JP5164356B2 - 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサおよびその製造方法 Download PDF

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本発明は、積層セラミックコンデンサおよびその製造方法に関する。

従来より、積層セラミックコンデンサは以下のようにして製造されるのが一般的である。

まず、その表面に内部電極となる電極材料を塗布したシート状の誘電体材料が準備される。誘電体材料としては、例えばBaTiOを主成分とする材料が用いられる。

次に、この電極材料を塗布したシート状の誘電体材料を積層して熱圧着し、一体化したものを焼成することで、内部電極を有するセラミック積層体が得られる。

そして、このセラミック積層体の端面に、内部電極と導通する外部電極を焼き付けることによって、積層セラミックコンデンサが得られる。

そして、内部電極の材料として、誘電体材料と同時に焼成しても酸化されない白金、金、パラジウム、銀−パラジウム合金などの貴金属が用いられてきた。

しかしながら、これら電極材料は優れた特性を有する反面、きわめて高価であるため、積層セラミックコンデンサの製造コストを上昇させる最大の要因となっていた。

そこで、内部電極の材料として比較的安価なニッケル、銅などの卑金属を使用するようになってきているが、これらの卑金属は高温の酸化雰囲気中では容易に酸化されて電極として機能しなくなるため、内部電極として使用するためには、誘電体セラミック層と共に中性または還元性雰囲気中で焼成する必要がある。

ところが、このような中性または還元性雰囲気で焼成すると誘電体セラミック層が還元されて半導体化してしまうという欠点があった。

この欠点を克服するために、チタン酸バリウム固溶体において、バリウムサイト/チタンサイトの比を化学量論比より過剰にした誘電体セラミックス(例えば、特許文献1参照。)や、チタン酸バリウム固溶体にLa、Nd、Sm、Dy、Yなどの希土類酸化物を添加した誘電体セラミックスが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。

また、誘電率の温度変化を小さくしたものとして、例えば特開昭62−256422号公報に示されるBaTiO −CaZrO −MnO−MgO系や、特公昭61−14611号公報に示されるBaTiO −(Mg,Zn,Sr,Ca)O−B −SiO 系の誘電体セラミックスが提案されてきた。

このような誘電体セラミックスによって、還元性雰囲気で焼成しても半導体化しない誘電体セラミックが得られ、内部電極としてニッケルなどの卑金属を使用した積層セラミックコンデンサの製造が可能になった。

しかし、近年のエレクトロニクスの発展にともない電子部品の小型化が急速に進行し、積層セラミックコンデンサも小型化、大容量化の傾向が顕著になってきた。そのため、高誘電率で、誘電率の温度変化が小さく、薄層にしても絶縁性が高く信頼性に優れる誘電体セラミックスに対する需要が大きくなっている。

しかしながら、従来の誘電体セラミックスは、低い電界強度下で使用されることを前提として設計されていたので、薄層すなわち高い電界強度下で使用すると、絶縁抵抗値、絶縁耐力および信頼性が極端に低下するという問題点を有していた。

このため、従来の誘電体セラミックスでは、セラミック誘電体層を薄層化する際には、その薄層化の程度に応じて定格電圧を下げる必要があった。

具体的に、特許文献1や特許文献2に示される誘電体セラミックスは、大きな誘電率が得られるものの、得られたセラミックスの結晶粒が大きくなり、積層セラミックコンデンサにおける誘電体セラミック層の厚みが10μm以下のような薄膜になると、1つの層中に存在する結晶粒の数が減少し、絶縁信頼性が低下してしまうという欠点があった。

また、誘電率の温度変化も大きいという問題もあり、市場の要求に十分に対応できているとはいえない。

また、特許文献3で提案されている誘電体セラミックスでは、誘電率が比較的高く、得られたセラミック積層体の結晶粒も小さく、誘電率の温度変化も小さいものの、CaZrOや焼成過程で生成するCaTiOが、MnOなどと共に二次相を生成しやすいため、薄層化したとき、特に高温での信頼性に問題があった。

また、特許文献4で提案されている誘電体セラミックスでは、EIA規格で規定されているX7R特性、すなわち温度範囲−55〜+125℃の間で静電容量の変化率が±15%以内を満足しないという問題があった。

そこで上記問題点を解決するため、BaTiO−R−Co系組成物(ただし、Rは希土類元素)が提案されている(例えば、特許文献5、6、7参照。)。

またさらに、BaTiO−R−CaO−SiO系組成物(ただし、Rは希土類元素)が提案されている(例えば、特許文献8参照。)。
特公昭57−42588号公報 特開昭61−101459号公報 特開昭62−256422号公報 特公昭61−14611号公報 特開平5−9066号公報 特開平5−9067号公報 特開平5−9068号公報 特開2001−143955号公報

しかながら、特許文献5〜7記載の組成物では、誘電体セラミック層を薄層化したときの信頼性において、市場の要求を十分満足し得ないという問題があった。

また、特許文献6に記載の組成物では、内部電極間に介在する誘電体磁器層の厚みを2μmまで薄層化した場合において、X7R特性を満足するものではなかった。

特に絶縁抵抗において、高温高電圧下での絶縁抵抗値の100時間後の低下率が大きく、長時間絶縁抵抗値を保持できないという問題があった。

そこで、本発明の目的は、静電容量の温度特性がJIS規格で規定するB特性およびEIA規格で規定するX7R特性を満足し、誘電損失が2.5%以下と小さく、高温高電圧下における加速試験での絶縁抵抗の低下が小さく、寿命が長く、薄層化しても信頼性に優れた積層セラミックコンデンサを提供することにある。

また、このような誘電体セラミックスを誘電体セラミック層として用いるともに、内部電極が卑金属で構成された積層セラミックコンデンサを提供することにある。

本発明の積層セラミックコンデンサは、複数の誘電体セラミック層と、該誘電体セラミック層間に形成された卑金属を主成分とする内部電極と、該内部電極に電気的に接続された外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサにおいて、前記誘電体セラミック層が、チタン酸バリウムと、Y、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびYbのうちの少なくとも1種の希土類元素の酸化物と、酸化カルシウムと、酸化珪素と、酸化ジルコニウムとを有し、酸化マグネシウムを含まない誘電体セラミックスであって、前記チタン酸バリウム、前記希土類元素の酸化物、前記酸化カルシウム、前記酸化珪素および前記酸化ジルコニウムをそれぞれBaTiO、RO3/2(ただし、Rは希土類元素)、CaO、SiOおよびZrOと表したとき、BaTiO100モルに対して、RO3/2をaモル、CaOをbモル、SiOをcモルおよびZrOをdモル含み、m、a、b、cおよびdがそれぞれ、
1.003≦m≦1.030
0.5≦a≦30
0.1≦b≦31
0.5≦c≦15
0.08≦d≦0.38
の関係を満足するとともに、前記チタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子により構成されており、前記結晶粒子は、該結晶粒子内でZr濃度が最高になる位置が、前記結晶粒子の表面から、その結晶粒子の半径の10%以内であり、前記Zr濃度が最高の場所から前記結晶粒子の中心に向けて減少する濃度勾配を有する誘電体セラミックスにより構成されていることを特徴とするものである。

上記積層セラミックコンデンサでは、前記誘電体セラミックス、さらに、B元素およびSi元素のうち少なくとも1種類を主成分として含有する酸化物を、前記BaTiO100質量部に対して2質量部以上15質量部以下含有することが好ましい。

上記積層セラミックコンデンサでは、前記誘電体セラミックス、さらに、Mn元素を含む化合物を、MnOに換算して、前記BaTiO100モルに対して0.1以上5.0モル以下含有することが好ましい。

上記積層セラミックコンデンサでは、前記誘電体セラミックス、さらに、BaZrOまたはCaZrOを、前記BaTiO100モルに対して0.1〜0.2モル含有することが好ましい。

本発明の積層セラミックコンデンサの製造方法は、チタン酸バリウム粉末の表面にY、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびYbのうちの少なくとも1種希土類元素の酸化物粉末と、酸化カルシウム粉末と、酸化ジルコニウムとを被覆し、酸化珪素粉末を添加してなり、酸化マグネシウムを含まない組成が、Ba TiO 、RO 3/2 (ただし、Rは希土類元素)、CaO、SiO およびZrO と表したとき、Ba TiO 100モルに対して、RO 3/2 をaモル、CaOをbモル、SiO をcモルおよびZrO をdモル含み、m、a、b、cおよびdがそれぞれ、
1.003≦m≦1.030
0.5≦a≦30
0.1≦b≦31
0.5≦c≦15
0.08≦d≦0.38
の関係を満足する誘電体グリーンシートを調製する工程と、前記誘電体グリーンシートの表面に卑金属粉末を含む内部電極パターンを形成する工程と、前記内部電極パターンを形成した前記誘電体グリーンシートを複数積層して、対向する端面に積層方向に内部電極パターンが交互に露出したコンデンサ本体成形体を作製する工程と、前記コンデンサ本体成形体を焼成してセラミック積層体を作製する工程と、該セラミック積層体の両端面に外部電極を形成する工程と、を具備することを特徴とする。

本発明によれば、静電容量の温度特性がJIS規格で規定するB特性およびEIA規格で規定するX7R特性を満足し、誘電損失が2.5%以下と小さく、高温高電圧下における絶縁抵抗の低下が小さく、かつ加速寿命の長い積層セラミックコンデンサを得ることが
できる。

本発明の積層セラミックコンデンサの一実施形態の構造を図面により説明する。

図1は、積層セラミックコンデンサの一例を示す断面図である。

本実施形態による積層セラミックコンデンサ1は、図1に示すように、内部電極4を介して複数枚の誘電体セラミック層2を積層して得られた、直方体形状のセラミック積層体3を備える。

セラミック積層体3の両端面には、内部電極4の特定のものに電気的に接続されるように、外部電極5がそれぞれ形成され、その表面側には、ニッケル、銅などの第1のめっき層6が形成され、さらにその上に、はんだ、錫などの第2のめっき層7が形成されている。そして、前記誘電体セラミック層、チタン酸バリウムと、Y、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびYbのうちの少なくとも1種希土類元素の酸化物と、酸化カルシウムと、酸化珪素と、酸化ジルコニウムとを有し、酸化マグネシウムを含まない誘電体セラミックスにより構成されている。

そして、このチタン酸バリウム、希土類元素の酸化物、酸化カルシウム、酸化珪素および酸化ジルコニウムをそれぞれBaTiO、RO3/2(ただし、Rは希土類元素)、CaO、SiOおよびZrO と表したとき、BaTiO100モルに対して、RO3/2をaモル、CaOをbモル、SiOをcモルおよびZrOをdモル含み、m、a、b、cおよびdがそれぞれ、003≦m≦1.0300.5≦a≦300.1≦b≦31、0.5≦c≦15、0.0≦d≦0.38の関係を満足することが重要である。

また、上記誘電体セラミックスに、B元素およびSi元素のうち少なくとも1種類を主成分として含有する酸化物が、前記BaTiO100質量部に対して2質量部以上15質量部以下含有させる、誘電体セラミックスより緻密にり、CR積を高くすることができる。

さらに、上記誘電体セラミックスに、Mn元素を含む化合物を、MnOに換算して、前記BaTiO100モルに対して0.1以上5.0モル以下含有させた場合には、還元雰囲気中で焼成してもその特性が劣化することをより抑制できる。なお、同様の効果がある元素として、Zn、Ni、CoおよびCuがある。

さらに、上記誘電体セラミックスに、BaZrO またはCaZrO 、BaTiO100モルに対して0.1〜0.2モル含有させた場合には、高温高電圧下における絶縁抵抗の加速寿命長くすることができる。

このような誘電体セラミックスを誘電体セラミック層として用いることによって、還元雰囲気中で焼成してもその特性が劣化することなく、静電容量の温度特性がJIS規格で規定のB特性およびEIA規格で規定のX7R特性を満足し、誘電損失が2.5%以下と小さく、室温における4kVDC/mm印加時の絶縁抵抗(R)と静電容量(C)の積(CR積)が10000Ω・F以上で、高温高電圧下における加速寿命が長いため、薄層化しても信頼性に優れる積層セラミックコンデンサを得ることができる。

また、積層セラミックコンデンサの内部電極としては、ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合金などの卑金属を適宜用いることができる。

また、これら内部電極材料に、構造欠陥を防ぐために、セラミック粉末を少量添加することも可能である。

また、外部電極は、銀、パラジウム、銀−パラジウム、銅、銅合金などの種々の導電性金属粉末の焼結層、または上記導電性金属粉末とB−LiO−SiO−BaO系、B−SiO−BaO系、LiO−SiO−BaO系、B−SiO−ZnO系などの種々のガラスフリットとを配合した焼結層によって構成することができる。

さらに、これら焼結層からなる外部電極の上に、ニッケル、銅などのめっき層が形成されるが、このめっき層は、その用途などによっては省略されることもある。

チタン酸バリウム粉末の表面にジルコニアを被覆した粉末を用いて、積層セラミックコンデンサを作製することにより、作製した積層セラミックコンデンサの誘電体セラミック層中のチタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子(以下、BT結晶粒子とする)の表面に高い濃度でジルコニアの固溶相を形成でき、これにより、絶縁性の劣るBT結晶粒子の表面の絶縁性高くができ、高温高電圧下でも絶縁性の劣化を抑制できる。ここで、ジルコニアを被覆したBT結晶粒子の平均粒径は、誘電体厚みが、1〜3μmの場合に、0.1〜0.4μmであることが望ましい。

ず、出発原料として、TiClとBa(NO とを準備して秤量し水溶液とした後、蓚酸を添加して蓚酸チタニルバリウム{BaTiO(C)・4HO}として沈殿させた。

そして、この沈殿物を1000℃以上の温度で加熱分解させて、主成分原料として、チタン酸バリウム(BaTiO粉末を合成した。

また、希土類酸化物(RO3/2)としてY、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm およびYb を準備しまた、酸化カルシウムとしてCaOを準備し、さらにZrOを準備し、チタン酸バリウム(BaTiO粉末の表面に被覆した。被覆は希土類酸化物(RO3/2)としてY、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb 、酸化カルシウムとしてCaOを、
よび酸化ジルコニウムとしてZrO それぞれ金属塩またはアルカリ塩としてチタン酸バリウム粉末の懸濁液に滴下して、チタン酸バリウム粉末の表面に沈着させることにより行った

さらに、酸化マグネシウムとしてMgOを準備した。

続いて、これら原料粉末を表1に示す組成(ただし、SiO成分を除く)となるように配合し、粉砕して最大粒径を1μm以下とした。

次に、酸化珪素としてSiOを準備し、先に得られた仮焼物と共に、表1に示す組成物が得られるように秤量し配合物を得た。

焼結助剤として、B元素を主成分として含有する酸化物の例として0.55B−0.25Al−0.03MnO−0.17BaO(ただし、係数はモル比であり、以下、焼結助剤1と称す)が得られるように、各成分の酸化物、炭酸塩または水酸化物を秤量し、混合粉砕した後、蒸発乾燥して粉末を得た。

この粉末をアルミナるつぼ中で、1300℃に加熱溶融した後、急冷し、粉砕することで平均粒径が1μm以下の焼結助剤としての酸化物ガラス粉末を得た。

その後、この配合物にポリビニルブチラール系バインダーおよびエタノールなどの有機溶媒を加えて、ボールミルにより湿式混合し、セラミックスラリーを作製した。

そして、セラミックスラリーをドクターブレード法によりシート成形し、グリーンシートを得た。

次に、上記セラミックグリーンシート上に、ニッケルを主成分とする導電ペーストをスクリーン印刷し、内部電極を構成するための導電ペースト層を形成した。その後、導電ペースト層が形成されたセラミックグリーンシートを、導電ペースト層の引き出されている側が互い違いになるように複数枚積層し、積層体を得た。

そして、得られた積層体を、N雰囲気中で350℃の温度に加熱し、バインダーを燃焼させた後、酸素分圧10−9〜10−12MPaのH−N−HOガスからなる還元性雰囲気中において表2に示す温度で2時間焼成し、セラミック積層体となる焼結体を得た。

次に、得られた焼結体の両端面にB−LiO−SiO−BaO系ガラスフリットを含有する銀ペーストを塗布し、N雰囲気中で600℃の温度で焼き付け、内部電極と電気的に接続された外部電極を形成した。

以上のようにして得られた積層セラミックコンデンサの外形寸法は、幅1.6mm、長さ3.2mm、厚さ1.2mmであり、内部電極間に介在する誘電体セラミック層の厚みは5μmであった。

また、有効誘電体セラミック層の総数は100であり、一層当たりの対向電極面積は2.1mmであった。

次に、得られた積層セラミックコンデンサについて電気的特性を測定した。すなわち、静電容量(C)および誘電損失(tanδ)は、周波数1kHz、1Vrms、温度25℃で測定し、静電容量から比誘電率(ε)を算出した。

次に、温度25℃において、20Vの直流電圧を2分間印加して4kV/mmの電界強度下での絶縁抵抗を測定し、静電容量(C)と絶縁抵抗(R)との積、すなわちCR積を求めた。

また、温度変化に対する静電容量の変化率を測定した。静電容量の温度変化率については、20℃での静電容量を基準とした−25℃から85℃までの変化率(ΔC/C20)と、25℃での静電容量を基準とした−55℃から125℃までの変化率(ΔC/C25)とを求めた。

また、高温負荷寿命試験として、各試料を36個ずつ、温度150℃で、電界強度が20kV/mmになるように直流電圧100Vを印加して、その絶縁抵抗の経時変化を測定した。

そして、各試料について、絶縁抵抗値(R)が200kΩ以下になったときの時間を寿命時間とし、その平均寿命時間を求めた。絶縁抵抗値の変化はコンデンサ試料にDC100Vを印加したときの100時間後の抵抗値を測定した。

以上の結果を表1に示す。なお、表1において、試料番号に*印を付したものは本発明の範囲外のものであり、その他は本発明の範囲内のものである。

表2によれば、本発明の範囲内の誘電体セラミックスにおいては、静電容量の温度特性がJIS規格で規定するB特性およびEIA規格で規定するX7R特性を満足し、誘電損失が2.5%以下と小さく、比誘電率が600以上であるとともに、室温における4kVDC/mm印加時の絶縁抵抗(R)と静電容量(C)の積(CR積)が10000Ω・F
以上であり、抵抗変化率が100時間後においても小さい(54%以下)積層セラミックコンデンサが得られ

BT結晶粒子中のZr成分の濃度分布は元素分析機器を付設した透過電子顕微鏡装置を用いて測定した。試料は積層セラミックコンデンサを断面カットし、その試料をさらにFIB加工して薄片化した物を用いた。透過電子顕微鏡では、誘電体層を構成するBT結晶の中で粒子全体が明確に見えるものを選択した。そのようなBT結晶粒子について、BT結晶粒子の粒界側から中心部にかけて約10nm間隔でEDSを当てて元素分析を行った。EDSは誘電体層に含まれるBa、Ti、Mg、Mn、Y、Zr成分を特定してその全量に対してZr量を求めた。測定は試料1個の中の5つのBT結晶粒子にについて行い、平均化したものを結果とした。

その結果、本発明の試料のBT結晶粒子中のZr濃度は前記BT結晶粒子表面付近が最高であり、Zr濃度が最高の場所からBT結晶粒子中心に向けて減少する濃度勾配となっていた。なお、BT結晶内でZr濃度が最高になる位置が、BT結晶粒子の表面から、BT結晶粒子の半径の10%以内であるとき、粒子表面付近でZr濃度が最高になるとした。

次に、組成の限定理由を以下に示す。

RO3/2量aを0.5≦a≦30と限定したのは、試料番号1のように、a<0.5の場合には静電容量の温度変化率がB特性およびX7R特性を外れるとともに高温負荷寿命が短くなり、また、試料番号17のように、a>30の場合には焼成温度が高くなり、高温負荷寿命が短くなるためである。

CaO量bを0.1≦b≦30と限定したのは、試料番号3のように、b<0.1の場合には高温負荷寿命が短くなり、また、試料番号4のように、b>30の場合には焼結性が低下し高温負荷寿命が短くなるためである。

SiO量cを0.5≦a≦30と限定したのは、試料番号5のように、c<0.5の場合には焼結性が低下し高温負荷寿命が短くなり、また、試料番号6のように、c>30の場合には、試料番号6のように、静電容量の温度変化率がB特性およびX7R特性を外れるとともに高温負荷寿命が短くなるためである。

ZrO量dを0.075≦d≦0.38と限定したのは、d<0.075の場合には、高温負荷寿命が短くなり、d>0.38の場合には、静電容量の温度変化率が、B特性およびX7R特性を外れるためである。

また、試料番号13と試料番号4との比較で明らかなように、MgOを含有しない試料は、MgOを含有する場合と比較して、より高温負荷寿命特性に優れていた

本発明の積層セラミックコンデンサの一実施形態を示す断面図である。

符号の説明

1・・・積層セラミックコンデンサ
2・・・誘電体セラミック層
3・・・セラミック積層体
4・・・内部電極
5・・・外部電極
6、7・・・めっき層

Claims (5)

  1. 複数の誘電体セラミック層と、該誘電体セラミック層間に形成された卑金属を主成分とする内部電極と、該内部電極に電気的に接続された外部電極とを備えた積層セラミックコンデンサにおいて、前記誘電体セラミック層が、チタン酸バリウムと、Y、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびYbのうちの少なくとも1種の希土類元素の酸化物と、酸化カルシウムと、酸化珪素と、酸化ジルコニウムとを有し、酸化マグネシウムを含まない誘電体セラミックスであって、前記チタン酸バリウム、前記希土類元素の酸化物、前記酸化カルシウム、前記酸化珪素および前記酸化ジルコニウムをそれぞれBaTiO、RO3/2(ただし、Rは希土類元素)、CaO、SiOおよびZrOと表したとき、BaTiO100モルに対して、RO3/2をaモル、CaOをbモル、SiOをcモルおよびZrOをdモル含み、m、a、b、cおよびdがそれぞれ、1.003≦m≦1.030
    0.5≦a≦30
    0.1≦b≦31
    0.5≦c≦15
    0.08≦d≦0.38
    の関係を満足するとともに、前記チタン酸バリウムを主成分とする結晶粒子により構成されており、前記結晶粒子は、該結晶粒子内でZr濃度が最高になる位置が、前記結晶粒子の表面から、その結晶粒子の半径の10%以内であり、前記Zr濃度が最高の場所から前記結晶粒子の中心に向けて減少する濃度勾配を有する誘電体セラミックスにより構成されていることを特徴とする積層セラミックコンデンサ
  2. 前記誘電体セラミックスが、さらに、B元素およびSi元素のうち少なくとも1種類を主成分として含有する酸化物を、前記BaTiO100質量部に対して2質量部以上15質量部以下含有することを特徴とする請求項1記載の積層セラミックコンデンサ
  3. 前記誘電体セラミックスが、さらに、Mn元素を含む化合物を、MnOに換算して、前記BaTiO100モルに対して0.1以上5.0モル以下含有することを特徴とする請求項1または2記載の積層セラミックコンデンサ
  4. 前記誘電体セラミックスが、さらに、BaZrOまたはCaZrOを、前記BaTiO100モルに対して0.1〜0.2モル含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層セラミックコンデンサ
  5. チタン酸バリウム粉末の表面に、Y、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびYbのうちの少なくとも1種の希土類元素の酸化物粉末と、酸化カルシウム粉末と、酸化ジルコニウムとを被覆し、酸化珪素粉末を添加してなり、酸化マグネシウムを含まない組成が、BaTiO、RO3/2(ただし、Rは希土類元素)、CaO、SiOおよびZrOと表したとき、BaTiO100モルに対して、RO3/2をaモル、CaOをbモル、SiOをcモルおよびZrOをdモル含み、m、a、b、cおよびdがそれぞれ、
    1.003≦m≦1.030
    0.5≦a≦30
    0.1≦b≦31
    0.5≦c≦15
    0.08≦d≦0.38
    の関係を満足する誘電体グリーンシートを調製する工程と、前記誘電体グリーンシートの表面に卑金属粉末を含む内部電極パターンを形成する工程と、前記内部電極パターンを形成した前記誘電体グリーンシートを複数積層して、対向する端面に積層方向に内部電極パターンが交互に露出したコンデンサ本体成形体を作製する工程と、前記コンデンサ本体成形体を焼成してセラミック積層体を作製する工程と、該セラミック積層体の両端面に外部電極を形成する工程と、を具備することを特徴とする積層セラミックコンデンサの製法。
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