JP2005316196A - 導電性部材および導電性部材の製造方法 - Google Patents

導電性部材および導電性部材の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005316196A
JP2005316196A JP2004134697A JP2004134697A JP2005316196A JP 2005316196 A JP2005316196 A JP 2005316196A JP 2004134697 A JP2004134697 A JP 2004134697A JP 2004134697 A JP2004134697 A JP 2004134697A JP 2005316196 A JP2005316196 A JP 2005316196A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
coating
coating layer
conductive
outermost
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004134697A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanobu Watanabe
隆信 渡邊
Akihiro Suzuki
昭洋 鈴木
Keitaro Yamaguchi
圭太郎 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Chemicals Inc
Original Assignee
Canon Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Chemicals Inc filed Critical Canon Chemicals Inc
Priority to JP2004134697A priority Critical patent/JP2005316196A/ja
Publication of JP2005316196A publication Critical patent/JP2005316196A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

【課題】トナー搬送性およびトナー帯電性を満足する、適正な表面粗さと表面凹凸の平均間隔をコントロールした被覆層を有する、感光体表面の汚染のない導電性部材およびその製造方法を提供する。
【解決手段】導電性支持体と、その外周に少なくとも1層の弾性層およびさらにその外周に少なくとも1層の被覆層を有する導電性部材において、最外層被覆層が、樹脂材料と、3μmから30μmの平均粒径を有する絶縁性粒子と、0.05μm以下の平均粒径を有する導電性微粒子を含む被覆材料から形成され、且つ、該最外層被覆層の絶縁性粒子が、該最外層被覆層の内側面から外側面に向かうに従って高い濃度を有することを特徴とする導電性部材。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリおよび複写機等の電子写真方式を採用した画像形成装置における現像、帯電、転写、クリーニング、除電等に用いる導電性部材およびその製造方法に関する。
近年、複写機、プリンター等のOA機器は高画質化が進んでおり、それに伴い感光体上の静電潜像をトナーにより可視化する現像プロセスにおいては、現像剤担持部材として弾性層を有する現像剤担持部材を用い、感光体に均一に圧接して現像を行う接触現像方式が提案されている。この接触現像方式においては、現像剤担持部材は、感光体への均一な圧接幅を確保するために、弾性材料により構成される弾性層を有すると共に、電圧を印加してトナー像を感光体上に形成するために、均一な導電性や耐リーク性が求められる。
そこで、例えば導電性支持体上に、電子導電剤やイオン導電剤を分散して所望の抵抗値に調節した弾性層を形成し、その外周に、耐摩耗性やトナー帯電性、トナー搬送性を得るために、ナイロン、ウレタン等の樹脂と、適宣表面粗さを確保するための粗し粒子や、導電性を確保するための導電剤を添加した被覆材料からなる表面層を設ける場合が多い。また現像剤担持部材の抵抗安定化のために、弾性層と表面層の間に抵抗調整層(中間層)を設ける場合もある。
また、トナー搬送性、帯電性、耐トナー劣化性を満足させるため、表面層が3μm以上15μm以下の表面粗さとなるように、表面層の厚みが5μm以上50μm以下であり、前記表面層に含有される微粒子の平均粒径が10μm以上50μm以下であり、かつ表面層中における前記微粒子の配合量が表面層の樹脂成分の100質量部に対して15質量部以上50質量部以下とした現像ローラが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この従来技術では、帯電性の評価を黒ベタ印字するときのマクベス濃度で行っており、性能を満足することは可能であるが、高温高湿(H/H)環境(例えば30℃/80%RH)下において耐久試験を行った場合に、帯電性の不足によるカブリ現象が発生する虞がある。
このカブリ現象は、現像剤担持部材上のトナーの層厚を規制する規制ブレードとの摩擦帯電が影響していることが判明しており、表面粗さの凹凸間隔の違いにより、カブリに大きく差が生じる。
ここで凹凸間隔が狭い、つまり凹凸の平均間隔Smが小さい場合には、規制ブレードとの接触面が小さくなり、効果的な摩擦帯電が行われず、適正なトナー帯電分布が得られないために、感光体の非画像部分にトナーが付着するいわゆる“カブリ”が発生する。これに対し、凹凸間隔が広い、つまり凹凸の平均間隔Smが大きい場合には、十点平均表面粗さRzにより必要なトナー搬送性を確保していれば、規制ブレードとの面接触が行われ、カブリの発生が抑えられる。
また感光体と圧接する弾性層を有する現像剤担持部材においては、感光体と現像剤担持部材とを圧接して放置すると、表面層内の低分子量成分や、添加剤成分等が付着しやすいが、過度の付着物による画像不良を防止するために、圧接部の接触面積は極力小さい方が好ましい。
従って、規制ブレードとの摩擦帯電においては表面の凹凸が少ないほうが好ましいが、トナーを表面に担持搬送するためには凹凸が必要であり、現像剤担持部材の表面状態は、十点平均表面粗さ、と凹凸の平均間隔はある範囲において両立し、適正化することが必要である。しかし、従来技術の範囲において得られる現像剤担持部材は、表面粗さをコントロールすることは可能であるが、凹凸の平均間隔Smが比較的小さなものとなってしまうため、高温高湿下でカブリが発生する虞がある。
また円筒状の支持体とこの外周面を被覆するコート層とを備え、このコート層の表面が0.8μm以上2.5μm以下の範囲内の算術平均粗さRaを有し、かつ、95μm以上150μm以下の範囲内の平均間隔Smを有することを特徴とする現像剤担持体が開示されている。これにより、画質が向上することが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、この従来技術においても、帯電性の評価を黒ベタ印字するときのマクベス濃度で行っており、性能を満足することは可能であるが、高温高湿(H/H)環境(例えば30℃/80%RH)下において耐久試験を行った場合に、帯電性の不足によるカブリ現象が発生する虞がある。またこの現像剤担持体は、表面コート層に、カーボンブラックとグラファイトを含有させているが、表面コート層の凹凸をある範囲内にするための具体的な手段が開示されていない。
また、導電性材料からなる基材上に少なくとも結着樹脂とカーボンブラックとポリマービーズを焼成してなる導電性カーボンビーズとを含有する表面層を被覆して構成された現像剤担持体であって、表面層の表面の算術平均粗さRaが、0.8μm以上2.5μm以下の範囲を有し、かつ、平均間隔Smが95μm以上150μm以下の範囲を有する現像剤担持体が開示されており、これにより画像濃度とゴースト性能を満足することができることが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかし、添加する粒子が導電性を有する場合、所望の表面粗さ範囲を満足する量を添加した場合には表面層の体積抵抗値が低下し、感光体に対し放電が起こり、画像横スジが発生するといった問題があった。
特開平11−160998号公報 特開平8−234559号公報 特開平9−15979号公報
従って本発明は、電子写真装置に使用される、トナー搬送性およびトナー帯電性を満足する適正な表面粗さ、と凹凸の平均間隔を任意にコントロールした上で、感光体表面を汚染しないような十分な最外層被覆層の層厚を有する導電性部材、および導電性部材の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決した本発明は、導電性支持体と、その外周に少なくとも1層の弾性層およびさらにその外周に少なくとも1層の被覆層を有する導電性部材において、最外層被覆層が、樹脂材料と、3μmから30μmの平均粒径を有する絶縁性粒子と、0.05μm以下の平均粒径を有する導電性微粒子を含む被覆材料から形成され、且つ、該最外層被覆層の絶縁性粒子が、該最外層被覆層の内側面から外側面に向かうに従って高濃度となる濃度分布を有することを特徴とする導電性部材である。
さらに、上記本発明は、前記絶縁性粒子の濃度分布が、前記最外層被覆層の内側面から外側面に向かうに従って連続的に変化するのが好ましい。
また、上記課題を解決した本発明は、導電性支持体と、その外周に少なくとも1層の弾性層およびさらにその外周に少なくとも1層の被覆層を有する導電性部材の製造方法において、最外層被覆層を形成する工程が、該最外層被覆層を形成するための塗工液を調製する工程、該塗工液を弾性層または被覆層の表面上に1回のみ縦ディップ塗布して塗工層を形成する工程、該塗工層を乾燥する工程、を有することを特徴とする導電性部材の製造方法である。
さらに、上記本発明は、前記塗工液のチクソトロピックインデックス(TI)が下記式(I)
TI=η(N1)/η(N2)>1 (I)
(式中、η(N1)は、回転数N1での粘度を、η(N2)は、回転数N2での粘度を表し、N2>N1である。)
で表される条件を満たすものであることが好ましい。
本発明によれば、最外層被覆層の形成に、樹脂材料と、3μmから30μmの平均粒径を有する絶縁性粒子と、0.05μm以下の平均粒径を有する導電性微粒子を含む被覆材料用いることにより、電子写真装置に使用される、トナー搬送性およびトナー帯電性を満足する適正な表面粗さ、と凹凸の平均間隔を任意にコントロールした上で、感光体表面を汚染しないような十分な最外層被覆層の層厚を有する導電性部材、および導電性部材の製造方法を提供することを可能とした。
以下に、導電性部材として、ローラ形状の現像剤担持部材を例にして本発明に関して詳述するが、ローラ形状の現像剤担持部材以外の、帯電部材、転写部材、クリーニング部材、除電部材等の被接触物を電気的にコントロールする導電性部材においても、同様の考え方を適用することができる。
本発明は、上述したように、導電性支持体と、その外周に少なくとも1層の弾性層およびさらにその外周に少なくとも1層の被覆層を有する導電性部材において、最外層被覆層が、樹脂材料と、3μmから30μmの平均粒径を有する絶縁性粒子と、0.05μm以下の平均粒径を有する導電性微粒子を含む被覆材料から形成され、且つ、該最外層被覆層の該絶縁性粒子が、該最外層被覆層の内側面から外側面に向かうに従って高濃度となる濃度分布を有することを特徴とする導電性部材である。
以下に、本発明の実施の形態を図を用いてより詳細に説明する。
図1は、本発明の現像剤担持部材の一つの実施形態の概略を示すもので、(a)は現像剤担持部材の軸線に沿った概略断面図を、(b)は現像剤担持部材を軸方向からみた概略断面図を示す。
この図に示した実施形態の現像剤担持部材は、導電性支持体1a上に弾性層1bを形成し、さらにその外周に被覆層1cを設けたものである。
1)構成材料
本発明における導電性支持体1aとしては、鉄、銅、ステンレス、アルミニウムおよびニッケル等の金属材料の丸棒を用いることができる。更に、これらの表面に防錆や耐傷性付与を目的としてメッキ処理を施しても構わないが、導電性を損なわないことが必要である。
弾性層1bは、天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルブタジエンゴム(NBR)等のゴム材料に、必要に応じて導電剤(カーボンブラック、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉等)或いはイオン導電剤(アルカリ金属塩およびアンモニウム塩)を添加したものや、導電性ゴム等を適宜用いることができる。この場合、導電剤は2種以上併用してもよい。導電剤の添加量は、ゴム材料100質量部に対し、通常、5〜20質量部とすればよい。硬さ、圧縮永久歪みを考慮した場合、付加反応型導電性シリコーンゴムが好ましい。但し、付加反応型導電性シリコーンゴムを用いる場合には、導電材としては、その反応阻害とならない様なものを選択する必要がある。
弾性層の厚みは通常、1〜6mmとするのが好ましい。
現像剤担持部材は、少なくとも1層の弾性層を有するが、多層とする場合には、弾性層1bと同様の材質を用いることが出来、現像剤担持部材の硬度調整や抵抗調整をし易くなるなどのメリットが挙げられる。
被覆層1cは、弾性層(複数の弾性層を有する場合には外側の弾性層)の外周に、これに接して形成され、弾性層中に含有される軟化油や可塑剤等の成分が現像剤担持部材表面へブリードアウトするのを防止する目的で、または、現像剤担持部材全体の電気抵抗を調製する目的で設けられる。
現像剤担持部材は少なくとも1層の被覆層を有する。被覆層を1層とする場合には、この被覆層の厚みは、ブリードアウトを防止するため、通常、8μm以上とするのが好ましく、また弾性層の柔軟性を損なうことなく、また耐摩耗性を考慮すると、100μm以下とするのが好ましい。また、被覆層を多層とする場合には、各層の合計厚みが上記範囲となるようにすればよい。
(最外層)被覆層を形成する被覆材料は、樹脂材料、3μmから30μmの平均粒径を有する絶縁性粒子および0.05μm以下の平均粒径を有する導電性微粒子を含む。
樹脂材料としては、例えば、フッ素樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマーおよび塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。これらの樹脂材料は、単独重合体であっても、共重合体であってもよい。また、これらの樹脂材料は単独で、または2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
現像剤担持部材は、圧縮永久歪みの観点から、樹脂材料は、ウレタン樹脂とするのが好ましい。
ウレタン樹脂に用いられるポリオール化合物としては、ポリエチレングリコール、テトラメチレングリコールポリエチレンジアジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリ−ε−カプロラクトンジオール、ポリカーボネートポリオール、ポリプロピレングリコール等の公知のポリウレタン用ポリオールが挙げられる。
また、イソシアネート化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等のジイソシアネート、およびそれらのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレタン変性体等を好ましく使用することができる。特に好ましいイソシアネート化合物は、HDIおよびそのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレタン変性体等である。イソシアネート化合物は、その分子鎖が長いほど、より高い柔軟性を有するポリウレタン被覆層を生成する。
本発明に使用する絶縁性粒子は、3μmから30μmの平均粒径を有する。
本発明における絶縁性粒子の平均粒径は、粒子径Diを有する粒子数をniとしたとき、下記式
Dv=(Σnii 3/Σni1/3
で求められる体積平均粒径である。また、本発明における絶縁性粒子の粒径の変動係数は40%以下であることが好ましい。ここで変動係数とは、絶縁性粒子の粒径の標準偏差を上記平均粒径(体積平均粒径)で除しこれを100倍した値をいう。
絶縁性粒子としては、例えば、ウレタン粒子、ナイロン粒子、アクリル粒子、シリコーン粒子等を用いることが出来る。形状としては球形が好ましい。
絶縁性粒子の添加量は、(最外層)被覆層を形成する被覆材料中の樹脂材料を100質量部としたとき、絶縁性粒子は、通常、1〜15質量部とするのが好ましい。絶縁性粒子の添加量をこの範囲とすると、(最外層)被覆層中の絶縁性粒子が、(最外層)被覆層中で重なることなく1層のみの配列となり、(最外層)被覆層の表面粗さと表面凹凸の平均間隔Smの制御が比較的容易になる。絶縁性粒子の添加量を15質量部以下とすると、(最外層)被覆層中で絶縁性粒子が重なることがなくなり、層の厚みが薄くなるばかりか、表面粗さおよび表面凹凸の平均間隔Smの制御が容易となり、1質量部以上とすると、絶縁性粒子により所望の表面形状とするのが容易となる。絶縁性粒子の添加量は、(最外層)被覆層を形成する被覆材料中の樹脂材料を100質量部としたとき、1〜10質量部とするのがより好ましい。
また、本発明において使用する絶縁性粒子の平均粒径(体積平均粒径)を3μm以上とすると、(最外層)被覆層の表面凹凸が大きくなり、現像剤担持部材としたとき、十分なトナー搬送性が得られ、また平均粒径(体積平均粒径)を30μm以下とすると、(最外層)被覆層の表面凹凸の平均間隔が適切な大きさとなり、トナー搬送量を適切な量とすることが容易となり、結果として画像が良好となる。また、絶縁性粒子の平均粒径(体積平均粒径)は、5〜20μmとするのがより好ましい。
また絶縁性粒子の変動係数は40%以下とするのが好ましい。絶縁性粒子の変動係数を40%以下とすると、絶縁性粒子の粒度分布が狭くなり、現像剤担持部材の(最外層)被覆層の表面粗さや表面凹凸の平均間隔Smの制御が容易となる。
本発明における導電性微粒子は、0.05μm以下の平均粒径(電子顕微鏡による算術平均径)を有する。被覆材料は、現像剤担持部材全体の電気抵抗を調整する目的のため、導電性微粒子を含む。導電性微粒子としては、各種電子伝導機構を有する導電剤(カーボンブラック、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉等)或いはイオン導電剤(アルカリ金属塩およびアンモニウム塩)の微粒子を用いることができる。導電性微粒子は、その平均粒径が0.05μm以下であるものを用いる。平均粒径を0.05μm以下とすると、(最外層)被覆層の表面凹凸の形成に影響を及ぼすことがなく(最外層)被覆層の表面形状のコントロールが容易となる。
なお、導電性微粒子は、(最外層)被覆層の形成に用いる塗工液のチクソトロピックインデックス(TI)をコントロールするために、上記導電剤の2種以上を併用してもよい。
(最外層)被覆層の形成に使用する被覆材料は、通常、導電性微粒子を樹脂材料100質量部に対し、通常、10〜200質量部添加するのが好ましい。導電性微粒子の添加量を10質量部以上とすると、(最外層)被覆層は導電性を付与することができ、200質量部まで必要量の導電性微粒子を加えることにより、導電性をコントロールすることが可能となる。導電性微粒子を樹脂材料100質量部に対し、15〜50質量部を添加するのがより好ましい。
使用する導電性微粒子は、感光体を汚染する材料構成であってはならない。
また(最外層)被覆層を形成するための塗工液のチクソトロピックインデックス(TI)をコントロールするため、導電剤とは別に、導電性の有無に関係なく、顔料等を添加しても構わない。
被覆層を多層とする場合、最外層被覆層以外の被覆層は、最外層被覆層と同様に材質を選択することが可能である。メリットとしては、弾性層への接着性向上や抵抗調整、硬度調整が容易になる等があげられる。
2)製造方法
次に、現像剤担持部材の製造方法について説明する。現像剤担持部材の製造方法においては、まず、導電性支持体の外周に第1層目の弾性層を形成する。用いるゴム材料に応じ公知の方法のなかから適した方法を選択し、第1層目の弾性層を形成することができる。具体的には、例えば、金型内に材料を注入し硬化反応する等の方法によって第1層目の弾性層を形成することができる。また、弾性層を多層とする場合には、例えば、第1層目は導電性支持体にゴムチューブを被覆し、必要に応じてゴム層を研磨し、所望の寸法とした上で、第1層目が被覆された導電性支持体を金型内に入れ、材料を注入し硬化反応した上で第2層目の弾性層を形成すればよい。
上記のようにして、導電性支持体の外周に弾性層を形成して得られた導電性部材の前駆体(前駆体と表すことがある)の外周に少なくとも1層の被覆層を形成する。
本発明において、(最外層)被覆層を形成する工程は、(最外層)被覆層を形成するための塗工液を調製する工程、塗工液を弾性層または被覆層の表面上に1回のみ縦ディップ塗布して塗工層を形成する工程およびこの塗工層を乾燥する工程を有する。
塗工液の調製は、公知の塗工液の調製方法によって行うことができる。例えば、前記した各構成材料を有機溶剤や水等の溶剤中に添加し、攪拌して、各成分を均一に混合し、これを適宣希釈して塗工液を調製することができる。
本発明に用いることのできる有機溶剤としては、被覆材料として使用する樹脂材料を溶解し、かつ、絶縁性微粒子を溶解しないものを挙げることができる。具体的には、例えば、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、キシレン、トルエン等の芳香族類、n−酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフラン、エチルセロソルブ、テトラヒドロピラン等のエーテル類、メタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類が挙げられるが、特にこれに限定されるものではなく、上記条件を満たすものを選択して用いればよい。また樹脂材料等が溶解する場合は、水も溶剤として用いることが出来る。
塗工液の調製において、所望の場合には、粉砕工程を加えることができる。この場合には、ボールミル、サンドミル又は振動ミル等を用いることができる。
塗工液は、通常、10〜40質量部の固形分を含むものとするのが好ましい。
塗工液は、また、そのチクソトロピックインデックス(TI)が下記式(I)
TI=η(N1)/η(N2)>1 (I)
(式中、η(N1)は、回転数N1での粘度を、η(N2)は、回転数N2での粘度を表し、N2>N1である。)
で表される条件を満たすものであることが好ましい。
塗工液のチクソトロピックインデックス(TI)の測定は、どのような粘度計を用いて行ってもよいが、本発明においては、B型粘度計にロータNo.1のロータをセットし、測定温度23±1℃で、回転数N1を6rpm、回転数N2を60rpmとして粘度を測定し前記式(I)によってTIを求めた。
一般に、TIが1に近いほどニュートン流動になり、TIが大きくなるほど構造粘性があることを示している。本発明においては、(最外層)被覆層を形成するための塗工液のTIが上記式(I)で表される条件を満たすものであることが好ましい。最外層被覆層を形成するための塗工液のTIが上記式(I)で表される条件を満たすものであると、本発明の特徴である(最外層)被覆層中の絶縁性粒子が、最外層被覆層の内側面から外側面に向かうに従って高濃度となる濃度分布を有し、この濃度分布が連続的にまたは段階的に変化する濃度分布を有する現像剤担持部材が容易に得られるので好ましい。
塗工液を塗工装置に入れ、安定した層厚の(最外層)被覆層を有する現像剤担持部材を得るには、長期に渡りTIが安定していた方が好ましい。この場合、塗工液に含まれる導電剤や顔料の種類や添加量、組み合わせ等で制御することが可能である。
塗工方法としては、公知の縦ディップ塗工方法を利用し、1回のみディップ塗布して塗工層を形成する。このようなディップ塗工方法を採用することにより、本発明の特徴である(最外層)被覆層中の絶縁性粒子が、(最外層)被覆層の内側面から外側面に向かうに従って高濃度となる濃度分布を有し、連続的にまたは段階的に大きくなる濃度分布を有するものとすることができる。
浸漬は、現像剤担持部材前駆体の(最外層)被覆層を形成する部分を塗工液中に浸漬し、現像剤担持部材前駆体の動きを停止し、その後引き上げることにより行うことができる。TIが1を超える塗工液を用いると、現像剤担持部材前駆体を塗工液に浸漬しその動きを停止している時に絶縁性粒子以外の固形分を過剰に含む塗工層が堆積され、その後に現像剤担持部材前駆体を塗工液中から引き上げる時に、通常通りの量の絶縁性粒子を含む塗工層が形成され易くなる。
塗工液中に停止する時間については、塗工液のTIや形成する(最外層)被覆層の層厚等で変わるが、通常、0.5〜60sとするのが好ましい。塗工液中に停止する時間を60s以下とすると現像剤担持部材前駆体の表層が塗工液により膨潤することを防ぐことができ好ましい。また現像剤担持部材前駆体を塗工液中に停止している時の塗工液の流れの線速度(塗工液循環量)は特に限定されないが、堆積層の成長を考慮した場合、現像剤担持部材前駆体が液中にない状態の液循環量に比べ塗工液の流れの線速度を小さくしまたは停止することが好ましい。塗工液中から現像剤担持部材前駆体を引き上げる速度に関しては、特に限定されるものではない。
なお、(現像剤担持部材前駆体を塗工液に浸漬しその動きを停止している時間と塗工液中に含まれる絶縁性粒子の濃度により、絶縁体粒子が、最外層被覆層の内側面から外側面に向かうに従って連続的または段階的かが異なってくるが、停止時間が長い場合と絶縁性粒子の濃度が低い場合に段階的な分布となり、停止時間が短い場合と絶縁性粒子の濃度が高い場合に連続的な分布となる。
塗工層の乾燥の方法は、特に限定されず、有機溶剤や水等の溶剤を除去することのできる公知の乾燥方法の中から適したものを選択すればよい。具体的には、例えば、バッチ式温風恒温乾燥機や連続式温風恒温乾燥機等の方法を採用することができる。(最外層)被覆層を形成する被覆材料が熱硬化性樹脂の場合は、硬化温度までの加熱処理を行うことのできる乾燥方法を採用する等、用いる被覆材料に応じて選択するのが好ましい。
被覆層を多層とする場合には、現像剤担持部材前駆体を塗工液に浸漬し、第1層を形成し、次に(最外層)被覆層を形成することが出来る。このとき第1層形成後に、乾燥工程は有ってもなくても良いが、(最外層)被覆層形成時に第1層目が溶剤による溶解や膨潤により、層が破壊されないようにする必要がある。
3)(最外層)被覆層の絶縁性粒子について
現像剤担持部材の(最外層)被覆層に含まれる絶縁性粒子は、樹脂材料(被覆材料の他の構成材料を含んでいてもよい)で被覆されていることが好ましく、被覆されずに絶縁性粒子の表面が、(最外層)被覆層の表面に露出していると、繰り返し使用時にトナー融着の原因となりうる。
また、現像剤担持部材の(最外層)被覆層の内側面から外側面に向かうに従っての絶縁性粒子の濃度分布は次のようにして評価することができる。
図2(a)に示す現像剤担持部材の点線部分を刃物で切り出し、図2(b)に示す形状を有する被験試料を調製し、この被験試料の(最外層)被覆層をビデオマイクロ、例えばキーエンス社製デジタルHFマイクロスコープVH−8000により観察し、図3に示すように絶縁性粒子の無い部分で平らな部分、例えば、部分3において、(最外層)被覆層の外側面からその内側面までの距離を測定する。また隣り合う絶縁性粒子が近接していて絶縁性粒子間に平らな部分が無い場合は、絶縁性粒子間の凹部で最も厚みが小さい部分の(最外層)被覆層の外側面からその内側面までの距離を測定する。現像剤担持部材の長手方向の5箇所でサンプリングし、図2(b)に示す形状を有する被験試料を切り出し、一つの被験試料について10箇所測定し、計50箇所の測定値の算術平均値を求め層厚とする。
次にこの層厚の1/3の厚みを有する(最外層)被覆層の内側面を含む層を内側層とし、外側面を含む層を外側層とし、これらの層の間に位置する層を中間層とし、(最外層)被覆層を均等な層厚を有する3層に区分し、各々の層に含まれる絶縁性粒子の数をカウントする。またこれらの層の2層以上に絶縁性粒子の断面が跨る場合は、該絶縁性粒子の重心を含む層にカウントする。3層の各々にカウントした絶縁性粒子数の総個数を100%とし、各々の層にカウントした絶縁性粒子数の比率を求める。(最外層)被覆層の内側面から外側面に向かうに従っての絶縁性粒子の濃度分布については、一つの被験試料について3箇所で(最外層)被覆層の幅1mmについて個数カウントを行い、計15箇所の測定値の算術平均値を求め各々の層の絶縁性粒子数の比率を求め各層の絶縁性粒子数の比率とした。
以下に、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は質量部を示す。本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
φ8mmステンレス製支持体を内径16mmの円筒状金型内に金型キャビティと同心となるように設置し、弾性層として液状導電性シリコーンゴム(東レダウコーニング社製、体積固有抵抗1×107Ωcm品)を注型後、130℃のオーブンに入れ20分加熱成型し、脱型後、200℃のオーブンで4時間2次加硫を行い、厚み4mmの弾性層を有する現像剤担持部材前駆体を得た。
次に、ウレタン塗料(ニッポランN5033;商品名、日本ポリウレタン社製)を固形分濃度10%となるように、メチルエチルケトンで希釈し、導電剤としてカーボンブラック(MA77;商品名、三菱化学製、平均粒子径24nm)を上記ウレタン塗料の固形分100質量部に対し70質量部、絶縁性粒子として平均粒径14μmのウレタン粒子(アートパールC400;商品名、根上工業製)を上記ウレタン塗料の固形分100質量部に対し6質量部添加した後、十分に分散したものに、硬化剤(コロネートL;商品名、日本ポリウレタン社製)を上記ウレタン塗料の固形分100質量部に対し10質量部添加し撹拌し、塗工液を調製した。次にこの塗工液を塗工装置の循環機中に装入し、約1時間塗工液を慣らし循環した。循環機中から塗工液の一部を抜き取り、上述した方法でチクソトロピックインデックスを測定した。
上記現像剤担持部材前駆体を液浸入スピード10mm/s、液中停止時間30s、引き上げ速度平均200mm/sの条件で浸漬し、縦ディップ塗布し、上記塗工液を塗布し、80℃のオーブンで15分乾燥し、140℃のオーブンで4時間硬化し、被覆層を形成し、現像剤担持部材を得た。
なお、上記絶縁性粒子の平均粒径およびその標準偏差は、次のようにして測定した。
(1)絶縁性粒子の平均粒径およびその標準偏差の測定
絶縁性粒子の平均粒径は、ベックマン・コールター(株)製、MultisizerTM3(商品名)を用いて測定した。
得られた現像剤担持部材の(最外層)被覆層の表面粗さは次に記載する方法により測定した。
(2)(最外層)被覆層の表面粗さの測定
現像剤担持部材の(最外層)被覆層の表面粗さは、接触式表面粗さ計(サーフコム480A;商品名、東京精密製)を用いて測定した。測定条件は、半径2μmの触針を用い、押しつけ圧0.7mN、測定速度0.3mm/s、測定倍率5000倍、カットオフ波長0.8mm、測定長さ2.5mmとした。測定個所は、現像剤担持部材の周方向3点、軸方向3点、合計9点とし、これらの個所の測定値の平均値を粗さの測定値とした。尚、上記表面粗さは、JIS B0601−1994の規定により測定される値である。
次に得られた現像剤担持部材を、レーザービームプリンターに装着し、通常環境下(23℃/50%RH)でトナー帯電性およびトナー搬送性を評価し、高温高湿下(30℃/80%RH)でカブリ量を評価した。これらの評価は次に示す方法によって行った。
(3)トナー帯電性
トナー帯電性は、黒ベタ画出しテストを行い、100枚目の黒ベタ画像の画像サンプルの濃度を画像濃度計、X−Rite社製、Mode1404Aで測定し、次の基準に基づきトナー帯電性を評価した。
○:画像濃度1.5以上
△:画像濃度1.3以上1.5未満
×:画像濃度1.3未満
尚、画像濃度が△であっても実用上は特に問題ないレベルである。また画像濃度の値が高ければトナー帯電性が良いことを示している。
(4)トナー搬送性
トナー搬送性は、100枚目の黒ベタ画像出力中にプリンターを停止し、現像剤担持部材上の単位面積あたりのトナーを吸引回収し、トナー重量(mg/cm2)を測定した。単位面積あたりのトナー重量が0.4〜0.6(mg/cm2)であればトナー搬送性が良好である。
(5)カブリ量
カブリ量は、1000枚印字後、白ベタ画像出力中にプリンターを停止し、感光体上に付着したトナーをテープで剥がし取り、その反射率を反射濃度計(フォトボルト反射濃度計、TC−6DS/A、(有)東京電色にて測定し、基準サンプル(トナー未付着テープ)に対する反射率の低下量(%)を求めカブリ量とした。カブリ量は20%以下であれば良好である。
トナー帯電性、トナー搬送量およびカブリ量の結果と合わせて、上記塗工液の粘度、被覆層の層厚、被覆層中の絶縁性粒子の分布、および得られた現像剤担持部材の被覆層の表面粗さ、表面の凹凸の平均間隔Smの測定結果を表1に示した。
(実施例2)
被覆層に添加する絶縁性粒子を、平均粒径10μmのウレタン粒子(アートパールCF600T;商品名、根上工業製)を用い、その添加量をウレタン塗料の固形分100質量部に対し3質量部とした以外は、実施例1と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
(実施例3)
被覆層に添加する絶縁性粒子を、平均粒径10μmのウレタン粒子(アートパールCF600T;商品名、根上工業製)を用い、その添加量をウレタン塗料の固形分100質量部に対し15質量部とした以外は実施例1と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
(実施例4)
被覆層に添加する導電剤をウレタン塗料の固形分100質量部に対し60質量部とした以外は実施例3と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
(実施例5)
被覆層に添加する絶縁性粒子を平均粒径6μmのウレタン粒子(アートパールC800;商品名、根上工業製)を用い、その添加量をウレタン塗料の固形分100質量部に対し15質量部とした以外は実施例1と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
(実施例6)
実施例1において被覆層に添加する絶縁性粒子を平均粒径6μmのウレタン粒子(アートパールC800;商品名、根上工業製)をコアンダ効果を利用した多分割分級装置(日鉄工業社製エルボジェット分級機)で粗大粉成分を除去し、平均粒径が3μmになるように分級した。次に分級して得られた粒子を用い、添加量を15質量部とし、希釈剤として添加するメチルエチルケトンを200質量部とした以外は実施例1と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
(実施例7)
実施例1において被覆層に添加する絶縁性粒子を平均粒径21μmのウレタン粒子(アートパールC300;商品名、根上工業製)をコアンダ効果を利用した多分割分級装置(日鉄工業社製エルボジェット分級機)で超微粉、微粉成分を除去し、平均粒径が30μmになるように分級した。次に分級して得られた粒子を用い、添加量を3質量部とした以外は実施例1と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
(比較例1)
実施例1において被覆層に添加する絶縁性粒子を平均粒径6μmのウレタン粒子(アートパールC800;商品名、根上工業製)をコアンダ効果を利用した多分割分級装置(日鉄工業社製エルボジェット分級機)で粗大粉成分を除去し、平均粒径が1μmになるように分級した。次に分級して得られた粒子を用い、添加量を15質量部とし、希釈剤として添加するメチルエチルケトンを200質量部とした以外は実施例1と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
(比較例2)
実施例1において被覆層に添加する絶縁性粒子を平均粒径21μmのウレタン粒子(アートパールC300;商品名、根上工業製)をコアンダ効果を利用した多分割分級装置(日鉄工業社製エルボジェット分級機)で超微粉、微粉成分を除去し、平均粒径が40μmになるように分級した。次に分級して得られた粒子を用い、添加量を3質量部とした以外は実施例1と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
(比較例3)
実施例2において被覆層に添加する導電剤をカーボンブラック(MA220;商品名、三菱化学製、平均粒子径55nm)とした以外は実施例2と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
(比較例4)
実施例2において被覆層に添加する導電剤をカーボンブラック(MA220;商品名、三菱化学製、平均粒子径55nm)とし、絶縁性粒子の添加量をウレタン塗料の固形分100質量部に対し30質量部とした以外は実施例2と同様にして現像剤担持部材を作製し評価した。
Figure 2005316196
表1から明らかなように、実施例1〜7においては、被覆層の絶縁性粒子の平均粒径を3〜30μmとし、導電剤として平均粒径が24nmの導電性微粒子を用いることで、この絶縁性粒子が、被覆層の内側面から外側面に向かうに従って高濃度となる濃度分布を有し、トナー帯電性、トナー搬送量およびカブリ量共に良好な結果を得た。
これに対し、比較例1では絶縁性粒子の平均粒径が本発明の範囲より小さいものを用いて現像剤担持部材を作製したが、現像剤担持部材の表面形状は、表面粗さが小さくなり、トナー搬送量が0.4(mg/cm2)以下となってしまった。
また比較例2では絶縁性粒子の平均粒径が本発明の範囲より大きいものを用いて現像剤担持部材を作製したが、現像剤担持部材の表面形状は、表面粗さが大きくなり、結果としてトナー搬送量が0.6(mg/cm2)以上でカブリ量も20%以上となってしまった。
また比較例3では導電剤の平均粒径が本発明の範囲より大きいものを用いた。塗工液のTI値が僅かながら1以下となっており、現像剤担持部材を作製したが、被覆層内の絶縁性粒子の存在分布は、特に局在化せず、現像剤担持部材の表面形状は、表面粗さが小さくなり、トナー帯電性は悪く、かつトナー搬送量が0.4(mg/cm2)以下となってしまった。
また比較例4では導電剤の平均粒径が本発明の範囲より大きいものを用い、かつ絶縁性粒子を30質量部も添加した。塗工液のTI値が僅かながら1以下となっており、現像剤担持部材を作製したが、被覆層内の絶縁性粒子の存在分布は、特に局在化せず、現像剤担持部材の表面形状は、Smは小さくなってしまい、トナー搬送量は0.6(mg/cm2)以上となり、カブリ量も20%を越える結果となった。
本発明により、プリンタ、ファクシミリおよび複写機等の電子写真方式を採用した画像形成装置において現像、帯電、転写、クリーニング、除電等に用いる導電性部材および導電性部材の製造方法を提供することができる。
本発明の現像剤担持部材の一つの実施形態を示す概略断面図である。 本発明の現像剤担持部材の被覆層の絶縁性粒子の濃度分布を評価するための被験試料の切り出し部位および被験試料の形状を示す概略図である。 本発明の現像剤担持部材の被覆層の絶縁性粒子の分布を示す概略図である。
符号の説明
1a 導電性支持体
1b 弾性層
1c 被覆層
2 絶縁性粒子
3 被覆層層厚
4 絶縁性粒子の粒径

Claims (4)

  1. 導電性支持体と、その外周に少なくとも1層の弾性層およびさらにその外周に少なくとも1層の被覆層を有する導電性部材において、最外層被覆層が、樹脂材料と、3μmから30μmの平均粒径を有する絶縁性粒子と、0.05μm以下の平均粒径を有する導電性微粒子を含む被覆材料から形成され、且つ、該最外層被覆層の該絶縁性粒子が、該最外層被覆層の内側面から外側面に向かうに従って高濃度となる濃度分布を有することを特徴とする導電性部材。
  2. 前記絶縁性粒子の濃度分布が、前記最外層被覆層の内側面から外側面に向かうに従って連続的に変化することを特徴とする請求項1記載の導電性部材。
  3. 導電性支持体と、その外周に少なくとも1層の弾性層およびさらにその外周に少なくとも1層の被覆層を有する導電性部材の製造方法において、最外層被覆層を形成する工程が、該最外層被覆層を形成するための塗工液を調製する工程、該塗工液を弾性層または被覆層の表面上に1回のみ縦ディップ塗布して塗工層を形成する工程、該塗工層を乾燥する工程、を有することを特徴とする導電性部材の製造方法。
  4. 前記塗工液のチクソトロピックインデックス(TI)が下記式(I)
    TI=η(N1)/η(N2)>1 (I)
    (式中、η(N1)は、回転数N1での粘度を、η(N2)は、回転数N2での粘度を表し、N2>N1である。)
    で表される条件を満たすものであることを特徴とする請求項3記載の導電性部材の製造方法。

JP2004134697A 2004-04-28 2004-04-28 導電性部材および導電性部材の製造方法 Pending JP2005316196A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004134697A JP2005316196A (ja) 2004-04-28 2004-04-28 導電性部材および導電性部材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004134697A JP2005316196A (ja) 2004-04-28 2004-04-28 導電性部材および導電性部材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005316196A true JP2005316196A (ja) 2005-11-10

Family

ID=35443695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004134697A Pending JP2005316196A (ja) 2004-04-28 2004-04-28 導電性部材および導電性部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005316196A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008233538A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用導電性ロールおよび電子写真機器用導電性ロールの製造方法
JP2008276021A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Canon Inc 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2008276022A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Canon Inc 帯電部材、プロセスカートリッジ、及び、電子写真画像形成装置
CN109459919A (zh) * 2017-09-06 2019-03-12 富士施乐株式会社 带电构件、带电装置、处理盒及图像形成装置
JP2020122867A (ja) * 2019-01-30 2020-08-13 住友理工株式会社 電子写真機器用帯電ロール

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002304053A (ja) * 2001-04-03 2002-10-18 Canon Inc 現像ローラ及びこれを用いた電子写真装置
JP2003302827A (ja) * 2002-04-12 2003-10-24 Bridgestone Corp 導電性ローラ及び画像形成装置
JP2004037672A (ja) * 2002-07-01 2004-02-05 Canon Inc 現像ローラ及びプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
JP2004061640A (ja) * 2002-07-25 2004-02-26 Canon Inc 電子写真用導電性部材及びこれを用いた装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002304053A (ja) * 2001-04-03 2002-10-18 Canon Inc 現像ローラ及びこれを用いた電子写真装置
JP2003302827A (ja) * 2002-04-12 2003-10-24 Bridgestone Corp 導電性ローラ及び画像形成装置
JP2004037672A (ja) * 2002-07-01 2004-02-05 Canon Inc 現像ローラ及びプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
JP2004061640A (ja) * 2002-07-25 2004-02-26 Canon Inc 電子写真用導電性部材及びこれを用いた装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008233538A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用導電性ロールおよび電子写真機器用導電性ロールの製造方法
JP2008276021A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Canon Inc 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2008276022A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Canon Inc 帯電部材、プロセスカートリッジ、及び、電子写真画像形成装置
CN109459919A (zh) * 2017-09-06 2019-03-12 富士施乐株式会社 带电构件、带电装置、处理盒及图像形成装置
CN109459919B (zh) * 2017-09-06 2022-05-17 富士胶片商业创新有限公司 带电构件、带电装置、处理盒及图像形成装置
JP2020122867A (ja) * 2019-01-30 2020-08-13 住友理工株式会社 電子写真機器用帯電ロール
JP7079741B2 (ja) 2019-01-30 2022-06-02 住友理工株式会社 電子写真機器用帯電ロール

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101049326B1 (ko) 현상 롤러, 그것을 사용한 현상 장치 및 화상 형성 장치
JP5504713B2 (ja) 導電性ロール、帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2016164654A (ja) 電子写真用部材、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置
JP2017156745A (ja) 現像ローラ、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置
EP3605241B1 (en) Electrophotographic member, electrophotographic process cartridge and electrophotographic image forming apparatus
US10268132B2 (en) Charging roller, cartridge, image forming apparatus and manufacturing method of the charging roller
JP7286454B2 (ja) 電子写真用部材、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
JP2010217460A (ja) クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2020020959A (ja) 電子写真用部材、電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置
EP3627229B1 (en) Developing roller, electrophotographic process cartridge and electrophotographic image forming apparatus
JP2005309398A (ja) 導電性部材およびそれを用いたプロセスカートリッジ
JP7034813B2 (ja) 画像形成装置、帯電部材、カートリッジ、及び帯電部材の製造方法
JP6303573B2 (ja) 帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2005316196A (ja) 導電性部材および導電性部材の製造方法
JP2003207966A (ja) 電子写真用部材及び画像形成装置
JP2007225708A (ja) 導電性ロール及びその製造方法、帯電ロール、転写ロール、クリーニングロール並びに画像形成装置
JP4555031B2 (ja) 電子写真用導電性ローラの製造方法および選別方法
JP2003207967A (ja) 電子写真用ローラ及び画像形成装置
JP2005189521A (ja) 現像ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
JP4509957B2 (ja) 塗布装置および塗布方法
JP2007183481A (ja) 現像ローラの製造方法
JP4817626B2 (ja) 画像形成装置
JP2006071781A (ja) 導電性部材および導電性部材の製造方法
US20110026977A1 (en) Developer supplying member, developing device, and image forming apparatus
JP7314045B2 (ja) 現像ローラ及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100303

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100630