JP6327444B2 - 包装袋及びそれを用いた包装体 - Google Patents
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また、本発明の包装体は、内容物が、冷凍食品であることを特徴とする。
また、開口部の中心点から外縁までの最短距離が1.5mm以上であるので、本発明の包装体をボイルして調理後、包装袋からボイル用液体を排出する時間を短縮することができる。
本発明の第1の実施形態に係る包装袋について説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る包装袋の正面図であり、図2は図1中のA−A断面図であり、図3は本発明の第1の実施形態に係る包装袋の分解図であり、図4は本発明の第1の実施形態に係る包装袋に内容物13が内部に収納され、上部シール部5で封止された包装体20の断面図であり、図5は本発明の第1の実施形態に係る包装袋の分解断面図である。
図1〜図5に示すように、第1の実施形態において、包装袋10は、前面を形成する積層フィルム1と、後面を形成する積層フィルム2の対向する周辺縁部のうち、内容物を収納するための上縁部を残して側部シール部6と底部シール部7の縁部を接合して内容物を収納する袋本体9と、袋本体9の表面に側部シール部6と底部シール部7の縁部で接合する外装部材3と、を備える包装袋であって、外装部材3の一部に外部と連通する開口部4を少なくとも一つ形成している。なお、図1に内容物を収納後に封止される箇所が上部シール予定部5’として図示されている。本発明の包装体の内容物13は冷凍食品である。
冷凍食品は、例えば、ハンバーグ、ミートボール、水産加工品、やきそば、やきうどん、ご飯またはこれに類する調理済み食品などである。
袋本体9は、少なくとも前面を形成する積層フィルム1と、後面を形成する積層フィルム2とを備える。
図5に示すように、袋本体9を構成する前面を形成する積層フィルム1と、後面を形成する積層フィルム2は、少なくとも基材層11と最内層である熱接着性樹脂層12を備える。
前面を形成する積層フィルム1、および後面を形成する積層フィルム2の厚みは、所望の耐衝撃性および取扱性を有していれば特に限られることはなく、例えば、10μm〜100μmとすることができる。なお、自立性の観点から、前面と後面を形成する積層フィルムの厚みは同一であることが好ましい。
また、基材層11と熱接着性樹脂層12との間に中間層を備えてもよい。また、基材層11の上に更に熱接着性樹脂層12を積層してもよい。
また、各層の間には、接着剤、アンカーコート剤、熱接着性樹脂などからなる接着層を設けてもよい。
接着層が、接着剤を用いて形成される場合、ドライラミネーション法により形成される。ラミネート用接着剤としては、例えば、1液型あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、リウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などの接着剤を用いることができる。上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で積層フィルムを構成する層の塗布面に塗布することができる。塗布量としては、0.1g/m2〜10g/m2(乾燥状態)が好ましく、1g/m2〜5g/m2(乾燥状態)がより好ましい。
外装部材3は、未シール部を残して袋本体9の表面に取り付けるフィルムである。また、外装部材3には、製品内容や絵柄等を表示するための印刷表示が設けられる。
図5に示すように、外装部材3は、少なくとも基材層11で構成され、基材層11に熱接着性樹脂層12を積層してもよい。
また、各層の間には、接着剤、アンカーコート剤、熱接着性樹脂などからなる接着層を設けてもよい。
本実施形態において、袋本体9に外装部材が取り付けるとは、袋本体9と別体の外装部材を袋本体に接合するだけでなく、袋本体を構成する表裏面の積層フィルムの一部を折り曲げて外装部材としたものも含む概念である。
また、外装部材3に基材層11を備えることで、袋本体9の形状に追従しにくくなるので、袋本体9に内容物を充填して密封した包装体20の状態で、外装部材3と袋本体9との接着されていない縁部で、空壁ができるので、袋本体9と外装部材3との間を大気と連通させやすくなる点で、外装部材3に形成された印刷表示への霜付着を確実に防止することができる。
また、本発明の包装体をボイルして調理後、包装体をボイル用液体から取り出す際、意図する方向へボイル用液体が垂れるように誘導することを考えると、断続的でなく連続的に接合、すなわち、袋本体の縁部に沿って接合する方が、後述する開口部4の位置から確実にボイル用液体を排出できるので好ましい。
なお、外装部材3は、袋本体9の側部シール部6および底部シール部7に重なるように形成してもよいし、重ならないように形成してもよい。
開口部4は、外部と連通するために外装部材に少なくとも1つ以上形成されるものであって、外装部材3の未シール部に形成されるものである。開口部を所望の位置に形成することにより、意図する方向へボイル用液体が垂れるように誘導することができる。
開口部の大きさは、その開口部の中心点から外縁16までの最短距離d1が1.5mm以上であることが好ましい。このことにより、内容物の冷凍により袋本体9に霜が発生していても、外装部材3の表面には霜が発生しないので、外装部材3に設けられた印刷表示の視認性を確保することができる。
開口部4の中心点から外縁16までの最短距離d1は1.5mm以上、5mm以下の範囲にあることが好ましく、2.5mm以上、5mm以下の範囲であることがより好ましい。中心点から外縁16までの最短距離d1が1.5mm未満であると、外部と連通しにくくなり、外装部材の表面に霜が付着しやすくなるので好ましくない。
また、開口部を形成する位置は、包装袋10の下縁部の端部付近であることが好ましい。このことにより、本発明の包装体をボイルして調理後、包装体をボイル用液体から取り出す際、外装部材の下縁部の端部に溜まったボイル用液体を効率的に外部へ排出することができる。
例えば、包装袋の上方を開封して調理後の内容物を取り出す場合、包装袋の底部シール部7側の下縁部の端部に開口部を形成すると、内容物を取り出す際のボイル用液体の液垂れを抑制することができるので好ましい。
具体的な開口部を形成する位置L1、L2は、包装袋の側部シール部6の内側シールラインから3mm以上、15mm以下の範囲で設けることが好ましく、3mm以上、8mm以下の範囲で設けることがより好ましい。
また、包装袋の形態が、三方シール等のガセットがない形態の包装袋の場合、開口部を形成する位置L1、L2は、包装袋の側部シール部6または底部シール部7内側シールラインから3mm以上、15mm以下の範囲に設けることが好ましく、3mm以上、8mm以下の範囲に設けることがより好ましい。
なお、図1において、包装袋の底部シール部7の内側シールラインからの距離がL1で示され、側部シール部6の内側シールラインからの距離がL2で示されている。
なお、長円形とは、2本の直線と2本の円弧とで構成され、直線の両端に円弧が連結されたものである。また、円弧に代えて、直線の両端に円弧を備えるものとしてもよい。
四角形とは、平行四辺形、菱形、台形を含むものである。
開口部の形状は、角部を基点として破断が発生することがあるため、角部が尖っていない円形、楕円形、長円形の方が好ましい。
図8に示すように、底部に折込部17を有するスタンディングパウチや、図示しないが、側部に折込部を有するサイドガセットパウチやの場合は、折込部17よりも内側の領域に開口部4を形成することが好ましい。このことにより、包装体をボイル用液体から取り出し後、包装袋に内容物を充填して起立させた状態でも、外部にボイル用液体を排出することができる。
また、ガセット部の折込部17からの距離L3が、3mm以上、15mm以下の範囲に形成されることが好ましく、3mm以上、8mm以下の範囲に形成されることがより好ましい。
なお、図8において、底面フィルム(ガセットフィルム)の折込部17からの距離がL3で示されており、側部シール部6の内側シールラインからの距離がL2で示されている。
本実施形態の包装袋は、開口部4が形成された外装部材3と、前面を形成する積層フィルム1と後面を形成する積層フィルム2の間に、底面フィルム14を備える。底面フィルム14を設けることにより、袋を起立状態で保持することができる。
底面フィルム14の両側に切欠部15を形成してもよい。この切欠部15を通して前面と後面との対向する部分がヒートシールすることができる。
底面フィルム14に用いる材料としては、前面を形成する積層フィルム1と後面を形成する積層フィルム2と同様の材料を挙げることができる。
また、底面フィルム14の厚みは、前面を形成する積層フィルム1と後面を形成する積層フィルム2と同様の厚みとすることができる。
外装部材は、前面を形成する積層フィルム1と後面を形成する積層フィルム2のいずれか一方に取り付けるだけでなく、図10に示すように、前面を形成する積層フィルム1と後面を形成する積層フィルム2の両面にそれぞれ取り付けられてもよい。外装部材は、前面を形成する積層フィルム1と後面を形成する積層フィルム2のいずれも取り付けられることにより、内容物の冷凍により袋本体9の両面に霜が発生していても、それぞれの外装部材3の表面には霜が発生しないので、外装部材3に設けられた印刷表示の視認性を確保することができる。
本発明の第2の実施形態に係る包装袋30について説明する。なお、以下の説明および以下の説明で用いる図面では、第1の実施形態と同様に構成される部分について、第1の実施形態と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る包装袋の正面図であり、図12は、図10中のB−B断面図であり、図13は、本発明の第2の実施形態に係る包装袋に内容物が内部に収納され、上部シール部で封止された包装体40の断面図であり、図14は、本発明の第2の実施形態に係る包装袋の分解図であり、図15は、本発明の第2の実施形態に係る包装袋の分解断面図である。
次に、仕切部材31は、前面を形成する積層フィルム1の対向する周辺縁部を接合する。しかる後、後面を形成する積層フィルム2に対向する周辺縁部のうち、内容物を収納するための上縁部を残して接合することで袋本体9を形成し、図11および図12に示す包装袋30を製造することができる。
基材層11と熱接着性樹脂層12、中間層、接着層を構成する材料は、第1の実施形態に係る包装袋の材料と同様の材料を用いることができる。
前面および後面を形成する積層フィルム1、2の厚みは、耐衝撃性および取扱性を有していれば特に限られることはなく、例えば、10μm〜100μmとすることができる。なお、自立性の観点から、前面と後面の厚みは同一であることが好ましい。
仕切部材31は、包装袋30内に設けられ、前面と後面の積層フィルム1、2との間を仕切るための部材である。仕切部材31によって、包装袋30は、内容物を収納する領域(袋本体9)と外部と連通する領域とに分けられる。
仕切部材31の形状は、前面および後面を形成する積層フィルム1、2と同一の形状である必要はなく、包装袋30の周縁である側部シール部6および底部シール部7まで設けることができる限りにおいて任意の形状とすることができる。
なお、図11に仕切部材31を前面および後面を形成する積層フィルム1、2より一回り小さい形状としたものが図示されている。
仕切部材31の厚みは、所望の耐衝撃性および取扱性を有していれば特に限られることはなく、例えば、50μm〜100μmとすることができる。
また、仕切部材31は、基材層11と熱接着性樹脂層12との間に中間層を備えてもよい。仕切部材31は、酸素や水蒸気や液体などを透過させない材料であることが好ましい。このことにより、袋本体9内の内容物の品質を維持することができる。
また、各層の間には、接着剤、アンカーコート剤、熱接着性樹脂などからなる接着層を設けてもよい。
基材層と熱接着性樹脂層、中間層、接着層を構成する材料は、第1の実施形態に係る包装袋の材料と同様の材料を用いることができる。
開口部4は、前面を形成する積層フィルム1と後面を形成する積層フィルム2のうち、いずれか一方に、少なくとも1つ以上形成されるものである。例えば、図11に示すように、開口部4は前面を形成する積層フィルム1に形成される。そして、開口部4が設けられた積層フィルム、すなわち、前面を形成する積層フィルム1には、製品内容や絵柄等を表示するための印刷表示が設けられている。
開口部の大きさは、開口部4の中心点から外縁16までの最短距離d1が1.5mm以上であることが好ましい。このことにより、内容物の冷凍により内容物の収納部に霜が発生していても、印刷された外部の表面には霜が発生せず、視認性を確保することができる。
開口部4の中心点から外縁16までの最短距離d1は1.5mm以上、5mm以下の範囲にあることが好ましく、2.5mm以上、5mm以下の範囲であることがより好ましい。中心点から外縁16までの最短距離d1が1.5mm未満であると、外部と連通しにくくなり、外装部材の表面に霜が付着しやすくなるので好ましくない。
また、開口部を形成する位置は、包装袋30の下縁部の端部付近であることが好ましい。このことにより、本発明の包装体をボイルして調理後、包装体をボイル用液体から取り出す際、前面を形成する積層フィルム1と仕切部材31との間に溜まったボイル用液体を効率的に外部へ排出することができる。
例えば、包装袋の上方を開封して調理後の内容物を取り出す場合、包装袋の底部シール部7側の下縁部の端部に開口部を形成すると、内容物を取り出す際のボイル用液体の液垂れを抑制することができるので好ましい。
具体的な開口部を形成する位置L1、L2は、包装袋の側部シール部6の内側シールラインから3mm以上、15mm以下の範囲で設けることが好ましく、3mm以上、8mm以下の範囲で設けることがより好ましい。
また、包装袋の形態が、三方シール等のガセットがない形態の包装袋の場合、開口部を形成する位置L1、L2は、包装袋の底部シール部7または上部シール部(上部シール予定部も含む)の内側シールラインから3mm以上、15mm以下の範囲に設けることが好ましく、3mm以上、8mm以下の範囲に設けることがより好ましい。
なお、図11において、包装袋の底部シール部7の内側シールラインからの距離がL1で示され、側部シール部6の内側シールラインからの距離がL2で示されている。
また、ガセット部の折込部17からの距離L3が、3mm以上、15mm以下の範囲に形成されることが好ましく、3mm以上、8mm以下の範囲に形成されることがより好ましい。
[前面を形成する積層フィルム1]
最外層である第1熱接着性樹脂層として、低密度ポリエチレンフィルム(厚み25μm)を用い、中間層として、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム(厚み15μm)を用い、基材層として、二軸延伸されたナイロンフィルム(厚み15μm)を用い、最内層である第2熱接着性樹脂層として、低密度ポリエチレンフィルム(厚み40μm)を用い、ウレタン系二液硬化型接着剤を介してドライラミネーション法により順次積層して、前面を形成する積層フィルム1を準備した。層構成は、低密度ポリエチレンフィルム/接着層/エチレンビニルアルコール共重合体フィルム/接着層/二軸延伸されたナイロンフィルム/接着層/低密度ポリエチレンフィルムである。積層フィルム1は、高さ寸法175mm、幅寸法150mmの矩形に切り出して形成した。
後面を形成する積層フィルム2は、前面を形成する積層フィルム1と同様の方法で、同一の層構成積層フィルムを得た。しかる後、前面を形成する積層フィルム1と同形状に切り出して形成した。
基材層として、二軸延伸されたナイロンフィルム(厚み25μm)を用い、熱接着性樹脂層として、低密度ポリエチレンフィルム(厚み30μm)を用い、ウレタン系二液硬化型接着剤を介してドライラミネーション法により順次積層して外装部材3を準備した。
次いで、基材層側に絵柄を印刷した。外装部材3は、積層フィルム1と同形状、同サイズに切り出して2枚形成した。
しかる後、外装部材3の側端から5mmの位置、下端から5mmの位置に開口部4の中心点から外縁16までの最短距離d1、すなわち、半径2.5mmの円形からなる開口部4を1つ形成した。
開口部4が形成された第1の外装部材3、前面を形成する積層フィルム1、後面を形成する積層フィルム2を順に重ね合わせ、上部ヒートシール予定部を残し、三方の端部をヒートシールして、袋本体の側部シール部6と底部シール部7を形成するとともに、第1の外装部材3を袋本体9に取り付けることにより、袋本体9の表側の面に外装部材が取り付けられた包装袋を得た。なお、袋本体の側部シール部6(外装部材の側部シール部)および、底部シール部7(外装部材の底部シール部)は、袋本体の端部から設け、シール幅は5mm幅とした。
実施例2は、開口部4の半径を5.0mmに変更した以外は実施例1と同じとした包装袋の例である。
実施例3は、開口部4の半径を1.5mmに変更した以外は実施例1と同じとした包装袋の例である。
比較例1は、開口部の半径を0.5mmに変更した以外は実施例1と同じとした包装袋の例である。
[前面を形成する積層フィルム]
前面を形成する積層フィルムは、実施例1と同じとした。
[後面を形成する積層フィルム]
後面を形成する積層フィルムは、実施例1と同じとした。
[外装部材]
外装部材は、寸法を高さ100mm、幅150mmに切り出し、開口部を形成しない以外は実施例1と同じとした。
[包装袋の作製]
開口部が形成されていない第1の外装部材、前面を形成する積層フィルム、後面を形成する積層フィルムを順に重ね合わせ、上部ヒートシール予定部を残し、三方の端部をヒートシールして、袋本体の側部シール部6と底部シール部7を形成するとともに、第1の外装部材を、袋本体の下端から10mmの位置に取り付けることにより、袋本体の表側の面に開口部が形成されていない外装部材が取り付けられた包装袋を得た。なお、袋本体の側部シール部6(外装部材の側部シール部)および、底部シール部7(外装部材の底部シール部)は、袋本体の端部から設け、シール幅は5mm幅とした。
[前面を形成する積層フィルム1]
前面を形成する積層フィルム1は、基材層として、二軸延伸されたナイロンフィルム(厚み25μm)を用い、熱接着性樹脂層として、低密度ポリエチレンフィルム(厚み30μm)を用い、ウレタン系二液硬化型接着剤を介してドライラミネーション法により順次積層して、層構成、二軸延伸ナイロンフィルム/接着層/低密度ポリエチレンフィルムの積層フィルムを準備した。
次いで、基材層側に絵柄を印刷した。積層フィルム1は、高さ寸法175mm、幅寸法150mmの矩形に切り出して形成した。
しかる後、前面を形成する積層フィルム1の側端から5mmの位置、下端から5mmの位置に開口部4の中心点から外縁16までの最短距離d1、すなわち、半径2.5mmの円形からなる開口部4を1つ形成した。
後面を形成する積層フィルム2は、前面を形成する積層フィルム1と同様の方法で、同一の層構成の積層フィルムを得た。しかる後、前面を形成する積層フィルム1と同形状に切り出して形成した。なお、後面を形成する積層フィルム2には、開口部4を形成しなかった。
仕切部材31は、最外層である第1熱接着性樹脂層として、低密度ポリエチレンフィルム(厚み25μm)を用い、中間層として、エチレンビニルアルコール共重合体フィルム(厚み15μm)を用い、基材層として、二軸延伸されたナイロンフィルム(厚み15μm)を用い、最内層である第2熱接着性樹脂層として、低密度ポリエチレンフィルム(厚み40μm)を用い、ウレタン系二液硬化型接着剤を介してドライラミネーション法により順次積層して、層構成は、低密度ポリエチレンフィルム/接着層/エチレンビニルアルコール共重合体フィルム/接着層/二軸延伸されたナイロンフィルム/接着層/低密度ポリエチレンフィルムの積層フィルムを準備した。しかる後、前面を形成する積層フィルム1と同形状に切り出して形成した。
まず、仕切部材31と前面を形成する積層フィルム1の接着性樹脂層側を対向させて順に重ね合わせ、対向する周辺縁部をヒートシールして接合した。次に、後面を形成する積層フィルム2と仕切部材31の接着性樹脂層側を対向させて順に重ね合わせ、上部シール予定部を残して三方の端部をヒートシールすることにより、前面と後面との間を仕切るための仕切部材を備えた包装袋30を得た。なお、袋本体の側部シール部6および、底部シール部7は、袋本体の端部から設け、シール幅は5mm幅とした。
実施例5は、開口部4の半径を5.0mmに変更した以外は実施例4と同じとした包装袋30の例である。
実施例6は、開口部4の半径を1.5mmに変更した以外は実施例4と同じとした包装袋30の例である。
比較例3は、開口部の半径を0.5mmに変更した以外は実施例5と同じとした包装袋の例である。
[前面を形成する積層フィルム]
前面を形成する積層フィルムは、開口部を形成しない以外は実施例5と同じとした。
[後面を形成する積層フィルム]
後面を形成する積層フィルムは、実施例5と同じとした。
[仕切部材]
仕切部材は、実施例5と同じとした。
[包装袋の作製]
実施例5と同様の製造方法で前面と後面との間を仕切るための仕切部材を備えた包装袋を作製した。
実施例1〜6、比較例1〜4の包装袋を用いて、以下の試験を行った。
包装袋の上部の開口からハンバーグを真空充填し、上部シール部を形成した。しかる後、マイナス30℃の冷凍庫に2時間保管し、90℃で30分間のボイル処理後、実施例1〜3および比較例1〜2については外装部材の絵柄を設けた部分、実施例4〜6および比較例3〜4については前面を形成する積層フィルムの絵柄を設けた部分の外観を目視にて観察した。実施例及び比較例の各包装袋のサンプル数(n数)は5とした。
○ : 霜の発生無し
× : 霜の発生有り
包装袋の上部の開口からハンバーグを真空充填し、上部シール部を形成した。しかる後、90℃で30分間のボイル処理後、ボイル用液体(温水)の排出性を評価した。
◎ : ボイル用液体が排出でき、且つ、排出時間が10秒未満であった。
○ : ボイル用液体が排出でき、且つ、排出時間が10秒以上20秒未満であった。
× : ボイル用液体が残った、または、排出時間が20秒以上であった。
2 後面を形成する積層フィルム
3 外装部材
4 開口部
5 上部シール部
5´ 上部シール予定部
6 側部シール部
7 底部シール部
9 袋本体
10、30 包装袋
11 基材層
12 熱接着性樹脂層
13 内容物
14 底面フィルム
15 切欠部
16 外縁
17 折込部
20、40 包装体
31 仕切部材
Claims (4)
- 少なくとも前面を形成する積層フィルムと後面を形成する積層フィルムとで構成された袋本体と、前記袋本体の表面に取り付けられる外装部材と、を備える包装袋であって、
前記外装部材の少なくとも三辺が前記袋本体の表面に接合され、
前記外装部材の一部に外部と連通する開口部が少なくとも一つ形成され、
前記開口部は、その開口部の中心点から外縁までの最短距離が1.5mm以上であり、
前記開口部は、前記袋本体と前記外装部材との接合領域より内側の領域に形成されていることを特徴とする包装袋。 - 少なくとも前面を形成する積層フィルムと、後面を形成する積層フィルムと、前記前面を形成する積層フィルムと前記後面を形成する積層フィルムとの間を仕切るための仕切部材と、を備える包装袋であって、
前記前面または前記後面のいずれか一方に外部と連通する開口部が少なくとも一つ形成され、
前記開口部は、その開口部の中心点から外縁までの最短距離が1.5mm以上であり、
前記仕切部材の周辺縁部が、前記開口部が形成された積層フィルムに接合され、
前記開口部は、前記開口部が形成された積層フィルムと前記仕切部材との接合領域より内側の領域に形成されていることを特徴とする包装袋。 - 前記開口部は、前記包装袋の下縁部の端部付近に形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の包装袋。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の包装袋に、内容物として冷凍食品を封入することを特徴とする包装体。
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