JP2007025021A - 画像転写装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面に導電性弾性体を有する転写ロールと超音波振動子および転写ベルトガイドを用いることで、静電転写方式におけるトナー転写の転写限界を緩和もしくは無くすとともに、幅広い用紙種類に対して安定な転写を可能とする新規トナー画像転写装置ならびにそれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】上記目的を達成するために、表面に導電性の弾性層を有した転写ロールと超音波振動子で転写ベルトを挟み転写電圧と超音波振動を負荷するとともに、転写ロール前後に転写ベルトをガイドする振動防止部材を配置することで、厚紙から薄紙,平滑紙から粗面紙までの幅広い用紙種に高安定な転写特性を確保したトナー画像転写装置およびそれを用いた画像形成装置を提供する。
【選択図】図2
【解決手段】上記目的を達成するために、表面に導電性の弾性層を有した転写ロールと超音波振動子で転写ベルトを挟み転写電圧と超音波振動を負荷するとともに、転写ロール前後に転写ベルトをガイドする振動防止部材を配置することで、厚紙から薄紙,平滑紙から粗面紙までの幅広い用紙種に高安定な転写特性を確保したトナー画像転写装置およびそれを用いた画像形成装置を提供する。
【選択図】図2
Description
本発明は、プリンタやファクシミリおよび複写機などの画像形成装置に係わり、特に、形成した画像を記録紙に転写するための画像転写装置に関する。
電子写真方式では、静電潜像を帯電した着色微粒子であるトナーで現像することで、可視画像(トナー画像)を形成する。形成したトナー画像は、記録用紙などに転写・定着されて印写画像が形成される。トナー画像の転写は、トナーが帯電粒子であることを利用して、静電的におこなわれる。
静電転写方式の内、ロールを使って転写をおこなうロール転写方式およびその特性が、非特許文献1に詳しく記載されている。非特許文献1に記載されているように、トナー画像の転写のためには、トナーの帯電量とトナーの付着量の積で与えられる総電荷量から算出される電界をトナー層に与える必要がある。しかし、トナー層に印加する電界を高くしすぎると、トナー層内で放電が発生し、トナー画像の転写不良が発生する。このため、転写時にトナーに印加する電界およびそれを与える転写電圧は、トナーの帯電量と付着量の積で与えられる総電荷量を転写可能かつ、放電が生じない範囲としなくてはならないことが、非特許文献1に記載されている。
特許文献1には、コロナ放電を用いた静電転写方式(コロナ転写)が記載されている。安定な画像転写を実現するためには、記録用紙とトナー画像担持体を安定に接触させる必要がある。しかし、コロナ転写では、転写手段であるコロナ放電器が非接触であり、記録用紙とトナー画像担持体を安定接触させることが難しい。特許文献1は、この課題に対して、記録用紙とトナー画像担持体を安定接触させるための可動ガイドを提供するものである。コロナ転写方式においては、本特許文献以外にも記録用紙の挙動を制御するガイドに関する特許は、多数出願されている。
特許文献2には、記録用紙とトナー画像担持体の接触が不安定となった場合においても、転写を可能とする方式が記載されている。この方式は、トナー担持体背面から振動エネルギーを与えることで、記録用紙とトナー画像担持体の接触が不安定な領域においても、転写の安定性を向上させるものである。
前記、非特許文献1に記載されている方式では、文献内にも記載されているように、トナーの帯電量と付着量の積で与えられる総電荷量を転写可能かつ、放電が生じない範囲にトナー層の電界およびそれを発生させる転写電圧を制御しなくてはならない。しかし、複数色のトナーを重ね合わせて画像を形成するカラー画像の転写時においては、転写するトナー量がモノクロ画像転写時の2倍から3倍となる。特に、非特許文献1に記載されている中間転写方式などでは、トナー画像担持体である中間転写体上に形成された多色画像を、記録用紙に一括転写が行なわれる。この様な場合、トナーの帯電量と付着量の積で与えられる総電荷量を転写可能かつ、放電が生じない転写電圧の設定可能範囲が、ほとんどもしくは全く無くなってしまう。このため、転写するトナー帯電量やトナー付着量およびトナー色の重ね数に制限を設けなければならなかった。
この転写するトナー帯電量やトナー付着量およびトナー色の重ね数に制限については、特許文献1および2で記載されているコロナ転写方式でも基本的に同様である。
また前記したように、コロナ転写方式は記録用紙とトナー画像担持体を安定接触が難しく、特許文献1に記載されているような複雑な気候が必要となる。しかし、この様な複雑な用紙ガイド機構を用いても、各種用紙に対応させることは難しいとともに、用紙先端や用紙後端部の用紙挙動を完全に抑えることは難しい。特に、カールなどの変形を用紙が有している場合に、用紙全体の安定接触を確保することは極めて難しい。
この点を改善することなどのために、特許文献2は、トナー担持体背面から振動エネルギー付与する方式である。しかし、本方式においても記録用紙とトナー画像担持体の安定接触を確保するための用紙ガイド機構は必須であるとともに、用紙先端や用紙後端部の用紙接触が不安定になる点や変形した用紙への転写を安定に行なうことは難しい。また、振動エネルギーの付与は記録用紙とトナー画像担持体の接触を不安定させる要因となり、より高度な用紙ガイド機構を必要とする。
さらに、転写点ベルトに与えられる振動は、ベルト全域に伝播し、転写以外の領域でトナーの飛び散りや飛散などの画質低下要因を生じるものである。
本発明の目的は、簡単な構成で、静電転写方式における転写するトナー帯電量やトナー付着量およびトナー色の重ね数の制限を緩和もしくは無くすとともに、幅広い用紙種類に対して、用紙全域への安定な転写を可能とするトナー画像転写装置ならびにそれを用いた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、画像形成手段によって、ベルト状の画像担持体上に着色微粉体のトナーで描かれたトナー画像を記録紙に転写する画像転写手段を備え、画像転写手段は、記録紙を画像担持体に接触させる転写ロールを有し、記録紙と接触する画像担持体の背面側で、かつ転写ロールと対向するところに超音波振動を加えるようにした。
さらに、詳しくはトナー画像転写装置を以下の構成にしたところにある。
その外表面にトナー像を形成するベルト状のトナー像担持体を用いるとともに、該ベルト状トナー像担持体の内面に超音波振動を発生する振動子を有する背面ガイドを配置する。該振動子と対向する位置に、表面が弾性体かつ導電性の転写ロール部材を接触させる。記録用紙は、背面に超音波振動子を有する該ベルト状トナー像担持体とそれに対向する転写ロール部材の間に搬送される。トナーの転写に際しては、転写ロールに規定の転写電圧を印加するとともに、転写ロールに対向した超音波振動子によって、転写ロールニップ位置に超音波振動を付与する。超音波振動は、該ベルト状トナー像担持体の張架方向に垂直な方向に与える。
転写電圧によって、該ベルト状トナー像担持体上のトナーは、記録用紙側に引き付けられる力を受けている。この状態で、超音波振動によっては、トナーは転写ロール側に向かう振動波を受けることとなり、トナーは記録紙に移動させる効果を得ることができる。用紙側に移動したトナーは、転写ロールに印加した転写電圧によって、記録紙側に静電的に固定される。
静電転写力は、一般に距離の2乗に比例する。このために、該ベルト状トナー像担持体上のトナーを電界のみによって、用紙側に転写する場合、微小な転写ギャップであっても、高い転写電圧を必要とする。このため、転写電圧を高くする必要が生じ、トナー層での放電が生じやすくなる。これに対して、本方式では、該ベルト状トナー像担持体上のトナーに転写ロール側に向かう振動波を与えることで、トナーを記録紙に移動させることから、転写電圧を大幅に小さくしても、高い転写効率を得ることができる。これによって、静電転写方式における転写するトナー帯電量やトナー付着量およびトナー色の重ね数の制限を緩和もしくは無くすことが可能となる。
また、本方式は該ベルト状トナー像担持体と接触する弾性転写ロールの間に、記録用紙を挟みこんで転写することから、超音波振動を付加時においても、該ベルト状トナー像担持体と記録用紙の安定接触が確保でき、厚紙から薄紙,平滑紙から粗面紙までの幅広い用紙種に対応することができる。
さらに、表面が弾性ロールからなる転写ロールに接触した転写ベルトの一部に超音波振動を与えることから、転写ロール周辺のベルトへのベルトの振動を抑制することができる。
以下、本発明の実施例を図1から図7を用いて説明する。
図1は、本発明のトナー画像転写装置を用いた画像形成装置の一実施例を説明する図である。図1の画像形成装置は、印写ユニット1と中間転写ベルトユニット24と第2転写ユニット8と定着ユニット9から構成されている。印写ユニット1は、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの4色のトナー画像を形成する4つの印写ユニット1−Y,M,C,Kが配置されている。各色の印写ユニット1は、感光体ドラム2の周辺に帯電器3,露光器4,各色の現像機5,イレーズ・クリーニング器6を有している。
画像形成を行なう画像形成手段は、印写ユニット1と中間転写ベルトユニット24を含む。画像担持体上に形成されたトナー画像を記録紙に転写する画像転写手段は、第2転写ユニット8を含む。
画像記録は、以下の手順で行われる。まず、各印写ユニット1の感光体2は回転し、帯電器3で一様に帯電された後、各色に分解された画像データにしたがって、露光器4で露光され、感光体上に静電潜像が形成される。
その後、各色現像機5によって、各色のトナー画像を各感光体上に形成する。同様のプロセスで、各色感光体2上に形成されたトナー像は、転写ベルトの背面に配置された第一転写器7によって電荷を与えることで、転写ベルト上に転写し、重ねあわされる。
転写後の各色感光体は、残留電荷および残留トナーをイレーズ・クリーニング器6で除電・クリーニングされて再度帯電が行なわれる。転写ベルト上で、重ねあわされたトナー画像は、第2転写ユニット8により、記録紙11に転写される。転写後の記録用紙11は、定着器9で過熱され、記録用紙上のトナー画像は、記録用紙11上に定着される。
画像担持体である中間転写ベルト10上に4色のトナー像19を重ねて、記録紙に一括転写をする本画像形成装置は、用紙への画像転写が一回で行なわれるために、単色記録用の装置と同様の簡単な用紙パスが採用でき、多種用紙への画像記録が可能となる。中間転写ベルト10は、環状に形成されている。
しかしながら、4色トナー像19を一括して用紙に転写する第2転写プロセスでは、安定な転写特性を確保することが難しい。
この点を改善した、本発明の第2転写ユニット8の詳細を図2に示す。
図1の画像形成装置は、第2転写ユニット部に、図2で示した本発明のトナー画像転写装置を適用することで転写特性を改善し、安定かつ高画質な画像形成装置を提供できるものである。
図1の画像形成装置は、第2転写ユニット部に、図2で示した本発明のトナー画像転写装置を適用することで転写特性を改善し、安定かつ高画質な画像形成装置を提供できるものである。
転写ベルトは、第2転写位置前後に配置された2本のロールで張架されている。転写ベルト内面位置に超音波振動子14が配置し、それに対向するベルト外面側に、転写ロール12が配置される。転写ロールは表面層が数mm以上の厚さの導電性弾性層13を有している。
この導電性、弾性を有する導電性弾性層13としては、ウレタンやEPDMなどの発泡もしくはソリッドの弾性材料にイオン導電材やカーボンなどの電子導電材料を分散させることで、導電性を確保している。
付与する超音波振動への影響を考慮し、よりやわらかい発泡性導電ゴムのほうが好ましい。硬度は、C硬度で20〜100程度がよい。図の装置では、C硬度45±5度のものを使用した。
次に、トナー画像担持体である転写ベルト10上のトナー像を記録用紙へ転写する方法について簡単に説明する。
まず、超音波振動子14を超音波振動させる。次に、転写ベルト上を搬送されてくるトナー画像19のタイミングに合わせて、記録用紙11を転写ベルト10と接触させ転写ロール12位置まで搬送する。
転写ロールに、規定転写電圧17を印加することで、転写ベルト上のトナー画像を転写する。転写後の用紙は、必要に応じてACコロナ放電や除電ブラシを利用して除電し、転写ベルトから剥離する。
本方式では、超音波振動を利用することで、転写電圧を低く制御できることから、上記除電装置を配置しなくても、多くの記録用紙に対して転写・剥離を安定に行なうことができた。このため、図1および図2の装置では、転写後の除電装置は記載されていない。
図3に、転写電圧と転写効率の関係を実測した結果を示す。実験を行なったトナーの帯電量は−20±5μC/gであり、トナー単色あたりトナー付着量は、0.7±0.2mg/cmである。
実験は、1色,2色,3色重ね時のトナー層が、用紙に転写された割合(転写効率)を、超音波振動を与えた場合と与えなかった場合についておこなった。図に示すように、転写電圧のみでの転写の場合は、重ね合わせる色数の増加によって高転写効率が確保できる領域は狭くなり、3色を完全に転写可能な領域は、ほとんど無かった。
これに対して、超音波振動を加えた場合は、転写電圧が低い側での転写効率が著しく増加しており、重ね合わせる色数による差も少ない。これは、ベルト背面から発生した超音波振動の進行波が、トナーを記録紙側に押し出す力を発生することで、転写効率が増加したことによる。
次に、超音波振動子の詳細について説明する。
図4に、超音波振動子を示す。超音波振動子は、幅3mm長さ10mmのピエゾ素子15を電極を挟んで2段重ねた構成で、その上にすそ部寸法がピエゾ素子15と同じ幅3mm長さ10mmで、その上に一片が3mmの正方形状で長さが16mmの共振ホーン23を配置した超音波振動子14を、転写ベルト幅方向つまり、転写ロール軸方向に、多数近接併置した構造である。各正方形状のホーン23先端は、0.25mm間隔で配置されている。ホーン23のベルト接触側先端部は、転写ロールによって印加される対向電極の役目も有していることから隙間が、大きくしすぎると転写画像に、隙間に一致した転写不良が確認される。
今回の装置の転写実験では、約1mm程度までの隙間は、転写画像に欠陥が見られなかった。ホーン23のベルト接触側先端形状を平行四辺形などとし、ホーン23間の隙間を転写ベルト10の搬送方向に対して傾斜させることで、隙間の影響をさらに小さくすることが可能となる。
このとき、ベルト搬送方向に存在するホーン23先端幅の和が、どの位置においても同一になるようにすることが望ましい。幾何学的には、振動子幅が3mmで、振動子間のピッチが3.25mmの場合、47.3゜(=Atn(3.25/3))以上の傾斜角の平行四辺形を並べることで実現できる。
しかし、ホーン全体の形状は、振動状態の安定性なども考慮して振動ホーンの形状は適正化が必要である。
図4のホーン長さを16mmとしたのは、ホーン共振周波数を60kHzとしたためである。共振させる周波数に応じて、ホーンの長さは決める必要がある。実施例のホーン23材質はアルミである。
ホーン先端の最大加速度は、「振幅×(2×π×振動数)^2」で与えられる。転写ベルト上に付着するトナーを記録用紙側に移動させるには、約10000m/s2以上の加速度が必要である。
超音波振動時の振幅は、数100nmとすると、60kHzで振動させた場合、数10000m/s2程度の加速度となる。
図4のピエゾ素子を交流電圧16を印加し振動させたところ、ホーン23先端部の振幅は、ほぼ印加電圧に比例した。
また、ピークトゥピーク電圧で約100V,60kHzの電圧をピエゾ素子15に印加することで、ホーン23の共振点である60kHzで、ホーン23先端が約1μm弱の振幅が得られた。
超音波振動子ホーンの振幅とトナー19の付着力に合わせて、付加すべき加速度を決定し、共振振動数を決める必要がある。
一般的トナー帯電量15〜30μC/g,トナー付着量0.6±0.1mgで実験した結果、20kHz〜80kHz程度で数100nm〜1μm程度の振幅で、転写に必要な印加電圧を低下させる効果が確認できたが、十分な効果を得るためには、50〜60kHz以上で、振幅量としては、少なくとも500nm以上必要であった。
図5に、転写部の拡大図を示す。
転写ロール12は、張架されている転写ベルト10表面に対して、100μm以上〜数mm程度押し込んで配置する(符号20)。転写ロール直径を25mmとすると、約100μm押込むことで、転写ロールへのベルトの巻付き長さは約3mm程度である。
超音波振動子のホーン23先端部は、この転写ロールにベルトがまきついた領域の中に接触し、転写ロール側に転写ベルトを凸形状となる様に押込みを与えるように配置する。
振動子ホーン23の先端部は、転写ベルト走行による転写ベルトに傷つきを防止するために、転写ベルト10の進行方向に直角な面の角部に曲率面を与えた形状とする。先端幅が3mmの場合の曲率半径は、0.1程度〜1.5mmである。曲率半径形状1.5mmのときは、振動子ホーン23先端が半円筒形状となる。
この様に、転写ロールに接触した転写ベルトの一部を、超音波振動子の先端で転写ロール側に押し込み、転写点に超音波振動を与えることで、転写ロール12と超音波振動子ホーン23先端でニップされた領域に、転写電圧17と超音波振動を確実に与えられる。
さらに、転写点に与えた振動が、転写ロールの両側に張架されている転写ベルト領域への伝播を抑制できる。
転写ロール両側の転写ベルト10が、大きく振動すると転写ベルト上に形成したトナー画像19が転写前に乱れるなどの不具合が生じる。転写ロール外側での転写ベルト振動を抑制し、安定な転写を実現するためには、ある程度の転写ロール12への超音波振動子ホーン23先端の押込みが必要である。
転写への効果と転写ベルト10の不要な振動を考慮して、押し込み量は決定する必要がある。本実施例では、用紙が無い状態で650±150μmほど転写ロール12を押し込んで超音波振動を与えることで、転写特性の安定化とともに、転写ロール周辺の転写ベルト10の振動を抑制することができた。
この押し込み量は、転写する記録用紙の種類やベルトの張力などを考慮した適正化が必要である。転写ロールの弾性層の固さにも依存するが、押し込み量は、弾性層厚さの数%〜20%程度が望ましい。
図5では、転写ベルト10への転写ロール12の押込みおよび接触を安定にするために、転写ロール両側の転写ベルト背面に、転写ベルト位置をガイドする転写ベルトガイド部材18を設置している。
この様な転写ベルトガイド部材18を転写ロールの両側に配置することで、転写ベルトの不要な振動を、さらに抑制することが可能となる。
この転写ベルトガイド部材18によって、転写ベルトへの転写ロールの押込みおよび接触を安定にするためには、転写ベルトガイド部材端部と転写ロールとのギャップ21が重要である。
このギャップ21が小さいほうが、転写ロールと転写ベルトの接触領域は安定する。転写ロールは、弾性体で構成していることから、転写ベルトガイド部材端部の端部位置では、転写ベルトが、数100μm程度転写ロールに押し込まれる配置とすることで、転写ベルトと転写ロールの接触をより安定にできるとともに、より転写ロール両側のベルト領域のベルト振動を防止できる。
転写ロール両側のベルト領域のベルト振動を抑制するために、転写ベルトガイド18の表面に弾性材を用いることや転写ベルトガイド自身をバネやダンパなどで保持することも有効である。
図6は、超音波振動子の先端形状の他の実施例を説明する図である。
図の超音波振動子は、ホーン23先端部に、転写ベルトの進行方向に垂直な凹形状の溝を配している。ホーン先端部に図のような溝を形成することで、転写ロールとホーン先端でベルトを挟んだときに、ベルトの一部に拘束が弱い微小ベルト張架領域22を形成する。
図の超音波振動子は、ホーン23先端部に、転写ベルトの進行方向に垂直な凹形状の溝を配している。ホーン先端部に図のような溝を形成することで、転写ロールとホーン先端でベルトを挟んだときに、ベルトの一部に拘束が弱い微小ベルト張架領域22を形成する。
この様な構成とすることで、ホーンを超音波振動させた場合、この微小ベルト張架領域部22のベルト部をホーンの振幅よりも大きな振幅で振動させることができるとともに、周辺の転写ベルトへの振動伝播を抑制することができる。
この微小ベルト張架領域の幅は小さいほど、ベルトの共振周波数が高くなることから、より高い周波数での共振を起こさせることができる。
超音波振動子で20〜100kHz程度振動を与え、転写ベルトを微小ベルト張架領域で大きく振動させるためには、ホーン先端部の凹形状の溝のスパンは、3mm以下であることが必要である。
このスパンが、短いほうが高い振動数でベルトが共振しやすくなる。より短いスパンの微小ベルト張架領域22を形成するために、図7(他の実施例)に示すように、複数の凹溝をホーン先端に併置する方法も考えられる。
前記転写ベルトガイド部材や振動を与えるホーン先端部は、ベルト駆動力の負荷となる。このため、ベルトとの接触部には、テフロン(登録商標)などの潤滑性の良い部材を配置することも場合により必要である。
実際には、ベルト駆動負荷の増加とベルト振動効果の抑制効果のバランスを考慮して、これら構成を組み合わせることが重要である。
以上のように、表面に導電性の弾性層を有した転写ロールと超音波振動子で転写ベルトを挟み転写電圧と超音波振動を負荷するとともに、転写ロール前後に転写ベルトをガイドする振動防止部材を配置することで、厚紙から薄紙,平滑紙から粗面紙までの幅広い用紙種に高安定な転写特性を確保したトナー画像転写装置およびそれを用いた画像形成装置を提供できる。
ピエゾ駆動用電源16から超音波振動子14のピエゾ素子15に与える駆動信号は、超音波振動ホーン部23の共振周波数付近とすることで、大きな振幅を得ることができる。
しかし、超音波振動子の固定方法やその経時・環境変化などで超音波振動子の共振周波数は微妙に変化する。
これにより、超音波振動ホーン部23の振幅に変動が生じ、転写ベルトの振動加速度に変化が生じる。超音波振動による適正なトナーの転写を実現するためには、転写ベルト10の振動加速度を既定の範囲とする必要がある。
これを実現する方法として、超音波振動子のピエゾ素子15に与える交流信号の周波数を、既定の振動数範囲内における少なくとも2つ以上の周波数の組合わせとする方法が有効である。
ピエゾ素子に供給する交流信号の周波数は、少なくとも2つ以上の周波数の合成波形でも良いし、少なくとも2つ以上の周波数を切替えながら与えてもよい。
ピエゾ素子に供給する交流信号の周波数を、少なくとも2つ以上の周波数信号で構成することで、超音波振動子の共振周波数における鋭い振幅の増大をなまらせることができ、超音波振動子の固定方法やその経時・環境変化などによる共振周波数のずれが生じた場合も、超音波振動子および転写ベルト10の振動加速度の変動を小さくすることが可能である。
1…印写ユニット(Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,K:黒)、2…感光体ドラム(Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,K:黒)、3…帯電器(Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,K:黒)、4…露光器(Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,K:黒)、5…現像機(Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,K:黒)、6…イレーズ・クリーニング器(Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,K:黒)、7…第一転写器(Y:イエロー,M:マゼンタ,C:シアン,K:黒)、8…第2転写ユニット、9…定着器、10…中間転写ベルト、11…記録用紙、12…転写ロール、13…導電性弾性層、14…超音波振動子、15…ピエゾ素子、16…ピエゾ駆動用電源、17…転写電圧印加用電源、18…転写ベルトガイド手段、19…トナー像、20…転写ベルトへの転写ロール押込み量(100μm〜数mm程度)、21…転写ベルトガイド部材端部と転写ロールとのギャップ、22…振動ホーン先端部の微小ベルト張架領域、23…超音波振動ホーン部、24…中間転写ベルトユニット。
Claims (15)
- 画像形成手段によって、ベルト状の画像担持体上に着色微粉体のトナーで描かれたトナー画像を記録紙に転写する画像転写手段を備え、
前記画像転写手段は、前記記録紙を前記画像担持体に接触させる転写ロールを有し、
前記記録紙と接触する前記画像担持体の背面側で、かつ転写ロールと対向するところに
超音波振動を加えることを特徴とする画像転写方法。 - 画像形成手段によって、ベルト状の走行移動する画像担持体上に着色微粉体のトナーで描かれたトナー画像を記録紙に転写する画像転写手段を備える画像転写装置において、
前記画像転写手段は、前記記録紙を前記画像担持体に接触させる転写ロールを有し、
前記記録紙と接触する前記画像担持体の背面側で、かつ転写ロールと対向するところに
超音波振動を加える超音波振動子を有することを特徴とする画像転写装置。 - 請求項2記載の画像転写装置において、
前記転写ロールの表層は、導電性、かつ弾性を有することを特徴とする画像転写装置。 - 請求項3記載の画像転写装置において、
前記転写ロールと前記該超音波振動子の間に介在する画像担持体、記録用紙およびトナーは、超音波振動と、規定の電界が付与されることを特徴とする画像転写装置。 - 請求項2または3記載の画像転写装置において、
前記画像担持体は環状に形成し、
前記超音波振動子は、前記画像担持体の環状内側に配置したことを特徴とする画像転写装置。 - 請求項3〜5の何れか1項に記載された画像転写装置において、
画像担持体ベルトが押し込まれるように前記転写ロールの外周は、前記超音波振動子の先端に押されて凹むことを特徴とする画像転写装置。 - 請求項2または5記載の画像転写装置において、
前記画像担持体上に担持されたトナー画像が記録紙に転写される転写助けをするところの前記超音波振動子は、前記画像担持体と接触する先端が半円筒形状をなしていることを特徴とする画像転写装置。 - 請求項2〜5の何れか1項に記載された画像転写装置において、
画像担持体の走行方向に対する前記転写ロールおよび前記超音波振動子の直前および直後の少なくとも一方には、前記画像担持体の環状内側面に接触して画像担持体の振動を抑制するための担持体振動抑制手段を配置したことを特徴とする画像転写装置。 - 請求項8記載の画像転写装置において、
前記担持体振動抑制手段は前記画像担持体を挟むように、画像担持体の環状外側面にも配置したことを特徴とする画像転写装置。 - 請求項8または9記載の画像転写装置において、
前記担持体振動抑制部材は、前記画像担持体と弾性接触をおこなうために、表面もしくは内面に弾性体を具備してなることを特徴とする画像転写装置。 - 請求項2〜5の何れか1項に記載された画像転写装置において、
超音波振動子の先端が少なくとも1つ以上の凹形状を有していることを特徴とする画像転写装置。 - 請求項2〜5の何れか1項に記載された画像転写装置において、
前記超音波振動子は、前記像担持体の幅方向に一列に並んで配置したことを特徴とする画像転写装置。 - 請求項2〜5の何れか1項に記載された画像転写装置において、
前記超音波振動子を振動させるための振動周波数信号は、複数の既定の周波数範囲、既定周波数の少なくとも2つ以上の振動周波数を合成して生成した周波数を適宜選択できることを特徴とする画像転写装置。 - 請求項2項記載の画像転写装置において、
前記画像形成手段により前記画像担持体に形成される前記トナー画像は、少なくとも2つ以上のトナー画像が重なる合成画像であることを特徴とする画像転写装置。 - 走行移動するベルト状の画像担持体と、前記画像担持体上に着色微粉体のトナーで描かれるトナー画像を形成する画像形成手段と、前記画像担持体上に担持される前記トナー画像を記録紙に転写する画像転写手段を備える電子写真装置において、
前記画像転写手段は、前記記録紙を前記画像担持体に接触させる転写ロールを有し、
前記記録紙と接触する前記画像担持体の背面側で、かつ転写ロールと対向するところに
超音波振動を加える超音波振動子を有することを特徴とする電子写真装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005203994A JP2007025021A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | 画像転写装置 |
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JP2005203994A JP2007025021A (ja) | 2005-07-13 | 2005-07-13 | 画像転写装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009288617A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Ricoh Co Ltd | 圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置、及びこれを用いた転写装置並びに画像形成装置 |
US8128211B2 (en) | 2005-10-25 | 2012-03-06 | Inktec Co., Ltd | Ink-cartridge for printers |
-
2005
- 2005-07-13 JP JP2005203994A patent/JP2007025021A/ja active Pending
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JP2009288617A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Ricoh Co Ltd | 圧電バイモルフ素子を用いたベルト加振装置、及びこれを用いた転写装置並びに画像形成装置 |
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