JP5159157B2 - 帯電部材、プロセスカートリッジ、及び、電子写真画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジ、及び、電子写真画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は帯電部材、それを用いた画像形成装置、帯電装置及びプロセスカートリッジに関する。詳しくは、電圧を印加して被帯電体である電子写真感光体表面を所定の電位に帯電処理するための帯電部材、それを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真画像形成装置の一次帯電の方法として、接触帯電方法が実用化されている。これは、低オゾン、低電力を目的としており、中でも特に帯電部材として導電性ローラを用いたローラ帯電方式が、帯電の安定性という点で好ましく、広く用いられている。ローラ帯電方式では、導電性の弾性ローラを被帯電体に加圧当接させ、これに電圧を印加することによって放電により被帯電体への帯電を行う。
具体的には、放電開始電圧(OPC感光体に対して帯電ローラを加圧当接させた場合には、約550V)に、必要とされる感光体表面電位Vdを足した直流電圧(DC電圧)を印加することで帯電を行うDC帯電方式がある。
また、必要とされる感光体表面電位Vdに相当するDC電圧に放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を持つ交流成分(AC成分)を重畳した電圧を接触帯電部材に印加する事で帯電を行うAC帯電方式がある。AC帯電方式は、環境・耐久変動による電位変動を改善できる。
DC帯電方式は、AC帯電方式に比較して一般的に電源のコストは安いという利点がある。しかしながら、DC帯電方式はAC帯電方式に比べ、放電領域が狭い、及びAC放電電流の均し効果が無いために、帯電部材の微小な抵抗値ムラに起因したスジ状の帯電不良が発生しやすいといった課題があった。そこで、DC帯電方式に用いる帯電部材において、帯電部材の表面層に有機微粒子を含有させ、凹凸を形成させることによって、スジ状の帯電不良を改善する方法が提案されている。(特許文献1)
特開2003-316112号公報
しかしながら、特許文献1のように、帯電部材の表面層に有機微粒子を含有させ、帯電部材の表面に凹凸を形成させる方法では、凹部に外添剤等が堆積しやすく、それに伴い凹部の帯電能力が低下する場合があった。
また、近年、市場の高画質化の要求により、トナーが小粒径化し、トナー中に含まれる微粒子の割合も増加してきている。更に、トナーの高機能化に伴い、様々な外添剤も使用されている。それゆえに帯電部材の汚染の度合いも増加する傾向にある。
また、長寿命化、カラー化の要求により、帯電部材及び感光体を含むユニットの目標耐久寿命値が伸びており、それにより付着物の堆積量が大きくなり、以前の耐久枚数では発生しなかった画像不良も耐久寿命後半で顕在化してくる場合があった。特に、低湿環境において、帯電部材表面の凹部での汚れの堆積による影響を受け、帯電能力が低下しやすかった。そのため、凹凸形成によるスジ状の帯電不良改善の効果が衰え、画像品質が低下する場合があった。
したがって、DC帯電方式においては、高画質化、カラー化、及び長寿命化を達成する上で、上記の凹凸形成による帯電不良改善の効果の低下は、解決しなければならない課題の一つである。本発明の目的は、上記課題を解決し、優れた特性を有する高画質化、カラー化、及び長寿命化に適した帯電部材を提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記帯電部材を用いた画像形成装置、帯電装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
本発明にかかる帯電部材は、導電性基体と導電性の表面層とを有する接触帯電用の帯電部材であって
該表面層は、バインダー樹脂、導電剤及び該バインダー樹脂中に分散している導電性の樹脂粒子を含み、かつその表面に該樹脂粒子に由来する凸部を有し、該表面の表面粗さが、Rzjisで3μm以上、20μm以下であり、
該樹脂粒子は、イオン導電剤を含有し、かつその平均粒子径が1μm以上、30μm以下であり、
該イオン導電剤は、有機硫黄酸フッ化物塩、常温溶融塩およびアミノカルボン酸部分を有する化合物から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする帯電部材である。
本発明にかかる電子写真画像形成装置用のプロセスカートリッジは、被帯電部材と、上記構成の帯電部材と、が、カートリッジ本体に一体化されてニップ部を介して当接配置されており、該帯電部材の表面層の凸部は該被帯電部材とのニップ部において空隙を生じさせ、電子写真画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
本発明にかかる電子写真画像形成装置は、上記構成のプロセスカートリッジと、露光手段と、現像手段と、を少なくとも有することを特徴とする電子写真画像形成装置である。
本発明により、DC帯電方式によって、例えば600dpiの中間調画像の様な高精細画像を出力した場合においても、良好な帯電特性を長期間安定して維持することができる帯電部材を提供することができる。さらに、本発明の帯電部材を使用することにより、DC帯電方式によって高精細画像を出力した場合においても、良好な帯電特性を長期間安定して維持することができる帯電部材を有する画像形成装置、帯電方法及びプロセスカートリッジを提供することができる。
本発明者らは鋭意検討した結果、帯電部材表面に凸部を形成するための粗し剤として、導電性を有する樹脂粒子を表面層に含有することが、前述の課題に対して有効である事が分かった。
本発明者らは、凸部を形成するための粗し剤としての導電性を有する樹脂粒子の作用を以下のように考察している。
先ず、帯電部材の表面に凸部を形成すると、何故、スジ状の帯電不良が改善するのか、検討を行った。そこで、我々はDC帯電方式におけるスジ状の帯電不良を解析する目的で、帯電部材の放電状態を(ドラム表面電位を)観察することによって評価を試みた。
その結果、樹脂粒子により凸部を形成した帯電部材では感光体とのニップ部両脇での放電に加え、ニップ内でも放電が起きる事が確認された。しかしながら、樹脂粒子を含有しない平滑表面の帯電部材では、感光体とのニップ部両脇の空隙で放電するのみであり、ニップ内での放電は観察されなかった。この結果から帯電部材の表面層に樹脂粒子を含有することによって、帯電部材表面に微小な凸部が形成される。これら凸部を有する帯電部材を接触帯電用の帯電部材(帯電ローラ)として用いると、被帯電体である感光体(感光ドラム)とのニップ部において、微小な空隙を形成され放電が起きるものと考えた。(イメージ図:図7及び図8参照)。すなわち、ニップ部上流側の空隙で発生したスジ状の帯電不良を、ニップ内放電にて均す作用があると考えている。
次に、表面に凹凸を形成した帯電部材において、耐久寿命後半にスジ状の帯電不良が発生する現象を以下のように考察した。
前述したように帯電部材の表面に凹凸を形成させる方法では、凹部に外添剤等が堆積しやすく、その影響で凹部の帯電能力が低下していくと考えている。(イメージ図:図9)。
帯電部材表面に凸部を形成するための粗し剤として、導電性を有する樹脂粒子を表面層に含有すると、例え、凹部に外添剤等が堆積し凹部の帯電能力が低下したとしても、凸部の斜面から放電が維持できる。そのために、耐久寿命後半のスジ状の帯電不良の改善に効果があるものと考えている。(イメージ図:図10)。
このような帯電部材を使用することにより、長期間の繰り返し使用によっても、汚れ起因の帯電不良、及び帯電能力低下に起因したスジ状の帯電不良の発生を抑制することが可能になる。更には、汚れムラ画像、及びスジ状のムラ画像(帯電横スジ画像)の発生を抑制することができる。
上記帯電部材は、電気抵抗のムラに対する要求が厳しいDC帯電方式に使用することができ、その上、耐久性に優れている。
本発明に用いる導電性の樹脂粒子は、ベースとなる熱可塑性樹脂あるいは合成ゴムに、それに導電性を付与する目的で、導電剤が添加された導電性の樹脂粒子である。この樹脂粒子をバインダー樹脂中に分散させて帯電部材の表面層を形成することにより、その表面に樹脂粒子由来の凸部を形成し、上述した汚れによる帯電不良や帯電能力の低下といった問題を解決することができる。この樹脂粒子を含む表面層の表面の表面粗さは、目的とする機能を得るために、Rzjisにおいて3μm以上、20μm以下とされ、この樹脂粒子の平均粒子径は、1μm以上、30μm以下とされる。
樹脂粒子に導電性を付与するためのイオン導電剤は、アニオン及びカチオンの少なくも一方を提供できる成分または部分を少なくとも有し、それにより導電性を樹脂粒子に付与可能なものである。なお、アニオン及びカチオンの少なくも一方を提供する成分または部分としては、アニオンまたはカチオンそのものや、アニオン性あるいはカチオン性の基などを挙げることができる。アニオンがカチオンと対イオンを形成した状態や、これらからなる塩、さらには、アニオンを提供できる酸の状態のもの、カチオンを提供できる塩基の状態のものもイオン導電剤に含まれる。
アニオン性イオン導電剤としては、アルキル酸塩及び有機硫黄酸フッ化物塩を挙げることができる。また、カチオン性イオン導電剤としては、アンモニウム塩、リチウム塩、常温溶融塩を挙げることができる。更に、アニオン性部分とカチオン性部分の両方を有する両性イオン導電剤としては、ベタイン化合物(ベタイン誘導体)、イミダゾリウムベタイン化合物(誘導体)及びアミノ酸型の両性界面活性剤を挙げることができる。
これらのイオン導電剤から選択された少なくとも1種を用いて導電性の樹脂粒子を得ることができる。イオン導電剤の樹脂粒子中への添加量は、本発明の目的効果が得られる範囲に設定すればよく、好ましくは、導電性樹脂粒子の体積抵抗率が1.0×106〜1.0×1010Ω・cmの範囲となるように、導電剤の種類と添加量を選択するとよい。
これらの導電剤の少なくとも1種を用いることにより、均一に且つ中抵抗領域での導電性を樹脂粒子に付与することができ、帯電部材からの安定した均一放電を実現できるものと推定される。さらに、温度や湿度の環境変化に対しても、樹脂粒子が安定的に導電性を発現するので好ましい。
以下、これらの導電剤としての化合物について説明する。本発明では、樹脂粒子が含有するイオン導電剤として、有機硫黄酸フッ化物塩、常温溶融塩およびアミノカルボン酸部分を有する化合物から選ばれるイオン導電剤が用いられる。
(1)アルキル酸塩
アルキル酸塩は、アニオン性部分であるアルキル基を有する酸の塩である。好ましいアルキル酸塩としては、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩等を挙げることができる。これらの少なくとも1種を用いることができる。これらの中でもアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩が好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸塩がより好ましい。
アルキルスルホン酸塩としては、以下の式(1)〜(3)に示す化合物を挙げることができる。
Figure 0005159157
Figure 0005159157
Figure 0005159157
(上記式(1)中、R1〜R3はそれぞれ独立に、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を、M+は1価の陽イオンを示す。)
(2)アンモニウム塩
アンモニウム塩は、アンモニウムを有するカチオン性部分これと塩を形成しているアニオン性部分とからなるものである。アンモニウム塩のカチオン性部分としては、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルオクタデシルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、トリオクチルプロピルアンモニウム、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウム等を好ましいものとして挙げることができる。アンモニウム塩のアニオン性部分としては、過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、ヨウ素酸塩、硫酸塩、アルキル硫酸塩等を好ましいものとして挙げることができる。これらの中でも四級アンモニウム塩が好ましい。
(3)リチウム塩
リチウム塩は、リチウムイオンからなる部分とこれと塩を形成しているアニオン性部分とからなるものである。アニオン性部分となるアニオンとしては、塩素イオン、過塩素酸イオン、ホウフッ化イオン、コバルト酸イオン、フッ素イオン、酢酸イオンからなる群より選択される少なくとも1種を好ましく用いることができる。また、好ましいリチウム塩としては、例えば、酢酸リチウム、安息香酸リチウム、臭化リチウム、炭酸リチウム、塩素酸リチウム、塩化リチウム、コバルト酸リチウム、フッ化リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム、ヘキサフルオロ珪酸リチウム、水酸化リチウム、ヨウ素酸リチウム、よう化リチウム、過塩素酸リチウム、マンガン酸リチウム、メタほう酸リチウム、モリブデン酸リチウム、ナフテン酸リチウム、硝酸リチウム、ステアリン酸リチウム、硫酸リチウム、硫化リチウム、タンタル酸リチウム、ほう酸リチウム、テトラフルオロほう酸リチウム、テトラヒドロほう酸リチウム、チタン酸リチウム、タングステン酸リチウム、ジルコン酸リチウムなどを挙げることができる。これらの中では、塩化リチウム、過塩素酸リチウム、テトラフルオロほう酸リチウム、コバルト酸リチウム、フッ化リチウム、酢酸リチウムが好ましい。リチウム塩の少なくとも1種を用いることができる。
リチウムイオンはイオン半径が小さく、樹脂中に分散させたときの分散性が優れるため、樹脂粒子内での抵抗ばらつきが小さく、より均一な導電性が得られ、抵抗ムラに起因するポチ画像やピンホールリークに起因する画像の発生が抑制できる。従って、特に長期間の繰り返し使用によっても、汚れ起因の画像、放電不良起因の画像、帯電横スジ画像、帯電ムラ画像、ポチ画像の発生を抑制することができる。
(4)有機硫黄酸フッ化物塩
有機硫黄酸フッ化物塩は、フッ素置換された有機硫黄酸の部分がアニオン性基であり、このアニオン性基がカチオンと塩を形成しているものである。有機硫黄酸部分としてはアルキルスルホン酸基を好ましいものとして挙げることができ、有機硫黄酸フッ化物としては、以下の式(4)中に示されるパーフルオロアルカンスルホン酸基を挙げることができる。
Figure 0005159157
パーフルオロアルカンスルホン酸基からなるアニオン性部分の炭素数(n)は、1〜8であることが好ましい。アルカン部分としては、メタン、エタン、プロパン、イソプロパン、ブタン、イソブタン、tert−ブタン、ヘキサン、オクタン等があげられる。アニオン性部分の炭素数が8を越えると、分子の運動性が鈍り、導電性の付与が困難になることがある。炭素数が0の場合は、本来の構成から外れ無機系の塩としての性質が高まり本発明の効果が得られない。炭素数を1〜8の範囲とすることで、電子吸引効果により、アニオンが安定するため、樹脂粒子に安定な導電性を付与できると考察している。
パーフルオロアルカンスルホン酸塩のカチオン性部分(A+)としては、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、及びテトラアルキルアンモニウムイオンなどが挙げられる。
その中でも特に、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオンなどが好ましい。これは、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンは一価のイオンであり、イオン化傾向が高く、得られる導電性が極めて高いからである。アンモニウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオンは、カチオンが特に安定しているため、導電性を発現しやすくなり、導電性が高くなるからである。
なお、ここで、テトラアルキルアンモニウム塩のアルキル基は、炭素数1〜12、好ましくは2〜8のアルキル基が好ましく、4つのアルキル基は全て同じでも異なっていてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等があげられる。これらの中では、テトラブチルアンモニウムイオンが好ましい。
パーフルオロアルカンスルホン酸塩としては、例えば、パーフルオロメタンスルホン酸リチウム、パーフルオロメタンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロメタンスルホン酸カリウム、パーフルオロメタンスルホン酸アンモニウム、パーフルオロメタンスルホン酸テトラブチルアンモニウム、パーフルオロブタンスルホン酸リチウム、パーフルオロブタンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム、パーフルオロブタンスルホン酸アンモニウム、パーフルオロブタンスルホン酸テトラブチルアンモニウムパーフルオロオクタンスルホン酸リチウム、パーフルオロオクタンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロオクタンスルホン酸カリウム、パーフルオロオクタンスルホン酸アンモニウム、パーフルオロオクタンスルホン酸テトラブチルアンモニウム等が挙げられる。
有機硫黄酸フッ化物塩もその少なくとも1種を用いることができる。
(5)常温溶融塩
常温溶融塩とは、一般にイオン液体、イオン性液体と呼ばれるもので、室温溶融塩などと呼ばれる場合もあり、特定の有機カチオンとアニオンとの組合せにより、通常、室温下において液体で存在する塩を指す。本発明において好ましい常温溶融塩としては、例えば、以下のものを挙げることができる。
(a)イミダゾリウムからなるカチオン成分とアニオン成分とからなるイミダゾリウム塩誘導体
(b)ピリジニウムからなるカチオン成分とアニオン成分とからなるピリジニウム塩誘導体
(c)アルキルアンモニウムからなるカチオン成分とアニオン成分とからなるアルキルアンモニウム塩誘導体
(d)ホスホニウムからなるカチオン成分とアニオン成分とからなるホスホニウム塩誘導体
(e)スルホニウムからなるカチオン成分とアニオン成分とからなるスルホニウム塩誘導体
上記の中でも、本発明の効果を発揮する観点から、イミダゾリウム塩誘導体、ピリジニウム塩誘導体、アルキルアンモニウム塩誘導体及びホスホニウム塩誘導体より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
常温溶融塩もその少なくとも1種を用いることができる。
イミダゾリウム塩誘導体としては、下記式(5)に示される物質を例示することができる。
Figure 0005159157
(式中、R4は炭素数が1〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を、Meはメチル基を、X-はアニオンを意味する。)
式(4)の好ましい化合物としては、以下のものを更に挙げることができる。
(i)R4がメチル基の場合、XがCH3SO4である、1,3-ジメチルイミダゾリウムメチルサルフェート(DMIMMeSO4)。
(ii)R4がエチル基の場合、XがBr、Cl、NO3、PF6、BF4、CH3C6H4SO3H、CF3SO3、(CF3SO22Nまたは(C2F5SO22Nである化合物。
(iii)R4がブチル基の場合、XがBr、Cl、PF6、BF4、(CF3SO22N、CH3O(C2H4O)2SO3、CH3OSO3またはC8H17SO3である化合物。
(iv)R4がヘキシル基の場合、XがCl、PF6またはBF4である化合物。
(v)R4がオクチル基の場合、XがCl又はBF4からなる化合物。
また、別のイミダゾリウム塩誘導体としては、下記式(6)に示される物質を例示することができる。
Figure 0005159157
(式中、R5及びR6はそれぞれ独立して炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を、Meはメチル基を、X-はアニオンを意味する。)
式(6)の好ましい化合物としては、以下のものを更に挙げることができる。
(i)R5がメチル基、R6がプロピル基の場合、Xが(CF3SO22N又は(CF3SO23Cからなる化合物。
(ii)R5がブチル基、R6がメチル基の場合、XはCl、PF6又はBF4である化合物。
更に、別のイミダゾリウム塩誘導体としては、下記式(7)に示される物質を例示することができる。
Figure 0005159157
(R7はメチル基またはブチル基であり、XはPF6である。)
ピリジニウム塩誘導体としては、下記式(8)に示される物質を例示することができる。
Figure 0005159157
(R8は、プロピル基又はブチル基であり、R9はメチル基であり、R10は水素または(CF3SO22Nであり、X-はアニオンである。)
式(8)の好ましい化合物としては、以下のものを更に挙げることができる。
(i)R9がメチル基、R10がH、Xが(CF3SO22Nの場合、R8がプロピル基又はブチル基からなる化合物。
(ii)R8がブチル基、R9がH、R10が(CF3SO22Nの場合、XがBr、Cl、PF6またはBF4である化合物。
アルキルアンモニウム塩誘導体としては、下記式(9)に示される物質を例示することができる。
Figure 0005159157
(R11及びR12はそれぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を、X-はアニオンである。)
式(9)の好ましい化合物としては、以下のものを更に挙げることができる。
(i)R11及びR12がブチル基の場合、XがCF3(CF27SO3 またはCF3(CF23SO3からなる化合物。
(ii)R11及びR12がペンチル基の場合、XがCH3SO3またはHSCNからなる化合物。
(iii)R11がブチル基、R12がメチル基であり、XがCH3OSO3からなる化合物。
ホスホニウム塩誘導体としては、下記式(10)に示される物質を例示することができる。
Figure 0005159157
(R13は炭素数4または5のアルキル基を、R14は炭素数1〜4のアルキル基またはテトラデシル基を、X-はアニオンを表す。)
式(10)の好ましい化合物としては、以下のものを更に挙げることができる。
(i)R13及びR14がブチル基の場合、XがCH3SO3 、NO3またはCH3C6H4SO3Hである化合物。
(ii)R13がヘキシル基、R14がテトラデシル基の場合、XがBr、Cl、PF6、BF4、(CF3SO22N[(CH3)3CCH2CH(CH3)CH22、 CH3(CH28CO2 またはN(CN)2である化合物。
(iii)R13がイソブチル基、R14がメチル基、XがCH3C6H4SO3Hからなる化合物。
これらの化合物は樹脂中に分散させたときの分散性が優れるため、樹脂粒子内での抵抗ばらつきが小さく、均一な導電性が得られ、抵抗ムラに起因するポチ画像やピンホールリークに起因する画像の発生が抑制できる。従って、特に長期間の繰り返し使用によっても、汚れ起因の画像、放電不良起因の画像、帯電横スジ画像、帯電ムラ画像、ポチ画像の発生を抑制することができる。
(6)アミノカルボン酸部分を有する化合物
アミノカルボン酸部分を有する化合物としては、ベタイン化合物(ベタイン誘導体)、イミダゾリウムベタイン化合物(誘導体)及びアミノ酸型の両性界面活性剤からなる群から選択された少なくとも1種を挙げることができる。
好ましいベタイン化合物としては、下記式(11)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 0005159157
好ましいイミダゾリウムベタイン化合物としては、下記式(12)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 0005159157
好ましいアミノ酸型の両性界面活性剤としては、下記式(13)で示される化合物を挙げることができる。
Figure 0005159157
上記式(11)〜(13)において、R15〜R17はそれぞれ独立して、炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数1〜15の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基で置換されたアミド基から選択された官能基である。R18は、炭素数1〜18の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である。R19及びR20はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基、炭素数5〜16の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基で置換されたアミノ基を有するアルキル基から選択された官能基である。nは、1または2のいずれかの整数である。)
式(11)に示される化合物としては、以下のものがあげられる。
ヘキシルジメチルベタイン、ヘプチルジメチルベタイン、ヘプチルジエチルベタイン、オクチルジメチルベタイン、ドデシルジメチルベタイン、ヘキサデシルジメチルベタイン、オクタデシルジメチルベタイン、ラウリル酸アミドプロピルベタイン、ミリストイル酸アミドプロピルベタインなどのベタイン化合物。これらの中でも炭素数8以上16以下のアルキル基を有するベタイン化合物が安定した導電性が得られる点で好ましい。
また、式(12)に示される化合物としては、以下のものがあげられる。
2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、2-オクチル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、2-ウンデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、2-ドデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、2-ヘキサデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、2-オレイル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインなどのイミダゾリウムベタイン化合物。
これらの中でも炭素数8以上16以下のアルキル基を有するイミダゾリウムベタイン化合物が安定した導電性が得られる点で好ましい。
また、式(13)に示される化合物として、以下のものがあげられる。
ヘキシルジエチレントリアミノ酢酸、オクチルジエチレントリアミノ酢酸、ドデシルジエチレントリアミノ酢酸、ヘキサデシルジチエレントリアミノ酢酸、オクチルアミノプロピオン酸、ドデシルアミノプロピオン酸、ヘキサデシルアミノプロピオン酸、オクタデシルアミノプロピオン酸などのアミノ酸型の両性界面活性剤。
これらの中でも炭素数8以上16以下のアルキル基を有する化合物が安定した導電性が得られる点で好ましい。
これらの化合物は樹脂中に分散させた時の分散性に優れるため、樹脂粒子内での抵抗バラツキが小さく、均一な導電性が得られ、抵抗ムラに起因するポチ画像の発生を抑制できる。またこれらの化合物は分子内にカチオンとアニオンの両方のイオン性を有するため、温度や湿度の環境変化や放電による環境変化に対しても安定的に導電性を発現できるので好ましい。導電性樹脂粒子には、上記のイオン導電剤に加えて、その他の導電剤の少なくとも1種を必要に応じて追加してもよい。
本発明において、帯電部材の表面層に含有させる導電性樹脂粒子の樹脂成分としては、上記の導電剤の添加により所望とする導電性を付与でき、かつ帯電部材の表面層の表面に目的とする凹凸を形成可能であるものであればよい。この導電性樹脂粒子形成用の樹脂としては、例えばポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、スチレン/アクリロニトリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、水素添加スチレン−ブチレン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)及びオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CEBC)、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びこれらの共重合体やポリマーアロイ等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
表面層に添加する導電性の樹脂粒子の作成方法としては、公知の方法を用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、少なくとも熱可塑性樹脂及びイオン導電剤からなる組成物を、この組成物と相溶性のない分散媒(樹脂やゴム等)と共に加圧混練機で加熱しながら混練し、分散媒中に組成物を微粒子サイズに分散していく。次に、得られた混練物を冷却しクラッシャーで粉砕した後、組成物の貧溶媒でかつ分散媒の良溶媒である展開溶媒と、前記混練物とを混合して懸濁液とする。この懸濁液から目的とする樹脂粒子を、遠心分離、濾過、又はこれらの方法を組合せて分離する。また、樹脂粒子の他の作成方法としては、樹脂組成物の機械粉砕や冷凍粉砕にて作製してもよい。
例えば、リチウム塩を用いる場合は、粒子にしようとする樹脂に、上述のリチウムイオンをカチオンとしてカウンターイオンとしてアニオンをもった化合物を予め混合する。得られた混合物を公知の装置(例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機等)を用いて溶融混練し、樹脂中にリチウムイオン含有化合物を均一分散させる。これを公知の方法(機械粉砕、冷凍粉砕等)により粉砕し、必要に応じて分級を行って所望の樹脂粒子を得る。
常温溶融塩を用いる場合は、粒子にしようとする樹脂に、上述の常温溶融塩を予め混合し、これを公知の装置(例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機等)を用いて溶融混練し、樹脂中に常温溶融塩を均一分散させる。これを公知の方法(機械粉砕、冷凍粉砕等)により粉砕し、必要に応じて分級を行って所望の樹脂粒子を得る。
アミノカルボン酸部分を有する化合物を用いる場合は、その少なくとも1種を粒子にしようとする樹脂に予め混合する。得られた混合物を公知の装置(例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機等)を用いて溶融混練し、樹脂中にアミノカルボン酸部分を有する化合物を均一分散させる。これを公知の方法(機械粉砕、冷凍粉砕等)により粉砕し、必要に応じて分級を行って所望の樹脂粒子を得る。
また、より球状に近い樹脂粒子を得る方法としては、以下のような方法が挙げられる。まず、得ようとする樹脂粒子を構成する樹脂(これを樹脂Aとする)とイオン導電剤とを上記のような方法により均一分散させる。これを樹脂Aと相溶性のない別の樹脂(これを樹脂Bとする)と混合し、樹脂Aと樹脂Bとを均一に混合・分散させる。その後、この混合物を融点以下に冷却し、樹脂Aとは非相溶だが、樹脂Bとは相溶する展開溶媒と上記樹脂混合物を混合して樹脂粒子の懸濁液としこれを遠心分離、濾過、又はこれらの方法を組み合わせて分離することにより、樹脂粒子を得ることができる。
導電性の樹脂粒子の平均粒子径は、1μm以上、30μm以下に制御するが、好ましくは、3〜15μmである。
導電性の樹脂粒子の粒子径が30μmを超えると、被帯電部材の表面が粗れ過ぎて帯電が不均一になったり、凹部へのトナーや外添剤の堆積量が増える場合がある。また、1μm未満であると、導電性の樹脂粒子を添加してもニップ内で放電が起きにくいために帯電を安定化させる効果が現れ難い。
ここで、本発明における樹脂粒子の粒子径測定の具体例を示す。先ず、樹脂粒子を粉体のまま測る場合は、レーザー回折型粒度分布計であるコールターLS−230型粒度分布計(コールター社製;商品名)を用いて測定した。例えば、水系モジュールを用い、測定溶媒として純水を使用した。純水にて粒度分布計の測定系内を約5分間洗浄し、消泡剤として測定系内に亜硫酸ナトリウムを10mg〜25mg加えて、バックグラウンドファンクションを実行した。
次に純水50ml中に界面活性剤3滴〜4滴を加え、更に測定試料を1mg〜25mg加えた。試料を懸濁した水溶液を超音波分散器で1分間〜3分間分散処理を行い、被験試料液を調製し、前記測定装置の測定系内に被験試料液を徐々に加えて、装置の画面上のPIDSが45%〜55%になるように測定系内の被験試料濃度を調整して測定を行う。得られた体積分布から体積平均粒子径を求めた。
また、被覆層中に含有されている樹脂粒子の粒子径は、層の断面を顕微鏡等で観察することにより簡易的に求める事もできる。例えば、導電性ローラの表面層を断面が観察できるように剃刀等で薄くスライスする。図3cは切断断面の模式図を示したものである。この薄くスライスした断面を電子顕微鏡にて観察撮影し、任意の樹脂粒子100個について粒子径を測定し、その平均値を求める。
粗し剤としての導電性の樹脂粒子は弾性を有するため無機微粒子に比べて、感光ドラムなどの被帯電部材を傷つける恐れが少ないので好ましい。
導電性樹脂粒子を用いた表面層の形成は、少なくともバインダー樹脂と導電性樹脂粒子とを含む塗工液を導電性基体の所定面に塗布することにより行うことができる。導電性樹脂粒子の塗工液への添加量は、塗工後の表面層中の導電性樹脂粒子の表面層全体に対する質量割合として、1〜80質量%が好ましい。少なすぎると樹脂粒子を添加して帯電が安定する効果が得られない場合があり、多すぎると表面層塗料の粘度の制御に時間を要することになる。
次に、本発明の帯電部材、それを用いた画像形成装置、帯電方法及びプロセスカートリッジについて詳細に説明する。
<1>帯電部材
本発明の帯電部材の具体的な構成を図1に示す。図1(a)は、帯電ローラとしての帯電部材の横断面を示し、図1の(b)は、縦断面を示したものである。本発明の帯電部材は、導電性支持体1とその外周に形成された導電性弾性層2と、該導電性弾性層2の外周を被覆する表面層3とを有する帯電部材である。この場合、導電性支持体と導電性弾性層を合わせて導電性基体と称することにした。この帯電ローラは、例えば、図4に示す電子写真画像形成装置用として、更には図5に示すプロセスカートリッジ用として好適に用いられる。
図1に示す本発明で使用する導電性支持体1は、炭素鋼合金表面に5μmの厚さのニッケルメッキを施した円柱である。導電性支持体を構成する他の材料として、以下のものが挙げられる。鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケルの如き金属;これらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅の如き合金;カーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料。剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。また、形状としては円柱形状の他に、中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
本発明では、好ましくは、導電性支持体1の外周に導電性弾性層2を成形する。導電性弾性層2は導電性弾性体からなっている。導電性弾性体は、導電剤と高分子弾性体とを混合して成形される。導電剤として、少なくともイオン導電剤が含有されている。高分子弾性体としては、以下のものが挙げられる。エピクロルヒドリンゴム、NBR(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、あるいはSBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)の如き熱可塑性エラストマー。高分子弾性体としては特にエピクロルヒドリンゴムが好適に用いられる。エピクロルヒドリンゴムは、ポリマー自体が中抵抗領域の導電性を有し、導電剤の添加量が少なくても良好な導電性を発揮することができる。また、位置による電気抵抗のバラツキも小さくすることが出来るので、高分子弾性体として好適に用いられる。
エピクロルヒドリンゴムとしては、以下のものが挙げられる。エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体。この中でも安定した中抵抗領域の導電性を示すことから、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が特に好適に用いられる。エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体は、重合度や組成比を任意に調整することで導電性や加工性を制御できる。
高分子弾性体はエピクロルヒドリンゴムを主成分とするが、必要に応じてその他の一般的なゴムを含有してもよい。
その他の一般的なゴムとしては、以下のものが挙げられる。EPM(エチレン・プロピレンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム。また、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)の如き熱可塑性エラストマーを含有してもよい。
上記の一般的なゴムを含有する場合、その含有量は、高分子弾性体全量に対し1〜50質量%であるのが好ましい。
導電剤としては、イオン導電剤または電子導電剤を用いることができる。導電性弾性層の電気抵抗率のムラを小さくするという目的により、イオン導電剤を含有することが好ましい。イオン導電剤が高分子弾性体の中に均一に分散し、導電性弾性体の電気抵抗を均一化することにより、帯電ローラを直流電圧のみの電圧印加で使用したときでも均一な帯電を得ることができる。
イオン導電剤としては、イオン導電性を示すイオン導電剤であれば特に限定されるものではない。イオン導電剤としては、以下のものが挙げられる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウムの如き無機イオン物質;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェートの如き陽イオン性界面活性剤;ラウリルベタイン、ステアリルべタイン、ジメチルアルキルラウリルベタインの如き両性イオン界面活性剤;過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウムの如き第四級アンモニウム塩;トリフルオロメタンスルホン酸リチウムの如き有機酸リチウム塩。これらを単独又は2種類以上組み合わせて用いることができる。イオン導電剤の中でも、環境変化に対して抵抗が安定なことから特に過塩素酸4級アンモニウム塩が好適に用いられる。
電子導電剤としては、電子導電性を示す電子導電剤であれば特に限定されるものではない。電子導電剤としては、以下のものが挙げられる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀の如き金属系の粉体や繊維;酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛の如き金属酸化物;適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、又はロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体;ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン、ピッチ系カーボンの如きカーボン粉。
ファーネスブラックとしては、以下のものが挙げられる。SAF−HS、SAF、ISAF−HS、ISAF、ISAF−LS、I−ISAF−HS、HAF−HS、HAF、HAF−LS、T−HS、T−NS、MAF、FEF、GPF、SRF−HS−HM、SRF−LM、ECF、FEF−HS。サーマルブラックとしては、FT、MTがある。
また、これら導電剤を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
導電性弾性体に配合する導電剤の配合量としては、導電性弾性体の体積抵抗率が、以下の環境のいずれにおいても中抵抗領域(体積抵抗率が1×104〜1×108Ω・cm)になるように決めることが好ましい。
・低温低湿環境(環境1;15℃/10%RH)
・常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)
・高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)
導電性弾性体の体積抵抗率は、以下の方法により求めることができる。
まず、導電性弾性体を厚さ1mmのシートに成型した後、両面に金属を蒸着して電極とガード電極とを作製する。これらの電極を利用して、微小電流計(ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER (株)アドバンテスト社製)を用いて200Vの電圧を印加する。電圧印加後、30秒後の電流を測定し、膜厚と電極面積とから計算して求める。
導電性弾性体の体積抵抗率が上記の範囲の下限よりも小さいと、被帯電部材にピンホールがあった場合に大電流がピンホールに一気に集中してしまう。その結果、印加電圧が降下し、高精細なハーフトーン画像上に帯状となって帯電電位が不足した部分が現れる傾向にある。また、ピンホールをより大きくしてしまったり、といった不具合が発生する場合もある。逆に体積抵抗率が上記の範囲の上限より大き過ぎると、所望する帯電電位を得るためには高電圧を印加しなければならない。
この他にも導電性弾性体には必要に応じて、可塑剤、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、分散剤及び離型剤の配合剤を加えることもできる。
導電性弾性体の成形方法としては、上記の導電性弾性体の原料を密閉型ミキサーで混合して、例えば、押し出し成形、射出成形、又は、圧縮成形の如き公知の方法により成型するのが好ましい。また、導電性弾性体基層は、導電性支持体の上に直接導電性弾性体を成形して作製してもよいし、予めチューブ形状に成形した導電性弾性体を導電性支持体上に被覆形成させてもよい。なお、導電性弾性層の作製後に表面を研磨して形状を整えてもよい。
導電性弾性層の形状は、図4及び図5に示すように帯電ローラ5と電子写真感光体4の均一性密着性を確保する場合には、中央部を一番太く、両端部に行くほど細くなるクラウン形状に形成することが好ましい。帯電ローラ5が、支持体2aの両端部に所定の押圧力を与えて電子写真感光体4と当接されているので、中央部の押圧力が小さく、両端部ほど大きくなっている。そのために、帯電ローラ5の真直度が十分であれば問題ないが、十分でない場合には中央部と両端部に対応する画像に濃度ムラが生じてしまう場合がある。クラウン形状は、これを防止するために形成する。また、ローラ回転時の当接ニップ幅が均一となるために、帯電ローラの外径差振れは小さい方が好ましい。
振れの測定値は、図2のように、導電性支持体を回転軸として帯電ローラを回転させ、回転軸と垂直に非接触レーザー測長器(本発明においては、(株)キーエンス製 LS−5000)で導電性弾性層ローラの半径の最大値と最小値を測定することにより求める。すなわち、これらの最大値と最小値の差を振れの測定値として求める。導電性弾性層ローラの軸方向に1cmピッチで前記半径の最大値と最小値の差を求め、更にその値(最大値)の中で最大の値を導電性弾性層ローラの振れの値とする。
また、帯電ローラの直径とは、同様に導電性支持体を回転軸として帯電ローラを回転させ、回転軸と垂直に非接触レーザー測長器で測定した帯電ローラの直径の最大値と最小値の平均とする。
例えば、軸方向250mm程度の帯電ローラの場合、帯電ローラの軸方向中央部の直径D1と、軸方向中央部から90mm端部側の部分の直径D2,D3の値2つの平均との差{D1−(D2+D3)/2}を、クラウン量の値として求める。
帯電ローラの振れの好ましい値は、ローラ中央部の直径の0.5%以下、より好ましくは0.25%以下である。例えば、ローラの直径が12mm程度の場合、振れの値は具体的には60μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以下とする。クラウン量の値は、出来上がったローラのニップ幅が均一になるように決めるが、ローラ直径の5.0%以下が好ましい。具体的には直径12mm程度の場合、600μm以下が好ましい。
帯電部材の被帯電部材への当接力の付加には、導電性弾性体層の硬度が主に影響する。そこで、導電性弾性体の硬度は、マイクロ硬度(MD-1型)で70°以下が好ましく、より好ましくは60°以下である。マイクロ硬度(MD-1型)が70°を超えると、帯電部材と被帯電部材との間のニップ幅が小さくなり、帯電部材と被帯電部材との間の当接力が狭い面積に集中し、当接圧力が大きくなる。これによって帯電が安定しなくなったり、あるいは被帯電部材や帯電部材の表面に現像剤その他が付着し易くなったりする等の弊害が起きる場合がある。なお、「マイクロ硬度(MD-1型)」とは、アスカー マイクロゴム硬度計 MD-1型タイプA(高分子計器株式会社製)を用いて測定した帯電部材の硬度である。常温常湿(23℃/55%RH)の環境中に12時間以上放置した帯電部材に対して該硬度計を10Nのピークホールドモードで測定した値とする。
マイクロ硬度(MD-1型)を小さくする目的で、導電性弾性体に可塑剤を配合してもよい。配合量は、好ましくは1質量部〜30質量部であり、より好ましくは3質量部〜20質量部である。可塑剤としては、高分子タイプのものを用いることが好ましい。高分子可塑剤の分子量は、好ましくは2000以上、より好ましくは4000以上である。分子量が2000より小さいと可塑剤がローラの表面に染み出してきて感光体を汚染する恐れがある。
導電性弾性層の層厚は、0.5mm以上、5mm以下が好ましい。導電性弾性層の層厚が0.5mm未満であると被帯電部材との当接が不十分になったり、導電性支持体からのリークが発生する場合があり、好ましくない。また、5mmを超える場合は、押出し成型や研磨加工時の条件設定や調整に時間が掛かったり、生産タクトに影響が出る場合があり、好ましくない。
導電性弾性層は、必要に応じて導電性支持体と接着剤を介して接着される。この場合、接着剤は導電性であることが好ましい。導電性とするため、接着剤には公知の導電剤を有することができる。接着剤のバインダーとしては、熱硬化性樹脂又は、熱可塑性樹脂の如き樹脂が挙げられる。ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系、エポキシ系の如き公知の接着剤を用いることができる。接着剤に導電性を付与するための導電剤としては、前述したものを用いることができる。導電剤は単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。導電性弾性層を作製した後に、その被覆層として表面層3を設ける。
表面層の導電剤としては、前述のようなイオン導電剤や電子導電剤等を用いる事が出来る。表面層に導電剤を使用する場合は、環境などの外的因子に影響を受けにくいものが好ましい。そのため一般的には電子導電剤を用いることが多い。表面層のバインダー樹脂に加えるこれらの導電剤の添加量は、表面層の体積抵抗率が以下のいずれの環境下においても、中・高抵抗領域(体積抵抗率が1×106〜1×1015Ω・cm)になるように決めることが好ましい。なお、表面層は、本発明の場合は、少なくとも、バインダー樹脂、導電性樹脂粒子、導電剤からなる。
・低温低湿環境(環境1:15℃/10%RH)
・常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)
・高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)
表面層の体積抵抗率がこれよりも小さいと、帯電ローラとして使用した場合、感光体にピンホールがある時にピンホールに過大な電流が流れて印加電圧が電圧降下する場合がある。その結果、ピンホール部の長手方向全域が帯状の帯電不良となって画像に表れてしまうので好ましくない。逆に体積抵抗率が大き過ぎると、帯電ローラに電流が流れにくくなり、感光体を所定の電位に帯電することができず画像が所望する濃度にならないという弊害が発生する場合がある。また、ある程度の電位に帯電したとしても帯電能力が低いためゴースト画像等の弊害が現れてしまうので好ましくない。
表面層の体積抵抗率は、以下の方法により測定することができる。まず、ローラ状態から表面層を剥がし、5mm×5mm程度の短冊形に切り出す。両面に金属を蒸着して電極とガード電極とを作製し測定用サンプルを得る。あるいはアルミシートの上に塗布して表面層塗膜を形成し、塗膜面に金属を蒸着して測定用サンプルを得る。得られた測定用サンプルについて微小電流計(ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER (株)アドバンテスト社製)を用いて200Vの電圧を印加する。電圧印加後、30秒後の電流を測定し、膜厚と電極面積とから計算して求める。
導電性樹脂粒子とは別に表面層のバインダー樹脂へ直接添加する導電性微粒子の添加量としては、塗工後の表面層に対して2〜80質量%が好ましく、特に好ましくは20〜60質量%である。また、この導電性微粒子の一次粒子の平均粒子径は、示差走査型電子顕微鏡を用いた観察で、0.01μm以上、0.9μm以下であることが好ましい。この導電性微粒子は、表面層塗料中で、その二次粒子径が小さくなるまで公知の方法で分散する。二次粒子径は、遠心沈降式粒度分布計(CAPA700:堀場製作所製)による体積平均粒径MEDIANの値で、好ましくは0.9μm、特に好ましくは0.5μm以下に分散する。二次粒子径が大きいと表面層材料の電気抵抗の位置によるばらつきが大きくなり、帯電ムラの原因となるので好ましくない。
導電性微粒子は、、その表面がカップリング剤で表面処理されていてもよい。上記カップリング剤は、同一分子内に加水分解可能な基と疎水基を有し、珪素、アルミニウム、チタン又はジルコニウム等の中心元素に結合している化合物で、この疎水基部分に長鎖アルキル基を有するものである。
加水分解基としては、例えば比較的親水性の高い、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びブトキシ基の如きアルコキシ基が用いられる。その他、アクリロキシ基、メタクリロキシ基、これらの変性体及びハロゲンも用いられる。また疎水基としては、その構造中に炭素原子が6個以上直鎖状に連なる構成を含むものであればよく、中心元素との結合形態においては、カルボン酸エステル、アルコキシ、スルホン酸エステル又は燐酸エステルを介して、あるいはダイレクトに結合していてもよい。更に、疎水基の構造中に、エーテル結合、エポキシ基及びアミノ基の如き官能基を含んでもよい。カップリング剤処理することで導電剤表面への水分の吸着を抑え、より環境変動の小さい表面層材料を得ることができる。本発明に用いるカップリング剤としては、反応性が高いシランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、以下のものが挙げられる。ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン及びヘキシルトリメトキシシラン。
表面層には、導電剤以外に帯電性能の安定化や導電性粒子の分散性向上を目的として絶縁性の無機粒子を添加してもよい。無機粒子としては、シリカや酸化チタンを含有することが好ましい。シリカや酸化チタンの一次粒子径は0.5μm以下の微粒子であることが好ましい。
更に、表面層には、表面処理されているシリカや酸化チタンの如き微粉体を用いてもよい。表面処理するには、シリカ微粉体や酸化チタン微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、以下の方法が挙げられる。ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された乾式シリカ微粉体をシランカップリング剤で処理する方法;シリコーンオイルの如き有機ケイ素化合物で処理する方法;シランカップリング剤で処理した後、或いはシランカップリング剤で処理すると同時にシリコーンオイルの如き有機ケイ素化合物で処理する方法。
表面処理に使用されるシランカップリング剤としては、以下のものが挙げられる。ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシランメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン及び1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン。
表面処理に使用される有機ケイ素化合物としては、シリコーンオイルが挙げられ、好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度がおよそ30〜1,000センチストークスのものが用いられる。例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル又はフッ素変性シリコーンオイルを用いることが好ましい。
シリコーンオイルによる表面処理の方法としては、例えば、シランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合してもよい。また、ベースとなるシリカ微分体ヘシリコーンオイルを噴射する方法によってもよい。あるいは、適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、ベースのシリカ微粉体と混合し、溶剤を除去することによって表面処理してもよい。
無機粒子の添加量は塗工後の表面層中の質量割合として、0.1〜30%が好ましい。少なすぎると無機粒子を添加して帯電が安定する効果が得られないし、多すぎると表面層塗料の粘度の制御に時間を要することになる。
表面層のバインダー樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂が用いられる。中でも、ウレタン樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等が好適な樹脂として挙げられる。
ラクトン変性アクリルポリオールを、イソシアネートとで架橋したウレタン樹脂が特に好適に用いられる。この場合のイソシアネートは、イソシアヌレート型の3量体とすることがより好ましい。分子の剛直な3量体が架橋点となり、表面層がより密に架橋することができ、導電性弾性層からの低分子成分の染み出し物質がローラ表面に染み出してくることをより一層効果的に防止することができる。更に、このイソシアネートは、イソシアネート基がブロック剤によりブロックされたブロックイソシアネートとすることがより好ましい。この理由としては、上記イソシアネート基は反応し易く、表面層塗工用塗料を常温に長時間放置しておくと徐々に反応が進み、塗料の特性が変化してしまう場合があるからである。これに対してブロックイソシアネートは、活性なイソシアネート基がブロックされ、ブロック剤の解離温度までは反応しないので、塗料の取扱が容易になるというメリットがある。マスキングを行うブロック剤には、フェノール、クレゾールの如きフェノール類、ε−カプロラクタムのラクタム類及びメチルエチルケトオキシム等のオキシム類が挙げられるが、本発明の場合、解離温度が比較的低温のオキシム類が好ましい。
また、ラクトン変性アクリルポリオールのOH価は80KOHmg/g程度であることが好ましい。OH価が少ないと、イソシアネートで架橋されにくくなり、それによって樹脂が柔らかくなり過ぎて感光体に貼り付き易くなる。OH基が大き過ぎると塗膜が硬くなり過ぎて衝撃を受けたときに割れ易くなる。
ラクトン変性アクリルポリオールは、分子鎖骨格がスチレンとアクリルの共重合体であり、適度な硬度と非汚染性を有する。また、末端に水酸基を有する変性したラクトン基が多数の架橋点となり、イソシアネートで密に架橋することが可能であり、導電性弾性層からの低分子成分の染み出しを防止することができる。
ラクトン変性アクリルポリオールをイソシアネートで架橋することにより、導電性弾性層からの低分子成分の染み出しを防止するとともに、帯電ローラ自体がトナーや外添剤等に対して汚れにくく、かつ感光体を汚染しない表面層を形成することができる。
表面層を形成する樹脂塗料には、レべリング剤を混合してもよい。レべリング剤としては、例えばシリコーンオイルが挙げられる。
表面層の形成方法としては、上記の表面層を構成する材料を、サンドミル、ペイントシェーカ、ダイノミル及びパールミルの如きビーズを利用した従来公知の分散装置を用いて公知の方法により分散する。得られた表面層形成用の樹脂塗料を、ディッピング法、スプレーコート法、ロールコート法又は、リングコート法により、帯電部材の表面、本発明においては導電性弾性層の上に塗工する。
表面層の膜厚は、粗し剤として用いる導電性樹脂粒子の平均粒子径に対して、好ましくは、1/2以上、10倍以下、より好ましくは、1以上、5倍以下である。
樹脂粒子の粒子径に対して、表面層の膜厚が厚すぎると、膜中に樹脂粒子が埋もれて帯電部材表面に樹脂粒子由来の凸部が形成しにくくなる場合がある。逆に、薄すぎると、感光体との接触や摺擦で樹脂粒子が欠落する恐れがある。
なお、表面層の膜厚は、図3a及び3bのような位置でローラ断面を鋭利な刃物で切り出して、光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察することで測定できる。
表面層膜厚の調整には、表面層塗料の樹脂の固形分と塗工引き上げ速度の制御が有効である。表面層塗料中の樹脂の固形分を大きくすると表面層の膜厚が大きくなり、固形分を小さくすると膜厚も小さくなる。表面層塗料においては、揮発する溶媒に対する樹脂の固形分を10〜40質量%に調整する。また、塗工引き上げ速度を大きくすると膜厚が大きくなり、速度を小さくすると膜厚も小さくなるので、本発明においては塗工引き上げ速度を20〜5000mm/min.に調整する。
本発明の帯電部材の表面粗さとしては、好ましくはJIS B0601-2001による十点平均粗さRzjisで、3μm以上、20μm以下である。より好ましくは十点平均粗さRzjisで5μm以上15μm以下である。
表面粗さがあまり大き過ぎると導電性ローラ表面がトナーや外添剤等で汚れやすくなる。また、帯電が不均一となる恐れがある。一方、表面粗さが小さすぎるとスジ状の帯電不良を抑制する効果(ニップ内放電の効果)が現れにくいので好ましくない。Rzjisが3μm未満では、ニップ内放電がほとんど発生しない事が我々の検討で分かっている。
平均粗さ(Rzjis)の測定方法としては、JIS B0601−2001の表面粗さに基づき、小坂研究所製サーフコーダーSE3400にて、図3a、3bのような軸方向3箇所、その円周方向に3箇所の合計9点について各々測定し、その平均値をとる。本発明においては、接触針は先端半径2μmのダイヤモンドとし、測定スピード0.5mm/s、カットオフλc0.8mm、基準長さ0.8mm、評価長さ8.0mmとした。
上記範囲の表面粗さを有する帯電部材とするため、導電性弾性層の表面粗さ、表面層の膜厚、樹脂粒子の平均粒子径と添加量を調整することが好ましい。但し、被帯電部材とのニップ部において、帯電部材表面の凸部に由来した空隙を形成するためには、導電性弾性層の表面粗さを小さくし、樹脂粒子の平均粒子径と添加量で表面粗さを調整した方が好ましい傾向にあった。
一方、導電性弾性層で表面粗さを調整した場合は、前述の樹脂粒子で表面粗さを調整した場合に比べて、スジ状の帯電不良を抑制する効果が小さい傾向にあった。これは、導電性弾性層が比較的柔らかいため、感光体との当接圧力によって圧縮変形し、十分な空隙を形成できないためと考えている。
上記のような検討結果を踏まえて、導電性弾性層の十点平均粗さはRzjisで、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下とする。
また、本発明の帯電部材の電気抵抗としては、30℃/80%RHの高温高湿の環境中では1×104Ω以上であり、15℃/10%の低温低湿の環境中では1×108Ω以下であることが好ましい。電気抵抗の測定方法については後述する。
低温低湿環境中の電気抵抗が上記に示した1×108Ω以下であると、感光ドラムを所定の電位に帯電することができ、ゴースト画像がほとんど発生しないので好ましい。また、高温高湿環境中の電気抵抗が上記に示した1×104Ω以上であると、感光体にピンホールがあったとしても印加電圧の電圧降下がほとんど起きないので、画像上に横帯状の画像不良となって現れることがないので好ましい。
電気抵抗を上記範囲とするためには、例えば、帯電部材の導電性弾性層の体積抵抗率を1×104〜1×108Ω・cmに調整し、また、表面層の体積抵抗率が1×106〜1×1015Ω・cmでかつ表面層の膜厚が1〜100μmになるように調整すればよい。
<2>画像形成装置
図4に本発明における帯電部材の一つの実施形態である帯電ローラ5を用いた画像形成装置を示す。像担持体である感光体ドラム4は矢印の方向に回転しながら、帯電ローラ5によって一次帯電され、次に露光手段により露光11が照射され静電潜像が形成される。
また、トナー供給ローラ14によって、現像手段である現像ローラ6表面にトナーが供給され、次いで弾性規制ブレード13により現像ローラ6上でトナーは薄層にされる。また、薄層になったトナーは感光体ドラム4の表面と接触することによって、静電潜像が現像され、可視化したトナー像が形成される。
現像されたトナー像は、転写部材である転写ローラ8と感光体ドラム4の間の現像部において、感光体ドラム4から被転写部材である印刷メディア7に転写され、その後定着部9で熱と圧力により定着され、永久画像となる。帯電前露光装置12によって感光体ドラム4に残った潜像に露光し、感光体ドラム4の電位がアース電位に戻る。転写されなかった転写残トナーは、クリーニングブレード10で回収される。
現像ローラ6、帯電ローラ5、転写ローラ8のそれぞれには画像形成装置の電源18、19、20から、それぞれ電圧が印加されている。
ここで、本発明の帯電部材である帯電ローラ5には、電源19から直流電圧が印加される。印加電圧に直流電圧を用いることで、電源のコストを低く抑えることができるという利点がある。また、交流電圧を印加したときに発生する帯電音が発生しないという利点がある。印加する直流電圧の絶対値は、空気の放電開始電圧と被帯電体表面(感光体表面)の一次帯電電位との和とすることが好ましい。通常空気の放電開始電圧は500〜700V程度、感光体表面の一次帯電電位は300〜800V程度なので、具体的な一次帯電電圧としては800〜1500Vとすることが好ましい。
また、カラー画像形成装置とする場合は、感光体ドラム、現像ローラ、転写ローラ、帯電ローラ、弾性規制ブレード、露光、トナー容器等を後に示す図5のようにユニット化する。それぞれ4色分(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)用意して、直列に配置することもできる。
<3>プロセスカートリッジ
本発明にかかるプロセスカートリッジは、被帯電部材と、上記構成の帯電部材と、が、カートリッジ本体に一体化されてニップ部を介して当接配置されている構成を有する。帯電部材の表面層の凸部は該被帯電部材とのニップ部において空隙を生じさせ、帯電性能の向上と長期使用における帯電性能の低下の防止が可能となる。このプロセスカートリッジは、被帯電部材上に形成された静電潜像にトナーを転移させて可視化しトナー像を形成させる現像手段、被転写部材にトナー像が転写された後に前記像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段などを更に有していてもよい。これらの各手段は、帯電部材及び被帯電部材と、本体に一体に支持された構成とすることができる。また、プロセスカートリッジは、画像形成装置から着脱自在に構成される。
本発明のプロセスカートリッジは、例えば、図5に示すように、感光体ドラム4や帯電ローラ5、現像ローラ6、弾性規制ブレード13、トナー供給ローラ14及びクリーニングブレード10が一体に支持された、画像形成装置の本体と脱着自在な構成である。電子写真プロセスカートリッジが使用される前には、トナーシール30で現像ローラ6とトナーの接触を避けておくことが好ましい。
以下に本発明の具体的な実施例について説明する。なお、以下の各例における樹脂粒子の体積抵抗率及び帯電ローラの電気抵抗は、以下の方法により測定した。
(樹脂粒子の体積抵抗率)
体積抵抗率は、23℃55%Rh常圧の環境で測定する。内径1cmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の円筒の上下にステンレス(SUS316製)の円柱状の電極を配置した電極で測定する。測定サンプルと電極は、上記環境中で12時間以上放置して環境に馴染ませた後に測定を行う。PTFE製円筒の下部にSUS製の下部電極を配置し、約2gの樹脂粒子を片寄らないように入れ、上からSUS製円柱状電極を載せ、PTFE円筒と上下の電極によって挟む。10MPaの圧力を加えた状態で、1分間以上放置し、その後、微小電流計(ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER (株)アドバンテスト社製)を用いて200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定する。電極面の間隔と電極面積とから計算して求める。
(帯電ローラの抵抗測定)
電気抵抗の測定方法としては、まず図6(a)の様に、帯電ローラ6の両端の軸1を荷重のかかった軸受け33aと33bとにより感光体と同じ曲率の円柱形金属32に対して帯電ローラが平行になるように当接させる。次に図6(b)の様に、モータ(不図示)により円柱形金属32を回転させる。ローラ6を円柱形金属に当接させたまま従動回転させながら安定化電源34から直流電圧−200Vを印加したときに帯電ローラに流れる電流を電流計35で測定して帯電ローラの抵抗を計算した。(本発明では軸の両端にそれぞれ5Nの力を加えて、直径φ30mmの金属円柱に当接させ、該金属円柱の周速45mm/secで回転させた)。
(樹脂粒子の作製例1:アルキル酸塩使用)
<樹脂粒子[1−1]の作製例>
熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂((株)クラレ製、クラミロンU8165)100質量部とアルキルベンゼンスルホン酸塩(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)2重量部とをタンブラーミキサーでドライブレンドした。その後、2軸押出機にて240℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレットをピンミルにて機械粉砕し、更に液体窒素温度下にて冷凍粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径9.5μmのアルキルベンゼンスルホン酸塩が均一に分散されたポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−1]とする。なお、上記樹脂粒子[1−1]の体積抵抗率は6.1×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−2]の作製例>
アルキルベンゼンスルホン酸塩のかわりにアルキルスルホン酸塩(アルキルスルホン酸ナトリウム)2質量部とした以外は樹脂粒子[1−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[1−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径7.5μmのアルキルスルホン酸塩 が均一に分散されたポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−2]とする。なお、上記樹脂粒子[1−2]の体積抵抗率は7.3×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−3]の作製例>
ポリエステル系ポリウレタン樹脂のかわりにアクリル樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製 デルペット60N)とした以外は樹脂粒子[1−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[1−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径13.5μmのアルキルベンゼンスルホン酸塩が均一に分散されたアクリル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−3]とする。
なお、上記樹脂粒子[1−3]の体積抵抗率は2.7×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−4]の作製例>
アルキルベンゼンスルホン酸塩2重量部のかわりにアルキル硫酸塩(ラウリル硫酸ナトリウム)2重量部とした以外は樹脂粒子[1−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[1−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径8.0μmのアルキル硫酸塩が均一に分散されたポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−4]とする。
なお、上記樹脂粒子[1−4]の体積抵抗率は4.9×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−5]の製造例>
アルキルベンゼンスルホン酸塩の添加量を0.5質量部とした以外は樹脂粒子[1−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[1−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10.2μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−5]とする。
なお、上記樹脂粒子[1−5]の体積抵抗率は9.8×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−6]の製造例>
アルキルベンゼンスルホン酸塩の添加量を6質量部とした以外は樹脂粒子[1−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[1−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径9.8μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−6]とする。なお、上記樹脂粒子[1−6]の体積抵抗率は3.9×105Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−7]の製造例>
平均粒子径20μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[1−1]と同様にして、平均粒子径19.7μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−7]とする。なお、上記樹脂粒子[7]の体積抵抗率は5.7×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−8]の製造例>
平均粒子径30μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[1−1]と同様にして、平均粒子径29.7μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−8]とする。なお、上記樹脂粒子[1−8]の体積抵抗率は6.3×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−9]の製造例>
平均粒子径35μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[1−1]と同様にして、平均粒子径35.4μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−9]とする。なお、上記樹脂粒子[9]の体積抵抗率は6.5×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−10]の製造例>
平均粒子径3μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[1−1]と同様にして、平均粒子径2.8μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−10]とする。なお、上記樹脂粒子[1−10]の体積抵抗率は3.2×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−11]の作製例>
熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂((株)クラレ製、クラミロンU8165)100質量部とアルキルベンゼンスルホン酸塩4質量部とをタンブラーミキサーでドライブレンドした。その後、2軸押出機にて240℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレットをエチレンオキサイド 150質量部と良く混合した後、2軸型の加圧混練機中で、250℃に均一に加熱しながら混合し、熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂組成物が微粒子サイズになるように分散して、混合物を得た。得られた混合物を約140℃に冷却した後、展開溶媒である水と混合し、懸濁液とした。遠心分離によりアルキルベンゼンスルホン酸塩を含有した熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を懸濁液中から分離した。その後、加熱乾燥して、平均粒子径5.0μmのアルキルベンゼンスルホン酸塩が均一に分散されたポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−11]とする。なお、上記樹脂粒子[1−11]の体積抵抗率は5.2×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−12]の製造例>
ポリエステル樹脂(ポリブチレンテレフタレート、ポリプラスチックス製、ジュラネックス2000)のペレットを樹脂粒子[1−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10.2μmのポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−12]とする。
なお、上記樹脂粒子[1−12]の体積抵抗率は9.8×1015Ω・cmであった。
<樹脂粒子[1−13]の製造例>
平均粒子径0.5μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[1−2]と同様にして、平均粒子径0.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1−13]とする。
なお、上記樹脂粒子[1−13]の体積抵抗率は7.0×107Ω・cmであった。
以下に、実施例1−1〜1−11を示すが、これらは参考例である。
(実施例1−1)
<帯電ローラの作製>
(1)導電性弾性層の作製
以下の成分を密閉型ミキサーで10分間混練した。
・エピクロルヒドリンゴム(エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、ダイソー(株)製 エピオン301) 100質量部
・充填剤としての炭酸カルシウム 50質量部
・滑剤としてのステアリン酸亜鉛1質量部
・研磨性改善のための補強材としてのカーボンブラック(FEF) 5質量部
・酸化亜鉛 5質量部
・可塑剤として、セバシン酸とプロピレングリコールの共重合体(分子量8000) 5質量部
・下記式の過塩素酸4級アンモニウム塩 2質量部
Figure 0005159157
・老化防止剤としての2−メルカプトベンズイミダゾール1質量部
更に、加硫促進剤としてのDM(2-ベンゾチアゾリルジサルファイド)1質量部、加硫促進剤としてのTS(テトラメチルチウラムモノサルファイド)0.5質量部、加硫剤としての硫黄1質量部を加えて、更にオープンロールで5分間混練した。
上記エピクロルヒドリンゴム混練物を押出し機を使用して、外径13.5mm、内径5.5mmの円筒形に押し出し、250mmの長さに裁断し、蒸気加硫缶を使用して、温度160℃の水蒸気中で40分間一次加硫し、導電性弾性層ゴム一次加硫チューブを得た。
次に、直径6mm、長さ256mmの円柱形の導電性支持体(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部231mmに金属とゴムとの熱硬化性接着剤を塗布し、80℃で10分間乾燥した。この導電性支持体を、前記導電性弾性層ゴム一次加硫チューブに挿入し、その後、電気オーブンの中で温度150℃で1時間、加熱処理を行い、未研磨層ローラを得た。
この未研磨層ローラのゴム部分の両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを232mmとした後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、中央部から両脇90mm位置を直径12.00mm、中央部を直径12.15mmのクラウン形状とした。また、表面の十点平均粗さRzjis 4.0μm、振れ25μmの導電性弾性層を有する基層ローラを得た。
(2)表面層の作製
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業(株)製)にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が17質量%となるように調整した。
この溶液588.2質量部に、上記アクリルポリオール溶液の固形分100質量部に対して以下の割合となるように各成分を添加して混合溶液を調製した。
・カーボンブラック(HAF):15質量部
・針状ルチル型酸化チタン微粒子:30質量部
(ヘキサメチレンジシラザンとジメチルシリコーンで表面処理した。また、一次粒子の平均粒子径0.015μm、縦:横=3:1である)
・変性ジメチルシリコーンオイル:0.08質量部
・ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3の混合物:80.14質量部
このとき、ブロックHDIとブロックIPDIの混合物は、「NCO/OH=1.0」となるように添加した。
450mLのガラス瓶に上記混合溶液210gと、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gを混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて24時間分散した。分散後、樹脂粒子[1−1]を5.44質量部(アクリルポリール100重量部に対して20重量部相当量)を添加した後、更に30分間分散して表面層形成用塗料を得た。
この表面層形成用塗料を、導電性基体上に1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾し、次いで90℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥し、更に160℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥して、導電性基体上に表面層を形成した。ディッピング塗布浸漬時間は9秒、ディッピング塗布引き上げ速度は、初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/sになるように調節し、20mm/sから2mm/sの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。
このようにして、導電性基体上に表面層を有する帯電ローラを作製した。得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)測定は、前述した方法を用いて行った。結果を表1に示す。また、得られた帯電ローラの表面層膜厚は16μmであった。
<帯電ローラの評価>
(1)評価の準備;(汚れ付着促進試験)
帯電ローラを上記帯電ローラに交換したキヤノン社製のカラーレーザージェット3800用のプロセスカートリッジに装着したカラーレーザージェット3800を用いて、常温常湿環境下(25℃、50%RH)で単色ベタ画像を50枚連続出力した。その後、ベタ白画像を1枚通紙する。この操作を6回繰り返して、合計で、300枚の単色ベタ画像を出力した。この作業によって、帯電ローラ表面に強制的にトナーや外添剤を付着させた。
(2)連続複数枚数画像出し耐久試験
上記のようにして得られた帯電ローラを用いて、以下に示すようにして評価を行った。本発明の評価で使用した電子写真式レーザプリンタはA4縦出力用のマシンで、記録メディアの出力スピードは、200mm/secと100mm/secの2種類、画像の解像度は600dpiである。一次帯電は、上記で強制的に汚れを付着させた帯電ローラを用い、直流電圧−1100Vを帯電ローラに印加した。
以下の各環境において、印字濃度4%画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線を描くような画像)をプロセススピード200mm/secで1枚画像を出力する。次に、電子写真装置の感光ドラムの回転を一時停止させ、その後、また画像形成動作を再開する。これらの動作を繰り返し(間欠耐久モード)、画像出力耐久試験を行った。
・低温低湿環境(環境1:15℃/10%RH)
・常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)
・高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)
各環境で、初期、3000枚画像出し後及び6000枚画像出し後に画像チェックのためにハーフトーン(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)画像を出力した。なお、画像チェックは2種類のプロセススピードで画像を出力し、評価を行った。
また、得られた画像を目視にて、帯電ムラが原因で発生する細かいスジ状の濃度ムラ(横スジ)を評価した。
<スジ状の濃度ムラ(横スジ)画像の評価基準>
ランクA:未発生
ランクB:ごく僅かに発生しているレベル
ランクC:軽微に発生しているがそれほど目立たないレベル
ランクD:やや目立つレベル
ランクE:かなり目立つレベル
結果を表1−2に示した。なお、3,000枚及び6,000枚画像出し後の画像チェックは、3,000枚及び6,000枚画像出しの直後と、その12時間後に行った。(以後、直後の画像チェックをラスト画像チェック、12時間後を朝一画像チェックと呼ぶ。)
なお、本実施例1−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、1.9×105Ωであった。
(実施例1−2)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−2]にかえ、添加部数を45質量部相当にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、14μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、14.5μmであった。また、実施例1−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、9.6×105Ωであった。
(実施例1−3)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−3]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、18μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、18.1μmであった。また、実施例1−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、2.0×106Ωであった。
(実施例1−4)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−4]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、20μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、20.2μmであった。また、実施例1−4の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、5.5×105Ωであった。
(実施例1−5)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−5]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、14μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。
なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、14.8μmであった。また、実施例5の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、3.4×105Ωであった。
(実施例1−6)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−6]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、18μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。但し、本実施例の塗料の粘度は経時で若干変化する傾向にあり、塗料の粘度調整に少し時間を要した。これは、樹脂粒子に含まれるアンモニウム塩の影響ではないかと考えている。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、17.7μmであった。また、実施例1−6の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、1.6×106Ωであった。
(実施例1−7)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−7]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、25μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、23.7μmであった。また、実施例1−7の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、3.3×106Ωであった。
(実施例1−8)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−8]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、70μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、71.1μmであった。また、実施例1−8の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、6.1×106Ωであった。
(実施例1−9)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−10]にかえ、添加量を60質量部相当にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、7μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、7.8μmであった。また、実施例9の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、6.9×106Ωであった。
(実施例1−10)
導電性弾性層基層ローラの十点平均粗さをRzjis7.0μmに調整し、樹脂粒子[1−10]の添加量を25質量部相当にかえた以外は、実施例1−9と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、10μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、9.0μmであった。また、実施例1−10の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、3.7×105Ωであった。
(実施例1−11)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−11]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、10μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、10.1μmであった。また、実施例1−11の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、2.9×105Ωであった。
(比較例1−1)
樹脂粒子を添加しなかった以外は、実施例1−1の帯電ローラと同様にして比較例1−1の帯電ローラを得た。なお、表面層の膜厚も実施例1−1同様に16μmとなるように調整した。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、16.2μmであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。初期から横スジの帯電不良が発生し、耐久枚数の増加とともに更に横スジ状の画像ムラのレベルが悪化していった。
(比較例1−2)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−13]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、27μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、28μmであった。また、比較例1−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、5.0×106Ωであった。
(比較例1−3)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−9]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、40μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、42μmであった。また、比較例1−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、8.8×106Ωであった。
(参考例1−1)
樹脂粒子[1−1]を樹脂粒子[1−12]にかえた以外は、実施例1−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、17μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例1−1同様に表1−1に示した。この帯電ローラを実施例1−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表1−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、17.6μmであった。また、実施例1−6の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、2.2×106Ωであった。
以上の実施例と比較例の結果を表1−2に示す。
Figure 0005159157
Figure 0005159157
(樹脂粒子製造例2:アンモニウム塩使用)
<樹脂粒子[2−1]の作製例>
熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂((株)クラレ製、クラミロンU8165)100質量部と過塩素酸四級アンモニウム塩の混合物(花王(株)製 KS-555 )2質量部とをタンブラーミキサーでドライブレンドした。その後、2軸押出機にて240℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレットをピンミルにて機械粉砕し、更に液体窒素温度下にて冷凍粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径8.3μmの過塩素酸四級アンモニウム塩が均一に分散されたポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−1]とする。なお、上記樹脂粒子[2−1]の体積抵抗率は8.0×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−2]の作製例>
過塩素酸四級アンモニウム塩の混合物(花王(株)製 KS-555)のかわりにステアリルトリメチルアンモニウムクロライド 3質量部とした以外は樹脂粒子[2−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[2−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径5.1μmのステアリルトリメチルアンモニウムクロライドが均一に分散されたポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−2]とする。なお、上記樹脂粒子[2−2]の体積抵抗率は1.8×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−3]の作製例>
ポリエステル系ポリウレタン樹脂のかわりにアクリル樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製 デルペット60N)とした以外は樹脂粒子[2−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[2−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径11.0μmの過塩素酸四級アンモニウム塩が均一に分散されたアクリル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−3]とする。なお、上記樹脂粒子[3]の体積抵抗率は2.1×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−4]の作製例>
過塩素酸四級アンモニウム塩の混合物(花王(株)製 KS-555)のかわりにジエチル硫酸の四級アンモニウム塩1.5質量部とした以外は樹脂粒子[2−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[2−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径15.0μmのジエチル硫酸の四級アンモニウム塩が均一に分散されたポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−4]とする。なお、上記樹脂粒子[2−4]の体積抵抗率は8.9×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−5]の製造例>
過塩素酸四級アンモニウム塩の混合物(花王(株)製 KS-555 )の添加量を0.5質量部とした以外は樹脂粒子[2−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[2−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10.2μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−5]とする。なお、上記樹脂粒子[2−5]の体積抵抗率は9.5×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−6]の製造例>
過塩素酸四級アンモニウム塩の混合物(花王(株)製 KS-555 )の添加量を7質量部とした以外は樹脂粒子[2−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[2−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径9.9μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−6]とする。なお、上記樹脂粒子[2−6]の体積抵抗率は2.3×105Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−7]の製造例>
平均粒子径20μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[2−1]と同様にして、平均粒子径20.1μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−7]とする。なお、上記樹脂粒子[2−7]の体積抵抗率は5.5×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−8]の製造例>
平均粒子径30μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[2−1]と同様にして、平均粒子径29.7μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−8]とする。なお、上記樹脂粒子[2−8]の体積抵抗率は6.2×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−9]の製造例>
平均粒子径35μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[2−1]と同様にして、平均粒子径35.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−9]とする。なお、上記樹脂粒子[2−9]の体積抵抗率は4.8×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−10]の製造例>
平均粒子径2μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[2−1]と同様にして、平均粒子径1.6μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−10]とする。なお、上記樹脂粒子[2−10]の体積抵抗率は2.5×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−11]の作製例>
熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂((株)クラレ製、クラミロンU8165)100質量部と過塩素酸四級アンモニウム塩の混合物(花王(株)製 KS-555 )4質量部とをミキサーでブレンドした。その後、2軸押出機にて240℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレットをエチレンオキサイド 150質量部と良く混合した後、2軸型の加圧混練機中で、250℃に均一に加熱しながら混合し、熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂組成物が微粒子サイズになるように分散して、混合物を得た。得られた混合物を約140℃に冷却した後、展開溶媒である水と混合し、懸濁液とした。遠心分離により過塩素酸四級アンモニウム塩を含有した熱可塑性ポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を懸濁液中から分離した。これを加熱乾燥して、平均粒子径5.5μmの過塩素酸四級アンモニウム塩が均一に分散されたポリエステル系ポリウレタン樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−11]とする。なお、上記樹脂粒子[2−11]の体積抵抗率は4.3×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−12]の製造例>
ポリエステル樹脂(ポリブチレンテレフタレート、ポリプラスチックス製、ジュラネックス2000)のペレットを樹脂粒子[2−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径9.9μmのポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−12]とする。なお、上記樹脂粒子[2−12]の体積抵抗率は1.0×1016Ω・cmであった。
<樹脂粒子[2−13]の製造例>
平均粒子径0.5μmとなるように分級した以外は樹脂粒子[2−2]と同様にして、平均粒子径0.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[2−13]とする。なお、上記樹脂粒子[13]の体積抵抗率は7.5×107Ω・cmであった。
以下に、実施例2−1〜2−11を示すが、これらは参考例である。
(実施例2−1)
<帯電ローラの作製>
(1)導電性弾性層の作製
次の成分を混合し、密閉型ミキサーで10分間混練した。
・エピクロルヒドリンゴム(エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体、ダイソー(株)製 エピオン301) 100質量部
・充填剤としての炭酸カルシウム 50質量部
・滑剤としてのステアリン酸亜鉛 1質量部
・研磨性改善のための補強材としてのカーボンブラック(FEF) 5質量部
・酸化亜鉛 5質量部
・可塑剤として、セバシン酸とプロピレングリコールの共重合体(分子量8000)を 5質量部
・下記式の過塩素酸4級アンモニウム塩 2質量部、
Figure 0005159157
・老化防止剤としての2−メルカプトベンズイミダゾール1質量部
更に、加硫促進剤としてのDM(2-ベンゾチアゾリルジサルファイド)1質量部、加硫促進剤としてのTS(テトラメチルチウラムモノサルファイド)0.5質量部、加硫剤としての硫黄1質量部を加えて、更にオープンロールで5分間混練した。
上記エピクロルヒドリンゴム混練物を押出し機を使用して、外径13.5mm、内径5.5mmの円筒形に押し出し、250mmの長さに裁断し、蒸気加硫缶を使用して、温度160℃の水蒸気中で40分間一次加硫し、導電性弾性層ゴム一次加硫チューブを得た。
次に、直径6mm、長さ256mmの円柱形の導電性支持体(鋼製、表面はニッケルメッキ)の円柱面の軸方向中央部231mmに金属とゴムとの熱硬化性接着剤を塗布し、80℃で10分間乾燥した。この導電性支持体を、前記導電性弾性層ゴム一次加硫チューブに挿入し、その後、電気オーブンの中で温度150℃で1時間、加熱処理を行い、未研磨層ローラを得た。
この未研磨層ローラのゴム部分の両端部を突っ切り、ゴム部分の長さを232mmとした後、ゴム部分を回転砥石で研磨し、中央部から両脇90mm位置を直径12.00mm、中央部を直径12.15mmのクラウン形状とした。また、表面の十点平均粗さRzjis 4.0μm、振れ25μmの導電性弾性層を有する基層ローラを得た。
(2)表面層の作製
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が17質量%となるように調整した。
この溶液588.2質量部に、上記アクリルポリオール溶液の固形分100質量部に対して以下の割合の各成分を添加し、混合溶液を調整した。
カーボンブラック(HAF):15質量部
針状ルチル型酸化チタン微粒子:30質量部
(ヘキサメチレンジシラザンとジメチルシリコーンで表面処理した。また、一次粒子の平均粒子径0.015μm、縦:横=3:1である)
変性ジメチルシリコーンオイル:0.08質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3の混合物:80.14質量部
このとき、ブロックHDIとブロックIPDIの混合物は、「NCO/OH=1.0」となるように添加した。
450mLのガラス瓶に上記混合溶液210gと、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gを混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて24時間分散した。分散後、樹脂粒子[2−1]を5.44質量部(アクリルポリール100重量部に対して20重量部相当量)を添加した後、更に30分間分散して表面層形成用塗料を得た。
この表面層形成用塗料を、導電性基体上に1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾し、次いで90℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥し、更に160℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥して、導電性基体上に表面層を形成した。ディッピング塗布浸漬時間は9秒、ディッピング塗布引き上げ速度は、初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/sになるように調節し、20mm/sから2mm/sの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。
このようにして、導電性基体上に表面層を有する帯電ローラを作製した。得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)測定は、前述した方法を用いて行った。結果を表2−1に示す。また、得られた帯電ローラの表面層膜厚は15μmであった。
<帯電ローラの評価>
(1)評価の準備;(汚れ付着促進試験)
帯電ローラを上記帯電ローラに交換したキヤノン社製のカラーレーザージェット3800用のプロセスカートリッジに装着したカラーレーザージェット3800を用いて、常温常湿環境下(23℃、50%RH)で単色ベタ画像を50枚連続出力した。その後、ベタ白画像を1枚通紙する。この操作を6回繰り返して、合計で、300枚の単色ベタ画像を出力した。この作業によって、帯電ローラ表面に強制的にトナーや外添剤を付着させた。
(2)連続複数枚数画像出し耐久試験
上記のようにして得られた帯電ローラを用いて、以下に示すようにして評価を行った。本発明の評価で使用した電子写真式レーザプリンタはA4縦出力用のマシンで、記録メディアの出力スピードは、200mm/secと100mm/secの2種類、画像の解像度は600dpiである。一次帯電は、上記で強制的に汚れを付着させた帯電ローラを用い、直流電圧−1100Vを帯電ローラに印加した。
以下の各環境において印字濃度4%画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線を描くような画像)をプロセススピード200mm/secで1枚画像を出力する。次に、電子写真装置の感光ドラムの回転を一時停止させ、その後、また画像形成動作を再開する。これらの動作を繰り返し(間欠耐久モード)、画像出力耐久試験を行った。
・低温低湿環境(環境1:15℃/10%RH)
・常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)
・高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)
各環境で、初期、3000枚画像出し後及び6000枚画像出し後に画像チェックのためにハーフトーン(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)画像を出力した。なお、画像チェックは2種類のプロセススピードで画像を出力し、評価を行った。
また、得られた画像を目視にて、帯電ムラが原因で発生する細かいスジ状の濃度ムラ(横スジ)を評価した。
<スジ状の濃度ムラ(横スジ)画像の評価基準>
ランクA:未発生
ランクB:ごく僅かに発生しているレベル
ランクC:軽微に発生しているがそれほど目立たないレベル
ランクD:やや目立つレベル
ランクE:かなり目立つレベル
結果を表2−2に示した。なお、3,000枚及び6,000枚画像出し後の画像チェックは、3,000枚及び6,000枚画像出しの直後と、その12時間後に行った。(以後、直後の画像チェックをラスト画像チェック、12時間後を朝一画像チェックと呼ぶ。)
また、本実施例2−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、2.3×105Ωであった。
(実施例2−2)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−2]にかえ、添加部数を40質量部相当にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、12μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。
また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、12μmであった。また、実施例2−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、5.9×105Ωであった。
(実施例2−3)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−3]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、18μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、18.5μmであった。また、実施例2−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、1.5×106Ωであった。
(実施例2−4)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−4]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、20μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、20.5μmであった。また、実施例2−4の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、8.2×105Ωであった。
(実施例2−5)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−5]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、14μmであった。また、実施例2−5の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、3.5×105Ωであった。
(実施例2−6)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−6]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、17μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。但し、本実施例の塗料の粘度は経時で若干変化する傾向にあり、塗料の粘度調整に少し時間を要した。これは、樹脂粒子に含まれるアンモニウム塩の影響ではないかと考えている。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、17μmであった。また、実施例2−6の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、1.1×106Ωであった。
(実施例2−7)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−7]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、28μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、28.5μmであった。また、実施例2−7の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、3.5×106Ωであった。
(実施例2−8)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−8]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、75μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、75.5μmであった。また、実施例2−8の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、5.5×106Ωであった。
(実施例2−9)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−10]にかえ、添加量を60質量部相当にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、5μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。
また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、5μmであった。また、実施例2−9の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、7.5×105Ωであった。
(実施例2−10)
導電性弾性層基層ローラの十点平均粗さをRzjis7.0μmに調整し、樹脂粒子[2−10]の添加量を20質量部相当にかえた以外は、実施例2−9と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、8μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、8μmであった。また、実施例2−10の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、3.5×105Ωであった。
(実施例2−11)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−11]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、10μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、10.5μmであった。また、実施例2−11の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、2.5×105Ωであった。
(比較例2−1)
樹脂粒子を添加しなかった以外は、実施例2−1の帯電ローラと同様にして比較例2−1の帯電ローラを得た。なお、表面層の膜厚も実施例2−1同様に15μmとなるように調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、14μmであった。また、比較例2−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、5.8×105Ωであった。初期から横スジ状の帯電不良が発生し、耐久枚数の増加とともに更に横スジ状の画像ムラのレベルが悪化していった。
(比較例2−2)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−13]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、25μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、26μmであった。また、比較例2−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、5.4×106Ωであった。
(比較例2−3)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−9]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、45μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、48μmであった。また、比較例2−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、7.3×106Ωであった。
(参考例2−1)
樹脂粒子[2−1]を樹脂粒子[2−12]にかえた以外は、実施例2−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、18μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例2−1同様に表2−1に示した。この帯電ローラを実施例2−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表2−2に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、17.5μmであった。また、実施例2−6の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、2.0×106Ωであった。
以上の実施例と比較例の結果を表2−2に示す。
Figure 0005159157
Figure 0005159157
(樹脂粒子の作製例3:リチウム塩使用)
<樹脂粒子[3−1]の製造例>
アクリル樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製 デルペット60N)100質量部と塩化リチウム(試薬特級)1.5質量部とをタンブラーミキサーでドライブレンドし、その後、2軸押出機にて240℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレットをピンミルにて機械粉砕し、更に液体窒素温度下にて冷凍粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径10μmの塩化リチウムが均一に分散されたアクリル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−1]とする。なお、上記樹脂粒子[3−1]の体積抵抗率は2.0×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−2]の製造例>
ポリエーテルエステルアミド樹脂(PEEA、三洋化成工業(株)製 ペレスタットNC6321)100質量部と過塩素酸リチウム(試薬特級)4質量部とをタンブラーミキサーでドライブレンドした。その後、2軸押出機にて220℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレット 100質量部とポリエチレンオキサイド(明成化学工業(株)製、R150) 200質量部とをタンブラーミキサーにてドライブレンドし、2軸押出機にて240℃で加熱しながら混練し、混合物を得た。得られた混合物を約150℃に冷却した後、分散媒である水10リットルと混合して過塩素酸リチウム含有ポリエーテルエステルアミド粒子の懸濁液とした。これを遠心分離法により目的とする樹脂粒子を分離した後、加熱乾燥して、平均粒子径が1.5μmのほぼ真球状をした過塩素酸リチウムが均一に分散されたポリエーテルエステルアミドの樹脂粒子を得た。なお、ここで使用したポリエチレンオキサイドはポリエーテルエステルアミドとは被相溶性であり、水溶性である。また、ポリエーテルエステルアミドは非水溶性である。これを樹脂粒子[3−2]とする。なお、上記樹脂粒子[3−2]の体積抵抗率は1.0×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−3]の製造例>
ポリカーボネート樹脂(PC、帝人化成(株)製 パンライトL-1250)100質量部とほうフッ化リチウム(試薬特級)2質量部とをタンブラーミキサーでドライブレンドし、その後、2軸押出機にて280℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径15μmとなるように分級を行って、平均粒子径15μmのほうフッ化リチウムが均一に分散されたポリカーボネート樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−3]とする。なお、上記樹脂粒子[3−3]の体積抵抗率は1.0×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−4]の製造例>
塩化リチウムのかわりにコバルト酸リチウム(試薬特級)3質量部とした以外は樹脂粒子[3−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径20μmとなるように分級を行って、平均粒子径20μmのコバルト酸リチウムが均一に分散されたアクリル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−4]とする。なお、上記樹脂粒子[3−4]の体積抵抗率は5.0×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−5]の製造例>
塩化リチウムのかわりにフッ化リチウム(試薬特級)1.5質量部とした以外は樹脂粒子[3−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径25μmとなるように分級を行って、平均粒子径25μmのフッ化リチウムが均一に分散されたアクリル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−5]とする。なお、上記樹脂粒子[3−5]の体積抵抗率は1.0×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−6]の製造例>
塩化リチウムのかわりに酢酸リチウム(試薬特級)3質量部とした以外は樹脂粒子[3−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径30μmとなるように分級を行って、平均粒子径30μmの酢酸リチウムが均一に分散されたアクリル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−6]とする。なお、上記樹脂粒子[3−6]の体積抵抗率は7.0×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−7]の製造例>
塩化リチウムのかわりに炭酸リチウム(試薬特級)3質量部とした以外は樹脂粒子[3−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10μmの炭酸リチウムが均一に分散されたアクリル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−7]とする。なお、上記樹脂粒子[3−7]の体積抵抗率は8.0×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−8]の製造例>
塩化リチウムのかわりに6フッ化リン酸リチウム(試薬特級)3質量部とした以外は樹脂粒子[3−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10μmの6フッ化リン酸リチウムが均一に分散されたアクリル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−8]とする。なお、上記樹脂粒子[3−78]の体積抵抗率は5.0×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−9]の製造例>
過塩素酸リチウムの添加量を5質量部とした以外は樹脂粒子[3−2]と同様にして樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−9]とする。なお、上記樹脂粒子[3−9]の体積抵抗率は7.0×105Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−10]の製造例>
塩化リチウムの添加量を0.5質量部とした以外は樹脂粒子[3−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径1μmとなるように分級を行って、平均粒子径1μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−10]とする。なお、上記樹脂粒子[3−10]の体積抵抗率は5.0×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−11]の製造例>
過塩素酸リチウムの添加量を1質量部とした以外は樹脂粒子[3−2]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径3μmとなるように分級を行って、平均粒子径3μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−11]とする。なお、上記樹脂粒子[3−11]の体積抵抗率は8.0×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−12]の製造例>
炭酸リチウムの添加量を1質量部とした以外は樹脂粒子[3−7]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−12]とする。なお、上記樹脂粒子[3−12]の体積抵抗率は8.0×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−13]の製造例>
6フッ化リン酸リチウムの添加量を1質量部とした以外は樹脂粒子[3−8]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−12]とする。なお、上記樹脂粒子[3−12]の体積抵抗率は8.0×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−14]の製造例>
ポリエステル樹脂(ポリブチレンテレフタレート、ポリプラスチックス製、ジュラネックス2000)のペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10μmのポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−14]とする。なお、上記樹脂粒子[3−14]の体積抵抗率は1.0×1016Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−15]の製造例>
ほうフッ化リチウムの添加量を1.5質量部とした以外は樹脂粒子[3−3]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径0.5μmとなるように分級を行って、平均粒子径0.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−15]とする。なお、上記樹脂粒子[3−15]の体積抵抗率は2.0×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[3−16]の製造例>
樹脂粒子[3−15]の製造時に得られたときと同様のペレットを樹脂粒子[3−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径35μmとなるように分級を行って、平均粒子径35μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[3−16]とする。なお、上記樹脂粒子[3−16]の体積抵抗率は2.0×108Ω・cmであった。
以下に、実施例3−1〜3−13を示すが、これらは参考例である。
(実施例3−1)
[導電性基体の作製]
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス製芯金を導電性支持体として使用した。これに、熱硬化性接着剤(メタロックU−20 東洋化学研究所製)を塗布し、乾燥した。次に、以下の成分を50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。
・エピクロルヒドリンゴム三元共重合体(エチレンオキサイド(EO)/エピクロルヒドリン(EP)/アリルグリシジルエーテル(AGE)、ダイソー(株)製 エピオン301) 100質量部
・炭酸カルシウム 60質量部
・脂肪族ポリエステル系可塑剤 8質量部
・ステアリン酸亜鉛 1質量部
・3−メルカプトベンズイミダゾール(MB)(老化防止剤) 0.5質量部
・酸化亜鉛 2質量部
・四級アンモニウム塩 1.5質量部
・カーボンブラック(一次粒子の平均粒径:100nm、体積抵抗率:0.1Ω・cm) 5質量部
この原料コンパウンドに、上記エピクロルヒドリンゴム三元共重合体に対して1質量%の硫黄(加硫剤)、1質量%のジベンゾチアジルスルフィド(DM)(加硫促進剤)及び0.5質量%のテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)を添加した。得られた混合物を20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、弾性被覆層用コンパウンドを得た。
接着剤を塗布した導電性支持体上に、この弾性被覆層用コンパウンドを押出成型機にて押し出し、外径が約9mmのローラ形状になるように成型し、次いで、電気オーブンを用いて160℃で1時間、加硫及び接着剤の硬化を行った。ゴムの両端部を突っ切り、ゴム長さを228mmとした後、外径が8.5mmのローラ形状になるように表面の研磨加工を行って、導電性支持体上に弾性被覆層を形成した。このときクラウン量(中央部と中央部から90mm離れた位置の外径の差)は120μmとした。また、表面の十点平均粗さRzjis 3.5μm、振れ28μmの導電性弾性層を有する基層ローラを得た。
[導電性複合微粒子の作製]
金属酸化物系粒子としてのシリカ粒子(一次粒子の平均粒子径15nm、体積抵抗率1.8×1012Ω・cm)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン140gを、エッジランナーを稼動させながら添加した。588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。この時の攪拌速度は22rpmで行った。
次に、カーボンブラック粒子(一次粒子の粒子径28nm、体積抵抗率1.0×102Ω・cm、pH=6.5)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加した。更に588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行い、メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆にカーボンブラックを付着させた。その後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、導電性複合微粒子を得た。この時の攪拌速度は22rpmで行った。得られた導電性複合微粒子は、一次粒子の平均粒子径が15nm、体積抵抗率は2.3×102Ω・cmであった。
[酸化チタン粒子の作製]
針状ルチル型酸化チタン粒子(一次粒子の平均粒子径15nm、縦:横=3:1)、体積抵抗率5.2×1010Ω・cm)1000g、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシラン110g、溶媒としてトルエン3000gを配合してスラリーを調製した。
このスラリーを、攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行った。
湿式解砕処理して得たスラリーは、ニーダーを用いて減圧蒸留(バス温度:110℃、製品温度:30〜60℃、減圧度:約100Torr)によりトルエンを除去し、120℃で2時間表面処理剤の焼付け処理を行った。焼付け処理後の粒子は、室温まで冷却した後、ピンミルを用いて粉砕した。
[最表面層形成用塗料の作製]
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業(株)製)にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が17質量%となるように調整した。この溶液588.2質量部に、上記アクリルポリオール溶液の固形分100質量部に対して以下の割合の成分を添加し、混合溶液を調製した。
前記複合導電性微粒子:50質量部
前記酸化チタン粒子:30質量部
変性ジメチルシリコーンオイル:0.08質量部
(商品名;SH28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製)
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3の混合物:80.14質量部
このとき、HDIとIPDIの混合物は、「NCO/OH=1.0」となるように添加した。HDIとIPDIについては、HDI(商品名:デュラネートTPA−B80E、旭化成ケミカルズ(株)製)、IPDI(商品名:ベスタナートB1370、デグサ製)を使用した。
450mLのガラス瓶に上記混合溶液210gと、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gを混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて72時間分散した。分散後、樹脂粒子[3−1]を2.72質量部(バインダー100重量部に対して10重量部相当量)を添加した後、更に5分間分散して最表層形成用塗料を得た。
この最表層形成用塗料を、導電性基体上に1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾し、次いで80℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥し、更に160℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥して、導電性基体上に最表面層を形成した。ディッピング塗布浸漬時間は9秒、ディッピング塗布引き上げ速度は、初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/sになるように調節し、20mm/sから2mm/sの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。このようにして、導電性基体上に最表面層を有する帯電部材[3−1]を作製した。得られた帯電部材[3−1]の十点平均粗さ(Rzjis)測定は、前述した方法を用いて行った。結果を表3−1に示す。また、得られた帯電ローラの表面層膜厚は17μmであった。
[画像評価]
(1)評価の準備;(汚れ付着促進試験)
帯電ローラを上記帯電ローラに交換したキヤノン社製のカラーレーザージェット3800用のプロセスカートリッジに装着したカラーレーザージェット3800を用いて、常温常湿環境下(25℃、50%RH)で単色ベタ画像を50枚連続出力した。その後、ベタ白画像を1枚通紙する。この操作を6回繰り返して、合計で、300枚の単色ベタ画像を出力した。この作業によって、帯電ローラ表面に強制的にトナーや外添剤を付着させた。
(2)連続複数枚数画像出し耐久試験
上記のようにして得られた帯電ローラを用いて、以下に示すようにして評価を行った。
本発明の評価で使用した電子写真式レーザプリンタはA4縦出力用のマシンで、記録メディアの出力スピードは、200mm/secと100mm/secの2種類、画像の解像度は600dpiである。一次帯電は、上記で強制的に汚れを付着させた帯電ローラを用い、直流電圧−1100Vを帯電ローラに印加した。
以下の各環境において、印字濃度4%画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線を描くような画像)をプロセススピード200mm/secで1枚画像を出力する。電子写真装置の感光ドラムの回転を一時停止させ、その後、また画像形成動作を再開する。これらの動作を繰り返し(間欠耐久モード)、画像出力耐久試験を行った。
・低温低湿環境(環境1:15℃/10%RH)
・常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)
・高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)
各環境で、初期、3000枚画像出し後及び6000枚画像出し後に画像チェックのためにハーフトーン(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)画像を出力した。なお、画像チェックは2種類のプロセススピードで画像を出力し、評価を行った。
また、得られた画像を目視にて、帯電ムラが原因で発生する細かいスジ状の濃度ムラ(横スジ)を評価した。
<スジ状の濃度ムラ(横スジ)画像の評価基準>
ランクA:未発生
ランクB:ごく僅かに発生しているレベル
ランクC:軽微に発生しているがそれほど目立たないレベル
ランクD:やや目立つレベル
ランクE:かなり目立つレベル
評価結果を表3−2に示す。なお、3,000枚及び6,000枚画像出し後の画像チェックは、3,000枚及び6,000枚画像出しの直後と、その12時間後に行った。(以後、直後の画像チェックをラスト画像チェック、12時間後を朝一画像チェックと呼ぶ。)また、本実施例3−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、3.1×105Ωであった。
(実施例3−2)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−2]にかえ、添加部数を50質量部にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−2]を作製した。なお、表面層の膜厚は、8μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−2]の十点平均粗さ(Rzjis)は8.5μmであった。この帯電ローラ[3−2]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、8.7μmであった。また、実施例3−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、1.7×105Ωであった。
(実施例3−3)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−3]にかえた以外は、実施例1と同様にして帯電ローラ[3−3]を作製した。なお、表面層の膜厚は、25μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−3]の十点平均粗さ(Rzjis)は15μmであった。この帯電ローラ[3−3]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、26.0μmであった。また、実施例3−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、4.3×105Ωであった。
(実施例3−4)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−4]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電部材[3−4]を作製した。なお、表面層の膜厚は、35μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−4]の十点平均粗さ(Rzjis)は18μmであった。この帯電ローラ[3−4]を実施例1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、36.5μmであった。また、実施例3−4の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、5.3×106Ωであった。
(実施例3−5)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−5]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−5]を作製した。なお、表面層の膜厚は、35μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−5]の十点平均粗さ(Rzjis)は20μmであった。この帯電ローラ[3−5]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、35.0μmであった。また、実施例3−5の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、4.1×106Ωであった。
(実施例3−6)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−6]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−6]を作製した。なお、表面層の膜厚は、70μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−6]の十点平均粗さ(Rzjis)は20μmであった。この帯電ローラ[3−6]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、73.0μmであった。また、実施例3−6の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、8.5×106Ωであった。
(実施例3−7)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−7]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−7]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−7]の十点平均粗さ(Rzjis)は8μmであった。この帯電ローラ[3−7]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、15.0μmであった。また、実施例3−7の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、6.5×105Ωであった。
(実施例3−8)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−8]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−8]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−8]の十点平均粗さ(Rzjis)は9μmであった。この帯電ローラ[3−8]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、15.0μmであった。また、実施例3−8の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、5.5×105Ωであった。
(実施例3−9)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−9]にかえ、添加部数を50質量部にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−9]を作製した。なお、表面層の膜厚は、10μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−9]の十点平均粗さ(Rzjis)は10μmであった。この帯電ローラ[3−9]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。
結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、9.0μmであった。また、実施例3−9の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、2.5×105Ωであった。
(実施例3−10)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−10]にかえ、添加部数を40質量部にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−10]を作製した。なお、表面層の膜厚は、5μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−10]の十点平均粗さ(Rzjis)は3μmであった。この帯電ローラ[3−10]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、5.0μmであった。また、実施例3−10の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、1.5×105Ωであった。
(実施例3−11)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−11]にかえ、添加部数を40質量部にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−11]を作製した。なお、表面層の膜厚は、10μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−11]の十点平均粗さ(Rzjis)は5μmであった。この帯電ローラ[3−11]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、10.5μmであった。また、実施例3−11の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、2.2×105Ωであった。
(実施例3−12)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−12]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−12]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−12]の十点平均粗さ(Rzjis)は7μmであった。この帯電ローラ[3−12]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、16.0μmであった。また、実施例3−12の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、3.9×105Ωであった。
(実施例3−13)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−13]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−13]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−13]の十点平均粗さ(Rzjis)は7μmであった。この帯電ローラ[3−13]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、14.0μmであった。また、実施例3−13の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、5.0×105Ωであった。実施例3−12と同様な画像が得られた。
(参考例3−1)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−14]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−14]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−14]の十点平均粗さ(Rzjis)は7μmであった。この帯電ローラ[3−13]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、15.0μmであった。また、参考例3−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、4.0×105Ωであった。評価では品質の劣る画像が発生した。
(比較例3−1)
樹脂粒子を添加しなかった以外は実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−15]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−15]の十点平均粗さ(Rzjis)は2μmであった。
この帯電ローラ[3−15]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、14.5μmであった。また、比較例3−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、6.9×105Ωであった。評価では品質の劣る画像が発生した。
(比較例3−2)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−15]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−16]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−16]の十点平均粗さ(Rzjis)は2μmであった。この帯電ローラ[3−16]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、15.5μmであった。また、比較例3−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、3.9×105Ωであった。評価では品質の劣る画像が発生した。
(比較例3−3)
樹脂粒子[3−1]を樹脂粒子[3−16]にかえた以外は、実施例3−1と同様にして帯電ローラ[3−17]を作製した。なお、表面層の膜厚は、50μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[3−17]の十点平均粗さ(Rzjis)は25μmであった。この帯電ローラ[3−17]を実施例3−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表3−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、51.5μmであった。また、比較例3−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、1.9×105Ωであった。評価では品質の劣る画像が発生した。
Figure 0005159157
Figure 0005159157
(樹脂粒子の作製例4:有機硫黄酸フッ化物塩使用)
(導電性樹脂粒子[4−1]の製造例)
ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂、ポリプラスチックス(株) ジュラネックス2002)100質量部とパーフルオロオクタンスルホン酸リチウム3.0質量部、とをタンブラーミキサーでブレンドした。その後、2軸押出機にて240℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレットをピンミルにて機械粉砕し、更に液体窒素温度下にて冷凍粉砕を行い、その後、平均粒子径が18μmとなるように分級を行って、パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムが均一に分散されたPBT樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−1]とする。この樹脂粒子の体積抵抗率9.8×109Ω・cmであり、平均粒径は18.8μmであった。
<樹脂粒子[4−2]の製造例>
パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムのかわりに表4−1に示すようなイオン導電剤7質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径14μmとなるように分級を行って、平均粒子径13.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−2]とする。なお、上記樹脂粒子[4−2]の体積抵抗率は4.3×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[4−3]の製造例>
ポリブチレンテレフタレート樹脂のかわりにアクリル樹脂(旭化成ケミカルズ(株)製 デルペット60N)とし、表4−1に示すようなイオン導電剤3.0質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径9μmとなるように分級を行って、平均粒子径8.8μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−3]とする。なお、上記樹脂粒子[4−3]の体積抵抗率は7.2×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[4−4]の製造例>
パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムのかわりに表4−1に示すようなイオン導電剤3質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−4]とする。なお、上記樹脂粒子[4−4]の体積抵抗率は8.6×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[4−5]の製造例>
パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムのかわりに表4−1に示すようなイオン導電剤4質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径9μmとなるように分級を行って、平均粒子径8.7μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−5]とする。なお、上記樹脂粒子[4−5]の体積抵抗率は4.4×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[4−6]の製造例>
パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムのかわりに表4−1に示すようなイオン導電剤5質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径9.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−6]とする。なお、上記樹脂粒子[4−6]の体積抵抗率は5.2×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[4−7]の製造例>
パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムのかわりに表4−1に示すようなイオン導電剤2質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10.2μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−7]とする。なお、上記樹脂粒子[4−7]の体積抵抗率は7.2×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[4−8]の製造例>
パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムのかわりに表4−1に示すようなイオン導電剤6質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径7μmとなるように分級を行って、平均粒子径6.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−8]とする。なお、上記樹脂粒子[4−8]の体積抵抗率は1.8×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[4−9]の製造例>
パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムのかわりに表4−1に示すようなイオン導電剤3質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径8μmとなるように分級を行って、平均粒子径8.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−9]とする。なお、上記樹脂粒子[4−9]の体積抵抗率は8.6×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[4−10]の製造例>
パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムのかわりに表4−1に示すようなイオン導電剤10質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径7μmとなるように分級を行って、平均粒子径7.1μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−10]とする。なお、上記樹脂粒子[4−10]の体積抵抗率は6.5×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[4−11]の製造例>
パーフルオロオクタンスルホン酸リチウムのかわりに表4−1に示すようなイオン導電剤8質量部とした以外は樹脂粒子[4−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[4−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径33μmとなるように分級を行って、平均粒子径32.1μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[4−11]とする。なお、上記樹脂粒子[4−11]の体積抵抗率は5.8×107Ω・cmであった。
(実施例4−1)
本実施例における帯電ローラは金属性支持体、導電性弾性層、表面層の構成からなるローラ形状である。
(1)−1 導電性弾性層(導電性弾性ローラ)の製造例1
エピクロルヒドリンゴム(商品名:エピクロマーCG105、ダイソー(株)製)100質量部、充填剤としてMTカーボン(商品名:N991、Thermax社製)35質量部、酸化亜鉛5質量部及びステアリン酸1部を、オープンロールで30分間混練した。この30分間混練したものに、加硫促進剤としてのジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(商品名:ノクセラーDM−P、大内新興化学(株)製)1部、加硫促進剤としてのテトラメチルチウラムモノスルフィド(商品名:ノクセラーTS、大内新興化学(株)製)0.5質量部および加硫剤としてのイオウ1.2質量部を加えた。オープンロールでさらに15分間混練することによって、混練物Iを得た。
次に、混練物Iを、ゴム押し出し機で、外径9.5mm、内径5.4mmの円筒形に押し出し、250mmの長さに裁断し、加硫缶で160℃の水蒸気で30分間1次加硫することによって、導電性弾性層用1次加硫チューブを得た。
一方、直径6mm、長さ256mmの円柱形の鋼製の導電性支持体(表面をニッケルメッキ加工したもの)の円柱面軸方向中央を挟んで両側115.5mmまでの領域(あわせて軸方向幅231mmの領域)を用意した。これに、金属およびゴムを含む熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20、(株)東洋化学研究所製)を塗布し、これを30分間80℃で乾燥させた後、さらに1時間120℃で乾燥させた。
この円柱面に熱硬化性接着剤を塗布し乾燥させた導電性支持体を、導電性弾性層用1次加硫チューブの中に挿入し、その後、導電性弾性層用1次加硫チューブを1時間160℃で加熱した。この加熱によって、導電性弾性層用1次加硫チューブが2次加硫され、また、熱硬化性接着剤が硬化した。このようにして、表面研磨前の導電性弾性層1(導電性弾性ローラ1)を得た。
次に、表面研磨前の導電性弾性ローラの導電性弾性層部分(ゴム部分)の両端を切断し、導電性弾性層部分の軸方向幅を231mmとした。その後、導電性弾性層部分の表面を回転砥石で研磨することによって、端部直径8.2mm、中央部直径8.5mmのクラウン形状で、表面のRzjisが2.5μmの導電性弾性ローラ1(表面研磨後の導電性弾性ローラ)を得た。
(1)−2 導電性弾性層(導電性弾性ローラ)の製造例2〜13
製造例1と同様にして導電性弾性ローラ2〜13を作製した。
(2)−1 表面層溶液の製造例1
以下の成分を用いて、混合溶液を調整した。
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液
(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業(株)製):100質量部
メチルイソブチルケトン:312質量部
製造例4−1で作製した樹脂粒子粒子[4−1]:50質量部
導電性酸化スズ:150質量部
(商品名:S-1、(株)ジェムコ製)
変性ジメチルシリコーンオイル:0.08質量部
(商品名;SH28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製)
HDIヌレートのブロック体とIPDIヌレートのブロック体
(7:3の混合物):80.14質量部
このとき、HDIとIPDIの混合物は、「NCO/OH=1.0」となるように添加した。HDIとIPDIについては、HDIヌレート(商品名:デュラネートTPA−B80E、旭化成工業製)、IPDIヌレート(商品名:ベスタナートB1370、デグサ・ヒュルス製)を使用した。450mLのガラス瓶に上記混合溶液210gと、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gを混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて36時間分散して表面層溶液1を得た。
(3)−1 帯電ローラの製造例1
表面層溶液の製造例1で得られた表面層溶液1を、導電性弾性ローラ1に1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾し、次いで80℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥した。更に160℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥して、導電性弾性ローラ上に表面被覆層を形成した。ディッピング塗布浸漬時間は9秒、ディッピング塗布引き上げ速度は、初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/sになるように調節した。20mm/sから2mm/sの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。このようにして、帯電ローラ4−1を作製した。作製した帯電ローラの物性を表4−2に示す。
<帯電ローラの評価>
(1)評価の準備;(汚れ付着促進試験)
帯電ローラを上記帯電ローラに交換したキヤノン社製のカラーレーザージェット3800用のプロセスカートリッジに装着したカラーレーザージェット3800を用いて、常温常湿環境下(23℃、50%RH)で単色ベタ画像を50枚連続出力した。その後、ベタ白画像を1枚通紙する。この操作を6回繰り返して、合計で、300枚の単色ベタ画像を出力した。この作業によって、帯電ローラ表面に強制的にトナーや外添剤を付着させた。
(2)連続複数枚数画像出し耐久試験
上記のようにして得られた帯電ローラを用いて、以下に示すようにして評価を行った。本発明の評価で使用した電子写真式レーザプリンタはA4縦出力用のマシンで、記録メディアの出力スピードは、200mm/secと100mm/secの2種類、画像の解像度は600dpiである。一次帯電は、上記で強制的に汚れを付着させた帯電ローラを用い、直流電圧−1100Vを帯電ローラに印加した。
以下の各環境において印字濃度4%画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線を描くような画像)をプロセススピード200mm/secで1枚画像を出力する。次に、電子写真装置の感光ドラムの回転を一時停止させ、その後、また画像形成動作を再開する。これらの動作を繰り返し(間欠耐久モード)、画像出力耐久試験を行った。
・低温低湿環境(環境1:15℃/10%RH)
・常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)
・高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)
各環境で、初期、3000枚画像出し後及び6000枚画像出し後に画像チェックのためにハーフトーン(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)画像を出力した。なお、画像チェックは2種類のプロセススピードで画像を出力し、評価を行った。
また、得られた画像を目視にて、帯電ムラが原因で発生する細かいスジ状の濃度ムラ(横スジ)を評価した。
<スジ状の濃度ムラ(横スジ)画像の評価基準>
ランクA:未発生
ランクB:ごく僅かに発生しているレベル
ランクC:軽微に発生しているがそれほど目立たないレベル
ランクD:やや目立つレベル
ランクE:かなり目立つレベル
結果を表4−3に示した。なお、3,000枚及び6,000枚画像出し後の画像チェックは、3,000枚及び6,000枚画像出しの直後と、その12時間後に行った。(以後、直後の画像チェックをラスト画像チェック、12時間後を朝一画像チェックと呼ぶ。)
また、本実施例4−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、8.4×106Ωであった。
(実施例4−2)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−2]にかえ、添加部数を70質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、30μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。
また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、31.0μmであった。また、実施例4−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、4.3×105Ωであった。
(実施例4−3)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−3]にかえ、添加部数を15質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、15.5μmであった。また、実施例4−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、7.4×105Ωであった。
(実施例4−4)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−4]にかえ、添加部数を15質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、25μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、24.5μmであった。また、実施例4−4の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、6.8×105Ωであった。
(実施例4−5)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−5]にかえ、添加部数を40質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、20μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、20.5μmであった。また、実施例4−5の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、1.8×106Ωであった。
(実施例4−6)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−6]にかえ、添加部数を70質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、16.5μmであった。また、実施例4−6の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、5.8×105Ωであった。
(実施例4−7)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−7]にかえ、添加部数を5質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、16.0μmであった。また、実施例4−7の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、8.5×105Ωであった。
(実施例4−8)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−8]にかえ、添加部数を60質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、12μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、12.5μmであった。また、実施例4−8の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、1.1×106Ωであった。
(比較例4−1)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−9]にかえ、添加部数を0.5質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、30μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、31.0μmであった。また、比較例4−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、6.8×106Ωであった。
(比較例4−2)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−10]にかえ、添加部数を150質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、17.5μmであった。また、比較例4−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、3.2×106Ωであった。
(比較例4−3)
樹脂粒子[4−1]を樹脂粒子[4−11]にかえ、添加部数を60質量部相当にかえた以外は、実施例4−1と同様にして帯電ローラを作製した。なお、表面層の膜厚は、50μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果は、実施例4−1同様に表4−2に示した。この帯電ローラを実施例4−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表4−3に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、17.5μmであった。また、比較例4−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、3.3×106Ωであった。
Figure 0005159157
Figure 0005159157
Figure 0005159157
(樹脂粒子の作製例5:常温溶融塩使用)
<樹脂粒子[5−1]の製造例>
ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂、ポリプラスチックス(株) ジュラネックス2002)100質量部と常温溶融塩2.0質量部、とをタンブラーミキサーでブレンドし、その後、2軸押出機にて240℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。常温溶融塩としては、先の一般式(5)においてR4がエチル基、XがClである、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライドを用いた。得られたペレットをピンミルにて機械粉砕し、更に液体窒素温度下にて冷凍粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径8μmの1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライドが均一に分散されたPBT樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[1]とする。なお、上記樹脂粒子[5−1]の体積抵抗率は1.0×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−2]の製造例>
ポリエーテルエステルアミド樹脂(PEEA、三洋化成工業(株)製 ペレスタットNC6321) 100質量部と常温溶融塩4質量部とをタンブラーミキサーでブレンドし、その後、2軸押出機にて220℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。常温溶融塩としては、先の一般式(6)においてR6がブチル基、R5がメチル基、XがBF4である、1ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボーレートを用いた。
上記により得られたペレット 100質量部とポリエチレンオキサイド(明成化学工業(株)製、R150) 200質量部とをタンブラーミキサーにてドライブレンドし、2軸押出機にて240℃で加熱しながら混練し、混合物を得た。得られた混合物を約150℃に冷却した後、分散媒である水10リットルと混合して常温溶融塩含有ポリエーテルエステルアミド粒子の懸濁液とした。これを遠心分離法により目的とする樹脂粒子を分離した後、加熱乾燥して、平均粒子径が3μmのほぼ真球状をした1ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボーレートが均一に分散されたポリエーテルエステルアミドの樹脂粒子を得た。なお、ここで使用したポリエチレンオキサイドはポリエーテルエステルアミドとは被相溶性であり、水溶性である。また、ポリエーテルエステルアミドは非水溶性である。これを樹脂粒子[5−2]とする。なお、上記樹脂粒子[5−2]の体積抵抗率は1.0×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−3]の製造例>
ポリカーボネート樹脂(PC、帝人化成(株)製 パンライトL-1250)100質量部と常温溶融塩2質量部とをタンブラーミキサーでブレンドし、その後、2軸押出機にて280℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。常温溶融塩としては、先の一般式(7)においてR7ブチル基、XがPF6である、1ブチル-1-(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8,トリデカフルオロオクチル)イミダゾリウムヘキサフルオロホスフェートを用いた。
得られたペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10μmのポリカーボネート樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5−3]とする。なお、上記樹脂粒子[5−3]の体積抵抗率は2.0×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−4]の製造例>
1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライドのかわりに以下の化合物1.5質量部とした以外は樹脂粒子[5−1]と同様にしてペレットを得た。
・上述の一般式(8)においてR8がブチル基、R9がH、R10がメチル基、XがClである1-ブチル-4-メチルピリジニウムクロライド
得られたペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径15μmとなるように分級を行った。その結果、平均粒子径15μmの1-ブチル-4-メチルピリジニウムクロライドが均一に分散されたPBT樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5−4]とする。なお、上記樹脂粒子[5−4]の体積抵抗率は1.0×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−5]の製造例>
1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライドかわりに上述の一般式(9)においてR11及びR12がペンチル基、XがHSCNであるテトラペンチルアンモニウムチオシアネート1.2質量部とした以外は樹脂粒子[5−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径25μmとなるように分級を行って、平均粒子径25μmのテトラペンチルアンモニウムチオシアネートが均一に分散されたPBT樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5]とする。なお、上記樹脂粒子[5−5]の体積抵抗率は3.0×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−6]の製造例>
1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライドのかわりに上述の一般式(10)においてR13がヘキシル基、R14がテトラデシル基、XがBF4であるトリヘキシルテトラデシルホスホニウムテトラフルオロボーレート3質量部とした。それ以外は樹脂粒子[5−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径30μmとなるように分級を行って、平均粒子径30μmのRがヘキシル基、R'がテトラデシル基、XがBF4であるトリヘキシルテトラデシルホスホニウムテトラフルオロボーレートが均一に分散されたPBT樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5−6]とする。なお、上記樹脂粒子[5−6]の体積抵抗率は7.0×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−7]の製造例>
1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライドのかわりに下記化学式(14)に示すトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド3質量部とした。それ以外は樹脂粒子[5−1]と同様にしてペレットを得た。
Figure 0005159157
得られたペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10μmのトリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドが均一に分散されたPBT樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5−7]とする。なお、上記樹脂粒子[5−7]の体積抵抗率は8.0×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−8]の製造例>
1ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボーレートの添加量を5質量部とし、得られる平均粒子径を1.5μmとした以外は樹脂粒子[5−2]と同様にして樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5−8]とする。なお、上記樹脂粒子[5−8]の体積抵抗率は7.0×105Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−9]の製造例>
1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライド添加量を1.0質量部とした以外は樹脂粒子[5−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径1μmとなるように分級を行って、平均粒子径1μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5−9]とする。なお、上記樹脂粒子[5−9]の体積抵抗率は5.0×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−10]の製造例>
1ブチル-2,3-ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボーレートの添加量を0.5質量部とした以外は樹脂粒子[5−2]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径3μmとなるように分級を行って、平均粒子径3μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5−10]とする。なお、上記樹脂粒子[5−10]の体積抵抗率は8.0×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−11]の製造例>
トリエチルスルホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドの添加量を1質量部とした以外は樹脂粒子[5−7]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5−11]とする。なお、上記樹脂粒子[5−11]の体積抵抗率は8.0×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−12]の製造例>
イオン導電剤を添加していないポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT樹脂、ポリプラスチックス(株) ジュラネックス2002)のペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行った。平均粒子径10μmとなるように分級を行って、平均粒子径10μmのPBTだけからなる樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[12]とする。なお、上記樹脂粒子[5−12]の体積抵抗率は1.0×1016Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−13]の製造例>
1ブチル-1-(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8,トリデカフルオロオクチル)イミダゾリウムヘキサフルオロホスフェートの添加量を2.0質量部とした以外は樹脂粒子[5−3]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径0.5μmとなるように分級を行って、平均粒子径0.5μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[13]とする。なお、上記樹脂粒子[5−13]の体積抵抗率は2.0×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[5−14]の製造例>
樹脂粒子[5−13]の製造時に得られたときと同様のペレットを樹脂粒子[5−1]と同様に粉砕を行い、平均粒子径35μmとなるように分級を行って、平均粒子径35μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[5−14]とする。なお、上記樹脂粒子[5−14]の体積抵抗率は2.0×108Ω・cmであった。
(実施例5−1)
[導電性基体の作製]
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス製芯金を導電性支持体として使用した。これに、熱硬化性接着剤(メタロックU−20 東洋化学研究所製)を塗布し、乾燥した。次に、以下の成分を50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。
・エピクロルヒドリンゴム三元共重合体(エチレンオキサイド(EO)/エピクロルヒドリン(EP)/アリルグリシジルエーテル(AGE)、ダイソー(株)製 エピオン301)100質量部
・炭酸カルシウム60質量部
・脂肪族ポリエステル系可塑剤8質量部
・ステアリン酸亜鉛1.5質量部
・2−メルカプトベンズイミダゾール(MB)(老化防止剤)0.5質量部
・酸化亜鉛4質量部
・四級アンモニウム塩1.5質量部
・カーボンブラック(一次粒子の平均粒径:100nm、体積抵抗率:0.1Ω・cm)5質量部
この原料コンパウンドに、上記エピクロルヒドリンゴム三元共重合体に対して1質量%の硫黄(加硫剤)、1質量%のジベンゾチアジルスルフィド(DM)(加硫促進剤)及び0.5質量%のテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)を添加した。20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、弾性被覆層用コンパウンドを得た。
接着剤を塗布した導電性支持体上に、この弾性被覆層用コンパウンドを押出成型機にて押し出し、外径が約9mmのローラ形状になるように成型し、次いで、電気オーブンを用いて160℃で1時間、加硫及び接着剤の硬化を行った。ゴムの両端部を突っ切り、ゴム長さを228mmとした後、外径が8.5mmのローラ形状になるように表面の研磨加工を行って、導電性支持体上に弾性被覆層を形成した。このときクラウン量(中央部と中央部から90mm離れた位置の外径の差)は120μmとした。
[導電性複合微粒子の作製]
金属酸化物系粒子としてのシリカ粒子(一次粒子の平均粒子径15nm、体積抵抗率1.8×1012Ω・cm)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン140gを、エッジランナーを稼動させながら添加した。588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。この時の攪拌速度は22rpmで行った。
次に、カーボンブラック粒子(一次粒子の平均粒子径28nm、体積抵抗率1.0×102Ω・cm、pH=6.5)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加した。更に588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行い、メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆にカーボンブラックを付着させた後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、導電性複合微粒子を得た。この時の攪拌速度は22rpmで行った。得られた導電性複合微粒子は、一次粒子の平均粒子径が15nm、体積抵抗率は2.3×102Ω・cmであった。
[酸化チタン粒子の作製]
針状ルチル型酸化チタン粒子(一次粒子の平均粒径15nm、縦:横=3:1)、体積抵抗率5.2×1010Ω・cm)1000g、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシラン110g、溶媒としてトルエン3000gを配合してスラリーを調製した。
このスラリーを、攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行った。湿式解砕処理して得たスラリーは、ニーダーを用いて減圧蒸留(バス温度:110℃、製品温度:30〜60℃、減圧度:約100Torr)によりトルエンを除去し、120℃で2時間表面処理剤の焼付け処理を行った。焼付け処理後の粒子は、室温まで冷却した後、ピンミルを用いて粉砕した。
[最表面層形成用塗料の作製]
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業(株)製)にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が17質量%となるように調整した。この溶液588.2質量部に、上記アクリルポリオール溶液の固形分100質量部に対して以下の割合の各成分を添加して混合溶液を調製した。
前記複合導電性微粒子:50質量部
前記酸化チタン粒子:30質量部
変性ジメチルシリコーンオイル:0.08質量部
(商品名;SH28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製)
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3の混合物:80.14質量部
このとき、HDIとIPDIの混合物は、「NCO/OH=1.0」となるように添加した。HDIとIPDIについては、HDI(商品名:デュラネートTPA−B80E、旭化成ケミカルズ(株)製)、IPDI(商品名:ベスタナートB1370、デグサ製)を使用した。
450mLのガラス瓶に上記混合溶液210gと、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gを混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて72時間分散した。分散後、樹脂粒子[1]を10.88質量部(バインダー100重量部に対して40重量部相当量)を添加した後、更に5分間分散して最表層形成用塗料を得た。
この最表層形成用塗料を、導電性基体上に1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾し、次いで80℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥し、更に160℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥して、導電性基体上に最表面層を形成した。ディッピング塗布浸漬時間は9秒、ディッピング塗布引き上げ速度は、初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/sになるように調節し、20mm/sから2mm/sの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。
このようにして、導電性基体上に最表面層を有する帯電ローラ[5−1]を作製した。得られた帯電ローラ[5−1]の十点平均粗さ(Rzjis)測定は、前述した方法を用いて行った。結果を表5−1に示す。
[画像評価]
(1)評価の準備;(汚れ付着促進試験)
帯電ローラを上記帯電ローラに交換したキヤノン社製のカラーレーザージェット3800用のプロセスカートリッジに装着したカラーレーザージェット3800を用いた。常温常湿環境下(23℃、50%RH)で単色ベタ画像を50枚連続出力し、その後、ベタ白画像を1枚通紙する。この操作を6回繰り返して、合計で、300枚の単色ベタ画像を出力した。この作業によって、帯電ローラ表面に強制的にトナーや外添剤を付着させた。
(2)連続複数枚数画像出し耐久試験
上記のようにして得られた帯電ローラを用いて、以下に示すようにして評価を行った。本発明の評価で使用した電子写真式レーザプリンタはA4縦出力用のマシンで、記録メディアの出力スピードは、200mm/secと100mm/secの2種類、画像の解像度は600dpiである。一次帯電は、上記で強制的に汚れを付着させた帯電ローラを用い、直流電圧−1100Vを帯電ローラに印加した。
以下の各環境において印字濃度4%画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線を描くような画像)をプロセススピード200mm/secで、1枚画像を出力する。次に、電子写真装置の感光ドラムの回転を一時停止させ、その後、また画像形成動作を再開する。これらの動作を繰り返し(間欠耐久モード)、画像出力耐久試験を行った。
・低温低湿環境(環境1:15℃/10%RH)
・常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)
・高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)
各環境で、初期、3000枚画像出し後及び6000枚画像出し後に画像チェックのためにハーフトーン(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)画像を出力した。なお、画像チェックは2種類のプロセススピードで画像を出力し、評価を行った。
また、得られた画像を目視にて、帯電ムラが原因で発生する細かいスジ状の濃度ムラ(横スジ)を評価した。
<スジ状の濃度ムラ(横スジ)画像の評価基準>
ランクA:未発生
ランクB:ごく僅かに発生しているレベル
ランクC:軽微に発生しているがそれほど目立たないレベル
ランクD:やや目立つレベル
ランクE:かなり目立つレベル
結果を表4−3に示した。なお、3,000枚及び6,000枚画像出し後の画像チェックは、3,000枚及び6,000枚画像出しの直後と、その12時間後に行った。(以後、直後の画像チェックをラスト画像チェック、12時間後を朝一画像チェックと呼ぶ。)
また、本実施例5−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、5.4×105Ωであった。
(実施例5−2)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−2]にかえ、添加部数を70質量部にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−2]を作製した。なお、表面層の膜厚は、10μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−2]の十点平均粗さ(Rzjis)は6.5μmであった。この帯電ローラ[5−2]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、10.5μmであった。また、実施例5−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、4.7×105Ωであった。
(実施例5−3)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−3]にかえ、添加部数を10質量部にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−3]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−3]の十点平均粗さ(Rzjis)は8.0μmであった。この帯電ローラ[5−3]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、15.0μmであった。また、実施例5−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、3.9×105Ωであった。
(実施例5−4)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−4]にかえ、添加部数を15質量部にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−4]を作製した。なお、表面層の膜厚は、20μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。
得られた帯電ローラ[5−4]の十点平均粗さ(Rzjis)は18μmであった。この帯電ローラ[5−4]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、21.0μmであった。また、実施例5−4の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、5.3×105Ωであった。
(実施例5−5)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−5]にかえ、添加部数を10質量部にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−5]を作製した。なお、表面層の膜厚は、50μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−5]の十点平均粗さ(Rzjis)は20μmであった。この帯電ローラ[5−5]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、50.5μmであった。また、実施例5−5の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、7.5×105Ωであった。
(実施例5−6)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−6]にかえ、添加部数を8質量部にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−6]を作製した。なお、表面層の膜厚は、70μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−6]の十点平均粗さ(Rzjis)は20μmであった。この帯電ローラ[5−6]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、69.5μmであった。また、実施例5−6の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、1.4×106Ωであった。
(実施例5−7)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−7]にかえ、添加部数を10質量部にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−7]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−7]の十点平均粗さ(Rzjis)は8μmであった。この帯電ローラ[5−7]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、15.5μmであった。また、実施例5−6の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、1.4×106Ωであった。
(実施例5−8)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−8]にかえ、添加部数を50質量部にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−8]を作製した。なお、表面層の膜厚は、10μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−8]の十点平均粗さ(Rzjis)は5μmであった。この帯電ローラ[5−8]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、9.5μmであった。また、実施例5−8の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、8.4×105Ωであった。
(実施例5−9)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−9]にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−9]を作製した。なお、表面層の膜厚は、5μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−9]の十点平均粗さ(Rzjis)は3μmであった。この帯電ローラ[5−9]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、5.0μmであった。また、実施例5−9の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、3.1×105Ωであった。
(実施例5−10)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−10]にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−10]を作製した。なお、表面層の膜厚は、8μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−10]の十点平均粗さ(Rzjis)は5μmであった。この帯電ローラ[5−10]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、9.0μmであった。また、実施例5−10の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、4.9×105Ωであった。
(実施例5−11)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−11]にかえ、添加部数を10質量部にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−11]を作製した。なお、表面層の膜厚は、15μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−11]の十点平均粗さ(Rzjis)は8μmであった。この帯電ローラ[5−11]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、16.0μmであった。また、実施例5−11の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、2.9×105Ωであった。
(参考例5−1)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−12]にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−12]を作製した。なお、表面層の膜厚は、13μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−12]の十点平均粗さ(Rzjis)は8μmであった。この帯電ローラ[5−12]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、13.0μmであった。また、参考例5−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、3.6×105Ωであった。評価では品質の劣る画像が発生した。
(比較例5−1)
樹脂粒子を添加しなかった以外は実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−13]を作製した。なお、表面層の膜厚は、13μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−13]の十点平均粗さ(Rzjis)は2μmであった。この帯電ローラ[5−13]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、13.0μmであった。また、比較例5−1の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、5.4×105Ωであった。評価では品質の劣る画像が発生した。
(比較例5−2)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−13]にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−14]を作製した。なお、表面層の膜厚は、16μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−14]の十点平均粗さ(Rzjis)は2.5μmであった。この帯電ローラ[5−14]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、16.5μmであった。また、比較例5−2の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、6.5×105Ωであった。評価では品質の劣る画像が発生した。
(比較例5−3)
樹脂粒子[5−1]を樹脂粒子[5−14]にかえた以外は、実施例5−1と同様にして帯電ローラ[5−15]を作製した。なお、表面層の膜厚は、60μmになるようにディッピング引き上げ速度、塗料粘度やディッピング回数等を調整した。得られた帯電ローラ[5−5]の十点平均粗さ(Rzjis)は25μmであった。この帯電ローラ[5−15]を実施例5−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表5−1に示す。なお、得られた帯電ローラの表面層膜厚は、58.0μmであった。また、比較例5−3の帯電ローラをN/N(常温常湿:23℃/50%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、帯電ローラは、2.6×106Ωであった。評価では品質の劣る画像が発生した。
Figure 0005159157
Figure 0005159157
(樹脂粒子の作製例2:アミノカルボン酸部分を有する化合物使用)
<樹脂粒子[6−1]の作製例>
熱可塑性ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製 ペルプレンS1001)100質量部とオクチルジメチルベタイン 15質量部とをタンブラーミキサーでドライブレンドし、その後、2軸押出機にて240℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレットをピンミルにて機械粉砕し、更に液体窒素温度下にて冷凍粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径8.7μmのオクチルジメチルベタンが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−1]とする。なお、上記樹脂粒子[6−1]の体積抵抗率は8.5×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−2]の作製例>
オクチルジメチルベタインのかわりにドデシルジメチルベタインを15質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径10.8μmのラウリルジメチルベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−2]とする。なお、上記樹脂粒子[6−2]の体積抵抗率は9.3×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−3]の作製例>
熱可塑性ポリエステル樹脂に変えてポリカーボネート樹脂(帝人化成株式会社製 パンライトL1250)を使用した。更に、オクチルジメチルベタインのかわりにヘキサデシルジメチルベタインを15質量部とした。これらの事項以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径8.8μmのパルミチルジメチルベタインが均一に分散されたポリカーボネート樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−3]とする。なお、上記樹脂粒子[6−3]の体積抵抗率は1.2×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−4]の作製例>
オクチルジメチルベタインのかわりにラウリン酸アミドプロピルジメチルベタインを15質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径9.6μmのラウリン酸アミドプロピルジメチルベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−4]とする。なお、上記樹脂粒子[6−4]の体積抵抗率は8.5×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−5]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにミリスチン酸アミドプロピルジメチルベタインを15質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径9.6μmのミリスチン酸アミドプロピルジメチルベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−5]とする。なお、上記樹脂粒子[6−5]の体積抵抗率は7.3×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−6]の製造例>
ポリエステル樹脂に変えてポリエーテルエステルアミド樹脂(三洋化成工業株式会社製 ペレスタットNC6321)を使用し、オクチルジメチルベタインのかわりに2-オクチル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインを15質量部とした。それ以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径8.5μmの2-オクチル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−6]とする。なお、上記樹脂粒子[6−6]の体積抵抗率は6.0×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−7]の製造例>
熱可塑性エーテルエステルアミド樹脂(三洋化成工業株式会社製 ペレスタットNC6321)100質量部と2-ウンデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン 15質量部とをタンブラーミキサーでドライブレンドした。その後、2軸押出機にて220℃で混練し、ペレタイズしてペレットを得た。得られたペレットをエチレンオキサイド 150質量部と良く混合した後、2軸型の加圧混練機中で、250℃に均一に加熱しながら混合し、熱可塑性ポリエステル樹脂組成物が微粒子サイズになるように分散して、混合物を得た。得られた混合物を約140℃に冷却した後、展開溶媒である水と混合し、懸濁液とした。遠心分離により2-ウンデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインを含有した熱可塑性ポリエステル樹脂粒子を懸濁液中から分離した。その後、加熱乾燥して、平均粒子径10.1μmの2-ウンデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−7]とする。なお、上記樹脂粒子[6−7]の体積抵抗率は5.8×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−8]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりに2-ドデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインを20質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径10.2μmの2-ドデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−8]とする。なお、上記樹脂粒子[6−8]の体積抵抗率は1.2×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−9]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりに2-ヘキサデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインを18質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径9.5μmの2-ヘキサデシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−9]とする。なお、上記樹脂粒子[6−9]の体積抵抗率は4.3×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−10]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにオクチルアミノプロピオン酸を20質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径10.2μmのオクチルアミノプロピオン酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−10]とする。なお、上記樹脂粒子[6−10]の体積抵抗率は6.1×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−11]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにドデシルアミノプロピオン酸を25質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径10.2μmのドデシルアミノプロピオン酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−11]とする。なお、上記樹脂粒子[6−11]の体積抵抗率は1.8×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−12]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにヘキサデシルアミノプロピオン酸を22質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径10.9μmのヘキサデシルアミノプロピオン酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−12]とする。なお、上記樹脂粒子[6−12]の体積抵抗率は6.4×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−13]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにオクタデシルジメチルベタインを30質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径10.2μmのオクタデシルジメチルベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[13]とする。なお、上記樹脂粒子[6−13]の体積抵抗率は1.5×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−14]の製造例>
オクタデシルジメチルベタインの添加量を20質量部とした以外は樹脂粒子[6−13]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−13]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径11.2μmのオクタデシルジメチルベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−14]とする。なお、上記樹脂粒子[6−14]の体積抵抗率は1.2×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−15]の製造例>
オクタデシルジメチルベタインの添加量を5質量部とした以外は樹脂粒子[6−13]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−13]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径8.5μmのオクタデシルジメチルベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−15]とする。なお、上記樹脂粒子[6−15]の体積抵抗率は8.9×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−16]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりに2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインを27質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径11.0μmの2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−16]とする。なお、上記樹脂粒子[6−16]の体積抵抗率は1.3×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−17]の製造例>
2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインの添加量を15質量部とした以外は樹脂粒子[6−16]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−16]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径11.5μmの2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−17]とする。なお、上記樹脂粒子[6−17]の体積抵抗率は2.5×108Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−18]の製造例>
2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインの添加量を8質量部とした以外は樹脂粒子[6−16]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−16]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径9.7μmの2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−18]とする。なお、上記樹脂粒子[6−18]の体積抵抗率は8.9×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−19]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにペンチルアミノプロピオン酸を40質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径9.5μmのペンチルアミノプロピオン酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−19]とする。なお、上記樹脂粒子[6−19]の体積抵抗率は5.1×106Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−20]の製造例>
ペンチルアミノプロピオン酸の添加量を25質量部とした以外は樹脂粒子[6−19]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−19]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径9.8μmのペンチルアミノプロピオン酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−20]とする。なお、上記樹脂粒子[6−20]の体積抵抗率は5.6×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−21]の製造例>
ペンチルアミノプロピオン酸の添加量を12質量部とした以外は樹脂粒子[6−19]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−19]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径9.7μmのペンチルアミノプロピオン酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−21]とする。なお、上記樹脂粒子[6−21]の体積抵抗率は8.5×109Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−22]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにペンチルジエチレントリアミノ酢酸を8質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径1.5μmのペンチルジエチレントリアミノ酢酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−22]とする。なお、上記樹脂粒子[6−22]の体積抵抗率は1.5×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−23]の製造例>
分級以外は樹脂粒子[6−22]と同様に操作し、平均粒子径11μmのペンチルジエチレントリアミノ酢酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−23]とする。なお、上記樹脂粒子[6−23]の体積抵抗率は1.6×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−24]の製造例>
分級以外は樹脂粒子[6−22]と同様に操作し、平均粒子径21μmのペンチルジエチレントリアミノ酢酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−24]とする。なお、上記樹脂粒子[6−24]の体積抵抗率は1.5×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−25]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにペンチルアミノプロピオン酸を10質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径1.6μmのペンチルジエチレントリアミノ酢酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−25]とする。なお、上記樹脂粒子[6−25]の体積抵抗率は1.2×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−26]の製造例>
分級以外は樹脂粒子[6−25]と同様に操作し、平均粒子径10.5μmのペンチルアミノプロピオン酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−26]とする。なお、上記樹脂粒子[6−26]の体積抵抗率は1.4×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−27]の製造例>
分級以外は樹脂粒子[6−25]と同様に操作し、平均粒子径30μmのペンチルアミノプロピオン酸が均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−27]とする。なお、上記樹脂粒子[6−27]の体積抵抗率は1.2×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−28]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりに2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインを35質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径1.8μmの2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−28]とする。なお、上記樹脂粒子[6−28]の体積抵抗率は7.8×105Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−29]の製造例>
分級以外は樹脂粒子[6−28]と同様に操作し、平均粒子径10.0μmの2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−29]とする。なお、上記樹脂粒子[6−29]の体積抵抗率は7.7×105Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−30]の製造例>
分級以外は樹脂粒子[6−28]と同様に操作し、平均粒子径29μmの2-ヘキシル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−30]とする。なお、上記樹脂粒子[6−30]の体積抵抗率は7.8×105Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−31]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりに2-オレイル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインを5質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径9.5μmの2-オレイル-1-カルボキシメチル-1-ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−31]とする。なお、上記樹脂粒子[6−31]の体積抵抗率は1.3×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−32]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにヘプチルジエチルベタインを5質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径28.5μmのヘプチルジエチルベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−32]とする。なお、上記樹脂粒子[6−32]の体積抵抗率は5.5×1010Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−33]の製造例>
オクチルジメチルベタインのかわりにオクタデシルジメチルベタインを35質量部とした以外は樹脂粒子[6−1]と同様にしてペレットを得た。得られたペレットを樹脂粒子[6−1]と同様に粉砕を行い、その後分級を行って、平均粒子径1.6μmのオクタデシルジメチルベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−33]とする。なお、上記樹脂粒子[6−33]の体積抵抗率は8.2×105Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−34]の製造例>
分級以外は樹脂粒子[6−33]と同様に操作し、平均粒子径10.5μmのオクタデシルジメチルベタインが均一に分散されたポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−34]とする。なお、上記樹脂粒子[6−34]の体積抵抗率は7.8×105Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−35]の製造例>
分級以外は樹脂粒子[6−1]と同様に操作し、平均粒子径0.7μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−35]とする。なお、上記樹脂粒子[6−35]の体積抵抗率は8.5×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−36]の製造例>
分級以外は樹脂粒子[6−1]と同様に操作し、平均粒子径36.0μmの樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−36]とする。なお、上記樹脂粒子[6−36]の体積抵抗率は8.5×107Ω・cmであった。
<樹脂粒子[6−37]の製造例>
オクチルジメチルベタインを添加しなかった以外は樹脂粒子[6−1]と同様に操作し、ペレットを得た。得られたペレットを粉砕し、平均粒子径9.2μmのポリエステル樹脂粒子を得た。これを樹脂粒子[6−37]とする。なお、上記樹脂粒子[6−37]の体積抵抗率は1.2×1016Ω・cmであった。
(実施例6−1)
<帯電ローラの作製>
(1)導電性弾性層の作製
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス製芯金を導電性支持体として使用した。これに、熱硬化性接着剤(メタロックU−20 東洋化学研究所製)を塗布し、乾燥した。次に、以下の成分をを50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。
・エピクロルヒドリンゴム三元共重合体(エチレンオキサイド(EO)/エピクロルヒドリン(EP)/アリルグリシジルエーテル(AGE)、ダイソー(株)製 エピオン301)100質量部
・炭酸カルシウム60質量部
・脂肪族ポリエステル系可塑剤8質量部
・ステアリン酸亜鉛1.5質量部
・2−メルカプトベンズイミダゾール(MB)(老化防止剤)0.5質量部
・酸化亜鉛4質量部
・ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド1.5質量部
・FEFカーボンブラック5質量部
この原料コンパウンドに、上記エピクロルヒドリンゴム三元共重合体に対して1質量%の硫黄(加硫剤)、1質量%のジベンゾチアジルスルフィド(DM)(加硫促進剤)及び0.5質量%のテトラメチルチウラムモノスルフィド(TS)を添加した。20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、弾性被覆層用コンパウンドを得た。
接着剤を塗布した導電性支持体上に、この弾性被覆層用コンパウンドを押出成型機にて押し出し、外径が約9mmのローラ形状になるように成型し、次いで、電気オーブンを用いて160℃で1時間、加硫及び接着剤の硬化を行った。ゴムの両端部を突っ切り、ゴム長さを228mmとした後、外径が8.5mmのローラ形状になるように表面の研磨加工を行って、導電性支持体上に弾性被覆層を形成した。このときクラウン量(中央部と中央部から90mm離れた位置の外径の差)は120μmとした。また、表面の十点平均粗さRzjis 4.0μm、振れ25μmの導電性弾性層を有する基層ローラを得た。
(2)表面層の作製
[導電性微粒子の作製]
金属酸化物系粒子としてのシリカ粒子(一次粒子の平均粒子径15nm、体積抵抗率1.8×1012Ω・cm)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン140gを、エッジランナーを稼動させながら添加した。588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。この時の攪拌速度は22rpmで行った。
次に、カーボンブラック粒子(一次粒子の平均粒子径28nm、体積抵抗率1.0×102Ω・cm、pH=6.5)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加した。更に588N/cm(60Kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行い、メチルハイドロジェンポリシロキサン被覆にカーボンブラックを付着させた後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、導電性複合微粒子を得た。この時の攪拌速度は22rpmで行った。得られた導電性微粒子は、一次粒子の平均粒子径が15nm、体積抵抗率は2.3×102Ω・cmであった。
[酸化チタン粒子の作製]
針状ルチル型酸化チタン粒子(一次粒子の平均粒子径15nm、縦:横=3:1)、体積抵抗率5.2×1010Ω・cm)1000g、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシラン110g、溶媒としてトルエン3000gを配合してスラリーを調製した。このスラリーを、攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行った。湿式解砕処理して得たスラリーは、ニーダーを用いて減圧蒸留(バス温度:110℃、製品温度:30〜60℃、減圧度:約100Torr)によりトルエンを除去し、120℃で2時間表面処理剤の焼付け処理を行った。焼付け処理後の粒子は、室温まで冷却した後、ピンミルを用いて粉砕した。
[表面層用塗料の作成]
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液にメチルイソブチルケトンを加え、固形分が17質量%となるように調整した。
この溶液588.2質量部に、上記アクリルポリオール溶液の固形分100質量部に対して以下の割合の各成分を添加し混合溶液を調製した。
前記導電性微粒子:35質量部
針状ルチル型酸化チタン微粒子:30質量部
(ヘキサメチレンジシラザンとジメチルシリコーンで表面処理した。また、平均粒子径0.015μm、縦:横=3:1である)
変性ジメチルシリコーンオイル:0.08質量部
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3の混合物:80.14質量部
このとき、ブロックHDIとブロックIPDIの混合物は、「NCO/OH=1.0」となるように添加した。
450mLのガラス瓶に上記混合溶液210gと、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gを混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて24時間分散した。分散後、樹脂粒子[6−1]を5.98質量部(アクリルポリール100重量部に対して22重量部相当量)を添加した後、更に30分間分散して表面層形成用塗料を得た。
この表面層形成用塗料を、導電性基体上に1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾し、次いで90℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥し、更に160℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥して、導電性基体上に表面層を形成した。ディッピング塗布浸漬時間は13秒、ディッピング塗布引き上げ速度は、初期速度が15mm/s、最終速度は1mm/sになるように調節し、15mm/sから1mm/sの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。
このようにして、導電性基体上に表面層を有する帯電ローラ6−1を作製した。得られた帯電ローラ6−1の十点平均粗さ(Rzjis)測定は、前述した方法を用いて行った。結果を表1−1に示す。また、得られた帯電ローラ6−1の膜厚は25.0μm、N/N(常温常湿:23℃/55%RH)環境に24時間以上放置した後、電気抵抗を測定したところ、電気抵抗は2.2×105Ωであった。
<帯電ローラの評価>
(1)評価の準備; (汚れ付着促進試験)
本発明の帯電ローラをキヤノン社製のカラーレーザージェット3800に装着し、常温常湿環境下(25℃、50%RH)で単色ベタ画像を50枚連続出力し、その後、ベタ白画像を1枚通紙する。この操作を6回繰り返して、合計で、300枚の単色ベタ画像を出力した。この作業によって、帯電ローラ表面に強制的にトナーや外添剤を付着させた。
(2)連続複数枚数画像出し耐久試験
上記のようにして得られた帯電ローラを、別のプロセスカートリッジ、電子写真装置に装着し、以下に示す評価を行った。
本発明の評価で使用した電子写真式レーザプリンタはA4縦出力用のマシンで、記録メディアの出力スピードは、200mm/secと100mm/secの2種類、画像の解像度は600dpiである。一次帯電は、上記で強制的に汚れを付着させた帯電ローラを用い、直流電圧−1100Vを帯電ローラに印加した。
以下の各環境において印字濃度4%画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅2ドット、間隔50ドットの横線を描くような画像)をプロセススピード200mm/secで1枚画像を出力する。次に、電子写真装置の感光ドラムの回転を一時停止させ、その後、また画像形成動作を再開する。これらの動作を繰り返し(間欠耐久モード)、画像出力耐久試験を行った。
・低温低湿環境(環境1:15℃/10%RH)
・常温常湿環境(環境2:23℃/50%RH)
・高温高湿環境(環境3:30℃/80%RH)
各環境で、初期、3000枚画像出し後及び6000枚画像出し後に画像チェックのためにハーフトーン(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像)画像を出力した。なお、画像チェックは2種類のプロセススピードで画像を出力し、評価を行った。
また、得られた画像を目視にて、帯電ムラが原因で発生する細かいスジ状の濃度ムラ(横スジ)を評価した。
<スジ状の濃度ムラ(横スジ)画像の評価基準>
ランクA:未発生
ランクB:ごく僅かに発生しているレベル
ランクC:軽微に発生しているがそれほど目立たないレベル
ランクD:やや目立つレベル
ランクE:かなり目立つレベル
なお、3,000枚及び6,000枚画像出し後の画像チェックは、3,000枚及び6,000枚画像出しの直後と、その12時間後に行った(以後、直後の画像チェックをラスト画像チェック、12時間後を朝一画像チェックと呼ぶ)。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−2)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−2]にかえ、添加量を6.45質量部に変更した以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−2を作製した。なお、表面層の膜厚は24.5μm、電気抵抗は5.9x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−3)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−3]にかえ、添加量を7.74質量部に変更した以外は、実施例1と同様に操作して帯電ローラ6−3を作製した。なお、表面層の膜厚は27.2μm、電気抵抗は1.8x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−4)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−4]にかえた以外は、実施例1と同様に操作して帯電ローラ4を作製した。なお、表面層の膜厚は24.6μm、電気抵抗は3.7x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−5)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−5]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ5を作製した。なお、表面層の膜厚は23.0μm、電気抵抗は5.1x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−6)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−6]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−6を作製した。なお、表面層の膜厚は22.0μm、電気抵抗は4.0x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−7)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−7]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−7を作製した。なお、表面層の膜厚は22.2μm、電気抵抗は4.8x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−8)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−8]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−8を作製した。なお、表面層の膜厚は20.5μm、電気抵抗は4.1x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−9)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−9]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−9を作製した。なお、表面層の膜厚は21.5μm、電気抵抗は3.2x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−10)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−10]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−10を作製した。なお、表面層の膜厚は21.0μm、電気抵抗は3.3x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−11)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−11]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−11を作製した。なお、表面層の膜厚は20.5μm、電気抵抗は6.3x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−12)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−12]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−12を作製した。なお、表面層の膜厚は22.1μm、電気抵抗は6.8x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2-1に示す。
(実施例6−13)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−13]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−13を作製した。なお、表面層の膜厚は20.5μm、電気抵抗は5.2x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。
この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−14)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−14]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−14を作製した。なお、表面層の膜厚は23.2μm、電気抵抗は1.8x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−15)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−15]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−15を作製した。なお、表面層の膜厚は24.3μm、電気抵抗は2.6x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−16)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−16]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−16を作製した。なお、表面層の膜厚は21.5μm、電気抵抗は2.1x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−17)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−17]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−17を作製した。なお、表面層の膜厚は19.0μm、電気抵抗は1.9x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−18)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−18]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−18を作製した。なお、表面層の膜厚は17.2μm、電気抵抗は2.8x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−19)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−19]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−19を作製した。なお、表面層の膜厚は21.0μm、電気抵抗は4.5x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−20)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−20]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−20を作製した。なお、表面層の膜厚は21.3μm、電気抵抗は5.2x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−1に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−21)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−21]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−21を作製した。なお、表面層の膜厚は20.3μm、電気抵抗は4.6x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−22)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−22]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−22を作製した。なお、表面層の膜厚は10.5μm、電気抵抗は3.5x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−23)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−23]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−23を作製した。なお、表面層の膜厚は21.8μm、電気抵抗は1.2x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−24)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−24]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−24を作製した。なお、表面層の膜厚は30.3μm、電気抵抗は7.7x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−25)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−25]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−25を作製した。なお、表面層の膜厚は16.0μm、電気抵抗は2.5x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−26)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−26]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−26を作製した。なお、表面層の膜厚は20.5μm、電気抵抗は6.5x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−27)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−27]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−27を作製した。なお、表面層の膜厚は15.0μm、電気抵抗は7.2x106Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−28)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−28]にかえて、樹脂粒子[6−28]を8.16質量部(アクリルポリオール100質量部に対して30質量部相当量)を添加した以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−28を作製した。なお、表面層の膜厚は17.2μm、電気抵抗は2.1x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−29)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−29]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−29を作製した。なお、表面層の膜厚は22.3μm、電気抵抗は1.3x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1−2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−30)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−30]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−30を作製した。なお、表面層の膜厚は17.0μm、電気抵抗は3.6x106Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−31)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−31]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−31を作製した。なお、表面層の膜厚は21.0μm、電気抵抗は3.5x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−32)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−32]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−32を作製した。なお、表面層の膜厚は20.1μm、電気抵抗は4.2x106Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−33)
樹脂粒子[6−28]を樹脂粒子[6−33]にかえた以外は、実施例6−28と同様に操作して帯電ローラ6−33を作製した。なお、表面層の膜厚は10.0μm、電気抵抗は1.5x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−34)
導電性弾性層基層ローラの十点平均粗さをRzjis6.5μmに調整した以外は、実施例6−33と同様に操作して帯電ローラ6−34を作製した。なお、表面層の膜厚は12.0μm、電気抵抗は5.1x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−35)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−34]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−35を作製した。なお、表面層の膜厚は26.0μm、電気抵抗は1.6x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(実施例6−36)
樹脂粒子[6−34]の添加量を15.0質量部(アクリルポリオール100質量部に対して55質量部相当量)を添加した以外は、実施例6−35と同様に操作して帯電ローラ6−36を作製した。なお、表面層の膜厚は34.5μm、電気抵抗は2.5x106Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(比較例6−1)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−35]にかえた以外は、実施例6−1と同様にして帯電ローラ6−37を作製した。なお、表面層の膜厚は、25μmになるようにディッピング引き上げ速度や塗料粘度等を調整した。帯電ローラの電気抵抗は、1.0x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(比較例6−2)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−36]にかえた以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−38を作製した。なお、表面層の膜厚は11.0μm、電気抵抗は7.2x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(比較例6−3)
樹脂粒子を添加しなかった以外は、実施例6−1と同様に操作して帯電ローラ6−39を作製した。なお、表面層の膜厚は8.0μm、電気抵抗は8.9x104Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
(参考例6−1)
樹脂粒子[6−1]を樹脂粒子[6−37]にかえた以外は、実施例6−1と同様にして帯電ローラ6−40を作製した。なお、表面層の膜厚は、20μmになるように塗料粘度を調整した。帯電ローラ6−40の電気抵抗は5.2x105Ωであった。また、得られた帯電ローラの十点平均粗さ(Rzjis)の測定結果を表6−1-2に示す。この帯電ローラを実施例6−1と同様に汚れ付着促進試験を行った後、耐久画像評価を行った。結果を表6−2に示す。
以上の実施例と比較例の結果を表6−2−1〜6−2−4に示す。
Figure 0005159157
Figure 0005159157
Figure 0005159157
Figure 0005159157
Figure 0005159157
Figure 0005159157
本発明の帯電ローラの一つの実施の形態の断面を表す概略図を示す。 本発明のローラ直径や外径差振れの測定に用いる非接触レーザー測長器の概略図を示す。 本発明のローラの表面粗さや表面層の膜厚の測定箇所を表す概略図を示す。 本発明の画像形成装置の一つの実施の形態の断面を表す概略図を示す。 本発明のプロセスカートリッジの一つの実施の形態の断面を表す概略図を示す。 本発明のローラの電気抵抗値の測定に用いる機器の概略図を示す。 樹脂粒子による凸部を有しない従来の表面平滑な帯電ローラと感光ドラムとのニップ部近傍の放電の様子を表すイメージ図を示す。 絶縁性の樹脂粒子に由来する凸部を有する帯電ローラと感光ドラムとのニップ部における放電の様子を表すイメージ図を示す。 凹部に外添剤が堆積した時の帯電ローラと感光ドラムとのニップ部における放電の様子を表すイメージ図を示す。 導電性を有する樹脂粒子に由来する凸部を有する帯電ローラと感光ドラムとのニップ部における放電の様子を表すイメージ図を示す。
符号の説明
1 導電性支持体
2 導電性弾性体基層
3 表面層
4 感光ドラム
5 帯電ローラ
6 現像ローラ
7 印刷メディア
8 転写ローラ
9 定着部
10 クリーニングブレード
11 露光
12 帯電前露光装置
13 弾性規制ブレード
14 トナー供給ローラ
18、19、20 電源
30 トナーシール
32 円柱形金属
33 軸受け

Claims (9)

  1. 導電性基体と導電性の表面層とを有する接触帯電用の帯電部材であって
    該表面層は、バインダー樹脂、導電剤及び該バインダー樹脂中に分散している導電性の樹脂粒子を含み、かつその表面に該樹脂粒子に由来する凸部を有し、該表面の表面粗さが、Rzjisで3μm以上、20μm以下であり、
    該樹脂粒子は、イオン導電剤を含有し、かつその平均粒子径が1μm以上、30μm以下であり、
    該イオン導電剤は、有機硫黄酸フッ化物塩、常温溶融塩およびアミノカルボン酸部分を有する化合物から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記イオン導電剤が有機硫黄酸フッ化物塩であって、該有機硫黄酸フッ化物塩が、下記式(4)で示されるものである請求項1に記載の帯電部材:
    Figure 0005159157
    上記式(4)において、nは1〜8の整数であり、A + はカチオン性部分を表す。
  3. 前記イオン導電剤が常温溶融塩であって、該常温溶融塩が、下記式(5)〜(10)および(14)で表される化合物群から選択される少なくとも一種である請求項1に記載の帯電部材:
    Figure 0005159157
    (式中、R4は炭素数が1〜8の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を、Meはメチル基を、X - はアニオンを意味する。)
    Figure 0005159157
    (式中、R 5 及びR 6 はそれぞれ独立して炭素数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を、Meはメチル基を、X - はアニオンを意味する。)
    Figure 0005159157
    (R 7 はメチル基またはブチル基であり、XはPF 6 である。)
    Figure 0005159157
    (R 8 は、プロピル基又はブチル基であり、R 9 はメチル基であり、R 10 は水素または(CF 3 SO 2 2 Nであり、X - はアニオンである。)
    Figure 0005159157
    (R 11 及びR 12 はそれぞれ独立して炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基を、X - はアニオンを表す。)
    Figure 0005159157
    (R 13 は炭素数4または5のアルキル基を、R 14 は炭素数1〜4のアルキル基またはテトラデシル基を、X - はアニオンを表す。)
    Figure 0005159157
  4. 前記イオン導電剤がアミノカルボン酸部分を有する化合物であって、該アミノカルボン酸部分を有する化合物が、下記式(11)〜(13)で表される化合物群から選択される少なくとも一種である請求項1に記載の帯電部材:
    Figure 0005159157
    (式(11)において、R15〜R17は各々独立して炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜15のアルキル基で置換されたアミド基から選択される官能基である。)
    Figure 0005159157
    (式(12)において、R18は炭素数1〜18のアルキル基である。)
    Figure 0005159157
    (式(13)において、R19およびR20は各々独立して水素原子、炭素数8〜16のアルキル基である。nは1または2の整数である。)。
  5. 前記樹脂粒子は体積抵抗率が1.0×106〜1.0×1010Ω・cmである請求項1〜4のいずれか一項に記載の帯電部材。
  6. 前記導電剤が、平均粒子径が0.01μm以上、0.9μm以下である導電性微粒子である請求項1〜5のいずれか一項に記載の帯電部材。
  7. 被帯電部材と、請求項1〜6のいずれか一項に記載の帯電部材と、が、カートリッジ本体に一体化されてニップ部を介して当接配置されており、該帯電部材の表面層の凸部は該被帯電部材とのニップ部において空隙を生じさせ、電子写真画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 請求項に記載のプロセスカートリッジと、露光手段と、現像手段と、を少なくとも有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
  9. 前記帯電部材に直流電圧のみを印加し、前記被帯電部材を帯電する手段を有する請求項に記載の電子写真画像形成装置。
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