JP2007010722A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転写部を構成する部材の固有振動数を利用して、十分な振動力を与えられるように振動付与、及びその制御を行い、転写効率の向上と維持を達成することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 転写元部材と被転写体との少なくとも一方の部材に振動を付与する振動付与手段と、前記転写元部材から前記被転写体へのトナー転写中に、前記振動付与手段により振動を付与される前記転写元部材あるいは前記被転写体の固有振動数を含む所定の周波数範囲で振動の周波数を変化させるように、前記振動付与手段により付与される振動を制御する振動制御手段とを有する画像形成装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像形成装置に関する。詳しくは、トナー像を担持する転写元部材と、該転写元部材から転写されるトナー像を受容する被転写体とを有する画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置では、感光体上に形成された静電潜像がトナーにより現像され、そのトナー像が記録シートに転写されて、画像が形成される。また、中間転写体を備えている場合は、トナー像が、一旦感光体から中間転写体へ一次転写され、さらに前記中間転写体から記録シートへ二次転写されて、画像が形成される。
このような画像形成装置の転写プロセスでは、一般に静電転写方式が採用されている。例えば、感光体上のトナー像を中間転写体へ一次転写する場合は、中間転写体を挟んで感光体と対向するように配置された転写部材に電圧を印加し、感光体と中間転写体との間に電界を形成して、この電界によりトナー像を中間転写体に静電吸着させている。
このような転写プロセスにおいて、電界に乱れが生じたり、トナーの感光体への付着力が強すぎたりすると、一部のトナーが転写されずに感光体上に残留し、転写効率が低下する。
残留したトナーを除去する技術として、残留するトナーに超音波を照射し、振動させることによって感光体から剥がれ易くして、その後クリーナーブレードで掻き取る技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、残留トナーの除去技術が向上するに越したことはないが、それ以上に転写効率が向上することが望ましい。転写効率が向上すると、残留トナーが少なくなるため残留トナーを除去する負担が軽減し、さらに、いわゆる中抜け(線画像中央部に穴のように発生する画像欠落)等による画像の劣化も軽減するからである。
トナー像の転写に対しても、同じく超音波を照射して転写を促進する技術が示されている(例えば、特許文献2参照)。これはトナー像が被転写体と非接触の状態でコロナ帯電により転写されるときに、その接触状態の不安定さから生ずる転写の不良を改善するものである。
一方、転写ローラなどの転写部材を用いて、被転写体を圧接しながら静電的な電界を印加し、転写する、接触転写構造が一般化してきたが、接触部分においてトナーが感光体へ圧接されるため、そのトナーが感光体に貼り付いて残留し易く、転写効率が低くなりがちである。
上記の接触転写構造の画像形成装置に加えて、転写が二度行われるタイプの画像形成装置では、より一層の転写効率の向上が強く求められており、従来の静電転写に加え、新たに転写力を高めるプロセスとして、再度超音波などの機械的振動手段が補助的に用いられたりしている。
例えば転写部材としての転写ローラに直接、被転写体の搬送方向に超音波の振動が付与され、トナー像の被転写体への転写を補助する技術が提案された(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、振動のエネルギーをうまく転写効率の向上に結びつけるには、転写部の力学的不安定性に対して、安定的に振動を制御し、必要十分な振動力を与える必要がある。
特開平5−313539号公報 特開平4−234076号公報 特開平10−186896号公報
振動のエネルギーをうまく転写効率の向上に結びつけるために、転写部を構成する部材の力学的特性に着目し、その固有振動数に応じた機械的振動を与えることで、効率的に、かつ安定的な振動力を供給し、転写率を向上させることが課題としてあげられる。しかしながらその場合も、振動が固有振動数から僅かに変動しただけでも振幅が大きく低下し、その結果、十分な振動力が得られないという問題が生じる。
実際には、像担持体や中間転写体などの転写部を構成する部材が有する固有振動数自体の変動、各部材の組付け状態、振動子と各部材との接触度合い、各部材の劣化、周辺の温湿度環境などが影響するため、固有振動数で振動を制御していても、そこには避けがたい変動が入り込み、そのため十分な振動力が得られず、転写力を十分高められないことがあった。
本発明の目的は、これらの課題を解決し、転写部を構成する部材の固有振動数を利用して、十分な振動力を与えられるように振動制御を行い、転写効率の向上と維持を達成することのできる画像形成装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有するものである。
(請求項1)
トナー像を担持する転写元部材と、該転写元部材から転写されるトナー像を受容する被転写体とを有する画像形成装置において、前記転写元部材と前記被転写体との少なくとも一方の部材に振動を付与する振動付与手段と、前記転写元部材から前記被転写体へのトナー転写中に、前記振動付与手段により振動を付与される前記転写元部材あるいは前記被転写体の振動の周波数を変化させるように、前記振動付与手段により付与される振動を制御する振動制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
(請求項2)
前記振動制御手段は、前記振動付与手段により振動を付与される前記転写元部材あるいは前記被転写体の固有振動数を含むように予め設定された範囲で、前記振動付与手段により前記転写元部材あるいは前記被転写体へ付与される振動の周波数を変化させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
(請求項3)
前記振動制御手段は、前記転写元部材から前記被転写体へ転写されるトナーが、前記転写元部材と前記被転写体が対向して形成する転写ニップ部を通過する間に、前記振動付与手段により付与される振動の周波数を、予め設定された範囲に対して一周期以上変化させることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
(請求項4)
トナー像を担持する転写元部材と、該転写元部材から転写されるトナー像を受容する被転写体と、前記転写の際に前記転写元部材と前記被転写体との少なくとも一方の部材に当接する転写部材とを有する画像形成装置において、前記転写部材に振動を付与する振動付与手段と、前記転写元部材から前記被転写体へのトナー転写中に、前記振動付与手段により振動を付与される前記転写部材の振動の周波数を変化させるように、前記振動付与手段により付与される振動を制御する振動制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
(請求項5)
前記振動制御手段は、前記振動付与手段により振動を付与される前記転写部材の固有振動数を含むように予め設定された範囲で、前記振動付与手段により前記転写部材へ付与される振動の周波数を変化させることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
(請求項6)
前記振動制御手段は、前記転写元部材から前記被転写体へ転写されるトナーが、前記転写元部材と前記被転写体が対向して形成する転写ニップ部を通過する間に、前記振動付与手段により付与される振動の周波数を、予め設定された範囲に対して一周期以上変化させることを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
本発明によれば、固有振動数が何らかの原因で変動したとしても、転写元部材及び被転写体の少なくとも一方の振動の周波数が変化するので、固有振動数の変動の影響を弱めることができる。典型的にはトナーが転写ニップ部を通過中に固有振動数を含むように振動制御することが可能になる。従って、常に安定して、固有振動数での振動を確保することができ、安定した転写補助による転写効率の向上と維持を達成することができる。
また、部材の固有振動数のロットばらつきや変化にも対応できるので、製造時の調整や出荷後の再調整も不要になり、コストダウンにも寄与できる。
以下、本発明に係る画像形成装置の一実施形態を図面を参照しながら説明する。
(画像形成装置の全体構成)
本実施の形態に係る画像形成装置の全体構成について、その一例を図1に示す。図1は、単独の感光体に対して4サイクルのカラー現像を行い、順次中間転写ベルトに重ね合わせて転写した後、中間転写ベルトから記録媒体に転写する方式の画像形成装置を例にして、その全体構成を示す図である。
図1に示すように、画像形成装置1は、作像部10、中間転写部20、給紙部30、および定着部40を備える。
本実施形態における振動付与手段としての振動装置は、後述の一次転写部の詳細を表す図2、あるいは二次転写部の詳細を表す図6に示す。また振動付与手段の動作と作用についても、後述の図2を用いて説明し、図1を用いた全体構成の説明では省略する。
図1において、作像部10は、感光体の一例としての感光体ドラム11、帯電器12、露光器13、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色に対応した現像器14C、14M、14Y、14Kからなる現像装置14、クリーナ16および、一次転写ローラ15を備える。
感光体ドラム11は、表面に感光体層(不図示)が形成された円筒形状であって、図1における時計回りに回転駆動する。感光体ドラム11の外周には、帯電器12、露光器13、現像装置14、および一次転写ローラ15が、前記感光体ドラム11の回転方向に沿って順次配置されている。
帯電器12は、感光体ドラム11の表面を所定電位に帯電させる。
露光器13は、感光体ドラム11の表面に光を照射し照射領域内の帯電レベルを低下させて静電潜像を形成する。
現像装置14は、現像器14C、14M、14Y、14Kを順次感光体ドラム11に対向させるように回転し、感光体ドラム11上の各色用に形成された潜像をそれぞれ現像する。すなわち、各色毎に感光体ドラム11の現像領域へトナーを搬送し、そのトナーを感光体ドラム11の表面の静電潜像に供給してトナー像を形成する。
一次転写ローラ15は、中間転写ベルト21を挟んで感光体ドラム11と対向するように配置されており、前記中間転写ベルト21を介して前記感光体ドラム11と接触回転する。これら一次転写ローラ15と感光体ドラム11とのニップ部で、感光体ドラム11から中間転写ベルト21への一次転写が行われる。
一次転写ローラ15と感光体ドラム11とは、ニップ幅の全領域に亘って中間転写ベルト21を介して接触している。
一次転写プロセスにおいては、一次転写ローラ15に、電源(不図示)からトナーと逆極性の転写バイアス電圧が印加される。これにより、一次転写位置における前記一次転写ローラ15と感光体ドラム11との間に電界が形成され、感光体ドラム11上の各色トナー像が、順次中間転写ベルト21に静電吸着され、前記中間転写ベルト21上に転写される。
各色毎にトナー像が中間転写ベルト21に転写されると、クリーナ16が感光体11上の残存トナーを除去し、次の色の画像形成が行われる。
上記プロセスを各色毎に繰り返し、その都度現像装置14が回転し、順次現像器14C、14M、14Y、14Kにより現像された各色のトナー像が、中間転写ベルト21上に位置を合わせて一次転写され、4色重ね合わされたトナー像が形成された後、次の二次転写が行われる。
中間転写部20は、中間転写体としての中間転写ベルト21、駆動ローラ22、転写部材としての二次転写ローラ23、および、同じく転写部材としてのバックアップローラ24を備える。
中間転写ベルト21は、駆動ローラ22とバックアップローラ24との間に張架された無端ベルトであって、前記駆動ローラ22を回転駆動させることにより図1における反時計回りに周回する。
二次転写ローラ23とバックアップローラ24とは、中間転写ベルト21を挟んで対向するように配置されており、前記中間転写ベルト21を介して接触回転する。これら二次転写ローラ23とバックアップローラ24とのニップ部で、中間転写ベルト21から記録媒体60への二次転写が行われる。
二次転写プロセスにおいては、二次転写ローラ23に、電源(不図示)からトナーと逆極性の転写バイアス電圧が印加される。これにより、二次転写ローラ23とバックアップローラ24との間に電界が形成され、前記二次転写ローラ23と中間転写ベルト21との間を通過させた記録媒体60上へ前記中間転写ベルト21上のトナー像が静電吸着され、前記記録媒体60上に転写される。
給紙部30は、記録媒体60を収容するための給紙カセット31と、前記給紙カセット31内から前記記録媒体60を繰り出すためのピックアップローラ32と、繰り出した記録媒体60を二次転写位置に送り出す一対のレジストローラ33とを備えている。記録媒体60は、二次転写のタイミングに合わせて二次転写位置へ搬送される。
定着部40は、対向配置され接触回転する一対の定着ローラ41、42を備える。定着ローラ41、42には、それぞれ内部ヒータが設けられており、前記定着ローラ40間を記録媒体60が通過すると、その記録媒体60が高温下で加圧される。これにより、記録媒体60上でトナー像を形成するトナーが前記記録媒体60に融着し定着する。定着後の記録媒体60は、排紙ローラ50によって排紙トレイ2上に排出される。
(画像形成装置の一次転写部構成例)
本実施の形態に係る画像形成装置の一次転写部に振動を付与する場合の構成について、その一例を図2に示す。図2では、図1の配置とは上下が逆に図示されているが、図1と等価なものである。図2を用いて、像担持体である感光体ドラム11から中間転写体である中間転写ベルト21にトナー像が転写される一次転写の詳細を説明する。この一次転写の例では、像担持体が転写元部材であり、中間転写体が被転写体となる。
図2に示すように、感光体ドラム11の外周には、帯電器12、露光器13、現像装置14、および転写部材である一次転写ローラ15が、前記感光体ドラム11の回転方向に沿って順次配置されている。
現像装置は、簡略的に図示しているが、実際は図1に示したように4色の現像器を備え、順次現像するようになっている。本例では複数色の現像器を備えたものとしているが、一台の現像器のみを備えたものであってもよい。また図2に示した作像部分全体が4色分備えられる、所謂タンデム方式であってもよい。一次転写の部分の構成と動作に関しては、以下の説明は共通に適用できる。
図2において、17は中間転写ベルト21に振動を付与する振動子であり、17aはその振動子を駆動する駆動部である。振動子17と駆動部17aとで、振動付与手段としての振動装置が構成される。19はCPUからなる振動制御部であり、19aはRAMなどのメモリである。振動制御部19とメモリ19aとが協同して、振動制御手段として機能する。その他の符号については図1と共通である。
振動付与手段の配置について説明する。振動子17は、中間転写ベルト21のトナーの転写されない側の面に、直接、接触するように配置されている。中間転写ベルト21のたわみの余裕を考慮して、振動子17は振動を伝えるに適切な圧力でもって中間転写ベルト21に圧接されているものとする。
もちろん振動子17は、感光体ドラム11に圧接してもよいし、転写部材である一次転写ローラ15に圧接して配置してもよいが、中間転写ベルト21に圧接することで、より転写効率に寄与する転写ニップ下流側に直接振動を付与することができる。
振動子17を圧接している位置は、中間転写ベルト21の転写ニップ位置ではなく、中間転写ベルト21の周回方向で転写ニップ位置の下流側に位置させている。これは、本例では転写ニップ位置に一次転写ローラ15を配置していることと、上流側より下流側の方が転写率向上に寄与する効果が大きいからである。
振動子17は、超音波領域の周波数(20〜40kHz)で振動可能な、例えばピエゾ圧電素子などによる超音波振動子であり、駆動部17aから出力される駆動電圧と周波数に従って振動する。駆動部17aは振動子17に対して駆動電圧を出力する電源であり、振動制御部19により制御され、その指示に従い周波数を変化させ、指示された駆動電圧を出力する。
例えば、駆動部17aから振幅V0、振動周波数fでのsin波出力電圧V(t)=V0sin(2πft)が出力されると、振動子17には、それに応じてX(t)=X0sin(2πft)で表される時間的な変位変化、すなわちsin波振動が生ずる。この振動が中間転写ベルト21を介して転写ニップ部に伝わり、転写ニップ部に微少な振動が生ずる。
振動制御部19は、振動付与手段の付与する振動を制御するものであり、画像形成のタイミングにより適切な時期に振動開始を指示する。また、その画像形成のシーケンスに合わせて、駆動電圧の振動周波数と出力の大きさを設定し、駆動部17aに指示するものである。
また、振動制御部19は、駆動部17aに対して設定すべき駆動電圧の振動周波数と出力の大きさなど、適時必要な情報を必要な時期にメモリ19aから読み出すものとする。
これらの振動付与の制御動作を説明するにあたり、まず従来の転写メカニズムについて述べ、その改善としての振動付与動作を説明する。
(機械的振動付与による転写性向上)
感光体ドラム11上のトナー像が、中間転写ベルト21に転写されるプロセスは、通常以下のようになる。感光体ドラム11に、中間転写ベルト21を介して一次転写ローラ15が対向し、転写ニップ部を形成しており、一次転写ローラ15にバイアス電圧が印加されることにより、転写ニップ部に転写電界が働く。この電界により、感光体ドラム11上の帯電されたトナーが静電力を受け、中間転写ベルト21に静電吸着する。
図3を用いて転写時にトナーに働く力を説明する。図3は、感光体ドラム11と中間転写ベルト21とのニップ部でのトナーの位置とそれらに働く力を模式的に示す。図示したトナーは代表例であって、実際は多数のトナー粒子が層をなしているのが通常である。
T1、T2はそれぞれ転写されるトナーを示す。F11、F21はそれぞれ、T1、T2に働く中間転写ベルト21への転写力である。F12、F22はそれぞれ、T1、T2に働く感光体ドラム11への付着力である。
転写力(F=qE:qはトナーの電荷量、Eはトナーに働く電界)は空間電荷による電界強度差のため、感光体ドラム11に近いほど小さく、中間転写ベルト21に近いほど大きくなる(すなわち、F11>F21)。逆に付着力は、感光体ドラム11との距離に依存し、感光体ドラム11に近いほど大きく、中間転写ベルト21に近いほど小さくなる(すなわち、F12<F22)。
従って、トナーT1の方が、トナーT2よりも転写しやすい。すなわち中間転写ベルト12に近いトナーほど転写しやすいということになる。
トナーの転写効率は、100%が望ましく、転写バイアスのかけ方や、転写ローラ材料などの転写条件を工夫したり、トナー性能の改良を行うなどして効率を上げる努力がなされているが、現実には感光体ドラム11上には数%から十数%程度のトナーが残存する。従って、実機にはクリーナ16なども必要になってくるのである。
ここで、トナーが転写されるかどうかを決定するのが、上記転写力と付着力の大小関係であることを考えれば、転写力を上げるか、付着力を下げるという対策が考えられる。転写力を上げるために電界を強くすると、放電の危険性がある。付着力を下げるためにトナーの帯電量を下げると転写力も下げることになってしまう。
本発明に係る実施形態では、付着力を下げる手段として、機械的振動力を利用している。感光体ドラム11もしくは中間転写ベルト21に機械的な振動を付与することにより、その振動エネルギーが転写ニップ部のトナーにも振動力を与え、すなわちトナーの感光体ドラムとの付着距離に摂動を与え、付着力の弱まる一瞬を形成するものである。
図4を用いて、固有振動数を用いた振動エネルギーの与え方と転写に対する効果について説明する。図4は、振動を付与される転写元部材もしくは被転写体に対して、付与した振動の振動周波数と、実際の振動の振幅との関係を図示したものである。
この例では、中間転写体である中間転写ベルト21を取り上げており、測定に取り上げた中間転写ベルトに対して、特定の振動周波数(34.3kHz)を与えたときに振動の振幅がピーク値を持っている(曲線C1がその関係を示す)。この振幅が最大となる振動周波数が固有振動数である。転写率向上に対する効果は、振幅が大きいほど大きくなる。従って固有振動数になるような振動を付与することが効果的である。
しかしながら、図4からも分かるように固有振動数から僅かに離れただけでも、振幅は急激に低下する。従って厳しい振動周波数の制御が要求される。また、いくら振動周波数を制御しても、材料変動や、部材の配置、組み付け、接触状態、耐久劣化や環境の影響など固有振動数自体が変動することもあり、振動の最大振幅を確保することは困難である。
図4には本来の固有振動数が34.3kHzであったとして、それが34.5kHzに変動した場合の特性も示した(曲線C2がその関係を示す)。僅かな振動数のずれで、振幅は大幅に低下している。
図5には、同じロットの中間転写ベルトにおける固有振動数を実際に測定してばらつきを調べた結果をヒストグラムで示している。測定は、レーザー変位計などの非接触変位検出器を中間転写ベルトに対向して、接触しないように配置し、実際に前述の振動付与手段で中間転写ベルトを振動させて、変位計で測定した出力振幅がピーク値を持つ振動周波数を求めたものである。
図5において、サンプル数は7個で、最大振幅を得られた振動周波数、すなわち固有振動数が34.0〜34.3kHzの範囲H1のデータが1個、34.3〜34.6kHzの範囲H2のデータが4個、34.6〜34.9kHzの範囲H3のデータが2個であった。
このヒストグラムから分かるように中間転写ベルトにおける固有振動数のロットばらつきはかなり大きく、場合によっては個別に振動条件の調整が必要になるであろう。
本実施形態では、後で具体的に説明するように、こういった問題に対して、固有振動数が変動しても、トナーが転写ニップ部を通過中に、常に固有振動数を含むように振動制御を行うような構成を取っている。
(画像形成装置の二次転写部構成例)
本実施の形態に係る画像形成装置の二次転写部に振動を付与する場合の構成について、その一例を図6に示す。図6を用いて、中間転写体である中間転写ベルト21から記録媒体60にトナー像が転写される二次転写の詳細を説明する。この二次転写の例では、中間転写体が転写元部材であり、記録媒体が被転写体となる。
図6に示すように、中間転写ベルト21と記録媒体60とは互いに接するような形で、互いに対向する転写部材である二次転写ローラ23とバックアップローラ24に狭持され、二次転写の転写ニップ部を形成している。
図6において、図2に示した一次転写の場合と同様に、17は中間転写ベルト21に振動を付与する振動子であり、17aはその振動子を駆動する駆動部である。振動子17と駆動部17aとで、振動付与手段としての振動装置が構成される。19はCPUからなる振動制御部であり、19aはRAMなどのメモリである。振動制御部19とメモリ19aとが協同して、振動制御手段として機能する。その他の符号については図1と共通である。
振動付与手段の配置について説明する。振動子17は、中間転写ベルト21のトナー像の形成されない側の面に、直接、接触するように配置されている。中間転写ベルト21のたわみの余裕を考慮して、振動子17は振動を伝えるに適切な圧力でもって中間転写ベルト21に圧接されているものとする。
もちろん振動子17は、記録媒体60に圧接してもよいし、転写部材である二次転写ローラ23に圧接して配置されてもよい。
振動子17を圧接している位置は、中間転写ベルト21の転写ニップ位置ではなく、中間転写ベルト21の周回方向で転写ニップ位置の下流側に位置させている。これは、上流側より下流側の方が転写率向上に寄与する効果が大きいからである。
振動子17、駆動部17a、振動制御部19、そしてメモリ19aについては、上述のように一次転写部の振動付与の場合と配置構成が異なり、また振動させる対象となる部材に合った振動周波数範囲に設定されているが、それらの機能動作については一次転写の構成で既に説明したのと同様である。
中間転写ベルト21上のトナー像が、記録媒体60に転写されるプロセスは、通常以下のようになる。中間転写ベルト21に、記録媒体60を介して二次転写ローラ23が対向し、転写ニップ部を形成しており、二次転写ローラ23にバイアス電圧が印加されることにより、転写ニップ部に転写電界が働く。この電界により、中間転写ベルト21上の帯電されたトナーが静電力を受け、記録媒体60に静電吸着する。
上記転写のプロセスは、一次転写の場合と同様である。また中間転写ベルト21と記録媒体60とのニップ部でのトナーの位置とそれらに働く力についても、一次転写の場合に図3を用いて行った説明を、図3の感光体ドラム11を中間転写ベルト21に、そして中間転写ベルト21を記録媒体60に読み替えることで、そのまま当てはめることができる。
また、付着力を下げて、転写率を向上するために、振幅の大きい機械的振動を利用すること、そのために固有振動数で振動を制御するが、固有振動数は変動が避けがたいこと、そしてこれに対して、固有振動数が変動しても、トナーが転写ニップ部を通過中に、常に固有振動数を含むように振動制御を行うような構成を取っていること、についても同様である。
(振動付与の制御動作)
上記図2の構成による、感光体ドラム11から中間転写ベルト21への一次転写部における振動付与についても、上記図6の構成による、中間転写ベルト21から記録媒体60への二次転写部における振動付与についても、その振動付与の制御動作は同様である。
従って、以下に説明する処理例1及び処理例2の振動制御動作は、一次転写部における振動付与についても、二次転写部における振動付与についても、何れの制御動作についても共通に適用できる。また転写元部材が感光体であり、被転写体が記録媒体であるような場合にも、適切な振動子配置により同じ制御動作を適用することができる。
(処理例1)
図7を用いて、一次転写部での、あるいは二次転写部での振動付与の動作制御について説明する。図7は、振動付与処理の動作の流れを示すフローチャートである。図7のフローに従って説明し、適時、図2を参照する。
図7において、ステップS10で画像形成の処理が開始されると、ステップS11で振動制御部19がメモリ19aに予め記憶されている振動条件の読み込みを行う。振動条件とは、振動子17を振動させるために駆動部17aに指示する条件であり、振動の大きさとしての駆動電圧Vと後述する振動周波数fの変化条件である。
次いで、ステップS12で転写が開始されると、振動付与の動作が開始される。振動制御部19は、メモリ19aから読み込んだ振動条件に従って、振動周波数fと駆動電圧Vの初期値を駆動部17aに指示し、駆動部17aはその指示に従い振動子17を振動させる。
次いで、転写中にステップS13からステップS15の繰り返しが行われ、転写が終了するまで、条件に従って振動周波数を変化させながら振動を付与する振動制御動作が行われる。
ステップS13では、付与する振動周波数fの設定が行われる。振動周波数fは固有振動数の変動を見込んで予め周波数fを変化させる範囲と変化方法がメモリ19aに記憶されている。振動制御部19は読み出した振動条件に従い、順次振動周波数fを設定していく。またこの時点では、振動周波数fに対応する駆動電圧Vsin(2πf)の出力Vも適切な一定値が予め定められ、メモリ19aから読み出されているものとする。
ステップS14では、振動の付与が行われる。振動制御部19は、ステップS13で設定した振動周波数f及び電圧Vの振動付与を駆動部17aに指示する。駆動部17aは、振動制御部19により指示された振動周波数f及び電圧Vに従い、振動子17を振動させる。
ステップS15では、転写の動作が終了したかどうか、すなわち振動付与の状態を継続すべきかどうかを、振動制御部19にて判定する。
転写の動作が終了している場合(ステップS15:YES)は、振動制御部19は駆動部17aに振動付与を終了させ、ステップS16を実行する。まだ転写中である場合(ステップS15:NO)は、振動付与の状態を継続させたままステップS13に戻り、振動条件に従って振動周波数fを変化させるべく、ステップS13で新たな振動周波数fを設定し、転写の動作が終わるまでステップS13からステップS15に至る処理を繰り返す。
ステップS16では、すべての画像形成動作が終了したかどうかを判定する。画像形成動作が終了している場合(ステップS16:YES)は、振動制御の処理も終了である。まだ画像形成動作が残っている場合(ステップS16:NO)は、ステップS12に戻り、すべての画像形成動作が終わるまでステップS12からステップS16に至る処理を繰り返す。
処理例1の動作は、上述したように、画像形成動作開始時の振動条件設定と画像形成時の振動付与との2段階からなる。画像形成動作開始時の振動条件設定は、転写中に振動周波数fを変化させるための条件設定であり、画像形成時の振動付与は、設定された変化条件で振動周波数を実際に変化させながら振動を付与させるように振動制御している。
図8を用いて、これらの処理段階を説明する。図8は、その動作のシーケンスを時間軸に沿って図示したものである。図8では、1回の転写動作、すなわち転写されるトナーが転写ニップ部に入ってから、転写され、出て行くまでの振動状態の変化を示す。
画像形成処理の開始によりメインモータが駆動開始し、時刻t0で振動の付与が開始されたものとする。
時刻t1で、転写元部材B上に担持されたトナーT1は、転写元部材B上のL1位置に到達する。転写元部材B上でL1位置からL4位置が転写ニップ部であり、時刻t1でトナーT1は転写ニップ部に突入したことになる。この間に付与された振動の周波数は曲線101のように変化している。これは、振動条件に従い、振動制御部19から駆動部17aへの振動周波数fの指示がこのように変化しているということである。
時刻t1から、t2、t3を経て、時刻t4へ至る間に、トナーT1は転写元部材B上のL1位置からL4位置まで移動する。その間、振動付与は継続しており、周波数変化曲線101に示すように、サインカーブに沿って振動周波数を変化させている。
振動周波数の変化に従い、振動の振幅も振幅変化曲線102のように変化する。但し、振幅変化曲線102の形状は周波数変化曲線101の形状とは異なっている。これは振幅が固有振動数での振動時にピークを持つという性質によるものである。振幅変化曲線102が最大値(ピーク)を持つ時間t軸上の位置P1乃至P5は、周波数変化曲線101の値が34.5kHzとなる時間t軸上の位置とほぼ一致する。すなわち、固有振動数が34.5kHzであるということである。
時刻t4では、トナーT1は転写元部材B上のL4位置に到達し、転写ニップ部から離脱しようとしているところである。その後トナーT1が転写ニップ部から離脱しても、まだ転写中のトナーは残っており、転写されるべきトナーがすべて転写ニップ部から離脱してから、すなわち転写が終了してから、時刻t5で振動の付与は終了されることになる。
従って、時刻t0からt5まで振動の付与は継続することになる。しかしながら、例えばトナーT1にとっては、転写されるのは転写ニップ部通過中であり、転写を促すための振動付与が意味を持つのも、転写ニップ部通過に対応する時刻t1からt4の間である。時刻t1からt4の間の周波数変化曲線101を見ると、周波数の変化がほぼ一周期半に渡っている。その間に振動周波数が固有振動数34.5kHzに一致するのは3回あり、振幅変化曲線102のピーク位置P2、P3、P4と一致する。すなわちトナーT1は、転写中に3回、最大振幅の振動を受けることになる。
転写ニップ通過中に1パルスだけでも最大振幅が得られれば、トナーはその振幅で得られる振動力に応じた転写力の向上を得られる。後述するように、同じ振幅の得られる振動周波数を転写ニップ部通過中、ずっと維持した場合と比較しても劣らない効果が得られる。
従ってこの場合、固有振動数が34.5kHzから多少変動しても、振幅変化曲線102のピーク位置P2、P3、P4が多少ずれるだけで、転写中にほぼ3回の最大振幅の振動を受けることができる、すなわちその振動力を受けて転写力を向上させることができる。
周波数変化曲線101で表される振動周波数の変化は、振動周波数を固有振動数の近辺で変動させることに意味があるのであり、その変化のさせ方は様々な変形が考えられる。単純に直線的に変化させた例を、次の処理例2に示す。
(処理例2)
一次転写部での振動付与の動作制御についての別の例を説明する。但し、振動条件が異なるのみで、振動付与処理の動作制御の流れについては、処理例1で示した図7のフローチャートが共通に適用できる。振動付与処理の動作制御のフローについては説明を省略する。
処理例1と同様に、画像形成動作開始時の振動条件設定は、転写中に振動周波数fを変化させるための条件設定であり、画像形成時の振動付与は、設定された変化条件で振動周波数を実際に変化させながら振動を付与させるように振動制御している。この変化条件のみが処理例1と異なる。
図9を用いて、これらの処理段階を説明する。図9は、その動作のシーケンスを時間軸に沿って図示したものである。図9では、図8と同様に、1回の転写動作、すなわち転写されるトナーが転写ニップ部に入ってから、転写され、出て行くまでの振動状態の変化を示す。但し、図8と同じ時刻、同じ位置については同じ符号を付した。
画像形成処理の開始によりメインモータが駆動開始し、時刻t0で振動の付与が開始されたものとする。
時刻t1で、転写元部材B上に担持されたトナーT1は、転写元部材B上のL1位置に到達し、転写ニップ部に突入する。時刻t1から、t2、t3を経て、時刻t4へ至る間に、トナーT1は転写元部材B上のL1位置からL4位置まで移動する。時刻t4では、トナーT1は転写元部材B上のL4位置に到達し、転写ニップ部から離脱しようとしているところである。
その後トナーT1が転写ニップ部から離脱しても、まだ転写中のトナーは残っており、転写されるべきトナーがすべて転写ニップ部から離脱してから、すなわち転写が終了してから、時刻t5で振動の付与は終了されることになる。以上の経緯は処理例1の場合と同様である。
この間に付与された振動の周波数は、図9に示すような不連続な(あるいはジグザグの)直線201に従って変化する。これは、振動条件に従い、振動制御部19から駆動部17aへの振動周波数fの指示がこのように変化しているということである。処理例1とは異なり、周波数変化曲線201は、最小の周波数から最大の周波数へと直線的に変化している。
振動周波数の変化に従い、振動の振幅も振幅変化曲線202のように変化する。やはり振幅が固有振動数での振動時にピークを持つという性質により、振幅変化曲線202の形状は周波数変化曲線201の形状とは異なっている。振幅変化曲線202が最大値(ピーク)を持つ時間t軸上の位置Q1乃至Q3は、周波数変化曲線201の値が34.5kHz、すなわち固有振動数となる時間t軸上の位置と一致するのも処理例1の場合と同様である。
トナーT1の転写ニップ部通過に対応する、時刻t1からt4の間の周波数変化曲線201を見ると、処理例1と同様に周波数変化はほぼ一周期半に渡っている。その間に振動周波数が固有振動数34.5kHzに一致するのは、今回の場合は1回だけであり、振幅変化曲線202のピーク位置Q2と一致する。トナーT1は、転写中に1回、すなわち振幅変化曲線202のピーク位置Q2で最大振幅の振動を受けることになる。
転写ニップ通過中に1パルスだけでも最大振幅が得られれば、トナーはその振幅で得られる振動力に応じた転写力の向上を得られる。従って、処理例2でも処理例1の場合と同様の効果が得られる。
この場合、固有振動数が34.5kHzから多少変動しても、振幅変化曲線202のピーク位置Q2が多少ずれるだけであり、転写中に1回以上の最大振幅の振動を受けることができる、すなわちその振動力を受けて転写力を向上させることができる。
上記の実施形態に基づき本発明を実施した例を以下に示す。
使用した画像形成装置は、図1に示したような4サイクルカラープリンタであり、図6に示したように二次転写部の中間転写ベルトに振動子で振動を付与する配置構成とした。振動子の配置は、中間転写ベルトの周回方向に沿い、転写ニップ部の下流側約1cmの位置に、先端を転写ニップ部に向けるようにして圧接し、配置した。
振動子先端にはSUSの先端治具を取り付けた。チタン、アルミといった金属でもよい。先端治具表面は中間転写ベルトと接触し、擦ることになるため、摩耗防止のため10μm以下のゲル層を設け、面同士の動摩擦係数を0.6以下に抑えた。
中間転写ベルトについては、高分子材料にカーボンブラックなどを加え、厚み方向の抵抗を106〜1015Ω程度に調整したものを用いた。厚みは150μm程度である。記録媒体としては、一般のPPC用紙を用いた。搬送速度は300mm/sとした。
表1に本発明を実施した例、及び比較のため振動周波数を固定した例、振動なしの例における転写後の画像を評価した結果を示す。
Figure 2007010722
実施例1、2と実施例3、4は中間転写ベルトを異なったロットのものに換えた。固有振動数が異なる状態をもたらすためである。しかしながら、振動周波数を変化させる範囲は同一とした。振動周波数を変化させる範囲は、図5のヒストグラムでのばらつき状態を考慮して定めた。
実施例1、3と実施例2、4は、振動周波数の変化のさせ方が異なる(処理例1または処理例2)。また、比較例1は付与する振動周波数を一定、比較例2は振動付与なしとした。
上記振動制御に関する条件以外の転写条件はすべて共通とした。転写ニップ幅は、約6mmである。
画像評価は、用紙上に転写後、定着され、排紙された状態を目視し、次の表2に示す評価基準で評価した。
Figure 2007010722
表1の評価結果より、本発明の実施例においては、処理例1または2といった、振動周波数の変化のさせ方には関わらず、転写されるトナーが転写ニップ部を通過する間に、少なくとも1回以上の最大振幅をもたらす周波数パルスを得ることで、良好な転写画像が得られることがわかる。
比較例1では、固定周波数で振動付与を行っているものの、処理例1または2といった振動周波数の変化を行っていないため、0.2kHzの周波数のずれで効果が小さくなっている。比較例2では、振動付与すら行っておらず、最も不満足な結果になった。
振動周波数の変化範囲は、この実施例では33.8〜35.0kHzとしたが、実際の部材を組み付けたときの固有振動数の変動に応じて、適時変更すればよい。振動子の性能と周波数ばらつき範囲とのかねあいで設定すべきである。
このように本発明を実施することにより、固有振動数で振動を制御していても、様々な要因で避けがたい変動が入り込み、そのため十分な振動力が得られず、転写力を十分高められない、といった課題を解決し、十分な振動力を与えられるように振動制御を行い、転写効率の向上と維持を達成することのできる画像形成装置を提供することができた。
なお本発明の実施形態は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に則る限り、様々な変更された形態もその範囲に許容されるものである。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成について、その一例を示す図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の一次転写部に振動を付与する場合の構成について、その一例を示す図である。 転写時にトナーに働く力を説明するための図である。 転写元部材もしくは被転写体に対して付与した振動の振動周波数と、実際の振動の振幅との関係の例を示す図である。 部材ロットによる転写部の固有振動数のばらつきをヒストグラムで示す図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の二次転写部に振動を付与する場合の構成について、その一例を示す図である。 転写部への振動付与の動作制御例を示すフローチャートである。 振動制御動作のシーケンスの例を時間軸に沿って示した図である。 振動制御動作のシーケンスの別の例を時間軸に沿って示した図である。
符号の説明
1 画像形成装置
2 排紙トレイ
10 作像部
11 感光体ドラム
15 一次転写ローラ
17 振動子
17a 駆動部
19 振動制御部
19a メモリ
20 中間転写部
21 中間転写ベルト
23 二次転写ローラ
30 給紙部
31 給紙トレイ
40 定着部
50 排紙ローラ
60 記録媒体

Claims (6)

  1. トナー像を担持する転写元部材と、該転写元部材から転写されるトナー像を受容する被転写体とを有する画像形成装置において、
    前記転写元部材と前記被転写体との少なくとも一方の部材に振動を付与する振動付与手段と、
    前記転写元部材から前記被転写体へのトナー転写中に、前記振動付与手段により振動を付与される前記転写元部材あるいは前記被転写体の振動の周波数を変化させるように、前記振動付与手段により付与される振動を制御する振動制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記振動制御手段は、
    前記振動付与手段により振動を付与される前記転写元部材あるいは前記被転写体の固有振動数を含むように予め設定された範囲で、前記振動付与手段により前記転写元部材あるいは前記被転写体へ付与される振動の周波数を変化させること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記振動制御手段は、
    前記転写元部材から前記被転写体へ転写されるトナーが、前記転写元部材と前記被転写体が対向して形成する転写ニップ部を通過する間に、前記振動付与手段により付与される振動の周波数を、予め設定された範囲に対して一周期以上変化させること
    を特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. トナー像を担持する転写元部材と、該転写元部材から転写されるトナー像を受容する被転写体と、
    前記転写の際に前記転写元部材と前記被転写体との少なくとも一方の部材に当接する転写部材とを有する画像形成装置において、
    前記転写部材に振動を付与する振動付与手段と、
    前記転写元部材から前記被転写体へのトナー転写中に、前記振動付与手段により振動を付与される前記転写部材の振動の周波数を変化させるように、前記振動付与手段により付与される振動を制御する振動制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記振動制御手段は、
    前記振動付与手段により振動を付与される前記転写部材の固有振動数を含むように予め設定された範囲で、前記振動付与手段により前記転写部材へ付与される振動の周波数を変化させること
    を特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記振動制御手段は、
    前記転写元部材から前記被転写体へ転写されるトナーが、前記転写元部材と前記被転写体が対向して形成する転写ニップ部を通過する間に、前記振動付与手段により付与される振動の周波数を、予め設定された範囲に対して一周期以上変化させること
    を特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
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