10のコロナ電荷量を増加し、転写電界Eを高める方法がある。
しかし、転写電界を高くしすぎると局部的な電界集中によりトナーの飛び散り等の画質劣化が発生する。これを防ぐ方法としてトナー18のトナー担持体37面への付着力(鏡像力Fとファンデルワールス力F)を低減する。このためには、トナーを転写させたい被転写体の方向に向かわせる新たな力をトナーに付与する等、トナーと被転写体との間に働く付着力を制御するという新たな考えを導入する必要がある。
鏡像力Fはトナー18の帯電電荷とトナー担持体37に生じた鏡像電荷との間に働く静電気力で、トナーの粒径とトナーの帯電電荷、トナー像担持体の誘電率と厚みに依存する。
一方、ファンデルワールス力Fは非静電的な力であり、(1)式で与えられる。
=A×R/(6×D) − − − − − (1)
ここで、AはHamaker定数で、トナー18とトナー担持体37を構成する物質に依存する。Rはトナーの半径、Dはトナー18とトナー担持体37面との分離距離である。(1)式からわかるように、Fはトナー18の半径Rに比例し、トナー18とトナー担持体37面との分離距離Dの2乗に反比例する。一般にトナーの表面にはシリカ(SiO2)粉等の外添材が付着しており、これがDに影響する。
トナーのトナー担持体との付着力を低減するために、図9(b)に示すようにトナー担持体37の裏面にトナー担持体を加振する加振装置38を設置する方法がある。トナー担持体37を上下に振動させることによりトナー18に慣性力Fを付与し、Fと合わせてトナー担持体37からのトナーの離脱力を増加し、トナー18を電気的かつ機械的に用紙13の凹部内に入り込ませ転写させる。これにより、表面に凹凸のある用紙13へのモノクロトナー画像の転写(図8(a))や多層トナー像の転写(図8(b))が可能となる。
ベルト振動時の加速度α及びベルト上のトナーに働く慣性力FB、は(2)(3)式で与えられる。
加速度α=(2πf)×Lk − − − − − (2)
=m・α
=(2πf)×Lk×m − − − − − (3)
ここで、mはトナーの重量、fはベルトの振動周波数、Lkは振動振幅である。
上記したトナー担持体の裏側から振動エネルギーを付与する手段として、電磁振動子や超音波振動子を用いる方法が提案され、超音波振動子を用いる方式が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
図9(b)に示すように圧電体の縦振動(d33モード)を利用した超音波振動子38bとホーン38aを組み合わせて周波数20〜100kHz、ホーン38aの振動振幅が数μmの共振器、超音波振動子38を構成している。ホーン38aの振動先端部を感光ベルトや中間転写ベルト等のトナー担持体37の裏面に接触させることにより、トナー担持体を介してトナー18に振動エネルギーに基づく慣性力を付与してトナー18の付着力を低減し、トナー18の用紙13への転写性を向上するものである。
プリンタや複写器等の画像形成装置においては、広幅印刷のニーズが増加しており、印刷幅は、カット紙プリンタではA3サイズ幅、連続紙プリンタで20インチ幅までサポートされている。このため、トナー担持体37の幅も広くなり、加振手段による振動エネルギー付与領域も420mmから500mm超となっている。
一方、一つの共振器でカバーできる加振手段としての幅は、超音波振動子とホーンとの共振特性から決まり、対応可能な幅は2から3インチである。このため、20インチ幅をサポートするには、7から10個の共振器を横一列に配列する必要があるが、一方で、複数個の共振器を駆動する時の相互干渉(クロスカップリング現象)が課題となる。このため、隣接するホーンを接触させないようにした構成が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、共振器を複数個配列した場合、相互干渉により個々の共振器の振動特性(主に振動速度)が均一とならず、特に両サイドで振動速度が低下する傾向がある。このため、振動特性が均一となるように中央部と両サイド部で駆動電圧を変える必要があり、それぞれの共振器の駆動を別々の大きさの電圧で駆動する等の対策が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特公昭55−20231号公報 特開平4−234076号公報 特開平4−234082号公報
しかしながら、特許文献2に示された、隣接するホーン同士を接触させない構成では、隣接ホーン間はトナー担持体に振動エネルギーを付与出来ない。
また、特許文献3のように、中央部と両サイド部で駆動電圧を変える構成は、複数の電源が必要となる。
超音波振動子としてボルト締めランジェバン型振動子があるが、この素子の駆動には周
波数が20kHz以上の高周波・高電圧電源が必要であり、20インチ幅をサポートする投入電力は数百から1kWとなる。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、トナーのトナー担持体への付着力を低減し、被転写体へのトナーの転写を容易にする方法として、超音波振動子を使用する場合に比べて低電圧・低消費電力の電源で対応できる高効率な加振装置を提供する。特に、表面に凹凸を有するエンボス紙や粗面紙への転写や、両面印刷の第2面の凹部のある用紙の転写において、画像欠陥のない良好な転写を可能とする前記加振装置を用いた転写装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、圧電体の横効果振動(d31モード)を利用した圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置であって、表面に電極を形成した一対の圧電体を導電性弾性部材の両面に分極方向を同方向にして貼りあわせた構造の圧電バイモルフ素子の一端を支持固定し、かつ、他端に突起部を設けた2個の片持ち支持構造体を、張架されたベルトの背面に配置し、前記片持ち支持構造体のそれぞれの突起部を所定距離だけ離れて前記ベルトに接触させることによってベルトを挟持し、圧電バイモルフ素子を駆動することによって、ベルトに振動エネルギーを付与するベルト加振装置において、2つの突起部で挟持されるベルト領域の共振周波数をfkとした時、前記2個の圧電バイモルフ素子の素子駆動周波数feが略々fk/2に一致した値であって、波形の位相差が180度(1/2周期)の交流電圧で駆動されることを特徴とするものである。
請求項2の発明は請求項1の発明において、圧電バイモルフ素子の素子駆動周波数feとfk/2の比が0.95から1.1の範囲にあることを特徴とするものである。
請求項3の発明は請求項1の発明において、電圧が印加されない2個の圧電バイモルフ素子が静止した状態において、前記圧電バイモルフ素子に設けられたそれぞれの突起部のベルト裏面に接触する面の高さが同じであって、かつ、両突起部でベルト裏面を0.2〜1.7mmの範囲でベルト表面の方向に押し上げた状態に設定されることを特徴とするものである。
請求項4の発明は請求項1の発明において、張架されたベルトに加わる張力に基づく応力δが8×10N/m〜3×10N/mの範囲内にあることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、ベルトがトナー像が表面に現像された感光ベルトあるいは、一時的にトナー像を担持する中間転写ベルトであって、該トナー像担持体ベルトに対向して設けられ、該トナー像担持体との対向領域である転写領域に搬送される記録媒体に、前記トナー像担持体上に形成されたトナー像を静電的に転写する転写手段と、前記トナー担持体を挟んで前記転写手段と対向する位置に前記トナー担持体へ振動エネルギーを付与する加振装置を設けた転写装置において、前記加振装置が請求項1及至4に係る発明の圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置であることを特徴とするものである。
請求項6の発明は請求項5の発明において、前記転写装置が、トナー像を静電的に転写する転写手段がコロナ転写器であって、前記トナー担持体ベルトのうち、2個の圧電バイモルフ素子の突起部で挟持され、振動持にトナーに慣性力を付与するベルト領域が、コロナ転写電界が及ぶ範囲内に配置されることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、トナー像が表面に形成された感光ベルトあるいは中間転写ベルト等のトナー像担持体ベルトと、回動する前記トナー担持体に対向して配置され、前記トナー像を記録媒体上に静電的に転写する転写部を備える画像形成装置において、前記転写部として請求項5または6の発明の転写装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、トナーのトナー担持体への付着力を低減し、低電圧・低消費電力の電源で対応できる高効率な加振装置を提供することができる。特に、表面に凹凸を有するエンボス紙や粗面紙への転写や、両面印刷の第2面の凹部のある用紙の転写において、画像欠陥のない良好な転写を可能とする前記加振装置を用いた転写装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
図7は、圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置の構成図である。図7(a)に示すように、ベルト5がローラ6a、6bを支点として、一定の張力Tにより張架され、ベルト裏面側には2つの圧電バイモルフ素子1a、1bが配置される。それぞれの一端が固定部材2a、2bで支持固定され、他端には突起部材3a、3bが設けられている。ベルトを支点6a、6b間の中点(Lw/2の位置)で振動させるため、極力3a、3bを近接させている。
図7(b)は圧電バイモルフ素子1a、1bを駆動する電源4a、4bの発生電圧Va、Vbの波形を示す。周期をTeとしたとき、Va、Vbの位相差は1/2周期すなわち180度とした。図7(c)はベルトの中点で加振した時のベルトの振動状態を示し、ベルトの共振周波数fkは、(4)式で与えられる。
Figure 0005167957
ここで、Tは張力、Wはベルトの単位長あたりの質量である。
感光ベルトや中間転写ベルトの比重を用いてWを計算し、Tとfkの関係を計算する。
支点6a、6b間の距離Lwは転写領域幅(ほぼコロナ転写器幅に等しい)によって設定されるが、圧電バイモルフ素子を2個配置するスペースも考慮する必要がある。今、Lwを5cmとする。厚み96μmの中間転写ベルトに張力Tとしてベルト幅の単位長当たり175N/mを印加した。ベルト5に働く応力δは2.7×10N/mで、ベルトの共振周波数fkは450Hzである。圧電バイモルフ素子1a、1bにVak、VbKが20Vの矩形波交流電圧を印加したところ、振動振幅Lkは200μmとなった。(2)式より、ベルト振動の加速度αは1.6×10m/sである。トナー粒径9μmのトナー(m=4.6×10―13kg)に働く慣性力Fは(3)式より、0.7nNとなる。
一方、図9(a)で説明したトナー18とトナー担持体37との間に働くファンデルワールス力Ffはトナー粒径が9μmの場合には約10nNであるため、慣性力による付着力低減の効果をさらに向上させることが期待されている。
(3)式で与えられるトナー担持体上のトナーに付与される慣性力Fを10nN以上にするためには、振動振幅Lkが数十μm〜200μmであるため、ベルト5の振動周波数fは2kHz以上にするとよい。このような技術的背景に基づいて本発明がなされた。
初めに、圧電バイモルフ素子の構成について説明する。図6(a)は圧電バイモルフ素子1の構成を示す図である。
圧電バイモルフ素子1は導電性弾性部材32(以下、シム材と称する)の両側にPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電セラミックスからなる2枚の圧電体31a、31bを、それぞれの自発分極34a、34bの分極方向を同方向にして接着剤を用いて貼りつけたものである。接着層での電位分担によるロスを考慮すると、接着剤としては導電性接着剤を用いることが望ましい。
図6(b)、(c)に示すように、圧電体31a、31bの表面の電極33a、33b及び、それぞれ、給電リード線36a、36bを引き出し、また、シム材32からは給電リード線36cが引き出される。給電リード線36a、36bが接続された端子S1にはプラス電圧Vd、給電リード線36cの端子S2をアース電位にすると、逆圧電効果により、圧電バイモルフ素子1は圧電体31b側を凸にして反り返った形状となる。一方、端子S1にマイナス電圧―Vdを印加すると圧電体31a側を凸にして反り返った形状となる。
この結果、圧電バイモルフ素子1に交流電圧を印加すると、図6(b)と図6(c)の状態を交互に繰り返して上下に往復振動する。
圧電バイモルフ素子1の振動振幅Lk、共振周波数fbは理論的には次式で与えられる。
振動振幅Lk=3×d31×(Lb/t×(1+ts/t)×α×V (m)−(5)
共振周波数fb=0.162×(t/Lb)×√(Yn/ρ) (Hz)−――−(6)
ここで、Lbは圧電バイモルフ素子1の振動長、ttは圧電体31a、31b及びシム材32を合わせたトータル厚み、tはシム材32の厚み、Vは駆動電圧、αは非線形補正係数定数で2である。また、Ynはバイモルフ素子(圧電体とシム材含む)としてのヤング率、ρは密度である。
圧電バイモルフ素子は超音波振動子に比べて振動周波数は数kHz以下と低いものの、振動振幅Lkは数十μm〜数百μmで、超音波圧電素子の数μmに比べて、数桁以上大きいことが特長で、さらに消費電力が小さく、電磁的雑音が発生しない等の長所がある。
圧電バイモルフ素子単独では、駆動時の共振周波数fbは圧電バイモルフ素子の振動長Lbの2乗に反比例するため、Lbを短くすることによって数kHzまで高くすることができる。しかし、張架されたベルトを圧電バイモルフ素子で振動する場合には、負荷を受けた状態での振動となり、振動振幅は素子単独の場合よりも小さくなる。
図1は、本発明の実施例に係る圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置の構成と振動波形を示す図である。
本発明は、圧電体の横効果振動(d31モード)を利用した圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置である。
図1(a)に示すように、先端に突起部3a、3bが設けられた圧電バイモルフ素子1a、1bの他端側が固定部材2a、2bで支持固定され、ローラ6a、6bで張架されたベルト5の裏面側に配置される。
本実施例の圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置は、両圧電バイモルフ素子1a、1bをそれぞれに設けた突起部3aと3bを、ベルト領域Lwだけ離して配置した。ベルト領域とは、突起部3aと3bのローラ6a、6bに近い方で、それぞれの外側端部までである。また、ベルト搬送方向の垂直方向は、少なくとも画像形成が可能な範囲とするが、ベルト幅端部までとさせることにより、振動が一層安定する。さらに、突起部3aの高さHaと3bの高さHbをほぼ同じ高さとして、突起部3aと3bで、ベルト5を適正距離dだけ持ち上げた。さらに、ベルト5に加える張力(応力)を適正範囲としたことに特徴がある。
また、駆動条件として、駆動電圧Vの周波数を突起部3aと3b間で挟持されるベルト領域Lwの振動特性に基づき最適化したことである。
図1(b)は圧電バイモルフ素子1a、1bを駆動する矩形波交流電圧Va、Vbの波形図であり、両者の周期は同じTeであるが、位相がTe/2すなわち、180度異なる。基本的にVak、Vbkは同じ値である。
圧電バイモルフ素子1aの突起部3aが上方向(ベルト押し上げ方向)に変位する時は、圧電バイモルフ素子1bの突起部3bは下方向に変位する。逆に、圧電バイモルフ素子1aの突起部3aが下方向に変位する時は、圧電バイモルフ素子1bの突起部3bは上方向(ベルト押し上げ方向)に変位する。
このときの両突起部3a、3bで挟持されたベルト領域(幅Lw)の振動状態を図1(c)に示す。ベルト5は突起部3a、3bの少し外側の位置9a、9bを振動端(振動の節)とした振動長Lvの振動となる。突起部3aと3bの間距離であるベルト領域Lw、素子駆動周波数fe、圧電バイモルフ素子取り付け時のベルト押し上げ量d、ベルトの張力Tをパラメータとして検討した結果、ベルトは図1(d)に示すように、素子駆動周波数feの2倍の周波数で振動する交流振動波形が得られる条件が存在することがわかった。この時のLvの値を(4)式に代入して求めたベルトの共振周波数fkと素子駆動周波数feとの間で(7)式の関係が成立することがわかった。
fk=2・fe ― ― ― ―(7)
ここで、fe=1/Te
駆動電圧の素子駆動周波数feの2倍の周波数でベルトを振動できるため、(2)式からわかるように慣性力Fは4倍ときわめて大きな慣性力が得られることになる。一方、素子駆動電源4は、低周波電源で良いため消費電力が小さくてすむ。
図2は、駆動電圧を±20Vの矩形波交流として、ベルト振動特性(振動周波数fv、駆動振幅fk)に及ぼす圧電バイモルフ素子の素子駆動周波数fe、圧電バイモルフ素子取り付け時のベルト押し上げ量d、ベルトに働く応力δの依存性について測定した結果を示す。なお、Lwとfkの関係は(4)式で与えられる。
図2(a)(b)では、ベルトに働く応力δが2.3×10N/mとなるように張力Tを加えた。図2(a)は振動振幅Lkと圧電バイモルフ素子の素子駆動周波数feと(fk/2)の比Kf(グラフ横軸)との関係を示したものである。Kfが1の時に、振動振幅Lkが最大になり、このときの値を100として相対表示した。Kfが0.95〜1.1の範囲においてベルトは図1(d)に示すような素子駆動周波数feの2倍の周波数で振動することがわかった。一方、Kfが0.9より小さい領域では、節点9aとロール6a、および節点9bとロール6b間のベルトの振動の影響が重畳された不均一な振動となる。また、Kfが1.1より大きい領域ではベルト5の振動は不安定となる。
図2(b)は圧電バイモルフ素子の素子駆動周波数feをfk/2とし、振動振幅Lkとベルトの押し上げ量dとの関係を示したものである。ベルト押し上げ量dが0.5mmの時、振動振幅Lkが最大になる。このときの値を100として相対表示した。dが0.2〜2mmの範囲においてベルトは図1(d)に示すようにベルトの共振周波数fk、すなわち、圧電バイモルフ素子の素子駆動周波数feの2倍の周波数で振動することがわかった。
しかし、ベルト押し上げ量dが大きくなると振動振幅Lkが小さくなる。これは、圧電バイモルフ素子への負荷が大きくなるためである。一方、0.2mmより小さくなると、ベルトと突起部3の接触が不均一となり、ベルトの振動が不安定になる。ベルト振動による慣性力の大きさの検討から、振動振幅Lkとして相対値で40以上を確保できる0.2mm〜1.7mmを採用範囲とした。
図2(c)は圧電バイモルフ素子の素子駆動周波数feをfk/2とし、振動振幅Lkとベルトに働く張力に基づく応力δの関係を示したものである。応力が1.8×10N/mの時、振動振幅Lkが最大になる。このときの値を100として相対表示した。ベルト応力が8×10N/m〜3.2×10N/mの範囲で、ベルトは図1(d)に示すようなベルトの共振周波数fk、すなわち、圧電バイモルフ素子の素子駆動周波数の2倍の周波数で振動することがわかった。8×10N/mよりも小さいとベルト振動は不安定になる。張力T(応力δ)を大きくしていくと振動振幅Lkが小さくなる。これは、圧電バイモルフ素子への負荷が大きくなるためである。
慣性力への振動振幅Lkの作用効果から相対値40以上を基準とし、応力の適正範囲を8×10N/m〜3×10N/mとした。なお、駆動波形が矩形波交流の場合について説明したが、正弦波交流の場合でも同じ結果が得られる。駆動電圧値Vak、Vbkは通常、同じ値を用いるが、圧電バイモルフ素子1a、1bの振動振幅特性が異なる場合、両者の振幅を同じにするためにVak、Vbkの調整を行うことができる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1を用いて、本発明の圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置を説明する。厚み65μmのポリイミド樹脂からなる中間転写ベルト5がローラ6a、6bに巻き付けられ、3.5Nの張力Tで張架されている。圧電バイモルフ素子1a、1bの構造を図6を用いて説明する。導電性弾性部材(シム材)32は厚み50μmの燐青銅板で、両面に圧電体31a、31bがそれぞれの分極方向34a、34bが同じ方向になるように接着剤で張り合わせた。圧電体31a、31bは圧電定数d31が300×10−12(m/v)、厚み300μmのPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)である。33a、33bは銀電極である。
上記バイモルフ素子1a、1bの上面にポリアセタール樹脂板を加工して製作した突起部材3a、3bが接着剤により貼り付けられている。圧電バイモルフ素子1a、1bの一端をそれぞれ、金属製の固定部材2によりチャックする。チャック部から突起部材3が取り付けられた先端までの長さLsが自由振動長であり、今回8mmとした。このとき、圧電バイモルフ素子1a、1bは1.35kHzを最大振動振幅が得られる共振周波数として、1〜1.7kHzの範囲で振動することができる。
上記圧電バイモルフ素子1a、1bの突起部3a,3bを、圧電バイモルフ素子1a、1b間距離Lwを4mm、ベルト押し上げ量を0.5mmとなるようにベルト5の下側に接触配置した。次に突起部3a、3bで挟持されたベルト領域Lwを含めたベルトの実際の振動長Lvを求めるため、ベルト5上に10μmのトナーを均一に塗布後、突起部3a、3bで挟まれたベルト領域Lwの裏面に打撃加振し、粉の挙動を観察したところ、振動の節9a、9bの位置が求まり、Lvは6.6mmであった。この値を(3)式にベルトの物性値と張力Tとともに代入すると、fk=2.8kHzとなった。なお、振動の周波数分析からもほぼ同じ値が検出された。
そこで、圧電バイモルフ素子1a、1bにfeが1.4kHz(Te=0.714ms)、
VakとVbkが共に20Vの矩形波交流電圧を印加した。その結果ベルトは突起部3a、3bで挟持されたベルト領域Lwのベルトの共振周波数は2.8kHzで8a,8bのように上下に振動することがわかった。この振動振幅Lkを測定すると104μmであった。
この結果、(3)式より、ベルトの振動加速度は3×10m/sとなる。この結果、従来の図8に示した方法のベルト加振装置の振動加速度の約19倍の大きい振動加速度を有するベルト加振装置が得られた。
図3は図1(a)に示すベルト加振装置を用いた本発明の転写装置を説明する図である。ポリイミド樹脂からなる中間転写ベルト19上に形成されたY(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(黒)の4色のマイナス帯電トナー(15、16、17,18)からなるカラー画像をエンボス紙13の表面に転写する。トナーの粒径は9μmである。ロール6a、6bで張架され回動する中間転写ベルト19の裏面側に圧電バイモルフ素子を用いた加振装置20を配置した。中間転写ベルト19及び加振装置20は実施例1で説明したものと同じものを用いた。
中間転写ベルト19上のトナー画像がコロナ転写器11のコロナワイヤに印加された電圧による転写電界によりエンボス紙13の空隙14内にも効率よく転写されるようにする。このため、コロナ転写器11の開口部領域に、2つの圧電バイモルフ素子の突起部3a、3bで挟持される中間転写ベルト19の領域が含まれるように配置し、慣性力を付与されたトナーが転写電界によって用紙13に転写されるようにした。
圧電バイモルフ素子1a、1bに、それぞれ図1(b)に示すような波高値±20V、周波数1.4kHzの矩形波交流を印加すると突起部3aと30bは、交互に±104μmの振幅で上下に振動した。ベルト振動の加速度は3×10m/sであった。粒径は9μmのトナー1個の重量は4.6×10―13kgであり、(2)式より、中間転写ベルト19上のトナーには15nNの慣性力Fが働く。トナー15b、16b、17b、18bにはプラス電荷10による静電気力Fに慣性力Fが加わる。これによりトナーは、ファンデルワールス力Ff(10nN)と鏡像力Fの束縛から逃れて飛翔し、用紙13の凹部14および平坦部に移動する。これにより表面の凹凸の大きなエンボス紙にも画像欠陥のない良好なトナー転写が可能となる。エンボス紙以外の粗面紙や第1面へのトナー像定着時の熱による用紙変形(シワ等)により生じた用紙第2面の凹部にも画像欠陥のない良好な転写を行うことができる。
図4は実施例2にて説明した本発明の転写装置を用いた画像形成装置の構成を示す図である。26a、26b、26c、26dは、それぞれ、Kトナー画像形成部、Cトナー画像形成部、Mトナー画像形成部、Yトナー画像形成部であり、現像剤が異なるだけで基本的に同じ構成であるため、Kトナー画像形成部で構成と機能を説明する。
OPC感光ドラム21aを帯電器22aで帯電後、レーザ光学系やLED等の露光部23aで印刷画像に対応した光パターンを露光して静電潜像を形成し、現像機24aにて感光ドラム21a上にKトナー画像を形成する。トナーは負帯電トナーであり、上記トナー画像は正極性の電圧が印加された転写ロール25aにより中間転写ベルト19面に転写される。回動する中間転写ベルト19面上にCトナー画像、Mトナー画像、Yトナー画像が順次転写され、中間転写ベルト19上にフルカラー画像が形成される。
中間転写ベルト19の外側にコロナ転写器11、内側に実施例1で説明した加振装置20を配置した。駆動電源4は矩形波交流電源であり、圧電バイモルフ素子1a、1bの突起部材3a、3bが交互に中間転写ベルト19の裏面を振動させ、中間転写ベルト上のトナーに慣性力を付与する。慣性力を付与されたトナー15b、16b、17b、18bは中間転写ベルト面とのファンデルワールス力に打ち勝ってコロナ電荷10に基づく静電気力により飛翔し、転写部に搬送されたエンボス紙13に転写される。
転写されたトナーはヒートロール27aとバックアップロール27bから構成されるヒートロール定着装置により用紙13上に溶融固着される。加振装置20の駆動は用紙種に応じて選択することができ、コート紙や表面の比較的平坦な上質紙の場合にはコロナ転写器11だけで行い、エンボス紙等の表面に凹凸のある用紙の場合にのみ加振装置を動作させても良い。もちろん、用紙種に係わらず動作させればトナーに慣性力が付加される分、転写性能が向上することは言うまでもない。また、ここではカット紙を使用した場合を示したが、用紙の搬送系を連続紙対応に変更すれば、連続紙にも対応できる。
図1を用いて本発明の圧電バイモルフ素子を用いた別の構成のベルト加振装置を説明する。
厚み95μmのOPC感光ベルト5がローラ6a、6bに巻き付けられ、張力により、感光ベルト5には1.7×10N/mの応力が働く。圧電バイモルフ素子1a、1bについては、実施例1で説明したものと同じものを用いた。上記素子1a、1bの突起部間距離Lwを4mm、ベルト押し上げ量dが1mmとなるようにOPC感光ベルト5の下側に、それぞれ3a、3bを接触させて配置した。
次に、実施例1と同様に突起部3a、3bで挟まれたベルト領域の裏面の打撃加振により振動の節9a、9bを測定したところ、Lvは6mmであった。この値を(3)式にベルトの物性値と張力Tとともに代入すると、fk=3.2kHzとなった。なお、振動の周波数分析からもほぼ同じ値が検出された。圧電バイモルフ素子1a、1bにfeが1.6kHz(Te=0.625ms)、VakとVbkが共に20Vの矩形波交流電圧を印加した。その結果ベルトは突起部3a、3bで挟持されたベルト領域Lwの8a、8bは、3.2kHzで振動することがわかった。振動振幅Lkは±85μmであった。この結果、(3)式より、ベルトの振動加速度は3.4×10m/sとなり、実施例1の中間転写ベルトの場合に比べて、10%大きい加速度の加振特性が得られた。
図5は実施例4にて説明したOPC感光ベルトの加振装置を用いた転写写装置と、これを搭載した画像形成装置の別の構成を示す図である。本実施例では連続紙である用紙13に印刷する。回動するOPC感光ベルト28に対向して、Kトナー画像形成部29a、Cトナー画像形成部29b、Mトナー画像形成部29c、Yトナー画像形成部29dを配置する。
OPC感光ベルト28を帯電器21aで帯電後、レーザ光学系やLED等の露光部22aで、Kトナー画像に対応した光パターンを露光して静電潜像を形成し、現像機23aで該感光ベルト27上にKトナー画像を形成する。なお、用いたトナーは粒径7μmのトナーである。次に、帯電器21bで感光ベルト28面を再帯電し、Kトナー画像形成部の露光部22aによる露光で帯電電位の下がった領域の電位を回復させる。次に、Cトナー画像に対応した光パターンを露光部22bで露光して静電潜像を形成し、現像機23bにて感光ドラム上にCトナー画像を形成する。このように順次、Mトナー画像、Yトナー画像を形成することにより、該感光ベルト上にカラー画像が形成される。少なくとも4つの現像機のうち、現像機23aを除く、現像機23b、23c、23dは現像ロール上の磁気ブラシが感光ベルト面と接触しない非接触現像機とする。これは前段の現像機にて形成されたトナー画像を磁気ブラシで掻き取らないためである。
回動する感光ベルト28の外側にコロナ転写器11、内側に実施例4で説明した圧電バイモルフ素子を用いた加振装置20を配置する。突起部3a、3b間の距離Lwは4mmである。圧電バイモルフ素子1a、1bは、それぞれ素子駆動周波数feが1.6kHz、±20Vの矩形波交流電源4a、4bにより駆動される。ここで、4a、4bの波形の位相差は180度である。バイモルフ素子1a、1bの突起部材3a、3bが上下方向に振動し、OPC感光ベルト28裏面に打撃を与えた時、OPC感光ベルトは3.2kHzで振動する。粒径7μmのトナー1個の重量は2.2×10―13kgであり、(2)式より、OPC感光ベルト上のトナーには、7.5nNの慣性力Fが働く。一方、OPC感光ベルト上のトナーに働くファンデルワールス力Ffは7nNであるので、慣性力がファンデルワールス力を上回る。ボックス紙やロール紙等の連続紙13がトラクタ29aと29bにより転写部に搬送される。コロナ転写器11によって用紙裏面にコロナ電荷10が与えられると、コロナ電荷10に基づく静電気力と慣性力により、トナー15b、16b、17b、18bは感光ベルト28とのファンデルワールス力と鏡像力に打ち勝って飛翔し、転写部に搬送された用紙13に転写される。
ヒートロール26aとバックアップロール26bから構成されるヒートロール定着装置によりトナーは用紙に溶融固着される。連続紙対応の画像装置では用紙の高速搬送が可能であるため、印刷速度の高速化に対応できる。
本発明のベルト加振装置は、圧電バイモルフ素子を使用することによって、従来の超音波振動子を用いた加振装置に比べて低消費電力・小型となり、さらに、従来の圧電バイモルフ素子を用いる方式に比べてベルト振動周波数を数倍以上に高くできるため、トナー担持体ベルト上のトナーに付与できる慣性力を1桁以上大きくできる。このためトナー担持体ベルト上のトナーの付着力を低減できる。この結果、電界による付着力低減法に加え、高効率な付着力低減法を獲得でき、トナーの付着力制御手段が充実した。この技術を活用した本発明のベルト加振装置を用いた転写装置は、表面に凹凸を有するエンボス紙や粗面紙への転写や、両面印刷の第2面のような凹部のある用紙の転写において、画像欠陥のない良好な転写を可能とする。
本実施例では矩形波交流電源を用いたが、正弦波交流電源も使用することができる。また、用紙の搬送系をカット紙対応に変更すれば、カット紙にも対応できることはいうまでもない。
本発明の実施例に係る圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置の構成と振動波形を示す図である。 本発明の実施例に係る圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置の特性を説明する図である。 本発明の実施例に係る転写装置の概略構成図である。 本発明の実施例に係る画像形成装置の概略構成図である。 本発明の他の実施例に係る画像形成装置の概略構成図である。 圧電バイモルフ素子の構成図である。 圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置の構成図である。 表面に凹部を有する用紙への静電転写の課題を説明するための図である。 静電転写時にトナー担持体上のトナーに働く力と超音波振動手段を用いた転写装置の説明図である。
符号の説明
1:圧電バイモルフ素子、2:固定部材、3:突起部、4:駆動電源、5:ベルト、7:圧電バイモルフ素子の振動方向、9:突起部で挟持されたベルトの振動節、11:コロナ転写器、12:駆動電源、13:用紙、14:用紙表面の空隙、15、16、17、18:Y、M、C、Kトナー、19:中間転写ベルト、20:圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置、21:感光ドラム、22:帯電器、23:露光部、24:現像機、25:転写ロール、26:トナー画像形成部、27:定着装置、28:感光ベルト、31:圧電体、32:導電性弾性部材(シム材)、33:電極、34:自発分極、37:トナー担持体、38:超音波振動子。

Claims (7)

  1. 圧電バイモルフ素子を駆動することによって、張架されたベルトに振動エネルギーを付
    与するベルト加振装置において、表面に電極を形成した一対の圧電体を導電性弾性部材の
    両面に分極方向を同方向にして貼りあわせた圧電バイモルフ素子の一端を支持固定し、他
    端に突起部を設けた2個の片持ち支持構造体とし、前記張架されたベルトの背面に前記2
    個の片持ち支持構造体を配置し、前記2個の片持ち支持構造体のそれぞれの前記突起部を
    離して前記ベルトに接触させることによって前記ベルトを持し、支持された前記ベルトのそれぞれの前記突起部の外側端部までをベルト領域とし、前記ベルト領域の共振周波数をfkとした時、前記2個の片持ち支持構造体の前記圧電バイモルフ素子は、駆動周波数feが略々fk/2に一致した値であって、波形の位相差が180度(1/2周期)の交流電圧で駆動されることを特徴とするベルト加振装置。
  2. 前記圧電バイモルフ素子の駆動周波数feとfk/2の比が0.95から1.1の範囲
    にあることを特徴とする請求項1記載のベルト加振装置。
  3. 前記2個の片持ち支持構造体の前記圧電バイモルフ素子が電圧を印加されない状態にお
    いて、前記圧電バイモルフ素子に設けられたそれぞれの前記突起部の前記ベルトの裏面に
    接触する面の高さが同じであって、かつ、それぞれの前記突起部で前記ベルト裏面を0.
    2〜1.7mmの範囲で前記ベルトの表面の方向に押し上げた状態に設定されることを特
    徴とする請求項1記載のベルト加振装置。
  4. 前記張架されたベルトに加わる張力によって生じる応力が、8×10N/m〜3×
    10 N/mの範囲内にあることを特徴とする請求項1記載のベルト加振装置。
  5. 前記ベルトが、トナー像が表面に現像された感光ベルトあるいは一時的にトナー像を担持する中間転写ベルトであって、前記ベルトに対向して設けられ、該ベルトとの対向領域である転写領域に搬送される記録媒体に、前記ベルト上に形成されたトナー像を静電的に転写する転写手段を有する転写装置において、請求項1及至4のいずれか1項記載のベルト加振装置を用いたことを特徴とする転写装置。
  6. 前記転写手段がコロナ転写器であって、前記ベルトのうち、2個の圧電バイモルフ素子の突起部で持され、振動持にトナーに慣性力が付与するベルト領域がコロナ転写電界が及ぶ範囲内に配置されることを特徴とする請求項5記載の転写装置。
  7. 請求項5または請求項6項記載の転写装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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