JP5163497B2 - 外周波型ブレーキディスク - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車用のブレーキディスクに好適な外周波型ブレーキディスクに関する。
自動二輪車用のブレーキディスクとして、車輪に固定されるハブディスクと、ハブディスクの外側に同心状に配置される制動ディスクと、ハブディスクと制動ディスクをフローティング状態に連結する連結ピンとを備えたフローティングブレーキディスクが広く実用化されている。また、このようなフローティングブレーキディスクとして、外周を円形に構成した外周円型ブレーキディスク以外に、外周に周方向に間隔をあけて複数の外周凹部を形成して外周部を波形状となした外周波型ブレーキディスクが、軽量で泥はけ特性が良く、意匠性が高いため、オフロード用バイクだけでなく、オンロード用バイクにも搭載されつつある(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、ディスクブレーキ装置の制動時における振動として、高周波領域のブレーキ鳴き以外に、低周波領域におけるブレーキジャダが知られている。ブレーキジャダとは、制動時における異常振動で、ドライバはハンドルやブレーキレバーの異常振動をブレーキジャダとして感じることになる。未熟なドライバが初めてブレーキジャダに遭遇すると、ハンドル操作やブレーキ操作を誤ることが懸念されるので、車両の安全性を向上するため確実に防止することが要望されている。
外周円型ブレーキディスクにおけるブレーキジャダ現象は、ブレーキディスクの板厚精度やブレーキディスクの平面度などブレーキディスクの製作精度に起因して、ブレーキトルクやブレーキ液圧が変動することにより発生することが知られている。このため、外周波型ブレーキディスクにおいても、ブレーキディスクの製作精度を高めることで、ブレーキジャダを防止するように設計されている。
国際公開第2004/042247号パンフレット
しかし、外周波型ブレーキディスクでは、ブレーキディスクの製作精度を外周円型ブレーキディスクと同等に高めても、ブレーキジャダが発生することがあり、その際には、ブレーキディスクの各部の寸法を変更するなどの試行錯誤による設計変更を行って、ブレーキジャダが発生しないようなブレーキディスクを製作しているのが実情で、ブレーキジャダの発生原因を究明して、ブレーキジャダを確実に防止できるようなブレーキディスクが求められていた。尚、上記のような試行錯誤による設計の結果、外周凹部が24個、連結ピンが7個、取付孔が5個で、これらの個数が互いに素に設定されたフローティングブレーキディスクは実用化されている。
本発明の目的は、ブレーキジャダを効果的に防止可能な外周波型ブレーキディスクを提供することである。
本発明に係る外周波型ブレーキディスクは、車輪に固定されるハブディスクと、ハブディスクの外側に同心状に配置される制動ディスクと、ハブディスクと制動ディスクをフローティング状態に連結する連結ピンとを備え、制動ディスクの外周に周方向に間隔をあけて複数の外周凹部を形成して外周部を波形状となした外周波型ブレーキディスクであって、前記制動ディスクの外周円からの外周凹部の深さを2mm以上、7mm以下に設定し、前記外周凹部の数と、車輪への取付孔の数と、連結ピンの数とが互いに素の関係であり、且つ、前記外周凹部の数を3〜23、取付孔の数を3〜7、連結ピンの数を5〜12に設定したものである。
このように、外周凹部の深さを既存の外周波型ブレーキディスクよりも浅く設定すると、制動時におけるブレーキトルクの変動を少なくして、ブレーキジャダを効果的に防止できる。外周凹部の深さを浅くすることで、ブレーキトルクの変動を少なくできるメカニズムは、次のように推測できる。即ち、制動時には、1対のブレーキパッドが制動ディスクの両面に圧接されて、ブレーキパッドと制動ディスク間における摩擦抵抗により、制動力が得られることになるが、ブレーキパッドの外周部が外周凹部に対面すると、ブレーキパッドの外周部が制動ディスクで受け止められなくなり、ブレーキパッドの摩擦材の圧縮弾性変形が部分的に開放されて、摩擦材が外周凹部へ落ち込み、またブレーキパッドの外周部が隣接する外周凹部間の外周凸部に対面したときには、外周凹部に落ち込んでいた摩擦材が、再度、圧縮弾性変形を起こして、その抵抗力で両ブレーキパッドを押し返すことになり、このようなブレーキパッドの摩擦材の圧縮弾性変形の開放と再変形とが繰り返されることで、ブレーキトルクの変動が発生するものと推測できる。本発明では、外周凹部の深さを浅く設定することで、ブレーキパッドの圧縮弾性変形の再変形時における前記抵抗力を小さく設定して、ブレーキトルクの変動を少なくし、これによりブレーキジャダを防止することになる。
また、前記外周凹部の深さは、7mmを超えると、ブレーキトルクの変動が大きくなり、ブレーキジャダが発生し易くなるので、外周凹部の深さは7mm以下に設定することが好ましい。特に、mm以上、mm以下に設定することが、外周凹部を設けることによる、重量軽減、泥はけ特性の向上、放熱性能の向上、意匠性の向上などを十分に確保しつつ、ブレーキジャダを効果的に低減できるので好ましい。
更に、前記外周凹部の数と、車輪への取付孔の数と、フローティングピンの数とを互いに素の関係に設定しているので、外周凹部と取付孔とフローティングピンの数を互いに素に設定することで、制動時におけるブレーキディスクの振動形態を調整して、ブレーキジャダを効果的に防止できる。
更にまた、前記外周凹部の数を3〜23、取付孔の数を3〜7、フローティングピンの数を5〜12に設定しているので、ブレーキジャダを防止可能な実用に即した外周波型ブレーキディスクを実現できる。
前記制動ディスクと、制動ディスクに圧接されるブレーキパッドとの接触面積の最大値Saと最小値Sbの面積比Sb/Saを0.86以上に設定することも好ましい実施の形態である。制動ディスクとブレーキパッドとの接触面積の最大値と最小値の面積比が大きくなると、ブレーキトルクの変動が大きくなって、ブレーキジャダが発生し易くなるので、面積比Sb/Saを0.86以下に設定することが好ましい。特に、前記最大値Saと最小値Sbの面積比Sb/Saを0.90以上、1.0以下に設定することが、ブレーキジャダを低減する上で望ましい。
前記面積比Sb/Saの調整は、前記外周凹部の深さと、外周凹部の制動面側への開口形状と、外周凹部の周方向長さと、制動ディスクの制動面における貫通孔の配設位置と、該貫通孔の制動面側への開口形状と、該貫通孔の個数と、該貫通孔の開口面積の中から選択される1種又は2種以上を調整して、前記面積比Sb/Saを前記範囲に設定できる。
前記制動ディスクの外周長を、前記外周凹部を有さない同径の制動ディスクの外周長の110%以下に設定することも好ましい実施の形態である。制動ディスクの外周長が長くなると、外周凹部の深さが深くなったり、外周凹部の個数が増えたりして、ブレーキジャダが発生し易くなるので、制動ディスクの外周長は、外周凹部を有さない同径の制動ディスクの外周長の110%以下に設定することが好ましい。
前記制動ディスクの周方向の設定角度θ毎における、制動ディスクと、制動ディスクに圧接されるブレーキパッドとの接触面積の最大変化率Svaと最小変化率Svbとの差を接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)とし、この接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)を100(mm2/deg)以下に設定することも好ましい実施の形態である。接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)が大きくなると、外周凹部の深さが深くなったり、外周凹部が矩形に近くなったりして、ブレーキジャダが発生し易くなるので、変化率最大幅(Sva−Svb)は100(mm2/deg)以下に設定することが好ましい。
前記制動ディスクの周方向の設定角度θ毎における、ブレーキパッドに対する制動ディスクの接触部位の重心位置と、制動ディスクの中心間の距離cog(θ)の最大値Gaと最小値Gbの差を重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)とし、この重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)を前記制動ディスクの半径の0.4%以下に設定することも好ましい実施の形態である。重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)が大きくなると、ブレーキトルクの変動が大きくなって、ブレーキジャダが発生し易くなるので、重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)は、制動ディスクの半径の0.4%以下に設定することが好ましい。
本発明に係る外周波型ブレーキディスクによれば、外周凹部の深さを既存の外周波型ブレーキディスクよりも浅く設定するという簡単な構成により、ブレーキジャダを効果的に防止することができる。しかも、ブレーキディスクの設計段階から、ブレーキジャダを防止し得るブレーキディスクを設計できるので、ブレーキディスクの生産性を格段に向上できる。また、外周凹部の個数と、車輪への取付孔の個数と、フローティングピンの個数とを互いに素の関係に設定したり、制動ディスクと、制動ディスクに圧接されるブレーキパッドとの接触面積の最大値Saと最小値Sbの面積比Sb/Saを0.86以上に設定したり、制動ディスクの外周長を、前記外周凹部を有さない同径の制動ディスクの外周長の110%以下に設定したり、制動ディスクとブレーキパッドとの接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)を100(mm2/deg)以下に設定したり、ブレーキパッドに対する制動ディスクの接触部位の重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)を、制動ディスクの半径の0.4%以下に設定したりする、などの構成を任意に組み合わせると、相乗効果により、ブレーキジャダの発生を一層効果的に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
先ず、ブレーキディスク1の基本構成について説明する。図1、図2に示すブレーキディスク1は、フローティングブレーキディスクで、ブレーキキャリパのブレーキパッド2に対面する外周側の制動ディスク3と、車輪に固定される中央部側のハブディスク4と、両ディスク3、4を連結する連結ピン5とを備え、連結ピン5を用いて両ディスクをフローティング支持したものである。
制動ディスク3は、耐熱性及び耐摩耗性に優れたステンレス鋼板や炭素鋼板で構成され、制動ディスク3の表裏面における耐磨耗性を向上するために高周波焼入れ等の熱処理が施されている。制動ディスク3の半径方向の途中部には、制動性能の向上や安定化、冷却性能やウォーターリカバリー性の向上、重量軽減などを目的として、複数の貫通孔6が所定の配列で形成されている。制動ディスク3の外周には、重量軽減、泥はけ特性の向上、放熱性能の向上、意匠性の向上などを目的として、周方向に間隔をあけて複数の外周凹部7と外周凸部8とが交互に形成され、外周凹部7と外周凸部8とで波型形状に形成されている。制動ディスク3の内周には複数の連結部9が周方向に間隔をあけて内側へ向けて突出状に形成され、各連結部9には内側へ向けて開口する半円形状の外側連結凹部10が形成されている。制動ディスク3の寸法は、外径D1が300mm、連結部9を除く内径D2が228mm、厚さが6mmに設定されている。
制動ディスク3の両側には図示外のブレーキ装置のブレーキパッド2がそれぞれ配置され、両ブレーキパッド2間に制動ディスク3を挟持することで、ブレーキディスク1に対して制動力を作用させるように構成されている。ブレーキパッド2の外周縁は制動ディスク3の外周縁に沿って配置され、ブレーキパッド2の内周縁は、制動ディスク3の内周縁よりもやや外側に配置され、ブレーキパッド2の全面が制動ディスク3の制動面上を摺動するように構成されている。
ハブディスク4は、軽量化を主目的として熱膨張率が比較的大きいアルミニウム合金で構成されている。ハブディスク4の中央部には車軸が挿通する開口部11が形成され、開口部11付近には図示外の車輪への固定用の複数の取付孔12が周方向に一定間隔おきに形成され、ハブディスク4の半径方向の途中部には複数の軽減孔13が形成されている。ハブディスク4の外周部には制動ディスク3の外側連結凹部10に対応させて外側へ向けて開口する半円形状の内側連結凹部14が形成されている。
連結ピン5は、耐摩耗性に優れたステンレス鋼や炭素鋼からなる中空の筒部材で構成され、連結ピン5の一端部には環状のフランジ部15が形成されている。そして、制動ディスク3とハブディスク4とは、外側連結凹部10と内側連結凹部14とを組み合わせて形成される連結孔16に連結ピン5を挿入し、皿バネ17及び座金18を連結ピン5に外嵌させ、連結ピン5の他端部をかしめることで、フローティング状態に連結されている。
本発明の第1の特徴的な構成は、前述のような基本構成のブレーキディスク1において、制動ディスク3の外周円Cからの外周凹部7の深さを既存の波型制動ディスクより浅く設定した点にあり、具体的には、外周凹部7の深さdを7mm以下、好ましくは2mm以上、6mm以下に設定した点にある。
外周凹部7の深さdは、7mmを超える場合には、制動時におけるブレーキトルクの変動が大きくなり、ブレーキジャダが発生し易くなるので、7mm以下、より好ましくは6mm以下に設定することが望ましい。また、外周凹部7の目的としての、重量軽減、泥はけ特性の向上、放熱性能の向上、意匠性の向上などを図るため、外周凹部7の深さdは2mm以上に設定することが好ましい。
本発明の第2の特徴的な構成は、外周凹部7の個数と、車体への取付孔12の個数と、連結ピン5の個数とが互いに素になるように設定した点にある。
外周凹部7の個数と、車体への取付孔12の個数と、連結ピン5の個数とは、互いに素になるように設定されていれば、任意の個数に設定することができるが、外周凹部7の個数は、3個未満の場合には、十分な重量軽減ができず、23個を超える場合には、ブレーキジャダが発生し易くなるので、3〜23個に設定することになる。また、取付孔12の個数の個数は、車輪への取付強度を考慮して3〜7個に設定でき、連結ピン5の個数は、制動ディスク3とハブディスク4との連結強度を十分に確保できるように5〜12個に設定できる。
本発明の第3の特徴的な構成は、制動ディスク3と、制動ディスク3に圧接されるブレーキパッド2との接触面積の最大値Saと最小値Sbの面積比Sb/Saを、0.86以上、好ましくは最大値Saと最小値Sbの面積比Sb/Saを0.90以上、1.0以下に設定した点にある。
本発明の第4の特徴的な構成は、制動ディスク3の外周長を、外周凹部7を有さない同径の制動ディスクの外周長の110%以下に設定した点にある。
本発明の第5の特徴的な構成は、制動ディスク3の周方向の設定角度θ毎における、制動ディスク3と、制動ディスク3に圧接されるブレーキパッド2との接触面積の最大変化率Svaと最小変化率Svbとの差を接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)とし、この接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)を100(mm2/deg)以下に設定した点にある。
本発明の第6の特徴的な構成は、制動ディスク3の周方向の設定角度θ毎における、ブレーキパッド2に対する制動ディスク3の接触部位の重心位置と、制動ディスク3の中心間の距離cog(θ)の最大値Gaと最小値Gbの差を重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)とし、この重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)を制動ディスク3の半径の0.4%以下に設定した点にある。
面積比Sb/Sa、制動ディスク3の外周長の比率、接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)、制動ディスク3の半径に対する重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)の比率は、外周凹部7の深さと、外周凹部7の制動面側への開口形状と、外周凹部7の周方向長さと、制動ディスク3の制動面における貫通孔6の配設位置と、該貫通孔6の制動面側への開口形状と、該貫通孔6の個数と、該貫通孔6の開口面積の中から選択される1種又は2種以上を調整することによって、前記範囲に設定できる。例えば、図3(a)〜(i)に示す制動ディスク30a〜30iのように、貫通孔6の形状や寸法に応じて、外周凹部7の底面に各種形状の凹部や凸部を形成した外周凹部7a〜7iを形成し、面積比Sb/Saを0.86以上、好ましくは0.90以上、1.0以下に設定したり、制動ディスク3の外周長を、外周凹部7を有さない同径の制動ディスクの外周長の110%以下に設定したり、接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)を100(mm2/deg)以下に設定したり、重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)を制動ディスク3の半径の0.4%以下に設定したりすることもできる。
これら6つの特徴的な構成は、ブレーキディスク1に対して、それぞれ独立に備えさせることも可能であるし、任意に組み合わせて備えさせることもできる。任意に組み合わせた場合には、相乗的なブレーキジャダの低減効果が期待できる。
次に、ブレーキジャダ低減可能なブレーキディスクの構成を見出すために行った制動試験について説明する。
ブレーキジャダ現象は、ブレーキトルクの変動や液圧の変動として計測できるので、次のような試験用ブレーキディスク1を製作し、制動試験を行ってブレーキトルクを測定した。
(第1試験ディスク)
外周凹部の個数(波数)がブレーキトルクの変動に及ぼす影響を明らかにするため、外周凹部の個数を変更した複数種類の第1試験ディスクを製作した。図4、図5に示すように、この第1試験ディスクは、図1に示すブレーキディスク1の制動ディスク3における外周凹部7と貫通孔6の構成を部分的に変更したもので、その他の構成に関してはブレーキディスク1と同様に構成したものである。より具体的には、制動ディスクとして、ブレーキディスク用マルテンサイトステンレス鋼(SUS410DB)からなり、外径D1が300mm、板厚が5mmで、貫通孔6に代えて、連結ピン5に対応する位置において回転対称にそれぞれ5個、計40個の丸孔からなる直径7mmの貫通孔6Aを形成し、外周凹部7に代えて、半径Rが15mmの円弧状で、ブレーキディスク1の中心Pから円弧の中心P1までの長さLが154mmの外周凹部7Aを、外周部に円周方向に等間隔に13個、15個、16個、17個、19個形成した5種類の制動ディスク3A〜3Eを製作した。また、外周凹部7Aの有無による影響を明らかにするため、外周凹部7Aを形成していない制動ディスク3Fを製作した。そして、これら6種類の制動ディスク3A〜3Fを、5個の取付孔12を形成したハブディスク4に、8個の連結ピン5でフローティング状態にそれぞれ連結して、5種類の第1試験ディスク1A〜1Fを製作した。尚、図4は、外周部に19個の外周凹部7Aを円周等間隔に設けた制動ディスク3Eを組み付けた第1試験ディスク1Eを示すものである。他の第1試験ディスク1A〜1D、1Fについては、外周凹部7Aの配設ピッチのみを変更したり外周凹部7Aを省略した制動ディスク3A〜3D、1Fを組み付けただけのものであるので、その詳細な図面は省略した。
(第2試験ディスク)
外周凹部の深さがブレーキトルクの変動に及ぼす影響を明らかにするため、外周凹部7の深さを変更した複数種類の第2試験ディスクを製作した。具体的には、図1、図6に示すように、制動ディスク3として、ブレーキディスク用マルテンサイトステンレス鋼(SUS410DB)からなり、外径が300mm、板厚が5mm、各連結ピン5に対応させて回転対称に外周側へ向けて広がる略ハ字状の細長い2個の貫通孔6をそれぞれ形成した。そして、外周凹部7として、制動ディスク3の半径160.6mmの位置から半径18.6mmと半径21.6mmで、外周円からの深さが8mm、11mmの外周凹部(以下、深さ11mmの外周凹部と称する。)7Jを、周方向に等間隔おきに交互に8個ずつ、計16個形成した制動ディスク3Jと、外周凹部7Jの底部を残して、外周円からの深さdが5mm、7mmの外周凹部(以下、深さ7mmの外周凹部と称する。)7Kを周方向に等間隔おきに16個形成した制動ディスク3Kと、外周凹部7Jの底部を残して、外周円からの深さが2mm、3mmの外周凹部(以下、深さ3mmの外周凹部と称する。)7Lを周方向に等間隔おきに16個形成した制動ディスク3Lと、外周凹部7の深さ0mm、即ち外周凹部7を形成していない制動ディスク3Mを製作した。そして、これら4種類の制動ディスク3J〜3Mを、5個の取付孔12を形成したハブディスク4に、8個の連結ピン5でフローティング状態にそれぞれ連結して、4種類の第2試験ディスク1J〜1Mを製作した。尚、図1は、外周凹部7の深さを7mmに設定して制動ディスク3Kを組み付けた第2試験ディスク1Kを示すものである。他の第2試験ディスク1J、1L、1Mについては、外周凹部7の深さのみを変更した制動ディスク3J、3L、3Mを組み付けただけのものであるので、その詳細な図面は省略した。
(制動試験機)
試験機としては、図7に示すような台上試験機20を用いた。この台上試験機20は、ベルト21及びカップラ22を介してブレーキディスク1を回転駆動する交流モータ23と、交流モータ23の回転数を制御する図示外のインバータと、試験ディスク1に対して制動力を付与するためのスーパースポーツ用対向4ポットラジアルマウントキャリパ24と、キャリパ24へのブレーキ液圧を制御するエアハイドロブースター25と、キャリパ24と同軸で取り付けたアーム26を介して制動時に発生するブレーキトルクを測定するロードセル27と、交流モータ23とエアハイドロブースター25を制御する制御手段28とを備えている。そして、インバータにより交流モータ23を制御して試験ディスク1の回転数を制御するとともに、エアハイドロブースター25によりキャリパ24へのブレーキ液圧を制御して、キャリパ24の1対の焼結パッドからなるブレーキパッド2で試験ディスク1を挟持しながら、そのときのブレーキトルクをロードセル27により測定できるように構成した。
(制動試験条件)
本試験では、所定の車両速度相当の回転数を試験ディスク1に与えた後、所定のブレーキ液圧を与えながら引き摺り制動を行うことによって、定常的にブレーキトルクを測定することとした。車両速度は、20km/h、ブレーキ液圧は、1.0MPaに設定した。6秒間の引き摺り制動を行った後、試験ディスク1を60秒間空転することによって制動部分を冷却し、熱間での試験ディスク1の変形が生じないように、常にディスク温度が120℃以下となるように冷却条件を設定した。
前記制動試験条件で、外周凹部7Aの個数(波数)を変更した第1試験ディスク1A〜1Eに対して制動試験を行った。そして、ブレーキトルクの測定結果について、FFT解析を行い、回転次数比分析を行った。その結果を図8〜図11に示す。尚、図8、図9に示すグラフは、100回以上の制動試験を行った後の第1試験ディスク1A〜1Eと、100回以上の制動試験を行った後のブレーキパッド2を用いた場合のグラフである。また、図10、図11に示すグラフは、100回以上の制動試験を行った後の第1試験ディスク1A〜1Eと、新品のブレーキパッド2を用いた場合のグラフである。また、図8は図9(a)〜(e)のグラフを纏めて描いたグラフであり、図10は図11(a)〜(e)のグラフを纏めて描いたグラフである。
図8〜図11から、ブレーキトルクは、第1試験ディスク1A〜1Eのそれぞれの波数に相当する次数にピークを示した。尚、1次にピークが発生する原因は、板厚及びひずみによるもので、外周凹部を形成していないブレーキディスクと外周凹部を形成したブレーキディスクの板厚のバラツキとひずみ精度を三次元測定機を用いて測定し、板厚及びひずみの様相について回転次数比例分析を行ったところ、1次にのみピークを有していたことから、図8〜図11において、1次にピークが発生した原因は、板厚及びひずみによるものと推定できる。
第1試験ディスク1A〜1Eとブレーキパッド2の摺り合わせが十分になされている場合には、図8、図9に示すように、外周凹部7Aの個数が増加するにしたがって、外周凹部7Aの個数に相当する次数のブレーキトルクが増大する傾向を示した。
また、第1試験ディスク1A〜1Eとブレーキパッド2の摺り合わせが十分になされていない場合には、図10、図11に示すように、外周凹部7Aの個数が15個及び16個のブレーキディスク1B、1Cが高くなり、外周凹部7Aの個数が13個、17個、19個のブレーキディスク1A、1D、1Eの場合に低くなった。第1試験ディスク1A〜1Eでは、外周凹部7Aの個数だけでなく、取付孔12や連結ピン5の個数による振動の重ね合わせが発生していると考えられ、この第1試験ディスク1A〜1Eでは、取付孔12の個数が5個で、連結ピン5の個数が8個であることから、外周凹部7Aの個数と、取付孔12の個数と、連結ピン5の個数とが互いに素でない場合、即ち公約数を持つ場合に、外周凹部7Aの個数に相当する次数のブレーキトルクが大きくなり、互いに素の場合に外周凹部7Aの個数に相当する次数のブレーキトルクが小さくなっているものと推定できる。
このことから、外周凹部の個数を少なくすることで、ブレーキジャダの発生を抑制でき、またブレーキディスクとブレーキパッドの摺り合わせが十分になされるまでの期間においては、外周凹部の個数と、取付孔の個数と、連結ピンの個数とを互いに素に設定することでブレーキジャダを軽減できることが分かる。このため、外周凹部の個数は、3個未満の場合には、十分な重量軽減ができず、23個を超える場合には、ブレーキジャダが発生し易くなるので、3〜23個に設定することが好ましい。
次に、前記制動試験条件で、外周凹部7の深さを変更した第2試験ディスク1J〜1Mに対して制動試験を行った。そして、ブレーキトルクの測定結果について、FFT解析を行い、回転次数比分析を行った。その結果を図12、図13に示す。図12は図13(a)〜(d)のグラフを纏めて描いたグラフである。
図12、図13から、外周凹部7の個数に対応する16次のブレーキトルクは、外周凹部7の深さが11mm、7mm、3mmと浅くなるにしたがって小さくなっているが、深さ0mmの場合、即ち外周凹部7を形成しない場合には、深さを7mmに設定した場合と同程度のブレーキトルクとなった。このことから、外周凹部7の深さは7mm以下に設定することが好ましく、2mm以上、6mm以下に設定することが特に望ましいことが分かる。尚、外周凹部7の深さが0mmの場合に、ブレーキトルクが大きくなる原因として、16次のブレーキトルクが、外周凹部7の個数だけではなく、貫通孔6(個数:16個)の影響を受けているものと推定できる。
以上のことから、外周波型ブレーキディスクにおけるブレーキジャダ発生のメカニズムは、次のように推測できる。即ちブレーキパッドが外周凹部に差し掛かった時、ブレーキパッドの外周部は制動ディスクに支持されず、摩擦材の圧縮弾性変形が部分的に開放されることによって摩擦材が外周凹部に落ち込む。そして、更にブレーキディスクが回転して、ブレーキパッドが外周凸部を通過した時は、ブレーキパッドが外周凸部に乗り上がるため、ブレーキパッドの落ち込んでいた部分が、再度、圧縮弾性変形を起こし、その抵抗力がブレーキパッドを押し返す。このようなブレーキパッドの圧縮弾性変形の開放と再変形(ブレーキパッドの落ち込みと乗り上げ)を繰り返すことによって、ブレーキトルクの変動が発生したものと推測される。外周凹部の深さを変更した第2試験ディスク1J〜1Mを用いた制動試験において、外周凹部7の深さが浅くなるほど16次のブレーキトルクが小さくなったことも同様のメカニズムで説明できる。即ち、外周凹部7の深さが浅いと、外周凹部7の面積が小さくなり、外周凹部7に差し掛かった際におけるブレーキパッド2の落ち込む量が小さくなる。そのため、外周凸部8に乗り上げた際にブレーキパッド2が受ける抵抗力が小さくなり、ブレーキトルクの変動が小さくなったと考えられる。
次に、制動ディスク3とブレーキパッド2との接触面積がブレーキトルクの変動に及ぼす影響を調べるため、ブレーキパッド2に対する制動ディスク3A〜3E、3J〜3Mとの接触面積を円周3度毎に3D−CADを用いて求めた。その結果を図14、図15に示す。
図14から、外周凹部の個数(波数)が増えるにしたがって、接触面積の最大値と最小値の最大変動幅が大きくなり、ブレーキジャダが発生し易くなっていることが推測できる。また、図15から、外周凹部7の深さに関しては、深さが0mmの場合でも、接触面積の最大変動幅が大きくなって、ブレーキトルクの変動が大きくなったものと考えられる。図16は、接触面積の最大値Saと最小値Sbの面積比Sb/Saとブレーキトルクの変動幅の関係を示すもので、面積比Sb/Saは0.86以上、より好ましくは、0.90以上、1.0以下に設定することが望ましいことが分かる。
次に、制動ディスク3の外周長がブレーキトルクの変動に及ぼす影響を調べるため、外周凹部7を有さない同径の制動ディスク3Fの外周長を基準とした場合における、制動ディスク3A〜3Eの外周長の比率をそれぞれ求めた。その結果を図17に示す。
図17から、外周長の比率が大きくなるにしたがって、外周凹部7の個数(波数)が増えるとともに、ブレーキトルクの変動幅が大きくなって、ブレーキジャダが発生し易くなることが分る。また、ブレーキトルクの変動幅を3(Nm)以下に抑えて、ブレーキジャダの発生を抑制するには、外周長の比率を110%以下に設定する必要があることが分る。
次に、制動ディスクの周方向の設定角度θ毎における、制動ディスク3とブレーキパッド2との接触面積Sの変化率dS/dθが、ブレーキトルクの変動に及ぼす影響を調べるため、制動ディスク3A〜3Eについて、制動ディスクの周方向の設定角度θ=0.5°毎における、接触面積Sの変化率dS/dθを下記数式(1)で求め、その最大変化率Svaと最小変化率Svbの差を、接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)としてそれぞれ求めた。その結果を図18に示す。
Figure 0005163497
図18から、接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)が増えるにしたがって、外周凹部7の個数(波数)が増えるとともに、ブレーキトルクの変動幅が大きくなって、ブレーキジャダが発生し易くなることが分る。また、ブレーキトルクの変動幅を3(Nm)以下に抑えて、ブレーキジャダの発生を抑制するには、接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)を100(mm2/deg)以下に設定する必要があることが分る。
次に、制動ディスク3の周方向の設定角度θ毎における、ブレーキパッド2に対する制動ディスク3の接触部位の重心位置の変動が、ブレーキトルクの変動に及ぼす影響を調べるため、制動ディスク3A〜3Eについて、制動ディスク3の周方向の設定角度θ=0.5°毎における、接触部位の重心位置と制動ディスク3の中心間の距離cog(θ)を下記数式(2)で求め、その最大値Gaと最小値Gbの差を、接触部位における重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)とし、制動ディスク3の半径に対する重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)の比率をそれぞれ求めた。その結果を図19に示す。尚、接触部位の重心位置と制動ディスク3の中心間の距離cog(θ)は、パッド接触部分の一次モーメントを接触面積で除して求めた。
Figure 0005163497
図19から、接触部位における重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)の比率が増えるにしたがって、外周凹部7の個数(波数)が増えるとともに、ブレーキトルクの変動幅が大きくなって、ブレーキジャダが発生し易くなることが分る。また、ブレーキトルクの変動幅を3(Nm)以下に抑えて、ブレーキジャダの発生を抑制するには、重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)の比率を0.4%以下に設定する必要があることが分る。
(a)は外周凹部の深さを7mmに設定した外周波型ブレーキディスクの正面図、(b)は同外周波型ブレーキディスクの外周凹部付近の拡大図 図1のII-II線断面図 他の構成の制動ディスクの正面図 (a)は外周凹部の19個に設定した外周波型ブレーキディスクの正面図、(b)は同外周波型ブレーキディスクの外周凹部付近の拡大図 (a)〜(f)は、外周凹部の個数を変更して制動試験を行った6つの制動ディスクの正面図 (a)〜(d)は外周凹部の深さを変更して制動試験を行った4つの制動ディスクの正面図 台上試験機の概略構成図 一定期間使用したブレーキディスク及びブレーキパッドを用いた場合における、第1試験ディスクの回転次数とブレーキトルクの関係を纏めたグラフ 同第1試験ディスクのそれぞれの回転次数とブレーキトルクの関係を示すグラフ 一定期間使用したブレーキディスクと新しいブレーキパッドを用いた場合における、第1試験ディスクの回転次数とブレーキトルクの関係を纏めたグラフ 同第1試験ディスクのそれぞれの回転次数とブレーキトルクの関係を示すグラフ 第2試験ディスクの回転次数とブレーキトルクの関係を纏めたグラフ 同第2試験ディスクのそれぞれの回転次数とブレーキトルクの関係を示すグラフ 第1試験ディスクの制動ディスクとブレーキパッドの接触面積変化を円周3度毎に3D−CADで解析したグラフ 第2試験ディスクの制動ディスクとブレーキパッドの接触面積変化を円周3度毎に3D−CADで解析したグラフ 第1及び第2試験ディスクの接触面積の最大値と最小値の面積比とブレーキトルクの変動幅の関係を示す説明図 第1試験ディスクの外周長の割合とブレーキトルクの変動幅の関係を示す説明図 第1試験ディスクのブレーキパッドとの接触面積の変化率最大幅とブレーキトルクの変動幅の関係を示す説明図 第1試験ディスクのブレーキパッドとの接触部位における重心位置の最大変動幅の制動ディスクの半径に対する比率とブレーキトルクの変動幅の関係を示す説明図
符号の説明
1 ブレーキディスク 2 ブレーキパッド
3 制動ディスク 4 ハブディスク
5 連結ピン 6 貫通孔
7 外周凹部 8 外周凸部
9 連結部 10 外側連結凹部
11 開口部 12 取付孔
13 軽減孔 14 内側連結凹部
15 フランジ部 16 連結孔
17 皿バネ 18 座金
20 台上試験機 21 ベルト
22 カップラ 23 交流モータ
24 キャリパ 25 エアハイドロブースター
26 アーム 27 ロードセル
28 制御手段
1A〜1F 第1試験ディスク 3A〜3F 制動ディスク
6A 貫通孔 7A 外周凹部
8A 外周凸部 7J〜7L 外周凹部
1J〜1M 第2試験ディスク 3J〜3M 制動ディスク
30a〜30i 制動ディスク 7a〜7i 外周凹部

Claims (7)

  1. 車輪に固定されるハブディスクと、ハブディスクの外側に同心状に配置される制動ディスクと、ハブディスクと制動ディスクをフローティング状態に連結する連結ピンとを備え、制動ディスクの外周に周方向に間隔をあけて複数の外周凹部を形成して外周部を波形状となした外周波型ブレーキディスクであって、
    前記制動ディスクの外周円からの外周凹部の深さを2mm以上、7mm以下に設定し、
    前記外周凹部の数と、車輪への取付孔の数と、連結ピンの数とが互いに素の関係であり、且つ、前記外周凹部の数を3〜23、取付孔の数を3〜7、連結ピンの数を5〜12に設定した、
    ことを特徴とする外周波型ブレーキディスク。
  2. 前記制動ディスクと、制動ディスクに圧接されるブレーキパッドとの接触面積の最大値Saと最小値Sbの面積比Sb/Saを0.86以上に設定した請求項1記載の外周波型ブレーキディスク。
  3. 前記最大値Saと最小値Sbの面積比Sb/Saを0.90以上、1.0以下に設定した請求項記載の外周波型ブレーキディスク。
  4. 前記外周凹部の深さと、外周凹部の制動面側への開口形状と、外周凹部の周方向長さと、制動ディスクの制動面における貫通孔の配設位置と、該貫通孔の制動面側への開口形状と、該貫通孔の個数と、該貫通孔の開口面積の中から選択される1種又は2種以上を調整して、前記面積比Sb/Saを前記範囲に設定した請求項又は記載の外周波型ブレーキディスク。
  5. 前記制動ディスクの外周長を、前記外周凹部を有さない同径の制動ディスクの外周長の110%以下に設定した請求項1〜のいずれか1項記載の外周波型ブレーキディスク。
  6. 前記制動ディスクの周方向の設定角度θ毎における、制動ディスクと、制動ディスクに圧接されるブレーキパッドとの接触面積の最大変化率Svaと最小変化率Svbとの差を接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)とし、この接触面積の変化率最大幅(Sva−Svb)を100(mm2/deg)以下に設定した請求項1〜記載の外周波型ブレーキディスク。
  7. 前記制動ディスクの周方向の設定角度θ毎における、ブレーキパッドに対する制動ディスクの接触部位の重心位置と、制動ディスクの中心間の距離cog(θ)の最大値Gaと最小値Gbの差を重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)とし、この重心位置の最大変動幅(Ga−Gb)を前記制動ディスクの半径の0.4%以下に設定した請求項1〜のいずれか1項記載の外周波型ブレーキディスク。
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