JP5154434B2 - 非無機化(non‐mineralized)結合組織の工学のためのビブリオ・ディアボリカス(Vibriodiabolicus)種により分泌される多糖の使用 - Google Patents

非無機化(non‐mineralized)結合組織の工学のためのビブリオ・ディアボリカス(Vibriodiabolicus)種により分泌される多糖の使用 Download PDF

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Description

本発明は、非無機化(non-mineralized)結合組織、特に被覆組織(皮膚、粘性物質、軟骨、腱)の工学に関係する。
エキソ多糖(EPS)産生細菌が、深海熱水生態系を起源とする微生物より単離されている。HE800はビブリオ・ディアボリカス(Vibrio diabolicus)株により生産されるEPSである。その重量平均分子量は、天然状態でおよそ800,000 g/molである。それは、4オシド残基(oside residue):
[(-3)-DGlcNacβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGalNacα(1-)]n
からなる原初直鎖反復オシド配列により特徴づけられる。
HE800は国際公開特許番号98/38327号で公開されたIFREMERの名で国際出願に、および以下の文献にも記載されている:Raguenes et al., Int J Syst Bact, 1997, 47, 989-995、およびRougeaux et al., Carbohyd. Res., 1999, 322, 40-45。エキソ多糖について多くの用途が記述されてきている。用途の例のために、骨の治療におけるHE800の有利な特性が記載された国際公開特許番号02/02051号が言及されてよい。非無機化結合組織の工学に関してHE800の適用は現在まで知られていない。
結合組織は、その細胞間における非常に豊富な細胞外マトリックスの存在により特徴づけられる。
細胞外マトリックスは、非無機化結合組織の骨組みを構成する。それにより、非無機化結合組織に成形、機械的強度、および柔軟性が与えられ、重要な生理学的機能が遂行される。コラーゲン網の組織化は組織構造化の本質的な要素である。実際、コラーゲン、特に線維性コラーゲンは、細胞外マトリックスにおいて、特に粘性真皮および軟骨の細胞外マトリックスにおいて主なタンパク質の種類である。
細胞外マトリックスはまた、細胞外マトリックスを合成し再構成する細胞、特に非無機化結合組織の重要な細胞である間葉細胞(線維芽細胞、筋線維芽細胞、軟骨細胞、周皮等)の分化状態を維持するために必要でもある。瘢痕形成の間増殖するが、慢性炎症過程の間は持続して線維症になる結果となる、筋線維芽細胞は特に顕著である。
国際公開特許番号98/38327号 国際公開特許番号02/02051号 欧州特許第1555035号 国際公開特許番号03/041568号 欧州特許第1374857号 Raguenes et al., Int J Syst Bact, 1997, 47, 989-995 Rougeaux et al., Carbohyd. Res., 1999, 322, 40-45
組織工学の主目的は、人体組織と人体器官両方の再構成である。複数のアプローチが開発されている。
最初のアプローチは、損傷組織に誘導構造を移植することにある。誘導構造は、再構成される組織のための型として役立つ。構造は任意に細胞増殖を刺激する分子に富んでいてよい。この組織工学的取り組みの例のために、架橋コラーゲン-グリコサミノグリカン混合マトリックスからなる生体吸収性移植を記載している、欧州特許第1555035号が言及されてよい。このマトリックスは、組織の再生潜在能力の下地をつくるための目的である誘導構造を構成する。
第二の組織工学的アプローチは、in vivoまたはexo vivo使用のために生細胞から組織代替物をexo vivo再構成することからなる。目的は組織構造を再生成することである。コラーゲンゲルの生産に基づいた方法は、組織工学の巨大な可能性を最初に示した。最初に実行された組織再構成の研究は、コラーゲンゲルに線維芽細胞を取り込むことにより、その後表面にケラチノサイトを播種することにより表皮化することができる真皮同等物を生成することが可能となることを示した。最終結果物、生再構成皮膚は、適切な培養条件下で優れたレベルの分化を達成することができ、そしてケラチノサイト最終分化の多くの特徴を再生産することができる。この組織再構成の方法は、臨床目的(移植)または基礎研究目的(in vitro組織再形成)のために、他の多くの器官の発生に応用可能であることが証明されている。しかし、この方法により臨床応用に必要な機械的強度を有する組織を取得することが可能となることは確定していない。
この機械的側面は、細胞およびそのin vitroでの培養によりコロニー形成させることができる生体物質の利用に基づく、第二の方法の開発を促進した理由の一つである。それゆえ、これらの補助剤の中に送り込まれれば、細胞は、原初の組織に近い組織構造を再構成する結果となるのみならず、生体物質の生分解性ネットワークを含む多様な量の細胞外マトリックスを分泌する。組織工学法のために、フィブリンおよび線維芽細胞のマトリックスを含む三次元マトリックスを記載する、国際公開特許番号03/041568号が言及されてよい。このマトリックスにより、移植されることができる組織同等物を作製することができる。
本発明の主題の一つは、線維芽細胞の増殖を促進する改善された機械的特性を有するマトリックスである。
驚いたことに、および期待されていなかったことに、発明者は500,000g/molと2,000,000g/molの間の重量平均モル質量を有し、4オシド残基:
[(-3)-DGlcNacβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGalNacα(1-)]
を含む直鎖状反復オシド配列により特徴づけられる多糖が、以下の特性を有していることを示した。すなわち:線維芽細胞株の選択を誘導し、細胞外マトリックスにおける線維芽細胞の動態化および増殖を刺激し、コラーゲンの線維化を加速し、そして細胞外マトリックスの再構成を促進する。
この多糖により、非無機化結合組織のコラーゲンネットワークを再構成することが可能となり、およびそれは線維芽細胞の接着および細胞増殖を可能とする援助を構成する。
それゆえ、多糖の特性により、改善された特性を有する線維状コラーゲンマトリックスの生産を多糖が可能にする。多糖を含む線維状コラーゲンマトリックスのコラーゲンネットワークは、温度および機械的応力のような物理的要因に対してより良く抵抗性を提示する。最後に、それによって間葉細胞の培養、特に線維芽細胞の培養が促進され、組織代替物の調製が可能となる。
本発明の主題は、500,000g/molと2,000,000g/molの間、好ましくは700,000g/molと900,000g/molの間の重量平均モル質量を有し、以下の4オシド残基を含む直鎖状反復オシド配列:
[(-3)-DGlcNacβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGalNacα(1-)]
により特徴づけられる、多糖の使用、またはこの多糖の塩の使用である。
本発明の主題は、500,000g/molと2,000,000g/molの間、好ましくは700,000g/molと900,000g/molの間の重量平均モル質量を有し、4オシド残基:
[(-3)-DGlcNacβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGalNacα(1-)]
を含む直鎖状反復オシド配列により特徴づけられる多糖、またはこの多糖の塩を含むコラーゲンマトリックスである。
典型的には、多糖は塩の形態であってよい。
典型的には、多糖は500,000ダルトンと2,000,000ダルトンの間のサイズを有し、ビブリオ・ディアボリカス種により分泌される多糖である。調製の方法は以下の文書に記載されている:国際公開特許番号98/38327号、Raguenes et al., Int J Syst Bact, 1997, 47, 989-995、およびRougeaux et al., Carbohyd. Res, 1999, 322, 40-45。
典型的には、マトリックスのコラーゲンは、コラーゲンタイプI, II, III, VおよびXIのような線維性コラーゲン、またはそれらの混合物からなる群より選択されるコラーゲンである。好ましくは、コラーゲンはコラーゲンタイプIである。
典型的には、そのようなコラーゲンマトリックスを生成するために、酸可溶性線維性コラーゲンよりコラーゲンマトリックスを生成するために一般に使用される技術を、当業者は使用するであろう。本発明による多糖の存在下で、酸可溶性線維性コラーゲンは、pHの中和後、天然に線維を形成する。あるいは、本発明による多糖をコラーゲンと架橋することにより、本発明によるコラーゲンマトリックスを取得してよい。架橋を実行するために、多糖をコラーゲンと架橋するために一般に使用される技術を、当業者は使用するであろう。欧州特許第1374857号は使用されることができる架橋技術の実例である。
本発明の主題はまた、上記の多糖を含み、1種類またはそれ以上の架橋剤を使用した架橋により多糖が不溶化されたことにより特徴づけられるマトリックスでもある。
典型的には、本発明による多糖を不溶化するように架橋するために、多糖を架橋するために一般に使用される技術を、当業者は使用するであろう。架橋剤の例のために、トリメタリン酸ナトリウム、エピクロルヒドリン、ジビニルスルホン、グルタルアルデヒドおよびビスエポキシラン、例えば1,4-ブタンジオールビス(エポキシプロピル)エーテルおよび1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテルが言及されてよい。
有利には、本発明によるマトリックスはまた、間葉細胞による、特に線維芽細胞によるマトリックスのコロニー形成を促進する増殖因子も含んでよい。
好ましくは、TGF-β、PDGF、FGF、BMP(骨形成タンパク質)、VEGFおよびCTGF(結合組織増殖因子)からなる群より増殖因子は選択されてよい。
典型的には、本発明によるマトリックスは、吸収性または非吸収性医療用具として、またはインプラントとして役立ち、あるいは医療用具中またはインプラント中に統合されてよい。そのようなマトリックスにより、最小限の拒絶反応で損傷構造物を機械的および機能的に置換することが可能となるであろう。組織上に設置、または損傷組織中に移植されると、これらのマトリックスは誘導構造物として役立ち、組織の再生潜在能力の下地をつくるであろう。マトリックス中における多糖の存在は、結合組織の再構造化を加速することにより再生を加速させる。これにより、線維性または炎症性タイプの病的状態の出現が防止される、完全な再生が達成される。マトリックス中における多糖の存在はまた、マトリックスの移植後、線維芽細胞のような、非無機化結合組織の間葉細胞による順序だった浸潤も促進し、一方同時にこれらの同じ細胞がそれ自身の細胞外マトリックスを生成することも促進する。
例のために、医療用具は包帯であってよい。
本発明の好ましい実施態様により、本発明によるマトリックスはまた、結合組織代替物、特に真皮、軟骨、腱代替物を構成するように非無機化結合組織に由来する間葉細胞も含んでよい。この代替物はin vivoで移植されてよい。マトリックスは、髄質に由来する、あるいは循環血液、線維芽細胞、または軟骨細胞に由来する間葉細胞を含んでよい。
有利には、マトリックスをコロニー形成させる間葉細胞は、真皮代替物を構成するために真皮線維芽細胞であろう。マトリックスはまた、皮膚代替物を構成するためにケラチノサイトも含んでよい。
有利には、マトリックスをコロニー形成させる間葉細胞は、軟骨代替物を構成するために軟骨細胞であろう。
他の実施態様によれば、本発明は、細胞を培養する補助剤の表面が、本発明による多糖を含むことにより特徴づけられる細胞培養補助剤に関係する。
典型的には、多糖は、膜、薄膜または三次元蜂の巣状構造物、あるいはヒドロゲルの形態である。
他の実施態様によれば、間葉細胞、特に線維芽細胞、とりわけ真皮線維芽細胞を培養する方法で、前記線維芽細胞が本発明によるマトリックスまたは上記補助剤上で培養されることを特徴とする方法に本発明は関係する。
引用される全ての文献の内容は、本記載の一部であると考慮されるべきである。
本発明は、以下の実施例によりこの後より明確に説明されるであろう。これらの実施例は、本発明の主題を説明するためだけに与えられるものであり、制限を構成するものでは決してない。
<1. 材料と方法>
<1.1 ビブリオ・ディアボリカス(HE800株)の培養からのエキソ多糖HE800の調製>
HE800を調製する方法は以下の文献に記載されている:国際公開特許番号98/38327号、Raguenes et al., Int J Syst Bact, 1997, 47, 989-995 and Rougeaux et al., Carbohyd. Res., 1999, 322, 40-45。
a) ビブリオ・ディアボリカスの培養
30 g/lグルコースで富栄養化した2216E培地[Oppenheimer, J. Mar. Res. 11, 10-18, (1952)]上でHE800株を培養する。30°Cで、およびpH 7.4で、1リットルの2216E-グルコース培地を含む2リットル培養槽中で生産を実行する。48時間の培養後、マストは低粘度(60 rpmで40センチポアズのオーダー)を有する。
b) エキソ多糖の調製
20,000 gで 2時間の遠心により細菌をマストから分離し、その後多糖を上清より純粋エタノールで沈殿させ、その後Talmontら[Food Hydrocolloids 5, 171-172 (1991)]またはVincentら[Appl. Environ. Microbiol., 60, 4134-4141 (1994)]により記載された方法により、エタノールの割合を増加させつつ複数回のエタノール/水洗浄を実行する。取得される多糖を30°Cで乾燥させ、周囲温度で保存する。そのようにして、培養1リットルあたり2.5 gの精製多糖が取得された。
<1.2 線維芽細胞の取得>
真皮起源の線維芽細胞、および歯肉起源の線維芽細胞について実験を実行した。これら2種類の間葉細胞は、HE800に関して非常に類似した挙動をとり;従って、歯肉線維芽細胞で取得される結果を真皮線維芽細胞により推定することができる。
<1.2.1 培地>
以下を含むDulbecco MEM Glutamax Iからなる「完全」培地中で培養を実行する:100 U/mlペニシリン、 100 μg/mlストレプトマイシン、および2 μg/ml ファンギゾン(Gibco BRL Cergy Pontoise, France)、ウシ胎児血清(FCS)で補完される、または補完されない(欠損培地(deficient medium))。
<1.2.2 組織試料の起源>
使用される真皮生検を、医師により取得されてから3時間以内に培養中に設置する。使用される試料を、臨床的に正常な子供の陰茎包皮より、割礼後取得する。病的状態でない若い患者(年齢30歳より若い)より歯肉生検を取得する。歯列矯正の理由から抽出される、小臼歯に付着した粘性物質より生検を取得する。さらに、これらの粘性物質は医師により臨床的に正常であると言明される。これらの生検は、抽出中に分離され、本発明の改変を必要としない組織残余物である。
<1.2.3 培養>
真皮および歯肉試料を、通常より高い濃度の抗生物質(6×ペニシリン、4×ストレプトマイシン、2×ファンギゾン)を含むDMEM培地中で2回洗浄し、その後それらを非常に小さい外植片(〜2 mm2)に細かく切断する。無菌パスツールピペットを使用して、または外科用メスのチップで、25 cm2培養フラスコ中で、プラスチックの実質的側面にこれらの外植片を設置する。その後ディッシュを立たせ、外植片がプラスチックに接着し、乾燥するように、15分間この位置のままにしておく。
接着した外植片を20%ウシ胎児血清(FCS)で補完される数滴のDMEMで覆う。その後、5%に二酸化炭素および95%空気からなる気体中で、37°Cで一晩、インキュベーター中に培養ディッシュを設置する。後日、20% FCSを含む新鮮な培地と上清を交換し;それ以降毎週、上清を新しくする。3週間後、線維芽細胞は完全にディッシュの底にコロニー形成し(外植片に存在するケラチノサイトはこれらの培養条件下で接着しない);その後継代培養を実行する。鉗子を使用して外植片を除去し、細胞をPBSで2回洗浄し、その後トリプシン(trypsin-EDTA, Gibco)処理する。その後10% FCSを含むDMEMを加えることによりトリプシン処理を停止する。細胞を計数器(Coulter)でカウントし、その後複数の培養ディッシュに再播種する。このとき、それらは最初の継代であると考えられ、10% FCSを含む完全培地中に維持される。細胞が再びコンフルエントであるとき、同じ手順により別の継代が実行され、これを実験の開始まで継続する。
<1.3 膜の調製および線維芽細胞の培養>
<1.3.1 HE800膜の調製および線維芽細胞の培養>
2 mg/ml HE800溶液200 μlを培養ウェル(24ウェルディッシュ、2 cm2)の底に沈着させることにより界面活性化(Surfacting)を実行する。37°Cに設定されるホットプレート上の培養フードの下に少なくとも5時間培養ディッシュを設置する。蒸発後、HE800膜がディッシュの底に形成する。ウェルあたり10,000個の細胞の割合で歯肉線維芽細胞を播種し、7日間培養する。毎日細胞をカウントし、一部のウェルを形態研究および平滑筋α-アクチンの免疫検出のために固定する。
<1.3.2 コラーゲン膜およびコラーゲン-HE800合成膜(composite film)の調製ならびに線維芽細胞の培養>
使用されるコラーゲンはラットの尾(Institut Jacques Boy, Reims)より取得される酸可溶性コラーゲンタイプI(2 mg/ml)である。コラーゲン(総計40 μg)およびHE800 (総計5、50、または200 μg)の混合物200 μlを沈着させることにより培養ディッシュの界面活性化を実行する。
培養ディッシュ(24-ウェルディッシュ、またはlabtek, ウェルあたり2 cm2)を、37°Cに設定されるホットプレート上の培養フードの下に少なくとも5時間設置する。蒸発後、HE800を有する、または有しないコラーゲンの膜がディッシュの底に形成する。新たな培養表面の生物学的適合性を確認するために、線維芽細胞をこれらの膜上に播種する。
<1.3.3 膜の構造の特徴づけ>
コラーゲン膜および合成膜を無水エタノールにより-20°Cで固定し、その後シリウスレッド(Junquera染色、コラーゲン特異的)で染色するために再水和する。それゆえ、シリウスレッド中で全てのコラーゲンが透過光下で染色されるが、正確に線維化されたコラーゲンのみが偏光を逸らせることができる。
<1.4 格子(コラーゲンマトリックス)中における培養:同等非無機化結合組織の調製>
コラーゲン膜を形成するために使用されたものと同じコラーゲンIで格子を作製する。コラーゲン(3 mg/格子)の酸溶液を中和した後、細胞を含み、重合を実行しているゲルを直径5 cmのペトリディッシュに注ぐ。細胞を添加する前に、格子あたり150 μg, 300 μgまたは600 μg(それぞれ、コラーゲン総量の5%, 10%および20%)の割合でHE800をコラーゲンに添加する。
<1.4.1 ストック溶液の調製>
Figure 0005154434
ストック溶液50 mlあたりウシ胎児血清10 mlが加えられる。
<1.4.2 格子の調製>
格子を調製するための全ての工程は氷中で実行される。
Figure 0005154434
- 格子を振盪し、その後ペトリディッシュに注ぎ、その後37°Cで5分間放置する。
- 1時間後、格子を縁から分離させるためにディッシュをゆっくりと振盪する。
- 培地を毎週交換する。
<1.4.3 格子(コラーゲンマトリックス)の特徴づけ>
種々の培養時間(11日および40日)において、格子を再生し、パラホルムアルデヒド中に固定し、その後パラフィン組み込みのために調製する。その後厚さ7 μmの切片をミクロトーム上で切断する。これらの切片の特異的な染色により、再構成結合組織の構造および細胞性を観察および研究することが可能となる。パラメーターの一部を引き続き画像解析により研究し、そして定量化する。シリウスレッドで染色後、コラーゲン線維化の質を観察し;ヘマルン-エオシン(hemalun-eosin)で切片を染色した後、画像解析により同等結合組織の細胞性を評価することができるであろう。
<1.4.4 格子に含まれる線維芽細胞の数の決定>
ヘマルン-エオシン染色により、細胞を囲むマトリックスから細胞を識別することが可能となる。これは、細胞質および細胞外構造(エオシン好性)を程度の差はあるがエオシンが強く赤色に染色する一方、ヘマルンが細胞核を濃い藍色に染色するためである。そのようにして作り出されるコントラストにより、半自動画像解析装置に接続されるCDDカメラを備える顕微鏡下で各細胞を識別することが可能となる。その後、顕微鏡拡大により明確化される視野の中にある細胞を、11日および40日に格子中でカウントする。切片ごとに約10の視野を解析した。そして、2群の細胞をその地理的状況により識別することができる:第一に、格子(コラーゲンマトリックス)の内部にある細胞、および第二に、格子の縁にある細胞。同等結合組織の細胞性を測定するために、各格子は円柱状であると考えられ、格子の縁は、格子の全容量の2%に相当する厚さ10 μmの王冠状のもの(2細胞層の直径に同等である)として定義される。
<1.5 平滑筋α-アクチンの間接免疫検出>
固定細胞を70%エタノール中(20分)で再透過処理し、その後PBS中(10分)で再水和する。内因性ペルオキシダーゼを、メタノール(30%)、H2O2 (0.3%)溶液で阻害する。この操作の後、PBS(2分)で洗浄し、その後非特異的抗原性部位をPBS/1%スキムミルク溶液(1時間)でブロッキングする。その後培養物を抗ヒトα-アクチン一次抗体(マウスIgG)とインキュベート(1/30; 50分)し、その後PBS (3 × 10分)で洗浄する。その後細胞を、暗下で60分間、ビオチン化抗マウスIgG抗体(1/200)とインキュベートし、その後ペルオキシダーゼ結合ストレプトアビジン(1/200)とインキュベートした。
洗浄(PBSで10分3回)後、0.1%H2O2を含むトリス/塩酸バッファー(100 mM, pH 7.2-7.4)中において(15分、暗下)、3,3'-ジアミノベンジジンでペルオキシダーゼ活性を明らかにする。ペルオキシダーゼ活性により、陽性細胞の細胞質中に茶色の線維状物質が現れる(α-アクチン微細線維に相当する)。
使用される製品はDako社に由来する。平滑筋α-アクチンの免疫検出に関する対象実験を、一次抗体を省略することにより、および/または一次抗体を取得することを可能とする動物種と異なる種の二次抗体を使用することにより実行した。
<2. 結果と議論>
<2.1 HE800膜上で培養される歯肉線維芽細胞の増殖>
ディッシュの底に多糖膜を形成するために、培養表面をHE800で処理した。培養の最初の時期(2日目および4日目)の間、HE800被覆ディッシュ中に播種される細胞の数は、対照ディッシュ中の細胞数よりもはるかに少ないことが観察される(表1)。一方、実験の最後の時期、これらの結果が逆となることが注目される(表1および2)。提示される曲線は、HE800膜上で培養される細胞は、対数増殖期に入る前の、プラスチック上で培養される細胞により示されるよりも長い遅延段階を維持することを示す。さらに、対照培養における細胞の数が実験の最終時期にプラトーに達するにも関わらず(表3を参照)、HE800膜上の培養物は増殖し続ける。培養中または細胞の固定後に行われる観察により、種々の培養条件下で示される細胞の挙動に関する仮説を提唱することが可能となる。
培養の最初の時期、補助剤に接着しない多数の細胞が存在することにより、HE800膜上の培養物は特徴づけられる。この非接着は、これらの培養物中における細胞数に観察される増殖の遅延を説明するかもしれない。
HE800膜上に播種される細胞がディッシュの中央に列状に組織化されるのに対して、対照細胞は、特定な方向づけ無くディッシュ中に均一に分散される。これらの結果は、HE800の細胞接着における効果を示す。実際、通常観察される歯肉培養物における細胞のグループ分けは、特定の方向づけを有しない。最初の2日間の培養後、これらの細胞の列は環状中央構造を形成し始め、もっぱら中央に向かってより高濃度になっていく(向心増殖)。多くの細胞をまた、ディッシュの縁でであるが特定の方向づけ無く観察することもできる。一部の細胞は、細胞のグループ分けを分離する領域に存在してよく、それらは単離され、HE800または実に対照ディッシュの他の細胞よりもはるかに引き伸ばされてみえる。
平滑筋α-アクチンに関する免疫細胞化学的標識は、以下を示す:
- 対照では、これらの微小線維を発現しない細胞に多くの陽性細胞が隣接している。
- HE800存在下の培養物では、中央環状形状で存在する細胞は平滑筋α-アクチンを発現せず;一方、このアクチンを発現する細胞をディッシュの縁で見出すことができる。
これらの結果は、線維芽細胞株の選択を反映し;実際、HE800膜に接着するために必要とされる膜レセプターを一部の細胞は天然に発現しなくてもよい。非接着性線維芽細胞亜集団の中に、平滑筋α-アクチンを発現するもの、すなわち筋線維芽細胞がある。対照実験(一次抗体の発光または不適切な二次抗体の使用)で、陽性反応は観察されなかった。
Figure 0005154434
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<2.2 HE800存在下のコラーゲンタイプIの構造>
<2.2.1 最初の観察>
コラーゲンおよびエキソ多糖HE800の両方を含む膜を調製するために、培養ディッシュに注ぐ前に、HE800およびコラーゲンIの溶液を前もって混合する。驚くべきことに、細菌エキソ多糖をコラーゲン溶液に添加することにより、密集した、白色凝集が現れることが注目された。この凝集を、組織学的スライド上に広げ、その後コラーゲン特異的染料であるシリウスレッドで染色することができた。これらの組織学的スライドは、スライド上に広げられる物質が効率的にシリウスレッドで染色されることを示す。さらに、偏光を種々の方向に散逸させる物質が観察されることは、線維状形態にあるコラーゲンの存在を明確に示す。
<2.2.2 コラーゲン/HE800合成膜の組織化>
堆積される種々の膜は、以下よりなる:
(1) コラーゲン(40 μg)
(2) コラーゲン(40 μg) + HE800 (50 μg)
(3) コラーゲン(40 μg) + HE800 (200 μg)。
顕微鏡下でディッシュの底を観察することにより、膜(3)について、長い線維からなる高濃度なネットワークの出現が示される。膜(1)が実質的に何も含まない一方、より短い複数の線維を膜(2)は含む。3種類の膜をシリウスレッドにより染色したとき、膜(3)のみが偏光を散逸させる線維状ネットワークを示す。
これらの結果は、HE800がコラーゲン線維の形成を促進すること、また、温度および機械的応力のような物理的要因に対するコラーゲンネットワークのよりよい抵抗性を可能にもすることを示す。
<2.3. 非無機化結合組織:光子および電子顕微鏡>
結合組織で観察される細胞/マトリックス相互作用を可能な限り近く再現するために、コラーゲンマトリックス(三次元培養モデル)中で細胞を培養する。これらの格子または同等結合組織はコラーゲンI単独(対照)、または種々の割合(格子中に含まれるコラーゲンの量、すなわち300 μg, 150 μgおよび75 μgに対して、EPSの量:それぞれ20%, 10%および5%)にあるコラーゲンIおよびHE800からなる。
<2.3.1 格子の収縮>
研究される最初のパラメーターは格子が収縮する速度である:対照格子の収縮曲線と、HE800を含む格子の収縮曲線は類似している。この類似性に関わらず、培養の早期の間、対照格子よりも遅い収縮速度をHE800格子が有することが注目される。11日目の後、格子の収縮はほぼ完了する。
<2.3.2 格子中に含まれる線維芽細胞の数>
各格子中に存在する細胞の数は、2回の培養において、細胞180,000個と250,000個の間で変動する。縁にある細胞の数は、全細胞数の2%から12%に相当する。これらのデータは、この培養モデルに関する文献に記載されていることと矛盾しない。表4、5、および6の結果は、格子全体およびその種々の領域に存在する、単位体積(mm3)あたりの細胞の数を示す。
11日後および40日後における格子の総体積細胞濃度は、3,200 細胞/mm3と5,900細胞/mm3の間である(表4参照)。これらの値は、以前記載された(Miller et al., Exp Dermatol. 2003 Aug; 12(4): 403-11)ような、正常なヒト結合組織に見出される値に匹敵する。それゆえ、対照格子およびHE800を含む格子の生理学的細胞性は、使用される培養モデルの妥当性、およびこの生理学的モデルに対するHE800の適合性を立証する。
対照格子の総細胞濃度(表4参照)は、いかなる培養時間においても変化しない。培養11日目の後、HE800格子の総細胞濃度は、対照格子の総細胞濃度よりも25%から40%低い。培養40日目の後、対照格子およびHE800格子の細胞濃度は同等である。格子の内部で観察される細胞濃度における変動(表5参照)は、格子全体の変動を正確に再現する。一方、縁部王冠にある細胞の位相的組織化は、表4および5のものと完全に異なる。
- 培養11日目、縁部王冠の細胞濃度は、格子の内部の濃度よりも4倍高く、対照同等結合組織とHE800を含む同等結合組織の間で少量の変動のみを示す(表6)。
- 培養40日目、縁部の細胞性において大幅な減退が観察される。この減退は対照格子について40%のみである一方、HE800を含む格子について減退は100%から250%に達する。対照格子の細胞濃度は、内部よりも縁部のほうが3倍高く(表4および6);一方、この濃度はHE800格子に匹敵する。
HE800格子の全体の細胞性は、培養の早期において対照格子の細胞性よりも低く、その後培養後期に同等になる。内部領域の細胞濃度に対して影響を有するこれらの変動を、細胞増殖の刺激、または縁部細胞の内部への大規模な移動により説明することができる。
実際、格子の縁部において、細胞の数は培養時間を通して減少し;この減少は特にHE800を含む格子で顕著である(細胞の数で1/2倍から1/3.5倍減少)。この減少を、細胞外マトリックスから分離する縁部細胞が接着しなくなること、および/またはこれらの細胞が内部へ大規模な移動を行うことにより説明することができる。これは、HE800を含む格子で長期にわたる細胞性の全体の進歩を説明する。
Figure 0005154434
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結論:HE800は細胞外マトリックス中で内皮線維芽細胞の増殖を促進し、および/またはその動態化すなわち、選択、移動、および縁部細胞の大規模な浸透を促進する。
<2.4.3 コラーゲンマトリックスの状態>
<2.4.3.1 光子顕微鏡>
シリウスレッド染色(Junquera染色)により、コラーゲンを特異的に染色することが可能となり;例えば皮膚において、そのコラーゲンは赤色のゆるい線維状構造の形態に見える。
透過光および偏光下で観察した後、組織学的切片のシリウスレッド染色により、格子を形成する間HE800を添加することにより、対照格子よりもはるかに高濃度で、より短い期間の後マトリックスの形成が可能になることが示される。
例えば、培養40日後の対照コラーゲンマトリックス濃度は、培養11日のHE800存在下に形成されるコラーゲンマトリックスに観察される濃度と同等である。濃度におけるこの効果は、最小投与量(10%, 5%)よりもはるかに大きい。
<2.4.3.2 電子顕微鏡>
11日間培養された同等結合組織において電子顕微鏡を実行した。対照または種々の濃度にあるHE800存在下で形成される格子のいずれにおいても、細胞が良好な微細構造状態を有することが見られた
対照格子においてコラーゲンを観察することはできず;20%のHE800を含む格子により、エキソ多糖からなるゲル中に保持される線維状要素の一部を観察することが可能となる。10%および5%のエキソ多糖を含む格子は非常に異なり;詳しくは、多大なコラーゲン線維が存在し、それらは格子中いたるところに分散され、一部は定期的な条線(striation)を提示する。これらのコラーゲン線維または小線維は、HE800からなるゲル中に捕捉される。
結論:HE800はコラーゲン線維化を加速し、細胞外マトリックスの構成を促進する。

Claims (22)

  1. 非無機化結合組織の工学のための、外因性コラーゲン及び多糖又はその塩を含むマトリックスの使用であって、多糖がビブリオ・ディアボリカス(Vibrio diabolicus)種により分泌され、500,000g/molと2,000,000g/molの間の重量平均モル質量を有し、以下の4オシド残基:
    [(-3)-DGlcNacβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGlcAβ(1-4)DGalNacα(1-)]
    を含む直鎖状反復オシド配列により特徴づけられることを特徴とし、マトリックスにおいて、コラーゲンが多糖に共有結合で架橋されていない、使用
  2. 多糖が700,000g/molと900,000g/molの間の重量平均モル質量を有することを特徴とする、請求項1に記載の使用
  3. コラーゲンが、コラーゲンタイプI、コラーゲンタイプII、コラーゲンタイプIII、コラーゲンタイプV、コラーゲンタイプXI、及びそれらの混合物からなる群から選択される線維質コラーゲンであることを特徴とする、請求項1または2に記載の使用
  4. コラーゲンがコラーゲンタイプIであることを特徴とする、請求項3に記載の使用
  5. 1種類またはそれ以上の架橋剤を使用した架橋によって多糖が不溶化されたことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の使用
  6. 間葉細胞によるマトリックスのコロニー形成を促進する少なくとも1種類の増殖因子をマトリックスがさらに含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用
  7. 少なくとも1種類の増殖因子が、TGF-β、PDGF、FGF、VEGF、BMPおよびCTGFからなる群より選択されることを特徴とする、請求項6に記載の使用
  8. マトリックスがさらに間葉細胞を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の使用
  9. 間葉細胞が、髄質、あるいは循環血液、線維芽細胞、または軟骨細胞に由来する細胞であることを特徴とする、請求項8に記載の使用
  10. 間葉細胞が真皮線維芽細胞であることを特徴とする、請求項9に記載の使用
  11. マトリックスがさらにケラチノサイトを含む、請求項10に記載の使用
  12. 間葉細胞が軟骨細胞であることを特徴とする、請求項8または9に記載の使用
  13. 請求項8から12のいずれか一項に規定されたマトリックスを含む、非無機化結合組織代替物。
  14. 腱代替物であることを特徴とする、請求項13に記載の非無機化結合組織代替物。
  15. 請求項10に規定されたマトリックスを含む、真皮代替物。
  16. 請求項11に規定されたマトリックスを含む、皮膚代替物。
  17. 請求項12に規定されたマトリックスを含む、軟骨代替物。
  18. 請求項1から7のいずれか一項に規定されたマトリックスを含む、医療用具またはインプラント。
  19. 包帯であることを特徴とする、請求項18に記載の医療用具。
  20. 請求項1から7のいずれか一項に規定されたマトリックス上で間葉細胞を培養することを特徴とする、間葉細胞のin vitro培養のための方法。
  21. 間葉細胞が線維芽細胞である、請求項20に記載の方法。
  22. 非無機化結合組織代替物、または組織工学用のインプラントの生産のための、請求項1から12のいずれか一項に規定されたマトリックスの使用。
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