JP5155628B2 - 電子レンジ対応パウチ - Google Patents

電子レンジ対応パウチ Download PDF

Info

Publication number
JP5155628B2
JP5155628B2 JP2007235941A JP2007235941A JP5155628B2 JP 5155628 B2 JP5155628 B2 JP 5155628B2 JP 2007235941 A JP2007235941 A JP 2007235941A JP 2007235941 A JP2007235941 A JP 2007235941A JP 5155628 B2 JP5155628 B2 JP 5155628B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pouch
coating agent
printing ink
microwave
microwave oven
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007235941A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009067419A (ja
Inventor
義昭 大塚
長一 高田
陽一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanaoka Co Ltd
Original Assignee
Kanaoka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanaoka Co Ltd filed Critical Kanaoka Co Ltd
Priority to JP2007235941A priority Critical patent/JP5155628B2/ja
Publication of JP2009067419A publication Critical patent/JP2009067419A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5155628B2 publication Critical patent/JP5155628B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、食品を電子レンジで加熱可能なパウチ内に収容された状態で流通に供する際に使用されるパウチに関する。
電子レンジに対応するパウチに食品を収容し、密封した状態で流通に供されるパウチ詰め食品が公知である。この場合、食品を購入した消費者はパウチを開封しないで密封した状態でそのまま電子レンジにかけて内部の食品を加熱するが、加熱による食品からの水分の蒸散によりパウチの内圧が高まり、パウチが変形あるいは破裂し、レンジ内に食品等が散乱する事故の危険があった。
この事故を防止するためには、予めパウチに前記加熱で発生する圧力を逃がすための弁体を装着する必要があるが(特許文献1)、装着する手間、工程、費用などがかかり、実用化し難い状況にあった。一方、包装用袋でなく容器においては、ヒートシールにより容器本体に密封される蓋体の容器本体との接触箇所に、マイクロ波により発熱可能な導電性発熱部を設けることにより、電子レンジによるマイクロ波照射に伴って上記導電性発熱部付近のシーラント層を加熱融解して容器内部の食品の加熱によって上昇する内圧を逃がす電子レンジ対応容器が提案されていた(特許文献2、3)。
特許第3006528号公報 実公平6−15881号公報 特開2007−119064号公報
前記の特許文献2、3記載の発明をパウチに応用した場合においては、食品の加熱によって上昇する内圧を逃がす構造として弁体を装着する必要がないので低コストで電子レンジ対応パウチを実現できる。しかしながら、電子レンジの加熱時間を誤って長時間マイクロ波を照射すると導電性発熱部が高温になり過ぎて包材が発火したり、焦げて異臭が発生するおそれがあった。
この発明は以上の従来技術の問題点を解消するための電子レンジ対応パウチを提供することを目的として創作されたものである。
この発明は、ヒートシールによるフィルムの貼り合わせ箇所付近にマイクロ波により発熱可能な導電性の印刷インキまたはコーティング剤をコーティングすることにより、電子レンジによるマイクロ波照射に伴って上記印刷インキまたはコーティング剤付近のシーラント層を加熱融解してパウチ内部の食品の加熱によって上昇する内圧を逃がす電子レンジ対応パウチにおいて、マイクロ波を照射し過ぎても包材が焦げたり、発火するような温度まで上昇しないように導電性発熱部の属性を調整すると共に、シーラント層の融解が必要最小限のレベルで内圧により貼り合わせ箇所が剥離するように機械的な属性を調整することに意を払ったものである。
すなわち、この発明の電子レンジ対応パウチは、印刷インキまたはコーティング剤を電気抵抗値が10-7Ωm以下の物質と電気抵抗値が104 Ωm以上の物質のブレンドにより構成して、ブレンド比率により発熱温度を調整可能とすると共に、上記パートコート部の幅および長さの設定により、内圧を逃がすのに必要なシーラント層の融解のための加熱容量を調整可能とし、上記の印刷インキまたはコーティング剤の構成物質のブレンド比率とパートコート部の幅および長さの設定により、シーラント層を加熱融解して内圧を逃がす作用を実現しながら、焦げたり発火点に達するまでの過剰加熱を防止することを特徴とする。
よって、この発明の電子レンジ対応パウチによれば、密封パウチのまま電子レンジで加熱できるため、内容物の温度上昇に時間が比較的かからず、温められた気体が外部へ出ることもないので、香りや水分を消失することなく、食品が固くなったり、風味を失うという問題も起こさない。
この場合、食品の加熱によって上昇する内圧を逃がす構造として弁体でなく、マイクロ波により発熱可能な導電性の印刷インキまたはコーティング剤をパートコーティングすることにより、電子レンジによるマイクロ波照射に伴って上記印刷インキまたはコーティング剤付近のシーラント層を加熱融解する手段を採用しているので低コストで電子レンジ対応パウチを実現できる。
一方、印刷インキまたはコーティング剤を電気抵抗値が10-7Ωm以下の物質と電気抵抗値が104 Ωm以上の物質のブレンドにより構成して、ブレンド比率により発熱温度を調整することにより、誤ってマイクロ波を照射し過ぎても包材が焦げたり、発火するような温度まで上昇することを防止している。この場合、発熱温度を低下させると、シーラント層の融解度合い低下して、内圧によりパウチの貼り合わせ箇所が剥離しなかったり、剥離するまで時間を要するおそれがある。この発明においては、パートコート部の幅および長さの設定により内圧を逃がすのに必要なヒートシール箇所の融解のための加熱容量を調整可能としているので、ヒートシール箇所の融解が必要最小限のレベルで内圧により貼り合わせ箇所が剥離するように機械的な属性を調整することによりこのような事態を防止している。
図1はこの発明の電子レンジ対応パウチの一例を示す図である。図中符号1は内部に食品(図示せず)が収容されるパウチである。パウチ1としてここではプラスチックフィルムを合掌状の貼り合わせ部6を有する筒状に折曲すると共に、筒の開口端7の内面同士を貼り合わせることにより構成される合掌袋を例示しているが、構造はこれに限られないことは勿論である。上記パウチ1を構成するフィルムは基材層にシーラント層を積層した構成よりなり、貼り合わせはヒートシールにより行われることとなる。
図2はフィルムの構造を示す図である。フィルムは基材層2の裏面にシーラント層4を積層した構成よりなり、基材層とシーラント層の間にはインキ層3が形成される。図中符号5はパートコートされるマイクロ波により発熱可能な導電性の印刷インキまたはコーティング剤であり、基材層2とシーラント層4の間にして合掌状の貼り合わせ部5付近に部分的にコーティングされる。ここでは、その幅は3mm〜20mm、同じく長さは5mm〜50mmの範囲内を想定している。なお、導電性の印刷インキまたはコーティング剤からなるパートコート部は、内圧の際の応力をもっとも受けやすい上記合掌状のパウチの筒の開口端の貼り合わせ箇所から、合掌状の貼り合わせ部にかけた箇所に設けられることが望ましい。
前記の基材層2の素材としては例えばPE(ポリエチレンテレフタレート) 、OPP(延伸ポリプロピレン)、ONY(延伸ナイロン)などが、またシーラント層4の素材としてはポリプロピレン、ポエチレン(PE、LDPE、LLDPEなどを含む)が挙げられるが、素材はこれらに限定されないことは勿論である。
前記の導電性の印刷インキまたはコーティング剤において、電気抵抗値が10-7Ωm以下の物質としてカーボンブラックまたはアルミニウムなどが、電気抵抗値が104 Ωm以上の物質としてウレタン樹脂またはジルコニアーアルミナなどが想定されるが、物質はこれらに限定されないことは勿論である。この場合、ここでは電気抵抗値が10-7Ωm以下の物質は30〜75wt%の範囲にあり、かつ電気抵抗値が104 Ωm以上の物質は少なくとも25wt%以上を含み、好ましくは30wt%以上を含むことを想定している。
以下、この発明の電子レンジ対応パウチの具体的実施例を一覧表をもって開示する。
Figure 0005155628
以下は比較例である。
Figure 0005155628
比較例1: 電気抵抗の小さいカーボンブラックが多いと、マイクロ波が集中しすぎて、発火点に達するほど発熱温度が上昇する。
比較例2: 電気抵抗の小さいアルミニウムが多いと、マイクロ波が集中しすぎて、発火点に達するほど発熱温度が上昇する。
比較例3: 電気抵抗の小さいカーボンブラックがやや多いと、マイクロ波が集中しすぎて、発火点に達するほど発熱温度が上昇する。
比較例4: コーティング面積が大きいため、加熱容量が大きくなり、発火点に達するほど、温度が上昇する。また、シーラントが溶融して、蒸気が抜け出す距離が長いため、一時的にシーラントが再溶着して、蒸気が抜け切れない場合がある。
比較例5: コーティング面積が大きいため、加熱容量が大きくなり、発火点に達するほど、温度が上昇する。一方、電子レンジ加熱時間が短いと、マイクロ波が集中する面積が大きすぎて、シーラントが融解しないで、蒸気が抜け切れない場合がある。
比較例6: 電気抵抗の小さい物質(カーボンブラック)が少ないため、マイクロ波が集中せずに、シーラントが融解点に達しない。
比較例7: アルミナは、電気抵抗が比較的大きいため、マイクロ波が集中せずに、シーラントが融解点に達しない。
比較例8: シーラント面に塗布されていると、製袋時におけるシーラントの溶融を直接影響を受け、発熱の安定性に欠く。
比較例9: コート剤が、直接シールバーにあたると、その一部がシールバーに取られたりして、発熱の安定性に欠く。
この発明の電子レンジ対応パウチの斜視図。 同上、要部の断面図。
符号の説明
1 パウチ
2 基材層
4 シーラント層
5 導電性の印刷インキまたはコーティング剤
6 貼り合わせ部

Claims (2)

  1. 基材層にシーラント層を積層したフィルムをヒートシールにより貼り合わせることにより製袋されるパウチにして、フィルムの貼り合わせ箇所付近にマイクロ波により発熱可能な導電性の印刷インキまたはコーティング剤からなるパートコート部を設けることにより、電子レンジによるマイクロ波照射に伴って上記印刷インキまたはコーティング剤付近のシーラント層を加熱融解してパウチ内部の食品の加熱によって上昇する内圧を逃がすことを可能とした電子レンジ対応パウチにおいて、印刷インキまたはコーティング剤を電気抵抗値が10-7Ωm以下の物質と電気抵抗値が104 Ωm以上の物質のブレンドにより構成して、ブレンド比率により発熱温度を調整可能とすると共に、上記パートコート部の幅および長さの設定により、内圧を逃がすのに必要なシーラント層の融解のための加熱容量を調整可能とし、上記の印刷インキまたはコーティング剤の構成物質のブレンド比率とパートコート部の幅および長さの設定により、シーラント層を加熱融解して内圧を逃がす作用を実現しながら、過剰加熱を防止する電子レンジ対応パウチにおいて、
    マイクロ波により発熱可能な導電性の印刷インキまたはコーティング剤において電気抵抗値が10 -7 Ωm以下の物質が30〜75wt%の範囲にあり、かつ電気抵抗値が10 4 Ωm以上の物質が少なくとも25wt%以上を含み、好ましくは30wtwt%以上を含み、
    パートコート部の幅は3mm〜20mm、同じく長さは5mm〜50mmの範囲内にあることを特徴とする電子レンジ対応パウチ。
  2. パウチはプラスチックフィルムを合掌状の貼り合わせ部を有する筒状に折曲すると共に、筒の開口端の内面同士を貼り合わせることにより構成される合掌袋であり、パートコート部は上記筒の開口端の貼り合わせ箇所から、合掌状の貼り合わせ部にかけた箇所に設けられる請求項1に記載の電子レンジ対応パウチ。
JP2007235941A 2007-09-11 2007-09-11 電子レンジ対応パウチ Expired - Fee Related JP5155628B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007235941A JP5155628B2 (ja) 2007-09-11 2007-09-11 電子レンジ対応パウチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007235941A JP5155628B2 (ja) 2007-09-11 2007-09-11 電子レンジ対応パウチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009067419A JP2009067419A (ja) 2009-04-02
JP5155628B2 true JP5155628B2 (ja) 2013-03-06

Family

ID=40604105

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007235941A Expired - Fee Related JP5155628B2 (ja) 2007-09-11 2007-09-11 電子レンジ対応パウチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5155628B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6713797B2 (ja) * 2016-03-07 2020-06-24 東京インキ株式会社 マイクロ波発熱包装フィルム、マイクロ波発熱包装体およびこれらの製造方法
JP6911526B2 (ja) * 2017-05-22 2021-07-28 大日本印刷株式会社 包装容器
JP2019167120A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 大日本印刷株式会社 パウチ
JP2019182520A (ja) * 2018-04-16 2019-10-24 凸版印刷株式会社 電子レンジ加熱用パウチ
JP7022468B1 (ja) 2021-08-03 2022-02-18 株式会社カナオカホールディングス 食品用電子レンジ対応包装袋

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4467683B2 (ja) * 1999-11-16 2010-05-26 大日本印刷株式会社 電子レンジ加熱用包装容器
JP4268412B2 (ja) * 2003-02-05 2009-05-27 共同印刷株式会社 電子レンジ加熱対応包装袋
JP4978077B2 (ja) * 2006-06-22 2012-07-18 大日本印刷株式会社 電子レンジ用包装袋

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009067419A (ja) 2009-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5155628B2 (ja) 電子レンジ対応パウチ
JP5038692B2 (ja) レトルト食品用容器
JP5618980B2 (ja) 自己蒸気抜きマイクロ波加熱用パッケージ及び該パッケージを用いる方法
JP2017222369A (ja) フィルム製容器
JP2017071424A (ja) 自立性フィルム容器
JP2005320023A (ja) 平置き型の電子レンジ用包装袋
JP2013163546A (ja) 包装袋
JP5621127B2 (ja) マイクロ波による破断用ラベル、及びマイクロ波処理用包装体
JP5686565B2 (ja) 喫食用容器を兼ねた包装袋
JP5004343B2 (ja) 電子レンジ対応容器
JP2008050013A (ja) 電子レンジ加熱用密封容器
JP5790400B2 (ja) 電子レンジ加熱用包装体
JP6772569B2 (ja) フィルム製容器
KR20170045935A (ko) 유도가열부재가 구비된 인덕션조리용 종이용기
JP2020147356A (ja) 自動蒸気抜け機能付電子レンジ加熱用包装体
JP5468225B2 (ja)
JP2005119745A (ja) マイクロ波による破断用ラベル、及びマイクロ波処理用包装体
JP2006248576A (ja) 自立性電子レンジ用包装容器およびその包装体
JP7297405B2 (ja)
JP2021059345A (ja) マイクロ波処理用包装体
JP4954661B2 (ja) 電子レンジ調理用容器
JP2005047604A (ja) 蒸気抜き機能を有する包装袋とそれを用いた包装体
JP2005047605A (ja) 蒸気抜き機能を有する包装袋とそれを用いた包装体
JP2009520654A (ja) ホットメルト接着剤のための昇温システムの使用法ならびに搬送および貯蔵システム
JP7022468B1 (ja) 食品用電子レンジ対応包装袋

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120521

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151214

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5155628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees