JP4122280B2 - 組織プラグの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は組織プラグの製造方法に関する。
近年、欠損した耳介や指の再生方法に関する研究が発表され、大きな注目を集めた。これらの方法は、あらかじめ耳や指の形に成型したポリマーなどの担体の上に、患者の細胞を付着させ、その上でヌードマウスの皮下に移植する方法である。マウスの皮下に移植する理由は、マウスから供給される栄養を用いて、移植した細胞の成熟、すなわちコラーゲンなどのマトリックスの産生を促し、移植組織の形状を得るためである。ヌードマウスは免疫系が欠損したマウスであり、患者の細胞を増殖させ、患者本人に再移植しても、拒絶反応がないというのがこの方法の特徴である。
しかし、マウスの大きさには限界があり、この手法で作成可能な組織の大きさはマウスの大きさに限定されてしまう。また、この手法には宗教上又は動物愛護の問題が生じる恐れがあり、しかも動物に対する拒否感、狂牛病に代表される未知なる異種の動物に存在する感染症のリスクなどを常に考慮しなければならない。さらに、豚など、マウスより大型の動物の免疫能を欠除させ、再生医療に応用しようとする試みも考えられるが、他種動物の体内を経た組織をヒトに移植する行為に対する嫌悪感や未知の感染症のリスクに対しては何ら解決されていない。
一方、担体としてポリマーでなく、牛由来のコラーゲンを使用する方法もあるが、この方法も狂牛病等のリスクを考慮する必要がある。また、担体となるポリマーは生体内で吸収されるのではなく、加水分解されるだけであるため、関節など体重がかかる部分において、理想通りに吸収・消滅するか否かは不明である。
これらのことから、動物を介さずに細胞懸濁液だけを用いて、厚みをもった軟骨細胞だけからなる円板状の構造体を作製する方法が開発されている(米国特許第6242247号:特許文献1)。この方法は、円筒の中に軟骨細胞懸濁液を注入し、長期間培養することで、マトリックスが豊富な円盤状の構造体を作製するというものである。
しかし、この方法では、個々の細胞が浮遊しやすいため、細胞を底面に自然沈殿させるか、遠心器で沈降させるしかないため、構造体の上面はほぼ平坦であり、曲面などの任意の形状に成型することが困難である。また、一定の厚みを得るためには、長期間培養が必要であり、その結果マトリックスの産生が過剰になり、移植部と健常部の親和性に悪い影響をもたらす可能性が否定できない。
米国特許第6242247号
本発明は、担体を用いることなく、細胞だけで任意の形状の組織を作製することが可能な組織プラグの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、間葉幹細胞を所定のチャンバー内で培養することにより、任意の形状を有する組織を製造することに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)培養液が通過できる微細孔を有するチャンバー内に、被検動物又は患者から採取した組織由来細胞の細胞塊を入れ、前記細胞塊の一部が気相に接する程度の量の培養液が前記チャンバー内に含まれるようにして、前記チャンバー内の培養液よりも過剰量の培養液中で前記細胞塊を培養することを特徴とする細胞塊の培養方法。
(2)培養液が通過できる微細孔を有するチャンバー内に、被検動物又は患者から採取した組織由来細胞の細胞塊を入れ、前記細胞塊の一部が気相に接する程度の量の培養液が前記チャンバー内に含まれるようにして、前記チャンバー内の培養液よりも過剰量の培養液中で前記細胞塊を培養することを特徴とする組織プラグの製造方法。
(3)上記(1)及び(2)記載の方法において、組織プラグとしては、例えば骨軟骨プラグ、骨プラグ又は脂肪プラグが挙げられる。また、組織由来細胞としては幹細胞又はその分化細胞が挙げられる。そして、幹細胞は、胚性幹細胞、臍帯血由来細胞又は間葉系幹細胞(例えば骨髄、皮下脂肪又は皮膚由来のもの)を例示することができる。但し、多分化能を備える組織由来の細胞であれば、限定されるものではない。本発明において使用されるチャンバーは、撥水性又は細胞非接着性の素材のものが好ましい。細胞非接着性の素材のものとしては、アガロース、ポリスチレン、シリコン樹脂、シリコンコーティーング製品群が挙げられる。
(4)上記製造方法により製造された、組織プラグ。
本発明により、組織プラグの製造方法が提供される。本発明の方法は、組織の立体的な形状を、特殊な薬剤や担体を用いることなく作製することができ、また、再生組織の熟成のために他種の動物等を必要としない。従って、本発明の方法は再生医療に有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、細胞を入れる培養用チャンバーを任意の形状とし、そのチャンバー内で細胞塊を培養することにより、その形状に対応する任意の形状の立体的組織プラグを作製することを特徴とするものである。組織プラグとは、組織の欠損部を補強又は填補するためにin vitroで作製された立体的形状を有する組織片を意味する。
本発明によれば、従来、細胞の足場として使用されていた担体を用いなくても、細胞を培養することが可能であり、チャンバーの内側の形状に合った任意の形状のプラグを作製することができる。
培養の対象となる細胞は、幹細胞(ES細胞、臍帯血由来細胞、未分化間葉系幹細胞等)などの未分化細胞又はその分化型細胞である。
骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞は未分化間葉系幹細胞から容易に分化誘導が可能なため、これらの分化誘導した細胞(関節軟骨細胞、骨細胞等)も使用することができる。また、成体間葉系幹細胞を使用することもできる。従って、本発明において立体的に構築する組織として、中胚葉系の組織を中心として、関節軟骨、骨のほか、乳房などの脂肪組織、靱帯、腱、歯、耳介、鼻などにも応用可能である。
また、複数の種類の細胞を組み合わせ、骨細胞と軟骨細胞とを任意の部位に混合して培養することができる。例えば、プラグの場合は、上層が軟骨細胞から作った細胞塊だけからなる層、下層が骨細胞由来の細胞塊のように2層に組み合わせることができる。また、大腿骨の場合は、関節部分は軟骨系細胞塊を接着させ、骨の部分は骨系の細胞塊を接着させることができる。このような混合培養は、関節面を含む骨全体の再生に応用可能である。
間葉系幹細胞は、被検動物(例えばマウス、ウサギ、ラット、モルモット、イヌ、ブタ、ヤギ、ウシなどの実験動物)又は患者の骨髄からDexter法、磁気ビーズ法、セルソーティング法などの公知手法により採取することができる。また、皮膚、皮下脂肪、筋肉組織などから採取する方法も応用可能である。
上記間葉系幹細胞などを単層培養した後、撥水性又は細胞非接着性の丸底マルチウェル又はU字型ウェルに移してインキュベートすると、細胞は自然に凝集して細胞塊(細胞凝集塊)を生ずる。細胞塊を生ずるまでのインキュベート時間は、6〜24時間、好ましくは24〜48時間である。細胞塊の作成方法は、上記の方法に限定されず、旋回している溶液中に細胞懸濁液を入れる旋回培養法、試験管に細胞懸濁液を入れ、遠心分離器で沈殿させる方法、あるいはアルギネートビーズ法など、多数の既知の方法がある。均一の細胞塊を大量に処理できる点で、撥水性や細胞非接着性のマルチウェルに細胞懸濁液を入れる方法が効率がよく好ましい。
ところで、細胞に何らかの産生への刺激が加わると、一般に細胞内メッセンジャーRNAが増加し、しばらく遅れて蛋白質の産生・増加が認められる。本発明においては、この点に着目し、培養時間及び培養条件を変えることにより、組織プラグの成熟度を調整することが可能である。「成熟度」とは、細胞塊を骨や関節等の欠損部に移植するに適した度合いを意味し、その移植時期を、(i) メッセンジャーRNAが増加した時点で移植するか、(ii)蛋白(この場合コラーゲンなどのマトリックス)が増加途中の時点で移植するか、あるいは(iii)蛋白が充分量産生された(=成熟)時点で移植するかを検討することが可能である。
上記3つの時点で成熟の度合いが異なるため、欠損部に移植する場合は、(i)又は(ii)の時期が健常部との癒合が良好である点で好ましい。また、人工関節型の場合は、(iii)の時期が好ましい。
RNAがピークになる時期は、誘導培養開始2週間であり、その後コラーゲンの上昇が見られ、5〜6週で安定する。
さらに、BMP、TGF-β、IGF、PDGF、EGF、FGFなどの成長因子を添加することにより、マトリックスの量が調整可能である。また、静水圧やせん断弾力などの機械的刺激、超音波や衝撃波などを加えることにより、マトリックスを増やすことができる。従って、上記成長因子や静水圧や超音波などの機械的刺激を加えることで、RNAをピークにする時期を早めることができる。
以上のことから、成熟の度合いは、以下の時期において調整することが可能である。
1.マトリックス産生をうながすmRNAの量が増加した時点
2.マトリックスの産生が増加中の時点
3.マトリックスが充分量産生されピークになった時点
次に、あらかじめ任意の形状に成形しておいた撥水性又は非細胞接着性のチャンバーに多数の凝集塊を、最終目的の大きさに対応する数(1個又は複数個)だけ移し、培養する。
チャンバー内に移された、細胞塊同士は、生体に本来そなわる創傷治癒とほぼ同等の機序にもとづき、それぞれが融合し、結果的に目的の大きさ及び細胞構造を有する構造体(プラグ)が形成される。
「撥水性」とは、チャンバーが水をはじく性質を意味し、特に細胞がチャンバーの壁に付着しない性質を意味する。撥水性を付与する材料又は物質としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(商品名 テフロン(登録商標))などのフッ素樹脂、あるいはワックスとして使用されるパラフィン樹脂などが挙げられる。但し、上記撥水性があり、かつ生体や細胞に無毒な性質を兼ね備えたものであればこれに限定されるものではない。また、アガロースゲルなど細胞非接着性の素材でも適用可能である。
「細胞非接着性」とは、細胞が、細胞外接着因子を介して壁面に付着することを阻止できる性質を意味し、物質をコーティングした素材などが上記性質を有する。
ところで、細胞には、浮遊系細胞と足場依存性細胞とに大きく分類され、前者には血液系や免疫系の細胞が属し、後者には皮膚や骨などの細胞が属する。皮膚や骨などの細胞は、培養液中で浮いている状態では死んでしまい、ガラスなどシャーレに付着することで増殖させる必要がある。このため、テフロン(登録商標)中に細胞を一カ所に集めるようにすると、細胞は足場を求めて、お互いに接着し合い、細胞凝集塊すなわちスフェロイドが形成される。さらに、スフェロイド同士が接着・融合すると大きな形状のものができる。
Molecular Biology of the cell 第三版に記載されいているように、酵素処理などでばらばらにした細胞は、自然に凝集することが知られており、この現象はウニなどの下等動物から哺乳類の細胞でもみられることが知られている。この自然凝集は、カドヘリンおよび、CAMという細胞外接着因子によって引き起こされており、生物の発生初期における四肢の形成の際におこる間葉系幹細胞凝集とほぼ同様の現象が、成熟個体でも再現されていると考えられる(Gerisch, G. Curr. Top. Dev. Biol. 14: 243-270. 1980.; Hennings, H. Exp. Cell Res. 143: 127-142. 1983.; Moscona, A.A.; Hausman, R.E. Biological and biochemical studies on embryonic cell-cell recognition. In Cell and Tissue Interactions, Society of General Physiologists Series (J.W. Lash, M.M. Burger, eds.), Vol. 32, pp. 173-185. New York: Raven Press, 1977.; Roth, S.; Weston, J. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 58: 974-980. 1967.)。
さらに近年、間葉系幹細胞から軟骨細胞への分化の際には、このカドヘリンを介した、細胞―細胞同士の接着がスイッチとなりコラーゲンなどの発現が開始することが示唆される報告があった(Yoon YM, J Cell Biochem 2002;87(3):342-59)。
上記スフェロイドにする事により、細胞周期において細胞は静止期に移行し、タンパク質の産生が増加すると考えられる。従って、本発明においては、細胞を静止期に誘導するため、一旦スフェロイドにしてから所定の形状に形成することが好ましい。なお、細胞を静止期に誘導してから分化させることを 「細胞が増殖サイクルから外れて、細胞分化へ移行する」という。
立体的な組織を担体無しで構築するには、あらかじめ大量の細胞が必要である。
そのため、培養液も細胞の数に見合うだけの量が必要である。そして、溶液がこぼれないような閉鎖された空間の中に培養液を多量に入れるためには、容器自体の大きさを大きくする必要がある。
しかし、本発明では立体構造を有する組織プラグの作製を目的とするため、水平方向に容器を大きくしても無意味であり、水平方向(横方向)の幅を狭くして縦方向を長くする必要がある。そうすると、結局、細胞は液面から深いところに存在することとなり、深部にまで酸素が届かず、ガス交換の効率が低下することにつながる。
そこで本発明では、チャンバー内に含まれる培養液を、細胞塊の一部が気相に若干ふれる程度(気相にふれても乾燥しない程度)の量に調節することとした。そして、そのチャンバーの外側(周囲)を過剰量の培養液で満たし、さらに、チャンバーの微細孔から拡散により外の培養液がチャンバー内に出入りできるように微細孔を設けた(図1)。「微細孔」とは、細胞塊は通過せず、培養液が通過できる程度の大きさの孔を意味し(直径10〜500μm)、そのような大きさの微細孔を有する材料として、例えばセロファンに代表される半透膜を使用することができる。上記微細孔は、チャンバーを細い針で突き刺して形成することも可能である。
微細孔は、チャンバーの任意の位置に設けることができるが、底であることが好ましい。
上記チャンバーの外側には、チャンバー内の培養液よりも過剰量の培養液が存在する。「過剰量」とは、チャンバーの外側が、細胞塊の培養に必要な栄養及び酸素が含まれる培養液で十分に満たされている量を意味する。換言すれば、多量の培養液を入れた培養容器の中に、チャンバーが含まれた形態となっている(図1C)。例えば、チャンバーの外側の培養液の量は、チャンバーの内側の培養液の量に比して、5倍以上、好ましくは10倍以上である。なお、チャンバー外の培養液を蓄える培養容器中に酸素供給器を設置することもできる(図1C)。
このようにしておくと、チャンバー内の培養液及びチャンバー外の培養液が自由に微細孔を通過できるため(図1Cの矢印)、チャンバー外の新鮮な培養液を常にチャンバー内の細胞に供給することができ、チャンバー内の細胞塊は分化・成熟・細胞塊同士の融合、成熟を満足に行うことができる。なお、ここでの成熟とは、細胞が産生する各種コラーゲンやプロテオグリカンなどの細胞外マトリックスの増加を指しており、本来、生体内の細胞は豊富な細胞外マトリックスに囲まれていることが多い。
ここで、関節欠損の治療を目的とする場合、培養して得た軟骨プラグを欠損部に移植すると、その欠損部の周囲から当該欠損部の組織に分化するための誘導作用が生じる。このため、細胞塊は軟骨層、軟骨下骨層それぞれに分化することが期待できる。このような場合は、特別な担体は特に必要ない。但し、培養や移植時の可搬性、形状の維持を期待して、底部に担体(アパタイト系素材、生体分解性ポリマーなど)を付着させることも可能である。底部に担体を付着させた場合は、上記培養液を拡散させるために微細孔をチャンバーの側方に設けておくか、あるいは担体自体も培養液が通過できるように微細孔を設けておくとよい。
培養液の量は、細胞が増殖・分化することができる限り特に限定されるものではないが、1個の細胞塊あたり、全量で少なくとも0.5mlの培養液が必要である。具体的には、直径4mm、厚さ5mmの細胞塊を培養する場合は、チャンバー内の培養液の量は1〜2mlであり、外側の培養液の量は例えば10〜20mlである。
培養に用いられる培養液としては、10%FBS含有DMEM培地、血清無添加DMEMハイグルコース培養液などが挙げられる。この培地に、各種成長因子又は増殖因子を添加してもよい。なお、成長因子又は細胞増殖因子としては、骨形成蛋白質(BMP:Bone Morphogenetic Protein)、繊維芽細胞増殖因子(FGF:Fibroblast Growth Factor)、トランスフォーミング増殖因子(TGF-β:Transforming Growth Factor−β)、インスリン様増殖因子(IGF:Insulin−like Growth Factor)、血小板由来増殖因子(PDGF:Platelet Derived Growth Factor)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF:Vascular Endothelial Growth Factor)などを用いることができる。
さらに、乳房や耳介、鼻など、立体的な形状を得る目的の場合は、あらかじめ3次元データをもとにした、鋳型を前述のチャンバーと同等の条件で作成することで、得ることが可能である。
上記因子の添加量は、各組織の性質、増殖させる大きさ、細胞外マトリックスの産生量を目的に応じて適宜追加・調整する。例えば、間葉系幹細胞から軟骨細胞に分化するにはTGF-βを添加するが、さらに、BMP、FGF、IGFなどを追加することにより、よりコラーゲンの豊富な軟骨様組織が得ることができる。
軟骨細胞や骨細胞は、培養中に静水圧負荷や超音波など機械的ストレスを加えることにより、細胞外マトリックスの量が増えることが知られており、本方法にも適応可能である。
また、間葉系幹細胞から他の分化細胞への誘導は、誘導刺激開始後約2週間はRNAのメッセージレベルの上昇のみであるが、それ以降は、コラーゲンなどのタンパクの産生が開始されるため、培養期間を選択することにより、マトリックスの量をある程度選択可能である。
このように、培養条件や培養期間を調節することにより、成熟の程度を任意に調節することができる。
細胞塊を数日(2〜5日)培養すると、凝集塊同士がチャンバーの形状に沿って融合する。その結果、コラーゲンや生体分解性ポリマーなどの担体を用いることなく、目的の形状(少なくとも移植医療に必要な形状)を有する組織プラグを作製することができる。組織プラグとしては、例えば軟骨プラグ、骨プラグ、脂肪プラグなどが挙げられる。
本発明の方法によれば、従来のヌードマウスの皮下に一時的に移植して再生組織を熟成させる方法に比べ、動物を必要としない。そのため、マウスの体の大きさに制限されることなく、任意の大きさの形状が得られる。また、他の方法と比較して、短期間で形状を形成可能であり、培養条件や期間を変えることで、構造体の成熟の程度を任意に調整可能である。
この方法で作成された細胞層に必要であれば、任意の担体を付着させることは十分可能である。
患者本人の未分化間葉系幹細胞を用いることにより、骨、軟骨、脂肪、筋肉、腱、靭帯等、運動器を中心とした、自己由来細胞を用いた臓器を再生することが可能である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
軟骨プラグの作製
本実施例は、直径4mm、厚さ2mmの円柱状のヒト由来軟骨細胞だけからなる、軟骨プラグの作製に関するものである。
ヒト由来正常関節軟骨切片にコラゲナーゼ処理を行い、得られた軟骨細胞の単層培養を行った。最終的に軟骨細胞を15cmディッシュ一枚あたり1.0x106得た。この細胞をトリプシン処理して細胞懸濁液にし、アガロースでコートした96マルチウェルにそれぞれ1.0x105個の細胞が入るように播種した。その後 37℃、5%二酸化炭素の条件下で培養を行い、翌日には直径が平均0.5mmの細胞塊が一プレートあたり96個得られた。
この細胞塊をアガロースで作成した直径4mmのチャンバー内におおよそ400個入れた。
さらに2週間培養を行ったところ、直径4mm、厚さ2mmの円柱状の軟骨プラグが得られた(図2A)。このプラグはピンセットで摘むことが可能であり(図2B)、サフラニンO染色、免疫組織学的染色により、関節軟骨に特徴的なアグリカン及びII型コラーゲンの発現を認めた。
ウサギ由来の軟骨プラグの作製(1)
ウサギ関節軟骨切片にコラゲナーゼ処理を行い、得られた軟骨細胞の単層培養を行った。最終的に軟骨細胞を15cmディッシュ一枚あたり1.0x106得た。この細胞をトリプシン処理して細胞懸濁液にし、アガロースでコートした96マルチウェルにそれぞれ1.0x105個の細胞が入るように播種した。その後 37℃、5%二酸化炭素の条件下で培養を行い、翌日には直径が平均0.5mmの細胞塊が一プレートあたり96個得られた。
この細胞塊をアガロースで作成した直径4mmのチャンバー内におおよそ800個入れた。
さらに2週間培養を行ったところ、直径4mm、厚さ3mmの円柱状の軟骨プラグが得られた。(図3 A,B) 従来、ゲルを用いない場合、限界とされていた厚み(2mm)よりも厚いプラグを作製することができた。このプラグはピンセットで摘むことが可能であり(図3 C,D)、サフラニンO染色、免疫組織学的染色により、関節軟骨に特徴的なアグリカン及びII型コラーゲンの発現を認めた。(図3 E)
ウサギ由来の軟骨プラグの作製(2)
ウサギの骨盤より採取した骨髄由来間葉系幹細胞を単層培養した。最終的に間葉系幹細胞を15cmディッシュ一枚あたり1.0x106得た。この細胞をトリプシン処理して細胞懸濁液にし、住友ベークライト社製スフェロイドプレートにそれぞれ1.0x105個の細胞が入るように播種した。その後 37℃、5%二酸化炭素の条件下で培養を行い、翌日には直径が平均0.5mmの細胞塊が1プレートあたり96個得られた。
この細胞塊を360個、テフロン(登録商標)樹脂を直径5mmの半球状に加工したチャンバー内に移し、培養を更に行った。翌日には、ウサギ由来の未分化間葉系細胞だけからなる、直径5mmの半球体を得た(図4)。パネルBはパネルAの拡大写真である。
ウサギ由来の軟骨プラグの作製(3)
ウサギ関節軟骨切片にコラゲナーゼ処理を行い、得られた軟骨細胞の単層培養を行った。最終的に軟骨細胞を15cmディッシュ一枚あたり1.0x106得た。この細胞をトリプシン処理して細胞懸濁液にし、アガロースでコートした96マルチウェルにそれぞれ1.0x105個の細胞が入るように播種した。その後 37℃、5%二酸化炭素の条件下で培養を行い、翌日には直径が平均0.5mmの細胞塊が1プレートあたり96個得られた。
この細胞塊をテフロン(登録商標)樹脂で作成した直径4mmのチャンバー内におおよそ800個入れた。更に、チャンバーの底には、直径4mm、厚さ2mmのトリリン酸カルシウムのディスクを付着させた(図1)。更に2週間培養した結果、直径4mm、厚さ3mmの軟骨細胞層にトリリン酸カルシウムのディスクを付着させた、ウサギ由来の骨軟骨プラグを作製することができた(図5)。図5において、パネルAはプラグの上部の写真であり、パネルBはプラグを側方から見た写真である。
プラグの移植及び再生試験
本実施例では、ウサギ大腿骨遠位関節面にプラグを移植する実験を行なった(図6)。すなわち、ウサギの骨盤より採取した骨髄由来間葉系幹細胞を単層培養した。最終的に間葉系幹細胞を15cmディッシュ一枚あたり1.0x106得た。この細胞をトリプシン処理して細胞懸濁液にし、住友ベークライト社製スフェロイドプレートにそれぞれ1.0x105個の細胞が入るように播種した。その後 37℃、5%二酸化炭素の条件下で培養を行い、翌日には直径が平均0.5mmの細胞塊が1プレートあたり96個得られた。
この細胞塊をテフロン(登録商標)樹脂で作成した直径4mmのチャンバー内におおよそ800個入れた。更に、チャンバーの底には、直径4mm、厚さ2mmのトリリン酸カルシウムのディスクを付着させた。更に2週間培養した結果、直径4mm、厚さ3mmの軟骨細胞層にトリリン酸カルシウムのディスクを付着させた、ウサギ間葉系幹細胞由来の骨軟骨プラグを作製することができた。(図5)
このプラグを、細胞採取元のウサギの大腿骨遠位関節面に移植した。ウサギを麻酔後、大腿骨関節面に直径4mmの孔を作成し(図6A)、前述のプラグを移植した(図6B、C)。
移植一ヶ月後、組織学的には、移植されたプラグと周囲は癒合しており(図7)、関節軟骨部分は、軟骨に特異的なサフラニンO染色陽性となった。
軟骨下骨に相当する移植部分は、新生骨に分化しており、骨への再生も得ることができた。
ウサギ由来の骨プラグの作製
ウサギの骨盤より採取した骨髄由来間葉系幹細胞を単層培養した。
最終的に間葉系幹細胞を15cmディッシュ一枚あたり1.0x106個得た。
この細胞を、単層培養の状態で、骨細胞誘導培地(Poietics社、Osteogenic Differentiation Medium)にて、2週間培養し骨芽細胞に誘導した。
この骨に誘導した細胞をトリプシン処理して細胞懸濁液にし、住友ベークライト社製スフェロイドプレートにそれぞれ1.0x105個の細胞が入るように播種した。その後 37℃、5%二酸化炭素の条件下で培養を行い、翌日には直径が平均0.5mmの細胞塊が1プレートあたり96個得られた。この細胞塊をテフロン(登録商標)樹脂で作製した直径4mmのチャンバー内におおよそ800個入れた。更に、チャンバーの底には、直径4mm、厚さ2mmのトリリン酸カルシウムのディスクを付着させた(図1)。更に2週間培養した結果、直径4mm、厚さ3mmの骨細胞層にトリリン酸カルシウムのディスクを付着させた、ウサギ由来の骨プラグを作製することができた。
作製したプラグの内部の石灰化を確認するため、日立メディコ社製のマイクロCTにて、プラグを計測し、得られた画像を立体再構築した(図8)。図8において、プラグ内部に石灰化が部分的にみられ、プラグ内の細胞がカルシウムを基質に沈着させている様子を確認することができ、骨を誘導するプラグとして使用することが可能となった。
本発明の培養法の概要を示す図である。 ヒト由来の骨軟骨プラグの作製例を示す図である。 ウサギ由来の軟骨細胞だけからなる軟骨プラグの作製例を示す図である。 ウサギ由来の未分化間葉系細胞だけからなる半球体を示す図である。 ウサギ由来未分化間葉系幹細胞だけからなる細胞層にトリリン酸カルシウムのディスクを付着させた、作成例を示す図である。 軟骨プラグのウサギへの移植試験を示す写真である。 ウサギの軟骨が再生された例を示す写真である。 作製した骨プラグの内部の石灰化を示すマイクロCTの写真である。

Claims (8)

  1. 培養液が通過できる微細孔を有するチャンバー内に、被検動物又は患者から採取した組織由来細胞の細胞塊を入れ、前記細胞塊の一部が気相に接する程度の量の培養液が前記チャンバー内に含まれるようにして、前記チャンバー内の培養液よりも過剰量の培養液中で前記細胞塊を培養することを特徴とする細胞塊の培養方法。
  2. 培養液が通過できる微細孔を有するチャンバー内に、被検動物又は患者から採取した組織由来細胞の細胞塊を入れ、前記細胞塊の一部が気相に接する程度の量の培養液が前記チャンバー内に含まれるようにして、前記チャンバー内の培養液よりも過剰量の培養液中で前記細胞塊を培養することを特徴とする組織プラグの製造方法。
  3. 組織由来細胞が幹細胞又はその分化細胞である請求項1又は2記載の方法。
  4. チャンバーが撥水性又は細胞非接着性のものである請求項1又は2記載の方法。
  5. 組織プラグが軟骨プラグ、骨プラグ又は脂肪プラグである請求項2記載の方法。
  6. 幹細胞が胚性幹細胞、臍帯血由来細胞又は間葉系幹細胞である請求項3記載の方法。
  7. 間葉系幹細胞が骨髄、皮膚又は皮下脂肪由来のものである請求項6記載の方法。
  8. 請求項2〜7のいずれか1項に記載の方法により製造された組織プラグ。


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