JP5157295B2 - 光学系、撮像装置、光学系の結像方法 - Google Patents

光学系、撮像装置、光学系の結像方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学系、撮像装置、光学系の結像方法に関する。
従来、写真用カメラ、電子スチルカメラ、ビデオカメラ等に適した光学系が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2004-61910号公報
しかしながら、従来の光学系は、倍率色収差や広角端状態における像面湾曲を十分に補正することができないという問題があった。
そこで本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、良好な光学性能を備えた光学系、撮像装置、光学系の結像方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系を提供する。
1.94595≦nd
0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
また本発明は、
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系を提供する。
1.85000<nd
−0.92<fA/fG≦−0.86
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
また本発明は、
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系を提供する。
1.86000<nd
−0.58≦fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
また、本発明の光学系を備えていることを特徴とする撮像装置を提供する。
また、本発明は、
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなる光学系の結像方法であって、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系の結像方法を提供する。
1.94595≦nd
0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
本発明によれば、良好な光学性能を備えた光学系、撮像装置、光学系の結像方法を提供することができる。
以下、本願の光学系、撮像装置、光学系の結像方法について説明する。
本願の光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有し、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式(1),(2)を満足するAレンズを少なくとも1つ有するように構成されている。
(1)1.85000<nd
(2)−0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
条件式(1)は、本願の光学系の良好な光学性能を実現するために、Aレンズの屈折率を規定するものである。
条件式(1)の下限値を下回ると、Aレンズの屈折力を保つために、該Aレンズの曲率半径が小さくなり、像面湾曲やコマ収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、条件式(1)の下限値を1.86000に設定すれば、本願の効果をより確実に発揮することができる。
以上より本願の光学系は、条件式(1)を満足することで良好な光学性能を実現することができる。
条件式(2)は、本願の光学系の良好な光学性能を実現するために、Aレンズの焦点距離と該Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離との関係を規定するものである。
条件式(2)の下限値を下回ると、相対的にfAの絶対値が大きくなりAレンズの屈折力が小さくなるため、球面収差を十分に補正することができなくなってしまう。なお、条件式(2)の下限値を−0.88に設定すれば、本願の効果をより確実に発揮することができる。
一方、条件式(2)の上限値を上回ると、相対的にfGの絶対値が大きくなりAレンズを有するレンズ群の屈折力が小さくなるため、像面湾曲を十分に補正することができなくなってしまう。なお、条件式(2)の上限値を−0.20に設定すれば、本願の効果をより確実に発揮することができる。
以上より本願の光学系は、条件式(2)を満足することで良好な光学性能を実現することができる。
また、本願のもう1つの光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有し、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式(4)を満足するAレンズを少なくとも1つ有するように構成されている。
(4)1.87300<nd
但し、
nd :前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
条件式(4)は、本願の光学系の良好な光学性能を実現するために、Aレンズの屈折率を規定するものである。
条件式(4)の下限値を下回ると、Aレンズの屈折力を保つために、該Aレンズの曲率半径が小さくなり、像面湾曲やコマ収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、条件式(4)の下限値を1.88000に設定すれば、本願の効果をより確実に発揮することができる。
以上より本願の光学系は、条件式(4)を満足することで良好な光学性能を実現することができる。
また本願の光学系は、前記Aレンズが以下の条件式(3)を満足することが望ましい。
(3)νd<45.0
但し、
νd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
条件式(3)は、本願の光学系において軸上色収差と倍率色収差を良好に補正するために、Aレンズのアッベ数を規定するものである。
条件式(3)の上限値を上回ると、Aレンズのアッベ数が大きくなり、該Aレンズを有するレンズ群内、レンズ全系の色収差を十分に補正することができなくなってしまう。なお、条件式(3)の上限値を41.0に設定すれば、本願の効果をより確実に発揮することができる。
以上より本願の光学系は、条件式(3)を満足することで軸上色収差と倍率色収差を良好に補正することができる。
また本願の光学系は、前記光学系内の一部のレンズ又はレンズ群を、防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることによって像ブレ発生時の像面補正を行い、前記防振レンズ群は、前記Aレンズを有することが望ましい。
この構成によって本願の光学系は、防振レンズ群のAレンズの曲率半径が大きくなり、該防振レンズ群をシフトさせた際の偏心コマ収差が発生し難くなり、良好な光学性能を保つことができる。
また本願の光学系は、前記防振レンズ群が、前記第3レンズ群全体又は前記第3レンズ群の一部であることが望ましい。
この構成によって本願の光学系は、球面収差の補正と偏心時の像面補正をより良好に両立することができる。
また本願の光学系は、前記Aレンズの少なくとも1つが、他のレンズと接合されていることが望ましい。
この構成によって本願の光学系は、軸上色収差と倍率色収差を良好に補正し、偏心を生じにくい構成とすることができる。
また本願の光学系は、前記Aレンズを有するレンズ群の少なくとも1つが、2枚以下のレンズで構成されているが望ましい。
この構成によって本願の光学系は、簡単な構成にすることが可能になるため、偏心を生じにくく、偏心コマ収差を小さくすることができる。
また本願の光学系は、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行うが望ましい。
この構成によって本願の光学系は、変倍が容易になり、広角端状態から望遠端状態まで、像面湾曲収差及び球面収差を良好に補正することができる。
また本願の光学系は、広角端状態から望遠端状態までの変倍に際して、前記第2レンズ群と前記第4レンズ群とは、一体で移動することが望ましい。
この構成によって本願の光学系は、像面湾曲を良好に補正することができる。また、レンズ群が移動する際に発生するレンズ群の偏心誤差による像面湾曲やコマ収差を小さく抑えることができる。
また本願の撮像装置は、上述した構成の光学系を備えている。
これにより、良好な光学性能を備えた撮像装置を実現することができる。
また本願の光学系の結像方法は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有する光学系の結像方法であって、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式(1),(2)を満足するAレンズを少なくとも1つ有する。
(1)1.85000<nd
(2)−0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
この構成により、良好な光学性能を備えた光学系を実現することができる。
以下、本願の数値実施例に係る光学系を添付図面に基づいて説明する。なお、第1〜第4実施例は本願の実施例であり、第5実施例は本願の参考例である。
(第1実施例)
図1は、本願の第1実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と両凸形状の正レンズL22との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23とからなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表1に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側のレンズ面が平面である平凸正レンズL41と、両凸形状の正レンズL42と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL43との接合レンズとからなる。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
斯かる構成の下、本実施例に係る光学系では、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減少するように、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動した後に物体側へ移動し、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、及び第4レンズ群G4は物体側へ移動する。より詳しくは、このとき第2レンズ群G2と第4レンズ群G4は、一体で物体側へ移動する。なお、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、開口絞りSは第3レンズ群G3とともに移動する。
また、本実施例に係る光学系では、第1レンズ群G1を移動させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
以下の表1に、本願の第1実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
表1において、fは焦点距離、BFはバックフォーカスを示す。
[面データ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面の順番、rはレンズ面の曲率半径、dはレンズ面の間隔、ndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、νdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、物面は物体面、可変は可変の面間隔、(絞りS)は開口絞りS、(絞りFS)はフレアカット絞りFS、像面は像面Iをそれぞれ示している。なお、曲率半径rの「∞」は平面を示し、空気の屈折率nd=1.00000の記載は省略している。また、レンズ面が非球面である場合には面番号に*印を付して曲率半径rの欄には近軸曲率半径を示している。
[非球面データ]には、[面データ]に示した非球面について、その形状を次式で表した場合の非球面係数を示す。
x=(h/r)/[1+{1−K(h/r)1/2
+A4h+A6h+A8h+A10h10
ここで、xは光軸から垂直方向の高さhにおける各非球面の頂点の接平面から光軸方向に沿った距離(サグ量)、Kを円錐定数、A4,A6,A8,A10を非球面係数、rを基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)とする。また、「E−n」(n:整数)は「×10−n」を示し、例えば「1.234E−05」は「1.234×10−5」を示す。
[各種データ]において、FNOはFナンバー、2ωは画角、Yは像高、TLは光学系全長、di(i:整数)は第i面の可変の面間隔をそれぞれ示す。なお、Wは広角端状態、Mは中間焦点距離状態、Tは望遠端状態をそれぞれ示す。
ここで、表1に掲載されている焦点距離fや曲率半径r、及びその他長さの単位は一般に「mm」が使われる。しかしながら光学系は、比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるため、これに限られるものではない。
なお、以上に述べた表1の符号は、後述する各実施例の表においても同様に用いる。
ここで、レンズ全系の焦点距離がf、防振係数(ぶれ補正時の防振レンズ群の移動量に対する像面I上での像の移動量の比)がKであるレンズにおいて、角度θの回転ぶれを補正するためには、防振レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交する方向へ移動させればよい。したがって、本実施例に係る光学系は、広角端状態において防振係数が1.08、焦点距離が18.5(mm)であるため、0.734°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.219(mm)となる。また、望遠端状態においては防振係数が1.74、焦点距離が53.4(mm)であるため、0.432°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.231(mm)となる。
(表1)第1実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.51680 64.1
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -203.6563 1.50 1.62299 58.2
5 35.4686 1.10
6 29.5562 3.10 1.78472 25.7
7 74.7181 可変
8 59.7272 0.90 1.84666 23.8
9 23.3566 4.30 1.51823 58.9
10 -28.6402 0.10
11 19.3966 1.80 1.51823 58.9
12 52.8204 可変
13(絞りS) ∞ 2.90
14 -43.5025 2.75 1.94595 18.0
15 -17.9969 0.80 1.85000 32.4
16 111.8314 5.50
17(絞りFS) ∞ 可変
18 ∞ 3.20 1.51742 52.3
19 -23.6843 0.10
20 100.1845 5.70 1.49700 81.6
21 -16.5860 1.30 1.85026 32.4
22 -55.6622 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.62050E−05
A6 = 5.94080E−08
A8 = -4.88100E−11
A10 = 7.61030E−13

[各種データ]
ズーム比 2.886
W M T
f 18.5 35.3 53.4
FNO 3.8 5.3 6.2
2ω 77.4 43.5 29.3
Y 14.00 14.00 14.00
TL 131.3 125.6 136.8
BF 38.1 55.1 73.7

d7 32.30 9.65 2.18
d12 2.71 8.06 12.30
d17 11.04 5.69 1.46

[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -25.0
2 8 +28.2
3 14 -41.4
4 18 +46.9

[条件式対応値]
(1)nd= 1.94595(L31)
= 1.85026(L43)
(2)fA/fG= -0.74(L31)
= -0.60(L43)
(3)νd= 18.0(L31)
= 32.4(L43)
(4)nd= 1.94595
図2(a)、及び図2(b)はそれぞれ、第1実施例に係る光学系の広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
図3は、第1実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
図4(a)、及び図4(b)はそれぞれ、第1実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.432°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
各収差図において、FNOはFナンバー、Yは像高をそれぞれ示す。なお、球面収差図では最大口径に対応するFナンバーの値を示し、非点収差図及び歪曲収差図では像高の最大値をそれぞれ示し、コマ収差図では各像高の値を示す。またdはd線(λ=587.6nm)、gはg線(λ=435.8nm)をそれぞれ示す。そして非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面をそれぞれ示す。
なお、以下に示す各実施例の諸収差図においても、本実施例と同様の符号を用いる。
各諸収差図より本実施例に係る光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることがわかる。
(第2実施例)
図5は、本願の第2実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と両凸形状の正レンズL22との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23とからなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表2に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側のレンズ面が平面である平凸正レンズL41と、両凸形状の正レンズL42と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL43との接合レンズとからなる。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
斯かる構成の下、本実施例に係る光学系では、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減少するように、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動した後に物体側へ移動し、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、及び第4レンズ群G4は物体側へ移動する。より詳しくは、このとき第2レンズ群G2と第4レンズ群G4は、一体で物体側へ移動する。なお、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、開口絞りSは第3レンズ群G3とともに移動する。
また、本実施例に係る光学系では、第1レンズ群G1を移動させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
以下の表2に、本願の第2実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
ここで、本実施例に係る光学系は、広角端状態において防振係数が1.05、焦点距離が18.5(mm)であるため、0.734°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.226(mm)となる。また、望遠端状態においては防振係数が1.67、焦点距離が53.2(mm)であるため、0.433°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.242(mm)となる。
(表2)第2実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.49782 82.6
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -133.5569 1.50 1.62299 58.2
5 42.8613 1.10
6 31.7364 3.10 1.78472 25.7
7 69.7743 可変
8 47.0699 0.90 1.84666 23.8
9 23.1680 4.30 1.51823 58.9
10 -33.5773 0.10
11 21.1854 1.80 1.51823 58.9
12 68.7047 可変
13(絞りS) ∞ 2.90
14 -28.6176 2.75 1.88300 40.8
15 -16.0039 0.80 1.60300 65.5
16 60.5383 5.50
17(絞りFS) ∞ 可変
18 ∞ 3.20 1.51742 52.3
19 -29.7894 0.10
20 87.8028 5.70 1.52249 59.7
21 -17.2520 1.30 1.85026 32.4
22 -54.2138 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.62050E−05
A6 = 5.94080E−08
A8 = -4.88100E−11
A10 = 7.61030E−13

[各種データ]
ズーム比 2.886
W M T
f 18.5 35.4 53.4
FNO 3.6 5.3 5.8
2ω 77.4 43.5 29.4
Y 14.00 14.00 14.00
TL 131.7 126.6 138.2
BF 38.1 55.7 74.7

d7 32.66 10.01 2.53
d12 2.36 7.71 11.94
d17 11.42 6.06 1.83

[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -24.6
2 8 +27.8
3 14 -43.4
4 18 +49.4

[条件式対応値]
(1)nd= 1.88300(L31)
= 1.85026(L43)
(2)fA/fG= -0.86(L31)
= -0.61(L43)
(3)νd= 40.8(L31)
= 32.4(L43)
(4)nd= 1.88300
図6(a)、及び図6(b)はそれぞれ、第2実施例に係る光学系の広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
図7は、第2実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
図8(a)、及び図8(b)はそれぞれ、第2実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.433°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
各諸収差図より本実施例に係る光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることがわかる。
(第3実施例)
図9は、本願の第3実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と両凸形状の正レンズL22との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23とからなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表3に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側のレンズ面が平面である平凸正レンズL41と、両凸形状の正レンズL42と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL43との接合レンズとからなる。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
斯かる構成の下、本実施例に係る光学系では、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減少するように、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動した後に物体側へ移動し、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、及び第4レンズ群G4は物体側へ移動する。より詳しくは、このとき第2レンズ群G2と第4レンズ群G4は、一体で物体側へ移動する。なお、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、開口絞りSは第3レンズ群G3とともに移動する。
また、本実施例に係る光学系では、第1レンズ群G1を移動させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
以下の表3に、本願の第3実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
ここで、本実施例に係る光学系は、広角端状態において防振係数が1.08、焦点距離が18.5(mm)であるため、0.734°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.219(mm)となる。また、望遠端状態においては防振係数が1.74、焦点距離が53.4(mm)であるため、0.432°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.231(mm)となる。
(表3)第3実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.51680 64.1
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -180.3836 1.50 1.62299 58.2
5 36.7979 1.10
6 29.8103 3.10 1.78472 25.7
7 74.7181 可変
8 50.5666 0.90 1.84666 23.8
9 21.7186 4.30 1.51823 58.9
10 -29.0198 0.10
11 19.2917 1.80 1.51823 58.9
12 46.5501 可変
13(絞りS) ∞ 2.90
14 -40.1312 2.75 2.00170 20.7
15 -15.5486 0.80 1.89800 34.0
16 152.9489 5.50
17(絞りFS) ∞ 可変
18 ∞ 3.20 1.51742 52.3
19 -23.8646 0.10
20 101.1522 5.70 1.49700 81.6
21 -16.5227 1.30 1.85026 32.4
22 -54.1237 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.62050E−05
A6 = 5.94080E−08
A8 = -4.88100E−11
A10 = 7.61030E−13

[各種データ]
ズーム比 2.886
W M T
f 18.5 35.3 53.4
FNO 3.6 5.2 6.0
2ω 77.3 43.5 29.3
Y 14.00 14.00 14.00
TL 131.3 125.7 136.9
BF 38.1 55.2 73.9

d7 32.30 10.01 2.53
d12 2.36 7.71 11.94
d17 11.04 6.06 1.83

[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -25.0
2 8 +28.2
3 14 -41.4
4 18 +46.7

[条件式対応値]
(1)nd= 2.00170(L31)
= 1.89800(L32)
= 1.85026(L41)
(2)fA/fG= -0.58(L31)
= 0.38(L32)
= -0.61(L41)
(3)νd= 20.7(L31)
= 34.0(L32)
= 32.4(L41)
(4)nd= 2.00170
図10(a)、及び図10(b)はそれぞれ、第3実施例に係る光学系の広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
図11は、第3実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
図12(a)、及び図12(b)はそれぞれ、第3実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.432°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
各諸収差図より本実施例に係る光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることがわかる。
(第4実施例)
図13は、本願の第4実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と両凸形状の正レンズL22との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23とからなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表4に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側のレンズ面が平面である平凸正レンズL41と、両凸形状の正レンズL42と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL43との接合レンズとからなる。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
斯かる構成の下、本実施例に係る光学系では、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増大し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔が減少するように、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動した後に物体側へ移動し、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、及び第4レンズ群G4は物体側へ移動する。より詳しくは、このとき第2レンズ群G2と第4レンズ群G4は、一体で物体側へ移動する。なお、広角端状態から望遠端状態への変倍に際して、開口絞りSは第3レンズ群G3とともに移動する。
また、本実施例に係る光学系では、第1レンズ群G1を移動させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
以下の表3に、本願の第3実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
ここで、本実施例に係る光学系は、広角端状態において防振係数が1.05、焦点距離が18.5(mm)であるため、0.734°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.226(mm)となる。また、望遠端状態においては防振係数が1.70、焦点距離が53.4(mm)であるため、0.432°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.237(mm)となる。
(表4)第4実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.51680 64.1
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -248.6179 1.50 1.62299 58.2
5 34.6127 1.10
6 29.6569 3.10 1.78472 25.7
7 74.7181 可変
8 53.9942 0.90 1.84666 23.8
9 22.5667 4.30 1.51823 58.9
10 -29.5941 0.10
11 19.0339 1.80 1.51823 58.9
12 47.2870 可変
13(絞りS) ∞ 2.90
14 -43.2107 2.75 2.14352 17.8
15 -17.4145 0.80 2.00330 28.3
16 198.6809 5.50
17(絞りFS) ∞ 可変
18 0.0000 3.20 1.51742 52.3
19 -24.5210 0.10
20 90.7179 5.70 1.49700 81.6
21 -16.6300 1.30 1.85026 32.4
22 -55.9527 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.59680E−05
A6 = 5.34430E−08
A8 = -7.40590E−11
A10 = 7.61030E−13

[各種データ]
ズーム比 2.886
W M T
f 18.5 35.3 53.4
FNO 3.7 5.3 6.0
2ω 77.0 43.5 29.4
Y 14.25 14.25 14.25
TL 131.3 125.9 137.2
BF 38.1 55.4 74.2

d7 32.30 9.65 2.18
d12 2.71 8.06 12.30
d17 11.04 5.69 1.46

[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -25.0
2 8 +28.4
3 14 -42.7
4 18 +47.5

[条件式対応値]
(1)nd= 2.14352(L31)
= 2.00330(L32)
= 1.85026(L43)
(2)fA/fG= -0.56(L31)
= 0.37(L32)
= -0.60(L43)
(3)νd= 17.8(L31)
= 28.3(L32)
= 32.4(L43)
(4)nd= 2.14352
図14(a)、及び図14(b)はそれぞれ、第4実施例に係る光学系の広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
図15は、第4実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
図16(a)、及び図16(b)はそれぞれ、第4実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.432°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
各諸収差図より本実施例に係る光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることがわかる。
(第5実施例)
図17は、本願の第5実施例に係る光学系の断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と両凸形状の正レンズL22との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23とからなる。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表5に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、物体側のレンズ面が平面である平凸正レンズL41と、両凸形状の正レンズL42と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL43との接合レンズとからなる。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
斯かる構成の下、本実施例に係る光学系では、第1レンズ群G1を移動させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行う。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
以下の表5に、本願の第5実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
ここで、本実施例に係る光学系は、防振係数が1.08、焦点距離が18.5(mm)であるため、0.734°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.219(mm)となる。
(表5)第5実施例
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.51680 64.1
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -203.6563 1.50 1.62299 58.2
5 35.4686 1.10
6 29.5562 3.10 1.78472 25.7
7 74.7181 32.30
8 59.7272 0.90 1.84666 23.8
9 23.3566 4.30 1.51823 58.9
10 -28.6402 0.10
11 19.3966 1.80 1.51823 58.9
12 52.8204 2.71
13(絞りS) ∞ 2.90
14 -43.5025 2.75 1.94595 18.0
15 -17.9969 0.80 1.85000 32.4
16 111.8314 5.50
17(絞りFS) ∞ 11.04
18 ∞ 3.20 1.51742 52.3
19 -23.6843 0.10
20 100.1845 5.70 1.49700 81.6
21 -16.5860 1.30 1.85026 32.4
22 -55.6622 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.62050E−05
A6 = 5.94080E−08
A8 = -4.88100E−11
A10 = 7.61030E−13

[各種データ]
f 18.5
FNO 3.8
2ω 77.4
Y 14.00
TL 131.3
BF 38.1

[レンズ群デ−タ]
群 始面 f
1 1 -25.0
2 8 +28.2
3 14 -41.4
4 18 +46.9

[条件式対応値]
(1)nd= 1.94595(L31)
= 1.85026(L43)
(2)fA/fG= -0.74(L31)
= -0.60(L43)
(3)νd= 18.0(L31)
= 32.4(L43)
(4)nd= 1.94595
図18(a)、及び図18(b)はそれぞれ、第5実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
各諸収差図より本実施例に係る光学系は、諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることがわかる。
以上の各実施例によれば、倍率色収差や像面湾曲が十分に補正され、良好な光学性能を備えた光学系を実現することができる。また各実施例によれば、レンズ枚数を少なく構成することができ、さらに第1〜第4実施例では3倍程度のズーム比を達成した光学系を実現することができる。
なお、上記各実施例では、本発明の全条件式を満足するAレンズ(L31)を第3レンズ群に有する光学系を示している。しかしながらこれに限られず、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群、及び第4レンズ群の少なくとも1つが、Aレンズを少なくとも1つ有する光学系であれば、本発明の効果を奏することが可能である。
なお、本願の光学系の数値実施例として4群構成のものを示したが、本光学系の群構成はこれに限られず、5群等の他の群構成の光学系を構成することもできる。
また、本光学系において、無限遠物体から近距離物体への合焦を行うために、レンズ群の一部、1つのレンズ群、又は複数のレンズ群を合焦レンズ群として光軸方向へ移動させる構成としてもよい。また、この合焦レンズ群は、オートフォーカスに適用することも可能であり、オートフォーカス用のモータ、例えば超音波モータ等の駆動にも適している。特に、本光学系では第1レンズ群全体又はその一部を合焦レンズ群とすることが好ましい。
また、上記各実施例では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸に垂直な方向へシフトさせる光学系を示しているが、他のレンズ群全体又はその一部を防振レンズ群とすることもできる。特に、本光学系では第3レンズ群G3の一部を防振レンズ群とすることが好ましい。
また、本光学系を構成するレンズのレンズ面を非球面としてもよい。この非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に成型したガラスモールド非球面、又はガラス表面に設けた樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでもよい。
また、本光学系を構成するレンズのレンズ面に、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。これにより、フレアやゴーストを軽減し、高コントラストで高い光学性能を達成することができる。
なお、上記各実施例は本発明の一具体例を示しているものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
次に、本願の光学系を備えたカメラを図19に基づいて説明する。
図19は、本願の光学系を備えたカメラの構成を示す図である。
本カメラ1は、図19に示すように撮影レンズ2として上記第1実施例に係る光学系を備えたデジタル一眼レフカメラである。
本カメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、クイックリターンミラー3を介して焦点板4に結像される。そして焦点板4に結像されたこの光は、ペンタプリズム5中で複数回反射されて接眼レンズ6へ導かれる。これにより撮影者は、被写体像を接眼レンズ6を介して正立像として観察することができる。
また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、クイックリターンミラー3が光路外へ退避し、不図示の被写体からの光は撮像素子7へ到達する。これにより被写体からの光は、当該撮像素子7によって撮像されて、被写体画像として不図示のメモリに記録される。このようにして、撮影者は本カメラ1による被写体の撮影を行うことができる。
ここで、本カメラ1に撮影レンズ2として搭載した上記第1実施例に係る光学系は、上記第1実施例において説明したようにその特徴的なレンズ構成によって、良好な光学性能を実現している。これにより本カメラ1は、良好な光学性能を実現することができる。
なお、上記第2〜第5実施例に係る光学系を撮影レンズ2として搭載したカメラを構成しても上記カメラ1と同様の効果を勿論奏することができる。
以上より、良好な光学性能を備えた光学系、撮像装置、光学系の結像方法を提供することができる。
本願の第1実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。 (a)、及び(b)はそれぞれ、第1実施例に係る光学系の広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第1実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 (a)、及び(b)はそれぞれ、第1実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.432°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 本願の第2実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。 (a)、及び(b)はそれぞれ、第2実施例に係る光学系の広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第2実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 (a)、及び(b)はそれぞれ、第2実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.43°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 本願の第3実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。 (a)、及び(b)はそれぞれ、第3実施例に係る光学系の広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第3実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 (a)、及び(b)はそれぞれ、第3実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.432°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 本願の第4実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。 (a)、及び(b)はそれぞれ、第4実施例に係る光学系の広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 第4実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 (a)、及び(b)はそれぞれ、第4実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.432°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 本願の第5実施例に係る光学系の断面図である。 (a)、及び(b)はそれぞれ、第5実施例に係る光学系の無限遠合焦時の諸収差図、及び0.734°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。 本願の光学系を備えたカメラの構成を示す図である。
符号の説明
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
L31 正メニスカスレンズ(Aレンズ)
S 開口絞り
I 像面
W 広角端状態
T 望遠端状態

Claims (10)

  1. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり
    前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
    前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系。
    1.94595≦nd
    −0.92<fA/fG<−0.10
    但し、
    nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
    fA:前記Aレンズの焦点距離
    fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
  2. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり
    前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
    前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系。
    1.85000<nd
    −0.92<fA/fG≦−0.86
    但し、
    nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
    fA:前記Aレンズの焦点距離
    fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
  3. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり
    前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
    前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系。
    1.86000<nd
    −0.58≦fA/fG<−0.10
    但し、
    nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
    fA:前記Aレンズの焦点距離
    fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
  4. 前記Aレンズは、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学系。
    νd<45.0
    但し、
    νd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
  5. 前記光学系内の一部のレンズ又はレンズ群を、防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることによって像ブレ発生時の像面補正を行い、
    前記防振レンズ群は、前記Aレンズを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学系。
  6. 前記防振レンズ群は、前記第3レンズ群全体又は前記第3レンズ群の一部であることを特徴とする請求項に記載の光学系。
  7. 前記Aレンズを有するレンズ群の少なくとも1つは、2枚以下のレンズで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光学系。
  8. 広角端状態から望遠端状態までの変倍に際して、前記第2レンズ群と前記第4レンズ群とは、一体で移動することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学系。
  9. 請求項1から請求項のいずれか1項に記載の光学系を備えたことを特徴とする撮像装置。
  10. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなる光学系の結像方法であって、
    前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
    前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系の結像方法。
    1.94595≦nd
    −0.92<fA/fG<−0.10
    但し、
    nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
    fA:前記Aレンズの焦点距離
    fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
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