以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置(画像処理装置)の構成を示すブロック図である。
図に示すように、本発明に係る画像形成装置は、リーダ部1と、プリンタ部2と、画像入出力制御部3とを備えている。
図において、11はパーソナルコンピュータまたはワークステーション(PC/WS)、13はデジタル複写機、14はネットワーク、15は電話回線等の公衆回線網、16は他の通信装置である。なお、図1に示す構成は一例であり、図示の構成に限定されるものではない。
上記構成を詳述すると、リーダ部1は、画像形成装置にセットされた原稿の画像を読み取り、原稿画像に応じた画像データをプリンタ部2及び画像入出力制御部3へ出力する。プリンタ部2は、リーダ部1及び画像入出力制御部3からの画像データに応じた画像を記録紙上に記録する。画像入出力制御部3は、リーダ部1に接続されており、ファクシミリ部4、ネットワーク処理部7、PDL展開部(ページ記述言語展開部)8、コア部10を備えている。
画像入出力制御部3において、ファクシミリ部4は、公衆回線網15を介して受信した圧縮画像データを伸長して、伸長された画像データをコア部10へ転送し、また、コア部10から転送された画像データを圧縮して、圧縮された圧縮画像データを公衆回線網15を介して送信する。
ネットワーク処理部7は、ネットワーク14を介して接続されている本発明に関わるホストコンピュータ、つまり、パーソナルコンピュータまたはワークステーション(PC/WS)11とコア部10の間のインターフェースである。また、同様に、ネットワーク処理部7は、ネットワーク14を介して接続されている他のデジタル複写機13とコア部10の間のインターフェースにもなっている。本発明に関わるホストコンピュータからのプリントデータの受信を行う場合、このネットワーク処理部7を介して行うものとするが、USB,SCCI,セントロニクスインタフェースを介して直接PC/WS等から受信するように構成してもよい。
PDL展開部8は、PC/WS11から転送されたPDLデータ(ページ記述言語で記述された印刷データ)をプリンタ部2で記録できる画像データに展開するものである。コア部10については後述する図3で示すが、コア部10は、リーダ部1、ファクシミリ部4、図示しないファイル部、ネットワーク処理部7、PDL展開部8のそれぞれの間のデータの流れを制御するものである。
図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の一例を示す断面図である。
図に示すように、本発明に係る画像形成装置は、画像形成装置本体(複写装置本体)100、デッキ150、循環式自動原稿送り装置(以下、RDF又はフィーダ)189から大略構成されている。
画像形成装置本体100は、プラテンガラス101、スキャナ102、走査ミラー105、106、レンズ108、CCDセンサ(イメージセンサ部)109、感光体ドラム110、1次帯電器112、前露光ランプ114、クリーニング装置116、転写帯電器118、剥離帯電器119、露光制御部120、現像器121、転写ベルト130、上段カセット131、下段カセット132、ピックアップローラ133、134、給紙ローラ135、136、レジストローラ137、吸着帯電器138、転写ベルトローラ170、定着前帯電器139、140、定着器141、排紙ローラ142、排紙フラッパ154、反転パス155、再給紙トレイ156、多重フラッパ157、搬送パス158、給紙ローラ159、経路160、排出ローラ161、第1の送りローラ162、第2の送りローラ162a、反転ローラ163を備えている。
上記構成を詳述すると、上記図1に示したリーダ部1は、プラテンガラス101〜CCDセンサ109に対応し、上記図1に示したプリンタ部2は、感光体ドラム110〜反転ローラ163に対応する。
まず、リーダ部1について詳述する。
プラテンガラス101は、原稿載置台である。スキャナ102は、原稿照明ランプ103、走査ミラー104等で構成される。スキャナ102は、不図示のモータにより所定方向に往復走査されることにより、フィーダ189等によりプラテンガラス101上に給送された原稿の反射光107を、走査ミラー104〜106を介してレンズ108を透過させてCCDセンサ109に結像する。この原稿の反射光107は、CCDセンサ109で、電気信号に変換され、CCDセンサ109付近の、図示しないスキャナ画像処理部によって、A/D変換、シェーディング補正が行われ、後述するコア部10のゲートアレイ326を介して、メモリ324に、デジタル画像データとして蓄積される。
次にプリンタ部2について詳述する。
露光制御部120は、レーザ,ポリゴンスキャナ等で構成されており、上記コア部10のメモリ324に蓄積されたデジタル画像データをメモリから読み出し、後述するコア部10のゲートアレイ(図3に示すデータ処理部326)が、デジタル画像データからビデオ信号に変換し、図3に示すI/F327を通じてプリンタ部2に送る。
そして、そのビデオ信号に基づいて変調されたレーザ光129を、感光体ドラム110に照射する。感光体ドラム110の周りには、1次帯電器112、現像器121、転写帯電器118、剥離帯電器119、クリーニング装置116、前露光ランプ114が装備されている。
感光体ドラム110を中心とした画像形成部126において、感光体ドラム110は、不図示のモータにより図中矢印方向に回転しており、1次帯電器112により所望の電位に帯電された後、露光制御部120からのレーザ光129が照射され、静電潜像が形成される。
一方、上段カセット131或いは下段カセット132からピックアップローラ133、134により給紙された転写紙は、給紙ローラ135、136により本体に送られ、レジストローラ137により転写ベルト130に給送され、可視化されたトナー像が転写帯電器118により転写紙に転写される。
転写後の感光体ドラム110は、クリーニング装置116により残留トナーが清掃され、前露光ランプ114により残留電荷が消去される。転写後の転写紙は、転写ベルト130から分離され、定着前帯電器139、140によりトナーが再帯電され、定着器141に送られ加圧、加熱により定着され、排紙ローラ142により本体100の外に排出される。
吸着帯電器138は、レジストローラ137から送られた転写紙を転写ベルト130に吸着させる。転写ベルトローラ170は、転写ベルト130の回転に用いられると同時に、吸着帯電器138と対になって、転写ベルト130に転写紙を吸着帯電させる。
画像形成装置本体100には、例えば4000枚の転写紙を収納し得るデッキ150が装備されている。デッキ150のリフタ151は、給紙ローラ152に転写紙が常に当接するように転写紙の量に応じて上昇する。また、画像形成装置本体100には、例えば100枚の転写紙を収容し得るマルチ手差し153が装備されている。
排紙フラッパ154は、両面記録側ないし多重記録側と排紙側の経路を切り替える。排紙ローラ142から送り出された転写紙は、この排紙フラッパ154により両面記録側ないし多重記録側に切り替えられる。多重フラッパ157は、両面記録と多重記録の経路を切り替えるものであり、これを左方向に倒すことにより、転写紙を反転パス155を介さず、直接、搬送パス158に導く。給紙ローラ159は、経路160を通じて転写紙を感光体ドラム110側に給紙する。
排出ローラ161は、排紙フラッパ154の近傍に配置されて、この排紙フラッパ154により排出側に切り替えられた転写紙を機外に排出する。両面記録(両面複写)時には、排紙フラッパ154を上方に上げて、多重フラッパ157を右に倒し、記録(複写)済みの転写紙を反転パス155を介した後、多重フラッパ157を左に倒し、搬送パス158を介して裏返した状態で再給紙トレイ156に格納する。
また、多重記録(多重複写)時には、排紙フラッパ154を上方に上げて、多重フラッパ157を左に倒し、記録(複写)済みの転写紙を搬送パス158で介した後、再給紙トレイ156に格納する。再給紙トレイ156に格納されている転写紙が、下から1枚ずつ給紙ローラ159により経路160を介して本体のレジストローラ137に導かれる。
複写機本体100から転写紙を反転して排出する時には、排紙フラッパ154を上方へ上げ、多重フラッパ157を右方向へ倒し、記録(複写)済みの転写紙を搬送パス155側へ搬送し、転写紙の後端が第1の送りローラ162を通過した後に、反転ローラ163によって第2の送りローラ162a側へ搬送し、排出ローラ161によって転写紙を裏返して機外へ排出する。また、機外へ排出された転写紙は、フィニッシャ190におかれ、ステイプル等の後処理が行われる。
図3は、図1に示したコア部10の構成を示すブロック図である。
図に示すように、コア部10は、インターフェース部(I/F)320、322、328、327、データ処理部321、326、CPU323(各制御手段)、メモリ324を備えている。
上記構成を詳述すると、リーダ部1からの画像データは、I/F322を介してデータ処理部321へ転送される。データ処理部321では、画像の回転処理や変倍処理などの画像処理を行う。また、データ処理部321へ転送された画像データは、CPU323を通じて、メモリ324にデジタル画像データとして蓄積される。または、操作部500からの制御コマンドに応じて、CPU323、データ処理部326、I/F327を通じて、プリンタ部2へ転送される。または、インターフェース部320を介してファクシミリ部4、図示しないファイル部、ネットワーク処理部7へ転送される。
また、ネットワーク処理部7を介して入力された画像を表すコードデータは、I/F320を介して、CPU323へ転送され、CPUが、PDLコードであると判定した場合、PDLコードを、I/F320を通じて、PDL展開部8へ転送されて、そこで、画像ビットマップデータに展開される。この画像ビットマップデータは、I/F320、CPU323を通じて、メモリ324へ蓄積されていく。その後、CPU323、データ処理部326、I/F327を通じて、プリンタ部2へ転送され、プリントされる。
ファクシミリ部4からの画像データは、I/F320、CPU323を介して、データ処理部326へ転送された後、I/F327を介して、プリンタへ転送される。また、図示しないファイル部からの画像データは、I/F320、CPU323、データ処理部326へ転送された後、I/F327を介して、プリンタへ転送される。
CPU323は、メモリ324に記憶されている制御プログラム、及び、I/F328経由で操作部500から受けた制御コマンドに従って、上記のような制御を行う。また、メモリ324はCPU323の作業領域としても使われる。
このように、本画像形成装置では、画像入出力制御部3のコア部10を中心に、原稿画像の読み取り、画像のプリント、画像の送受信、画像の保存、コンピュータからのデータの入出力などの機能を複合させた処理を行うことが可能である。
また、CPU323は、本発明に係る状態検知手段となり、例えばリーダ(スキャナ)部1の機能に障害が起きた場合、あるいは、フィーダ189の機能に障害が起きた場合、I/F322を通じて、リーダ部1からその情報を受け、検知する事ができる。また、プリンタ部2に障害が起きた場合、あるいは、フィニッシャ部190に障害が起きた場合、I/F327を通じて、プリンタ部2からその情報を受け、検知する事ができる。同様に、ネットワーク処理部7、ファクシミリ部4、PDL展開部8の各機能に障害が起きた場合、それぞれから、I/F320を通じてその情報を受け、CPU323で検知することができる。
図4は、図1に示した操作部500の表示部に表示される基本画面を示す平面図である。なお、この画面はタッチパネルとなっており、それぞれ表示される機能の枠内を触れることにより、その機能が実行される。
図において、524はコピーモードキーで、複写動作を行う場合に押下するキーである。そして、このコピーモードキー524が押されたときに、コピーモード画面の表示をモード画面530とする。501は拡張機能キーで、このキーを押すことによって両面複写、多重複写、移動、綴じ代の設定、枠消しの設定等のモードに入る。
540はステータスラインで、機器の状態を示すメッセージを表示する。本発明に係る検知結果表示手段、第1,第2の縮退状況表示手段は、ステータスライン540に表示される。例えば、この図4では、フィニッシャ機能に障害があり、それを縮退させて無効にし、フィニッシャエラーのコード「540」とともに表示している様子を示している。
502は画像モードキーで、複写画像に対して網掛け、影付け、トリミング、マスキングを行うための設定モードに入る。503はユーザモードキーで、モードメモリの登録、標準モード画面の設定が行える。504は応用ズームキーで、原稿のX方向、Y方向を独立に変倍するモード、原稿サイズと複写サイズから変倍率を計算するズームプログラムのモードに入る。
505はM1キー、506はM2キー、507はM3キーで、それぞれに登録されたモードメモリを呼び出す際に押下するキーである。508はコールキーであり、509はオプションキーで、フィルムから直接複写するためのフィルムプロジェクタ等のオプション機能の設定を行うキーである。
510はソータキーで、メカソータを使用するか、電子ソータを使用するかの設定、ソータのソート、グループ等のモード設定を行うキーである。511は原稿混載キーで、原稿フィーダにA4サイズとA3サイズ、またはB5サイズとB4サイズの原稿を一緒にセットする際に押下するキーである。
512は等倍キーで、複写倍率を100%にする際に押下するキーである。514は縮小キー、515は拡大キーで、定型の縮小、拡大を行う際に押下するキーである。516はズームキーで、複写倍率を任意に設定するときに押下するキーである。513は用紙選択キーで、複写用紙の選択を行う際に押下するキーである。518,520は濃度キーで、キー518を押す毎に濃く複写され、キー520を押す毎に薄く複写される。517は濃度表示で、濃度キー518、520を押すと表示が左右に変化する。519はAEキーで、新聞のように地肌の濃い原稿を自動濃度調整複写するときに押下するキーである。
521はHIFIキーで、写真原稿のように中間調の濃度が濃い原稿の複写の際に押下するキーである。522は文字強調キーで、文字原稿の複写で文字を際だたせたい場合に押下するキーである。
523はガイドキーで、あるキーの機能がわからないとき押下するキーであり、そのキーの説明が表示される。525はファックスキーで、ファクシミリを行うときに押下するキーであり、526はファイルキーで、ファイルデータを出力したいときに押下するキーである。527はプリンタキーで、プリントの濃度を変更したり、リモートのホストコンピュータからのPDLデータのプリント出力結果を参照したい場合に押下するキーである。528はIDキーで、暗証番号を入力する場合に押下するキーである。
図5は、本発明の第1実施形態における障害通知及び縮退選択画面の一例を示す模式図であり、画像形成装置に障害が発生し、発生した障害を無効にするかどうかの選択をユーザに促している様子を示し、操作部500の表示画面に表示される。
図において、601は障害メッセージで、この図では、フィニッシャエラーが発生し、このエラーコードが「540」であることを示す。また、この機能を無効にするかどうかの選択を、ユーザにさせるよう促している。602、603は縮退選択キーで、602の「はい」を選択すると、発生した障害の機能を無効にすることになる。603の「いいえ」を選択すると、発生した障害の機能は有効のままにすることになる。そして、OKキー604を押して、その選択が確定される。
以下、図6のフローチャートを参照して、本発明の画像形成装置の第1実施形態における制御処理手順について説明する。
図6は、本発明の画像形成装置における第1の制御処理手順を示すフローチャートであり、この制御は、図3に示したCPU323を中心に行われる。なお、S101〜S107は各ステップを示す。
まず、ステップS101では、CPU323が、機器の障害を検知したかを判断する。なお、リーダ部1(スキャナ)に障害が発生した場合、あるいはフィーダ189に障害が発生した場合は、リーダ部1からI/F322を介してCPU323に通知され、プリンタ部2に障害が発生した場合、あるいはフィニッシャ190に障害が発生した場合、あるいは、デッキ150に障害が発生した場合は、プリンタ部2からI/F327を介してCPU323通知される。ファクシミリに障害が発生した場合、あるいはネットワークボードに障害が発生した場合、あるいはPDL展開部に障害が発生した場合は、それぞれファクシミリ部4、ネットワーク処理部7、あるいはPDL展開部8から、I/F320を通じてCPU323に通知される。
ステップS101において、障害が検知された場合、ステップS102へ進み、障害が発生した場合の障害のエラーコードを操作部500に表示する。ステップS103において、図5に示した障害通知及び縮退選択画面により、表示した機能を無効にするかどうかをユーザに選択させる表示を行う。
図5では、フィニッシャ機能に障害が発生し、エラーコードとして「540」を表示し、この機能を無効にするかどうか、「はい」か「いいえ」の縮退選択キー602,603を押すよう、ユーザに促している。
次に、ステップS104において、障害が検知された機能(表示した機能)を無効にしたかどうか、つまり縮退したかどうかを判断する。無効にするためには、「はい」の縮退選択キー602を押下したあと、OKキー604を押下すれば、表示した機能が無効になる。図5の例だと、フィニッシャ機能が無効になる。
ステップS104で、障害が検知された機能(表示した機能)を無効にした(縮退した)と判断された場合は、ステップS106で、障害が検知された機能(表示した機能)、図5ではフィニッシャ機能を無効とし、ステップS107において、図4に示したステータスライン540に、エラーコードと縮退の状態を表示し、処理を終了する。図4では、フィニッシャ機能の障害でエラーコード540が発生し、フィニッシャ機能が縮退している様子を示している。
一方、ステップS104で、障害が検知された機能(表示した機能)を無効にしない(縮退しない)と判断された場合は、つまり、「いいえ」の縮退選択キー603を押下してOKキー604を押下した場合は、ステップS105において、操作部画面の中央あたりに、「電源をOFF/ONして下さい」と表示し、処理を終了する。
ここで、電源をOFF/ONする指示を表示した理由は、例えば、フィニッシャ190とプリンタ2との間のノイズ等の通信エラーで、たまたまエラーを表示した可能性もあり、電源をOFF/ONすると、エラーが発生しなくなる可能性もあり、ユーザがこのように判断した場合、「いいえ」を選択し、電源をOFF/ONする。なお、何度も電源をOFF/ONしても、やはり同じエラーが発生した場合、ステップS104で、「はい」を選択し、縮退するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の画像形成装置は、画像形成装置の機能の一部、例えばスキャン機能にランプ点灯エラー等の障害が発生しても、ユーザが操作部により、スキャン機能を無効にするよう選択させることにより、従来のように、機器全体を無効にすることなく、障害のあるスキャン機能だけを無効にすることができる。そして、その他の機能、例えばプリント機能は有効のままとし、機器内のハードディスク内にある画像をプリントしたり、外部コンピュータからのプリントデータを受信してプリントするといった機能をユーザが使えるようにしている。
これにより、ユーザにとっては、従来のように、一部の機能の障害が発生した場合、機器全体を止めていたことによる不便を強いられていたという不具合が解消でき、他の機能を即座に引き続き使用できるといった効果が生まれる。さらには、機能の一部を無効にした後でも、検知された障害の結果(Eコード)を操作部の一部に表示したままとし、さらに、どの機能を無効にしたかの状態を操作部に表示することにより、例えば、スキャナが無効な理由を、画像形成装置を使うユーザが全員知ることができ、なぜスキャナが無効になっているかが確実に分かるという効果が生ずる。
さらに、無効になった原因であるEコードの表示を、操作部の一部にそのまま残しておくことにより、サービスマンが、障害を修理するときの手順を決める判断材料として有効となる。つまり、単に、スキャン機能が無効になった状態の表示だけだと、原因を探るのに困難であるので、そういった不具合が避けられる。このように、ユーザにとっての利便性、サービスマンにとってのメインテナンス性が飛躍的に向上する。
さらには、スキャナ等の一部の機能が無効になっても、他のプリント等の機能を有効にすることで、今まで、機器全体を止めていたことで、スキャナ障害が起きてから、サービスマンがスキャナ障害の修理を完了するまでの間、プリンタが使用できず、その間稼ぐ事ができなかったトナー、紙、カウンタ料金を、本発明により稼ぐ事ができ、メーカや販売会社にとっても大きな利益が生ずる。
また、障害が発生した機能を無効にする、しないをユーザに選択させることができることで、利便性が向上する。例えば、障害発生時、ユーザにメイン電源OFF、ONを繰り返えさせると、障害が発生しなくなる可能性もある。したがって、障害が発生したときに、メイン電源OFF、ONを繰り返してみたい場合、障害が発生した機能を無効にする操作をせず、メイン電源OFF、ON等を繰り返すことができ、障害を発生させなくする可能性ができ、また、メイン電源OFF、ONを繰り返してみたが、やはり同じ障害が発生する場合、障害が発生した機能を無効にするということができる。
それにより、むやみに1回目の障害発生によってサービスマンを呼ぶという件数が減り、例えば、上記メイン電源OFF、ONを繰り返せば、障害が消える場合のガイダンスを、ユーザズマニュアル、に明記するあるいは障害発生時の操作部に表示し、ユーザに促しておけば、サービスマンの手間や人件費を削減できるという効果もある。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態では、障害が検知された場合、該障害が検知された機能の無効(縮退)の有無を手動で選択する構成について説明したが、該障害が検知された機能を、自動で無効(縮退)するように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
以下、図7のフローチャートを参照して、本発明の画像形成装置の第2実施形態における制御処理手順について説明する。
図7は、本発明の画像形成装置における第2の制御処理手順を示すフローチャートであり、この制御は、図3に示したCPU323を中心に行われる。なお、S201〜S205は各ステップを示す。
まず、ステップS201では、CPU323が、機器の障害を検知したかを判断する。なお、リーダ部1(スキャナ)に障害が発生した場合、あるいはフィーダ189に障害が発生した場合は、リーダ部1からI/F322を介してCPU323に通知され、プリンタ部2に障害が発生した場合、あるいはフィニッシャ190に障害が発生した場合、あるいは、デッキ150に障害が発生した場合は、プリンタ部2からI/F327を介してCPU323に通知される。ファクシミリに障害が発生した場合、あるいはネットワークボードに障害が発生した場合、あるいはPDL展開部に障害が発生した場合は、それぞれファクシミリ部4、ネットワーク処理部7、あるいはPDL展開部8から、I/F320を通じてCPU323に通知される。
ステップS201において、障害が検知された場合、ステップS202へ進み、障害が発生した場合の障害のエラーコードを操作部500に表示する。なお、ここでは、図5に示した障害メッセージ601と同様の表示を行う。
次に、ステップS203において、一定時間、例えば10秒間経過したかを判断し、経過するまでウエイトする。つまり、少なくともその時間の間、操作部に障害のエラーを表示する。一定時間経過後、ステップS204において、障害部分である機能、例えばフィニッシャ機能を無効とし、ステップS205で、図4の540のステータスラインに、エラーコードと、縮退の状態を表示し、処理を終了する。図4では、フィニッシャ機能の障害でエラーコード540が発生し、フィニッシャ機能が縮退している様子を示している。
以上の処理により、本発明に係る画像形成装置は、画像形成装置の機能の一部、例えばスキャン機能にランプ点灯エラー等の障害が発生しても、スキャン機能を自動的に無効にすることができ、従来のように、機器全体を無効にすることなく、障害のあるスキャン機能だけを自動的に無効にすることができる。そして、その他の機能、例えばプリント機能は有効のままとし、機器内のハードディスク内にある画像をプリントしたり、外部コンピュータからのプリントデータを受信してプリントするといった機能をユーザが使えるようにしている。
これにより、ユーザにとっては、従来のように、一部の機能の障害が発生した場合、機器全体を止めていたことによる不便を強いられていたという不具合が解消でき、他の機能を、ユーザの操作がなく、自動的に、即座に引き続き使用できるといった効果が生まれる。
さらには、機能の一部を自動的に無効にした後でも、検知された障害の結果(Eコード)を操作部の一部に表示したままとし、さらに、どの機能を無効にしたかの状態を操作部に表示することにより、例えば、スキャナが無効な理由を、画像形成装置を使うユーザが全員知ることができ、自動的にスキャナを無効にしても、なぜスキャナが無効になっているかの理由が確実に分かるという効果が生ずる。
また、無効になった原因であるEコードの表示を、操作部の一部にそのまま残しておくことにより、サービスマンが、障害を修理するときの手順を決める判断材料として有効となる。つまり、単に、スキャン機能が無効になった状態の表示だけだと、原因を探るのに困難であるので、そういった不具合を避けられる。
このように、ユーザにとっての利便性、サービスマンにとってのメインテナンス性が飛躍的に向上する。さらには、スキャナ等の一部の機能が無効になっても、他のプリント等の機能を有効にすることで、今まで、機器全体を止めていたことで、スキャナ障害が起きてから、サービスマンがスキャナ障害の修理を完了するまでの間、プリンタ使用できず、その間稼ぐ事ができなかったトナー、紙、カウンタ料金を、本発明によれば稼ぐ事ができ、メーカや販売会社にとっても大きな利益が生ずる。
〔第3実施形態〕
上記第1実施形態では障害が検知された機能を手動縮退する構成、上記第2実施形態では障害が検知された機能を自動縮退する構成について示したが、上記手動縮退又は自動縮退の何れかを予め設定可能に構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
図8は、本発明の第3実施形態におけるユーザモード設定画面の一つである縮退切替画面の一例を示す模式図であり、前記手動縮退,自動縮退の切替画面に対応し、図4に示したユーザモードキー503を押下することにより、操作部500の表示画面に表示される。
図において、610は手動キーで、障害が検知された機能を手動で縮退するように設定する場合に押下する。611は自動キーで、障害が検知された機能を自動で縮退するように設定する場合に押下する。612は戻るキーで、手動キー610又は自動キー611の選択を確定し、前の画面に戻る場合に押下する。613は次へキーで、ユーザモードの他の設定項目の画面に移る場合に押下する。
以下、図9のフローチャートを参照して、本発明の画像形成装置の第3実施形態における制御処理手順について説明する。
図9は、本発明の画像形成装置における第3の制御処理手順を示すフローチャートであり、この制御は、図3に示したCPU323を中心に行われる。なお、S301〜S309は各ステップを示す。
まず、ステップS301では、CPU323が、機器の障害を検知したかを判断する。なお、リーダ部1(スキャナ)に障害が発生した場合、あるいはフィーダ189に障害が発生した場合は、リーダ部1からI/F322を介してCPU323に通知され、プリンタ部2に障害が発生した場合、あるいはフィニッシャ190に障害が発生した場合、あるいは、デッキ150に障害が発生した場合は、プリンタ部2からI/F327を介してCPU323に通知される。ファクシミリに障害が発生した場合、あるいはネットワークボードに障害が発生した場合、あるいはPDL展開部に障害が発生した場合は、それぞれファクシミリ部4、ネットワーク処理部7、あるいはPDL展開部8から、I/F320を通じてCPU323に通知される。
ステップS301において、障害が検知された場合、ステップS302へ進み、障害が発生した場合の障害のエラーコードを操作部500に表示する。なお、ここでは、図5に示した障害メッセージ601と同様の表示を行う。
次に、ステップS303において、手動縮退の設定状態か、自動縮退の設定状態かを判断する。手動縮退とは、上記第2実施形態において、図6で説明したように、ユーザに機能を無効にするかどうかを選択させることにより行うものであり、一方自動縮退とは、上記第3実施形態において、図8で説明したように、障害が発生した機能を一定時間後に自動的に無効にするというものである。
この手動縮退か、自動縮退かは、あらかじめ図4に示したユーザがユーザモードキー503を押して、図8に示したユーザモード設定画面を表示させ、ここで選択しておくものである。具体的には、手動キー610を押して戻るキー612を押せば、手動縮退に、自動キー611を押して戻るキー612を押せば、自動縮退の設定状態となる。
ステップS303で、手動縮退でない、つまり自動縮退であると判断された場合は、ステップS309において、一定時間、例えば10秒経過したかを判断し、経過するまで待機し、経過したと判断された場合は、ステップS307へ移行し、障害機能を自動的に無効にし、ステップS308に進む。
一方、ステップS303で、手動縮退と判断された場合は、ステップS304において、図5に示した障害通知及び縮退選択画面により、表示した機能を無効にするかどうかをユーザに選択させる表示を行う。
図5では、フィニッシャ機能に障害が発生し、エラーコードとして「540」を表示し、この機能を無効にするかどうか、「はい」か「いいえ」の縮退選択キー602,603を押すよう、ユーザに促している。
次に、ステップS305において、障害が検知された機能(表示した機能)を無効にしたかどうか、つまり縮退したかどうかを判断する。無効にするためには、「はい」の縮退選択キー602を押下したあと、OKキー604を押下すれば、表示した機能が無効になる。図5の例だと、フィニッシャ機能が無効になる。
ステップS305で、障害が検知された機能(表示した機能)を無効にした(縮退した)と判断された場合は、ステップS307で、障害が検知された機能(表示した機能)、図5ではフィニッシャ機能を無効とし、ステップS308に進む。
次に、ステップS308において、図4に示したステータスライン540に、エラーコードと縮退の状態を表示し、処理を終了する。図4では、フィニッシャ機能の障害でエラーコード540が発生し、フィニッシャ機能が縮退している様子を示している。
一方、ステップS305で、障害が検知された機能(表示した機能)を無効にしない(縮退しない)と判断された場合は、つまり、「いいえ」の縮退選択キー603を押下してOKキー604を押下した場合は、ステップS306において、操作部画面の中央あたりに、「電源をOFF/ONして下さい」と表示し、処理を終了する。
ここで、電源をOFF/ONする指示を表示した理由は、例えば、フィニッシャ190とプリンタ部2との間のノイズ等の通信エラーで、たまたまエラーを表示した可能性もあり、電源をOFF/ONすると、エラーが発生しなくなる可能性もあり、ユーザがこのように判断した場合、「いいえ」を選択し、電源をOFF/ONする。なお、何度も電源をOFF/ONしても、やはり同じエラーが発生した場合、ステップS305で、「はい」を選択し、縮退するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の画像形成装置は、画像形成装置の機能の一部、例えばスキャン機能にランプ点灯エラー等の障害が発生しても、ユーザが操作部によりスキャン機能を無効にするよう選択させる(手動縮退)、または、自動的にスキャン機能を無効とする(自動縮退)をあらかじめ、サービスマンまたはユーザが選択することができる。
そのため、従来のように、機器全体を無効にすることなく、障害のあるスキャン機能だけを無効にすることができる。そして、その他の機能、例えばプリント機能は有効のままとし、機器内のハードディスク内にある画像をプリントしたり、外部コンピュータからのプリントデータを受信してプリントするといった機能をユーザが使えるようにしている。これにより、ユーザにとっては、従来のように、一部の機能に障害が発生した場合、機器全体を止めていたことによる不便を強いられていたという不具合が解消でき、他の機能を即座に引き続き使用できるといった効果が生まれる。
さらには、機能の一部を無効にした後でも、検知された障害の結果(Eコード)を操作部の一部に表示したままとし、さらに、どの機能を無効にしたかの状態を操作部に表示することにより、例えば、スキャナが無効な理由を、画像形成装置を使うユーザが全員知ることができ、なぜスキャナが無効になっているかの理由を確実に知ることができるという効果が生ずる。
また、無効になった原因であるEコードの表示を、操作部の一部にそのまま残しておくことにより、サービスマンが、障害を修理するときの手順を決める判断材料として有効となる。つまり、単に、スキャン機能が無効になった状態の表示だけだと、原因を探るのに困難であるので、そういった不具合が避けられる。このように、ユーザにとっての利便性、サービスマンにとってのメインテナンス性が飛躍的に向上する。
さらには、スキャナ等の一部の機能が無効になっても、他のプリント等の機能を有効にすることで、今まで、機器全体を止めていたことで、スキャナ障害が起きてから、サービスマンがスキャナ障害の修理を完了するまでの間、プリンタ使用できず、その間稼ぐ事ができなかったトナー、紙、カウンタ料金を、本発明によれば稼ぐ事ができ、メーカ、販売会社等にとっても大きな利益が生ずる。
また、前記手動縮退を選択していた場合、障害が発生した機能を無効にする、しないをユーザに選択させることができることで、利便性が向上する。例えば、障害発生時、ユーザにメイン電源OFF、ONを繰り返えさせると、障害が発生しなくなる可能性もある。したがって、障害が発生したときに、メイン電源OFF、ONを繰り返してみたい場合、障害が発生した機能を無効にする操作をせず、メイン電源OFF、ON等を繰り返すことができ、障害を発生させなくする可能性ができ、また、メイン電源OFF、ONを繰り返してみたが、やはり同じ障害が発生する場合、障害が発生した機能を無効にするということができる。
それにより、むやみに1回目の障害発生によってサービスマンを呼ぶという件数が減り、例えば、上記メイン電源OFF、ONを繰り返せば、障害が消える場合のガイダンスを、ユーザズマニュアル、に明記するあるいは障害発生時の操作部に表示することにより、ユーザに促しておけば、サービスマンの手間や人件費を削減できるという効果もある。
また、前記自動縮退を選択することで、障害が発生した場合、ユーザの操作なしに、自動的に即座にその機能を無効にすることができるので、ユーザの利便性が向上する。これら、手動縮退、自動縮退それぞれを、あらかじめユーザまたはサービスマンが操作部で選択できることで、ユーザやサービスマンの目的に応じて動作させることができ、利便性が向上するという効果が得られる。
〔第4実施形態〕
上記第3実施形態では、手動縮退又は自動縮退の何れかを予め設定しておく構成について説明したが、障害の種類に応じて手動縮退又は自動縮退を自動切替するように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
以下、図10のフローチャートを参照して、本発明の画像形成装置の第4実施形態における制御処理手順について説明する。
図10は、本発明の画像形成装置における第4の制御処理手順を示すフローチャートであり、この制御は、図3に示したCPU323を中心に行われる。なお、S401〜S409は各ステップを示す。
まず、ステップS401では、CPU323が、機器の障害を検知したか否かを判断する。なお、リーダ部1(スキャナ)に障害が発生した場合、あるいはフィーダ189に障害が発生した場合は、リーダ部1からI/F322を介してCPU323に通知され、プリンタ部2に障害が発生した場合、あるいはフィニッシャ190に障害が発生した場合、あるいは、デッキ150に障害が発生した場合は、プリンタ部2からI/F327を介してCPU323に通知される。ファクシミリに障害が発生した場合、あるいはネットワークボードに障害が発生した場合、あるいはPDL展開部に障害が発生した場合は、それぞれファクシミリ部4、ネットワーク処理部7、あるいはPDL展開部8から、I/F320を通じてCPU323に通知される。
ステップS401において、障害が検知された場合、ステップS402へ進み、障害が発生した場合の障害のエラーコードを操作部500に表示する。なお、ここでは、図5に示した障害メッセージ601と同様の表示を行う。
次に、ステップS403において、障害の内容が、手動縮退すべき内容か、自動縮退すべき内容かを判断する。手動縮退すべき内容とは、電源OFF/ONしてみて、エラーが表示しなくなる可能性のあるエラーである。例えば、プリンタとフィニッシャとの通信ライン上のエラーであれば、ラインにたまたまノイズが乗った可能性もあり、電源OFF/ONでエラーが発生しなくなる可能性がある。自動縮退すべき内容とは、電源OFF/ONしても、エラーが発生しなくなる可能性が低いものである。例えばモータの異常、センサの異常等である。
ステップS403で、手動縮退すべきでない、つまり自動縮退すべきであると判断された場合は、ステップS409において、一定時間、例えば10秒経過したかを判断し、経過するまで待機し、経過したと判断された場合は、ステップS407へ移行し、障害機能を自動的に無効にし、ステップS408に進む。
一方、ステップS403で、手動縮退すべきであると判断された場合は、ステップS404において、図5に示した障害通知及び縮退選択画面により、表示した機能を無効にするかどうかをユーザに選択させる表示を行う。
図5では、フィニッシャ機能に障害が発生し、エラーコードとして「540」を表示し、この機能を無効にするかどうか、「はい」か「いいえ」の縮退選択キー602,603を押すよう、ユーザに促している。
次に、ステップS405において、障害が検知された機能(表示した機能)を無効にしたかどうか、つまり縮退したかどうかを判断する。無効にするためには、「はい」の縮退選択キー602を押下したあと、OKキー604を押下すれば、表示した機能が無効になる。図5の例だと、フィニッシャ機能が無効になる。
ステップS405で、障害が検知された機能(表示した機能)を無効にした(縮退した)と判断された場合は、ステップS407で、障害が検知された機能(表示した機能)、図5ではフィニッシャ機能を無効とし、ステップS408に進む。
次に、ステップS408において、図4に示したステータスライン540に、エラーコードと縮退の状態を表示し、処理を終了する。図4では、フィニッシャ機能の障害でエラーコード540が発生し、フィニッシャ機能が縮退している様子を示している。
一方、ステップS405で、障害が検知された機能(表示した機能)を無効にしない(縮退しない)と判断された場合は、つまり、「いいえ」の縮退選択キー603を押下してOKキー604を押下した場合は、ステップS406において、操作部画面の中央あたりに、「電源をOFF/ONして下さい」と表示し、処理を終了する。
ここで、電源をOFF/ONする指示を表示した理由は、例えば、フィニッシャ190とプリンタ部2との間のノイズ等の通信エラーで、たまたまエラーを表示した可能性もあり、電源をOFF/ONすると、エラーが発生しなくなる可能性もあり、ユーザがこのように判断した場合、「いいえ」を選択し、電源をOFF/ONする。なお、何度も電源をOFF/ONしても、やはり同じエラーが発生した場合、ステップS405で、「はい」を選択し、縮退するようにしてもよい。
なお、上記第1〜第4実施形態においては、画像形成装置の印刷方式として電子写真方式を例に上げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、インクジェット方式、熱転写方式、感熱方式、静電方式、放電破壊方式、昇華方式など他の印刷方式を用いるように構成してもよい。
以上説明したように、本実施形態の画像形成装置は、画像形成装置の機能の一部、例えばスキャン機能にランプ点灯エラー等の障害が発生しても、ユーザが操作部によりスキャン機能を無効にするよう選択させる(手動縮退)、または、自動的にスキャン機能を無効とする(自動縮退)を、障害の種類によって自動的に選択することができる。
例えば、スキャナとドキュメントフィーダとの通信エラーの場合、通信ライン上でたまたまノイズ等によってエラーが発生した可能性があるので、メインスイッチOFF、ONによってエラーが発生しなくなる可能性がある。この場合、手動縮退とした方が利便性が上がる。また、ランプ点灯エラーのように、メインスイッチOFF、ONによってエラーが再度発生する可能性が高いエラーは、自動縮退とした方が利便性が上がる。これら、手動縮退、自動縮退を、発生したエラーの種類に応じて自動的に選択することで、全体的な利便性が上がる。
また、従来のように、スキャン機能のエラーが発生した場合、機器全体を無効にすることなく、障害のあるスキャン機能だけを無効にすることができる。そして、その他の機能、例えばプリント機能は有効のままとし、機器内のハードディスク内にある画像をプリントしたり、外部コンピュータからのプリントデータを受信してプリントするといった機能をユーザが使えるようにしている。
これにより、ユーザにとっては、従来のように、一部の機能の障害が発生した場合、機器全体を止めていたことによる不便を強いられていたという不具合が解消でき、他の機能を即座に引き続き使用できるといった効果が生まれる。さらには、機能の一部を無効にした後でも、検知された障害の結果(Eコード)を操作部の一部に表示したままとし、さらに、どの機能を無効にしたかの状態を操作部に表示することにより、例えば、スキャナが無効な理由を、画像形成装置を使うユーザが全員知ることができ、なぜスキャナが無効になっているかの理由が分からなかったという従来の不具合も解消できる。
さらに、無効になった原因であるEコードの表示を、操作部の一部にそのまま残しておくことにより、サービスマンが、障害を修理するときの手順を決める判断材料として有効となる。つまり、単に、スキャン機能が無効になった状態の表示だけだと、原因を探るのに困難であるので、そういった不具合を避けられる。
このように、ユーザにとっての利便性、サービスマンにとってのメインテナンス性が飛躍的に向上する。さらには、スキャナ等の一部の機能が無効になっても、他のプリント等の機能を有効にすることで、今まで、機器全体を止めていたことで、スキャナ障害が起きてから、サービスマンがスキャナ障害の修理を完了するまでの間、プリンタ使用できず、その間稼ぐ事ができなかったトナー、紙、カウンタ料金を、本発明によれば稼ぐ事ができ、メーカや販売会社にとっても大きな利益が生ずる。
さらに、前記手動縮退を選択していた場合、障害が発生した機能を無効にする、しないをユーザに選択させることができることで、利便性が向上する。例えば、障害発生時、ユーザにメイン電源OFF、ONを繰り返えさせると、障害が発生しなくなる可能性もある。
したがって、障害が発生したときに、メイン電源OFF、ONを繰り返してみたい場合、障害が発生した機能を無効にする操作をせず、メイン電源OFF、ON等を繰り返すことができ、障害を発生させなくする可能性ができ、また、メイン電源OFF、ONを繰り返してみたが、やはり同じ障害が発生する場合、障害が発生した機能を無効にするということができる。それにより、むやみに1回目の障害発生によってサービスマンを呼ぶという件数が減り、例えば、上記メイン電源OFF、ONを繰り返せば、障害が消える場合のガイダンスを、ユーザズマニュアル、に明記するあるいは障害発生時の操作部に表示することにより、ユーザに促しておけば、サービスマンの手間や人件費を削減できるという効果もある。
また、前記自動縮退を選択することで、障害が発生した場合、ユーザの操作なしに、自動的に即座にその機能を無効にすることができるので、ユーザの利便性が向上する。これら、手動縮退、自動縮退それぞれを、あらかじめユーザまたはサービスマンが操作部で選択できることで、ユーザやサービスマンの目的に応じて動作させることができ、利便性が向上するという効果が得られる。
そして、これら、手動縮退、自動縮退を、エラーの種類に応じて、機器が自動的に選択することで、全体的な利便性が向上する。
なお、上記各実施形態は、縮退する機能としてスキャン機能を含むので、これにより、スキャンに関係の無い機能、例えば、機器内のハードディスク内にある画像をプリントする機能や、外部コンピュータからのプリントデータを受信してプリントするといった機能は有効にすることができる。
また、上記各実施形態は、縮退する機能としてプリント機能を含むので、プリントに関係の無い機能、例えば、スキャナで原稿走査した画像を、ネットワーク経由で、外部コンピュータへ転送するスキャンセンド機能は有効にすることができる。
さらに、上記各実施形態は、縮退する機能としてPDL展開機能を含むので、PDLに関係の無い機能、例えば、機器内のハードディスク内にある画像をプリントする機能や、スキャン機能は有効にすることができる。
また、上記各実施形態は、縮退する機能としてネットワーク機能を含むので、例えば、ネットワークに無関係な、コピー機能、スキャンした画像を機器内のハードディスクに蓄積する機能、機器内のハードディスク内にある画像をプリントする機能は有効にすることができる。
さらに、上記各実施形態は、縮退する機能としてフィーダ機能を含むので、例えば、フィーダに無関係な、圧板スキャン、圧板コピー機能は有効にすることができるという効果が生ずる。
また、上記各実施形態は、縮退する機能の一例をフィニッシャ機能としている為、例えば、フィニッシャに無関係な、ステイプルしないプリントジョブ機能等は有効にすることができるという効果が生ずる。
さらに、上記各実施形態は、縮退する機能としてファクシミリ機能を含むので、例えば、回線との送受信を行うファクシミリ機能に無関係な、コピー機能、スキャン機能、プリント機能等は有効にすることができるという効果が生ずる。
また、上記各実施形態は、縮退する機能として給紙機能を含むので、例えば、ぺーバーデッキが縮退したら、ペーパーデッキ給紙に無関係な、カセットからの給紙は有効にできるという効果が生ずる。
さらに、上述した機能以外の機能の障害についても同様に縮退することも本発明に含まれることはいうまでもない。
なお、上記各実施形態を合わせた構成も、本発明に含まれるものである。
以下、図11に示すメモリマップを参照して本発明に係る画像形成装置で読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
図11は、本発明に係る画像形成装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図6,図7,図9,図10に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
さらに、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムをネットワーク上のデータベースから通信プログラムによリーダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
以上説明したように、各機能の状態を検知し、画像形成装置の機能の障害を検知した場合、機能の障害の検知結果を表示し、前記検知結果により障害が検知された機能を無効にするかどうかを選択し、障害が検知された機能の無効を選択した場合、障害が発生した機能を無効とし、障害が発生した機能を無効にした場合、前記障害が発生した機能を無効にしたことを表示するので、画像形成装置の機能の一部に障害が発生しても、ユーザが操作部により、その機能を無効にするよう選択させることにより、機器全体を無効にすることなく障害のある機能だけを無効にすることができ、他の機能を即座に引き続き使用できるとともに、ユーザは、機能の一部が無効となっていることを容易に知ることができる。
また、前記各機能の状態を検知し、画像形成装置の機能の障害を検知した場合、機能の障害の検知結果を表示し、機能の障害が検知された場合、前記障害が検知された機能を自動的に無効にし、前記障害が検知された機能を自動的に無効にしたことを表示するので、画像形成装置の機能の一部に障害が発生しても、その機能を自動的に無効にすることができ、機器全体を無効にすることなく障害のある機能だけを自動的に無効にすることができ、ユーザはその機能の障害を気にすることなく、他の機能を即座に引き続き使用できるとともに、ユーザは、機能の一部が無効となっていることを容易に知ることができる。
さらに、各機能の状態を検知し、画像形成装置の機能の障害を検知した場合、機能の障害の検知結果を表示し、前記検知結果により障害が検知された機能を無効にするかどうかを選択し、障害が検知された機能の無効を選択した場合、障害が発生した機能を手動で無効にし、前記障害が発生した機能を無効にした場合、前記障害が発生した機能を無効にしたことを表示し、前記機能の障害が検知された場合、前記障害が検知された機能を自動的に無効にし、前記障害が検知された機能を自動的に無効にしたことを表示し、前記手動縮退あるいは自動縮退のいずれを有効にするかを予め選択しておくので、画像形成装置の機能の一部に障害が発生しても、ユーザが操作部により、その機能を無効にするよう選択させる、または、その機能を自動的に無効にすることにより、機器全体を無効にすることなく障害のある機能だけを無効にすることができ、他の機能を即座に引き続き使用できるとともに、ユーザは、機能の一部が無効となっていることを容易に知ることができ、さらに、ユーザやサービスマンの目的に応じて動作させることができ、利便性を向上することができる。
また、前記各機能の状態を検知し、画像形成装置の機能の障害を検知した場合、機能の障害の検知結果を表示し、前記検知結果により障害が検知された機能を無効にするかどうかを選択し、前記障害が検知された機能の無効を選択した場合、障害が発生した機能を手動で無効にし、前記障害が発生した機能を無効にした場合、前記障害が発生した機能を手動で無効にしたことを表示し、機能の障害が検知された場合、前記障害が検知された機能を自動的に無効にし、前記障害が検知された機能を自動的に無効にしたことを表示し、前記機能に障害が発生した場合、前記機能障害の種類に応じて、前記手動縮退あるいは自動縮退のいずれかを有効にするか自動的に選択するので、画像形成装置の機能の一部に障害が発生しても、ユーザが操作部により、その機能を無効にするよう選択させる、または、その機能を自動的に無効にすることにより、機器全体を無効にすることなく障害のある機能だけを無効にすることができ、他の機能を即座に引き続き使用できるとともに、ユーザは、機能の一部が無効となっていることを容易に知ることができ、さらに、手動縮退又は自動縮退を、エラーの種類に応じて、機器が自動的に選択することで、全体的な利便性が向上する。
さらに、前記画像形成装置の機能は、スキャン機能を含むので、スキャン機能に障害が発生しても、スキャンに関係の無い機能、例えば、機器内のハードディスク内にある画像をプリントする機能や、外部コンピュータからのプリントデータを受信してプリントするといった機能は有効にすることができる。
また、前記画像形成装置の機能は、プリント機能を含むので、プリント機能に障害が発生しても、プリントに関係の無い機能、例えば、スキャナで原稿走査した画像を、ネットワーク経由で、外部コンピュータへ転送するスキャンセンド機能は有効にすることができる。
さらに、前記画像形成装置の機能は、ページ記述言語展開機能を含むので、ページ記述言語(PDL)展開機能に障害が発生しても、PDLに関係の無い機能、例えば、機器内のハードディスク内にある画像をプリントする機能や、スキャン機能は有効にすることができる。
また、前記画像形成装置の機能は、ネットワーク通信機能を含むので、ネットワーク機能に障害が発生しても、例えば、ネットワークに無関係な、コピー機能、スキャンした画像を機器内のハードディスクに蓄積する機能、機器内のハードディスク内にある画像をプリントする機能は有効にすることができる。
さらに、前記画像形成装置の機能は、フィーダ機能を含むので、フィーダ機能に障害が発生しても、例えば、フィーダに無関係な、圧板スキャン、圧板コピー機能は有効にすることができるという効果が生ずる。
また、前記画像形成装置の機能は、フィニッシャ機能を含むので、フィニッシャ機能に障害が発生しても、例えば、フィニッシャに無関係な、ステイプルしないプリントジョブ機能等は有効にすることができる。
さらに、前記画像形成装置の機能は、ファクシミリ機能を含むので、ファクシミリ機能に障害が発生しても、例えば、回線との送受信を行うファクシミリ機能に無関係な、コピー機能、スキャン機能、プリント機能等は有効にすることができる。
また、前記画像形成装置の機能は、給紙機能を含むので、ある給紙機能に障害が発生しても、例えば、ぺーバーデッキが縮退したら、ペーパーデッキ給紙に無関係な、カセットからの給紙は有効にできるという効果が生ずる。
従って、画像形成装置の機能の一部に障害が発生しても、機器の全ての機器を無効にすることなく障害のある機能だけを無効にすることができ、他の機能を引き続き使用できる優れた画像形成環境を構築することができる等の効果を奏する。