JP5158448B2 - オイルポンプロータ - Google Patents

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    • F04C2/00Rotary-piston machines or pumps
    • F04C2/08Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C2/10Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C2/102Rotary-piston machines or pumps of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth-equivalents, e.g. rollers, than the inner member the two members rotating simultaneously around their respective axes

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Description

本発明は、インナーロータとアウターロータとの間に形成されるセルの容積変化によって流体を吸入、吐出するオイルポンプロータに関する。
従来のオイルポンプは、n(nは自然数)枚の外歯が形成されたインナーロータと、この外歯に噛み合うn+1枚の内歯が形成されたアウターロータと、流体が吸入される吸入ポートおよび流体が吐出される吐出ポートが形成されたケーシングとを備えており、インナーロータを回転させることによって外歯が内歯に噛み合ってアウターロータを回転させ、両ロータ間に形成される複数のセルの容積変化によって流体を吸入、吐出するようになっている。
セルは、その回転方向前側と後側で、インナーロータの外歯とアウターロータの内歯とがそれぞれ接触することによって個別に仕切られるとともに、両側面をケーシングによって仕切られており、これによって独立した流体搬送室を構成している。そして、各セルは外歯と内歯との噛み合いの過程の途中において容積が最小となった後、吸入ポートに沿って移動するときに容積を拡大させて流体を吸入し、容積が最大となった後、吐出ポートに沿って移動するときに容積を減少させて流体を吐出する。
上記のような構成を有するオイルポンプは、小型で構造が簡単であるため自動車の潤滑油用ポンプや自動変速機用オイルポンプ等として広範囲に利用されている。自動車に搭載される場合、オイルポンプの駆動手段としてはエンジンのクランク軸にインナーロータが直結されてエンジンの回転によって駆動されるクランク軸直結駆動がある。
ところでオイルポンプには、歯形をサイクロイド曲線で形成したインナーロータとアウターロータとを使用したタイプ(例えば、特許文献1参照)、歯形をトロコイド曲線上に中心を有する円弧群の包絡線で形成したインナーロータを使用したタイプ(例えば、特許文献2参照)、あるいは、歯形を互いに接する二つの円弧で形成したインナーロータとアウターロータを使用したタイプ(例えば、特許文献3参照)、さらには、前記各タイプの歯形を修正したインナーロータとアウターロータを使用したオイルポンプが種々開示されている。
特開2005−076563号公報 特開平09−256963号公報 特開昭61−008484号公報
近年、エンジンの動弁系可変化や、高出力化に伴うピストン冷却用オイルジェットの追加などにより、オイルポンプの吐出容量は増加傾向にある。一方、省燃費の観点からエンジンのフリクション低減のため、オイルポンプ本体の小型化・小径化が要求されている。
オイルポンプの吐出量を多くするには歯数を少なくすることが一般的であるが、少ない歯数のオイルポンプでは一セル当りの吐出量が多いため、脈動が大きくなりポンプハウジングなどの振動により騒音が発生するという問題点があった。
脈動を小さくし騒音を抑える方法としては、一般的に、歯数を多くする方法が採用されるが、理論的なサイクロイド曲線などにより形成された歯形において歯数を多くすると吐出量が減少するので必要な吐出量を確保するためには、ロータの外径を大きくするか軸方向厚さを大きくせざるを得ず、その結果、大型化や重量増あるいはフリクション増加などの問題を誘発する。
本発明は、かかる問題点に着目してなされたものであり、その目的は、ロータを大型化することなく吐出量を増加すると共に脈動の小さい低騒音なオイルポンプロータを提供することである。
n(nは自然数)枚の外歯が形成されたインナーロータと、前記外歯と噛み合うn+1枚の内歯が形成されたアウターロータと、を備え、流体が吸入される吸入ポートおよび流体が吐出される吐出ポートが形成されたケーシングを有するとともに、両ロータが噛み合って回転するとき、前記両ロータの歯面間に形成されるセルの容積変化により流体を吸入、吐出することによって流体を搬送するオイルポンプに用いられるオイルポンプロータにおいて、上記課題を解決するため、本発明では、前記インナーロータの外歯形状は、数学曲線によって構成された歯形形状に対する、歯先円A1の半径RA1と歯溝円A2の半径RA2との間の距離を維持しつつ施された周方向への圧縮変形と、径方向への変形とにより形成され、周方向への圧縮変形によって前記数学曲線で構成された歯形形状に対して歯数を増加させているものとした。
これにより、ロータを大型化することなく吐出量を増加させることができ、さらに、脈動の小さい低騒音なオイルポンプロータを提供することができる。
なお、ここで言うところの数学曲線とは、数学的な関数を用いて表される曲線であり、その好適な例として、サイクロイド曲線、トロコイド曲線上に中心を有する円弧群の包絡線、又は、歯先部と歯溝部とが互いに接する二つの円弧によって形成された円弧曲線が挙げられる。
また、前記インナーロータの好適な実施形態の一つとして、
前記周方向への変形は、RA1>RC1>RA2を満たす半径RC1の円C1の外側が変形され
る場合は第1の変形率γ1で変形されると共に、前記円C1の内側が変形される場合は第2の変形率γ2で変形されるものであり、
前記径方向への変形は、RA1>RD1≧RC1≧RD2>RA2を満たす半径RD1の円D1の外
側が変形される場合は、式(1)から(4)で形成される曲線を歯先形状とし、半径RD2の円D2の内側が変形される場合は、式(5)から(8)で形成される曲線を歯溝形状と
するインナーロータがある。
12=(X11 2+Y11 21/2 式(1)
θ12=arccos(X11/R12) 式(2)
12={(R12−RD1)×β10+RD1}×cosθ12 式(3)
12={(R12−RD1)×β10+RD1}×sinθ12 式(4)
但し、
(X11、Y11)は径方向への変形前の歯先形状の座標、
(X12、Y12)は径方向への変形後の歯先形状の座標、
12はインナーロータの中心から座標(X11、Y11)までの距離、
θ12はインナーロータの中心と座標(X11、Y11)とを通る直線がX軸となす角度、
β10は変形の為の修正係数、
である。
22=(X21 2+Y21 21/2 式(5)
θ22=arccos(X21/R22) 式(6)
22={RD2−(RD2−R22)×β20}×cosθ22 式(7)
22={RD2−(RD2−R22)×β20}×sinθ22 式(8)
但し、
(X21、Y21)は径方向への変形前の歯溝形状の座標、
(X22、Y22)は径方向への変形後の歯溝形状の座標、
22はインナーロータの中心から座標(X21、Y21)までの距離、
θ22はインナーロータの中心と座標(X21、Y21)とを通る直線がX軸となす角度、
β20は変形の為の修正係数、
である。
また、前記インナーロータの別の好適な実施形態の一つとして、
前記インナーロータの、前記アウターロータとの歯先側噛合点aを通る基準円Cαの外側の歯先部が、0<ε<1を満たす変形率εで径方向へ変形されているインナーロータがある。
これにより、インナーロータとアウターロータとの歯先部間のクリアランスを一定として、オイルポンプから吐出されるオイルの脈動をより一層低く抑えることができる。
特に、前記数学曲線としてサイクロイド曲線を用い、当該サイクロイド曲線によって構成された歯形形状に対する、前記周方向及び前記径方向への変形を施したインナーロータと、当該インナーロータと噛み合うアウターロータの好適な実施形態の一つとして、
前記インナーロータの外歯形状は、基礎円半径をRa、外転円半径をRa1、内転円半径
をRa2とするサイクロイド曲線によって構成された歯形形状に対して、前記サイクロイド曲線の基礎円を前記円C1とした前記周方向への変形と前記径方向への変形とにより形成
されており、
前記インナーロータと噛み合う前記アウターロータの内歯形状は、基礎円半径をRb
外転円半径をRb1、内転円半径をRb2とするサイクロイド曲線によって構成された歯形形状に対する、歯溝円B1の半径RB1と歯先円B2の半径RB2との間の距離を維持しつつ施された周方向への変形と、径方向への変形とにより形成されており、
ここで、前記アウターロータの周方向への変形は、半径Rbの基礎円の外側が変形され
る場合は第3の変形率δ3で変形されると共に、半径Rbの基礎円の内側が変形される場合は第4の変形率δ4で変形されるものであり、かつ、
前記アウターロータの径方向への変形は、RB1>RD3≧Rb≧RD4>RB2を満たす半径
D3の円D3の外側が変形される場合は、式(9)から(12)で形成される曲線を歯溝
形状とし、半径RD4の円D4の内側が変形される場合は、式(13)から(16)で形成
される曲線を歯先形状とするものであり、
さらに、前記アウターロータは前記インナーロータと式(17)〜(21)の関係を満たすものがある。
32=(X31 2+Y31 21/2 式(9)
θ32=arccos(X31/R32) 式(10)
32={(R32−RD3)×β30+RD3}×cosθ32 式(11)
32={(R32−RD3)×β30+RD3}×sinθ32 式(12)
但し、
(X31、Y31)は径方向への変形前の歯溝形状の座標、
(X32、Y32)は径方向への変形後の歯溝形状の座標、
32はアウターロータの中心から座標(X31、Y31)までの距離、
θ32はアウターロータの中心と座標(X31、Y31)とを通る直線がX軸となす角度、
β30は変形の為の修正係数、
である。
42=(X41 2+Y41 21/2 式(13)
θ42=arccos(X41/R42) 式(14)
42={RD4−(RD4−R42)×β40}×cosθ42 式(15)
42={RD4−(RD4−R42)×β40}×sinθ42 式(16)
但し、
(X41、Y41)は径方向への変形前の歯先形状の座標、
(X42、Y42)は径方向への変形後の歯先形状の座標、
42はアウターロータの中心から座標(X41、Y41)までの距離、
θ42はアウターロータの中心と座標(X41、Y41)とを通る直線がX軸となす角度、
β40は変形の為の修正係数、
である。
また、
a=n×(Ra1×γ1+Ra2×γ2) 式(17)
b=(n+1)×(Rb1×δ3+Rb2×δ4) 式(18)
b=Ra+Ra1+Ra2+H1 式(19)
b2=Ra2+H2 式(20)
10=Ra1+Ra2+H3 式(21)
但し、
10はインナーロータの中心とアウターロータの中心との距離(偏心量)、
H1、H2、H3はアウターロータがクリアランスをもって回動するための補正値、
である。
なお、上記の各構成においては、前記数学曲線によって構成された歯形形状に対する、周方向への変形と径方向への変形とによりインナーロータの外歯形状が形成されているが、径方向への変形を省略し、周方向への圧縮変形を施してインナーロータの外歯形状を形成するようにしても良い。
すなわち、n(nは自然数)枚の外歯が形成されたインナーロータと、前記外歯と噛み合うn+1枚の内歯が形成されたアウターロータと、を備え、流体が吸入される吸入ポートおよび流体が吐出される吐出ポートが形成されたケーシングを有するとともに、両ロータが噛み合って回転するとき、前記両ロータの歯面間に形成されるセルの容積変化により流体を吸入、吐出することによって流体を搬送するオイルポンプ、に用いられるオイルポンプロータであって、前記インナーロータの外歯形状は、数学曲線によって構成された歯形形状に対する、歯先円A1の半径RA1と歯溝円A2の半径RA2との間の距離を維持しつつ施された周方向への圧縮変形により、前記数学曲線によって構成された歯形形状に対して歯数が増加形成されたものとすることができる。
これにより、ロータの径が保たれたまま吐出量を増加させることができ、さらに、脈動の小さい低騒音なオイルポンプロータを提供することができる。
そして、前記数学曲線によって構成された歯形形状に対する、前記周方向及び前記径方向への変形、又は、前記周方向への圧縮変形を施して形成されたインナーロータと噛み合うアウターロータの好適な実施形態の一つとして、
前記インナーロータを、その中心から所定距離e離間した位置を中心とした前記所定距離と同一の半径eの円Fの円周上を角速度ωで公転させると共に、公転方向とは逆の回転方向に前記公転の角速度ωの1/n倍の角速度ω/nで自転させて形成される包絡線について、
前記円Fの中心から公転開始時の前記インナーロータの中心を見た角度を公転角度0方向として、少なくとも、前記包絡線と前記公転角度0方向の軸との交差部分近傍を外径方向に変形すると共に、前記包絡線と前記インナーロータの公転角度π/(n+1)方向の軸との交差部分近傍を外径方向に変形し、かつ、
公転角度0以上π/(n+1)以下で定められる領域に含まれる部分を部分包絡線として抽出し、
前記部分包絡線を前記円Fの中心を基点として公転方向に微小角度α回転すると共に、前記領域外に延出した箇所を切り取り、かつ、前記部分包絡線と前記公転角度0方向の軸との間に生じる隙間を接続して修正部分包絡線を形成し、
前記修正部分包絡線を前記公転角度0方向の軸に対して線対称に複写して部分歯形を形成し、
さらに、前記部分歯形を前記円Fの中心を基点として、角度2π/(n+1)ずつ回転複写して形成される歯形形状を有するアウターロータがある。
これにより、前記数学曲線によって構成された歯形形状に対する、前記周方向及び前記径方向への変形、又は、前記周方向への圧縮変形を施して形成されたインナーロータと円滑に噛み合い回転するアウターロータを容易に形成することができる。
は、本発明におけるインナーロータの周方向への変形を示す説明図である。 は、本発明におけるインナーロータの径方向への変形を示す説明図である。 は、変形サイクロイド曲線によって構成された歯形形状を有するオイルポンプを示す図である。 は、図3のインナーロータを形成するための説明図(周方向への変形)である。 は、図3のインナーロータを形成するための説明図(径方向への変形)である。 は、図3のアウターロータを形成するための説明図(周方向への変形)である。 は、図3のアウターロータを形成するための説明図(径方向への変形)である。 は、トロコイド曲線上に中心を有する円弧群の包絡線によって構成される歯形形状を示す説明図である。 は、歯先部と歯溝部とが互いに接する二つの円弧によって形成された円弧曲線によって構成される歯形形状を示す説明図である。 は、インナーロータとアウターロータとの噛み合い領域を示す図である。 は、径方向への第二の変形を示す説明図である。 は、インナーロータの回転角度とチップクリアランスとの関係を示すグラフである。 は、アウターロータを形成するための説明図である。
図1及び図2に、数学曲線に対して周方向への変形及び径方向への変形を施して、本発明におけるインナーロータの歯形形状(外歯形状)を形成するための工程を示す原理図を示す。なお、図1及び図2ではインナーロータに形成されている外歯のうち、1の歯先部と歯溝部とを示し、他の歯については省略しているが、もちろん全ての歯に対して同様の変形が行われる。
図1は、数学曲線によって構成された歯形形状に対する周方向への変形を示す図である。図1には、数学曲線によって構成された歯形形状U’のうち歯先形状U’1及び歯溝形
状U’2が点線で示されており、歯先形状U’1と内接する歯先円A1の半径をRA1と、歯溝形状U’2と外接する歯溝円A2の半径をRA2とする。そして、RA1>RC1>RA2を満たす円C1の半径RC1より外側にある歯形形状U’によって歯先形状U’1が、内側にある歯形形状U’によって歯溝形状U’2が構成されている。
そして、この歯先円A1の半径RA1と歯溝円A2の半径RA2との間の距離(RA1−RA2)を維持しつつ、周方向へ所定の変形率で変形することにより、変形された歯形形状Uを得ることができる。図1では、半径RC1の円C1の外側、すなわち歯先形状U’1が変形される場合は第1の変形率γ1で変形され、半径RC1の円C1の内側、すなわち歯溝形状U’2
が変形される場合は第2の変形率γ2で変形される。ここで、この変形率は、インナーロ
ータの中心Oと歯先形状(歯溝形状)を構成する曲線の一方の端部とを結ぶ半直線と、インナーロータの中心Oと当該曲線の他方の端部とを結ぶ半直線とが成す角度の変形前後の比率である。図1において、歯先形状U1については、当該角度が変形前はθ’1、変形後はθ1となっており、従ってこの歯先形状U1は第1の変形率γ1=θ1/θ’1で変形され
たものである。同様に、歯溝形状U2については、当該角度が変形前はθ’2、変形後はθ2となっており、従ってこの歯溝形状U2は第2の変形率γ2=θ2/θ’2で変形されたも
のである。かかる周方向への変形により、変形された歯形形状U(歯先形状U1及び歯溝
形状U2)が得られる。
なお、歯形形状U’から周方向に変形された歯形形状Uを得るための変換式は、変形率γ1或いはγ2を用いることにより、次のように簡単に表すことができる。すなわち、図1の歯先形状U’1の座標(X10,Y 10)は、当該座標とインナーロータの中心Oとの距離をR、当該座標とインナーロータの中心Oとを通る直線がX軸となす角度をθ11とすれば、(Rcosθ11,Rsinθ11)として表すことができるので、周方向に変形された歯先形状U1の対応する座標(X11,Y 11)は、変形率γ1を用いて、(Rcos(θ11×
γ1),Rsin(θ11×γ1))=(Rcosθ12,Rsinθ12)として表すことができる。ここで、θ12はインナーロータの中心Oと座標(X11,Y 11)とを通る直線がX
軸となす角度である。歯溝形状についても同様にして変形率γ2を用いて表すことができ
る。
また、この周方向への変形前後のインナーロータの歯数(外歯の数)を夫々n’及びnとすると(n’及びnは自然数)、次の式、n’×(θ’1+θ’2)=n×(θ1+θ2)が成立する。
このように、歯先円A1の半径RA1と歯溝円A2の半径RA2との間の距離を維持しつつ施された周方向への変形は、ロータの中心Oを頂点とする扇状領域に包含される歯形形状について、当該距離を維持しつつ、その頂点角度の変化に応じて施される変形である。また、頂点角度の変形前後の比率である変形率γがγ>1のときは拡大変形、γ<1のときは圧縮変形となる。
図2は、数学曲線によって構成された歯形形状U’に対して、上述した周方向への変形を施した歯形形状Uの径方向への変形を示す図である。このような径方向への変形の一例を以下に示す。これは、RA1>RD1≧RC1≧RD2>RA2を満たす半径RD1の円D1の外側
が変形される場合は、式(1)から(4)で形成される曲線を歯先形状とし、半径RD2の円D2の内側が変形される場合は、式(5)から(8)で形成される曲線を歯溝形状とす
るものである。
12=(X11 2+Y11 21/2 式(1)
θ12=arccos(X11/R12) 式(2)
12={(R12−RD1)×β10+RD1}×cosθ12 式(3)
12={(R12−RD1)×β10+RD1}×sinθ12 式(4)
但し、
(X11、Y11)は径方向への変形前の歯先形状の座標、
(X12、Y12)は径方向への変形後の歯先形状の座標、
12はインナーロータの中心から座標(X11、Y11)までの距離、
θ12はインナーロータの中心と座標(X11、Y11)とを通る直線がX軸となす角度、
β10は変形の為の修正係数、
である。
22=(X21 2+Y21 21/2 式(5)
θ22=arccos(X21/R22) 式(6)
22={RD2−(RD2−R22)×β20}×cosθ22 式(7)
22={RD2−(RD2−R22)×β20}×sinθ22 式(8)
但し、
(X21、Y21)は径方向への変形前の歯溝形状の座標、
(X22、Y22)は径方向への変形後の歯溝形状の座標、
22はインナーロータの中心から座標(X21、Y21)までの距離、
θ22はインナーロータの中心と座標(X21、Y21)とを通る直線がX軸となす角度、
β20は変形の為の修正係数、
である。
図2(a)は、上述した周方向への変形により形成された歯先形状U1(点線で図示)
に対し、上記の式(1)から(4)を用いて径方向への変形を施した場合を示す図であり、この径方向への変形により歯先形状U1inが得られる。また、図2(b)は、上述した
周方向への変形により形成された歯溝形状U2(点線で図示)に対し、上記の式(5)か
ら(8)を用いて径方向への変形を施した場合を示す図であり、この径方向への変形により歯溝形状U2inが得られる。すなわち、上記の式(1)から(8)において、径方向へ
の変形前の歯先形状U1及び歯溝形状U2の座標は夫々(X11、Y11),(X21、Y21)で表され、径方向への変形後の歯先形状U1in及び歯溝形状U2inの座標は夫々(X12、Y12),(X22、Y22)で表される。ただし、RD1とRD2との間にある部分は、この径方向への変形により変形されない。
このように、数学曲線によって構成された歯形形状U’に対して、上述した周方向への変形と径方向への変形とを行うことにより、本発明におけるインナーロータの歯形形状Uin(歯先形状U1in及び歯溝形状U2in)を得ることができる。
なお、特に径方向への変形のための修正係数β10,β20については、1より大きい値だけでなく、図2に示すように1より小さい値も用いることができるが、かかる場合には、前記数学曲線によって構成され、本発明におけるインナーロータの歯数と同一の歯数nを有する歯形形状のインナーロータ、すなわち前記半径RC1の円C1を基準として前記数学
曲線によって構成されたn個の歯先形状と歯溝形状とを有するインナーロータと比べて、歯先形状又は歯溝形状の少なくとも一方が径方向(歯先形状の場合は外径方向、歯溝形状の場合は内径方向)に大きくなり、その吐出量が大きくなるような値が選択される。
また、周方向への変化について、図1及び図2においては、周方向への変形前後のインナーロータの歯数を夫々n’及びnとして、n’<nとした場合、すなわち変形率γ1
γ2がともに1より小さく、圧縮変形させた場合が示されているが、この変形率γ1、γ2
を1より大きくして拡大変形するようにしても良い(すなわち、n’>n)。なお、この場合にも上述したように、前記数学曲線によって構成され、本発明におけるインナーロータの歯数と同一の歯数nを有する歯形形状のインナーロータと比べて、歯先形状又は歯溝形状の少なくとも一方が径方向(歯先形状の場合は外径方向、歯溝形状の場合は内径方向)に大きくなり、その吐出量が大きくなるような径方向への変形のための修正係数β10,β20の値が選択される。
また、図1及び図2においては、周方向への変形の後、径方向への変形を行ったが、これを逆にして、径方向への変形の後、その歯先円の半径と歯溝円の半径との間の距離を維持しつつ、周方向への変形を行うようにしても良い。さらに、図1においてRc1を設定せずに、歯先形状及び歯溝形状を同一の変形率で変形するような構成としても良い。なお、アウターロータについても同様にして周方向の変形と径方向への変形とを施すことができ、インナーロータと好適に噛み合う歯形形状(内歯形状)を形成することができる。
〔変形サイクロイド曲線により構成された歯形形状〕
次に、前記数学曲線としてサイクロイド曲線を用いた場合のインナーロータ及びアウターロータの歯形形状について、図3から図7を用いて詳細に説明する。
図3に示すオイルポンプは、サイクロイド曲線によって構成された歯形形状に対して、周方向への変形と径方向への変形とを施した場合の実施形態を示したものである。9枚の外歯11が形成されたインナーロータ10と、インナーロータ10の外歯11と噛み合う10枚の内歯21が形成されたアウターロータ20と、流体が吸入される吸入ポート40および流体が吐出される吐出ポート41が形成されたケーシング50を備え、両ロータが噛み合って回転するとき、両ロータの歯面間に形成されるセル30の容積変化により流体を吸入、吐出することによって流体を搬送するオイルポンプである。
図4及び図5は、図3のインナーロータ10を形成するための説明図である。このうち図4は、サイクロイド曲線によって構成された歯形形状に対して周方向への変形を施した変形後の歯形形状を示したもので上記図1に相当するものであり、図5は、周方向への変形後の歯形形状に対して径方向への変形を施した変形後の歯形形状を示したもので上記図2に相当するものである。
図4には、サイクロイド曲線によって構成された歯形形状U’Cのうち歯先形状U’1C
及び歯溝形状U’2Cが点線で示されている。また、このサイクロイド曲線の基礎円半径をRa、外転円半径をRa1、内転円半径をRa2とすると、歯先形状U’1Cと内接する歯先円
1の半径はRa+2Ra1、歯溝形状U’2Cと外接する歯溝円A2の半径はRa−2Ra2で表すことができる。また、図1における歯先部と歯溝部との境界を示す円C1の半径RC1
、この図4では基礎円半径Raである。すなわち、半径Ra1の外転円によるサイクロイド
曲線によって歯先形状U’1Cが、半径Ra2の内転円によるサイクロイド曲線によって歯溝形状U’2Cが形成されている。
なお、このような基礎円半径をRa、外転円半径をRa1、内転円半径をRa2とする周知
のサイクロイド曲線の座標は、以下の式により表すことができる(図は省略)。
10=(Ra+Ra1)×cosθ10
−Ra1×cos〔{(Ra+Ra1)/Ra1}×θ10〕 式(31)
10=(Ra+Ra1)×sinθ10
−Ra1×sin〔{(Ra+Ra1)/Ra1}×θ10〕 式(32)
20=(Ra−Ra2)×cosθ20
+Ra2×cos〔{(Ra2−Ra)/Ra2}×θ20〕 式(33)
20=(Ra−Ra2)×sinθ20
+Ra2×sin〔{(Ra2−Ra)/Ra2}×θ20〕 式(34)
a=n×(Ra1+Ra2) 式(35)
ここで、インナーロータ10の中心O1を通る直線をX軸、X軸と直交しインナーロー
タ10の中心O1を通る直線をY軸とし、式(31)から(35)において、θ10は外転円の中心とインナーロータ10の中心O1とを通る直線がX軸となす角度、θ20は内転円
の中心とインナーロータ10の中心O1とを通る直線がX軸となす角度、(X10、Y10
は外転円により形成されるサイクロイド曲線の座標、(X20、Y20)は内転円により形成されるサイクロイド曲線の座標である。
そして、この歯先円A1の半径Ra+2Ra1と歯溝円A2の半径Ra−2Ra2との間の距離を維持しつつ、周方向へ所定の変形率で変形することにより、変形された歯形形状UC
得ることができる。図4では、基礎円半径Raの外側、すなわち歯先形状U’1Cが変形さ
れる場合は第1の変形率γ1=θ1C/θ’1Cで変形され、基礎円半径Raの内側、すなわち歯溝形状U’2Cが変形される場合は第2の変形率γ2=θ2C/θ’2Cで変形される。なお
、この角度θ1Cなどの定義については、上述したとおりである。かかる周方向への変形により、変形された歯形形状UC(歯先形状U1C及び歯溝形状U2C)が得られる。なお、こ
の周方向への変形前後のインナーロータの歯数を夫々n’及びnとすると、n’×(θ’1C+θ’2C)=n×(θ1C+θ2C)という関係式が成立する。
ここで、歯形形状U’Cから歯形形状UCを得るための変換式は、この変形率γ1或いは
γ2を用いることにより簡単に表すことができる。例えば、歯先形状については、周方向
への変形前の歯先形状U’1Cは上記のサイクロイド曲線(X10、Y10)であり、周方向への変形後の歯先形状U1Cの座標(X11、Y11)は、以下の式(36)から(39)のように表すことができる。
11=(X10 2+Y10 21/2 式(36)
θ11=arccos(X10/R11) 式(37)
11=R11×cos(θ11×γ1) 式(38)
11=R11×sin(θ11×γ1) 式(39)
ここで、R11はインナーロータの中心O1から座標(X10、Y10)までの距離、θ11
インナーロータの中心O1と座標(X10、Y10)とを通る直線がX軸となす角度である。
周方向への変形後の歯溝形状U2Cの座標(X21、Y21)についても、周方向への変形前の歯溝形状U’2Cである上記のサイクロイド曲線(X20、Y20)から、変形率γ2を用い
ることにより、同様にして簡単に求めることができるので、ここでは省略する。
次に、この周方向に変形された歯形形状UCに対して、図5に示すような径方向の変形
を行なう。まず、Ra+2Ra1>RD1≧Ra≧RD2>Ra−2Ra2を満たす半径RD1の円D1の外側(歯先側)では、図5(a)に示すように、以下の式(1)から(4)で表される座標(X12、Y12)により形成される曲線を変形後の歯先形状とする。
12=(X11 2+Y11 21/2 式(1)
θ12=arccos(X11/R12) 式(2)
12={(R12−RD1)×β10+RD1}×cosθ12 式(3)
12={(R12−RD1)×β10+RD1}×sinθ12 式(4)
ここで、(X11、Y11)は径方向への変形前の歯先形状U1Cの座標、(X12、Y12)は径方向への変形後の歯先形状U1inの座標、R12はインナーロータの中心O1から座標(X11、Y11)までの距離、θ12はインナーロータの中心O1と座標(X11、Y11)とを通る
直線がX軸となす角度、β10は変形の為の修正係数である。
また、Ra+2Ra1>RD1≧Ra≧RD2>Ra−2Ra2を満たす半径RD2の円D2の内側(歯溝側)では、図5(b)に示すように、以下の式(5)から(8)で表される座標(X22、Y22)により形成される曲線を変形後の歯溝形状とする。
22=(X21 2+Y21 21/2 式(5)
θ22=arccos(X21/R22) 式(6)
22={RD2−(RD2−R22)×β20}×cosθ22 式(7)
22={RD2−(RD2−R22)×β20}×sinθ22 式(8)
ここで、(X21、Y21)は径方向への変形前の歯溝形状U2Cの座標、(X22、Y22)は径方向への変形後の歯溝形状U2inの座標、R22はインナーロータの中心O1から座標(X21、Y21)までの距離、θ22はインナーロータの中心O1と座標(X21、Y21)とを通る直
線がX軸となす角度、β20は変形の為の修正係数である。
すなわち、図5(a)に示す径方向への変形により歯先形状U1Cから歯先形状U1in
得られ、図5(b)に示す径方向への変形により歯溝形状U2Cから歯溝形状U2inが得ら
れる。このようにサイクロイド曲線によって構成された歯形形状U’に対して、上述した周方向への変形及び径方向への変形を行うことにより、変形されたサイクロイド曲線によって構成されたインナーロータの歯形形状Uin(歯先形状U1in及び歯溝形状U2in)を得ることができ、図3に示すインナーロータ10の外歯形状を形成することができる。
一方、図6及び図7は、図3のアウターロータ20を形成するための説明図である。このうち図6は、サイクロイド曲線によって構成された歯形形状に対して周方向への変形を施した変形後の歯形形状を示したもので、上記図1をアウターロータに適用した場合に相当するものであり、図7は、周方向への変形後の歯形形状に対して径方向への変形を施した変形後の歯形形状を示したものであり、上記図2をアウターロータに適用した場合に相当するものである。
図6には、サイクロイド曲線によって構成された歯形形状U’Cのうち歯溝形状U’3C
及び歯先形状U’4Cが点線で示されている。また、このサイクロイド曲線の基礎円半径をRb、外転円半径をRb1、内転円半径をRb2とすると、歯溝形状U’3Cと内接する歯溝円
1の半径はRb+2Rb1、歯先形状U’4Cと外接する歯先円B2の半径はRb−2Rb2で表すことができる。また、図1における歯先部と歯溝部との境界を示す円C1の半径RC1
、この図6では基礎円半径Rbである。すなわち、半径Rb1の外転円によるサイクロイド
曲線によって歯溝形状U’3Cが、半径Rb2の内転円によるサイクロイド曲線によって歯先形状U’4Cが形成されている。
なお、このような基礎円半径をRb、外転円半径をRb1、内転円半径をRb2とする周知
のサイクロイド曲線の座標は、以下の式により表すことができる(図は省略)。
30=(Rb+Rb1)cosθ30
−Rb1×cos〔{(Rb+Rb1)/Rb1}×θ30〕 式(41)
30=(Rb+Rb1)sinθ30
−Rb1×sin〔{(Rb+Rb1)/Rb1}×θ30〕 式(42)
40=(Rb−Rb2)cosθ40
+Rb2×cos〔{(Rb2−Rb)/Rb2}×θ40〕 式(43)
40=(Rb−Rb2)sinθ40
+Rb2×sin〔{(Rb2−Rb)/Rb2}×θ40〕 式(44)
b=(n+1)×(Rb1+Rb2) 式(45)
ここで、アウターロータ20の中心O2を通る直線をX軸、X軸と直交しアウターロー
タ20の中心O2を通る直線をY軸とし、式(41)から(45)において、θ30は外転
円の中心とアウターロータ20の中心O2とを通る直線がX軸となす角度、θ40は内転円
の中心とアウターロータ20の中心O2とを通る直線がX軸となす角度、(X30、Y30
は外転円によるサイクロイド曲線の座標、(X40、Y40)は内転円によるサイクロイド曲線の座標である。
そして、この歯溝円B1の半径Rb+2Rb1と歯先円B2の半径Rb−2Rb2との間の距離を維持しつつ、周方向へ所定の変形率で変形することにより、変形された歯形形状UC
得ることができる。図6では、基礎円半径Rbの外側、すなわち歯溝形状U’3Cが変形さ
れる場合は第3の変形率δ3=θ3C/θ’3Cで変形され、基礎円半径Rbの内側、すなわち歯先形状U’4Cが変形される場合は第4の変形率δ4=θ4C/θ’4Cで変形される。なお
、この角度θ3Cなどの定義については、インナーロータの場合と同様である。かかる周方向への変形により、変形された歯形形状UC(歯溝形状U3C及び歯先形状U4C)が得られ
る。なお、この周方向への変形前後のアウターロータの歯数を夫々(n’+1)及び(n+1)とすると、(n’+1)×(θ’3C+θ’4C)=(n+1)×(θ3C+θ4C)という関係式が成立する。
ここで、歯形形状U’Cから歯形形状UCを得るための変換式は、インナーロータにおいて説明したとおり、この変形率δ3或いはδ4を用いることにより簡単に表すことができる。例えば、歯溝形状については、周方向への変形前の歯溝形状U’3Cは上記のサイクロイド曲線(X30、Y30)であり、周方向への変形後の歯溝形状U3Cの座標(X31、Y31)は、以下の式(46)から(49)のように表すことができる。
31=(X30 2+Y30 21/2 式(46)
θ31=arccos(X30/R31) 式(47)
31=R31×cos(θ31×δ3) 式(48)
31=R31×sin(θ31×δ3) 式(49)
ここで、R31はアウターロータの中心O2から座標(X30、Y30)までの距離、θ31
アウターロータの中心O2と座標(X30、Y30)とを通る直線がX軸となす角度である。
周方向への変形後の歯先形状U4Cの座標(X41、Y41)についても、周方向への変形前の歯先形状U’4Cである上記のサイクロイド曲線(X40、Y40)から、変形率δ4を用い
ることにより、同様にして簡単に求めることができるので、ここでは省略する。
次に、この周方向に変形された歯形形状UCに対して、図7に示すような径方向への変
形を行なう。まず、Rb+2Rb1>RD3≧Rb≧RD4>Rb−2Rb2を満たす半径RD3の円
3の外側(歯溝側)では、図7(a)に示すように、以下の式(9)から(12)で表
される座標(X32、Y32)により形成される曲線を変形後の歯溝形状とする。
32=(X31 2+Y31 21/2 式(9)
θ32=arccos(X31/R32) 式(10)
32={(R32−RD3)×β30+RD3}×cosθ32 式(11)
32={(R32−RD3)×β30+RD3}×sinθ32 式(12)
ここで、(X31、Y31)は径方向への変形前の歯溝形状U3Cの座標、(X32、Y32)は径方向への変形後の歯溝形状U3outの座標、R32はアウターロータの中心O2から座標(
31、Y31)までの距離、θ32はアウターロータの中心O2と座標(X31、Y31)とを通
る直線がX軸となす角度、β30は変形の為の修正係数である。
また、Rb+2Rb1>RD3≧Rb≧RD4>Rb−2Rb2を満たす半径RD4の円D4の内側(歯先側)では、図7(b)に示すように、以下の式(13)から(16)で表される座標(X42、Y42)により形成される曲線を変形後の歯先形状とする。
42=(X41 2+Y41 21/2 式(13)
θ42=arccos(X41/R42) 式(14)
42={RD4−(RD4−R42)×β40}×cosθ42 式(15)
42={RD4−(RD4−R42)×β40}×sinθ42 式(16)
ここで、(X41、Y41)は径方向への変形前の歯先形状U4Cの座標、(X42、Y42)は径方向への変形後の歯先形状U4outの座標、R42はアウターロータの中心O2から座標(X41、Y41)までの距離、θ42はアウターロータの中心O2と座標(X41、Y41)とを通
る直線がX軸となす角度、β40は変形の為の修正係数である。
なお、このアウターロータ20は上記インナーロータ10と式(17)から(21)の関係を満たしている。
a=n×(Ra1×γ1+Ra2×γ2) 式(17)
b=(n+1)×(Rb1×δ3+Rb2×δ4) 式(18)
b=Ra+Ra1+Ra2+H1 式(19)
b2=Ra2+H2 式(20)
10=Ra1+Ra2+H3 式(21)
ここで、e10はインナーロータの中心O1とアウターロータの中心O2との距離(偏心量)、H1、H2、H3はアウターロータがクリアランスをもって回動するための補正値である。
すなわち、図7(a)に示す径方向への変形により歯溝形状U3Cから歯溝形状U3outが得られ、図7(b)に示す径方向への変形により歯先形状U4Cから歯先形状U4outが得られる。このようにサイクロイド曲線によって構成された歯形形状U’に対して、上述した周方向への変形及び径方向への変形を行うことにより、変形されたサイクロイド曲線によって構成されたアウターロータの歯形形状Uout(歯溝形状U3out及び歯先形状U4out
を得ることができ、図3に示すアウターロータ20の内歯形状を形成することができる。
なお、このインナーロータ10、アウターロータ20の形成についても、図1及び図2における説明で述べた種々の条件及び変更が適用可能である。
〔他の数学曲線によって構成された歯形形状の場合〕
本発明における数学曲線としては、もちろんサイクロイド曲線に限られるものではない。これ以外にも、前記数学曲線として、例えば、トロコイド曲線上に中心を有する円弧群の包絡線、又は、歯先部と歯溝部とが互いに接する二つの円弧によって形成された円弧曲線を用いることができる。
そして、これらトロコイド曲線上に中心を有する円弧群の包絡線、又は、歯先部と歯溝部とが互いに接する二つの円弧により形成された円弧曲線によって構成された歯形形状に対して、上記図1及び図2で説明したような周方向への変形及び径方向への変形を施すことにより、本発明における歯形形状を得ることができる。その際、図1及び図2における説明で述べた種々の条件及び変更が適用可能である。
なお、図8及び図9に、上記周方向への変形及び径方向への変形を施す前の歯形形状、すなわち数学曲線によって構成された歯形形状を示しておく。図8(a)には、トロコイド曲線上に中心を有する円弧群の包絡線によって構成された変形前のインナーロータの歯形形状(外歯形状)が、図8(b)には、変形前の前記インナーロータと噛み合うアウターロータの歯形形状(内歯形状)が示されている。
図8(a)において、変形前のインナーロータの歯形形状U’Tinを構成する周知のト
ロコイド曲線上に中心を有する円弧群の包絡線の座標は、以下の式(51)から(56)で表される。なお、この図8(a)において、歯先円A1及び歯溝円A2の半径が、夫々RA1及びRA2で示されている。
100=(RH+RI)×cosθ100−eK×cosθ101 式(51)
100=(RH+RI)×sinθ100−eK×sinθ101 式(52)
θ101=(n+1)×θ100 式(53)
H=n×RI 式(54)
101=X100±RJ/{1+(dX100/dY10021/2 式(55)
101=Y100±RJ/{1+(dY100/dX10021/2 式(56)
ここで、インナーロータの中心O1を通る直線をX軸、X軸と直交しインナーロータの
中心O1を通る直線をY軸とし、式(51)から(56)において、(X100,Y100)は
トロコイド曲線T上の座標、RHはトロコイド基礎円の半径、RIはトロコイド創成転円の半径、eKはトロコイド創成転円の中心OTとトロコイド曲線Tを創成する点との距離、θ100はトロコイド創成転円の中心OTとインナーロータの中心O1とを通る直線がX軸とな
す角度、θ101はトロコイド創成転円の中心OTとトロコイド曲線Tを創成する点とを通る直線がX軸となす角度、(X101,Y101)は包絡線上の座標、RJは包絡線を形成する円
弧CEの半径である。
また、図8(b)に示す、変形前のアウターロータの歯形形状U’Toutを構成する円弧曲線は、以下の式(57)から(60)で表される。なお、この図8(b)において、歯溝円B1及び歯先円B2の半径が、夫々RB1及びRB2で示されている。
(X200−X2102+(Y200−Y2102=RJ 2 式(57)
210 2+Y210 2=RL 2 式(58)
220 2+Y220 2=RB1 2 式(59)
B1=(3×RA1−RA2)/2+g10 式(60)
ここで、アウターロータの中心O2を通る直線をX軸、X軸と直交し、アウターロータ
の中心O2を通る直線をY軸とし、式(57)から(60)において、(X200、Y200
は歯先部を形成する円弧の座標、(X210、Y210)はその円弧が歯先部を形成する円の中心の座標、(X220、Y220)は歯溝部を形成する歯溝円B1の円弧の座標、RLはアウターロータの中心O2とその円弧が歯先部を形成する円の中心との距離、RB1は歯溝部を形成
する歯溝円B1の半径、g10はアウターロータがクリアランスをもって回動するための補
正値である。
次に、図9(a)には、歯先部と歯溝部とが互いに接する二つの円弧により形成された円弧曲線によって構成された変形前のインナーロータの歯形形状(外歯形状)が、図9(b)には、変形前の前記インナーロータと噛み合うアウターロータの歯形形状(内歯形状)が示されている。
図9(a)において、変形前のインナーロータの歯形形状U’Sinを構成する周知の歯
先部と歯溝部とが互いに接する二つの円弧によって表される円弧曲線の座標は、以下の式(71)から(76)で表される。なお、この図9(a)において、歯先円A1及び歯溝
円A2の半径が、夫々RA1及びRA2で示されている。
(X50−X602+(Y50−Y602=(r50+r602 式(71)
60=(RA2+r60)×cosθ60 式(72)
60=(RA2+r60)×sinθ60 式(73)
50=RA1−r50 式(74)
50=0 式(75)
θ60=π/n 式(76)
ここで、インナーロータの中心O1を通る直線をX軸、X軸と直交し、インナーロータ
の中心O1を通る直線をY軸とし、(X50、Y50)は歯先部を形成する円弧の中心の座標
、(X60、Y60)は歯溝部を形成する円弧の中心の座標、r50は歯先部を形成する円弧の半径、r60は歯溝部を形成する円弧の半径、θ60は歯先部を形成する円弧の中心とインナーロータの中心O1とを通る直線と、歯溝部を形成する円弧の中心とインナーロータの中
心O1とを通る直線とがなす角度である。
また、図9(b)に示す、変形前のアウターロータの歯形形状U’Soutを構成する円弧曲線は、以下の式(77)から(82)で表される。なお、この図9(b)において、歯溝円B1及び歯先円B2の半径が、夫々RB1及びRB2で示されている。
(X70−X802+(Y70−Y802=(r70+r802 式(77)
80=(RB2+r80)×cosθ80 式(78)
80=(RB2+r80)×sinθ80 式(79)
70=RB1−r70 式(80)
70=0 式(81)
θ80=π/(n+1) 式(82)
ここで、アウターロータの中心O2を通る直線をX軸、X軸と直交し、アウターロータ
の中心O2を通る直線をY軸とし、(X70、Y70)は歯溝部を形成する円弧の中心の座標
、(X80、Y80)は歯先部を形成する円弧の中心の座標、r70は歯溝部を形成する円弧の半径、r80は歯先部を形成する円弧の半径、θ80は歯先部を形成する円弧の中心とアウターロータの中心O2とを通る直線と、歯溝部を形成する円弧の中心とアウターロータの中
心O2とを通る直線とがなす角度である。
〔径方向への第二の変形がなされた歯形形状の場合〕
これまで説明したような実施の形態により得られるインナーロータの歯先部の歯形形状に対して、径方向へ更に第二の変形がなされていることも、本発明の好適な実施形態の一つである。以下では、図10及び図11を参照して径方向への第二の変形について説明する。
図10は、第二の変形を行うための基準点の決定方法の説明図である。この図に示されたオイルポンプロータは、数学曲線によって構成された歯形形状に対する、歯先円A1
半径RA1と歯溝円A2の半径RA2との間の距離を維持しつつ施された周方向への変形と、
径方向への変形とにより形成されている。このインナーロータ10及びアウターロータ20の歯形形状に基づき、これらが噛み合う領域が求められる。例えば図10に示すようなオイルポンプの例では、歯溝側噛合点bと歯先側噛合点aとを結ぶ曲線が、インナーロータ10及びアウターロータ20が噛み合う領域となる。つまり、インナーロータ10が回転したとき、一の外歯11aにおいては歯溝側噛合点bでインナーロータ10とアウターロータ20とが噛み合い始める(図10(a))。その後、噛合点は徐々に外歯11aの歯先側へとスライドしていき、最終的には歯先側噛合点aでインナーロータ10とアウターロータ20とが噛み合わなくなる(図10(b))。
なお、図10ではインナーロータ10に形成されている外歯11のうち、一の外歯11aの歯先部についてのみ歯先側噛合点a及び歯溝側噛合点bを示し、他の歯については省略しているが、もちろん全ての歯に対して同様の歯先側噛合点a及び歯溝側噛合点bが決まる。
図11は、径方向への第二の変形を説明するための説明図である。図11には、数学曲線によって構成された歯形形状のうち歯先形状が周方向に変形された歯形形状Uが破線で、更にそれが径方向に変形(以下、説明の便宜上、第一の変形とする。)された歯形形状Uinが実線で示されている。歯形形状U及び歯形形状Uinへの変形については、図1及び図2を参照して既に説明した通りである。図11には更に、インナーロータの歯先側噛合点aを通る半径Rαの円Cαが示されている。
径方向への第二の変形では、円Cαを基準円として、第一の変形後の歯形形状Uinのうち基準円Cαの外側の歯先部を変形率εで変形する。ここで、変形率εは0<ε<1を満たす定数であり、第二の変形は常に径方向内側への変形となる。かかる径方向への第二の変形により、図11に太実線で示すような変形された歯形形状Uin2が得られる。このよ
うにして得られるインナーロータの、歯先側噛合点a通る基準円Cαの外側の歯先部の歯形形状Uin2は、式(83)から(86)で形成される曲線を歯形形状とするものである
400=(X300 2+Y300 21/2 式(83)
θ400=arccos(X300/R400) 式(84)
400={(R400−Rα)×ε+Rα}×cosθ400 式(85)
400={(R400−Rα)×ε+Rα}×sinθ400 式(86)
ここで、(X300、Y300)は径方向への第一の変形後の歯先形状Uinの座標、(X400
、Y400)は径方向への第二の変形後の歯先形状Uin2の座標、R400はインナーロータの
中心O1から座標(X300、Y300)までの距離、θ400はインナーロータの中心O1と座標
(X300、Y300)とを通る直線がX軸となす角度である。
なお、図11ではインナーロータに形成されている外歯のうち、一の歯先部のみを示し、他の歯については省略しているが、もちろん全ての歯に対して同様の変形が行われる。
図12は、インナーロータの回転に伴うチップクリアランスの変動の様子を示すグラフである。本例では、一例として、サイクロイド曲線を周方向及び径方向に変形した後、更にインナーロータの歯先側噛合点aを通る基準円Cαの外側の歯先部を変形率ε=0.5で変形した場合のデータを示している。なお、このグラフにおいてインナーロータの回転角度は、互いに偏心したインナーロータの軸心O1とアウターロータの軸心O2とを結ぶ直線上に、インナーロータの歯溝部とアウターロータの歯溝部がともに並んだ位置を基準としている。
これによれば、径方向への第二の変形前の歯形形状のものでは、インナーロータの回転角度が0度の時にチップクリアランスが最大となり、半歯分回転した時に最小となるように、インナーロータの回転に伴って三角関数的に変動している。一方、第二の変形後の歯形形状のものでは、インナーロータの回転角度によらずチップクリアランスは一定である。したがって、径方向への第二の変形を行ったものでは、インナーロータ10及びアウターロータ20の歯先部間でのオイルの漏れ量が安定するため、オイルポンプから吐出されるオイルの脈動をより一層低く抑えることが可能となる。
〔周方向への圧縮変形の場合〕
上記の各構成においては、数学曲線によって構成された歯形形状に対する、周方向への変形と径方向への変形とによりインナーロータの外歯形状が形成されているが、径方向への変形を省略し、周方向への圧縮変形を施してインナーロータの外歯形状を形成するようにしても良い。上記のように周方向への変形と径方向への変形とを施すことにより、ロータを大型化することなく(大型化を抑制して)吐出量を増加させることができ、さらに歯数を増やして脈動の小さい低騒音なオイルポンプロータを提供することができるが、このように周方向への圧縮変形のみとしても、ロータの径が保たれたまま吐出量を増加させることができ、さらに歯数を増やして脈動の小さい低騒音なオイルポンプロータを提供することができる。
このとき、歯先形状及び歯溝形状を同一の変形率(図1でγ1=γ2)で変形するような構成としても良い。また、アウターロータについても同様の変形を施すことができるのはもちろんである。
〔アウターロータの歯形形状の別実施形態〕
上述した実施の形態のように、数学曲線によって構成された歯形形状に対する種々の変形、すなわち、歯先円A1の半径RA1と歯溝円A2の半径RA2との間の距離を維持しつつ施された周方向への変形と径方向への変形、又は、当該周方向への圧縮変形を施した外歯形状を有するインナーロータと好適に噛み合うアウターロータについては、インナーロータの変形と合わせて同様の変形をアウターロータに施すことにより形成することもできるが、以下に説明する別実施形態のように形成することもできる。これは任意のインナーロータに適用可能であり、図13を用いて、この別実施形態について詳細に説明する。
図13(a)に示すように、まず、インナーロータ10の中心O1を通る直線をX軸、
X軸と直交しインナーロータ10の中心O1を通る直線をY軸、インナーロータ10の中
心O1を原点とする。また、インナーロータ10の中心O1から所定距離e離間した位置として座標(e,0)をとり、この座標(e,0)を中心とした半径eの円を円Fとする。
まず、インナーロータ10の中心O1をこの円Fの円周上に沿って角速度ωで時計周り
に公転させると共に、反時計周りに角速度ω/n(nはインナーロータの歯数)で自転させると図13(a)に示すように、包絡線Z0を形成することができる。なお、図13に
おいては、円Fの中心(e,0)から公転開始時のインナーロータ10の中心O1を見た
角度、すなわちX軸の負方向を公転角度0方向として、時計周りの回転に対して値が増加するように公転角度をとっている。
ここで、この包絡線Z0について、少なくとも、包絡線Z0と公転角度0方向の軸との交差部分近傍を外径方向に変形すると共に、包絡線Z0と公転角度θ2(=π/(n+1))方向の軸との交差部分近傍を、公転角度0方向の軸との交差部分近傍における外径方向の変形よりも小さく、若しくは等しく外径方向に変形した曲線を得るため、以下のような操作を行なう。
上述したようにインナーロータ10の中心O1を円Fの円周上に沿って自転させながら
公転させるとき、公転角度0以上θ1以下の間は、インナーロータ10の歯先形状を拡張
修正係数β1で外径方向に変形し、公転角度θ1以上2πの間は、インナーロータ10の歯先形状を拡張修正係数β2で外径方向に変形させる。ただし、本実施形態では、拡張修正
係数β2の値が拡張修正係数β1の値よりも小さい場合を説明したが、拡張修正係数β2
値と拡張修正係数β1の値とは、この関係にとらわれることなく任意に設定できる。
かかる操作により、図13(a)に示すように、インナーロータ10が点線I0の位置
にあるときには、拡張修正係数β1により外径方向に変形され、点線I1の位置にあるとき
には、拡張修正係数β2によりβ1の場合より小さく外径方向に変形されるので、この場合に得られる包絡線Z1は、包絡線Z0と比べて、公転角度0方向の軸との交差部分近傍が外径方向に変形すると共に、公転角度θ2方向の軸との交差部分近傍が公転角度0方向の軸
との交差部分近傍における外径方向の変形よりも小さく外径方向に変形した形状となる。なお、拡張修正係数β2の値を拡張修正係数β1の値と等しくした場合は、等しく外径方向に変形される。
次に、図13(b)に示すように、この包絡線Z1のうち、公転角度0以上θ2以下の角度で定められる領域W(公転角度0方向の軸と公転角度θ2方向の軸との間の領域)に含
まれる部分を部分包絡線PZ1として抽出する。
そして、抽出された部分包絡線PZ1を円Fの中心(e,0)を基点として公転方向に
微小角度α回転すると共に、回転により領域W外に延出した箇所を切り取り、かつ、部分包絡線PZ1と公転角度0方向の軸との間に生じる隙間Gを接続して修正部分包絡線MZ1を形成する。なお、この実施形態では隙間Gを直線で接続しているが、直線に限らず曲線で接続しても良い。
さらに、この修正部分包絡線MZ1を公転角度0方向の軸に対して線対称に複写して部
分歯形PTを形成し、この部分歯形PTを円Fの中心(e,0)を基点として、角度2π/(n+1)ずつ回転複写することにより、アウターロータ20の歯形形状が形成される。
包絡線Z0を変形した上記の如く構成された包絡線Z1を用いてアウターロータを形成することにより、インナーロータ10とアウターロータ20の間の適正なクリアランスが確保される。また、部分包絡線PZ1を微小角度αで回転することにより、適正なバックラ
ッシュを得ることができる。これにより、変形したインナーロータ10と円滑に噛み合い回転するアウターロータ20を得ることができる。
〔その他の実施形態〕
上述した各実施の形態においては、数学曲線によって構成された歯形形状に対して、周方向への変形と径方向への変形、又は、周方向への圧縮変形を施して、オイルポンプロータにおけるインナーロータ10(アウターロータ20)の外歯形状(内歯形状)を形成したが、径方向への変形のみを施して、インナーロータ10(アウターロータ20)の外歯形状(内歯形状)を形成するようにしても良い。また、径方向への変形は、歯先側と歯溝側の両方に対する変形に限られず、歯先側又は歯溝側のいずれか一方を変形するようにしても良い。
本発明は、インナーロータとアウターロータとの間に形成されるセルの容積変化によって流体を吸入、吐出するオイルポンプロータに利用することができる。

Claims (7)

  1. n(nは自然数)枚の外歯が形成されたインナーロータと、
    前記外歯と噛み合うn+1枚の内歯が形成されたアウターロータと、を備え、
    流体が吸入される吸入ポートおよび流体が吐出される吐出ポートが形成されたケーシングを有するとともに、両ロータが噛み合って回転するとき、前記両ロータの歯面間に形成されるセルの容積変化により流体を吸入、吐出することによって流体を搬送するオイルポンプ、に用いられるオイルポンプロータであって、
    前記インナーロータの外歯形状は、数学曲線によって構成された歯形形状に対する、歯先円A1の半径RA1と歯溝円A2の半径RA2との間の距離を維持しつつ施された周方向への圧縮変形と、径方向への変形とにより形成され、周方向への圧縮変形によって前記数学曲線で構成された歯形形状に対して歯数を増加させていることを特徴とするオイルポンプロータ。
  2. 前記数学曲線が、サイクロイド曲線、トロコイド曲線上に中心を有する円弧群の包絡線、又は、歯先部と歯溝部とが互いに接する二つの円弧によって形成された円弧曲線のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプロータ。
  3. 前記周方向への変形は、RA1>RC1>RA2を満たす半径RC1の円C1の外側が変形され
    る場合は第1の変形率γ1で変形されると共に、前記円C1の内側が変形される場合は第2の変形率γ2で変形されるものであり、
    前記径方向への変形は、RA1>RD1≧RC1≧RD2>RA2を満たす半径RD1の円D1の外
    側が変形される場合は、式(1)から(4)で形成される曲線を歯先形状とし、半径RD2の円D2の内側が変形される場合は、式(5)から(8)で形成される曲線を歯溝形状と
    するものであることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプロータ。
    12=(X11 2+Y11 21/2 式(1)
    θ12=arccos(X11/R12) 式(2)
    12={(R12−RD1)×β10+RD1}×cosθ12 式(3)
    12={(R12−RD1)×β10+RD1}×sinθ12 式(4)
    但し、
    (X11、Y11)は径方向への変形前の歯先形状の座標、
    (X12、Y12)は径方向への変形後の歯先形状の座標、
    12はインナーロータの中心から座標(X11、Y11)までの距離、
    θ12はインナーロータの中心と座標(X11、Y11)とを通る直線がX軸となす角度、
    β10は変形の為の修正係数、
    である。
    22=(X21 2+Y21 21/2 式(5)
    θ22=arccos(X21/R22) 式(6)
    22={RD2−(RD2−R22)×β20}×cosθ22 式(7)
    22={RD2−(RD2−R22)×β20}×sinθ22 式(8)
    但し、
    (X21、Y21)は径方向への変形前の歯溝形状の座標、
    (X22、Y22)は径方向への変形後の歯溝形状の座標、
    22はインナーロータの中心から座標(X21、Y21)までの距離、
    θ22はインナーロータの中心と座標(X21、Y21)とを通る直線がX軸となす角度、
    β20は変形の為の修正係数、
    である。
  4. 前記インナーロータの、前記アウターロータとの歯先側噛合点aを通る基準円Cαの外側の歯先部が、0<ε<1を満たす変形率εで径方向へ変形されていることを特徴とする請求項1に記載のオイルポンプロータ。
  5. 前記インナーロータの外歯形状は、基礎円半径をRa、外転円半径をRa1、内転円半径
    をRa2とするサイクロイド曲線によって構成された歯形形状に対して、前記サイクロイド曲線の基礎円を前記円C1とした前記周方向への変形と前記径方向への変形とにより形成
    されており、
    前記インナーロータと噛み合う前記アウターロータの内歯形状は、基礎円半径をRb
    外転円半径をRb1、内転円半径をRb2とするサイクロイド曲線によって構成された歯形形状に対する、歯溝円B1の半径RB1と歯先円B2の半径RB2との間の距離を維持しつつ施された周方向への変形と、径方向への変形とにより形成されており、
    ここで、前記アウターロータの周方向への変形は、半径Rbの基礎円の外側が変形され
    る場合は第3の変形率δ3で変形されると共に、半径Rbの基礎円の内側が変形される場合は第4の変形率δ4で変形されるものであり、かつ、
    前記アウターロータの径方向への変形は、RB1>RD3≧Rb≧RD4>RB2を満たす半径
    D3の円D3の外側が変形される場合は、式(9)から(12)で形成される曲線を歯溝
    形状とし、半径RD4の円D4の内側が変形される場合は、式(13)から(16)で形成
    される曲線を歯先形状とするものであり、
    さらに、前記アウターロータは前記インナーロータと式(17)から(21)の関係を満たすことを特徴とする請求項3に記載のオイルポンプロータ。
    32=(X31 2+Y31 21/2 式(9)
    θ32=arccos(X31/R32) 式(10)
    32={(R32−RD3)×β30+RD3}×cosθ32 式(11)
    32={(R32−RD3)×β30+RD3}×sinθ32 式(12)
    但し、
    (X31、Y31)は径方向への変形前の歯溝形状の座標、
    (X32、Y32)は径方向への変形後の歯溝形状の座標、
    32はアウターロータの中心から座標(X31、Y31)までの距離、
    θ32はアウターロータの中心と座標(X31、Y31)とを通る直線がX軸となす角度、
    β30は変形の為の修正係数、
    である。
    42=(X41 2+Y41 21/2 式(13)
    θ42=arccos(X41/R42) 式(14)
    42={RD4−(RD4−R42)×β40}×cosθ42 式(15)
    42={RD4−(RD4−R42)×β40}×sinθ42 式(16)
    但し、
    (X41、Y41)は径方向への変形前の歯先形状の座標、
    (X42、Y42)は径方向への変形後の歯先形状の座標、
    42はアウターロータの中心から座標(X41、Y41)までの距離、
    θ42はアウターロータの中心と座標(X41、Y41)とを通る直線がX軸となす角度、
    β40は変形の為の修正係数、
    である。
    また、
    a=n×(Ra1×γ1+Ra2×γ2) 式(17)
    b=(n+1)×(Rb1×δ3+Rb2×δ4) 式(18)
    b=Ra+Ra1+Ra2+H1 式(19)
    b2=Ra2+H2 式(20)
    10=Ra1+Ra2+H3 式(21)
    但し、
    10はインナーロータの中心とアウターロータの中心との距離(偏心量)、
    H1、H2、H3はアウターロータがクリアランスをもって回動するための補正値、
    である。
  6. n(nは自然数)枚の外歯が形成されたインナーロータと、
    前記外歯と噛み合うn+1枚の内歯が形成されたアウターロータと、を備え、
    流体が吸入される吸入ポートおよび流体が吐出される吐出ポートが形成されたケーシングとを有するとともに、両ロータが噛み合って回転するとき、前記両ロータの歯面間に形成されるセルの容積変化により流体を吸入、吐出することによって流体を搬送するオイルポンプ、に用いられるオイルポンプロータであって、
    前記インナーロータの外歯形状は、数学曲線によって構成された歯形形状に対する、歯先円A1の半径RA1と歯溝円A2の半径RA2との間の距離を維持しつつ施された周方向への圧縮変形により、前記数学曲線によって構成された歯形形状に対して歯数が増加形成されていることを特徴とするオイルポンプロータ。
  7. 前記インナーロータと噛み合う前記アウターロータは、
    前記インナーロータを、その中心から所定距離e離間した位置を中心とした前記所定距離と同一の半径eの円Fの円周上を角速度ωで公転させると共に、公転方向とは逆の回転方向に前記公転の角速度ωの1/n倍の角速度ω/nで自転させて形成される包絡線について、
    前記円Fの中心から公転開始時の前記インナーロータの中心を見た角度を公転角度0方向として、少なくとも、前記包絡線と前記公転角度0方向の軸との交差部分近傍を外径方向に変形すると共に、前記包絡線と前記インナーロータの公転角度π/(n+1)方向の軸との交差部分近傍を外径方向に変形し、かつ、
    公転角度0以上π/(n+1)以下で定められる領域に含まれる部分を部分包絡線として抽出し、
    前記部分包絡線を前記円Fの中心を基点として公転方向に微小角度α回転すると共に、前記領域外に延出した箇所を切り取り、かつ、前記部分包絡線と前記公転角度0方向の軸との間に生じる隙間を接続して修正部分包絡線を形成し、
    前記修正部分包絡線を前記公転角度0方向の軸に対して線対称に複写して部分歯形を形成し、
    さらに、前記部分歯形を前記円Fの中心を基点として、角度2π/(n+1)ずつ回転複写して形成される歯形形状を有することを特徴とする請求項1又は6に記載のオイルポンプロータ。
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