JPH04234076A - 共振子の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は複写機に関し、特に電子写真の用
途で写像表面に高周波の振動エネルギを均一に供給する
装置に関する。

【０００２】〔発明の背景〕ゼログラフィのような電子
写真の用途では、帯電表面が静電式に荷電され、複写さ
れる原画像の光パターンに露出して、そのパターンに従
って選択的に表面の放電がなされる。その結果生じた表
面の帯電領域と放電領域のパターンが原画像に相当する
静電荷パターン（静電潜像）を形成する。この潜像は“
トナー”と呼ばれる微細に細分化された、静電式に吸い
込まれる粉末又は粉末縣濁液と接触することによって現
像される。トナーは表面上の静電荷によって画像領域に
保持される。このようにしてトナー画像は複写される原
画の光画像と同一に複写される。次にトナー画像は基体
（例えば用紙）に転写され、そこに画像が定着されて複
写される画像の永久的な複製を作成することができる。 現像後は帯電表面に残された余剰のトナーが表面から清
掃される。このプロセスは公知であり、原画像から複写
し、かつ電子的に作成又は記憶された原文書から印書す
るために荷電表面を種々の方法で画像的に放電できる光
学レンズの用途に有用である。電荷保持表面に電荷が画
像的に溶着されるイオン投影装置も同様に動作する。僅
かに異なる構成では、トナーは最終的な基体に再転写さ
れる前に中間面に転写することもある。

【０００３】帯電表面から最終基体へのトナーの転送は
通常は静電式に行われる。現像されたトナー画像は静電
的、及び機械的力によって帯電表面に保持される。最終
基体（コピー用紙等）は帯電表面と密着され、双方の間
にトナーが挟装される。コロトロンのような静電式転写
用荷電装置はトナー画像を用紙に引きつけるために用紙
の裏側に電荷を印加する。

【０００４】残念ながら用紙と帯電表面との境面は必ず
しも最適なものではない。特に、熱及び圧力融解の双方
又は一方のような定着工程を既に通過した用紙、又は有
孔用紙、又は帯電表面との接触が不完全な用紙のような
平滑ではない用紙では、用紙と帯電表面との接触は不均
一になり、接触がなされない空隙が生ずることがある。 トナーはこれらの空隙には転写されない傾向がある。そ
の結果、転写の消却と呼ばれるコピー性能の欠陥が生ず
る。

【０００５】転写の消却の問題は、必要な帯電表面との
密着した完全な接触状態へと用紙を強制する機械式装置
では満足できるようには解決されてこなかった。用紙の
裏側を掃引する羽根構造が提案されたが、複写の休止期
間中に羽根を帯電表面から離さないと、又は頻繁に清掃
しないと羽根にトナーが集積し易い。静電式転写用荷電
装置が用紙と帯電表面との接触状態を保持するためのバ
イアスをかけたロール部材であるバイアス・ロール部材
も提案されている。しかし、この場合もロールを清掃し
なければならない。いずれの機構も付加コストがかかり
、機械的に複雑になる。

【０００６】表面を音響的に揺り動かし、もしくは振動
させることがトナーが表面から剥離することを促進する
ことは公知である。マーレット（Ｍａｒｅｔ）の米国特
許明細書第４，１１１，５４６号はトナーを剥離するた
め、清掃ステーションで画像表面に連結された振動部材
により、画像表面に高周波の振動エネルギを加えること
によって清掃を促進する方法を提案している。ここに記
載されている振動部材は約２０キロヘルツの領域の周波
数で圧電変換器（圧電素子）によって励振されるホーン
機構である。日本公開特許公報第６２−１９５６８５号
は画像的に放出された光導電トナーをトナー保持表面か
ら印書装置の基体へと転写するプロセスはトナー保持表
面の裏側に振動エネルギを加えることによって促進され
ることを示唆している。サトウ（Ｓａｔｏ）他の米国特
許明細書第３，８５４，９７４号は圧力を加えた表面に
転写と同時に振動を加える方法を開示している。しかし
、この特許はコロトロンによる転写に関連する消却の問
題を解決するものではない。

【０００７】振動エネルギを別の部材に加えるための共
振子は例えば米国特許明細書第４，３６３，９９２号か
ら公知であり、これは振動エネルギを供給する圧電変換
器と連結されていて、ホーンの尖端にいたる不均一な応
答を改良するためにホーンを部分的に貫くスロットを設
けた共振子用のホーンを開示している。ホルツ，ジュニ
ア（Ｈｏｌｚｅ，Ｊｒ）の米国特許明細書第４，３６３
，９９２号に開示されているような、表面に高周波エネ
ルギを供給するために羽根形の溶接ホーンを使用した超
音波溶接ホーンにおいて、溶接ホーンが延在する方向と
垂直にホーンを貫くスロットを設けることによって、接
触するホーン表面に渡る好ましくない振動エネルギの機
械的結合作用を軽減できることが公知である。従って、
このような構成ではホーンの接触部は連続する表面とし
て保持され、ホーン部は複数個のセグメントとして区分
化され、ホーン・プラットフォーム、支持部材、及び圧
電励振素子は連続する部材として保持されている。 応答を均一化するため、ホーンは各セグメントが別個に
機能するように区分化されることが望ましい。しかし、
製造及び組立てのためには一体構造にすることも強く望
まれる。〔発明の概要〕本発明の課題は帯電表面からの
トナーの剥離を促進する低コストで簡単な装置を提供す
ることである。

【０００８】本発明に従って、後にトナーを除去するこ
とを促進するために帯電表面からトナー画像を機械的に
剥離させるため、電子写真装置の電荷保持表面に均一に
振動エネルギを供給するための共振子が備えられる。

【０００９】本発明の一側面に従って、本発明が利用さ
れる形式の電子写真装置は、帯電性の表面に潜像を作成
し、トーナで画像を現像し、帯電性表面から用紙へとト
ナーを静電式に転写するために用紙又はその他の転写媒
体を転写ステーションで帯電表面と密着させる一連の処
理ステーションを経てエンドレス経路に沿って駆動され
る帯電性の表面を有する非剛性部材を備えている。転写
後、帯電表面から残留トナーと粉塵が清掃される。いず
れの処理ステーションでも表面からのトナーの剥離を促
進するため、非剛性部材にはこれに振動エネルギを加え
るため、裏側と線接触するように振動エネルギを発生す
るのに適した共振子が配置されている。共振子はホーン
と、連続する支持部材と、ベルトに振動エネルギを加え
るため共振周波数でホーンを励振する振動発生部材とか
ら成っている。ホーンにはプラットフォームすなわちベ
ース部と、そこから延びて接触尖端を有するホーン部と
が含まれる。ホーンは接触尖端からプラットフォーム部
に渡って、やや別個に機能する複数個の要素へと区分化
されている。

【００１０】本発明の別の側面に従って、振動発生部材
を各々が単一のホーン・セグメント又は限定された数の
ホーン・セグメントと対応する複数個の要素へと区分化
することによって、共振子に渡るエネルギ結合作用は更
に軽減される。

【００１１】本発明の更に別の側面に従って、各セグメ
ントがホーン及び振動発生要素のセグメントに対応する
ように支持部材を区分化することによって共振子を渡エ
ネルギ結合の作用の軽減が更に向上する。

【００１２】本発明は清掃前処理にも利用できる。

【００１３】これらの本発明の思想は好ましい実施例を
例示した添付の図面を参照しながら以下の記載によって
明らかにされる。そして、各図の説明をすれば次のとお
りである。

【００１４】図１は本発明を採用した電子写真式印刷機
の概略立面図である。

【００１５】図２は転写ステーションと、これに連結さ
れた本発明に基づく超音波転写促進装置の概略図である
。

【００１６】図３及び図４はそれぞれ超音波共振子を画
像面に連結する２つの構成の概略図である。

【００１７】図５及び図６は本発明に基づく真空結合ア
センブリの横断面図である。

【００１８】図７の（Ａ）及び（Ｂ）はそれぞれ本発明
に使用するのに適した２種類のホーンの横断面図である
。

【００１９】図８の（Ａ）及び（Ｂ）はそれぞれ共振子
と、選択された周波数と印加電圧での尖端の応答を示す
グラフである。

【００２０】図９の（Ａ）及び（Ｂ）はそれぞれ別の共
振子と、選択された周波数と印加電圧での尖端の応答を
示すグラフである。

【００２１】図１０の（Ａ）及び（Ｂ）はそれぞれ更に
別の共振子と、選択された周波数と印加電圧での尖端の
応答を示すグラフである。

【００２２】図１１の（Ａ）及び（Ｂ）はそれぞれ更に
別の共振子と、選択された周波数と印加電圧での共振子
からの尖端の応答を示す。

【００２３】図１２及び図１３はそれぞれ単一の周波数
で励振された場合、及び異なる周波数範囲で励振された
場合に誘導される共振子励振応答を示す。

【００２４】図１４及び図１５はそれぞれ共振子と励振
機構を示し、各セグメントが共通の電圧で励振された場
合と、個々に選定された電圧で励振された場合の応答の
比較を示す。

【００２５】図面を参照すると、図面は本発明の好まし
い実施例を説明するためのものであり、発明を限定する
ものではない。ここで図１に示した複写機で使用される
種々の処理ステーションを簡単に説明する。種々の処理
機構は電子的に記憶された原本から電子写真式に印書さ
れる用途にも有利に利用できることは明白であろう。本
発明を有利に利用できる複写機は感光ベルト１０を使用
している。ベルト１０は矢印１２の方向に移動し、ベル
トの移動経路の周囲に配設された種々の処理ステーショ
ンを通ってベルトの連続部分を順次前進させる。

【００２６】ベルト１０は剥離ローラ１４と、引っ張り
ローラ１６と、遊びローラ１８と駆動ローラ２０との回
りに巻き込まれる。駆動ローラ２０はベルト駆動のよう
な適宜の装置によってモータ（図示せず）に連結されて
いる。

【００２７】ベルト１０は所望のばね力によって引っ張
りローラ１６をベルト１０へと弾性的に押圧する一対の
ばね（図示せず）により張った状態に保たれる。剥離ロ
ーラ１８と引っ張りローラ１６とは共に回転自在に実装
されている。これらのローラはベルト１０が矢印１６の
方向に移動すると自由に回転する遊びローラである。図
１を更に参照すると、最初にベルト１０の一部が帯電ス
テーションＡを通過する。帯電ステーションＡで一対の
コロナ発生装置２２と２４が感光ベルト１０を比較的高
いほぼ均一な負電位まで帯電する。

【００２８】露光ステーションＢでは、原稿文書が閃光
ランプ３２で照射されるように透明プラテン３０に表を
下にして配置される。原稿文書から反射した光線がレン
ズ３４を経て反射され、感光ベルト１０の帯電部分に投
影され、ベルト上の電荷を選択的に散逸させる。これに
よって、原稿文書に含まれる情報領域と対応する静電潜
像がベルト上に記録される。

【００２９】その後、ベルト１０は静電潜像を現像ステ
ーションＣへと前進させる。現像ステーションＣでは、
現像装置３８が単色又は複数の色又は一種の現像剤混合
物（すなわちトナー及びキャリヤ粒子）を静電潜像と接
触させる。潜像はトナーの粒子をキャリヤ粒子から引き
込むことによって感光ベルト１０上にトーナ粉末画像を
形成する。

【００３０】次に、ベルト１０は現像された潜像を転写
ステーションＤへと前進させる。転写ステーションＤで
は、コピー用紙のような複写媒体の用紙がベルト１０上
の現像済みの潜像と接触するように移動される。最初に
感光ベルト１０と、その上のトーナ粉末画像間の吸い込
みを軽減するために、ベルト１０上の潜像がランプ（図
示せず）からの転写前の光線に露光される。次いで、コ
ロナ発生装置４０がコピー用紙を適宜の電位に帯電して
、コピー用紙が感光ベルト１０に付着し、トーナ粉末画
像が感光ベルト１０からコピー用紙へと吸い込まれるよ
うにする。転写後、コロナ発生装置４２はコピー用紙を
逆の極性に帯電して、コピー用紙をベルト１０から引き
離し、その後用紙は剥離ローラ１４でベルトから剥がさ
れる。

【００３１】複写媒体の用紙は異なる量とサイズと形式
の複写媒体を保持する給送トレー５０，５２及び５４か
ら転写ステーションＤに前進する。用紙はコンベヤ５６
とローラ５８を経て転写ステーションＤに前進する。転
写後、用紙は矢印方向６０にコンベヤ６２まで移動し続
け、このコンベヤが用紙を定着ステーションＥへと前進
させる。

【００３２】定着ステーションＥは参照符号７０によっ
て総称された定着アセンブリを備え、これが転写された
トナー粉末画像を用紙に永久的に定着させる。定着アセ
ンブリ７０は好ましくは定着ローラ７２と接触するトー
ナ粉末画像を有するバックアップローラ７４と圧着され
るようにされた加熱定着ローラ７２を備えている。この
ようにして、トーナ粉末画像は用紙に永久的に定着され
る。

【００３３】定着後、定着された画像が複写されたコピ
ー用紙はデカーラ７６へと送られる。シュート７８は前
進する用紙をデカーラ７６からキャッチ・トレー８０も
しくは接着，綴じ，装丁等のための仕上げステーション
へと案内し、オペレータによって機械から取り出される
。あるいは、用紙は複式ゲート９２から複式トレー９０
に前進され、そこから裏面の複写のためにプロセッサ及
びコンベヤ５６へと戻される。

【００３４】残留トナー及び汚染物（以後、トナーと総
称）をコロナに露光して、清掃ステーションＦでのトナ
ー除去を一層効率よくするために電荷の分布を狭めるた
めの清掃前コロナ発生装置９４が備えられている。非再
生方式を選択することも可能であるが、転写後に感光ベ
ルト１０上に留まっている残留トナーが幾つかの公知の
再生機構のいずれかによって、又、以下に説明する構成
に従って現像ステーションＣへと再生し、還元されるこ
とが試みられる。

【００３５】これまで説明してきたように、本発明に従
った複写機は幾つかの公知の装置のいずれでもよい。本
発明に影響を及ぼすことなく特定の処理、用紙処理及び
制御機構を変更することができる。

【００３６】図２を参照すると、トナー剥離を促進する
基本原理が図示されており、この場合、２０ＫＨｚない
し２００ＫＨｚの周波数ｆの交流電源１０２により励振
される比較的高周波の音響又は超音波共振子１００が、
ベルト１０が転写ステーションＤを通過する位置に密接
してベルトの内部又は裏側と共振するように配設されて
いる。トナーをベルト１０から機械的に剥離させるため
に、ベルト１０の振動によってベルト１０上に画像的な
構成で現像されたトナーを揺り動かすことによって、ト
ナーはベルト１０との不完全な接触による空隙がある場
合でも転写段階中に用紙に静電式に付着することが可能
になる。更に、この構成によって通常使用されているも
のよりも低い転写フィールドでの転写効率が高まるもの
と考えられる。低い転写フィールドが望ましい理由は、
気泡の圧壊（画像質欠陥の他の原因）が軽減されるから
である。トナー転写効率の上昇は用紙とベルト１０との
接触が最適な領域でも期待でき、その結果トーナの使用
効率が高まり、清掃システムＦへの負荷が低減する。好
ましい構成では、共振子１００はベルト１０と平行であ
り、ベルトの移動方向１２に対して横向きである振動表
面を有しており、その長さはベルト幅とほぼ同一である
。ここに記載するベルトは共振子の振動運動に追従でき
る程度に非剛性であり、幾分か弾性的な特徴を有してい
る。

【００３７】図３及び図４を参照すると、共振子１００
の振動エネルギは多くの方法でベルト１０と結合するこ
とができる。図３のの構成では、共振子１００は圧電変
換器素子１５０とホーン１５２とから成り、共にバック
プレート１５４上に支持されている。ホーン１５２はプ
ラットフォーム部１５６と、ホーン尖端１５８と、共振
子の音響エネルギをベルト１０に加えるためにベルトと
接触する接触尖端１５９とを含んでいる。これらの機構
を互いに保持するため、バックプレート１５４と圧電変
換器素子１５０とホーン１５２とを貫通して延びるファ
スナ（図示せず）を備えることができる。あるいはこれ
に代えて、ホーンと圧電変換器素子とを接合するために
粘着性のエポキシ及び導電メッシュ層を使用してもよく
、この場合はバックプレート又はボルトは必要ない。 バックプレートを除去することにより共振子の構造に必
要な公差が縮小され、特に圧電素子の厚さの公差を大き
くすることができる。

【００３８】ホーン１５２の接触尖端１５９はベルト１
０と押さえ又は浸透接触させることができるので、尖端
の運動によってベルト１０に振動運動が伝達される。浸
透はホーン尖端がベルトの定常位置を越えて突き出る距
離によって測定可能であり、１．５ないし３．０ｍｍの
範囲でよい。浸透の程度が高まると浸透点に傾斜角が生
ずることに留意されたい。特に剛い用紙の場合、このよ
うな傾斜角により用紙の後端が持ち上がる場合がある。

【００３９】図４に示したように、共振子１００から感
光ベルト１０へと振動エネルギを伝達する結合構造にす
るために、共振子は真空ボックス構造１６０と真空供給
管１６２（真空源は図示せず）と連結して、感光ベルト
の垂直平面を浸透せずに共振子１００を感光ベルト１０
と接触させる構成も可能である。

【００４０】図５及び図６を参照すると、共振子１００
は圧電変換器素子１５０とホーン１５２から成っており
、共にバックプレート１５４上に支持されている。ホー
ン１５２はプラットフォーム部１５６と、ホーン尖端１
５８と、共振子の音響エネルギをベルト１０に伝達する
ためにベルトと接触する接触尖端１５９とを含んでいる
。アセンブリの素子を互いに結合するために接着剤を使
用してもよい。

【００４１】図５は図１に示した複写機の感光ベルトの
裏側と結合接触するように構成されたアセンブリを示し
ており、コーナーには相当の間隔を設けてある。従って
、ホーン尖端１５８は基本的に気密である真空ボックス
１６０を貫通して延びており、この真空ボックス１６０
はその上流又は下流の壁１６４及び１６６のそれぞれの
全長に沿った単数又は複数箇所に形成された出口１６２
を経て隔膜ポンプ又は送風器（図示せず）のような真空
源に連結されている。壁１６４及び１６６はホーン尖端
１５６とほぼ平行であり、接触尖端１５９とほぼ共通の
平面に延び、接触尖端が感光ベルトと接触する感光ベル
ト１０の近傍位置で互いに真空ボックス１６０の開口部
を形成している。真空ボックスは何れかの端部（複写機
の駆動側と反駆動側）で密封されている（図示せず）。 ホーン尖端１５８が真空ボックス１６０内に入る部位は
エラストーマ密封部材１６１によって密封され、これは
ホーン尖端１５８の振動を真空ボックス１６０の壁１６
４及び１６６から遮断する機能も果たす。真空ボックス
１６０に出口１６２を経て真空が供給されると、ベルト
１０は引き込まれて壁１６４、１６６及びホーン尖端１
５８と接触するので、ホーン尖端１５８は共振子の音響
エネルギをベルト１０に伝達する。興味深いことには、
真空ボックス１６０の壁１６４又は１６６も振動が必要
である領域の外側のベルトの振動を減衰する傾向がある
ので、振動は用紙の付着又は剥離プロセスの動力学、又
は現像された画像の完全性を損なうことがない。

【００４２】図６は共振子を感光ベルト１０の裏側に結
合する同様の実施例を示しているが、ボックスの壁１６
４ａ、１６４ｂ及びホーン尖端１５８は感光ベルト１０
の表面とほぼ垂直に配置されている。更に、真空ボック
ス１６０ａを共振子１００に接続するため、共振子１１
０に実装されたブラケット１７２と連結して一組のファ
スナー１７０が使用されている。

【００４３】高周波の音響又は超音波エネルギのベルト
１０への供給は転写フィールドの供給領域内で行われる
ことが望ましく、特に転写コロトロン４０の下の領域で
行われることが好ましい。転写フィールド全体に高周波
の音響又は超音波エネルギを付与することによって転写
効率が向上すると考えられるものの、共振子１００の最
適な位置決めに際しては、転写効率の向上の少なくとも
一部はホーン尖端１５８の速度に係わることが指摘され
てきた。尖端の速度が上昇すると、共振子の所望の位置
は転写コロトロンの中心線のほぼ反対であると思われる
。この位置では最適な転写効率は３００〜５００ｍｍ／
秒の範囲の尖端速度で達成された。０ｍｍ／秒ないし４
５ｍｍ／秒の極めて低い尖端速度では、変換器の位置指
定は転写特性に比較的僅かな影響しか及ぼさない。振動
エネルギの供給は限定されているので、転写フィールド
の外側では振動が生じないことが好ましい。転写フィー
ルドの外側に振動エネルギを付与すると、トーナが表面
に静電的に付着し易くなり、その後の転写又はクリーニ
ングにおいて問題が生ずる。

【００４４】これまで少なくとも２つのホーンの形状を
考察してきた。図７の（Ａ）を参照すると、ホーンの断
面は台形であってもよく、これはほぼ長方形のベース１
５６と、ほぼ三角形の尖端部１５８とを有し、三角形の
尖端部のベース部のサイズは前記ベースとほぼ同一であ
る。あるいは、図７の（Ｂ）に示すように、ホーンの断
面はいわゆる段付きの形状でもよく、ほぼ長方形のベー
ス部１５６′と段付きのホーン尖端１５８′とを有して
いる。台形のホーンは励振の固有周波数が高く、一方、
段付きのホーンは振動の振幅が大きいようである。ホー
ンの高さＨは周波数と振幅応答に影響するように思われ
、尖端からベースへの長さが短いとより高い周波数にな
り、振動の振幅はやや大きくなる。ホーンの高さＨは約
１ないし１．５インチ（２．５４ないし３．８１ｃｍ）
であることが望ましいが、それ以上でも以下でもよい。 ベース幅ＷＢ　と尖端幅ＴＴ　の比率も振幅及び周波数
応答に影響し、比率が高いと周波数が高くなり、振動の
振幅はほぼ大きくなる。ＴＴ　に対するＷＢ　の比率は
約３：１ないし約６．５：１の範囲であることが望まし
い。ベルト１０に渡るホーンの長さＬも振動の一様性に
影響し、ホーンが長いほど応答の一様性はなくなる。望
ましいホーンの材料はアルミニウムである。ベルニトロ
ン社（オハイオ州ベッドフォード）からＰＺＴの商標で
販売されているジルコン酸塩鉛−チタン酸塩鉛の成分を
含む良好な圧電材料は高いＤ３３の値を有している。変
位定数は代表的には４００〜５００ｍ／ｖ×１０−１２
　である。本発明を明らかに支援する他の振動エネルギ
があり、それには磁わい及び電動システムが含まれるが
、それに限定されるものではない。

【００４５】本発明に従って、ホーン１５２の長さＬに
及ぶ構造を考察する際に、幾つかの点に留意しなければ
ならない。ホーンはその長さに沿って均一な応答を達成
することが極めて必要である。そうでないと不均一な転
写特性が生ずる。更に、製造及び使用上の必要から一体
構造であることが極めて望ましい。

【００４６】図８の（Ａ）には溶接式の公知のホーンの
部分的なホーン区分化を示しており、ホーン１５２の尖
端部１５８ａは画像表面の平面と垂直に、かつ画像表面
の進行方向とほぼ水平に切断されているが、ホーンの接
触尖端１５９を貫いて切断されてはおらず、一方、圧電
変換器１５０とバックプレート１５４は連続した状態に
保たれている。ホーン・セグメント１〜１９の配列を形
成するこのような構成によって、ホーン尖端に沿ったホ
ーン・セグメント１〜１９の配列に沿った速度応答を示
した図８の（Ｂ）に見られるように、６１．１ＫＨｚの
周波数で励振された場合、約０．１８インチ／秒ないし
０．４１インチ／秒（０．４６ｃｍ／秒ないし１．０４
ｃｍ／秒）の間の応答を示す。応答は接触尖端では均一
化する傾向があるが、ホーンの尖端での振動の固有周波
数は依然として変動する。速度応答は区分化されないホ
ーン尖端においてよりも区分化されたホンー尖端での方
が大きく、これは望ましい結果である。

【００４７】ホーン１５２が完全に区分化された場合は
、各々のホーン・セグメントは別個のホーンのように作
用する。図９の（Ａ）には完全に区分化されたホーンが
示され、ホーン１５２は画像表面の平面と垂直に、かつ
画像表面の進行方向とほぼ水平に切断されており、又、
ホーンの接触尖端１５９ａと尖端部１５８ｂを貫いて切
断されているが、プラットフォーム部１５６は連続した
状態に保持されている。ホーンが尖端を貫いて区分化さ
れて開放端を有するスロットが形成されると、各セグメ
ントはその応答に関してほぼ別個に作用する。ホーン尖
端に沿ったホーン・セグメント１〜１９の配列に沿った
速度応答を示す図９の（Ｂ）に見られるように、６１．
１ＫＨｚの周波数で励振された場合、速度応答は約０．
１１インチ／秒ないし０．４１インチ／秒（０．２８ｃ
ｍ／秒〜１．０４ｃｍ／秒）の間を変動し、応答は接触
尖端では一層均一化する傾向があるが、ホーンの尖端で
の振動の固有周波数は依然として変動する。速度応答は
区分化されないホーン尖端においてよりも区分化された
ホーン尖端での方が大きく、これは望ましい結果である
。曲線全体は一層均一な応答を示しており、とくにセグ
メントの配列に沿った隣接するセグメント間では均一で
ある。セグメントの正確な数は図示し、ここに説明して
いる個数とは異なっていてもよいことが理解されよう。

【００４８】図１０の（Ａ）には完全に区分化されたホ
ーン１５２が図示されており、ホーン１５２は画像表面
の平面と垂直に、かつ画像表面の進行方向とほぼ水平に
切断されており、又、ホーンの接触尖端１５９ａと尖端
部１５８ｂを貫いて切断されているが、プラットフォー
ム部１５６と圧電部１５０は連続した状態に保持され、
バックプレート１５４ａは区分化されている。ホーン尖
端に沿ったホーン・セグメント１〜１９の配列に沿った
速度応答を示す図１０の（Ｂ）に見られるように、６１
．３ＫＨｚの周波数で励振された場合、速度応答は約０
．０９インチ／秒ないし０．３８インチ／秒（０．２３
ｃｍ／秒ないし０．９７ｃｍ／秒）の間を変動し、ホー
ンの尖端での振動の固有周波数は依然として変動する。 速度応答は区分化されないホーン尖端においてよりも区
分化されたホーン尖端での方が大きく、これは望ましい
結果である。曲線全体はホーン・セグメントの配列に沿
った隣接するセグメント間では良好な均一性を示してい
る。

【００４９】図１１の（Ａ）には完全に区分化されたホ
ーン１５２が図示されており、ホーンの接触尖端１５９
ａと尖端部１５８ｂを貫いて切断されているが、プラッ
トフォーム部１５６と圧電部１５０ａは連続した状態に
保持され、バックプレート１５４ａは区分化されている
。図１１の（Ｂ）に示すように、全体的には応答は一層
均一であるが、セグメント間の応答は後板が区分化され
ない場合と比較して不均一である。各セグメントはその
応答に関して完全に別個に作用する。隣接するセグメン
ト間の高度の均一性に留意されたい。

【００５０】前記の共振子構造は全てバックプレートを
設けているが、交差結合を軽減する区分化の原理はバッ
クプレートがない構造にも適用されよう。

【００５１】図２を参照すると、交流電源１０２がホー
ン１６０の固有励振周波数に基づいて選定された周波数
で圧電変換器１５０を駆動する。しかし、共振子１００
のホーンは尖端運動の最適な性質ではなく、電子写真装
置内のスペースの配慮に基づいて設計してもよい。更に
、ホーンが図９の（Ａ），図１０の（Ａ）及び図１１の
（Ａ）とは逆に横方向に区分化された場合は、セグメン
トは複数個のセグメントとして作用し、各々が共通の均
一な応答ではなく別個の応答を示す。ホーン尖端の速度
はトナーの剥離を最適にするため最大にすることが望ま
しいが、励振周波数が装置の固有励振周波数によって異
なるので、尖端の速度応答は急激に降下する。図１２は
不均一性の影響を示し、サンプルのホーンが５９．０Ｋ
Ｈｚの単一の周波数で励振された場合の、尖端速度（ｍ
ｍ／秒）　と区分化されたホーンに沿った位置との相関
を示している。この例は、尖端速度がサンプルのホーン
に沿って１００ｍｍ／秒未満から１０００ｍｍ／秒以上
の励振周波数で変動することを示している。従って、図
１３は交流電源１０２がホーン・セグメントの予期され
る固有励振周波数に基づいて選定された周波数範囲で圧
電変換器１５０を駆動する結果を示している。圧電変換
器は全てのホーン・セグメントの平均固有周波数を中心
にして５８ＫＨｚから６１ＫＨｚまでの３ＫＨｚの範囲
に渡る掃引正弦波信号で励振された。図１３は応答が僅
か２００ｍｍ／秒から約６００ｍｍ／秒までしか変化し
ない改良された応答の均一性を示している。

【００５２】所望の周波数掃引の期間、すなわち掃引／
秒は感光ベルトの速度に基づき、感光ベルトに沿った各
々のポイントが最大の尖端速度を示すように、その結果
、ベルト上の各ポイントにはトナー転写を促進するのに
充分な振動が加わるように選定される。周波数帯域の励
振には少なくとも３つの方法がある。すなわち、周波数
帯域内の全ての周波数を無作為に連続して励振する、周
波数帯域に限定された無作為な励振方法と、所定の帯域
の個々のホーンの全ての別個の共振を同時的に励振する
方法と、単一の正弦波励振が固定周波数帯域で掃引され
る掃引正弦励振方法である。勿論、正弦波以外の他の多
くの波形を用いることもできる。これらの励振方法によ
って、全てのホーンに単一の、すなわち同一の膨張モー
ドが得られる。

【００５３】別の共振子応答曲線（図９，１０，１１の
（Ｂ））の他に、図１２及び図１３から、装置の連続的
な機械的性質の結果として区分化されたホーン・セグメ
ントの応答はホーンのかど部で下降する傾向があること
が分かる。しかし、画像表面の幅に渡って配設された装
置全体に沿って均一な応答が必要である。縁部の丸まり
作用を補償するため、共振子の圧電変換器素子を一連の
素子に区分化し、その各々がホーン・　　セグメントの
少なくとも一つに連結され、少なくとも縁部の素子には
別個の励振信号を送るようにすることができる。図１４
に示すように、図１１の共振子には縁部の丸まり作用を
補償するために別個の励振機構を備え、その際、共振子
の圧電変換器素子は各々がホーン・セグメントの少なく
とも一つに連結された一連の素子に区分化され、少なく
とも縁部の素子には別個の励振信号が送られる。測定目
的で一連の１９個の対応する圧電変換器素子とホーンと
が使用されている、一つの可能な実施例である図１５に
示すように、曲線Ａは各圧電変換器素子１〜１９に１．
０ボルトが印加された装置の応答を示している。図１４
に示すように曲線Ｂは１．０ボルトが圧電変換器素子３
〜７に印加され、１．５ボルトが圧電変換器素子２と１
８に印加され、３．０ボルトが圧電変換器素子１と１９
に印加された曲線を示している。その結果、曲線Ｂは曲
線Ａと比較して大幅に平坦であり、より均一な応答を示
している。印加された各々の信号は同相であり、この構
成では共振子での応答を対称にするために対称である。 勿論、各ホーン・セグメントに一つの圧電素子を備える
代わりに、最も外側のホーン・セグメントには別個の圧
電素子を備えてもよく、共振子の中央部が連続する圧電
素子を備えていれば同じ効果がある。

【００５４】前述の励振機構の代用として、感光ベルト
の長さ以上に延長することによって感光ベルト上部の共
振子の最良の共振領域を保持する延長された共振子構造
を備えることができることも明白であろう。

【００５５】図１を再度参照すると、本発明の共振子及
び真空結合構造は僅かな変更で電子写真装置の清掃ステ
ーションにも利用できることが明らかであろう。従って
、図１に示すように、共振子及び真空結合構造２００は
清掃前にトーナを表面から剥離するために清掃ステーシ
ョンＦと密接して配設してもよい。更に、清掃前のなら
しと同時に振動エネルギを付与することによって清掃前
の処理が改善されるものと考えられる。本発明はこの用
途にも利用することができる。

【００５６】可撓材料からトーナを剥離するために振動
エネルギを付与する際の均一性を向上させる手段として
、説明してきた共振子は電子写真装置で多くの用途があ
る。その一例は潜像に対する現像位置に配置されたトー
ナを帯びたドナー・ベルトからトナーを剥離することで
ある。ドナー・ベルトからトナーを機械的に剥離し、ト
ナーを画像に静電式に引き込むことによって現像が促進
される。

【００５７】本発明をこれまで好ましい実施例に基づい
て説明してきた。図面を参照しつつ明細書を読み、理解
することによって修正が可能であることが明らかであろ
う。本実施例は一例であるに過ぎず、特許請求の範囲に
包含することを意図した本発明の教示から当業者には種
々の代案、変更、修正、又は改良が可能であろう。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を採用した電子写真式印刷機の概略立面
図である。

【図２】転写ステーションと、これに連結された本発明
に基づく超音波転写促進装置の概略図である。

【図３】超音波共振子を画像面に連結する一つの構成の
概略図である。

【図４】超音波共振子を画像面に連結する他の構成の概
略図である。

【図５】本発明に基づく真空結合アセンブリの横断面図
である。

【図６】本発明に基づく別の真空結合アセンブリの横断
面図である。

【図７】本発明に使用するのに適した２種類のホーンの
横断面図である。

【図８】それぞれ、共振子と、選択された周波数と印加
電圧での尖端の応答を示すグラフである。

【図９】それぞれ、別の共振子と、選択された周波数と
印加電圧での尖端の応答を示すグラフである。

【図１０】それぞれ、更に別の共振子と、選択された周
波数と印加電圧での尖端の応答を示すグラフである。

【図１１】それぞれ、更に別の共振子と、選択された周
波数と印加電圧での共振子からの尖端の応答を示す。

【図１２】単一の周波数で励振された場合に誘導される
共振子励振応答を示す。

【図１３】異なる周波数範囲で励振された場合に誘導さ
れる共振子励振応答を示す。

【図１４】共振子と励振機構を示す図である。

【図１５】図１４の各セグメントが共通の電圧で励振さ
れた場合と、個々に選定された電圧で励振された場合の
応答の比較を示す。

【符号の説明】

１０　　　　感光ベルト　　　　　　１２　　　　矢印
　　　　　　　　　　　　１４　　　　剥離ローラ １６　　　　引っ張りローラ　　１８　　　　遊びロー
ラ　　　　　　２０　　　　駆動ローラ ２２　　　　コロナ発生装置　　２４　　　　コロナ発
生装置　　３０　　　　透明プラテン ３２　　　　閃光ランプ　　　　　　３４　　　　レン
ズ　　　　　　　　　　３８　　　　現像装置 ４０　　　　コロナ発生装置　　４２　　　　コロナ発
生装置　　５０　　　　給送トレー ５２　　　　給送トレー　　　　　　５４　　　　給送
トレー　　　　　　５６　　　　コンベヤ ５８　　　　ローラ　　　　　　　　　　６０　　　　
矢印　　　　　　　　　　　　６２　　　　コンベヤ ７０　　　　定着アセンブリ　　７２　　　　定着ロー
ラ　　　　　　７６　　　　デカーラ ７８　　　　デカーラ　　　　　　　　８０　　　　キ
ャッチ・トレー９０　　　　複式トレー ９２　　　　複式ゲート　　　　　　９４　　　　コロ
ナ発生装置　　１００　　共振子 １０２　　交流電源　　　　　　　　１５０　　圧電変
換器素子　　１５２　　ホーン １５４　　後板　　　　　　　　　　　　１５６　　プ
ラットフォーム部　　１５８ホーン尖端 １５９　　接触尖端　　　　　　　　１６０　　真空ボ
ックス　　　　１６２　　真空供給管 １６４　　壁　　　　　　　　　　　　　　１７０　　
ファスナー　　　　　　１７２　　ブラケット Ａ　　帯電ステーション　　　　Ｂ　　露光ステーショ
ン　　　　Ｃ　　現像ステーション Ｄ　　転写ステーション　　　　Ｅ　　定着ステーショ
ン　　　　Ｆ　　清掃ステーション

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　エンドレス経路に沿って移動する帯電
   性の表面を有する非剛性部材と、帯電表面に潜像を作成
   する装置と、潜像をトナーで現像するための装置と、現
   像されたトナー画像をコピー用紙に静電式に転写する装
   置と、帯電表面からのトナーの剥離を促進し、かつ比較
   的高周波数の振動エネルギを発生し、かつその一部が可
   撓ベルト部材の運動方向に対してほぼ横方向に接触する
   ようにされた共振子とを有する写像装置において、該共
   振子が、高周波数の振動エネルギをベルト部材に供給す
   るための、プラットフォーム部と、ホーン部と接触部と
   を有するホーン部材と、該ホーン・プラットフォームと
   連結され、高周波数振動エネルギを生成するための振動
   エネルギ生成装置と、該振動エネルギ生成装置と該ホー
   ン部材の組合せを支持するための振動エネルギ生成装置
   と、から構成され、該ホーン部材は該ベルト部材に渡っ
   て複数個のホーン・セグメントに区分され、各ホーン・
   セグメントはホーン部と、隣接するホーン・セグメント
   とは殆ど接触しない位置関係にある接触部とを含むこと
   を特徴とする写像装置。
2. 【請求項２】個々のホーン・セグメントが前記接触部か
   ら前記ホーン部を経て前記プラットフォーム部へと延び
   る前記ホーン部のスリットによって隣接するホーン・セ
   グメントから分離されており、前記スリットは前記ベル
   ト部材とほぼ垂直で、前記運動方向と平行に向いている
   ことを特徴とする請求項１に記載の写像装置。