JP2007183481A - 現像ローラの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像性能に関わる重要な特性である現像ローラの表面粗さや抵抗値について実際に測定することなく、製造条件等をコントロールするにより、表面粗さ、抵抗値について安定した現像ローラの製造方法を提供すること。
【解決手段】表面層形成に、平板上に形成した薄膜が光沢度(入射角85°で測定)2.0以上30.0以下である表面層形成用塗工液を使用し、現像ローラの表面粗さRaが0.9μm以上2.1μm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は電子写真装置、静電記録装置等に用いられる現像ローラの製造方法に関するものであり、詳しくは画像性能が良好となる現像ローラの製造方法および該製造方法により製造された現像ローラに関する。
電子写真装置、静電記録装置は図2に示されるような装置であって、11は像担持体としての潜像担持体(以下、「感光体」と表す)であり、所定の速度(プロセススピード)をもって回転する。感光体11は回転している中で、帯電手段として電源E1から所定の帯電バイアスを印加した帯電手段(本図では帯電ローラ)12により、その周面が所定の電位に一様に帯電される。次に露光系13により画像情報に対応したネガ画像露光(原稿像のアナログ露光、デジタル走査露光)を受けて、周面に画像情報が静電潜像として感光体11上に形成される。
次に感光体11上の静電潜像に対し、現像手段(本図では現像ローラ)14より供給されたトナーが移動して、トナー画像として現像(顕像化)される。なお、現像手段14には電源E3からバイアス電圧が印加され、トナーによる現像が上手く行くようにされている。次いで、形成されたトナー画像は感光体11と転写手段(本図では転写ローラ)15との間に形成された転写部に感光体11の回転により移送される。該転写部には給紙手段から所定のタイミングで転写材Pが給送され、電源E2から転写バイアスが印加された転写手段15によって、感光体11の周面上のトナー画像が転写材Pに対して順次転写される。
トナー画像の転写を受けた転写材Pは、感光体面から分離されて定着手段(不図示)へ搬送されて定着処理を受け、画像として排出される。一方、トナー画像を転写した後の感光体11の周面は、クリーニング手段16で転写材Pに転写されなかった残りトナー等の付着汚染物の除去処理を受けて洗浄されて繰り返して作像に使用される。
近年の電子写真装置において、本体の小型化が進行し、接触式一成分現像装置が用いられることが多い。一成分現像剤(トナー)を用いた一成分現像方式では、現像手段4において現像ローラに当接した弾性ローラ(不図示)によって現像ローラ上にトナーを供給し、ついでトナーをトナー規制部材(不図示)により現像ローラ上に薄く塗布すると同時に摩擦によりトナー粒子に電荷が与えられる。現像ローラ上に薄層化され、帯電したトナーは現像ローラと感光ドラムとが対向した現像領域に搬送され、感光体上の静電潜像に移動することにより、トナー画像として顕像化する。
従来、現像ローラは製造された際に、各種の検査が行われ、すべての検査で規格を合格したものが現像ローラとして出荷されている。例えば、現像ローラの表面粗さは画像性能を左右するパラメータであり、通常、この表面粗さを検査して出荷している。しかし、現像ローラの表面粗さの測定には時間がかかるため、表面粗さの代替として光沢度を検査することが提案されている(特許文献1)。
この検査方法によると、確かに実際の表面粗さを測定する必要はなくなるのであるが、最近の小型化とともに、高画質化が取られ、従来は許されていた許容範囲が狭くなってきており、製造した現像ローラを検査だけで管理するのでは対応できなくなりつつある。つまり、現像ローラの表面粗さやローラの抵抗値において、規格外になるものが増加し、出荷できないことがしばしば起きていた。
特開平10−253335号公報
そこで、本発明は、画像性能に関わる重要な特性である現像ローラの表面粗さや抵抗値について実際に測定することなく、製造条件等をコントロールするにより、表面粗さ、抵抗値について安定した現像ローラが製造できる、すなわち、製造された現像ローラでの表面粗さ、抵抗値を測定することが不要な、現像ローラの製造方法を提供すること、及び該製造方法で製造された、画像性能が良好な現像ローラを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成するため鋭意検討し、表面層形成用塗工液で平板上に形成した薄膜の光沢度が該薄膜の表面粗さRaや凹凸の凸部の間隔Sm(単位面積あたりの凸部の数)と相関があること、さらにこの表面層形成用塗工液を用いて作製した現像ローラの表面粗さRaと薄膜の表面粗さRaの測定結果と相関があることを見出し、さらに、検討を行い、ついに本発明を完成した。
すなわち、本発明は、軸芯体の外周面に弾性層を設け、さらにその周りに表面層を形成する現像ローラの製造方法であって、該表面層の形成が、平板上に形成した薄膜が光沢度(入射角85°で測定)2.0以上30.0以下である表面層形成用塗工液を弾性層表面に塗工し、乾燥すること、及び、現像ローラでの表面粗さRaが0.9μm以上2.1μm以下であることを特徴とする現像ローラの製造方法である。
また、本発明は、表面層形成用塗工液が、平板上に形成した薄膜が表面抵抗値5.0×106Ω/□以上1.0×109Ω/□以下を示すものである上記の現像ローラの製造方法である。
そして、本発明は、現像ローラでの抵抗値が1.0×104Ω以上5.0×106Ω以下である上記の現像ローラの製造方法である。
そして、また、本発明は、表面層形成に先立って、平板上に表面層形成用塗工液の薄膜を形成し、形成した薄膜の光沢度及び又は表面抵抗値を測定する上記の現像ローラの製造方法である。
さらに、本発明は、上記の現像ローラの製造方法により製造されたことを特徴とする現像ローラである。
本発明により、表面層形成用塗工液を表面層形成に先立って、予め作製した薄膜で、光沢度と表面抵抗値を測定し、所定の性能を示す塗工液のみを使用すれば、その塗工液を用いて製造した現像ローラを全数検査することなく、所望の表面粗さRa及び又は抵抗値である現像ローラを提供することが可能となる。
また、本発明で得られる現像ローラは、検査していないに係わらず、全て安定した品質であることが担保されており、検査等による汚染、損傷等の心配が無いので、画像形成装置に組み込んで安心して使用することが可能である。さらに、該現像ローラを組み込んだ画像形成装置においては、出力当初から発生する現像ローラ由来の不具合が殆どなくなるという効果も期待できる。
本発明が対象とする現像ローラの一例の断面図を図1に示す。
図1において、1は少なくとも表面が導電性であり、現像ローラ自体の強度等を担保する軸芯体であり、その上に半導電性領域の導電性を有する弾性層2が形成されており、さらにその上に表面層3が形成されている。なお、軸芯体1と弾性層2の間に接着層が形成されていてもよく、また、弾性層2は単層である必要はなく、復層であっても良い。さらに、弾性層2と表面層3の間に機能付与のための層が形成されていてもよく、表面層3自体が復層であっても構わない。
軸芯体1としては、表面が導電性で、現像ローラとしての強度が担保されれば丸棒状、パイプ形状の金属、硬質樹脂等から適宜選択すればよい。なお、金属としては、鉄、銅、ニッケル、ステンレス、黄銅、アルミニウム等が使用可能であり、必要により表面を耐腐食性、導電性の均一化等の目的で、ニッケル、クロム等でメッキしたものが用いられる。また、硬質樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂等が使用可能であり、これに導電性付与剤、例えば、カーボンブラック、金属粉、導電性金属酸化物を配合して、丸棒状あるいはパイプにして、また、丸棒状あるいはパイプ状にしたものの表面に金属メッキ、導電性塗料を塗布して表面を導電化したものも使用可能である。なお、強度、耐久性等からステンレス、鉄、黄銅等の丸棒の表面をニッケルメッキしたものが適当である。さらに、その外径は、通常、3.0mm以上10.0mm以下、好ましくは4.0mm以上9.0mm以下、さらに好ましくは5.0mm以上8.0mm以下である。
弾性層2は、現像剤規制部材および感光体と圧接した場合に、適当な接触面積を得るために現像ローラに弾性をもたせるために設けられた層であり、単層でなく、複層とすることもできる。弾性層の形態としては、発泡体の形態でもソリッドの形態でも構わない。
弾性層として用いるゴム材料としては、特に制限されることは無く適宜使用することができる。例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、NBRの水素化物、エピクロロヒドリンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、フッ素ゴム、多硫化ゴム等のゴムを単独あるいは2種類以上を混合して用いることができる。中でも圧縮永久歪み特性に優れている観点からシリコーンゴム、NBRを用いるのが望ましい。例えば、シリコーンゴムの場合、ジメチルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム等が挙げられる。
また、これらの材料を導電化する手法としては、イオン導電機構による導電付与剤を上記材料に含有させるものと、電子導電機構による導電付与剤を材料に添加することにより導電化する手法があり、これら2種類を併用することも可能である。
イオン導電機構による導電付与剤としては、LiCF3SO3、NaClO4、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、NaSCN、KSCN、NaCl等の周期律表第1族金属の塩、NH4Cl、NH4SO4、NH4NO3等のアンモニウム塩、Ca(ClO42、Ba(ClO42等の周期律表第2族金属の塩などを挙げることができる。これらイオン導電機構による導電付与剤は、粉末状或いは繊維状の形態で、単独で、又2種類以上を混合して使用することができる。
電子導電機構による導電付与剤としては、カーボンブラック、グラファイト等の炭素系物質、アルミニウム、銀、金、錫−鉛合金、銅−ニッケル合金等の金属或いは合金、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化錫、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化銀等の金属酸化物、各種フィラーに銅、ニッケル、銀等の導電性金属のめっきを施した物質等を挙げることができる。これら電子導電機構による導電付与剤は、粉末状或いは繊維状の形態で、単独で、又2種類以上を混合して使用することができる。
ゴム材料に上記導電性付与剤を加え、さらに、加硫剤、加硫促進剤、発泡剤等を加え、混練或いは混合して、弾性層形成に供される。
なお、弾性層の形成方法としては特に限定されず、例えば、軸芯体を収納した円筒状金型に弾性層材料を注入し、加熱硬化する方法、弾性層材料をチューブ状に押出し、加熱硬化してチューブを形成した後、所定の長さに切断したものに軸芯体を押し込む方法、弾性層材料と共に軸芯体を共押出して、軸芯体の周りに弾性層材料をローラ状に形成し、加熱硬化する方法等が挙げられる。そして、加熱硬化後、必要により、表面層形成に先立って、表面を研磨することも好ましい。
弾性層の厚さとしては、通常、1.0mm以上6.0mm以下であればよく、1.5mm以上5.5mm以下であることが好ましい。厚さが1.0mmより薄くなると、現像ローラとして必要な、均一なニップを確保することが困難になる。一方、厚さを6.0mmより厚くしても、トナーの帯電性能の向上に繋がらないだけでなく、弾性層の成型コストが上昇しコスト的に不利である。
弾性層としては、半導体領域の導電性があることが望ましく、ゴム材料自体が導電性を有するエピクロルヒドリンゴムやシリコーンゴムを使用するときは必ずしも必要でないが、上記したように導電性付与剤を配合する。なお、導電性付与剤としてカーボンブラックを使用したときは、ゴム材料100質量部に対し、5質量部以上60質量部以下とするのが適当であり、弾性層の形成後の導電性としては、通常、抵抗値102Ω以上1010Ω以下、好ましくは104Ω以上108Ω以下が適当である。
また、弾性層の硬さとしても、ゴム硬さ計「マイクロゴム硬度計MD−1」(商品名、高分子計器株式会社製)によって、気温25℃、相対湿度50%RH環境下で、測定したマイクロゴム硬さで20°以上60°以下であることが望ましい。
上記弾性層の周りに形成されている表面層は、現像ローラの表面の特性を制御するため、さらには弾性層の低分子量成分の染み出しを防止する等のために設けられた層で、単層であっても複層設けられていてもよい。
該表面層は、通常、導電性付与剤の他、表面の特性制御に応じて、凹凸形成用微粒子等が表面層形成用樹脂と共に塗工液とされ、上記弾性層の周りに塗布形成されている。
表面層形成樹脂としては、特に制限されること無く、通常現像ローラにおいて使用される樹脂類を用いることができる。具体的には、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリルウレタン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂、アミノ樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂等及びこれらの混合物が使用可能である。中では、トナーに対する非汚染性、圧縮永久ひずみ性能、トナーへの摩擦帯電性等からウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が好ましい。
ウレタン樹脂はポリオール化合物とイソシアネート化合物から得られるが、ここで使用できるポリオール化合物として、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリ−ε−カプロラクトンジオール、テトラメチレングリコールポリエチレンジアジペート、ポリカーボネートポリオールなどの公知のポリウレタン用ポリオールが支障なく使用可能である。また、イソシアネート化合物としても、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等のジイソシアネート、及びそれらのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレタン変性体などが好ましく使用することができる。特に好ましいイソシアネート化合物は、MDI及びそのビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレタン変性体等が挙げられる。
導電性付与剤としては、カーボンブラック、金属粉、金属酸化物および塩、シリカやアルミナの表面を金属化したもの、樹脂微粉末の表面を金属化したもの等が使用可能であり、中でも、カーボンブラックが少量の添加で導電性を付与できることから好ましい。また、石油ピッチやタールを焼成し、グラファイト化微粉にしたものも好ましい。
また、表面層の表面粗さをコントロールするためにシリカ粉末、樹脂粉末を加えることもでき、上記グラファイト化微粉は導電性と表面粗さのコントロールに使用できるので好ましい。
表面層の厚みは、通常、5μm以上70μm以下、好ましくは10μm以上50μm以下とされる。厚みが5μmより薄いと弾性層中の低分子量成分が染み出してきて感光体を汚染したり、表面層が剥れたりする恐れがある。また、70μmより厚いと現像ローラの表面が硬くなり、トナー劣化を引き起こし、画像性能が低下する原因となるので好ましくない。
表面層を弾性層の周りに形成する方法として、以下に記すように、表面層形成用塗工液が平板上に形成した薄膜での光沢度及び又は表面導電性が特定であることを除き、従来から現像ローラの製造に際し、表面層形成に取られる方法が支障なく適用できる。
すなわち、表面層形成用原料を、ペイントシェーカー、サンドミル、ダイノミル、パールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置を使用して分散させて、表面層形成用塗工液を得、該塗工液をディッピング法、ロールコーター法、スプレー塗工法等により弾性層の表面に塗工した後に、乾燥及び加熱処理を行うことにより表面層を形成する。
ここで、表面層形成用塗工液として、塗工液を平板上に塗工し、形成した薄膜の入射角85°での光沢度が、2.0以上30.0以下であることが、表面層の機能コントロールに重要である。また、該薄膜の表面抵抗値が5.0×106Ω以上1.0×109Ω/□以下であることも表面層の機能コントロール、ひいては現像ローラの特性コントロールに有用である。
なお、上記表面光沢度及び表面抵抗値は、次のようにして測定することができる。まず、厚さ30μmのポリエステル製フィルム「ルミラー」(商品名、東レ株式会社製)上に塗工液1ml〜2mlを垂らす。この液を太佑機材株式会社製のアプリケータにて薄膜にする(膜厚は10μm〜30μmにする)。この薄膜を乾燥した後、加熱し、表面層材料の薄膜とし、光沢度は日本電色工業株式会社製のハンディー光沢計「PG1」(商品名)にて、また、表面抵抗値は株式会社ダイヤインスツルメント製抵抗値率計「ハイレスタUP MCP−HT450」(商品名)にて測定できる。なお、ポリエステル製フィルムに代えて、平坦な表面を有するガラス板等を用いても良い。
弾性層の周面に表面層を形成するに先立って、表面層形成用塗工液の上記評価をすることは、現像ローラを製品として安定して製造するのに有用であり、上記薄膜の光沢度及び又は表面抵抗値が所定の範囲にあるものを使用したならば、製造された現像ローラは全数検査することなく、画像形成装置の現像ローラとして使用可能である。
表面層形成用塗工液を用いて平板上に作製した薄膜の入射角85°での光沢度が2.0以上30.0以下、好ましくは3.5以上27.0以下であることが望ましい。30.0より大きいと、得られる現像ローラは、表面粗さが小さくなりすぎ、トナーへの摩擦帯電量が大きくなりゴースト等の画像弊害が発生させる恐れがあり、2.0より小さいと、得られる現像ローラは表面粗さが大きくなりすぎ、ブレードへのトナー融着が発生し、画像上にスジが発生する恐れがある。
なお、現像ローラとしては、その表面粗さが、JIS B0601−2001に規定された算術平均粗さRaで表したとき、0.9μm以上2.1μm以下、好ましくは1.0μm以上2.0μm以下であることが望ましい。0.9μmより小さいと、画像を出力した際の画像濃度が低くなる恐れがあり、2.1μmを超えると、かぶり性能が悪化する恐れがある。そして、上記で規定する性能を示す表面層形成用塗工液を使用したときに、この現像ローラの表面粗さが安定して達成される。
また、表面層形成用塗工液を用いて平板上に作製した薄膜の表面抵抗値が5.0×106Ω/□以上1.0×109Ω/□以下、好ましくは106Ω/□以上8.0×108Ω/□以下であることが望ましい。該薄膜の表面対抗値が5.0×106Ω/□より低いと、得られる現像ローラは抵抗値が低くなるため、感光体上に少しでもキズがあると、リークが発生しやすく、また、1.0×109Ω/□より高いと、得られる現像ローラは抵抗値が高くなり、かぶり性能が悪化する恐れがある。
現像ローラでの抵抗値は、1.0×104Ω以上5.0×106Ω以下、好ましくは3.0×104以上1.0×106Ω以下であることが望ましい。1.0×104Ωより小さいと、感光体上に小さなキズがある場合、リークが発生しやくなり、また、5.0×106Ωより大きいと、かぶり性能が悪化する恐れがある。
なお、現像ローラの抵抗値の測定の概略を図3に示す。
抵抗値を測定する現像ローラ4を、金属製ドラム5に、軸芯体1の弾性層2からはみ出た部分にそれぞれ500gの荷重で当接させ、ドラム5を30rpmで回転させ、現像ローラ4を従動回転させながら、ドラム5と軸芯体1との間に電圧を印加し、現像ローラの抵抗値の測定を行う。
上記により製造された現像ローラは、製品として当初に設定した仕様が常に達成されているので、図2に記載の画像形成装置において、特段の製品評価をすることなく現像ローラとして組み込むことが可能である。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
参考例1 原料弾性ローラの製造
φ8mmのSUS製丸棒にシランカップリング系プライマーをスポンジにて塗布した後に、120℃、90分焼付けした軸芯体を円筒金型内に組み込んだ。一方、下記式(1)に示すビニル基末端を有する導電性ポリジメチルシロキサンと下記式(2)に示すSi−H結合を有する導電性ポリジメチルシロキサンを1:1.3で混合したもの100質量部に、シリカ30質量部及びカーボンブラック15質量部を添加し、よく分散させて、弾性層原料ゴムを得た。この弾性層原料を金型に注入し、次いで、150℃、10分加熱してシリコーンゴムを硬化し、冷却した後に脱型し、さらに、220℃の熱風炉中で4時間加熱して、弾性層長さが325mmで、外径17.0mmの原料弾性ローラを得た。
Figure 2007183481
Figure 2007183481
実施例1
ポリオール「N5033」(商品名、日本ポリウレタン株式会社製)100質量部と硬化剤としてポリイソシアネート「コロネートL」(商品名、日本ポリウレタン株式会社製)30質量部(計130質量部)に導電性カーボンブラック(三菱化学株式会社製)25質量部を加え、メチルエチルケトン(MEK)146質量部中でビーズミルにて3時間分散した。その中に、平均粒径10μmのウレタン樹脂粒子26質量部及びMEK20質量部を添加し、60分さらに分散した。得られた分散液にMEK60質量部を加え、よくかき混ぜたものをオーバーフロー型循環式塗布装置に挿入した。この塗布装置から塗工液1mlをとり、厚さ30μmのポリエステル製フィルム「ルミラー」(商品名、東レ株式会社製)上に垂らし、太佑機材株式会社製アプリケータにて、薄層を作製し、60分間風乾した。その後、180℃、3時間加熱して、厚さ20μmの薄膜を形成した。次いで、フィルムを冷却し、さらに、23℃、湿度55%で24時間エージングした後に、日本電色工業株式会社製のハンディー光沢計「PG1」(商品名)にて、薄膜の光沢度を入射角85°の条件で測定した。光沢度は15.1であった。
この塗工液が装入された塗布装置に、参考例1で作製した原料弾性ローラをセットし、塗工液を循環しながら、弾性層周面に塗工液を塗工した。その後、60分間風乾し、次いで180℃で3時間加熱することにより表面層を設け、現像ローラを作製した。
得られた現像ローラを、23℃、湿度55%で24時間エージングした後に、表面粗さRaを、株式会社小坂研究所製の表面粗さ計「サーフコーダーSE3500」(商品名)にて測定したところ、1.54μmであった。また、図3に示す装置を用いてローラ抵抗値の測定を行ったところ、3.4×105Ωであった。
その後、キヤノン株式会社製のカラーレーザープリンタ「LBP5500」(商品名)の現像ローラとして組み込み、ベタ黒画像を出力し、マクベス反射濃度計型式RD−918(商品名、マクベス社製)を用いて画像濃度を測定したところ1.43と良好であった。なお、画像濃度が1.20以上の場合は良好で、1.20未満の場合は画像濃度不足である(不良)と判断できる。
ベタ黒画像出力後に、さらに、ベタ白画像を出力し、画像上にかぶりが確認されるか否かを調べたところ、かぶりは確認できず、判定は○であった。なお、かぶりが確認される場合は判定を×とする。
実施例2
平均粒径φ10μmのウレタン樹脂粒子の添加量を12質量部に減らした他は実施例1と同様に現像ローラを作製し、評価を行った。なお、塗工液から作製した薄膜での光沢度は29.8であり、表面抵抗値は8.7×107Ω/□であった。
実施例3
平均粒径φ10μmのウレタン樹脂粒子の添加量を40質量部に増やした他は実施例1と同様に現像ローラを作製し、評価を行った。なお、塗工液から作製した薄膜での光沢度は2.1であり、表面抵抗値は8.6×107Ω/□であった。
比較例1
平均粒径φ10μmのウレタン樹脂粒子の添加量を11質量部に減らした他は実施例1と同様に現像ローラを作製し、評価を行った。なお、塗工液から作製した薄膜での光沢度は30.3であり、表面抵抗値は8.7×107Ω/□であった。
比較例2
平均粒径φ10μmのウレタン樹脂粒子の添加量を41質量部に増やした他は実施例1と同様に現像ローラを作製し、評価を行った。なお、塗工液から作製した薄膜での光沢度は1.8であり、表面抵抗値は8.6×107Ω/□であった。
上記実施例、比較例の評価結果を表1にまとめた。
Figure 2007183481
薄膜での光沢度が2.0〜30.0である塗工液を用い、表面層を形成すると、表面粗さRaが0.9〜2.1μmである現像ローラを作成することができた。これらの現像ローラは現像ローラとしての画像性能評価では画像濃度、かぶりともに良好であった。
一方、比較例1では、塗工液の薄膜での光沢度が30.3であり、これを表面層形成に用いた現像ローラは、その表面粗さRaが0.89μmと小さく、画像濃度が低い結果となった。また、比較例2では、比較例1と逆に光沢度が小さく、結果、現像ローラの粗さが高くなり、かぶり性能が悪い結果となった。
本発明の現像ローラの一例の断面図である。 画像形成装置を説明するための概略図である。 現像ローラの抵抗値を測定する装置の概略図である。
符号の説明
1 軸芯体
2 弾性層
3 表面層
4 現像ローラ
5 金属製ドラム
11 潜像担持体(感光体)
12 帯電手段(帯電ローラ)
13 露光手段
14 現像手段(現像ローラ)
15 転写手段(転写ローラ)
16 クリーニング手段
P 転写部材
E1、E2、E3 バイアス印加用電源

Claims (5)

  1. 軸芯体の外周面に弾性層を設け、さらにその周りに表面層を形成する現像ローラの製造方法であって、該表面層の形成が、平板上に形成した薄膜が光沢度(入射角85°で測定)2.0以上30.0以下である表面層形成用塗工液を弾性層表面に塗工し、乾燥すること、及び、現像ローラでの表面粗さRaが0.9μm以上2.1μm以下であることを特徴とする現像ローラの製造方法。
  2. 表面層形成用塗工液が、平板上に形成した薄膜が表面抵抗値5.0×106Ω/□以上1.0×109Ω/□以下を示すものである請求項1に記載の現像ローラの製造方法。
  3. 現像ローラでの抵抗値が1.0×104Ω以上5.0×106Ω以下である請求項1又は2に記載の現像ローラの製造方法。
  4. 表面層形成に先立って、平板上に表面層形成用塗工液の薄膜を形成し、形成した薄膜の光沢度及び又は表面抵抗値を測定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の現像ローラの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の現像ローラの製造方法により製造されたことを特徴とする現像ローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010204361A (ja) * 2009-03-03 2010-09-16 Canon Inc 電子写真用弾性ローラの製造
WO2013073139A1 (ja) * 2011-11-17 2013-05-23 株式会社ブリヂストン 現像装置および画像形成装置

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