JP2019182520A - 電子レンジ加熱用パウチ - Google Patents

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【課題】ポリアミド系樹脂フィルムの内面側にポリエステル系樹脂フィルムを配置するという制約なしに、しかも、油脂分を多く含む内容物を密封して電子レンジ加熱した場合にも、ピンホールを発生することのない電子レンジ加熱用パウチを提供すること。【解決手段】パウチAを構成するフィルムの少なくとも一部に無機物含有層12を設け、かつ、この無機物含有層に65質量%以上の無機物を配合する。無機物含有層12の位置を内容物とポリアミド樹脂層13との間にする必要もなく、パウチの材料選択の幅を広げて、しかも、油脂分を多く含む内容物を密封して電子レンジ加熱した場合にも、ピンホールを発生を防止することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば食品内容物を密封し、この密封状態のまま電子レンジで加熱調理するパウチに関する。
食品内容物等を密封したまま電子レンジで加熱調理することのできるパウチは周知である。このパウチは、電子レンジで加熱したときに食品内容物等から発生する水蒸気を放出するため、その一部に蒸気放出手段を有していることが多い。この蒸気放出手段は、例えば、パウチを構成するシール線の一部に強度の弱い部分を設けて、この弱化部を蒸気放出手段としたり、パウチを構成するフィルムの一部に弱化線を設けて、この弱化線を蒸気放出手段としたりしている。いずれの場合にも、発生した水蒸気の内圧によってこの蒸気放出手段が開いてその水蒸気をパウチ外部に放出するのである。
電子レンジ加熱用パウチにはこのように蒸気放出手段が設けられているため、密封状態のまま電子レンジ加熱しても、その内部温度が水分の沸点(100℃)を大きく上回ることがなく、その内圧も不用意に高くなることがない。こうして、電子レンジ加熱の際の破袋が防止されているのである。
しかしながら、その内容物が油脂分を多く含む場合には、電子レンジによって加熱された高温の油脂分がパウチを構成するフィルム自体を溶かし、このため、パウチにピンホールが生じることがあった。
特許文献1は、パウチを構成するフィルムとしてポリアミド系樹脂フィルムを使用した場合、油脂分を多く含む内容物を密封して電子レンジ加熱すると、このポリアミド系樹脂フィルムが溶けてピンホールが生じ易いことを指摘している。
なお、特許文献1では、このようなピンホールの発生を防ぐため、ポリアミド系樹脂フィルムの内面側にポリエステル系樹脂フィルムを配置して、内容物から伝わる熱をポリエステル系樹脂フィルムによって妨げることにより、ピンホールの発生を防止している。しかしながら、この技術によれば、ポリアミド系樹脂フィルムの内面側にポリエステル系樹脂フィルムを配置する必要があることから、これに伴ってその材質選択に制約を受けるという問題を残していた。
特開2015−134615号公報
そこで、本発明は、ポリアミド系樹脂フィルムの内面側にポリエステル系樹脂フィルムを配置するという制約なしに、しかも、油脂分を多く含む内容物を密封して電子レンジ加熱した場合にも、ピンホールを発生することのない電子レンジ加熱用パウチを提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、食品内容物を密封し、この密封状態のまま電子レンジで加熱調理するパウチにおいて、
このパウチを構成するフィルムの少なくとも一部に無機物含有層を有しており、
この無機物含有層が65質量%以上の無機物を含有していることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチである。
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパウチにおいて、
前記無機物含有層が熱可塑性樹脂を含有していることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチである。
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のパウチにおいて、
このパウチが上下のフィルムを重ね、周縁をシールして構成されたものであり、
前記無機物含有層が上下の前記フィルムのいずれか一方又は両方に含まれていることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチである。
次に、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のパウチにおいて、
このパウチを構成するフィルムの少なくとも一部にポリアミド樹脂の層を有していることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチである。
次に、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のパウチにおいて、
このパウチを電子レンジで加熱したとき内部の水蒸気を放出する蒸気放出手段を有していることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチである。
後述する実施例から分かるように、本発明によれば、油脂分を多く含む内容物を密封したまま電子レンジ加熱した場合にも、ピンホールを発生することがない。無機物含有層の位置を内容物とポリアミド樹脂層との間にする必要がないことも、これら実施例から明らかである。また、パウチを構成するすべてのフィルムに無機物含有層を設ける必要もない。このため、パウチの材質選択に制約を受けることなく、油脂分を多く含む内容物を密封して、電子レンジ加熱することが可能となるのである。
なお、パウチを構成するフィルムの一部に65質量%以上の無機物を含有する無機物含有層を設けることによって、このようにピンホールの発生を防止できる理由は明確ではない。無機物含有層に含まれる無機物の耐熱性や熱伝導性が高く、しかも、この無機物が65質量%以上含まれているために、発生した熱が分散されてピンホールの発生を防止しているものと推測できる。
図1は本発明のパウチを構成するフィルムの具体例を示す要部断面図である。 図2は本発明の実施例に使用した下側フィルムの層構成を示す要部断面図である。 図3は本発明のパウチの具体例に係り、図3(a)はその斜視図、図3(b)は上側フィルムと下側フィルムとの位置関係を示す説明用断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の具体例を説明する。図3は本発明のパウチの具体例に係るもので、図3(a)はその斜視図、図3(b)は上側フィルムと下側フィルムとの位置関係を示す説明用断面図である。
これらの図から分かるように、このパウチAは、食品内容物を密封した状態のまま電子レンジで加熱調理する用途に使用するもので、上側フィルム20と下側フィルム10とを重ね、その周縁でシールして密封したものである。図中、a1〜a4はその周縁のシール
線を示している。なお、このパウチAには食品内容物が収容されているが、その図示を省略している。食品内容物としては油脂分を多く含む食品内容物が好適であるが、これに限るものではない。油脂分を多く含み、電子レンジで加熱調理する食品内容物としては、肉類を含む惣菜、魚の味噌煮、甘酢あん、チーズソース、カレー等を例示できる。
また、これらの図から分かるように、上側フィルム20は、二本の谷折線とその間の山折線とを折り曲げて構成したフィンbを有しており、このフィンbはパウチAの外側に向けて突出している。そして、このフィンbの両サイドには、上側フィルム20同士をシールしたフィン部側シール線b1,b2が設けられて、パウチAを密封している。そして、フィン部側シール線b1,b2のうち、一方のシール線b2はその一部で屈曲して、パウチAの内側に向けて突出した部位が設けられており、この部位を蒸気放出手段xとしている。容易に分かるように、このパウチAを密封したまま電子レンジ中で加熱調理したとき、食品内容物から水蒸気が発生してその内圧が高まり、この内圧上昇に伴ってフィンbが膨らみ、そして、その内圧が一定以上に高くなったときに、パウチAの内側に向けて突出した蒸気放出手段xが剥離して水蒸気をパウチA外部に放出する。この蒸気放出手段xは、このように、加熱調理に伴う水蒸気を外部に放出する目的で設けたものである。
ところで、この包装体Aを構成する上下のフィルム10,20のうち、少なくとも一方のフィルムは、無機物含有層を有している必要がある。図1は無機物含有層12を含む下側フィルム10の例を示す要部断面図で、この下側フィルム10は、包装体Aの外面を構成する外側フィルム11と中間フィルム13との間に無機物含有層12を配置し、中間フィルム13の内側に、包装体Aの内面を構成するシーラント層14を配置している。すなわち、この下側フィルム10は、その外面側から、外側フィルム11、無機物含有層12、中間フィルム13及びシーラント層14をこの順に積層した四層構造を有するフィルムである。
なお、無機物含有層12を有するフィルムはこのような四層構造を採る必要はなく、三層構造を採るものであってもよい。例えば、外側フィルム11、無機物含有層12及びシーラント層14をこの順に積層した三層構造のフィルムである。
また、この例では、無機物含有層12は下側フィルム10の全面に設けられているが、その一部にパターン状に設けてもよい。
外側フィルム11としては、機械的強度や寸法安定性を有するフィルムを好ましく使用できる。例えば、各種二軸延伸フィルムである。その材質としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリカーボネート、ポリアクリルニトリル、ポリイミド等が例示できる。また、これら各種材質のフィルムを積層し、その他のフィルムを積層した多層構造のフィルムであってもよく、更に、蒸着層や印刷層を設けたフィルムを外側フィルム11としてもよい。
その他のフィルムとしては、例えば、アルミニウム箔等の金属箔を例示できる。その層構成中に金属箔を含む外側フィルム11は、水蒸気や酸素ガス等のバリア性に優れている。
次に、蒸着層としては、アルミニウム等の金属を蒸着して形成した金属蒸着層の他に、無機物を材質とする無機蒸着層を利用することができる。無機物としては、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、酸化錫、酸化ナトリウム、酸化ホウ素、酸化チタン、酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化イットリウムなどの金属の酸化物が使用できる。中でも生産性、価格面から酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどが好ましい。これら金属蒸着層又は無機蒸着層をその層構成中に含む
外側フィルム11も、水蒸気や酸素ガス等のバリア性に優れている。
また、中間フィルム13も、外側フィルム11と同様のフィルムを採用できる。
なお、パウチAを電子レンジ加熱する際の耐熱性を確保するため、外側フィルム11と中間フィルム13のいずれか一方に二軸延伸ポリエステルフィルムを含むことが望ましい。また、輸送時の衝撃や突刺しからパウチAを保護するため、外側フィルム11と中間フィルム13のいずれか一方にポリアミドフィルムを含むことが望ましい。例えば、外側フィルム11を二軸延伸ポリエステルフィルムで構成し、中間フィルム13をポリアミドフィルムで構成した下側フィルム10である。このように中間フィルム13をポリアミドフィルムで構成した場合においても、本発明によれば、油脂分を多く含む内容物を密封したまま電子レンジ加熱しても、パウチAにピンホールを発生することがない。
無機物含有層12は、このように油脂分を多く含む内容物を密封したまま電子レンジ加熱した際に、ピンホールの発生を防止する機能を有する層である。前述のように、その理由は明確ではない。無機物含有層に含まれる無機物の耐熱性や熱伝導性が高いために、発生した熱が分散されてピンホールの発生を防止しているものと推測できる。
無機物含有層12は無機粉末を熱可塑性樹脂に分散させて構成することができる。このほか、無機物含有層12は補助剤を含有していてもよい。
無機粉末としては、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、酸化チタン、タルク、カオリン、水酸化アルミニウム等の粉末を例示できる。その含有量は無機物含有層12の65質量%以上を占めることが必要である。後述する比較例2から分かるように、無機粉末の含有量がこれを下回るときには、パウチAを密封したまま電子レンジ加熱すると、パウチAにピンホールを発生することがある。なお、無機粉末の含有量は無機物含有層12の90質量%以下でよい。
また、無機物含有層12に使用する熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等が利用できる。また、再生樹脂や植物由来の樹脂であってもよい。その含有量は無機物含有層12の35〜10質量%でよい。
また、補助剤としては、滑剤、流動性改良剤、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、安定剤等を例示できる。その配合量はわずかでよく、例えば、無機物含有層12の5質量%以下でよい。
そして、無機物含有層12は、これら無機粉末と熱可塑性樹脂とを混練し、さらに必要に応じて補助剤を配合して、溶融押出し機からフィルム状に押出して製膜することによって製造することができる。無機物含有層12の厚みは10μm〜1.5mmでよい。
次に、シーラント層14としては、ポリオレフィン系樹脂が使用できる。例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EAA)、アイオノマー、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂である。これらの樹脂を押出し機により製膜してフィルム状として使用すればよい。シーラント層の厚みとしては、50〜200μmの範囲であることが好ましい。
これら各層11,12,13,14は、任意の方法で積層することができる。例えば、
接着剤を使用して積層することができる。接着剤としてはドライラミネート用接着剤が使用できる。例えば、二液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエーテルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、エポキシ系接着剤等である。積層方法としてはドライラミネート法にて可能である。このほか、接着性樹脂を溶融押出し製膜して、その接着力を失わない間に各層を互いに圧着して積層することも可能である。
前述のように、上下のフィルム10,20のうち、一方のフィルムは無機物含有層のないフィルムを使用することが可能である。図2はこのような上側フィルム20の例を示す要部断面図で、この上側フィルム20は、パウチAの外面側から、外側フィルム21、中間フィルム23及びシーラント層24をこの順に積層した三層構造を有するフィルムである。これら外側フィルム21、中間フィルム23及びシーラント層24は、それぞれ、外側フィルム11、中間フィルム13及びシーラント層14と同様であってよい。また、その積層方法も同様である。
以上、下側フィルム10と上側フィルム20とをその周縁でシールして密封した四方シール袋を例として本発明を説明したが、本発明はこれに限らず、上側フィルムと下側フィルムに加えて、底側フィルムを使用したスタンディングパウチであってもよい。また、フィンにシール幅の狭い部位を設けて蒸気放出手段としたものに限られず、例えば、パウチを構成するフィルムに弱化部を設けてこれを蒸気放出手段とし、電子レンジ加熱に伴う内圧によってこの弱化部でフィルムを破断して水蒸気を放出するものであってもよい。
(実施例1)
下側フィルム10として、図1に示す四層構造のフィルムを使用した。
外側フィルム11は厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルムである。
また、無機物含有層12としては、炭酸カルシウムの粉末を無機粉末とし、カルシウムステアラートを補助剤として、これら炭酸カルシウム粉末とカルシウムステアラートとを高密度ポリエチレン樹脂に混練して、押出し製膜したフィルムを使用した。なお、無機物含有層12中の炭酸カルシウム粉末の含有率は65質量%、カルシウムステアラートの含有率は1質量%で、残部(34質量%)が高密度ポリエチレン樹脂である。また、無機物含有層12の厚みは150μmである。
中間フィルム13としては厚さ15μmのポリアミドフィルムを使用した。
また、シーラント層14としては厚さ60μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを使用した。
そして、これら外側フィルム11、無機物含有層12、中間フィルム13及びシーラント層14をこの順に接着積層して、下側フィルム10を製造した。
上側フィルム20は、図2に示すように、下側フィルム10から無機物含有層12を除いた層構成を有する三層構造のフィルムである。すなわち、上側フィルム20は、外側フィルム21、中間フィルム23及びシーラント層24をこの順に接着積層したもので、外側フィルム21は厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム、中間フィルム23は厚さ15μmのポリアミドフィルム、シーラント層24は厚さ60μmの無延伸ポリプロピレンフィルムである。
そして、これら下側フィルム10と上側フィルム20とを使用して、図3に示すパウチAを製袋した。すなわち、上側フィルム20に二本の谷折線とその間の山折線とを設け、これらを折り曲げてフィンbを構成するとともに、この上側フィルム20と下側フィルム10とを重ねて周縁シール線a1〜a4とフィン部側シール線b1,b2とを設けて密封した。なお、内容物は鯖の味噌煮である。また、フィン部側シール線b2には、一部で屈曲して、パウチAの内側に向けて突出した蒸気放出手段xを設けた。
(実施例2)
無機物含有層12の組成を、炭酸カルシウム粉末70質量%、カルシウムステアラート1質量%、高密度ポリエチレン樹脂29質量%としたほかは、実施例1と同様にパウチAを製袋した。
(実施例3)
無機物含有層12の組成を、炭酸カルシウム粉末75質量%、カルシウムステアラート1質量%、高密度ポリエチレン樹脂24質量%としたほかは、実施例1と同様にパウチAを製袋した。
(比較例1)
下側フィルムとして無機物含有層のないフィルムを使用したほかは、実施例1と同様にパウチを製袋した。すなわち、この下側フィルムは、外側フィルム、中間フィルム及びシーラント層をこの順に積層した三層構造を有するフィルムで、外側フィルムは厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム、中間フィルムは厚さ15μmのポリアミドフィルム、シーラント層は厚さ60μmの無延伸ポリプロピレンフィルムである。
(比較例2)
無機物含有層12の組成を、炭酸カルシウム粉末60質量%、カルシウムステアラート1質量%、高密度ポリエチレン樹脂39質量%としたほかは、実施例1と同様にパウチを製袋した。
(評価)
実施例1〜3及び比較例1〜2のパウチを、電子レンジ中で加熱した。なお、内容物(鯖の味噌煮)は密封したままである。また、電子レンジの出力は600Wで、加熱時間は2分間である。そして、この加熱によってピンホールが発生したか否かを検査した。この結果を表1に示す。
Figure 2019182520
表1から分かるように、無機物含有層のない比較例1ではピンホールが発生し、無機物含有層があっても、無機物(炭酸カルシウム粉末)の含有率が65質量%に満たない比較例2でもピンホールが発生した。
これに対し、無機物含有層の無機物(炭酸カルシウム粉末)の含有率が65質量%以上の実施例1〜3ではピンホールの発生がなく、その加熱調理が良好であった。
この結果、パウチを構成するフィルムの一部に、65質量%以上の無機物を含有する無機物含有層を配置した場合には、その内側にポリアミド樹脂層を有する場合であっても、電子レンジ加熱によるピンホールを防止できることが確認できた。
そして、このように無機物含有層の内側にポリアミド樹脂層を有する場合であっても、電子レンジ加熱によるピンホールを防止できるから、パウチの材料選択の幅を広げることが可能であることも理解できる。
A:パウチ
10:下側フィルム 11:外側フィルム 12:無機物含有層 13:中間フィルム 14:シーラント層
20:上側フィルム 21:外側フィルム 23:中間フィルム 24:シーラント層
a1〜a4:周縁シール線
b:フィン b1,b2:フィン部側シール線
x:蒸気放出手段

Claims (5)

  1. 食品内容物を密封し、この密封状態のまま電子レンジで加熱調理するパウチにおいて、
    このパウチを構成するフィルムの少なくとも一部に無機物含有層を有しており、
    この無機物含有層が65質量%以上の無機物を含有していることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチ。
  2. 請求項1に記載のパウチにおいて、
    前記無機物含有層が熱可塑性樹脂を含有していることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチ。
  3. 請求項1又は2に記載のパウチにおいて、
    このパウチが上下のフィルムを重ね、周縁をシールして構成されたものであり、
    前記無機物含有層が上下の前記フィルムのいずれか一方又は両方に含まれていることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のパウチにおいて、
    このパウチを構成するフィルムの少なくとも一部にポリアミド樹脂の層を有していることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のパウチにおいて、
    このパウチを電子レンジで加熱したとき内部の水蒸気を放出する蒸気放出手段を有していることを特徴とする電子レンジ加熱用パウチ。
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