JP5157295B2 - 光学系、撮像装置、光学系の結像方法 - Google Patents
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Description
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系を提供する。
1.94595≦nd
−0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系を提供する。
1.85000<nd
−0.92<fA/fG≦−0.86
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
また本発明は、
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系を提供する。
1.86000<nd
−0.58≦fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
また、本発明は、
物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなる光学系の結像方法であって、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系の結像方法を提供する。
1.94595≦nd
−0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
本願の光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを有し、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式(1),(2)を満足するAレンズを少なくとも1つ有するように構成されている。
(1)1.85000<nd
(2)−0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
条件式(1)の下限値を下回ると、Aレンズの屈折力を保つために、該Aレンズの曲率半径が小さくなり、像面湾曲やコマ収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、条件式(1)の下限値を1.86000に設定すれば、本願の効果をより確実に発揮することができる。
以上より本願の光学系は、条件式(1)を満足することで良好な光学性能を実現することができる。
条件式(2)の下限値を下回ると、相対的にfAの絶対値が大きくなりAレンズの屈折力が小さくなるため、球面収差を十分に補正することができなくなってしまう。なお、条件式(2)の下限値を−0.88に設定すれば、本願の効果をより確実に発揮することができる。
以上より本願の光学系は、条件式(2)を満足することで良好な光学性能を実現することができる。
(4)1.87300<nd
但し、
nd :前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
条件式(4)の下限値を下回ると、Aレンズの屈折力を保つために、該Aレンズの曲率半径が小さくなり、像面湾曲やコマ収差を良好に補正することができなくなってしまう。なお、条件式(4)の下限値を1.88000に設定すれば、本願の効果をより確実に発揮することができる。
以上より本願の光学系は、条件式(4)を満足することで良好な光学性能を実現することができる。
(3)νd<45.0
但し、
νd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数
条件式(3)の上限値を上回ると、Aレンズのアッベ数が大きくなり、該Aレンズを有するレンズ群内、レンズ全系の色収差を十分に補正することができなくなってしまう。なお、条件式(3)の上限値を41.0に設定すれば、本願の効果をより確実に発揮することができる。
以上より本願の光学系は、条件式(3)を満足することで軸上色収差と倍率色収差を良好に補正することができる。
この構成によって本願の光学系は、防振レンズ群のAレンズの曲率半径が大きくなり、該防振レンズ群をシフトさせた際の偏心コマ収差が発生し難くなり、良好な光学性能を保つことができる。
この構成によって本願の光学系は、球面収差の補正と偏心時の像面補正をより良好に両立することができる。
この構成によって本願の光学系は、軸上色収差と倍率色収差を良好に補正し、偏心を生じにくい構成とすることができる。
この構成によって本願の光学系は、簡単な構成にすることが可能になるため、偏心を生じにくく、偏心コマ収差を小さくすることができる。
この構成によって本願の光学系は、変倍が容易になり、広角端状態から望遠端状態まで、像面湾曲収差及び球面収差を良好に補正することができる。
この構成によって本願の光学系は、像面湾曲を良好に補正することができる。また、レンズ群が移動する際に発生するレンズ群の偏心誤差による像面湾曲やコマ収差を小さく抑えることができる。
これにより、良好な光学性能を備えた撮像装置を実現することができる。
(1)1.85000<nd
(2)−0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
この構成により、良好な光学性能を備えた光学系を実現することができる。
(第1実施例)
図1は、本願の第1実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表1に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
表1において、fは焦点距離、BFはバックフォーカスを示す。
[面データ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面の順番、rはレンズ面の曲率半径、dはレンズ面の間隔、ndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率、νdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、物面は物体面、可変は可変の面間隔、(絞りS)は開口絞りS、(絞りFS)はフレアカット絞りFS、像面は像面Iをそれぞれ示している。なお、曲率半径rの「∞」は平面を示し、空気の屈折率nd=1.00000の記載は省略している。また、レンズ面が非球面である場合には面番号に*印を付して曲率半径rの欄には近軸曲率半径を示している。
x=(h2/r)/[1+{1−K(h/r)2}1/2]
+A4h4+A6h6+A8h8+A10h10
ここで、xは光軸から垂直方向の高さhにおける各非球面の頂点の接平面から光軸方向に沿った距離(サグ量)、Kを円錐定数、A4,A6,A8,A10を非球面係数、rを基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)とする。また、「E−n」(n:整数)は「×10−n」を示し、例えば「1.234E−05」は「1.234×10−5」を示す。
ここで、表1に掲載されている焦点距離fや曲率半径r、及びその他長さの単位は一般に「mm」が使われる。しかしながら光学系は、比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるため、これに限られるものではない。
なお、以上に述べた表1の符号は、後述する各実施例の表においても同様に用いる。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.51680 64.1
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -203.6563 1.50 1.62299 58.2
5 35.4686 1.10
6 29.5562 3.10 1.78472 25.7
7 74.7181 可変
8 59.7272 0.90 1.84666 23.8
9 23.3566 4.30 1.51823 58.9
10 -28.6402 0.10
11 19.3966 1.80 1.51823 58.9
12 52.8204 可変
13(絞りS) ∞ 2.90
14 -43.5025 2.75 1.94595 18.0
15 -17.9969 0.80 1.85000 32.4
16 111.8314 5.50
17(絞りFS) ∞ 可変
18 ∞ 3.20 1.51742 52.3
19 -23.6843 0.10
20 100.1845 5.70 1.49700 81.6
21 -16.5860 1.30 1.85026 32.4
22 -55.6622 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.62050E−05
A6 = 5.94080E−08
A8 = -4.88100E−11
A10 = 7.61030E−13
[各種データ]
ズーム比 2.886
W M T
f 18.5 35.3 53.4
FNO 3.8 5.3 6.2
2ω 77.4 43.5 29.3
Y 14.00 14.00 14.00
TL 131.3 125.6 136.8
BF 38.1 55.1 73.7
d7 32.30 9.65 2.18
d12 2.71 8.06 12.30
d17 11.04 5.69 1.46
[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -25.0
2 8 +28.2
3 14 -41.4
4 18 +46.9
[条件式対応値]
(1)nd= 1.94595(L31)
= 1.85026(L43)
(2)fA/fG= -0.74(L31)
= -0.60(L43)
(3)νd= 18.0(L31)
= 32.4(L43)
(4)nd= 1.94595
図3は、第1実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
図4(a)、及び図4(b)はそれぞれ、第1実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.432°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
なお、以下に示す各実施例の諸収差図においても、本実施例と同様の符号を用いる。
図5は、本願の第2実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表2に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
ここで、本実施例に係る光学系は、広角端状態において防振係数が1.05、焦点距離が18.5(mm)であるため、0.734°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.226(mm)となる。また、望遠端状態においては防振係数が1.67、焦点距離が53.2(mm)であるため、0.433°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.242(mm)となる。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.49782 82.6
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -133.5569 1.50 1.62299 58.2
5 42.8613 1.10
6 31.7364 3.10 1.78472 25.7
7 69.7743 可変
8 47.0699 0.90 1.84666 23.8
9 23.1680 4.30 1.51823 58.9
10 -33.5773 0.10
11 21.1854 1.80 1.51823 58.9
12 68.7047 可変
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17(絞りFS) ∞ 可変
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20 87.8028 5.70 1.52249 59.7
21 -17.2520 1.30 1.85026 32.4
22 -54.2138 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.62050E−05
A6 = 5.94080E−08
A8 = -4.88100E−11
A10 = 7.61030E−13
[各種データ]
ズーム比 2.886
W M T
f 18.5 35.4 53.4
FNO 3.6 5.3 5.8
2ω 77.4 43.5 29.4
Y 14.00 14.00 14.00
TL 131.7 126.6 138.2
BF 38.1 55.7 74.7
d7 32.66 10.01 2.53
d12 2.36 7.71 11.94
d17 11.42 6.06 1.83
[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -24.6
2 8 +27.8
3 14 -43.4
4 18 +49.4
[条件式対応値]
(1)nd= 1.88300(L31)
= 1.85026(L43)
(2)fA/fG= -0.86(L31)
= -0.61(L43)
(3)νd= 40.8(L31)
= 32.4(L43)
(4)nd= 1.88300
図7は、第2実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
図8(a)、及び図8(b)はそれぞれ、第2実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.433°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
各諸収差図より本実施例に係る光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることがわかる。
図9は、本願の第3実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表3に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
ここで、本実施例に係る光学系は、広角端状態において防振係数が1.08、焦点距離が18.5(mm)であるため、0.734°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.219(mm)となる。また、望遠端状態においては防振係数が1.74、焦点距離が53.4(mm)であるため、0.432°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.231(mm)となる。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.51680 64.1
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -180.3836 1.50 1.62299 58.2
5 36.7979 1.10
6 29.8103 3.10 1.78472 25.7
7 74.7181 可変
8 50.5666 0.90 1.84666 23.8
9 21.7186 4.30 1.51823 58.9
10 -29.0198 0.10
11 19.2917 1.80 1.51823 58.9
12 46.5501 可変
13(絞りS) ∞ 2.90
14 -40.1312 2.75 2.00170 20.7
15 -15.5486 0.80 1.89800 34.0
16 152.9489 5.50
17(絞りFS) ∞ 可変
18 ∞ 3.20 1.51742 52.3
19 -23.8646 0.10
20 101.1522 5.70 1.49700 81.6
21 -16.5227 1.30 1.85026 32.4
22 -54.1237 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.62050E−05
A6 = 5.94080E−08
A8 = -4.88100E−11
A10 = 7.61030E−13
[各種データ]
ズーム比 2.886
W M T
f 18.5 35.3 53.4
FNO 3.6 5.2 6.0
2ω 77.3 43.5 29.3
Y 14.00 14.00 14.00
TL 131.3 125.7 136.9
BF 38.1 55.2 73.9
d7 32.30 10.01 2.53
d12 2.36 7.71 11.94
d17 11.04 6.06 1.83
[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -25.0
2 8 +28.2
3 14 -41.4
4 18 +46.7
[条件式対応値]
(1)nd= 2.00170(L31)
= 1.89800(L32)
= 1.85026(L41)
(2)fA/fG= -0.58(L31)
= 0.38(L32)
= -0.61(L41)
(3)νd= 20.7(L31)
= 34.0(L32)
= 32.4(L41)
(4)nd= 2.00170
図11は、第3実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
図12(a)、及び図12(b)はそれぞれ、第3実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.432°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
各諸収差図より本実施例に係る光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることがわかる。
図13は、本願の第4実施例に係る光学系の広角端状態における断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表4に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
ここで、本実施例に係る光学系は、広角端状態において防振係数が1.05、焦点距離が18.5(mm)であるため、0.734°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.226(mm)となる。また、望遠端状態においては防振係数が1.70、焦点距離が53.4(mm)であるため、0.432°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.237(mm)となる。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.51680 64.1
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -248.6179 1.50 1.62299 58.2
5 34.6127 1.10
6 29.6569 3.10 1.78472 25.7
7 74.7181 可変
8 53.9942 0.90 1.84666 23.8
9 22.5667 4.30 1.51823 58.9
10 -29.5941 0.10
11 19.0339 1.80 1.51823 58.9
12 47.2870 可変
13(絞りS) ∞ 2.90
14 -43.2107 2.75 2.14352 17.8
15 -17.4145 0.80 2.00330 28.3
16 198.6809 5.50
17(絞りFS) ∞ 可変
18 0.0000 3.20 1.51742 52.3
19 -24.5210 0.10
20 90.7179 5.70 1.49700 81.6
21 -16.6300 1.30 1.85026 32.4
22 -55.9527 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.59680E−05
A6 = 5.34430E−08
A8 = -7.40590E−11
A10 = 7.61030E−13
[各種データ]
ズーム比 2.886
W M T
f 18.5 35.3 53.4
FNO 3.7 5.3 6.0
2ω 77.0 43.5 29.4
Y 14.25 14.25 14.25
TL 131.3 125.9 137.2
BF 38.1 55.4 74.2
d7 32.30 9.65 2.18
d12 2.71 8.06 12.30
d17 11.04 5.69 1.46
[ズームレンズ群データ]
群 始面 f
1 1 -25.0
2 8 +28.4
3 14 -42.7
4 18 +47.5
[条件式対応値]
(1)nd= 2.14352(L31)
= 2.00330(L32)
= 1.85026(L43)
(2)fA/fG= -0.56(L31)
= 0.37(L32)
= -0.60(L43)
(3)νd= 17.8(L31)
= 28.3(L32)
= 32.4(L43)
(4)nd= 2.14352
図15は、第4実施例に係る光学系の中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図である。
図16(a)、及び図16(b)はそれぞれ、第4実施例に係る光学系の望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図、及び0.432°の回転ぶれに対してぶれ補正を行った際のメリディオナル横収差図である。
各諸収差図より本実施例に係る光学系は、広角端状態から望遠端状態にわたって諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることがわかる。
図17は、本願の第5実施例に係る光学系の断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とからなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凹形状の負レンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。そして、負メニスカスレンズL11は、像側のガラスレンズ面に樹脂層を設けて非球面が形成された非球面レンズである。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と両凹形状の負レンズL32との接合レンズからなる。なお、正メニスカスレンズL31は、後記表5に示すように上記条件式(1),(2),(3),(4)を満足している。
ここで、本実施例に係る光学系において、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが配置されており、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間にはフレアカット絞りFSが配置されている。
さらに、本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3全体を防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることで像ブレ発生時の像面補正が行われる。
ここで、本実施例に係る光学系は、防振係数が1.08、焦点距離が18.5(mm)であるため、0.734°の回転ぶれを補正するための第3レンズ群G3の移動量は0.219(mm)となる。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞
1 115.5513 1.90 1.51680 64.1
2 15.6014 0.17 1.55389 38.1
3* 13.3000 10.00
4 -203.6563 1.50 1.62299 58.2
5 35.4686 1.10
6 29.5562 3.10 1.78472 25.7
7 74.7181 32.30
8 59.7272 0.90 1.84666 23.8
9 23.3566 4.30 1.51823 58.9
10 -28.6402 0.10
11 19.3966 1.80 1.51823 58.9
12 52.8204 2.71
13(絞りS) ∞ 2.90
14 -43.5025 2.75 1.94595 18.0
15 -17.9969 0.80 1.85000 32.4
16 111.8314 5.50
17(絞りFS) ∞ 11.04
18 ∞ 3.20 1.51742 52.3
19 -23.6843 0.10
20 100.1845 5.70 1.49700 81.6
21 -16.5860 1.30 1.85026 32.4
22 -55.6622 BF
像面 ∞
[非球面データ]
第3面
K = 1
A4 = 2.62050E−05
A6 = 5.94080E−08
A8 = -4.88100E−11
A10 = 7.61030E−13
[各種データ]
f 18.5
FNO 3.8
2ω 77.4
Y 14.00
TL 131.3
BF 38.1
[レンズ群デ−タ]
群 始面 f
1 1 -25.0
2 8 +28.2
3 14 -41.4
4 18 +46.9
[条件式対応値]
(1)nd= 1.94595(L31)
= 1.85026(L43)
(2)fA/fG= -0.74(L31)
= -0.60(L43)
(3)νd= 18.0(L31)
= 32.4(L43)
(4)nd= 1.94595
各諸収差図より本実施例に係る光学系は、諸収差を良好に補正し、優れた結像性能を有していることがわかる。
なお、上記各実施例では、本発明の全条件式を満足するAレンズ(L31)を第3レンズ群に有する光学系を示している。しかしながらこれに限られず、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群、及び第4レンズ群の少なくとも1つが、Aレンズを少なくとも1つ有する光学系であれば、本発明の効果を奏することが可能である。
また、本光学系において、無限遠物体から近距離物体への合焦を行うために、レンズ群の一部、1つのレンズ群、又は複数のレンズ群を合焦レンズ群として光軸方向へ移動させる構成としてもよい。また、この合焦レンズ群は、オートフォーカスに適用することも可能であり、オートフォーカス用のモータ、例えば超音波モータ等の駆動にも適している。特に、本光学系では第1レンズ群全体又はその一部を合焦レンズ群とすることが好ましい。
また、本光学系を構成するレンズのレンズ面を非球面としてもよい。この非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に成型したガラスモールド非球面、又はガラス表面に設けた樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれでもよい。
なお、上記各実施例は本発明の一具体例を示しているものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
図19は、本願の光学系を備えたカメラの構成を示す図である。
本カメラ1は、図19に示すように撮影レンズ2として上記第1実施例に係る光学系を備えたデジタル一眼レフカメラである。
なお、上記第2〜第5実施例に係る光学系を撮影レンズ2として搭載したカメラを構成しても上記カメラ1と同様の効果を勿論奏することができる。
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
L31 正メニスカスレンズ(Aレンズ)
S 開口絞り
I 像面
W 広角端状態
T 望遠端状態
Claims (10)
- 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系。
1.94595≦nd
−0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離 - 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系。
1.85000<nd
−0.92<fA/fG≦−0.86
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離 - 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系。
1.86000<nd
−0.58≦fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離 - 前記Aレンズは、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光学系。
νd<45.0
但し、
νd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数 - 前記光学系内の一部のレンズ又はレンズ群を、防振レンズ群として光軸と直交する方向へシフトさせることによって像ブレ発生時の像面補正を行い、
前記防振レンズ群は、前記Aレンズを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光学系。 - 前記防振レンズ群は、前記第3レンズ群全体又は前記第3レンズ群の一部であることを特徴とする請求項5に記載の光学系。
- 前記Aレンズを有するレンズ群の少なくとも1つは、2枚以下のレンズで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光学系。
- 広角端状態から望遠端状態までの変倍に際して、前記第2レンズ群と前記第4レンズ群とは、一体で移動することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学系。
- 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光学系を備えたことを特徴とする撮像装置。
- 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とにより実質的に4個のレンズ群からなる光学系の結像方法であって、
前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔、及び前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔をそれぞれ変化させることにより、広角端状態から望遠端状態までの変倍を行い、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第4レンズ群の少なくとも1つは、以下の条件式を満足するAレンズを少なくとも1つ有しており、
前記Aレンズの少なくとも1つは、他のレンズと接合されていることを特徴とする光学系の結像方法。
1.94595≦nd
−0.92<fA/fG<−0.10
但し、
nd:前記Aレンズの媒質のd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率
fA:前記Aレンズの焦点距離
fG:前記Aレンズを有するレンズ群全体の焦点距離
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