JP5155079B2 - シート貼付装置 - Google Patents

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本発明は、シート貼付装置及び貼付方法に係り、更に詳しくは、リングフレームに接着シートを貼付することができるシート貼付装に関する。
半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と称する)の処理工程では、ダイシングする前にダイボンディング用の接着剤が積層された接着テープを介してリングフレームにマウントされる(特許文献1参照)。ダイボンディング用の接着剤は加熱によって強固に接着するため、リングフレームに直接接着すると、リングフレームに接着剤が凝り固まったように付着してしまい、リングフレームを繰り返し使用することができなくなる。このため、リングフレームに接着剤が転着することなく剥離可能な粘着テープを介してマウントされる。このような積層テープは、特許文献2に示されるような装置によって製造される。
特開2005−123653号公報 特開2008−37634号公報
しかしながら、特許文献1のような装置で積層テープを貼付する場合、特許文献2のような装置で積層されたテープが必須となり、このような積層テープはコスト高になって最終製品のコストを高騰させてしまうという不都合を招来する。
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、装置を簡略化することで、安価な半導体チップを提供できるシート貼付装を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、リングフレームを支持する支持手段と、この支持手段に支持されたリングフレームに両面粘着テープを貼付する第1の貼付手段と、前記両面粘着テープに接着シートを貼付する第2の貼付手段とを備え、
前記両面粘着テープは、一方の面が帯状の剥離シートに仮着されるとともに、他方の面にカバーシートが仮着され、
前記第1の貼付手段は、前記両面粘着テープに切り込みを形成する切断手段を有し、前記剥離シートから、前記切り込みが形成された両面粘着テープを剥離してリングフレームに貼付可能に設けられ、
前記リングフレームに貼付された両面粘着テープからカバーシートを剥離可能な剥離手段を更に備える、という構成を採っている。
また、本発明は、リングフレームと当該リングフレームの開口内に配置された半導体ウエハとを支持する支持手段と、この支持手段に支持されたリングフレームに両面粘着テープを貼付する第1の貼付手段と、前記両面粘着テープ及び前記半導体ウエハに接着シートを貼付する第2の貼付手段とを備え、
前記両面粘着テープは、一方の面が帯状の剥離シートに仮着されるとともに、他方の面にカバーシートが仮着され、
前記第1の貼付手段は、前記両面粘着テープに切り込みを形成する切断手段を有し、前記剥離シートから、前記切り込みが形成された両面粘着テープを剥離してリングフレームに貼付可能に設けられ、
前記リングフレームに貼付された両面粘着テープからカバーシートを剥離可能な剥離手段を更に備える、という構成を採用してもよい。
また、本発明の貼付方法は、リングフレームを支持する工程と、前記支持されたリングフレームに両面粘着テープを貼付する工程と、前記両面粘着テープに接着シートを貼付する工程とを行う、という方法を採っている。
更に、本発明の貼付方法は、リングフレームと当該リングフレームの開口内に配置された半導体ウエハとを支持する工程と、前記支持されたリングフレームに両面粘着テープを貼付する工程と、前記両面粘着テープ及び前記半導体ウエハに接着シートを貼付する工程とを行う、という方法を採っている。
また、前記両面粘着テープは、カバーシートが仮着されており、前記両面粘着テープの貼付後、前記リングフレームに貼付された両面粘着テープに仮着されたカバーシートを剥離する工程を行うことが好ましい。
本発明によれば、一連の工程において、リングフレームへの両面粘着テープの貼付と、当該両面粘着テープへの接着シートの貼付とを行うことができ、接着シートに両面粘着テープを貼付する装置を用いることを省略することが可能となる。これにより、装置全体の簡略化や、工程の短縮化、簡素化を図ることができ、製造コスト低減を実現することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の参考実施形態を説明した後、本発明の実施の形態につい説明する。
図1には、参考実施形態に係るシート貼付装置の概略正面図が示されている。この図において、シート貼付装置10は、リングフレームRFを支持する支持手段としてのテーブル11と、このテーブル11の図1中上方に設けられた第1の貼付手段13、剥離手段15及び第2の貼付手段16とを備えて構成されている。
前記テーブル11は、その上面においてリングフレームRFを吸着可能に形成されている。テーブル11は、その下部に設けられた単軸ロボット18及びそのスライダ18Aを介して図1中左右方向に移動可能となっている。
前記第1の貼付手段13は、帯状の剥離シートRL1に所定間隔を隔てて両面粘着テープATが仮着された帯状の原反R1を支持する支持軸21と、この支持軸21から繰り出される途中の原反R1を折り返して剥離シートRLから両面粘着テープATを剥離するピールプレート22と、このピールプレート22の先端側に設けられ、剥離シートRL1から剥離された両面粘着テープATをリングフレームRFに押圧するプレスローラ23と、ピールプレート22を経た後の剥離シートRL1が掛け回されるとともに、モータ28を介して回転可能に設けられた駆動ローラ25と、この駆動ローラ25との間に剥離シートRL1を挟み込むピンチローラ26と、図示しない駆動源によって所定のトルクで剥離シートRL1を巻き取る巻取軸27とを備えて構成されている。プレスローラ23は、シリンダ29を介して昇降可能に支持されており、これにより、両面粘着テープATをリングフレームRFに押圧して貼付できるようになっている。両面粘着テープATは、ドーナツ状の平面形状をなし、その内周縁がリングフレームRFの開口に沿うサイズに設定され、外縁はリングフレームRFの外縁からはみ出すことのないサイズに設定されている。両面粘着テープATは、感圧性の粘着テープからなり、その粘着剤はリングフレームRFに転着することなく剥離可能な組成となっている。両面粘着テープATは、一方の面が剥離シートRL1に仮着されるとともに、他方の面に当該両面粘着テープATと同じ平面形状をなすカバーシートCSが仮着されている。
前記剥離手段15は、モータM2を介して回転可能に設けられ、巻回された剥離用テープPTを支持する支持軸31と、剥離用テープPTをカバーシートCSに押圧して貼付させるプレスローラ32と、このプレスローラ32を昇降させるシリンダ33と、モータM3を介して回転可能に設けられ、プレスローラ32を経た剥離用テープPTを巻き取る巻取軸34とを備えて構成されている。
前記第2の貼付手段16は、前記第1の貼付手段13と同様の構成となっている。従って、第2の貼付手段16側の各部について、第1の貼付手段13側の各部と同一部分については、第1の貼付手段13側で用いた二桁の参照符号を下二桁に含む100番台の符号で示すこととし、重複する構造部分に関する説明を省略する。
第2の貼付手段16で用いられる原反R2は、ウエハWを貼付するための接着シートSが剥離シートRL2に所定間隔毎に仮着されている。接着シートSは、基材シートBSと粘接着剤層Aとからなり、粘接着剤層Aは、ダイアタッチメントフィルム(DAF)であり、常温又は常温よりも高い極めて低い温度で加熱することでは粘着剤が機能する一方、高温にさらされることで接着剤が機能して接着が行われる。つまり、粘接着剤層Aは、粘着剤と接着剤の両機能を有するものである。接着シートSの平面形状は、両面粘着テープATの外周縁と同形状の外周縁を有する略円形状に設けられている(ドーナツ形状ではない)。
次に、シート貼付装置10による接着シートSの貼付方法について説明する。
まず、第1及び第2の貼付手段13、16において、支持軸21、121に支持された原反R1、R2を所定長さ引き出し、ピールプレート22、121の先端で折り返すように掛け回した後、駆動ローラ25、125とピンチローラ26、126との間を通過させてそのリード端を巻取軸27、127に固定する。また、剥離手段15において、剥離用テープPTを支持軸31から引き出してプレスローラ32を掛け回した後、そのリード端を巻取軸34に固定する。
その後、図示しない搬送手段を介して、テーブル11の上面にリングクレームRFが載置されると、当該リングクレームRFがテーブル11に吸着して支持される。次いで、単軸ロボット18を介してテーブル11が図1の位置から同図中左方向に搬送される。テーブル11が所定の位置で図示しないセンサによって検知されると、第1の貼付手段13の駆動ローラ25が回転し、テーブル11の搬送に同期して、ピールプレート22の先端でカバーシートCSが積層された両面粘着テープATが繰り出され、プレスローラ23による押圧力を受けてリングクレームRFの上面に貼付される。
カバーシートCSが仮着された両面粘着テープATの貼付後、単軸ロボット18を介してテーブル11が剥離手段15に向かって図1中左方向に搬送される。そして、テーブル11が所定の位置で図示しないセンサによって検知されると、プレスローラ32が下降して剥離用テープPTがカバーシートCSの図1中左端部に貼付される。この状態で、単軸ロボット18を介してテーブル11を移動させるとともに、これに同期して各モータM2、M3を駆動することで、プレスローラ32がカバーシートCS上を転動する。これにより、カバーシートCSと共に剥離用テープPTが巻き取られ、カバーシートCSが両面粘着テープATから剥離され、回収される(図2参照)。
カバーシートCSの剥離後、単軸ロボット18を介してテーブル11が第2の貼付手段16に向かって図1中左方向に搬送される。この第2の貼付手段16では、前記第1の貼付手段13と同様の手順で、剥離シートRL2から接着シートSが剥離され、図3に示されるように、リングフレームRF上の両面粘着テープATに接着シートSが貼付される。
従って、このような参考実施形態によれば、単一のシート貼付装置10において、リングフレームRFに両面粘着テープATを貼付した後、当該両面粘着テープATに接着シートSを貼付することができる。これにより、シート貼付装置10とは別個の装置や工程において、接着シートSに両面粘着テープATを貼付することを省略することができ、工程の簡略化や設備投資の縮小化を図ることができ、製造コストを安くすることが可能となる。
ここで、本発明の実施形態は、前記参考実施形態に対し、図5に示されるように、第1の貼付手段13が切断手段38を有する構成としている。この切断手段38は、原反R1を繰り出す途中で両面粘着テープATに前述した平面形状をなす切り込みを形成する切断刃39Aを備えたダイカットローラ39と、剥離シートRL1側に配置され、図示しない機構によりダイカットローラ39と同期回転するプラテンローラ40とを有する。切断手段38を設けることにより、所定間隔毎に両面粘着テープATを予め仮着した原反R1を用意することを省略することができる。なお、第2の貼付手段16にも、前述と同様に切断手段を設けて接着シートSを切断するようにしてもよい。
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施形態に対し、形状、位置若しくは配置等に関し、必要に応じて当業者が様々な変更を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
例えば、図4に示されるように、テーブル11において、リングフレームRFの開口内にウエハWを配置し、これらリングフレームRF及びウエハWをテーブル11上で支持した状態で貼付を行ってもよい。ウエハWの同図中下面には保護シートHが貼付される。これによれば、テーブル11上面に形成した凸部11A上にウエハWを載置することにより、前記第2の貼付手段16において、リングフレームRF上の両面粘着テープATとウエハWとに同時に接着シートSを貼付することが可能となる。
更に、リングフレームRFの上面に帯状の両面粘着テープを貼付した後に、カッター刃を介して上記実施形態で示した両面粘着テープATと同形状に切断するように構成したり、帯状の接着シートをドーナツ形状の両面粘着テープAT上に貼付した後に、カッター刃を介して上記実施形態で示した接着シートSと同形状に切断するように構成したりしてもよい。
また、図3に示されるような、両面粘着テープATを介して接着シートSとリングフレームRFとが貼付された途中状態のものを図示しない搬送手段を介して図示しないストック装置に作り貯めすることもできる。このような構成とした場合、必要に応じてこのストック装置から途中状態のものを取り出して、第2の貼付手段16でウエハWと一体化することができ、この一体化動作の処理効率を向上させることができる。
更に、半導体ウエハは、シリコンウエハや化合物ウエハであってもよい。
参考実施形態に係るシート貼付装置の概略正面図。 剥離手段でのカバーシート剥離中の部分断面正面図。 接着シート貼付後の部分断面正面図。 変形例に係るテーブルの部分断面正面図。 実施形態に係る第1の貼付手段の概略正面図。
符号の説明
10 シート貼付装置
11 テーブル(支持手段)
13 第1の貼付手段
15 剥離手段
16 第2の貼付手段
AT 両面粘着テープ
CS カバーシート
RF リングフレーム
RL1 剥離シート
S 接着シート
W ウエハ(半導体ウエハ)

Claims (2)

  1. リングフレームを支持する支持手段と、この支持手段に支持されたリングフレームに両面粘着テープを貼付する第1の貼付手段と、前記両面粘着テープに接着シートを貼付する第2の貼付手段とを備え、
    前記両面粘着テープは、一方の面が帯状の剥離シートに仮着されるとともに、他方の面にカバーシートが仮着され、
    前記第1の貼付手段は、前記両面粘着テープに切り込みを形成する切断手段を有し、前記剥離シートから、前記切り込みが形成された両面粘着テープを剥離してリングフレームに貼付可能に設けられ、
    前記リングフレームに貼付された両面粘着テープからカバーシートを剥離可能な剥離手段を更に備えていることを特徴とするシート貼付装置。
  2. リングフレームと当該リングフレームの開口内に配置された半導体ウエハとを支持する支持手段と、この支持手段に支持されたリングフレームに両面粘着テープを貼付する第1の貼付手段と、前記両面粘着テープ及び前記半導体ウエハに接着シートを貼付する第2の貼付手段とを備え、
    前記両面粘着テープは、一方の面が帯状の剥離シートに仮着されるとともに、他方の面にカバーシートが仮着され、
    前記第1の貼付手段は、前記両面粘着テープに切り込みを形成する切断手段を有し、前記剥離シートから、前記切り込みが形成された両面粘着テープを剥離してリングフレームに貼付可能に設けられ、
    前記リングフレームに貼付された両面粘着テープからカバーシートを剥離可能な剥離手段を更に備えていることを特徴とするシート貼付装置。
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