JP5154510B2 - プライミング処理方法及びプライミング処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スピンレス法の塗布処理に用いるスリットノズルの吐出口付近に
塗布処理の下準備として処理液の液膜を形成するためのプライミング処理方法
およびプライミング処理装置に関する。
LCD等のフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造プロセスにおけ
るフォトリソグラフィー工程には、スリット状の吐出口を有する長尺形のス
リットノズルを走査して被処理基板(たとえばガラス基板)上にレジスト液
を塗布するスピンレス法が多く用いられている。
このようなスピンレス法においては、レジスト乾燥膜の膜厚の不均一性や
塗布ムラを防止するうえで、塗布走査中に基板上に吐出されたレジスト液が
走査方向においてスリットノズルの背面側に回って形成されるメニスカスが
ノズル長手方向で水平一直線に揃うのが望ましく、そのためには塗布走査の
開始直前にスリットノズルの吐出口と基板との間の塗布ギャップが隙間なく
適量のレジスト液で塞がることが必要条件となっている。この要件を満たす
ために、塗布走査の下準備としてスリットノズルの吐出口から背面下端部に
かけてレジスト液の液膜を形成するプライミング処理が行われている。
代表的なプライミング処理法は、スリットノズルと同等またはそれ以上の
長さを有する円筒状のプライミングローラを塗布処理部の近くで水平に設置
し、微小なギャップを介してプライミングローラの頂部と対向する位置まで
スリットノズルを近づけてレジスト液を吐出させ、その直後にプライミング
ローラを所定方向に回転させる。そうすると、プライミングローラの頂部付
近に吐出されたレジスト液がスリットノズルの背面下部に回り込むようにし
てプライミングローラの外周面上に巻き取られ、スリットノズル側とプライ
ミングローラ側とに分かれる形でレジスト液の液膜が切り離される。スリッ
トノズルには、ノズル吐出口から背面下端部にかけてレジスト液の液膜が残
る。
従来一般のプライミング処理装置は、プライミングローラを回転駆動する
回転機構だけでなく、プライミングローラをクリーニングするためのスクレ
ーパや洗浄ノズルおよび乾燥ノズル等を備えており、1回のプライミング処
理が終了すると、その後処理として、回転機構によりプライミングローラを
連続回転させ、スクレーパでプライミングローラの外周面からレジスト液を
こそげ落とし、洗浄ノズルおよび乾燥ノズルより洗浄液および乾燥ガスをそ
れぞれプライミングローラの外周面に噴き付けるようにしている。
しかしながら、1回のプライミング処理でスリットノズルより吐出されるレ
ジスト液を受けて巻き取るために使用されるプライミングローラ上の領域は、
スリットノズルやプライミングローラのサイズによって異なるが、プライミン
グローラの全周(360°)を必要とするものではなく、通常は半周(180
°)以下であり、1/4周(90°)以下あるいは1/5周(72°)以下で
済ますことも可能である。しかるに、従来一般のプライミング処理装置は、プ
ライミング処理を実行する度毎に後処理として上記のようにプライミングロー
ラを連続回転させてプライミングローラの外周面全体(全周)に洗浄液を噴き
付けるため、洗浄液(通常シンナー)を多量に使用するという問題があった。
本出願人は、この問題を解決するために、特許文献1において、1回のプラ
イミング処理のために、スリットノズルの吐出口とプライミングローラの上端
とを所定のギャップを隔てて対向させ、スリットノズルより一定量の処理液ま
たは塗布液(たとえばレジスト液)を吐出させるとともにプライミングローラ
を所定の回転角だけ回転させて、プライミングローラの半周以下の部分的表面
領域を当該プライミング処理に使用し、連続した所定回数のプライミング処理
が終了した後にプライミングローラの外周面を全周に亘ってまとめて洗浄する
プライミング処理法を開示している。
このプライミング処理法は、プライミングローラの外周面をその周回方向に
複数に分割してそれらの分割領域(部分的表面領域)を連続する所定回数のプ
ライミング処理に順次割り当てて使用し、その後にプライミングローラの外周
面を全周に亘って一括洗浄する。この一括洗浄処理は、回転機構によりプライ
ミングローラを連続回転させながら洗浄機構と乾燥部とを作動させてプライミ
ングローラの外周面を全周に亘ってまとめて洗浄するものであり、各プライミ
ング処理の際にプライミングローラの表面に巻き取られた塗布液の液膜をこす
げ落とすためのスクレーパは不要であり、プライミング処理後の洗浄処理で消
費する洗浄液を節減できるとともに、洗浄処理の際にパーティクルの発生を防
止することもできる。
特開2007−237046
本発明は、本出願人が上記特許文献1で開示したプライミング処理法の改良
版であるとともに、独自の観点から、プライミング処理の歩留まりないし信頼
性にも配慮しつつプライミング処理で使用する洗浄液の更なる節減を実現する
ものである。
すなわち、本発明は、プライミング処理の信頼性を保障しつつ洗浄液の使用
量を一層削減できるプライミング処理方法およびプライミング処理装置を提供
する。
本発明のプライミング処理方法は、長尺形のスリットノズルを用いて被処理基板上に塗布液を塗布する塗布処理において前記スリットノズルの吐出口付近に塗布処理の下準備として塗布液の液膜を形成するためのプライミング処理方法であって、1回分のプライミング処理のために、水平に配置された円筒状または円柱状のプライミングローラの頂部に対して所定のギャップを隔てて前記スリットノズルの吐出口を平行に対向させ、前記スリットノズルに一定量の塗布液を吐出させてから前記プライミングローラを回転させて、前記プライミングローラの外周面の上に前記吐出された塗布液の一部を巻き取る第1の工程と、前記第1の工程で開始した前記プライミングローラの回転を止めずにそのまま継続して、前記プライミングローラの外周面上に巻き取られた塗布液の液膜を自然乾燥させて第1乾燥膜とする第2の工程と、別の1回分のプライミング処理のために、前記第1乾燥膜を外して前記プライミングローラの頂部に対して所定のギャップを隔てて前記スリットノズルの吐出口を平行に対向させ、前記スリットノズルに一定量の塗布液を吐出させてから前記プライミングローラを回転させて、前記第1乾燥膜とは異なる領域で前記プライミングローラの外周面の上に前記吐出された塗布液の一部を巻き取る第3の工程と、前記プライミングローラの外周面上に付着している液膜または乾燥膜を洗浄によって一括除去する第4の工程とを有する。
また、本発明のプライミング処理装置は、長尺形のスリットノズルを用いて被処理基板上に塗布液を塗布する塗布処理において前記スリットノズルの吐出口付近に塗布処理の下準備として処理液の液膜を形成するためのプライミング処理装置であって、所定位置に水平に配置された円筒状または円柱状のプライミングローラと、前記プライミングローラをその中心軸の回りに回転させる回転機構と、前記プライミングローラの外周面を洗浄するために洗浄液を噴き付ける洗浄機構と、前記プライミングローラの周囲を強制的に排気するための排気機構と、前記回転機構、前記洗浄部および前記排気部の各動作を制御する制御部とを有し、1回分のプライミング処理のために、前記プライミングローラの頂部に対して所定のギャップを隔てて前記スリットノズルの吐出口を平行に対向させ、前記スリットノズルに一定量の塗布液を吐出させてから前記回転機構により前記プライミングローラを回転させて、前記プライミングローラの外周面の上に前記吐出された塗布液の一部を巻き取り、前記回転機構により前記塗布液の巻き取り後も前記プライミングローラの回転を止めずに継続して、前記プライミングローラの外周面上に巻き取られた塗布液の液膜を自然乾燥させて第1乾燥膜とし、別の1回分のプライミング処理のために、前記第1乾燥膜を外して前記プライミングローラの頂部に対して所定のギャップを隔てて前記スリットノズルの吐出口を平行に対向させ、前記スリットノズルに一定量の塗布液を吐出させてから前記プライミングローラを回転させて、前記第1乾燥膜とは異なる領域で前記プライミングローラの外周面の上に前記吐出された塗布液の一部を巻き取り、所望回数の前記プライミング処理が終了した後に、前記回転機構によりプライミングローラを回転させながら前記洗浄機構と前記排気機構とを作動させて、前記プライミングローラの外周面上に付着している液膜または乾燥膜を洗浄によって一括除去する。
本発明のプライミング処理方法または処理装置においては、1回分のプライミング処理として、スリットノズルに一定量の塗布液を吐出させてからプライミングローラを回転させて、プライミングローラの外周面の上に前記吐出された塗布液の一部を巻き取る。そして、この後、プライミングローラの回転を止めずにそのまま継続させることにより、液膜に働く重力の作用(液垂れを誘引する力)をキャンセルし、プライミングローラ上に巻き取った液膜を液垂れで広げずに、しかも短時間で効率よく自然乾燥させる。こうして得られた第1乾燥膜はプライミングローラ上の所定の領域内に固定されてそこに保持されるため、その近くで後続のプライミング処理を実施しても第1乾燥膜からの影響(干渉)を受けることはない。これによって、プライミング処理の再現性および信頼性を向上させることができる。また、このような自然乾燥法により、各々の乾燥膜を半乾きの状態で一括洗浄に附することが可能であり、乾燥膜の洗い落としを容易にし、洗浄液の使用量を削減することができる。
一括洗浄において、好適には、プライミングローラを回転させながら、プラ
イミングローラの外周面のうち液膜または乾燥膜が付着している領域のみに洗
浄液を噴き付けることにより、洗浄液の使用量を一層削減することができる。
また、好適には、一括洗浄に先立って、プライミングローラの外周面上に付
着している液膜または乾燥膜の範囲および膜厚を測定し、その測定結果に基づ
いて一括洗浄における洗浄液の使用量を決定してよい。このことによって、洗
浄液の使用量をさらに削減することができる。
本発明のプライミング処理方法またはプライミング処理装置によれば、上記
のような構成および作用により、プライミング処理の信頼性を保障しつつ洗浄
液の使用量を一層削減することができる。
本発明の一実施形態におけるプライミング処理装置の構成を示す図である。 実施例において1回目のプライミング処理が行われるときの各段階を模式的に示す図である。 図2のプライミング処理動作におけるプライミングローラの回転速度を時間軸上の波形で示す図である。 2回目のプライミング処理が行われる時の各段階を模式的に示す図である。 プライミングローラの一周内で最後(4回目)のプライミング処理および直後の一括洗浄処理が行われるときの各段階を模式的に示す図である。 図2のプライミング処理動作および一括洗浄処理におけるプライミングローラの回転速度を時間軸上の波形で示す図である。 洗浄工程におけるプライミング処理装置の作用を説明するための図である。 実施例におけるプライミング処理方法の大まかな手順を示す斜視図である。 第1層のレジスト乾燥膜の膜厚分布保特性を測定するための要部の構成および作用を示す図である。 第1層のレジスト乾燥膜上で1回目のプライミング処理が行われるときの各段階を模式的に示す図である。 第1層のレジスト乾燥膜上で最後のプライミング処理および直後の一括洗浄処理が行われるときの各段階を模式的に示す図である。 第2の方式におけるプライミング処理方法の大まかな手順を示す斜視図である。 一変形例におけるプライミング処理が行われるときの各段階を模式的に示す図である。 別の変形例においてプライミングローラ上に下地膜(第1層レジスト膜)を形成しその上でプライミング処理を実施する手法を示す図である。
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施の形態を説明する。
[プライミング処理装置の構成]
図1に、本発明の一実施形態におけるプライミング処理装置の構成を示す。
このプライミング処理装置は、たとえばLCD製造プロセス用のフォトリソグ
ラフィー工程においてスピンレス法のレジスト塗布処理を行うレジスト塗布装
置(図示せず)に組み込まれ、レジスト塗布処理のために被処理基板を載置あ
るいは浮上搬送する塗布ステージ(図示せず)の近くに配置される。
図示のプライミング処理装置において、ハウジング10は、上面にスリット
状の開口部12を有する長尺形の筐体からなり、収容するプライミングローラ
14をその頂部が開口部12を介して上方に露出するように軸受(図示せず)
で水平かつ回転可能に支持している。
プライミングローラ14は、たとえばステンレス鋼からなる円筒状または円
柱状のローラであり、一定の外径(たとえば100〜150mm)と後述する
スリットノズル72の全長をカバーする長さを有している。ハウジング10も
、たとえばステンレス鋼で作られてよい。
ハウジング10内には、プライミングローラ14の頂部(最上部)から底部
(最下部)まで正の回転方向(図1では時計回り)に沿って向う途中に、好ま
しくは回転角位置90°〜180°の区間内に、洗浄機構16の洗浄ノズル1
8が設けられている。この洗浄ノズル18は、好ましくは長尺形の2流体ジェ
ットノズル18からなり、プライミングローラ14の全長をカバーする長さで
それと平行に配置され、配管20,22を介して洗浄液供給部24およびガス
供給部26に接続されている。配管24,26の途中には開閉弁28,30が
それぞれ設けられている。
プライミングローラ14を洗浄する時は、開閉弁28,30が開けられ、2
流体ジェットノズル18は、洗浄液供給部24およびガス供給部26よりそれ
ぞれ洗浄液(たとえばシンナー)およびガス(たとえばエアまたは窒素ガス)
を所望の流量で受け取り、ノズル内で洗浄液とガスとを混合してスリットまた
は多孔型の吐出口よりジェット流でプライミングローラ16の外周面に噴き付
けるように構成されている。洗浄制御部25は、洗浄液供給部24、ガス供給
部26および開閉弁28,30を制御し、特に後述する主制御部70からの指
示の下で洗浄液およびガスの流量を個別的かつ任意に制御できるようになって
いる。
開口部12と洗浄機構16との間の区間は、ハウジング10の内壁がプライ
ミングローラ14の外周面と接触しない程度の僅かな隙間を残して近接し、ミ
スト遮蔽部32となっている。プライミングローラ14を洗浄する時に2流体
ジェットノズル18の周囲で発生するミストは、ミスト遮蔽部32の隙間を通
って開口部12側へ出ることはなく、そこで遮断されるようになっている。
ハウジング10内には、プライミングローラ14を中心にしてミスト遮蔽部
32および洗浄機構16の反対側に、ミスト引き込み部34、吸引口36およ
び強制乾燥部38が設けられている。
ミスト引き込み部34は、好ましくは、プライミングローラ14の頂部から
回転方向に沿って回転角位置180°〜270°の区間内に設けられる。図示
の構成例のミスト引き込み部34は、該区間内でハウジング10の内壁とプラ
イミングローラ14の外周面との間に形成されたミスト引き込み用の隙間40
を有している。
強制乾燥部38は、好ましくは、プライミングローラ14の頂部から回転方
向に沿って回転角位置270°〜360°の区間内に設けられる。図示の構成
例の強制乾燥部38は、該区間内でハウジング10の内壁とプライミングロー
ラ14の外周面との間に形成された液切り用の隙間42を有している。
吸引口36は、バキューム通路44およびバキューム管46を介して、たと
えば真空ポンプまたは吸気ファン(図示せず)およびミストトラップまたはフ
ィルタ等を有するバキューム装置48に通じている。バキューム通路44の終
端付近には、排気弁制御部50によって開閉制御される排気ダンパ52が設け
られている。バキューム装置48をオンにして、排気ダンパ52を開状態にす
ると、ミスト引き込み部34および強制乾燥部38が作動し、ミスト引き込み
用の隙間40および液切り用の隙間42に外から吸気口36に向ってミスト引
き込み用の気流および液切り用の気流がそれぞれ流れるようになっている。排
気ダンパ52を閉じると、バキューム装置48がオンしていても、吸気口36
にはバキュームが及ばず、ミスト引き込み部34および強制乾燥部38はオフ
状態になる。
このプライミング処理装置において、プライミングローラ14の周囲を強制
的に排気するための排気機構45は、上記のようにミスト引き込み部34、吸
引口36、強制乾燥部38、バキューム装置48、排気弁制御部50および排
気ダンパ52を備えている。
ハウジング10の底には、プライミングローラ14の真下の位置にドレイン
口54が形成されている。このドレイン口54は排液管56を介してドレイン
タンク58に通じている。
このプライミング処理装置において、プライミングローラ14を回転させる
ための回転機構65は、モータ60、回転制御部62およびエンコーダ64を
備えている。モータ60は、好ましくはサーボモータからなり、その回転駆動
軸はたとえばプーリや伝動ベルト等の伝動機構(図示せず)を介してプライミ
ングローラ14の回転軸に接続されている。回転制御部62は、モータ60の
基本動作(回転、停止、速度制御等)だけでなく、エンコーダ64を通じてモ
ータ60の回転量および回転角度位置を任意に制御できるようになっている。
このプライミング処理装置には、プライミングローラ14上のレジスト膜の
膜厚を測定するための膜厚測定部67が設けられている。膜厚測定部67は、
膜厚センサ66および膜厚演算部68を有している。
膜厚センサ66は、スリットノズル72と干渉を起こさないように開口部1
2の近傍に設置または配置され、その位置から真向かいのプライミングローラ
14の外周面上に付着しているレジスト膜またはその液膜の膜厚を非接触式つ
まり光学式で測定する。別の構成例として、膜厚センサ66をたとえば支持ア
ーム等で可動に支持し、スリットノズル72がハウジング10の開口部12か
ら遠ざかっているときに、膜厚センサ66を開口部12の上に位置合わせして
もよい。
膜厚演算部68は、膜厚センサ66の出力信号を入力して、プライミングロ
ーラ14上のレジスト液膜の膜厚測定値を演算する。好ましくは、プライミン
グローラ14の軸方向に一定間隔で複数個の膜厚センサ66が一列に配置され
、プライミングローラ14の周回方向だけでなく軸方向においてもレジスト液
膜の膜厚分布特性を測定できるようになっている。膜厚測定部67で得られる
膜厚測定値ないし膜厚分布特性測定値は、主制御部70に送られる。
主制御部70は、所定のソフトウェアにしたがって動作するマイクロコンピ
ュータを含み、このプライミング処理装置内の洗浄機構16、排気機構45、
回転機構65および膜厚測定部67の動作を統括して制御する。図示の構成例
では、主制御部70が、バキューム装置48、膜厚センサ66および膜厚演算
部68の各動作を直接制御するとともに、洗浄制御部25、排気弁制御部50
および回転制御部62を通じて2流体ジェットノズル18、排気ダンパ52お
よびモータ60の各動作を制御する。さらに、主制御部70は、回転機構65
の回転制御部62を通じてプライミングローラ14の回転量および回転角位置
を把握ないし制御できるようになっている。
また、主制御部70は、このプライミング処理装置内の全体のシーケンスを
統括して制御するとともに、少なくともプライミング処理に関しては、当該レ
ジスト塗布装置に備わっているレジスト塗布処理用のスリットノズル72の一
切の動作を制御するようになっている。
すなわち、当該レジスト塗布装置において、スリットノズル72は、ノズル
移動機構74によって支持され、かつ予め設定されたスペース内で任意の位置
に搬送され、任意の位置に位置決めされるようになっている。また、スリット
ノズル72には、レジスト供給部76よりレジスト供給管78を介してレジス
ト液が供給される。ここで、レジスト供給管78には開閉弁80が設けられて
いる。プライミング処理に関しては、主制御部70が、ノズル移動機構74、
レジスト供給部76、開閉弁80を通じて、スリットノズル72の移動や位置
決め、およびレジスト液吐出動作を制御するようになっている。
[プライミング処理方法の実施例
次に、図2〜図8につき、このプライミング処理装置で実施可能なプライミング処理方法の一実施例を説明する。
このプライミング処理装置が組み込まれている当該レジスト塗布装置におい
ては、塗布ステージ上で基板一枚分の塗布処理が終了する度毎に次の塗布処理
の下準備としてこのプライミング処理装置で1回分のプライミング処理が行わ
れる。
図2に、プライミングローラ14の外周面が全周にわたり清浄な状態にリセ
ットされてから最初(1回目)のプライミング処理が行われるときの各段階を
示す。図3に、図2のプライミング処理動作におけるプライミングローラ14
の回転速度を時間軸上の波形で示す。
この1回目のプライミング処理では、先ず、図1に示すように、スリットノ
ズル72の吐出口がプライミングローラ14の頂部と所定のギャップ(たとえ
ば数十〜数百μm)を隔てて平行に対向するように、ノズル移動機構74を通
じてスリットノズル72を位置決めする。この場面では、洗浄機構16はもち
ろん、排気機構45も止めたままにしておく。
次に、図2のI(吐出)に示すように、プライミングローラ14を静止させ
たままで、レジスト供給部76を通じてスリットノズル72に一定量のレジス
ト液Rを吐出させる。
このレジスト液吐出の動作は、一定時間(図3のt〜t)内に行われる。
スリットノズル72の吐出口より吐出されたレジスト液Rは、プライミングロ
ーラ14の頂部付近に着液してから周回方向で周囲に広がる。
次いで、回転機構65により所定のタイミング(図3の時点t)でプライ
ミングローラ14に回転動作を開始させ、図2のII(巻き取り)に示すように
、レジスト液Rをスリットノズル72の背面下部72aに回り込ませるように
して、プライミングローラ14の外周面上にレジスト液Rを巻き取る。ここで
、レジスト液Rを巻き取るときの回転速度Vは、レジスト液Rの液膜を早急
に断ち切ってしまわないような比較的低い速度が好ましく、たとえば周速度で
数十mm/秒に選ばれる。
次いで、所定のタイミング(図3の時点t)でプライミングローラ14の
回転速度を一気に上げる。これによって、図2のIII(切り離し)に示すよう
に、レジスト液Rの液膜が切り離されて、スリットノズル72側とプライミン
グローラ14側とに分かれる。この際、スリットノズル72を上昇させると、
レジスト液膜の分離を所定の部位でより円滑かつ確実に行うことができる。こ
うして、スリットノズル72には、ノズル吐出口から背面下端部72aにかけ
てレジスト液の液膜RFが残る。一方、プライミングローラ14の外周面上に
は、上記のようにして巻き取られたレジスト液の液膜RMが残る。このレジ
スト液膜RMの周回方向巻き取りサイズは、回転角度範囲でたとえば70°
〜75°のサイズに設定することができる。
この実施例では、レジスト液膜RMを切り離した後も、図2のIV(自然乾
燥)に示すようにプライミングローラ14の回転をそのまま継続させる。この
際、プライミングローラ14の回転速度は、図3の実線Vで示すように、レジ
スト液膜を切り離した直後(図3の時点t)の速度V(たとえば周速度で数
百mm/秒)をそのまま維持してもよく、あるいは仮想線(一点鎖線)V’で
示すように異なる速度(たとえば周速度で数十mm/秒)に切り換えてもよい
。なお、この自然乾燥(IV)の間も、排気機構45は止めておく。
この実施例では、このようにプライミングローラ14上に巻き取られたレジ
スト液膜RMを切り取った後もプライミングローラ14の回転をそのまま継
続させる動作によって、2つの重要な効果が奏される。
第1の効果は、プライミングローラ14上に巻き取られたレジスト液膜RM
の液垂れを防止できることである。すなわち、巻き取り(II)および切り離
し(III)の動作中に、プライミングローラ14上のレジスト液膜RMは、プ
ライミングローラ14の頂部から底部に向って周回方向に移動する。
仮に、ここでプライミングローラ14の回転を止めたならば、レジスト液膜
RMには重力によって周回方向下向きの力が持続的に働いて、プライミング
ローラ14の外周面上でレジスト液膜RMが下に垂れる(広がる)。スリッ
トノズルを使用するスピンレス塗布法では、通常20cp以下の低粘度レジス
ト液が使用されるため、プライミングローラ上で上記のようなレジスト液膜の
液垂れが生じやすい。
しかるに、この実施例では、プライミングローラ14の回転を止めずにその
まま継続させることによって、レジスト液膜RMに働く重力の作用(液垂れ
を誘引する力)を実質的にキャンセルし、プライミングローラ14上に巻き取
ったレジスト液膜RMを液垂れで広げることなく表面張力で所定の領域(分
割領域)内に止めておくことができる。
第2の効果として、排気機構45を止めたまま、プライミングローラ14の
回転を継続させることにより、プライミングローラ14上に巻き取られたレジ
スト液膜RMを短時間で効率よく自然乾燥させることができる。
すなわち、排気機構45をオンにしてプライミングローラ14を回転させる
と、プライミングローラ14上のレジスト液膜RMが強制乾燥部38の隙間
42の中で逆風による大きなストレスを受けて、膜厚均一性を低下させやすい
。特に、強制乾燥部38の隙間42内でレジスト液膜RMに加わる逆風の圧
力に軸方向でばらつきがあると、レジスト液膜RMの表面に周回方向に延び
る筋状の凹凸が付きやすい。排気機構45を止めておけば、プライミングロー
ラ14の回転中にその外周面上のレジスト液膜RMは隙間42を通過する時
でも逆風の圧力を受けることはなく、大気中に静止状態で放置されていた場合
と同等の自然乾燥を受ける。
こうして、プライミングローラ14上のレジスト液膜RMは、自然乾燥に
よって、膜の内部は液状のままで膜の表層部が乾燥固化した半乾きまたは生乾
きの状態になる。このような半乾きの状態に至ると、プライミングローラ14
の回転を止めても、レジスト液膜RMの液垂れは生じない。
この実施形態では、自然乾燥工程後の半乾き状態になったレジスト液膜RM
(i=1,2,3・・)を、自然乾燥工程前の完全な液状態の液膜と区別す
るために、レジスト乾燥膜[RM]と称する。
上記のようなプライミングローラ14の回転によるレジスト液膜RMの自
然乾燥(IV)は、一定の時間(図3のt〜t)をかけて行われる。この間に
、スリットノズル72は、ノズル移動機構74によって塗布ステージへ送られ
、そこで基板一枚分のレジスト塗布処理に供される。そして、レジスト塗布処
理を終えると、スリットノズル72は、再びこのプライミング処理装置へ戻っ
てきて、図1に示すように、その吐出口がプライミングローラ14の頂部に対
して所定のギャップを隔てて平行に対向するように位置決めされる。
図4に、2回目のプライミング処理が行われるときの各段階を示す。この2
回目のプライミング処理では、図4のI(吐出)に示すように、前回(1回目
)のプライミング処理でプライミングローラ14に巻き取られている第1のレ
ジスト乾燥膜[RM]を外してプライミングローラ14の頂部をスリットノ
ズル72の吐出口に対向させた状態で、スリットノズル72に一定量のレジス
ト液Rを吐出させる。
次いで、図4に示すように、1回目のプライミング処理のときと同じ動作お
よびタイミングでレジスト液Rの巻き取り(II)、切り離し(III)、自然乾
燥(IV)の各工程が順次行われる。
この場合も、1回目のプライミング処理のときと同様に、巻き取り(II)お
よび切り離し(III)の工程により、プライミングローラ14の外周面上に所
定の周回方向サイズ(回転角度範囲で70°〜75°)でレジスト液Rが巻き
取られてレジスト液膜RMが形成される。そして、プライミングローラ14
の回転をそのまま継続して切り離し(III)から自然乾燥(IV)の動作に移行
し、液垂れを起こさずに所定の領域内でレジスト液膜RMを自然乾燥させる
。こうして、プライミングローラ14の外周面上には、第1レジスト乾燥膜[
RM]とは異なる領域に、通常は回転方向において下流側の隣に設定された
分割領域内に、今回(2回目)のプライミング処理に付随した残存物として第
2レジスト乾燥膜[RM]が所定の周回方向サイズ(70°〜75°)で形
成される。
3回目のプライミング処理も、図示省略するが、上述した1回目および2回
目のプライミング処理と同じ手順および動作で行われる。結果として、第1お
よび第2のレジスト乾燥膜[RM],[RM]とは異なる領域に、通常は回
転方向において第2レジスト乾燥膜[RM]の下流側の隣に設定された分割
領域内に、3回目のプライミング処理に付随した残存物として第3レジスト乾
燥膜[RM]が所定の周回方向サイズ(70°〜75°)で形成される。
なお、3回目のプライミング処理が終了した時点で、第3レジスト乾燥膜[
RM]は上述したように自然乾燥により半乾き状態になっているが、第1お
よび第2レジスト乾燥膜[RM],[RM]も依然として半乾き状態を保っ
ている。すなわち、第1および第2レジスト乾燥膜[RM],[RM]は、
プライミングローラ14上で強制乾燥処理や加熱処理を一切受けていないので
、自然乾燥の時間が数倍長くてもまだ半乾き状態のままでいる。
この実施例では、プライミングローラ14の外周面が全周にわたり清浄な状態にリセットされてから連続して所定回数たとえば4回のプライミング処理を行った直後に、プライミングローラ14の一括洗浄(外周面全周の清浄化)を行うようにしている。
図5に、プライミングローラ14の一周内で最後(4回目)のプライミング
処理および直後の一括洗浄処理が行われるときの各段階を示す。図6に、図5
のプライミング処理動作および一括洗浄処理動作におけるプライミングローラ
14の回転速度を時間軸上の波形で示す。
最後(4回目)のプライミング処理でも、図5に示すように、レジスト液R
の吐出(I)、巻き取り(II)および切り離し(III)の各工程は1回目〜3
回目の各プライミング処理のときと同じであり、プライミングローラ14の外
周面上には回転方向において第3レジスト乾燥膜[RM]の下流側隣の分割
領域内にレジスト液膜RMが巻き取られる。
しかし、切り離し(III)の後は、自然乾燥(IV)の工程をスキップして、
プライミングローラ14の回転を継続したまま、洗浄(V)の工程に移行する。
この洗浄(V)の工程では、洗浄機構16および排気機構45を作動させる。
なお、洗浄(V)の工程を開始する前に、主制御部70は、回転機構65およ
び膜厚測定部67を通じて、プライミングローラ14上に付着しているレジス
ト乾燥膜[RM],[RM],[RM]およびレジスト液膜RMの範囲
(面積)および膜厚を測定し、その測定結果に基づいて洗浄(V)の工程におけ
る洗浄液の使用量を演算によって決定する。たとえば、プライミングローラ1
4上に付着している全てのレジスト膜(液膜または乾燥膜)の総レジスト量(
範囲×膜厚)を基準値とし、洗浄液使用量をその基準値(総レジスト量)に等
しい値に決定してよい。
また、レジスト膜測定に関しては、通常はプライミングローラ14上で同じ
プライミング処理が繰り返されるので、各分割領域に付着しているレジスト膜
[RM],[RM],[RM],RMの範囲および膜厚は同じであると
みなし、その中の一つ、たとえば[RM]の範囲(面積)および膜厚だけの
測定で済ましてもよい。
洗浄(V)の工程における好適な一態様として、主制御部70は、2流体ジェ
ットノズル18がプライミングローラ14の外周面全周の中でレジスト膜[R
],[RM],[RM],RMが付着している領域のみに洗浄液およ
びエアの2流体ジェット流を噴き付けるように、回転機構65と洗浄機構16
とを連動(連携)させて制御する。ここで、洗浄液の流量ないし使用量は、上
記のようなレジスト膜測定に基づいて決定されたものである。
こうして、2流体ジェットノズル18より噴射される2流体ジェット流の強
い衝撃力により、プライミングローラ14の外周面上に付着したばかりのレジ
スト液膜RMはもちろん半乾き状態のレジスト乾燥膜[RM],[RM
,[RM]も容易に洗い落とされ、その多くは洗浄液に混じって直下のドレ
イン口54へ落下し、残りはミストmaに変じて付近に飛散する。こうして一
括洗浄中に2流体ジェットノズル18の周囲で発生するミストmaのうち上方
へ舞い上がったものは、ミスト遮蔽部32に遮られ、ハウジング10の開口部
12側に出ることはほとんどない。
一方、排気機構45では、排気ダンパ52が開いて、バキューム装置48か
らのバキュームがバキューム管46、バキューム通路44および吸引口36を
介してミスト引き込み部34および強制乾燥部38に供給される。
図7に示すように、ミスト引き込み部34は、2流体ジェットノズル18の
周囲で発生するミストmaを隙間40の下端から中に吸い込み、隙間40の中
でミストmaをプライミングローラ14の外周面に沿って回転方向に流し、隙
間40の上端から吸引口36に出たミストmaをバキューム装置48へ送る。
強制乾燥部38は、開口部12を介して上方の大気空間よりエアを隙間42の
中に吸い込んで、隙間42の中でエアをプライミングローラ14の外周に沿っ
て回転方向と逆向きに流し、プライミングローラ14の外周面に残っている液
をエアの圧力で削ぎ落として液滴化し、隙間42の下端から吸引口36に出た
ミストmbをバキューム装置48へ送る。このように、バキュームを利用して
プライミングローラ14の外周面に対して回転方向と逆向きのエア流を当てて
液切りし、その液切りで発生したミストmbをそのままバキュームで回収する
ので、乾燥効率が高いうえミストの飛散を防止することができる。
上記のような洗浄(V)の工程を開始してから所定時間が経過した時(図6
の時点t)に洗浄機構16をオフして、2流体ジェット洗浄を止める。その
後は、プライミングローラ14を連続回転させたまま排気機構45(ミスト引
き込み部34および強制乾燥部38)の動作だけを継続させ、プライミングロ
ーラ14の外周面を全周に亘りバキュームの力で乾かす強制乾燥(VI)の工程
に切り換える。そして、所定時間の経過後に、排気ダンパ52を閉じて排気機
構45をオフにして乾燥処理を停止し、これで一括洗浄処理の全工程を終了す
る。
なお、タクトを揃える観点から、一括洗浄処理において洗浄(V)および強制
乾燥(VI)を合わせた全処理時間(図6のt〜t)が、自然乾燥(IV)の処
理時間(図3のt〜t)と同じ長さ(たとえば60秒)に設定されるのが好
ましい。この場合、洗浄(V)の処理時間(図6のt〜t)がたとえば20秒
に設定され、強制乾燥(VI)の処理時間(図6のt〜t)がたとえば40秒
に設定されてよい。
上述したように、この実施例によれば、プライミングローラ14の外周面をその周回方向に複数(たとえば4つ)に分割して各分割領域を連続する所定回数(4回)のプライミング処理に割り当てて使用し、最後(4回目)のプライミング処理を除く各プライミング処理においては、レジスト液の液膜RMiを巻き取った後もプライミングローラ14の回転をそのまま継続させる動作によって、レジスト液膜RMiの液垂れを防止してレジスト液膜RMiを各分割(割当)領域内に保持できるとともに、レジスト液膜RMiを短時間で効率よく自然乾燥させて半乾き状態のレジスト乾燥膜[RMi]とすることができる。
このように、プライミングローラ14上で、レジスト液膜RMの液垂れを
防止できるので、隣の未使用分割領域を汚すおそれはなく、したがって後続の
プライミング処理が前のプライミング処理によって影響を受けることはなく、
プライミング処理の再現性および信頼性を向上させることができる。
また、プライミングローラ14上に付着した各レジスト液膜RMは自然乾
燥による半乾き状態のレジスト乾燥膜[RM]として、あるいは完全な液状
の状態で洗浄されるので、洗い落としが容易であり、洗浄機構16の負担を軽
減し、洗浄液の使用量を少なくすることができる。
さらに、一括洗浄では、プライミングローラ14の外周面のうちレジスト膜
[RM],[RM],[RM],RMが付着している領域のみに適量の
洗浄液を噴き付けるので、洗浄液の使用量を一層削減することができる。
なお、図示の例では、プライミングローラ14の外周面を4分割し、1回の
プライミング処理における周回方向のレジスト液巻き取りサイズを70°〜7
5°とした。しかし、任意の分割数および巻き取りサイズが可能であり、たと
えば1回当たりの周回方向巻き取りサイズを70°以下で済まし、プライミン
グローラ14の外周面を5分割して5回連続使用することも可能である。また
、プライミングローラ14の外周面上に一周に亘って設定される複数の分割領
域の間でプライミング処理に使用される順序は任意(順不同)であり、配列順
序に一致させなくてもよい。
図8に、上述した実施例によるプライミング処理方法の大まかな手順を斜視図で示す。
[プライミング処理方法の第2の方式
次に、図9〜図12につき、このプライミング処理装置で実施可能なプライミング処理方法の第2の方式を説明する。
この第2の方式は、プライミングローラ14上で洗浄処理を挿まずに連続して行えるプライミング処理の回数を飛躍的に増やせる手法である。この第2の方式では、プライミングローラ14の外周面を使用して一周内の最後(4回目)のプライミング処理においてプライミングローラ14上に巻き取られたレジスト液の液膜RM4を切り離すステップ(図5のIII(切り離し))までは、上述した実施例と同じプロセスを経る。
第2方式において、この先は、一括洗浄(V)ではなく、1回目〜3回目のプライミング処理の場合と同様に自然乾燥(IV)の工程に移行する。結果として、プライミングローラ14の外周面上には、第3レジスト乾燥膜[RM3]と第1レジスト乾燥膜[RM1]との間に設定された分割領域内に、4回目のプライミング処理に付随した残存物として第4レジスト乾燥膜[RM4]が所定の周回方向サイズ(70・〜75・)で形成される。
次いで、図9に示すように、主制御部70は、回転機構65および膜厚測定
部67を通じて、プライミングローラ14上に付着している全てのレジスト乾
燥膜[RM],[RM],[RM],[RM]の各々の膜厚分布特性を
測定する。上述したような洗浄(V)前の膜厚測定は洗浄液の使用量を決定す
るためのものであるからそれほど高い精度を必要としないが、この場面での膜
厚分布特性はプライミング処理の信頼性(再現性)に直接関係するため出来る
だけ高い精度で測定するのが望ましい。
すなわち、この第2の方式では、プライミングローラ14の外周面上に形成された第1層のレジスト乾燥膜[RM1],[RM2],[RM3],[RM4]は、後続のプライミング処理においてスリットノズル72から吐出されるレジスト液Rを受ける下地に使われる。この下地膜の膜厚均一性(平坦度)は、その上に巻き取られるレジスト液膜の均一性(平坦度)だけでなく、スリットノズル72の吐出口側に残るレジスト液膜RFの均一性に影響し、ひいてはレジスト塗布処理で基板上に塗布されるレジスト膜の膜厚均一性に影響する。
この点に関して、自然乾燥(IV)の工程は、プライミングローラ14上のレ
ジスト液膜RMiに強制乾燥によるストレスを与えないので、通常は膜厚均一
性(平坦度)の優れたレジスト乾燥膜[RMi]を得ることができる。しかし
、周囲からの不所望な圧力あるいは振動等の外乱があったり、スリットノズル
72の吐出機能に異常があったりすると、レジスト乾燥膜[RMi]の膜厚均
一性(平坦度)が良くない場合もあり得る。この実施形態では、プライミング
処理の精度および再現性に万全を期すために、上記のように回転機構65およ
び膜厚測定部67を作動させて、全てのレジスト乾燥膜[RM],[RM
,[RM],[RM]について膜厚均一性を検査する。
より詳しくは、主制御部70は、膜厚分布特性の測定結果に基づき、膜厚均
一性が所定の基準を超えるときは、当該レジスト乾燥膜[RM]を後続の別
のプライミング処理に使用可能な良品と判定する。しかし、膜厚均一性が該基
準を超えないときは、当該レジスト乾燥膜[RM]を後続のプライミング処
理には使用不可の不良品と判定する。以下の説明では、第1層のレジスト乾燥
膜[RM],[RM],[RM],[RM]が全て使用可(良品)の認
定を受けたものとする。
図10に、第2の方式において、プライミングローラ14の外周面上に既
に形成されている第1レジスト乾燥膜[RM1]の上で後続たとえば5回目の
プライミング処理が行われるときの各段階を示す。
この5回目のプライミング処理では、先ず、第1層の第1レジスト乾燥膜[
RM]をプライミングローラ14の頂部に位置させて、スリットノズル72
の吐出口がプライミングローラ14の頂部と所定のギャップ(たとえば数十〜
数百μm)を隔てて平行に対向するように、ノズル移動機構74を通じてスリ
ットノズル72を位置決めする。
次に、図10のI(吐出)に示すように、プライミングローラ14を静止さ
せたままで、レジスト供給部76を通じてスリットノズル72に一定量のレジ
スト液Rを吐出させる。
このレジスト液吐出の動作は、一定時間(図3のt〜t)内に行われる。
スリットノズル72の吐出口より吐出されたレジスト液Rは、プライミングロ
ーラ14の頂部つまり第1層の第1レジスト乾燥膜[RM]上に着液してか
ら周回方向で周囲に広がる。
次いで、回転機構65により所定のタイミングでプライミングローラ14に
回転を開始させ、図10のII(巻き取り)に示すように、レジスト液Rをスリ
ットノズル72の背面下部72aに回り込ませるようにして、第1レジスト乾
燥膜[RM]上にレジスト液Rを巻き取る。
ここで、スリットノズル72より吐出されたレジスト液Rは同一材質である
第1レジスト乾燥膜[RM]に付着しやすいので、プライミングローラ14
の外周面上に巻き取るときよりも巻き取り時間(図3のt〜t)を一段短く
する。これにより、切り離し(III)の工程によって第1レジスト乾燥膜[R
]側に残るレジスト液膜rmはプライミングローラ14の外周面上で切り
離し(III)を行った場合よりも大きな膜厚と短い長さ(周回方向巻き取りサ
イズ)を有している。なお、スリットノズル72側に残るレジスト液膜RFは
、プライミングローラ14の外周面上で切り取り(III)を行った場合と略同
じである。
一例として、第1層のレジスト乾燥膜[RM]の周回方向巻き取りサイズ
が40mmである場合に、今回(5回目)のプライミング処理で第1層のレジ
スト乾燥膜[RM]上に巻き取られる第2層のレジスト液Rの液膜rmの周
回方向巻き取りサイズを10mm以下にすることができる。なお、プライミン
グ処理でプライミングローラ14側に巻き取られるレジスト液膜の膜厚は通常
数μm以下であるから、多層重ねの巻き取りを行っても、スリットノズル72
とプライミングローラ14間のギャップ間隔(数十〜数百μm)に実質的な影
響を与えることはない。
切り離し(III)工程の後は、第1層のときのプライミング処理のときと同
様に、プライミングローラ14の回転をそのまま継続させて自然乾燥(IV)の
工程に移行し、所定時間の経過後にプライミングローラ14の回転を止める。
その結果、プライミングローラ14において、第1層の第1レジスト乾燥膜[
RM]上に、5回目のプライミング処理に付随した残存物として第2層の第
1レジスト乾燥膜[rm]が所定の周回方向サイズ(たとえば約18°)で
形成される。
後続の6回目および7回目のプライミング処理も、上述した5回目のプライ
ミング処理と全く同じ手順により、第1層の第2レジスト乾燥膜[RM]お
よび第3レジスト乾燥膜[RM]上でそれぞれ行われる。
これにより、プライミングローラ14において、第1層の第2レジスト乾燥
膜[RM]上には、6回目のプライミング処理に付随した残存物として第2
層の第2レジスト乾燥膜[rm]が上記と略同じ周回方向サイズ(約18°
)で形成される。また、第1層の第3レジスト乾燥膜[RM]上には、7回
目のプライミング処理に付随した残存物として第2層の第3レジスト乾燥膜[
rm]が上記と略同じ周回方向サイズ(約18°)で形成される。
この第2の方式では、図11に示すように、8回目のプライミング処理において第1層の第4レジスト乾燥膜[RM4]上に第2層のレジスト液膜rm4を巻き取った直後に、プライミングローラ14の一括洗浄(外周面全周清浄化)を行うようにしている。
すなわち、図11に示すように、8回目のプライミング処理でも、レジスト
液Rの吐出(I)、巻き取り(II)および切り離し(III)の各工程は5回目
〜7回目のプライミング処理のときと同じであり、第1層の第4レジスト乾燥
膜[RM]上にレジスト液膜rmが巻き取られる。
しかし、切り離し(III)の後は、自然乾燥(IV)の工程をスキップして、
プライミングローラ14の回転を継続したまま、洗浄(V)の工程に移行する。
この洗浄(V)の工程では、洗浄機構16および排気機構45を作動させる。
この場面でも、洗浄(V)の工程を開始する前に、主制御部70は、回転機構
65および膜厚測定部67を通じて、プライミングローラ14上に付着してい
る第1層のレジスト乾燥膜[RM],[RM],[RM],[RM]、
第2層のレジスト乾燥膜[rm],[rm],[rm]およびレジスト液
膜rmの範囲(面積)および膜厚を測定し、その測定結果に基づいて洗浄(V)
の工程における洗浄液の使用量を演算によって決定する。たとえば、プライミ
ングローラ14上に付着している全てのレジスト膜(液膜または乾燥膜)の総
レジスト量(範囲×膜厚)を基準値とし、たとえば洗浄液使用量をその基準値
(総レジスト量)に等しい値に決定してよい。
この第2の方式の一括洗浄処理における洗浄(V)および強制乾燥(VI)の工程は、基本的には、上述した実施例の一括洗浄処理における洗浄(V)および強制乾燥(VI)の工程とそれぞれ同一内容のプロセスであってよい。
この第2の方式によれば、上述した実施例における作用効果を全部含むだけでなく、第1層のレジスト乾燥膜[RM1],[RM2],[RM3],[RM4]上でも後続のプライミング処理を重ねて実施してから、まとめてプライミングローラ14の一括洗浄処理を行うようにしたので、洗浄液使用量の削減効果を倍増させることができる。
図12に、上述した第2の方式によるプライミング処理方法の大まかな手順を斜視図で示す。
[変形
上述した第2の方式においても、プライミングローラ14の外周面上に一周に亘って巻き取られる第1層の複数のレジスト乾燥膜[RMi]の個数および巻き取り順序を任意に選択できるだけでなく、たとえば図13に示すように、第1層のレジスト乾燥膜[RMi]上に巻き取られる第2層のレジスト液膜rmiの個数および巻き取り順序も任意に選択できる。
また、第2の方式において、第1層のレジスト乾燥膜[RMi]上で第2層分のプライミング処理を行ってから、その第1層のレジスト乾燥膜[RMi]とは異なる領域でプライミングローラ14の外周面上で別の第1層分のプライミング処理を行うことも可能である。
また、第2の方式においては、上述したように1回分のプライミング処理において、プライミングローラ14の外周面上に形成される第1層のレジスト液膜RMの周回方向巻き取りサイズよりも、第1層のレジスト乾燥膜上に形成される第2層のレジスト液膜rmの周回方向巻き取りサイズが格段(数分の一以下)に短くなる。したがって、たとえば図14に示すように、先ずプライミングローラ14の外周面上に、下地膜の形成のために第1層のレジスト液膜RMを好ましくは略全周に亘って形成し、これを上記と同様の自然乾燥によりレジスト乾燥膜[RM]とする。この第1層のレジスト乾燥膜[RM]つまり下地膜の上では、周回方向に分割領域を短く区切って相当多く(たとえば10回以上)のプライミング処理を実施することができる。
なお、プライミングローラ14の外周面上に下地膜(第1層のレジスト膜)
を形成するための処理では、プライミングローラ14を通常とは逆方向に回転
させてもよく、また、レジスト塗布用のスリットノズル72に代えてたとえば
プライミング処理装置に専属の別のスリットノズルを使用してもよい。
また、プライミングローラ14において、上記のようにして形成された第2
層のレジスト乾燥膜rm上で後続のプライミング処理を実施して第3層のレジ
スト液膜を巻き取ることも可能である。更には、4層以上重ねて多数回のプラ
イミング処理を実施することも可能である。
一括洗浄処理においては、洗浄液の使用量は増えるが、プライミングローラ
14の外周面全周に洗浄液を噴き付けることも可能である。
プライミング処理装置内の各部の構成または機能も上述した実施形態のもの
に限定されない。たとえば、洗浄機構16において2流体ジェットノズル以外
の洗浄ツールたとえばスクレーパも使用または併用可能であり、排気機構45
の各部、特に強制乾燥部38の構成を種種変形することができる。
上述した実施形態のプライミング処理装置においては、プライミング処理の
結果としてプライミングローラ上に残るレジスト液膜(または乾燥膜)の膜厚
分布特性を測定する構成および機能(図9)を利用して、スリットノズル72
側のレシスト吐出機能(特にスリット長手方向における吐出流の均一性)を検
査し、レジスト塗布処理の歩留まりないし信頼性を向上させることもできる。
本発明における塗布液としては、レジスト液以外にも、たとえば層間絶縁材
料、誘電体材料、配線材料等の塗布液も可能であり、各種薬液、現像液やリン
ス液等も可能である。本発明における被処理基板はLCD基板に限らず、他の
フラットパネルディスプレイ用基板、半導体ウエハ、CD基板、フォトマスク
、プリント基板等も可能である。
10 プライミング処理装置
12 開口部
14 プライミングローラ
16 洗浄機構
18 2流体ジェットノズル
36 バキューム口
38 強制乾燥部
45 排気機構
60 モータ
62 回転制御部
65 回転機構
70 主制御部
72 スリットノズル
74 ノズル移動機構

Claims (7)

  1. 長尺形のスリットノズルを用いて被処理基板上に塗布液を塗布する塗布処理において前記スリットノズルの吐出口付近に塗布処理の下準備として塗布液の液膜を形成するためのプライミング処理方法であって、
    1回分のプライミング処理のために、水平に配置された円筒状または円柱状のプライミングローラの頂部に対して所定のギャップを隔てて前記スリットノズルの吐出口を平行に対向させ、前記スリットノズルに一定量の塗布液を吐出させてから前記プライミングローラを回転させて、前記プライミングローラの外周面の上に前記吐出された塗布液の一部を巻き取る第1の工程と、
    前記第1の工程で開始した前記プライミングローラの回転を止めずにそのまま継続して、前記プライミングローラの外周面上に巻き取られた塗布液の液膜を自然乾燥させて第1乾燥膜とする第2の工程と、
    別の1回分のプライミング処理のために、前記第1乾燥膜を外して前記プライミングローラの頂部に対して所定のギャップを隔てて前記スリットノズルの吐出口を平行に対向させ、前記スリットノズルに一定量の塗布液を吐出させてから前記プライミングローラを回転させて、前記第1乾燥膜とは異なる領域で前記プライミングローラの外周面の上に前記吐出された塗布液の一部を巻き取る第3の工程と、
    前記プライミングローラの外周面上に付着している液膜または乾燥膜を洗浄によって一括除去する第4の工程と
    を有するプライミング処理方法。
  2. 前記第4の工程は、前記プライミングローラを回転させながら、前記プライミングローラの外周面のうち液膜または乾燥膜が付着している領域のみに洗浄液を噴き付ける、請求項1に記載のプライミング処理方法。
  3. 前記第4の工程に先立って、前記プライミングローラの外周面上に付着している液膜または乾燥膜の範囲および膜厚を測定し、その測定結果に基づいて前記第4の工程における洗浄液の使用量を決定する第5の工程を有する、請求項1または請求項2に記載のプライミング処理方法。
  4. 長尺形のスリットノズルを用いて被処理基板上に塗布液を塗布する塗布処理において前記スリットノズルの吐出口付近に塗布処理の下準備として処理液の液膜を形成するためのプライミング処理装置であって、
    所定位置に水平に配置された円筒状または円柱状のプライミングローラと、
    前記プライミングローラをその中心軸の回りに回転させる回転機構と、
    前記プライミングローラの外周面を洗浄するために洗浄液を噴き付ける洗浄機構と、
    前記プライミングローラの周囲を強制的に排気するための排気機構と、
    前記回転機構、前記洗浄部および前記排気部の各動作を制御する制御部と
    を有し、
    1回分のプライミング処理のために、前記プライミングローラの頂部に対して所定のギャップを隔てて前記スリットノズルの吐出口を平行に対向させ、前記スリットノズルに一定量の塗布液を吐出させてから前記回転機構により前記プライミングローラを回転させて、前記プライミングローラの外周面の上に前記吐出された塗布液の一部を巻き取り、
    前記回転機構により前記塗布液の巻き取り後も前記プライミングローラの回転を止めずに継続して、前記プライミングローラの外周面上に巻き取られた塗布液の液膜を自然乾燥させて第1乾燥膜とし、
    別の1回分のプライミング処理のために、前記第1乾燥膜を外して前記プライミングローラの頂部に対して所定のギャップを隔てて前記スリットノズルの吐出口を平行に対向させ、前記スリットノズルに一定量の塗布液を吐出させてから前記プライミングローラを回転させて、前記第1乾燥膜とは異なる領域で前記プライミングローラの外周面の上に前記吐出された塗布液の一部を巻き取り、
    所望回数の前記プライミング処理が終了した後に、前記回転機構によりプライミングローラを回転させながら前記洗浄機構と前記排気機構とを作動させて、前記プライミングローラの外周面上に付着している液膜または乾燥膜を洗浄によって一括除去する、
    プライミング処理装置。
  5. 前記排気機構を、前記塗布液の液膜を乾燥させる時は止めておく、請求項4に記載のプライミング処理装置。
  6. 前記プライミングローラの外周面上に付着している液膜または乾燥膜の範囲および膜厚を測定するための膜測定部と、
    前記一括洗浄の前に、前記膜測定部で得られる測定結果に基づいて前記膜の一括除去で使用する洗浄液の量を決定する洗浄液使用量決定部と
    を有する請求項4または請求項5に記載のプライミング処理装置。
  7. 前記洗浄機構は、前記プライミングローラの外周面のうち液膜または乾燥膜が付着している領域のみに洗浄液を噴き付ける、請求項4〜6のいずれか一項に記載のプライミング処理装置。
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