JP5159622B2 - トリカフェオイルアルダル酸を含むα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、機能性食品、およびトリカフェオイルアルダル酸の製造方法 - Google Patents

トリカフェオイルアルダル酸を含むα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、機能性食品、およびトリカフェオイルアルダル酸の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5159622B2
JP5159622B2 JP2008521285A JP2008521285A JP5159622B2 JP 5159622 B2 JP5159622 B2 JP 5159622B2 JP 2008521285 A JP2008521285 A JP 2008521285A JP 2008521285 A JP2008521285 A JP 2008521285A JP 5159622 B2 JP5159622 B2 JP 5159622B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
tricaffeoylaldaric
tcaa
yacon
inhibitor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008521285A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007145356A1 (ja
Inventor
澄男 寺田
紀久夫 伊藤
直人 野口
崇 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zenyaku Kogyo KK
Original Assignee
Zenyaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zenyaku Kogyo KK filed Critical Zenyaku Kogyo KK
Priority to JP2008521285A priority Critical patent/JP5159622B2/ja
Publication of JPWO2007145356A1 publication Critical patent/JPWO2007145356A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5159622B2 publication Critical patent/JP5159622B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K36/00Medicinal preparations of undetermined constitution containing material from algae, lichens, fungi or plants, or derivatives thereof, e.g. traditional herbal medicines
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/21Esters, e.g. nitroglycerine, selenocyanates
    • A61K31/215Esters, e.g. nitroglycerine, selenocyanates of carboxylic acids
    • A61K31/216Esters, e.g. nitroglycerine, selenocyanates of carboxylic acids of acids having aromatic rings, e.g. benactizyne, clofibrate
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/08Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis
    • A61P3/10Drugs for disorders of the metabolism for glucose homeostasis for hyperglycaemia, e.g. antidiabetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Description

本発明は、トリカフェオイルアルダル酸を含むα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、機能性食品、およびトリカフェオイルアルダル酸の製造方法に関する。
糖尿病は、生活習慣病の中でも食生活と関連が深いとされ、特に全糖尿病者の9割以上を占める軽症2型糖尿病は、国内においても肉食中心の食生活化が進むにつれて増加の一途を辿っている。また、糖尿病の合併症として、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害など重篤な多臓器・器官の障害が知られており、また動脈硬化や心筋梗塞など循環器障害のリスクファクターとしても生命予後に大きく影響する。日頃の血糖値を如何にコントロールできるかが生命予後や将来のQOLを決定する大きなカギとなる。
日常の食生活の中では、血糖値の上昇を抑える作用のある食品として、難消化性デキストリン、小麦アルブミン、グァバ茶ポリフェノール、豆乳エキス、L−アラビノースなどがあり、それらを含有した食品が既に特定保健用食品として表示認可されている。これらの機能性食品は、医薬品で見られるような副作用などもなく、安全性の高さからも注目されている。これらとは別の機能性素材としてヤーコンがある。
ヤーコン(Smallanthus sonchifolia)はアンデス山地原産のキク科植物である。本発明者らは、ヤーコン地上部熱水エキスに血糖上昇抑制活性を見出し、作用発現にα−グルコシダーゼ阻害活性が関与していること、またエキス中の3、4−ジカフェオイルキナ酸などのジカフェオイルキナ酸(DCQA)類が強力かつ選択的なα−グルコシダーゼ阻害活性を有することを報告している(非特許文献1参照)。さらには、ヤーコンに含まれるトリカフェオイルアルダル酸が、抗酸化剤としての活性を有することが報告されている(特許文献1参照)。
最近、活性酸素が膵臓ランゲルハンス氏島に作用して糖尿病発症を促進し、これが抗酸化物質投与により抑制されることが報告(非特許文献2、3参照)されている。また、抗酸化活性を有するポリフェノールによりSTZ誘発糖尿病マウスの血糖値が低下することも報告されている(非特許文献4参照)。Caffeic acidやDCQA類には抗酸化活性のあることが知られている(非特許文献5、6参照)。
特許第3039864号明細書 Terada S., Ito K., Taka M., Ogose N., Noguchi N., Koide Y., Natural Medicines, 57, 89-94 (2003) Tanaka Y., Gleason C. E., Tran P. O. T, Harmon J. S., Robertson R. P., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 96, 10857-10862 (1999) Katoh M., Sakurai K., Fujimoto Y., YAKUGAKU ZASSHI, 122, 831-839 (2002) Moharram F. A., Marzouk M. S., EI-Toumy S. A., Ahmed A. A., Aboutabl E. A., Phytother. Res., 17, 767-773 (2003) Chuda Y., Ono H., Ohnishi-Kameyama M., Nagata T., Tsushida T., J. Agric. Food Chem., 44, 2037-2039 (1996) Ohnishi M., Morishita H., Toda S., Yase Y., Kido R., Phytochemistry, 47, 1215-1218 (1998)
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、ヤーコンに含まれる成分のうち、α−グルコシダーゼ阻害作用および血糖値上昇抑制作用をもたらす成分について、完全に明らかにしていたわけではなかった。また、ヤーコンからα−グルコシダーゼ阻害作用および血糖値上昇抑制作用をもたらす成分を収率よく精製するための方法も確立されていなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ヤーコンに含まれる成分のうち、α−グルコシダーゼ阻害作用および血糖値上昇抑制作用をもたらす成分を明らかにして提供することを目的とする。また、ヤーコンからα−グルコシダーゼ阻害作用および血糖値上昇抑制作用をもたらす成分を収率よく精製するための方法を目的とする。
本発明者らは、上記目的を解決するために、鋭意研究に励み、ヤーコンに含まれる成分のうちトリカフェオイルアルダル酸が、優れたα−グルコシダーゼ阻害作用および血糖値上昇抑制作用をもたらすことを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明によれば、トリカフェオイルアルダル酸を含む、α−グルコシダーゼ阻害剤が提供される。このα−グルコシダーゼ阻害剤は、優れたα−グルコシダーゼ阻害作用を有するトリカフェオイルアルダル酸を含むため、α−グルコシダーゼの活性を好適に阻害することができる。
また、本発明によれば、上記のα−グルコシダーゼ阻害剤を含有する、機能性食品が提供される。この機能性食品は、優れたα−グルコシダーゼ阻害活性を有するトリカフェオイルアルダル酸を含むため、α−グルコシダーゼの活性を好適に阻害することができる。
また、本発明によれば、トリカフェオイルアルダル酸を含む、血糖値上昇抑制剤が提供される。この血糖値上昇抑制剤は、優れた血糖値上昇抑制作用を有するトリカフェオイルアルダル酸を含むため、血糖値の上昇を好適に抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の血糖値上昇抑制剤を含有する、機能性食品が提供される。この機能性食品は、優れた血糖値上昇抑制作用を有するトリカフェオイルアルダル酸を含むため、血糖値の上昇を好適に抑制することができる。
また、本発明によれば、トリカフェオイルアルダル酸の製造方法であって、ヤーコン地上部から、水または親水性有機溶媒を含む溶媒を用いてトリカフェオイルアルダル酸含有エキスを抽出する工程と、トリカフェオイルアルダル酸含有エキスから、芳香族系吸着剤を用いて第一のトリカフェオイルアルダル酸含有画分を固相抽出する工程と、トリカフェオイルアルダル酸含有画分のpHを6以上10以下の範囲内に調整した条件下で、ゲル濾過剤を用いて第二のトリカフェオイルアルダル酸含有画分を固相抽出する工程と、を含む、トリカフェオイルアルダル酸の製造方法が提供される。
この方法によれば、トリカフェオイルアルダル酸の含有率が高いヤーコン地上部を用いて、芳香族系吸着剤およびゲル濾過剤を組み合わせて固相抽出を行い、さらに、ゲル濾過の際にトリカフェオイルアルダル酸を安定化させるために、本来pH4.5から5位の弱酸性を示すエキスに重曹、炭酸ソーダ、苛性ソーダなどを加えてpHを6以上10以下の範囲内に調整するため、トリカフェオイルアルダル酸のナトリウム塩を大量に収率よく精製することができる。
また、本発明によれば、トリカフェオイルアルダル酸含有エキスの製造方法であって、ヤーコン地上部から、エタノール濃度が0%以上70%以下(v/v)であるエタノールおよび水の混液を用いて、25℃(室温)以上100℃以下の温度でトリカフェオイルアルダル酸を含有するエキスを抽出する工程を含む、トリカフェオイルアルダル酸含有エキスの製造方法が提供される。この方法によれば、トリカフェオイルアルダル酸の含有率が高いヤーコン地上部から、水とアルコールとの混液を用いることにより、トリカフェオイルアルダル酸含有量の多いトリカフェオイルアルダル酸含有エキスを大量に精製することができる。
また、本発明によれば、トリカフェオイルアルダル酸含有エキスの製造方法であって、ヤーコン地上部から、塩基性溶媒を用いてトリカフェオイルアルダル酸を含有するpH8以上10以下の塩基性エキスを抽出する工程と、前記塩基性エキスを、pH2以上6以下に調整してトリカフェオイルアルダル酸を含有する酸性エキスを生成する工程と、を含む、トリカフェオイルアルダル酸含有エキスの製造方法が提供される。この方法によれば、トリカフェオイルアルダル酸の含有率が高いヤーコン地上部から、塩基性溶媒を用いて、トリカフェオイルアルダル酸を安定化した状態で抽出することにより、トリカフェオイルアルダル酸含有量の多いトリカフェオイルアルダル酸含有エキスを大量に収率よく精製することができる。
本発明のα−グルコシダーゼ阻害剤またはそれを含む機能性食品によれば、トリカフェオイルアルダル酸を含むため、α−グルコシダーゼの活性を好適に阻害することができる。
また、本発明の血糖値上昇抑制剤またはそれを含む機能性食品によれば、トリカフェオイルアルダル酸を含むため、血糖値の上昇を好適に抑制することができる。
また、本発明のトリカフェオイルアルダル酸の製造方法によれば、特定の固相抽出の組み合わせを用いて、特定の条件下で抽出を行うため、トリカフェオイルアルダル酸を大量に収率よく精製することができる。
さらに、本発明のトリカフェオイルアルダル酸含有エキスの製造方法によれば、トリカフェオイルアルダル酸の含有率が高いヤーコン地上部から、特定の溶媒で抽出を行うため、トリカフェオイルアルダル酸含有量の多いトリカフェオイルアルダル酸含有エキスを大量に収率よく精製することができる。
ヤーコン抽出エキスから得られたDIAION HP−20 50%メタノール溶出画分のHPLCクロマトグラフを示した図である。 トリカフェオイルアルダル酸の一種であるトリカフェオイルアルトラル酸(TCAA)の構造式について説明するための図である。 ラットにおけるマルトース負荷TCAAの血糖値上昇抑制作用を調べるための試験スケジュールを示した概念図である。 ラットにおけるマルトース負荷後の血糖値の推移を示すグラフである。 水−エタノール混合比とTCAA抽出効率を示すグラフである。 抽出温度とTCAA抽出効率を示すグラフである。 抽出液のpHとTCAA抽出効率を示すグラフである。
発明の実施の形態
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明者らは、上記目的を解決するために、ヤーコン地上部エキスについて検討したところ、α−tocopherolや(±)−catechinに匹敵する強力な抗酸化活性を見出した。そして、本発明者らは、その活性成分の探索の結果、抗酸化活性は上記のα−グルコシダーゼ阻害活性と同様に、熱水エキスのDIAION HP−20カラムクロマトグラフィーの 50%メタノール溶出画分に収斂することを見出した。さらに、本発明者らは、HPLC分析により本画分はcaffeoyl基を有するポリフェノール成分の混合物であることを見出し、DCQAなどのα−グルコシダーゼ阻害活性成分を検出した。そして、本発明者らは、同時に、これまで未検出で含量の高い成分が認められたことから精製を行い、既知物質2、3、5−tricaffeoylaltraric acidまたは、2、4、5−tricaffeoylaltraric acid(TCAA:トリカフェオイルアルトラル酸)を分離した。
なお、2、3、5−tricaffeoylaltraric acidと2、4、5−tricaffeoylaltraric acidは区別が困難であることから、以後これらを含めてTCAA:トリカフェオイルアルトラル酸と定義する。従って、文章中における「TCAA」との記載には、2、3、5−tricaffeoylaltraric acid、または2、4、5−tricaffeoylaltraric acidが含まれるものとする。
本発明者らは、TCAAを他の天然物由来の抗酸化活性成分とともに評価し、α−グルコシダーゼ阻害活性ならびに血糖値上昇抑制作用について検討したところ、トリカフェオイルアルダル酸の一種であるTCAAが優れたα−グルコシダーゼ阻害作用および血糖値上昇抑制作用を有することを見出した。
すなわち、本実施形態によれば、トリカフェオイルアルダル酸を含む、α−グルコシダーゼ阻害剤および機能性食品が提供される。このα−グルコシダーゼ阻害剤および機能性食品は、優れたα−グルコシダーゼ阻害作用を有するトリカフェオイルアルダル酸を含むため、α−グルコシダーゼの活性を好適に阻害することができる。なお、この機能性食品には、消費者の便宜および消費意欲喚起のためにα−グルコシダーゼ阻害のために用いられる旨の表示が付されていてもよい。
また、本実施形態によれば、トリカフェオイルアルダル酸を含む、血糖値上昇抑制剤および機能性食品が提供される。この血糖値上昇抑制剤は、優れた血糖値上昇抑制作用を有するトリカフェオイルアルダル酸を含むため、血糖値の上昇を好適に抑制することができる。なお、この機能性食品には、消費者の便宜および消費意欲喚起のために血糖値上昇抑制のために用いられる旨の表示が付されていてもよい。
ここで、アルダル酸(Aldaric acids)とは、アルドースの両末端の炭素をカルボン酸にまで形式的に酸化して得られる酸を意味する。なお、アルダル酸は、異性体として、アラル酸、アルトラル酸、グルカル酸、マンナル酸、グルロン酸、イダル酸、ガラクタル酸、タルロン酸を含み、いずれも自然界ではD−体である。
そして、トリカフェオイルアルダル酸とは、アルダル酸とカフェ酸とがエステル結合した化合物であり、TCAA、トリカフェオイルアラル酸、トリカフェオイルグルカル酸、トリカフェオイルマンナル酸、トリカフェオイルグルロン酸、トリカフェオイルイダル酸、トリカフェオイルガラクタル酸、トリカフェオイルタルロン酸を含む総称である。すなわち、トリカフェオイルアルダル酸とは、TCAAをはじめとする複数種類の異性体を含む総称である。
これらの中でも、トリカフェオイルアルダル酸として、特に好ましいのは、後述するように、アルダル酸の異性体の一つであるアルトラル酸とカフェ酸とがエステル結合したTCAAである。そして、TCAAとは、2、3、5−トリカフェオイルアルトラル酸だけでなく、2、4、5−トリカフェオイルアルトラル酸も含むものとする。
TCAAについては、後述するように、ヤーコン地上部から精製されたトリカフェオイルアルダル酸中に含まれていることを、精密質量分析により決定した分子式、核磁気共鳴スペクトルにより確認している。なお、TCAAの構造式を、以下に示す。
Figure 0005159622
繰り返しになるが、上記のトリカフェオイルアルダル酸の異性体には、上記のTCAAの他に、トリカフェオイルアラル酸、トリカフェオイルグルカル酸、トリカフェオイルマンナル酸、トリカフェオイルグルロン酸、トリカフェオイルイダル酸、トリカフェオイルガラクタル酸、トリカフェオイルタルロン酸などの異性体も含まれるものとする。したがって、TCAA以外のトリカフェオイルアルダル酸の異性体も、本実施形態におけるα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、それらを含む機能性食品などに好適に用いることができる。
また、上記のトリカフェオイルアルダル酸はヤーコン由来であることが好ましい。ヤーコンには、トリカフェオイルアルダル酸が高含有率で含まれているからである。さらに、上記のトリカフェオイルアルダル酸はヤーコンの地上部由来であることが好ましい。ヤーコンの中でも、葉や茎などの地上部には、トリカフェオイルアルダル酸が特に高含有率で含まれているからである。
ここで、ヤーコン(Smallanthus sonchifolia)とは、アンデス山地原産のキク科植物の一種である。ヤーコンは、地中に塊根と塊茎の二種類の栄養器官を作り、一般的に塊根は食用に、塊茎は繁殖用(苗)に利用される。芋(塊根)の部分は水分が多く、シャキッとした食感とほんのりとした甘みを持ち、古代インカ時代より食用として用いられている。一方で、ヤーコンの葉や茎などの地上部は、スープやサラダに利用されている。
なお、上記のα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、それらを含む機能性食品には、トリカフェオイルアルダル酸だけでなく、さらに、ジカフェオイルキナ酸(DCQA)類を含んでもよい。ジカフェオイルキナ酸(DCQA)類もトリカフェオイルアルダル酸と同様に、ヤーコン地上部熱水エキスに含まれており、強力かつ選択的なα−グルコシダーゼ阻害活性を有するためである。
また、上記のα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、それらを含む機能性食品には、それ以外にも、他の生理活性物質、食品原料、食品添加物などを適宜必要に応じて含有してもよい。ここで、食品添加物とは、食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によって使用する物をいい、保存料、甘味料、着色料等を含むものとする。
また、上記の機能性食品には、厚生労働省の定める保健機能食品(特定保健用食品、栄養機能食品)が含まれるものとする。もっとも、厚生労働省の定める保健機能食品でなくても、通常の食品に比べて優れた何らかの生理活性を有する食品であれば、機能性食品に含まれるものとする。さらに、上記の機能性食品に付する表示には、厚生労働省の定める保健機能食品に対して認められた表示が含まれ、例えば機能性食品の包装容器に付される表示が含まれるものとする。
上記のトリカフェオイルアルダル酸は、ヤーコンから水または親水性有機溶媒を含む溶媒を用いて抽出されてなる抽出エキス由来であることが好ましい。特に、熱水抽出または水およびエタノール混合溶媒により抽出されることが好ましい。このように、ヤーコンから水または親水性有機溶媒を含む溶媒を用いて抽出することにより、トリカフェオイルアルダル酸を含むエキスを得ることができるからである。
また、上記のトリカフェオイルアルダル酸は、トリカフェオイルアルダル酸ナトリウム塩として含まれていてもよい。トリカフェオイルアルダル酸ナトリウム塩として抽出する方が、トリカフェオイルアルダル酸が安定化するためである。このとき、pHを6以上10以下の範囲内に調整した条件下でナトリウム塩として抽出すれば、さらにトリカフェオイルアルダル酸が安定化するため好ましい。
例えば、トリカフェオイルアルダル酸の製造方法としては、ヤーコン地上部から、水または親水性有機溶媒を含む溶媒を用いてトリカフェオイルアルダル酸含有エキスを抽出する工程と、トリカフェオイルアルダル酸含有エキスから、芳香族系吸着剤を用いて第一のトリカフェオイルアルダル酸含有画分を固相抽出する工程と、トリカフェオイルアルダル酸含有画分のpHを6以上10以下の範囲内に調整した条件下で、ゲル濾過剤を用いて第二のトリカフェオイルアルダル酸含有画分を固相抽出する工程と、を含むトリカフェオイルアルダル酸の製造方法が挙げられる。
この方法によれば、トリカフェオイルアルダル酸の含有率が高いヤーコン地上部を用いて、芳香族系吸着剤およびゲル濾過剤を組み合わせて固相抽出を行い、さらに、ゲル濾過の際にトリカフェオイルアルダル酸を安定化させるためにpHを6以上10以下の範囲内に調整するため、トリカフェオイルアルダル酸をナトリウム塩として大量に収率よく精製することができる。このとき、トリカフェオイルアルダル酸ナトリウムをさらに安定化するためには、第二のトリカフェオイルアルダル酸含有画分は、トリカフェオイルアルダル酸ナトリウムを含有する画分として溶出されることが好ましい。
一方、従来公知の特許文献1に記載のHPLCを用いる方法では、大量のトリカフェオイルアルダル酸を精製することは困難であり、特にグラム単位以上のトリカフェオイルアルダル酸を得るには現実的な方法ではない。これに対して、本実施形態の方法によれば、トリカフェオイルアルダル酸の含有率が高いヤーコン地上部を用い、さらにHPLCを用いることがないため、トリカフェオイルアルダル酸を大量に精製することができる。また、本実施形態の方法によれば、芳香族系吸着剤およびゲル濾過剤を組み合わせて固相抽出を行うために、得られるトリカフェオイルアルダル酸の純度を向上することができ、さらにゲル濾過の際にpHを6以上10以下の範囲内に調整するため、トリカフェオイルアルダル酸を安定化させることができ、従来は困難であった優れた収率を実現することができる。
なお、本実施形態の方法においても、ヤーコンは、抽出効率を高めるために、細かく粉砕しておき、これを熱水抽出するか、水およびエタノールの混合溶媒により抽出してエキスを製造することが望ましい。ヤーコンは、トリカフェオイルアルダル酸の含有率が高い茎や葉などの地上部を用いることが望ましいが、塊根や塊茎を用いてもよい。
抽出条件としては特に制限はないが、通常、ヤーコン葉・茎1kgあたり、5L以上50L以下の範囲内の熱水や、5L以上50L以下の範囲内の水およびエタノールの混合溶媒を用いることが好ましい。また、熱水を用いる場合には、抽出効率を高めるため、熱水の温度を40℃以上100℃(沸騰温度)以下の範囲内に調整し、0.1時間以上24時間以下の範囲内で抽出することが好ましい。もっとも、熱水を用いずに、単なる常温の水で抽出することもできる。好ましくは60℃以上80℃以下の温度範囲、5分以上40分以下抽出する。
一方、水およびエタノールの混合溶媒を用いる場合には、抽出効率を高めるため、水およびエタノールの混合溶媒の組成をエタノール濃度0%以上90%以下(v/v)の範囲内とし、温度25℃(室温)以上100℃(沸騰温度)以下、0.1時間以上24時間以下の範囲内で抽出することが好ましい。エタノール濃度は、更に、10%以上でもよく、また、70%以下でもよい。ここで、エタノールの代わりに、他の親水性有機溶媒として、例えば、メタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、アセトン、ジオキサンなどを用いることができる。好ましくはエタノール濃度30%以上70%以下(v/v)の範囲で、温度40℃以上90℃以下で0.1時間以上1時間以下抽出する。あるいは、エタノール濃度20%以上50%以下(v/v)の範囲で、温度60℃以上80℃以下で抽出することが好ましい。最も好ましくは、エタノール濃度30%(v/v)で、温度80℃で30分間抽出する。
さらに、より抽出効率を高めるために種々のpHについて検討した結果、塩基性条件下で抽出を行えば、より効率よくトリカフェオイルアルダル酸が抽出されることが明らかとなった。すなわち、溶媒中に塩基を添加し、抽出液のpHを8以上10以下にした後、酸を加えることにより溶液を酸性とし、溶媒を濃縮し凍結乾燥することによりトリカフェオイルアルダル酸の含量が高いエキスを得ることが出来る。用いる塩基は炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアなどを用いることが出来るが、抽出液のpHを8以上10以下になるようにアンモニアを添加することが好ましい。抽出する温度と時間はトリカフェオイルアルダル酸の分解を抑えるために室温にて短時間、好ましくは15分間で抽出する。酸性に戻す際に使用する酸は、塩酸、硫酸、硝酸、などを用いることが出来、特に限定されないが、塩酸が好ましい。酸性は、pH2以上6以下になるように酸を添加すればよく、好ましくはpH3以上4以下に調整する。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、上記実施の形態では芳香族系吸着剤およびゲル濾過剤を組み合わせて固相抽出を行う製造方法としたが、特に限定されず、さらに他のカラムクロマトグラフィーを行ってトリカフェオイルアルダル酸を精製してもよい。また、これらの固相抽出は、カラム法に限定されず、バッチ法、膜法などのいずれの形態で行ってもよい。例えば、カラム法を例にとって説明すると、固相を充填したカラムに試料を通過させ、目的成分を捕集した後、適当な洗浄液を通して洗浄し、次いでアルコールなどからなる溶離液を通して捕集した目的成分を溶出することができる。なお、固相抽出するにあたっては、あらかじめエタノールなどの親水性の溶媒をカラムに通すコンディショニングを行い、固相表面を濡らしておくとよい。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1:TCAAの抗酸化活性およびα−グルコシダーゼ阻害活性>
1.実験方法
1)ヤーコンの栽培
ヤーコンは2002年東京都練馬区大泉町2丁目の全薬工業(株)中央研究所圃場にて、茨城大学農学部月橋輝男教授より恵与頂いたペルーA系ヤーコンの種芋を用いて栽培した。
2)カラムの種類
カラムクロマトグラフィー用の担体は、DIAION HP−20(三菱化学)、LiChroprep RP−18(メルク)、TOYOPEARL HW−40F(東ソー)、Sephadex LH−20(アマシャム)を用いた。
3)TCAAの分離
ヤーコン地上部100gを1Lの70℃熱水で15分間攪拌抽出し、熱時綿栓濾過した。濾液を濃縮・凍結乾燥し暗褐色粉末17.3gを得た。この全量をDIAION HP−20カラムクロマトグラフィー(30mmφ×200mm)に付し、水、50%メタノール/水、メタノール各1Lで順次溶出後、濃縮して凍結乾燥し水溶出部13.9g、50%メタノール/水溶出部2.21g、メタノール溶出部0.48gを各々得た。それぞれにつきHPLCでTCAAの検出を行った。図1にヤーコン抽出エキスから得られたDIAION HP−20 50%メタノール画分のHPLCクロマトグラフを示す。
次いで、50%メタノール/水溶出部2.19gを2回に分けてLiChroprep RP−18カラムクロマトグラフィー(35mmφ×370mm)に付し、メタノール−5%酢酸(3:7)、次いでメタノール−5%酢酸(4:6)で溶出した。このメタノール−5%酢酸(4:6)溶出部をまとめTOYOPEARL HW−40Fカラムクロマトグラフィー(メタノール−水=3:7→9:1)、Sephadex LH−20カラムクロマトグラフィー(メタノール−水=8:2)にて分離し、淡黄色粉末としてTCAAを11.6mgを得た。
4)TCAAの同定方法
NMRはJNM−EX400(日本電子)にて測定し、内部標準はTMSを用いた。なお、doubletはd、double doubletはddと各々略した。高分解能FAB−MSはJMS−SX102A(日本電子)にて測定した。UVスペクトルはUV−2550(島津製作所)、比旋光度はSEPA−300(堀場製作所)により各々測定した。HPLCはポンプLC−10Atvp、UV/フォトダイオードアレー検出器SPD−M10Avp、カラムオーブンCTO−10Asvp、システムコントローラーSCL−10Avp(何れも島津製作所)を用いて行った。
5)ヤーコン地上部エキス中のTCAAの定量
カラム:YMC ODS−A 120−S5(4.6mmφ×150mm)、移動相:テトラヒドロフラン(THF)−0.1%リン酸混液(7:3)、カラム温度:40℃、流量:1.0ml/min、検出波長:332nmの条件で定量を行った。
具体的には、エキス約0.1gを精密に量り、移動相に溶解し正確に50mlとし試料溶液とした。別途、上記方法で分離・精製したTCAA標準品約0.01gを精密に量り、THFに溶解し正確に50mlとした。この液2mlに0.1%リン酸15mlを加え混和した後、移動相を加えて正確に50mlとし標準溶液とした。試料溶液及び標準溶液を孔径0.45μmのメンブランフィルターで濾過し20μlずつをHPLCに注入し、各液のTCAAのピーク面積AT及びASを測定し、以下の式によりエキス1g中のTCAA量を算出した。
エキス1g中のTCAA量(mg)
=標準品採取量(mg)×f×(1/25)×(AT/AS)
×(1g/エキス採取量g)
なお、f:標準品純度(%)/100
6)脳ホモジネート自動酸化試験
Ohkawaらの方法(参照文献2)に準じてチオバルビツール酸法により測定した。
7)1,1−Diphenyl−2−picrylhydrazyl(DPPH)ラジカル捕捉試験
Bloisらの方法(参照文献3)に準じて測定した。
8)糖水解酵素阻害活性試験
α−アミラーゼ、マルターゼ、及びスクラーゼ阻害活性は何れも前報(非特許文献1)に記載の方法により測定した。
2.実験結果
ヤーコン地上部エキスをDIAION HP−20カラムクロマトグラフィーに付して得られた水、50%メタノール/水、メタノール各溶出画分の抗酸化活性を調べたところ、表1に示すように50%メタノール溶出部に活性は収斂した。
Figure 0005159622
この画分をUV/フォトダイオードアレー検出器を接続したHPLCで多波長分析したところ290nm及び330nm付近に極大吸収を有する成分が多数存在し、50%メタノール溶出部はcaffeoyl基を有する成分から成ると推定された。この画分には、3、4−DCQA、3、5−DCQA、4、5−DCQA、isoquercitrinなど前報(非特許文献1)で報告したα−グルコシダーゼ阻害活性成分が確認された他、図1に示すように、これまで未確認の高含量成分が検出されたことから、カラムクロマトグラフィーにて分離・精製し、H及び13C−NMRデータを取得した。
TCAAの同定方法によって得られた結果を以下に示す。これらのデータと文献値(参照文献7)との比較から、ヤーコン塊根部から抗酸化活性物質としての分離の報告(参照文献8)があるTCAA(図2)と同定した。すなわち、上記の未確認の高含量成分が、2、3、5−トリカフェオイルアルトラル酸(2、3、5−tricaffeoylaltraric acid)または2、4、5−トリカフェオイルアルトラル酸(2、4、5−tricaffeoylaltraric acid)であることが確認された。
淡黄色粉末
[α]+31°(c=0.2、メタノール)
High Resolution FAB-MS(negative)m/z: 695.1200(M+-H) for C33H28O17
UVλmax(EtOH)nm(logε): 244(4.28),328(4.50)
1H-NMR(CD3OD)δ: 4.84 (1H, dd, J=9.0, 2.0Hz), 5.28(1H, d, J=2.0Hz), 5.65(1H, dd, J=9.0, 2.0Hz), 5.66(1H, d, J=2.0Hz), 6.22(1H, d, J=15.9Hz), 6.366(1H, d, J=15.9Hz), 6.371(1H, d, J=15.9Hz), 6.74(1H, d, J=8.3Hz), 6.77(1H, d, J=8.0Hz), 6.78(1H, d, J=8.3Hz), 6.91(1H, dd, J=8.3, 1.9Hz), 6.970(1H, dd, J=8.3, 1.8Hz), 6.974(1H, dd, J=8.3, 1.8Hz), 7.02(1H, d, J=1.9Hz), 7.08(1H, d, J=1.9Hz), 7.09(1H, d, J=1.9Hz), 7.53(1H, d, J=15.9Hz), 7.64(1H, d, J=15.8Hz), 7.66(1H, d, J=16.1Hz)
13C-NMR(CD3OD)δ: 69.9,72.7(2C), 73.1, 113.9, 114.1, 114.2, 115.3(3C), 116.5(3C), 123.4(2C), 123.5, 127.6, 127.7, 127.8, 146.8(2C), 146.9, 148.2, 148.40, 148.43, 149.8, 149.9(2C), 167.4, 168.1, 168.4, 170.4, 171.6
単離したTCAAとDCQA類の抗酸化活性を天然物由来の抗酸化活性成分とともに過酸化脂質生成抑制及びDPPHラジカル捕捉試験により評価した。その結果、過酸化脂質生成抑制作用はTCAAが最も強くモル濃度比較で(±)−catechinの68倍、ellagic acidの2.5倍の活性を示した。また、TCAA、DCQA類のDPPHラジカル捕捉作用はchlorogenic acid(参照文献4)、ellagic acid(参照文献5)、enzogenol(参照文献6)と同等で、α−tocopherolよりは強いものであった(表1)。
一方、α−グルコシダーゼ阻害活性では、スクラーゼ及びアミラーゼに対する阻害活性は弱かったが(それぞれIC50>1000μg/ml、IC50=420μg/ml)、マルターゼに対しては強い阻害活性を示し(IC50=49μg/ml)、対照としたacarboseに比べ19分の1の活性であった。
ヤーコン地上部エキス中のTCAAを定量した結果、含量は0.25%であり、ヤーコン地上部エキスのα−グルコシダーゼ阻害活性(IC50=5.8mg/ml)に対する寄与率は30%と算出された。
3.考察
今回ヤーコン地上部より分離した強力な抗酸化活性とα−グルコシダーゼ阻害活性を有するTCAAは、同じヤーコンの塊根部より既に単離・報告(参照文献7)されているものであるが、α−グルコシダーゼ阻害活性が認められたのは今回が最初である。
なお、DCQA類は春菊(非特許文献4)、ヨモギ(参照文献9)など多くのキク科植物やコーヒー豆(参照文献10)に含まれていることが知られており、ヤーコン特有のα−グルコシダーゼ阻害活性成分とは言えないが、TCAAはこれまでにヤーコン以外の植物より分離された報告はなく、エキス中に占める含量も高いことからヤーコンエキスのα−グルコシダーゼ阻害活性に関与する主成分と考えられる。
また、TCAAは(±)−catechinよりも強い過酸化脂質生成抑制効果を示し、α−tocopherolと同等のラジカル捕捉効果を示した。
従来から、食後高血糖状態の繰り返しは膵β細胞を傷害し、膵β細胞容積の低下を伴うインスリン分泌の障害を導き、II型糖尿病の耐糖能をさらに悪化させ、空腹時高血糖を示すような糖尿病へと移行すると言われている(非特許文献2)。また、膵臓β細胞の疲弊を抗酸化物質が抑制することは多くの報告(参照文献11)があり、TCAAにも同様の効果が期待される。
以上のように、ヤーコン地上部は抗酸化活性とマルターゼ選択的なα−グルコシダーゼ阻害活性を併せ持つ成分を多量に含んでおり、糖尿病発症予防に有用な素材と考えられる。
<実施例2:ヤーコン地上部からの抽出エキスの製造方法>
1) 水−エタノールによる抽出例:
80℃に加熱した水−エタノール(7:3)混液4Lに、ヤーコン地上部(100g)を加え、その温度で15分間攪拌した後吸引濾過した。濾液を減圧濃縮し、濃縮液を凍結乾燥することにより、エキス29.51gを得た。そのエキス1g中のTCAA量は2.8mgであったことから、ヤーコン地上部100gから抽出される総TCAA量は82.64mgであった。
2) 塩基性溶媒による抽出例:
0.28%アンモニア水2Lに、ヤーコン地上部(100g)を加え、室温にて15分間攪拌した後吸引濾過した。濾液を2N塩酸にてpH3.0とした後減圧濃縮し、濃縮液を凍結乾燥することによりエキス40.35gを得た。そのエキス1g中のTCAA量は3.79mgであったことから、ヤーコン地上部100gから抽出される総TCAA量は152.93mgであった。
<実施例3:TCAAの製造方法>
ヤーコン葉・茎150kgに対し、メタノール−水(1:1)混液1500Lを加え、室温で一夜放置したのち濾過した。濾液を減圧濃縮し、流エキス35Lを得た。流エキス5LをDIAION HP−20(三菱化学)カラム(17φ×40cm)に供し、水30L溶出後、メタノール−水(1:1)混液25Lで溶出した。メタノール−水(1:1)溶出部を集め、減圧濃縮して50%メタノール溶出部3Lを得た。一部を凍結乾燥して乾燥重量を求めた結果、50%メタノール溶出部は211gであった。
50%メタノール溶出部3LをポリアミドC−200(和光純薬工業)カラム(17φ×35cm)に供し、水25L溶出、メタノール25L溶出後、0.1%アンモニア水を含むメタノール10Lで溶出、さらに0.5%アンモニア水を含むメタノール25Lで溶出した。溶出液を5Lずつ分取し、HPLC(A法)でTCAAの検出を行った。TCAAを含む画分を集め、減圧濃縮後、凍結乾燥してTCAA含有画分28.4gを得た。
TCAA含有画分28.4gを水150mlに溶解し、pHメーターで測定しながら1mol/L NaCOを加えpHを8.5に調整したのち、Sephadex LH−20(アマシャムバイオサイエンス)カラム(5.0φ×70cm)に供し、メタノール−水(3:7)混液で溶出した。500ml溶出後、15mlずつ分取し、HPLC(A法)でTCAAの検出を行った。TCAAを含む画分を集め、減圧濃縮後、凍結乾燥してTCAA−ナトリウム含有画分5.71gを得た。HPLC(B法)による純度は、92%であった。
このTCAA−ナトリウム含有画分5.71gをメタノール−水(3:7)混液約30mlに溶解し、TOYOPEARL HW−40(東ソー)カラム(5.0φ×34cm)に供し、メタノール−水(3:7)混液で溶出した。200ml溶出後、15mlずつ分取し、HPLC(B法)でTCAAの検出を行った。純度94%以上のTCAAを含む画分を集め、減圧濃縮後、凍結乾燥してTCAA−ナトリウム画分4.14gを得た。HPLC(B法)による純度は、95%であった。
TCAA−ナトリウム画分4.14gをメタノール−水(3:7)混液約20mlに溶解し、Sephadex LH−20カラム(5.0φ×70cm)に供し、メタノール−水(3:7)混液で溶出した。500ml溶出後、12mlずつ分取し、HPLC(B法)でTCAAの検出を行った。純度97%以上のTCAAを含む画分を集め、減圧濃縮後、凍結乾燥してTCAA−ナトリウム 2.48gを得た。HPLC(B法)による純度は、97%であった。
このTCAA−ナトリウムのうち300mgを水15mlに溶解し、濾紙濾過後、濾液に0.1mol/l塩酸10.5mlを滴下し、1時間室温放置した。析出した結晶をろ取し、水20mlで洗浄したのち褐色ビンに移し、−40℃で減圧乾燥してTCAA 177mgを得た。HPLC(B法)による純度は98.8%であった。
HPLC(A法)
カラム:YMC−Pack R−ODS−5−A(4.6φ×250mm)
移動相:アセトニトリル−5%酢酸(2:8)→(3:7)リニアグラジエント20min
流 速:1mL/min
検 出:紫外吸光光度計(測定波長332nm)
HPLC(B法)
カラム:TSK−gel ODS−80TM(4.6φ×150mm)
移動相:THF−0.1%リン酸(3:7)
カラム温度:40℃
流 速:1mL/min
検 出:紫外吸光光度計(測定波長332nm)
<実施例4:ラットにおけるマルトース負荷TCAAの血糖上昇抑制作用>
本発明者らは、前報(非特許文献1)に示したように、このヤーコンの葉・茎エキスが血糖上昇抑制作用を持つことを確認しており、さらに、実施例1および実施例2に示すように、ヤーコン葉・茎エキスから単離・精製されたTCAAがα−グルコシダーゼ阻害活性作用を有することも明らかにした。実施例4では、TCAAの血糖に対する作用を確認するために、健常ラットを用いたマルトース負荷血糖上昇抑制作用を調べた。
1.材料
1)被験物質:TCAAは、ヤーコン熱水エキスをHP−20カラムクロマトグラフに付し、水溶出に次いで50%メタノールにて溶出させポリフェノール画分を得た。この画分をSephadex LH−20カラムクロマトグラフに付し40%メタノール/水にて分離し、HPLCにてTCAAを確認しながらTCAAを含むところを全て集めた。ついで粗のTCAA画分をHW−40カラムクロマトグラフに付し、同様にHPLCにて確認しながら40%メタノール/水にて分離しTCAA以外の成分を除去した。これを更にLiChroprep RP−18カラムクロマトグラフに付し5%酢酸:メタノール(3:7)で精製しTCAAを得た(純度91%、マルターゼ阻害活性IC50=61μg/mL)。また、マルトースは和光純薬より購入して用いた。
2)動物:SD(IGS)雄ラット7週齢を1群5匹で用いた。
2.試験方法
1)投与群の構成
(1)対照群(マルトース単独)
(2)マルトース+TCAA(600mg/kg×2)
(3)マルトース+TCAA(300mg/kg×2)
(4)マルトース+TCAA(150mg/kg×2)
2)被験物質の調製
マルトースは1.5gを秤量して15mLの蒸留水に溶解して1g/10mL/kgの割合で強制経口投与した。TCAAは2回投与としたため、初回投与物質についてはマルトース溶液、2回投与物質については蒸留水にそれぞれ150、300、600mg/10mLの割合で溶解し、10mL/kgの割合で強制経口投与した。
3)試験系(図3)
17時間絶食したラットに、被験物質投与前の採血(0time)を行ったのち、初回投与した。15分後に2回目の投与を実施し、投与後すぐに採血(すなわち15分)、30分、45分、60分、90分および120分にそれぞれ採血して、グルコカード(アベンティス・ファーマ)を用いて血糖値を測定した。
3.測定項目
各採血時間における血糖値の測定と、被験物質投与後の血糖値から投与前(0分時)の血糖値を差し引いた変化量(△)を算出して、血糖曲線下面積(△AUC)および最高血中濃度(△Cmax)を求めた。
4.統計解析
本試験で得られた測定値は平均および標準誤差の算出ならびに対照群との2群間比較を行った。検定方法はBartlett法により、測定値の分散を95%信頼限界で検定し、等分散の場合のみStudent's t−testを行って、p<0.05を統計学的に有意差ありと判断した。
5.血糖値の推移
血糖値の推移を図4に示した。対照群ではマルトース負荷による血糖値の急激な増加が15分にみられ、TCAAの各用量群ではその増加を有意(p<0.01)に抑制した。一方、TCAA 600mg/kg群の90分値において、対照群と比較して明らかな増加がみられた。
6.AUCおよびCmax
△AUCおよび△Cmaxを表2に示した。TCAA各用量群の△AUCは対照群と比較して変化は認められなかった。TCAA 600mg/kg群の△Cmaxは対照群と比較して、有意な(p<0.05)抑制が認められた。表2に、マルトース負荷後の血糖値から求めた△AUCおよび△Cmaxを示す。
Figure 0005159622
7.考察
本試験に用いたマルトースは経口摂取された後、上部消化管において小腸刷子縁膜に存在するα−グルコシダーゼの働きによって単糖(ブドウ糖)に分解され、血糖値を上昇させる。そこで今回、TCAAの健常ラットにおけるマルトース負荷に対する血糖値への影響を調べたところ、TCAAの各用量群では対照群でみられた15分後の急激な血糖値の増加を有意に抑制することが明らかとなった。またTCAAはAUCには変化を与えずにCmaxを抑制したことから、糖の吸収を緩やかにすることにより、食後の急激な血糖値の上昇を抑制することのできる成分であることが示された。
<実施例5:水−エタノール混合比とTCAA抽出効率の検討>
ヤーコン葉・茎10gを各比の水−エタノール混液200ml中に入れ、15分間攪拌したのちガーゼろ過し、ろ液を濃縮、凍結乾燥してエキスを調製し、TCAAを定量した。図5に、水−エタノール混合比とTCAA抽出効率のグラフを示す。本試験では、室温又は80℃の何れにおいても、エタノール濃度が0%以上70%以下(v/v)のエタノールおよび水の混液を用いて抽出した際に、高いTCAA抽出効率が得られた。また、エタノール濃度が20%以上70%以下ではより高いTCAA抽出効率が得られた。また、更にエタノール濃度が30%以上及び/又は50%以下では、更に高いTCAA抽出効率が得られた。また、エタノール濃度が30%では最も高いTCAA抽出効率が得られた。
<実施例6:抽出温度とTCAA抽出効率の検討>
ヤーコン葉・茎10gを各温度の水200ml中に入れ、15分間撹拌したのちガーゼろ過し、ろ液を濃縮、凍結乾燥してエキスを調製し、TCAAを定量した。図6に、抽出温度とTCAA抽出効率のグラフを示す。本試験では、室温(25℃)以上沸騰温度(100℃)以下の温度範囲において、一定の抽出効率が得られた。取り扱いの容易さから、沸騰しない温度(90℃以下)を用いることも好ましい。また、温度40度以上では、より好ましいTCAA抽出効率が得られ、温度60℃以上80℃以下では、更に高いTCAA抽出効率が得られた。また、80℃では最も高い抽出効率が得られた。
<実施例7:抽出液のpHとTCAA抽出効率の検討>
ヤーコン葉・茎10gに対し、200mlの溶媒を加え、室温15分間撹拌抽出し、ガーゼろ過後、ろ液を濃縮、凍結乾燥してエキスを調整しTCAAを定量した。TCAA収量は、エキス中のTCAA濃度に収量を乗じて、総TCAA量として算出した。図7に、抽出液のpHとTCAA抽出効率のグラフを示す。本試験では、抽出液のpHが8以上11以下の際に、高い抽出効率が得られた。また、pH8以上10以下では、更に高いTCAA抽出効率が得られた。尚、本実施例においては、溶媒としては、アンモニア水(濃度0.028%から0.28%)、又は水酸化ナトリウム水溶液(濃度0.01Nから0.1N)、又は炭酸ナトリウム水溶液(濃度0.01Mから0.1M)を用いた。
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。この実施例はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
<参照文献>
参照文献1) Ohnishi M., Morishita H., Toda S., Yase Y., Kido R., Phytochemistry, 47, 1215-1218 (1998)
参照文献2) Ohkawa H., Ohnishi N., Yagi K., Anal. Biochem., 95, 351-358 (1979)
参照文献3) Blois M. S., Nature, 181, 1199-1200 (1958)
参照文献4) Kweon M.H., Hwang H. J., Sung H.C., J. Agric. Food Chem., 49, 4646-4655 (2001)
参照文献5) Solon S., Lopes L., Teixera deSousa P. Jr., Schmeda-Hirschmann G., J. Ethnopharmacol.,72, 173-178 (2000)
参照文献6) Kahkonen M. P., Hopia A. I., Vuorela H. J., Rauha J. P., Pihlaja K., Kujala T. S., Heinonen M., J. Agric. Food Chem., 47, 3954-3962 (1999)
参照文献7) Takenaka M., Yan X., Ono H., Yoshida M., Nagata T., Nakanishi T., J. Agric. Food Chem., 51, 793-796 (2003)
参照文献8) Takenaka M., Ono H., Nagata T., Kameyama M., Yan X., Kokai Tokkyo Koho., JP 2001-19664(2001)
参照文献9) Okuda T., Hatano T., Agata I., Nishibe S., Kimura K., YAKUGAKU ZASSHI, 106, 894-899 (1986).
参照文献10) Clifford M. N. and Kellard B., Food Chemistry, 34, 81-88 (1989)
参照文献11) Adeghate E., and Parvez S. H., Toxicicology, 153, 143-156 (2000);Uchiyama K., Naito Y., Hasegawa G., Nakamura N., Takahashi J., Yoshikawa T., Redox Rep., 7, 290-293 (2002);Lapidot T., Walker M. D., Kanner J., J. Agric. Food Chem., 50, 7220-7225 (2002)

Claims (14)

  1. トリカフェオイルアルダル酸からなる、α−グルコシダーゼ阻害剤。
  2. 請求項1記載のα−グルコシダーゼ阻害剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸は、トリカフェオイルアルトラル酸である、α−グルコシダーゼ阻害剤。
  3. 請求項1記載のα−グルコシダーゼ阻害剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸がヤーコン由来である、α−グルコシダーゼ阻害剤。
  4. 請求項3記載のα−グルコシダーゼ阻害剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸がヤーコンの地上部由来である、α−グルコシダーゼ阻害剤。
  5. 請求項3記載のα−グルコシダーゼ阻害剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸が、ヤーコンから水または親水性有機溶媒を含む溶媒を用いて抽出されてなる抽出エキス由来である、α−グルコシダーゼ阻害剤。
  6. 請求項1記載のα−グルコシダーゼ阻害剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸は、トリカフェオイルアルダル酸ナトリウム塩として含まれている、α−グルコシダーゼ阻害剤。
  7. トリカフェオイルアルダル酸、ジカフェオイルキナ酸類とからなる、α−グルコシダーゼ阻害剤。
  8. トリカフェオイルアルダル酸からなる、血糖値上昇抑制剤。
  9. 請求項8記載の血糖値上昇抑制剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸は、トリカフェオイルアルトラル酸である、血糖値上昇抑制剤。
  10. 請求項8記載の血糖値上昇抑制剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸がヤーコン由来である、血糖値上昇抑制剤。
  11. 請求項10記載の血糖値上昇抑制剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸がヤーコンの地上部由来である、血糖値上昇抑制剤。
  12. 請求項10記載の血糖値上昇抑制剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸がヤーコンの水または親水性有機溶媒を含む溶媒を用いて抽出されてなる抽出エキス由来である、血糖値上昇抑制剤。
  13. 請求項8記載の血糖値上昇抑制剤において、
    前記トリカフェオイルアルダル酸は、トリカフェオイルアルダル酸ナトリウム塩として含まれている、血糖値上昇抑制剤。
  14. トリカフェオイルアルダル酸、ジカフェオイルキナ酸類とからなる、血糖値上昇抑制剤。
JP2008521285A 2006-06-16 2007-06-18 トリカフェオイルアルダル酸を含むα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、機能性食品、およびトリカフェオイルアルダル酸の製造方法 Active JP5159622B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008521285A JP5159622B2 (ja) 2006-06-16 2007-06-18 トリカフェオイルアルダル酸を含むα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、機能性食品、およびトリカフェオイルアルダル酸の製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006168176 2006-06-16
JP2006168176 2006-06-16
PCT/JP2007/062222 WO2007145356A1 (ja) 2006-06-16 2007-06-18 トリカフェオイルアルダル酸を含むα-グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、機能性食品、およびトリカフェオイルアルダル酸の製造方法
JP2008521285A JP5159622B2 (ja) 2006-06-16 2007-06-18 トリカフェオイルアルダル酸を含むα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、機能性食品、およびトリカフェオイルアルダル酸の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007145356A1 JPWO2007145356A1 (ja) 2009-11-12
JP5159622B2 true JP5159622B2 (ja) 2013-03-06

Family

ID=38831863

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008521285A Active JP5159622B2 (ja) 2006-06-16 2007-06-18 トリカフェオイルアルダル酸を含むα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、機能性食品、およびトリカフェオイルアルダル酸の製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8372890B2 (ja)
JP (1) JP5159622B2 (ja)
WO (1) WO2007145356A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3042411B1 (fr) * 2015-10-20 2019-07-12 Valbiotis Composition comprenant un melange de molecules particulieres et utilisation pour agir sur le metabolisme glucidique et/ou lipidique
JP6933338B2 (ja) * 2017-08-31 2021-09-08 長野精工金属株式会社 被処理物の熱分解処理装置および被処理物の熱分解処理方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08175964A (ja) * 1994-12-26 1996-07-09 Nonogawa Shoji Kk 皮膚外用剤
JP2001019664A (ja) * 1999-07-06 2001-01-23 Natl Food Res Inst トリカフェオイルアルダル酸、その製造法及びその用途
JP2002068953A (ja) * 2000-08-22 2002-03-08 Ichimaru Pharcos Co Ltd 化粧料組成物

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0339864A (ja) 1989-07-07 1991-02-20 Hitachi Ltd 低温用冷凍圧縮機
JP4234349B2 (ja) * 2002-02-08 2009-03-04 長岡香料株式会社 柑橘系香味の劣化抑制剤、柑橘系香料、食品およびシトラールの環化抑制剤
JP2006151838A (ja) * 2004-11-26 2006-06-15 Seresu Corporation:Kk 糖質消化酵素阻害剤
JP4628840B2 (ja) * 2005-03-29 2011-02-09 日本メナード化粧品株式会社 テストステロン−5α−レダクターゼ阻害剤
JP2006273756A (ja) * 2005-03-29 2006-10-12 Nippon Menaade Keshohin Kk セラミド合成促進剤、コラゲナーゼ阻害剤及びコラーゲン合成促進剤

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08175964A (ja) * 1994-12-26 1996-07-09 Nonogawa Shoji Kk 皮膚外用剤
JP2001019664A (ja) * 1999-07-06 2001-01-23 Natl Food Res Inst トリカフェオイルアルダル酸、その製造法及びその用途
JP2002068953A (ja) * 2000-08-22 2002-03-08 Ichimaru Pharcos Co Ltd 化粧料組成物

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN7012003328; Natural Medicines 57(3), 2003, pp.89-94 *
JPN7012003329; Journal of Ethnopharmacology 74(2), 2001, pp.125-132 *

Also Published As

Publication number Publication date
US8372890B2 (en) 2013-02-12
WO2007145356A1 (ja) 2007-12-21
JPWO2007145356A1 (ja) 2009-11-12
US20090209649A1 (en) 2009-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5538611B2 (ja) メイラード反応阻害剤
KR101624006B1 (ko) 벤조트로폴론 고리 함유 화합물을 함유하는 항비만제
EP2799081A1 (en) Sirtuin activator
JP5568806B2 (ja) 糖尿病または糖尿病合併症予防剤
KR101793153B1 (ko) 검정콩잎 추출물 및 이로부터 분리한 플라보놀배당체를 유효성분으로 함유하는 대사증후군의 예방 또는 치료용, 또는 항산화용 조성물
MX2008012065A (es) Extractos y metodos que comprenden especies de te verde.
KR101062670B1 (ko) 2,5-비스-아릴-3,4-디메틸테트라하이드로퓨란 리그난을 유효성분으로 포함하는 에이엠피케이의 활성화에 의해 매개되는 비만 관련 질환의 예방 또는 치료용 조성물
JP2006188486A (ja) 体脂肪蓄積抑制または低減剤
AU2012266308B2 (en) Composition comprising cashew apple extract
Perera et al. Perspectives on geraniin, a multifunctional natural bioactive compound
CA2856160A1 (en) Composition comprising chicory extract
JP2006045212A (ja) 特定のキナ酸誘導体を含有する経口用組成物
CN102648284A (zh) 多酚衍生物及其制造方法
JP6042800B2 (ja) トマトシドaの抽出方法
JP5159622B2 (ja) トリカフェオイルアルダル酸を含むα−グルコシダーゼ阻害剤、血糖値上昇抑制剤、機能性食品、およびトリカフェオイルアルダル酸の製造方法
KR20080041441A (ko) 초피 추출물 또는 이로부터 분리한 화합물을 포함하는심장순환계 질환의 예방 및 치료용 조성물
JP2007055951A (ja) 体脂肪低減剤
JP2007077117A (ja) α−アミラーゼ阻害剤
Manzanilla Valdez et al. Antidiabetic and hypotensive effect of Cnidoscolus aconitifolius (Mill) IM Johnst leaves extracts
JP2010270096A (ja) グルコース吸収抑制剤
JP2006008523A (ja) 生理活性フェノール性化合物およびそれを含有してなる食品
KR101638776B1 (ko) 페어포바이드계 화합물 또는 이의 약학적으로 허용가능한 염을 유효성분으로 함유하는 대사성 질환 또는 이들의 합병증의 예방 또는 치료용 조성물
KR100447622B1 (ko) 맹종죽엽으로부터 분리한 신규한 클로로젠산 메틸에테르계 화합물 및 그 용도
KR100912290B1 (ko) 신규6,8-디(γ,γ-디메틸알릴)-3,5,7,2',4',6'-헥사히드록시플라바논 또는 이의 약학적으로 허용가능한 염, 이의제조방법 및 이를 유효성분으로 함유하는 숙취 해소용조성물
JP5461872B2 (ja) アラビノシルビテキシンを含有する経口摂取用組成物の製造方法とその用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120814

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5159622

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151221

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250